JPH0761126A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH0761126A
JPH0761126A JP5210410A JP21041093A JPH0761126A JP H0761126 A JPH0761126 A JP H0761126A JP 5210410 A JP5210410 A JP 5210410A JP 21041093 A JP21041093 A JP 21041093A JP H0761126 A JPH0761126 A JP H0761126A
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JP
Japan
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layer
heat
adhesive
release
sensitive recording
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Application number
JP5210410A
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English (en)
Inventor
Junji Harada
純二 原田
Yuji Iguchi
裕二 井口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カールが少なく、両面の感熱記録特性に優
れ、少なくともその一面が粘着性を有し、且つ剥離紙が
不要である感熱記録体に関するものである。 【構成】 支持体の表裏面に、発色剤及び該発色剤と接
触して発色する顕色剤とを含有した感熱記録層を有する
感熱記録体において、該感熱記録体が、感熱記録層、剥
離用支持体、剥離層、粘着層、粘着用支持体、感熱記録
層の順に積層された構造を有することを特徴とする感熱
記録体。 【効果】 印字後において簡単に剥離側感熱記録体と粘
着側感熱記録体に分離でき、剥離側感熱記録体は控えに
使用できるため不要な剥離紙の排出がなく、粘着側感熱
記録体はラベル用に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表裏共に感熱記録層を
有し、その両面の感熱記録特性に優れ、少なくともその
一面が粘着性を有し、且つ剥離紙が不要である感熱記録
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリ、各種計測機器のプ
リンターやレコーダー、ラベル用プリンター、POS用
プリンター、及び乗車券等の自動販売機等の広範囲の分
野において、熱エネルギーによって記録を行う感熱記録
材料が使用されるようになってきた。これまで、感熱記
録面の裏側には、磁気記録面が設けられたり、印刷面が
設けられたり、感光層が設けられたり、あるいは粘着層
が設けられる等、多機能的な記録材料が使用されるよう
になった。更に、最近では、重ね合わせた2枚の感熱記
録紙に同時に感熱記録を行うハンディターミナルの複写
伝票システム等も実用化されている。表裏共に感熱記録
層を有する感熱記録体は、表裏の印字方法の統一性、2
本の熱ヘッドによる効率的な同時印字性や、プリンター
の保守の容易性等から表裏記録用紙として開発が望まれ
ていたが、片面を印字した場合の裏面の熱カブリや、カ
ールの発生等に問題点が有った。
【0003】又、感熱記録体の裏面に粘着加工を施し、
剥離紙と一体にしてラベル化した感熱記録体は、食品分
野や物流分野に広く使用されているが、使用後において
剥離紙がゴミとして生じるという使用上、環境上の問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、表裏共に感熱記録層を有する感熱
記録体において、片面の感熱記録時にその裏面への熱カ
ブリを抑制し、且つその両面感熱記録体の少なくとも片
面が粘着感熱記録体として使用でき、且つ剥離紙が不要
である感熱記録体を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、以上の様な
問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の様な手段
を見い出した。すなわち、支持体の表裏面に、発色剤及
び該発色剤と接触して発色する顕色剤とを含有した感熱
記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録体が、
感熱記録層、剥離用支持体、剥離層、粘着層、粘着用支
持体、感熱記録層の順に積層された構造を有することを
特徴とする感熱記録体の発明である。
【0006】該剥離用支持体に設けられた剥離層が、剥
離用支持体に塗布された放射線硬化性のシリコーン樹脂
を紫外線照射もしくは電子線照射、又はその両方により
硬化した剥離層である感熱記録体。
【0007】該粘着用支持体に設けられた粘着層が、剥
離用支持体に塗布された放射線硬化性の粘着樹脂を紫外
線照射もしくは電子線照射、又はその両方により硬化し
た粘着層である感熱記録体。
【0008】以下に本発明の詳細を説明する。本発明の
感熱記録体の剥離用支持体、あるいは粘着用支持体に用
いられる支持体は、好ましくは紙支持体が使用される。
本発明に用いられる紙支持体は、木材パルプ、合成パル
プ、填料、サイズ剤、紙力増強剤、染料等、通常抄紙で
用いられる原材料を必要に応じて使用することが可能で
あり、更に、支持体として、高分子フィルム、繊維質基
