JPH06344662A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH06344662A
JPH06344662A JP5135521A JP13552193A JPH06344662A JP H06344662 A JPH06344662 A JP H06344662A JP 5135521 A JP5135521 A JP 5135521A JP 13552193 A JP13552193 A JP 13552193A JP H06344662 A JPH06344662 A JP H06344662A
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JP
Japan
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emulsion
layer
heat
polymer
sensitive recording
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Application number
JP5135521A
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English (en)
Inventor
Gensuke Matoba
源輔 的場
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
Ichiro Matsuoka
一郎 松岡
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、密着性および耐水性に優れた
感熱記録体を提供することにある。 【構成】支持体上に、熱により互いに接触して発色する
発色剤と呈色剤を有する感熱記録層を設けた感熱記録体
において、支持体と感熱記録層との間に設けた下塗層、
感熱記録層、または感熱記録層上に設けた保護層の少な
くとも一層中に、オキサゾリル基を含有する高分子エマ
ルションを含有させた感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録体に関し、特
に密着性および耐水性に優れた感熱記録体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱ヘッドの熱エネルギーにより
発色可能な感熱記録体はよく知られている。かかる感熱
記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクト
でかつその保守も比較的容易であるため、ファクシミリ
や各種計算機等の記録媒体としてのみならず感熱ラベル
等巾広い分野において使用されている。その利用分野の
一つとして、プリンター用のカット紙が注目されてい
る。かかるカット紙は、カット時に発生する紙粉が問題
となっている。
【0003】さらに、支持体として高分子プラスチック
フィルムに直接感熱記録層または感熱記録体を構成する
層を塗布した場合、高分子プラスチックフィルムとその
上に形成された層との密着が悪く、例えば記録体を断裁
した場合、断面より構成層が剥離したり、著しい場合は
塗布後経時により構成層が、自然に支持体より剥離する
という欠点があるため、感熱記録体を構成する層を塗布
する前に、予め高分子プラスチックフィルム表面にコロ
ナ処理やプラズマ処理を施す方法や、また特開昭49-889
74、特告昭49-45718などにみられるような下塗層を設け
た高分子プラスチックフィルムを用いる方法等により、
支持体と感熱層を構成する層との密着性の向上が図られ
てきた。
【0004】ところが、単にコロナ処理を施す方法で
は、当初は密着性の向上の効果が認められるものの、経
時的にその効果が減衰したり、また下塗層を設ける方法
では、下塗層用塗料が専ら非水系であり、ソルベントフ
リーという時代の要請に反していること、また加工され
た支持体が高価なものになったり、工程の増加に伴いフ
ィルムへの欠点の混入が増加する等、必ずしも満足な結
果が得られていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、密着
性および耐水性に優れた感熱記録体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、支持体上
に、熱により互いに接触して発色する発色剤と呈色剤を
有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、支持体
と感熱記録層との間に設けた下塗層、感熱記録層、また
は感熱記録層上に設けた保護層の少なくとも一層中に、
オキサゾリル基を有する高分子エマルションを含有させ
ることにより、上記目的が達成されることを見出し、本
発明を完成するにいたった。
【0007】
【作用】本発明において下塗層、感熱記録層、または保
護層中に使用されるオキサゾリル基を有する高分子エマ
ルションは、感熱記録層の場合、感熱記録層の全固形分
の2〜40重量%、好ましくは5〜25重量%程度用い
るのが望ましい。また下塗層および保護層の場合はそれ
ぞれの全固形分に対し10〜80重量%、好ましくは2
0〜70重量%程度用いるのが望ましい。オキサゾリル
基を有する高分子エマルションの具体例としては、例え
ばアクリルエマルション、スチレン・アクリルエマルシ
ョン、スチレン・ブタジエンエマルション、アクリルニ
トリル・スチレンエマルション、エチレン・酢酸ビニル
エマルション、エチレン・酢酸ビニル・塩化ビニルエマ
ルション等が挙げられるが、勿論これらに限定されるも
のでなく、また2種以上の併用も可能である。さらに、
密着性を向上させる機構としてオキサゾリル基が高分子
プラスチックフィルム表面に存在するカルボキシル基と
付加結合し、アミドエステル結合の生成により強い密着
性が発現するものと推定されるが、オキサゾリン基1個
当たりの高分子の分子量、即ち官能基当量が大きくなる
ほど上記の反応は起こり難くなり本発明の目的とする効
果を得ることが出来なくなるため、オキサゾリル基を有
する高分子の官能基当量が200〜5000好ましくは
200〜2000である反応性多官能オキサゾリン化合
物が望ましい。
【0008】本発明において使用される支持体は特に限
定されないが、支持体として高分子プラスチックフィル
ムを用いた場合密着性に関し顕著な効果が得られる。ま
た、本発明に用いられる高分子プラスチックフィルムと
は、表面加工法または内部紙化法等のフィルム法によっ
て得られる合成紙、および無延伸または少なくとも一軸
に延伸されたポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系、三酢酸セルロー
ス等のセルロース誘導体など公知既存のプラスチックフ
ィルム、さらにこれらを貼り合わせた複合体等があげら
れる。特にポリオレフィン系フィルムに対して、その効
果が顕著である。
【0009】また、本発明でいう感熱記録体の感熱記録
層を構成する熱により互いに接触して発色する発色剤と
呈色剤の組み合わせとしては、両者が接触して呈色反応
を起こすような組み合わせならば、いずれも使用可能で
ある。例えば、無色ないし淡色の塩基性染料と酸性物質
との組み合わせ、ステアリン酸第二鉄等の高級脂肪酸金
属塩と没食子酸のようなフェノール類との組み合わせ、
ジアゾニウム化合物とカプラーおよび塩基性物質との組
み合わせ、芳香族イソシアネートとアミノ化合物との組
み合わせ等が挙げられるが、とりわけ記録感度に優れた
無色ないし淡色の塩基性染料と酸性物質との組み合わせ
が好ましい。
【0010】かかる無色ないし淡色の塩基性染料として
は、各種のものが公知であり、例えば下記のものが例示
される。3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチル
アミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール
−3−イル)フタリド、3−(pジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバ
ゾール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノ
フェニル−3−(1−メチルピロール−3−イル)−6
−ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染
料、4−4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベ
ンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメ
チレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブ
ルー等のチアジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフ
トピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−
フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト(6’−メ
トキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−
ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−ア
ニリノラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラ
クタム、ローダミン−(o−クロロアニリノ)ラクタム
等のラクタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキ
シフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6メチル−7−クロロフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メ
チルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N
−メチル−N−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−N−クロロエチル−N−メチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミ
ノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−
トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジブチルア
ミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−フェニ
ルアミノ)フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N
−メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−ピリジノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フ
ェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−
ジブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フ
ルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチ
ルフェニルアミノフルオラン、3−(N−メチル−N−
n−アミル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−n−アミル)アミ
ノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−メチル−N
−n−ヘキシル)アミノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−(N−エチル−N−β−エチルヘ
キシル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−シクロペンチル)アミノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン等のフルオ
ラン系染料等。なお、これらの染料に限定されるもので
はなく、必要に応じて二種以上の染料の併用も可能であ
る。
【0011】また、上記塩基性染料と組み合わせて使用
される酸性物質についても、各種の化合物が知られてお
り、例えば下記のものが例示される。4−tert−ブチル
フェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ア
セチルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、
4、4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、ハイドロ
キノン、4、4’−イシプロピリデンジフェノール、
4、4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4、4’
−(1、3−ジメチルブチリデン)ビスフェノール、
4、4’−ジヒドロキシジフェニルサルファイド、4、
4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4、4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシ−3’,4’−トチメチレンジフ
ェニルスルホン、4−ヒドロキシ−3’,4’−テトラ
メチレンジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−
4’−メチルジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−
4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,3−ジ〔2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼ
ン、ヒドロキシベンジルエーテル、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)酢酸ブチルエステル、4−ヒドロキシベン
ゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4
−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香
酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロ
キシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec
ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンチル、4−ヒドロ
キシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安
息香酸トリクロロフェニル、4−ヒドロキシ安息香酸フ
ェニルプロピル、4−ヒドロキシ安息香酸フェネチル、
4−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、ノボラ
ック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノー
ル性化合物、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、ト
リクロル安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル−
4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、3−イソプロピ
ルサリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3,5−
ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル
酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロ
ル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−フェ
