明 細 書
歯周病の予防又は治療用の食品組成物、 口腔用組成物及び医薬組成物
並びに歯周病予防又は治療方法 技 術 分 野
本発明は、 歯周病予防又は治療用の食品組成物、 口腔用組成物及び医薬組成物 並びにこれら組成物を用いた歯周病の予防又は治療方法に関する。 背 景 技 術
マ卜リツクスメ夕口プロテアーゼ (和名 'マ卜リ ックス金属夕ンパク質分解酵 素' 、 以下 'MM P s ' とする) は、 活性部位に亜鉛(Π)イオンを保有すること を特徴とする、 細胞外マ卜リックス分解酵素の総称である。 この細胞外マ卜リッ クスの代謝は、 主に MM P sと MM P sに特異的な組織由来メタロプロテア一ゼ インヒビター (TIMP) とのバランスにより調節されている。 MM P sの発現異常 にもとづく細胞外マトリ ックス成分の構造異常や、 合成 ·分解の代謝バランスの 崩れは、 歯周炎等の歯周病と関連していることが知られている。
MM P sとしては、 コラゲナーゼ (MMP- 1および 8) 、ストロメライシン (MMP- 3) 、ゼラチナ一ゼ (MMP-2および 9) など 10種類以上の酵素分子種が知られ (吉原, 新名 :炎症と免疫, 2, 177-185, 1994) 、 これらは多くの種の細胞によって産生 される。
歯肉炎、 歯周炎等の歯周病においても、 MM P sは、 歯周病の発症および進行 に深く関与しているものと考えられており、 歯肉炎,歯周炎等の歯周病における 組織破壊に関与する MM P sは、 主としてヒト歯肉上皮細胞や歯肉線維芽細胞、 歯根膜細胞の産生するコラゲナーゼやゼラチナ一ゼであることが示唆されている。 すなわち歯肉炎、 歯周炎等の歯周病は、 特定の歯周病原菌 (P. gingivalis菌) が 歯周組織に感染することによって起こり、 病原菌による外来刺激を受けた歯周組 織中の上皮細胞や歯肉線維芽細胞、 歯根膜細胞から MM P sが産生された結果、 歯と歯周組織を結合させている歯根膜構造が細胞由来 MM P sに破壊されること によって主として発症し、 進行すると考えられている(M. Kylmaniemi et al: J. Dent Res. , 75: 919-926, 1996) 。 また、 歯周組織由来 MM P sの活性は、
個人の喫煙習慣や糖尿病罹患など生体の免疫応答性を変えるような要因によって も容易に増大し、 歯肉炎、 歯周炎等の歯周病の発症や進行度を増大させることが 示唆されている。
従って、 MM P sの阻害剂は、 歯周炎、 歯肉炎等の歯周病の治療または予防に 有望であると考えられ、 例えば、 歯周炎においては、 歯肉線維芽細胞と上皮細胞 由来の MM P sを阻害することが報告されているテ卜ラサイクリン及びその修飾 体 (L. H. Nip et al: J . Periodont Res. , 28: 379-385, 1993) を、 歯周炎の 治療に用いることが報告されている。
しかし、 合成物質であるテトラサイクリン系抗生物質特有の副作用や体内での 耐性菌の出現リスクを考慮すると、 歯周炎等の歯周病を治療又は予防する目的で これら抗生物質を長期間摂取することは好ましくない。 したがって、 服用 ·摂取 による副作用の少ない天然物由来であって歯周組織由来の M M P sに対して阻害作 用のある M M P阻害剤が望まれている。 しかも通常考えられる適切な摂取量によ つて、 十分な M M P s阻害効果が発揮される必要がある。
ここで、 天然由来の M M P s阻害剤としては、 例えば、 天然物由来のフラボン 類またはアントシァニジン類が MM P s阻害作用を有することが報告されている
(特開平 08- 104628) 。 M M P sの 1種であるコラゲナ一ゼに対する天然由来の阻 害剤として、 荊芥エキスまたは薄荷エキス (特開平 06- 183990) 、 ノルジヒドログ アヤレテックァシッ ド (特開平 04- 217626) 、 ポリポレニックァシッ ド C (特開平 09-40552) が報告されている。 また, ホウフクロウタケより分離精製された四環 式卜 リテノレペン 20— carboxy— 16— hydroxy— 21— nor— 5 -7, 9( l l ) -lanostadien-3, 24- dioneがコラゲナーゼ阻害作用を有すること (特開平 9-235293) も報告されて いる。
茶に含まれるカテキン類は、 原核生物細胞および真核生物細胞由来のコラゲナ ーゼに対する阻害作用を示し、 また、 歯周病患者の歯肉溝浸出液由来のコラゲナ —ゼに対する阻害作用を示すことが報告されている (M. Makimura et al :
J. Periodontol. , 64(7) : 630-636, 1993)。
また、 緑茶抽出ポリフエノールについては、 う蝕および歯周病の予防効果 (特 公平 04 -27204)等が報告されている。
一部の菌由来のコラゲナ一ゼに対して阻害効果を示すことが報告されている
(L. Robert et al :Path. Biol, 38: 608, 1990 )ブトウ種子エキスと、 補酵素 Q 10を 配合した、 歯肉の抗炎症を訴求する補給食品 (商品名 Body Language, Oxyfresh社、 米国 )が米国において販売されている。
—方、 抗酸化作用の観点から、 カテキン様またはフラボノリダナン様の構造を 有する親水性ポリフヱノール (例えば、 プロアントシァニジン) と、 親油性カロ テノイ ドもしくは親油性プロカロテノイ ド (例えば、 ビタミン E ) の組合せにお いて、 両者の抗酸化活性の相乗効果が報告されている(特開平 07-196534)。 発 明 の 開 示
本発明の目的は、 歯周病の予防又は治療効果に優れ、 特に喫煙が増悪要因とな る歯周病に対して予防又は治療効果に優れた組成物、 特に食品組成物、 口腔用組 成物及び医薬組成物を提供することにある。
本発明者は、 鋭意研究した結果、 天然ポリフエノールを含む抽出物を、 ビタミ ン C (及びその塩) 、 ビタミ ン E、 ビタミ ン A及びベータカロチンの 1種以上と 組合せて使用することにより、 MM P sの阻害効果が増強されることを見いだし、 これらを含有する組成物により優れた歯周病予防乃至治療効果が得られることを 見出して、 本発明を完成した。
また、 天然ポリフニノールを含む抽出物と上記のビタミン類とを含有する組成 物に、 さらに抗菌活性を有する植物抽出物を含有させることにより、 歯周病原菌 の歯周組織に対する刺激作用を取り除くことが可能となり、 歯周病を予防または 治療する効果が増強されることを見いだした。
さらに、 本発明者は、 ニコチンが存在する環境下において、 天然ポリフエノー ルを含む抽出物と上記のビタミン類とを併用すると、 MM P s濃度増大を抑制する 効果がさらに強まることを見出した。 ニコチンはタバコの煙中の主な刺激物質で あり、 ニコチンの刺激により歯周組織細胞に対して細胞の増殖抑制、 コラゲナー ゼ産生の増大等の悪影響を及ぼすことが in vitro試験により報告されている。 従 つて、 喫煙者は、 喫煙が誘引となって歯周病を発症し易く、 進行も早い。 また、 喫煙者の配偶者等の受動喫煙者であっても、 ニコチンが存在する環境下にあれば、 喫煙者と同様に、 歯周病を発症し易く、 進行が早いという傾向にある。 以上より、 本発明者は、 天然ポリフエノールを含む抽出物と上記のビタミン類を含有する組
