JPWO2014133111A1 - 光学材料、光学材料用組成物およびその用途 - Google Patents

光学材料、光学材料用組成物およびその用途 Download PDF

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Abstract

本発明の光学材料は、極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)を含み、厚み2mmで測定した光透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす、光学材料;(1)波長410nmにおける光透過率が10%以下である。(2)波長420nmにおける光透過率が70%以下である。(3)波長440nmにおける光透過率が80%以上である。

Description

本発明は、光学材料、光学材料用組成物およびその用途に関する。
従来から、眼が紫外線に曝露することによる悪影響が、問題視されている。さらに、近年、自然光、オフィス機器の液晶ディスプレイや、スマートフォンまたは携帯電話等の携帯機器のディスプレイ等からの発光に含まれる青色光により、眼の疲れや痛みを感じるなど、眼への影響が問題となってきており、眼が、紫外線から420nm程度の比較的短波長の青色光に曝露する量を低減させることが望まれてきている。
420nm程度の短波長青色光の眼への影響については、非特許文献1に記載されている。
この文献では、411nmと470nmのピーク波長の異なる青色LED光の照射による網膜神経細胞(ラットの培養網膜神経R28細胞)へのダメージを検証している。その結果、411nmにピーク波長を有する青色光の照射(4.5W/m)は24時間以内に網膜神経細胞の細胞死を引き起こすのに対し、470nmにピーク波長を有する青色光では、同じ量の照射でも細胞に変化は起こらないことが示されており、400〜420nm波長の光の暴露を抑えることが目の障害予防に重要であることが示されている。
また、長い間、眼に青色光の照射を浴びることは、眼精疲労やストレスを受けることが懸念されており、加齢黄斑変性を引き起こす要因と考えられている。
特開平10−186291号公報 特開平11−218602号公報 特開平11−295502号公報 特開2000−147201号公報 国際公開2006/087880号パンフレット
The European journal of neuroscience, vol.34, Iss.4, 548-58, (2011)
特許文献1に記載の技術は、紫外線吸収剤の添加により300nm以上、400nm以下の領域の平均光線光透過率を抑制することが開示されている。
特許文献2に記載の技術は、極大吸収波長が異なる紫外線吸収剤を少なくとも2種含有することが開示されている。特許文献3に記載の技術は、紫外線吸収剤の添加によるレンズの黄色化や屈折率変化等がなく、さらにレンズの機械強度が低下しないプラスチックレンズが開示されているが、400nmの分光透過率に関する開示のみで、420nm、440nmでの光透過率に関する記載はない。
特許文献4に記載の技術は、ベンゾトリアゾール誘導体を紫外線吸収剤として添加し1.1mm厚のプラスチックレンズにおける400nm以下での紫外線透過率を開示している。
なお、波長400nm〜420nmまでの低波長領域を、紫外線吸収剤を用いて、カットしようとすると、紫外線吸収剤の種類によっては、樹脂の黄色化が発生したり、光学材料用組成物中に溶解しきれずに析出し、樹脂が白濁することがあった。
特許文献5に記載の技術は、酸化鉄微粒子を添加するものであることから、成形体が着色することがあり、メガネレンズ等の透明性が要求される分野においては外観上に問題を有していた。また、透明性熱可塑性樹脂としてポリカーボネート樹脂が用いられており、屈折率やアッベ数等の光学物性に改善の余地があった。
本発明は以下に示すことができる。
[1] 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)を含み、厚み2mmで測定した光透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす、光学材料;
(1)波長410nmにおける光透過率が10%以下である。
(2)波長420nmにおける光透過率が70%以下である。
(3)波長440nmにおける光透過率が80%以上である。
[2] 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、[1]に記載の光学材料。
[3] 紫外線吸収剤(a)が、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールである、[1]または[2]に記載の光学材料。
[4] ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリスルフィド、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の光学材料。
[5] レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備える[1]〜[4]のいずれかに記載の光学材料。
[6] レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備え、
紫外線吸収剤(a)は、前記レンズ基材、前記フィルム層および前記コーティング層の少なくとも一つに含まれる、[1]〜[5]のいずれかに記載の光学材料。
[7] 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)と、を含み、紫外線吸収剤(a)が、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる光学材料用組成物から得られる、[1]〜[6]のいずれかに記載の光学材料。
[8] 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、[7]に記載の光学材料。
[9] 光学材料用樹脂(b)が、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、[7]または[8]に記載の光学材料。
[10] 重合性化合物(c)が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、[7]または[8]に記載の光学材料。
[11] [1]〜[10]のいずれかに記載の光学材料からなるプラスチック眼鏡レンズ。
[12] 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、
光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)と、
を含み、
紫外線吸収剤(a)が、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる、光学材料用組成物。
[13] 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、[12]に記載の光学材料用組成物。
[14] 光学材料用樹脂(b)が、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、[12]または[13]に記載の光学材料用組成物。
[15] 重合性化合物(c)が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、[12]または[13]のいずれかに記載の光学材料用組成物。
[16] 紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)とを混合し、[12]〜[15]のいずれかに記載の光学材料用組成物を得る工程と、
前記光学材料用組成物を硬化する工程と、を含む光学材料の製造方法。
[17] [12]〜[15]のいずれかに記載の光学材料用組成物を硬化してなる成形体。
[18] [17]に記載の成形体からなる光学材料。
[19] [17]に記載の成形体からなるレンズ基材を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[20] [17]に記載の成形体から得られるフィルム。
[21] [12]〜[15]のいずれかに記載の光学材料用組成物からなるコーティング材料。
[22] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、[20]に記載のフィルムからなる層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[23] [20]に記載のフィルムの両面上にレンズ基材層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[24] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、[21]に記載のコーティング材料を硬化してなるコーティング層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
本発明によれば、有害な紫外線から420nm程度の青色光の遮断効果が高く、無色透明で外観に優れる光学材料を提供することができる。このような本発明の光学材料は、高屈折率、高アッベ数などの光学特性及び、無色透明で外観に優れるとともに有害光の眼への影響が軽減され眼精疲労やストレスなどの障害を抑えることもできるため、特にプラスチック眼鏡レンズとして好適に用いることができる。
実施例1、実施例3および比較例2において作成したレンズの紫外−可視光スペクトルを示すチャートである。 実施例および比較例で用いた各紫外線吸収剤の、クロロホルム溶液における紫外−可視光スペクトルを示すチャートである。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
本発明の光学材料は、極大吸収波長が350nm以上370nm以下である紫外線吸収剤(a)を含み、厚み2mmで測定した光透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす。
(1)波長410nmにおける光透過率が10%以下である。
(2)波長420nmにおける光透過率が70%以下である。
(3)波長440nmにおける光透過率が80%以上である。
本発明者らは、350nm以上370nm以下の範囲に極大吸収波長をもつ特定の紫外線吸収剤を用いることで、400nm乃至420nmの低波長領域の光を選択的に吸収する光学材料を得ることができ、高屈折率、高アッベ数などの光学特性及び、無色透明で外観に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、紫外線吸収剤(a)を含み、さらに特定の波長における光透過率が上記範囲であることにより、透明性などの外観や高屈折率、高アッベ数などの光学特性に優れるとともに着色が抑制され、眼精疲労やストレスなどの障害を抑えることができる。波長440nmにおける光透過率が80%以上であることにより、無色透明の外観に優れた光学材料を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
第1の実施形態においては、紫外線吸収剤(a)を含む光学材料用組成物を用いて光学材料を調製する態様を説明し、第2の実施形態においては、紫外線吸収剤(a)を含まない光学材料用組成物を用いて成形体を調製し、所定の方法で紫外線吸収剤(a)を当該成形体に含有させて光学材料を調製する態様を説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態の光学材料用組成物は、極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(樹脂モノマー)(c)とを含む。以下、各成分について詳細に説明する。
