JP3139209B2 - 感熱記録材料用フィルム及びそれを用いた感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料用フィルム及びそれを用いた感熱記録材料

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JP3139209B2 JP05106923A JP10692393A JP3139209B2 JP 3139209 B2 JP3139209 B2 JP 3139209B2 JP 05106923 A JP05106923 A JP 05106923A JP 10692393 A JP10692393 A JP 10692393A JP 3139209 B2 JP3139209 B2 JP 3139209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料用フィル
ム及び該フィルムが用いられた感熱記録材料に関し、よ
り詳しくは、充分な隠蔽性と腰の強度を有する感熱記録
材料用フィルム、及び該フィルムが支持体として用いら
れ、解像度に優れ、高濃度で鮮明な記録像を実現し得る
感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、紙等の支持体上に感熱
記録層が設けられたものであり、感熱記録層中には発色
剤と該発色剤に接触したときに呈色する呈色剤が含有さ
れている。この感熱記録材料を、熱ペンや熱ヘッド等で
加熱して発色像を得るようにしているものや、加熱昇華
性染料や加熱溶融性インクの受容層を支持体上に設け、
熱ペンや熱ヘッド等の加熱によって該染料やインクを受
容層上に転写して像を得るようにしているものがある。
【0003】このような感熱記録材料は比較的安価であ
るので、ファクシミリ、各種計算機、医療用機器、コン
ピューター、感熱複写機、その他各種機器のプリンター
等の記録媒体として幅広い分野で使用されている。
【0004】最近では、各種機器類の発達と用途の多様
化が急速に進展しており、各種機器類夫々の要求に対応
し得るような感熱記録材料の開発が要望されている。た
とえば記録機器の高速度化という要求に対応するために
は、微小な印字エネルギーでも高濃度でかつ鮮明な像が
得られる感熱記録材料が望まれる。この要望に応ずるに
は、感熱記録層自体の検討だけでなく、支持体について
も種々検討することが必要であると認識されるに至り、
従来の天然紙に代えて合成紙や合成樹脂フィルムが支持
体として使用されるケースも増えている。合成紙として
はポリエステルに非相溶のポリマー(以下、非相溶樹脂
と呼ぶ)、すなわちポリオレフィン系樹脂(たとえば特
開昭49−134755号公報)やポリスチレン系樹脂
(たとえば特公昭49−2016号公報、特公昭54−
29550号公報)やポリアリレート樹脂(たとえば特
公昭58−28097号公報)をブレンドし、延伸によ
って空洞を発生せしめる方法等の多数の提案がなされて
いる。
【0005】そして、微小な印字エネルギーで高濃度か
つ鮮明な像を得るために、例えば特開昭59−1716
85号公報には、支持体上に熱発泡剤と熱可塑性高分子
とからなる層を設け、この層を加熱することによって微
小な気泡を含んだ弾力性および断熱性に優れたアンダー
コート層を形成することが開示されている。この感熱記
録材料では、アンダーコート層が弾力性および断熱性に
優れるので、微小な印字エネルギーでも比較的高濃度で
鮮明な記録像が得られる。しかしながら、感熱記録材料
の製造に際して、熱発泡剤を発泡させる工程が必要であ
る上、この発泡工程において発泡の度合を調整すること
が難しく、従って均一な発泡層を形成することが困難で
ある。その結果、例えばビデオプリンターなどに要求さ
れるような繊細な画像の再現性は不十分である。
【0006】また、特開昭59−225987号公報に
は、発泡層の上に顔料コート層を設けて発泡層表面の平
滑性を改良する方法が開示されている。しかしながら、
感熱記録層には微細な凹凸が存在したままであるため、
満足できる解像性を備えた感熱記録材料を得るには至っ
ていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題を解決し、充分な隠蔽性と腰の強度を有
する感熱記録材料用フィルム、及び該フィルムが感熱記
層の支持体として用いられ、解像度に優れ、微小な印
字エネルギーでも高濃度かつ鮮明な記録像を得ることの
できる感熱記録材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱記録材料用
フィルムは、微細空洞を含有し、空洞含有率Vが10〜
50体積%であるポリエステル系樹脂フィルムよりなる
感熱記録材料用延伸フィルムにおいて、ポリエステル系
樹脂フィルムが2以上の層よりなり、感熱記録層(C)
側となるべき外層(A)の空洞含有率Vaが、前記外層
の隣接層(B)の空洞含有率Vbより大きく、かつ前記
外層の空洞含有率Vaが20〜70体積%、同層の厚さ
Taが1〜10μmであり、前記隣接層の空洞含有率V
bが5〜30体積%であることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明の感熱記録材料は、前記感熱
記録材料用フィルムが、前記外層(A)が感熱記録層
(C)側となるようにして、感熱記録層の支持体として
用いられていることを特徴とするものである。
【0010】以下、本発明について、詳細に説明する。
【0011】本発明においては、上記のように、ポリエ
ステル系樹脂フィルムの微細空洞の含有率Vは10〜5
0体積%である。この空洞含有率Vが10体積%未満で
は、フィルムの断熱性やクッション性が低くなり、良好
な像が得られにくくなると共に隠蔽力が劣る。一方、空
洞含有率Vが増すほどフィルムのクッション性や断熱性
が良好となり、良好な像が得られ、またフィルムの隠蔽
力も優れたものとなるが、空洞含有率Vが50体積%を
超えると、フィルムの腰が弱くなってしまう。
