JP2010089497A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐水性、耐水ブロッキング性、保存安定性、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供するである。
【解決手段】支持体上に熱により呈色する感熱記録層を設け、更に該感熱記録層上に樹脂エマルション(A)を主成分とする保護層を設けてなる感熱記録材料において、(A)を構成する共重合樹脂(d)が、(d)の溶解性パラメーター(SP値)が21.5[MJ/m3]以上であり、(d)100重量%中、不飽和カルボン酸を3〜25重量%含有し、且つ(d)100重量%中、シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーを0.1〜15重量%含有する感熱記録材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感熱記録方式によって情報を記録し得る感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般に基体と該基体上に形成されている感熱記録層からなり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより感熱記録層中の発色剤が瞬時に反応し、記録画像が形成される。
このような感熱記録材料を用いると、熱ヘッド、熱ペン等により加熱するだけで画像が得られ、煩雑な現像工程が不要であり、しかも出力機器の構造が比較的簡単、且つコンパクトで済み、保守も容易なため、ファクシミリ、工業用計測端末、医療用端末、ハンディーターミナル、POSシステム、発券システムなどを含めた各種プリンターの出力シートとして幅広く使用されている。
しかしながら、上記感熱記録材料は近年益々用途範囲の拡大に伴い、様々な環境下で使用されることから、日常の取扱いにおいて、以下の問題点を有していた。
1)水に濡れた時に記録面が脱落する耐水性
2)水に濡れた状態で記録面を重ね合わせた時に貼り付く耐水ブロッキング性
3)油脂や可塑剤による消退色などの保存安定性
4)熱ヘッド面への印字カス付着などのヘッドマッチング性
そこで、かかる問題点を解決する手段として種々の方法が提案されている。例えば特許文献1,2には、ビニルシランとアクリル系単量体を共重合して得た樹脂エマルションにコロイダルシリカを配合した耐水性コーティング組成物が記載されている。
しかし、ヘッドマッチング性、耐水ブロッキング性等の性能を充分に満足できるものではなかった。
特開2000−238432号公報 特開2005−288744号公報
本発明の課題は、上記の問題点を解決するために、耐水性、耐水ブロッキング性、保存安定性、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明は、支持体上に熱により呈色する感熱記録層を設け、更に該感熱記録層上に樹脂エマルション(A)を主成分とする保護層を設けてなる感熱記録材料において、(A)を構成する共重合樹脂(d)が、(d)の溶解性パラメーター(SP値)が21.5[MJ/m3]以上であり、(d)100重量%中、不飽和カルボン酸を3〜25重量%含有し、且つ(d)100重量%中、シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーを0.1〜15重量%含有する樹脂エマルションにより前記の課題を解決し得ることを見出した。
即ち、
[1] 支持体上に熱により呈色する感熱記録層を設け、更に該感熱記録層上に樹脂エマルション(A)を主成分とする保護層を設けてなる感熱記録材料において、(A)を構成する共重合樹脂(d)が、
(1)(d)の溶解性パラメーター(SP値)が21.5[MJ/m3]以上であり、
(2)(d)100重量%中、不飽和カルボン酸を3〜25重量%含有し、且つ
(3)(d)100重量%中、シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーを0.1〜15重量%含有することを特徴とする感熱記録材料。
[2] 前記樹脂エマルション(A)が、pH5.0の時の粒子径(a)と、pH7.5の時の粒子径(b)の比率が(b)/(a)=1.2以上であることを特徴とする[1]に記載の感熱記録材料。
[3] 前記樹脂エマルション(A)を構成する共重合樹脂(d)のガラス転移温度が0℃以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の感熱記録材料。
[4] 前記保護層が、コロイダルシリカを含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の感熱記録材料。
[5] 前記保護層が、ポリオレフィン粒子(B)を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の感熱記録材料。
本発明によれば、耐水性、耐水ブロッキング性、保存安定性、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することができる。
本発明の感熱記録材料とは、支持体上に熱により呈色する感熱記録層を設け、更に該感熱記録層上に樹脂エマルション(A)を主成分とする保護層を設けてなる記録材料である。該保護層は、本願発明の樹脂エマルション(A)の他、必要に応じてコロイダルシリカ、ポリオレフィン粒子(B)を含有する。
[樹脂エマルション(A)]
本発明で用いる樹脂エマルション(A)は、共重合樹脂(d)を2〜50重量%含むエマルションである。
共重合樹脂(d)
共重合樹脂(d)はラジカル重合性モノマーを共重合することで得られる。共重合可能なモノマーとしては特に制限は無く、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、芳香族ビニル類、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニリデン類、(メタ)アクリルアミド誘導体、水酸基含有ビニル類、シリル基含有ビニル類、不飽和カルボン酸類等が挙げられる。