成物により、 喫煙が誘因となる口腔内の MM P s濃度の増大を効果的に抑制するこ とを見出した。
即ち、 本発明は、 下記の各項に記載された発明を提供するものである。
項 1 (A) 天然ポリフユノールを含む抽出物から選ばれる少なく とも 1種、 並 びに、 (B) ビタミン C及びその塩、 ビタミン E、 ビタミ ン A並びにべ一タカロチ ンからなる群より選ばれる少なくとも 1種、 を含有する歯周病予防又は治療用組 成物。
項 2 食品組成物である項 1に記載の組成物。
項 3 口腔用組成物である項 1に記載の組成物。
項 4 医薬組成物である項 1に記載の組成物。
項 5 (A) 天然ポリフエノールを含む抽出物が、 ブドウ種子エキス、 茶抽出物、 ブル一ベリ一エキス及びシリマリンエキスからなる群より選ばれる少なくとも 1 種である項 1に記載の組成物。
項 6 さらに、 (C) 抗菌性植物エキスを含有する項 1に記載の組成物。
項 7 (C) 抗菌性植物エキスが、 油溶性甘草エキス及び桑白皮エキスからなる 群より選ばれる少なくとも 1種である項 6に記載の組成物。
項 8 ニコチン刺激による歯周組織細胞由来マトリックスメタロプロテア一ゼ 産生の抑制作用を有する、 喫煙者に特に有用な項 1に記載の組成物。
項 9 (A) 天然ポリフエノールを含む抽出物から選ばれる少なくとも 1種、 並 びに、 (B) ビタミン C及びその塩、 ビタミン E、 ビタミン A並びにべ一タカロチ ンからなる群より選ばれる少なく とも 1種を含有する組成物の有効量を摂取又は 投与させる歯周病予防又は治療方法。
項 1 0 (A) 天然ポリフエノールを含む抽出物が、 ブドウ種子エキス、 茶抽出 物、 ブル一ベリーエキス及びシリマリンエキスからなる群より選ばれる少なくと も 1種である項 9に記載の組成物。
項 1 1 さらに、 (C) 抗菌性植物エキスを含有する項 9に記載の組成物。
項 1 2 (C) 抗菌性植物エキスが、 油溶性甘草エキス及び桑白皮エキスからな る群より選ばれる少なくとも 1種である項 1 1に記載の組成物。
項 1 3 喫煙者に摂取又は投与させる項 9に記載の方法。
項 1 4 (A) 天然ポリフエノ一ルを含む抽出物から選ばれる少なくとも 1種、
並びに、 (B) ビタミン C及びその塩、 ビタ ミ ン E、 ビタミン A並びにベータカロ チンからなる群より選ばれる少なくとも 1種、 の有効量を口腔內に適用させる歯 周病予防又は治療方法。
項 1 5 (A) 天然ポリフ ノールを含む抽出物が、 ブドウ種子エキス、 茶抽出 物、 ブルーベリ一エキス及びシリマリンエキスからなる群より選ばれる少なくと も 1種である項 1 4に記載の組成物。
項 1 6 さらに、 (C) 抗菌性植物エキスを含有する項 1 4に記載の組成物。 項 1 7 (C) 抗菌性植物エキスが、 油溶性甘草エキス及び桑白皮エキスからな る群より選ばれる少なくとも 1種である項 1 6に記載の組成物。
項 1 8 喫煙者の口腔内に適用させる項 1 4に記載の方法。 以下、 本発明を詳細に説明する。
本発明において、 天然ポリフエノールとは、 天然に存在する動植物の抽出物に 含まれているポリフエノール、 即ち、 天然由来のポリフ ノールを意味する。 本発明組成物に使用する天然ポリフ ノ一ルを含む抽出物としては、 本発明で 用いるビタミン類と組み合わせた場合に本発明所期の効果を示すものであれば特 に限定されるものではないが、 例えば、 フラボノィ ド骨格を有する天然ポリフエ ノール、 カテコール、 フロログルシン等を含む抽出物が挙げられる。 また、 特に、 M P s阻害活性を有する天然ポリフエノールを、 天然ポリフヱノールとして含 む抽出物が好ましい。
MM P s阻害活性を有する天然ポリフエノールとしては、 例えば、 慢性関節リ ゥマチや変形性関節症における骨膜及び関節軟骨組織;角膜組織;歯周組織;並 びに癌組織等の細胞由来 MM P sに対して阻害活性を有するものが挙げられる。 これらの中でも、 歯周組織細胞由来 MM P sに対して阻害活性を有する天然ポリ フヱノールが特に好ましい。
歯周組織細胞由来 MM P sに対して阻害活性のある天然ポリフエノールとして は、 例えば、 フラボノィ ド骨格を有する天然ポリフエノールが挙げられる。
上記のフラボノィ ド骨格を有する天然ポリフエノールとしては、 具体的には、 プロアントシァニジン;ェピガロカテキン、 ェピカテキン、 ガロカテキン等の力 テキン類; アン卜シァニジン類、 アントシァニン類等が例示できる。
本発明組成物に使用する天然ポリフエノールを含む抽出物としては、 例えば、 ブドウ種子から得られるブドウ種子エキス、 茶から得られる茶抽出物、 ブルーべ リ一から得られるブルーベリ一エキス、 ァザミから得られるシリマリンエキス等 の天然ポリフエノ一ルを含む抽出物を用いるのが好ましく、 特にブドウ種子ェキ スを用いることが好ましい。
本発明において、 天然ポリフエノールを含む抽出物は、 単独で用いてもよく 2 種以上を組み合わせて用いてもよい。 2種以上を組み合わせて用いる場合は、 ブ ドウ種子エキスを、 他の天然ポリフエノールを含む抽出物と組み合わせて用いる のが好ましく、 特に、 ブドウ種子エキスと茶抽出物、 ブドウ種子エキスとブルー ベリ一エキス、 ブドウ種子エキスとシリマリンエキスの組合せが好ましく、 これ らの組合せの中でも特に、 ブドウ種子エキスと茶抽出物の組合せが好ましい。 本発明組成物における天然ポリフエノ一ルを含む抽出物の配合量としては、 歯 周病を予防乃至治療できる限り特に限定されるものではないが、 抽出物乾燥重量 として、 組成物の全重量に基づいて、 例えば、 0 . 0 0 0 5〜7 5重量%程度、 特 に 0 . 0 0 1〜4 0重量%程度が好ましい。 特に、 本発明組成物を食品組成物とし て使用する場合には 0 . 0 1〜2 0重量%程度、 口腔用組成物とする場合には 0 . 0 1 - 1重量%程度配合することが好ましい。
本発明において用いる天然ポリフエノールを含む抽出物としては、 本発明所期 の効果を得られるものであれば、 慣用されている方法を用いて得られたものを、 特に限定せずに使用することができる。
天然ポリフエノールを含む抽出物を抽出する抽出溶媒としては、 例えば、 水; メタノール、 エタノール、 プロパノール、 ブ夕ノール等のアルコール類;酢酸ェ チルエステル等の低級アルキルエステル;ベンゼン、 へキサン等の炭化水素;そ の他ェチルエーテル、 アセトン、 酢酸等の公知の溶媒を挙げることができる。 こ れら溶媒は、 単独で用いてもよく、 二種以上を組み合わせて使用することもでき る。
抽出操作としては、 通常用いられているような公知の方法を採用することがで きる。
本発明において、 上記のような慣用されている方法により得られた抽出液は、 そのまま用いてもよいが、 必要に応じて、 さらに濃縮したものを用いてもよい。
また、 抽出液を、 慣用されている精製法、 例えば向流分配法、 液体クロマ卜グラ フィ一等を用いて精製して使用することも可能である。
