JPH10258570A - 圧着記録用紙および記録方法 - Google Patents

圧着記録用紙および記録方法

Info

Publication number
JPH10258570A
JPH10258570A JP9066551A JP6655197A JPH10258570A JP H10258570 A JPH10258570 A JP H10258570A JP 9066551 A JP9066551 A JP 9066551A JP 6655197 A JP6655197 A JP 6655197A JP H10258570 A JPH10258570 A JP H10258570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
color
recording
sensitive
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9066551A
Other languages
English (en)
Inventor
Sukeji Wakaura
資治 若浦
Takaaki Komatsu
孝章 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP9066551A priority Critical patent/JPH10258570A/ja
Publication of JPH10258570A publication Critical patent/JPH10258570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Color Printing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧着葉書においてドットインパクトプリンター
を用いて印字記録が可能で、同時に複数枚の控え用紙が
取れる発色性圧着記録用紙を提供する。 【解決手段】通常状態では粘着性、接着性ともに示さ
ず加圧時には剥離可能に接着性を示す感圧接着層、支
持体、電子供与性発色剤内包マイクロカプセルを含有
した発色層よりなる発色性圧着記録用紙。 【効果】再剥離可能な発色性圧着記録用紙の感圧接着層
上にドットインパクト方式により印字を行うことで、反
対面の発色層の働きにより、複数枚の控え用紙を同時に
作製することが可能であり、さらに感圧接着層を重ねて
圧着することにより内部の情報を隠蔽して剥離可能に一
体化でき、親展記録用紙として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧着記録用紙に関
するものであり、その中でも凸版印刷機、クラッシャー
印刷、ドットインパクトプリンターなどで容易に印字で
き、常温圧着シーラーで貼り合わせが可能で、貼り合わ
された感圧接着層はその界面を剥離することにより内部
に隠蔽された情報を見ることができる再剥離可能な圧着
記録用紙に関するものである。該圧着記録用紙は、親展
用の葉書、給料明細や健康診断などのプライベートな情
報の出力や伝達に用いることができる。さらには、控え
用紙を1枚以上重ねた(多)複写性圧着記録帳票の形
で、ドットインパクトプリンター(リボンプリンター)
やリボン式のタイプライターを印字に用いることが可能
で、一度の印字作業により、複数枚の控え用紙をとるこ
とが可能な圧着記録用紙である。
【0002】
【従来の技術】近年、圧着用紙を用いた2つ折りはがき
や3つ折りはがきの用途が拡大している。これらの圧着
用紙は支持体に通常状態では粘着性、接着性ともに示さ
ず加圧時に接着性を示す感圧接着塗液を塗布して感圧接
着層を形成させ、用紙を折り畳むことにより感圧接着層
同士を対面させた状態で圧力により接着させるものであ
り、加圧時の接着は接着後に剥離可能にもできるし、剥
離不能なまでに接着することも可能である。はがきの親
展通信内容(暗証番号、会員番号、請求金額、預金残高
など)は剥離可能な感圧接着面に印字し、圧力により貼
り合わせた後、受取人が剥離することにより内容を確認
できる。
【0003】一般に、圧着用紙を用いた親展情報は、受
取人毎に異なる内容である可変情報である。このような
可変情報を、正確に高速で記録する手段として、コンピ
ューターに保存された情報をそのままドットインパクト
プリンタ、或いはノンインパクトプリンタを用いて出力
する方式が取られている。特に、近年では、トナーを用
いて印字する電子写真方式或いはヒートロール方式のプ
リンタ、或いは水溶性のインク液滴を制御して印字を行
うインクジェットプリンタなどのような、プリンタの印
字(ヘッド)部分と記録用紙との直接的な接触がなくと
も印字記録することが可能なノンインパクト方式の発展
が著しく、葉書単位で一分間に数百〜数千枚の印字記録
が可能なプリンタが開発されている。しかしながら、こ
のような高速印字が可能なノンインパクトプリンタは、
非常に高価であり、設備投資に膨大な費用が必要とされ
るため、少部数単位の印字記録には不向きであり、使用
できる場合が限られているのが現状である。
【0004】また、一般に、親展通信内容として使用さ
れる情報は、少なくとも情報を発信する側に控えとして
保管される必要がある情報が多い。特に、金銭のやりと
りにより生じた情報や医療関係の情報は、数年間は情報
を保管する必要があり、且つ、電子情報としての保管は
認められていないのが現状である。したがって、情報の
発信者は、各個人に通知する記録以外に、控えとして同
じ情報を通知用紙以外の用紙に記録する必要がある。
【0005】上記のようなノンインパクトプリンタを用
いて記録を行う場合、プリンタの印字ヘッドに面した用
紙の1面にのみしか印字が行えないために、一度の印字
作業で同時に控えをとることができない。一方、インパ
クトプリンタを用いると、一度の印字作業で同時に控え
