JP2002052661A - 微多孔性表面層を有する記録材及びその製造方法 - Google Patents

微多孔性表面層を有する記録材及びその製造方法

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JP2002052661A
JP2002052661A JP2000237340A JP2000237340A JP2002052661A JP 2002052661 A JP2002052661 A JP 2002052661A JP 2000237340 A JP2000237340 A JP 2000237340A JP 2000237340 A JP2000237340 A JP 2000237340A JP 2002052661 A JP2002052661 A JP 2002052661A
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meth
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water
recording
acrylic copolymer
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Application number
JP2000237340A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sumida
克彦 隅田
Shin Takemoto
伸 竹本
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録特性など他の特性を損なわない記録層及
び表面層を有する感熱記録方式など各種記録方式のプリ
ンターで使用する記録材であって、かつ捺印スタンプイ
ンクの吸収性が良好であるもの及びその製造方法を提供
すること 【解決手段】 (メタ)アクリル系共重合体(A)9
9.9〜85重量%と少なくとも1種の水溶性セルロー
ス誘導体(B)0.1〜15重量%(両者の合計は10
0重量%)の樹脂組成物からなる微多孔性表面層を有す
る記録材、及び(メタ)アクリル系共重合体(A)と水
溶性セルロース誘導体(B)を含む塗布液を、支持体の
少なくとも一方の面に形成された記録層の上に塗布し、
乾燥することを特徴とする前記記録材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材及びその製
造方法に関する。更に詳しくは、印影の定着性を促進さ
せるために、捺印スタンプインク吸収性に優れた微多孔
構造を有する塗布層を表面層とした記録材及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方式など各種記録方式のプリン
ターで使用する記録材には、樹脂塗布剤により形成され
る記録層を有するものが使用されており、支持体上に形
成する記録層などの塗布層については種々の提案がされ
ている。特開平10−024666号公報には、支持体
と、該支持体の一方の面に形成されている受像層とを具
備しており、受像層が、平均粒子径が1〜5μmの球状
粒子からなる有機質顔料、比表面積が200〜400m
2/gの非晶質シリカ、染料固着剤としてポリアミン系
のカチオン性樹脂、及びバインダーを含有し、前記バイ
ンダーが、ポリビニルアルコール、澱粉、又はこれらの
誘導体からなる高分子化合物と、ノニオン性又はカチオ
ン性の熱可塑性樹脂の水系エマルジョンによる熱可塑性
樹脂との混合物からなる水系の塗工剤の塗工層である熱
転写式の被記録材が開示されている。従来のこの種の記
録材においては記録層の改良が進み印刷性については問
題ないレベルに達してきたが、使用される範囲が拡大し
て、例えば、交通機関の乗車券、チケットなど、印刷と
ともにスタンプなどで捺印される用途にも用いられるこ
とがある。しかしながら、樹脂塗布剤により記録層を形
成したこのような記録材においては、捺印スタンプイン
クの吸収性が劣り、形成された印影が人の手やその他の
ものに触れられ擦られた場合でも、それが判読不可能に
なったり消失するという問題がある。これを解決するた
めに、シリカ等の無機微粒子を記録層や表面層に配合し
て捺印スタンプインク吸収性を上げようという改良が行
われているが、記録材の表面平滑性を損ねたり、記録特
性を損なう影響を与えたりして、記録特性と捺印スタン
プ適性などの全ての特性を満足するものは存在していな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、記録特性など他の特性を損なわない記録層及び表面
層を有する感熱記録方式など各種記録方式のプリンター
で使用する記録材であって、かつ捺印スタンプインクの
吸収性が良好である記録材及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するために研究を行った結果、特定量の(メタ)
アクリル系共重合体と水溶性セルロースからなる微多孔
性表面層を記録層の上に設けることによりかかる問題点
を解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、(メタ)アクリル系共
重合体(A)99.9〜85重量%と少なくとも1種の
水溶性セルロース誘導体(B)0.1〜15重量%(両
者の合計は100重量%)の樹脂組成物からなる微多孔
性表面層を有する記録材を提供する。JIS K710
5に準じて測定した微多孔性表面層の全光線透過率が8
0%以上である前記発明の記録材を提供する。微多孔性
表面層が支持体の少なくとも一方の面に形成された記録
層の上に配置されている前記発明の記録材を提供する。
(メタ)アクリル系共重合体(A)と水溶性セルロース
誘導体(B)を含む塗布液を、支持体の少なくとも一方
の面に形成された記録層の上に塗布し、乾燥することを
特徴とする前記発明の記録材の製造方法を提供する。
(メタ)アクリル系共重合体(A)がアニオン性又はカ
チオン性の水系エマルジョン化された水分散樹脂組成物
に含まれたものである前記発明の記録材の製造方法を提
供する。(メタ)アクリル系共重合体(A)が、更に、
重合性不飽和単量体(C)からなる重合体を含む水系エ
マルジョン化された水分散樹脂組成物に含まれたもので
ある前記発明の記録材の製造方法を提供する。重合性不
飽和単量体(C)が、加水分解性シリル基を有する重合
性不飽和単量体(D)、1個以上のカルボキシル基を有
