明細書 インクジェッ ト記録用インク、 インクセッ ト、 インクカートリ ッジ、 記録装置、 記録方法 技術分野
本発明は、 インクジェット記録用インクに色材として顔料を用いたインク、 ィ ンクセット、 インクカートリッジ、 記録装置及び記録方法に関し、 特に普通紙に 良好な色調及び彩度の高品位画像を高速で印字することができ、 高速で印字した 際に、 フエザリングゃ力ラーブリ一ドが少なく良好な色調の高品位画像が得られ 、 耐水 *耐光性等の画像堅牢性に優れた画像が得られ、 保存安定性に優れ、 さら に印字時のへッドの目詰まりがなく吐出安定性に優れたィンクジェット記録用顔 料インクおよびインクセッ卜に関するものである。 背景技術
インクジェットプリンタは、 低騒音、 低ランニングコス トといった利点から目 覚しく普及し、 普通紙に印字可能なカラープリンタも市場に盛んに投入されるよ - うになつた。 しかしながら、 画像の色再現性、 耐久性、 耐光性、 画像の乾燥性、 ' 文字にじみ (フユザリング) 、 色境界にじみ (力ラーブリード) 、 両面印刷性、 吐出安定 などの要求される全ての特性を満足することは非常に難しく、 用途に 応じて優先される特性に基いて、 用いるインクが選択されている。 特に、 普通紙 に高速印字するプリンタにおいては、 これらの特性を満たすことは難しいもので あった
インクジェット記録に使用されるインクは、 水を主成分とし、 これに着色剤及 び目詰まり防止奪の目的でグリセリン等の湿潤—剤を含有したものが一般的である 。 着色剤としては、 優れた発色性や安定性から染料が用いられてきた。 しかしな がら、 染料系インクを用いて得られる画像の耐光性、 耐水性等は劣るものである 。 耐水性については、 インク吸収層を有するインクジェット専用記録紙の改善に よってある程度向上しているが、 普通紙については満足なものではない。
近年、 これらの問題点を改善するために、 染^"の代わりに有機顔料やカーボン ブラック等の顔料を着色剤として用いる顔料インクが検討されている。 顔料は水 に不溶であるため、 顔料を分散剤とともに混合、 分散処理して水に安定分散させ た水性インクとして用いられる。 顔料を用いることで、 耐水性、 耐光性は付与さ れる力 他の特性を同時に達成できるものではない。 特に、 普通紙に高速印字し た場合には高い画像濃度、 発色性を得ることが困難で、'文字にじみ、 色境界にじ み、 両面印刷性も充分には満足できるものではない。
顔料ィンクは染料ィンクに比べ、 発色性や安定性にいまだ課題は多く残されて おり、 特に OA用プリンタの高画質ィヒ技術の向上に伴い、 顔料インクにおいても 染料インクと同等の印字品質、 色相、 彩度、 光沢、 保存性などが要求されるよう になってきたが、 従来の顔料ィンクはこれらの要求を必ずしも満足するものでな かった。 例えば、 特に顔料インクに使用されるマゼンタ色インク、 シアン色イン クにはそれぞれ C . I . ビグメントレッド 1 2 2、 C . I . ピグメントブルー 1 5 : 3が用いられることが一般的で、 染料インクと比べて色再現範囲が異なって レ、る。 また、 色相誤差を小さくするために調色も行われているが、 この場合、 彩 度の低下は免れず、 印字品質に問題を生じる。
一 これに対し、 前記調色によらず色相を変えるために、 顔料 体の改良も進んで ― おり、 例えば特許文献 1では特定の結晶構造を持つフタ口シァニン顔料により、 シアン染料と同じ色域にある色相を有するシアン顔料が提案されているが、 コス 卜の問題等、 全ての特性を満足するには至ってない。
また、 黒色インクの色材に顔料を用いて、 イェロー、 マゼンタ、 シアン色イン クの色材に染料を用いてィンクセットとして使用する特許文献 2等など是案は多 数あるが、 いまだ普通紙に印字した際の普通紙特性で満足なものは得られていな いのが現状である。
また、 ィンクジェット記録においてはィンクジェット記録ヘッ ドの微細なノズ ルから安定なインク液滴の吐出が要求されるため、 インクジエツト記録へッドの オリフィスの乾燥によってインクの固化等が発生しないことが必要となる。 しか しながら、 上記した分散剤が含有さ ήたインクをインタジエツト記録に用いた場 合には、 分散剤を形成している樹脂等がオリフィス等に付着した後、 再溶解され
ずに、 目詰まりやインクの不吐出等が生じる場合がある。 特に、 印字を長期に休 止した場合にノズノレ等の目詰まりが起こり易く、 また、 ノズルキャップ内や吸引 用チューブ等の維持機構に増粘したィンクが堆積し、 維持機構の機能を損なう怖 れがあるものであった。 また、 印字を一次休止した場合、 あるいは空白のある文 書や画像の印字中に空白に対応するノズルに印字の休止期間ができた場合にも、 インク滴の噴射方向が乱れることによる印字不良 (間欠吐出不良) 等の問題が多 発していた。 また、 分散剤を含む水性顔料インクは粘稠であり、 長時間にわたる 連続吐出及び高速印字を行なう際にノズル先端までの経路で抵抗を起こし、 吐出 が不安定になり、 スムーズな記録が困難になるという問題もあつた。
また、 顔料を着色剤として用いたインクの表面張力を下げる目的で、 特許文献 3、 特許文献 4等に記載された特定の界面活性剤を用いた技術が開示されている 、 いずれもにじみ等によって印字品質が劣化してしまい、 吐出安定 と印字品 質の両立は困難であった。 また、 フッ素系化合物を用いたものとしては、 特許文 献 5等に記載された技術が開示されているが、 着色剤に顔料を使用した例は少な く、 未だ良好な特性を得られていないのが現状である。 一
これらの問題点の改善を図るものとして、 特許文献 6に、 顔料、 顔料濃度、 水 溶性分散剤、 浸透剤を特定したインク、 更には特定の多価アルコールアルキルェ 一テル誘導体を含有するインク、 これらのインクセットが開示されている。 開示 されたィンクは超浸透性であるので高速印刷した場合においても乾燥性は充分で あり、 吐出安定性も確保されているが、 普通紙における画像濃度、 色再現性は染 料系インクに比べて見劣りのするものであり、 文字にじみ、 色境界にじみ、 両面 印刷性は従来のインクジエツト記録画像と比べると改善しているものの、 市場で 普通紙印刷に用いられている電子写真方式等の記録画像に比べて劣り、 更に改善 を必要とした。
また、 画像の耐久性を改善するものとして、 着色剤を水に不溶で分散性の樹脂 に内包した着色剤内包樹脂分散体を含有するインクが開示されている。 しかし、 着色剤としてカーボンブラックを用いた場合に充分な画像濃度が得られないとい う問題がある。 また、 着色剤としてカラー有機顔料を用いた場合、 従来公知のィ ンク処方では染料ィンクに比べて普通紙上での画像濃度、 色再現性は劣るもので
ある。 また、 これらの着色剤内包樹脂分散型のブラックインクとカラーインクと を組み合わせたインクセットにおける、 ブラックとイェロー間の色境界にじみも 満足なものではない。 .
他の分散方式として、 分散剤を使用することなく安定に分散させることができ るいわゆる自己分散型顔料インクがある。 黒色系顔料インクでは特許文献 7ゃ特 許文献 8に記載されているように、 カーボンの表面に親水性基を導入することに よって、 分散剤を使用することなく安定に分散させることができるいわゆる自己 分散型カーボンブラックが開示されている。 さらに、 カラー顔料系インクにおい ても、 特許文献 9に記載されているように、 分散剤を使用することなく安定に分 散させることのできるカラ一顔料が開示されている。
これらの自己分散型顔料ィンクを組み合わせた場合には、 普通紙におけるカラ 一画像の彩度が低く、 また、 専用光沢紙上での耐擦過性が劣るものであった。 耐 擦過性を向上するために樹脂ェマルジヨンを添加した場合には、 インクの分散安 定性が低下し、 吐出安定性を損なう欠点があった。 ―
この他、 ブラックインクとカラーインクとからなるインクセットとして、 自己 分散型力一ボンブラックを有するブラックインクと、 このブラックインクの色材 に対して逆極性の色材を含有するカラーインクとからなるインクセットが特許文 献丄 0に開示されている。 また、 特許文献 1 1には着色剤内包樹脂分散型インク において、 インクのイオン性の異なるインクセッ トが開示されている。 しかし、 これらのインクセットを用いた印刷物は、 色境界にじみは改善されるものの、 他 の普通紙特性は依然として満足なものではなかつた。
」特許文献 1
特開 2 0 0 0— 1 7 2 0 7号公報
特許文献 2
特開 2 0 0 0— 2 3 9 5 9 0号公報 - 特許文献 3
特開昭 6 4— 6 0 7 4号公報
特許文献 4
特開平 1一 3 1 8 8 1号公報
• '特許文献 5 :
特開平 5— 230409号公報 .