[紫外線吸収剤(a)]
本実施形態で使用される紫外線吸収剤(a)は、クロロホルム溶液に溶解させた際の極大吸収波長が350nm以上370nm以下に極大吸収波長を有するものであれば特に限定されない。
紫外線吸収剤(a)としては、ベンゾトリアゾール系化合物を用いることが好ましい。
本実施形態において、紫外線吸収剤(a)としては、これら紫外線吸収剤の1種以上を用いることが好ましく、異なる2種以上の紫外線吸収剤(a)を含有してもよい。なお、紫外線吸収剤(a)を構成する何れの紫外線吸収剤も、極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲にある。
紫外線吸収剤(a)は、後述するレンズ基材やフィルム層またはコーティング層のいずれかに含有させることができる。これらフィルム層やコーティング層は、偏光性を有するものや、フォトクロミック性を有するものを用いることができる。
本実施形態に使用される紫外線吸収剤(a)としては、好ましくは2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールが挙げられ、市販品として、BASF社製TINUVIN326、シプロ化成社製SEESEORB703、共同薬品社製Viosorb550、ケミプロ化成社製KEMISORB73等が挙げられる。
[光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)]
本実施形態において、光学材料用組成物は、光学材料用樹脂(b)、または重合性化合物(c)を含む。光学材料用樹脂および重合性化合物から得られる樹脂(以下、いずれも単に「樹脂」と記載することもある。)は、透明性樹脂であることが好ましい。
(光学材料用樹脂(b))
光学材料用樹脂(b)として、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリアリル、ポリウレタンウレア、ポリエン−ポリチオール重合体、開環メタセシス重合体、ポリエステル、エポキシ樹脂を好ましく用いることができる。これらの材料は透明性が高い材料(透明樹脂)であり、光学材料用途に好適に用いることができ、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種をより好ましく用いることができる。これらの材料は透明性が高い材料であり、光学材料用途に好適に用いることができる。なお、これらの材料は単独であっても、これらの複合材料であっても良い。
ポリカーボネートは、アルコールとホスゲンの反応、またはアルコールとクロロホーメートを反応させる方法、または炭酸ジエステル化合物のエステル交換反応をすることにより得ることができるが、一般的に入手可能な市販品ポリカーボネート樹脂を用いることも可能である。市販品としては帝人化成株式会社製のパンライトシリーズなどを用いることができる。本実施形態の光学材料用組成物には、ポリカーボネートを光学材料用樹脂(b)として含むことができる。
ポリ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロープロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート、
等を挙げることができる。
本実施形態の光学材料用組成物には、ポリ(メタ)アクリレートを光学材料用樹脂(b)として含むことができる。
ポリオレフィンは、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒やいわゆるポストメタロセン触媒などの公知のオレフィン重合用触媒の存在下で、α−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンを重合することにより製造される。α−オレフィンモノマーは単一成分であっても、複合成分を共重合させても構わない。
ポリオレフィンの製造におけるオレフィンの重合反応は、溶液重合、懸濁重合、バルク重合法などの液相重合法や、気相重合法や、その他公知の重合方法で行うことができる。好ましくは、ポリオレフィンの製造は、溶解重合および懸濁重合(スラリー重合)などの液相重合法が用いられ、さらに好ましくは懸濁重合(スラリー重合)法が用いられる。重合の温度や圧力条件は、公知の条件が適用できる。
本実施形態の光学材料用組成物には、ポリオレフィンを光学材料用樹脂(b)として含むことができる。
環状ポリオレフィンは、公知のオレフィン重合触媒の存在下で環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種の環状オレフィンを重合させることにより製造される。環状オレフィンモノマーは単一成分であっても、複合成分を共重合させても構わない。環状ポリオレフィンとしては、三井化学株式会社製 商標アペルが透明性が高く、好適に使用することができる。
ポリアリルは、公知のラジカル発生性の重合触媒の存在下に、アリル基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種のアリル基含有モノマーを重合させることにより製造される。アリル基含有モノマーとしては、アリルジグリコールカーボネートやジアリルフタレートが一般的に市販されており、これらは好適に使用することができる。
ポリウレタンウレアは、ポリウレタンプレポリマーおよびジアミン硬化剤による反応正成物であり、商標TRIVEXとしてPPGIndustries,Inc.から販売されているものが代表例である。ポリウレタンポリウレアは透明性の高い材料であり、好適に使用することができる。
ポリエン−ポリチオール重合体は、1分子中に2個以上のエチレン性官能基を有するポリエン化合物と、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物からなる付加重合並びにエチレン鎖状重合による高分子生成物である。
ポリエン−ポリチオール重合体における、ポリエン化合物としては、アリルアルコール誘導体、(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル類、ウレタンアクリレート及びジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。アリルアルコール誘導体としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルアジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル及びソルビトールジアリルエーテル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル類の中で、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びソルビトール等が挙げられる。
開環メタセシス重合体は、触媒を用いて環状オレフィン類を開環重合させてなる高分子である。開環重合させることのできる環状オレフィン類としては、環状構造を有するオレフィン類であれば特に制限はないが、通常は炭素原子数3〜40の単環式シクロアルケン類、単環式シクロアルカジエン類、多環式シクロアルケン類、多環式シクロアルカジエン類が挙げられる。単環式シクロアルケン類の具体例としては、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどが挙げられる。単環式シクロアルカジエン類の具体例としては、例えば、シクロブタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンなどが挙げられる。多環式シクロアルケン類としては、例えば、ノルボルネン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エンなどが挙げられる。多環式シクロアルカジエン類としては、例えば、ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらは、酸素や硫黄、ハロゲンなどと置換していても良い。さらに水素化して用いても良い。例えば、JSR社ARTON(商標)などが好適な例としてあげることができる。
ポリエステルは、アンチモンやゲルマニウム化合物に代表されるルイス酸触媒や、有機酸、無機酸などの公知のポリエステル製造触媒の存在下に縮合重合される。具体的には、ジカルボン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から選ばれる一種または二種以上とグリコールを含む多価アルコールから選ばれる一種または二種以上とから成るもの、またはヒドロキシカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から成るもの、または環状エステルから成るものをいう。
ジカルボン酸としては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5−(アルカリ金属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、4,4'−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4'−ビフェニルエーテルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p'−ジカルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらのジカルボン酸のうちテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸とくに2,6−ナフタレンジカルボン酸が、得られるポリエステルの物性等の点で好ましく、必要に応じて他のジカルボン酸を構成成分とする。これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3,4,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
グリコールとしてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2、3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー ル、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、1,10−デカメチレングリコール、1,12−ドデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4,4'−ジヒドロキシビスフェノール、1,4−ビス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例示される芳香族グリコールが挙げられる。
これらのグリコールのうちエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。これらグリコール以外の多価アルコールとして、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレートおよびこれらの共重合体が好ましい。
エポキシ樹脂としては、エポキシ化合物を開環重合してなる樹脂であり、エポキシ化合物としては、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合反応により得られるフェノール系エポキシ化合物;