【0012】本発明においては、ポリエステル系樹脂フ
ィルムの上記各層(A)(B)と感熱記録層(C)との
配置関係については、C/A/B、C/A/B/Aの積
層構造が好ましい典型例として挙げられる。C/A/B
/Aの積層構造のように、感熱熱記録層(C)の反対面
に高い空洞含有率のフィルム(A)が露出している場合
には、フィルム(A)の強度を補償するためにフィルム
(A)の上面にごく薄い保護フィルム層を設けてもよ
い。
【0013】ポリエステル系樹脂フィルム全体の厚さ
は、一般に25〜300μmであり、前記外層(A)の
厚さTaは、1〜10μmであり、2〜6μmが特に好
ましい。
【0014】また、ポリエステル系樹脂フィルムの各層
(A)(B)の微細空洞含有率については、前記のよう
に、外層(A)の空洞含有率Vaが20〜70体積%で
あり、前記隣接層(B)の空洞含有率Vbが5〜30体
積%であ
【0015】Va、VbおよびTaが上記の範囲である
ポリエステル系樹脂フィルムは、これを支持体として感
熱記録材料に用いた場合、感熱記録像の品位が非常に優
れるだけでなく、隠蔽性、紙の腰、各種機器における通
紙性が優れるので特に好ましい。
【0016】本発明におけるポリエステル樹脂とは、テ
レフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸の
ような芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコールのようなグリコール
とを重縮合させて製造されるポリエステルである。これ
らのポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグリコール
とを直接反応させるか、芳香族ジカルボン酸のアルキル
エステルとグリコールとをエステル交換反応させた後重
縮合させるか、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコ
ールエステルを重縮合させるなどの方法によって製造さ
れる。かかるポリエステル樹脂の代表例としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
あるいはポリエチレン−2,6−ナフタレートなどが挙
げられる。このポリエステルはホモポリマーであっても
よく、第三モノマー成分を共重合したものであってもよ
く、またホモポリマーと共重合ポリエステルを混合した
もののいずれでもよい。よって本発明においては、フィ
ルムの腰の強度や引っ張り強度をもたせる場合は、エチ
レンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位
あるいはエチレン−2,6−ナフタレート単位が70モ
ル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは
90モル%以上であるポリエステルが好ましい。逆に柔
軟性をもたせる場合、また易接着性をもたせる場合は、
共重合ポリエステルまたは共重合ポリエステルとホモポ
リマーとの混合物などが好ましい。どの場合においても
目的に応じて選べばよく、本発明においては特に限定さ
れるものではない。
【0017】本発明の該ポリエステルと該ポリエステル
に非相溶性の熱可塑性樹脂とを混合させた重合体混合物
は、たとえば各樹脂のチップを混合し、押出機内で溶融
混練した後、押出して固化することによって得る方法
や、あらかじめ混練機によって両樹脂を混練したもの
を、更に押出機により溶融押出して固化する方法や、ポ
リエステルの重合工程において、ポリエステルに非相溶
性の熱可塑性樹脂を添加し、攪拌分散して得たチップを
溶融押出して固化する方法などによっても得られる。固
化して得られた重合体(未延伸シート)は通常、無配向
もしくは弱い配向状態のものである。また、ポリエステ
ルに非相溶性の熱可塑性樹脂は、ポリエステル中に、球
状もしくは楕円球状、もしくは糸状など様々な形状で分
散した形態をとって存在する。
【0018】本発明のポリエステル系合成樹脂フィルム
は次のようにして得ることができる。すなわち、まずポ
リエステル系樹脂と該樹脂に対して非相溶な物質を混合
し、溶融押し出しして未延伸フィルムを得る。次に、こ
れを逐次二軸延伸すると、延伸時に前記非相溶性物質が
核となって延伸方向に伸びた微細空洞が発生する。この
際延伸倍率が高い程、また延伸温度が低い程、空洞発生
量が増加する傾向にあるので、空洞含有率Vが10〜5
0体積%となるように、延伸倍率および延伸温度を調整
して二軸延伸を行う。
【0019】前記ポリエステル系樹脂に対して非相溶な
物質としては、ポリエステルと非相溶性の熱可塑性樹脂
や無機物質を用いることができる。このような熱可塑性
樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂等を挙げ
ることができる。これらのうち特に、ポリスチレン系樹
脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン系樹脂が好ましい。これら熱可塑性樹脂の配合
量は、形成すべき空洞の量によって異なってくるが、一
般には、ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂の混合物全
体に対して3〜35重量%が好ましい。また、無機物質
としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、シリカ、
酸化チタン、アルミナ、硫酸アルミニウム等を挙げるこ
とができ、特に炭酸カルシウムが好ましい。無機物質の
配合量は、ポリエステル系樹脂に対して5〜50重量%
が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。これら
熱可塑性樹脂、無機物質は、一種のみを用いても良い
が、二種以上を用いることもできる。
【0020】また本発明においては、ポリエステル系樹
脂フィルムに、白度や隠蔽力の調整のために酸化チタン