体、ノンウーブン、合成紙を使用すること、又は合成樹
脂を紙に片面、又は両面にラミネートしたラミネート
紙、金属箔、又は金属箔と紙、合成樹脂フィルムとの貼
り合わせ品等も使用可能である。剥離用支持体及び粘着
用支持体に使用する支持体は、同じ物質からなる支持体
であっても良いし、異種の支持体でも良い。これらの支
持体の厚みは特に制限はないが、好ましくは20μm〜
300μmである。
【0009】本発明に用いられる発色剤としては、一般
に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられているもので
あれば特に制限されない。例えば、発色剤としては、ト
リアリルメタン系化合物、ジアリ−ルメタン系化合物、
キサンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロピラン
系化合物、ジフェニルメタン系染料、スピロ系染料、ラ
クタム系染料、フルオラン系染料等が使用できる。
【0010】具体的な例を挙げれば、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタ
リド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)フタリド、 3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−メチルインド−ル−3
−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルイ
ンド−ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチ
ルカルバゾ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタ
リド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインド−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3
−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−
(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,
2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルア
ミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、等の
トリアリルメタン系染料、
【0011】4,4’−ビス−ジメチルアミノフェニル
ベンズヒドリルベンジルエーテル、4,4’−ビス−ジ
メチルアミノベンズヒドリルベンジルエ−テル、N−ハ
ロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリク
ロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系
染料、
【0012】ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニ
トロベンゾイルロイコメチレンブル−等のチアジン系染
料、
【0013】3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3
−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3’−ジクロ
ロスピロジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、
3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−
(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−メチル−ナ
フト(6’−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピル−スピロ−ジベンゾピラン等のスピロ系染料、
【0014】ロ−ダミン−B−アニリノラクタム、ロ−
ダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ−ダミン
(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、
【0015】ローダミンBアニリノラクタム、ローダミ
ンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルア
ミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジメチルアミノ
−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
N−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
トキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロ
ロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−
メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4
−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオ
ラン、
