JPH04339873A

JPH04339873A - インクジェット記録用インク

Info

Publication number: JPH04339873A
Application number: JP3113297A
Authority: JP
Inventors: Yaeko Uchiyama; 内山　八恵子; Hiroyuki Onishi; 弘幸大西
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 1991-05-17
Filing date: 1991-05-17
Publication date: 1992-11-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はインク滴を飛翔させ記録
紙等の媒体上に文字・画像を形成するインクジェット記
録装置に供するインクに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来インクジェット記録方式としては、
コンティニュアスタイプとオンデマンドタイプの二つに
大別することができ、前者は荷電制御型、発散型があり
、後者は電気機械変換型、電気熱変換型、静電吸引型が
ある。これらのインクジェット記録の長所としては、直
接記録である為、プロセスが簡単である、インパクト方
式ではない為に無騒音である、カラー化が容易である、
高速記録が可能である、普通紙が使用できる為に低ラン
ニングコストである、微小インク滴を吐出させる為に高
解像度の記録が可能である等の優れた特徴を有しており
、その将来性が注目されている。

【０００３】また、従来、インクジェット記録用インク
としては、信頼性、安全性の面から染料と水からなる水
性インクが主流であり、各種の水溶性染料を水または水
及び水溶性有機溶剤からなる溶媒中に溶解させ、必要に
応じて各種添加剤を添加されたものが用いられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の従来技
術では、水性染料溶解型インクの共通の技術的課題とし
て、記録後における紙面上での印字物の耐擦過性及び汗
などに対する耐水性が悪い、紙種による印字品質のバラ
ツキ、乾燥速度が遅い等が挙げられる。

【０００５】そこで、本発明はこの様な問題点を解決す
るものであり、その目的とするところはインク滴を飛翔
させ記録紙等の媒体上に文字・画像を形成するインクジ
ェット記録に於て、高度の耐擦過性及び耐水性を有し、
更に紙種による印字品質のバラツキを押え、紙上のイン
クの乾燥速度が速く、目詰まり等の発生しない信頼性の
高いインクジェット記録用インクを提供することにある
。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用インクは、液体インクを飛翔させ、独立した複数
個のマイクロドットで１ドットを構成するオンデマンド
インクジェット記録方法に用いるインクジェット記録用
インクであり、水と染料及び／または顔料と１，３−ジ
メチル−２−イミダゾリジノンを含有することを特徴と
する。

【０００７】

【作用】本発明のインクジェット記録用インクは、水と
染料及び／または顔料と１，３−ジメチル−２−イミダ
ゾリジノンを含有することにより、記録紙への浸透性、
吸着力が向上する。更に、黒色インクの場合、より無彩
色に近い真黒色のインクが得られる。

【０００８】また、液体インクを飛翔させ、独立した複
数個のマイクロドットで１ドットを構成するオンデマン
ドインクジェット記録方法を用いることにより、必要最
小限のインク量で必要なドット径を得ることができ、更
に記録紙上に過剰のインクが存在しないため、にじみを
抑え、十分な耐擦過性、耐水性、紙上でのインクの高速
乾燥性を付与することが可能となる。

【０００９】

【実施例】以下に本発明のインクジェット記録用インク
の記録方法について詳細に説明する。

【００１０】本発明のインクジェット記録用インクを用
いる記録方法の圧電素子は圧電材料と導電材料をそれぞ
れ層状に積層したものである。その記録方法は図１に示
すような、前記圧電素子を配列してなる圧電素子列１１
の一端をベース基板１２に固定して他端を自由端として
ノズル開孔１３（ノズル径１５〜６０μｍ）に対向させ
、静止状態で収縮している圧電素振動子を駆動信号によ
り、伸長させ、縦振動によりインク１４を吐出させる積
層圧電素子縦振動型である。また、図２に示すようなキ
ャビティ２１内に充満されたインク１４を積層ＰＺＴ圧
電素子１１によりキャビティを変形させることにより吐
出させるカイザータイプの積層圧電素子縦振動型等であ
る。これらの記録方式を用い、吐出ヘッド形状・大きさ
、ノズル形状、ノズル径、印加電圧、圧電素子の長さ・
厚み等のヘッドの構成を調整し、、変位速度、変位量、
固有振動数、電界強度、駆動周波数、圧電素子駆動方法
（押し打ち・引き打ち）、圧電素子とノズルのギャップ
等の特性条件を最適化することにより、低電圧駆動、高
周波数応答が可能となる。また、発生力、変位量が大き
くなり、０．０２〜０．０５μｇ／ｄｏｔの球形のイン
ク粒子を６〜２５ｍ／ｓｅｃの速度で飛翔させることが
できる。