特許文献 6
特開 2000— 212486号公報
特許文献 7
特開平 5— 186704号公報
'特許文献 8
特開平 8— 3498号公報
特許文献 9:,
特表 2000— 513396号公報
特許文献 10
特開平 10—140064号公報
特許文献 11 ― 特開 2000— 191972号公報 発明の開示 '
本発明は、 このような従来の欠点を解消し、 インクジェット記録用水系ィンク に色材として顔料を用いたインク及びインクセット、 このインクを用いて好適な インクジェット f己録方法、 及び該インクを収容したインクカートリッジ、 該イン クカートリッジを備えた記録装置を提供することを課題とするものである。 特に 、 インクジェット記録方法を用いて普通紙に高速で印字した際にも、 吐出安定性 や保存安定性に優れ、 かつ①良好な色調、 ②高い画像濃度、 ③文字、 画像の周辺 部分にボケ、 にじみ (以下フエザリングと称する) の生じない鮮鋭度の高い記録 画像、 ④異なる色間の境界にじみ (力ラーブリード) 、 ⑤両面印刷にも耐えうる 裏抜けの少ない画像、 ⑥耐水性ゃ耐光性などの画像の堅牢性を与えることのでき るインクジェッ ト記録用顔料インク、 インクセッ ト、 インクジェッ ト記録方法、 インクカートリッジ、 及び記録装置を提供することを課題とするものである。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明を適用した記録液を収容するィンクカートリッジを搭載する シリアル型インクジュット記録装置の構成例を示す概略正面図であり、 第 2図は 、 本発明の記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図であり、 第 3図は、 本発明のインクカートリッジの正断面図であり、 第 4図は、 本発明の記 録へッドと一体化された記録ュニットの外観斜視図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明者らは、 上記課題について鋭意検討を行なった結果、 ポリマー微粒子に 色材を含有させた水分散体 (以下ェマルジヨンとも表現する) を用いて、 特定の 湿潤剤、 浸透剤、 水溶性有機溶剤の組合せ、 界面活性剤と特にフッ素系界面活性 剤との併用を同時に満たすィンクは、 従来のインクに比べて高粘度であっても表 面張力が低く、 普通紙の高速印字において、 ビヒクルは速やかに浸透し、 色材成 分が表面に残りやすくなるという、 従来の高い浸透性を有するィンクの特徴のほ かに、 特にフッ素系界面活性剤を併用することにより、 色材成分が紙表面に残り やすいだけでなく、 色材の偏在が無く、 均一に紙表面に存在し、 さらに、 紙に対 する均染性が顕著に向上し、 その結果、 高彩度、 高発色濃度で、 しかも裏抜けの 少ない画像が得られることを見出して本発明に至った。
また、 ブラックインクとカラ一インクとからなるインクセットにおいて、 着色 ポリマー微粒子を含有する前記構成のカラ一^ rンクに、 色材として自己分散型力 一ボンブラックを用いてカラー顔料ィンクと同様に高粘度低表面張力としたブラ ックインクをカラー顔料インクと組み合わせると、 普通紙高速印字において、 ブ ラックの画像濃度が高く、 ブラック カラー間の色境界にじみが極めて少なく、 力ラーの発色性に優れ、 裏抜けの少ない両面印刷性に優れた記録画像を得ること ができることを見い出した。 また、 特定の構造のヒ ドロキシ化合物を併用するこ とにより吐出信頼性、 適度の浸透性、 乾燥性に特に優れ、 フヱザリング、 ブリー ジングの点でも優れた記録画像を得ることができ、 界面活性剤としてフッ素系界 面活性剤をその余の特定構造の界面活性剤と併用するした場合にはより顕著な彩 度向上が図られ、 うち、 特に特定の構造を有するフッ素系界面活性剤を用いるこ とによりさらに顕著な彩度向上が図られ、 カラーの発色性に優れ、 裏抜けの少な
い両面印刷性に優れた記録画像を得ることができること等を見出した。
記録用インクの本発明の第 1の特徴は、 インクとして 2 5 °Cにおける表面張力 が 4 0 d y n e Z c m以下 (即ち 4 0 mN/m以下) 、 好ましくは 3 5 d y n e Z c m以下の低表面張力の水性インク、 インクセットを用いることにある。 これ は本発明者らが、 記録画像の乾燥性を改善するために種々の手段について検討を 行なった結果、 インクの表面張力を 4 0 d y n Z c m以下になるように調整すれ ばほとんどの被記録材に対しても速やかな浸透乾燥が可能であることを見い出し たことに基づくものである。 また、 インクの表面張力を 4 0 d y n e Z c m以下 にすることで、 インクのへッド部材への濡れが良くなり 8 c p s ( 2 5 °C) 以上 の高粘度インクでも周波数応答性が向上し、 吐出安定性が格段に向上したことに よる。 この低表面張力のィンクは特定のィンク組成においてポリオールまたはグ リコールエーテルと、 フッ素系界面活性剤を併用することにより達成できる。 本発明の第 2の特徴は、 5 c p s以上、 好ましくは 8 c p s ( 2 5 °C) 以上の 高粘度インク、 インクセットを用いることにより印字品位が格段に向上したこと である。 従来のインクジェットプリンターに用いられてきた 3 c p s ( 2 5 °C) 程度の低粘度ィンクではィンク中の水分が約 7 0 %であるが、 8 c p s ( 2 5 °C ) 程度の高粘度ィンクでは約 5 0 %以下にすることができ、 ィンク滴が紙面上に 着弾するときの水分蒸発率が 2 . 0〜3 . 0倍も高くなる。 このために高濃度の 顔料が紙面上で凝集する速さも速くなり滲み (フ ザリング) がほとんどなくな る。
本発明の第 3の特徴は、 インク中の色材を含有するポリマーェマルジヨン濃度 が固形分で 8 w t %以上、 好ましくは 1 0 w t %以上にすることである。 色材と して自己分散型カーボンブラックを用いてィンクセットを構成する場合のブラッ クィンクの顔料濃度は 6 w t %以上、 好ましくは 8 w t %以上にすることである 。 ポリマーェマルジヨン濃度あるいは顔料濃度を高めることにより、 インクの粘 度が高くなり、 顔料が紙表面で凝集しとどまり易くなり発色濃度、 色調が向上す るとともにフエザリングもほとんどなくなる。
本発明の第 4の特徴は、 従来用いられてきたエチレングリコール (ジエチレン グリコール) とグリセリンの混合した低粘度の湿潤剤よりも、 グリセリン、 1,
3—ブタンジオール、 トリェチレシグリコール、 1, 6 —へキサンジオール、 プ ロピレングリコーノレ、 1, 5—ペンタンジォーノレ、 ジエチレングリコーノレ、 ジプ ロピレングリコール、 トリメチロールプロパン、 トリメチロールェタンから選ば れた少なくとも 1種類以上の高粘度の湿潤剤とグリセリンの混合した高粘度の湿 潤剤を用いることにある。 高粘度の湿潤剤を用いると、 高顔料濃度と相まって高 粘度のインクを達成できる。
本発明のィンク組成物は、 次の構成よりなるィンク粘度が 5 c p s以上、 好ま しくは 8 c p s ( 2 5 °C) 以上の記録用インクである。 印字するための着色材、 それを分散させるための水とを必須成分とし、 必要に応じて添加される湿潤剤、 水溶性有機溶剤、 界面活性剤、 ェマルジヨン、 防腐剤、 p H調製剤から構成され る。 湿潤剤 1一 iと — i iを混合するのは各々の湿潤剤の特徴を活かすためと 、 粘度調製ができるためであるが、 湿潤剤 1一 iと 1一 i iを必ず併有するわけ ではない。
①着色剤
②湿潤剤 1— i (グリセリン)
③湿潤剤 1— i i ( 1, 3—ブタンジオール、 トリエチレングリコール、 1 , 6 —へキサンジォーノレ、 プロピレングリコーノレ、 1, 5—ペンタンジオール、 ジェ チレングリコーノレ、 ジプロピレングリコーノレ、 トリメチローノレプロパン、 トリメ チ口ールェタンから選ばれた少なくとも 1種類以上、 :第 1の種類のヒ ドロキシ 化合物)
④水溶性有機溶剤
⑤界面活性剤
⑥炭素数 8以上、 1 1以下のポリオール (第 2の種類のヒ ドロキシ化合物) また はグリコーノレエーテノレ
⑦防腐剤
⑧ p H.調製剤
⑨純水
以下、 各インクの構成要素について説明する。
色材としては、 ポリマー微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させたポ
リマーェマルジヨンからなる。 本明細書において、 「色材を含有させた」 とは、 ポリマー微粒子中に色材を封入した状態およびポリマー微粒子の表面に色材を吸 着させた状態の何れか又は双方を意味する。 この場合、 本発明のインクに配合さ れる色材はすべてポリマー微粒子に封入または吸着されている必要はなく、 本発 明の効果が損なわれない範囲において、 該色材がェマルジヨン中に分散していて もよレ、。 上記色材としては、 水不溶性若しくは水難溶性であって、 上記ポリマー によつて吸着され得る色材であれば特に制限なく用いられる。 -本明細書において 、 水不溶性若しくは水難溶性とは、 2 0 °Cで水 1 0 0重量部に対して、 色材が 1 0重量部以上溶解しないことをレ、い、 溶解するとは、 目視で水溶液表層または下 層に色材の分離や沈降が認められないことをいう。 上記色材としては、 例えば、 油溶性染料、 分散染料等の染料や、 顔料等が挙げられる。 良好な吸着,封入性の 観点から油溶性染料及び分散染料が好ましいが、 得られる画像の耐光性からは顔 料が好ましく用いられる。 - 本発明に用いられる上記の各染料は、 ポリマー微粒子に効率的に含浸される観 点から、 有機溶剤、 例えば、 ケトン系溶剤に 2 g /リットル以上溶解することが 好ましく、 2 0〜 6 0 0 g リツトル溶解することが更に好ましい。
本発明に用いられる顔料はブラック顔料としてのカーボンブラックが挙げられ 、 カラー顔料としては、 アントラキノン、 フタロシア-ンブルー、 フタロシア二 ングリーン、 ジァゾ、 モノァゾ、 ピラントロン、 ペリ レン、 複素環式イェロー、 キナタリ ドンおよび (チォ) インジゴイ ドを含む。 フタロシアニンブルーの代表 的な例は銅フタロシアニンブルーおよびその誘導体 (ビグメントブルー 1 5 ) を 含む。 キナクリ ドンの代表的な例はビグメントオレンジ 4 8、 ビグメントオレン ジ 4 9、 ピグメントレッ ド 1 2 2、 ビグメントレッ ド 1 9 2、 ビグメントレッ ド 2 0 2、 ビグメントレッ ド 2 0 6、 ビグメン卜レッ ド 2 0 7、 ピグメントレッ ド 2 0 9、 ビグメントバイオレッ ト 1 9およびビグメントバイオレット 4 2を含む 。 アントラキノンの代表的な例はビグメントレッ ド 4 3、 ビグメントレッド 1 9 4 (ペリノンレッ ド) 、 ビグメントレッ ド 2 1 6 (臭素化ピラントロンレッ ド) およびビグメントレッ ド 2 2 6 (ピラン卜ロンレッ ド) を含む。 ピレリンの代表 的な例はビグメントレッド 1 2 3 (ベルミリオン) 、 ビグメントレッド 1 4 9 (
スカーレッ ト) 、 ビグメントレッ ド 1 7 9 (マルーン) 、 ビグメントレッ ド 1 9 0 (レッ ド) 、 ビグメントバイオレッ ト、 ビグメントレッ ド 1 8 9 (イェローシ エードレッド) およびビグメントレッ ド 2 2 4を含む。 チオインジゴィ ドの代表 的な例はビグメントレッ ド 8 6、 ビグメントレッ ド 8 7、 ビグメントレッ ド 8 8 、 ビグメントレッ ド 1 8 1、 ビグメントレッド 1 9 8、 ビグ ントバイオレッ ト 3 6およびピグメントバイオレツト 3 8を含む。 複素環式イェローの代表的な例 はビグメントイエロー 1 1 7およぴピグメントイエロー 1 3 8を含む。 他の適切 な着色顔料の例は、 The Colour Index, 第三版 (The Society of Dyers and Col ourists, 1982) に記 されている。 なお、 顔料を着色剤として用いる場合に補色 、 調色等のために上記染料を併有することもできる。
上記色材の配合量は、 ポリマ一 配合量との関係において、 該ポリマーの重量 に対して約 1 0 2 0 0重量%、 特に約 2 5〜 5 0重量%であることが好まし レ、。
上記ポリマーェマルジョンを形成するポリマーとしては、 例えば、 ビニル系ポ リマー、 ポリエステル系ポリマー及びポリウレタン系ポリマー等を用いることが できる。 特に好ましく用いられるポリマーはビニル系ポリマー及びポリエステル 系ポリマーであり、 特開 2 0 0 0— 5 3 8 9 7号公報、 .2 0 0 1 - 1 3 9 8 4 9 号公報に開示されているポリマーが挙げられる。 、
本発明の好ましい態様によれば、 これらの色材を含有するポリマー微粒子の平 均粒子径はインク中において最も好ましくは 0 . 1 6 μ ηα以下である。
インク中のポリマー微粒子の含有量は固形分で 8〜 2 0重量%程度が好ましく 、 より好ましくは 8〜: 1 2重量%程度である。
その他の湿潤剤としては、 糖を含有してなるのが好ましい。 糖類の例としては 、 単糖類、 二糖類、 オリゴ糖類 (三糖類および四糖類を含む) および多糖類があ げられ、 好ましくはグルコース、 マンノース、 フルク トース、 リボース、 キシロ ース、 ァラビノース、 ガラク トース、 マノレトース、 セロビオース、 ラク トース、 スクロース、 トレノヽロース、 マルト トリオースなどが挙げられる。 ここで、 多糖 類とは広義の糖を意味し、 α—シクロデキス トリン、 セルロースなど自然界に広 く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、 これらの糖類の誘導体としては、 前記した糖類の還元糖 (例えば、 糖ァ ルコール (一般式 H〇C H 2 ( C H O H) n C H 2 O H (ここで n = 2〜5の整 数を表わす。 ) で表わされる。 ) 、 酸化糖 (例えば、 ァノレドン酸、 ゥロン酸など ― ) 、 アミノ酸、 チォ酸などが挙げられる。 特に糖アルコール 好ましく、 具体例 ' としてはマルチトール、 ソルビットなどが挙げられる。
これら糖類の含有量は、 インク組成物の 0 . 1〜4 0重量%、 好ましくは 0 . 5〜3 0重量%の範囲が適当である。
顔料と湿潤剤の比は、 ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。 顔 料固形分が高いのに湿潤剤の配合量が少ないとノズルのィンクメニスカス付近の 水分蒸発が進み吐出不良をもたら 。
湿潤剤の配合量は 1 0〜 5 0 w t %であり、 これに対して色材を含有するポリ マー微粒子は 8 w t %以上、 好ましくは 8〜 2 0 w t %であるので、 湿潤剤とポ リマー微粒子固形分の両者の比は 0 . 5〜 6 . 2 5となる力 より好ましくは 2 . 0〜6 . 0であり、 最も好ましくは 3 . 0〜5 . 0の範囲である。 この範囲に あるインクは、 乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常 良好である。
湿潤剤と水溶性有機溶剤に関して、 本発明のインクは水を液媒体として使用す るものであるが、 インクを所望の物性にするため、 インクの乾燥を防止するため 、 また、 分散安定性を向上するため等の目的で、 例えば下記の水溶性有機溶媒が 使用される。 これら水溶性有機溶媒は複数混合して使用してもよレ、。
湿潤剤と水溶性有機溶媒の具体例としては、 例えば以下のものが挙げられる。 エチレングリ コーノレ、 1, 3—プロパンジオール、 1, 4一ブタンジォーノレ、 2, 3—ブタンジオール、 2—メチノレ一 2, 4—ペンタンジオール、 トリプロピ レングリコーノレ、 テトラエチレングリコーノレ、 へキシレングリコーノレ、 ポリェチ レングリ コール、 ポリプロピレングリ コール、 1, 2, 6—へキサントリオ一ノレ 、 1, 2, 4—ブタントリオール、 1, 2, 3—ブタントリオール、 チォジグリ コール、 ペンタエリ スリ トール等の前記第 1及び第 2の種類のヒ ド I?キシ化合物 - 以外の多価アルコール類 (第 3の種類のヒ ドロキシ化合物) ;
エチレングリコーノレモノエチノレエーテノレ、 エチレングリコーノレモノブチノレエ一 テノレ、 ジエチレングリ コーノレモノメチノレエーテノレ、 ジエチレングリコーノレモノェ
チノレエーテノレ、 ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレ、 テ トラエチレングリ コーノレモノメチノレエ一テノレ、 プロピレングリコーノレモノエチノレエーテノレ等の多ィ面 ァノレコールアルキルエーテル類; - .