をとることが可能な場合がある。例えば、ドットインパ
クトプリンタを用いた感圧記録用紙への印字である。感
圧記録用紙は、発色像を得るのに発色剤を含んだマイク
ロカプセル含有層(発色層)と顕色剤との組み合わせが
用いられ、これらの層を接触させ、筆圧、タイプ圧等に
よりマイクロカプセルを破壊させて、発色剤と顕色剤を
接触させることにより行われる。ドットインパクトプリ
ンタは印字ヘッドを、記録用紙の印字面に直接接触させ
ることで印字を行うものであり、上記の感圧記録用紙の
マイクロカプセルを破壊することができるものである。
【0006】通常の感圧記録用紙は発色層を有する発色
用紙(感圧上用紙)と顕色層を有する顕色用紙(感圧下
用紙)とを重ね合わせて、発色用紙の非塗布面側から加
圧することにより、顕色層上に複写像を得ることができ
る。また1枚以上の複写像が必要な場合には、支持体の
表裏面に発色層と顕色層をそれぞれ設けた感圧中用紙を
用いることもある。
【0007】しかしながら、これら感圧記録用紙そのも
のに感圧記録した情報は、必然的に衆目に晒される公開
性の高いものであり、情報内容を隠蔽したい場合には、
別途袋に入れるなどしなければならず、そのままでは本
発明の隠蔽を目的とした記録用紙用には用いることがで
きないものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、印字記録が容易に行えるばかりで
なく、一度の印字記録作業により控え用紙への記録も同
時に行うことができ、且つ容易に剥離可能な接着を行っ
て印字記録情報を隠蔽できる、再剥離可能な発色性圧着
記録用紙を提供することにある。この再剥離可能な発色
性圧着記録用紙は、印字記録後に剥離可能に圧着して一
体化することにより圧着記録用紙となり、具体的には剥
離性葉書として用いられるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の様な方法
を見い出した。
【0010】すなわち、通常状態では粘着性、接着性
ともに示さず加圧時に剥離可能に接着性を示す感圧接着
層、支持体、電子供与性発色剤内包マイクロカプセ
ルを含有した発色層よりなることを特徴とする発色性圧
着記録用紙の発明である。
【0011】通常状態では粘着性、接着性ともに示さ
ず加圧時には剥離可能に接着性を示す感圧接着層、支
持体、電子供与性発色剤内包マイクロカプセルを含有
した発色層よりなる発色性圧着記録用紙の発色層面と、
別の支持体の少なくとも片面に電子受容性顕色剤を含有
した顕色層を有する感圧下用紙の顕色層面を向かい合わ
せて密着一体化した、記録情報の控えがとれ、且つ、記
録情報を親展化できることを特徴とする複写性圧着記録
帳票の発明である。
【0012】該複写性圧着記録用紙において、発色性圧
着記録用紙と感圧下用紙の間に、別の支持体の片面に電
子受容性顕色剤を含有した顕色層を設け、その反対面に
電子供与性発色剤内包カプセルを含有した発色層を設け
た感圧中用紙を1枚以上重ね合わせて密着一体化してあ
ることを特徴とする多数枚複写性圧着記録帳票の発明で
ある。
【0013】該多数枚複写性圧着記録帳票の感圧接着層
面にドットインパクト方式により記録を行うことで顕色
層に複写記録を行うことを特徴とする多数枚複写性圧着
帳票の記録方法の発明である。
【0014】また、ドットインパクト記録された多数枚
複写性圧着記録帳票のうち、ドットインパクト記録され
た発色性圧着記録用紙の感圧接着層を内側にして折り畳
み、記録の一部あるいは全部を隠蔽した形で剥離可能に
圧着一体化してあることを特徴とする親展記録用紙の発
明であり、該親展記録用紙がはがきであることを特徴と
する親展記録用紙の発明である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる発色性圧着記録用紙は、感圧接着
層、支持体、発色層より構成されるが、該感圧接着
層を構成する感圧接着剤は、通常状態では粘着性も接着
性も示さないが、強い圧力により接着可能となり、接着
後は剥離可能なものであり、ラベルや粘着テープに用い
ている通常粘着性のある感圧接着剤とは異なるものであ
る。本発明でいう感圧接着剤、感圧接着層とは、前者の
通常状態では粘着性も接着性も示さないが、強い圧力に
より接着可能となり、接着後に剥離可能なものに限定す
る。ただし、感圧接着層同士を重ね合わせて圧力を加え
ることで接着することが可能で、感圧接着層の接着性の
制御、あるいは加える圧力の加減により、接着後に剥離
可能に接着させることが可能である。
【0016】また、本発明に用いられる発色性圧着記録
用紙は、支持体の感圧接着層が設けられている面とは反
対の面に発色層を設けていることで、通常の感圧記録紙
における感圧上用紙(支持体上に電子供与性発色剤内包
マイクロカプセルを塗設した記録用紙)と同様に用いる
ことができる。さらに、発色性圧着記録用紙の該発色層
面と、感圧下用紙あるいは感圧中用紙の顕色層面とを組
み合わせて重ね合わせることで多数枚複写性圧着記録帳
票とし、筆圧或いは印圧により発色性圧着記録用紙のカ
プセルを破壊して発色剤を流出せしめ、感圧下用紙或い
は感圧中用紙の顕色剤と反応させて発色させることがで
きる。
【0017】本発明の製品の用途は、感圧接着および感
圧記録が同時に行える記録用紙として、多数枚複写性圧
着記録帳票として一度の印字作業で控えが同時に複数枚
得ることができる帳票類としてだけでなく、葉書、伝
票、くじ、プロッター複写用、貼合せ封書、メモ、健康
診断や預貯金管理などプライベートな記録、ラベルなど
の用途に使用することは何等差し支えない。
【0018】本発明の支持体には、原紙、合成樹脂フィ
ルムなどを用いることが可能であるが、原紙が経済的に
も特性的にも適して用いられる。本発明に用いられる原
紙は、木材パルプと顔料を主成分として構成される。木
