JPH08175001A - ラベル用感圧記録シート - Google Patents

ラベル用感圧記録シート

Info

Publication number
JPH08175001A
JPH08175001A JP6325138A JP32513894A JPH08175001A JP H08175001 A JPH08175001 A JP H08175001A JP 6325138 A JP6325138 A JP 6325138A JP 32513894 A JP32513894 A JP 32513894A JP H08175001 A JPH08175001 A JP H08175001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive recording
layer
sensitive
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6325138A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Iguchi
裕二 井口
Takaaki Komatsu
孝章 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP6325138A priority Critical patent/JPH08175001A/ja
Publication of JPH08175001A publication Critical patent/JPH08175001A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Color Printing (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】離型紙が不要で、かつ一回の感圧記録で控え伝
票まで作製でき、その剥離性及び接着性を粘着剤への顔
料添加量で調節できる上、感圧記録性の良好なラベル用
感圧記録シートを提供する。 【構成】支持体1の片面に、発色剤又は顕色剤の内、少
なくとも一方を内包するマイクロカプセルをそれぞれ単
独で積層して、或は混合して塗設した自己発色感圧記録
層2、ポリオレフィン樹脂ラミネート層3、顔料を乾燥
重量で2〜30重量%含有した粘着剤からなる粘着層
4、不透明被覆シート5を順次設けたラベル用感圧記録
シート。 【効果】離型紙の代わりに支持体に自己発色感圧記録
層、ポリオレフィン樹脂ラミネート層を設けたシートを
用いているため、一回の印字で控え伝票まで作成するこ
とが可能であり、粘着層中の顔料の効果で感圧記録性が
良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラベル用感圧記録シート
に関するものであり、さらに詳しくは、離型紙が不要で
控え伝票が残せ、かつ感圧記録性の良好なラベル用感圧
記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ラベル用記録シートを、価格表示
用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示
用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステ
ッカー)等のラベル用途として使用することが増加して
いる。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記
録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。しかし、そ
の中でも一回の印字記録で控え伝票まで印字できる記録
方式として感圧記録方式がもっとも手軽であり、優れて
いる。インクジェット記録方式、感熱記録方式では控え
伝票は原本とは別に印字しなければならない。
【0003】一方、一般の粘着ラベルには粘着層に離型
紙が貼合せられており、使用時離型紙を剥がさなければ
ならない。剥がされた離型紙はそのままゴミとして処理
される。粘着ラベルの使用量からその量もかなりにな
り、環境問題からも好ましいことではない。離型紙を用
いない粘着ラベルもいくつか提案されているが、その中
に一回の印字記録で控え伝票まで印字記録できるものは
ない。控え伝票まで作製する場合に最も一般的なのは感
圧発色紙を用いる方法であるが、感圧発色紙と粘着ラベ
ルとの組み合わせにおいては、粘着層の弾力性が印圧を
減少させるため、粘着層を有するシートは必ず一連の複
写シートの一番下側になければならず、このためラベル
表示されるべき内容の発色濃度が最も薄いという組み合
わせしかできないか、または粘着層のさらに下側に複写
シートを介在させ、発色濃度の薄い控えしかとれないと
いうジレンマがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明の目的は、離型紙が不要で、かつ一回の感圧記録で
控え伝票まで作製でき、その剥離性及び接着性を調節で
きると共に、粘着ラベル及び控え伝票において十分な発
色濃度を有するラベル用感圧記録シートを得ることであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ラベル用
感圧記録シートについて種々の研究を重ねた結果、以下
の様な発明に至った。すなわち、支持体の片面に、発色
剤又は顕色剤の内、少なくとも一方を内包するマイクロ
カプセルをそれぞれ単独で積層して、或は混合して塗設
した自己発色感圧記録層、ポリオレフィン樹脂ラミネー
ト層、顔料を2〜30%含有した粘着剤からなる粘着
層、不透明被覆シートを順次設けたことを特徴とするラ
ベル用感圧記録シートの発明である。
【0006】以下、本発明のラベル用感圧記録シートに