本発明においては、 天然ポリフヱノールを含む抽出物は、 乾燥物として使用す ることもできる。 天然ポリフユノールを含む乾燥物を製造する方法としては、 特 に限定はされないが、 例えば、 上記のようにして得られた植物抽出液を、 減圧乾 燥、 凍結乾燥等の通常の手段により植物エキス乾燥物とする方法が挙げられる。 本発明において天然ポリフヱノールを含む抽出物として用いることのできるブ ドウ種子エキスは、 ヨーロッパブドウ (Vitis vinifera) の種子を原料として得 られるものであり、 ポリフエノールとして、 MM P s阻害活性を有するポリフエ ノールであるプロアン卜シァニジンおよびアントシァニン類を含んでいるもので ある。
本発明に用いるブドウ種子エキスは、 例えば上記のような公知の方法により得 られるものであってもよいし、 特公平 06- 31208号、 特開昭 63-162685号、 特開平 03- 200781号、 特開平 02 48593号、 特開平 03- 99090号等の公報に記載されている方 法によって得られるものであってもよい。
尚、 これら公報に記載されたようなブドウ種子エキスは、 食品素材として、 キ ッコーマン株式会社 (商品名 ; KPA、 Gravinol) やインディナ社 (商品名 ; ロイコ セレク ト) から販売されており、 入手することができる。
本発明組成物においてブドウ種子エキスを配合する場合の配合量は、 所望の効 果が得られるものであれば特に限定されるものではな 、が、 本発明組成物全量に 基づいて抽出物乾燥重量として、 0 . 0 0 5〜7 5重量程度%、 特に 1 0〜5 0重 量%程度が好ましい。 ブドウ種子エキスを本発明の他の天然ポリフエノ一ルを含 む抽出物と併用する場合、 その配合量は特に限定されるものではないが、 ブドウ 種子エキスを上記の量で配合し、 他の天然ポリフニノールを含む抽出物を、 本発 明組成物全量に基づいて、 抽出乾燥重量として、 0 . 0 0 5〜7 5重量%程度、 特 に 1 0〜5 0重量%程度配合することが好ましい。 ブドウ種子エキスと他の天然 ポリフ Xノールを含む抽出物を併用する場合、 本発明組成物を食品組成物として 使用する場合は他の天然ポリフエノールを含む抽出物を 0 . 0 1〜 4 0重量%程度- 口腔用組成物として使用する場合は他の天然ポリフエノ一ルを含む抽出物を 0 . 0 1〜 5重量%程度配合することが好ましい。
ブドウ種子エキスを本発明組成物に配合して卜ローチ、 タブレツ 卜、 カプセル、 キャンディー、 チューインガム等の固形の形態乃至剤型とする場合には、 抽出物 乾燥重量として 0 . 5〜2 0重量%程度、 特に 1〜1 0重量%程度配合するのが好 ましい。 また、 ブドウ種子エキスを配合した本発明組成物をジュース等の液体の 形態乃至剤型とする場合には、 抽出物乾燥重量として 0 . 0 0 5 ~ 0 . 5重量%程 度配合するのが好ましい。
本発明において、 茶抽出物の原料は、 一般的に飲用される茶 (Camellia sinensis) をはじめとする緑茶、 ウーロン茶、 紅茶、 プア一ル茶等から選択可能 である。 茶抽出物は、 天然ポリフエノールとして、 MM P s阻害活性を有するェ ピガロカテキン類、 ェピカテキン類、 ガロカテキン類等のカテキン類のポリフエ ノールを含有するものであり、 本発明においてはこれらポリフヱノールを 3 0重 量%以上、 特に 6 5重量%以上含有する茶抽出物を用いることが好ましい。 本発 明において茶抽出物を用いる場合は、 例えば上記のような公知の方法により得ら れるものを用いてもよいし、 特開昭 64- 90124号公報、 特開平 1-265023号公報に記 載されている方法により得たものを使用してもよい。
尚、 茶抽出物は、 三井農林株式会社 (商品名 ; ポリフエノン) や太陽化学株式 会社 (商品名 ;サンフエノン) から販売されており、 入手可能である。
本発明組成物において茶抽出物を用いる場合の配合量は、 所望の効果が得られ るものであれば、 特に限定されるものではないが、 例えば、 本発明組成物全量に 基づいて、 抽出物乾燥重量として 0 . 0 0 5〜7 5重量%程度、 特に 1 0〜5 0重 量%程度が好ましい。 特に、 本発明組成物をトローチ、 タブレッ ト、 カプセル、 キャンディ一、 チューィンガム等の固形の形態乃至剤型に調製する場合には、 0 . 5〜2 0重量%程度、 特に 1〜1 0重量%程度配合するのが好ましい。
ブノレ一ベリ一エキス {ま、 Vaccinium myrtilLus, Vaccinium angustifoliura,
Vaccinium australe, Vaccinium corymbosum, Vaccinium ashei等の各種のブル 一べリーを原料として得られるものであり、 ポリフエノールとして、 MM P s阻 害活性を有するポリフエノールであるアントシァニジン類を含有している。 本発 明においてブルーベリーエキスを使用する場合も、 例えば上記したような慣用さ れている方法により抽出したものを使用することができる。 また、 例えばブル一 ベリーエキスのアルコール—水系抽出の乾燥物は、 ィンディナ社から販売されて
おり、 本発明においては、 当該乾燥物を使用することも可能である。
本発明においてシリマリンエキスを使用する場合も、 上記のような慣用されて いる方法により Silybum marianura Gaertn, Carduus marianum L等の種々のアサ' ミを原料として抽出されたものを使用することができる。 さらに、 シリマリンェ キスは、 アビ株式会社やインディナ社から販売されており、 入手することができ るので、 本発明では当該シリマリンエキスを使用してもよい。
本発明組成物は、 天然ポリフエノールを含む抽出物に加えて、 上記したような 抽出物に含有される MM P s阻害活性を有する天然ポリフエノールを、 下記のビ タミンじ、 ビタミン E、 ビタミン A及びべ一タカロチン並びにこれらの塩及び誘 導体からなる群より選ばれる少なくとも 1種と組み合わせて含有することも可能 である。
抽出物に含有される MM P s阻害活性を有する有効成分である天然ポリフエノ ールとしては、 プロアントシァニジン ;ェピガロカテキン、 ェピカテキン、 ガロ カテキン等のカテキン類; アントシァニジン類、 アントシァニン類等が挙げられ、 これらは単独で、 又は 2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、 天然ポリフ ノールを含む抽出物の代わりに、 上記したような抽出物に 含有される MM P s阻害活性を有する天然ポリフエノールの少なくとも 1種を、 下記のビタミン C、 ビタミン E、 ビタミン A並びにべ一タカロチンからなる群よ り選ばれる 1種又は 2種以上と組み合わせて含有する歯周病予防又は治療用の食 品組成物、 口腔用組成物及び医薬組成物とすることも可能である。
天然ポリフ ノールを含む抽出物に代えて、 MM P s阻害活性を有する天然ポ リフエノールを配合する組成物におけるビ夕ミ ン C等のビタミン類の種類又は配 合量、 その他の成分の種類又は配合量、 組成物の形態又は剤型、 組成物の調製法 等については、 天然ポリフエノールを含む抽出物を本発明ビタミン類と組み合わ せて用いる組成物と同様である。 当該組成物における天然ポリフエノールの配合 量は、 本発明の所期の効果が得られるような量であれば特に限定されず適宜設定 することができるが、 天然ポリフ ノ一ルを含む抽出物を上記した配合量で配合 した組成物に含まれる天然ポリフエノ一ルの量と同程度であることが好ましい。 本発明組成物において、 天然ポリフエノ一ルを含む抽出物と組み合わせて使用 するのは、 ビタミン C ( V C : L—ァスコルビン酸) 及びその塩、 ビタミン E
