JPH11327445A - 感熱記録ラベル - Google Patents

感熱記録ラベル

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JPH11327445A
JPH11327445A JP10159032A JP15903298A JPH11327445A JP H11327445 A JPH11327445 A JP H11327445A JP 10159032 A JP10159032 A JP 10159032A JP 15903298 A JP15903298 A JP 15903298A JP H11327445 A JPH11327445 A JP H11327445A
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JP
Japan
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layer
protective layer
recording label
thermosensitive
heat
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JP10159032A
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English (en)
Inventor
Katsumi Moronuki
克己 諸貫
Keiji Sasaki
恵二 佐々木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、意匠性、高級感、識別性、セキュリ
ティー性を有する感熱記録ラベルを提供する。 【解決手段】透明高分子フィルムの一方の面に感熱発色
層を設け、反対の面に任意のパターンに印刷した印刷層
を設け、次いで着色材を含有した粘着剤層を介して剥離
紙をこの順に積層した感熱記録ラベルである。また、該
感熱発色層上に水溶性高分子およびまたは合成樹脂エマ
ルジョンを主成分とした保護層または紫外線硬化型樹脂
を主成分とする保護層を設けた感熱記録ラベルでもあ
る。さらに、該感熱発色層上に水溶性高分子およびまた
は合成樹脂エマルジョンを主成分とした保護層を設け更
に紫外線硬化型樹脂を主成分とした第2の保護層を設け
た感熱記録ラベルとすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録方式によ
って画像を記録しうる感熱記録ラベルに関する。更に詳
細には、変偽造防止能を有する感熱記録ラベルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】支持体の裏面に粘着剤層を介して剥離紙
が貼着されており、該支持体の表面に感熱発色成分を含
有する感熱発色層が形成されている感熱記録ラベルは、
感熱記録方式によって文字情報やバーコード゛等の発色
画像が形成される。
【0003】近年、この種の感熱記録ラベルにおいて、
多くの文字情報を記録したり、あるいはバーコードの記
録部分を小さくする、ドットの再現性を高め高精細な印
字を得る等の要望に応ずるものとして、紙を支持体にし
た感熱記録ラベルに代わりに高分子フィルムを支持体に
した感熱記録ラベルが用いられるようになってきた。ま
た、用途範囲が広がり、意匠性、高級感、識別性、セキ
ュリティー性を出すためにラベルの地肌部分を任意にパ
ターン印刷した感熱ラベルが要求されるようになってき
た。
【0004】この要求を満たすため感熱発色層上にパタ
ーン印刷をすることが考えられるが、印刷インキによる
ステッキング、サーマルヘッドの摩耗などのトラブルが
生じるだけではなく、セクリティーに対して不十分であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの欠点
を解決した意匠性、高級感、識別性、セキュリティー性
を有する感熱記録ラベルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明高分子フ
ィルムの一方の面に、任意のパターンを印刷した印刷層
を設け、反対の面に感熱発色層を設けた感熱記録体の感
熱発色層を設けていない面と剥離紙の剥離層を設けた面
とを着色剤を含有した粘着剤を介して貼着することによ
り得られる。
【0007】また、本発明は、該感熱発色層上に水溶性
高分子およびまたは合成樹脂エマルジョンを主成分とし
た保護層または紫外線硬化型樹脂を主成分とする保護層
を設けたことを特徴とする感熱記録ラベルである。
【0008】更に、本発明は、該感熱発色層上に水溶性