- エチレングリコーノレモノフエ二/レエーテノレ、 エチレングリコーノレモノべンジノレ エーテル等の多価アルコールァリールエーテル類;
2 _ピロリ ドン、 N—メチルー 2—ピロリ ドン、 N—ヒ ドロキシェチノレー 2— ピロリ ドン、 1, 3—ジメチルイミイダゾリジノン、 ε—力プロラクタム、 γ— プチロラクトン等の含窒素複素環化合物 (ラクタム類) ;
ホルムアミ ド、 Ν—メチルホルムケミ ド、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミ ド等のァ ミ ド類;
モノエタノールァミン、 ジエタノールァミン、 トリエタノーノレアミン、 モノエ チルァミン、 ジェチルァミン、 トリェチルァミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、 スルホラン、 チォジエタノール等の含硫黄化合物類; プロピレンカーボネート、 炭酸エチレン等である。
これら有機溶媒の中でも、 特にチォジエタノール、 ポリエチレングリコール 2 0 0〜 6 0 0、 1 , 2, 6—へキサントリオール、 1, 2, 4—ブタントリオ一 ノレ、 2—ピロリ ドン、 Ν—メチルー 2—ピロリ ドンが好ましい。 これらは溶解性 と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
また、 本発明においては尿素類及びアルキルグリシンを所望に応じて含ませる ことができる。 このような尿素類としては、 尿素、 チォ尿素、 エチレン尿素、 1 , 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノン等が挙げられ、 また、 アルキルグリシン としては、 Ν—メチルグリシン、' Ν, Ν—ジメチルダリシン、 Ν—ェチルダリシ ン等が挙げられる。 これら尿素類及びアルキルグリシンは、 基本的にどちらも水 系インクにおいて、 優れた保湿性を維持 (保存安定性に向上につながる) させ、 „ インクジェッ トプリンタの記録へッ ドの吐出安定性、 耐目詰まり性 優れた効果 - を発揮する。 また、 インクの粘度調整、 表面張力の調整に幅広く対応でき、 耐目 詰まり性に優れることにより、 ヘッドの目詰まりを防ぎ、 インク吐出において、 ィンク滴の飛行曲がりなど吐出不良を防止できる。 ィンクへの添加量としては、 一般的に 0 . 5〜 5 0重量%で、 より好ましくは 1〜 2 0重量%であり、 0 . 5
重量%以下では所望のインクジュッ卜プリンタ記録へッドの要求特性を満たすこ とができず、 50重量%以上の添加では增粘を引き起こし、 ィンクの保存安定性 に対して悪影響及びィンクの吐出不良につながってしまう。
界面活性剤としてはァニオン系界面活性剤またはノニオン系、 両性界面活性剤 が用いられる。 また フッ素系界面活性剤を併用して用いる。 色材の種類や湿潤 剤、 水溶性有機溶剤の組み合わせによって、 分散安定性を損なわない界 活性剤 を選択する。 ..
ァニオン性界面活性剤としては、 例えばポリ才キシエチレンアルキルエーテル 酢酸塩、 ドデシルベンゼンスルホン酸塩、 ラウリル酸塩、 ポリオキシエチレンァ ルキルエーテルサルフエ一トの塩などが挙げられる。
表 1に本発明に用いられる界面活性剤 (I) 、 (II) を具体的に遊離酸型で示 す °
表 J- -
CH3 CH,
CH3 (CH,) 120(CH2CH20),CH2COOH ( j -l)
CHつ C00CHCH。CHCH2
CH3 (CH2) 120 (CH,CH20) 4CH,COOH (ト 2) H0,S— CHCOOCHCH2CHCH3
CH3 <CH2) 120 (CH2CH20> 5CH2COOH ( j 一 3) Π-1)
CH3 CH3
CH3 (CH 120(CH2CH20) 6CH COOH ( j CH3
CH, (CH2) lxCHO (CH2CH20) KCH COOH . CH2COOCHCH,CH,CH^CH
(Π -2) H03S— CHCOOCHCH2CH2CH2CH,
CH, (CH,) 6
CH3 (CH2> )CHO(CH2CH20)3CH2COOH (卜 6)
CH (CH3) CH2COOCH2CH,CH (CH3) 2
CH?.C00CHCH(CH , HC S— CHC00CH2CH CH (CH 2 ( U - 4) H03S一 CHCOOCHCH (CH3) 2 ( Π-3)
CH (CH,) ,
非イオン性界面活性剤としては、 例えば、 ポリオキシエチレンアルキルェ一テ ノレ、 ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシェ チレンアル'キルエステル、 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、 ポリ ォキシエチレンァノレキノレフェニノレエーテノレ、 ポリォキシエチレンァノレキノレアミン
、 ポリオキシエチレンアルキルアミ ドなどが挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、 2, 4, 7, 9ーテトラメチル
一 5—デシン一 4, 7—ジオール、 3, 6—ジメチルー 4—ォクチン一 3, 6 - ジオール、 3, 5—ジメチル一 1一へキシン一 3—オールなどのアセチレンダリ コール系 (例えばエアープロダクツ社 (米国) のサーフィノール 104、 82、 465、 485あるいは TGなど) を用いることができるが、 特にサーフィノー ル 465、 104や TGが良好な印字品質を示す。
両性界面活性 としては、 例えばラゥリルアミノプロピオン酸塩、 ラウリルジ メチルベタイン、 ステアリルジメチノレべタイン、 ラウリノレジヒ ドロキシェチルべ タインなどが挙げられる。
具体例として以下に挙げるものが好適に使用されるが、 これらに限定されるわ けではない。
ラウリルジメチルアミンォキシド、 ミリスチルジメ^ "ルアミンォキシド、 ステ ァリルジメチルアミンォキシド、 ジヒ ドロキシェチルラウリルアミンォキシド、 ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンォキシド、 ジメチルアルキノレ (ヤシ) ベタイン、 ジメチルラウリルべタイン等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤は、 パーフルォロアルキルスルホン酸塩、 パーフルォロア ルキルカルボン酸塩、 パーフルォロアルキルリン酸エステル、 パーフルォロアル キルエチレンォキサイ ド付加物、 パーフルォロアルキルべタイン、 パーフルォロ アルキルアミンォキサイ ド化合物等が挙げられるが、 フッ素系化合物として市販 されているものを挙げると、 サーフロン S— 11 1, S— 112, S - 113 , S 121 , S 131, S 132, S— 141, S— 145 (旭硝子社製) 、 フル ラード FC— 93, FC-95, FC— 98, FC— 129, FC—135, F C- 170 C, F C - 430 , FC-431 (住友スリーェム社製)'等が簡単に 入手でき本発明に用いることができるが、 特に株式会社ネオス社製の FT— 1 1 0, 250, 251, 400 Sが良好な印字品質、 特に発色性が著しく向上する 前記界面活性剤は、 単独または二種以上を混合して用いることができる。 本発明では界面活性剤を使用することで記録紙への濡れ性を改善することがで きる。 好ましい界面活性剤としては界面ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢 酸塩、 炭素数 5〜16の分岐アルキル基を含むジアルキルスルホ琥珀酸塩、 ポリ
ォキシエチレンア^^キノレエーテノレ、 ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンァ ノレキノレエ一テノレ、 ポリオキシエチレンァノレキノレフェニノレエーテノレ、 ポリオキシェ チレンポリオキシプロピレンプロック共重合体、 アセチレンダリコール系界面活 性剤が挙げられる。 より具体的にはァニオン系界面活性剤としてはポリオキシェ チレンアルキル: ^一テル酢酸塩 (I) 、 及び Zまたは炭素鎖が 5〜 7の分岐した アルキノレ鎖を有するジアルキルスルホ琥珀酸 (II) を用いることで普通紙特性も 改善されさらに着色剤の溶解 ·分散安定性が得られる。
'化 1:
R】 -0- (CH2 CH2 O) mCH2 COOM…… (I)
(R, :炭素数 6〜14の分岐してもよいアルキル基、— m : 3〜12、 M:アル カリ金属イオン、 第 4級アンモニゥム、 第 4級ホスホニゥム、 アル力ノールアミ ン)
:ィ匕 2:
CH2COO— Rゥ
(II)
MO S-CHCOO-R2
(R2 :炭素数 5〜16の分岐したアルキル基、 M :アルカリ金属イオン、 第 4 級アンモニゥム、 第 4級ホスホニゥム、 アルカノールァミン)
,化 3 '
-0(CH2CH20)kH —— (ΠΙ)
(Rは分岐しても良い 6〜: 1.4の炭素鎖、 k : 5〜20)
化 4.
R - (OCH2 CH2 ) nOH…… (IV)
(Rは分岐しても良い炭素数 6〜14の炭素鎖、 n: 5〜20)
'化 5
あるいは
R— (OCH
2CH
2)
n— (
H -—一 (V)
(Rは分岐しても良い炭素数 6〜: l 4の炭素鎖、 J k m n j k ra n≤ 20)
H—(OCH2CH2)r(OCHCH2)k— R, (VI)
あるいは
H— (OCHCH2)m-(OCH2CH2)n— R, (VI)
C
(R, は炭素数 6 14の炭素鎖、 J k, m, n : j, k, m, n ^ 20 ) :化 7 '
( p qは 0 40 )
.化 8
RNRII
12
( (VIII) 式中、 R, 、 R2 は炭素数 l〜3のアルキル基もしくはヒドロキシァ ルキル基、 R., は炭素数 I 0〜 20のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。
)
(化 9
( (IX) 式中、 、 R2 は炭素数 l〜3のアルキル基もしくはヒ ドロキシアル キル基、 R3 はアミ ド基を含んでもよい炭素数 I 0〜l 6のアルキル基もしくは ヤシ油由来のアルキル基を示す。 )
特に、 本発明において、 フッ素系界面活性剤として下記構造式で表わされるパ ' 一フルォロアルキルスルホン酸塩を用いることにより、 良好な印字品質、 特に発
" 色性、 紙に対する均染性が—著しく向上する。 下記構造式で表わされるパーフルォ 口アルキルスルホン酸塩としては、 例えば、 R】 、 R2 、 R の組合せが C3 F 7 —、 CF3 ―、 F、、又は F9 一、 F、 Fであり、 Mlが Naであるものが 挙げられ、 ネオス社製の FT— 110が良好に用いられる。
(R , 、 R2、 R3 はパーフルォロアルキル基、 フッ素原子のいずれかを表わし M, は L i、 Na、 Kのいずれかを表わす。 ) -
さらに本発明 界面活性剤の対イオンとして.リチウムイオン、 及び下記一般式 で示される第 4級アンモニゥム、 第 4級ホスホ-ゥムを用いることにより界面活 性剤が優れた溶解安定性を示す。
また、 好ましい非イオン系の界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフ ェニルエーテルである一般式 (ΠΙ) 、 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテルである一般式 (IV) 、 一般式 (V) 、 アセチレングリコール系界面活性剤である一般式 (νπ) の活 性剤が挙げられる。 これらを併用することによりさらに相乗効果として浸透性が 挙げられ、 これにより色境界にじみが低減され、 また文字にじみも少ないインク が得られる。 前記界面活性剤は、 阜独又は二種以上を混合して用いることができ る。
さらに、 フッ素系界面活性剤とポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオ キシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテルである一般式 (IV) 、 一般 式 (V) と併用することにより、 著しい浸透性向上がはかられ、 これにより色境 界にじみが低減され、 発色性向上、 まだ文字にじみも少ないインクが得られる。 なお、 このインクの ρ Ηを 6以上にすることによりインクの保存安定性が得ら れ、 また、 オフィスで使用されているコピー用紙や用箋等は ρ Ηが 5〜 6のもの が多く、 これらの記録紙にィンクを 9〜 6 0 μ mの微細な吐出口より吐出し重量 が 3 n g〜5 O n gの液滴として 5〜2 O mZ sで飛翔させ、 単色での付着量を 1 . 5 g/m2 から 3 0 g Zm2 として J I S P— 8 1 2 2試験法によるステ キヒ トサイズ度が 3秒以上の所謂普通紙に記録するこにより高画質、 高解像の記 録画像を形成する記録方式を提供することができる。 ただし、 p Hが 9以上では 保存時に一般式 (Π) の活性剤では分解による物性変化が起こりやすいため一般 式 (Π) の活性剤を用いる場合は p Hを 6〜 9とすることが好ましい。
本発明に用いることができる (I ) 、 (Π) 、 (III) 、 (IV) 、 (V) 、 (V I) 、 (VII) 、 (VIII) 、 (IX) の添加量は、 0 . 0 5〜1 0重量%の問でプリ ンターシステムにより要求されるインク特性に対し所望の浸透性を与えることが 可能である。 ここで 0 . 0 5 %以下ではいずれの場合も 2色重ね部の境界でのに じみが発生し、 1 0重量%以上添加する場合は化合物自体が低温で析出しゃすこ
とがあり信頼性が悪くなる。
また、 フッ素系界面活性剤の添加量は、 上記一般式 (I) 〜 (IX) の界面活性 剤との併用使用により、 添加量を少なくでき、 0. 05〜5重量%の間でプリン ターシステムにより要求されるインク特性に対し所望の浸透性を与えることが可 能である。 こ,こで 0. 05%以下の併用ではいずれの場—合も浸透性向上に顕著な 効果がなく、 5重量%以上添加する場合は、 高温保存における粘度上昇、 凝集等 信頼性が悪くなる。 好ましくは 0 · 1〜 2重量%の添加量が保存性の観点からも 好適に使用できる。
本発明における表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、 特に表面形成され て 1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、 飽和時間で測定される静的表面 張力とは異なる。 測定法としては特開昭 63 - 31237号公報等に記載の従来 公知の方法で 1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であれば使用できるが 、 本発明では Wi 1 h e 1 my式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。 表面 張力の値は 40 m J Zm2 以下が好ましく、 より好ましくは 35 m J Zm2 以下_ とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。 .