ついて、詳細に説明する。
【0007】粘着剤に顔料を添加することにより、粘着
剤が持っているポリオレフィンへの接着性を軽減し、ポ
リオレフィン樹脂ラミネート層から剥離可能にすること
で、支持体に自己発色感圧記録層、ポリオレフィン樹脂
ラミネート層を順次設けたシートを従来の離型紙の代わ
りにできることが判明した。また、粘着層の剥離性、及
び接着性は粘着剤への顔料添加量を変更することで調節
することが可能である。
【0008】通常、自己発色感圧記録層上にポリオレフ
ィン樹脂ラミネート層、粘着剤のみよりなる粘着層、不
透明支持体を順次積層したラベル用感圧記録シートを作
製すると、粘着層の弾性により自己発色感圧記録層の発
色濃度が低いものになってしまうのが普通であったが、
粘着層に顔料が添加されていると、粘着層の硬度増加と
いう効果があるためか、自己発色感圧記録層の発色濃度
の低下が極めて少ないという予期されない効果があるこ
とが判明した。
【0009】また、ポリオレフィン樹脂ラミネート層
を、支持体の片面に塗設した自己発色感圧記録層の上に
設け、離型紙の代替とすることにより、不透明被覆シー
トと粘着剤層からなるラベルを剥がした後、該感圧記録
シートを控え伝票として残すことができる。
【0010】本発明において、剥離性は顔料の粘着剤へ
の添加量により調節されることより、ポリオレフィン樹
脂は剥離性のあるポリプロピレンに限られることがな
い。
【0011】本発明のラベル用感圧記録シートへの記録
は、従来の感圧記録紙と同様に筆記によってもドットイ
ンパクトプリンターによっても良く、その利用方法もな
んら制限するものではない。
【0012】また、本発明における不透明被覆シートの
代わりに、支持体の片面に顕色剤塗布した、いわゆる感
圧記録紙下用紙と支持体の片面に発色剤を内包するマイ
クロカプセルを塗布した、いわゆる感圧記録紙上用紙を
順次塗層同士が接するように積層することができる。こ
のようにすることにより、本発明のラベル用感圧記録シ
ートにおいて、最上部の感圧記録紙上用紙と最下部の自
己発色感圧記録層及びポリオレフィン樹脂ラミネート層
からなるシートを控え伝票として残すことが可能とな
る。
【0013】本発明に用いられる粘着剤としては、一般
的なアクリル樹脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタ
ジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレ
ン共重合体、デンプン、シリコーン系化合物、ニカワ、
カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリ
ウレタン等の樹脂を単独で、あるいは溶液、水溶液、エ
マルジョンの形で用いることができる。好ましくは、合
成樹脂が用いられる。これらの粘着剤のセットの方法は
熱乾燥、ホットメルト等いかなる方法を用いても差し支
えない。
【0014】本発明において、粘着剤に添加する顔料
は、特に制限するものではなく、例えば具体的にはアル
ミニウム、亜鉛、マグネシウム、バリウム、チタン等の
炭酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸塩など、及び天然シリ
カ、クレー、ゼオライト、カオリン、焼成カオリン等の
粘土類を含む無機系顔料、澱粉、合成シリカ、スチレン
樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂等の共重
合体を含む有機系顔料から1種又は2種以上使用され
る。好ましくは、無機系顔料と有機系顔料が併用され
る。
【0015】粘着剤に添加する顔料の添加量は、粘着剤
に対して2〜30%が好ましい。顔料の添加量が2%よ
り少ないと顔料添加の効果が発揮されず、ポリオレフィ
ン樹脂ラミネート層からの剥離が困難になるし、30%
より多いと接着力が低下してラベルとしての機能を果た
さなくなる。さらに好ましくは、10〜20%である。
【0016】粘着剤の塗布量は、限定されるものではな
いが、加圧低下による印字不良を避ける目的から、より
薄いことが望まれが、あまり少ないと接着性がでないこ
と、また多すぎても接着性に寄与しないばかりか加圧低
下による印字不良を起こすことより、5〜30g/m2が好
ましい。さらに好ましくは、6〜15g/m2である。
【0017】本発明におけるポリオレフィン樹脂ラミネ
ート層を構成するポリオレフィン樹脂とは、例えば、以
下の物質が挙げられる。高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン等のポリエチレン;アイソタクチック、シンジオ
タクチック、アタクチック、それらの混合物、エチレン
とのランダム共重合体又はブロック共重合体等のポリプ
ロピレン;その他ポリ−3−メチルペンテン−1等を単
独或は混合して使用できる。
【0018】ポリオレフィン樹脂ラミネート層は、一般
の溶融押し出しダイ、Tダイ、多層同時押し出しダイ等
のラミネーターを用いて自己発色感圧記録層上に設ける
ことができる。
【0019】本発明に用いられる支持体、および不透明
被覆シートとしては、グラシン紙、上質紙、アート紙、
コーテッド紙、キャスト紙などの一般紙を用いることが
でき、木材パルプ、合成パルプ、填料、サイズ剤、紙力
増強剤、染料等、通常抄紙で用いられる原材料を必要に
応じて使用することが可能である。又、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリア
ミド等のプラスッチクシート、およびこれらの合成繊維
からなる合成紙や不織布、又は合成樹脂を紙に片面、又
は両面にラミネートしたラミネート紙、金属箔、又は金
属箔と紙、蒸着紙、ホログラム処理を施した不透明シー
