JP3204758B2 - 感圧記録シート - Google Patents

感圧記録シート

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JP3204758B2
JP3204758B2 JP31359392A JP31359392A JP3204758B2 JP 3204758 B2 JP3204758 B2 JP 3204758B2 JP 31359392 A JP31359392 A JP 31359392A JP 31359392 A JP31359392 A JP 31359392A JP 3204758 B2 JP3204758 B2 JP 3204758B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録シートに関す
るもので、支持体上に設けた単一形態の自己発色型感圧
記録層上に、熱可塑性樹脂ラミネート層を介して不透明
被覆シートを設けた内部発色性の感圧記録シートであ
り、不透明被覆シートが剥離性を有し、記録の非露出
性、耐水性、耐薬品性、耐油性、耐擦傷性を有する型の
記録シートとして、特に再接着防止性、情報保持性に優
れた性能を有する伝票、通信文、遊興品、クリーンルー
ム用記録用紙として使用できる感圧記録シートである。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられる感圧記録層は、自己
発色感圧記録型で、所謂ノーカーボン複写紙から発展し
たものであり、製品形態としては自己発色感圧記録シー
トまたはセルフコンティンドペーパーとも呼ばれてい
る。その構成は、無色染料(以下発色剤と称する)を内
包するマイクロカプセルの塗料を支持体に塗設する工程
と、さらにその塗設上に酸性白土、フェノール樹脂、有
機酸性物質などの電子受容性物質(以下顕色剤と称す
る)を塗設する工程との都合2工程からなる2層塗布に
よる製造方法(塗布順序を逆にしたものも含む)や、上
記2成分、又はいずれか1成分をマイクロカプセル化し
て、均一に混合して一層塗布による製造方法(特公昭4
7−16096号公報)が知られている。このような自
己発色感圧記録シートは、発色剤と顕色剤が近傍に存在
するため、発色濃度の高い印字像が得られやすいが、製
造時や取扱い時の摩擦などによる意図しない不本意な発
色汚れが発生しやすいという問題を有する。
【0003】自己発色感圧記録シートは、その使用され
る条件において、実用上の必要な発色性能と不必要な発
色汚れの抑制とを両立させなければならない宿命にあ
り、従来から発色性と発色汚れという相反する性質の両
方を満足させるための努力が払われている。さらに、自
己発色型感圧記録シートにおいて、感圧記録した情報
は、必然的に衆目に晒される公開性の高いものであり、
情報内容を隠ぺいしたい場合には、別途袋に入れるなど
しなければならなかった。
【0004】これまでに、例えば、自己発色感圧記録シ
ートの記録層上に、真空密着法によるラミネート層を設
ける方法(特公昭49−10857号公報)や、溶融ラ
ミネート法によるプラスチック層を有する記録シート
(実開昭52−149709号公報)、及びこれらの保
護層上に剥離層を設けるなどの例が知られている。しか
し、現実的には溶融ラミネートや貼り合わせにより保護
層を設けた場合においては、不必要な発色汚れの防止は
できるものの、基本的に感圧記録部分が露出することを
前提にしているため、記録の非公開性という問題は解決
し得なかった。また、自己発色型感圧記録シートの記録
層上にヒートシール性あるいは熱可塑性樹脂被覆層を設
け、裏面にホットメルトタイプあるいは熱可塑性タイプ
のヒートシール性接着剤を塗布した不透明被覆シートと
重ね合わせ、熱プレスすることにより一体化する方法
(実開平2ー2173号公報、実開平3ー116974
号公報など)があるが、一体化するほど熱プレスすると
感圧記録層の発色カブリを招き商品価値がなくなるか、
あるいは接着力よりはるかに弱い粘着力を持つ樹脂を用
い、軽いプレスで粘着力により一体化を行う以外になか
った。このタイプの感圧記録シートは、記録の隠ぺい性
はあるものの、例えば再圧着するのみで簡単に再接着で
きるため、記録の秘守性の低いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、不透明被覆シートを有する感圧記録シートにおい
て、その本来の発色性を犠牲にすることなく、情報の非
公開性を有し、一旦剥離した不透明被覆シートは再接着
しない秘守性を有し、実際の使用に際しては熱可塑性樹
脂ラミネート層の接着性が良好で、記録の改変、汚染を