【0016】3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エ
チル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロ
アニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−
プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチル
フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−
エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−ト
ルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2
−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−N−クロロエチル−N−メチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N−ベン
ジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−
メチルアミノフルオラン、
【0017】3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−iso−アミルアミノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロヘ
キシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニ
ルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒ
ドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェ
ニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチル
フェニルアミノフルオラン等のフルオラン系染料等を挙
げることができ、これらは単独もしくは2つ以上混合し
て使うことができる。
【0018】本発明に使用される顕色剤としては、一般
に感熱紙に使用される電子受容性の物質が用いられ、特
にフェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体あるいは
その金属化合物、N,N’−ジアリールチオ尿素誘導
体、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体(例えば
フェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸系樹脂
又はこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カル
シウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金
属塩等)等が使用でき、特にフェノ−ル誘導体、芳香族
カルボン酸誘導体あるいはその金属化合物、N,N’−
ジアリ−ルチオ尿素誘導体等が使用される。この中で特
に好ましいものはフェノ−ル誘導体、芳香族カルボン酸
及びそのフェノ−ル性化合物である。具体的には、1,
1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、ビスフェノ−ル
スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロピル
オキシジフェニルスルフォン、3,4−ジヒドロキシ−
4’−メチルジフェニルスルフォン、ジフェノ−ルエ−
テル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキ
シ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、
p−tert−ブチル安息香酸、トリクロロ安息香酸、4−
ヒドロキシ安息香酸オクチル、安息香酸、テレフタル
酸、3−sec−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−
シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、
【0019】3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−te
rt−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロロ−5−
(α−メチルベンジル)、3,5−ジ−α−メチルベン
ジルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル
酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)
サリチル酸、4−tert−ブチルフェノ−ル、4−ヒドロ
キシジフェノキシド、α−ナフト−ル、β−ナフト−
ル、4−ヒドロキシアセトフェノ−ル、4−tert−カテ
コ−ル、2,2’−ジヒドロキシジフェノ−ル、2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−イソブチ
ルフェノ−ル、4,4’−イソプロピリデンビス(2−
tert−ブチルフェノ−ル)、4,4’−sec−ブチリデ
ンジフェノ−ル、4−フェニルフェノ−ル、4,4’−
