JPH07228040A - 再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート及びそれを用いた剥離性葉書 - Google Patents

再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート及びそれを用いた剥離性葉書

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JPH07228040A
JPH07228040A JP6019482A JP1948294A JPH07228040A JP H07228040 A JPH07228040 A JP H07228040A JP 6019482 A JP6019482 A JP 6019482A JP 1948294 A JP1948294 A JP 1948294A JP H07228040 A JPH07228040 A JP H07228040A
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JP
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pressure
sensitive recording
layer
thermoplastic resin
thermocompression
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JP6019482A
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Junji Harada
純二 原田
Yuji Iguchi
裕二 井口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再剥離可能な熱圧着性の感圧記録シート及び
それを用いた剥離性葉書を製造する。 【構成】 不透明支持体の片面に、自己発色性感圧記録
層、熱可塑性樹脂層を順次設けたことを特徴とする再剥
離可能な熱圧着性感圧記録シート。自己発色性感圧記録
層の上に水性高分子中間層が設けられていても良い。再
剥離可能な熱圧着性感圧記録シートを、該熱可塑性樹脂
層が重なり合うようにして重ね合わせ、加熱圧着したこ
とを特徴とする剥離性葉書。 【効果】 再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートの熱可
塑性樹脂層上から加圧することにより印字記録でき、更
に熱可塑性樹脂層を向い合わせて熱圧着することにより
内部の情報を隠ぺいして一体化でき、剥離性葉書として
使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱圧着性感圧記録シー
トに関するものであり、その中でもフォーム印刷機など
で容易に印字でき、シーラーで貼合せが可能で、郵送後
に積層部分を剥離することにより内部に隠ぺいされた情
報を見ることができる再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ート及びそれを用いた剥離性葉書に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印刷或は他の記録手段により不透明支持
体上に情報を設けた記録体を2つ折りや3つ折りにし
て、或は2枚を重ね合わせて疑似接着により密着し、見
かけ上1枚のシートの葉書として郵送し、受取人が疑似
接着部分を剥離して内部に設けられた情報を読むことの
できる剥離性葉書は、一般の葉書よりも多くの情報を郵
送でき、且つ金額や暗証番号など外部の人間には知られ
たくない秘密情報を葉書で郵送できるというメリットか
ら、世の中に使われ始めている。
【0003】剥離性葉書のメリットは、多くの情報量や
秘密情報を葉書の郵送価格で送れるということばかりで
なく、3つ折り葉書に見られるように1枚の用紙の一面
に住所、氏名などの表書きの情報、表書き面の裏側の隠
ぺいされる情報、裏書面の裏側に隠ぺいされる情報、以
上3種の情報を同時に設けた後、3つ折りにすることに
より表書きの情報を表面に、隠ぺいされるべき情報を内
側にして畳み込むことにより、一面のみの印刷によって
実質3面の印刷を行ったのと同じ効果を生むことができ
るという工程数減少のメリットもある。
【0004】このような剥離性葉書において、最も重要
な再剥離性の接着(以後、疑似接着と称する)は、主に
次のような工程によるものである。即ち、(1)2枚の
透明シートを疑似接着し、その両面に接着層を設け、記
録した支持体を両面に貼り合わせて一体化する方法、
(2)1枚の透明シートの両側に接着強度の異なる接着
層を設け、記録した支持体を両面に貼り合わせて一体化
する方法、(3)支持体の少なくとも1面に疑似接着層
を設け、その層上に記録した後、疑似接着層同士を重ね
合わせて圧着することにより一体化する方法などであ
る。
【0005】これらの方法の中では、(1)、(2)の
方法が記録した支持体と透明シートを重ね合わせて一体
化しなければいけないのに対し、(3)の方法はあたか
もフォーム用紙など一般紙のごとく扱え、印刷・記録後
において疑似接着層を内側にして折り畳み圧着させるだ
けであるので、工程が簡単なばかりでなく工程数減少の
メリットもあり、加工コスト、加工方法ともに優れてい
るものである。しかしながら、疑似接着層を有する支持
体(以後、疑似接着用支持体と称する)を用い、疑似接
着層同士を圧着させたものは、記録面が疑似接着層上と
なるため、これを剥離した場合、疑似接着層上の記録の
一部が相手側の疑似接着層に移行し、いわゆるインク移
りを起こしてしまうという欠点があった。このインク移
りは、記録そのものが薄くなったり欠けたりするだけで
なく、相手面に移行して相手面の記録をも汚してしまう
という、情報記録としては致命的な欠点であった。
【0006】本発明に用いられる自己発色性感圧記録層
は、いわゆるノーカーボン複写紙から発展したものであ
り、製品形態としては自己発色感圧記録シート又はセル
フコンティンドペーパーとも呼ばれている。その構成
は、無色染料(以下、発色剤と称する)を内包するマイ
クロカプセルを支持体に設ける工程と、更にその塗層上
