JPH04261478A - 記録液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は記録液に関するものであ
り、特にインクジェット記録用の記録液に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録は、低騒音で高速印
字が可能な記録方法であり、最近急速に普及しつつある
記録方法である。このようなインクジェット記録は、記
録液を加熱あるいは加圧といった方法により小液滴とし
て飛翔させそれを紙等の被記録部材に付着させて記録を
行うものである。

【０００３】用いられる記録液は、通常水あるいは非水
系液媒体に記録剤として染料あるいは顔料を添加して作
製されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】記録液の液媒体として
水を用いる場合、印字品質に優れる記録液が得られてい
る。しかし、これらは主に記録剤として水溶性染料を用
いているため印字物の耐水性および耐候性に問題があっ
た。

【０００５】記録液の液媒体として非水系液媒体を用い
る場合には、耐水性および耐候性に優れる記録剤が得ら
れている。しかし、非水系液媒体は記録部材である紙の
繊維に対して非常に濡れ易い性質があり、その結果普通
紙に対していわゆる滲み現象が生じるという問題があり
、表面を無機微粒子等でコートした特殊紙上への印字に
限定されている。

【０００６】非水系液媒体の滲みを抑えるために、記録
液の粘度を増大させる試みもなされているが、インクジ
ェット記録に用いる場合ヘッド構造から記録液の粘度は
通常１０ｃｐ以下、高くとも５０ｃｐ以下に調整されな
ければならない。

【０００７】そこで本発明の目的は、印字品質に優れ、
インクジェットヘッドからの吐出性も良好な記録液を提
供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の記録液は、蒸気
圧が１０ｍｍＨｇ／３０℃以下の低蒸気圧溶媒および／
または沸点が１００℃より高い高沸点溶媒、ならびに蒸
気圧が１０ｍｍＨｇ／３０℃より高い高蒸気圧溶媒およ
び／または沸点が１００℃以下の低沸点溶媒からなる液
媒体、記録剤としての顔料、および分散剤としてのポリ
マを含有することを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】本発明の記録液を構成する液媒体は、蒸気圧が
１０ｍｍＨｇ／３０℃以下の低蒸気圧溶媒、沸点が１０
０℃より高い高沸点溶媒のうちいずれか一方あるいは両
方、ならびに蒸気圧が１０ｍｍＨｇ／３０℃より高い高
蒸気圧溶媒、沸点が１００℃以下の低沸点溶媒のうちい
ずれか一方もしくは両方からなるものである。この液媒
体のうち低蒸気圧溶媒、高沸点溶媒は記録液の保存安定
性に寄与するが、記録液の高粘度化を引き起こしてしま
う。そこで液媒体として高蒸気圧溶媒および／または低
沸点溶媒を混合し吐出時の記録液粘度を低下させる。高
蒸気圧溶媒、低沸点溶媒は吐出直後速やかに蒸発するた
め記録時の記録液粘度は高印字品質を達成するに十分な
粘度に上昇する。

【００１０】本発明の記録液は、記録剤として顔料、分
散剤としてポリマ、液媒体として上記液媒体を含有し、
さらに粘度調整剤、無機微粒子、その他の添加剤等を添
加しても良い。

【００１１】本発明において顔料としては例えば、アゾ
系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノ
ン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、
ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、キノフ
タロン系、酸化チタン、カドミウム系、酸化鉄系、カー
ボンブラック等が挙げられる。

【００１２】分散剤としてのポリマは、分散する顔料お
よび使用する液媒体により適宜選択されるが、分散剤の
溶解度が低蒸気圧溶媒、高沸点溶媒に対し低く、高蒸気
圧溶媒、低沸点溶媒に対して高いものが好ましい。こう
することにより吐出前後の粘度差がより大きなものにな
る。

【００１３】液媒体は記録液の使用環境、ヘッド構造等
によって任意に選択可能である。低蒸気圧溶媒、高沸点
溶媒としては例えばトリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール等のグリコール類、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、セロソルブアセテート等の
グリコール誘導体、グリセリン、アミン系あるいはアミ
ド系の含窒素化合物等が挙げられる。高蒸気圧溶媒、低
沸点溶媒としては例えばエタノール、ｎ−プロピルアル
コールあるいはイソプロピルアルコール等の低分子１価
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン等の低分子量ケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等の環状エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸イソプロピル等の低分子量エステル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族溶媒、あるいは水等が挙げられ
る。低蒸気圧溶媒および／または高沸点溶媒と、高蒸気
圧溶媒および／または低沸点溶媒との混合比は任意であ
るが、極端な混合比では本発明の効果が発現しないので
、（高蒸気圧溶媒および／または低沸点溶媒）対（低蒸
気圧溶媒および／または高沸点溶媒）の重量比が１対９
から１対１程度が好ましい。

