JPH04332775A

JPH04332775A - インクジェット記録用インク

Info

Publication number: JPH04332775A
Application number: JP3104254A
Authority: JP
Inventors: Yukari Sano; 佐野　ゆかり; Hiroko Hayashi; 広子林; Yasuhiro Oki; 康弘黄木
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 1991-05-09
Filing date: 1991-05-09
Publication date: 1992-11-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はオフィスで使われている
コピー用紙、レポート用紙等の普通紙に対して、良好な
印字を可能にするインクジェット記録用インクに関する
。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録用インクは信頼性、
安全性等から水性インクが広く検討されているが、水の
蒸発による吐出ノズルの目詰まりを防止するため、蒸気
圧の低い多価アルコール類を低揮発性成分として多量に
含んでいる。そのため紙の上でもインクが乾燥せず、速
乾性が得られないという問題があった。また、近年では
プリンタは使用者の拡大による印字内容の多様化が進み
、文書のみの印字にとどまらず表やグラフ、また写真画
像や図面などの印字が実現できることが要求されており
、特開平１−１４９８７２号公報のように低揮発性成分
であるグリコールを１０重量％以下にすることによって
速乾性や印字品質を改良しているのが現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしこの様な提案の
ものでは、従来発生しなかった次のような問題が発生す
る。すなわち、多価アルコール類の量を減らすことによ
り印字した紙がインクの乾燥とともに反り返ってしまい
、場合によっては円筒状になるなど、印字物が使用でき
ないという問題が発生する。これは一般にカールと呼ば
れる。本発明はこの様な問題点を解決するもので、従っ
てその目的は、オフィスで使われる普通紙においてワー
プロ出力や表、グラフ、また写真画像や図面などのいか
なる印字パターンにおいても速乾性、高印字品質を実現
し、さらには紙のそりを発生させないインクジェット記
録用インクを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用インクは、分子構造中に水酸基を４個以上有し、
水および／または水溶性有機溶剤に溶解可能な固体物質
を含むことを特徴とする。

【０００５】本発明のインクは好ましくは液状の低揮発
成分を含む。具体的には、高印字品質で、染料溶解性に
優れ、インクジェットヘッドの微小なノズル内で乾燥し
ない、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールが用いられ、速乾性
を実現するためには０．５〜１０重量％で用いられ、好
ましくは１〜５重量％で用いられる。

【０００６】本発明に使用する、分子構造中に水酸基を
４個以上有する固体の物質は糖類であり、グルコース、
キシロース、ガラクトース、イノシトール、フルクトー
ス、エリトリトール、アラビノース、リキソース、リボ
ース、キノボース、マンノース等の単糖類、スクロース
、マルトース、ラクトース、セロビオース等の二糖類、
グルコース、アラビノース、フコース、ラムノース等を
成分とする配糖体等を用いることができる。

【０００７】これらの糖類は本発明のインクに対して、
０．５〜２０重量％の割合で用いられる。好ましくは２
〜１０重量％の範囲で用いられる。０．５重量％未満で
は、紙のカールを抑えることはできず、２０重量％以上
を越えると糖類の水への溶解度が限界に近づき、短期的
な放置によって目詰まり・保存安定性に支障をきたす。