に酸性白土、フェノール樹脂、有機酸性物質などの電子
受容性物質(以下顕色剤と称する)を設ける工程との都
合2工程からなる2層塗工による製造方法(塗工順序を
逆にしたものも含む)や、上記2成分の少なくとも1成
分をマイクロカプセル化し、均一に混合して一層塗工に
よる製造方法(特公昭47−16096号公報)が知ら
れている。
【0007】このような自己発色感圧記録シートは、発
色剤と顕色剤が近傍に存在するため、発色濃度の高い印
字像が得られやすいが、製造時や取扱い時の摩擦などに
よる意図しない不本意な発色汚れを起こしやすいという
問題を有する。このように自己発色感圧記録シートは、
その使用される条件において、実用上の必要な発色性能
と不必要な発色汚れの抑制とを両立させなければならな
い宿命にあり、従来から発色性と発色汚れという相反す
る性質の両者を満足させるための努力が払われている。
【0008】しかしながら、当然、自己発色型感圧記録
シートそのものに感圧記録した情報は、必然的に衆目に
晒される公開性の高いものであり、情報内容を隠ぺいし
たい場合には、別途袋に入れるなどしなければならなら
ず、そのままでは本発明の用途には用いることができな
いものであった。
【0009】又、自己発色型感圧記録シートの記録層上
に熱可塑性樹脂被覆層を設け、裏面にヒートシール性接
着剤を塗工した不透明被覆シート(宛先表示シート)と
重ね合わせ、熱圧着することにより一体化する方法(実
開平2−2173号公報、実開平3−116974号公
報)があるが、隠ぺいすべき情報と、宛名など表書きの
情報を別々に記録しなければならないといった工程数の
多さがあり不便であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、印字記録が容易に行えるばかりで
なく、容易に疑似接着を行って印字記録情報を隠ぺいで
き、且つ疑似接着層を剥離しても印字記録部分のインク
移りが発生しない再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート
を提供することにある。この再剥離可能な熱圧着性感圧
記録シートは、印字記録後に熱圧着して一体化すること
により、剥離性葉書として用いられるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の様な再剥
離可能な熱圧着性感圧記録シートを見い出した。即ち、
不透明支持体の片面に、発色剤又は顕色剤の少なくとも
1方がマイクロカプセル化され、それぞれ単独で積層或
は混合して単層の自己発色性感圧記録層、熱可塑性樹脂
層を順次設けたことを特徴とする再剥離可能な熱圧着性
感圧記録シートの発明である。
【0012】再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートにお
いて、自己発色性感圧記録層上に水性高分子中間層を設
け、その上に熱可塑性樹脂層を設けたものでも良い。
【0013】熱可塑性樹脂層の塗工量は、5〜40g/
2であることが好ましい。
【0014】又、不透明支持体の片面に、発色剤又は顕
色剤の少なくとも1方がマイクロカプセル化され、それ
ぞれ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧記録
層、熱可塑性樹脂層を順次設けた再剥離可能な熱圧着性
感圧記録シートを、該熱可塑性樹脂層同士で重ね合わ
せ、加熱圧着して剥離性葉書とすることができる。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、不透明支持体上に自己発色性感圧記録層を設
け、その上に熱可塑性樹脂層を設けた感圧記録シートを
再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートと呼び、再剥離可
能な熱圧着性感圧記録シートの熱可塑性樹脂層同士を向
かい合わせて重ね合わせ、熱圧着して一体化したシート
を剥離性葉書と呼ぶが、その用途は葉書に限定されるも
のではなく、伝票、くじ、貼合せ封書、メモ、ラベルな
どに使用することは何等差し支えない。
【0016】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートに用いられる支持体としては、上質紙、アート紙、
コーテッド紙、キャスト紙、グラシン紙などの一般紙を
用いることができ、木材パルプ、合成パルプ、填料、サ
イズ剤、紙力増強剤、染料等、通常抄紙で用いられる原
材料を必要に応じて使用することが可能である。又、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリメチルペンテン等のプラスッチクシート、及び
これらの合成繊維からなる合成紙や不織布、又はこれら
の合成樹脂を紙に片面、又は両面にラミネートしたラミ
ネート紙、金属箔、又は金属箔と紙の貼り合わせ品、蒸
着紙、ホログラム処理を施した不透明シート、合成樹脂
フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、ガラスペーパー
なども使用可能である。これらの支持体は無機或は有機
染顔料、インク、トナーなどにより不透明化することが
できる。
【0017】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートを得るには、支持体の片面に、少なくとも一方がマ
イクロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそれぞ
れ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧記録層
を設ける工程、該自己発色性感圧記録層上に熱可塑性樹
脂とバインダーからなる熱可塑性樹脂層を設ける工程よ
り製造することができる。このように得られた再剥離可
能な熱圧着性感圧記録シート用の用紙にインパクトプリ
ンターにより記録を行ったのち、熱可塑性樹脂層を内側
にして折り畳み、熱圧着することにより一体化して剥離
性葉書とすることができる。
【0018】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートは、折り目にあたる部分に切れ込み部分や圧縮線を