( V E : トコフエロール及びその類縁体) 、 ビタミ ン A並びにベータカロチンか らなる群より選ばれる少なくとも 1種である (以下、 「本発明ビタミン類」 とい う場合がある。 ) 。 ビタミン C ( Lーァスコルビン酸) の塩としては、 ナトリウ ム塩、 カルシウム塩、 第一鉄の塩、 ステアリン酸エステル、 ノ、。ノレミチン酸エステ ル等の誘導体が挙げられる。 ビタミン Eの類縁体としては、 α—、 β―、 ァー及 び 5— トコトリエノ一ルが挙げられる。
本発明組成物においては、 所期の効果を発揮するものであれば、 本発明ビタミ ン類としてビタミン Α及びビ夕ミ ン Eの塩又は誘導体を用いてもよい。 ビタミン Aの誘導体としては、 ビ夕ミ ン Aの炭素数 2〜 2 0の脂肪酸エステルが例示され る。
これら本発明ビタミン類は、 単独で用いてもよく、 2種以上を選択して用いて もよい。
本発明ビタミンを 2種以上を選択する場合の組合せとしては、 ビタミン C (又 はその塩) 及びビタミン E ; ビタミン C (又はその塩) 及びビタミ ン A ; ビタミ ン C (又はその塩) 及びべ一タカロチン; ビ夕ミン E及びビタミン A ; ビタミン E及びベータカロチン; ビタミン A及びべ一タカロチン ; ビタミン C (又はその 塩) 、 ビタミン E及びビタミ ン A ; ビタミ ン C (又はその塩) 、 ビタミン E及び ベ一タカロチン; ビタミ ン C (又はその塩) 、 ビタミン A及びべ一タカロチン; ビタミン£、 ビタミン A及びベータカロチン; ビタミン C (又はその塩) 、 ビ夕 ミ ン E、 ビタミン A及びベータカロチンの組合せが挙げられる。 前記組合わせに おいて、 ビタミン A又はビタミン Eに換えてこれらの類縁体、 塩又は誘導体を用 いてもよい。
本発明組成物における、 ビタミン C及びその塩、 ビタミン E、 ビタミ ン A並び にべ一タカロチンの配合量は、 本発明の効果が得られる限り特に限定されるもの ではないが、 本発明組成物全量に基づいて、 本発明ビタミン類全量として、 0 . 0 0 0 5〜 5 0重量%程度が好ましい。
それぞれのビタミ ン類の配合量としては、単独で、 又は 2種以上のビタミンを配 合する場合のいずれであってもよいが、 ビ夕ミ ン C及びその塩の場合 0 . 0 0 5〜 5 0重量%程度、 特に 5〜 1 5重量%程度が好ましく、 ビタミン Eの場合
0 . 0 0 0 5〜 1 0重量%程度、 特に 0 . 0 5〜 5重量%程度が好ましく、ビタミ ン
A及びベータカロチンの場合 0 . 0 5〜 2 0重量%程度、 特に 0 . 5〜5重量%程 度が好ましい。
本発明組成物において、 天然ポリフエノ一ルを含む抽出物と本発明ビタミン類 との配合比は、 本発明の目的を達成できる限り特に限定されるものではないが、 重量比で、 2 0 0 : :!〜 1 : 1 0 0程度、 特に 1 0 : :!〜 1 : 1 0程度、 さらに 3 : :!〜 1 : 4程度とするのが好ましい。 特に、 ビタミン Cのみを天然ポリフエ ノ一ルを含む抽出物と組み合わせる場合の天然ポリフエノールを含む抽出物とビ タミン Cとの配合比は、 重量比で、 1 0 0 : 1〜: 1 : 1 0 0程度、 特に 1 0 : 1 〜 1 : 4程度、 さらに 5 : 1〜 1 : 3程度とすると、 天然ポリフヱノールを含む 抽出物の作用効果が最も高められ、 従って、 歯周病に対する予防又は治療効果が 最も優れることとなり好ましい。
本発明組成物には、 天然ポリフエノ一ルを含む抽出物及び本発明ビタミン類に 加え、 さらに、 抗菌性植物エキスを配合することができる。 抗菌性植物エキスを 配合した場合、 歯周病原菌の歯周組織に対する刺激作用を取り除くことが可能と なり、 本発明組成物の歯周病を予防又は治療する効果が増強されるので、 好まし い。
本発明において用いることができる抗菌性植物エキスとしては、 例えば、 油溶 性甘草エキス、 桑白皮エキス等が挙げられる。 油溶性甘草エキスは、 甘草を原料 として、 エタノール、 水、 エタノールと水の混合溶媒等を用いて常法に従って抽 出される。 桑白皮エキスも、 同様にエタノール、 水、 エタノールと水の混合溶媒 等を抽出溶媒として用い、 常法に従って抽出することにより得られる。
これら抗菌性植物エキスの配合量は、 本発明の所期の効果を妨げない限り、 特 に限定はされないが、 例えば、 組成物全量に基づいて、 抽出物乾燥重量として 0 . 0 0 1〜 5重量%程度、 さらに、 0 . 0 1〜 0 . 5重量%程度が好ましい。 本発明組成物には、 上記した成分以外に、 p H調整剤、 有機酸、 糖アルコール、 甘味料、 香料、 ビタミン類、 骨代謝ビタミ ン類、 抗酸化剤、 賦形剤、 可溶化剤、 粘結剤、 滑沢剤、 懸濁剤、 湿潤剤、 皮膜形成物質、 矯味剤、 矯臭剤、 着色料、 保 存剤等が適宜配合でき、 これらの他、 医薬組成物、 口腔用組成物又は、 食品処方 設計に通常用いられるその他の添加物乃至食品素材等を適宜配合することができ る。 このような素材については、 具体的には下記ものが例示される。
p H調整剤としては、 乳酸、 パントテン酸、 リン酸塩、 リンゴ酸、 クェン酸が 挙げられる。
ビタミン類としては、 本発明ビタミン類であるビ夕ミン C及びその塩、 ビ夕ミ ン£、 ビタミン A並びにべ一タカロチン以外のビ夕ミン類であれば特に限定され ないが、 ビタミ ン D群、 ビタミン K群、 ビタミン P等を配合することができる。 賦形剤としては、 ショ糖、 乳糖、 デンプン、 ブドウ糖、 結晶性セルロース、 マ ンニッ ト、 ソソレビッ ト、 キシリ トール、 エリスリ トール、 パラチニッ ト、 ノヽ。ラチ ノース、 マルチトール、 トレハロース、 ラクチトール、 還元澱粉糖、 還元イソマ ル卜オリゴ糖、 カップリングシュガー、 ガムベース、 セチルメチルセルロース、 軽質無水珪酸、 アルミン酸マグネシウム、 メタ珪酸アルミ ン酸カルシウム、 炭酸 水素ナトリウム、 リン酸カルシウムが挙げられる。
可溶化剤としては、 アルコール、 エステル類、 ポリエチレングリコール誘導体、 ソルビタンの脂肪酸エステル類、 硫酸化脂肪アルコール類が挙げられる。
粘結剤としては、 セルロース誘導体、 カラギ一ナン、 アルギン酸ナトリウム、 ポリアクリル酸ナトリウム、 ポリ乳酸、 ポリグリコール酸、 キサンタンガム、 ァ ラビアガム、 ゼラチン等が挙げられる。
滑沢剤としては、 ステアリン酸マグネシウム、 タルク、 硬化油等が挙げられる。 懸濁剤又は湿潤剤としては、 ココナッツ油、 オリ一ブ油、 ゴマ油、 落花生油、 パセリ油、 パセリ種子オイル、 乳酸カルシウム、 紅花油、 大豆リ ン脂質、 グリセ リ ン、 ソルビトール、 プロピレングリコール、 エチレングリコール等が挙げられ る。
被膜形成物質としては、 例えば、 酢酸フタル酸セルロース等の炭水化物誘導体、 アクリル酸メチル、 メタアクリル酸メチル等のアクリル酸系共重合体、 メタァク リル酸系共重合体等が挙げられる。