する重合性不飽和単量体(E)及びその他の重合性単量
体(F)を含む前記発明の記録材の製造方法を提供す
る。(メタ)アクリル系共重合体(A)が、ウレタン樹
脂(G)と重合性不飽和単量体(C)とで構成されたコ
ア・シェル構造又はミクロドメイン構造を有するポリマ
ーを含む水系エマルジョン化された水分散樹脂組成物に
含まれたものである前記発明の記録材の製造方法を提供
する。(メタ)アクリル系共重合体(A)が、エポキシ
化合物(H)と重合性不飽和単量体(C)の重合体とで
構成されたコア・シェル構造又はミクロドメイン構造を
有するポリマーを含む水系エマルジョン化された水分散
樹脂組成物に含まれたものである前記発明の記録材の製
造方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
好ましい実施の形態を挙げて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の記録材の構成図である。1は支持体、
2は記録層、3は表面層、4は表面層に形成された微孔
(図中の多数の丸の集合と集合の間にある空間)であ
る。微孔は表面及び内部で少なくとも一部が連通してい
るものと考えられる。
【0007】本発明で用いる(メタ)アクリル系共重合
体(A)とは、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの
誘導体の共重合体を意味する。(メタ)アクリル系共重
合体(A)は、(メタ)アクリル系単量体と共重合可能
な単量体との共重合体も含む。(メタ)アクリル系単量
体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリロニト
リルなどが挙げられる。(メタ)アクリレートとして
は、アルキル(メタ)アクリレート[例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレートなどのアルキル
(=C1- 18)(メタ)アクリレートなど]、シクロアル
キル(メタ)アクリレート[例えば、シクロヘキシル
(メタ)アクリレートなど]、アリール(メタ)アクリ
レート[例えば、フェニル(メタ)アクリレートな
ど]、アラルキル(メタ)アクリレート[例えば、ベン
ジル(メタ)アクリレートなど]、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒドロキシエチ
ル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど
のヒドロキシ−アルキル(=C2-4)(メタ)アクリレ
ートなど]、グリシジル(メタ)アクリレート、ジアル
キルアミノ−アルキル(メタ)アクリレート[例えば、
2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、
2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレートな
どのジアルキル(=C1-4)アミノ−アルキル(=
2-4)(メタ)アクリレートなど]が例示される。
【0008】上記(メタ)アクリル系単量体のうち(メ
タ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド[例え
ば、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのN−
ヒドロキシ−アルキル(=C 1-4)(メタ)アクリルア
ミドなど]、アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミ
ド[例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどのN−アルコキシ(=C1-4)−アルキル(=C
1-4)(メタ)アクリルアミドなど]、ジアセトン(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0009】好ましい(メタ)アクリル系単量体は、
(メタ)アクリレート[例えば、アルキル(=C1-18
(メタ)アクリレート、ヒドロキシ−アルキル(=C
2-4)(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、ジアルキル(=C1-4)アミノ−アルキル
(=C2-4)(メタ)アクリレートなど]、(メタ)ア
クリルアミド類などであり、更に好ましくはアルキル
(=C2-10)アクリレート、アルキル(=C1-6)メタ
クリレート、ヒドロキシ−アルキル(=C2-3)(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
ジアルキル(=C1-3)アミノ−アルキル(=C2-3
(メタ)アクリレート等である。
【0010】(メタ)アクリル系共重合体(A)がアニ
オン性又はカチオン性の水系エマルジョン化された水分
散樹脂組成物に含まれたものであることが好ましい。即
ち、アクリル酸等のビニルカルボン酸、ビニルスルホン
酸、アクリルスルホン酸等によるアニオン性、ジエチル
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアク
リルアミド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド等によるカチオン性水系エマルジョ
ンからなる水分散樹脂組成物の形態が水溶性セルロース
誘導体との混和性の点で好ましい。
【0011】本発明において使用する水溶性セルロース
誘導体(B)としては、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロ
ースキサントゲン酸ナトリウムの粘稠水溶液であるビス
コースなどが挙げられる。好ましい水溶性セルロース誘
導体としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロースが挙げられる。これらの少なくとも
1種を用いることが好ましい。
【0012】表面層を形成する(メタ)アクリル系共重
合体(A)と水溶性セルロース誘導体(B)の混合割合
は、不揮発分の重量で、(A)/(B)=99.9/
0.1〜85/15重量%(両者の合計は100重量
%)、好ましくは99/1〜88/12重量%、更に好
ましくは98/2〜90/10重量%の範囲である。水
溶性セルロース誘導体の含有量が0.1重量%より小さ
