JPWO2012133018A1 - 金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体およびこれを含有する化粧料 - Google Patents

金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体およびこれを含有する化粧料 Download PDF

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Abstract

従来提供されている化粧料用粉体に比べ、より良い使用感や、UV遮断能等の高い機能性を有する化粧料用粉体およびこれを用いた化粧料を提供することを目的とする。当該化粧料は、セルロース系物質と、粉砕助剤と、金属酸化物とを機械的に粉砕処理することにより得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体およびこれを配合する。

Description

本発明は、金属酸化物で複合された高い扁平度のセルロース粉体およびこれを含有する粉体化粧料に関し、更に詳細には、扁平度の高い形状を有し、かつその表面が金属酸化物で被覆された金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体およびこれを含有する化粧料に関する。
粉体成分と油性成分等を含む粉体化粧料は、化粧品の分野において広く使用されており、その例として、パウダーファンデーション、アイシャドウ、粉白粉、ほほ紅等が挙げられる。
この粉体化粧料は、一般には、体質顔料、顔料等の粉体成分と油性成分との粉体混合物を皿状容器に充填し、プレス成形することにより製造される。
この粉体化粧料に使用される粉体成分としては、皮膚の上での伸びやつきがよいために天然物由来で薄板状の雲母片、セリサイト、タルク等やその表面処理物が体質顔料として使用されてきた。また、体質顔料の皮膚上での滑りや感触を向上させるため、球状有機粉体等が上記体質顔料と共に使用されてきた。更に、顔料としては、酸化チタン等の白色顔料、ベンガラ等の着色顔料、雲母チタン等の光沢顔料が使用されてきた。
また、粉体成分上を金属酸化物で被覆したものも知られている(特許文献1〜3)。例えば、特許文献1および2のものは、いずれも高分子微粉末や球状樹脂パウダー上を微細な金属酸化物で被覆するものであり、特許文献3のものは、化粧料の粉体に使用可能な基体上をハイドロキシアパタイトと酸化亜鉛で処理するものであった。
ところで粉体成分には、色々な形状のものがあり、雲母片、セリサイト、タルク等の薄片状の無機系粉体が汎用されているが、これらはいずれもアルミノシリケート系の鉱物であり、また産地により性質が若干異なるため、例えば、油の吸収性が低かったり、目的の物性のものが得られないという問題があった。一方、有機物粉体で扁平状のものはあまり報告されておらず、例えば、セルロース系物質と脂肪酸を混合した後、これを機械的に粉砕して得た扁平セルロース粒子が知られている程度であった(特許文献4)。
しかし、この特許文献4では、扁平セルロース粒子が開示されているものの、その具体的な使用形態は開示されておらず、化粧品への応用もきわめて簡単に開示されているにすぎないものである。
一方、結晶セルロースの表面を水素添加レシチンで処理する技術も知られている(特許文献5)。しかし、この結晶セルロースは、長径と短径の比(L/D)が3以下と、扁平といえるようなものでなく、実際、未処理のものと比較した場合、化粧持ちの良さでは差があるものの、使用感である「取れ」、「のび」、「仕上がり」ではあまり差がないことが開示されている。
本発明者らは先に、扁平度(アスペクト比)が20〜200と極めて高い扁平なセルロース粉体(以下、「高扁平度セルロース粉体」という)およびその製造方法を開発し、特許出願した(特許文献6)。この高扁平度セルロース粉体は、精製した木材パルプ由来のセルロース粉末を減圧乾燥して、吸着水分を十分に除去した後、粉砕助剤および必要により疎水化処理剤と共に遊星型ボールミルで粉砕することで得られるものである。
そして得られた高扁平度セルロース粉体は、素材自体がセルロースであり、しかも高扁平度という特徴を有するため、これを粉体化粧料の成分として配合した場合、油性成分の配合量が多くても、粉体の凝集を起こさず、粉体自体のサラサラ感等の特性も維持され、また、粉体をプレスしてもケーキングを起こしにくいという特性を有するものである。
特開平3−200721号公報 特開平8−59433号公報 特開2002−20218号公報 特開2004−230719号公報 特開2003−146829号公報 WO/2010/026925
すでに多くの化粧料用粉体が提供されてはいるが、消費者がより良い使用感や、高い使用性の化粧料を求めることは自然成り行きであり、本発明はそのような化粧料の提供することのできる化粧料用粉体およびこれを用いた化粧料の提供をその課題とするものである。
本発明者らは、セルロース系物質から得られる高扁平度セルロース粉体について、更に研究を進めていたところ、特定の方法でセルロース系物質に、粉砕助剤と金属酸化物とを加え、これらを複合化させることにより、従来の化粧料用粉体では到底得られない性質の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体が得られ、これを利用することで粉体化粧料等化粧料の商品性を極めて高くすることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、セルロース系物質と、粉砕助剤と、金属酸化物とを機械的に粉砕処理することにより得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体である。
また本発明は、前記金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を含有することを特徴とする化粧料である。
更に本発明は、セルロース系物質に、粉砕助剤および金属酸化物を添加して混合物とし、この混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造方法である。
本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、その表面に金属酸化物を複合化したことで、従来の高扁平度セルロース粉体の有する効果に加え、新たな効果を奏するものである。具体的には、複合化した金属酸化物が、粉体上で10〜100nmとなっている場合は、極めて優れたUV遮断効果となめらかな使用感を得ることができる。また、複合化した金属酸化物が粉体上で100nmを超え1000nm以下となっている場合は、自然な隠蔽性、優れた発色性となめらかな使用感を得ることができる。
そして、この金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を配合した化粧料は、優れた化粧膜の均一性となめらかな使用感を有すると共に、優れたUV遮断効果や自然な隠蔽性、発色効果を有し、更に、色沈みしないなど化粧の持続効果に優れたものである。
従って、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を利用する化粧料は、パウダーファンデーション、アイシャドウ、粉白粉、ほほ紅等として好適に用いることができる。
実施例6で得られた製品6の表面を、走査型顕微鏡(10,000倍)により観察した写真である。 図1と同じ製品の表面を、走査型顕微鏡(50,000倍)により観察した写真である。 図1と同じ製品の表面を、走査型顕微鏡(200,000倍)により観察した写真である。
本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、高扁平セルロース粉体の表面上に、微細な金属酸化物粉末が強固に付着、複合化しているものである。
この金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、セルロース系物質に、粉砕助剤および金属酸化物を添加して混合物とし、この混合物を機械的に粉砕処理することにより製造される。
金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の出発原料として用いられるセルロース系物質としては、特に制限されないが、例えば、木材を起源とする繊維状もしくは粉末状の木粉または木材パルプのような木質材料、綿花を起源とする繊維状もしくは粉末状の木綿またはリンター繊維などの綿系材料、木質材料や、綿花系材料を精製することで得られる繊維状もしくは粉末状のセルロース系物質を用いることが好ましく、酸加水分解によって得られた精製セルロース系物質を用いてもよい。なお、綿花を起源とするセルロース系物質としては、オーガニック認証をうけた綿花を起源とするものでもよい。
この原料となるセルロース系物質は、水分を吸着または吸収し易く、通常状態で3〜10質量%(以下、単に「%」という)程度の吸着水分を有している。このセルロース系物質から、効果的に扁平セルロース粉体を得るためには、これを粉砕処理する前に熱風乾燥、真空乾燥、減圧乾燥等により予め乾燥し、吸着水分を除去することが好ましい。
一方、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造において用いられる粉砕助剤は、上記セルロース系物質を高扁平化させるために使用されるものであり、その例としては、両親媒性物質、アミノ酸類、脂肪酸類等を挙げることができる。これらは、一種でも、また二種以上配合しても良い。
このうち、両親媒性物質としては、リン脂質、セラミド、コレステロールもしくはその誘導体、フィトステロールもしくはその誘導体等を挙げることができる。これらは生体内の脂質であるかもしくはそれに近しい構造、すなわち長鎖アルキル構造と親水基を持つという共通の性質を有する物質である。
上記両親媒性物質のうち、リン脂質は構造中にリン酸エステル部位をもつ脂質の総称である。具体的なリン脂質としては、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然レシチンに水素添加した天然物由来のもの、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン等を水素添加したもの等が挙げられる。これらのリン脂質の中でも、水素添加レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、水素添加ホスファチジルグリセロールが好ましい。
