JPWO2015072411A1 - 感熱記録シート - Google Patents

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信一 小野
吉田 雅彦
雅彦 吉田
貴之 木村
貴之 木村
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Abstract

【課題】発色した感熱記録層および印刷層の双方をシートの表面側から明瞭に確認することができる感熱記録シートを提供する。【解決手段】感熱記録シートは、表面と、該表面とは反対側の裏面とを有し、基材層と、該基材層の前記表面側に形成され、かつ加熱により発色する発色材料を含む記録層と、該記録層の更に前記表面側に形成された保護層と、前記記録層の前記裏面側に形成された印刷層とを有し、前記記録層が発色する前の状態において、前記記録層および前記保護層を含み、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分が透明である。【選択図】図4

Description

本発明は、印刷層を含む感熱記録シートに関する。
サーマルヘッドなどを用いて加熱すると化学反応が引き起こされて発色し、これにより情報を記録することができる感熱記録シートが、ファクシミリ、自動券売機、および科学計測機などの記録用媒体として用いられている。また、同感熱記録シートは、小売店などのPOSシステム用の記録媒体としても用いられるなど、広範な用途に使用されている。
この感熱記録シートは、加熱により発色する感熱記録層の他に、事前に印刷を施すことにより形成された印刷層を有する場合も多い。例えば、特許文献1には、感熱記録体の支持体である紙の裏面側に、印刷層を設けることが記載されている。
以後、本明細書において、感熱記録層を発色させて行う印刷を「印字」と呼び、事前に行われている印刷を単に「印刷」と呼ぶ。
特許文献1に記載の技術のように、不透明な支持体である紙の裏面側に印刷層を形成すると、印刷内容は裏面側からのみ確認可能となるとともに、印字内容は表面からのみ確認可能となる。しかし、表面側から両者を確認できる必要がある場合が、多く存在する。
一方、特許文献2には、感熱記録体の感熱記録層の表面側に、印刷層を形成する技術が記載されている。かかる技術を用いれば、印刷内容および印字内容をともに表面側から確認できる。
しかし、印刷により印刷層が感熱記録層上に形成されると、感熱記録層が印刷層に隠蔽される。そのため、たとえ印字が行われたとしても、印字内容が表見側から確認することができなくなる。そこで、印刷内容および印字内容をともに表面側から確認できる構造とするためには、印字が必要な領域には印刷層を形成しない構成とする必要がある。印刷が行われた領域および行われなかった領域、即ち、印刷領域および印字領域を領域分けして形成することとなる。
ところが、かかる領域分けを行うと、印字層の分だけ厚みが異なるため、印刷領域と印字領域との間に、段差が生ずる。そのため、例えばサーマルヘッドを用いた印字を行う際、この厚みの違いのため、適正なヘッド調整が困難となる。具体的には、ヘッドと感熱記録シートの表面と距離を正確に調整することや、適正な熱量を調整することが困難となる。さらには、段差により平滑度が低下するため、印字縮みやスティクなどの印字不良を起こしやすくなる。
また、印刷層が表面に形成されていると、印刷層が傷つき易いことに加え、印刷層に含まれる成分の種類によっては、サーマルヘッドが印刷層により汚染されたり、故障したりする可能性がある。
特に、印刷層が金属を含むインキ等を用いて形成されている場合、印刷層にサーマルヘッドが接触すると、印刷層表面に通電し、スパークによりサーマルヘッドが断線したり、印刷層の金属が熱エネルギーを吸収し過ぎることにより、サーマルヘッドが故障する可能性がある。また、印刷層の金属との摩擦によりサーマルヘッドの表面が摩耗したり、サーマルヘッドに付着した金属により、感熱記録シートの表面を傷つけたりする可能性がある。そのため、金属を含んだインクを用いて、意匠性に優れた金属光沢のある印刷を行うことが、困難であった。
特開2006−212975号公報 特開2005−88223号公報
本発明は上記問題点を解消すべくなされたものであって、表面側から印字内容および印刷内容が確認できるとともに、サーマルヘッドを用いた印字においても、特段の問題を生じさせない感熱記録シートを提供することである。
(1)本発明の一局面は、表面と、該表面とは反対側の裏面とを有する感熱記録シートであって、基材層と、該基材層の前記表面側に形成され、かつ加熱により発色する発色材料を含む記録層と、該記録層の更に前記表面側に形成された保護層と、前記記録層の前記裏面側に形成された印刷層とを有し、前記記録層が発色する前の状態において、前記記録層および前記保護層を含み、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分が透明である、感熱記録シートに関する。
このような感熱記録シートでは、記録層が印刷層よりも表面側に形成されているため、発色により記録層に形成される印字内容を表面側より確認することができる。また、印刷層は、少なくとも記録層より裏面側にあるため、印字時においてサーマルヘッドが直接触れることはない。そのため、サーマルヘッドを用いた印字において、特段の問題を生じさせることはない。更に、印刷層よりも表面側に形成された部分が透明であるため、印刷層を記録層の裏面側に形成してもシートの表面側から印刷内容を確認することができる。
(2)好ましい態様では、前記基材層は、透明材料で形成され、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分は、更に前記基材層を含む。かかる構成によると、基材層を含む、印刷層よりも表面側に形成された部分が、記録層が発色する前の状態において透明であるため、印刷層をシートの表面側から明瞭に確認することができる。
(3)前記印刷層が金属を含む場合も好ましい。印刷層が金属を含むことにより、光沢のある印刷が可能となり、意匠性に優れた印刷を行うことができる。ここで、印刷層は記録層の裏面側に形成されるため、印刷層がサーマルヘッドに接触することがない。従って、印刷層が金属を含む場合であっても、サーマルヘッドを用いた印字において、特段の問題を生じさせない。
(4)前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分は、前記記録層の発色前の状態で、JIS P8138に準拠した不透明度が25%以下であることが好ましい。このような感熱記録シートでは、印刷層よりも表面側に形成された部分の透明性が高いため、印刷層を明瞭に確認することができる。
(5)前記記録層は、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分における乱反射を抑制するための第1乱反射抑制成分を含み、前記第1乱反射抑制成分は、前記発色材料の発色温度よりも低い融点を有する有機材料を含むことが好ましい。このような第1乱反射抑制成分は、少なくとも記録層を発色させる際に溶融し、記録層に含まれる粒子間の隙間、および感熱記録シートを構成する層の界面に形成される隙間に入り込むことで、乱反射を抑制でき、透明性を向上させることができる。
(6)前記有機材料はパラフィンを含むことが好ましい。このような有機材料は、適度な融点を有するため、少なくとも記録層を発色させる際に溶融させ易く、乱反射をより容易に抑制することができる。