い場合には、微多孔が十分に形成されず捺印スタンプイ
ンクの吸収性に劣る。また、水溶性セルロース誘導体の
含有量が15重量%より多い場合には表面層の耐水性が
悪くなるばかりでなく、透明性の低下が著しい。このほ
かに、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤など従来公知
の添加剤を配合することができる。
【0013】本発明の記録材の製造方法の好ましい実施
態様の一つとしては、前記(メタ)アクリル系共重合体
(A)が、更に、重合性不飽和単量体(C)からなる重
合体を含む水系エマルジョン化された水分散樹脂組成物
に含まれた形態を挙げることができる。ここで、重合性
不飽和単量体(C)としては、例えば、(メタ)アクリ
ル系単量体、芳香族ビニル類、不飽和カルボン酸類、不
飽和スルホン酸類、ビニルエステル類、ハロゲン含有ビ
ニル類、ビニルエーテル類(例えば、ビニルエチルエー
テルなど)、ビニルケトン類(例えば、メチルビニルケ
トンなど)、ビニル複素環化合物(例えば、N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルイミダゾールなどのN−ビニル
化合物、ビニルピリジンなど)、オレフィン系単量体
(例えば、エチレン、プロピレンなど)、アリル化合物
(例えば、酢酸アリルなどのアリルエステルなど)、加
水分解性シリル基を有する単量体などが挙げられる。こ
れらは、加水分解性シリル基を有する単量体(D)、1
個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和単量体
(E)及びその他重合性単量体(F)に分類される。重
合性不飽和単量体(C)として、前記重合性単量体
(D)、(E)、(F)を各単独で用いてもよいし、二
種以上組み合わせて使用してもよい。共重合体(A)と
重合性不飽和単量体(C)の混合割合は重量比で99.
5/0.5〜40/60、更には99/1〜70/30
が好ましい。
【0014】加水分解性シリル基を有する重合性不飽和
単量体(D)としては、(メタ)アクリル系単量体、ビ
ニル基などのアルケニル基を有する単量体などが挙げら
れる。加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル系
単量体としては、具体的には、2−(メタ)アクリロキ
シエチルトリクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリクロロシラン、2−(メタ)アクリロキシ
エチルメチルジクロロシラン、2−(メタ)アクリロキ
シエチルジメチルクロロシラン、2−(メタ)アクリロ
キシエチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロ
キシエチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アク
リロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、3−[(メタ)アクリロキシエトキシ]プロピルト
リメトキシシラン、3−[(メタ)アクリロキシエトキ
シ]プロピルジメトキシメチルシランなどが例示され
る。これらは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】加水分解性シリル基とビニル基などのアル
ケニル基を有する単量体としては、具体的には、ビニル
トリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、イソ
プロペニルトリクロロシラン、イソプロペニルジメチル
クロロシランなど;ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、
ビニルジエトキシメチルシラン、イソプロペニルトリメ
トキシシラン、イソプロペニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランなど;アリ
ルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシランな
ど;アリルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメ
トキシシラン、イソプロペニルフェニルトリメトキシシ
ランなど;3−[2−(アリルオキシカルボニル)フェ
ニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラン、
3−[2−(イソプロペニルメチルオキシカルボニル)
フェニルカルボニルオキシ]プロピルトリメトキシシラ
ンなど;3−(ビニルフェニルアミノ)プロピルトリメ
トキシシラン、3−(ビニルフェニルアミノ)プロピル
トリエトキシシランなど;3−[2−(N−ビニルフェ
ニルメチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトシ
キシラン、3−[2−(N−イソプロペニルフェニルメ
チルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリエトキシシラ
ンなど;2−(ビニルオキシ)エチルトリメトキシシラ
ン、3−(ビニルオキシ)プロピルトリメトキシシラ
ン、4−(ビニルオキシ)ブチルトリエトキシシラン、
2−(イソプロペニルオキシ)エチルトリメトキシシラ
ンなど;3−(アリルオキシ)プロピルトリメトキシシ
ラン、10−(アリルオキシカルボニル)デシルトリメ
トキシシラン、3−(イソプロペニルメトキシ)プロピ
ルトリメトキシシランなど;ジビニルジメトキシシラ
ン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ(β−メト
キシエトキシ)シランなどが例示できる。
【0016】カルボキシル基を有する重合性不飽和単量
体(E)としては、例えば、不飽和モノカルボン酸[例
えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸などのエチレン
系不飽和モノカルボン酸など]、不飽和多価カルボン酸
[例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのエ
チレン系不飽和多価カルボン酸又はその酸無水物(無水
マレイン酸など)若しくはエステル類(例えば、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルなどの2価カル