【０００８】本発明に用いる着色剤としては染料および
／または顔料が挙げられる。染料としては、酸性染料、
塩基性染料、直接染料のいずれかあるいは混合したもの
を使用できる。具体例を挙げるとＣ．Ｉ．ダイレクトイ
エロー１２、２６、８６、１３０、Ｃ．Ｉ．ダイレクト
レッド９、１３、１７、２３、２２７、Ｃ．Ｉ．ダイレ
クトブルー７８、８６、１９９、Ｃ．Ｉ．ダイレクトブ
ラック１９、２２、２８、１５４、Ｃ．Ｉ．アシッドイ
エロー２３、２５、Ｃ．Ｉ．アシッドブルー９、２５４
、Ｃ．Ｉ．アシッドブラック５２、１７２、２０８、Ｃ
．Ｉ．フードブラック２等がある。顔料としては具体例
を挙げるとカーボンブラックＭＡ７、ＭＡ８，ＭＡ１０
０、＃４０、＃４５、＃５０、＃５Ｂ（以上、三菱化成
工業製）、Ｃ．Ｉ．ピグメントイエロー１、２、３、５
、１２、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド２、３、５、１６、
２３、３１、４９、５７、６３、Ｃ．Ｉ．ピグメントブ
ルー１、２、１５、１６、１７等が挙げられる。これら
の着色剤は本発明のインクに対して０．５から１０重量
％が好ましい。着色剤が０．５重量％未満では、所望の
色調・濃度が得られず　　１０重量％を越えると目詰ま
り・保存安定性に支障をきたす。本発明のインクは上記
成分を主成分とし、これらを水を主成分とする液媒体中
に溶解させることによって得られる。液媒体である水は
単独でも使用できるが、一般には水溶性有機溶剤と併用
するのが好ましい。併用される水溶性有機溶剤としては
、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、ｎ−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ｎ−ブ
チルアルコール、ｓｅｃ−ブチルアルコール、ｔｅｒｔ
−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ｎ−アミ
ルアルコール等のアルキルアルコール類が挙げられる。

【０００９】上記水溶性有機溶剤の使用量は、一般的に
はインクの全重量に対して１〜４０重量％で好ましくは
２〜２０重量％である。

【００１０】上記成分の他にも必要に応じて、防腐剤、
防かび剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤等
を添加することができる。

【００１１】

【実施例】以下、実施例・比較例を挙げることにより本
発明を具体的に説明する。

【００１２】実施例１、３〜６、比較例１〜２のインク
は水溶性有機溶剤を除いた下記の成分を８０℃、１時間
撹拌し、その溶液を室温に戻してから水溶性有機溶剤を
加えてさらに常温で３０分間撹拌する。得られたインク
を０．８μｍのメンブレンフィルターによって濾過して
ゴミを除去し、インクとした。

【００１３】実施例２のインクは顔料を除いた下記の成
分を７０℃、３０分間攪拌し、その溶液を室温に戻して
から顔料を加えてサンドミル（（株）安川電機製作所製
）で分散処理し、得られた分散液を５０μｍのメンブレ
ンフィルターによって濾過してゴミ及び粗大粒子を除去
し、インクとした。

【００１４】実施例１　　　　Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック　　１９　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　１ｗｔ％　　　　α−メチルグルコシド　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　５ｗｔ％　　　　グリセリン　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　２ｗｔ％　　　　エタノール　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　６ｗｔ％　　　　純
水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　８６ｗｔ％　　実施例２　　　　カーボンブラック　　ＭＡ７　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　５ｗｔ％　　　　イノシトール　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　５ｗｔ％　　
　　エチレングリコール　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　３ｗｔ％　　　　ＰＶＡ　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　０．１ｗｔ％　
　　　純水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　８６．９ｗｔ％実施例３　　　　Ｃ．Ｉ．フードブラック　　２　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　２ｗｔ％　　　　グルコース　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４ｗｔ％　　
　　ジエチレングリコール　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　３ｗｔ％　　　　メタノール　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　１０ｗｔ％　　　
　純水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　８１ｗｔ％　　実施例４　　　　Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック　　１５４　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
１ｗｔ％　　　　ガラクトース　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　６ｗｔ％　　　　純水　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　９３ｗｔ％　　実施例５　　　　Ｃ．Ｉ．アシッドブラック　　２　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　１ｗｔ％　　　　グリセリン　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　５ｗｔ％　　　
　マルトース　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　１０ｗｔ％　　　　純水　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８４
ｗｔ％　　実施例６　　　　Ｃ．Ｉ．アシッド　　ブラック　　９　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　２ｗｔ％　　　　エチレングリコール　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　４ｗｔ％　　　　トリエ
チレングリコール　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４ｗ
ｔ％　　　　グルコース　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５ｗｔ％　　　　イソプロ
パノール　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
４ｗｔ％　　　　純水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　８１ｗｔ％　　比較
例１　　　　Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック　　１９　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　１ｗｔ％　　　　グリセリン　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　２ｗｔ％　　　　エ
タノール　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　６ｗｔ％　　　　純水　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９１ｗ
ｔ％　　比較例２　　　　Ｃ．Ｉ．ダイレクト　　ブラック　　１９　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
１ｗｔ％　　　　グリセリン　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　１８ｗｔ％　　　　エタノー
ル　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　６ｗｔ％　　　　純水　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　７５ｗｔ％上記に
示すインクを用いて以下に示す記録特性を評価した。