水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノール等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアルコール系エポキシ化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや1,2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の多価有機酸化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるグリシジルエステル系エポキシ化合物;
一級および二級アミン化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアミン系エポキシ化合物等が挙げられる。また、その他、4−ビニル−1−シクロヘキサンジエポキシドなどのビニルシクロヘキセンジエポキシド等脂肪族多価エポキシ化合物等を挙げることができる。
(重合性化合物(c))
本実施形態において、光学材料用組成物には重合性化合物(c)を含むことができ、重合性化合物(c)から得られる樹脂としては、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリスルフィドを好ましく用いることができる。これらの材料は透明性が高い材料(透明樹脂)であり、光学材料用途に好適に用いることが出来る。
ポリウレタンは、重合性化合物(c)である、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とから得られる。ポリチオウレタンは、重合性化合物(c)である、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物とから得られる。光学材料用組成物には、これらの樹脂を構成する、以下の重合性化合物(c)を含むことができる。
ポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)ナフタリン、メシチリレントリイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)エタン、ビス(イソシアナトメチルチオ)エタン等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタン、3,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソシアネート化合物;
ジフェニルスルフィド−4,4'−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;
2,5−ジイソシアナトチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5−ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソシアナト−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,3−ジチオラン等の複素環ポリイソシアネート化合物等を挙げることができる。
ポリオール化合物は、1種以上の脂肪族または脂環族アルコールであり、具体的には、直鎖または分枝鎖の脂肪族アルコール、脂環族アルコール、これらアルコールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ε−カプロラクトンを付加させたアルコール等が挙げられる。
直鎖または分枝鎖の脂肪族アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、グリセロール、ジグリセロール、ポリグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジ(トリメチロールプロパン)等が挙げられる。
脂環族アルコールとしては、1,2−シクロペンタンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、3−メチル−1,2−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、4,4'−ビシクロヘキサノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
これらアルコールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ε−カプロラクトンを付加させた化合物でもよい。例えば、グリセロールのエチレンオキサイド付加体、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加体、ペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加体、グリセロールのプロピレンオキサイド付加体、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加体、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加体、カプロラクトン変性グリセロール、カプロラクトン変性トリメチロールプロパン、カプロラクトン変性ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ポリチオール化合物としては、メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)エタン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、及びこれらのチオグリコール酸およびメルカプトプロピオン酸のエステル、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物;
1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタレンジチオール等の芳香族ポリチオール化合物;
2−メチルアミノ−4,6−ジチオール−sym−トリアジン、3,4−チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン等の複素環ポリチオール化合物等を挙げることができる。
本実施形態において、ポリウレタンおよびポリチオウレタンは、重合触媒を用いても良いし、用いなくてもよい。また、内部離型剤、ブルーイング剤、などの任意添加剤を用いても構わない。
ポリスルフィドは、重合性化合物(c)である、ポリエピチオ化合物やポリチエタン化合物の開環重合による方法や、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物により得ることができる。光学材料用組成物には、これらの樹脂を構成する、以下の重合性化合物(c)を含むことができる。
ポリエピチオ化合物としては、ビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド、ビス(1,2−エピチオエチル)ジスルフィド、ビス(エピチオエチルチオ)メタン、ビス(エピチオエチルチオ)ベンゼン、ビス[4−(エピチオエチルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(エピチオエチルチオ)フェニル]メタン等のエピチオエチルチオ化合物;
ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1−(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
ビス(2,3−エピチオプロピル)エーテル、ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−1−(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,7−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルオキシ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルオキシ化合物;および、
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ビフェニル等の芳香族の2,3−エピチオプロピルオキシ化合物等を挙げることができる。
ポリチエタン化合物としては、金属含有チエタン化合物または非金属チエタン化合物を用いることができる。
これらのポリチエタン化合物は、WO2005−95490や特開2003−327583号公報に開示されるように、分子内に1つ以上のチエタニル基を含有する。好ましくはチエタニル基を合計2つ以上含有する化合物である。例えば、ビスチエタニルスルフィド、ビス(3−チエタニルチオ)ジスルフィド、ビス(3−チエタニルチオ)メタン、3−(((3'−チエタニルチオ)メチルチオ)メチルチオ)チエタン等のスルフィド系チエタン化合物;ビス(3−チエタニル)ジスルフィド、ビス(3−チエタニル)トリスルフィド、ビス(3−チエタニル)テトラスルフィド、ビス(3−チエタニル)ペンタスルフィド等のポリスルフィド系チエタン化合物等が挙げられる。
重合性化合物(c)としては、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせであることが好ましい。
<光学材料用組成物>
次に、本実施形態の光学材料用組成物に関し詳細に説明する。
本実施形態の光学材料用組成物は、極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(樹脂モノマー)(c)とを含む。
紫外線吸収剤(a)は、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%、好ましくは0.3〜1.5重量%、より好ましくは0.3〜1.2重量%含むことができる。
極大吸収ピークが所定の範囲にある紫外線吸収剤(a)を、上記の範囲で含む光学材料用組成物を用いることにより、前述の(1)〜(3)の特定波長における光透過率の特性を満たす光学材料を得ることができる。
本実施形態の光学材料用組成物から得られた光学材料は、透明性に優れるとともに着色が抑制され、さらに眼精疲労やストレスなどの障害を抑えることができる。特に、440nmにおける光透過率が80%以上であることにより、無色透明の外観に優れた光学材料を得ることができる。
本実施形態の光学材料用組成物は、さらに、その他の成分として、内部離型剤、樹脂改質剤、光安定剤、ブルーイング剤等を含んでいてもよい。また、光学材料用組成物中には、上記の紫外線吸収剤(a)に加えて、極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲にはない、公知の紫外線吸収剤を含むこともできる。
(その他成分)
(内部離型剤)
内部離型剤としては、酸性リン酸エステルを用いることができる。酸性リン酸エステルとしては、リン酸モノエステル、リン酸ジエステルを挙げることができ、それぞれ単独または2種類以上混合して使用することできる。
例えば、STEPAN社製のZelecUN、三井化学社製のMR用内部離型剤、城北化学工業社製のJPシリーズ、東邦化学工業社製のフォスファノールシリーズ、大八化学工業社製のAP、DPシリーズ等、を用いることができる。
(樹脂改質剤)
また、本発明の重合性組成物には、得られる樹脂の光学物性、耐衝撃性、比重等の諸物性の調節及び、当該組成物の粘度やポットライフの調整を目的に、樹脂改質剤を本発明の効果を損なわない範囲で加えることができる。
樹脂改質剤としては、例えば、エピスルフィド化合物、アルコール化合物、アミン化合物、エポキシ化合物、有機酸及びその無水物、(メタ)アクリレート化合物等を含むオレフィン化合物等が挙げられる。