また、セラミドは分子中に1個以上の長鎖の直鎖および/もしくは分岐アルキルまたはアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(及び/またはアミノ基)を有する非イオン系両親媒性物質の総称である。具体的なセラミドとしては、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6II等の天然セラミド類等が挙げられる。これらのセラミドの中でも、セラミド2、セラミド3が好ましい。また、これらのセラミドは、天然物由来のものであっても、合成したものであってもよい。
更に、コレステロールは動物油脂をけん化した高級アルコール分や魚油から得られる留分を抽出・結晶化・乾燥して精製される白色ないし微黄色の固体であり、その分子式はC2746Oである。また、コレステロースの誘導体は、上記コレステロールの、オレイン酸、パルミトオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸等の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のエステル誘導体、オリーブ油、アボガド油、ゴマ油、コメ胚芽油、マカデミアナッツ油等の天然の植物性油脂、魚油、バター等の動物性油脂等の油脂を加水分解して得られる脂肪酸の混合物とのエステル化誘導体等である。好ましいコレステロール誘導体の具体例としては、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル等が挙げられる。これらコレステロールまたはその誘導体の中でも、コレステロールが好ましい。
また更に、フィトステロールは植物から得られるステロール化合物の総称である。具体的なフィトステロールとしては、シトステロール、スチグマステロール、フコステロール、スピナステロール、ブラシカステロール等が挙げられる。また、フィトステロール誘導体は、上記フィトステロールの、オレイン酸、パルミトオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸等の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のエステル誘導体、オリーブ油、アボガド油、ゴマ油、コメ胚芽油、マカデミアナッツ油等の天然の植物性油脂を加水分解して得られる脂肪酸の混合物とのエステル化誘導体等である。好ましいフィトステロール誘導体の具体例としては、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール等が挙げられる。これらフィトステロールまたはその誘導体の中でもフィトステロールが好ましい。
また粉砕助剤のうち、アミノ酸類としては、N−ラウロイル−L−リジン等のN−アシルアミノ酸、テアニン等のアミノ酸が挙げられる。
更に脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸及びその塩、オレイン酸等の不飽和脂肪酸及びその塩が挙げられる。
他方、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造において用いられる金属酸化物としては、一般の化粧料において、体質顔料や着色顔料などの粉体成分として配合されるものであれば特に制約はなく利用することができる。この金属酸化物の例としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等を挙げることができる。この金属酸化物も、一種または二種以上で利用することができる。
この金属酸化物の粒径は、10〜10000nmが好ましいが、得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体上での平均粒径によって、後記するように得られる効果の一部が相違するので、この点も勘案して原料金属酸化物の粒径を選択することが望ましい。
本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造において、上記した各成分全体中での粉砕助剤の添加量は、0.5〜5%であり、好ましくは1〜3%である。また、全体中の金属酸化物の量が5〜50%であり、好ましくは20〜40%である。
これら粉砕助剤や金属酸化物をセルロース系物質に添加する時期は、粉砕処理前であればいつでも良く、また、その添加方法も、粉砕助剤と金属酸化物を同時に加えても、また別個に加えても良い。更に、粉砕助剤の添加方法としては、これを適当な溶媒に溶解した後、セルロース系物質に加えても良い。ここで粉砕助剤の溶解に使用される溶媒としては、例えば、ヘキサン等のアルカン、エタノール等のアルコール、アセトン等のケトン、テトラヒドロフラン等のエーテル、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
前記したセルロース系物質、粉砕助剤および金属酸化物の混合物を機械的に粉砕する処理では、粉砕による圧力や剪断力が一定時間連続して印可する必要がある。そのため、粉砕処理には振動ボールミル、回転ボールミル、遊星型ボールミル、ロールミル、メディアミル、ディスクミル、高速回転羽根による高速ミキサー、ホモミキサー等の粉砕装置を用いることが好ましく、遊星型ボールミルが特に好ましい。粉砕処理方法は、溶媒を用いない乾式粉砕処理が好ましい。なお、粉砕処理を行う場合に印可する粉砕エネルギー(遊星型ボールミルの場合、遊星型ボールミル内に与える重力加速度)は3〜20G、好ましくは5〜15Gが適している。
また、金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体では、その粒径、厚さ、扁平度(アスペクト比)が重要であるが、更にこれに強固に付着、複合化される金属酸化物粉末の粒径も、その用途によっては重要であるので、上記粉砕時間は、これらを勘案しつつ決める必要がある。この関係は、目的とする扁平セルロース自体や、原料である金属酸化物の粒径なども関連するので、予め実験的に粉砕条件、粉砕時間等を決めておくことが望ましい。
次に本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を得るための好ましい態様を示す。まず、精製した木材パルプ由来のセルロース粉末を30〜50℃で減圧乾燥を行い、吸着水分を0.1%以下まで十分に除去する。このセルロース粉末を、密閉可能なアルミナ製やジルコニア製粉砕容器に、アルミナ製やジルコニア製粉砕ボールとともに投入し、更に、セルロース粉末に対して上記量となるように粉砕助剤および金属酸化物粉末を添加する。その後、上記粉砕容器を遊星型ボールミルに設置し、回転数100〜250rpmにて、粉砕処理を行う。粉砕処理は、5〜15分間粉砕−5〜15分間休止を1サイクルとし、連続して2〜72サイクル程度繰り返して行っても良いし、休止を入れずに連続して5〜120分間程度行っても良い。
なお、粉砕処理の後は、更に、風乾、熱風乾燥、真空乾燥、減圧乾燥等の公知の乾燥手段により金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体に付着した水分等を除去させてもよい。
上記のようにして得られた金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、例えば、その平均粒径が1〜50μm、好ましくは5〜40μm、平均厚さが0.1〜10μm、好ましくは0.2〜2μmの薄片状のものであり、かつ扁平度が4〜200、好ましくは10〜100のものである。なお、ここで平均粒径とは、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置等の粒度分布測定装置を用い、エタノール中分散状態で測定された扁平セルロース粒子の幅と長さの装置上の平均値(積算体積50%の粒径値)をいう。また、平均厚さとは、走査型電子顕微鏡等の電子顕微鏡にて前記で求められた平均粒径と同等の大きさの粒子を複数選択し、その厚さを測定し、それらを平均した値をいう。更に、扁平度は、前記のようにして求められた平均粒径/平均厚さである。また、複合化した金属酸化物の粒径も走査型電子顕微鏡にて測定することができる。
斯くして得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、上記したように、強固に付着、複合化された金属酸化物の粒径が、100nmを超え1000nm以下(顔料級サイズ)である場合と、これが、10〜100nm(微粒子級サイズ)である場合で、その性質が若干異なり、その用途も相違する。すなわち、複合化した金属酸化物が、微粒子級の場合は、極めて優れたUV遮断効果と化粧膜の均一性を得ることができる。また、複合化した金属酸化物が顔料級の場合は、優れた発色性を得ることができる。なお、金属酸化物の粒径は複合化の前後で殆ど変化しないため、複合化前に添加した金属酸化物の粒径と複合化した後の金属酸化物の粒径はほぼ同等である。
そして、この金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、高扁平セルロース粉体が元々有していたなめらかな使用感も具備しているので、これを配合した化粧料は、優れた化粧膜の均一性となめらかな使用感を有すると共に、優れたUV遮断効果や発色効果を有し、更に、色沈みしないなど化粧の持続効果に優れたものである。
得られた金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体が従来の体質顔料のタルク、セリサイトに比べ、薄い薄片状であり、透明感、ソフト感、伸び、自然な光沢などに優れた特性を持つ他、使用する油剤との親和性が優れ、かつUV遮断効果や発色効果に優れたものであるため、具体的に、このものを利用できる化粧料としては、粉体を利用する多くの化粧料、例えば、基礎(スキンケア)化粧料、メーキャップ化粧料、日焼け止め化粧料、頭髪化粧料等の各種化粧料等を挙げることができる。特にパウダーファンデーション、リキッドファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅、粉白粉等の粉体化粧料や日焼け止め料、化粧下地等のUV遮断効果が必要とされる化粧料での使用が有効であり、好ましい。
本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を配合する化粧料の調製は、これを適当な化粧料基剤と組合せ、製剤化することにより行われる。例えば、化粧料が粉体化粧料である場合は、従来の粉体化粧料と同様の製造方法において、従来の粉体成分の一部または全部に換えて本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を使用すればよい。なお、上記化粧料における金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の配合量は1〜90%であり、好ましくは5〜90%、特に好ましくは5〜70%である。