本発明の共重合樹脂(d)は、不飽和カルボン酸を共重合することで、樹脂エマルションのアルカリ膨潤性が高まるために好ましい。不飽和カルボン酸としては特に制限は無く、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。中でも不飽和カルボン酸類としてアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
不飽和カルボン酸の含有量は、重合安定性・樹脂粒子成膜の観点から共重合樹脂100重量%中3〜25重量%の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは5〜20重量%である。
本発明の共重合樹脂(d)は、シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーを共重合することで、特に耐水性、耐水ブロッキング性、ヘッドマッチング性が向上する。中でもビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマー含有量は、共重合樹脂100重量%中0.1〜15重量%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
共重合樹脂(d)の溶解性パラメーター(SP値)は21.5[MJ/m3]以上であることで、樹脂エマルションのアルカリ膨潤性が高まるために好ましい。SP値の上限は特に設けないが、工業的に用いる材料の範囲、および本発明に適用される樹脂特性を考慮すれば28.1[MJ/m3]以下の範囲である。
尚、本発明で用いたSP値はFedorsが提唱した計算式(Polymer Engineering and Science,Vol.14,No.2,P147〜154(1974))に基づいて算出した値である。
本発明の共重合樹脂(d)のガラス転移温度は通常0℃以上が好ましく、更に好ましくは40℃以上である。ガラス転移温度がこの温度以上であると、特に耐水ブロッキング性、ヘッドマッチング性が向上するために好ましい。ガラス転移温度の上限は特に設けないが、通常100℃以下、好ましくは80℃以下である。尚、樹脂のガラス転移温度の測定は示差走査熱量計(DSC:SHIMADU社製「DSC−60」)で測定することができる。
本発明の樹脂エマルション(A)の粒子径は、pH5.0の時の粒子径(a)と、pH7.5の時の粒子径(b)の比率はヘッドマッチング性の観点から、(b)/(a)=1.2以上であることが好ましく、更に好ましくは1.3〜10の範囲である。
尚、この粒子径の比率は共重合樹脂(d)のSP値及び不飽和カルボン酸の使用量によって調整することができる。
本発明における樹脂エマルションの粒子径の測定は動的光散乱法により測定できる。例えば、レーザー粒径解析システム FPER1000(大塚電子株式会社)、等で測定することができる。
本発明の樹脂エマルション(A)は、公知の乳化重合法、保護コロイド重合法、あるいは機械乳化法に基づき製造することができる。例えば乳化重合法では、分散剤と開始剤の存在下で、各種モノマーを一括で仕込み重合する方法、モノマーを連続的に供給しながら重合する方法がある。その際の重合温度としては通常30〜90℃で行われ、一般的にエマルションと呼ばれる実質的に有機粒子の水分散系が得られる。乳化重合法によって得られる有機粒子の水分散系は、少量の分散剤で非常に安定、且つ粒子径の非常に小さいものが容易に得られるという点で優れている。
本発明に使用される分散剤としては、通常の乳化重合に使用される分散剤が使用できる。ここで好ましく使用される分散剤としては、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等の界面活性剤及び重合性界面活性剤、ノニオン性水溶性ポリマー、アニオン性水溶性ポリマーなどが挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。特に重合性界面活性剤を使用することで優れた耐水性、耐水ブロッキング性が得られるために好ましい。
本発明に使用される重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用される開始剤が使用でき、例えば、カチオン性開始剤、アニオン性開始剤、ノニオン性開始剤等が挙げられる。また、必要に応じて分子量調節剤を使用することができる。
ポリマー分散物には必要に応じて、pH調整剤、消泡剤、防腐剤等の添加剤を混合することができる。
本発明の保護層には充填材を配することが好ましい。充填材としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、コロイダルシリカ等の無機充填材、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂粒子等の有機充填材が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
中でもコロイダルシリカを使用することで優れた耐水性とヘッドマッチング性が得られるために好ましい。 充填材の配合量には特に制限はないが、共重合樹脂(d)100重量部に対して10〜200重量部であることが好ましい。
また、本発明の保護層には滑剤を配することが好ましい。滑剤としてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪族多価金属塩、パラフィンワックス、カルナバロウワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンビスステアリアミド、高級脂肪酸エステル、またポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等が挙げられる。
なかでもポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン粒子(B)を使用することで、優れたヘッドマッチング性が得られるために好ましい。
滑剤の配合量には特に制限はないが、共重合樹脂(d)100重量部に対して2〜50重量部であることが好ましい。ポリオレフィン粒子(B)の粒子径は通常0.1〜5.0μmである。
本発明の保護層には、樹脂エマルション(A)を架橋させるための架橋剤を配することが好ましい。架橋剤としてはグリオキシジル系、アジリジン系、イソシアナート系、エポキシ系、ポリアミン・アミド−エピクロルヒドリン系、イミダゾリン系、炭酸ジルコニウム系等が挙げられる。中でも炭酸ジルコニウム系が耐水性に優れているために好ましい。
架橋剤の配合量には特に制限はないが、共重合樹脂(d)100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましい。
本発明の保護層には必要に応じて公知の水性樹脂を併用することもできる。水性樹脂としてはアルギン酸ソーダ、澱粉、カゼイン、セルロース類、ポリビニルアルコール類、合成ゴムラテックス、ポリウレタン等が挙げられる。
また、本発明の保護層には、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤類を配することができる。
本発明の感熱記録層部の発色システムは特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。因みに、これら発色システムとしては、ロイコ染料とフェノール性物質に代表される酸性物質を利用したもの、イミノ化合物とイソシアネート化合物を利用したもの、ジアゾ化合物とカップラーを利用したもの等がる。
本発明の感熱記録材料の層構成は、通常支持体として紙、合成紙、フィルム等の上に公知の感熱記録層を設け、さらにその上に保護層を設けたものである。尚、本発明の感熱記録材料の層構成は特に上記に限定されるものではなく、例えば支持体と感熱記録層の間に下塗り層を設けた構成であってもよく、また感熱記録層と保護層の間に中間層を設けた構成であってもよい。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例において示す部及び%は、特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
<樹脂エマルションの作製>
[製造例1:樹脂エマルション(A1)の製造]
脱イオン水 136.1部と重合性界面活性剤(アクアロンKH10:第一工業製薬社製)1.0部を反応容器に仕込み、窒素気流下で70℃に昇温した後、過硫酸カリウム 0.5部を添加した。これとは別に、スチレン 10部、アクリロニトリル 45部、アクリル酸ブチル 30部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 5部、メタクリル酸 10部を脱イオン水 40部中にアクアロンKH10 0.2部を使って乳化させた乳化混合物を作り、この乳化混合物を4時間で反応容器に滴下した。その後、更に同温度で4時間保持して重合を完結させた。その後、アンモニア水を添加してpH5.0に調整し、不揮発分35%、pH5.0、粒子径62nmの有機粒子が水に分散したエマルション樹脂を得た。
その後、エマルション樹脂の不揮発分が20%、pH7.5になるようにイオン交換水とアンモニア水を添加し、75℃で2時間保持した。その結果、粒子径120nmの有機粒子が水に分散したエマルション樹脂(A1)を得た。
[製造例2〜10:樹脂エマルション(A2〜A6及びB1〜B4)の製造]
ラジカル重合性モノマーを変更した以外は製造例1と同様にして、A2〜A6及びB1〜B4の製造例樹脂エマルションを製造した。尚、組成及び製造結果を[表1]にまとめて記す。
[実施例1]
製造例1で得た樹脂エマルション(A1:固形分20%)100部に対して、コロイダルシリカ(スノーテックス C(日産化学社製:固形分20%))60部、炭酸ジルコニウムアンモニウム(ベイコート 20(日本軽金属社製:固形分45%))2.2部、ポリエチレン粒子(ケミパール WF3001(三井化学社製:固形分40%):平均粒子径140nm)2.5部、イオン交換水 24.2部を加え、均一に混合後、市販の表面無処理感熱ワープロ用紙に乾燥重量で2.3g/m2なるようにバーコーターで塗布後、60℃で60秒強制乾燥させ、その後20℃/60%RH雰囲気下で24時間養生させて実施例1の感熱記録材料を得た。
[実施例2]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(A2)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、実施例2の感熱記録材料を得た。
[実施例3]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(A3)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、実施例2の感熱記録材料を得た。
[実施例4]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(A4)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、実施例2の感熱記録材料を得た。
[実施例5]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(A5)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、実施例2の感熱記録材料を得た。
[実施例6]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(A6)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、実施例2の感熱記録材料を得た。