(光安定剤)
光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物を用いることができる。ヒンダードアミン系化合物は、市販品としてChemtura社製のLowilite76、Lowilite92、BASF社製のTinuvin144、Tinuvin292、Tinuvin765、ADEKA社製のアデカスタブLA−52、LA−72、城北化学工業社製のJF−95等を挙げることができる。
(ブルーイング剤)
ブルーイング剤としては、可視光領域のうち橙色から黄色の波長域に吸収帯を有し、樹脂からなる光学材料の色相を調整する機能を有するものが挙げられる。ブルーイング剤は、さらに具体的には、青色から紫色を示す物質を含む。
光学材料用組成物は、上記の成分を所定の方法で混合することにより得ることができる。
組成物中の各成分の混合順序や混合方法は、各成分を均一に混合することができれば特に限定されず、公知の方法で行うことができる。公知の方法としては、例えば、添加物を所定量含むマスターバッチを作製して、このマスターバッチを溶媒に分散・溶解させる方法などがある。例えばポリウレタン樹脂の場合、ポリイソシアネート化合物に添加剤を分散・溶解させてマスターバッチを作製する方法などがある。
本実施形態において、ポリウレタンおよびポリチオウレタンを得る際には、重合触媒を用いても良いし、用いなくてもよい。
本実施形態の光学材料は、具体的には、紫外線吸収剤(a)と光学材料用樹脂(b)とを含む光学材料用組成物を硬化させる方法や、紫外線吸収剤(a)と重合性化合物(c)とを含む光学材料用組成物を混合し、重合させる方法により得ることができる。
<用途>
次に、本実施形態の光学材料の用途について説明する。
本実施形態は、特定の紫外線吸収剤(a)を含むことにより、波長400nm〜420nmの光をカットし、透明性が高く、物性バランスに優れた光学材料を見出したことが特徴である。
さらに、本実施形態の光学材料によれば、波長400nm〜420nmの光をカットすることにより、眼精疲労やストレスなどの障害を改善した光学材料を見出したことが特徴である。
光学材料としては、プラスチック眼鏡レンズ、ゴーグル、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器用レンズ、液晶プロジェクター用フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、コンタクトレンズなどの各種プラスチックレンズ、発光ダイオード(LED)用封止材、光導波路、光学レンズや光導波路の接合に用いる光学用接着剤、光学レンズなどに用いる反射防止膜、液晶表示装置部材(基板、導光板、フィルム、シートなど)に用いる透明性コーティングまたは、車のフロントガラスやバイクのヘルメットに貼り付けるシートやフィルム、透明性基板等を挙げることができる。
このような光学材料は、厚さ2mmにおいて、波長440nmの光透過率が80%以上、好ましくは85%以上であり、420nmの光透過率が70%以下、好ましくは50%以下であり、且つ410nmの光透過率が10%以下であり、好ましくは5%以下である。上記光透過率の範囲であれば、有害な紫外線から420nm程度の青色光の遮断効果が高く、無色透明で外観に優れる。また、440nmの光透過率を80%以上とすることにより、無色透明の外観に優れた成形体(光学材料)を得ることができる。なお、これらの数値範囲は任意に組み合わせることができる。
本実施形態の光学材料の構成としては、代表的には、レンズ基材から成る光学材料、レンズ基材とフィルム層とから成る光学材料、レンズ基材とコーティング層とからなる光学材料、レンズ基材とフィルム層とコーティング層とからなる光学材料が挙げられる。前述の紫外線吸収剤(a)は、前記レンズ基材または前記フィルム層またはコーティング層のいずれかに含むことができる。
本実施形態の光学材料として、具体的には、レンズ基材のみから成る光学材料、レンズ基材の少なくとも一方の面にフィルム層が積層されてなる光学材料、レンズ基材の少なくとも一方の面にコーティング層が積層されてなる光学材料、レンズ基材の少なくとも一方の面にフィルム層とコーティング層とが積層されてなる光学材料、2つのレンズ基材でフィルム層が狭持されてなる光学材料等が挙げられる。
なお、本実施形態の光学材料は、光学材料全体として、上記(1)〜(3)の特性を有するものであり、以下のように製造することができる。なお、光学材料中に含まれる紫外線吸収剤(a)は、前述した条件を満たす化合物を1種以上含めばよい。なお、レンズ基材、フィルム層、またはコーティング層に、さらに紫外線吸収剤(a)以外の公知の紫外線吸収剤を含むこともできる。
本実施形態の光学材料は、光学材料用樹脂(b)、または重合性化合物(c)から得られる樹脂を含むことができ、前述の透明樹脂を用いることができる。
例えば、紫外線吸収剤(a)を含む光学材料用組成物を用いて成形体(レンズ基材や光学フィルム)を調製し、この成形体を用いて光学材料を調製することができる。
なお、本実施形態の光学材料は、プラスチック眼鏡レンズ等のプラスチックレンズとして好適に用いることができる。以下、本実施形態の光学材料をプラスチックレンズにより説明する。
本実施形態のプラスチックレンズとしては、以下の構成を挙げることができる。
プラスチックレンズA:本実施形態の光学材料用組成物からなるレンズ基材を備える。
プラスチックレンズB:レンズ基材(本実施形態の光学材料用組成物から得られるレンズ基材であってもよい)表面の少なくとも一方の面上に、本実施形態の光学材料用組成物からなるフィルムまたは層を備える。
プラスチックレンズC:本実施形態の光学材料用組成物からなるフィルムの両面上に、レンズ基材(本実施形態の光学材料用組成物から得られるレンズ基材であってもよい)が積層されている。
上記の構成で得られたプラスチックレンズは、本発明の特性(1)〜(3)を満たすように設計される。光学材料は、プラスチック眼鏡レンズに好適に用いることができる。
(プラスチックレンズA)
光学材料用組成物からなるレンズ基材を備えるプラスチックレンズAを製造する方法は、特に限定されないが、好ましい製造方法としてレンズ注型用鋳型を用いた注型重合が挙げられる。レンズ基材は、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリスルフィド、ポリ(メタ)アクリレート等から構成することができ、紫外線吸収剤(a)と、これらの樹脂を得るための重合性化合物(c)(光学材料用樹脂モノマー)とを含む光学材料用組成物を用いることができる。
具体的には、ガスケットまたはテープ等で保持された成型モールドのキャビティ内に光学材料用組成物を注入する。この時、得られるプラスチックレンズに要求される物性によっては、必要に応じて、減圧下での脱泡処理や加圧、減圧等の濾過処理等を行うことが好ましい場合が多い。
そして、組成物が注入された後、レンズ注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて加熱して硬化成型する。樹脂成形体は、必要に応じて、アニール等の処理を行ってもよい。
本実施形態において、樹脂を成形する際には、上記「その他の成分」に加えて、目的に応じて公知の成形法と同様に、鎖延長剤、架橋剤、酸化防止剤、油溶染料、充填剤、密着性向上剤などの種々の添加剤を加えてもよい。
また、本実施形態におけるプラスチックレンズAは、その目的や用途に合わせて、光学材料用組成物からなるレンズ基材上に種々のコーティング層を有していてもよい。
コーティング層は、紫外線吸収剤(a)を含むコーティング材料(組成物)を用いて調製したものや、紫外線吸収剤(a)を含まないコーティング材料を用いて調整したものを用いることができる。また、コーティング層を形成した後、紫外線吸収剤(a)を水または溶媒中に分散させて得られた分散液に、コーティング層付きプラスチックレンズを浸漬して紫外線吸収剤(a)をコーティング層中に含浸させることにより調製することができる。
(プラスチックレンズB)
本実施形態におけるプラスチックレンズBは、レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、光学材料用組成物からなるフィルムまたは層を備える。レンズ基材は、本実施形態の光学材料用組成物から形成される。得られたプラスチックレンズは、本発明の特性(1)〜(3)を満たすように設計される。
プラスチックレンズBの製造方法としては、(1)レンズ基材を製造し、次いで当該レンズ基材の少なくとも一方の面上に、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートを貼り合わせる方法、(2)後述のようなガスケットまたはテープ等で保持された成型モールドのキャビティ内において、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートをモールドの一方の内壁に沿って配置し、次いでキャビティ内に重合性組成物を注入し、硬化させる方法等を挙げることができる。
前記(1)の方法において用いられる、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートは、特に限定されないが、溶融混練や含浸等により得られた光学材料用組成物のペレットを、従来種々公知の方法、具体的には、例えば、射出成形法、異形押出成形法、パイプ成形法、チューブ成形法、異種成形体の被覆成形法、インジェクションブロー成形法、ダイレクトブロー成形法、Tダイシートまたはフィルム成形法、インフレーションフィルム成形法、プレス成形法などの成形方法により得ることができる。得られるフィルムまたはシートは、ポリカーボネート、またはポリオレフィン等を含んでなる。
レンズ基材は、公知の光学用樹脂から得ることができ、光学用樹脂としては、(チオ)ウレタン、ポリスルフィド等を挙げることができる。
光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートを、レンズ基材の面上に貼り合わせる方法は公知の方法を用いることができる。
前記(2)の方法における注型重合は、プラスチックレンズAの方法と同様に行うことができ、注型重合に用いる組成物としては、重合性化合物を含む組成物(紫外線吸収剤(a)を含んでいてもよい)を挙げることができる。
また、本実施形態におけるプラスチックレンズBは、その目的や用途に合わせて、光学材料用組成物からなるレンズ基材上または「フィルムまたは層」上に種々のコーティング層を有していてもよい。プラスチックレンズAと同様に、コーティング層には紫外線吸収剤(a)を含むことができる。
(プラスチックレンズC)
本実施形態におけるプラスチックレンズCは、光学材料用組成物からなるフィルムの両面上に、レンズ基材(本実施形態の光学材料用組成物から得られるレンズ基材であってもよい)が積層されている。得られたプラスチックレンズは、本発明の特性(1)〜(3)を満たすように設計される。
プラスチックレンズCの製造方法としては、(1)レンズ基材を製造し、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートの両面上に貼り合わせる方法、(2)ガスケットまたはテープ等で保持された成型モールドのキャビティ内において、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートを、モールドの内壁から離間した状態で配置し、次いでキャビティ内に重合性組成物を注入し、硬化させる方法等を挙げることができる。