防止した不透明被覆シートを有する感圧記録シートを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討を行った結果、以下の解決法を見いだす
にいたった。すなわち支持体の片面に、双方または一方
がマイクロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそ
れぞれ単独で積層、或は混合して塗設した感圧記録層と
不透明被覆シートが熱可塑性樹脂ラミネート層を介して
一体化されていることを特徴とする感圧記録シートの発
明である。該感圧記録シートにおいて、該熱可塑性樹脂
ラミネート層が感圧記録層側には強接着され、不透明被
覆シート側には弱接着されたことを特徴とする。
【0007】以下に本発明の詳細を説明する。本発明の
感圧記録シートにおいては、熱可塑性樹脂ラミネート層
の作用で感圧記録層と不透明被覆シートを一体化でき、
かつ熱可塑性樹脂ラミネート層の接着強度を感圧記録層
側と不透明被覆シート側で変えることにより、相対的に
熱可塑性樹脂ラミネート層との接着強度の弱い不透明被
覆シートを剥離する事が出来る。熱可塑性樹脂ラミネー
ト層は実質的に溶融押し出しにより形成される層で、感
圧記録層を有する支持体と不透明被覆シートの両方と接
着することにより、かつ感圧記録層側には強接着し、不
透明被覆シート側には弱接着することにより本発明の感
圧記録シートが形成される。
【0008】熱可塑性樹脂ラミネート層との接着強度
は、感圧記録層側と不透明被覆シート側での相対的な比
較であるが、好ましくは感圧記録層側の熱可塑性樹脂ラ
ミネート層の接着強度は強接着であり、具体的にはテン
シロン万能引っ張り試験機における180゜剥離試験に
おいて100gf/15mm以上の接着強度(剥離強
度)であることが好ましい。この熱可塑性樹脂ラミネー
ト層の接着強度がこの範囲以下であると不透明被覆シー
トとの剥離の場合に剥離トラブルを起こる場合がある。
また、この範囲以上であれば熱可塑性樹脂ラミネート層
を感圧記録層から無理に剥離しても感圧記録層が発色す
るため、接着強度としては十分である。
【0009】不透明被覆シート側の熱可塑性樹脂ラミネ
ート層との接着強度は、弱接着であることが必要で、原
理的には熱可塑性樹脂ラミネート層と感圧記録層との接
着強度以下であれば不透明被覆シートを剥離できるが、
あまりに接着強度が接近しすぎると熱可塑性樹脂ラミネ
ート層が感圧記録層から浮く(部分的に剥離する)とい
うトラブルが生じたり、不透明被覆シートを剥離する場
合に感圧記録層が発色したり、不透明被覆シートの厚み
いかんによっては不透明被覆シートが剥離時に破壊した
りというトラブルが生じることがある。このようなトラ
ブルは、不透明被覆シートの厚みや種類、熱可塑性樹脂
ラミネート層の厚み、あるいは感圧記録層の発色性によ
り発生する接着強度範囲が異なるが、具体的には不透明
被覆シートと熱可塑性樹脂ラミネート層との接着性は、
テンシロン万能引っ張り試験機における180゜剥離試
験において100gf/15mmより小さい接着強度
(剥離強度)であることが好ましい。その中でも特に好
ましくは85gf/15mmより小さい接着強度である
ことが不透明被覆シートの剥離のしやすさ、剥離時の感
圧記録層のカブリの少なさ、不透明被覆シートの中途破
壊などのトラブルのなさの点から好ましい。不透明被覆
シートと熱可塑性樹脂ラミネート層との最低接着強度
は、テンシロン万能引っ張り試験機における180゜剥
離試験において3gf/15mm以上であることが、記
録、搬送途中の剥離トラブルを避ける上からも好まし
い。
【0010】一般に熱可塑性樹脂ラミネートを行う場合
に、被着体とポリオレフィン樹脂とは物理的なアンカー
効果で、あるいは弱い水素結合を中心として接着してい
る。当然、被着体へのアンダコート処理、あるいは反応
性ポリオレフィン樹脂を用いることによりポリオレフィ
ン樹脂と被着体の間に化学結合の割合を増加させ接着性
を改良することは可能である。熱可塑性樹脂ラミネート
層と被着体との接着強度は、このようなアンカー効果、
水素結合や化学結合の割合を変化させることにより強め
たり弱めたりすることが可能である。すなわち、接着強
度を増加させるには溶融ラミネート時の樹脂温度や被着
体温度を増加させたり、被着体表面を粗くしたり、ラミ
ネート時のプレス圧を増加してアンカー効果を高めた
り、被着体にコロナ処理、フレーム処理、紫外線照射、
オゾン処理などの前処理を行って極性基を導入し、水素
結合の割合を増やすことにより達成される。
【0011】逆に接着強度を弱めるには、溶融ラミネー
ト時の樹脂温度や被着体温度を低下させたり、被着体表
面を平滑にしたり、ラミネート時のプレス圧を低下して