[比較例1]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(B1)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、比較例1の感熱記録材料を得た。
[比較例2]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(B2)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、比較例2の感熱記録材料を得た。
[比較例3]
合成した樹脂エマルション(B3)が凝集状態であったため、感熱記録材料の評価は行わなかった。
[比較例4]
実施例1において、樹脂エマルション(A1)を(B4)に変更した以外は実施例1と同じ方法で作成し、比較例4の感熱記録材料を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜4で得た感熱記録材料を以下の方法で評価した。評価結果を[表1]に示す。
<ヘッドマッチング性>
感熱印字装置(TH−PMD:大倉電気製)を使用して、以下の条件にてベタ黒パターンの画像を印字した。その時の印字音とヘッドの汚れ、保護層の表面状態、紙送り性等を総合的に評価した。
印加電圧 :24V
パルス幅 :1.74ms
印加エネルギー:0.34mj/ドット
○:印字時に音がせず、ヘッド汚れもなく、保護層の表面状態が良好。
△:印字時にパチパチと音があり、保護層の一部に塗膜破れが発生。
×:印字時にパチパチと大きな音があり、ヘッドカスの付着があり、保護層の
表面荒れがひどく、紙送り性に支障あり。
<耐水ブロッキング性>
感熱記録材料の保護層面と保護層面との間に市水を20μL垂らして貼りあわせ、100g/cm2の荷重を掛けながら40℃/65%RHの雰囲気下で15時間放置した。その後貼り合わせた面を引き剥がした時の抵抗力や保護層の表面状態を総合的に評価した。
◎:貼り合わせた面が速やかに剥がれ、また表面状態も良好。
○:貼り合わせた面を剥がす時に若干抵抗があったが、表面状態は良好。
△:貼り合わせた面の一部貼りついており、また保護層の一部に剥がれあり。
×:貼り合わせた面同士が完全に貼りついており、保護層が全面的に剥がれた。
<耐水性>
感熱記録材料の未発色部に140℃の熱ブロックを1秒間当ててベタ黒発色させた記録面に対し、学振型摩擦堅牢試験機II型(荷重200g)を用いて、水を含ませたガーゼにて20回擦り、表面状態を観察した。
◎:擦った面に全く変化が見られなかった。
○:擦った面に少し痕が見られた。
△:擦った面の一部に剥がれが見られた。
×:擦った面が全体的に脱落した。
<耐可塑剤保存性>
感熱記録材料の未発色部に140℃の熱ブロックを1秒間当ててベタ黒発色させ、その発色部に透明タイプの電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ(日東電工製)を貼り付け、40℃で24時間放置した。その後テープを剥がして、非テープ貼り付け部とテープ貼り付け部の印字濃度をマクベス濃度計にて測定し、濃度保持率(%)を算出した。
[濃度保持率(%)]=(テープ貼り付け部濃度/非テープ貼り付け部濃度)×100
○:濃度保持率 95%以上
△:濃度保持率 85%以上95%未満
×:濃度保持率 85%未満
<樹脂エマルションの粒子径膨潤倍率の算出方法>
樹脂エマルションのpH5.0の時の粒子径を(a)とし、樹脂エマルションのpHを7.5に調整した時の粒子径(b)から、[粒子径膨潤倍率]=(b)/(a)として粒子径膨潤倍率を算出した。
Figure 2010089497
表1に示した通り、実施例1〜6では優れた保存性、耐水性、耐水ブロッキング性、ヘッドマッチング性が得られた。一方、比較例1においては、耐水ブロッキング性、ヘッドマッチング性に劣っていた。比較例2、及び4おいては充分な成膜性が得られず耐可塑剤保存性に劣っていた。比較例3においては樹脂エマルション(B3)が凝集した。
本発明の感熱記録材料は、耐水性、耐水ブロッキング性、保存安定性、ヘッドマッチング性に優れており、ファクシミリ、工業用計測端末、医療用端末、ハンディーターミナル、POSシステム、発券システムなど、幅広い分野に使用できる。

Claims (5)

  1. 支持体上に熱により呈色する感熱記録層を設け、更に該感熱記録層上に樹脂エマルション(A)を主成分とする保護層を設けてなる感熱記録材料において、(A)を構成する共重合樹脂(d)が、
    (1) (d)の溶解性パラメーター(SP値)が21.5[MJ/m3]以上であり、
    (2) (d)100重量%中、不飽和カルボン酸を3〜25重量%含有し、且つ
    (3) (d)100重量%中、シリル基を有するラジカル重合性不飽和モノマーを0.1 〜15重量%含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. 前記樹脂エマルション(A)が、pH5.0の時の粒子径(a)と、pH7.5の時の粒子径(b)との比率が、(b)/(a)=1.2以上であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 前記樹脂エマルション(A)を構成する共重合樹脂(d)のガラス転移温度が0℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録材料。
  4. 前記保護層が、コロイダルシリカを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 前記保護層が、ポリオレフィン粒子(B)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録材料。
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