JPH06171213A - 感圧記録シート - Google Patents

感圧記録シート

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JPH06171213A
JPH06171213A JP43A JP32436192A JPH06171213A JP H06171213 A JPH06171213 A JP H06171213A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32436192 A JP32436192 A JP 32436192A JP H06171213 A JPH06171213 A JP H06171213A
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sensitive recording
pressure
layer
sheet
laminate layer
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JP43A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Ashida
哲也 芦田
Akira Ninohira
明 二ノ平
Junji Harada
純二 原田
Takaaki Komatsu
孝章 小松
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録内容が隠蔽された感圧記録シートを提供
する。 【構成】 支持体の片面に、双方または一方がマイクロ
カプセル化されている発色剤又は顕色剤をそれぞれ単独
で積層、或は混合して塗設した感圧記録層とベック平滑
度が20秒以上の平滑な紙で構成される不透明被覆シー
トが溶融押し出しラミネート層を介して一体化されてい
ることを特徴とする感圧記録シート。 【効果】 不透明被覆シート上から加圧することにより
内部の感圧記録部に情報を記録でき、更に、不透明被覆
シートを剥離して内部の情報を開示した場合、不透明被
覆シートは良好な剥離性を有し、再度接着することはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録シートに関す
るもので、支持体上に設けた単一形態の自己発色型感圧
記録層上に、溶融押し出しラミネート層を介して不透明
被覆シートを設けた内部発色性の感圧記録シートであ
り、不透明被覆シートが剥離性を有し、記録の非露出
性、耐水性、耐薬品性、耐油性、耐擦傷性を有する型の
記録シートとして、特に再接着防止性、情報保持性に優
れた性能を有する伝票、通信文、遊興品、クリーンルー
ム用記録用紙として使用できる感圧記録シートである。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられる感圧記録層は、自己
発色感圧記録型で、所謂ノーカーボン複写紙から発展し
たものであり、製品形態としては自己発色感圧記録シー
トまたはセルフコンティンドペーパーとも呼ばれてい
る。その構成は、無色染料(以下発色剤と称する)を内
包するマイクロカプセルの塗料を支持体に塗設する工程
と、さらにその塗設上に酸性白土、フェノール樹脂、有
機酸性物質などの電子受容性物質(以下顕色剤と称す
る)を塗設する工程との都合2工程からなる2層塗布に
よる製造方法(塗布順序を逆にしたものも含む)や、上
記2成分、又はいずれか1成分をマイクロカプセル化し
て、均一に混合して一層塗布による製造方法(特公昭4
7−16096号公報)が知られている。このような自
己発色感圧記録シートは、発色剤と顕色剤が近傍に存在
するため、発色濃度の高い印字像が得られやすいが、製
造時や取扱い時の摩擦などによる意図しない不本意な発
色汚れが発生しやすいという問題を有する。
【0003】自己発色感圧記録シートは、その使用され
る条件において、実用上の必要な発色性能と不必要な発
色汚れの抑制とを両立させなければならない宿命にあ
り、従来から発色性と発色汚れという相反する性質の両
方を満足させるための努力が払われている。さらに、自
己発色型感圧記録シートにおいて、感圧記録した情報
は、必然的に衆目に晒される公開性の高いものであり、
情報内容を隠ぺいしたい場合には、別途袋に入れるなど
しなければならなかった。
【0004】これまでに、例えば、自己発色感圧記録シ
ートの記録層上に、真空密着法による溶融押し出しラミ
ネート層を設ける方法(特公昭49−10857号公
報)や、溶融ラミネート法によるプラスチック層を有す
る記録シート(実開昭52−149709号公報)、及
びこれらの保護層上に剥離層を設けるなどの例が知られ
ている。しかし、現実的には溶融ラミネートや貼り合わ
せにより保護層を設けた場合においては、不必要な発色
汚れの防止はできるものの、基本的に感圧記録部分が露
出することを前提にしているため、記録の非公開性とい
う問題は解決し得なかった。また、自己発色型感圧記録
シートの記録層上にヒートシール性あるいは熱可塑性樹
脂被覆層を設け、裏面にホットメルトタイプあるいは熱
可塑性タイプのヒートシール性接着剤を塗布した不透明
被覆シートと重ね合わせ、熱プレスすることにより一体
化する方法(実開平2ー2173号公報、実開平3ー1
16974号公報など)があるが、一体化するほど熱プ
レスすると感圧記録層の発色カブリを招き商品価値がな
くなるか、あるいは接着力よりはるかに弱い粘着力を持
つ樹脂を用い、軽いプレスで粘着力により一体化を行う
以外になかった。このタイプの感圧記録シートは、記録