また、 本発明組成物には、 矯味剤又は矯臭剤として、 サッカリンナトリウム、 ァセサルファム K、 スクラロース、 アスパルテーム、 ステビアエキス、 グラニュ 一糖、 粉糖、 水飴、 食塩、 オレンジ油、 水溶性カンゾゥエキス、 メントール、 ュ 一カリ油等が配合されていてもよく、 これらは甘味料、 香料、 着色^ f又は保存剤 として配合されている場合がある。
本発明組成物に配合できるその他の成分としてはリジン、 マグネシウム塩、 大
豆ィソフラボン類、 グリチルリチン類が挙げられる。
本発明組成物は、 その形態に応じて上記したような種々の公知成分を配合して 調製することができ、 食品組成物、 口腔用組成物、 医薬組成物としての各種形態 乃至剤型に調製することができる。
食品組成物としては、 例えば、 トローチ、 タブレツ ト、 カプセル、 顆粒、 粉末 ジュース、 チューインガム、 キャンディ、 グミキャンディ等の形態に処方設計す ることができる。
本発明でいうところのカプセルとは、 ゼラチン等の基剤にグリセリン、 ソルビ トール等の可塑剤を加えたカプセル皮膜と、 それに被包される液状又はゲル状の 内容物からなる組成物である。 カプセル皮膜としては、 ゼラチン等を基剤とする 軟質の内カプセル皮膜、 糖質等を基剤とする硬質の外カプセル皮膜からなるもの であってもよい。 本発明においては、 特に、 液状の内容物と、 上記のような内力 プセル皮膜と外カプセル皮膜とで構成されるカプセル皮膜とからなる粒カプセル が好ましい。
本発明の食品組成物の各種形態においては、 少なくとも上記有効成分、 即ち天 然ポリフニノ一ルを含む抽出物と本発明ビタミ ン類が嚥下可能であればよく、 チ ユーィンガムのガムベース等は、 嚥下できなくてもよい。
また、 本発明の食品組成物は、 成分を溶解もしくはゲル状ビーズに封入して分 散させた飲料にすることもできる。
口腔用組成物の形態としては、 口腔内に適用できるような形態であれば特に限 定されるものではないが、 例えば、 歯磨剤、 洗口剤、 トローチ剤、 口腔用パスタ 剤、 ゲル剤等が挙げられる。 医薬組成物の剂型としては、 例えば錠剤、 丸剤、 散 剤、 液剤、 懸濁剤、 乳剤、 顆粒剤、 カプセル剤等が挙げられる。
本発明組成物は、 天然ポリフエノールを含む抽出物と本発明ビタミン類とを混 合すればよく、 又は、 同時に若しくは別々に他の成分と共に混合すればよく、 そ の形態又は剤型において慣用されている方法により調製することができる。
本発明食品組成物の摂取量は、 食品の形態、 摂取するヒ卜の年齢、 体重、 性別、 健康状態等において適宜決定でき、 特に限定されるものではないが、 通常、 有効 成分である天然ポリフエノールを含む抽出物 (乾燥重量) と本発明ビタミン類の 総重量として、 1日当たり l k g当たり、 0 . 0 0 0 0 1 〜 1 g程度となるような
量を摂取するのが好ましい。
本発明医薬組成物の投与量は、 その組成物の形態、 投与するヒ卜の年齢、 体重、 性別、 疾患の程度等に応じて適宜決定でき、 特に限定されるものではないが、 通 常、 有効成分である天然ポリフエノールを含む抽出物 (乾燥重量) と本発明ビタ ミ ン類の総重量として、 1日当たり体重 1 k g当たり、 0 . 0 0 0 0 1〜 l g程度 となるような量を投与するのが好ましい。
医薬組成物の投与方法として、 特に制限はなく、 剤型等に応じた方法で投与さ れる。 例えば、 上記したような錠剤、 丸剤、 散剤、 液剤、 懸濁剤、 乳剤、 顆粒剤 及びカプセル剤の場合は、 経口投与される。
以上のようにして調製される本発明組成物は、 天然由来ポリフエノール抽出物 を、 ビタミン C (及びその塩) 、 ビタミン E、 ビタミン A並びにベータカロチン からなる群より選ばれる少なくとも 1種と組合せて使用することにより、 MM P sの阻害効果が増強され、 優れた歯周病予防効果を有するものである。 また、 本 発明組成物は、 合成系の MM P s阻害剤と比較し、 服用 ·摂取による副作用が少 ない天然物由来のポリフ ノール抽出物を用いているため、 安全性が高く、 長期 間の使用が可能である。
本発明組成物は、 歯周組織細胞由来 MM P sの産生を抑制する作用を有し、 歯 周組織細胞の増殖抑制を阻害する作用を有しているが、 ニコチンにより刺激を受 けている場合のこれら作用は、 ニコチンの刺激を受けない場合と比べ、 より優れ ている。 従って、 本発明組成物を、 喫煙者乃至受動喫煙者が摂取又は使用するこ とにより、 歯周病をより効果的に予防又は治療することが可能である。
このように、 優れた歯周病予防乃至治療効果を有する本発明組成物は、 安全性 が高く、 歯周病予防又は治療組成物として長期間使用することが可能である。 また、 本発明組成物を食品組成物として使用する場合は、 歯周病の予防又は治 療効果を期待でき、 健康食品、 特定保健用食品等の機能性食品として摂取するこ とも可能である。
本発明組成物を口腔用組成物として使用する場合も、 優れた歯周病予防又は治 療効果を期待でき、 医薬部外品としても使用することができる。
また、 歯周病の治療中に本発明食品組成物又は口腔用組成物を摂取又は使用す ることにより、 治療効果が向上することも期待できる。
本発明食品又は口腔用組成物は、 歯周病の予防又は治療に使用できるが、 特に、
(A) 天然ポリフエノールを含む抽出物から選ばれる少なく とも 1種、 並びに、
(B) ビタミン C及びその塩、 ビタミン E、 ビタミン A並びにべ一夕カロチンから なる群より選ばれる少なくとも 1種、 を含有する歯周病予防用食品組成物又は歯 周病予防用口腔用組成物として使用するのが好ましい。
上記したように、 天然ポリフエノールを含む抽出物と、 ビタミン C (及びその 塩) 、 ビタミン E、 ビタミン A及びべ一タカロチンの 1種以上とを含有する組成 物は、 MM P sの阻害効果が増強され、 合成系の MM P s阻害剤と比較し、 服用 •摂取による副作用が少ない天然物由来のポリフ Xノール抽出物を用いているた め、 安全性が高く、 長期間の使用が可能であるため、 MM P sインヒビタ一とし ても使用することができる。 従って、 天然ポリフ ノールを含む抽出物の少なく とも 1種、 並びに、 ビタミン C及びその塩、 ビタミン E、 ビタミン A並びにべ一 タカロチン (本発明ビタミン類) からなる群より選ばれる少なくとも 1種、 を含 有する組成物は、 MM P sインヒビタ一として使用できる。
当該 MM P sインヒビタ一における天然ポリフヱノ一ルを含む抽出物並びにビ 夕ミン C等のビタミン類の種類乃至配合量;抗菌性植物エキス等の他の成分の種 類乃至配合量; MM P sィンヒビターの形態乃至剤型; MM P sインヒビターの 調製方法、 摂取量乃至投与量、 投与方法等については、 上記したような本発明食 品組成物、 口腔用組成物又は医薬組成物と同様とすることができる。
上記 MM P sインヒビ夕一は、 食品組成物、 口腔用組成物又は医薬組成物とし て使用することができる。
また、 上記 MM P sインヒビターに配合される天然ポリフユノールを含む抽出 物に含まれる天然ポリフヱノールとしては、 慢性関節リゥマチや変形性関節症に おける骨膜及び関節軟骨組織;角膜組織;歯周組織;並びに癌組織等の細胞由来 MM P sに対して阻害活性を有する天然ポリフエノ一ルが好ましく、 特に歯周組 織細胞由来 MM P sに対して阻害活性を有するものが好ましいので、 上記