イソプロピリデンジフェノ−ル、2,2’−メチレンビ
ス(4−クロロフェノ−ル)、ヒドロキノン、4,4’
−シクロヘキシリデンジフェノ−ル、4−ヒドロキシフ
タル酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジルエ−テル、
ノボラック型フェノ−ル樹脂、フェノ−ル重合体等のフ
ェノ−ル性化合物等を挙げることができ、これらは単独
もしくは2つ以上混合して使うことができる。
【0020】本発明において、感熱記録層の形成に使用
されるバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導
体、カゼイン、ゼラチン等のプロテイン、酸化デンプ
ン、エステル化合物デンプン等のサッカロースの如き水
性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アク
リル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル
酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無
水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリ
アクリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合体等
の如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エチレ
ン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性接
着樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル
酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブ
タジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/ア
クリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等の
ラテックス等が挙げられる。
【0021】又、感熱記録の感度を更に向上させるため
に、増感剤として、N−ヒドロキシメチルステアリン酸
アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の
ワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフト
ール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキ
シビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3
−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メ
トキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メト
キシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物。炭酸
ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−ク
ロルベンジル)エステル等の炭酸又はシュウ酸ジエステ
ル誘導体等を添加することができる。
【0022】感熱記録層に使用される顔料としては、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂
等が挙げられる。
【0023】その他に、助剤としてステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフ
ィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレ
ン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワック
ス類。又、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スル
ホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、更
に界面活性剤、蛍光染料等が必要に応じて添加される。
【0024】更に、カール防止層を設けたり、ジャミン
グ防止のために導電処理を行ったり、支持体と感熱記録
層の間にアンダーコート層を設ける等、感熱記録材料製
造分野における各種の公知技術を必要に応じて付加する
ことができる。
【0025】本発明の剥離層に用いられる剥離剤は、好
ましくはシリコーン樹脂剤が用いられる。シリコーン樹
脂剥離剤は、シリコーン樹脂(主にポリジメチルシロキ
サン)、あるいはその溶液、水性エマルジョンであり、
加熱、紫外線あるいは電子線により硬化するシリコーン
樹脂であることが好ましく、他に同様の剥離機能を有す
る各種シリコーン化合物、フッ素化合物、長鎖アルキル
基を含む化合物等が使用可能である。しかしながら、感
熱記録層を設けた後で剥離層を設ける場合においては、
剥離剤の乾燥、硬化により感熱記録層が発色する場合が
有り得るので、紫外線照射あるいは電子線照射により硬
化する剥離層であることがより好ましい。紫外線あるい
は電子線硬化性のシリコーン樹脂としては、一般的なシ
リコーン樹脂の分子主鎖の末端あるいは側鎖にアクリロ
イル基又はメタクリロイル基を導入した樹脂で、含シリ
コーンアクリレート、含シリコーンメタクリレート又は