材パルプとしては、LBKP、NBKPなどの化学パル
プ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CM
P、CGPなどの機械パルプ、DIPなどの古紙パルプ
などのパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバ
インダーおよびサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カ
チオン化剤、紙力増強剤などの各種添加剤を1種以上用
いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄
紙機などの各種装置で支持体の製造が可能であり、酸
性、中性、アルカリ性で抄造できる。
【0019】また、該支持体は、金属ロールと合成樹脂
ロールからなるカレンダー装置を用いてオンマシン処理
しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処理
後に、さらにマシンカレンダー、スーパーカレンダーな
どでカレンダー処理を施して平坦性をコントロールして
も良い。支持体としては上質紙、アート紙、コーテッド
紙、キャスト紙、グラシン紙などの一般紙を用いること
ができ、木材パルプ、合成パルプ、填料、白色顔料、サ
イズ剤、紙力増強剤、染料など、通常抄紙で用いられる
原材料を必要に応じて使用することが可能である。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリメチルペンテンなどのプラスティック用
紙、及びこれらの合成繊維からなる合成紙や不織布、ま
たはこれらの合成樹脂を紙に片面、または両面にラミネ
ートしたラミネート紙、金属箔、または金属箔と紙の貼
り合わせ品、蒸着紙、ホログラム処理を施した不透明用
紙、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、ガ
ラスペーパーなども使用可能である。
【0020】本発明の発色性圧着記録用紙の感圧接着層
に用いられる感圧接着剤は、自己接着性を有し、且つ表
面に粘着性を示さない特性が必要とされる。該接着剤の
ベースポリマーとしては、天然ゴム、変性天然ゴム(以
下、両者を併せて(変成)天然ゴムと記す)、(ポリ)
イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン
−プロピレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ア
クリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、エピクロルヒドリンゴムなどの合成ゴム、
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、(メタ)アクリル
酸エステル樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系
樹脂など、あるいは、合成ゴムと(メタ)アクリル酸エ
ステルなどの共重合体、さらには(変性)天然ゴムと
(メタ)アクリル酸エステルなどの共重合された共重合
体が溶液あるいはエマルジョンの形で用いられる。
【0021】また、本発明の感圧接着剤には粘着付与剤
として、ロジン系樹脂およびその誘導体、テルペン系樹
脂、クマロインデン系樹脂、キシレン系樹脂、アルキル
フェノール系樹脂、石油樹脂などを接着性、耐ブロッキ
ング性、耐熱性を損なわない範囲で併用できる。さら
に、接着性を制御する目的でシリカ、カオリン、クレ
ー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹
脂粒子、澱粉粒子などを併用することができる。さら
に、剥離性を制御する目的で離型剤を併用することも可
能で、例えば、各種パラフィン、ワックス、脂肪酸また
はその誘導体、高級アルコール類、金属石鹸類、シリコ
ーン樹脂類などを接着性を損なわない範囲で用いること
ができる。さらに、本発明に用いる感圧接着剤には、必
要により帯電防止剤、増粘剤、分散剤、防腐剤、酸化防
止剤、老化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤などを添加す
ることができる。
【0022】感圧接着層の形成方法としては、ブレード
塗工法、エアナイフ塗工法、グラビア塗工法、ロールコ
ーティング塗工法、バー塗工法、落下カーテン塗工法な
どの公知の塗工方法が利用可能である。
【0023】また、感圧接着層を塗工後は平滑化処理を
することができる。平滑化処理を施すことで、表面の平
滑性が向上するだけでなく光沢性も向上し、印刷物とし
ての見栄えが極めて良くなるなどの効果が得られる。平
滑化処理の手段としては、マシンカレンダー、TGカレ
ンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどの
カレンダー加工機が使用できる。カレンダーロールとし
ては、金属ロール、樹脂ロールなどが使用できる。カレ
ンダー処理を行う圧力及びカレンダーの通紙回数は限定
されないが、支持体の種類や厚み或いは塗工層の厚みに
より決定される。
【0024】感圧接着層の塗工量はその接着方法により
異なるが、良好な接着性を確保する目的から、2〜40
g/m2の範囲内であることが好ましい。より好ましくは2
〜20g/m2の範囲で用いられる。感圧接着層の塗工量が
この範囲より小さいと、接着性が不足するために貼合せ
が弱い。この範囲より大きくとも、紙の走行に支障を来
すばかりか経済的にコストアップの要因となる。
【0025】本発明の発色性圧着記録用紙の発色層に用
いられる発色剤およびそのマイクロカプセルについて
は、特に制限されることなく、従来から公知のものを使