ト、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、ガ
ラスペーパーなども使用可能である。これらのプラスチ
ックシートや合成樹脂は無機あるいは有機顔料により不
透明化することができる。
【0020】本発明に利用し得る自己発色感圧記録層に
ついては、特に制限されることなく、従来から公知のも
のを使用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法や
マイクロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する
油、あるいは顕色剤、接着剤、マイクロカプセル保護剤
などである。マイクロカプセル化法としては、コアセル
ベーション法(米国特許2800458号明細書な
ど)、界面重合法(特公昭47−1763号公報な
ど)、インサイチュー重合法(特開昭51−9079号
公報など)などが使用できる。
【0021】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0022】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物などが使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば、特に制限されない。
【0023】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0024】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0025】顕色剤としては、粘土類(例えば、酸性白
土、アタパルジャイトなど)、有機酸(例えば、サリチ
ル酸の如き芳香族カルボキシ化合物、又はこれらの金属
塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体
(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、サリチ
ル酸系樹脂、又はこれらの金属塩など)などが使用でき
る。
【0026】本発明において、自己発色感圧記録層の形
成に使用されるバインダーとしては、デンプン類、ヒド
ロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロー
ス誘導体、カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化
デンプン、エステル化合物デンプンなどのサッカロース
の如き水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、
変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミ
ド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/
アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチ
レン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテック
ス、ポリアクリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共
重合体などの如き水溶性合成高分子化合物やラテックス
類、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等
の水溶性接着剤、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
アクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メ
チル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジ
エン/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重
合体等のラテックスなどが挙げられる。
【0027】自己発色感圧記録層中に使用される顔料と
しては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリ
ン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホ
ルマリン樹脂等が挙げられる。
【0028】その他に、助剤としてステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフ
ィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレ
ン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワック
ス類、又、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スル
ホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、
さらに界面活性剤、蛍光染料などが必要に応じて添加さ
れる。
【0029】更に、カール防止のためにバックコートを
施したり、ジャミング防止のために導電処理を行った
り、支持体と自己発色感圧記録層の間にアンダーコート
層を設ける等、感圧記録材料製造分野における各種の公
知技術を必要に応じて付加することができる。
【0030】又、本発明の構成として、高い発色濃度を
得る上で、支持体と自己発色感圧記録層との間に、炭酸
カルシウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウム、
炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、鉛
白、亜鉛華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化ア
ンチモン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、石
膏、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、又はポリスチ
レン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼ
ン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルムア
ルデヒド重合体、ポリエチレンなどの微紛有機顔料を含
む下引き層を設けることは何等差し支えない。
【0031】本発明のラベル用感圧記録シートにおい
て、自己発色感圧記録層、粘着層を塗布する方法として
は、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセ
ット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工
法、エアナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工
法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログ
ラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本あるいは5
本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工
法、スライド塗工法、ダイ塗工法、等公知の塗工方法が
利用可能である。
【0032】本発明のラベル用感圧記録シートを作製す
るのに、自己発色感圧記録層上に設けられたポリオレフ
ィン樹脂ラミネート層に粘着剤を塗布、乾燥した後不透
明支持体を重ね合わせる方法をとっても良いし、不透明
支持体に粘着剤を塗布、乾燥した後、自己発色感圧記録
層上に設けられたポリオレフィン樹脂ラミネート層を重
ね合わせる方法でも良い。
【0033】
【作用】本発明のラベル用感圧記録シートは、支持体の
片面に、自己発色感圧記録層、ポリオレフィン樹脂ラミ
ネート層、顔料を2〜30%含有した粘着剤層、不透明
被覆シートを順次設けた構成となっているため、従来の
粘着ラベルで使用されている離型紙が不要であり、かつ
1回の印字記録で控え伝票を残すことができる。また、
剥離性、接着性が、顔料の添加量により調節されるた
め、ポリオレフィン樹脂あるいは粘着剤を選ばない。
【0034】さらに、粘着層に顔料が添加されるため粘
着層の硬度が上がるためか、自己発色感圧記録層の発色
濃度を向上させることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。又、塗
工量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗布量であ
る。
【0036】予備操作 (自己発色感圧記録層の作製)自己発色感圧記録層に用
いる発色剤内包マイクロカプセルは、次のとおり作製し
た。まず、クリスタルバイオレットラクトン10部をハ
イゾールSAS N−296(日本石油化学株式会社
製)90部に加熱溶解して内相油とした。メラミン10
部と37%ホルマリン25部を水100部とともにpH
8にて加温し、メラミン−ホルマリン初期重縮合物を得
た。次いで、内相油を5%のスチレン/無水マレイン酸
共重合体水溶液150部に乳化し、この乳化液に、上記
のメラミン−ホルマリン重縮合物を添加して、液温を7
0℃に2時間保持して、メラミン−ホルマリン樹脂膜を
持つ発色剤内包のマイクロカプセル分散液を得た。得ら
れたマイクロカプセルの平均粒子径は、約6μmであっ
た。
【0037】自己発色感圧記録層用の塗料は、以下の処
方により作製した。単位は、乾燥重量部である。 発色剤内包のマイクロカプセル 110部 顕色剤(住友デュレズ(株)製PR26298) 60部 デンプン粒子 280部 カオリンクレー 70部 酸化デンプン 100部
【0038】感圧記録シートは、以下の様にして作製し
た。即ち、坪量100g/m2の上質紙に、上記配合の自己
発色感圧記録層を、塗工量が8g/m2になるように塗設し
て、感圧記録シートを得た。
【0039】実施例1 予備操作において作製した感圧記録シートの記録面に、
ポリオレフィン樹脂ラミネート層として溶融押し出しダ
イを用いて、低密度ポリエチレンを10μmになるよう
にラミネートした。粘着剤としてアクリル系粘着剤HV
C3300(東亞合成株式会社製)と、顔料として軽質
炭酸カルシウム(白石工業株式会社製、PZ)を粘着剤
の乾燥重量100部に対して2部を添加し、混合後、グ
ラビアコーターで乾燥塗布量が6g/m2となるように塗布
した後、熱風乾燥し、不透明被覆シートとして坪量40
g/m2の上質紙と重ね合わせて、目的とするラベル用感圧
記録シートを得た。
【0040】実施例2 実施例1において、顔料の添加量を30部に変更した以
外は実施例1と同様にして目的とするラベル用感圧記録
シートを得た。
【0041】実施例3 実施例1において、顔料を小麦澱粉(平均粒径20μ
m)に変更し、顔料添加量を10部に変更した以外は実
施例1と同様にして目的とするラベル用感圧記録シート
を得た。
【0042】実施例4 実施例2において、顔料をシリカ(水澤化学工業株式会
社製、ミズカシルP832)を10部と小麦澱粉(平均
粒径20μm)を5部に変更した以外は実施例1と同様
にして目的とするラベル用感圧記録シートを得た。
【0043】実施例5 予備操作において作製した感圧記録シートの記録面に、