ボン酸のモノアルキルエステルなど)など]などが挙げ
られる。これらは2個以上を組み合わせて用いてもよ
い。その他の重合性単量体(F)としては、前記の重合
性不飽和単量体(C)から加水分解性シリル基を有する
重合性不飽和単量体(D)及びカルボキシル基を有する
重合性不飽和単量体(E)を除いた単量体である。
【0017】また、本発明記録材の製造方法の好ましい
他の実施態様として、前記(メタ)アクリル系共重合体
(A)が、ウレタン樹脂(G)と重合性不飽和単量体
(C)の重合体とで構成されたコア・シェル構造又はミ
クロドメイン構造を有するポリマーを含む水系エマルジ
ョン化された水分散樹脂組成物に含まれるものであるこ
とが挙げられる。尚、(メタ)アクリル系共重合体
(A)が重合性不飽和単量体(C)の重合体の一部又は
全部であってもよい。コア/シェル比は重量で85/1
5〜15/85、更には70/30〜30/70が好ま
しい。このような樹脂組成物は可逆性感熱記録層の耐熱
・耐久性の向上に大きく寄与し、樹脂マトリックス本来
の接着効果、並びに、可逆的熱発色性組成物の分散性、
及び発色、消色特性を損なうことなく、高温時に適度な
弾性、優れた耐熱特性を付与すると思われる。これらの
特徴により、可逆性感熱記録層内で可逆的発色性組成物
の粒子が凝集するような難点が防止され、品質がよくな
るものと推定される。
【0018】ウレタン樹脂(G)としては、ポリイソシ
アネート成分と、ポリオール成分と、必要により加えら
れる鎖伸長剤としてのポリアミン成分の反応により得ら
れる種々のウレタン樹脂が使用される。上記ウレタン樹
脂(G)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき
る。
【0019】上記ポリイソシアネートとしては、芳香族
ポリイソシアネートや芳香脂肪族ポリイソシアネート等
の芳香族性ポリイソシアネートや、脂環式ポリイソシア
ネートや脂肪族ポリイソシアネート等の非芳香族性ポリ
イソシアネートが挙げられる。芳香族ポリイソシアネー
トとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネートなどのフェニレン
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネートなどのトリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートな
どのジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネートなどのポリイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,
3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレン
ジイソシアネートなどのキシリレンジイソシアネート、
テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどのジイソ
シアネート、1,3,5−トリイソシアネートメチルベ
ンゼンなどのポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0020】脂環式ポリイソシアネートとしては、例え
ば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4′−ジイソシアネート、シクロヘキサン−
1,4−ジイソシアネートなどのジイソシアネート、
1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサンなどの
ポリイソシアネートなどが挙げられる。脂肪族ポリイソ
シアネートとしては、例えば、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの
脂肪族ジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレン
トリイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートな
どが挙げられる。これらのポリイソシアネートは、単独
で又は二種以上組み合わせて使用できる。が含まれる。
ポリイソシアネートとしては、通常、ジイソシアネート
が使用される。尚、ポリイソシアネートは、多価アルコ
ールにポリイソシアネートを付加し、末端にイソシアネ
ート基を有するアダクト体、ビウレット反応により生成
したビウレット体、カルボジイミド体、二量体及びイソ
シアヌレート構造の三量体などとして使用してもよい。
【0021】ポリオール成分としては、例えば、ポリエ
ステルポリオール;ポリエーテルポリオール(例えば、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコールなどのオキシ−ア
ルキレン(=C2-4)単位を有するポリエーテルジオー
ルなど);ポリエステル−ポリエーテルポリオール;ポ
リカーボネートポリオール(例えば、ポリカーボネート
ジオールなど);アクリルポリオールなどが挙げられ
る。ポリエステルポリオールは、多価アルコールと、多
価カルボン酸又はその低級アルキルエステル若しくは酸
無水物との反応により得られるヒドロキシル基含有ポリ
エステル(特にポリエステルジオール)であり、ラクト
ンから誘導されたポリエステルであってもよい。ポリオ
ール成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき
る。ポリオール成分としては、ジオール成分(例えば、
ポリエステルジオールなど)を用いる場合が多い。
【0022】ポリエステルポリオールを調製するための
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族多価アルコー
ル(例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレン(=C
2-10)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールなど
のポリオキシ−アルキレン(=C2-4)グリコール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポ
リオールなど)、脂環式多価アルコール(例えば、1,
4−シクロヘキサンジメチロール、水素化ビスフェノー