用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法やマイク
ロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する油、ある
いは顕色剤、接着樹脂、マイクロカプセル保護剤などで
ある。
【0026】本発明の発色性圧着記録用紙で用いられる
発色剤のマイクロカプセル化法としては、コアセルベー
ション法(米国特許2800458号明細書など)、界
面重合法(特公昭47−1763号公報など)、インサ
イチュー重合法(特開昭51−9079号公報など)な
どが使用できる。
【0027】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂などが使用できる。
【0028】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリ−ルメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジフェニル
メタン系染料、スピロ系染料、ラクタム系染料、フルオ
ラン系染料などが使用でき、一般に感圧記録材料や感熱
記録材料に用いられているものであれば特に制限はな
い。
【0029】具体的には、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジ
メチルインド−ル−3−イル)フタリド、 3−(p−
ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインド−
ル−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメ
チルインド−ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタ
リド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾ−ル−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインド−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリドなどのトリアリルメタン系染料、
【0030】4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒ
ドリルベンジルエ−テル、N−ハロフェニル、ロイコオ
−ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコ
オ−ラミンなどのジフェニルメタン系染料、ベンゾイル
ロイコメチレンブル−、p−ニトロベンゾイルロイコメ
チレンブル−などのチアジン系染料、3−メチル−スピ
ロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピ
ラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベ
ンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト
(6’−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピル
−スピロ−ジベンゾピランなどのスピロ系染料、ロ−ダ
ミン−B−アニリノラクタム、ロ−ダミン(p−ニトロ
アニリノ)ラクタム、ロ−ダミン(o−クロロアニリ
ノ)ラクタムなどのラクタム系染料、
【0031】3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N
−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−iso−アミルアミ ノ)−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−
シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−ク
ロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6
−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオランな
どのフルオラン系染料などが挙げられる。
【0032】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油な
どが使用できる。
【0033】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0034】マイクロカプセルの内相に用いる不揮発性
溶媒としては、一般の感圧記録紙で用いられるものが使
用可能であり、例えば、アルキル化ジフェニルメタン、
アルキル化ジフェニルエタン、アルキル化ジフェニルプ
ロパン、アルキル化ジフェニルブタン等のジアリールア
ルカン類、アルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン
等のアルキル化ナフタレン類、アルキル化ビフェニル、
芳香族エステル系、脂肪族エステル系、塩素化パラフィ
ン、n−パラフィン、イソパラフィン等のパラフィン油
類等が挙げられ、これらを単独或いは2種類以上混合し
て用いることができる。
【0035】マイクロカプセルの内相中の発色剤の溶解
濃度は、一般的には、2〜20重量%であるが、3〜1
2重量%が好ましく、特に6〜10重量%が好ましい。
染料の溶解濃度が低い場合には、多くの不揮発性溶媒が
有機顕色剤層に転移し、発色像の滲みの原因となる。ま
た、染料の溶解濃度が高い場合には、マイクロカプセル
内相の有機顕色剤層への転移率が低下し、十分な読み取
り濃度が得られなくなる。
【0036】本発明において、発色層の形成に使用され
るバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カ
ゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化デンプン、エ
ステル化合物デンプンなどのサッカロースの如き水性天
然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリア
クリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合体など
の如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エチレ
ン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性
接着樹脂、
【0037】さらに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、
ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル
酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブ
タジエン/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル
共重合体などのラテックスなどが挙げられる。これらの
バインダーは、ポリオレフィン樹脂層中のバインダー成
分として用いることもできる。
【0038】マイクロカプセルは、小麦澱粉、コーンス
ターチ、微細セルロース粉体等のスチルト剤、水溶性接
着剤、ラテックス等の接着剤や、必要に応じて、界面活
性剤、ワックス類、減感剤、消泡剤、紫外線吸収剤、白
色顔料等を加え、支持体に全面的或いは部分的に塗工さ
れる。
【0039】本発明の発色性感圧記録用紙は、支持体の
片面に感圧接着層を、その反対面に発色層を設けること
で得られるが、支持体にそれぞれの層を塗工する順序
は、必ず感圧接着層を設けた後に、発色層を塗工する。
支持体に発色層を設けた後に、感圧接着層を塗工する
と、塗工工程中に発色層のマイクロカプセルが破壊され
てしまうためである。発色層の形成方法としては、ブレ
ード塗工法、エアナイフ塗工法、グラビア塗工法、ロー
ルコーティング塗工法、バー塗工法、落下カーテン塗工
法などの公知の塗工方法が利用可能である。
【0040】発色層の塗工量は2〜45g/m2、好まし
くは4〜30g/m2、より好ましくは4〜20g/m2
範囲で用いられる。発色層の塗工量がこの範囲より小さ
いと、発色性が不足するために、印字後、感圧下用紙或
いは感圧中用紙の顕色層の発色濃度が薄くなる。この範
囲より大きくとも、発色濃度に貢献しないばかりか経済
的にコストアップの要因となる。
【0041】また、本発明の構成として、高い発色濃度
を得る上で、支持体と発色層との間に、炭酸カルシウ
ム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグ
ネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、鉛白、亜鉛
華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、石膏、水
酸化アルミニウムなどの無機顔料、またはポリスチレ
ン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼン
共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルムアル
デヒド重合体、ポリエチレンなどの微粉有機顔料を含む
アンカー層を設けたり、発色層内に分散することは何等
差し支えない。
【0042】本発明で帳票の相手用紙として用いられる
感圧記録用下用紙は、支持体の片面に顕色剤層が設けら
れているものであり、通常に一般で用いられている感圧
下用紙がそのまま使用できる。使用方法は、発色性圧着
記録用紙を通常の感圧上用紙と同様の扱いにて使用する
ことができ、すなわち、発色性圧着記録用紙の発色層と
感圧下用紙の顕色層とを向かい合うように重ね合わせる
ことで複写性圧着記録帳票として使用される。
【0043】また、本発明では多数枚複写性圧着記録帳
票として、発色性圧着記録用紙と感圧下用紙の間に、感
圧中用紙を使用して用いることができる。感圧中用紙
は、支持体の片面に顕色層を、別の片面に発色層を設け
られてなるものであり、一般に用いられる通常の感圧中
用紙が使用される。使用方法は、発色性圧着記録用紙を
通常の感圧上用紙と同様の扱いにて使用することがで
き、すなわち、発色性圧着記録用紙の発色層と感圧中用
紙の顕色層とを向かい合わせ、感圧中用紙の発色層と感
圧下用紙の顕色層とが向かい合うように重ね合わせるこ
とで多数枚複写性圧着記録帳票として使用される。ま
た、発色剤層と顕色剤層を同時に有する自己発色性感圧
記録紙とともに用いることも何ら差し支えない。
【0044】本発明の発色性圧着記録用紙或いは多数枚
複写性圧着記録帳票への印刷や記録の方法は、鉛筆やイ
ンクによる筆記、ドットインパクトプリンター、電子写
真、熱転写、インクリボン、感熱、感圧、インクジェッ
ト、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、活
版印刷、凹版印刷、レーザープリント、ラベル貼り合わ
せなどその方法による制限はない。
【0045】本発明の多数枚複写性圧着記録帳票の感圧
接着層上に記録を行う場合には、特に、ドットインパク
トプリンターを用いることが好ましく、ドットインパク
トプリンターに付属するインクリボンを介して記録を行
うことが可能である。同じ情報を多量に記録する必要が
ある場合には、活版印刷により記録することも可能であ