【００１５】カール高さ（単位：ｍｍ）当社インクジェ
ットプリンタ　　ＨＧ−３０００を用いて、以下の６種
類の紙の全面に漢字を印字した。印字した紙を平らな机
の上におき、３０分後に紙の４角が机の面からどれだけ
持ち上がったかを測定し、その平均値を以下の判断基準
により評価した。

【００１６】（２５℃、５０％ＲＨの環境条件にて評価）（１）Ｘｅ
ｒｏｘ　　Ｐ（富士Ｘｅｒｏｘ（株））（２）Ｃａｎｏ
ｎ　　Ｄｒｙ（キャノン（株））（３）Ｘｅｒｏｘ　　
４０２４　　３Ｒ　　７２１（Ｘｅｒｏｘ　　Ｃｏ．）（４）Ｃｏｎｑｕｅｒｏｒ　　Ｌａｉｄ（５）やまゆり
（本州製紙（株））　　判断基準　　　　カール高さ　　　　　　　　　　　〜２０ｍｍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　○　　　　　　　　　　　　　　　　
　２０ｍｍ〜６０ｍｍ　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　△　　　　　　
　　　　　　　　　　　６０ｍｍ〜で円筒状　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　×速乾性インクジェットプリンタ　　ＨＧ−３０００によって、
前記インクを用いてベタ印字を行い、印字部分に上質紙
を重ね、その上に２８８ｇ／ｃｍ２のおもりをのせ、時
間毎の上質紙への裏移りの度合で速乾性を判断した。

【００１７】（２５℃、５０％ＲＨの環境条件にて評価
）３０秒以内で裏移り無し　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　○３０秒以内で裏移り有り　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　△６０秒以上で裏移り有り
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　×印字品質
（にじみ）カール高さを評価した６種類の紙に関してにじみの有無
を評価した。

【００１８】　　　　にじみが無く鮮明な印字、または若干あるが十
分高印字品質である　　　　　　○　　　　にじみがあ
る　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　△　　　　にじみが非常に大きい　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　×上記結果を表１に
示す。

【００１９】

【表１】

【００２０】表１より明らかなように、比較例１のよう
にインク中に低揮発成分である多価アルコールのみ含有
されていると印字品質、速乾性ともに良好であるがカー
ルを抑えることはできない。また、比較例２のようにイ
ンク中に低揮発成分である多価アルコールのみ含有され
ていて、さらに低揮発成分である多価アルコールの量が
１０重量％を越えると比較例１に対してカールを抑える
ことはできるが印字がにじむ傾向にあり、速乾性がない
。速乾性を低下させることなく、カールを抑え、かつ、
良好な印字が得られるインクは実施例１から６に示すイ
ンクのみであった。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット記録用インクを用いれば、一般にオフィスで使用さ
れる普通紙に対して速乾性を持ちながら紙のカールを抑
え、印字品質の高いインクジェット記録用インクが得る
ことができる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　分子構造中に水酸基を４個以上有し、水
および／または水溶性有機溶剤に溶解可能な固体物質を
含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
【請求項２】前記固体物質が糖類であることを特徴とす
る請求項１記載のインクジェット記録用インク。
【請求項３】前記糖類の添加量が０．５〜２０重量％で
あることを特徴とする請求項２記載のインクジェット記
録用インク。