MM P sインヒビターは、 これら細胞由来 MM P sに、 特に優れた阻害活性を示 すことが期待できる。 本発明の組成物は、 優れた歯周病予防又は治療の作用を有している。 また、 本
発明組成物では、 合成系の MM P s阻害剤と比較し、 服用 ·摂取による副作用が 少ない天然ポリフエノールを含む抽出物を用いているため、 安全性が高く、 長期 間の使用が可能であり、 歯周病予防又は治療用の食品組成物、 口腔用組成物又は 医薬組成物として有用である。
さらに、 本発明組成物は、 喫煙者乃至受動喫煙者が摂取又は使用した場合、 歯 周病をより効果的に予防又は治療することが可能である。 発明を実施しするための最良の形態
以下に試験例、 実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、 本発明は下記の試験例及び実施例に制限されるものではない。
試験例 1
歯周組織の破壊に関与する生体由来 MM P (コラゲナ一ゼ、 ゼラチナ一ゼ) に 対する、 下記の 「1 , 材料」 に記載の天然ポリフ ノールを含む抽出物の阻害効 果を検討した。
1 :材料
1一 1 :被験抽出物
ブドウ種子エキス [商品名 : Gravinol;キッコ一マン (株) 製]
茶抽出物 [商品名 :サンフニノ ン ;太陽化学 (株) 製]
ブル一ベリ一エキス [インディナ社製]
シリマリ ンエキス [インディナ社製]
1 - 2 :陽性対照
テトラサイクリン
1 - 3 : コラゲナ一ゼ
コラゲナーゼとしては、 以下の 2種類のコラゲナ一ゼを用いた。
ヒ卜歯肉線維芽細胞 (以降 「H G F細胞」 と略す) 由来のコラゲナーゼとして は、 H G F細胞を用いて無血清のダルベッコ変法 M E M培地中に産生させたヒト プロコラゲナーゼを、 じ セファロ一ス1^ (フアルマシア社製) 及び亜鉛キレ 一ティングセファロ一ス T M (フアルマシア社製) を用いて精製して緩衝液に溶 解後、 活性化したものを用いた。 活性化は、 活性化剤としてアミノフエ二ル酢酸 水銀 (シグマ社製) を用い、 3 7 °Cにて 4時間インキュベートすることにより行
つた。
また、 ヒト歯肉上皮細胞 (以降 「H G K細胞」 と略す) 由来のコラゲナーゼと しては、 H G K細胞を用いて無血清の上皮用培地中に産生させたヒ トプロコラゲ ナ一ゼを、 C Mセファロ一ス"1^ (フアルマシア社製) 及び亜鉛キレ一ティング セファロ一ス T M (フアルマシア社製) を用いて精製して緩衝液に溶解後、 上記 と同様にして活性化したものを用いた。
1 - 4 :ゼラチナ一ゼ
ゼラチナーゼとしては、 H G F細胞由来のゼラチナ一ゼ及び H G K細胞由来の ゼラチナーゼを用いた。
H G F細胞由来のゼラチナ一ゼとしては、 H G F細胞を用いて無血清のダルべ ッコ変法 M E M培地中で産生させたヒ トプロゼラチナ一ゼを、 H G K細胞由来の ゼラチナーゼとしては、 H G K細胞を用いて上皮用培地で産生させたヒトプロゼ ラチナ—ゼを、 各々ゼラチンセファロ一ス 4BTM (フアルマシア社製)を用いて 精製後、 コラゲナ一ゼと同様の方法により活性化したものを用いた。
2 :試験方法
2— 1 : コラゲナ一ゼに対する阻害効果の測定
コラゲナーゼに対する上記 1 一 1の天然ポリフニノール含有抽出物の阻害効果 の測定は、 フルォレツセィンィソチオシァネー卜で標識された I型コラーゲン(ャ ガイ社製)を基質とした永井らの方法 (Japanese Journal of Inf lamation, 4卷, 123頁, 1984年参照) に準じてコラゲナーゼ活性を測定して行った。 即ち、 4 0 1の活性化済みヒトコラゲナーゼ (2U/ml) と、 5 0 8の基質、 4 0 1のァ ッセィバッファーに溶解した被験物質とを混合し、 3 7 で 4時間反応させた。 コントロール (被験物質未添加) のコラゲナーゼ活性を 1 0 0 %とし、 各種被験 物質添加時のコラゲナ一ゼ活性の減少度合から、 5 0 %阻害するのに必要な試験 薬量を示す I C 5 0値を求めた。 また、 コラゲナ一ゼ活性に対する阻害効果が報 告されているテトラサイクリ ンを陽性対照とし、 被験天然抽出物との比較を行つ た。
2— 2 : ゼラチナ一ゼに対する阻害効果の測定
ゼラチナ一ゼに対する上記 1 一 1の天然ポリフエノ一ル含有抽出物の阻害効果 の測定は、 フルォレツセィンイソチオシァネ一卜で標識された IV型コラーゲン(ャ
ガイ社製)を基質とし、 コラゲナ一ゼに対する阻害活性の測定(上記 2 - 1 )と同様の 方法で行った。 但し、 反応温度は 42 °Cとした。 テトラサイクリンについても同 様の方法で測定を行った。
HGK細胞由来コラゲナ一ゼ及びゼラチナ一ゼ、 並びに、 HGF細胞由来コラ ゲナ一ゼ及びゼラチナーゼに対する酵素阻害活性の測定結果を表 1に示す。
50!¾阻害濃度( g/ml)
試料 コラゲナーゼ ゼラチナ一セ 阻害効果
H G F H G K H G F H G
本発明で用い ブドウ種子エキス 1. 2 2. 3 1. 0 1. 9 ·+ + + る、 天然ポリ 茶抽出物 5. 4 6. 6 7. 8 8. 1 + + フエノ一ルを ブル一ベリ一エキス 9. 4 1 1. 2 6. 5 7. 3 + + 含む抽出物 シリマリ ンエキス 7 6. 0 8 2. 4 5 5. 0 6 2. 4 + 比較化合物 テトラサイク リ ン 2. 5 3. 2 8. 7 9. 2 + + +
H G F : ヒ ト歯肉線維芽細胞 非常に効果あり
HGK : ヒ ト歯肉上皮細胞 効果あり
+ やや効果あり
効果なし
本発明において天然ポリフ Xノ一ルを含む抽出物として使用するブドウ種子ェ キス、 茶抽出物、 ブル一ベリーエキス及びシリマリンエキスに、 MM P阻害効果 が確認された。 特に、 ブドウ種子エキスは、 コラゲナーゼ阻害剤として知られて いるテ卜ラサイクリンと比較して、 同等またはそれ以上の MM P阻害活性が確認 された。
以下の試験例 2〜4において、 ブドウ種子エキス、 茶抽出物、 ブルーベリ一ェ キス又はシリマリンエキスと、 ビ夕ミ ン C又はビタミン Eを組み合わせて使用し たものをそれぞれ実施例 1〜実施例 4とした。
また、 ビタミン Cのみ又はビ夕ミン Eのみを使用したものを比較例 1乃至比較 例 2とした。 ブドウ種子エキス又は茶抽出物を、 それぞれ補酵素 Q 10と組み合わ せて使用したものを、 比較例 3乃至比較例 4とした。 試験例 2
ヒ卜歯肉線維芽細胞及びヒト歯肉上皮細胞のコラゲナ一ゼ産生に対する阻害効 果を検討した。
1 :材料
材料については、 ビタミン C及びビタミン Eを被験ビタミ ンとして用い、 比較 例 3及び 4において、 補酵素 Q 10を用いた以外は、 試験例 1 と同じものを用いた c ブドウ種子エキス、 茶抽出物、 ブルーベリ一エキス、 シリマリンエキスの使用 量は 100 g /m 1であった。 また、 比較例 1又は 2におけるビタミ ン C又はビタ ミ ン Eの使用量は、 50 g /m Iであった。
2 :細胞のコラゲナ一ゼ産生に対する阻害効果の測定