(7)前記感熱記録シートは、前記記録層の前記表面側、かつ前記保護層の前記裏面側に、前記記録層と少なくとも部分的に接するように形成された中間層を更に有し、前記中間層は、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分における乱反射を抑制するための第2乱反射抑制成分を含み、前記第2乱反射抑制成分は親水性樹脂または水溶性樹脂を含むことが好ましい。このような中間層を設けることで、感熱記録シートの印刷層よりも表面側に形成された部分の透明性をさらに向上することができる。また、バリア性を向上し易くなる。
(8)前記第2乱反射抑制成分は、前記親水性樹脂または前記水溶性樹脂をシェルに含むコアシェル型粒子であることが好ましい。このようなコアシェル型粒子を用いる場合、シェルに含まれる親水性樹脂または水溶性樹脂を記録層にしみ込ませることができるため、印刷層よりも表面側に形成された部分における乱反射を抑制する効果を高めることができる。
(9)前記保護層は、結着剤および充填剤を含み、前記充填剤は、コロイダルシリカを含むことが好ましい。このような保護層は、適度な強度を有するとともに、印刷層よりも表面側に形成された部分における乱反射をより効果的に抑制することができる。
本発明の感熱記録シートによれば、発色した感熱記録層(具体的には、感熱発色により感熱記録層に形成された情報)と印刷層との双方を、シートの表面側から、明瞭に確認することができる。
第1実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第2実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第3実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第4実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第5実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第6実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第7実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第8実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第9実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第10実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。 第11実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート1の表面側および裏面側の方向を、図中に矢印で示した。感熱記録シート1は、表面と、この表面とは反対側の裏面とを有し、記録層2、基材層3、印刷層4および保護層5を含む。
具体的には、基材層3の表面側に記録層2が形成され、記録層2の更に表面側に保護層5が形成されている。記録層2の裏面側、即ち、基材層3と記録層2との間に印刷層4が形成されている。印刷層4よりも表面側に形成された部分、即ち、記録層2および保護層5が透明である。ここで、印刷層4よりも表面側に形成された部分が透明であるとは、記録層2が発色する前の状態で、感熱記録シート1の表面側から見たときに、印刷層4よりも表面側に形成された部分を透かして印刷層4が視認できる状態であることを意味する。具体的には、記録層の発色前の状態で、紙の不透明度の測定規格であるJIS P8138に準拠した不透明度が25%以下であることが好ましく、20%以下であることが更に好ましい。不透明度は、例えば、市販の反射率計を用いて測定することができる。なお、印刷層4は、記録層2の裏面側の面の全体に形成されている。
この感熱記録シート1は、記録層2を含むため、サーマルヘッドを用いた感熱印字などにより、簡便な方法で印字を行うことができる。また、この感熱記録シート1は、印刷層4をシートの表面ではなく、シートの裏面側、具体的には記録層2よりも裏面側に形成するため、印刷層4の影響により記録層2の発色性が損なわれることがなく、発色により記録層2に形成される情報を明瞭に確認することができる。印刷層4よりも表面側に形成された部分が、記録層2が発色する前の状態において透明であるため、印刷層4をシートの表面側から明瞭に確認することができる。以下、感熱記録シート1を構成する各層につき詳説する。
(基材層3)
基材層3は、感熱記録シートに使用される公知の基材が使用できる。基材層3は、例えば、樹脂フィルム、金属箔、紙、不織布、織布などで構成できる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;ポリスチレンなどのスチレン樹脂;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリカーボネートなどのカーボネート系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、一種を単独で用いても良いし、二種以上を組み合わせて使用しても良い。
また樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよく、延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムは、一軸延伸フィルムおよび二軸延伸フィルムのいずれであってもよい。また、基材層3は、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよい。
取り扱い性、他の層の形成し易さ、透明性などの観点から、基材層3の厚みは、例えば、5〜150μm、好ましくは10〜100μm、更に好ましくは20〜70μmである。
(印刷層4)
基材層3の表面側には印刷層4が形成されている。この印刷層4の更に表面側に記録層2が形成されているため、印刷層4は記録層2の裏面側に形成されているといえる。
このように、印刷層4が記録層2の裏面側に形成されているため、表面側から見た場合に、印字内容が印刷層4に隠蔽されることがなく、印刷層4が全領域に形成されていても、印字内容を表面側からが確認することができる。また、印刷層4よりも表面側に形成された部分が透明である、即ち、印刷層4よりも表面側に形成された部分を透かして表面側から印刷層4を視認できるため、印字発色された部分を除いて、記録層2が印刷内容を隠蔽することもない。
更に、印刷層4が記録層2の裏面側にあるため、印刷層4がサーマルヘッド等に直接触れることがない。従って、印刷層4がサーマルヘッドに悪影響を与えることがない。その結果、印刷層4を形成するインクに制限を加える必要がない。即ち、印刷層4は、グラビア印刷、オフセット印刷、凸輪転印刷、UV印刷、シルクスクリーン印刷等いかなる方法で形成しても良い。用途や基材との相性により適時選択すれば良い。また、また用いる染料や顔料も特に限定されない。例えば、顔料インク、染料インク、印刷用インクなどが使用できる。また、印刷用インクは、顔料、ビヒクル(ワニスなど)、および添加剤などを含んでもよい。光透過性のものでも、光吸収性のものでも、光反射性のものでも用途に応じて用いることができる。