上記化粧料においては、化粧料基剤として油性成分を配合することが好ましい。この化粧料に配合される油性成分としては、特に制約はないが、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられる。これらの油性成分は1種または2種以上を用いることができ、本発明の化粧料で油性成分を配合する場合の配合量は、特に限定されないが、0.1〜25%が好ましい。
また、上記化粧料においては、従来の粉体成分、例えば、タルクなどの無機粉末やナイロンなどの有機粉末を配合することができる。この場合には、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体と共に無機粉末や有機粉末を添加し、分散させ、必要に応じて油分を添加して製造すればよい。
更に、上記化粧料には、必要に応じて、通常の化粧料に使用される成分、例えば、界面活性剤、油ゲル化剤、多価アルコール類や保湿剤などの水溶性成分、紫外線吸収剤、防腐剤、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
上記化粧料の性状や剤型は特に限定されず、目的に応じて選択することができる。本発明の化粧料の性状としては、液状、粉末状、固形状、乳液状、クリーム状、ゲル状等のいずれであってもよく、またその剤型も水性、油性、可溶化型、油中水型、水中油型などのいずれの剤型であってもよい。
以上説明した本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体が、従来の金属酸化物複合化粒子に比べ、格段に優れた性能を有する理由は、金属酸化物が極めて微細な、一次粒子の形態で高扁平セルロース粉体に複合化していることによるためと推定されている。すなわち、図1ないし3は実施例6で得た製品6の表面を走査型電子顕微鏡で観察したものであるが、倍率が約10,000倍である図1では、微粒子酸化亜鉛は、全く観察できない。しかしながら、倍率を50,000倍に上げると、表面に微粒子酸化亜鉛が白く見え始め、倍率200,000倍では、20nm程度の微粒子酸化亜鉛が、母粉体上で観察される。そして、微粒子酸化亜鉛の元の粒径は、20nm程度であるので、この結果は、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体表面では、微粒子酸化亜鉛が凝集せず、比較的一次粒子の状態で複合化されていると解することができる。すなわち、金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体上では、金属酸化物がその作用を最大限に発揮できる一次粒子の状態で存在することが格段に優れた性能を発揮する理由と考えられる。
このように、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体で、金属酸化物が一次粒子の状態で複合化される理由については、未だ明らかではないが、セルロース系物質から高扁平セルロース粒子が生成するその場に微細な金属酸化物粉体が存在し、且つ高シェアで攪拌されていることから、これが優先的に生成したばかりのセルロース表面上に付着し、強固な結合を有するためではないかと解される。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
ラウロイルリジン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(1):
(1)原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(55.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)(粒径 短軸:10〜20nm、長軸:50〜100nm)を14g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品1)を得た。
(2)以下のようにして、製品1の平均粒径、厚さ、扁平度を測定した。すなわち、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場社:LA−920)を用いてフローセルにて、得られた粉体のエタノール中分散状態での平均粒径(幅と長さの装置上の平均値)を求めた。ここでの平均粒径としては、積算体積50%の粒径値を用いた。また、粒度分布測定は、得られた粉体の50mgをエタノール10mLに分散させた懸濁液を、粒度分布測定装置のエタノールを媒体とする試料循環槽に滴下し、適切な濃度になった後に測定した。その結果、粉体の平均粒径は16μmであった。
また、得られた粒子の平均厚さは、走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−2150)を用いて粒子を直接観察し、前記で求めた平均粒径と同等の大きさの粒子を複数選択し、厚さを測定し、それらを平均することにより求めた。走査型電子顕微鏡による観察では、得られた粉体の極少量を走査型電子顕微鏡の試料台に載せ、減圧にて乾燥後、白金を蒸着して検鏡試料とした。この検鏡試料を加速電圧10〜25kVで拡大率500〜10,000倍にて観察して得た画像から、前記で測定した平均粒径と同等の大きさの粒子における厚さを測定し、それらから平均厚さを求めた。その結果、平均厚さは1.7μmであった。
この結果、製品1は平均粒径が16μmで、平均厚さが1.7μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が9.4の扁平なセルロース粒子(ラウロイルリジン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体)であることが分かった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 2
ラウロイルリジン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(2):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品2)を得た。
得られた製品2について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が15μm、平均厚さが1.0μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が15の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 3
水素添加レシチン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(3):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(55.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)を14g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品3)を得た。
得られた製品3について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が16μm、平均厚さが1.9μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が8.4の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 4
水素添加レシチン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(4):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品4)を得た。
得られた製品4について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が15μm、平均厚さが1.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が12.5の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 5
セラミド処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(5):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品5)を得た。
得られた製品5について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が16μm、平均厚さが1.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 6
ラウロイルリジン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体の
製造(6):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(55.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g、微粒子酸化亜鉛(ZnO−610 住友大阪セメント社製)(平均粒径 20nm)を14g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体(製品6)を得た。
得られた製品6について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が16μm、平均厚さが1.7μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が9.4の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 7
ラウロイルリジン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体の
製造(7):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g、微粒子酸化亜鉛(ZnO−610 住友大阪セメント社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体(製品7)を得た。
得られた製品7について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が15μm、平均厚さが1.0μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が15の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 8