アンカー効果を低めたり、被着体にコロナ処理、フレー
ム処理、紫外線照射、オゾン処理などの前処理を行わず
極性基の割合を低下させたり、あるいは紙などの多孔性
物質であれば水分含有量を多くして接着に寄与する水素
結合の割合を減少させたり、界面活性剤、シリコーンあ
るいはフッ素化合物、長鎖アルキル化合物などの塗布、
添加により達成される。当然のことながら多層同時押し
出しダイを用いて、被着体側には高接着性のポリオレフ
ィン樹脂が、非被着体側には低接着性のポリオレフィン
樹脂が接するように同時に溶融押し出しし、被着体、非
被着体を同時に貼り合わせれば接着強度を変えることが
可能である。この場合においても、熱可塑性樹脂ラミネ
ート層は実質的には1層であり、高接着および低接着の
ポリオレフィン樹脂層間から剥離することはない。
【0012】熱可塑性樹脂ラミネート層の厚みが一定範
囲内であり、かつ感圧記録層の発色性が高い感圧記録シ
ートを用いた場合においては、不透明被覆シートは筆圧
をほとんど分散、吸収することなく伝達するため、感圧
記録時において、高い発色濃度が得られ、印字面の光
沢、耐傷性、耐摩擦性に優れ、又、熱可塑性樹脂ラミネ
ート層の上に不透明被覆シートを有するために、感圧記
録した情報を外部に公開、露出することなく取り扱うこ
とができ、且つ必要に応じて不透明被覆シートを剥離す
ることにより、内部に感圧記録した情報を読むことがで
きる。さらに、一度開示した情報は、再度隠蔽できない
(再接着防止性)という特徴を有する。
【0013】熱可塑性樹脂ラミネート層を構成する樹脂
としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度、線
状低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリトリメ
チルペンテン、ポリブテン、エチレン酢酸ビニル共重合
体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンア
クリル酸共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合
体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタ
アクリル酸共重合体およびその塩、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどの汎用溶融押し出し樹脂を単独で、あるい
は混合して用いることができる。混合方法には特に制限
はなく、任意の方法を用いることができる。例えば、混
練機用押し出し機、加熱練りロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダーなどを用いて所定量のポリオレフィン樹
脂、そして必要に応じて各種の添加剤(剥離剤、滑り
剤、顔料、酸化防止剤、中和剤など)を加えて溶融混合
したのち、その混合物を粉砕、ペレット化する方法、ま
たは押し出し機にいわゆる単純ブレンドのままの状態で
直接投入して押し出しコーティングする方法、あるいは
片方のポリオレフィン樹脂の重合時に他の成分を共重合
させて得られた混合樹脂を使用する方法などを利用する
ことができる。
【0014】熱可塑性樹脂ラミネート層の厚みは10〜
50μmの範囲であることが好適で、熱可塑性樹脂ラミ
ネート層の厚みがこの範囲内であれば感圧記録層の発色
性を低下させることなく印字面の光沢、耐傷性、耐摩擦
性を向上させるばかりでなく、不透明被覆シートに対し
て剥離する剥離層として機能する。熱可塑性樹脂ラミネ
ート層の厚みがこの範囲より薄いと、不透明被覆シート
を剥離した場合に感圧記録層から熱可塑性樹脂ラミネー
ト層が剥離するラミネート層浮きが発生したり、感圧記
録層の地肌カブリが生じたりして記録の判読が困難とな
る場合がある。熱可塑性樹脂ラミネート層の厚みがこの
範囲より厚いと、感圧印字した場合に記録濃度が低下し
記録用シートとして好ましくない場合がある。
【0015】熱可塑性樹脂ラミネートにより感圧記録層
と不透明被覆シートを一体化するには一般の溶融押し出
しダイ、Tダイ、多層同時押し出しダイなどのラミネー
ターを用いることができる。溶融押し出しの前処理とし
て、感圧記録層あるいは不透明被覆シートにコロナ処
理、フレーム処理など公知の接着性改良のための処理を
行うことは何等差し支えない。当然のことながら感圧記
録層と不透明被覆シートの表面処理の程度を変えて接着
性、剥離性をコントロールすることができる。溶融押し
出しによる貼り合わせ時に、感圧記録層を有する支持体
および不透明被覆シートのいずれを冷却ロール側に、あ