の隠ぺい性はあるものの、例えば再圧着するのみで簡単
に再接着できるため、記録の秘守性の低いものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、不透明被覆シートを有する感圧記録シートにおい
て、その本来の発色性を犠牲にすることなく、情報の非
公開性を有し、一旦剥離した不透明被覆シートは再接着
しない秘守性を有し、実際の使用に際しては溶融押し出
しラミネート層の接着性が良好で、記録の改変、汚染を
防止した不透明被覆シートを有する感圧記録シートを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討を行った結果、以下の解決法を見いだす
にいたった。すなわち支持体の片面に、双方または一方
がマイクロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそ
れぞれ単独で積層、或は混合して塗設した感圧記録層と
不透明被覆シートが溶融押し出しラミネート層を介して
一体化されており、該不透明被覆シートが天然パルプを
主成分とする紙であり、該紙の溶融押し出しラミネート
層と接する側の平滑度がベック平滑度が20秒以上であ
ることを特徴とする感圧記録シートの発明である。
【0007】以下に本発明の詳細を説明する。本発明の
感圧記録シートにおいては、溶融押し出しラミネート層
の作用で感圧記録層と不透明被覆シートを一体化でき、
かつ溶融押し出しラミネート層の接着強度を感圧記録層
側と不透明被覆シート側で変えることにより、相対的に
溶融押し出しラミネート層との接着強度の弱い不透明被
覆シート側を剥離する事が出来る。
【0008】熱可塑性樹脂ラミネート層との接着強度
は、感圧記録層側と不透明被覆シート側での相対的な比
較であるが、好ましくは感圧記録層側の熱可塑性樹脂ラ
ミネート層の接着強度は強接着であり、具体的にはテン
シロン万能引っ張り試験機における180゜剥離試験に
おいて100gf/15mm以上の接着強度(剥離強
度)であることが好ましい。この熱可塑性樹脂ラミネー
ト層の接着強度がこの範囲以下であると不透明被覆シー
トとの剥離の場合に剥離トラブルを起こる場合がある。
また、この範囲以上であれば熱可塑性樹脂ラミネート層
を感圧記録層から無理に剥離しても感圧記録層が発色す
るため、接着強度としては十分である。
【0009】不透明被覆シート側の熱可塑性樹脂ラミネ
ート層との接着強度は、弱接着であることが必要で、原
理的には熱可塑性樹脂ラミネート層と感圧記録層との接
着強度以下であれば不透明被覆シートを剥離できるが、
あまりに接着強度が接近しすぎると熱可塑性樹脂ラミネ
ート層が感圧記録層から浮く(部分的に剥離する)とい
うトラブルが生じたり、不透明被覆シートを剥離する場
合に感圧記録層が発色したり、不透明被覆シートの厚み
いかんによっては不透明被覆シートが剥離時に破壊した
りというトラブルが生じることがある。このようなトラ
ブルは、不透明被覆シートの厚みや種類、熱可塑性樹脂
ラミネート層の厚み、あるいは感圧記録層の発色性によ
り発生する接着強度範囲が異なるが、具体的には不透明
被覆シートと熱可塑性樹脂ラミネート層との接着性は、
テンシロン万能引っ張り試験機における180゜剥離試
験において100gf/15mmより小さい接着強度
(剥離強度)であることが好ましい。その中でも特に好
ましくは85gf/15mmより小さい接着強度である
ことが不透明被覆シートの剥離のしやすさ、剥離時の感
圧記録層のカブリの少なさ、不透明被覆シートの中途破
壊などのトラブルのなさの点から好ましい。不透明被覆
シートと熱可塑性樹脂ラミネート層との最低接着強度
は、テンシロン万能引っ張り試験機における180゜剥
離試験において3gf/15mm以上であることが、記
録、搬送途中の剥離トラブルを避ける上からも好まし
い。
【0010】本発明に於ける不透明被覆シートとして
は、溶融押し出しラミネート層と接する側の平滑度がJ
IS P8119により規定されるベック平滑度で20
秒以上の平滑性を有することが好ましい。ベック平滑度
で20秒未満の平滑性を有する紙を用いた場合は、溶融
押し出しラミネート層の所謂アンカー効果による紙への
接着力が強くなり、感圧記録層と不透明被覆シートを溶
融押し出しラミネート層を介して一体化した後、剥離す
る際に剥離が困難となるか、もしくは非常に重くなり感
圧記録シートとしての機能を果たさなくなる。
【0011】ベック平滑度で20秒以上の不透明被覆シ
ートとしては、天然パルプ、合成パルプ、またはそれら
の混合物から抄紙されるパルプ紙、ポリオレフィン、ポ
リエステル等の合成樹脂から作られる合成紙、熱可塑性
樹脂で被覆されたラミネート紙等が挙げられる。これら
の中でも針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混
合パルプ等の木材パルプを主成分とする天然パルプ紙が
不透明性、価格、加工性等の点から有利に用いられる。
天然パルプ紙でベック平滑度が20秒以上のものとして
は、アート紙、コート紙等の塗工紙、グラシン紙、キャ
スト紙、片艶紙等の高平滑紙、さらにはスーパーカレン
ダー処理等の平滑化処理を強化した上質紙等が挙げられ
る。
【0012】本発明に於ける不透明被覆シートの非貼り
合わせ面あるいは感圧記録層を有さない面に感圧記録層
あるいはその一部(顕色剤層あるいは発色剤層)や感熱
層、磁気記録層、印刷層を設けてもよい。
【0013】感圧記録層と不透明被覆シートの溶融押し
出しラミネート層への接着力を制御する方法としては、