入れ、折り畳みやすくすることは何等差し支えない。
又、得られた再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートは、
1枚のシートを折り畳んで一体化することも、2枚のシ
ートを重ね合わせて一体化することも可能である。熱圧
着するには、自己発色性感圧記録層が発色しない程度の
圧力で、熱可塑性樹脂層が軟化する以上の温度を有する
熱ロールを用いて行うのが好ましい。
【0019】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートに記録する際には、インパクトプリンターを用いる
ことも可能であるし、同じ情報を多量に記録する必要が
ある場合には、活版印刷により記録することも可能であ
る。又、熱可塑性樹脂層を設ける以前に、自己発色性感
圧記録層上、或は支持体の裏面に一般の印刷を行うこと
は何等差し支えない。又、地紋印刷による不透明化を行
うことも何等差し支えない。
【0020】本発明に利用し得る自己発色性感圧記録層
については、特に制限されることなく、従来から公知の
ものを使用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法
やマイクロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する
油、或は顕色剤、接着樹脂、マイクロカプセル保護剤な
どである。
【0021】マイクロカプセル化法としては、コアセル
ベーション法(米国特許2800458号明細書な
ど)、界面重合法(特公昭47−1763号公報な
ど)、インサイチュー重合法(特開昭51−9079号
公報など)などが使用できる。
【0022】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0023】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物などが使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば、特に制限されない。
【0024】例えば、発色剤としては、トリアリルメタ
ン系化合物、ジアリ−ルメタン系化合物、キサンテン系
化合物、チアジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジ
フェニルメタン系染料、スピロ系染料、ラクタム系染
料、フルオラン系染料などが使用でき、一般に感圧記録
材料や感熱記録材料に用いられているものであれば特に
制限されない。
【0025】具体的には、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジ
メチルインド−ル−3−イル)フタリド、 3−(p−
ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインド−
ル−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメ
チルインド−ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタ
リド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾ−ル−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインド−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4’−ビ
ス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエ−テル、
N−ハロフェニル、ロイコオ−ラミン、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオ−ラミン等のジフェニル
メタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−
ニトロベンゾイルロイコメチレンブル−等のチアジン系
染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−
ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチル−ナフト(6’−メトキシベンゾ)スピ
ロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等の
スピロ系染料、ロ−ダミン−B−アニリノラクタム、ロ
−ダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ−ダミン
(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、
【0026】3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N
−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−iso−アミルアミ ノ)−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−
シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−ク
ロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6
−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン等
のフルオラン系染料などが挙げられる。
【0027】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0028】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0029】顕色剤としては、粘土類(例えば活性白
土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロ
イダルシルカ、硅酸アルミニウムなど)、有機酸(例え
ばサリチル酸の如き芳香族カルボキシ化合物又はこれら