水素添加レシチン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体の
製造(8):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g、微粒子酸化亜鉛(ZnO−610 住友大阪セメント社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体(製品8)を得た。
得られた製品8について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が15μm、平均厚さが1.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が12.5の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 9
セラミド処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体の
製造(9):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g、微粒子酸化亜鉛(ZnO−610 住友大阪セメント社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理微粒子酸化亜鉛複合高扁平セルロース粉体(製品9)を得た。
得られた製品9について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が15μm、平均厚さが1.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が12.5の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 10
水素添加レシチン処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(10):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(55.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g、酸化チタン(TIPAQUE CR−50 石原産業社製)(平均粒径 250nm)を14g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品10)を得た。
得られた製品10について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が18μm、平均厚さが2.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が8.2の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 11
水素添加レシチン処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の
製造(11):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g、酸化チタン(TIPAQUE CR−50 石原産業社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品11)を得た。
得られた製品11について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.5μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が11.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 12
セラミド処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の製造(12):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(55.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g、酸化チタン(TIPAQUE CR−50 石原産業社製)を14g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品12)を得た。
得られた製品12について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が18μm、平均厚さが2.2μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が8.2の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 13
セラミド処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体の製造(13):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g、酸化チタン(TIPAQUE CR−50 石原産業社製)を28g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理酸化チタン複合高扁平セルロース粉体(製品13)を得た。
得られた製品13について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.5μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が11.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 14
セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体の
製造(14):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末41.3g(59%)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g(1%)、酸化チタン(TITANIX JR−800 テイカ社製)(平均粒径 270nm)を21g(30%)、赤酸化鉄(タロックス R−516P チタン工業社製)(平均粒径 短軸:80nm、長軸:800nm)を0.875g(1.25%)、黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P チタン工業社製)(平均粒径 短軸:90nm、長軸:900nm)を6.125g(8.75%)添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体(製品14)を得た。
得られた製品14について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.5μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が11.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 15
セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体の
製造(15):
実施例14と同様な方法により、精製木材パルプ由来セルロース粉末(W−400G)59%、セラミド(Ceramide II)を1%、酸化チタン(TITANIX JR−800)を38.2%、赤酸化鉄(タロックス R−516P)を0.45%および黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P)を1.35%を用い、セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体(製品15)を得た。
得られた製品15について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.5μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が11.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 16
ステアリン酸処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体の
製造(16):
実施例14と同様な方法により、精製木材パルプ由来セルロース粉末(W−400G)57%、セラミドに代えてステアリン酸を3%、酸化チタン(TITANIX JR−800)を38.2%、赤酸化鉄(タロックス R−516P)を0.45%および黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P)を1.35%を用い、ステアリン酸処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体(製品16)を得た。
得られた製品16について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.1μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が15.5の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 17
セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体の
製造(17):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(41.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g、酸化チタン(TITANIX JR−800 テイカ社製)を25.9g、赤酸化鉄(タロックス R−516P チタン工業社製)を0.525g、黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P チタン工業社製)を1.575g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理酸化チタン・酸化鉄複合高扁平セルロース粉体(製品17)を得た。
得られた製品17について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が17μm、平均厚さが1.5μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が11.3の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