- 本発明に用いる炭素数 8以上、 11以下のポリオールまたはグリコールエーテ ルは、 25°Cの水中において 0. 1〜4. 5重量%未満の間の溶解度を有する部 分的に水溶性のポリオールおよび/またはダリコールエーテルを記録用インク全 重量に対して 0. 1〜10. 0重量%添加することによって、 該インクの熱素子 への濡れ性が改良され、 少量の添加量でも吐出安定性および周波数安定性が得ら れることが分かった。 -
① 2—ェチル—1, 3—へキサンジオール 溶解度: 4. 2 % (20 °C)
② 2, 2, 4—トリ'メチルー 1, 3—ペンタンジオール 溶解度: 2. 0% (2 5°C)
25 °Cの水中において 0. 1〜4. 5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤 は、 溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという母所がある。 従って、 25 °Cの水中において 0. 1〜 4. 5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の 溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のィンク を作成することが可能となる。
本発明のインクには上記着色剤、 溶媒、 界面活性剤の他に従来より知られてい る添加剤を加えることができる。
例えば、 防腐防黴剤としてはデヒ ドロ酢酸ナトリゥム、 ソルビン酸ナトリゥム
、 2—ピリジンチオール— 1ーォキサイドナトリウム、 安息香酸ナトリウム、 ぺ ンタクロロフエノールナトリゥム等が本発明に使用できる。
p H調整剤としては、 調合されるインクに悪影響をおよぼさずに p Hを 7以上 に調整できるものであれば、 任意の物質を使用することができる。
その例として、 ジエタノールァミン、 トリエタノールァミン等のァミン、 水酸 ィ匕リチウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化 物、 水酸化アンモニゥム、 第 4級アンモニゥム水酸化物、 第 4級ホスホニゥム水 酸化物、 炭酸リチウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸 塩等が挙げられる。 · .
キレート試薬としては、 例えば、 エチレンジァミン四酢酸ナトリゥム、 二トリ - 口三酢酸ナトリウム、 ヒドロキシェチルエチレンジァミン三酢酸ナトリウム、 ジ* エチレントリアミン五酢酸ナトリウム、 ゥラミル二酢酸ナトリウム等がある。' 防鲭剤と-しては、 例えば、 酸性亜硫酸塩、 チォ硫酸ナトリウム、 チォジグリコ ール酸アンモン、 ジイソプロピルアンモニゥムニトライ ト、 四硝酸ペンタエリス リ トール、 ジシクロへキシルアンモ-ゥムニトライ ト等がある。
その目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、 水溶性赤外線吸収剤等を添加すること ができる。 '
• 次に、 本発明めインクセットについて説明ずる。
インクセットはブラックインクとカラーインクとからなる。 カラーインクは上 記の色材を含有させてなるポリマーェマルジヨンを含有する力ラーインクが適用 される。 ブラックインクはカラーインクを構成するポリマーェマルジョンを自己 分散型カーボンブラックに置き換えた構成に相当するものである。 すなわち、 ブ ラックインクと少なくとも 1種のカラーインクとからなるインクジエツト記録用 インクセットにおいて、 ブラックインクが自己分散型顔料を含有し、 グリセリン 、 1 , 3—ブタンジオール、 トリエチレングリコール、 1 , 6 —へキサンジォー ノレ、 プロピレングリ コーノレ、 1 , .5—ペンタンジォーノレ、 ジエチレングリ コーノレ
、 ジプロピレングリコール、 トリメチロールプロパン、 およびトリメチローノレェ タンから選ばれた少なくとも 1種類以上の湿潤剤 (第 1·の種類のヒ ドロキシ化合 物) を含有し、 炭素数 8以上で 1 1以下のポリオール (第 2の種類のヒ ドロキシ 化合物) またはグリコールエーテル、 ァニオン、 ノニオン、 両性界面活性剤から 選ばれる少なくとも 1種類以上の界面活性剤を含有し、 水溶性有機溶剤、 水を少 なくとも含有し、 2 5 °Cにおけるインク粘度が 5 m P a · s e c以上のインクで あって、 力ラーインクがポリマー微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有さ せてなるポリマーェマルジヨンを含有し、 グリセリン、 1, 3—ブタンジオール 、 トリエチレングリコール、 1, 6—へキサンジオール、 プロピレングリコール 、 1, 5—ペンタンジォーノレ、 ジエチレングリコーノレ、 ジプロピレングリコーノレ 、 トリメチローノレプロパン、 およびトリメチロールェタンから選ばれ 少なくと も 1種類以上の湿潤剤 (第 1の種類のヒドロキシ化合物) を含有し、 炭素数 8以 上で 1 1以下のポリオール (第 2の種類のヒ ドロキシィヒ合物) またはグリコール エーテル、 水溶性有機溶剤、 水を少なくとも含有し、 また、 ァニオン、 ノニオン 、 両性界面'活性剤を少なくとも 1種類以上含有し、 かつ、 フッ素系界面活性剤を 少なくとも 1種類以上含有する 2 5 °Cにおけるインク粘度が 5 m P a · s e c以 上のインクであることを特徴とするインクジェッ ト記録用インクセットからなる ブラックイン は以下の構成よりなる。 - (i) 自己分散型カーボンブラック
(i i) 湿潤剤 1 _ i (グリセリン)
(iii) 湿潤剤 1 _ i i ( 1 , 3—ブタンジォ一ノレ、 トリエチレングリコーノレ、 1, 6—へキサンジォーノレ、 プロピレングリ コ一ノレ、 1, 5—ペンタンジォーノレ 、 ジエチレングリ コーノレ、 ジプロピレングリ コーノレ、 ト リメチローノレプロノ、。ン、 トリメチロールェタンから選ばれた少なくとも 1種類以上;第 1の種類のヒ ドロ キシ化合物)
(iv) 水溶性有槻溶剤
(V) 界面活性剤 '
(vi) 炭素数 8以上、 1 1以下のポリオールまたはグリコールエーテル (第 2の
種類のヒドロキシ化合物)
(vii) エマノレジョン
(viii) 防腐剤
(ix) pH調製剤 - (X) 純水
色材としては、 少なくとも一種の親水性基がカーボンブラックの表面に直接若 しくは他の原子団を介して結合した分散剤を使用することなく安定に分散させる ことができる自己分散型カラー顔料を用いる。 この結果、 従来のインクの様に、 カーボンブラックを分散させるための分散剤が不要となる。 本発明で使用する自 己分散型カーボンブラックとしては、 イオン性を有するものが好ましく、 ァニォ -. ン性に帯電したものゃカチオン性に帯電したものが好適である。 ―
- ァニオン性親水性基としては、 例えば、 一C〇〇M、 -SOy M、 一 PO3 H M、 -P03 M2 、 — SO2 NH2 、 -S02 NHCOR (但し、 式中の Mは水 素原子、 アルカリ金尋、 アンモニゥム又は有機アンモニゥムを表わし、 Rは炭素 原子数 1〜12のアルキル基、 置換基を有してもよいフユニル基又は置換基を有 してもよいナフチル基を表わす。 ) 等が挙げられる。 本発明においては、 これら の中で、 特に、 _CO〇M、 一 SO3 Mがカラー顔料表面に結合されたものを用 いることが好ましい。 - また、 上記親水性基中の 「M」 は、 アルカリ金属としては、 例えば、 リチウム 、 ナトリウム、 カリウム等が挙げられ、 有機アンモニゥムとしては、 モノ乃至ト リメチルアンモニゥム、 モノ乃至トリェチルアンモニゥム、 モノ乃至トリメタノ 一ルアンモニゥムが挙げられる。 ァニォン性に帯電し カラ一顔料を得る方法と しては、 カラー顔料表面に一 C〇〇N aを導入する方法として、 例えば、 カラー 顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、 スルホン化による方法、 ジァゾ二 ゥム塩を反応させる方法が挙げられるが、 勿論、 本発明はこれらに限定されるわ けではない。
カチオン性親水性基としては、 例えば、 第 4級アンモニゥム基が好ましく、 よ り好ましくは、 下記表に示す第 4級アンモニゥム基が挙げられ、 本発明において は、 これらのいずれかがカーボンブラック表面に結合されたものが色材として好
ましく使用される (
表飞 2
N 3、 K3、
/— V- ■CH3
=Nl— CH-, 、
-N(CH3)3
(上記式中、 Rは、 置換又は無置換のアルキル基、 置換又は無置換のァリール基 のいずれかを表わす。 )
上記した様な親水基が結合されたカチオン性の自己分散型カーボンブラックを 製造する方法としては、 例えば、 T記に示す構造の N—ェチルピリジノレ基を結合 させる方法としては、 カーボンブラックを 3—ァミノ一 N—ェチルピリジゥムブ 口マイ ドで処理する方法が挙げられるが、 勿論、 本発明はこれに限定されない。
また、 本発明においては、 上記に挙げた様な親水性基が、 他の原子団を介して カーボンブラックの表面に結合されていてもよい。 他の原子団としては、 例えば 、 炭素原子数 1〜12のアルキル基、 置換基を有してもよいフエニル基又は置換 基を有してもよいナフチル基が挙げられる。 上記した親水性基が他の原子団を介 してカーボンブラックの表面に結合する場合の具体例としては、 例えば、 一 C2 H, CO〇M、 一 PhS03 M、 -C5 I , 。 NH3 + (但し、 式中の Mは水素 原子、 アルカリ金属、 アンモニゥム又は有機アンモニゥムを表わす。 ) 等が挙げ られる力 S、 勿論、 本発明はこれらに限定されない。
本発明のィンクセットのブラックインクに用いる自己分散型カーボンブラック は、 カーボンブラック表面の親水性基によってカチオン性もしくはァ-オン性に 帯電しており、 そのイオンの反発によって水分散 ttiを有し、 また、 その親水性基 により親水性も向上している。 そのため、 長期間放置されても、 顔料の粒径や粘 度が増大したりすることなく水性媒体中に安定して分散された水性顔料ィンクが 得られる。 ブラックインクの極性はインクセットを構成するカラーインクの極性 と逆極性にした場合には最も色境界にじみの少ない画像がえられるが、 本発明の インクセットにおいては、 高粘度低表面張力の浸透性に優れたィン を構成でき るので、 カラーインクとブラックインクの極性が同じインクセットであっても色 境界にじみは非常に少なく、 ノズルの維持機構ゃノズルプレート上でィンクが混 合した場合にも極端な凝集増粘が起こることなく、 取り极ぃ性に優れたィンクセ ットが得られる。
インクセットのブラックインクに用いられる他の構成材料は色材を含有するポ リマ一微粒子を含有するインクで記載した材料がそのまま適用できる。
なお、 ブラックインクにのみ用いて好適なも として樹脂ェマルジヨンが挙げ ちれる。
樹脂ェマルジヨンとは、 連続相が水であり、 分散相が次の様な樹脂成分である ェマルジヨンを意味する。 分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、 酢酸ビニ ル系樹脂、 スチレン一ブタジエン系樹脂、 塩化ビニル 樹脂、 アクリルースチレ ン系樹脂、 ブタジエン系樹脂、 スチレン系樹脂などが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、 この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ 持つ重合体であるのが好ましい。 また、 これらの樹脂成分の粒子径はェマルジョ ンを形成する限り特に限定されないが、 1 5 Ο η ιη程度以下が好ましく、 より好 ましくは 5〜; L O O n m程度である。
これらの樹脂ェマルジヨンは、 樹脂粒子を、 場合によって界面活性剤とともに 水に混合することによって得ることができる。
例えば、 ァクリル系樹脂また スチレンーァクリル系樹脂のェマルジヨンは、 (メタ) アクリル酸エステルまたはスチレンと、 (メタ) アクリル酸エステルと 、 場合により (メタ) アクリル酸エステルと、 界面活性剤とを水に混合すること
によって得ることができる。 樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、 通常 1 0 : 1〜5 : 1程度とするのが好ましい。 界面活性剤の使用量が前記範囲に満たな い場合、 ェマルジヨンとなりにくく、 また前記範囲を超える場合、 インクの耐水 性が低下したり、 浸透性が悪化する傾向があるので好ましくない。