るいはプレスロール側に位置させてもさしつかえない
が、特に発色感度の高い感圧記録層を用いる場合におい
ては、プレスロール側を不透明被覆シートにする方が好
ましい。
【0016】これらの熱可塑性樹脂ラミネート層を形成
する樹脂に、有機あるいは無機顔料、有機色素、染量を
含有させることが可能で、例えば、カオリン、焼成カオ
リン、タルク、ろう石、ケイソウ土、炭酸カルシウム、
水酸化アルミニウム、水酸マグナシウム、炭酸マグネシ
ウム、酸化チタン、炭酸バリウム、尿素−ホルマリン樹
脂、スチレン等のプラスティックビーズ、群青、クリス
タルバイオレット、ロイコ染料発色体などが挙げられ
る。
【0017】
【0018】本発明の感圧記録シートに用いられる支持
体、および不透明被覆シートとしては、グラシン紙、上
質紙、アート紙、コーテッド紙、キャスト紙などの一般
紙を用いることができ、木材パルプ、合成パルプ、填
料、サイズ剤、紙力増強剤、染料等、通常抄紙で用いら
れる原材料を必要に応じて使用することが可能である。
また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリメチルペンテン等のプラスチックシー
ト、およびこれらの合成繊維からなる合成紙や不織布、
または合成樹脂を紙に片面にラミネートしたラミネート
紙、金属箔、または金属箔と紙の貼り合わせ品、蒸着
紙、ホログラム処理を施した不透明シート、合成樹脂フ
ィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、ガラスペーパーな
ども使用可能である。これらの支持体は無機あるいは有
機顔料、インク、トナーなどにより不透明化することが
できる。また、不透明被覆シートの非貼り合わせ面ある
いは感圧記録層を有さない面に感圧記録層あるいはその
一部(顕色剤層あるいは発色剤層)や感熱層、磁気記録
層、印刷層を設けることもできる。
【0019】本発明に利用し得る感圧記録層について
は、特に制限されることなく、従来から公知のものを使
用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法やマイク
ロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する油、ある
いは顕色剤、電子線硬化性樹脂、マイクロカプセル保護
剤などである。マイクロカプセル化法としては、コアセ
ルベーション法(米国特許2800458号明細書な
ど)、界面重合法(特公昭47−1763号公報な
ど)、インサイチュー重合法(特開昭51−9079号
公報など)などが使用できる。
【0020】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0021】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物などが使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば、特に制限されない。
【0022】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0023】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0024】顕色剤としては、粘土類(例えば、酸性白
土、アタパルジャイトなど)、有機酸(例えば、サリチ
ル酸の如き芳香族カルボキシ化合物、又はこれらの金属
塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体
(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、サリチ
ル酸系樹脂、又はこれらの金属塩など)などが使用でき
る。
【0025】本発明において、感圧記録層の形成に使用
されるバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導
体、カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化デンプ
ン、エステル化合物デンプンなどのサッカロースの如き
水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/ア
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/
無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポ
リアクリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合体
