JP6145955B1 - 飲食用組成物 - Google Patents
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Description
<1>(A)カンゾウ属処理物、(B)茶処理物と、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする飲食用組成物。
<2>(A)カンゾウ属処理物、(B)茶処理物、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維を含有することを特徴とする飲食用組成物。
<3>(B)茶処理物と、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、カンゾウ属処理物の呈味改善用組成物。
<4>(B)茶処理物、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維を含有することを特徴とする、カンゾウ属処理物の呈味改善用組成物。
<5>(A)カンゾウ属処理物、(B)茶処理物と、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする抗老化用組成物。
<6>(A)カンゾウ属処理物、(B)茶処理物、(C)大麦茎葉処理物及び(D)水溶性食物繊維を含有することを特徴とする抗老化用組成物。
<7>(A)カンゾウ属処理物が、カンゾウエキス末、及びカンゾウ粉砕末から選ばれる1種以上であることを特徴とする、<1>〜<6>のいずれかに記載の組成物。
<8>(B)茶処理物が不発酵茶処理物であることを特徴とする、<1>〜<7>のいずれかに記載の組成物。
<9>(D)水溶性食物繊維が難消化性デキストリンであることを特徴とする、<1>〜<8>のいずれかに記載の飲食用組成物。
カンゾウ属(Glycyrrhiza)は、マメ科の多年草で、中国北部、ロシア南部、中央アジア、地中海地方などの乾燥地帯に主に自生する。本発明においては、Glycyrrhiza acanthocarpa、G.aspera、G.astragalina、G.bucharica、G.echinata(ロシアカンゾウ)、G.eglandulosa、G.foetida、G.foetidissima、G.glabra(スペインカンゾウ)、G.gontscharovii、G.iconica、G.korshinskyi、G.lepidota(アメリカカンゾウ)、G.pallidiflora、G.squamulosa、G.triphylla、G.uralensis(ウラルカンゾウ)、G.yunnanensis、G.inflata(新疆カンゾウ)等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明で使用されるカンゾウ属処理物は、植物体の根及び/又は根茎を適宜加工して使用することができる。加工形態としては、例えば、乾燥粉末、粉砕物及びその乾燥粉末(以下、粉砕物の乾燥粉末のことを「粉砕末」ともいう)、細片化物及びその乾燥粉末(以下、細片化物の乾燥粉末のことを「細片化末」ともいう)、搾汁及びその乾燥粉末(以下、搾汁の乾燥粉末のことを「搾汁末」ともいう)、エキス(抽出物)及びその乾燥粉末(以下、エキスの乾燥粉末のことを「エキス末」ともいう)などが挙げられる。なお、本願明細書で「粉末」と言う場合は、乾燥粉末、粉砕末、細片化末、搾汁末、エキス末を含むものである。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。
本発明で使用される茶処理物は、ツバキ科チャノキ属チャノキ(Camellia sinensis)の葉、すなわち茶葉を由来とするものである。例えば、不発酵茶(緑茶)や、紅茶、白茶、黄茶、青茶(烏龍茶)、黒茶等の発酵茶が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。不発酵茶としては緑茶が挙げられ、例えば、抹茶、碾茶、煎茶、かぶせ茶、番茶、茎茶、粉茶等がある。
本発明で用いられる大麦茎葉とは、大麦(学名 Hordeum vulgare)から得られる茎及び/又は葉のことを言う。使用できる大麦としては、二条大麦、六条大麦、裸大麦などが挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。大麦の茎葉は、成熟期前、すなわち、分けつ開始期から出穂前に収穫されたものであることが好ましい。
本発明で用いられる水溶性食物繊維とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう。水溶性食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、グアーガム又はその分解物、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、ラミナリン、フコイジン、カラギーナンなどを用いることができる。本発明においては、カンゾウ属処理物の風味改善や角化細胞における炎症抑制効果の点から、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、グアーガム又はその分解物が好ましく用いられ、難消化性デキストリン、グアーガム又はその分解物をより好ましく用いることができる。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。