また、サーマルヘッドへの悪影響が特に大きかった金属を印刷層4が含有することも可能である。かかる印刷層4は、金属を含むインクを上記の方法で印刷することにより形成しても良いし、金属を基材等に蒸着して形成しても良い。金属の種類も特に限定されず、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金(銅−ニッケル合金、銅−亜鉛合金など)、銀、銀合金など公知のものを使用することができる。含有させる金属の形態も、金属粉末、金属フレーク、および金属繊維などいずれの形態であっても良い。これら金属を含有する印刷層4は、意匠性に優れるとともに、遮光性にも優れている。
(記録層2)
記録層2は、加熱により発色する発色材料を含み形成されている。発色材料としては、加熱により発色可能である限り特に制限されず、単独で発色可能な染料を使用してもよく、透明または淡色の染料(ロイコ染料)と、この染料を加熱により発色させることができる顕色剤とを組み合わせて使用してもよい。ロイコ染料と顕色剤とを組み合わせた発色材料は、一般的な感熱記録紙などでも使用されており、入手し易く、汎用性が高い。
ロイコ染料としては、公知のものが使用でき、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系などの各種のロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料は、一種を単独で使用してもよいが、二種以上を組み合わせて使用することで、所望の色の印字を行うことができるようになる。
上記ロイコ染料のうち、特に、フルオラン系ロイコ染料、フタリド系ロイコ染料が好ましい。フルオラン系ロイコ染料としては、例えば、2−アニリノ−6−ジエチルアミノ−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−ジ(n−ブチル)アミノ−3−メチルフルオラン、6−(N−イソペンチル−N−エチル)アミノ−3−メチル−2−o−クロロアニリノフルオランなどの3−アルキル−2−アニリノ−6−(N,N−ジアルキルアミノ)フルオラン;2−アニリノ−6−(N−エトキシプロピル−N−エチル)アミノ−3−メチルフルオランなどの3−アルキル−2−アニリノ−6−(N−アルコキシアルキル−N−アルキルアミノ)フルオラン;2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオランなどの3−アルキル−2−アニリノ−6−(N−アルキル−N−シクロアルキルアミノ)フルオラン;2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−p−トルイジノ)フルオランなどの3−アルキル−2−アニリノ−6−(N−アルキル−N−アリールアミノ)フルオラン;2−アニリノ−3−メチル−6−ピロリジノフルオランなどの6位に環状アミノ基を有する2−アニリノ−3−アルキルフルオラン化合物;2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオランなどの2−ハロゲン化アニリノ−6−ジアルキルアミノフルオラン;3−ジメチルアミノ−5−メチル−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−8−メチルフルオランなどのジアルキルアミノ−ジアルキルフルオラン;3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランなどのジアルキルアミノ基を有するハロゲン化フルオランなどが例示できる。
フタリド系ロイコ染料としては、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス[p−(ジメチルアミノ)フェニル]フタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3−[2,2−ビス(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)ビニル]−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3−[1,1−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イル]−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリドなどが例示できる。
顕色剤としては、酸性物質などの電子受容体が使用できる。顕色剤は、ロイコ染料の種類に応じて、適宜選択でき、公知のものが使用できる。顕色剤としては、例えば、酸性無機物(ベントナイト、ゼオライト、シリカゲルなど)、カルボン酸(ステアリン酸などの脂肪族モノカルボン酸;シユウ酸、マレイン酸などのポリカルボン酸;酒石酸、クエン酸、コハク酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン酸;安息香酸などの芳香族カルボン酸など)などの他、フェノール性水酸基を有する化合物が例示できる。これらの顕色剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアレーン(例えば、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、β−ナフトールなど);ヒドロキシアレーンカルボン酸(サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−p−トリル酸、4−ヒドロキシフタル酸など);ヒドロキシアレーンカルボン酸エステル(5−ヒドロキシフタル酸ジメチル、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシ安息香酸エチルなど);サリチルアニリドなどのヒドロキシアレーンカルボン酸アミド;ヒドロキシアレーンカルボン酸の金属塩(サリチル酸亜鉛、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸錫など);ビスフェノール類[2,2'−ジヒドロキシジフェニルなどのヒドロキシビフェニル;4,4'−イソプロピリデンジフェノール、4,4'−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)など];ノボラック型フェノール樹脂;フェノール性ヒドロキシル基を有するジアリールスルホン(ジ(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,2'−ジヒドロキシジフェニルスルホンなど);フェノール性ヒドロキシル基を有するジアリールスルフィド(ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなど)などが例示できる。
ロイコ染料および顕色剤などの発色材料は、記録層2に通常は粒子の形態で含まれている。発色材料の粒子径が大きいと、粒子が光を乱反射して、記録層2、および感熱記録シートの印刷層4よりも表面側に形成された部分の透明性が低下する場合がある。そのため、発色材料の粒子径は小さい方が好ましい。発色材料(ロイコ染料、顕色剤など)の平均粒径は、例えば、0.1〜3μm、好ましくは0.1〜1μm、更に好ましくは0.1〜0.7μmである。
なお、本明細書において、平均粒径とは、マイクロトラックレーザー解析・散乱式粒度分析機で測定した体積基準の粒度分布における50%平均粒径(メディアン径)を意味する。
発色材料の発色温度は、発色材料の種類によって異なり、印刷に使用するサーマルヘッドなどの加熱体の温度などに応じて、所望の発熱温度で発熱するように発色材料の種類を適宜選択してもよい。