その誘導体である。商品名ではFM0711、FM07
21、FM0725、PS583(以上、チッソ
(株))、KP−600、X−62−7100、X−6
2−7112、X−62−7140、X−62−714
4、X−62−7153、X−62−7157、X−6
2−7158、KNS−5200、X−62−716
6、X−62−7168、X−62−7177、X−6
2−7180、X−62ー7181、X−62−719
2、X−62−7200、X−62−7203、X−6
2−7205、X−62−7931(以上、信越化学
(株))、RC149、RC300、RC450、RC
802、RC710、RC720(以上、ゴールドシュ
ミット社)、EBECRYL350、EBECRYL1
360(以上、ダイセルUCB(株))等が挙げられ
る。更に、長鎖アルキル基を含有するアクリレートある
いはメタクリレート及びそのシリコーン変性化合物も良
好な紫外線あるいは電子線硬化性の剥離剤となる。これ
らは、単独もしくは2つ以上を混合して使用することが
できる。又、これらのシリコーン樹脂にはシリコーン樹
脂層の表面強度を増加させる目的で、あるいは硬化性を
向上させる目的で、硬化助剤として一般の紫外線硬化性
樹脂、あるいは電子線硬化性樹脂を、剥離強度に過度の
影響を与えない範囲で混合して用いることができる。な
お、無機顔料を含有させても良い。
【0026】本発明に用いられる粘着剤としては、アク
リル樹脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタジエン共
重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合
体、デンプン、シリコーン系化合物、ニカワ、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリウレタ
ン等の樹脂を単独で、あるいは溶液、水溶液、エマルジ
ョンの形で用いることができる。これらの粘着剤のセッ
トの方法は熱乾燥、ホットメルト、紫外線硬化、電子線
硬化等いかなる方法を用いても差し支えない。しかしな
がら、感熱記録層を設けた後で粘着層を設ける場合にお
いては、粘着剤の乾燥、硬化により感熱記録層が発色す
る場合が有り得るので、紫外線照射、あるいは電子線照
射により硬化する粘着層であることがより好ましい。具
体的に紫外線照射、あるいは電子線照射により硬化する
粘着剤として、ビスコートUV41108F、ビスコー
トUV4110、ビスコートUV4110K、ビスコー
トUV4112、ビスコートUV4113、ビスコート
UV4113F、ビスコートUV4140、ビスコート
UV4141(以上、大阪有機化学工業社製)、IRR
153、IRR84(以上、ラドキュアスペシャリティ
ズ社製)、ビームセット502(荒川化学工業社製)、
ユニタックK−100、ユニタックK−200、ユニタ
ックK−300、ユニレジンK−800AC(新中村化
学工業社製)などが挙げられる。
【0027】又、粘着剤の塗布量、乾燥・硬化方法、あ
るいは種類により、本発明の感熱記録体を作成後、不透
明被覆シート及び粘着層を剥離してラベルのごとく他の
物質に貼りつけて用いることができるし、あるいは一度
剥離すると再度シリコーン樹脂層上に接着しようとして
も接着しない(再接着防止)という機能も付与できる。
【0028】粘着層の塗布量は限定されるものではない
が、粘着機能を十分に発揮し、熱遮断を充分に行う目的
から、好ましくは10g/m2 〜80g/m2の範囲内
である。粘着層の塗布量がこの範囲より小さいと、充分
な粘着機能が出ず、この範囲より大きくとも、粘着の効
果は変わらないばかりでなく、経済的にコストアップの
要因となる。
【0029】本発明において、必要に応じて剥離層ある
いは粘着層を形成する樹脂を紫外線照射により硬化する
ことができる。用いる紫外線照射装置としては、例え
ば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ等があり、オゾン発生の少ないオゾンレスタ
イプもある。一般に出力30w/cm以上のランプを複
数本並行して使用する。
【0030】本発明において、紫外線照射により硬化を
行う場合に、用いられる光開始剤としては、ジ及びトリ
クロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベン
ゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、
ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケター
ル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサ
ントン類、アゾ化合物等があり、樹脂の硬化反応のタイ
プ、安定性、及び紫外線照射装置との適性等の観点から
選ばれる。光開始剤の使用量は、紫外線硬化性樹脂に対
して通常0.1〜5%の範囲である。又、光開始剤にハ
イドロキノンのような貯蔵安定剤が併用される場合もあ
る。
【0031】本発明において、紫外線照射により硬化を
行う場合に光開始剤とともに用いられる光反応増感剤と
しては、脂肪族アミン、芳香族基を含むアミン、窒素複
素環化合物、アリル系尿素、O-トリルチオ尿素、ナトリ
ウムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸
の可溶性塩、N,N-ジ置換ーp-アミノベンゾニトリル系化
合物、トリーnーブチルホスフィン、ナトリウムジエチル