比 較 例 1
セラミド処理高扁平セルロース粉体/酸化チタン・酸化鉄混合物の
製造(1):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(63.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理扁平セルロース粉体を得た。次に、得られたセラミド処理高扁平セルロース粉体(60g)と、酸化チタン(TITANIX JR−800 テイカ社製)30g、赤酸化鉄(タロックス R−516P チタン工業社製)1.25g、黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P チタン工業社製)8.75gをヘンシェルミキサー(三井三池社製)にて10分間混合し、セラミド処理高扁平セルロース粉体/酸化チタン・酸化鉄混合物(比較製品1)を得た。
得られた比較製品1について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が19μm、平均厚さが1.4μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.6の扁平なものであった。
比 較 例 2
セラミド処理高扁平セルロース粉体/酸化チタン・酸化鉄混合物の
製造(2):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(63.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、セラミド(Ceramide II 和光純薬社製)を0.7g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、セラミド処理高扁平セルロース粉体を得た。次に、得られたセラミド処理扁平セルロース粉体(60g)と、酸化チタン(TITANIX JR−800 テイカ社製)37g、赤酸化鉄(タロックス R−516P チタン工業社製)0.75g、黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P チタン工業社製)2.25gをヘンシェルミキサー(三井三池社製)にて10分間混合し、セラミド処理高扁平セルロース粉体/酸化チタン・酸化鉄混合物(比較製品2)を得た。
得られた比較製品2について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が19μm、平均厚さが1.4μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.6の扁平なものであった。
比 較 例 3
ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体/微粒子酸化チタン
混合物の製造(3):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(63.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体を得た。次に、得られたラウロイルリジン処理扁平セルロース粉体(60g)と、微粒子酸化チタン(TTO−S−4 石原産業社製)(12g)をヘンシェルミキサー(三井三池社製)にて10分間混合し、ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体/微粒子酸化チタン混合物(比較製品3)を得た。
得られた比較製品3について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が19μm、平均厚さが1.4μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.6の扁平なものであった。
比 較 例 4
ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体/微粒子酸化亜鉛混合物
の製造(4):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(63.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、ラウロイルリジン(アミホープLL 味の素社製)を0.7g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体を得た。次に、得られたラウロイルリジン処理扁平セルロース粉体(60g)と、微粒子酸化亜鉛(ZnO−610 住友大阪セメント社製)(12g)をヘンシェルミキサー(三井三池社製)にて10分間混合し、ラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体と微粒子酸化亜鉛の混合物(比較製品4)を得た。
得られた比較製品4について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が19μm、平均厚さが1.4μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.6の扁平なものであった。
比 較 例 5
水素添加レシチン処理高扁平セルロースの製造(5):
原料としては精製した木材パルプ由来のセルロース粉末(日本製紙ケミカル社:W−400G)を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1%以下まで十分に除去したセルロース粉末(63.3g)を、密閉可能なアルミナ製粉砕容器(容積500mL)に、アルミナ製粉砕ボールとともに投入し、更に、水素添加レシチン(レシノールS−10 日光ケミカルズ社製)を0.7g添加した。その後、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)を用い、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、水素添加レシチン処理高扁平セルロース粉体(比較製品5)を得た。
得られた比較製品5について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が19μm、平均厚さが1.4μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が13.6の扁平なものであった。
比 較 例 6
酸化チタン・酸化鉄複合セルロース粉体(6):
60質量%の精製木材パルプ由来セルロース粉末(W−400G)を、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)に取り、これに酸化チタン(TITANIX JR−800)を38.2%、赤酸化鉄(タロックス R−516P)を0.45%および黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P)を1.35%を加え、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、酸化チタン・酸化鉄複合セルロース粉体(比較製品6)を得た。
得られた比較製品6について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が18μm、平均厚さが2.0μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が9.0の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
比 較 例 7
ポリシロキサン処理酸化チタン・酸化鉄複合セリサイト(7):
60質量%のジメチルポリシロキサン3%処理セリサイト(SAセリサイトFSE;三好化成社製)を、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)に取り、これに酸化チタン(TITANIX JR−800)を38.2%、赤酸化鉄(タロックス R−516P)を0.45%および黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P)を1.35%を加え、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ポリシロキサン処理酸化チタン・酸化鉄複合セリサイト(比較製品7)を得た。
得られた比較製品7について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が7.0μm、平均厚さが1.0μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が7.0の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
比 較 例 8
ポリシロキサン処理処理酸化チタン・酸化鉄複合タルク(8):
60質量%のジメチルポリシロキサン2%処理タルク(SAタルクJA−68R;三好化成社製)を、遊星型ボールミル(三庄インダストリー株式会社)に取り、これに酸化チタン(TITANIX JR−800)を38.2%、赤酸化鉄(タロックス R−516P)を0.45%および黄酸化鉄(タロックス合成酸化鉄YP1200P)を1.35%を加え、回転数200rpm(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)にて、40分間粉砕を行ない、ポリシロキサン処理処理酸化チタン・酸化鉄複合タルク(比較製品8)を得た。
得られた比較製品8について、実施例1(2)と同様にして、平均粒径、厚さおよび扁平度を測定したところ、平均粒径が7.0μm、平均厚さが0.7μm、扁平度(平均粒径/平均厚さ)が10.0の扁平なものであった。また、複合化後の金属酸化物の粒径は複合化前の粒径とほぼ同等であった。
実 施 例 18
UV遮断性試験(1):
実施例1、2で製造した微粒子酸化チタン複合化高扁平セルロース粉体(製品1、製品2)について、そのUV遮断能を調べた。実験は、1mg/cmになるように、各粉体0.04gをトランスポアテープ(5cm×8cm)に均一に塗布し、300−450nmの領域のUV遮断能をSPFアナライザー(三洋貿易社製)を用いて測定した。なお、比較としては、比較製品3を用いた。この結果を表1に示す。
表1に示したように、本発明の製品1及び製品2は、微粒子酸化チタンを混合した高扁平セルロース粉体(比較製品3)に比べ、SPF値が約5倍以上高く、UV遮断能に優れている粉体であった。
実 施 例 19
UV遮断性試験(2):
実施例6〜9で製造した微粒子酸化亜鉛複合化高扁平セルロース粉体(製品6〜9)について、UV遮断能を実施例18と同様にして調べた。なお、比較としては、比較製品4を使用した。この結果を表2に示す。