記録層2中の発色材料の含有量は、発色材料が発色した状態の可視光域の吸光度などに応じて適宜選択でき、例えば、10〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、更に好ましくは30〜50質量%である。発色材料が、ロイコ染料と、顕色剤とを含む場合、ロイコ染料に対する顕色剤の質量比(=顕色剤/染料)は、それぞれの種類に応じて適宜選択できるが、例えば、1/1〜5/1、好ましくは1.5/1〜3/1である。
記録層2は、発色材料を結着するための結着剤を含むことができる。結着剤としては、樹脂および高分子(合成高分子、天然高分子など)などが使用できる。結着剤としては、親水性または水溶性の結着剤、水分散性の結着剤が好ましい。
このような結着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂またはそのケン化物(ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などの酢酸ビニルの単独重合体または共重合体;ポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA(酢酸ビニル共重合体のケン化物)など)、オレフィン樹脂(イソプロピレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル−無水マレイン酸共重合体などのオレフィンと重合性不飽和カルボン酸またはその無水物との共重合体など)、スチレン樹脂(ポリスチレン;スチレン−無水マレイン酸共重合体などのスチレンと重合性不飽和カルボン酸またはその無水物との共重合体など)、ポリアミド樹脂(ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリアミドイミドなど)、シアン化ビニル樹脂(ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル共重合体など)、アクリル樹脂(ポリ(メタ)アクリル酸;ポリアクリル酸エステル;アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などの(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体;ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミドなどのアクリルアミド樹脂など)、アルキルビニルエーテル樹脂(ポリメチルビニルエーテルなど)、塩化ビニルまたは塩化ビニリデン樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニルおよび/または塩化ビニリデンをモノマー単位として含む共重合体など)、ウレタン樹脂(ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタンなど)、ポリビニルピロリドン、ゴム状重合体(スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴムなど)、ゴム(アラビアゴムなど)、セルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテルなど)、多糖類(デンプン、変性デンプンなど)、タンパク質(カゼイン、ゼラチン、にかわなど)などが挙げられる。
上記結着剤において、共重合性モノマーである重合性不飽和カルボン酸またはその無水物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸などのエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸またはその無水物などが例示できる。共重合性モノマーとして重合性不飽和カルボン酸またはその無水物を用いることで、樹脂に対して、カルボキシル基または酸無水物基が導入され、これにより、親水性または水溶性を付与できる。なお、アクリル酸およびメタクリル酸を、(メタ)アクリル酸と総称し、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを(メタ)アクリル酸エステルと総称する。また、アクリルアミド樹脂では、アミド基および/またはアミノ基が導入されることで、樹脂に対して親水性および/または水溶性を付与できる。
上記の結着剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂のケン化物(PVA、変性PVAなど)、SBRなどのゴム状重合体を用いることが好ましい。酢酸ビニル樹脂のケン化物は、高い親水性または水溶性を有するため、発色材料や基材層3との親和性が高くかつ成膜性が高いため、透明性を高め易い。また、アクリル樹脂やゴム状重合体を用いると、高い透明性を確保しながらも、結着性を高め易い。
結着剤の量は、発色材料100質量部に対して、例えば、10〜70質量部、好ましくは20〜65質量部、更に好ましくは35〜60質量部である。
記録層2は、更に、充填剤や滑剤を含むことができる。充填剤としては、無機充填剤、有機充填剤(ポリスチレン(PS)などのスチレン樹脂、ポリエチレン(PE)などのオレフィン樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、尿素樹脂などの各種樹脂粒子など)などが挙げられる。樹脂粒子は、中空樹脂粒子(または樹脂マイクロカプセル)であってもよい。無機充填剤としては、鉱物系充填剤(活性白土、カオリナイトなどのカオリン、焼成カオリン、タルク、クレー、ケイソウ土など)、ケイ素含有化合物(ホワイトカーボン、シリカゲルなどのケイ素酸化物;ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩など)、金属化合物(酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属無機酸塩など)などが例示できる。これらの充填剤は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
充填剤の量は、発色材料100質量部に対して、例えば、5〜40質量部、好ましくは15〜30質量部である。
滑剤としては、例えば、ワックス(パラフィンワックス;カルナバワックスなどのエステルワックス;ポリエチレンワックスなどのポリオレフィンワックスなど);油脂類[オレイン酸などの高級脂肪酸;高級脂肪酸塩(ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸など);鯨油などの動物性油脂;植物性油脂など];シリコーンオイルなどが挙げられる。これらの滑剤は一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
滑剤の量は、発色材料100質量部に対して、例えば、1〜40質量部、好ましくは5〜35質量部、更に好ましくは10〜30質量部である。
結着剤、充填剤および滑剤が、記録層2に粒子形態で含まれる場合、粒子の粒径は、発色材料の場合と同様に、乱反射を抑制する観点から、小さいことが好ましい。これらの粒子の平均粒径は、例えば、1μm以下、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.4μm以下である。平均粒径は小さい方が好ましく、平均粒径の下限は、例えば、0.01μm以上である。