前記ェマルジョンの分散相成分としての樹脂と水との割合は、 樹脂 .1 0 0.重量 " 部に対して水 6 0〜 4 0 0重量部、 好ましくは 1 0 0〜 2 0 0の範囲が適当であ る。 — - - 市販の樹脂ェマルジヨンとしては、 マイクロジェル E _ 1 0 0 2、 E - 5 0 0 2 (スチレン—アクリル系樹脂ェマルジヨン、 日本ペイント株式会社製) 、 ボン コート 4 0 0 1 (ア リル系樹脂ェマルジヨン、 大日本ィンキ化学工業株式会社 製) 、 ボンコート 5 4 5 4 (スチレン一アクリル系樹脂ェマルジヨン、 大日本ィ ンキ化学工業株式会社製) 、 S A E - 1 0 1 4 (スチレン一アクリル系樹脂エマ ルジョン、 日本ゼオン株式会社製) 、 サイピノール S K— 2 0 0 (アクリル系樹 脂ェマルジヨン: サイデン化学株式会社製) な'どが挙げられる。
本発明に使用するインクは、 樹脂ェマルジヨンを、 その樹脂成分がインクの 0 . 丄〜 4 0重量%となるよう含有するのが好ましく、 より好ましくは 1〜2 5重 量%の範囲である。
樹脂ェマルジヨンは、 増粘 ·凝集する性質を持ち、 着色成分の浸透を抑制し、 さらに記録材への定着を促進する効果を有する。 また、 '樹脂ェマルジョンの種類 によつては記録材上で皮膜を形成し、 印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有す る。 以下、 本発明の記録液を収容した記録液カートリッジおよび記録液カートリツ ジを具備するインクジェット記録装置について、 図面を参照して説明するが、 以 下は構成例のひとつに過ぎず、 本発明になんら限定を加えるものではない。 図 1は、 本発明の記録液を収容した記録液収容部を備えたィンクカートリッジ を搭載するシリアル型ィンクジヱット記録装置の機構部の概略正面図である。 このインクジェット記録装置の機構部は、 両側の側板 (1 ) 、 (2 ) 間に主支 持ガイ ドロッド (3 ) 及び従支持ガイ ドロッド (4 ) を略水^な位置関係で横架
し、 これらの主支持ガイ ドロッド (3) 及び従支持ガイ ドロッド (4) でキヤリ ッジユニット (5) を主走査方向に摺動自在に支持している。 キャリッジュニッ ト (5) には、 それぞれイェロー (Y) インク、 マゼンタ (M) インク、 シアン (C) インク、 ブラック (Bk) インクをそれぞれ吐出する 4個のヘッド (6) を、 その吐出面 (ノズノレ面;撥ィンク性皮膜層が共析メツキされているノズノレ面 ) (6 a) を下方に向けて搭載し、 またキャリッジユニット (5) のヘッド (6 ) の上側には 4個のヘッド (6) に各々インクを供給するための各色のインク供 給体である' 4個のインクカートリッジ (7 y) 、 (7 m) 、 (7 c) 、 (7 k) を交換可能に搭載している。
そして、 キャリッジユニット (5) は主走査モータ (8) で回転される駆動プ ーリ (駆動タイミングプーリ) (9) と従動プーリ (アイ ドラプーリ) (10) との間に張装したタイミングべノレト (11) に連結して、 主走查モータ (8) を 駆動制御することによってキャリッジ (5) 、 即ち 4個のヘッド (6) を主走查 方向に移動するようにしている。
また、 側板 (1) 、 (2) をつなぐ底板 (12) 上にサブフレーム (13) 、 (14) を立設し、 このサブフレーム (13) 、 (14) 間に用紙 (16) を主 走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ (15) を回転自在に保 持している。 そして、 サブフレーム (14) 側方に副走査モータ (17) を配設 し、 この副走査モータ (17) の回転を搬送ローラ (15) に伝達するために、 副走査モータ (17) の回転軸に固定したギヤ (18) と搬送ローラ (15) の 軸に固定したギヤ (19) とを備えている。
さらに、 側板 (1) とサブフレーム (13) との問には、 ヘッド (6) の信頼 性維持回復機構 (以下、 「サブシステム」 という。 ) (21) を配置している。 サブシステム (21) は、 各ヘッド (6) の吐出面をキヤッビングする 4個のキ ヤップ手段 (22) をホルダ (23) で保持し、 このホルダ (23) をリンク部 材 (24) で揺動可能に保持して、 キャリッジユニット (5) の主走査方向の移 動でホルダ (23) に設けた係合部 (25) にキャリッジユニット (5) が当接 一 することで、 キャリッジユニット (5) の移動に従ってホルダ (23) がリフト ' ァップしてキヤップ手段 (22) でインクジェットヘッド ( 6 ) の吐出面 ( 6 a
) をキヤッビングし、 キヤリツジュニット ( 5 ) が印写領域側へ移動することで 、 キャリッジユニット (5) の移動に従ってホルダ (23) がリフトダウンして キャップ手段 (22) がインクジェットヘッド (6) の吐出面 (6 a) 力^離れ るようにしている。 - *
なお、 キャップ手段 (22) は、 それぞれ吸引チューブ (26) を介して吸引 ポンプ (27) に接続すると共に、 大気開放口を形成して、 大気開放チューブ及 ぴ大気開放バルブを介して大気に連通している。 また、 吸引ポンプ (27) は吸 引した廃液を、 ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。 さらに、 ホルダ (23) の側方には、 インクジェットヘッド (6) の吐出面 (6 a ) をワイピングする繊維部材、 発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイ ビング手段であるワイパブレード (28) をブレードアーム (29) に取り付け 、 このブレードアーム (29) は揺動可能に軸支し、 図示しない駆動手段で回動 されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
次に、 インクカートリッジ (7) について、 図 2、 図 3を参照して説明する。 ここで、 図 2は、 記録装置に装填する前のインク力 トリツジの外観斜視図、 図 3はインクカートリッジの正断面図を表わしたものである。
インクカートリッジ (7) は、 図 3に示すように、 カートリッジ本体 (41) 内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体 (42) を収容してなる。 カー トリッジ本体 (41) は、 上部に広い開口を有するケース (43) の上部開口に 上蓋部材 (44) を接着又は溶着して形成したものであり、 例えば樹脂成型品か らなる。 また、 インク吸収体 (42) は、 ウレタンフォーム体等の多孔質体から なり、 カートリッジ本体 (41) 内に圧縮して挿入した後、 インクを吸収させて いる。
カートリッジ本体 (41) のケース (43) 底部には記録へッド (6) ヘイン クを供給するためのインク供給口 (45) を形成し、 このインク供給口 (45) 内周面にはシールリング (46) を嵌着している。 また、 上毒部材 (44) には 大気開放口 (47) を形成している。 . そして、 カートリッジ本体 (41) には、 装填前の状態で、 インク供給口 (4 5 ) を塞ぐと共に装填時や輸送時などの力ートリツジ取り扱い時、 或いは真空包
装時による幅広側壁に係る圧力でケース (43) が圧縮変形されて内部のインク が漏洩することを防止するため、 キャップ部材 (50) を装着している。
また、 大気開放口 (47) は、 図 2に示すように、 酸素透過率が 10 Om lノ m2 以上のフィルム状シール部材 (55) を上蓋部材 (44) に貼着してシール している。 このシール部材 (55) は大気開放口 (47) と共にその周囲に形成 した複数本の溝 (48) をもシールする大きさにしている。 このように大気開放 口 (47) を酸素透過率が 10 Om 1 /m2 以上のシール部材 (55) でシール することで、 インクカートリッジ (7) を透気性のないアルミラミネートフィル ム等の包装部材 |r用いて減圧状態で包装するこ _とにより、 ィンク充填時ゃィンク 吸収体 (42) とカートリッジ本体 (41) との間に生じる空間 (A) (図 3参 照) にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、 シール部材 (55 ) を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体 (41) 外の包装部 材との間の空間に排出され、 インクの脱気度が向上する。
また、 図 4は、 本発明の記録液 (インク) を収容し 5:インク (記録液) 収容部 と、 記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録力ートリツジの構成例を 示したものである。
すなわち、 記録ユニット (30) は、 シリアルタイプのものであり、 インクジ エツトヘッド (33) と、 このインクジェットヘッド (33) に供給される記録 液を収容するインクタンク (49) と、 このインクタンク (49) 内を密閉する 蓋部材とで主要部が構成される。 インクジェットヘッド (33) には、 記録液を 吐出するための多数のノズノレ (32) が形成されている。 インク (記録液) はィ ンクタンク (49) 力 ら、 図示しないインク供給管を介して、 やはり図示しない 共通液室へと導かれ、 電極 (31) より入力される記録装置本体からの電気信号 に応じて、 ノズル (32) より吐出される。 このようなタイプの記録ユニッ トは 、 構成上、 安価に製造できるタイプのヘッド、 いわゆるサーマル方式、 バブル方 式と呼ばれ、 熱エネルギーを駆動の動力源とするへッドに適した構造である。 本発明のインクは、 バブルゃサーマル方式等の記録方法において、 上記成分を 添加することによって、 熱素子への濡れ性が改良されるため、 少量の添加量でも 吐出安定性及び周波数安定性が得られ、 かつ安全性も高く、 非常に適している。
. また、 本発明のインクは熱エネルギーを作用させてィンク吐出を行なう記録方法 - のみならず、 力学的エネルギーを作用させてィンク吐出を行なう記録方法におい ても適している。
ここでは、 前述のようなシリ アル型ィンクジェット記録装置を説明したが、 本 発明の記録液は、 ノズノレを千鳥など任意の配列で、 目的とする画像の解像度と同 じか数分の 1程度の密度に集積し、.記録媒体の幅以上に配列させた、 いわゆるラ ィンへッドを有する記録装置に適用することも可能である。
また、 ここでいう記録装置とは、 PCやデジカメ用の出力プリンタのみならず 、 ファックスやスキャナ、 電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置で あっても構わない。 以下、 実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、 本発明は以下の実施 例によって限定されるものではない。 なお、 実施例に記載の各成分の量 (%) は 重量基準である。
<調製例 1〉
フタ口シァニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
特開 2001— 139849号公報の調製例 3を参考に、 すなわち、 以下に記 述するように追試調製した。
まず始めに、 ポリマー溶液の調製として、 機械式攪拌機、 温度計、 窒素ガス導 入管、 還流管及び滴下ロートを備えた 1 Lフラスコ内を充分に窒素ガスで置換し た後、 スチレン 11. 2 g、 ァクリル酸 2. 8 g、 ラウリルメタクリレート 12 . 0 g、 ポリエチレングリコールメタタリ レート 4. O g、 スチレンマクロマー (東亜合成 (株) 製、 商品名 : AS— 6) 4. 0 g及びメル プトエタノール 0 ― . 4 gを仕込み、 65°Cに昇温した。 次にスチレン 100. 8 g、 アクリル酸 2 5. 2 g、 ラウリルメタタリ レート 108. 0 g、 ポリエチレングリコールメタ クリ レート 36. 0 g、 ヒ ドロキシェチノレメタタリ レート 60. 0 g、 スチレン マクロマー (東亜合成 (株) 製、 商品名 : AS— 6) 36. 0 g、 メルカプトェ タノ一ノレ 3. 6 g、 ァゾビスジメチルバレロニ ト リノレ 2. 4 g及びメチルェチル ケトン 18 gの混合溶液を 2. 5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、 ァゾビスジメチルバレロニトリル 0 . 8 g及びメチルェチルケト ン 1 8 gの混合溶液を 0 . 5時間かけてフラスコ内に滴下した。 6 5 で 1時間 熟成した後、 ァゾビスジメチルバレロニトリノレ 0 . 8 gを添加し、 更に 1時間熟 成した。 反応終了後、 フラスコ内に、 メチルェチルケトン 3 6 4 gを添加し、 濃 度が 5 0 %のポリマー溶液 8 0 0 gを得た。 次にポリマー溶液の一部を乾燥し、 ゲルパーミエイシヨンクロマトグラフィー (標準:ポリスチレン、 溶媒:テトラ ヒ ドロフラン) で測定したところ、 重量平均分子量は 1 5 0 0 0であった。