などの如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エ
チレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶
性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリ
ル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/
アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等
のラテックスなどが挙げられる。
【0026】感圧記録層、熱可塑性樹脂ラミネート層中
に使用される顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
【0027】その他に、助剤としてステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフ
ィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレ
ン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワック
ス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ス
ルホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収
剤、さらに界面活性剤、蛍光染料などが必要に応じて添
加される。
【0028】本発明の感圧記録シートにおいて、感圧記
録層の形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ
塗工法、グラビア塗工法、ロールコーティング塗工法、
バー塗工法、落下カーテン塗工法等の公知の塗工方法が
利用可能である。感圧記録層は平滑化処理をすることが
好ましい。
【0029】更に、カール防止のためにバックコートを
施したり、ジャミング防止のために導電処理を行った
り、支持体と感圧記録層の間にアンダーコート層を設け
る等、感圧記録材料製造分野における各種の公知技術を
必要に応じて付加することができる。
【0030】また、本発明の構成として、高い発色濃度
を得る上で、支持体と感圧記録層との間に、炭酸カルシ
ウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マ
グネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、鉛白、亜鉛
華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、石膏、水
酸化アルミニウムなどの無機顔料、またはポリスチレ
ン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼン
共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルムアル
デヒド重合体、ポリエチレンなどの微紛有機顔料を含む
下引き層を設けることは何等差し支えない。
【0031】また、本発明の感圧記録シートは、その表
面、感圧記録面、熱可塑性樹脂ラミネート層面、不透明
被覆シートの表面あるいは裏面、或は感圧記録シートの
裏面に、発色剤層又は顕色剤層、保護被覆層、剥離層、
印刷層、地紋印刷層、トナー受理層、インク受理層、感
熱記録層、筆記層、磁気記録層などを単独で、あるいは
同時に設けることができる。また、本発明の感圧記録シ
ートは、他の感圧記録シート、裏カーボン複写シート、
粘着シート、印刷シート、透明フィルムなどと組合わせ
て一連の複写シートとして使用できる。本発明の記録シ
ートの一部、あるいは全部にダイカットなどの加工、一
部の不透明被覆シートの分離、ミシン目、プリンター用
送り孔などの加工を施すことは何等差し支えない。
【0032】
【作用】本発明の感圧記録シートにおいては、感圧記録
層と不透明被覆シートが熱可塑性樹脂ラミネート層によ
り一体化され、感圧記録層と熱可塑性樹脂ラミネート層
は強固に接着しているものの熱可塑性樹脂ラミネート層
と不透明被覆シートは軽いアンカー効果で弱接着されて
いるため、不透明被覆シートを軽い力で熱可塑性樹脂ラ
ミネート層および感圧記録層を有する支持体と分離(剥
離)できる。一旦、不透明被覆シートを熱可塑性樹脂ラ
ミネート層から分離した場合、熱可塑性樹脂ラミネート
層はすでに冷却、固化しているため容易に再接着するこ
とはない。熱可塑性樹脂ラミネート層は、筆圧をほとん
