JP2012056218A - 感熱紙保護層用樹脂およびそれを用いた感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】感熱記録材料の記録層及び記録画像の耐久性(耐可塑剤性・耐水性・耐熱性)を維持しながら、加工時の傷つきや折り割れ、それに伴う保護層の剥がれを改良した感熱記録紙保護層用樹脂及び感熱記録材料を提供することである。
【解決手段】感熱記録紙保護層用樹脂が、ポリビニルアルコール(A)と少なくともシアノ基含有ビニル単量体(b1)を有する疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルション(C)を含み、(A)と(B)との割合が、(B)100重量部に対し(A)が20〜90重量部である感熱記録紙保護層用樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は感熱記録材料に関し、詳しくは感熱紙記録材料の保護層中に特定の樹脂エマルションを用いることにより感熱紙記録材料の記録層及び記録画像の耐久性及び加工性を著しく改良した感熱紙保護層用樹脂およびそれを用いた感熱記録材料に関するものである。
無色ないし淡色で電子供与性の塩基性染料と有機又は無機の電子受容性物質を含む感熱記録層を支持体上に設けた記録材料、特に感熱記録紙は、ファクシミリ、工業用計測端末、医療用端末、ハンディーターミナル、POSシステム、発券システム等を含めた各種プリンターの出力シートとして広く使用されている。
このように上記感熱記録材料は種々の分野において利用されることから、使用環境もそれぞれ異なり、日常の取り扱いにおいて、水が接触した時の記録層の脱落や画像の消退色、塩ビフィルム及びシートを重ねた時の塩ビに含まれる各種可塑剤による画像の消退色、油脂や溶剤に触れた際の消退色、誤発色等の課題を有していた。
かかる課題を解決すべく、感熱記録層中のバインダーや発色材料についての種々の改良検討が行われてきたが十分ではなく、近年では、感熱記録層の上に保護層を形成することで耐久性を発現する方法が提案されている(特許文献1、2、3、4)。この様に記録層の上に保護層を設けることで記録層、記録画像の耐久性が飛躍的に高めることが可能になった。
しかしながら、近年益々感熱記録材料の用途拡大が図られており、より広い汎用性が求められている。特に加工性については、例えば、加工時における感熱紙への負荷により保護層の傷つきや折り割れ、それに伴う保護層の剥がれが生じるという問題があった。
特開平5−318926号公報 特開平11−314454号公報 特開2001−270251号公報 特開2004−74531号公報
本発明の目的は、上記のような問題を生じない、即ち感熱記録材料の記録層及び記録画像の耐久性(耐可塑剤性・耐水性・耐熱性)を維持しながら、加工時の傷つきや折り割れ、それに伴う保護層の剥がれを改良した感熱記録材料を提供することである。
本発明者らは、前述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成、構成からなる樹脂エマルションを感熱記録材料の保護層に用いることで目的を達せられること見いだし、本発明を完成したものである。即ち、以下の[1]〜[8]に記載した事項により特定される。
[1] 感熱記録紙保護層用樹脂が、ポリビニルアルコール(A)と少なくともシアノ基含有ビニル単量体(b1)を有する疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルション(C)を含み、(A)と(B)との割合が、(B)100重量部に対し(A)が20〜90重量部であることを特徴とする感熱記録紙保護層用樹脂。
[2] ポリビニルアルコール(A)が、カルボキシル基、アセトアセチル基、エポキシ基、シラノール基、アミノ基、オレフィン基、アミド基、ニトリル基から選ばれる少なくとも1種類の基で変性された変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする[1]に記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
[3] ポリビニルアルコール(A)のけん化度が80%以上かつ重合度が1000以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
[4] 疎水性共重合体(B)に含まれるシアノ基含有ビニル単量体(b1)が、(B)100重量部中に20〜70重量部であることを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
[5] シアノ基含有ビニル単量体(b1)が(メタ)アクリロニトリルであることを特徴とする[1]〜[4]の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