前述で得られたポリマー溶液 2 8 g、 鲖フタ口シァニン顔料 2 6 g、 1 m o 1
/ L水酸化カリウム水溶液 1 3 . 6 g、 メチルェチルケトン 2 0 g及びイオン交 換水 3 0 gを充分に攪拌した。 その後、 3本ロールミル ( (株) ノリタケカンパ ニー製、 商品名 : N R— 8 4 A) を用いて 2 0回混練した。 得られたペース トを イオン交換水 2 0 0 gに投入し、 充分に攪拌した後、 エバポレーターを用いてメ チルェチルケトン及び水を留去し、 固形分量が 2 0 . 0 w t %の青色のポリマー 微粒子分散体 1 6 0 gを得た。
ポリマー微粒子のマイクロトラック U P Aで測定した平均粒子径 (D 5 0 %) は 9 3 n mであった。
ぐ調製例 2 >
ジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
調製例 1のフタロシアニン顔料をビグメントレツド 1 2 2に変更したほかは調 製例 1と同様にして赤紫色のポリマ一微粒子分散体を得た。 ポリマ一微粒子のマ イク口 トラック U P Aで測定した平均粒子径 (D 5 0 %) は 1 2 7 n mであった <調製例 3〉
モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調整
調製例 1のフタ口 ァ二ン顔料をビグメントイエロー 7 4に変更したほかは調 製例 1と同様にして黄色のポリマー微粒子分散体を得た。 ポリマー微粒子のマイ クロ トラック U P Aで測定した平均粒子径 (D 5 0 %) は 7 6 n mであつた。 <調製例 4 > '
カーボンブラック含有ポリマー微粒子分散体の 11整
調製例 1のフタロシアニン顔料をカーボンブラック (デダサ社 FW100) に 変更したほかは調製例 1と同様にして黒色のポリマー微粒子分散体を得た。 ポリ マー微粒子のマイクロトラック U P Aで測定した平均粒子径 (D 50 %) は 10
4 n mであった。
<調製例 5〉
ジァゾ化合物処理したカーボンブラック分散液 1
表面積が 230m2 / で013?吸油量が70m 1 /100 gのカーボンブラ ック 100 gと、 p—アミノー N—安息香酸 34 gとを水 750 gに混合分散し 、 これに硝酸 16 gを滴下して 70°Cで撹拌した。 5分後、 50 gの水に 11 g の亜硝酸ナトリゥムを溶かした溶液を加え、 更に 1時間撹拌した。 得られたスラ リーを 10倍に希釈し遠心処理し粗大粒子を除き、 pHをジエタノールァミンに て調整し pH8— 9とし、 限外濾過膜にて脱塩濃縮し顔料濃度 15 %のカーボン ブラック分散液とした。 このものをポリプロピレンの 0. 5 μ mフイノレターにて カーボンブラック分散液 1とした。- マイクロ トラック U P Aで測定した平均粒子 径 (D 50 %) は 99 n mであった。
<調製例 6>
次亜塩素酸処理したカーボンブラック分散液 2
市販の pH2. 5の酸性カーボンブラック (キャボット社製 商品名モナーク 1300) 300 gを水 1000ミリリツトルに良く混合した後に次亜塩素酸ソ ーダ (有効塩素濃度 12%) 450 gを滴下して、 100〜 105 °Cで 8時間撹 • 拌した。 この液に更に次亜塩素酸ソーダ (有効塩素濃度 12%) 100 gをカロえ " 、 横型分散機で 3時間分散した。 得られたスラリーを水で 10倍に希釈し、 水酸 ィ匕リチウム.にて pHを調整し、 電導度 0. 2 mSZ cmまで限外濾過膜にて脱塩 濃縮し顔料濃度 15%のカーボンブラック分散液とした。 遠心処理により粗大粒 子を除き、 さらに 1ミクロンのナイロンフィルターで濾過しカーボンブラック分 散液 2とした。 マイクロ トラック U P Aで測定した平均粒-子径 (D 50 %) は 9
5 n mであった。
く調製例 7〉 " '
スルホン化剤処理したカーボンブラック分散液 3
市販のカーボンブラック顔料 (デダサ社製 「プリンテックス # 8 5」 ) 1 5 0 gをスルホラン 4 0 0 m 1中に良く混合し、 ビーズミルで微分散後、 了ミ ド硫酸 1 5 gを添加して 1 40〜 1 5 0 で 1 0時間攪拌した。 得られたスラリーをィ オン交換水 1 00 0m l中に投入し、 1 2 000 r p mで遠心分離機により表面 処理カーボンブラックウエットケーキを得る。 このカーボンブラックウエットケ ーキを 200 0m lのィォン交換水中に再分散し、 水酸化リチウムにて p Hを調 整し、 限外濾過膜により脱塩濃縮し顔料濃度 1 0重量%のカーボンブラック分散 液とした。 このものを 1ミクロンのナイ口ンフィルターで濾過しカーボンブラッ ク分散液 3とした。 平均粒子径は 8 0 n mであった。
<調製例 8〉
ジァゾ化合物処理したカーボンブラック分散液 4 (力チオン性)
調製例 5の p—ァミノ一 N—安息香酸の代わりに N— (4—アミノフヱニル) ピリジニゥムクロリ ドを用いてカーボンブラック分散液 4とした。
<実施例 1〉
下記処方のインク組成物を作成し、 pHが 9になるように水酸化リチウム].0 %水溶液にて調整した。 その後、 平均孔径 0. 8 μ mのメンブレンフィルターで 濾過を行ないインク組成物を得た。
調製例 1のフタロシア二ン顔料含有ポリマー微粒子 8. 0 w t %
(固 分として) 1 , 3—ブタンジオール 2 2. 5 w t % グリセ口一ノレ 7. 5 w t %
2—ピ—口リ ドン 2. 0 w t % 一般式 (IV) (R : C 1 2、 n= 9) 2. 0 w t %
2—ェチル _ 1, 3—へキサンジォーノレ 2. 0 w t % FT- 1 1 0 ( (¾) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2w t % イオン交換水 残量
<実施例 2〉
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9
にしてインク組成物を調製した。 ·
調製例 2のジメチルキナタリ'ドン顔料含有ポリマ一微粒子 8. 0 w t %
' ' (固形分として)
1, 3—ブタンジオール 22. 5 w t % グリセ口一ノレ 7. 5 w t %
N—メチル一2—ピロリ ドン 2. 0 w t % ュニセーフ A— LY (日本油脂社製両性活性剤) - 2. 0 w t % 2, 2, 4—トリメチルー 1, 3—ペンタンジオール 2. 0 w t % FT- 110 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水
<実施例 3 >
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 8. 0 w t %
(固形分として)
2—メチル一2, 4一ペンタンジォーノレ 22 5 w t % グリセ口一ノレ 7. 5 w t %
2—ピロリ ドン 5. 0 w t % 具体例 (ΠΙ) の活性剤 (R = C6、 k = 5) 2 0 w t %
2, 2, 4一トリメチル一1, 3—ペンタンジオール 2. 0 w t %
FT- 250 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水
<実施例 4〉 · - ブラック顔料インク
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 pHを水酸化ナトリゥムで 9 にしてインク組成物を調製した。
調製例 4のカーボンブラック含有ポリマ一微粒子 8. 0 w t %
(固形分として) ジプロピレンダリコーノレ 20. 0 w t グリセ口一ノレ 10 0 w t
N—ヒ ドロキシェチノレー 2—ピロリ ドン 2 0 w t ニッサンアノン BL— SF (日本油脂社製両性活性剤) 2 0 w t
2—ェチノレ一 :!, 3—へキサンジォーノレ 、 2 0 w t
FT - 250 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t プロキセノレ LV (防腐剤) 0 2 w t イオン交換水
<実施例 5〉 "
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9 してィンク組成物を調製した。
調製例 1のフタロシア二ン顔料含有ポリマー微粒子 12. 0 w t %
(固形分として)
2, 3—ブタンジォーノレ 22. 5 t % グリセ口一ノレ 7 5 w t %
Ν—メチル一 2—ピロリ ドン 3 0 w t % 一般式 (IV) (R: C 12、 η = 9) 2 0 w t % 2—ェチル— 1, 3—へキサンジオール 2 0 w t % FT— 250 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 6〉
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子
12. 0 w t % ^ (固形分として) ジプロピレングリコール 15: 0 w t %
グリセ口一ノレ 15. 0 w t %
N—ヒ ドロキシェチル一 2—ピロリ ドン 5. 0 w t % 一般式 (IV) (R: C 12、 n = 9) 2. 0 w t %
2, 2, 4—トリメチル一 :【, 3—ペンタンジオ ル 2. 0 w t % ' FT- 1 10 ( (株) ネオス社製) ― 0. 5 w t % プロキセノレ LV (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水 '
<実施例 7〉 .
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 12. 0 w t %
(固形分として)
1, 3—プロパンジオール 22. 5 w t % グリセ口一ノレ 7 5 w t %
2—ピロリ ドン 5 0 w t % 一般式 (V) (R : C 10、 j =2、 k = 7) 2 0 w t % 2—ェチノレー 1, 3—へキサンジォーノレ 2 0 w t % FT— 251 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 8> '
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様に-し、 pHを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 5のジァゾ化合物処理したカーボンブラック分散液 1
8. 0 w t % (固形分として)
1, 3—ブタンジオール 22. 5 w t % グリセ口一ノレ 7. 5 w t %
N—メチル一2—ピロリ ドン 2. 0 w t %
一般式 (V) (R : C 10、 j =2、 k = 10) 2 0 w t % 2, 2, 4—トリメチル一 1, 3—ペンタンジオール 2 0 w t % FT— 251 ( (株) ネオス社製) . 0 5 w t % エマノレジョン 3 0 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 9〉
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 1のフタ口シァニン顔料含有ポリマー微粒子 5. 0 w t %
(固形分として)
1, 6—へキサンジオール .5. 0 w t % グリセ π一ノレ 15 0 w t %
N—ヒ ドロキシェチル _ 2—ピロリ ドン 2 0 w t % 一般式 (V) (R : C 10、 j = 2、 k = 7) 2 0 w t % 2—ェチノレ一 1, 3—へキサンジォーノレ 2 0 w t % FT— 250 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % プロキセノレ LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 10〉
- 下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子
15. 0 w t % - (固形分として) 1, 6—へキサンジオール 22. 5 w t % グリセ口一ノレ 7. 5 w t %
2—ピロリ ドン 3. 0 w t % 一般式 (V) (R': C 10、 i = 2、 k = 10 ) 2. 0 w t %
2, 2, 4—トリメチル _1, 3—ペンタンジオ ル 2. 0 w t % FT- 250 ( (株) ネオス社製) '' 0. 5 w t % プロキセル L V (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水 残量
<実施例 1 1 > .