ポリオレフィン樹脂ラミネート層として溶融押し出しダ
イを用いて、ポリプロピレンを15μmになるようにラ
ミネートした。粘着剤としてアクリル系粘着剤VONC
OATPS−510HV(大日本インキ化学工業株式会
社製)と顔料として軽質炭酸カルシウム(白石工業株式
会社製、PZ)を粘着剤の乾燥重量100部に対して3
0部を添加し、混合後、グラビアコーターで乾燥塗布量
が15g/m2となるように塗布した後、熱風乾燥し、不透
明被覆シートとして市販の伝票用感圧記録紙の下用紙
(三菱製紙株式会社製、三菱NCRスーパー下、N4
0、坪量40g/m2)と重ね合わせて、目的とするラベル
用感圧記録シートを得た。
【0044】比較例1 実施例1において、顔料の粘着剤の乾燥重量100部に
対する添加量を1部に変更した以外は実施例1と同様に
して目的とするラベル用感圧記録シートを得た。
【0045】比較例2 実施例1において、顔料の粘着剤の乾燥重量100部に
対する添加量を35部に変更した以外は実施例1と同様
にして目的とするラベル用感圧記録シートを得た。
【0046】比較例3 予備操作において作製した感圧記録シートの記録面に、
ポリオレフィン樹脂ラミネート層として溶融押し出しダ
イを用いて、低密度ポリエチレンを10μmになるよう
にラミネートした。粘着剤としてアクリル系粘着剤HV
C3300(東亞合成株式会社製)を顔料を混合するこ
となくグラビアコーターで乾燥塗布量が20g/m2となる
ように塗布した後、熱風乾燥し、不透明被覆シートとし
て坪量40g/m2の上質紙と重ね合わせて、目的とするラ
ベル用感圧記録シートを得た。
【0047】以上の実施例、比較例により得られたラベ
ル用感圧記録シートを、以下の試験方法により、評価
し、その結果を表1に示した。
【0048】試験方法: 剥離性・・不透明被覆シートをポリオレフィン樹脂ラミ
ネート層から剥離する際の、180度動剥離強度(サン
プル幅30mm、剥離速度300mm/分)をテンシロ
ン万能試験機にて測定した。剥離強度が300gf/3
0mm未満であれば剥離性は問題ない。
【0049】発色汚れ・・剥離性試験評価後の不透明被
覆シートを剥離したサンプルの白紙部を目視で観察し、
白紙部が全く発色していないものを○、発色し汚れてし
まったものを×と判定した。なお、剥離不能なサンプル
についてはわずかでも剥離した部分で判定した。
【0050】接着性・・不透明被覆シートをポリオレフ
ィン樹脂ラミネート層から剥離した後、粘着層をキャス
ト紙と重ね合わせ、ガラス板の間に挟み、1kgの荷重
を1分かけて接着する。その後、180度動剥離強度
(サンプル幅30mm、剥離速度300mm/分)をテ
ンシロン万能試験機にて測定した。剥離強度が500g
f/30mm以上でれば接着性は問題ない。
【0051】印字濃度・・ドットインパクトプリンター
により不透明被覆シートの上からベタ発色印字を行い、
不透明支持体と粘着層からなるラベル用紙を剥離した
後、ポリオレフィン樹脂ラミネート層の上より濃度計マ
クベスRD918を用いて、5カ所の発色濃度を測定し
平均値をとる。発色濃度の平均値が0.5以上であれば
自己発色感圧記録層、ポリオレフィン樹脂ラミネート
層、不透明支持体よりなる感圧記録シートと同程度の発
色濃度である。なお、実施例4のラベル用感圧記録シー
トを評価する際には、不透明被覆シートの上に市販の伝
票用感圧記録紙の上用紙(三菱製紙株式会社製、三菱N
CRスーパー上、N40、坪量40g/m2)を不透明被覆
シート上に重ねて評価を行った。
【0052】印字ムラ・・ドットインパクトプリンター
により不透明被覆シートの上から罫線を印字し、印字途
切れの全くないものを優、殆どないものを並、途切れが
認められるものを劣とした。なお、実施例5のラベル用
感圧記録シートを評価する際には、不透明被覆シートの
上に市販の伝票用感圧記録紙の上用紙(三菱製紙株式会
社製、三菱NCRスーパー上、N40、坪量40g/m2
を不透明被覆シート上に重ねて評価を行った。
【0053】
【表1】
【0054】評価・・表1の結果から明らかなように、
比較例1で示したように顔料の添加量を2重量部(2重
量%)より少なくするとポリオレフィン樹脂ラミネート
層からの剥離性が悪化すると共に、剥離時に自己発色性
感圧記録層が発色するというトラブルが生じる。また、
剥離時に粘着層がポリオレフィン樹脂ラミネート層に残
ってしまうため接着力も低くなる。一方、顔料添加量を
30重量部(30重量%)より多くすると接着性が悪化
し、ラベルとして用いることができなくなる。また、顔
料を添加せず強粘着剤のみを粘着層に用いた比較例3で
は、ポリオレフィン樹脂ラミネート層からの剥離が非常
に困難となりラミネート層を一部破壊してしまい、実際
剥離は不可能である。その上、自己発色性感圧記録層の
発色汚れも引き起こす。また、剥離後の粘着層にポリプ
ロピレン樹脂が残り、接着を阻害してしまい、接着も不
可能であった。また、剥離できた部分で発色濃度を測定
すると明らかに粘着層中に顔料のあるものより低い発色
濃度を示した。
【0055】
【発明の効果】本発明のラベル用感圧記録シートは、支
持体の片面に、発色剤又は顕色剤の内、少なくとも一方
を内包するマイクロカプセルをそれぞれ単独で積層し
て、或は混合して塗設した自己発色感圧記録層、ポリオ
レフィン樹脂ラミネート層、顔料を乾燥重量で2〜30
重量%含有した粘着剤層、不透明被覆シートを順次設け
た構造となっているため、一回の印字で控え伝票まで作
成することが可能であり、一般の粘着ラベルのように使
用時離型紙がゴミとして捨てられることがない。また、
剥離性、接着性が顔料の添加量により調節されるため、
ラベルの粘着特性が粘着剤の特性に左右されにくい。さ
らに、顔料添加により自己発色感圧記録層の発色濃度が
自己発色感圧記録層、ポリオレフィン樹脂ラミネート
層、不透明支持体よりなる感圧記録シートと同程度の値