結着剤、充填剤および滑剤などのうち、比較的低温で溶融する材料は、記録層2を形成する工程、後述する中間層や印刷層を形成する工程、発色材料を発色させる工程などにおいて溶融し、記録層2に含まれる粒子間の隙間や基材層3および記録層2の界面に形成させる隙間に入り込むことで、粒子間や界面における凹凸が低減され、これにより、記録層2、ひいては感熱記録シート1における乱反射が抑制されて透明性を向上させることができる。このように、記録層2を形成する成分であって、乱反射を抑制する成分を第1乱反射抑制成分とよぶ。上記のように結着剤、充填剤および滑剤等の他の機能を有する成分を、第1乱反射抑制成分として機能させても良いし、これらと別段の成分を記録層2に含有させ、第1乱反射抑制成分として機能させても良い。
第1乱反射抑制成分は、記録層2をはじめとする各層を形成する際の温度や発色材料の発色温度よりも融点が低い成分であることが好ましい。第1乱反射抑制成分として働く有機材料は、結着剤となるポリエチレンなどの樹脂、有機充填剤、ワックスや油脂類が挙げられる。第1乱反射抑制成分は、一種を単独で用いても良いし、二種以上を組み合わせて用いても良い。
第1乱反射抑制成分としては、特に、ワックスや油脂類が好ましく、中でも、パラフィン(パラフィンワックス)を用いることが好ましい。第1乱反射抑制成分の融点は、発色材料の発色温度よりも低いことが好ましい。このような第1乱反射抑制成分を使用すると、少なくとも感熱記録シートに印字する際には、第1乱反射抑制成分が溶融して、感熱記録シートにおける乱反射を効果的に抑制できる。また、第1乱反射抑制成分の融点は、記録層2等各層を形成する際の温度よりも低いことが更に好ましい。融点がこれらの層の形成温度よりも低い場合、各層を形成する際に第1乱反射抑制成分が溶融して、感熱記録シートにおける乱反射を効果的に抑制でき、発色材料の発色前でも、高い透明性が得られる。
第1乱反射抑制成分の融点は、例えば、80℃未満であり、好ましくは65℃以下、更に好ましくは50℃以下である。第1乱反射抑制成分の融点の下限は特に制限されないが、例えば、35℃以上である。第1乱反射抑制成分の融点がこのような範囲である場合、感熱記録シートの作製過程、包装シートから包装容器の製造過程や印字の際に、第1乱反射抑制成分を溶融させ易く、乱反射を抑制する上で有利である。
第1乱反射抑制成分は、記録層2内で溶融させる前は粒子の形態であることが好ましい。第1乱反射抑制成分の平均粒径は、例えば、1μm以下であり、好ましくは0.05〜0.5μm、更に好ましくは0.1〜0.4μmである。平均粒径がこのような範囲である場合、記録層2中に分散され易く、溶融させる際にも、比較的均一に溶融させることができる。また、溶融せずに粒子の形態で記録層2内に存在する場合にも、乱反射を抑制し易い。
第1乱反射抑制成分の量は、発色材料100質量部に対して、例えば、1〜40質量部、好ましくは5〜35質量部、更に好ましくは10〜30質量部である。第1乱反射抑制成分の量がこのような範囲である場合、印字の明瞭性を損なわずに、感熱記録シート、特に、記録層2、もしくは記録層2と基材層3との界面における乱反射をより効果的に抑制できる。
記録層2は、例えば、上述した各構成材料を分散媒に分散させて塗工液を調製し、印刷層4の表面側の面に塗布し、塗膜を乾燥することにより形成できる。
記録層2の構成材料を分散媒に分散させる際には、公知のミキサーの他、サンドミル、ビーズミルなどの公知の粉砕器などを用いてもよい。分散媒としては、アルコール、ケトン、およびニトリルなどの有機溶媒を使用してもよいが、水を用いることが好ましい。
塗膜の乾燥は、大気圧下または減圧下で行うことができる。乾燥時における塗膜が形成された積層体の温度を第1乱反射抑制成分の融点よりも高く制御すれば、第1乱反射抑制成分を溶融させることができるため、乱反射を効果的に抑制できる。一方、記録層2が感熱反応することを防止するため、塗膜が形成された積層体の温度を、過度に高くならないように制御する必要がある。このような観点から、同温度は、例えば、25〜100℃の範囲から適宜選択することができる。より具体的には、50〜100℃とするのが好ましく、80〜100℃とするのが更に好ましい。
単位面積当たりの記録層2の質量は、乾燥質量で、例えば、1〜10g/m2、好ましくは2〜6g/m2である。記録層2の質量がこのような範囲である場合、記録層2の厚みを適度な範囲にすることができるため、印字性と、透明性とを両立し易い。
なお、本実施形態において、記録層2は、印刷層4の表面側の面全体に形成されているが、印字したい部分が感熱記録シートの限られた領域である場合、当該領域のみに形成しても良い。感熱材料を節約することが可能となる。
(保護層5)
保護層5は、記録層2等、保護層5より裏面側の層を劣化から保護するために設けられている。また、保護層5は、印字時にサーマルヘッドなどの加熱体と感熱記録シートとの接触性を高めて、記録層2をスムーズに発色させる機能を有することもある。保護層5は、記録層2の表面側の面の全面に形成してもよく、一部に形成してもよい。
保護層5は、例えば、結着剤、充填剤などを含んで形成されている。充填剤を含むことで、適度な強度を得ることができる。保護層5の充填剤は、コロイダルシリカを含むことが好ましい。コロイダルシリカは、充填剤として機能するが、粒径が小さいため、感熱記録シート、特に、保護層5における乱反射が抑制され、これにより、保護層5および感熱記録シートの透明性を高めることができる。
コロイダルシリカは、酸化ケイ素またはその水和物のコロイドである。
コロイダルシリカの平均粒径は、乱反射を抑制する観点から、例えば、500nm以下、好ましくは400nm以下、更に好ましくは300nm以下である。コロイダルシリカの平均粒径は、例えば、1nm以上である。保護層5は、コロイダルシリカとして、粒度分布の異なる複数の粒子群を含むことができる。例えば、平均粒径が1nm以上20nm未満のコロイダルシリカと、平均粒径が、例えば20〜500nm、好ましくは20〜100nmのコロイダルシリカとを併用してもよい。このように、小粒子群と大粒子群とを併用することで、保護層5の強度を高めながらも、高い透明性を維持し易い。
保護層5中のコロイダルシリカの含有量は、例えば、10〜65質量%、好ましくは10〜60質量%、更に好ましくは10〜50質量%、特に25〜50質量%である。コロイダルシリカの含有量がこのような範囲である場合、保護層5の強度と、高い透明性とを両立し易い。
保護層5の結着剤としては、記録層2の結着剤として例示したものの他、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸などのアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、自己架橋性の熱硬化性樹脂を使用してもよく、ベース樹脂と架橋剤とを含む組成物を使用してもよい。このような組成物としては、例えば、ポリアクリル酸などのカルボキシル基を有するアクリル樹脂と、カルボキシル基の架橋剤とを含む組成物などが例示できる。架橋剤は、ベース樹脂が有する官能基の種類に応じて、炭酸ジルコニウムアンモニウムなどの公知のものが使用できる。また、熱硬化性樹脂としては、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含むものを使用してもよい。結着剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
保護層5中の結着剤の含有量は、例えば、10〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、更に好ましくは25〜50質量%である。また、保護層5において、結着剤の量は、コロイダルシリカ100質量部に対して、例えば、50〜500質量部、好ましくは80〜200質量部である。