チオホスフェート、ミヒラーケトン、N-ニトロソヒドロ
キシルアミン誘導体、オキサゾリン化合物、四塩化炭
素、ヘキサクロロエタン等があり、光開始剤と共用する
ことにより一般に硬化速度の向上が計れる。
【0032】本発明において、必要に応じて剥離層ある
いは粘着層を形成する樹脂を電子線照射により硬化する
ことができる。本発明に用いる電子線照射は、透過力、
硬化力の面から加速電圧が100〜1000KVであり、
より好ましくは、100〜300KVの電子線加速器を用
い、ワンパスの吸収線量が0.5〜20Mradになるよう
にすることが好ましい。加速電圧あるいは電子線照射量
がこの範囲より、低いと電子線の透過力が低すぎて十分
な硬化が行なわれず、又、この範囲より大きすぎると、
エネルギー効率が悪化するばかりでなく、樹脂、添加剤
の分解、基材の強度低下等品質上好ましくない影響が現
われる。
【0033】電子線加速器としては、例えば、エレクト
ロカーテンシステム、スキャンニングタイプ、ダブルス
キャンニングタイプ等の何れでも良い。又電子線照射の
工程においてオーバーコート層上に合成樹脂フィルム、
金属箔、あるいは金属ドラム等を密着させてその表面形
状を転写しながら剥離層の硬化を行うことができる。
【0034】なお、電子線照射に際しては、酸素濃度が
高いと電子線硬化樹脂の硬化が妨げられるため、窒素、
ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行
い、酸素濃度を600ppm 以下、好ましくは400ppm
以下に抑制した雰囲気中で照射することが好ましい。
【0035】本発明の感熱記録体は、単なる両面感熱記
録のみならず表面は感熱記録で、裏面にインクジェット
記録層、熱転写記録層、電子写真記録層、感圧記録層等
異なる記録層を持つ両面記録体等にも使用できる。
【0036】本発明による感熱記録体においては、これ
らの支持体、又は感熱記録層、水性高分子中間層、硬化
したシリコーン樹脂層、不透明被覆シート上に文字印刷
や地紋印刷して用いることができる。又、本発明におい
て、接着性と濡れ性を良くするために、コロナ処理等に
よる表面処理を行なうことは何等差し支えない。
【0037】又、本発明の感熱記録体において、剥離用
支持体あるいは粘着用支持体にこの分野で用いられる発
色性、画質性、均一性付与のためのアンダーコート層を
設け、その上に感熱記録層を設けることができる。
【0038】本発明の感熱記録体においては、支持体上
に剥離層あるいは粘着層を設ける工程において、それぞ
れの剥離剤あるいは粘着剤の支持体への浸透を防止する
層として、支持体に剥離剤浸透防止層あるいは粘着剤浸
透防止層を設けることができる。具体的に、剥離剤浸透
防止層あるいは粘着剤浸透防止層は、支持体に接して水
溶性高分子あるいは親水性高分子の水溶液あるいはエマ
ルジョンにより設けることが可能で、例えば、以下の物
質が挙げられる。
【0039】天然高分子及び半合成高分子としてデンプ
ン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド
化デンプン、エステル化デンプン等の変性デンプン化合
物、アルギン酸ソーダ、アルギン酸プロピレングリコー
ルエステル等のアルギン酸化合物、カゼイン、ゼラチ
ン、プルラン、デキストラン、キチン、キトサン、ゴム
ラッテクス、アラビアゴム、フノリ、天然ガム、デキス
トリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシセルロース、カルボキシメチルセルロース等の変性
セルロース化合物等が挙げられる。合成高分子としては
完全ケン化あるいは部分ケン化ポリビニルアルコール、
アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコールと多価カルボン酸とのエステル化物、カルボキ
シ変性化ポリビニルアルコール、スルホン酸変性化ポリ
ビニルアルコール、オレフィン変性化ポリビニルアルコ
ール、ニトリル変性化ポリビニルアルコール、アミド変
性化ポリビニルアルコール、ピロリドン変性化ポリビニ
ルアルコール等の変性化ポリビニルアルコール化合物、
ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸アミド、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリ
ル酸ソーダ等のポリアクリル酸化合物、ポリビニルピロ
リドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルエーテル、ポ
リマレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、水溶性ア
ルキド樹脂等が挙げられる。
【0040】又、スチレン/無水マレイン酸共重合体、
スチレン/ブタジエン共重合体、ブタジエン/メタクリ
レート共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/アク
リル酸ラッテクス、等の合成高分子を水に分散したエマ
ルジョンを用いることができる。上記のような高分子を
単独で、あるいは混合して水溶液として必要ならば消泡
剤、分散剤等を併用して用いることができる。浸透防止
層は、樹脂あるいは溶媒が基材に浸透するのを防ぐもの
であればポリオレフィン樹脂の溶融ラミネート、あるい
はドライラミネート等により形成することもできる。
【0041】本発明の感熱記録体において、感熱記録層
にこの分野で通常使われる耐水性、耐薬品性、印刷性、
耐擦傷性、スティッキング防止、記録画像保存性の向