等の白色顔料を加えても良い。さらに合成樹脂フィルム
の性能を損なわない程度に、その他の添加物、例えば安
定剤、帯電防止剤、染料、顔料等を添加することもでき
る。また合成樹脂フィルム上に帯電防止剤等を塗布して
も良い。
【0021】本発明の感熱記録材料は、以上のように構
成されているポリエステル系樹脂フィルム支持体上に感
熱記録層が設けられたものである。通常は支持体上に直
接感熱記録層を設けるのであるが、合成樹脂フィルム支
持体と感熱記録層との接着性が悪い場合には、アンダー
コート層や接着剤層等の中間層を設けることができる。
【0022】本発明においては、感熱記録層に公知の発
色剤および呈色剤を含有させる。これら発色剤と呈色剤
の組合わせについては、両者が接触して呈色反応を起こ
すような組合せならいずれも使用可能である。このよう
な組合わせについては、例えば無色ないし淡白の塩基性
染料と無機ないし有機の酸性物質との組合せ、あるいは
ステアリン酸第二鉄などの高級脂肪酸金属塩と没食子酸
のようなフェノール類との組合わせ、さらにジアゾニウ
ム化合物とカプラー及び塩基性物質との組合わせ等を挙
げることができる。
【0023】前記無色ないし淡色の塩基性染料としては
各種のものが公知であり、例えば3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタ
リド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−3−イン)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリールメタン系染料、4,4−ビ
ス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、
N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニル
メタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−
ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系
染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−
ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチル−ナフト−(6’−メトキシベンゾ)ス
ピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等
のスピロ系染料、ローダミン−Bアニリノラクタム、ロ
ーダミン−(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミ
ン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染
料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジメチルアミド−6−メトキシフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−p
−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル−N−ベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N
−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラン、3
−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロペンチル
−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メ
チル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシフ
ェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イ
ソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3
−ピペジリノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロ
フェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7
−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルフルオラ
ン、3−N−メチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エ
チル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン等のフルオラン系染料等が挙
げられる。
【0024】また塩基性染料と接触して呈色させる無機
ないし有機の酸性物質としても各種のものが公知であ
り、例えば無機酸性物質として、活性白土、酸性白土、
アタバルジャイト、ベントナイト、コロイダルシリカ、
珪酸アルミニウム等が例示され、有機酸性物質として、
4−tert−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジフ
ェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ヒ
ドロキシアセトフェノール、4−tert−オクチルカ
テコール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
tert−イソブチルフェノール)、4,4’−イソプ
ロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェ
ニルフェノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノ
ール(ビスフェノールA)、2,2’−メチレンビス
(4−クロロフェノール)、ハイドロキノン、4,4’
−シクロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキシ安
息香酸ベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ヒ
ドロキノンモノベンジルエーテル、ノボラック型フェノ
ール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性化合物、
安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル
安息香酸、テレフタル酸、3−sec−ブチル−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−t
ert−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、
3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−
tert−ブチルサリチル酸、3−フェニル−5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ
−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン
酸、及び前記フェノール性化合物や芳香族カルボン酸と
例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウ
ム、チタン、マンガン、すず、ニッケル等の多価金属と
の塩等が例示される。
【0025】これら発色剤および呈色剤は、それぞれ1
種のみを用いてもよいが、必要に応じて2種以上を併用
することもできる。また発色剤と呈色剤の使用比率は、
用いられる発色剤や呈色剤の種類に応じて適宜選択され
るもので、特に限定されるものではないが、例えば発色
剤として塩基性染料を用いた場合、塩基性染料1重量部
に対して呈色剤は、一般に1〜20重量部、好ましくは
2〜10重量部使用される。
【0026】これら発色剤と呈色剤を含む塗液は、一般
に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、サン
ドミル等の攪拌、粉砕機により発色剤と呈色剤とを一様
に又は別々に分散して調製される。
【0027】塗液中には一般に、デンプン類、ヒドロキ
シエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、
ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニ
ルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合
体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン
・アクリル共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体
エマルジョン、尿素樹脂、メラニン樹脂、アミド樹脂等
のバインダーを全固形分の2〜40重量%、好ましくは
5〜25重量%含有させる。
【0028】さらに、塗液中には必要に応じて各種の助
剤を添加することができる。例えばジオクチルスルフォ
こはく酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウ
ム塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系等の
紫外線吸収剤、その他消泡剤、蛍光塗料、着色染料、導
電性物質等が適宜添加される。
【0029】また必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバ
ロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワッ
クス類、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビ
スアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、や
し脂肪酸アミド類等の脂肪酸アミド類、2,2’−メチ
レンビス(4−メチル−6−tert−ブチフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチフェニル)ブタン等のヒンダー
ドフェノール類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4
−ベンジルオキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−
ジフェノキシエタン、1−フェノキシ−2−(4−メチ
ルフェノキシ)エタン、テレフタル酸ジメチルエステ
ル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベ
ンジルエステル、p−ベンジル−ビフェニル、1,4−
ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレ
ン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等のエ
ステル類、さらには各種公知の熱可融性物質やカオリ
ン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸
化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の
無機顔料を添加することもできる。
【0030】本発明の感熱記録材料において、感熱記録
層の形成方法については特に限定されるものではなく、
例えばエアーナイフコーティング、ブレードコーティン
グ等により塗液を塗布・乾燥する方法等によって形成さ
れる。また塗液の塗布量についても特に限定されるもの