保護層5は、更にコロイダルシリカ以外の充填剤や滑剤を含むことができる。充填剤および滑剤としては、記録層2について例示したものから適宜選択できる。充填剤のうち、PS粒子、PMMA粒子などの有機充填剤、炭酸カルシウムなどの金属化合物(金属塩など)などが好ましい。
充填剤の平均粒径は、記録層2について例示した範囲から適宜選択できる。滑剤の平均粒径は、例えば、0.01〜7μm、好ましくは0.05〜6μmである。
コロイダルシリカ以外の充填剤および滑剤の量は、それぞれ、コロイダルシリカ100質量部に対して、例えば、1〜40質量部、好ましくは5〜35質量部、更に好ましくは10〜30質量部である。充填剤および滑剤の量がこのような範囲である場合、保護層5の強度を保持しながらも、透明性を確保し易い。
保護層5は、例えば、保護層5の構成成分を分散媒に分散させて塗工液を調製し、積層された感熱記録シートの中間体の表面側の面に塗布し、塗膜を乾燥することにより形成できる。塗工液に使用される分散媒としては、記録層2について例示したものなどが挙げられる。乾燥条件は、塗工液中の分散媒を除去できる限り特に制限されず、記録層2を形成する際の乾燥条件と同じであってもよい。
単位面積当たりの保護層5の質量は、乾燥質量で、例えば、0.1〜5g/m2、好ましくは0.5〜2.5g/m2とすることができる。保護層5の質量がこのような範囲である場合、感熱記録シートの透明性と適度な強度とを確保し易い。
[第2実施形態]
第2実施形態は印刷層の位置が異なる以外は、上述の第1実施形態の感熱記録シート1と同じ構成であるので、相違点のみ詳説し、他の説明は省略する。
図2は、本発明の第2実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。図2より明らかなように、基材層3と記録層2との間には印刷層は形成されておらず、基材層3の裏面側に印刷層14が形成されている。また、印刷層14は、基材層3の裏面側の面全体に形成されている。本実施形態において、基材層3は、例えば透明の樹脂フィルム等の透明材料で形成されている。従って、「印刷層よりも表面側に形成された部分」には、記録層2および保護層5に加え、基材層3が含まれる。
本実施形態において、印刷層14よりも表面側に形成された部分が、記録層2が発色する前の状態において透明であるため、印刷内容を感熱記録シートの表面側から明瞭に確認することができる。また、記録層2の発色性を損なうことがないため、発色により記録層2に形成される印字内容を明瞭に確認することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態は印刷層の形状態様以外は上述の第1実施形態と同様であるので、差異のある構成について詳説し、他の構成については説明を省略する。
図3は、本発明の第3実施形態に係る感熱記録シート21の概略断面図である。感熱記録シート21は、印刷層24が、記録層2の裏面側の面、つまり、基材層3の表面側の面において、領域を限って形成されている以外は、図1の感熱記録シート1と同じ構成である。
図3に示すように、本実施形態において印刷層24は基材層3の裏面側の一部領域にのみ形成されている。この構成によると、基材層3を透明材料で形成した場合、印刷層24を形成していない領域は透明であるため、感熱記録シート21で内容物を包装したときに、同シートを介して内容物を目視確認することができる。また、インクなどの印刷材料を節約できる可能性がある。また、例えば、記録層2の印字色が黒色である場合であって、印刷層24の印刷色を濃色とした場合、印刷層24が形成された領域に印字すると、印字内容の視認が困難となる可能性がある。かかる場合であっても、本実施形態のように印刷層24を領域を限って形成しておき、印刷層24が形成されていない領域に印字を行えば、印刷層24の影響で印字内容の視認性が低下することもない。
[第4実施形態]
第4実施形態は印刷層の形状態様以外は上述の第2実施形態と同様であるので、差異のある構成について詳説し、他の構成については説明を省略する。
図4は、本発明の第4実施形態に係る感熱記録シート31の概略断面図である。感熱記録シート31は、印刷層34が、基材層3の裏面側の面において、領域を限って形成されている以外は、図2の感熱記録シート11と同じ構成である。かかる構成においても、上述の第3実施形態と同様の効果を得ることができる。基材層3のどちら側に印刷層を形成するかは、目的や製造の容易性等を鑑みて、適宜選択すれば良い。
[第5実施形態]
第5実施形態は印刷層の形状や位置以外は上述の第3実施形態または第4実施形態と同様であるので、差異のある構成について詳説し、他の構成については説明を省略する。
図5は、本発明の第5実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。図5に示すように、感熱記録シート41において、基材層3の表面側に第3実施形態と同様に、印刷層24が領域を限定して形成されているとともに、基材層3の裏面側に第4実施形態と同様に、印刷層34が領域を限定して形成されている。例えば、印刷層24および印刷層34を形成する際のインクや印刷方法を変えることにより、表面側から視認した際に、それぞれ異なった効果を視認者に与えるとことができることにより、意匠性を向上させることができる。また、いずれかの印刷を淡色で形成するとともに、淡色で印刷層が形成された領域に印字を行うことにより、印字内容の視認性を向上させることもできる。
本実施形態において、印刷層24が形成された領域と印刷層34が形成された領域は重ならないように配置されているが、例えば、両者が重なるように配置したり、少なくともいずれか一方を全面に形成したりしても良い。印刷層同士が重なり合うことで一部を隠蔽する構成とすることもできる。また、少なくともいずれか一方を透明性の印刷層とすることで、一部または全部の領域において、混色の効果をあげることもできる。また、裏面側から視認した場合と表面側から視認した場合において、異なる印刷内容が視認できるようにすることもできる。
[第6実施形態]
第6実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第1実施形態と同様であるので、差異のある構成について詳説し、他の構成については説明を省略する。
図6は、本発明の第6実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート51においては、記録層2および保護層5の間に中間層6が形成されている。この構成において、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。中間層6について説明する。
(中間層6)
中間層6は感熱記録シートのバリア性を高めるために設けられる。具体的には、中間層6が親水性樹脂、水溶性樹脂または水分散性樹脂を含む層であれば、表面側からの油性成分の浸入を抑制することができるため、中間層6を設けることにより耐油性が向上する。一方、中間層6が疎水性樹脂の樹脂等を含む層であれば、表面側からの水性成分の浸入を抑制することができるため、中間層6を設けることにより耐水性が向上する。
親水性樹脂、水溶性樹脂または水分散性樹脂としては、記録層の結着剤として例示した樹脂などを揚げることができる。また、疎水性樹脂の樹脂としては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂のケン化物(PVA、変性PVAなど)、SBRなどのゴム状重合体を揚げることができる。