高分子およびまたは合成樹脂エマルジョンを主成分とし
た保護層を設け更に紫外線硬化型樹脂を主成分とした第
2の保護層を設けたことを特徴とする感熱記録ラベルで
ある。
【0009】感熱発色層上に任意のパターンに印刷した
印刷層を設けるか、または、支持体に任意のパターンに
印刷した印刷層を設けた後、該層上に感熱発色層を設け
ることが考えられるが、パターン形成に用いるインクが
感熱層の発色成分と反応し保存性を低下させることがあ
り、インク成分および使用できる感熱発色剤に制限を受
ける。
【0010】更にインク付着部分が盛り上がるためサー
マルヘッドとの接触が不十分となりドット再現性の悪い
画像が得られたり、逆にドット再現性の良い画像を得よ
うとすると印刷の模様や大きさおよび印刷の濃度などに
制限が加えられる。
【0011】本発明では、記録特性とは関係のない面に
パターン印刷を行うため精細な印刷を行える上、その面
に感圧性糊を塗布して覆うため改竄することが困難であ
ること、および反対面の感熱記録も支持体が高平滑な高
分子フィルムであるため高精細な印字が可能となること
などの理由により高度なセキュリティー性を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を構成する各要素につ
いて更に詳しく説明する。最初に支持体について説明す
ると、本発明の支持体に使用される透明高分子フィルム
としては、従来より公知のものが使用でき、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ナイロン、セルロースジアセテ
ート、セルローストリアセテート等が挙げられる。これ
らの透明高分子フィルムにはフィルムの透明性を損なわ
ない範囲で性能を向上させるための添加剤として例えば
酸化防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、無機顔料等を使
用してもよい。
【0013】また必要に応じて透明高分子フィルムにコ
ロナ放電処理をしたり、アイオノマー樹脂を塗布するな
どにより、支持体と感熱発色層および/または粘着層と
の接着性を高めることが出来る。尚上記の支持体は、本
目的が印刷層を感熱発色層側から支持体を透視するため
に透明高分子フィルムであることが必要である。
【0014】剥離紙は従来の剥離ラベルに用いられてい
るものならいずれも使用できる。例えば剥離紙としては
紙、高分子フィルム等の台紙上にシリコーン樹脂等の剥
離層を設けたものが用いられる。
【0015】着色材を含む粘着剤層に用いる粘着成分
は、基本的に下記の弾性体と粘着付与材とにより構成さ
れる粘着材が使用できる。 (i)弾性体:再生ゴム、SBR(スチレン・ブタジエ
ンゴム)、ポリイソプロピレン・ブチルゴム、ブナ−N
(ブタジエン・アクリロニトリルゴム)、ポリビニルエ
ーテル類(炭化水素残基はエチル又はそれ以上の炭素数
を有するもの)、ポリアクリレートエステル類(炭化水
素残基はエチル又はそれ以上の炭素数を有するもの)。 (ii)粘着付与材:ポリテルペン樹脂、ガムロジン、
ロジンエステルおよびロジン誘導体、油溶性フェノール
樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系炭化水素樹脂。
【0016】支持体に透明な高分子フィルムを用いるた
め、物品等の被着体に本ラベルを貼ると支持体を通して
被着体の模様が見えてしまい感熱記録部分や印刷パター
ンを認識しにくいという問題が生じる。この問題を解決
するため本発明では粘着剤層中に着色材として白色また
は着色の無機または有機顔料を含有させる必要がある。
着色剤は粘着剤固型分に対し1〜40重量%添加される
が、用途や目的に応じて適宜変更できる。
【0017】それら着色材としては白色顔料として酸化
チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、タルク、カオリ
ン、ゼオライト、尿素ホルマリン樹脂、有機中空粒子な
どが好ましい。この他ベンガラなどの無機着色顔料や蛍
光顔料、畜光性顔料等も好ましく使用できる。
【0018】また、有色有機顔料としてC.I.Sol
vent Yellow 16、C.I.Solven
t Yellow 61、C.I.Solvent Y
ellow 56、C.I.Solvent Oran
ge 6、C.I.Solvent Orange 3
7、C.I.Solvent Red 25、C.I.
Solvent Red 27、C.I.Solven
t Red 83、C.I.Solvent Viol
et 21、C.I.Solvent Violet
13、 C.I.Solvent Blue 2、C.