上、筆記性・捺印性等の付与を目的に、感熱記録層の上
面にオーバーコートすることが可能で、オーバーコート
を形成する樹脂に有機あるいは無機顔料を含有させるこ
とが可能である。たとえばカオリン、焼成カオリン、タ
ルク、ろう石、ケイソウ土、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグナシウム、炭酸マグネシウム、
酸化チタン、炭酸バリウム、チサンホワイト、尿素−ホ
ルマリン樹脂、スチレン等のプラスティックビーズ等が
挙げられる。このような顔料のオーバーコート樹脂に対
する割合は、樹脂100部に対して、顔料5部〜300
部程度である。顔料の割合がこの値より少ないと、期待
される効果を示さないし、この値より多いと粘度が増加
しすぎて、塗工が困難になり、又塗布量が増加して熱記
録性を低下させる。これらの有機あるいは無機顔料は、
断熱性を工場させる目的で、剥離剤浸透防止層、粘着剤
浸透防止層、剥離層、粘着層、剥離用支持体、粘着用支
持体等の中に含有することが可能である。
【0042】本発明の感熱記録体において、感熱記録
層、剥離層、粘着層、浸透防止層、オーバーコート層、
並びにアンダーコート層を塗布する方法としては、ブレ
ード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工
法、バー塗工法、ロール塗工法、エアナイフ塗工法、U
コンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、
マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本
あるいは5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カー
テン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、等公知の塗
工方法が利用可能である。感熱記録層は、乾燥後、カレ
ンダーで平滑化処理をすることが好ましい。又、粘着層
の形成方法としては、ポリプロピレン等の工程フィルム
上に設けた粘着剤を、支持体上に重ね合わせて転写し、
支持体上に粘着層を設ける方法もある。
【0043】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に詳細に説
明する。尚、以下に示す部及び%のいずれも重量基準で
ある。又、塗抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の
塗抹量である。
【0044】調製例1 次の配合からなる混合物をそれぞれサンドミルで平均粒
径が約1μmになるまで粉砕分散して、[A液]と[B
液]を調製した。 [A液] 3-(N-メチル-N-シクロヘキシル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン 40部 10%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 40部 [B液] ビスフェノールA 50部 2−ベンジルオキシナフタレン 50部 10%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 100部 次いで調製した[A液][B液]を用いて次の配合で感
熱塗液を調製した。 [A液] 50部 [B液] 250部 ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 216部 炭酸カルシウム 50部 水 417部
【0045】実施例1 40g/m2の上質紙の片面に、3%ポリビニルアルコ
ールで2g/m2の固形分塗布量で塗布、乾燥して水性
コート層を設けた上に熱硬化型のシリコーン樹脂(信越
化学工業製、商品名KL−838)に低温硬化型白金触
媒(商品名CATPL−8)を1%混合して、グラビア
ロールで固形分1.5g/m2となるように塗布、90
℃の温風循環式乾燥機にて熱硬化して剥離層を形成し
た。剥離層を設けた面の反対面に、調製例1で調製した
感熱塗液を6g/m2の割合で塗抹、乾燥して剥離側の
感熱記録紙を得た。別の40g/m2の上質紙の片面に
調製例1で調製した感熱塗液を6g/m2の割合で塗
抹、乾燥して感熱記録紙とした。剥離層の上に粘着剤と
してラドキュアスペシャリティズ社の粘着性樹脂IRR
84(反応開始剤として5重量%のチバガイギー社製、
イルガキュア651を含む)を10g/m2 となるよう
にオフセットグラビアコーターで塗布し、紫外線照射し
て重合せしめた後、感熱記録紙の非塗布面側を貼り合わ
せて一体化し、目的とする両面感熱記録体を得た。
【0046】実施例2 40g/m2の上質紙の片面に、エアナイフコーターを
用いて、ホルムアルデヒドを硬膜剤に混合した5%のゼ
ラチン溶液を乾燥重量2.5g/m2になるように塗布
し、セット後乾燥し、水性コート層を設けた。その上に
電子線硬化型シリコーン樹脂(信越化学工業製、商品名
X−62−7192)を5本リバースロールコーターで
1.0g/m2 になるように塗布し、電子線照射装置
(日新ハイボルテージ製、キュアトロン)に導入して電
子線加速電圧200kV、吸収線量3Mradの電子線照射を
行い、硬化し剥離側の感熱記録紙を得た。別の40g/
2の上質紙の片面に調製例1で調製した感熱塗液を6
g/m2の割合で塗抹、乾燥して感熱記録紙とした。剥
離層の上に粘着剤として大阪有機化学工業社のEB硬化
型粘着性樹脂、UV4110を15g/m2 となるよう
にオフセットグラビアコーターで塗布し、塗布面と上記