【００１１】また、図３に示すように、入力パルスに応
じて圧電素子３１がたわみ、インク１４を押しだし、ノ
ズル３２からインク滴を飛翔させる公知の圧電型、図４
に示すように、入力パルスに応じて発熱体４１が昇温し
、インク１４を瞬間的に沸騰させ、その時発生する泡（
バブル）によって押し出されたインクがノズル３２から
吐出するバブル型及びサーマルインクジェット型、グー
ルド型、ステムメ型、空気流と静電吸引力を用いた空電
制御型等のインクジェト記録方法であっても、液体イン
クを飛翔させ、独立した複数個のマイクロドットで１ド
ットを構成するオンデマンドインクジェット記録方法で
あり、特定する条件で吐出可能なものであれば記録方式
については限定するものではない。

【００１２】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。

【００１３】本発明のインクジェット記録用インクの着
色剤としては、従来のインクに用いられている水溶性染
料を使用することができ、具体的には、Ｃ．Ｉ．ダイレ
クトブラック１９、２２、１５４Ｃ．Ｉ．ダイレクトイ
エロー１２、１６、８６Ｃ．Ｉ．ダイレクトレッド９、
１３、１７Ｃ．Ｉ．ダイレクトブルー７８、９０Ｃ．Ｉ．アシッドブラック２、３１、５２Ｃ．Ｉ．アシ
ッドイエロー２３、２５Ｃ．Ｉ．アシッドレッド３７、５２、９２、９４Ｃ．Ｉ
．アシッドブルー９、２２Ｃ．Ｉ．フードブラック２また、顔料として無機顔料（カーボンブラック）、有機
顔料（不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニン
系顔料、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料
、ペリノン・ペリレン系顔料）等が使用できる。その他
顔料表面を樹脂等で処理した加工顔料（グラフトカーボ
ン等）も使用できる。

【００１４】１，３−ジメチル−２−イミダゾリジノン
は本発明のインクジェット記録用インクに用いることが
できる高沸点・低揮発性の水溶性有機溶剤である。

【００１５】また、本発明のインクジェット記録用イン
ク用いられる溶媒はイオン交換水と１，３ージメチルー
２ーイミダゾリジノンの他に、高沸点、低揮発性の水溶
性有機溶剤で、炭素数１〜４のアルキルアルコールエー
テル類、ケトンまたはケトアルコール類、エーテル類、
ポリアルキレングリコール類、アルキレン基が２〜６個
の炭素原子を含むアルキレングリコール類、グリセリン
、多価アルコールの低級アルキルエーテルである。また
、これらの水溶性有機溶剤は単独でも使用できるが、２
種或はそれ以上の溶剤を混合して使用することもできる
。

【００１６】本発明の基本構成は以上の通りであるが、
従来公知の分散剤、界面活性剤、粘度調製剤、表面張力
調製剤、比抵抗調製剤、ｐＨ調製剤、酸化防止剤、防カ
ビ剤、キレート剤等を必要に応じて添加することができ
る。

【００１７】インク物性としては、動作時の温度を０℃
〜５０℃に設定した場合におけるインク粘度は、ヘッド
の高速応答下におけるインクの供給安定性及びインクの
滴形成飛翔安定性により３０ｍＰａ・ｓ以下が必要であ
り、更により高速応答性実現の為には１．５ｍＰａ・ｓ
〜１５．０ｍＰａ・ｓが好ましい。

【００１８】本発明の実施例及び比較例のインクジェッ
ト記録用インクと記録方法について具体的に説明する。（実施例・１）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノン５ｗｔ％グリ
セリン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　３ｗｔ％エタノール　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　３ｗｔ％イオン交換水　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８６ｗｔ
％本発明のインクジェット記録用インクの具体的な調製
法を以下に述べる。

【００１９】はじめにイオン交換水とグリセリンを合わ
せた溶液に１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノンを
加え、更に染料を添加し、９０℃から１００℃で攪拌、
溶解する。