記録層2を親水性材料を含む材料によって形成した場合、親水性樹脂等を含む中間層6を形成すると記録層2中に中間層6の親水性樹脂等が一部しみ込むため、中間層6および記録層2の界面が平滑となりやすい。よって界面における光の乱反射が抑制される。また、記録層を形成する粒子の隙間をこの親油性樹脂等が埋めるため、記録層2内部の乱反射も抑制され、記録層2の透明性も向上する。その結果、感熱記録シートの透明性を更に高めることができる。この場合において、中間層6に含まれる親水性樹脂等は、感熱記録シートにおける乱反射を抑制するための第2乱反射抑制成分として機能する。このような親水性樹脂または水溶性樹脂としては、PVAなどの酢酸ビニル樹脂のケン化物の他、アクリル樹脂(特に、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、アミド基などの親水性基が導入されたアクリル樹脂など)を揚げることができる。酢酸ビニル樹脂のケン化物、特にPVAなどのケン化度が高いものは、ヒドロキシル基を多く含むため、高い親水性または水溶性を有する。
親水性樹脂等を含む中間層6を形成するために、上記親水性樹脂または水溶性樹脂をシェルに含むコアシェル型粒子を中間層6が含有しても良い。この場合、コアシェル型粒子のコア材料は特に制限されず、上記で例示した親水性樹脂または水溶性樹脂などから適宜選択してもよいが、架橋樹脂などの疎水性樹脂を含むことが好ましい。コアが疎水性樹脂を含むことで、シェルに含まれる親水性樹脂または水溶性樹脂が中間層6から記録層にしみ込んだ後も、コアが中間層6に残存し、耐水性を向上させることができる。また、記録層および中間層6ならびに両者の界面等における乱反射が、中間層6から記録層にしみ込んだ親水性樹脂または水溶性樹脂により抑制される。コアシェル型粒子としては、公知のもの、例えば、アクリルアミド樹脂などのアクリル系樹脂を含むコアシェル型粒子として、商品名「バリアスター」(三井化学(株)製)などが挙げられる。
中間層6は、記録層の表面側に記録層と少なくとも部分的に接するように形成することが好ましい。中間層6は、記録層の表面側の面の全面に形成してもよく、一部に形成してもよい。基材層3の一部の領域に記録層が形成されている場合、中間層6は、記録層の表面側の面を覆うように形成してもよく、記録層の表面側の面および基材層3の表面側の面の双方に接するように形成してもよい。
中間層6は、樹脂を含む塗工液を、記録層の表面側の面に塗布し、塗膜を乾燥することにより形成できる。塗工液は、例えば、分散液またはエマルションの形態である。塗工液に使用される分散媒としては、記録層について例示したものなどが挙げられる。塗工液は、必要に応じて、界面活性剤などを含むことができる。樹脂が水溶性樹脂または親水性樹脂を含む場合、塗膜を乾燥する際に、水溶性樹脂または親水性樹脂を記録層中にしみ込ませることができる。乾燥条件は、塗工液中の分散媒を除去できる限り特に制限されず、記録層を形成する際の乾燥条件と同じであってもよい。
単位面積当たりの中間層6の質量は、乾燥質量で、例えば、0.1〜5g/m2、好ましくは0.5〜3g/m2とすることができる。中間層6の質量がこのような範囲である場合、透明性を確保しながらも、バリア性を確保し易い。
[第7実施形態]
第7実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第2実施形態と同様である。
図7は、本発明の第6実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート61においては、記録層2および保護層5の間に中間層6が形成されている。この構成においても、第6実施形態と同様に、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。
[第8実施形態]
第8実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第3実施形態と同様である。
図8は、本発明の第8実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート71においては、記録層2と保護層5との間に中間層6が形成されている。この構成においても、第6〜第7実施形態と同様に、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。
[第9実施形態]
第9実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第4実施形態と同様である。
図9は、本発明の第9実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート81においては、記録層2と保護層5との間に中間層6が形成されている。この構成においても、第6〜第8実施形態と同様に、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。
[第10実施形態]
第10実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第5実施形態と同様である。
図10は、本発明の第10実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート91においては、記録層2と保護層5との間に中間層6が形成されている。この構成においても、第6〜第9実施形態と同様に、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。
[第10実施形態]
第10実施形態は中間層が形成されている以外は上述の第5実施形態と同様である。
図10は、本発明の第10実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート91においては、記録層2と保護層5との間に中間層6が形成されている。この構成においても、第6〜第9実施形態と同様に、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6が含まれる。
[第11実施形態]
本施形態はアンダーコート層を有する実施形態である。他の構成は第9実施形態と同様であるので、アンダーコート層について詳説し、他の構成については説明を省略する。
図11は、本発明の第11実施形態に係る感熱記録シートの概略断面図である。感熱記録シート101においては、記録層2と基材層3との間にアンダーコート層7が形成されている。この構成においては、印刷層4よりも表面側に形成された部分には、記録層2および保護層5に加えて中間層6とアンダーコート層7が含まれる。以下、アンダーコート層7について説明する。
(アンダーコート層7)
アンダーコート層7は、例えば、結着剤および充填剤を含み形成されている。アンダーコート層7の結着剤および充填剤としては、例えば、記録層の結着剤および充填剤として例示したものがそれぞれ使用できる。かかるアンダーコート層7を設けることで、記録層2と、基材層3との密着性を高めることができる。
また、アンダーコート層7は、記録層2と基材層3との間の全面にわたり形成されていても良いし、一部に形成されていてもよい。
上述の第1〜第11実施形態は、以下のように変形して実施されても良い。
・上記各実施形態に置いて、感熱記録シートの最も裏面側にヒートシール層が更に形成されていても良い。同層を備えることで、熱溶着により容易に包装容器を形成することが可能となる。また、帯封等として使用することができる。
・また上記変形例のヒートシール層に替えて、粘着剤を主材料とする粘着層が形成されていても良い。同層を備えることで、被着物に容易に貼り付けることができるようになる。かかる構成によると、シール・ラベル・粘着テープとして、感熱記録シートを使用することができる。