【００１４】その他添加剤は、作製する記録液に必要に
応じて適宜添加することができる。粘度調整剤としては
ポリマ、界面活性剤等が使用されるが、顔料を分散する
機能を兼ねることも可能である。無機微粒子としては例
えば、ＳｉＯ２　、Ａｌ２　Ｏ３　、ＦｅＯ、Ｆｅ２　
Ｏ３　、ＣａＯ、ＭｇＯ、ゼオライト等が挙げられる。 その他酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤等が挙げられ
る。

【００１５】

【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。

【００１６】（実施例１） 　　＜組成＞ 　　　　トリプロピレングリコールモノ−ｎ−ブチルエ
ーテル　　４５重量％　　　　エチルアルコール　　　
　　　　　　　　　　　　　４５重量％　　　　ポリビ
ニルピロリドン　　　　　　　　　　　　　　５重量％
　　　　カーボンブラック　　　　　　　　　　　　　
　　　　　５重量％

【００１７】上記の組成に基づいて
調製された記録液は安定で、粘度は２５℃で６．７ｃｐ
であった。この記録液を圧電型インクジェットヘッドを
用いて数種の普通紙上に印字したところ、記録液は良好
に飛翔し、黒色鮮明で高品質の印字記録が得られた。印
字物を水中に浸漬しても全く滲まなかった。

【００１８】（実施例２） 　　＜組成＞ 　　　　トリエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエー
テル　　４５重量％　　　　イソプロピルアルコール　
　　　　　　　　　４２重量％　　　　ポリビニルピロ
リドン　　　　　　　　　　　　　　５重量％　　　　
カーボンブラック　　　　　　　　　　　　　　　　　
　５重量％　　　　ＳｉＯ２　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　３重量％

【００１９】
上記の組成に基づいて調製された記録液は安定で、粘度
は２５℃で６．２ｃｐであった。この記録液を圧電型イ
ンクジェットヘッドを用いて数種の普通紙上に印字した
ところ、記録液は良好に飛翔し、黒色鮮明で高品質の印
字記録が得られた。印字物を水中に浸漬しても全く滲ま
なかった。

【００２０】（比較例１）実施例１の記録液の組成に対
し、エチルアルコールを用いずトリプロピレングリコー
ルモノ−ｎ−ブチルエーテルのみを液媒体とし記録液を
調製した。記録液は安定であったが、粘度は２５℃で１
８．０ｃｐであった。この記録液を圧電型インクジェッ
トヘッドを用いて数種の普通紙上に印字したところ、印
字品質は同等であったが、記録液を吐出させるための印
加電圧が実施例１の場合の約２倍必要であった。次に、
記録液の粘度をほぼ同じにするためにポリビニルピロリ
ドンの分子量および添加量を調整して記録液を作製した
。記録液は安定で、粘度は２５℃で６．９ｃｐであった
。この記録液を圧電型インクジェットヘッドを用いて数
種の普通紙上に印字したところ、吐出性は実施例１と同
様に良好であったが、印字には滲みが生じた。

【００２１】（比較例２）実施例２の記録液の組成に対
し、イソプロピルアルコールを用いずトリエチレングリ
コールモノ−ｎ−ブチルエーテルのみを液媒体とし記録
液を調製した。記録液は安定であったが、粘度は２５℃
で３２．０ｃｐであった。この記録液を圧電型インクジ
ェットヘッドを用いて数種の普通紙上に印字したところ
、印字品質は同等であったが、記録液を吐出させるため
の印加電圧が実施例１の場合の約２倍必要であった。 次に、実施例２の記録液の組成に対し、トリエチレング
リコールモノ−ｎ−ブチルエーテルを用いずイソプロピ
ルアルコールのみを液媒体とし記録液を調製した。記録
液は安定で、粘度は２５℃で２．８ｃｐであった。この
記録液を圧電型インクジェットヘッドを用いて印字しよ
うとしたが、ヘッドのノズル部で目詰まりを起こし吐出
不可能であった。

【００２２】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の記録液は必
要な機能を異なる特性を有する液媒体にそれぞれもたせ
たことにより、印字品質に優れ、吐出性も良好なもので
ある。また、耐水性にも優れ、普通紙への印字も可能で
滲みを生じることがない。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　蒸気圧が１０ｍｍＨｇ／３０℃以下の
   低蒸気圧溶媒および／または沸点が１００℃より高い高
   沸点溶媒、ならびに蒸気圧が１０ｍｍＨｇ／３０℃より
   高い高蒸気圧溶媒および／または沸点が１００℃以下の
   低沸点溶媒からなる液媒体、記録剤としての顔料、およ
   び分散剤としてのポリマを含有することを特徴とする記
   録液。