ルAなどの脂環式ジオールなど)、芳香族多価アルコー
ル[例えば、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチルフェ
ニル)プロパンなどの芳香族ジオールなど]などが挙げ
られる。多価アルコールは、単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。多価アルコールは、通常、脂肪族ジ
オールが適当である。
【0023】多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族
多価カルボン酸(例えば、アジピン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などの
飽和脂肪族ジカルボン酸、マレイン酸などの不飽和脂肪
族ジカルボン酸など)、脂環族多価カルボン酸(例え
ば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族
ジカルボン酸など)、芳香族多価カルボン酸(例えば、
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフ
タレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、トリメ
リット酸などの芳香族多価カルボン酸など)などが例示
される。多価カルボン酸は、単独で又は二種以上組み合
わせて使用できる。ラクトンとしては、例えば、β−プ
ロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラク
トン、α,α−ジメチル−β−プロピオラクトン、β−
エチル−δ−バレロラクトン、α−メチル−ε−カプロ
ラクトン、β−メチル−ε−カプロラクトン、γ−メチ
ル−ε−カプロラクトン、3,3,5−トリメチル−ε
−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラ
クトンなどのプロピオラクトン類、ブチロラクトン類、
バレロラクトン類、カプロラクトン類やエナントラクト
ンなどが含まれ、単独で又は二種以上組み合わせて使用
してもよい。
【0024】尚、鎖伸長剤としてのポリアミン成分とし
ては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオク
タン、キシリレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘ
キサン、イソホロンジアミン、フェニレンジアミンなど
のジアミン類、トリアミノプロパンなどのポリアミン類
などが挙げられる。
【0025】本発明では、ウレタン樹脂(G)は、有機
溶媒溶液、水溶液、水系エマルジョンとして用いてもよ
い。このような水溶液又は水系エマルジョンは、ウレタ
ン樹脂(G)を、乳化剤を用いて、溶解又は乳化分散さ
せて調製してもよく、ウレタン樹脂の分子内に遊離のカ
ルボキシル基、スルホン酸基や3級アミノ基などのイオ
ン性官能基を導入し、アルカリや酸を用いて、ウレタン
樹脂を溶解又は分散させることにより調製してもよい。
このような分子内に遊離のカルボキシル基、スルホン酸
基や3級アミノ基が導入されたウレタン樹脂は、ポリイ
ソシアネート成分と、遊離のカルボキシル基、スルホン
酸基又は3級アミノ基を有するジオール(特に高分子ジ
オール)成分との反応により得られる。尚、前記遊離の
カルボキシル基、スルホン酸基を有するジオール(特に
高分子ジオール)は、例えば、ジオール成分と、3以上
のカルボキシル基を有する多価カルボン酸又はその酸無
水物(例えば、無水ピロメリット酸などの4塩基酸無水
物など)との反応、又は開始剤としてジヒドロキシカル
ボン酸(ジメチロールプロピオン酸など)を用い、ラク
トンを開環重合する方法などにより得られる。また、3
級アミノ基を有するジオール(特に高分子ジオール)
は、開始剤としてN−アルキルジアルカノールアミン
(例えば、N−メチルジエタノールアミンなど)を用
い、アルキレンオキサイドやラクトンを開環重合して得
られる。
【0026】このようなウレタン樹脂は、通常、架橋成
分を含んでおらず、非反応性である。そのため、常温で
硬化することなく、取り扱い性が高い。特に、エマルジ
ョンなどの水系であっても安定性が高い。ウレタン樹脂
(G)としては、重量平均分子量が2,000〜50
0,000、更には5,000〜200,000のもの
が好ましく使用できる。
【0027】更に、本発明の記録材の製造方法の別の好
ましい実施態様としては、前記(メタ)アクリル系共重
合体(A)が、エポキシ化合物(H)と重合性不飽和単
量体(C)の重合体とで構成されたコア・シェル構造又
はミクロドメイン構造を有するポリマーを含む水系エマ
ルジョン化された水分散樹脂組成物に含まれるものであ
ることが挙げられる。尚、(メタ)アクリル系共重合体
(A)が重合性不飽和単量体(C)の重合体の一部又は
全部であってもよい。コア/シェル比は重量で85/1
5〜15/85、更には70/30〜30/70が好ま
しい。
【0028】エポキシ化合物(H)としては、分子中に
少なくとも1つのエポキシ基を有していればよいが、通
常、少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物が使用
される。エポキシ化合物(H)は、エポキシ樹脂又は低
分子エポキシ化合物である。エポキシ化合物(H)とし
ては、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、直鎖脂肪族
型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂などが挙げられ
る。エポキシ化合物(H)は、単独で又は二種以上組み
合わせて使用できる。
【0029】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂として
は、ヒドロキシル基を有する化合物とエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が挙げら
れる。具体的には、アルキレングリコールジグリシジル
エーテル(例えば、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、トリメチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,