・感熱記録シートは粘着層に対して剥離性を有する剥離層を最も表面側に備えていても良い。かかる構成によると、上述の粘着層を備えた構成の場合であっても、互いに固着させることなく、感熱記録シートを重ね合わせることができる。従って、感熱記録シートが長尺状の形態やテープ形態であった場合に、巻回して供給することが可能となる。また、毎葉形態であった場合においては、重ね合わせて供給することができる。
・また、上述の粘着層を備えた構成の場合においては、更に裏面側に、別段の剥離紙を備えていても良い。かかる構成であれば、剥離紙に仮着させた状態で感熱記録シートを供給することができる。
・上記各実施形態に置いて、感熱記録シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の層以外に、必要に応じて感熱記録シートに使用される上記以外の公知の層を含むことができることは当然のことである。
また、第1〜第11の各実施形態は、感熱記録シートの層構成についての単なる例示に過ぎず、各層の配置は、上記実施形態に限定されない。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)記録層の形成
ロイコ染料としての2−アニリノ−6−ジ(n−ブチル)アミノ−3−メチルフルオラン(平均粒径0.5μm)12質量部と、顕色剤としての3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(平均粒径0.4μm)25質量部と、結着剤としてのSBR(スチレンブタジエンゴム、Tg−3℃)20質量部と、充填剤としてのカオリン(平均粒径0.4μm)10質量部と、第1乱反射抑制成分としてのパラフィン(融点46℃、平均粒径0.2μm)4質量部とを、適量の水に分散させることで、記録層用の塗工液(塗工液A)を調製した。
塗工液Aを、基材層としてのOPPフィルム(二軸延伸ポリプロピレンフィルム、厚さ40μm)の表面側の面全体に塗布し、乾燥することで、記録層を形成した。このとき、塗工液Aは、乾燥後の質量で4.0g/m2となるような塗布量で塗布した。
(2)中間層6の形成
第1乱反射抑制成分としてのコアシェル型アクリル樹脂を、適量の水に分散させることにより、中間層用の塗工液(塗工液B)を調製した。塗工液Bを、上記(1)で得られた積層体の記録層の表面側の面全体に塗布し、乾燥することで、中間層を形成した。このとき、塗工液Bは、乾燥後の質量で1.8g/m2となるような塗布量で塗布した。
(3)保護層の形成
粒径が数nmのコロイダルシリカ15質量部、粒径が数10nmのコロイダルシリカ30質量部、PE粒子(平均粒径0.12μm)10質量部、ステアリン酸亜鉛(平均粒径5.5μm)5質量部、および結着剤(アクリル樹脂(ポリアクリル酸)50質量部および架橋剤としての炭酸ジルコニウムアンモニウム5質量部)を、適量の水に分散させることで、保護層用の塗工液(塗工液C)を調製した。
塗工液Cを、上記(2)で得られた積層体の中間層の表面側の面全体に塗布し、乾燥することで、保護層を形成した。このとき、塗工液Cは、乾燥後の質量で1.5g/m2
なるような塗布量で塗布した。
得られた積層体について、JIS P8138に準拠した不透明度を、反射率計(東京電色(株)製、TC−6DS/A型反射率計)を用いて測定した。その結果、不透明度は、7.4%であった。
(4)印刷層の形成
上記(3)で得られた積層体の基材層の裏面側の面全体に、アルミニウム粉末を含むインクを用いて、グラビア印刷により、印刷層を形成することで、感熱記録シートを得た。
(5)感熱印字
サーマルヘッドを用いて加熱することにより、上記(4)で得られた感熱記録シートの記録層を部分的に発色させることで印字を行った。このとき、サーマルヘッドが感熱記録シートの保護層に接するようにした。得られた印刷物を、保護層側から目視観察したところ、記録層に発色により形成された印字と、印刷層との双方を明瞭に確認することができた。
本発明の感熱記録シートは、感熱印字などの簡便な方法で記録層に情報を記録(印字)することができるとともに、記録層の情報と記録層よりも裏面側に位置する印刷層とを、シートの表面側から明瞭に確認することができる。そのため、感熱記録が利用される様々な用途、例えば、記録用媒体、POSシステムなどに利用できる。感熱記録シートは、金属を含む印刷層を形成する場合にも有効であり、金属の蒸着膜を印刷層として含む感熱記録シートは、金属蒸着フィルムなどとしても利用できる。また、感熱記録シートは、ラベル、シール、またはテープなどにも利用できる。
1,11,21,31,41,51,61,71,81,91,101…感熱記録シート
2…記録層
3…基材層
4,14,24,34…印刷層
5…保護層
6…中間層
7…アンダーコート層

Claims (9)

  1. 表面と、該表面とは反対側の裏面とを有する感熱記録シートであって、
    基材層と、該基材層の前記表面側に形成され、かつ加熱により発色する発色材料を含む記録層と、該記録層の更に前記表面側に形成された保護層と、前記記録層の前記裏面側に形成された印刷層とを有し、
    前記記録層が発色する前の状態において、前記記録層および前記保護層を含み、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分が透明である感熱記録シート。
  2. 前記基材層は、透明材料で形成され、
    前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分は、更に前記基材層を含む請求項1に記載の感熱記録シート。
  3. 前記印刷層は金属を含む請求項1または2に記載の感熱記録シート。
  4. 前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分は、前記記録層の発色前の状態で、JIS P8138に準拠した不透明度が25%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録シート。
  5. 前記記録層は、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分における乱反射を抑制するための第1乱反射抑制成分を含み、
    前記第1乱反射抑制成分は、前記発色材料の発色温度よりも低い融点を有する有機材料を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録シート。
  6. 前記有機材料はパラフィンを含む請求項5に記載の感熱記録シート。
  7. 前記記録層の前記表面側、かつ前記保護層の前記裏面側に、前記記録層と少なくとも部分的に接するように形成された中間層を更に有し、
    前記中間層は、前記印刷層よりも前記表面側に形成された部分における乱反射を抑制するための第2乱反射抑制成分を含み、
    前記第2乱反射抑制成分は親水性樹脂または水溶性樹脂を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の感熱記録シート。
  8. 前記第2乱反射抑制成分は、前記親水性樹脂または前記水溶性樹脂をシェルに含むコアシェル型粒子である請求項7に記載の感熱記録シート。
  9. 前記保護層は、結着剤および充填剤を含み、
    前記充填剤は、コロイダルシリカを含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の感熱記録シート。
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