【００２０】このとき揮発性の高いエタノールは溶解後
インクを冷却し添加する。

【００２１】最後に必要に応じてゴミ等を除くためフィ
ルター等を通して濾過する。

【００２２】以下、本発明の実施例２、３、４、比較例
１、２、３も同様な方法にてインクの調製をおこなった
。

【００２３】本発明の実施例５はイオン交換水とグリセ
リン、を合わせた溶液に１，３−ジメチル−２−イミダ
ゾリジノンを加え、そこへカーボンブラックを投入し、
アトライターにて５時間から１０時間分散させる。吐出
可能な粒径になったら必要に応じてゴミ等を除くため、
フイルター等を通して濾過する。

【００２４】（実施例・２）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノン１ｗｔ％グリ
セリン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　３ｗｔ％エタノール　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　３ｗｔ％イオン交換水　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９０ｗｔ
％（実施例・３）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノン１０ｗｔ％グ
リセリン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　３ｗｔ％エタノール　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　３ｗｔ％イオン交換水
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８１ｗ
ｔ％（実施例・４）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノン５ｗｔ％イオ
ン交換水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　９２ｗｔ％（実施例・５）カーボンブラック（ＭＡ−１００：三菱化成）５ｗｔ％
１，３ージメチルー２ーイミダゾリジノン５ｗｔ％グリ
セリン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　３ｗｔ％イオン交換水　　　　　　　　　　　
　　　　　　　８６．７ｗｔ％高分子分散剤　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　０．３ｗｔ％次に比較
例インクの組成について以下に示す。

【００２５】（比較例・１）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
グリセリン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　３ｗｔ％エタノール　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　３ｗｔ％イオン交換
水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９１
ｗｔ％（比較例・２）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
ヘキシレングリコール　　　　　　　　　　　　　　　
　５ｗｔ％グリセリン　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　３ｗｔ％エタノール　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　３ｗｔ％
イオン交換水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　８６ｗｔ％（比較例・３）Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック１９　　　　　　３ｗｔ％
イオン交換水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　９７ｗｔ％次に、本発明の実施例及び比較例イン
クの評価方法について説明する。

【００２６】目詰まり評価：本発明の実施例のインクジ
ェット記録用インクに用いる、独立して液体インクを飛
翔させ、複数個のマイクロドットで１ドットを構成する
記録方法を用い、特定の条件（本実施例では吐出速度１
０ｍ／ｓｅｃ、マイクロドット重量０．０３μｇ×３個
打ちで１ドットを構成）を有する印字装置、比較例の記
録方法は公知のインクオンデマンド型インクジェット装
置（セイコーエプソン社製・ＨＧ−４８００）に本発明
の実施例（比較例）のインクを充填し、５０℃の環境下
においてノズルにキャップのない状態で１ヶ月間放置後
すぐに印字可能　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　○インクを循環させてクリーニングする　　△
ことにより印字可能印字不可能　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　×によって評価し、分類した。

【００２７】次に、紙種による印字品質のバラツキにつ
いての評価方法を説明する。

【００２８】紙種による印字品質（滲み）：目詰まり評
価と同様に、印字装置に本発明の実施例のインクを充填
し、ＲＩＣＯＰＹ−６０００紙、ＧＩＬＢＥＲＴＢＯＮ
Ｄ紙、ＸＥＲＯＸ−４０２４紙、再生紙（やまゆり：本
州製紙）に対してビットイメージ印字、文字印字を行な
い、印字品質（滲み）について評価し、滲み無し　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
◎滲みほとんど無し　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　○滲みやや有り　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　△滲み多い　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　×によって分類
した。

【００２９】更に、印字物の乾燥速度について次のよう
に評価をおこなった。

【００３０】印字乾燥速度：印字品質の評価と同様に、
印字装置にてベタの印字をＰＰＣ用紙に行いＰＰＣ用紙
にて擦り、紙に汚れのつかなくなる時間を評価し、１０
秒以内　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　◎１０〜２０秒以内　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　○２０〜３０秒　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　△３０秒以上　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　×によっ
て分類した。

【００３１】更に、印字物の耐擦過性及び耐水性につい
て次のように評価をおこなった。

【００３２】耐擦過性：印字品質の評価と同様にＰＰＣ
用紙に文字印字を行い、完全乾燥したインクドット面を
ＰＰＣ用紙にて４Ｋｇ／ｃｍ２の荷重で１回擦り、ドッ
ト周辺の汚れとＰＰＣ用紙へのインク付着を評価し、汚
れ無し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　◎汚れほとんど無し　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　○やや汚れる　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　△汚れる　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　×によって分類した。