[6] 更に、エピクロルヒドリン系樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウムおよび多価アルコールのグリシジルエーテルから選ばれる少なくとも1種類を含むことを特徴とする[1]〜[5]の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
[7] ポリビニルアルコール(A)存在下で疎水性共重合体(B)を重合して得られた樹脂エマルション(C)であることを特徴とする[1]〜[6]の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂の製造方法。
[8] [1]〜[6]の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂を用いた感熱記録材料。
尚、本発明での樹脂エマルションとは、水に分散している状態である樹脂の意味である。
本発明の樹脂を含む保護層を形成することにより、耐可塑剤性及び耐水性を維持しながら、加工時の傷つきや折り割れ、それに伴う保護層の剥がれを抑制できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂エマルション(C)はポリビニルアルコール(A)と疎水性共重合体(B)
とからなる。
[ポリビニルアルコール(A)]
本発明で使用するポリビニルアルコール(A)は、樹脂エマルション(C)の保存安定性の観点から、JIS K 6726によるけん化度が80%以上、重合度が1000以上であることが好ましい。また、未変性物でも変性物でも良いが、変性物は架橋による耐水性向上のし易さの観点から好ましい。変性の例として、カルボキシル基、アセトアセチル基、エポキシ基、シラノール基、アミノ基、オレフィン基、アミド基、ニトリル基等で変性された変性ポリビニルアルコールがある。ただし、これらに限定されるものではない。
変性ポリビニルアルコールの市販品として、Z−200(日本合成化学株式会社)、KL−318(株式会社クラレ)、R−1130(株式会社クラレ)等がある。
[疎水性共重合体(B)]
疎水性共重合体(B)は、少なくともシアノ基含有ビニル単量体(b1)を含む共重合体である。(b1)として(メタ)アクリロニトリルが好ましい。(b1)の使用量は、耐可塑剤性の点から疎水性共重合体(B)の総固形分100重量部中、20〜70重量部、好ましくは25〜70重量部である。本発明の疎水性共重合体(B)はシアノ基含有ビニル単量体(b1)以外に他のビニル単量体(b2)を含む。ここで他のビニル単量体(b2)とは、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸アルキルなどの疎水性ビニル単量体、(メタ)アクリル酸等カルボキシル基含有ビニル単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル単量体、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有ビニル単量体、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有ビニル単量体、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシ基含有ビニル単量体等などの官能基含有ビニル単量体などが挙げられる。
また、疎水性共重合体(B)の総固形分中、50重量部未満の(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル単量体(b3)も用いても良い。必要に応じて、架橋性ビニル単量体として2つ以上のビニル基を含有するものであっても良く、該単量体としては、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコール鎖含有ジ(メタ)アクリレートなどが例示できる。また、分子量を調製する目的で、n-ドデシルメルカプタンや1−チオグリセロール、メタリルスルホン酸ナトリウムなどの分子量調整剤を使用することもできる。
樹脂柔軟化による保護層剥がれ抑制の観点から疎水性共重合体(B)のガラス転移温度(Tg/単位(℃))は50℃未満が好ましい。ここで、ガラス転移温度はMillion Zillion Software社の計算ソフトCHEOPS(version4.0)にて算出した値を用いた。
[疎水性共重合体(B)及び樹脂エマルション(C)の製造]
疎水性共重合体(B)は水を主成分とした溶媒に安定に分散していることが好ましい。疎水性共重合体(B)の合成方法には特に制約がないが、水を主成分とした溶媒中で行う重合が好ましい。特に好ましい重合形態は乳化重合である。従って、疎水性共重合体(B)の合成時に界面活性剤やポリビニルアルコールを用いてもよい。界面活性剤の例としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性のものが挙げられるが、重合安定性、保存安定性の観点から、アニオン性あるいはノニオン性が好ましく、特にアニオン性界面活性剤が好ましい。また、ポリビニルアルコールとしては上記記載のものを使用することができる。