ではなく、通常塗布後の乾燥重量で2〜12g/m2
好ましくは3〜10g/m2 の範囲である。
【0031】なお、本発明においては、感熱記録材料の
感熱記録層上に、記録層を保護する等の目的でオーバー
コートを設けることもできる。また、感熱記録材料表面
に粘着剤処理を施し、粘着ラベルに加工する等、感熱記
録材料製造分野における各種の公知技術を必要に応じて
適用することができる。
【0032】
【作用】本発明の感熱記録材料用フィルムは、微細空洞
を含有し、空洞含有率Vが10〜50体積%であるポリ
エステル系樹脂フィルムよりなり、前記樹脂フィルムが
2以上の層よりなり、感熱記録層側となるべき外層の空
洞含有率Vaが、前記外層の隣接層の空洞含有率Vbよ
り大きく、かつ前記外層の空洞含有率Vaが20〜70
体積%、同層の厚さTaが1〜10μmであり、前記隣
接層の空洞含有率Vbが5〜30体積%であるものであ
るので、充分な隠ぺい性と腰の強度を有し、かつ断熱性
およびクッション性に優れる。さらに、微細空洞は、従
来のように発泡によって形成されたものではなく、延伸
時に形成されたものであるので、フィルム表面の平滑性
に非常に優れる。
【0033】また、本発明の感熱記録材料は、前記感熱
記録材料用フィルムが、前記外層が感熱記録層側となる
ようにして、感熱記録層の支持体として用いられている
ので、微小な印字エネルギーであっても、熱エネルギー
を有効に感熱記録層で利用することができる。さらに、
感熱記録層には微細な凹凸が存在しない。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例中の「部」及び「%」は、特に断わら
ない限りそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0035】実施例における各測定項目の測定法は下記
のごとくである。
【0036】1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをフェノール(6重量部)とテトラクロロ
エタン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で測定
した。
【0037】2)見かけ比重 フィルムを5.00cm×5.00cmの正方形に正確
に切断した。そして、フィルムの厚みを50点測定し平
均厚みをtμmとし、フィルムの重さを0.1mgの単
位まで測定しwgとし、下式によって計算した。
【0038】
【数1】
【0039】3)単層フィルムの空洞含有率V 下式によって計算した。
【0040】
【数2】 ただし、
【数3】
【数4】
【0041】上式におけるxiはi成分の重量分率、d
iはi成分の真比重を表す。各成分の真比重の値は、ポ
リエチレンテレフタレート1.40、一般用ポリスチレ
ン1.05、ポリプロピレン0.91、アナターゼ型二
酸化チタン3.9を用いた。
【0042】4)多層フィルムの空洞含有率V フィルムの断面の各層を走査型電子顕微鏡で写真撮影
し、各層の空洞をトレーシングフィルムにトレースし塗
りつぶした図を作成した。この図を画像解析装置で画像
処理し、空洞率を面積率で求め、この値をそのまま体積
%として表示した。
【0043】・使用した走査型電子顕微鏡 日立製作所製、S−510型の走査型電子顕微鏡 ・使用した画像解析処理装置 ルーゼックスIID(ニレコ株式会社)
【0044】5)光線透過率 JIS−K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの光線
透過率を測定した。この値が小さいほど隠蔽性が高い。
【0045】6)記録画質の評価 実用ビデオプリンター(商品名:UP−103、ソニー
社製)で記録して得られた記録像をマクベス濃度計(商
品名:RD−914、マクベス社製)で測定した。その
時の記録濃度が0.6近辺の記録部分について以下の評
価を行った。
【0046】ドットアナライザー(商品名:DA−20
00、神崎製紙社製)で記録部分を高濃度部、低濃度
部、白紙部に3値化し、高濃度部の比率(%)を求め
た。そして、高濃度比率の値によって、以下のように、
記録画質を5段階で評価した。
【0047】高濃度比率 45%以上 :◎ 40〜45%未満:○ 30〜40%未満:△ 20〜30%未満:× 20%未満 :×× (この方法による評価結果は極めて目視評価に近似して
おり、高濃度部の比率が高いほど良好な画質を呈してい
た。)
【0048】7)腰の強さの評価 ASTM D882により測定した縦方向(MD)と横
方向(TD)のヤング率(kg/mm2 )を求め、腰の
強さの評価を下記のように3段階で行った。
【0049】MD250以上、TD250以上:◎ MD200以上〜250未満、 TD200以上〜250未満 :○ MD200未満、TD200未満:×
【0050】また実施例において、支持体上に塗布する
感熱記録層用の塗液は次のように調製した。
【0051】 A液調製 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノ フルオラン 10部 ジベンジルテレフタレート 20部 メチルセルロース 5%水溶液 20部 水 40部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕した。
【0052】B液調製 4,4’−イソプロビリデンジフェノール 30部 メチルセルロース 5%水溶液 40部 水 20部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕した。
【0053】塗液調製 A液90部、B液90部、酸化珪素顔料(商品名:ミズ
カシルP−527、平均粒子径:1.8μm、吸油量:
180cc/100g、水沢化学社製)30部、10%
ポリビニルアルコール水溶液300部および水28部を
混合、攪拌し塗液とした。