下記組成物を用レヽる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 にしてィンク糸 EL成物を調製した。
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマ一微粒子 15. 0 w t %
(固形分として) 2—メチル一2, 4一ペンタンジオール 22. 5 w t % グリセ口一ノレ 7 5 w t %
_ N—メチル一 2—ピロリ ドン 5 0 w t %
- 一般式 (V) (R: C 10、 j =2、 k =l 0) 2 0 w t %
2—ェチル一1, 3—へキサンジオール 2 0 w t % FT— 250 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 12〉 - 下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様に-し、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 'にしてインク糸且成物を調製した。
調製例 6の次亜塩素酸処理したカーボンブラック分散液 2
10. 0 w t %
1, 2, 6—へキサントリオール 30. 0 w t % グリセ口一ノレ 、 10. 0 w t % N—ヒ ドロキシェチル一 2—ピロリ ドン 5. 0 w t % ュニセーフ A— LY (日本油脂社製両性活性剤) 2. 0 w t % 2, 2, 4—トリメチル一1, 3—ペンタンジオール 2. 0 w t % FT- 110 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % ェマルジョン 3. 0 w t %
プロキセル L V (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水 ' 残量
<実施例 13 >
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 にしてインク組成物を調製した。
調製例 7のスルホン化剤処理したカーボンブラック分散液 3
10 0 w t % トリメチロールプロパン 20 0 w t % グリセ口一ノレ 20 0 w t % 2—ピロリ ドン 4 0 w t % 一 ニッサンアノン BL— SF (日本油脂社製両性活性剤) · 2 0 w t % - 2—ェチノレー 1, 3—へキサンジォーノレ 2 0 w t %
FT—250 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % エマノレジョン 3 0 w t % プロキセノレ LV (防腐剤) 0 2 w t % イオン交換水
<実施例 14〉 - 下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様に-し、 p Hを水酸化リチウムで 9 \: してインク組成物を調製した。
調製例 8のジァゾ化合物処理したカーボンブラック分散液 4 (カチオン性)
8. 0 w t % トリメチローノレエタン 22. 5 w t % グリセ口一ノレ - 7. 5 w t % N—メチルー 2—ピロリ ドン 2. 0 w t % ニッサンアノン BL— SF (日本油脂社製両性活性剤) 2. 0 w t %
2, 2, 4_トリメチルー 1, 3—ペンタンジオール 2. 0 w t % FT- 250 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % エマノレジョ ン 3. 0 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t %
イオン交換水
<比較例 1 > .
下記処方のィンク組成物を作成し、 p Hが 9になるように水酸化リチウム].0 %水溶液にて調整した。 その後、 平均孔径 0. 8 μπιのメンブレンフィルターで 濾過を行ないインク組成物を得た。
調製例 1のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子 5 0 w t % ジエチレングリコーノレ 15 0 w t % グリセ口一ノレ 5 0 w t % 2—ピロリ ドン , 2 0 w t % ECTD-3NEX (日光ケミカルズ製ァユオン系界面活性剤)
1. 0 w t %
2—ェチル一 1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % ェマルジヨン 3. 0 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2w.t% イオン交換水 -. 残量
<比較例 2〉 . -
" 下記組成物を用レヽる以外は比較例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9 してインク組成物を調製した。
調製例 2のジメチルキナタリ ドン顔料含有ポリマ一微粒子 6. 0 w t % ジエチレングリコーノレ 15. 0 w t % グリセ口一ノレ - 5. 0 w t %
N—メチル一 2—ピロリ ドン 2. 0 w t %
ECTD-6NEX (日光ケミカルズ製ァ二オン系界面活性剤)
. 1. 0 w t % 2, 2, 4—トリメチル _1, 3—ペンタンジォーノレ 2. 0 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水
<比較例 3 >
下記組成物を用いる以外は比較例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9
してインク組成物を調製した。 ―
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子 5. 0 w t % トリエチレングリコーノレ 1 5. 0 w t % グリセ口一ノレ 5. 0 w t %
N—ヒ ドロキシェチルー 2 _ピロリ ドン 2. 0 w t % ュ-セーフ A— L Y (「ニ1本油脂社製両性活性剤) 2. 0 w t % 2—ェチル一 1, 3—へキサンジォーノレ 2. 0 w t % エマノレジョン 3. 0 w t % プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t % イオン交換水
<比較例 4 >
下記組成物を用いる以外は実施例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 にしてインク組成物を調製した。 .
調製例 5のジァゾ化合物処理-したカーボンブラック分散液 1
- - 4. 0 w t %
(顔料固形分) エチレングリコーノレ 15. 0 w t °/ グリセ口ール 5. 0 w t °/
2—ピロリ ドン 2. 0 w t o ニッサンアノン BL— SF (日本油脂社製両性活性剤) 2. 0 w t ° 2, 2, 4—トリメチル一 1, 3—ペンタンジォーノレ 2. 0 w t ¾ プロキセル LV (防腐剤) 0. 2 w t ° イオン交換水
実施例 1〜 14と比較例 1〜 4のィンク組成物の顔料濃度と湿潤剤濃度とイン ク粘度を表 3に示す。
—表 3 _
次に、 上記実施例 1〜1 4及び比較例 1〜4について表 3のシアン、 マゼンタ 、 イェロー、 ブラックからなるインクセット 1〜5、 インクセット比較 1にて下 記の試験を行なった。
※インクセット 4、 5はインクセット 2のブラックインクを置き換えて使用した
評価方法
(1) 画像の鮮明性
( i ) インクジェットプリンター EM— 900 (セイコーエプソン株式会社製) にて、 へッドの駆動電圧、 周波数、 パルス幅を変え、 下記の各紙に印刷を行なつ た。 印刷パターンは、 イェロー、 マゼンタ、 シアンの各カラー顔料インクは 10 0 % d u t yで印字し、 本発明の黒ィンクを充填したブラックインクは文字を同 時に印刷した。 印字条件は、 M jが 35 p し V jが 20 m/ s e c、 周波数が 1 kH z、 記録密度は 360 d i , ワンパス印字とした。
(ii) リコー製インクジェットプリンター J P S i O J e t 300のヘッドの 駆動電圧、 周波数、 パルス幅を変え、 (i) と同条件にしてワンパス印字でベた 及び文字を印字した。 一
印字乾燥後、 2色重ね部境界の滲み、 画像滲.み、 色調、 画像濃度を目視及び反 '射型カラー分光測色濃度計 (X— R i t e社製) により総合的に調べ、 評価基準 にしたがって判定した。 用いた印刷試験用紙を以下に示す。
①マイペーパー (株式会社 NB Sリコー製)
②紙源 S ·再生紙 (株式会社 NB Sリコー製)
③ PB紙 (キャノン株式会社製) .
④マルチエース (富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)
⑤やまゆり紙 (本州製紙株式会社製 ·再生紙)
⑥ LH紙 (富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)
©Xe r o x 4024紙 (富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製) ⑧ Ne e n a h B o n d紙 (キンバリークラーク社製)
判定基準
◎:全紙滲みの発生なく鮮明な印刷である。
〇:一部の用紙 (再生紙) にひげ状の滲みの発生がある。
△:全紙にひげ状の滲みの発生がある。
X :文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生している。
(2) 画像の乾燥性 一
印字後の画像に一定条件で濾紙を押しっけィンクが濾紙に転写しなくなるまで
の時間を測定した。 いずれの紙でも 10秒以内で乾燥した場合に〇と判定した。
(3) 保存安定性
各インクをポリエチレン容器に入れ、 一 20°C、 5°C、 20°C、 70°Cでそれ ぞれの条件下で 3力月保存し、 保存後の表面張力、 粘度、 及び沈殿物析出の有無 を調べた。 どの条件で保存しても、 物性等の変化がないものを〇とした。
(4) 印字.休止時の信頼性
リコー製プリンタ I P S i O j e t 300のへッドを用いてプリンター動 作中にキヤップ、 クリ一ユング等が行なわれないでどれだけ印字休止しても復帰 できるかを調べ、 どれだけの時間 (秒) で噴射方向がずれるか、 あるいは吐出液 滴の重量が変化するかでその信頼性を評価した結果を表 4に示す。
表 4 . 一
<調製例 9 > (カーボンブラック分散液の調製)
市販の p H 2. 5の酸性カーボンブラック (キャボット社製、 商品名 :モナ一 ク 1300) 300 gを水 1000ミリリツトルに良く混合した後に次亜塩素酸 ンーダ (有効塩素濃度 12%) 450 gを滴下して、 100〜105°Cで 8時間 撹拌した。 この液に更に次亜塩素酸ソーダ (有効塩素濃度 12%) 100 gをカロ え、 横型分散機で 3時間分散した。 得られたスラリーを水で 10倍に希釈し、 水
酸化リチウムにて p Hを調整し、 電導度 0. 2mSZcmまで限外濾過膜にて脱 塩濃縮し顔料濃度 1 5 %のカーボンブラック分散液とした。 遠心処理により粗大 " 粒子を除き、 さらに 1ミクロンのナイロンフイノレターで濾過しカーボンブラック 分散液とした。 マイクロ トラック U P Aで測定した平均粒子径 (D 50 %) は 9 り 5 n mであ'つた。
以下では、 上記調製例 1〜 8及び調製例 9で得たポリマー微粒子分散体及び力 一ボンブラック分散液を用いてインク組成物を調製 (製造) した。 これらの調製 例は前記調製例 1〜 14との混合を避けるため 「製造例 1〜 14」 と表示し、 以 下の製造例 1〜 14で得られたィンク組成物の粘度及び表面張力の値を後掲の表0 —5に示した。
<製造例 1〉
下記処方のインク組成物を作製し、 pHが 9になるように水酸化リチウム 10 %水溶液にて調製した。 その後、 平均孔径 0. 8 μΐηのメンブレンフイノレターで 濾過を行ないインク組成物を得た。 *
5 調製例 1の銅フタ口シァ二ン顔料含有ポリマー微粒子分散体 20. 0 w t % 1, 3—ブタンジオール 23. 0 w t % グリセリン 8. 6 w t %
2—ェチルー 1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t %
FT— 1 10 ( (株) ネオス社製 0. 5w t%0 プロキセル LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % イオン交換水を加えて 100 %とした。
く製造例 2〉
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 にしてインク組成物を調製した。
5. 調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子分散体
' 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 24. 5 w t % グリセリン 9. 0 w t %
2—ェチルー 1, 3—へキサンジォーノレ 2. 0 w t %
FT— 110 ( (株) ネオス社製) . 0. 5 w t %
, プロキセノレ LV (アベシァ社製) 0. 2w t% イオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 3〉
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸ィ匕リチウムで 9に してインク組成物を調製した。
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマ一微粒子分散体 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール .. 24. 5 w t %
' グリセリン 9. 0 w t % 2—ェチルー 1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t %
FT- 110 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセノレ LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % ィオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 4 >ブラック顔料ィンク
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸化ナトリウムで 9 にしてインク組成「物を調製した。
調製例 9のカーボンブラック分散液 20 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 22 5 w t % グリセリン 7 5 w t % 2—ピロリ ドン 2 0 w t % 一般式 (IV) の; R : C 12、 n = 9 2 0 w t % 2—ェチノレ _1, 3—へキサンジオール 2 0 w t % FT— 110 ( (株) ネオス社製) 0. 15 w t % ' プロキセノレ LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % ィォン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 5>
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9に してインク組成物を調製した。
調製例 1の銅フタロシア二ン顔料含有ポリマー微粒子分散体 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 22. 5 w t % グリセリン 7. 5 w t %
2—ェチル一 ]·, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % 一般式 (IV) の R : C 12、 n = 9 2. 0 w t % FT— 110 ( (株) ネオス社製) 0. 5w t% プロキセル L V (アベシァ社製) 0. 2 w t % イオン交換水を加えて 100%とした。
<製造例 6 >
下記組成物を用レ、る以外は製造例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9に してィンク ¾1成物を調製した。
調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子分散体
20. 0 w t %
1, 3 _ブタンジオール 22. 5 t % グリセリン 7. 5 w t % 2—ェチル一1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % 一般式 (IV) の R : C 12、 n = 9 2. 0 w t %
FT— 110 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % ィオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 7〉
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9に
- してインク組成物を調製した。 ' ..