前記(1)の方法において用いられる、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートおよびレンズ基材は、プラスチックレンズBの(1)の方法と同様のものを用いることができる。光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートを、レンズ基材の面上に貼り合わせる方法は公知の方法を用いることができる。
前記(2)の方法は具体的に以下のように行うことができる。
プラスチックレンズAの製造方法で用いた、レンズ注型用鋳型の空間内に、光学材料用組成物からなるフィルムまたはシートを、この両面が、対向するフロント側のモールド内面と並行となるように設置する。
次いで、レンズ注型用鋳型の空間内において、モールドと偏光フィルムとの間の2つの空隙部に、所定の注入手段により、重合性化合物を含む組成物(紫外線吸収剤(a)を含んでいてもよい)を注入する。
そして、組成物が注入された後、レンズ注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて加熱して硬化成型する。樹脂成形体は、必要に応じて、アニール等の処理を行ってもよい。
また、本実施形態におけるプラスチックレンズCは、その目的や用途に合わせて、レンズ基材上に種々のコーティング層を有していてもよい。プラスチックレンズAと同様に、コーティング層には紫外線吸収剤(a)を含むことができる。
なお、本実施形態においては、厚み2mmで測定した光透過率が上記特性(1)〜(3)を満たす光学材料を制御性良く製造する観点から、本実施形態の光学材料用組成物から得られたレンズ基材を用いることが好ましい。
[プラスチック眼鏡レンズ]
本実施形態のプラスチックレンズを用いて、プラスチック眼鏡レンズを得ることができる。なお、必要に応じて、片面又は両面にコーティング層を施して用いてもよい。
コーティング層として、具体的には、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。これらのコーティング層はそれぞれ単独で用いることも複数のコーティング層を多層化して使用することもできる。両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同様なコーティング層を施しても、異なるコーティング層を施してもよい。
これらのコーティング層はそれぞれ、紫外線吸収剤(a)以外の公知の紫外線吸収剤、赤外線から目を守る目的で赤外線吸収剤、レンズの耐候性を向上する目的で光安定剤や酸化防止剤、レンズのファッション性を高める目的で染料や顔料、さらにフォトクロミック染料やフォトクロミック顔料、帯電防止剤、その他、レンズの性能を高めるための公知の添加剤を併用してもよい。塗布によるコーティングを行う層に関しては塗布性の改善を目的とした各種レベリング剤を使用してもよい。
プライマー層は通常、後述するハードコート層とレンズとの間に形成される。プライマー層は、その上に形成するハードコート層とレンズとの密着性を向上させることを目的とするコーティング層であり、場合により耐衝撃性を向上させることも可能である。プライマー層には得られたレンズに対する密着性の高いものであればいかなる素材でも使用できるが、通常、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリビニルアセタールを主成分とするプライマー組成物などが使用される。プライマー組成物は組成物の粘度を調整する目的でレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよい。無論、無溶剤で使用してもよい。
プライマー層は塗布法、乾式法のいずれの方法によっても形成することができる。塗布法を用いる場合、プライマー組成物を、スピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法でレンズに塗布した後、固化することによりプライマー層が形成される。乾式法で行う場合は、CVD法や真空蒸着法などの公知の乾式法で形成される。プライマー層を形成するに際し、密着性の向上を目的として、必要に応じてレンズの表面は、アルカリ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの前処理を行っておいてもよい。
ハードコート層は、レンズ表面に耐擦傷性、耐摩耗性、耐湿性、耐温水性、耐熱性、耐候性等機能を与えることを目的としたコーティング層である。
ハードコート層は、一般的には硬化性を有する有機ケイ素化合物とSi,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In及びTiの元素群から選ばれる元素の酸化物微粒子の1種以上および/またはこれら元素群から選ばれる2種以上の元素の複合酸化物から構成される微粒子の1種以上を含むハードコート組成物が使用される。
ハードコート組成物には上記成分以外にアミン類、アミノ酸類、金属アセチルアセトネート錯体、有機酸金属塩、過塩素酸類、過塩素酸類の塩、酸類、金属塩化物および多官能性エポキシ化合物の少なくともいずれかを含むことが好ましい。ハードコート組成物にはレンズに影響を及ぼさない適当な溶剤を用いてもよいし、無溶剤で用いてもよい。
ハードコート層は、通常、ハードコート組成物をスピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法で塗布した後、硬化して形成される。硬化方法としては、熱硬化、紫外線や可視光線などのエネルギー線照射による硬化方法等が挙げられる。干渉縞の発生を抑制するため、ハードコート層の屈折率は、レンズとの屈折率の差が±0.1の範囲にあるのが好ましい。
反射防止層は、通常、必要に応じて前記ハードコート層の上に形成される。反射防止層には無機系および有機系があり、無機系の場合、SiO、TiO等の無機酸化物を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビ−ムアシスト法、CVD法などの乾式法により形成される。有機系の場合、有機ケイ素化合物と、内部空洞を有するシリカ系微粒子とを含む組成物を用い、湿式により形成される。
反射防止層は単層および多層があり、単層で用いる場合はハードコート層の屈折率よりも屈折率が少なくとも0.1以上低くなることが好ましい。効果的に反射防止機能を発現するには多層膜反射防止膜とすることが好ましく、その場合、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層する。この場合も低屈折率膜と高屈折率膜との屈折率差は0.1以上であることが好ましい。高屈折率膜としては、ZnO、TiO、CeO、Sb、SnO、ZrO、Ta等の膜があり、低屈折率膜としては、SiO膜等が挙げられる。
反射防止膜層の上には、必要に応じて防曇層、防汚染層、撥水層を形成させてもよい。防曇層、防汚染層、撥水層を形成する方法としては、反射防止機能に悪影響をもたらすものでなければ、その処理方法、処理材料等については特に限定されずに、公知の防曇処理方法、防汚染処理方法、撥水処理方法、材料を使用することができる。例えば、防曇処理方法、防汚染処理方法では、表面を界面活性剤で覆う方法、表面に親水性の膜を付加して吸水性にする方法、表面を微細な凹凸で覆い吸水性を高める方法、光触媒活性を利用して吸水性にする方法、超撥水性処理を施して水滴の付着を防ぐ方法などが挙げられる。また、撥水処理方法では、フッ素含有シラン化合物等を蒸着やスパッタによって撥水処理層を形成する方法や、フッ素含有シラン化合物を溶媒に溶解したあと、コーティングして撥水処理層を形成する方法等が挙げられる。
[第2の実施形態]
本実施形態においては、紫外線吸収剤(a)を含まない光学材料用組成物を用いて光学材料を調製することができる。なお、光学材料用組成物中に、紫外線吸収剤(a)を含まない以外は、第1の実施形態に記載の各種成分を用いることができ、同様の構成を採用することができる。この態様について以下に説明する。なお、前述の実施形態と同様である場合は適宜説明を省略する。
本実施形態における光学材料はプラスチック眼鏡レンズとして好適に用いることができ、レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備える。
本実施形態のプラスチック眼鏡レンズの製造方法は、以下の工程を含むことができる。
工程a:樹脂(光学材料用樹脂または重合性化合物から得られる樹脂)を含むレンズ基材を準備する。
工程b:得られたレンズ基材に、紫外線吸収剤(a)を含浸させる。
工程aは、光学材料用組成物中に紫外線吸収剤(a)を含まない以外は、第1の実施形態に記載の光学材料用組成物を用いることができ、第1の実施形態と同様にしてレンズ基材(成形体)を得ることができる。
工程bでは、紫外線吸収剤(a)を水または溶媒中に分散させて得られた分散液に、得られたレンズ基材を浸漬して、紫外線吸収剤をレンズ基材中に含浸させ、乾燥する。
紫外線吸収剤(a)の含浸量は、分散液中の紫外線吸収剤の濃度と、分散液の温度、レンズ基材を浸漬させる時間により所望の含浸量に制御することができる。濃度を高く、温度を高く、浸漬時間を長くするほどに含浸量が増す。含浸量を精密に制御したい場合は、含浸量が少ない条件で、複数回浸漬を繰り返すことにより実施する。
本実施形態においては、さらに、紫外線吸収剤(a)が含浸されたレンズ基材の少なくとも一方の面に、コーティング層を形成する工程を含むことができる。具体的には、紫外線吸収剤(a)を含むコーティング材料(光学材料用組成物)を用い、プラスチックレンズなどの光学材料上に紫外線吸収剤(a)含有コーティング層を形成することができる。
また、紫外線吸収剤(a)が含浸されたレンズ基材を、フィルムの少なくとも一方の面に、好ましくは両面に積層する工程を含むこともできる。
第2の実施形態において、当該製造方法により得られた光学材料は、レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備える。
以上、本発明を実施形態により説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の効果を損なわない範囲で様々な態様を取り得ることができる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明の実施例において用いた材料・評価方法は以下の通りである。
[光透過率の測定方法]
測定機器として、島津製作所社製 島津分光光度計 UV−1600を使用し、2mm厚のプラノーレンズを用いて紫外−可視光スペクトルを測定した。
[Y.I値の測定方法]
2mm厚平板を用いてミノルタ社製色彩色差計CR−200にて測定した。
[屈折率、アッベ数の測定]
島津製作所社製プルフリッヒ屈折計KPR−30を用い、20℃にて測定した。
[ガラス転移温度(Tg)の測定]
TMAペネトレーション法(50g荷重、ピン先0.5mmφ、昇温速度10℃/min)により、島津製作所社製 熱機械分析装置TMA−60にて測定した。
[サンプルレンズの外観評価]
実施例と比較例で作成したサンプルレンズの透明性と外観を目視により確認した。外観は以下の基準より評価した。
◎:無色、○:若干黄色、×:黄色または白色
[サンプルレンズの眼精疲労評価]
実施例と比較例で作成したサンプルレンズを装着して、5時間連続して液晶ディスプレイを備えたパソコンの操作を実施した。次の日にサンプルレンズを装着しない(裸眼)で、5時間連続してパソコンの操作を実施した。A〜Eの5人で評価を行った。
○:裸眼での観察と比較してサンプルレンズを装着した方が眼精疲労を感じない。
△:裸眼での観察と比較してサンプルレンズを装着しても眼精疲労に変化がない。
×:裸眼での観察と比較してサンプルレンズを装着した方が眼精疲労を感じた。