ど分散、吸収することなく伝達するため、感圧記録時に
おいて、感圧記録層には非常に高い発色濃度が得られ、
印字面の光沢、耐傷性、耐摩擦性に優れ、又、熱可塑性
樹脂ラミネート層と不透明被覆シートを有するために、
感圧記録した情報を外部に公開、露出することなく取り
扱うことができ、且つ必要に応じて不透明被覆シートを
剥離することにより、内部に感圧記録した情報を読むこ
とができる。さらに、上に述べた理由で、一度開示した
情報は、再度隠蔽できない(再接着防止性)という特徴
を有する。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。また、
塗抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗抹量であ
る。
【0034】実施例1 感圧記録紙として、市販の高感度自己発色型感圧記録紙
(三菱製紙製、ダイヤセルフ、MCD N130、坪量
130g/m2)を使用した。感圧記録面にコロナ処理
を行い、熱可塑性樹脂ラミネート層として溶融押し出し
ダイを用いて低密度ポリエチレン(密度:0.918g
/cc、MFR:12g/10分)と高密度ポリエチレ
ン(密度:0.955g/cc、MFR:37g/10
分)の等量混合物を20μmとなるように溶融押し出し
し、コロナ処理を施していない不透明被覆シート(片面
キャスト紙、坪量70g/m2)の非キャスト面を貼り
合わせ面として貼り合わせ、目的の感圧記録シートを得
た。
【0035】実施例2 感圧記録紙として、実施例1と同様の自己発色型感圧記
録紙を使用した。感圧記録面にフレーム処理を行い、熱
可塑性樹脂ラミネート層として溶融押し出しダイを用い
てポリプロピレン(密度:0.908g/cc、MF
R:25g/10分)と低密度ポリエチレン(密度:
0.918g/cc、MFR:12g/10分)の等量
混合物を用いて20μmとなるように溶融押し出し
し、、フレーム処理を施していない不透明被覆シート
(感圧下用紙、三菱製紙製、NCR下用紙CFN50、
坪量50g/m2)と貼り合わせ、目的の感圧記録シー
トを得た。
【0036】実施例3 実施例1において、熱可塑性樹脂ラミネート層を10μ
mとした以外は実施例1と同様に行い、目的の感圧記録
シートを得た。
【0037】実施例4 実施例1において、熱可塑性樹脂ラミネート層を50μ
mとした以外は実施例1と同様に行い、目的の感圧記録
シートを得た。
【0038】実施例5 実施例1において、熱可塑性樹脂ラミネート層を8μm
とした以外は実施例1と同様に行い、目的の感圧記録シ
ートを得た。
【0039】実施例6 実施例1において、熱可塑性樹脂ラミネート層を60μ
mとした以外は実施例1と同様に行い、目的の感圧記録
シートを得た。
【0040】比較例1 感圧記録紙として、実施例1と同様の市販の高感度自己
発色型感圧記録紙を使用した。感圧記録面にコロナ処理
を行い、熱可塑性樹脂ラミネート層として溶融押し出し
ダイを用いて低密度ポリエチレン(密度:0.918g
/cc、MFR:12g/10分)と高密度ポリエチレ
ン(密度:0.955g/cc、MFR:37g/10
分)の等量混合物を10μmとなるように溶融押し出し
した。さらに不透明被覆シート(片面キャスト紙、坪量
70g/m2)の非キャスト面にもコロナ処理を施し、
感圧記録紙に用いたのと同様な熱可塑性樹脂ラミネート
層を設けた。感圧記録層および不透明被覆シートに設け
た熱可塑性樹脂ラミネート層同士を向い合わせ、加熱圧
着して一体化させ目的の感圧記録シートを得た。
【0041】比較例2 感圧記録紙として、実施例1と同様の市販の高感度自己
発色型感圧記録紙を使用した。感圧記録面にコロナ処理
を行い、熱可塑性樹脂ラミネート層として溶融押し出し
ダイを用いてポリプロピレン(密度:0.908g/c
c、MFR:25g/10分)と低密度ポリエチレン
(密度:0.918g/cc、MFR:12g/10
分)の等量混合物を10μmとなるように溶融押し出し
した。さらに熱可塑性樹脂ラミネート層の上にヒートシ
ール性接着剤を固形分量20g/m2となるように塗
布、乾燥し、不透明被覆シート(片面キャスト紙、坪量
70g/m2)の非キャスト面と重ね合わせて熱圧着し
て一体化させ目的の感圧記録シートを得た。
【0042】[発色性]それぞれの感圧記録シートの発
色濃度は、不透明被覆シートの上にさらに1枚の感圧上
用紙(三菱製紙製、NCR上用紙CBN50)を重ね合
わせてからインパクトプリンターにより一定加重を加え
て印字し、その後不透明被覆シートを剥離して発色印字
面を露出させ、発色濃度をマクベス反射濃度計で測定し
た。ラミネート前の自己発色型感圧記録紙の発色濃度を