耐水性向上の観点からポリビニルアルコールを重合安定剤として用いて疎水性共重合体(B)を得ることが好ましい。疎水性共重合体(B)製造における開始剤は特に制約はないが、水溶性ラジカル開始剤が好ましく、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩や4,4‘−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等の水溶性アゾ系開始剤が特に好ましい。合成時の重合温度には制約はないが、製造時間や単量体の共重合体への転化率(反応率)などを考慮に入れると30〜95℃の範囲で合成することが好ましく、50〜85℃が特に好ましい。また、重合時には製造安定性を向上する目的でpH調製剤や金属イオン封止剤であるEDTAもしくはその塩などを使用することも可能である。共重合体エマルション形成後、pH調整を行ってもよく、該中和剤としてはアンモニア(水)、水酸化ナトリム、水酸化カリウム、各種アミン類などが挙げられるが、これらに制約されるものではないが、感熱工程における熱ヘッドの損傷低減などの観点から、アンモニア水を使用することが好ましい。pHには制約がないが、得られた疎水性共重合体(B)の保存性や機械的安定性などの理由から7〜10が好ましい。
本発明の樹脂エマルション(C)は、感熱紙の耐水性と加工性のバランスの観点から疎水性共重合体(B)100重量部に対してポリビニルアルコール(A)が20〜90重量部からなる。樹脂エマルション(C)はポリビニルアルコール(A)と疎水性共重合体(B)の混合により得ても良いが、上記のようにポリビニルアルコール(A)を重合安定剤として疎水性共重合体(B)を重合することにより得ることが好ましい。
本発明の感熱記録紙保護層用樹脂は上述のポリビニルアルコール(A)とシアノ基含有ビニル単量体(b1)を含む疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルション(C)を含む樹脂である。該保護層用樹脂は、各種添加剤を添加しても良い。該添加剤は、重合前、重合中、重合後に使用することができる。添加剤としては、例えば、pH調整剤、キレート剤、顔料、濡れ剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、蛍光増白剤、着色剤、浸透剤、発泡剤、離型剤、消泡剤、制泡剤、流動性改良剤、増粘剤等が挙げられるが、これらに制約されるものではない。
本発明において、保護層中に必要により充填剤を配合することもできる。添加量に特に制限はないが、本発明の目的を損なわない範囲で、適宜その種類と量を選択することができる。充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、コロイダルシリカ等の無機充填剤、ポリスチレン微粉末などの有機微粒子等が挙げられる。
充填材の他に必要に応じて用いられる成分としては耐水化剤(架橋剤)、走行性(耐熱性、耐スティッキング性、走行安定性)をより向上させるための高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミド、低分子量ポリオレフィン微粒子等の滑剤などが挙げられる。
中でも、耐水化剤(架橋剤)は保護層をより堅牢化し、感熱層及び記録画像の耐久性を一段と向上せしめると同時に、熱ヘッド適性(スティッキング性、走行安定性)をより高めることができるので好適に用いられる。このような架橋剤の例としては、グリオキザール、ジメチロール尿素、多価アルコールのグリシジルエーテル、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、ポリアミドアミンのエピクロルヒドリン系樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム、カルボジイミド系化合物、アジリジン系化合物、ヒドラジド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム等が挙げられる。特に、エピクロルヒドリン系樹脂が好ましい。また、このような架橋剤の添加量は耐可塑剤性、耐水性の点からポリビニルアルコール(A)、疎水性共重合体(B)の総合計量100重量部に対して、0〜25重量部、好ましくは5〜20重量部である。
本発明における保護層の構成材料として、必要により他の公知の水性樹脂を併用することもできる。このような樹脂の例としては、天然樹脂(例えば、アルギン酸ソーダ、澱粉、カゼイン、セルロース類)や合成樹脂が挙げられる。このうち、ポリビニルアルコールの変性物が好ましく、例えばそれらの変性物の例として、カルボキシル変性、アセトアセチル変性、エポキシ変性、シラノール変性、アミノ変性、オレフィン変性、アミド変性、ニトリル変性等が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
本発明の感熱記録紙保護層用材料を適用する部位は、感熱記録層の上、支持体の裏に限られず、保護層の機能を向上させ得る部位に適宜適用することができる。