[実施例1]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.025g、ステファン製ZelecUN 0.07g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.28g、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンの混合物35.4gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。その後、この混合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)16.7g、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン17.9gを仕込み、これを25℃で30分攪拌した調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。
この調合液を600Paにて1時間脱泡を行い、1μmPTFEフィルターにて濾過を行った後、中心厚2mm、直径80mmの2Cのプラノー用ガラスモールドおよび中心厚2mm、直径78mmの平板用ガラスモールドに注入した。このガラスモールドを25℃から16時間かけて少しずつ昇温し120℃まで上昇させ、120℃で4時間保温した。室温まで冷却させて、ガラスモールドから外し、プラノーレンズを得た。得られたプラノーレンズを更に120℃で2時間アニールを行った。レンズの紫外−可視光スペクトルを、分光光度計 UV−1600(島津製作所社製)を用いて測定した。チャートを図1に示す。得られたレンズの屈折率:1.597、アッベ数:40、Tg:114℃であった。
レンズをNIDEK製エッジングマシーンで適当な形状に削り取り、メガネフレームを装着してサンプルメガネを得た。
[実施例2]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールを0.7g(重合性化合物の重量総和に対して1.0重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。得られたレンズの屈折率:1.597、アッベ数:40、Tg:114℃であった。
[実施例3]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールを1.05g(重合性化合物の重量総和に対して1.5重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。レンズの紫外−可視光スペクトルを、分光光度計 UV−1600(島津製作所社製)を用いて測定した。チャートを図1に示す。
[実施例4]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.007g、ステファン製ZelecUN 0.07g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.28g、m−キシリレンジイソシアネート35.5gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物34.5gを仕込み、これを25℃で30分攪拌した調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。得られたレンズの屈折率:1.667、アッベ数:31、Tg:100℃であった。
[実施例5]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.021g、ステファン製ZelecUN 0.084g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.28g、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンの混合物34.8gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。その後、この調合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)17.1g、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物18.1gを仕込み、これを25℃で30分攪拌した調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。得られたレンズの屈折率:1.599、アッベ数:40、Tg:123℃であった。
[実施例6]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.119g、ステファン製ZelecUN 0.046g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.42g、イソホロンジイソシアネート10.9g、ヘキサメチレンジイソシアネート19.2gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。その後、この調合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)39.9gを仕込み、これを25℃で30分攪拌した調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.6重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。
[実施例7]
十分に乾燥させたフラスコにBASF製TINUVIN292 0.40g、ステファン製ZelecUN 0.52g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.40g、トリレンジイソシアネート47.14gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。その後、トリメチロールプロパンプロポキシレート7.93gこの調合液に加えて25℃で3時間プレポリマー化した。このプレポリマー溶液をこの調合液を600Paにて1時間脱泡を行い、1μmPTFEフィルターにて濾過を行った。同様に、トリメチロールプロパンプロポキシレート44.93gを600Paにて1時間脱泡を行い、1μmPTFEフィルターにて濾過を行った。この2液を15〜20℃で混合攪拌し、中心厚2mm、直径80mmの2Cのプラノー用ガラスモールドに注入した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。
このガラスモールドを30℃から7時間30分かけて少しずつ昇温し130℃まで上昇させ、130℃で2時間保温した。室温まで冷却させて、ガラスモールドから外し、プラノーレンズを得た以外は実施例1と同様な方法でサンプルメガネを得た。
[実施例8]
十分に乾燥させたフラスコにBASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール 0.28g、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド 63.6gを仕込んで20℃で1時間攪拌して溶液を作成した。この溶液にN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン 0.013g、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン 0.064gを5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物6.4gに溶解させた溶液を加えて20℃で30分間攪拌して調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。
この調合液を600Paにて1時間脱泡を行い、1μmPTFEフィルターにて濾過を行った後、中心厚2mm、直径80mmの2Cのプラノー用ガラスモールドに注入した。
このガラスモールドを30℃から19時間かけて少しずつ昇温し80℃まで上昇させ、80℃で2時間保温した。室温まで冷却させて、ガラスモールドから外し、プラノーレンズを得た。得られたプラノーレンズを更に120℃で3時間アニールを行った。レンズをNIDEK製エッジングマシーンで適当な形状に削り取り、メガネフレームを装着してサンプルメガネを得た。
[実施例9]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールを0.21g(重合性化合物の重量総和に対して0.3重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。
[実施例10]
十分に乾燥させたフラスコにステファン製ZelecUN 0.1g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール1.1g、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート57.4gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を20℃で2時間攪拌して完全に溶解させた。この混合液に、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート50.0g、有本化学工業社製PlastBlue8514を0.005g仕込んで混合して得られたマスター液を1.0gとジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート50.0g、有本化学工業社製PlastRed8320を0.005g仕込んで混合して得られたマスター液を0.5g仕込み、混合液を作成した。この混合液に5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物41.1g、ジブチル錫(II)ジクロリド0.15gを仕込み、これを20℃で30分攪拌して調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して1.1重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。得られたレンズの屈折率:1.602、アッベ数:40、Tg:120℃であった。
[実施例11]
十分に乾燥させたフラスコにジメチル錫(II)ジクロリド0.15g、ステファン製ZelecUN 0.1g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.8g、イソホロンジイソシアネート43.1g、ヘキサメチレンジイソシアネート8.9gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を20℃で2時間攪拌して完全に溶解させた。この混合液に、イソホロンジイソシアネート50.0g、有本化学工業社製PlastBlue8514を0.005g仕込んで混合して得られたマスター液を1.0gとイソホロンジイソシアネート50.0g、有本化学工業社製PlastRed8320を0.005g仕込んで混合して得られたマスター液を0.5g仕込み、混合液を作成した。この混合液に5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物46.5gを仕込み、これを20℃で30分攪拌して調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.8重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。得られたレンズの屈折率:1.603、アッベ数:38、Tg:127℃であった。