の金属塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重
合体(例えばフェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリ
チル酸系樹脂又はこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミ
ニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケ
ル等の多価金属塩など)などが使用できる。
【0030】本発明において、自己発色性感圧記録層の
形成に使用されるバインダーとしては、デンプン類、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロ
ース誘導体、カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸
化デンプン、エステル化合物デンプンなどのサッカロー
スの如き水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル
酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸ア
ミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合
体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、
ラテックス、ポリアクリルアミド、スチレン/無水マレ
イン酸共重合体などの如き水溶性合成高分子化合物やラ
テックス類、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアル
カリ塩等の水溶性接着樹脂、
【0031】更に、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポ
リアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル
酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブ
タジエン/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル
共重合体等のラテックスなどが挙げられる。これらのバ
インダーは、熱可塑性樹脂層中のバインダー成分として
用いることもできる。
【0032】自己発色性感圧記録層中に使用される顔料
としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリ
ン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホ
ルマリン樹脂等が挙げられる。
【0033】その他に、助剤として、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パ
ラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエ
チレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワ
ックス類、又、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
スルホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収
剤、更らに界面活性剤、蛍光染料、帯電防止材、増粘
剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、離型剤、滑剤、耐ブ
ロッキング向上剤、粘着付与剤などが自己発色性感圧記
録層、水性高分子中間層、熱可塑性樹脂層中に必要に応
じて添加される。
【0034】本発明において、自己発色性感圧記録層の
形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ塗工
法、グラビア塗工法、ロールコーティング塗工法、バー
塗工法、落下カーテン塗工法等の公知の塗工方法が利用
可能である。自己発色性感圧記録層は平滑化処理をする
ことが好ましい。
【0035】更に、カール防止のためにバックコートを
施したり、ジャミング防止のために導電処理を行った
り、支持体と自己発色性感圧記録層の間にアンダーコー
ト層を設ける等、感圧記録材料製造分野における各種の
公知技術を必要に応じて付加することができる。
【0036】又、本発明の構成として、高い発色濃度を
得る上で、支持体と自己発色性感圧記録層との間に、炭
酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、
鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化
アンチモン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、
石膏、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、又はポリス
チレン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベン
ゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルム
アルデヒド重合体、ポリエチレンなどの微粉有機顔料を
含むアンカー層を設けたり、自己発色性感圧記録層内に
分散することは何等差し支えない。
【0037】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートでは、自己発色性感圧記録層上に設けた熱可塑性樹
脂層を介して、自己発色性感圧記録層を内側にして一体
化してあるため、感圧記録した情報を外部に公開、露出
することなく取り扱うことができる。本発明の感圧記録
シートにおいては、粒径の制御された熱可塑性樹脂層を
設けることにより、このためマイクロカプセルや顕色剤
が樹脂により遮蔽されることなく、結果として不用意な
発色汚れを防ぎながら高い発色濃度を得ることができ
る。熱可塑性樹脂層の疑似接着性を利用して2面の感圧