また、本発明における感熱記録層部の発色システムも特に限定されるものではない。因みに、これら発色システムとしては、ロイコ染料とフェノール性物質に代表される酸性物質を利用したもの、イミノ化合物とイソシアネート化合物を利用したもの、ジアゾ化合物とカップラーを利用したものなどがある。
本発明における保護層は、通常支持体として紙、合成紙、フィルム上などに設けられた公知の感熱記録層上、及び/または支持体の裏面、支持体と感熱記録層の間に、エアナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター等により、乾燥後の重量で1〜10g/m2塗布されることで本発明の目的が達せられるが、必要により保護層に、より高い光沢と鏡面光沢を付与する場合は、表面をキャスト処理したり、保護層塗工液を鏡面金属ドラムまたは平滑なPETフィルム等へ塗布乾燥後、該塗工層を感熱記録層へ圧接転写する方法もとることができる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら諸例によって限定されるものではない。なお、諸例中の部数及び%は特に指定のない場合はすべて重量部および重量%を表す。
製造例1
<樹脂エマルション(C)の製造>
攪拌機、還流冷却機付きのセパラブルフラスコにポリビニルアルコール(A)の10%水溶液を250部、窒素ガスで置換した後、75℃に昇温した。次いで4,4‘−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(ACVA)1部を添加してから表1に示した製造例1記載の疎水性重合体組成のビニル単量体各々を0.2部のドデシル硫酸酸ナトリウム及び40部の蒸留水で乳化させた乳化物を約4時間かけて連続添加した後、75℃で2時間熟成し、重合を完結させた。重合終了後、室温まで冷却した後、アンモニア水にて中和を行い、pHを約8.0に調製した。ポリビニルアルコール(A)及び疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルションを得た。ここで、疎水性重合体(B)を形成するビニル単量体の合計量を100重量部とした。
製造例2〜7、比較製造例1
製造例1と同様に、表1記載のビニル単量体を重合し、アンモニア水にて中和を行い、pH8.0に調整することで、ポリビニルアルコール(A)及び疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルションを得た。
製造例8
製造例1と異なり、10%ポリビニルアルコール(A)の代わりに0.1部のドデシル硫酸酸ナトリウムと500部の蒸留水を仕込み、表1記載のビニル単量体を重合し、アンモニア水にて中和を行い、pH8.0に調整することで、疎水性共重合体(B)を得た。ここで、疎水性重合体(B)を形成するビニル単量体の合計量を100重量部とした。
更に、ポリビニルアルコール(A)(株式会社クラレ製:KL318)の10%水溶液と疎水性共重合体(B)を固形分の重量比が(A)/(B)=60/100となるように混合し、樹脂エマルション(C)を得た。
Figure 2012056218
実施例1
製造例1で得たポリビニルアルコール(A)及び疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルションに水を加え固形分12%に調製したもの100部に、20%ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂株式会社製:F−115超微粒子タイプ)3部、これに架橋剤として30%ポリアミドアミンのエピクロルヒドリン変性体(三井化学株式会社製:ユーラミンP−5600)8部、及び充填材として予め分散した50%微粉末シリカスラリー(水沢化学株式会社:ミズカシルP−527)2.4部、を均一に混合後、市販の表面無処理感熱ワープロ用紙に乾燥重量で2g/m2になるようにバーコーターにて塗布乾燥し(60℃で30秒強制乾燥後、20℃/60%RH雰囲気下で7日間養生)、感熱記録材料を得た。
実施例2〜8
製造例1の樹脂の代わりに、それぞれ製造例2〜8の樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして感熱紙記録材料を得た。
実施例9
ポリアミドアミンのエピクロルヒドリン変性体(三井化学株式会社製:ユーラミンP−5600)を用いずに、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
実施例10
30%ポリアミドアミンのエピクロルヒドリン変性体(三井化学株式会社製:ユーラミンP−5600)8部の代わりに炭酸ジルコニウムアンモニウムの20%水溶液(日本軽金属株式会社製:ベイコート20)12部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
実施例11