[実施例12]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.025g、ステファン製ZelecUN 0.07g、BASF製2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール0.28g、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンの混合物35.4gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。この混合液に、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンの混合物50.0g、有本化学工業社製PlastBlue8514を0.005g仕込んで混合して得られたマスター液を1.4g仕込み、混合液を作成した。その後、この混合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)16.7g、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン17.9gを仕込み、これを25℃で30分攪拌した調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して0.4重量%含まれていた。
この調合液を600Paにて1時間脱泡を行い、1μmPTFEフィルターにて濾過を行った後、中心厚2mm、直径80mmの2Cのプラノー用ガラスモールドおよび中心厚2mm、直径78mmの平板用ガラスモールドに注入した。このガラスモールドを25℃から16時間かけて少しずつ昇温し120℃まで上昇させ、120℃で4時間保温した。室温まで冷却させて、ガラスモールドから外し、プラノーレンズを得た。得られたプラノーレンズを更に120℃で2時間アニールを行った。レンズをNIDEK製エッジングマシーンで適当な形状に削り取り、メガネフレームを装着してサンプルメガネを得た。
[比較例1]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールを1.75g(重合性化合物の重量総和に対して2.5重量%)添加させたが2,5(6)−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンに完溶しなかったためレンズ化を実施しなかった。
[比較例2]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールの代わりに2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールを1.05g(重合性化合物の重量総和に対して1.5重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。レンズの紫外−可視光スペクトルを、分光光度計 UV−1600(島津製作所社製)を用いて測定した。チャートを図1に示す。
[比較例3]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールの代わりに2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールを7.0g(重合性化合物の重量総和に対して10.0重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、濁りのあるサンプルメガネを得た。
[比較例4]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールの代わりにBASF製 TINUVIN Carboprotectを0.021g(重合性化合物の重量総和に対して0.03重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。
[比較例5]
実施例1における2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールの代わりに2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.05g(重合性化合物の重量総和に対して1.5重量%)添加させた以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。
[比較例6]
十分に乾燥させたフラスコにジブチル錫(II)ジクロリド0.011g、ステファン製ZelecUN 0.07g、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.4g、m−キシリレンジイソシアネート36.4gを仕込んで混合液を作成した。この混合液を25℃で1時間攪拌して完全に溶解させた。1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン33.6gを仕込み、これを25℃で30分攪拌し、調合液を調製した。なお、調合液中において、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールは、重合性化合物の重量総和に対して2.0重量%含まれていた。調合液の調製以外は実施例1と同様な方法でプラノーレンズを調製し、濁りのあるサンプルメガネを得た。
[比較例7]
比較例6における2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを0.42g(重合性化合物の重量総和に対して0.6重量%)添加させた以外は比較例6と同様な方法でプラノーレンズを調製し、サンプルメガネを得た。
実施例および比較例で用いた各紫外線吸収剤の、クロロホルム溶液における紫外−可視光スペクトルを示すチャートを図2に示した。図2に記載の紫外線吸収剤a1〜a4は後述のとおり。
表1に、実施例および比較例で得られたサンプルメガネの、特定波長(410nm、420nm、440nm)での光透過率と、外観評価の結果を示した。さらに、表2に、眼精疲労評価結果を示した。
Figure 2014133111
表1に記載の紫外線吸収剤(a)、重合性化合物(c)、およびブルーイング剤は以下のとおり。
a1:2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾール
a2:2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール
a3:TINUVIN Carboprotect
a4:2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール
c1:2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンと2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンの混合物
c2:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
c3:1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン
c4:m−キシリレンジイソシアネート
c5:5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物
c6:イソホロンジイソシアネート
c7:ヘキサメチレンジイソシアネート
c8:トリレンジイソシアネート
c9:トリメチロールプロパンプロポキシレート
c10:ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド
c11:ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート
d1:PlastBlue8514
d2:PlastRed8320
Figure 2014133111
以上の実施例、比較例での結果から、比較例2〜4で得られたレンズを装着した場合は、眼精疲労に変化がないか、眼精疲労を感じる結果となった。一方、実施例1〜3で得られたレンズを装着した場合は、眼精疲労を感じない結果となった。
また、実施例にて作成したサンプルメガネは、光透過率の特性(1)〜(3)を満たすため、眼精疲労を感じないと同時に透明性に優れ、外観も良好であった。さらに、実施例3と比較例2を比較すると、重合性化合物の総重量に対して同量の紫外線吸収剤を用いた場合でも、極大吸収ピークが本発明の範囲外である紫外線吸収剤を用いると、波長410nm及び420nmの光透過率が大きく異なり、本発明で用いる紫外線吸収剤(a)が有効であることが分かった。
この出願は、2013年2月27日に出願された日本出願特願2013−036694号を基礎とする優先権、および2013年12月13日に出願された日本出願特願2013−258501号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は以下の態様も取り得る。
[1] 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)を含み、厚み2mmで測定した透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす、光学材料;
(1)410nmにおける透過率が10%以下である。
(2)420nmにおける透過率が70%以下である。
(3)440nmにおける透過率が80%以上である。
[2] 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、[1]に記載の光学材料。
[3] 紫外線吸収剤(a)が、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールである、[1]または[2]に記載の光学材料。
[4] ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリスルフィド、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の光学材料。
[5] レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備える[1]〜[4]のいずれかに記載の光学材料。
[6] 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、
光学材料用樹脂(b)または樹脂モノマー(c)と、を含み、
紫外線吸収剤(a)は、光学材料用樹脂(b)または樹脂モノマー(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる、光学材料用組成物。
[7] 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、[6]に記載の光学材料用組成物。
[8] 光学材料用樹脂(b)が、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、[6]または[7]に記載の光学材料用組成物。
[9] 樹脂モノマー(c)が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、[6]〜[8]のいずれかに記載の光学材料用組成物。
[10] 紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または樹脂モノマー(c)とを混合し、[6]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物を得る工程と、
前記光学材料用組成物を硬化する工程と、を含む成形体の製造方法。
[11] [6]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物を成形してなる成形体。