記録シートを剥離して内部の記録を読む事が出来る。
【0038】本発明の剥離性葉書は、再剥離可能な熱圧
着性感圧記録シートを熱可塑性樹脂層同士が重なるよう
に2層に重ね合わせ熱圧着して得られるものであるが、
3つ折り葉書のように、更に再剥離可能な熱圧着性感圧
記録シートを重ね合わせて一体化することも可能であ
る。この場合に、不透明支持体同士が接触する時には、
その間に接着層を設けることは何等差し支えない。熱圧
着により剥離性葉書を作製する場合も、2枚の再剥離可
能な熱圧着性感圧記録シートを重ね合わせて圧着する
か、1枚の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートを”
く”の字状に折り曲げてから圧着させる印字部分全面を
隠ぺいする方法(2つ折りはがき)、或は”L”字状に
折り曲げて印字情報の一部のみを隠ぺいする方法、1枚
の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートの裏面に接着層
も設け”Z”字状に折り曲げて熱圧着する方法(3つ折
りはがき)などいずれの方法を用いても差し支えない。
【0039】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートは、その疑似接着による一体化工程において、熱可
塑性樹脂の加熱溶融による接着方法を用いるため、過剰
な圧力による自己発色性感圧記録層の発色カブリを生じ
ることなく疑似接着を行うことができる。又、接着用の
透明シートなどを用いないので、一体化の作業が容易で
疑似接着時の位置制御が容易であり、シワが入ることな
く重ね合わせることができる。
【0040】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートは、自己発色性感圧記録層が内側に保護された形に
なるため発色汚れの心配がなく、記録の耐候性、耐水
性、耐油性、耐摩擦性などが良好であるばかりでなく、
情報の非公開性が完全であり、且つ一旦剥離した不透明
被覆シートは再接着しないため、情報の秘守性が高いも
のである。
【0041】本発明の熱可塑性樹脂としては、例えば、
以下の物質が挙げられる。エチレン−酢酸ビニル系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデ
ン系樹脂、スチレンーブタジエン系樹脂、アクリロニト
リル−ブタジエン系樹脂、天然ゴム系樹脂、コロイダル
シリカ−アクリル系樹脂複合体、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂や熱可
塑性エラストマーなどを用いることができ、中でも成膜
後のASTM D 1525−70によるビカット軟化
点が100℃以下の樹脂であることが好ましい。
【0042】熱可塑性樹脂は、水性エマルジョンの形で
塗工することが可能で、バインダーと併用することは何
等差し支えない。水性エマルジョンとする場合の熱可塑
性樹脂の粒径は特に制限はないが、コールター・カウン
ター法で0.1〜20μm程度の粒径であると塗工しや
すい。又、本発明の熱可塑性樹脂層は、常温乾燥状態に
おいては粘着性が無いことが必要で、いわゆる粘着剤、
感圧性粘着剤は本発明の熱可塑性樹脂に含めない。
【0043】本発明の熱可塑性樹脂層中には、疑似接着
力の制御のために顔料を添加することができる。具体的
には、クレー、炭酸カルシウム、タルク、硫化亜鉛、サ
チン白、酸化チタン、酸化アンチモン、コロイダルシル
カ、シリカ、カオリン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マ
グネシウム、硫酸鉛、鉛白、亜鉛華、石膏、水酸化アル
ミニウムなどの無機顔料、又はポリスチレン、ポリビニ
ルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体、ポ
リメタクリル酸メチル、尿素/ホルムアルデヒド重合
体、ポリエチレンなどの微粉有機顔料を含むことができ
る。又デンプン粒子などの微粒子を混合することは何等
差し支えない。
【0044】熱可塑性樹脂層の塗工量は、限定されるも
のではないが、筆圧低下をできるだけ避ける目的から、
より薄いことが望まれ、好ましくは5〜40g /m2
より好ましくは、8〜30g /m2である。熱可塑性樹
脂層の塗工量がこの範囲より少ないと熱圧着する場合の
接着性が劣るし、この範囲より多くとも熱圧着性により
寄与することがないばかりでなく、発色性を阻害する場
合がある。
【0045】本発明の熱可塑性樹脂層を構成する塗液を
塗工する方法としては、グラビアロール及びトランスフ
ァロールコーター、バーコーター、マルチロールコータ
ー、エアナイフコーター、Uコンマコーター、AKKU
コーター、スムージングコーター、マイクログラビアコ
ーター、リバースロールコーター、ブレードコーター、
ディップコーター、バーコーター、ロッドコーター、キ
スコーター、ゲートロールコーター、スクイズコータ
ー、落下カーテンコーター、スライドコーター、ダイコ
ーターなど、如何なるコーターを用いてもよい。
【0046】又、本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記
録シート及び剥離性葉書は、その表面や裏面に印刷層、
トナー受理層、インク受理層、感圧記録層(発色剤層、
顕色剤層、或は自己発色性感圧記録層)、感熱記録層、
筆記層、磁気記録層などを単独で、或は同時に設けるこ
とができる。但し、筆記に関しては、内部の自己発色性
感圧記録層を発色させない程度の筆圧にとどめる必要が
ある。
【0047】印刷や記録の方法は、鉛筆やインクによる
筆記、インパクトプリンター、電子写真、熱転写、イン
クリボン、感熱、感圧、インクジェット、フレキソ印
刷、オフセット印刷、グラビア印刷、活版印刷、凹版印
刷、レーザープリント、ラベル貼り合わせなどその方法
による制限はない。
【0048】本再剥離可能な熱圧着性感圧記録シートの
裏面に印字、或は印刷するには、なるべく自己発色性感
圧記録層の無用な発色を避ける目的で、インクジェット
印字、レーザープリントなどが用いられることが好まし
い。特に剥離性葉書の加圧記録方法においては、加圧力