- 調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 24. 0 w t % グリセリン 8. 2 w t %
2—ェチル一 1, 3—へキサンジォーノレ 2. 0 t % 一般式 (IV) の R : C 12、 n = 9 2. 0 w t %
F T—丄 10 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセノレ LV (アベシァ社製) - 0. 2 w t %
イオン交換水を加えて 100%とした。
<製造例 8〉 '
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9 ί してインク組成物を調製した。
調製例 4のカ ボンブラック含有ポリマ一微_粒子分散体 5 0 w t % 1, 6—へキサンジォーノレ 22 5 w t % グリセリン 7 5 w t % 2—ピロリ ドン 2 0 w t % ュニセーフ Α— L Y (日本油脂社製両性活性剤) 2 0 w t % 2, 2, 4—トリメチルー 1, 3—ペンタンジオール 2 0 w t % FT— 1 10 ( (株) ネオス社製) 0 . 1 5 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % イオン交換水を加えて 100%とした。
<製造例 9〉 '
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9ί してィンク組成物を調製した。
調製例 1のフタロシア二ン顔料含有ポリマー微粒子分散体 20 0 w t % 1, 6—へキサンジォーノレ 22 5 w t % グリセリン 10 0 w t % 2, 2, 4一トリメチル一1, 3—ペンタンジオール 2 0 w t % 丁ー110 ( (株) ネオス社製) 0 5 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) 0 2 w t % ィオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 10>
下記組成物を用レヽる以外は製造例 1と同様にし、 ρ Ηを水酸化リチウムで 9に してインク組成物を調製した。 ' 調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子分散体
20. 0 w t %
1, 6—へキサンジオール 22. 5 w t %
グリセリン 10. 0 w t %
2, 2, 4—トリメチノレ一 1, 3—ペンタンジォーノレ 2. 0 w t %
FT—110 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) 、 0. 2 w t % イオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 1 1〉
下記,袓成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 pHを水酸化リチウムで 9に してィンク組成物を調製した。 _
調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマ一微粒子分散体 20. Ow t% 1, 6一へキサンジオール 22. 5 w t % グリセリン 10. 0 w t %
2, 2, 4一 トリメチノレ一 1, 3—ペンタンジオール 2. 0 w t %
FT—1 10 ( (株) ネオス社製) 0. 5 w t % プロキセノレ LV (アベシァ社製) 0. 2 w t % ィオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 12〉
下記処方のインク組成物を作製し、 pHが 9になるように水酸化リチウム 10 %水溶液にて調製した。 その後、 平均孔径 0. 8 μ mのメンブレンフィルターで 濾過を行ないインク組成物を得た。
調製例 1のフタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体 20. 0 w t %
1, 3ーブタンジォ一ノレ 24. 5 w t % グリセリン 8. 2 w t % 一般式 (: [V) の R :' C 1 2、 n = 9 2. 0 w t %
2—ェチル— 1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % プロキセノレ LV (アベシァ社製) 0. 2w t% ィオン交換水を加えて 100 %とした。 .
<製造例 13 >
下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 p Hを水酸化ナトリウムで 9 にしてインク組成物を調製した。
- 1
5
調製例 2のジメチルキナクリ ドン顔料含有ポリマー微粒子分散体
- 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 22. 5 w t % グリセリン 7. 5 w t %
2—ェチル一1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % 一般式 (IV) の R : C 1 2、 n = 9 2. 0 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) ― 0. 2w t% イオン交換水を加えて 100 %とした。
<製造例 14 >
10 下記組成物を用いる以外は製造例 1と同様にし、 p Hを水酸化リチウムで 9に してインク組成物を調製した。 - 調製例 3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体 20. 0 w t %
1, 3—ブタンジオール 23. 0 t % グリセリン 7. 8 w t %
2—ェチル一1, 3—へキサンジオール 2. 0 w t % 一般式 (IV) の R : C 1 2、 n = 9 2, 0 w t % プロキセル LV (アベシァ社製) 0. 2w t% ィォン交換水を加えて 100 %とした。 - -
20
25
:表 5 - 表 5 . インク組成物の粘度及び表面張力
測定装置 '
粘度:東機産業社製 R 5 0 0回転粘度計 ( 2 5 °C)
表面張力:協和界面科学社製 C B V P— Z ( 2 5 °C)
<実施例 1 5〜: 1 7及び比較例 5 >
前記製造例 1〜1 4の各製造例で作製したシアン、 マゼンタ、 イェロー、 ブラ ックの各インクを以下の表 6に示すような組み合わせのインクセットとし、 これ について、 画像評価試験を行なった。
評価方法は次に示すとおりである。
[画像の鮮明性] '
(印字使用プリンター)
(1) インクジェットプリンター EM— 900 (セイコーエプソン株式会社製) にて、 へッドの駆動電圧、 周波数、 パルス幅を変え、 下記の各紙に印刷を行なつ た。 印刷パターンは、 本発明のイェロー、 マゼンタ、 シアンの各カラーインクは 100 % d u t yで印字し、 本発明の黒インクを充填じたブラックインクは文字 を同時に印刷した。 印字条件は、 M jが 35 p し V jが 20 mZ s e c、 周波 数が 1 k H z、 解像度は 360 d p i、 ヮンパス印字とした。
(2) キヤノン社製バブルジェット (登録商標) 方式のィンクジェットプリンタ 一 B J C430と H P社製バブルジェット (登録商標) 方式のィンクジェットプ リンター h p d i s k j e t 815の BKカートリッジにインクをつめ、 印字 条件、 M jが 35 p 1、 V jが 20 m/ s e c、 周波数が 1 k H z、 解像度は 3 60 d p i , ワンパス印字でベタ及び文字を印字した。
(3) リコー製インクジェッ トプリンター I PS i〇 J e t 300のヘッ ドの 駆動電圧、 周波数、 パルス幅を変え、 上記 (1) 、 (2) と条件にしてワンパス 印字でベタ及び文字を印字した。
- (印字に使用した紙) - '
一 用いた印刷試験用紙を以下に示す。
①マイペーパー (株式会社 NB Sリコー製)
②紙源 S ·再生紙 (埤式会社 NB Sリコー製)
③ PB紙 (キャノン株式会社製)
④マルチエース (富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製) '
⑤やまゆり紙 (本州製紙株式会社製 ·再生紙)
⑥ LH紙 (富士ゼロックスオフィスサプライ 会社製)
⑦ Xe r o x 4024紙 (富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)
⑧ Ne e n a h B o n d紙 (キンバリークラーク社製)
(評価基準)
印字乾燥後、 2色重ね部境界の滲み、 画像滲みを目視により総合的に調べ、 以 下の評価基準にしたがつて判定した。 ·
◎:全紙滲みの発生なく鮮明な印刷である。
〇:一部の用紙 (再生紙) にひげ状の滲みの発生がある。
Δ:全紙にひげ状の滲みの発生がある。
X :文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生している (
表 6 - 表 6. 実施例におけるインクセッ ト
前述の (1) 〜 (3) で記載したどのプリンターで印字した場合でも、 どの印 刷試験用紙においても下記表 7の結果を示した。
'表 7: ―
表 7. 画像の鮮明性
[カラー画像評価—色再現性評価 (色相、 彩度) ]
リコー製インクジェットプリンター I P S i O J e t 300を用い、 マイべ 一パー (株式会社 NB Sリコー製) 上に印字を行ない、 印刷パターンは、 本発明 のイェロー、 マゼンタ、 シアンの各カラーインクを 1 Θ 0%d u t yで印字し、 本発明の黒ィンクを充填したブラックインクは文字を同時に印刷した。 印字条件 は、 M jが 35 p し V jが 20 raZ s e c、 周波数が 1 k H z、 解像度は 36 0 d p i , ワンパス印字とした。
印字乾燥後、 上記インクセットにおいて、 イェロー、 マゼンタ、 シアンの各単
色とそれぞれの混色によるブルー、 グリーン、 レッド郜のベタ画像部において、 反射型カラー分光測色濃度計 (X— R i t e社製) によ-り測定し、 C I E (Co画 ision International de Γ Eclairage) で規定されている色差表示法の L* a * b*表色系の座標を求め、 それぞれ各色において彩度 C*を求めた。 この彩度 C* の値が高いほど、 発色良好なインクといえる。
なお彩度 Cは下記式で定義される。
C*= [ (a*) 2 + (b*)' 2 ] 1 2
:表 8'
表 8. 彩度
産業上の利用可能性 - 以上、 詳細かつ具体的な説明より明らかなように、 これまで浸透系インクは速 乾性と定着性に優れたる反面、 フエザリングや印字濃度の低下、 力ラーブリード 等の画像品質に問題があつたが、 発明による、 色材を含有するポリマー微粒子が 固形分で 8 w t %以上で、 グリセリン、 1, 3—ブタンジォ一ノレ、 トリェチレン グリコール、 1, 6—へキサンジオール、 プロピレングリコーノレ、 1, 5—ペン タンジォーノレ、 ジエチレングリコーノレ、 ジプロピレングリコーノレ、 トリメチロー ルプロパン、 トリメチロールェタンから選ばれた少なくとも 1種類以上の湿潤剤 を含むインク粘度が 5. 0 c p s以上、 好ましくは 8. 0 c p s以上の高粘度の ィンク組成物では、 Mjが 5〜35 p l、 V jが 6〜20m/s e c、 周波数が 1 KH z以上、 解像度が 300 d p i以上、 ワンパス印字条件において、 普通紙
にレーザープリンター並の高品位画質を可能とすることができ、 更に、 紙面上に 色材がとどまるため従来に比べて裏抜けが格段に少なくなり、 両面印字が可能と なり (裏抜け濃度: 0 . 0 2〜0 . 0 4 Z従来 0 . 1 5〜0 . 2 ) 、 また、 炭素 数 8以上、 1 1以下のポリオールと一般式 (I ) 〜 (IX) の界面活性剤とフッ素 系界面活性剤との併用使用の相互作用により、 インクの表面張力が 4 0 d y n e / c m以下となり、 ポリマー微粒子が固形分で 8 w t %以上、 8 . 0 c p s以上 の高粘度であっても、 ほとんどの被記録お こ対して速やかに定着し、 耐マーカー 性も充分であり、 また、 ヘッド部材への濡れがよくなり、 インク組成物気泡排出 性の向上、 周波数応答性の向上、 吐出安定性が格段に向上し、 また、 本発明のィ ンク組成物は、 高顔料濃度で高粘度インクであるが、 グリセリン、 1 , 3—ブタ ンジオール、 トリエチレングリコーノレ、 1 , 6—へキサンジ;一ノレ、'プロピレン グリコーノレ、 1, 5—ペンタンジォーノレ、 ジエチレングリコーノレ、 ジプロピレン グリコール、 トリメチロールプロパン、 トリメチロールエタンから選ばれた少な くとも 1種類以上の湿潤剤の効果により従来の高顔料 ·高粘度ィンクに比べノズ ルの目詰まりがなく、 安定した印字が可能となり、 また、 本発明のインク組成物 は、 高顔料濃度で高粘度インクであるが、 グリセリン、 1 , 3—ブタンジォーノレ 、 トリエチレングリコール、 1, 6—へキサンジォーノレ、 プロピレングリコーノレ 、 1, 5—ペンタンジォーノレ、 ジエチレングリコーノレ、 ジプロピレングリコーノレ 、 トリメチロールプロパン、 トリメチロールェタンから選ばれた少なくとも 1種 類以上の湿潤剤の効果により従来の高顔料 ·高粘度ィンクに比べ保存安定性が格 段に向上し、 また、 本発明のインクセットによれば、 前記のように構成したカラ 一インクと、 前記の構成において色材を自己分散型力一ボンブラックに置き換え た構成とするブラックインクと組み合わせることでブラック /カラー間の色境界 にじみが殆どなく、 レーザープリンタ一並の高品^:画質を可能とすることができ 、 また、 本発明によれば、 このように高浸透特性で、 かつ高い信頼性、 安全性と 優れた画像特性が可能となる記録液を収容した記録液力ートリッジおよびこの力 ートリツジを具備した記録装置が提供できるという優れた効果を奏する。
更に、 本発明のカラーインクの色材に顔料を用いたインクセットは、 特定の構 造を有するフッ素系の界面活性剤を用いることにより、 特にマゼンタ色インクに
おいて他色のインクよりも顕著な効果が認められ、 彩度が顕著に向上し、 発色性 が改善され、 普通紙上での印字画像について、 2次色のグリーン、 ブルー、 レツ ド色の彩度、 特にグリーン色の彩度が顕著に向上し、 また、 ベタ画像部において 、 普通紙上へのインクの均染性が向上、 それにより各色すベての彩度が顕著に向 上し、 特に顔料系ィンクの課題であった発色性を向上することができるという極 めて優れたものである。 -