【0054】(比較例1)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス3.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を、2軸スリュー押出機でT−ダイスより2
90℃で溶融押出して、靜電気的に冷却回転ロールに密
着固化し、未延伸シートを得た。引き続きこの未延伸シ
ートをロール遠心機で80℃で3.5倍延伸を行い、引
き続きテンターで130℃で3.5倍横延伸し、220
℃で3%緩和させながら熱固化し、内部に多数の空洞を
含有するポリエステルフィルムを得た。
【0055】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.16、空洞含有率は16体積%、光線透過率は15
%、厚みは52μmであった。また、腰の強さはきわめ
て優れ、◎の性能を有していた。
【0056】さらにこのフィルムを支持体として感熱記
録材料の片面に、ポリエチレンイミン系のアンカー材と
ブロッキング防止のためのシリカを混合した水系コート
液を塗布してアンダーコート層を設けた。このアンダー
コート層上に、前記のように調製した感熱記録層用の塗
液を乾燥後の塗布量が5g/m2 となるように塗布して
乾燥した後、スーパーカレンダー掛けして感熱記録材料
を得た。得られた感熱記録材料の記録画質の評価結果を
表1に示す。
【0057】(比較例2、3)感熱記録層の支持体とし
て、実施例1の空洞含有ポリエステルフィルムの代わり
に、紙(比較例2)および空洞を含まないポリエステル
フィルム(比較例3)をそれぞれ用いた以外は比較例1
と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材
料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0058】(実施例1)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス2.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を2軸スクリュー押出機(B)に投入した。
また、別の押出機(A)に前記と同じポリエチレンテレ
フタレート樹脂80重量%および前記と同じ一般用ポリ
スチレン20重量%を投入し、T−ダイス内でA/B/
Aとなるように積層し、290℃で溶融押出して、靜電
気的に冷却回転ロールに密着固化し、厚み約500μm
の重合体混合物の未延伸シートを得た。引き続きこの未
延伸シートをロール延伸機で90℃で3.5倍縦延伸を
行い、引き続きテンターで140℃で3.3倍横延伸し
た後、235℃で4%緩和させながら熱処理し、内部に
多数の空洞を含有するポリエステルフィルムを得た。全
体の厚みは50μmであり、外層Aの厚みTaは5.0
μmであった。
【0059】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.14、全体の空洞含有率は17体積%、光線透過率
は15%、A、B層の空洞含有率はそれぞれ20体積%
および16体積%であった。また、腰の強さはきわめて
優れ、◎の性能を有していた。
【0060】さらにこのフィルムを支持体として、比較
例1と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記
録材料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0061】(実施例2)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス2.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を2軸スクリュー押出機(B)に投入した。
また、別の押出機(A)に前記と同じポリエチレンテレ
フタレート樹脂80重量%および一般用ポリプロピレン
20重量%を投入し、T−ダイス内でA/B/Aとなる
ように積層し、290℃で溶融押出して、靜電気的に冷
却回転ロールに密着固化し、厚み約500μmの重合体
混合物の未延伸シートを得た。引き続きこの未延伸シー
トをロール延伸機で90℃で3.5倍縦延伸を行い、引
き続きテンターで140℃で3.3倍横延伸した後、2
35℃で4%緩和させながら熱処理し、内部に多数の空
洞を含有するポリエステルフィルムを得た。全体の厚み
は50μmであり、外層Aの厚みTaは5.0μmであ
った。
【0062】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.12、全体の空洞含有率は19体積%、光線透過率
は14%、A、B層の空洞含有率はそれぞれ30体積%
および16体積%であった。また、腰の強さはきわめて
優れ、◎の性能を有していた。
【0063】さらにこのフィルムを支持体として、比較
例1と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記
録材料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0064】(実施例3)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス2.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を2軸スクリュー押出機(B)に投入した。
また、別の押出機(A)に前記と同じポリエチレンテレ
フタレート樹脂80重量%および一般用4−メチルペン
テン−1、20重量%を投入し、T−ダイス内でA/B
/Aとなるように積層し、290℃で溶融押出して、靜
電気的に冷却回転ロールに密着固化し、厚み約500μ
mの重合体混合物の未延伸シートを得た。引き続きこの
未延伸シートをロール延伸機で90℃で3.5倍縦延伸
を行い、引き続きテンターで140℃で3.3倍横延伸
した後、235℃で4%緩和させながら熱処理し、内部
に多数の空洞を含有するポリエステルフィルムを得た。
全体の厚みは50μmであり、外層Aの厚みTaは5.