96穴の組織培養用プレー卜に、 H G F細胞及び H G K細胞をそれぞれ 10, 000個 /well播種し、 37°Cで 1 日ィンキュベート後、 H G F細胞を被験物質及び 1 %牛 児血清を含むダルベッコ変法 M E M培地 (D M E M) に、 H G K細胞を被験物質 及び 1 %牛胎児血清を含む上皮用培地にそれぞれ希釈して、 得られた培地で 2日 間インキュベートした。 さらに、 培地を、 被験物質を含まない、 1 %牛胎児血清 のみを含む D M E Mまたは無血清上皮用培地に換えて 2日間ィンキュベー卜し、 培地中に遊離してくるコラゲナーゼの量を試験例 1の 2— 1で記載した永井らの 方法を用いて測定した。 また、 コントロール (被験物質未添加) の培地上清のコ
ラゲナーゼ活性を 1 0 0 %とし、 各被験物質添加時のコラゲナ一ゼ活性の相対的 割合を求めた。 表 2に、 HG F細胞及び HGK細胞の MMP産生に対する阻害活 性の測定結果を示す。 表 2
被 験 物 質 コラゲナーゼ産生の阻害率(¾) gl 料 同時添加物 (併用時阻害率増加割合《))
(50 g/ml) H G F HGK
なし 3 0 3 6 ビタミ ン C 6 2 5 8
1 ブドウ種子エキス ( 3 2 ) ( 2 2 )
ビタミ ン E 4 8 5 2
丄 Q 8ヽ J ( l
実
なし Δ Ό
ビタミン C 4 4 3 9
2 茶抽出物 ( 1 9) ( 1 1 )
ビタミ ン E 4 7 4 9 施 ( 2 2 ) ( 2 1 )
なし 2 1 1 8 ビタミ ン C 4 1 3 6
3 ブル一ベリ一エキス ( 2 0 ) ( 1 8 )
ビタミ ン E 3 2 2 5 例 ( 1 1 ) ( 7 )
なし 1 4 1 1 ビタミン C 3 2 3 5
4 シリマリンエキス ( 1 8 ) ( 2 4 )
ビタミ ン E 2 1 2 4
( 7 ) ( 1 3 ) 比 1 ビタミン C なし
2 ビタミン E なし
較 3 ブドウ種子エキス 補酵素 Q10 3 2 3 9
( 2 ) (3 ) 例 4 茶抽出物 補酵素 Q10 2 8 2 9
( 3) ( 1 )
•表中、 H G Fはヒ ト歯肉線維芽細胞を表し、 H G Kはヒト歯肉上皮細胞を表す。 •天然ポリフ ノールを含む抽出物と他の成分を併用した場合の阻害率から、 天 然ポリフエノ一ルを含む抽出物の単独使用時の阻害率を引いたものを、 併用時 阻害率増加割合^)とした。 尚、 各実施例において、 天然ポリフエノールを含む 抽出物の単独使用時の阻害率を併記しておく ( [同時添加物: なし] に相当す る) 。
•表中、 比較例 1及び比較例 2の 「一」 は、 「阻害効果なし」 を意味する。 天然ポリフエノールを含む抽出物と、 ビタミン C又はビ夕ミン Eとの併用によ り、 細胞の MM P産生に対する阻害活性を効果的に高めることが確認された。 ブドウ種子エキスと補酵素 Q 10を併用することは公知であるが、 比較例 3に示 されるように、 当該併用による阻害率の増加割合は数%である。 これに対して、 実施例 1に示されるように、 本発明のブドウ種子エキスとビ夕ミン C又はビタミ ン Eとの併用による增加割合は、 数十%であり、 本発明の組合せによる併用効果 が優れていることがわかる。 なお、 茶抽出物とビタミン Cまたはビタミン Eを組 合せた場合においても、 補酵素 Q 10と茶抽出物との併用と比較して、 同様の効果 が示された (実施例 2及び比較例 4参照) 。 試験例 3
上記したように、 タバコの煙中の主な刺激物質であるニコチンは、 歯周組織細 胞に対して細胞の増殖抑制、 コラゲナ一ゼ産生の増大等の悪影響を及ぼすことが in vitro試験により報告されている。 そこで、 ニコチンの刺激により増大したヒ 卜歯肉線維芽細胞及びヒ ト歯肉上皮細胞のコラゲナーゼ産生に対する、 天然ポリ フエノールを含む抽出物と、 ビタミン C又はビ夕ミ ン Eとの併用による産生阻害 効果を検討した。
1 :材料
材料については、 ビタミン C又はビタミ ン Eを被験ビタミンとして用い、 その 他は試験例 1 と同じものを用いた。
2 ··ニコチン刺激を行った細胞のコラゲナーゼ産生に対する阻害効果の測定 試験例 2において記載された方法と同様にして測定を行った。 但し、 培地に、
被験物質及び 1%牛胎児血清と共に、 0. 05 %ニコチンを添加した。 コントロー ル (ニコチンのみ添加培地) の培地上清のコラゲナ一ゼ活性を 1 00%とし、 各 種被験物質添加時のコラゲナーゼ活性の相対的割合を求めた。 結果を表 3に示す。 表 3
表中、 HGFはヒト歯肉線維芽細胞を表し、 HGKはヒト歯肉上皮細胞を 表す。
天然ポリフ ノールを含む抽出物と他の成分を併用した場合の阻害率から、 天
然ポリフエノールを含む抽出物の単独使用時の阻害率を引いたものを、 併用時 阻害率増加割合(%)とした。 尚、 各実施例において、 天然ポリフニノールを含む 抽出物の単独使用時の阻害率を併記しておく ( [同時添加物:なし] に相当す る) 。
'表中、 比較例 1及び比較例 2の 「一」 は、 「阻害効果なし」 を意味する。 ニコチンの添加により、 被験細胞からのコラゲナーゼ産生の増加が示される (ニコチン無添加の 3 8 0 %増) が、 天然ポリフエノールを含む抽出物とビタミ ン C又はビタミ ン Eとを併用することにより、 ニコチンの刺激により増加したコ ラゲナ一ゼ産生に対して、 優れた阻害活性を示すことがわかる。
また、 ニコチンを添加しない試験例 2 (表 2 ) の結果と比較し、 ニコチン刺激 を行った細胞においては、 併用によりコラゲナ一ゼ産生に対する阻害活性をさら に高めることが確認された。 試験例 4
さらに、 ニコチンの刺激により抑制された細胞増殖活性に対する上記試験例 1 に記載した天然抽出物及びビタミン C等の併用による影響を検討した。
1 :材料
材料については、 ビタミン C又はビタミ ン Eを被験ビタミ ンとして用い、 その 他は試験例 1 と同じものを用いた。
2 :ニコチン刺激を行った細胞増殖に対する影響の測定
96穴の組織培養用プレー卜に H G F細胞及び H G K細胞を、 それぞれ 5, 000個/ well接種し、 37°Cで 1日インキュベートした。 その後、 これら細胞を、 被験物質、 0 . 0 5 %ニコチン及び 1 %牛胎児血清を含む、 ダルベッコ変法 M E M培地 (H G F細胞) または上皮用培地 (H G K細胞) にそれぞれ希釈して、 得られた培地で 5日間インキュベートし、 それらの細胞増殖活性を測定した。 また、 対照として 培地にニコチンのみを添加した培地を用いた。 各被験物質について 5日間培養後、 10%ホルマリン溶液で細胞を固定し、 クリスタルバイオレツ 卜で染色し、 590ηιηに おける吸光度から細胞数を計測した。 対照(ニコチンのみを添加した培地)の計数 値を 100%とした場合の各種被験物質の相対的割合を求めた。 ニコチン刺激を受け
た HGF細胞及び HGK細胞からの、 細胞増殖活性に対する影響の測定結果を表 4に示す。 表 4
表中、 HGFはヒト歯肉線維芽細胞を表し、 HGKはヒト歯肉上皮細胞を 表す。
天然ポリフエノールを含む抽出物と他の成分を併用した場合の増殖率から、 天 然ポリフ ノ一ルを含む抽出物の単独使用時の増殖率を引いたものを、 併用時 増殖率增加割合 (%)とした。 尚、 各実施例において、 天然ポリフニノールを含む 抽出物の単独使用時の増殖率を併記しておく ( [同時添加物:なし] に相当す る) 。