表2に示したように、本発明の製品6は、微粒子酸化亜鉛を混合した高扁平セルロース粉体(比較製品4)に比べ、SPF値が約2倍以上高く、また、製品7〜9は約3倍以上高く、本発明の粉体はUV遮断能に優れている粉体であった。
実 施 例 20
色変化性試験:
実施例15および16並びに比較例6ないし8で調製した粉体について、その色変化性を試験した。
まず各粉体を、同じ重量の油分(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル)と、へらで十分に混合し、被験試料を調製した。この被験試料と、製造された粉体自体を、ガラスセルに充填した後、その色値(a値;赤み/b値;黄み)を、分光色差計SE−2000(日本電飾工業社製)で、それぞれ測定した。
これらの色値のうち、顔料自体のa値(a1)およびb値(b1)と、油分と混合した顔料のa値(a2)およびb値(b2)のそれぞれの差(ΔaおよびΔb)を求め、更にこの値から、下式で全体の色変化性を求めた。この色変化性を元に、下記基準により色変化性を評価した。この結果を表3に示す。
色変化性=√((Δa)+(Δb)
但し、Δaは、a1とa2の差を意味し、Δbはb1と
b2の差を意味する。
( 評価基準 )
色変化性 : 評 価
0以上1.5以下 : ◎
1.5を越え2.0以下 : ○
2.0を越え2.5以下 : △
2.5を越える〜 : ×
表3に示したように、本発明の製品15及び製品16は油分と混合しても色の変化が小さく優れたものであった。それに比べ、酸化チタン及び酸化鉄の混合量が同じであっても、粉砕助剤を用いていない比較製品6、ジメチルポリシロキサン処理セリサイトが母粉体である比較製品7、ジメチルポリシロキサン処理タルクが母粉体である比較製品8は、油分と混合した際に色の変化が大きく劣るものであった。
実 施 例 21
パウダーファンデーション(1):
実施例1から5で製造した微粒子酸化チタン複合化高扁平セルロース粉体(製品1〜5)を用い、表4の処方および下記方法で本発明化粧料1から5のパウダーファンデーションを調製した。このパウダーファンデーションについて、下記方法でUV遮断能、SPF値、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち、安定性(凝集物の有無)、および使用感(塗布時の滑らかさ)を調べた。なお、比較として、微粒子酸化チタン被覆マイカ(マイカ58.5%、酸化チタン40%、酸化鉄1.5%)(SPS−LTF テイカ社製)を利用したもの(比較化粧料1)および高扁平セルロース粉体と微粒子酸化チタンの混合物(比較製品3)を使用したもの(比較化粧料2)を用いた。この結果も表4に示す。
( 製造方法 )
成分1〜18をヘンシェルミキサーにて10分混合後、成分19〜23を添加し、5分攪拌する。その後、アトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕し、樹脂皿に充填し、パウダーファンデーションを得る。
( 試験方法 )
UV遮断能およびSPF値:
本発明化粧料1〜5、及び比較化粧料1、2で製造したパウダーファンデーションについて、そのUV遮断能を調べた。実験は、1mg/cmになるように、各粉体0.04gをトランスポアテープ(5cm×8cm)に均一に塗布し、300−450nmの領域のUV遮断能を、SPFアナライザー(三洋貿易社製)を用いて測定した。尚、評価は、以下の判定にて実施した。
評 価 内 容
◎ : SPFが25以上である。
○ : SPFが20以上、25未満である。
△ : SPFが15以上、20未満である。
× : SPFが15未満である。
「化粧膜の均一性」、「自然な仕上がり(粉白さのなさ)」、「化粧持
ち(付着性及び色変化のなさ)」および「使用感」:
化粧品評価専門パネル20名に本発明化粧料1〜5及び比較化粧料1、2のパウダーファンデーションを使用してもらい、「化粧膜の均一性」、「自然な仕上がり(粉白さのなさ)」、「化粧持ち(付着性及び色変化のなさ)」および「使用感」について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、サンプル毎に評点を付した。次いで、全パネルの評点の平均点から、以下の判定基準に従って各製品を判定した。なお、「使用感」は、塗布時のなめらかさで評価した。
評価基準;
(評 価) : ( 内 容 )
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
判定基準;
( 評点の平均点 ) : (判定)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.5以上3.5未満 : △(やや不良)
1.5未満 : ×(不良)
安定性(凝集物の有無):
安定性は、凝集物の有無で評価した。樹脂皿に成型した本発明化粧料1〜5及び比較化粧料1、2のパウダーファンデーションについて、化粧用スポンジを用いて、表面を20回塗擦後の表面状態を目視にて観察した。尚、評価は、以下の判定にて実施した。
評 価 内 容
◎ : 凝集物が観察されない。
○ : 凝集物が観察されるが、その量は少ない。
△ : 凝集物が観察され、その量は多い。
× : 大きな凝集物が観察され、その量は多い。
表4に示したように、本発明化粧料1〜5のパウダーファンデーションはSPF値が高く、UV遮断能に優れ、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち(付着性及び色変化のなさ)、安定性(凝集物の有無)、使用感(塗布時の滑らかさ)の全ての項目に優れるパウダーファンデーションであった。
それに対して、本発明化粧料1の製品1を従来の微粒子酸化チタン複合マイカに代えた比較化粧料1のパウダーファンデーションは粉体の凝集が見られ、化粧膜の均一性や自然な仕上がり等が劣るものであった。また、本発明化粧料1の製品1を比較製品3に代えた比較化粧料2のパウダーファンデーションはSPF値が低く、UV遮断能が劣り、使用感(塗布時の滑らかさ)等、全ての項目が劣るものであった。
実 施 例 22
パウダーファンデーション(2):
実施例6から9で製造した微粒子酸化亜鉛複合化高扁平セルロース粉体を用い、表5の処方および下記方法で本発明化粧料6から9のパウダーファンデーションを調製した。このパウダーファンデーションについて、実施例21と同様にしてUV遮断能、SPF値、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち、使用感、および安定性を調べた。なお、比較として、微粒子酸化亜鉛被覆マイカ/硫酸バリウム複合体(マイカ40%、酸化亜鉛50%、硫酸バリウム10%)(RONAFLAIR SHADELEAF A メルク社製)を利用したもの(比較化粧料3)および高扁平セルロース粉体と微粒子酸化亜鉛の混合物(比較製品4)を利用したもの(比較化粧料4)を用いた。この結果も表5に示す。
( 製造方法 )
成分1〜17をヘンシェルミキサーにて10分混合後、成分18〜22を添加し、5分攪拌する。その後、アトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕し、樹脂皿に充填し、パウダーファンデーションを得る。
表5に示したように、本発明化粧料6〜9のパウダーファンデーションはSPF値が高く、UV遮断能に優れ、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち、安定性(凝集物の有無)、使用感(塗布時の滑らかさ)の全ての項目に優れるパウダーファンデーションであった。
それに対して、本発明化粧料6の製品6を微粒子酸化亜鉛被覆マイカ/硫酸バリウム複合粉体に代えた比較化粧料3のパウダーファンデーションは粉体の凝集が見られ、化粧膜の均一性や自然な仕上がり等が劣るものであった。また、本発明化粧料6の製品6を比較製品4に代えた比較化粧料4のパウダーファンデーションはSPF値が低く、UV遮断能が劣り、使用感(塗布時の滑らかさ)等、全ての項目が劣るものであった。
実 施 例 23
パウダーファンデーション(3):
実施例10から13で製造した酸化チタン複合化高扁平セルロース粉体(製品10〜13)を用い、表6の処方および下記方法で本発明化粧料10から13のパウダーファンデーションを調製した。このパウダーファンデーションについて、下記方法で隠蔽性を、また実施例21と同様にして化粧膜の均一性、化粧持ちおよび使用感を調べた。なお、比較として、高扁平セルロース粉体と酸化チタンを別個に配合したもの(比較化粧料5、6)を用いた。この結果も表6に示す。
( 製造方法 )
成分1〜16をヘンシェルミキサーにて10分混合後、成分17〜19を添加し、2分攪拌する。その後、アトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕し、樹脂皿に充填し、パウダーファンデーションを得る。
( 試験方法 )
隠蔽性:
化粧品評価専門パネル20名に本発明化粧料10〜13及び比較化粧料5、6のパウダーファンデーションを使用してもらい、「隠蔽性」について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、サンプル毎に評点を付した。次いで、全パネルの評点の平均点から、以下の判定基準に従って各製品を判定した。
評価基準;
( 評 価 ): ( 内 容 )
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
判定基準;
( 評点の平均点 ) : ( 判 定 )
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.5以上3.5未満 : △(やや不良)
1.5未満 : ×(不良)
表6に示したように本発明化粧料10〜13のパウダーファンデーションは、化粧膜の均一性、隠蔽性、化粧持ち、使用感(塗布時の滑らかさ)の全ての項目に優れるパウダーファンデーションであった。
それに対して、本発明化粧料10とほぼ同じ質量の酸化チタンを処理をせずに他成分と混合配合した比較化粧料5は、酸化チタンの分散が悪く、化粧持ちが悪く、隠蔽性や使用感(塗布時の滑らかさ)も劣るものであった。また、酸化チタンを倍量配合した比較化粧料6では隠蔽性は出るものの、使用感(塗布時の滑らかさ)や化粧膜の均一性、化粧持ちが悪いものであった。
実 施 例 24
パウダーファンデーション(4):
実施例14から15で製造した酸化チタン・酸化鉄複合化高扁平セルロース粉体(製品14、15)を用い、表7の処方および下記方法で本発明化粧料14および15のパウダーファンデーションを調製した。このパウダーファンデーションについて、下記方法で発色性を、また実施例21と同様にして化粧膜の均一性、化粧持ちおよび使用感を調べた。
( 製造方法 )