を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支持体の片面に、自己発色感圧記録
層、ポリオレフィン樹脂ラミネート層、顔料を乾燥重量
で2〜30重量%含有した粘着剤からなる粘着層、不透
明被覆シートを順次設けたラベル用感圧記録シートの断
面図。
【符号の説明】
1 支持体 2 自己発色感圧記録層 3 ポリオレフィン樹脂ラミネート層 4 粘着層 5 不透明支持体 6 顔料 7 感圧記録シート 8 ラベル用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B42D 15/00 371 G09F 3/10 H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、発色剤又は顕色剤の
    内、少なくとも一方を内包するマイクロカプセルをそれ
    ぞれ単独で積層して、或は混合して塗設した自己発色感
    圧記録層、ポリオレフィン樹脂ラミネート層、粘着層、
    不透明被覆シートを順次設けたことを特徴とするラベル
    用感圧記録シートにおいて、該ラミネート層と該粘着層
    との間で剥離するものであり、該粘着層を構成する粘着
    剤が、粘着主剤である樹脂と、該樹脂に対して2〜30
    重量%の顔料を含有した粘着剤であることを特徴とする
    ラベル用感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 該顔料が無機顔料あるいは有機顔料、又
    は両者の混合物であることを特徴とする請求項1記載の
    ラベル用感圧記録シート。
JP6325138A 1994-12-27 1994-12-27 ラベル用感圧記録シート Pending JPH08175001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6325138A JPH08175001A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ラベル用感圧記録シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6325138A JPH08175001A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ラベル用感圧記録シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08175001A true JPH08175001A (ja) 1996-07-09

Family

ID=18173488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6325138A Pending JPH08175001A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ラベル用感圧記録シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08175001A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101966771A (zh) * 2010-08-30 2011-02-09 厦门鑫嘉捷电子科技有限公司 防水、防尘、防震的听筒网及其制作工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101966771A (zh) * 2010-08-30 2011-02-09 厦门鑫嘉捷电子科技有限公司 防水、防尘、防震的听筒网及其制作工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02283772A (ja) フレキソ型カプセルインキ組成物
JPH09142015A (ja) 接着性記録シート
JPH08175001A (ja) ラベル用感圧記録シート
JP2000033788A5 (ja)
JP3429830B2 (ja) 感圧接着性機能を有する自己発色型感圧記録シ−ト
JP2000033788A (ja) 記録用シート
JPH0822248A (ja) ラベル用感圧記録シート
JP3170050B2 (ja) 感圧記録シートおよびその製造方法
JP3204803B2 (ja) 感圧記録シート
JP3204758B2 (ja) 感圧記録シート
JPH0899460A (ja) 接着性記録シート、両面接着性記録シート並びに圧着記録シート
JPH0858229A (ja) 積層型感圧記録シート及びその製造方法
JPH0872395A (ja) 接着性記録シート、両面接着性記録シート並びに圧着記録シート
JP3349844B2 (ja) 再剥離可能な圧着性の記録シートおよび帳票
JPH06171212A (ja) 感圧記録シート
JP3132889B2 (ja) 感圧記録シート
JPH06127115A (ja) 控え用シート一体型感圧記録シート
JPH06127118A (ja) 感圧記録シートおよびその製造方法
JPH10258570A (ja) 圧着記録用紙および記録方法
JPH07228040A (ja) 再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート及びそれを用いた剥離性葉書
JPH08192572A (ja) 自己発色性感圧記録シートおよびその製造方法
JPH08127172A (ja) 積層型感圧記録シート
JPH08183247A (ja) 両面接着性記録シート
JPH0624124A (ja) 複写用感圧記録シート
JPH06127116A (ja) 感圧記録シート