る。当然のことながら、ボールペン、鉄筆などでの記録
も可能である。また、感圧接着層上、あるいは発色層上
に一般の印刷や地紋印刷を行うことは何等差し支えな
い。また、本発明の発色性圧着記録用紙、多数枚複写性
圧着記録帳票は、その表面や裏面に印刷層、トナー受理
層、インク受理層、感熱記録層、筆記層、磁気記録層な
どを単独で、あるいは同時に設けることができる。
【0046】また、本発明の発色性圧着記録用紙は、他
の感圧記録シート、裏カーボン複写シート、粘着シー
ト、印刷シート、透明フィルムなどと組合わせて一連の
複写シートとして使用できる。本発明の積層シートの一
部、あるいは全部にダイカットなどの加工、支持体の一
部の分離、ミシン目、プリンター用送り孔などの加工を
施すことは何等差し支えない。
【0047】本発明の多数枚複写性圧着記録帳票は、記
録内容を感圧接着層上に行うため、記録された内容は発
色層に何等現れることなく、別紙として設けられている
複写用紙の顕色層上に控えとして複写される。記録を行
った後、該感圧接着層同士が向かい合うように2つに折
り畳み、剥離可能に加圧接着させることで、記録された
内容は完全に隠蔽され、親展記録用紙として、はがきな
ど親展情報書類に用いることができる。
【0048】本発明の発色性圧着記録用紙は、その剥離
可能な接着による一体化工程において、小さな圧力によ
っても剥離可能な接着をすることのできる感圧接着剤に
よる接着方法を用いるため、容易に親展化された記録用
紙を得ることができる。また、接着用の透明シートなど
を用いないので、一体化の作業が容易で圧着時の位置制
御が容易であり、シワが入ることなく重ね合わせること
ができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部および%のいずれも重量基準である。ま
た、塗抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗抹量
である。また、圧着は全て圧着シーラー(日本エーディ
ーエム社製、SP401)を用いた。
【0050】予備操作: <発色剤内包カプセルの作製>発色性圧着記録用紙に用
いる発色内包カプセルは、次の通りに作製した。まず、
クリスタルバイオレットラクトン25部をハイゾールS
AS N−296(日本石油化学社製)90部に加熱溶
解して内相油とした。メラミン10部と37%ホルマリ
ン25部を水100部と共に加温し、メラミン−ホルマ
リン初期重縮合物を得た。次いで、内相油を6%のスチ
レン/無水マレイン酸共重合体水溶液150部に乳化
し、この乳化液に、上記のメラミン−ホルマリン重縮合
物を添加して、液温を70℃に3時間保持して、メラミ
ン−ホルマリン樹脂皮膜を持つ発色剤内包のマイクロカ
プセル分散液を得た。得られたマイクロカプセルの平均
粒子径は、約8μmであった。
【0051】発色性記録用紙の発色層用塗液は、以下の
処方により作製した。単位は乾燥重量部である。
【0052】 発色剤内包のマイクロカプセル 100部 デンプン粒子 80部 酸化デンプン 100部
【0053】 実施例1 [感圧接着剤1]アクリル 酸エステル系エマルシ゛ョン(日本合成ゴム製、AE-923) 100部 合成シリカ(水沢化学工業製、ミズカシルP−832) 50部 でんぷん粒子 80部 水 400部 支持体として坪量95g/m2の上質紙の片面に、上記配
合の感圧接着剤1を塗工量が8g/m2になるように塗設
した後、その反対面に予備操作によって得た発色層用塗
液を塗布量が8g/m2となるように塗工、乾燥させて目
的の発色性圧着記録用紙を得た。
【0054】実施例2 市販されている感圧下用紙(三菱製紙製 NCR下用紙
40g/m2)の顕色層を、実施例1で得た発色性圧着
記録用紙の発色層と向かい合うように重ね合わせ、再剥
離性の糊を用いて密着固定させ、目的とする複写性圧着
記録帳票を得た。
【0055】実施例3 市販されている感圧中用紙(三菱製紙製 NCR中用紙
40g/m2)の顕色層を、実施例1で得た発色性圧着
記録用紙の発色層と向かい合うように重ね合わせ、該感
圧中用紙の発色層を、市販されている感圧下用紙(三菱
製紙製 NCR下用紙 40g/m2)の顕色層と向かい
合うように重ね合わせ、それぞれ再剥離性の糊を用いて
密着固定させて、目的とする多複写性圧着記録帳票を得
た。
【0056】 実施例4 [感圧接着剤2] 天然ゴムエマルジョン 60部 合成シリカ(徳山曹達製、ファインシールX37B) 50部 でんぷん粒子 50部 水 200部 支持体として坪量95g/m2の上質紙の片面に、上記配
合の感圧接着剤2を塗工量が10g/m2になるように塗
設した後、その反対面に予備操作によって得た発色層用
塗液を塗布量が8g/m2となるように塗工、乾燥させて
目的の発色性圧着記録用紙を得た。
【0057】実施例5 市販されている感圧下用紙(三菱製紙製 NCR下用紙
40g/m2)の顕色層を、実施例4で得た発色性圧着
記録用紙の発色層と向かい合うように重ね合わせ、再剥
離性の糊を用いて密着固定させ、目的とする複写性圧着
記録帳票を得た。
【0058】実施例6 市販されている感圧中用紙(三菱製紙製 NCR中用紙
40g/m2)の顕色層を、実施例4で得た発色性圧着
記録用紙の発色層と向かい合うように重ね合わせ、該感
圧中用紙の発色層を、市販されている感圧下用紙(三菱
製紙製 NCR下用紙 40g/m2)の顕色層と向かい
合うように重ね合わせ、それぞれ再剥離性の糊を用いて
密着固定させて、目的とする多複写性圧着記録帳票を得
た。
【0059】比較例1 支持体として坪量95g/m2の上質紙の片面に、予備操
作によって得た発色層用塗液を塗工量が8g/m2になる
ように塗設して発色性記録用紙とし、そのまま評価に用
いた。
【0060】比較例2 市販されている感圧下用紙(三菱製紙製 NCR下用紙