I.Solvent Blue 25、C.I.Dis
perse Yellow 4、C.I.Disper
se Yellow 31、C.I.Disperse
Red11、C.I.Disperse Blue
27、C.I.DisperseViolet 24、
が挙げられる。
【0019】更に上記の白色顔料、無機着色顔料、蛍光
顔料、畜光性顔料、有色顔料等を組み合わせて用いるこ
とも好ましい。
【0020】本発明では、透明支持体(透明高分子フィ
ルム)の裏面印刷加工剤としては従来のフィルム印刷イ
ンキに用いられているものならいずれも使用できる。例
えば、グラビアインキ、オフセットインキ、凸版イン
キ、平版インキが挙げられる。インキの構成も着色材、
ビヒクル、補助剤からなっており、一般的に着色材は染
料、顔料、体質顔料等で、ビヒクルは樹脂、溶剤で構成
される。補助剤としてはインキの適性向上のために添加
される帯電防止剤、レベリング向上剤や、物性向上のた
めに添加する、耐摩擦向上剤、スリップ剤、硬化剤等が
挙げられ、必要に応じてこれらを添加する。
【0021】本発明に用いる感熱発色層は淡色の塩基性
染料と酸性物質、脂肪酸金属塩と多価フェノール、熱現
像タイプジアゾニウム塩とカプラー、などの発色反応を
用いた感熱記録材料を用いることができるが、淡色の塩
基性染料と酸性物質とによる系が地肌の白さ、発色の鮮
やかさの点から好ましい。
【0022】感熱発色層を構成するロイコ化合物(淡色
の塩基性染料)、顕色剤(酸性物質)および結着剤は従
来から公知のものが用いられる。以下にその例を示す。
【0023】ロイコ化合物としては従来の感熱記録体に
使用されているものが用いられ、具体的には (1)トリアリールメタン系化合物 例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタル・バイオレ
ット・ラクトン)、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,
3−ビス(p−エチルカルバゾール−3−イル)−3−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド
等;
【0024】(2)ジフェニルメタン系化合物 例えば、4,4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリン
ベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミン等;
【0025】(3)キサンテン系化合物 例えば、ローダミンB−アニリノラクタム、3−ジエチ
ルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−エチル−トリルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−シクロヘキシル−メチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチル)アミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−
(γ−クロロプロピル)アミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−
N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチル
アミノ)−6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−
ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
等;
【0026】(4)チアジン系化合物 例えば、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブルー等; (5)スピロ系化合物 例えば、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エ
チル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ
−ジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシ
−ベンゾ)−スピロピラン等;さらには、これらの混合
物が使用され、感熱記録体の用途に応じて所望される特
性に基づいて選択される。
【0027】酸性物質は常温で個体であり、加熱により
溶融し、ロイコ染料化合物と接触して顕色剤となる物質
であって、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導
体、N,N'-ジアリールチオ尿素誘導体、有機化合物の
亜鉛塩などの多価金属塩を用いることができる。具体的
には、
【0028】4,4’−イソプロピリデンビスフェノー
ル、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェ
ノール)、4,4’−セカンダリ−ブチリデンビスフェ
ノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシ
ャリ−ブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリ
デンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス
(2−クロロフェノール)、
【0029】2,2’−メチレンビス(4−エチル−6
−ターシャリブチルフェノール)、4,4’−ブチリデ
ンビス(6−ターシャリブチル−2−メチルフェノー
ル)、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロ
ポキシ−4’−ヒドロキシフェニルスルホン、4−ベン
ジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジフェノールスルホキシド、2,2−ビス(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
【0030】p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p
−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカキテン酸ベン
ジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子
酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチ
オ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−
ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、1,
3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒ
ドロキシプロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、
N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチ
ルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、
【0031】2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒ
ドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、