表中、 比較例 1及び比較例 2の 「-」 は、 「対照と比較して変化なし」 を意味 する。 ニコチンを培地中に添加する事で、 細胞増殖の抑制が示される (ニコチン無添 加の 52%減)が、 本発明の天然ポリフエノールを含む抽出物とビタミン C又は ビタミ ン Eとの同時添加において、 ニコチンの細胞増殖抑制作用に対する阻害活 性が高められることが確認された。 以下に、 本発明組成物の処方例を記載する。 特に記載がない限り、 これら組成 物は、 常法に従って調製される。 処方例 1 チューインガム
ブドウ種子エキス、 ビタミ ン E、 茶抽出物及び油溶性甘草エキスを配合したチ ユーインガムを、 次の処方で調製した。
炭酸カルシウム 5. 00
ブドウ種子エキス 2. 00
ビタミン E 0. 01
茶抽出物 1.00
油溶性甘草エキス 0.05
ガムべ一ス 27.00
エリスリ トール 1 0.00
キシリ トール 38.00
マノレチ卜一ノレ 1 2.00
香料 残部
計 100.00重量部
処方例 2 粒カプセル
ゼラチン及びソルビトールからなる内カプセル皮膜 40重量部でカプセル内溶 液 60重量部を被包し、 さらに糖質からなる外カプセル皮膜 1 1 0重量部で糖衣 することにより粒カプセルを調製した。
カプセル内溶液
ビタミン C 7.2
ビ夕ミン E 2.4
ブドウ種子エキス 1 2.0
茶抽出物 1 2.0
グリセリン脂肪酸エステル 1.0
紅花油 残部
計 60重量部 內カプセル皮膜
ゼラチン 36.0
ソノレビト' ル 残部
計 40.0重量部 外カプセル皮膜
油溶性甘草エキス 0.3
卵殻カルシウム 1.0
アスパルテーム 0. 1
ァラビアガム 0.6
ゼラチン 0.2
香料 0.4
カルバナヮックス 0. 1
シヱラック 0.3
ノぐラチニッ 卜 残部
計 1 1 0.0重量部
処方例 3 タブレツ ト
ビタミン C、 ビタミ ン E、 ブドウ種子エキス、 茶抽出物及び油溶性甘草エキス を配合したタブレツ トを、 次の処方で調製した。
ビタミン C 9. 0
粉末ビタミン E
. 0
(d-α -卜コフヱロール 20%含有)
ブドウ種子エキス 1 2. 0
茶抽出物 1 2. 0
油溶性甘草エキス 1. 0
ポリデキストロース 7. 0
シュガーエステル 2. 0
香料 1. 0
キシリ トール 1 5. 0
パラチノース 40. 0
計 00. 0重量部 処方例 4 糖衣タブレツ ト
ビタミン C、 ビタミン E、 ビタミン A、 ブドウ種子エキス及び茶抽出物を配合 した錠剤部分 200重量部を、 油溶性甘草エキスを配合した糖衣部 130重量部で糖衣 した口中清涼剤を作成した。
錠剤部分
ビタ ミ ン C 5.00
ビタミン E 1. 50
ビタミン A 0. 5 0
ブドウ種子エキス 8. 5 0
茶抽出物 8. 5 0
シュガーエステル 1. 00
グァ一ガム 0. 2 0
アスパルテーム 0. 0 1
香料 1. 00
パラチノース 残部
計 1 00.00重量部 糖衣部
油溶性甘草エキス 0. 12
リン酸 3カルシウム 1.00
アスパルテーム 0.0 1
アラビアガム 0.50
香料 0.40
カルパ'ナヮックス 0. 1 0
シェラック 0.20
マルチトール 残部
計 1 00.00重量部 処方例 5 キャンディ
ブドウ種子エキス、 茶抽出物、 ビタミン C及び桑白皮エキスを配合したキャンデ ィを、 次の処方で作成した。
ブドウ種子エキス 1.0
茶抽出物 1.0
ビタミン C 5.0
桑白皮エキス 0. 1
キシリ トール 8.0
マルチトーノレ 10.0
アスパルテーム 0. 1
香料 0.2
ハラチ二ッ 卜 残部
計 1 00.0重量部 処方例 6 ビーズインドリンク
まず下記処方を均一に溶かしたゲルを 5%乳酸カルシウム溶液中に滴下し、 球状 のビタミンビーズを得た。
ビ夕ミ ンビーズ処方
ビタミン E 0. 10 ( d- α -卜コフヱ口一ル 67 %含有)
汕溶性甘草エキス 0.02 エリスリ トール 15.00 ステビア 0.05 アルギン酸ナトリウム 1.00 色素 0.05 脱イオン水 残部 計 1 00.00重量部 次いで、 上記ビタミ ンビーズを下記処方のドリンクに配合した ブドウ種子エキス 0.05 ビタミン C 1
1 %ジエランガム 10 エリスリ トール 15 ステビア 0. 1 香料 0.2 ビタミンビーズ 7
50 %クェン酸溶液 ρ Η 3.7 に調整 脱イオン水 残部 計 100.00重量部 処方例 7 練歯磨き
第 2リン酸カルシウム 30.00 グリセリン 1 0.00 ソルビトール 20.00 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.00 ラウリル硫酸ナトリウム 1.50 カラギーナン 0.50 サッカリンナトリウム 0. 10
香料 1.00 安息香酸ナトリウム 0.30 ブドウ種子エキス 0.05 ビタミン E 0.05 油溶性甘草エキス 0.05 水 残部 計 1 00.00重量部 処方例 8 洗口液
エタノール 0. 00
グリセリン 5.00
クェン酸 0. 0 1
クェン酸ナトリウム 0. 1 0
ポリオキシエチレン硬化ひまし油 0.50
パラォキシ安息香酸メチル 0. 10
香料 0.20
ブドウ種子エキス 0.05
ビタミン E 0.05
ビ夕ミン C 0. 01 水 残部
計 1 00. 00重量部 処方例 9 —トローチ
マゾレチトーゾレ 21.00
ァラビアガム 1.50
ショ糖脂肪酸エステル 2.50 粉末香料 1.00
クェン酸 4.00 ブドウ種子エキス 0. 10 ビタミン C 1 0. 00
油溶性甘草エキス 0.05
キシリ トール 残部
計 1 00.00重量部 処方例 10 口腔用パスタ
流動パラフィン 1 3 セ夕ノール 1 0 グリセリン 25 ソソレビタンモノ 、。ノレミテ一 卜 0.6 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ ―ト 5 ラウリル硫酸ナトリウム 0. 1 塩化べンゾ卜ニゥム 0. 1 サリチル酸メチル 0. 1 サッカリン 0.2 香料 0.25 ブドウ種子エキス 0. 10 ビタ ミ ン E 0.05 油溶性甘草エキス 0.05 水 残部
計 1 00.00重量部 処方例 1 1 口腔用ゲル
カルボキシメチルセルロース 0.2
グリセリ ン 40
ブドウ種子エキス
ビタミン E 0.05
水
1 00(重量! ¾) 処方例 12 粒カプセル
ゼラチン及びソルビトールからなる内カプセル皮膜 40重量部でカプセル内溶
液 60重量部を被包し、 さらに糖質からなる外カプセル皮膜 1 1 0重量部で糖衣 することにより粒カプセルを調製した。
カプセル内溶液
ビタミン C 2 5. 0
ブドウ種子エキス 1 0. 0
茶抽出物 1 0. 0
グリセリン脂肪酸エステル 1. 0
紅花油 残部
計 60重量部
内カプセル皮膜
ゼラチン 36. 0
ソルビトール 残部
計 4 0. 0重量部
外カプセル皮膜
油溶性甘草エキス 0. 3
卵殻カルシウム 1. 0
アスパルテーム 0. 1
ァラビアガム 0. 6
ゼラチン 0. 2
香料 0.4
力ルバナヮックス 0. 1
シヱラック 0. 3
ノヽ0ラチニッ ト 残部
計 1 0. 0重量部 上記の実施例及び処方例は本発明の具体的な態様を示したものであって、 本発 明は上記の実施例及び処方例に限定されるものではな L、。