成分1〜13をヘンシェルミキサーにて10分混合後、成分14〜16を添加し、3分攪拌する。その後、アトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕し、樹脂皿に充填し、パウダーファンデーションを得る。
( 試験方法 )
発色性:
化粧品評価専門パネル20名に本発明化粧料14〜15及び比較化粧料7、8のパウダーファンデーションを使用してもらい、その「発色性」について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、サンプル毎に評点を付した。次いで、全パネルの評点の平均点から、以下の判定基準に従って各製品を判定した。
評価基準;
( 評 価 ): ( 内 容 )
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
判定基準;
( 評点の平均点 ) : ( 判 定 )
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.5以上3.5未満 : △(やや不良)
1.5未満 : ×(不良)
表7に示したように本発明化粧料14及び15のパウダーファンデーションは、化粧膜の均一性、隠蔽性、化粧持ち、使用感(塗布時の滑らかさ)の全ての項目に優れるパウダーファンデーションであった。
それに対して、酸化チタンや酸化鉄をセルロース粉体と混合処理した混合物を配合した比較化粧料7及び8は発色性や化粧持ちが特に悪いものであった。
実 施 例 25
パウダーファンデーション(5):
実施例7で製造した微粒子酸化亜鉛複合化高扁平セルロース粉体(製品7)を用い、表8の処方および下記方法で本発明化粧料16のパウダーファンデーションを調製した。このパウダーファンデーションについて、下記方法でSPF値を、また実施例21と同様にしてUV遮断能、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち、安定性(凝集物の有無)、使用感(塗布時の滑らかさ)を調べた。なお、比較としては、比較例4の扁平セルロース粉末と微粒子酸化亜鉛混合物を使用した化粧料(比較化粧料9)用いた。この結果を表8に示す。
( 製造方法 )
A:成分1〜12をヘンシェルミキサーにて10分混合する。
B:Aに成分13〜18を添加し、4分混合する。
C:Bをアトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕す
る。
D:軽質流動パラフィン60部とC100部を混合し、樹脂皿に充填成
型後、70℃で乾燥させパウダーファンデーションを得る。
( 実測SPF値 )
日本化粧品工業連合会の定める「SPF測定法基準(2007年改訂版)」を基準とした、以下の方法により評価した。
まず、被験者を、FitzpatrickのスキンタイプI、II、IIIに該当する18歳以上60歳以下の健康な男女から10名選択した(ただし、問診を行い、光線過敏症を有する人や、皮膚の光感受性に関与するような薬物(抗炎症剤、降圧剤など)を服用する人を除いた)。また、被験部位としては、被験者の背部とし、色素沈着や母斑などがなく、ほぼ均一な皮膚色をしている部位を選択した。この被験部位の50cmに、被験試料を塗布した。塗布量は、2.00mg/cm±2.5%/cmとした。
上記、被験者の試験試料塗布部位に、キセノンアークソーラーシュミレーター(SOLAR LIGHT社製)を光源として用い、紫外線を照射した。このキセノンアークシュミレーターは、波長290〜400nmのUV−BおよびUV−A領域において、太陽光に近似した連続スペクトルを有するものである。また、波長290nm以下の紫外線は、フィルターを用い、可能な限り除去した。
紫外線を照射してから16〜24時間後に、十分に明るい部屋で、紫外線被照射部位の紅斑の発生を調べた。被照射部位の2/3以上の部位に、境界が明瞭な、僅かな紅斑を最初に惹起する最小の紫外線照射量を、最小紅斑量(MED)とした。被験試料塗布部と無塗布部でのMEDをそれぞれ用い、下式により各被験者のSPF値を求め、これを算術平均して実測SPF値とした。
SPF値 = MED(試料塗布部)/MED(試料無塗布部)
表8に示したように、本発明化粧料16のパウダーファンデーションは、比較化粧料9に比べSPF実測値が高くなり、UV遮断能に優れ、化粧膜の均一性、自然な仕上がり(粉白さのなさ)、化粧持ち(付着性及び色変化のなさ)、安定性(凝集物の有無)、使用感(塗布時の滑らかさ)の全ての項目に優れるパウダーファンデーションであった。
それに対して、本発明化粧料16の製品7をラウロイルリジン処理高扁平セルロース粉体/微粒子酸化亜鉛混合物に代えた比較化粧料9のパウダーファンデーションはSPF実測値及びUV遮断能がやや低く、さらに、使用感(塗布時の滑らかさ)等、全ての項目が劣るものであった。
実 施 例 26
パウダーファンデーション(6)
実施例14で調製した製品14および実施例15で調製した製品15の顔料を用い、下記表9に記載の組成により、下記方法でパウダーファンデーションを製造した(処方1〜3)。比較としては、特段処理をしない酸化鉄を用いたものを使用した(比較処方)。なお、本実施例での各処方での酸化鉄の総量は、組成1が比較処方と同量(100%)であり、組成2および3は、比較処方の80%である。
< 製造方法 >
A: 成分1〜13を、ヘンシェルミキサーにて10分間混合する。
B: Aに成分14〜20を添加し、5分間混合する。
C: Bをアトマイザー(1HP スクリーン径1.5mmφ)にて粉砕す
る。
D: 軽質流動パラフィン60部と、C100部を混合し、樹脂皿に充填
成型後、70℃で乾燥させ、パウダーファンデーションを得る。
得られた各組成について、「発色性」、「化粧持ち(色沈みのなさ)」、「化粧持ち(付着性)」を調べた。化粧持ち(付着性)については、実施例21と同様にして調べた。また、「発色性」については、上記製造方法により成型された状態の各パウダーファンデーションを、「化粧持ち(色沈みのなさ)」については、各パウダーファンデーションを上腕内側部上に塗布したものを、それぞれの外観色について、分光色差計SE−2000(日本電飾工業社製)を用い、aおよびb、あるいはL、aおよびbを測定し、下記のように計算することで評価した。この結果は表10に示す。
発 色 性:
各処方について、測定したそれぞれのaおよびbの値を、比較処方のaおよびbの値(asおよびbs)と比較し、その差(ΔaおよびΔb)を求めた。このΔaおよびΔbを、2乗して加えた後、その値を平方根で開き、その値を「発色性」の評価値とした。この評価値については、1以上が◎、0.5以上1未満を○、0.25以上0.5未満を△、0.25未満を×として評価した。
化粧持ち(色沈みのなさ):
塗布直後および塗布2時間後に、本発明処方および比較処方の外観の、L、aおよびbの値を求めた。各処方での塗布直後および塗布2時間後の測定値の差(ΔL0−2、Δa0−2およびΔb0−2)をそれぞれ2乗し、これらを足し合わせた後に、平方根で開いた。この値を「化粧持ち(色沈みのなさ)」の評価値とした。この評価値については、0以上1以下が◎、1を超え1.5以下を○、1.5を超え2以下を△、2を超えたものを×として評価した。
表10に示したように、実施例14の製品14を用いて、処方全体中に、比較処方と同質量の酸化鉄を配合した処方1は、比較処方に比べ、発色性が高まり、塗布2時間後の色沈みが小さく、付着性に優れるものであった。また、処方1から酸化鉄の配合量を減らして、酸化鉄の配合量を比較処方の80%にした処方2は、酸化鉄の配合量が比較処方より少ないにもかかわらず、比較処方よりも発色性に優れ、他の項目も優れていた。実施例15の製品15を使用し、処方2同様に酸化鉄の配合量を比較処方の80%にした処方3も、発色性が良好であり、他の項目も優れていた。
実 施 例 27
二層ローション:
以下に示す組成の二層ローションを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜3を混合する。
(2)(1)に成分4〜9を添加、均一に攪拌し、二層ローションを
得た。
得られた二層ローションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性に優れた二層ローションであった。
実 施 例 28
乳 液 :
以下に示す組成の乳液を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、成分15を添加後均一混合し、
乳液を得た。
得られた乳液は、乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能に優れた乳液であった。
実 施 例 29
クリーム:
以下に示す組成のクリームを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜13を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、クリームを得た。
得られたクリームは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能に優れたクリームであった。
実 施 例 30
美 容 液 :
以下に示す組成の美容液を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜10を常温にて混合溶解し、攪拌しながら美容液を得た。
得られた美容液は安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能に優れた美容液であった。
実 施 例 31
パ ッ ク :
以下に示す組成のパックを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜4を80℃にて均一に混合する。
(2)成分5〜12を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、パックを得た。
得られたパックは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性に優れたパックであった。
実 施 例 32
洗 顔 料 :
以下に示す組成の洗顔料を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に混合する。
(2)成分8〜11を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、中和する。
(4)(3)に成分12を添加し、均一に混合する。
(5)(4)を攪拌しながら冷却し、洗顔料を得た。
得られた洗顔料は滑らかな使用感に優れた洗顔料であった。
実 施 例 33
クレンジングクリーム:
以下に示す組成のクレンジングクリームを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜8を80℃にて均一に混合する。