カルシウム等の金属塩、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)酢酸メチルエステル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)酢酸ベンジルエステル、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸ブチルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロ
キシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシ
クミル)ベンゼン、2,4’−ジフェノ−ルスルホン、
3,3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホ
ン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)α−メチ
ルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テ
トラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノ
ールS等が使用される。
【0032】感熱発色層で使用する結着剤としては、主
として水溶性結着剤からなり、微粒子状に分散された染
料と顕色剤を互いに隔離させて固着させるものであり、
澱粉およびその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソ
ーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド・アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリルアミド・アクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイ
ン酸共重合体アルカリ塩、イソブチル・無水マレイン酸
共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸
ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、
【0033】更にポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
アクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル、塩
化ビニル、酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等による水系エマルジョン、スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル系共重
合体等によるラテックス、等の水分散性高分子が利用さ
れる。
【0034】なお、感熱発色層を形成するための塗料中
には、更に通常の補助添加成分、例えば顔料、分散剤、
滑剤、界面活性剤、蛍光染料、着色染料、紫外線吸収剤
等が、感熱発色層の透明性を確保できる限り、必要に応
じて併用され得ることは勿論であり、具体例を挙げる
と、顔料としては炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、
酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バ
リウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムや
シリカ等の無機質系微粒末、尿素ーホルマリン樹脂、ス
チレン・メタアクリル共重合体、ポリスチレン樹脂等の
有機質系微粉末等の顔料、分散剤としては上記水溶性バ
インダーのほか、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル
アルコール硫酸エステル・ナトリウムなどの界面活性剤
が使用できる。
【0035】これらの物質を記録層用の塗工液に調整す
る方法としては、一般に水を分散媒体として、アトライ
ター、サンドグラインダーなどの湿式粉砕機を用いて1
μm前後の平均粒径になるように分散し、各成分が必要
な配合率になるように計量、混合して作成する。
【0036】感熱発色層上に水溶性高分子およびまたは
合成樹脂エマルジョンを主成分とした保護層を設けるこ
とにより、より安定な記録体が得られるので好ましい。
この保護層には従来の保護層に用いられている素材がい
ずれも使用でき、例えばPVA、変性PVA、澱粉、カ
ゼイン、合成樹脂エマルジョンを用いて形成することが
出来る。この保護層に換えて、紫外線硬化型樹脂を主成
分とする保護層を設けても良い。保護層中に泡などが混
在すると不透明化する恐れがあるので注意が必要であ
る。
【0037】更にその保護層上に紫外線硬化型樹脂を主
成分とした第2の保護層を設けることにより光沢があり
かつ機械的圧力に対して影響を受けない優れたラベルを
得ることができ、好ましい。
【0038】紫外線硬化型樹脂は「大成社刊:光・放射
線硬化技術」など既刊の本、雑誌などに詳しく解説が述
べられているが、簡単に言えば光重合性のモノマー、プ
レポリマー、またはポリマー類と光重合開始剤が必須の
成分として含まれる紫外線硬化型樹脂組成物に紫外線を
照射することにより重合せしめることにより得られる。
【0039】モノマーとプレポリマー又はポリマーは相
溶性をもち、かつ共重合性を有するものである。プレポ
リマーとしては不飽和ポリエステル、エポキシ、アクリ
ル、各種ポリエステルなどが使用でき、モノマーには各
種エチレン誘導体が挙げられる。紫外線硬化型樹脂層を
設けるためには、塗工方式よりも印刷方式が簡便で優れ
ている。
【0040】本発明の感熱ラベルを得る方法としては、
(1)あらかじめ透明フィルムに印刷層を設け、反対面
に感熱発色層を設けた記録体を得た後、剥離紙と粘着剤
を介して貼着する方法、(2)透明フィルムに印刷層を
設け剥離紙と粘着剤を介して貼着した後、反対面に感熱
発色層をもうける方法、があるが、用いるフィルムの引
っ張り強度、耐熱強度、などにより決められる。
【0041】
【実施例】以上の材料を用いて形成する本発明の感熱ラ
ベルの構成は図1〜3のごとくである。すなわち図1に
おいて1は剥離紙、2は着色剤を含有する粘着剤層、3
は印刷層、4は透明な合成樹脂フィルムからなる支持
体、5は感熱発色層である。図2は、図1に6の保護層
を付与した構成である。図3は、図2に7の紫外線効果
型樹脂保護層を付与した構成である。
【0042】本発明を製造例により更に具体的に説明す
る。 (実施例1)厚さ30μの透明な二軸延伸PPフィルム
の両面にコロナ放電処理した。次に、片面に4色オフセ
ットグラビアでフルカラーパターン印刷し本発明の支持
体を得た。
【0043】次に、下記の組成のA液及びB液を、おの
おのペイントコンデショナー(東洋精機製)で10時間
分散させることにより感熱発色層形成用塗料を調整し
た。 A液:3−ジブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン … 5g ステアリン酸亜鉛 … 5g PVA(12%液) … 40g 水 … 50g B液:ビスフェノールA … 10g ステアリン酸亜鉛 … 3g PVA(12%液) … 40g 水 … 47g
【0044】次いで、A液100g、B液100g、シ
リカ(水沢化学製、p−527)10g、SBRラテッ
クス(日本ゼオンPT−1051)30g、水60gを
混合して攪拌し感熱塗液を作り、この塗液を前述の支持
体の印刷を施していない面にメイヤーバーを用いて、乾
燥後の塗布料が8g/m2となるように塗布、乾燥して
本発明に使用する感熱記録体を得た。
【0045】更に支持体の裏面にアクリル酸エステル共
重合体100重量部、ロジン系粘着付与樹脂20重量
部、二酸化チタン30重量部、イソシアネート系硬化剤
2重量部からなる粘着剤層(塗布量25g/m2)を設
け、更に、台紙にシリコーン樹脂を塗布した剥離紙(6
5g/m2の市販品)を貼付して本発明の感熱発色層側
から観たときに地肌部分が白色に着色された感熱記録ラ
ベルを作成した。
【0046】(実施例2)実施例1の粘着剤層にC.