基準に、相対値で95%以上を優、80%以上95%未
満を並、80%未満を劣とした。
【0043】[地肌カブリ]それぞれの感圧記録シート
の地肌カブリは、不透明被覆シートを剥離して熱可塑性
樹脂ラミネート層を露出させ、地肌の光学濃度をマクベ
ス反射濃度計で測定した。ラミネート前の自己発色型感
圧記録紙の地肌の光学濃度を基準に、0.01ポイント
以下の増加を優、0.01ポイントより大で0.03ポ
イント以下の増加を並、0.03ポイントよりも大きい
増加を劣で判定した。
【0044】[秘守性]それぞれの感圧記録シートの不
透明被覆シートを剥離して、再度指で圧着した場合に、
全く再接着できない場合を秘守性優、簡単に再接着でき
るものを秘守性劣、100℃程度の熱圧着を行うと再接
着可能なものを秘守性並として判定した。
【0045】[ラミネート浮き]それぞれの感圧記録シ
ートの不透明被覆シートを剥離して、熱可塑性樹脂ラミ
ネート層の感圧記録層への接着性を目視で評価した。5
0m2あたりにおいて全く熱可塑性樹脂ラミネート層の
部分剥離(ラミネート浮き)のないものを優、2個以内
を並、それ以上を劣で判定した。
【0046】
【表1】
【0047】評価・・実施例1〜6において得られた感
圧記録シートは、いずれも不透明被覆シートのみが剥離
し、熱可塑性樹脂ラミネート層は感圧記録層に接着した
ままであった。それぞれの感圧記録シートはいずれも発
色性が非常に良好で不透明被覆シートによる発色性の減
少が極めて少なかった。不透明被覆シートを剥離したい
場合にも感圧記録層には地肌カブリがなく、かつ不透明
被覆シートは良好な剥離性を有し、かつ、一度剥離して
記録した情報を開示すると、再度接着しない秘守特性を
有するものであった。
【0048】これに対して、比較として得られた熱可塑
性樹脂ラミネート層同士の熱圧着においては、それぞれ
の熱可塑性樹脂ラミネート層は不透明被覆シート側と感
圧記録層側に接着したままラミネート層間の界面から剥
離したが、剥離後では地肌カブリの発生が認められ
た。、ヒートシール性接着剤を用いた場合には、接着剤
のクッション性のためか発色性が低下し、かつ再接着が
あり秘守性の低いものであった。
【0049】
【発明の効果】本発明の感圧記録シートにおいては、感
圧記録層と不透明被覆シートが熱可塑性樹脂ラミネート
層により一体化され、不透明被覆シートを軽い力で熱可
塑性樹脂ラミネート層および感圧記録層を有する支持体
と分離(剥離)できる。感圧記録した情報を外部に公
開、露出することなく取り扱うことができ、且つ必要に
応じて不透明被覆シートを剥離することにより、内部に
感圧記録した情報を読むことができる。さらに、一度開
示した情報は、再度隠蔽できない(再接着防止性)とい
う特徴を有し、連続伝票用、貼り付け伝票、ラベル、葉
書などの通信文、記録用、無塵記録紙など多くの用途に
もちいることができる実用的意義の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧記録シートの断面図
【符号の説明】
1 不透明被覆シート 2 熱可塑性樹脂ラミネート層 3 感圧記録層 4 支持体 5 感圧記録シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−51175(JP,A) 実開 昭51−370051(JP,U) 実開 昭52−149711(JP,U) 特公 昭49−10857(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/124

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、双方または一方がマイ
    クロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそれぞれ
    単独で積層、或は混合して塗設した感圧記録層と不透明
    被覆シートが熱可塑性樹脂ラミネート層を介して一体化
    されていることを特徴とする感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 該感圧記録シートにおいて、該熱可塑性
    樹脂ラミネート層が感圧記録層側には強接着され、不透
    明被覆シート側には弱接着されたことを特徴とする請求
    項1記載の感圧記録シート。
  3. 【請求項3】 該感圧記録シートにおいて、該熱可塑性
    樹脂ラミネート層の厚みが10〜50μmであることを
    特徴とする感圧記録シート。
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