本発明のごとく不透明被覆シートに平滑性の高い紙を用
いる他に、溶融押し出しラミネート層と一体化する前に
感圧記録層表面にコロナ処理、火炎処理、オゾン処理、
紫外線処理等の所謂活性化処理を施して溶融押し出しラ
ミネート層との接着力を向上させる方法、不透明被覆シ
ートを界面活性剤やシリコンオイル等の離型剤を用いて
処理して溶融押し出しラミネート層との接着力を制御す
る方法、感圧記録層にエチレンアクリル酸共重合体、ア
イオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリオレフ
ィンエマルジョン等の所謂プライマーを配合して溶融押
し出しラミネート層との接着力を向上させる方法を適宜
組み合わせて用いることもできる。
【0014】本発明に於ける溶融押し出しラミネート層
を構成する樹脂としては、溶融押しだしラミネート加工
できる樹脂であれば何れの樹脂も用いることができる
が、加工性、価格等の面からポリオレフィン樹脂が優位
に用いられる。ポリオレフィン樹脂としては高密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリトリ
メチルペンテン等を単独、もしくは2種以上を混合して
用いることができる。
【0015】本発明に於ける溶融押し出しラミネート層
の厚みは10〜50μmの範囲が好ましく、この範囲の
厚みであれば、感圧記録層の発色性を低下させることな
く印字面の光沢、耐傷性、耐摩擦性を向上させ、不透明
被覆シートに対して剥離する剥離層として機能する。溶
融押し出しラミネート層の厚みがこの10μmより薄い
と、不透明被覆シートを剥離した場合に感圧記録層から
溶融押し出しラミネート層が剥離する溶融押し出しラミ
ネート層浮きが発生したり、感圧記録層の地肌カブリが
生じたりして記録の判読が困難となる。溶融押し出しラ
ミネート層の厚みが50μmより厚いと、感圧印字した
場合に記録濃度が低下するばかりか、カールの発生が生
じ易くなり記録用シートとして好ましくない。
【0016】ポリオレフィン樹脂ラミネートにより感圧
記録層と不透明被覆シートを一体化するには一般の溶融
押しだしダイ、Tダイ、多層同時押しだしダイなどのラ
ミネーターを用いることができる。溶融押し出しの前処
理として、感圧記録層あるいは不透明被覆シートにコロ
ナ処理、フレーム処理など公知の接着性改良のための処
理を行うことは何等差し支えない。溶融押し出しによる
貼り合わせ時に、感圧記録層を有する支持体および不透
明被覆シートのいずれを冷却ロール側に、あるいはプレ
スロール側に位置させてもさしつかえないが、特に発色
感度の高い感圧記録層を用いる場合においては、プレス
ロール側を不透明被覆シートにする方が好ましい。
【0017】本発明に於ける溶融押し出しラミネート層
には、カオリン、焼成カオリン、タルク、ろう石、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
マグナシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、炭酸バ
リウム等の無機顔料、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン
等のプラスティックビーズ、有機色素、染料、高級脂肪
酸金属塩等の滑剤、離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤
を含有させてもよい。
【0018】本発明に於て利用し得る感圧記録層につい
ては、特に制限されることなく、従来から公知のものを
使用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法やマイ
クロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する油、あ
るいは顕色剤、電子線硬化性樹脂、マイクロカプセル保
護剤などである。マイクロカプセル化法としては、コア
セルベーション法(米国特許2800458号明細書な
ど)、界面重合法(特公昭47−1763号公報な
ど)、インサイチュー重合法(特開昭51−9079号
公報など)などが使用できる。
【0019】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0020】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物などが使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば、特に制限されない。
【0021】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0022】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0023】顕色剤としては、粘土類(例えば、酸性白
土、アタパルジャイトなど)、有機酸(例えば、サリチ
ル酸の如き芳香族カルボキシ化合物、又はこれらの金属
塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体
(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、サリチ
ル酸系樹脂、又はこれらの金属塩など)などが使用でき
る。
【0024】本発明に於て、感圧記録層の形成に使用さ
れるバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、
カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化デンプン、
エステル化合物デンプンなどのサッカロースの如き水性
天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリア
クリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合体など
の如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エチレ
ン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高
分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸
エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/アク
リル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラ
テックスなどが挙げられる。
【0025】感圧記録層に使用される顔料としては、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂
等が挙げられる。
【0026】その他に、助剤としてステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフ
ィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレ
ン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワック
ス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ス
ルホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収
剤、さらに界面活性剤、蛍光染料などが必要に応じて添
加される。
【0027】本発明の感圧記録シートにおいて、感圧記
録層の形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ
塗工法、グラビア塗工法、ロールコーティング塗工法、
バー塗工法、落下カーテン塗工法等の公知の塗工方法が
利用可能である。
【0028】更に、カール防止のためにバックコートを
施したり、ジャミング防止のために導電処理を行った
り、支持体と感圧記録層の間にアンダーコート層を設け
る等、感圧記録材料製造分野における各種の公知技術を
必要に応じて付加することができる。
【0029】また、本発明の構成として、高い発色濃度
を得る上で、支持体と感圧記録層との間に、炭酸カルシ
ウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マ
グネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、鉛白、亜鉛
華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、石膏、水
酸化アルミニウムなどの無機顔料、またはポリスチレ
ン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼン
共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルムアル
デヒド重合体、ポリエチレンなどの微紛有機顔料を含む
下引き層を設けることは何等差し支えない。
【0030】また、本発明の感圧記録シートは、その表
面、感圧記録面、溶融押し出しラミネート層面、不透明
被覆シートの表面あるいは裏面、或は感圧記録シートの
裏面に、発色剤層又は顕色剤層、保護被覆層、剥離層、
印刷層、地紋印刷層、トナー受理層、インク受理層、感
熱記録層、筆記層、磁気記録層などを単独で、あるいは
同時に設けることができる。また、本発明の感圧記録シ
ートは、他の感圧記録シート、裏カーボン複写シート、
粘着シート、印刷シート、透明フィルムなどと組合わせ
て一連の複写シートとして使用できる。本発明の記録シ
ートの一部、あるいは全部にダイカットなどの加工、一
部の不透明被覆シートの分離、ミシン目、プリンター用
送り孔などの加工を施すことは何等差し支えない。
【0031】
【作用】本発明の感圧記録シートにおいては、感圧記録
層と不透明被覆シートが溶融押し出しラミネート層によ
り一体化され、感圧記録層と溶融押し出しラミネート層
は強固に接着しているものの溶融押し出しラミネート層
と不透明被覆シートは軽いアンカー効果で弱接着されて
いるため、不透明被覆シートを軽い力で溶融押し出しラ
ミネート層および感圧記録層を有する支持体と分離(剥
離)できる。一旦、不透明被覆シートを溶融押し出しラ
ミネート層から分離した場合、溶融押し出しラミネート
層はすでに冷却、固化しているため容易に再接着するこ
とはない。溶融押し出しラミネート層は、筆圧をほとん
ど分散、吸収することなく伝達するため、感圧記録時に
おいて、高い発色濃度が得られ、印字面の光沢、耐傷
性、耐摩擦性に優れ、又、溶融押し出しラミネート層と
不透明被覆シートを有するために、感圧記録した情報を
外部に公開、露出することなく取り扱うことができ、且
つ必要に応じて不透明被覆シートを剥離することによ
り、内部に感圧記録した情報を読むことができる。さら
に、上に述べた理由で、一度開示した情報は、再度隠蔽