0μmであった。
【0065】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.10、全体の空洞含有率は20体積%、光線透過率
は13%、A、B層の空洞含有率はそれぞれ35体積%
および16体積%であった。また、腰の強さはきわめて
優れ、◎の性能を有していた。
【0066】さらにこのフィルムを支持体として、比較
例1と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記
録材料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0067】(比較例4)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス2.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を2軸スクリュー押出機(B)に投入した。
また、別の押出機(A)に前記と同じポリエチレンテレ
フタレート樹脂を投入し、T−ダイス内でA/B/Aと
なるように積層し、290℃で溶融押出して、靜電気的
に冷却回転ロールに密着固化し、厚み約500μmの重
合体混合物の未延伸シートを得た。引き続きこの未延伸
シートをロール延伸機で90℃で3.5倍縦延伸を行
い、引き続きテンターで140℃で3.3倍横延伸した
後、235℃で4%緩和させながら熱処理し、内部に多
数の空洞を含有するポリエステルフィルムを得た。全体
の厚みは50μmであり、外層Aの厚みTaは5.0μ
mであった。
【0068】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.17、全体の空洞含有率は13体積%、光線透過率
は18%、A、B層の空洞含有率はそれぞれ0体積%お
よび16体積%であった。
【0069】さらにこのフィルムを支持体として、比較
例1と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記
録材料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0070】(比較例5)固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂86重量%、メルトフローイン
デックス2.0g/10分一般用ポリスチレン10重量
%および平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタ
ン4重量%を2軸スクリュー押出機(B)に投入した。
また、別の押出機(A)に前記と同じポリエチレンテレ
フタレート樹脂を投入し、T−ダイス内でA/B/Aと
なるように積層し、290℃で溶融押出して、靜電気的
に冷却回転ロールに密着固化し、厚み約500μmの重
合体混合物の未延伸シートを得た。引き続きこの未延伸
シートをロール延伸機で90℃で3.5倍縦延伸を行
い、引き続きテンターで140℃で3.3倍横延伸した
後、235℃で4%緩和させながら熱処理し、内部に多
数の空洞を含有するポリエステルフィルムを得た。全体
の厚みは50μmであり、外層Aの厚みTaは15.0
μmであった。
【0071】このポリエステルフィルムの見かけ比重は
1.30、全体の空洞含有率は6.4体積%、光線透過
率は35%、A、B層の空洞含有率はそれぞれ0体積%
および16体積%であった。
【0072】さらにこのフィルムを支持体として、比較
例1と同様にして感熱記録材料を得た。得られた感熱記
録材料の記録画質の評価結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表1から明らかなように、実施例1〜3の
感熱記録材料の記録画質は、比較例1〜5のものに比べ
て非常に優れていた。注目すべきは、実施例1〜3の記
録画質が、微細空洞を含有するが単層であるポリエステ
ル系樹脂フィルムを用いた比較例1よりも、十分に優れ
ていたことである。
【0075】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料によると、上述の
ように、支持体として用いられているポリエステル系樹
脂フィルムが断熱性およびクッション性に優れるので、
微小な印字エネルギーであっても、高濃度の感熱記録像
を得ることができる。さらに、感熱記録層には微細な凹
凸が存在しないので、解像度の高い鮮明な感熱記録像を
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−70479(JP,A) 特開 平1−128871(JP,A) 特開 平2−243397(JP,A) 特開 平5−345476(JP,A) 特開 平5−58028(JP,A) 特開 平4−278392(JP,A) 特開 平4−45979(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 C08J 9/00 B32B 27/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細空洞を含有し、空洞含有率Vが10
    〜50体積%であるポリエステル系樹脂フィルムよりな
    る感熱記録材料用延伸フィルムにおいて、ポリエステル
    系樹脂フィルムが2以上の層よりなり、感熱記録層側と
    なるべき外層の空洞含有率Vaが、前記外層の隣接層の
    空洞含有率Vbより大きく、かつ前記外層の空洞含有率
    Vaが20〜70体積%、同層の厚さTaが1〜10μ
    mであり、前記隣接層の空洞含有率Vbが5〜30体積
    %であることを特徴とする、感熱記録材料用フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感熱記録材料用フィルム
    が、前記外層が感熱記録層側となるようにして、感熱記
    録層の支持体として用いられていることを特徴とする感
    熱記録材料
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