40g/m2)の顕色層を、比較例1で得た発色性記録
用紙の発色層と向かい合うように重ね合わせ、再剥離性
の糊を用いて密着固定させ、目的とする複写性記録帳票
を得た。
【0061】比較例3 市販されている感圧中用紙(三菱製紙製 NCR中用紙
40g/m2)の顕色層を、比較例1で得た発色性記録
用紙の発色層と向かい合うように重ね合せ、該感圧中用
紙の発色層を、市販されている感圧下用紙(三菱製紙製
NCR下用紙40g/m2)の顕色層と向かい合うよう
に重ね合わせ、それぞれ再剥離性の糊を用いて密着固定
させて、目的とする多複写性記録帳票を得た。
【0062】比較例4 坪量80g/m2の上質紙に、実施例1で用いた感圧接着
剤1を、塗布量が8g/m2となるように塗工、乾燥させ
て圧着記録用紙を得た。
【0063】実施例1〜6において得られたそれぞれの
サンプルの感圧接着層面は、普通の状態ではタック性を
示さず、ドットインパクトプリンターに導入し、インク
リボンを用いて感圧接着層面に加圧記録を行っても、紙
送り、印字ヘッドなどに何等障害を起こす事なく感圧記
録を行うことができた。印字記録を行ったのち、発色性
圧着記録用紙を分離し、感圧接着層同士が対面するよう
に2つに折り畳んで圧着シーラーを通過させて圧着一体
化させた親展記録用紙を得た。印字記録面は完全に隠
れ、親展記録用紙の表面、あるいは裏面にはインクジェ
ット、溶融熱転写、マジックなどいろいろな手段で新た
な記録の書き込みが可能であった。
【0064】比較例1〜3において得られたそれぞれの
サンプルは、普通の状態ではタック性を示さず、ドット
インパクトプリンターに導入し、インクリボンを用いて
感圧接着層面に加圧記録を行っても、紙送り、印字ヘッ
ドなどに何等障害を起こす事なく感圧記録を行うことが
できた。しかし、印字記録を行った後、それぞれの用紙
を分離し、記録面が隠蔽できるように2つに折り畳んで
も、密着一体化させることができず、そのままでは親展
記録用紙としては使用できなかった。
【0065】比較例4のサンプルは、ドットインパクト
プリンターに導入し、インクリボンを用いて感圧接着層
面に加圧記録を行っても、紙送り、印字ヘッドなどに何
等障害を起こすことなく感圧記録ができたものの、発色
剤層が設けられていないために、一度の印字作業で同時
に複写をとることはできず、多数枚複写性記録帳票とし
ては使用できなかった。
【0066】実施例および比較例で得られたサンプル
に、下記の項目の試験を行い、その評価結果を表1に示
した。
【0067】<印字性>実施例及び比較例それぞれのサ
ンプルをドットインパクトプリンターに導入し、インク
リボンを用いて印字を行った。印字は、それぞれのサン
プルの感圧接着層面或いは発色層が設けられていない面
に行った。いずれのサンプルにおいても、10000文
字の印字において、読み取りに支障がある印字の個数を
もって印字性の評価とした。なお、実施例2、3、5、
6、及び比較例2、3については、複写帳票として用い
ているため、複写用紙の印字性についてもそれぞれ評価
を行った。表1中の表記として、多数枚複写性圧着記録
帳票においては発色性圧着記録用紙をとし、以下、重
ね合わせた順に、とした。
【0068】<複写性>実施例及び比較例それぞれのサ
ンプルで、ドットインパクトプリンターで印字記録を行
うことで、一度の印字工程で別の用紙に複写できるか
(控えが取れるか)確認を行った。複写が取れた場合は
可能、取れない場合は不可とした。
【0069】<圧着性>印字を行ったそれぞれのサンプ
ルは、感圧接着層を内側にして葉書大(10cm×15
cm)に2つ折り或いは2枚重ねにし、クリアランス可
変の圧着シーラー(日本エー・ディ・エム社製、SP4
01)を通すことにより圧着を行った。加圧はクリアラ
ンス目盛りで調整した。この試験により親展記録用紙が
得られる。なお、比較例1〜3については、感圧接着層
が設けられていないために、同様の圧着試験を行ったが
圧着はしない。
【0070】圧着後、25mmの幅で短冊状に切り取
り、テンシロン万能引っ張り試験機で180度剥離強度
を測定した。郵送中などに不用意に剥がれることなく、
且つ剥離したい場合には良好な剥離ができる剥離強度と
しては10〜200gf/25mmであり、それより低
いと郵送中などに剥離してしまうトラブルが発生しやす
く、それより高いと剥離する場合に紙が破れるなどのト
ラブルが発生しやすい。
【0071】
【表1】
【0072】評価:実施例において得られた発色性記録
用紙、或いは、多数枚複写性圧着記録帳票は、印字性、
圧着性、剥離性に優れ、且つ一度の印字工程で同時に控
えが取れる複写性も有している。また、印字後に感圧接
着層面が向かい合うように2つに折り畳んで重ね合わ
せ、加圧することで、再剥離可能に接着するため、印字
記録の隠蔽が可能であり、親展記録用紙として用いるこ
とができる、優れた記録性、取り扱い性、隠蔽性をも有
している。
【0073】これに対して、発色層のみを有する比較例
1〜3の発色性記録用紙は、優れた印字性、複写性を有
するものの、感圧接着層を有さないために圧着性を示さ
ないことは当然である。発色層を有さない比較例4の圧
着記録用紙は、ドットインパクトプリンターにより印字
しても、別用紙に同時に控えを取ることはできない。
【0074】
【発明の効果】本発明の発色性圧着記録用紙において
は、感圧接着層同士が向かい合うように2つ折りにして
圧着することにより親展記録用紙の作製が可能である。
この圧着は剥離可能な接着であり、端部から剥離しよう
とすれば容易に剥離する事が出来る。このため、印字し
た情報を外部に公開、露出することなく取り扱うことが
でき、且つ必要に応じて剥離可能な接着部分を剥離する
ことにより、内部に印字した情報を読むことができる。
該発色性圧着記録用紙は、感圧接着層が設けられている
反対の面に発色層を有していることから、顕色層を有す