を制御することにより、表面(再剥離可能な熱圧着性感
圧記録シートの裏面)のみに発色させることも可能であ
るが、内部の確認をしにくいので避けた方が好ましい。
【0049】又、本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記
録シートは、他の感圧記録シート、裏カーボン複写シー
ト、粘着シート、印刷シート、透明フィルムなどと組合
わせて一連の複写シートとして使用できる。本発明の剥
離性葉書の一部、或は全部にダイカットなどの加工、支
持体の一部の分離、ミシン目、プリンター用送り孔など
の加工を施すことは何等差し支えない。
【0050】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シ
ートの製造工程において、熱可塑性樹脂の塗液の種類に
よっては、自己発色性感圧記録層の中に浸透してしま
い、実質的な塗工量が少ないため十分な凝集力を有する
ことなく、疑似接着時において熱可塑性樹脂が接着に寄
与しないばかりか、感圧記録性を阻害したりするトラブ
ルが有り得るが、自己発色性感圧記録層上に水性高分子
中間層を設けると、熱可塑性樹脂の塗液が浸透してその
感圧発色性や疑似接着性を低下させたりするトラブルを
未然に防止できるという効果があることが判った。
【0051】本発明の水性高分子中間層に用いることの
できる水性高分子としては、例えば、以下の物質が挙げ
られる。天然高分子及び半合成高分子として、デンプ
ン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド
化デンプン、エステル化デンプンなどの変性デンプン化
合物、アルギン酸ソーダ、アルギン酸プロピレングリコ
ールエステルなどのアルギン酸化合物、カゼイン、ゼラ
チン、プルラン、デキストラン、キチン、キトサン、ゴ
ムラッテクス、アラビアゴム、フノリ、天然ガム、デキ
ストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの
変性セルロース化合物などが挙げられる。
【0052】合成高分子としては、完全ケン化或は部分
ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルアルコールと多価カルボン
酸とのエステル化物、カルボキシ変性化ポリビニルアル
コール、スルホン酸変性化ポリビニルアルコール、オレ
フィン変性化ポリビニルアルコール、ニトリル変性化ポ
リビニルアルコール、アミド変性化ポリビニルアルコー
ル、ピロリドン変性化ポリビニルアルコールなどの変性
化ポリビニルアルコール化合物、ポリエチレングリコー
ル、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ソーダなどのポリ
アクリル酸化合物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ンイミン、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合
体、ポリアクリルアミド、水溶性アルキド樹脂などが挙
げられる。又、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ス
チレン/ブタジエン共重合体、ブタジエン/メタクリレ
ート共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/アクリ
ル酸ラッテクス、などの合成高分子を水に分散したエマ
ルジョンとして水性高分子溶液の代わりに用いることが
できる。
【0053】一般の紫外線硬化性樹脂、或は電子線硬化
性樹脂をエマルジョン化したものも水性高分子として用
いることができ、乾燥後に紫外線照射、或は電子線照射
して硬化することができる。水性高分子としては、上記
のような高分子を単独で、或は混合した水溶液として、
必要ならば消泡剤、分散剤などを併用して用いることが
できる。
【0054】水性高分子中間層の塗工量は限定されるも
のではないが、好ましくは1〜5g/m2の 範囲内であ
る。塗工量がこの範囲より小さいと水性高分子中間層が
ムラになることがあるし、この範囲より多くても、剥離
性、染み込み防止性の向上に寄与しない。
【0055】
【作用】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート
においては、加圧印字を行うことにより、自己発色性感
圧記録層を発色させることが可能であり、且つ自己発色
性感圧記録層上に設けた熱可塑性樹脂層の作用で、熱圧
着することにより記録面を内側にして2枚の用紙を一体
化して剥離性葉書とすることができ、記録部分を隠ぺい
情報として取り扱うことができる。
【0056】又、この一体化は疑似接着であり、軽い力
で再度剥離して、内部の隠ぺい情報を読むことができる
ため、例えば、剥離性葉書において、郵送後に受取人の
みがその情報を確認することが可能である。加圧発色す
る記録層が、疑似接着層である熱可塑性樹脂層よりも下
側に存在するため、熱可塑性樹脂層同士が疑似接着して
も記録部分が影響を受ける事なく、疑似接着部分を剥離
すればインク移りのない明瞭な記録を読むことが可能で
ある。
【0057】更に、自己発色性感圧記録層を有する記録
体は、元来軽い圧力により発色し、いわゆる発色汚れを
引き起こすものであるが、本発明の再剥離可能な熱圧着
性感圧記録シートにおいては、熱可塑性樹脂層が自己発
色性感圧記録層の保護層の役割をするため、このような
発色汚れが防止できる。本発明の再剥離可能な熱圧着性
感圧記録シートは、感圧記録前でも、或は記録後に熱圧
着する場合でも1枚のシートであり、フィルムや透明シ
ートを挟み込む工程が不要であり、剥離性葉書とする場
合の一体化が容易である。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。又、塗
抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗抹量であ
る。
【0059】予備操作 (自己発色性感圧記録層の作製)自己発色性感圧記録層
に用いる発色剤内包マイクロカプセルは、次のとおり作
製した。まず、クリスタルバイオレットラクトン20部