できない(再接着防止性)という特徴を有する。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。また、
塗抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗抹量であ
る。
【0033】実施例1及び比較例1 感圧記録紙として、市販の高感度自己発色型感圧記録紙
(三菱製紙製、ダイヤセルフ、MCD N130、坪量
130g/m2)を使用した。感圧記録面にコロナ処理
を行い、溶融押し出しラミネート層として溶融押し出し
ダイを用いて低密度ポリエチレン(密度:0.918g
/cc、MFR:8g/10分)と高密度ポリエチレン
(密度:0.955g/cc、MFR:7g/10分)
の等量混合物を樹脂温度310℃で20g/m2となる
ように溶融押し出しし、コロナ処理を施していない表1
に記載のベック平滑度を有する上質紙(坪量70g/m
2)と貼り合わせ、目的の感圧記録シートを得、表1に
記載の結果を得た。
【0034】尚、表1における不透明剥離シートの剥離
性は、作成した試料を溶融押し出しラミネート層で被覆
された感圧記録層と不透明剥離シート界面から剥離し
て、その剥離程度を以下の基準で判断した。
【0035】○:溶融押し出しラミネート層で被覆され
た感圧記録層と不透明剥離シートが容易に剥離できた。 △:溶融押し出しラミネート層で被覆された感圧記録層
と不透明剥離シートは剥離できたがやや重かった。 ×:溶融押し出しラミネート層で被覆された感圧記録層
と不透明剥離シートは剥離できなかった。または非常に
剥離が重く使用に耐えなかった。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2及び比較例2 感圧記録紙として、市販の高感度自己発色型感圧記録紙
(三菱製紙製、ダイヤセルフ、MCD N130、坪量
130g/m2)を使用した。感圧記録面にコロナ処理
を行い、溶融押し出しラミネート層として溶融押し出し
ダイを用いてポリプロピレン(密度:0.901g/c
c、MFR:25g/10分)を樹脂温度290℃で2
0g/m2となるように溶融押し出しし、コロナ処理を
施していない表2に記載のベック平滑度を有する上質紙
(坪量70g/m2)と貼り合わせ、目的の感圧記録シ
ートを得、表2に記載の結果を得た。
【0038】
【表2】
【0039】表1及び2の結果から明らかなように、実
施例1、2において得られた感圧記録シートは、いずれ
も発色性が良好で、不透明被覆シートを剥離した場合に
地肌カブリがなく、かつ不透明被覆シートは良好な剥離
性を有し、さらに、一度剥離して情報を開示すると、再
度接着しない秘守特性を有するものであった。
【0040】
【発明の効果】本発明の感圧記録シートにおいては、感
圧記録層と不透明被覆シートが溶融押し出しラミネート
層により一体化され、ベック平滑度20秒以上の紙を不
透明被覆シートに用いることにより軽い力で溶融押し出
しラミネート層および感圧記録層を有する支持体と分離
(剥離)できる。感圧記録した情報を外部に公開、露出
することなく取り扱うことができ、且つ必要に応じて不
透明被覆シートを剥離することにより、内部に感圧記録
した情報を読むことができる。さらに、一度開示した情
報は、再度隠蔽できない(再接着防止性)という特徴を
有し、連続伝票用、貼り付け伝票、ラベル、葉書などの
通信文、記録用、無塵記録紙など多くの用途にもちいる
ことができる実用的意義の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧記録シートの断面図
【符号の説明】
1 不透明被覆シート 2 溶融押し出しラミネート層 3 感圧記録層 4 支持体 5 感圧記録シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 孝章 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号三菱 製紙株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、双方または一方がマイ
    クロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそれぞれ
    単独で積層、或は混合して塗設した感圧記録層と不透明
    被覆シートが溶融押し出しラミネート層を介して一体化
    されていることを特徴とする感圧記録シートにおいて、
    該不透明被覆シートが天然パルプを主成分とする紙であ
    り、該紙の溶融押し出しラミネート層と接する側の平滑
    度がJIS P8119により規定されるベック平滑度
    で20秒以上であることを特徴とする感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 該感圧記録シートにおいて、該溶融押し
    出しラミネート層が感圧記録層側には強接着され、不透
    明被覆シート側には弱接着されたことを特徴とする請求
    項1記載の感圧記録シート。
  3. 【請求項3】 該感圧記録シートにおいて、該溶融押し
    出しラミネート層の厚みが10〜50μmであることを
    特徴とする請求項1記載の感圧記録シート。
  4. 【請求項4】 該感圧記録シートにおいて、該溶融押し
    出しラミネート層がポリオレフィン樹脂からなることを
    特徴とする請求項1記載の感圧記録シート。
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