る別の用紙の該顕色層を該発色層に向かい合わせて密着
一体化させることにより、多数枚複写性圧着帳票とし
て、ドットインパクトプリンターを用いることにより、
一度の印字で同時に複数枚に印字記録が行うことが可能
であり、控えを取ることが容易に行えるものである。本
発明は、親展記録用紙のほか、剥離性葉書、連続伝票
用、貼り付け伝票、ラベル、記録用、無塵記録紙など多
くの用途に用いることができ、工業的意義の大きいもの
である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常状態では粘着性、接着性ともに示
    さず加圧時には剥離可能に接着性を示す感圧接着層、
    支持体、電子供与性発色剤内包マイクロカプセルを含
    有した発色層よりなることを特徴とした発色性圧着記録
    用紙。
  2. 【請求項2】 通常状態では粘着性、接着性ともに示
    さず加圧時には剥離可能に接着性を示す感圧接着層、
    支持体、電子供与性発色剤内包マイクロカプセルを含
    有した発色層よりなる発色性圧着記録用紙の発色層面
    と、別の支持体の少なくとも片面に電子受容性顕色剤を
    含有した顕色層を有する感圧下用紙の顕色層面を向かい
    合わせて密着一体化した、記録情報の控えがとれ、且つ
    記録情報を親展化できることを特徴とする複写性圧着記
    録帳票。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載の複写性圧着記録用紙
    において、発色性圧着記録用紙と感圧下用紙の間に、別
    の支持体の片面に電子受容性顕色剤を含有した顕色層を
    設け、その反対面に電子供与性発色剤内包カプセルを含
    有した発色層を設けた感圧中用紙を1枚以上重ね合わせ
    て密着一体化してあることを特徴とする多数枚複写性圧
    着記録帳票。
  4. 【請求項4】 多数枚複写性圧着記録帳票の感圧接着層
    面にドットインパクト方式により記録を行うことで顕色
    層に複写記録を行うことを特徴とする多数枚複写性圧着
    帳票の記録方法。
  5. 【請求項5】 ドットインパクト記録された多数枚複写
    性圧着記録帳票のうち、ドットインパクト記録された発
    色性圧着記録用紙の感圧接着層を内側にして折り畳み、
    記録の一部あるいは全部を隠蔽した形で剥離可能に圧着
    一体化してあることを特徴とする親展記録用紙。
  6. 【請求項6】 前記請求項5記載の親展記録用紙が、は
    がきであることを特徴とする親展記録用紙。
JP9066551A 1997-03-19 1997-03-19 圧着記録用紙および記録方法 Pending JPH10258570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9066551A JPH10258570A (ja) 1997-03-19 1997-03-19 圧着記録用紙および記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9066551A JPH10258570A (ja) 1997-03-19 1997-03-19 圧着記録用紙および記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10258570A true JPH10258570A (ja) 1998-09-29

Family

ID=13319168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9066551A Pending JPH10258570A (ja) 1997-03-19 1997-03-19 圧着記録用紙および記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10258570A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3614931B2 (ja) 記録シートおよび偽造検知方法
JPH09142015A (ja) 接着性記録シート
JP3549072B2 (ja) 記録シート
JP2000033788A5 (ja)
JP2000033788A (ja) 記録用シート
JPH10258570A (ja) 圧着記録用紙および記録方法
JPH0899460A (ja) 接着性記録シート、両面接着性記録シート並びに圧着記録シート
JP3349844B2 (ja) 再剥離可能な圧着性の記録シートおよび帳票
JPH0872395A (ja) 接着性記録シート、両面接着性記録シート並びに圧着記録シート
JP3204803B2 (ja) 感圧記録シート
JP3204758B2 (ja) 感圧記録シート
JPH08183247A (ja) 両面接着性記録シート
JP3204788B2 (ja) 感圧記録シートおよびその製造方法
JP3586800B2 (ja) 発色・消色型自己発色性感圧記録シート
JP3489699B2 (ja) 記録シート
JP3170073B2 (ja) 感圧記録シート
JPH07228040A (ja) 再剥離可能な熱圧着性感圧記録シート及びそれを用いた剥離性葉書
JPH08175001A (ja) ラベル用感圧記録シート
JP4335517B2 (ja) 経時変色シートおよびそれに用いるインク
JPH06171212A (ja) 感圧記録シート
JPH0858229A (ja) 積層型感圧記録シート及びその製造方法
JP3204760B2 (ja) 感圧記録シートおよびその製造方法
JPH11314477A (ja) 情報伝達用シート
JPH09254537A (ja) 記録用紙
JPH0852938A (ja) 耐擦性自己発色性感圧記録シート