剥離側の感熱記録紙の剥離面を重ね合わせ、電子線照射
装置(日新ハイボルテージ製、キュアトロン)に導入し
て電子線加速電圧200kV、吸収線量3Mradの電子線照
射を行い、両方を貼り合わせたまま硬化して一体化し、
目的とする両面感熱記録体を得た。
【0047】実施例3 40g/m2の上質紙の片面に、エアナイフコーターを
用いて、ホルムアルデヒドを硬膜剤に混合した5%のゼ
ラチン溶液を乾燥重量2.5g/m2になるように塗布
し、セット後乾燥し、水性コート層を設けた。その上に
シリコーン樹脂エマルジョン(信越化学工業製、商品名
KM763)をブレードコーターで乾燥重量1.6g/
2 になるように塗布し、加熱乾燥した。更に、その上
に粘着剤(東洋インキ製、BPS8170)をコンマコ
ーターで10g/m2 となるように塗布、熱乾燥し粘着
用支持体として坪量40g/m2の上質紙を重ね合わせ
て一体化した。一体化した支持体の表面及び裏面に調製
例1で調製した感熱塗液をそれぞれ6g/m2の割合で
塗抹、乾燥して目的とする両面感熱記録紙とした。
【0048】比較例1 85g/m2の上質紙の片面に調製例1で調製した感熱
塗液を6g/m2の割合で塗抹、乾燥して感熱記録体を
得た。この感熱記録体の裏面に、調製例1で調製した感
熱塗液を6g/m2の割合で塗抹、乾燥して表裏共に感
熱記録層を有する感熱記録体を得た。
【0049】評価試験:以上の実施例で得た表裏共に感
熱記録層を有する感熱記録体をそれぞれ感熱印字試験機
を用いて、印加パルス3.0ミリ秒、印加電圧16.0
ボルトの条件で片面のみ全面ベタ印字発色させ印字濃度
を濃度計マクベスRD918で測定した。更に、その裏
面の感熱記録層の地肌のカブリを同様に濃度計マクベス
RD918で評価した。次に、上で用いた表裏共に感熱
記録層を有する感熱記録体の裏面に表面と同様な条件で
感熱印字を行い、その発色濃度を測定した。カールの試
験は、表裏共に感熱記録層を有する感熱記録体の片面全
面にベタ印字を施した後で、20℃、湿度65%の条件
で4時間放置し、カールの発生を目視で判定した。カー
ルが発生しない状態を○で、ややカールが発生する状態
を△で、カールが著しい状態を×で表わした。両面の印
字を行った後、剥離側感熱記録体を粘着側感熱記録体か
ら剥離して、粘着層の粘着性をステンレス板に接着さ
せ、万能型引っ張り試験機で接着強度(kgf/30m
m)を測定した。結果を表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】評価:表1の結果から明らかなように、本
発明の表裏共に感熱記録層を有する感熱記録体は、表面
を印字した場合にその記録濃度は充分高く、且つ支持体
間に設けた剥離層、粘着層の存在のためか裏面の感熱記
録層に熱発色等の影響を与えず、従って裏面の地肌カブ
リがない。又、剥離層等の存在による水分移動の制限の
ためか片面印字後においてもカールの発生がなく、カー
ル適性が良好である。更に、印字後において簡単に剥離
側感熱記録体と粘着側感熱記録体に分離でき、剥離側感
熱記録体は控えに使用でき、粘着側感熱記録体はラベル
用に使用するに十分な接着強度を有するものであった。
【0052】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の感熱記録体は、両面の記録濃度が高く、且つ感熱印字
した場合にその裏面感熱記録層への熱的な影響が防止で
き、両面とも地肌カブリのない感熱記録を行うことがで
き、カール適性も良好であり、表裏の印字が両方とも感
熱記録で行え、2本の熱ヘッドによる効率的な同時印字
が可能な表裏共に感熱記録層を有する感熱記録体を得る
ことができ、且つ、印字後において簡単に剥離側感熱記
録体と粘着側感熱記録体に分離でき、剥離側感熱記録体
は控えに使用できるため不要な剥離紙の排出がなく、粘
着側感熱記録体はラベル用に使用できるという便利な感
熱記録体であり、工業上価値のあるものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱記録体の断面図の概略図。
【符号の説明】
1 感熱記録層 2 剥離用支持体 3 剥離層 4 粘着層 5 粘着用支持体 6 感熱記録層 7 感熱記録体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表裏面に、発色剤及び該発色剤
    と接触して発色する顕色剤とを含有した感熱記録層を有
    する感熱記録体において、該感熱記録体が、感熱記録
    層、剥離用支持体、剥離層、粘着層、粘着用支持体、感
    熱記録層の順に積層された構造を有することを特徴とす
    る感熱記録体。
  2. 【請求項2】 該剥離用支持体に設けられた剥離層が、
    剥離用支持体に塗布された放射線硬化性のシリコーン樹
    脂を紫外線照射もしくは電子線照射、又はその両方によ
    り硬化した剥離層であることを特徴とする請求項1記載
    の感熱記録体。
  3. 【請求項3】 該粘着用支持体に設けられた粘着層が、
    剥離用支持体に塗布された放射線硬化性の粘着樹脂を紫
    外線照射もしくは電子線照射、又はその両方により硬化
    した粘着層であることを特徴とする請求項1記載の感熱
    記録体。
JP5210410A 1993-08-25 1993-08-25 感熱記録体 Pending JPH0761126A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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