3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、テトラメチ
レングリコールジグリシジルエーテルなど);ポリオキ
シアルキレングリコールジグリシジルエーテル(例え
ば、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテルなど)、脂肪族多価アルコールのポ
リグリシジルエーテル(例えば、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジル
エーテルなど)、ビスフェノール型エポキシ樹脂(例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂
など)、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂など)などが例示できる。
【0030】グリシジルエステル型エポキシ樹脂として
は、カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応により得
られる種々のエポキシ樹脂が挙げられる。具体的には、
脂肪族ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル(例え
ば、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグ
リシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルな
どの脂肪族ジカルボン酸ジグリシジルエステルなど)、
芳香族ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル(例え
ば、フタル酸ジグリシジルエステル、ジメチルフタル酸
ジグリシジルエステルなどの芳香族ジカルボン酸ジグリ
シジルエステルなど);水添芳香族ポリカルボン酸ポリ
グリシジルエステル(例えば、テトラヒドロフタル酸ジ
グリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、ジメチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステルなど)などが例示される。
【0031】グリシジルアミン型エポキシ樹脂として
は、第1級アミン又は第2級アミンとエピクロルヒドリ
ンとの反応により得られる種々のエポキシ樹脂が挙げら
れる。具体的には、N,N−ジグリシジルアニリン、ジ
グリシジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフ
ェノール、トリグリシジル−m−アミノフェノール、テ
トラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシ
ジルメタキシリレンジアミン、テトラグリシジル−1,
3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラグリ
シジル−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
などが例示できる。
【0032】環状脂肪族型エポキシ樹脂としては、例え
ば、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サン、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサ
イクリックジエポキシアジペートなどが挙げられる。直
鎖脂肪族型としては、例えば、エポキシ化ポリブタジエ
ン等が挙げられる。複素環型エポキシ樹脂としては、例
えば、トリグリシジルイソシアネート、ヒダントイン型
エポキシ樹脂(例えば、ジグリシジルヒダントイン、ジ
グリシジルジメチルヒダントインなど)などが挙げられ
る。好ましいエポキシ化合物(H)は、グリシジルエー
テル型エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂など)、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂等である。
【0033】以下に本発明の記録材の製造方法について
例を挙げて説明する。(メタ)アクリル系共重合体
(A)又は該(A)と前記の重合性不飽和単量体(C)
に由来する重合体を、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の
乳化剤を用いてアニオン性又は前記の乳化剤を用いてカ
チオン性の水系エマルジョン化し、水分散樹脂組成物を
形成する。この水分散樹脂組成物と水溶性セルロー誘導
体(B)の水溶液を混合し、粘度50〜2000cps
(30℃)に調整し、塗布液として供する。前記塗布液
の調製には、ボールミル、ホモジナイザー等の装置が使
用できる。塗布液は、支持体の少なくとも一方の面に形
成された各種記録層、例えば、感熱記録層、インクジェ
ット記録層、熱転写記録層などの上にウレタン系、ポリ
エステル系、アクリル系等のアンカー層を必要に応じて
用い、ナイフコーター法、ダイコーター法、ロールコー
ター法、バーコーター法等の公知の方法で支持体上に形
成された記録層の上に塗布する。塗布層の厚さは、通
常、0.5〜20g/m2、更に1〜10g/m2が好ま
しい。0.5g/m2未満であると、表面改善効果が不
十分であり、20g/m2を越えると、外観、透明性や
記録特性上の不具合が出てくる。表面層は始めから記録
層上に形成してもよいし、記録層に印刷後、転写やラミ
ネート等の方法で設けてもよい。
【0034】塗布液中には、(メタ)アクリル系共重合
体(A)の成分に由来する分散粒子が存在する。分散粒
子(例えば、重合性不飽和単量体の重合体(C)などの
平均粒子径は、例えば、好ましくは0.001〜5μ
m、更に好ましくは0.01〜2μm、最も好ましくは
0.01〜1μm程度の範囲から選択できる。平均粒子
径が、0.001μm未満では、塗布液の粘度が大き過
ぎて好ましくなく、5μmを超えると、粒子の安定性が
悪くなる。塗布液は、ナイフコーター、ロールコータ
ー、バーコーター等により記録層の上に塗布し、温度7
0〜120℃で0.3〜5分間乾燥し、支持体層、記録
層、及び表面層からなる記録材となる。ここで、表面層
(塗布層)は水溶性セルロース誘導体による適度な造膜
阻害効果により微多孔性となる。また、塗布層は、透明
性に優れると共に、スタンプ捺印性に優れたものとな