をハイゾールSAS N−296(日本石油化学(株)
製)90部に加熱溶解して内相油とした。メラミン10
部と37%ホルマリン25部を水100部と共に加温
し、メラミン−ホルマリン初期重縮合物を得た。次い
で、内相油を6%のスチレン/無水マレイン酸共重合体
水溶液150部に乳化し、この乳化液に、上記のメラミ
ン−ホルマリン重縮合物を添加して、液温を70℃に3
時間保持して、メラミン−ホルマリン樹脂膜を持つ発色
剤内包のマイクロカプセル分散液を得た。得られたマイ
クロカプセルの平均粒子径は、約5μmであった。
【0060】自己発色性感圧記録層用の塗液は、以下の
処方により作製した。単位は、乾燥重量部である。 発色剤内包のマイクロカプセル 150部 顕色剤(住友デュレズ(株)製PR26298) 80部 デンプン粒子 280部 カオリンクレー 100部 酸化デンプン 100部 炭酸カルシウム 120部
【0061】自己発色感圧記録層を有する記録シート
は、以下の様にして作製した。即ち、坪量80g/m2
の微塗工紙に 、上記配合の自己発色性感圧記録層を、
塗工量が8g/m2になるように塗設して 、自己発色性
感圧記録シートを得た。
【0062】実施例1 予備操作において作製した自己発色感圧記録シートの記
録面に、熱可塑性樹脂層として酢酸ビニル系共重合ポリ
オレフィンのエマルジョン(固形分40%、三井石油化
学工業株式会社製、ケミパールV−100)20部を、
ポリビニルアルコールの5%溶液80部に混合し 、乾
燥塗工量が5g/m2となるように塗工、乾燥させて目
的の熱圧着性感圧記録シートを得た。
【0063】実施例2 予備操作において作製した自己発色感圧記録シートの記
録面に、5%ゼラチン溶液を乾燥塗工量で2g /m2
なるように塗工して水性高分子中間層を設けた。水性高
分子中間層上に、熱可塑性樹脂層として変性アイオノマ
ーのエマルジョン(固形分35%、三井石油化学工業株
式会社製、ケミパールSA−300)20部を、ゼラチ
ンの5%溶液80部に混合し 、乾燥塗工量が10g/
2となるように塗工、乾燥させて目的の熱圧着性感圧
記録シートを得た。
【0064】実施例3 予備操作において作製した自己発色感圧記録シートの記
録面に、熱可塑性樹脂層としてアイオノマーのエマルジ
ョン(固形分27%、三井石油化学工業株式会社製、ケ
ミパールS−120)30部と、炭酸カルシウム2部を
5%カルボキシメチルセルロース溶液68部に混合し、
乾燥塗工量が3g /m2となるように塗工、乾燥させて
目的の熱圧着性感圧記録シートを得た。
【0065】実施例4 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を5g /m2とした以外は
実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シートを
得た。
【0066】実施例5 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を10g /m2とした以外
は実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シート
を得た。
【0067】実施例6 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を20g /m2とした以外
は実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シート
を得た。
【0068】実施例7 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を30g /m2とした以外
は実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シート
を得た。
【0069】実施例8 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を40g /m2とした以外
は実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シート
を得た。
【0070】実施例9 熱可塑性樹脂層の乾燥塗工量を50g /m2とした以外
は実施例3と同様にして目的の熱圧着性感圧記録シート
を得た。
【0071】比較例1 予備操作で得られた自己発色感圧記録シートをそのまま
評価に用いた。
【0072】比較例2 坪量80g/m2の微塗工紙に 、実施例1と同様の熱可
塑性樹脂層を設け、熱圧着性記録シート(非感圧記録タ
イプ)を得た。
【0073】比較例3 坪量80g/m2の微塗工紙に 、実施例2と同様の水性
高分子中間層及び熱可塑性樹脂層を設け、熱圧着性記録
シート(非感圧記録タイプ)を得た。
【0074】比較例4 坪量80g/m2の微塗工紙に 、実施例6と同様の熱可
塑性樹脂層を設け、熱圧着性記録シート(非感圧記録タ
イプ)を得た。
【0075】比較例5 坪量80g/m2の微塗工紙に 、感圧性接着層として、
アクリル酸エステル系エマルジョン(日本合成ゴム株式
会社製、AE−923)を乾燥重量で40部、合成シリ
カ(水沢化学工業製、ミズカシルP−832)50部、
でんぷん粒子10部を混合して固形分濃度30%とし
、乾燥塗工量が10g/m2となるように塗工、乾燥し
て、感圧接着性記録シート(非感圧記録タイプ)を得
た。
【0076】比較例6 予備操作において作製した自己発色感圧記録シートの記
録面に、熱硬化性樹脂層としてメラミン樹脂(三井東圧
化学製、ユーバン21R、キシロール/ブタノール混合
溶媒)とアクリル樹脂(三井東圧化学製、アルマテック
スD−152、キシロール/ブタノール混合溶媒)の等
量混合物を乾燥塗布量10g /m2となるようにオフセ
ットグラビアコーターで塗布し、乾燥させて目的の熱圧
着性感圧記録シート(非再剥離性)を得た。
【0077】[印字試験]実施例1〜9で得られた熱圧
着性感圧記録シート及び比較例1の自己発色感圧記録シ
ートにインクリボンを装着しないインパクトプリンター
を用いて印字を行った。比較例2〜4において得られた
熱圧着性記録シート(非感圧記録タイプ)については、
インクリボンを装着したインパクトプリンターにおいて
印字を行った。印字後において、十分に印字が読み取れ
るものを印字性優、かすれが認められるが読み取りに支