ニル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、
およびこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸
と、例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシ
ウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属
との塩。なお、これらの呈色剤も勿論必要に応じて二種
以上を併用することができる。
【0012】発色剤と呈色剤の使用比率は、用いられる
発色剤や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるもので、
特に限定されるものではないが、例えば塩基性染料と酸
性物質を使用する場合には、一般に塩基性染料100重
量部に対して100〜700重量部、好ましくは150
〜400重量部程度の酸性物質の使用が望ましい。
【0013】これらの物質を含む塗液は、一般に水を分
散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミル等
の攪拌・粉砕機により、発色剤と呈色剤とを一緒にまた
は個別に分散して調製される。
【0014】塗液中には、特定の高分子エマルションと
共にデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ジイ
ソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無
水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合
体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルション、尿
素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂等の使用が可能であ
る。
【0015】さらに、塗液中には各種の助剤を添加する
ことができ、例えばジオクチルスルフォコハク酸ナトリ
ウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウ
リルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金
属塩等の分散剤、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料等
が挙げられる。なお、記録ヘッドへのカス付着を改善す
るために、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、焼成クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シ
リカ、活性白土等の無機顔料を添加することもできる。
また、サーマルヘッドとの接触でスティッキングを生じ
ないように、ステアリン酸、ポリエチレン、カルナバロ
ウ、パラフィンワックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸カルシウム、エステルワックス等の分散液やエマル
ション等を添加することもできる。
【0016】さらに、必要に応じてステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸
アミド類、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス
(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−te
rt−ブチルフェニル)ブタン等のヒンダードフェノール
類、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス
(3−メチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2
−(4−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフトールベ
ンジルエーテル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,
4−ジエトキシナフタレン等のエーテル類、ジブチルテ
レフタレート、ジベンジルテレフタレート、1−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル等のエステル
類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオ
キシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、p−ベンジル−
ビフェニールおよび各種公知の熱可融性物質を増感剤と
して併用することもできる。
【0017】本発明では感熱記録層上に保護層を形成さ
せて保存性をより高めることができる。かかる保護層形
成のために使用される上記特定の高分子エマルション以
外に他の水性高分子を併用することも可能で、特に強固
なフィルムを形成するポリビニルアルコールとの併用が
好ましい。
【0018】保護層中には、印刷適正やステイッキング
をより改善するために、必要に応じて顔料を添加するこ
とができるが、その具体例としては、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪
素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タ
ルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、コロイダルシ
リカ等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロン
パウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹
脂フィラー、生澱粉粒子等の有機顔料等が挙げられる。
その使用量は一般に樹脂成分100重量部に対して5〜
500重量部程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0019】さらに、保護層を形成する塗液中には必要
に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワッ
クス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、
消泡剤、カリミョウバン、酢酸カルシウム等の水溶性多
価塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐
水性を一層向上させるためにグリオキサール、ホウ酸、
ジアルデヒトデンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を
添加することもできる。
【0020】本発明では、下塗層を設けることにより、
感熱記録層が均一に塗布されると共に感熱記録層の密着
性がより改良される。かかる下塗層中には特定の高分子
エマルション以外に、他の水性高分子や顔料等を併用す
ることが好ましい。
【0021】本発明の感熱記録体において、下塗層、感
熱記録層、および保護層の形成方法については特に限定
されるものではなく、従来から周知慣用の技術によって
形成することができる。たとえば、エアーナイフコータ
ー、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー、カーテンコーター等適当な塗布装置から適宜選択し
て用いられる。
【0022】また塗液の塗布量についても特に限定され
るものではなく、感熱記録層用の塗液は通常乾燥重量で
2〜12g/m2 、好ましくは3〜8g/m2 の範囲で
調節されるのが望ましい。保護層用塗液は乾燥重量で
0.1〜10g/m2 、好ましくは0.5〜7g/m2
程度、下塗層用塗液は乾燥重量で0.1〜5g/m2
範囲で調節されるのが望ましい。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」および「%」は、特に断らないかぎり
それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0024】実施例1 A液の調製 3−ジ(N−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アリニ
ノフルオラン10部、1,2−ビス(3−メチルフェノ
キシ)エタン20部、メチルセルロースの5%水溶液2
0部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平
均粒子径が2μmとなるまで粉砕した。 B液の調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン30部、メチルセルロースの5%水溶液40部、お
よび水20部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径
が2μmとなるまで粉砕した。
【0025】 感熱記録層の形成 A液90部、B液90部、酸化珪素顔料30部、10%
ポリビニルアルコール水溶液50部、およびオキサゾリ
ル基含有アクリル・スチレン系エマルション(商品名:
CX−K2030E、日本触媒社製、官能基当量55
0、固形濃度40%)50部を混合・攪拌し塗液とし
た。上記のように調製した感熱記録層用の塗液を、60
μm二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:パイレ
ンフィルムP−2264、東洋紡績社製)に、、乾燥後
の塗布量が5.0g/m2 となるように塗布・乾燥して
感熱記録層を得た。
【0026】 保護層の形成 アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール(商品名:
ゴーセファイマーZ─200、日本合成化学社製 )の
10%水溶液100部、オキサゾリル基含有アクリル・
スチレン系エマルション(商品名:CX−K2030
E、日本触媒社製、官能基当量550、固形濃度40
%)25部、カオリン(商品名:UW−90、EMC社
製)15部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液6部、
および水30部からなる組成物を混合攪拌して得た保護
層用塗液を、感熱記録層上に乾燥後の塗布量が5g/m
2 となるように塗布乾燥した後、スーパーカレンダー処
理を行い感熱記録体を得た。
【0027】実施例2 実施例1において、オキサゾリル基含有アクリル・スチ
レン系エマルション(商品名:CX−K2030E、日
本触媒社製、官能基当量550、固形濃度40%)の代
わりにオキサゾリル基含有アクリル・スチレン系エマル
ション、(商品名:CX─K1030E、日本触媒社
製、官能基当量1100、固形濃度40%)とした以外
は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0028】実施例3 使用する60μm二軸延伸ポリプロピレンフィルムの代
わりに、(商品名:サントックス OP PA30#6
0、徳山曹達社製)を用いた以外は実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0029】実施例4 使用する支持体を60μm二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムの代わりに、75μm二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルム(商品名:エステルフィルムE−50
00、東洋紡績社製)を用いた以外は実施例1と同様に
して感熱記録体を得た。
【0030】実施例5 使用する支持体を60μm二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムの代わりに、坪量50g/m2 の上質紙を用いた以
外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0031】実施例6 下塗層の形成 アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール(商品名:
ゴーセファイマーZ─200、日本合成化学社製 )の
10%水溶液100部、オキサゾリル基含有アクリル・
スチレン系エマルション(商品名:CX−K2030
E、日本触媒社製、官能基当量550、固形濃度40
%)25部からなる組成物を混合攪拌して得た下塗層用
塗液を、60μm二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商
品名:パイレンフィルムP−2264、東洋紡績社製)
に、乾燥後の塗布量が1.0g/m2となるように塗布
・乾燥して下塗層を設けた以外は実施例1と同様にして
感熱記録体を得た。
【0032】比較例1、2、3 実施例1、4、5の感熱記録層および保護層用の塗液に
おいて、オキサゾリル基含有アクリル・スチレン系エマ
ルションの代わりにアクリル・スチレン系エマルション
(固形濃度40%)を用いた以外は、それぞれ実施例1
(比較例1)、4(比較例2)、5(比較例3)と同様
にして感熱記録体を得た。
【0033】比較例4 D液の調製 レゾルシングリシジルエーテル6部、ポリエチレンイミ
ン1部、メタノール900部を混合・攪拌しD液を得
た。D液を60μm二軸延伸ポリプロピレンフィルム
(商品名:パイレンフィルムP−2264、東洋紡績社
製 )に、乾燥後の塗布量が0.1g/m2 となるよう
に塗布・乾燥した後、その塗布面に比較例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0034】かくして得られた10種類の感熱記録体に
ついて、下記の評価を行った。 密着性 セロテープ(日バン製)を記録面に貼り、100g/c
2の圧力で1分間押圧したのち、剥離角150°、剥
離速度15m/分でセロテープを剥離し、その後の記録
面の状態を下記の基準により評価した。また、同様の評
価を、温度40℃、湿度90% RH の環境下に24時間
放置したのち行った。 [評価基準] ランク1 記録面の剥離は全く認められなかった ランク2 10%未満の記録面の剥離が認められた ランク3 10%以上30%未満の記録面の剥離が認め
られた ランク4 30%以上60%未満の記録面の剥離が認め
られた ランク5 60%以上95%未満の記録面の剥離が認め
られた ランク6 95%以上の記録面の剥離が認められた
【0035】 発色性 熱傾斜計(東洋精器 TYPE GH−100)を用
い、110℃(加熱時間5秒、圧力1.5kg/c
2)で記録体を発色させ、発色部および未発色部の濃
度をマクベス濃度計(マクベス社製:RD−914,ビ
ジュアルフィルター)で測定した。 耐水性 温度40℃、湿度90% RH の環境下に24時間放置さ
れた感熱記録体の記録面に水滴を一滴垂らした後、指で
10回擦って、記録面の剥がれ度合いを目視判定した。 [評価基準] ◎・・・・・記録層の剥離が全く認められなかった。 ○・・・・・記録層の剥離が少し認められた。 △・・・・・記録層の剥離がやや多く認められた。 ×・・・・・記録層の剥離が非常に多く認められた。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の感熱記録体は、密着性と耐水性に優れたものであっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、熱により互いに接触して発色
    する発色剤と呈色剤を有する感熱記録層を設けた感熱記
    録体において、支持体と感熱記録層との間に設けた下塗
    層、感熱記録層、または感熱記録層上に設けた保護層の
    少なくとも一層中に、オキサゾリル基を有する高分子エ
    マルションを含有させたことを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】支持体が高分子プラスチックフィルムであ
    る請求項1記載の感熱記録体。
JP5135521A 1993-06-07 1993-06-07 感熱記録体 Pending JPH06344662A (ja)

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Cited By (5)

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