り、支持体層、記録層、及び表面層からなる記録材を形
成する。この微多孔性表面層は、優れた透明性を有して
おり、JIS K7105に準じて測定した該表面層の
全光線透過率が80%以上、さらには、83%以上であ
ることが好ましい。全光線透過率は、塗布層の厚さ、ア
クリル系共重合体(A)/水溶性セルロース誘導体
(B)の配合割合を変えることにより調整できる。微細
孔は平均約0.1〜5μmの孔径を有している。
【0035】本発明において、支持体に使用できる材料
は、紙類では、各種紙単体もしくは加工紙などいずれも
使用可能で、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キ
ャストコート紙、合成紙では、ポリオレフィン系、ポリ
エステル系、ポリスチレン系のものが使用できる。ま
た、プラスチックフィルムでは、ポリエチレンテレフタ
レートなどポリエステル系フィルム、ポリプロピレンな
どポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニルフィル
ム、ポリアミドフィルムなどが使用できる。これらのプ
ラスチックフィルムは透明なフィルムだけでなく、白色
顔料や充填剤、着色剤を添加した白色不透明フィルムや
着色フィルム、或いは発泡させたフィルムも使用でき、
これらに特に限定されない。記支持体の厚さは、10〜
500μm、更に50〜300μmが好ましい。
【0036】本発明において、支持体の少なくとも一方
の面に形成する記録層には、ロイコ染料とビスフェノー
ルA等の呈色剤とポリビニルアルコール等のバインダー
から形成される一般的な感熱記録層、ポリビニルアルコ
ールとポリフィクス(昭和高分子(株)製)、スミレー
ズレジン(住友化学工業(株)製)等のカチオン樹脂、
ホウ酸、ホウ砂、ジグリシジルエーテル グリオキザー
ル等の架橋剤などで形成される一般的なインクジェット
記録層、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩酢ビ樹
脂、ポリウレタン樹脂等から形成される一般的な熱転写
記録層など使用する記録方式に応じた記録層を使用する
ことができる。また、支持体及びその他各層の間及び表
面には接着性を向上させるアンカー層など必要に応じて
従来公知の新たな層を設けることができる。尚、記録層
の厚さは、0.5〜50g/m2、更に1〜10g/m2
が好ましい。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
評価方法は以下の如くである。 評価方法 (スタンプ捺印性)シャチハタ(株)製のXスタンパー
を使用して表面層上に捺印後そのまま放置し、1分後に
捺印部を指で軽く擦って評価した。 ○・・・・・印影が乱れることなく、周辺部にもよごれ
が発生しなかった。 △・・・・・判読できるが印影の周辺にインク汚れが付
着した。 ×・・・・・印影が判読できないくらいに乱れた。 (全光線透過率)JIS K7105に準じて全光線透
過率を測定した。 ○・・・・・85%以上 △・・・・・80%以上 ×・・・・・80%未満
【0038】(メタ)アクリル系共重合体(A) (A−1)ダイセル化学工業(株)製の乳化重合アクリ
ルエマルジョンである商品名アクアブリッド4720、
不揮発分濃度30重量%)。 (A−2)撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入
管及び温度計を備えた2000mlの反応容器に、イソ
プロピルアルコール(IPA)219部と、アゾイソブ
チロニトリル(AIBN)0.62部を入れて撹拌して
溶解し、80℃に加温した。共重合成分として、メチル
メタクリレート(MMA)148部、n−ブチルアクリ
レート(BA)86.3部、アクリル酸(AA)7.3
9部及びトリメトキシシランプロピルメタクリレート
(日本ユニカー(株)製,A−174)4.93部を混
合し、フラスコ中へ約4時間かけて滴下した。滴下終了
後、追加触媒としてAIBN0.25部とIPA25部
との溶液を滴下し、更に2時間反応を継続して重合を完
結させた。重合終了後、撹拌を続けながら、25%アン
モニア水6.95部をフラスコ内に加え、引き続き水7
05部を約2時間かけて滴下してエマルジョン化した。
エマルジョン化した後、ロータリーエバポレータでIP
Aを蒸発させ、アニオン性アクリル系共重合体エマルジ
ョンを得た(不揮発分濃度40%)。
【0039】(A−3)攪拌装置、還流冷却管、窒素ガ
ス導入管及び温度計を備えた反応容器に、ウレタン樹脂
エマルジョン(ゼネカ(株)製,商品名NeoRez R-960,
固形分濃度33wt%)303g及びイオン交換水15
gを仕込み撹拌し、75℃に加温した。メチルメタクリ
レート73g、ブチルアクリレート24g、3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー
(株)製,A−174)4g、界面活性剤(日本乳化剤
社製,商品名ニューコール707SF)5g及びイオン
交換水60gを予め乳化させた乳化液と、触媒水溶液
(過硫酸カリウム0.5g及びイオン交換水16.5g
の水溶液)とを2時間かけて反応容器に滴下した。更に
1時間反応した後、室温に冷却し、水性エマルジョン
(不揮発分濃度43重量%、pH7.6、粘度70cp
s(30℃))を得た。 (A−4)攪拌機、コンデンサー(還流冷却器)、滴下
ロート、温度計を備えた1リットル反応容器に、脱イオ
ン水 360g、界面活性剤(花王(株)製、エマルゲ
ン935) 17g、ブチルアクリレート(BA) 2
23g、メチルメタクリレート(MMA) 214g及
びエポキシ化合物(油化シェルエポキシ(株)製、エピ
コート828) 45gの混合物のうち、20重量%を
仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。前記混合物の
残り80重量%及び過硫酸カリウム 2.8gを、2時
間かけて反応系に滴下した。更に2時間反応を保持した
後、室温に冷却して反応を終了させ、エマルジョンを得
た。攪拌機、コンデンサー、滴下ロート、温度計を備え
た1リットル反応器に、前記エマルジョン 140g、
イオン交換水 266g及び界面活性剤(花王(株)
製、エマルゲン931) 5gを仕込み、撹拌しながら
70℃に加温した。BA 26g、スチレン 38g、
ジエチルアミノエチルメタクリレート 1.5g及びア
クリル酸 1gの混合物及び過硫酸カリウム0.5g