【００３３】耐水性：耐擦過性と同様にＰＰＣ用紙に文
字印字を行い、完全乾燥したインクドット面を市販のウ
ェットティッシュにて４Ｋｇ／ｃｍ２の荷重で１回擦り
、ドット周辺の汚れとウェットティッシュへのインク付
着を評価し、汚れ無し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　◎汚れほとんど無し　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　○やや汚れる　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　△汚れる　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　×によって分類した。

【００３４】分光特性：最後に、実施例１インクと比較
例１インクをＰＰＣ用紙にベタの印字を行い、ベタ面を
市販の分光光度計にて３５０から７５０ｎｍの波長領域
の分光反射率を測定したデータを図５に示す。

【００３５】表１に本発明の実施例のインクジェット記
録用インクの組成と評価結果について示す。

【００３６】表２に比較例のインク組成と評価結果を示
す。

【００３７】

【表１】

【００３８】

【表２】

【００３９】比較例１は従来の記録方式を用いた従来の
インクである。また、比較例２のインクは１，３−ジメ
チル−２−イミダゾリジノンのかわりにヘキシレングリ
コールを添加したインクである。

【００４０】比較例１のように従来の記録方式と従来の
インクでは普通紙（ＰＰＣ用紙）に対しにじみや、ひげ
が見られ、紙種により、印字品質が不安定である。また
、速乾性、耐擦過性、耐水性も不十分である。

【００４１】比較例２のインクは紙への浸透性の高い溶
剤（ヘキシレングリコール）を加えることで乾燥速度は
速く、耐擦過性は比較的、十分なレベルに達するものの
、にじみやひげの多い印字品質が得られる。

【００４２】比較例３のインクは溶剤等を用いず、イン
クの紙に対するしみこみを低減することで、印字品質は
ほぼ良好であるのに対し、目詰まり性、速乾性、耐擦過
性、耐水性に悪い影響を与えている。

【００４３】比較例１、２、３に対し、実施例１、２、
３、４のインクは１，３−ジメチル−２−イミダゾリジ
ノンを添加し、高速飛翔、マイクロドット印字装置を用
いたことにより、印字品質と高速乾燥性、耐擦過性、耐
水性の両立が可能となった。また、実施例５のインクは
カーボンブラックの分散系インクであるが染料系と同様
に印字品質と耐擦過性、耐水性の両立が可能である。な
お、本発明の実施例のインクはいずれの場合も目詰まり
は発生しない。

【００４４】また、図５に示すように、１，３−ジメチ
ル−２−イミダゾリジノンを添加した本発明の実施例１
インクは比較例１インクに比べ、分光反射率がより低く
、一定であり、黒色インクの場合、分光特性上、より真
黒色に近いインクが得られる。

【００４５】

【発明の効果】以上述べてきたように、本発明のインク
ジェット記録用インクによれば、液体インクにより文字
・画像の記録を行うインクジェット記録用インクにおい
て、独立して液体インクを飛翔させ、複数個のマイクロ
ドットで１ドットを構成するオンデマンド記録方法に用
いるインクジェット記録用インクであり、水と染料及び
／または顔料と１，３−ジメチル−２−イミダゾリジノ
ンを含有することにより、従来より問題となっていた耐
擦過性、耐水性が向上すると共に、紙種による印字品質
のバラツキを押え、目詰まりせず、紙上のインクの乾燥
速度が向上するという効果を有する。

【００４６】また、今後急速に普及すると予想される再
生紙にも、にじみのない鮮明な記録を可能にするという
効果を有し、更により無彩色に近い真黒色が再現できる
という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のインクジェット記録用インクの記録装
置の積層圧電素子縦振動型のヘッド部を表した拡大図で
ある。

【図２】本発明のインクジェット記録用インクの記録装
置のカイザータイプの積層圧電素子縦振動型のヘッド部
を表した拡大図である。

【図３】公知の圧電型ヘッドの拡大図である。

【図４】公知のバブル型ヘッドの拡大図である。

【図５】実施例１インクと比較例１インクの黒ベタ部分
の分光特性を示した図である。

【符号の説明】

１１　　圧電素子列１２　　ベース基板１３　　ノズル開孔部１４　　インク２１　　キャビティ３１　　圧電素子３２　　ノズル４１　　発熱体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　液体インクを飛翔させ、独立した複数
個のマイクロドットで１ドットを構成するオンデマンド
インクジェット記録方法に用いるインクジェット記録用
インクであり、水と染料及び／または顔料と１，３−ジ
メチル−２−イミダゾリジノンを含有することを特徴と
するインクジェット記録用インク。