障のないものを印字性並、読み取りに支障のあるほどか
すれがある場合を印字性劣で判定した。
【0078】[熱圧着試験]印字を行った実施例1〜9
の熱圧着性感圧記録シート及び比較例2〜4の熱圧着性
記録シート(非感圧記録タイプ)を熱可塑性樹脂層を内
側にして2つ折りにし、表面温度120℃の加熱ローラ
ーを通すことにより熱圧着を行った。この試験により剥
離性葉書が得られる。加熱ローラーを通過させると簡単
に密着し、印字や郵送では剥離しない場合を熱圧着性
優、加熱ローラーを数回通過させると印字や郵送では剥
離しないが、1回の通過では剥離する場合を熱圧着性
並、加熱ローラーを5回以上通過させても密着しない場
合を熱圧着性劣で判定した。比較例1については、自己
発色性感圧記録層同士を重ね合わせて同様の熱圧着試験
を行ったが熱圧着はしない。比較例5においては 、3
00kg/cm2の加圧ロール間を通して一体化を行っ
た。この場合、熱圧着ではないが熱圧着性の項に評価を
記入する。
【0079】[剥離試験]熱圧着試験に用いた2つ折り
の剥離性葉書を端部から剥離して剥離感を確認した。容
易に一様に剥離できる場合を剥離性優、剥離がやや重
く、剥離に抵抗のある場合を剥離性並、剥離できないほ
ど接着している場合を剥離性劣で判定した。
【0080】[インク移り]剥離試験後の剥離性葉書の
印字面において、印字試験で印字した部分に汚れや対面
の印字部分のインク移りが全くなく、良好に読み取れる
場合をインク移り優、対面の印字部分のインクのごく一
部が移行しているが、読み取りに支障のない場合をイン
ク移り並、対面の印字部分のインクのかなりの部分が移
行して印字が読み取り難い場合をインク移り劣で判定し
た。
【0081】上記の方法により試験を行い、その評価結
果を表1に示した。
【0082】
【表1】
【0083】評価・・実施例1〜9において得られた剥
離性葉書は、印字性、熱圧着性、剥離性に優れ、且つ剥
離した後でも発色部分のインクが対面に移るなど弊害が
なく、優れた記録性、取扱性を有している。但し、熱可
塑性樹脂層の塗工量が5〜40g/m2の範囲より少な
い場合には熱圧着性に 、多い場合には印字性に問題が
生じる場合がある。
【0084】これに対して、熱可塑性樹脂層を設けない
自己発色感圧記録層のみを有する比較例1の自己発色感
圧記録シートは、熱圧着性を有さないことは当然であ
る。熱可塑性樹脂層のみを設けた比較例2〜4の熱圧着
性記録シートは、その上に印字層を設けても、圧着時に
おいてインクが重なり合った対面の熱可塑性樹脂層に移
行してしまうため、印字が非常に読み取りにくくなっ
た。この傾向は、感圧接着層を設けた比較例5の熱圧着
性記録シートも同様で、良好な圧着性と剥離性を有する
ものの、印字部分がインク移りを起こして読み取りにく
いものであった。熱可塑性樹脂層の代わりに熱硬化性樹
脂層を設けた比較例6においては、発色性が著しく低下
して記録シートの用をなさないばかりか、熱圧着性がな
く、本用途に用いることのできるものではなかった。
【0085】
【発明の効果】本発明の熱圧着性感圧記録シートにおい
ては、自己発色性感圧記録層上に設けた熱可塑性樹脂層
を重ね合わせて熱圧着することにより、2枚の、或は熱
可塑性樹脂層を内側に折り曲げた形での熱圧着性感圧記
録シートの一体化が可能である。この一体化は、疑似接
着であり、端部から剥離しようとすれば容易に剥離する
事が出来る。このため、印字した情報を外部に公開、露
出することなく取り扱うことができ、且つ必要に応じて
疑似接着部分を剥離することにより、内部に印字した情
報を読むことができる。印字された情報は、熱可塑性樹
脂層より内側の自己発色性感圧記録層が発色した情報で
あるため、熱圧着により一体化を行っても、印字情報が
対面に移行したりせず、安価に確実に親展型の剥離性葉
書を製造できる。又、本発明は、剥離性葉書のほかに、
連続伝票用、貼り付け伝票、ラベル、記録用、無塵記録
紙など多くの用途に用いることができ、工業的意義の大
きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート
の断面図。
【図2】本発明の水性高分子中間層を有する再剥離可能
な熱圧着性感圧記録シートの断面図。
【図3】本発明の剥離性葉書の断面図。
【符号の説明】
1 不透明支持体 2 自己発色性感圧記録層 3 熱可塑性樹脂層 4 再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート 5 水性高分子中間層 6 剥離性葉書 7 疑似接着部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不透明支持体の片面に、発色剤又は顕色
    剤の少なくとも1方がマイクロカプセル化され、それぞ
    れ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧記録
    層、熱可塑性樹脂層を順次設けたことを特徴とする再剥
    離可能な熱圧着性感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 自己発色性感圧記録層上に水性高分子中
    間層を設け、その上に熱可塑性樹脂層を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の再剥離可能な熱圧着性感圧記録
    シート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂層の塗布量が、5〜40g
    /m2 であることを特徴とする請求項1又は2記載の再
    剥離可能な熱圧着性感圧記録シート。
  4. 【請求項4】 不透明支持体の片面に、発色剤又は顕色
    剤の少なくとも1方がマイクロカプセル化され、それぞ
    れ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧記録
    層、熱可塑性樹脂層を順次設けた再剥離可能な熱圧着性
    感圧記録シートを、該熱可塑性樹脂層同士で重ね合わ
    せ、加熱圧着したことを特徴とする剥離性葉書。
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