を、2時間かけて反応系に滴下した。更に2時間反応を
保持した後、室温に冷却し、高分子エマルジョン(以
下、アクリルエポキシ系エマルジョンと称する場合があ
る)を得た。アクリルエポキシ系エマルジョンの性状
は、不揮発分濃度30重量%、pH4.7、粘度5.8
cps(30℃)であった。この高分子エマルジョンに
アンモニアを加え、PH8.0とした。
【0040】水溶性セルロース誘導体(B) (B−1)カルボキシメチルセルロースとして、ダイセル
化学工業(株)製CMC−1260を使用し、2%水溶
液を調製した。 (B−2)ヒドロキシエチルセルロースとして、ダイセル
化学工業(株)製HEC−SP600を使用し、2%水
溶液を調製した。 記録層 実施例では、記録層を形成せずに支持体上に直接表面層
を形成して評価を行った。 支持体 厚さ100μの透明PETフィルムを使用した。
【0041】(実施例1〜6及び比較例1〜2)(メ
タ)アクリル系共重合体(A)と水溶性セルロース誘導
体(B)とを表1に示した不揮発分重量割合になるよう
に調製し、塗布液とした。得られた塗布液を厚さ100
μmの透明PETフィルムの支持体上に、直接塗布し、
100℃で5分間乾燥後、スタンプ捺印性及び全光線透
過率の評価を行った。評価結果を表2に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明の微多孔性表面層は、表2の結果
から明らかなように透明性、スタンプ捺印性に優れてい
るので、実用上満足のできる記録材として使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の記録材の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 記録層 3 表面層 4 表面層に形成された微孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/02 C09D 5/02 101/08 101/08 133/00 133/00 143/04 143/04 151/08 151/08 157/00 157/00 // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB03 AB24 BA01 CA01 4F100 AJ06A AK25A AK42B AK51A AL01A AT00B BA02 BA03 BA06 DJ00A EH462 EJ862 GB90 JB09A JM01A JN00A JN01B YY00A 4J011 PA53 PA69 PA86 PA95 PC02 PC06 4J026 AA02 AA45 AA57 AB02 AB04 AC18 BA25 BA34 BA36 BA43 DA04 GA07 4J038 BA022 BA092 CB002 CC002 CD002 CE052 CF002 CG002 CG141 CG161 CG171 CH031 CH041 CH071 CH081 CH121 CH201 CK022 CL002 CP102 CP112 GA06 GA15 MA08 MA10 NA02 NA12 PB11 PC08 PC10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル系共重合体(A)99.
    9〜85重量%と少なくとも1種の水溶性セルロース誘
    導体(B)0.1〜15重量%(両者の合計は100重
    量%)の樹脂組成物からなる微多孔性表面層を有する記
    録材。
  2. 【請求項2】JIS K7105に準じて測定した微多
    孔性表面層の全光線透過率が80%以上であることを特
    徴とする請求項1記載の記録材。
  3. 【請求項3】微多孔性表面層が支持体の少なくとも一方
    の面に形成された記録層の上に配置されていることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の記録材。
  4. 【請求項4】(メタ)アクリル系共重合体(A)と水溶
    性セルロース誘導体(B)を含む塗布液を、支持体の少
    なくとも一方の面に形成された記録層の上に塗布し、乾
    燥することを特徴とする請求項1記載の記録材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】(メタ)アクリル系共重合体(A)がアニ
    オン性又はカチオン性の水系エマルジョン化された水分
    散樹脂組成物に含まれたものである請求項4記載の記録
    材の製造方法。
  6. 【請求項6】(メタ)アクリル系共重合体(A)が、更
    に、重合性不飽和単量体(C)からなる重合体を含む水
    系エマルジョン化された水分散樹脂組成物に含まれたも
    のである請求項4記載の記録材の製造方法。
  7. 【請求項7】重合性不飽和単量体(C)が、加水分解性
    シリル基を有する重合性不飽和単量体(D)、1個以上
    のカルボキシル基を有する重合性不飽和単量体(E)及
    びその他の重合性単量体(F)を含む請求項6記載の記
    録材の製造方法。
  8. 【請求項8】(メタ)アクリル系共重合体(A)が、ウ
    レタン樹脂(G)と重合性不飽和単量体(C)とで構成
    されたコア・シェル構造又はミクロドメイン構造を有す
    るポリマーを含む水系エマルジョン化された水分散樹脂
    組成物に含まれたものである請求項4又は7記載の記録
    材の製造方法。
  9. 【請求項9】(メタ)アクリル系共重合体(A)が、エ
    ポキシ化合物(H)と重合性不飽和単量体(C)の重合
    体とで構成されたコア・シェル構造又はミクロドメイン
    構造を有するポリマーを含む水系エマルジョン化された
    水分散樹脂組成物に含まれたものである請求項4又は7
    記載の記録材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010089497A (ja) * 2008-09-10 2010-04-22 Mitsui Chemicals Inc 感熱記録材料
CN110670193A (zh) * 2019-08-27 2020-01-10 浙江恒祥棉纺织造有限公司 一种抗起毛起球高品质竹纤维纱线及制备方法

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