[12] [11]に記載の成形体からなる光学材料。
[13] [1]〜[5]および[12]のいずれかに記載の光学材料からなるプラスチック眼鏡レンズ。
[14] レンズ基材が、[6]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物から得られるプラスチック眼鏡レンズ。
[15] [11]に記載の成形体からなるフィルム。
[16] [11]に記載の成形体からなるコーティング材。
[17] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上にフィルム層を備え、該フィルム層は[15]に記載のフィルムからなる、プラスチック眼鏡レンズ。
[18] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上のコーティング層を備え、該コーティング層は[16]に記載のコーティング材からなる、プラスチック眼鏡レンズ。
本発明は以下に示すことができる。
[1] 2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤(a)と、
ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、またはポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである重合性化合物(c)から得られるポリスルフィドと、を含み、
紫外線吸収剤(a)の量が、重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%であり
厚み2mmで測定した光透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす、光学材料;
(1)波長410nmにおける光透過率が10%以下である。
(2)波長420nmにおける光透過率が70%以下である。
(3)波長440nmにおける光透過率が80%以上である。
[2] 重合性化合物(c)は、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、[1]に記載の光学材料。
[3] 重合性化合物(c)は、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、および5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物の組み合わせである、[2]に記載の光学材料。
[4] レンズ基材と、該レンズ基材の少なくとも一方の面に積層されたフィルム層および/またはコーティング層とを備える[1]〜[3]のいずれかに記載の光学材料。
[5] レンズ基材と、該レンズ基材の少なくとも一方の面に積層されたフィルム層とコーティング層とを備え、
紫外線吸収剤(a)は、前記レンズ基材、前記フィルム層および前記コーティング層の少なくとも一つに含まれる、[1]〜[4]のいずれかに記載の光学材料。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の光学材料からなるプラスチック眼鏡レンズ。
[7] 2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤(a)と、
ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、またはポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである重合性化合物(c)と、
を含み、
紫外線吸収剤(a)が、重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる、光学材料用組成物。
[8] 重合性化合物(c)は、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、[7]に記載の光学材料用組成物。
[9] 重合性化合物(c)は、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、および5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンと4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分とする混合物の組み合わせである、[8]に記載の光学材料用組成物。
[10] 紫外線吸収剤(a)と、重合性化合物(c)とを混合し、[7]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物を得る工程と、
前記光学材料用組成物を硬化する工程と、を含む光学材料の製造方法。
[11] [7]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物を硬化してなる成形体。
[12] [11]に記載の成形体からなる光学材料。
[13] [11]に記載の成形体からなるレンズ基材を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[14] [11]に記載の成形体から得られるフィルム。
[15] [7]〜[9]のいずれかに記載の光学材料用組成物からなるコーティング材料。
[16] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、[14]に記載のフィルムからなる層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[17] [14]に記載のフィルムの両面上にレンズ基材層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
[18] レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、[15]に記載のコーティング材料を硬化してなるコーティング層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。

Claims (24)

  1. 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)を含み、厚み2mmで測定した光透過率が下記(1)〜(3)の特性を満たす、光学材料;
    (1)波長410nmにおける光透過率が10%以下である。
    (2)波長420nmにおける光透過率が70%以下である。
    (3)波長440nmにおける光透過率が80%以上である。
  2. 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、請求項1に記載の光学材料。
  3. 紫外線吸収剤(a)が、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−クロロベンゾトリアゾールである、請求項1または2に記載の光学材料。
  4. ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリスルフィド、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の光学材料。
  5. レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備える請求項1〜4のいずれかに記載の光学材料。
  6. レンズ基材と、必要に応じて積層されるフィルム層とコーティング層とを備え、
    紫外線吸収剤(a)は、前記レンズ基材、前記フィルム層および前記コーティング層の少なくとも一つに含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料。
  7. 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)と、を含み、紫外線吸収剤(a)が、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる光学材料用組成物から得られる、請求項1〜6のいずれかに記載の光学材料。
  8. 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、請求項7に記載の光学材料。
  9. 光学材料用樹脂(b)が、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、請求項7または8に記載の光学材料。
  10. 重合性化合物(c)が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、請求項7または8に記載の光学材料。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光学材料からなるプラスチック眼鏡レンズ。
  12. 極大吸収ピークが350nm以上370nm以下の範囲である1種以上の紫外線吸収剤(a)と、
    光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)と、
    を含み、
    紫外線吸収剤(a)が、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)の重量総和に対し0.3〜2重量%含まれる、光学材料用組成物。
  13. 紫外線吸収剤(a)が、ベンゾトリアゾール系化合物から選択された1種以上の化合物である、請求項12に記載の光学材料用組成物。
  14. 光学材料用樹脂(b)が、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、請求項12または13に記載の光学材料用組成物。
  15. 重合性化合物(c)が、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物の組み合わせ、ポリイソシアネート化合物およびポリチオール化合物の組み合わせ、ポリエピチオ化合物および/またはポリチエタン化合物、ポリエピチオ化合物およびポリチオール化合物の組み合わせである、請求項12または13のいずれかに記載の光学材料用組成物。
  16. 紫外線吸収剤(a)と、光学材料用樹脂(b)または重合性化合物(c)とを混合し、請求項12〜15のいずれかに記載の光学材料用組成物を得る工程と、
    前記光学材料用組成物を硬化する工程と、を含む光学材料の製造方法。
  17. 請求項12〜15のいずれかに記載の光学材料用組成物を硬化してなる成形体。
  18. 請求項17に記載の成形体からなる光学材料。
  19. 請求項17に記載の成形体からなるレンズ基材を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
  20. 請求項17に記載の成形体から得られるフィルム。
  21. 請求項12〜15のいずれかに記載の光学材料用組成物からなるコーティング材料。
  22. レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、請求項20に記載のフィルムからなる層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
  23. 請求項20に記載のフィルムの両面上にレンズ基材層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
  24. レンズ基材表面の少なくとも一方の面上に、請求項21に記載のコーティング材料を硬化してなるコーティング層を備える、プラスチック眼鏡レンズ。
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