1.飲食用組成物の製造
以下の表1〜3に示す配合を有する飲食用組成物を調製した。表1〜3のうち、数値は質量(g)を表わす。カンゾウ属処理物としては、市販のカンゾウ油性エキス末(実施例1〜10、比較例1〜4)、市販のカンゾウ粉砕末(実施例11〜20、比較例5〜8)、市販のカンゾウ水性エキス末(実施例21〜30、比較例9〜12)を用い、茶処理物としては抹茶(株式会社東洋新薬製)を用い、大麦茎葉処理物としては大麦茎葉の粉砕末(株式会社東洋新薬製)を用い、水溶性食物繊維としては市販の難消化性デキストリンを用い、デキストリンは市販のものを用いた。尚、デキストリンは賦形剤として用いたものであり、本評価に関与しない成分である。
(1)サンプルの調製
上記表1〜3に記載の比較例1〜12及び実施例1〜30のサンプルについて、各サンプル5.5gを、水150mLと混合して各試験サンプルを得た。
被験者として、健常な成人6名を無作為に選出した。これらの被験者6名に対し、下記表4の評価項目について、アンケートを実施し、官能評価を行った。具体的には、例えば、実施例1〜10、比較例1〜4の評価は比較例2を基準(5点)として他のサンプルを比較し、それぞれ1〜9点の点数をつけた。同様に、実施例11〜20、比較例5〜8の評価は比較例6を基準とし、実施例21〜30、比較例9〜12の評価は比較例10を基準としてそれぞれ比較を行い、点数をつけた。
賦形剤であるデキストリンを除く成分(カンゾウ油性エキス末、カンゾウ粉砕末、カンゾウ水性エキス末、抹茶、大麦茎葉の粉砕末、難消化性デキストリン)を用いた場合について、嗜好性の評価結果を考察した。
ヒト表皮角化細胞(HaCaT)を用いて本願発明の飲食用組成物の有効性を評価した。
(2)トリプシン(Sigma社製)処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコから96well plateの各wellに1.0×105cells/mLの細胞密度で100μLずつ播種した。
(3)37℃、5%CO2インキュベーター内で24時間前培養した。
(4)カンゾウ油性エキス末は10mgを0.1mLのDMSO(和光純薬社製)に溶解したのち、0.9mLの10%FBS-DMEMまたはDPBSを加えて10mg/mLのカンゾウ油性エキス末溶液を作製した。
(5)カンゾウ水性エキス末、カンゾウ粉砕末は0.9mLの10%FBS-DMEMまたはDPBSに溶解、懸濁したのち、0.1mLのDMSOを加えて10mg/mLのそれぞれの溶液を作製した。
(6)その他のサンプルは10%FBS-DMEMまたはDPBSに溶解、懸濁して10mg/mLのそれぞれの溶液を作製した。
(7)下記の表5のようにそれぞれを混合し、2000μg/mLのサンプル含有培地またはDPBSを作製し、さらにこれを10倍、100倍希釈して200、20μg/mLのサンプル含有培地またはDPBSを作製した。なお、表5の数値は配合量(質量%)を示す。
(9)96well plateの蓋をはずし、UVB(Philips社製)を20mJ/cm2照射した(980mW/cm2、20秒)。
(10)DPBSあるいは被験物質含有DPBSを除去後、10%FBS-DMEMを50μLとサンプル含有培地を50μL添加し、終濃度を1000、100、10μg/mLとして、37℃、5%CO2インキュベーター内で18時間培養した。
(11)DPBSにて一回洗浄した後、無血清DMEM培地にて30倍希釈したCell Counting Kit-8(同仁化学社製)を150μL/well添加した。37℃、5% CO2インキュベーター内に静置し適度に発色させた後、450nmにおける吸光度を測定した。
(12)(11)で得られた吸光度データを基にコントロールに対する各サンプルの吸光度(% of control)を算出した(式1)。
[式1]
(13)使用したカンゾウ属処理物毎に、各比較例を1とした場合の各実施例の相対値を算出した。具体的には、実施例31〜33は比較例13を1とした場合の相対値、実施例34〜36は比較例14を1とした場合の相対値、実施例37〜39は比較例15を1とした場合の相対値である。数値は大きいほどケラチノサイトにおける炎症抑制作用が優れていることを示す。結果を図4〜6に示す。
Claims (2)
- (A)カンゾウ属処理物、(B)不発酵茶粉砕末と、(C)大麦茎葉処理物及び(D)難消化性デキストリンから選ばれる少なくとも1種とを含有することを特徴とする飲食用組成物。
- (A)カンゾウ属処理物、(B)不発酵茶粉砕末、(C)大麦茎葉処理物及び(D)難消化性デキストリンを含有することを特徴とする飲食用組成物。
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JPH1070A (ja) * | 1996-06-13 | 1998-01-06 | Arusoa Oushiyou:Kk | 美容・健康に有用な加工食品 |
JP2001321123A (ja) * | 2000-05-15 | 2001-11-20 | Takeshi Inoi | 抗う蝕性食品素材、およびその組成物 |
JP2003334046A (ja) * | 2002-05-21 | 2003-11-25 | Yoshio Yamamoto | 大麦若葉及び/又はケールを含有する粉末飲料並びに飲料 |
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