JPH04214781A - 記録液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、全体が圧電素材で作ら
れた記録ヘッドを用いるインクジェット記録用の記録液
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録は、低騒音で高速印
字が可能な記録方法であり、最近急速に普及しつつある
記録方法である。このようなインクジェット記録は、記
録液を加熱あるいは加圧といった方法により小液滴とし
て飛翔させ、これを紙等の被記録部材に付着させて記録
を行うものである。

【０００３】用いられる記録液は、通常水あるいは非水
系液体を液媒体とし、これに記録剤である染料あるいは
顔料を添加して作製されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】加圧により小液滴を形
成する方式の記録ヘッドは一般に、記録液室壁面の一部
に圧電素材を積層し、その圧電素材の変形により小液滴
を飛翔させている。従来の記録液は記録ヘッドノズル部
の目詰まりを抑制するため、液媒体に水を用いた記録液
の場合には高沸点の有機溶媒を添加したり、記録物の印
字品質、耐光性、耐水性を向上させるために種々の添加
物を添加するといった工夫がなされている。しかしこの
ような記録ヘッドの場合、作用部分の面積が小さく圧電
素材の変位量が小さいので、記録液の粘度が高いと吐出
は不可能であった。このため従来の記録液は２５℃にお
ける粘度が１０ｃｐ以下、通常は１〜３ｃｐでなければ
ならないという制約を受けていた。このために従来の記
録液は、特に耐水性に劣るものであった。

【０００５】そこで本発明は、上記従来の課題を解決し
、特に耐水性をはじめ種々の特性を向上させた記録液の
提供を目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の記録液は、液媒
体として水を用いたインクジェット記録用の記録液であ
り、２５℃における粘度が１０ｃｐ以上５０ｃｐ以下で
あることを特徴とするものである。

【０００７】本発明の記録液は、液媒体としての水、水
に可溶な溶媒、記録剤として染料あるいは顔料、および
粘度調整剤として有機高分子材料あるいは無機微粒子等
からなる。また、必要に応じて添加剤を添加しても良い
。

【０００８】本発明の記録液は、記録ヘッド全体を圧電
素材で作製した記録ヘッド用の記録液である。この記録
ヘッドは記録液室壁面全体を変形させることが容易であ
り、そのため高粘度の記録液でも吐出することが可能と
いう特徴をもっている。

【０００９】従って、本発明の記録液は水に可溶な溶媒
をその粘度に関わらず任意の割合で混合することが可能
であり、これまで制約のあった高粘度溶媒も使用できる
。さらに、このような溶媒あるいは水に可溶な有機高分
子材料等も記録液の印字品質や耐光性、耐水性等の特性
向上に十分な量を添加することが可能である。

【００１０】本発明において水に可溶な溶媒としては例
えばエタノール、ｎ−プロピルアルコ−ル、イソプロピ
ルアルコール、ｎ−ブチルアルコール、シクロヘキシル
アルコール等の１価アルコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール等のグリコール、トリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、セロソルブアセ
テート等のグリコール誘導体、グリセリン、アミン系及
びアミド系の含窒素化合物等が挙げられる。

【００１１】染料としては例えば、直接染料、酸性染料
、塩基性染料、および種々の油溶性染料等が挙げられる
。また顔料としては例えば、アゾ系、フタロシアニン系
、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系
、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、ペリノン
系、イソインドリノン系、キノフタロン系、酸化チタン
、カドミウム系、酸化鉄系、カーボンブラック等が挙げ
られる。

【００１２】有機高分子材料としては例えば、ロジン誘
導体、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、フェノール樹脂
、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂
、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、
ブチラール樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン、セルロース誘導体等が挙げられる。また無機微
粒子としては例えば、ＳｉＯ２、Ａｌ２Ｏ３、ＦｅＯ、
Ｆｅ２Ｏ３、ＣａＯ、ＭｇＯ、ゼオライト等が挙げられ
る。

【００１３】以上列挙した水に可溶な溶媒、記録剤およ
び粘度調整剤は水との親和性、互いの親和性および粘度
等所望の特性を満足し得るように選択して使用されるも
のである。

【００１４】その他添加剤は、作製する記録液に必要に
応じて適宜添加するものである。そのような添加剤とし
ては例えば、分散剤、表面張力調整剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、安定剤等が挙げられる。

【００１５】

【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。（実施例１） 　　＜組成＞ 　　　　イオン交換水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　８０重量％　　　　トリエチレングリコー
ルモノ−ｎ−ブチルエーテル　　　　　　　　　　　　
１０重量％　　　　ポリビニルピロリドン　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　５重量％　　　　Ｃ．Ｉ．　Ｄｉｒ
ｅｃｔ　Ｂｌａｃｋ　３２　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　５重量％

【００１６】上記の組成に基づいて調整さ
れた記録液の粘度は２５℃で１８．０ｃｐであった。こ
の記録液を、全体が圧電素材で作製されている記録ヘッ
ドを用いて数種の普通紙上に印字したところ、良好に飛
翔し、黒色鮮明で高品質の印字記録が得られた。印字物
を水中に浸漬したところ、ほとんど滲まず耐水性に非常
に優れていた。

【００１７】 （実施例２） ＜組成＞ イオン交換水　　　　　　　　　　　　　　　　　　８
３重量％イソプロピルアルコール　　　　　　　　　　
８重量％ポリビニルアルコール　　　　　　　　　　　
　４重量％Ｃ．Ｉ．　Ｄｉｒｅｃｔ　Ｂｌａｃｋ　１５
４　　　　　　　　　　　５重量％

【００１８】上記の
組成に基づいて調整された記録液の粘度は２５℃で１４
．５ｃｐであった。この記録液を、全体が圧電素材で作
製されている記録ヘッドを用いて数種の普通紙上に印字
したところ、良好に飛翔し、黒色鮮明で高品質の印字記
録が得られた。印字後の記録紙上での記録液の乾燥時間
は３秒以内であり、非常に良好な乾燥性を示した。

【００１９】 （実施例３） ＜組成＞ イオン交換水　　　　　　　　　　　　　　　　　　８
２重量％トリエチレングリコール　　　　　　　　１０
重量％メチルセルロース　　　　　　　　　　　　　　
　　３重量％カーボンブラック　　　　　　　　　　　
　　　　　５重量％

【００２０】上記の組成に基づいて
調整された記録液は安定で、粘度は２５℃で２６．０ｃ
ｐであった。この記録液を、全体が圧電素材で作製され
ている記録ヘッドを用いて数種の普通紙上に印字したと
ころ、良好に飛翔し、黒色鮮明で高品質の印字記録が得
られた。印字物は水中に浸漬しても、フェードメータ５
０時間後も濃度の変化は全く無く、非常に良好な耐水性
・耐光性を示した。

【００２１】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の記録液は粘
度が高いため被記録部材を選ばず良好な印字が行え、さ
らには耐水性をはじめとする種々の特性の向上が可能で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　液媒体に水を用いたインクジェット記
   録用の記録液において、２５℃における粘度が１０ｃｐ
   以上５０ｃｐ以下であることを特徴とする記録液。