I.Solvent Red 25 2重量部添加した
以外は実施例1と全く同様にして地肌部分がピンク色に
着色された感熱記録ラベルを作成した。
【0047】(実施例3)実施例1における感熱塗料配
合からシリカを除いた塗料を用いて感熱記録体を得た
後、以下の組成よりなる保護層を2g/m2塗布して感
熱記録体を得、後は実施例1と同様にして実施例3の感
熱記録ラベルを得た。 PVA12%液(クラレ製クラレポバール105) … 400g 水酸化アルミ(昭和電工製ハイジライトH−42) … 20g ステアリン酸亜鉛30%分散液(中京油脂D−523) … 30g グリオキザール40%液 … 25g 水 … 400g
【0048】(実施例4)実施例2の感熱記録ラベル上
に、紫外線硬化型樹脂(日本化薬製 N−1815)を
2g/m2塗布して光沢のある実施例3の感熱記録ラベ
ルを得た。
【0049】(印字試験)以上のようにして作成した感
熱記録ラベルに、市販のラベルプリンター(日清紡製X
P−6250)で印字を行った。白またはピンク色に着
色された地肌に黒色の感熱発色部分および印刷パターン
が鮮やかに配置された感熱フィルムラベルが得られた。
【0050】
【発明の効果】透明高分子フィルムの一方の面に任意の
パターンに印刷着色した印刷層を設け、反対の面に感熱
発色層を設けた感熱記録体の感熱発色層を設けていない
面と剥離紙の剥離層を設けた面とを着色材を含有した粘
着剤を介して貼着したことによりドット再現性が良好で
かつ感熱記録部分および印刷パターンとが鮮明に配置さ
れた意匠性の高いラベルが得られることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱記録ラベルの概念的構成図であ
る。
【図2】図1に水系樹脂を主成分とする保護層を設けた
構成図である。
【図3】図2に紫外線硬化型樹脂を主成分とする保護層
を設けた構成図である。
【符号の説明】
1 剥離紙 2 着色材を含む粘着剤層 3 印刷層 4 支持体 5 感熱発色層 6 水系樹脂を主成分とする保護層 7 紫外線硬化型樹脂を主成分とする保護層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明高分子フィルムの一方の面に感熱発色
    層を設け、反対の面に任意のパターンに印刷した印刷層
    を設け、次いで着色材を含有した粘着剤層を介して剥離
    紙をこの順に積層したことを特徴とする感熱記録ラベ
    ル。
  2. 【請求項2】該感熱発色層上に水溶性高分子およびまた
    は合成樹脂エマルジョンを主成分とした保護層または紫
    外線硬化型樹脂を主成分とする保護層を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の感熱記録ラベル。
  3. 【請求項3】該感熱発色層上に水溶性高分子およびまた
    は合成樹脂エマルジョンを主成分とした保護層を設け更
    に紫外線硬化型樹脂を主成分とした第2の保護層を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の感熱記録ラベル。
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