30%ポリアミドアミンのエピクロルヒドリン変性体(三井化学株式会社製:ユーラミンP−5600)8部の代わりにポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製:デナコールEX−512)2.4部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
比較例1
実施例1において比較製造例1の樹脂エマルションを使用した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
比較例2
実施例1において製造例8で合成した疎水性共重合体(B)をポリビニルアルコール(A)と混合せずに使用した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
比較例3
実施例1の樹脂エマルションの代わりに、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:KL318)の12%水溶液のみを使用した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
以上、実施例1〜11、比較例1〜3で得られた感熱記録材料を以下の方法で評価した。
<走行安定性>
感熱印字装置(大倉電気株式会社製:TH−PMX)を使用して、以下の条件によってベタ黒印刷のパターン画像を作成し、その時の音の程度(パチパチ音)とヘッドの汚れ具合を総合的に評価した。
印加電圧 23V
パルス幅 0.8ms
印加エネルギー 0.54mJ/ドット
○:音がせず、ヘッド汚れも無く、紙送りもスムース
△:若干音があるが、ヘッド汚れも無く、紙送りも支障がない。
×:パチパチと音が大きい。ヘッド汚れが見られ、紙送りにも支障あり。
<耐可塑剤性>
上記と同様条件にて画像を作成し、画像部に透明タイプのポリ塩化ビニル粘着テープ(日東電工株式会社製)を貼付け、40℃にて24時間放置した後剥がした。貼付け前後の濃度をマクベス濃度計にて測定し、印字濃度の保持率を求めた。
○:75%<印字濃度の保持率
△:50%<印字濃度の保持率<75%
×:印字濃度の保持率<50%。
<耐水性>
得られた感熱記録体の塗工面に水滴を1滴垂らし、塗工面同士が重なるように感熱記録体を重ね合わせる。
◎:ブロッキングが全く無く、容易に剥がれる。
○:剥がす際に多少抵抗があるが、問題なく剥がれ、塗工面に異常が見られない。
△:剥がす際に多少抵抗があり、塗工面の所々に欠陥らしき傷がみられる。
×:抵抗が強いため剥がしづらく、塗工面の損傷が激しい。
<保護層剥がれ>
保護層の剥がれ易さを以下のように評価した。得られた感熱記録体でゲルボフレックス試験(室温、300回)を行い、試験後に剥がれた落ちた保護層の量を目視で観察した。
◎:殆ど粉が落ちていない。
○:落ちている粉の量が少ない。
△:ある程度粉が落ちている。
×:多量に粉が落ちている。

表2に感熱記録材料の評価結果を示す。
Figure 2012056218


Claims (8)

  1. 感熱記録紙保護層用樹脂が、ポリビニルアルコール(A)と少なくともシアノ基含有ビニル単量体(b1)を有する疎水性共重合体(B)からなる樹脂エマルション(C)を含み、(A)と(B)との割合が、(B)100重量部に対し(A)が20〜90重量部であることを特徴とする感熱記録紙保護層用樹脂。
  2. ポリビニルアルコール(A)が、カルボキシル基、アセトアセチル基、エポキシ基、シラノール基、アミノ基、オレフィン基、アミド基、ニトリル基から選ばれる少なくとも1種類の基で変性された変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
  3. ポリビニルアルコール(A)のけん化度が80%以上かつ重合度が1000以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
  4. 疎水性共重合体(B)に含まれるシアノ基含有ビニル単量体(b1)が、(B)100重量部中に20〜70重量部であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
  5. シアノ基含有ビニル単量体(b1)が(メタ)アクリロニトリルであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
  6. 更に、エピクロルヒドリン系樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウムおよび多価アルコールのグリシジルエーテルから選ばれる少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂。
  7. ポリビニルアルコール(A)存在下で疎水性共重合体(B)を重合して得られた樹脂エマルション(C)であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の感熱記録紙保護層用樹脂の製造方法。
  8. 請求項1〜6の何れかに記載の感熱紙記録紙保護用樹脂を用いた感熱記録材料。

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