(2)成分9〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、クレンジングクリームを得た。
得られたクレンジングクリームは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたクレンジングクリームであった。
実 施 例 34
ヘアワックス:
以下に示す組成のヘアワックスを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜3を80℃にて均一に混合する。
(2)成分4〜8を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分9〜16を添加後、攪拌しながら冷却し、
ヘアワックスを得た。
得られたヘアワックスは乳化安定性、整髪性に優れ、滑らかな使用感、UV遮断能に優れたヘアワックスであった。
実 施 例 35
油性アイライナー:
以下に示す組成の油性アイライナーを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜4を100℃に加温し、均一混合する。
(2)成分5〜9を80℃に加温し、均一混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一に混合する。
(4)(3)をローラーにて処理し、油性アイライナーを得た。
得られた油性アイライナーは滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れた油性アイライナーであった。
実 施 例 36
水性アイライナー:
以下に示す組成の水性アイライナーを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5をローラーにて均一に分散する。
(2)成分6〜10を均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加、均一に混合し、水性アイライナーを得た。
得られた水性アイライナーは滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れた水性アイライナーであった。
実 施 例 37
アイブロウ:
以下に示す組成のアイブロウを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜4を均一に混合する。
(2)成分5〜10をローラーにて処理する。
(3)(1)に(2)、成分11、12を添加後、均一に混合し、
アイブロウを得た。
得られたアイブロウは滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れたアイブロウであった。
実 施 例 38
O/W型マスカラ:
以下に示す組成のO/W型マスカラを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜8を80℃にて均一に混合し、ローラー処理する。
(2)成分9〜14を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)を冷却し、マスカラ(O/W)を得た。
得られたO/W型マスカラは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れたO/W型マスカラであった。
実 施 例 39
非水系マスカラ:
以下に示す組成の非水系マスカラを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5を110℃に加温する。
(2)(1)に成分6〜9を添加混合する。
(3)(2)に成分10〜13を添加混合する。
(4)(3)をローラーにて処理し、非水系マスカラを得た。
得られた非水系マスカラは滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れた非水系マスカラであった。
実 施 例 40
スティック状口紅:
以下に示す組成のスティック状口紅を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7を100℃にて均一に溶解混合する。
(2)(1)に成分8〜13を添加し、均一に混合する。
(3)(2)を容器に流し込み、冷却してスティック状口紅を得た。
得られたスティック状口紅は滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れた口紅であった。
実 施 例 41
リキッドルージュ:
以下に示す組成のリキッドルージュを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5を100℃にて均一に溶解混合する。
(2)(1)に成分6〜12を添加し、均一に混合する。
(3)(2)を容器に流し込み、冷却してリキッドルージュを得た。
得られたリキッドルージュは滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れたリキッドルージュであった。
実 施 例 42
O/W型ファンデーション:
以下に示す組成のO/W型ファンデーションを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜8をローラーにて均一に分散する。
(2)成分9〜12を均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加し、均一に混合する。
(4)成分13〜19を80℃にて混合溶解する。
(5)(3)に(4)を80℃にて添加し、乳化する。
(6)(5)を冷却し、成分20を添加し、O/W型ファンデーションを
得た。
得られたO/W型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、隠蔽性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたO/W型ファンデーションであった。
実 施 例 43
W/O型ファンデーション:
以下に示す組成のW/O型ファンデーションを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜3を均一に混合する。
(2)成分4〜11をローラーにて均一に分散する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一混合する。
(4)(3)に成分12〜15を添加、乳化し、W/O型ファンデーショ
ンを得た。
得られたW/O型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、隠蔽性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたW/O型ファンデーションであった。
実 施 例 44
O/W型アイカラー:
以下に示す組成のO/W型アイカラーを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5を80℃にて均一に混合する。
(2)(1)に成分6〜8を添加し、乳化する。
(3)成分9〜14をローラーにて均一に分散する。
(4)(2)に(3)、成分15を添加し、O/W型アイカラーを得た。
得られたO/W型アイカラーは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、発色性、化粧持続効果に優れたO/W型アイカラーであった。
実 施 例 45
油性固型ファンデーション:
以下に示す組成の油性固型ファンデーションを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分7〜13を90℃にて加熱溶解する。
(2)(1)に成分1〜6を添加し、ローラーにて均一に分散する。
(3)(2)に成分14を添加し、80℃にて溶解後、金皿に充填し、
油性固型ファンデーションを得た。
得られた油性固型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感で、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果にも優れた油性固型ファンデーションであった。
実 施 例 46
スティック状コンシーラー:
以下に示す組成のスティック状コンシーラーを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5を90℃にて加熱溶解する。
(2)(1)に成分6〜12を添加し、ローラーにて均一に分散する。
(3)(2)に成分13を添加し、80℃にて溶解後、容器に充填し、
スティック状コンシーラーを得た。
得られたスティック状コンシーラーは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、隠蔽性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたスティック状コンシーラーであった。
実 施 例 47
ボディミルク:
以下に示す組成のボディミルクを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7を80℃にて均一に溶解する。
(2)成分8〜16を80℃にて均一に溶解する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分17を添加、均一混合後、攪拌冷却し、
ボディミルクを得た。
得られたボディミルクは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたボディミルクであった。
実 施 例 48
コンディショナー:
以下に示す組成のコンディショナーを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5を80℃にて均一に混合する。
(2)成分6〜9を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分10を添加、均一混合後、攪拌冷却し、
コンディショナーを得た。
得られたコンディショナーは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたコンディショナーであった。
実 施 例 49
ヘアパック:
以下に示す組成のヘアパックを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜6を80℃にて均一に混合する。
(2)成分7〜9を80℃に均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分10を添加、均一混合後、攪拌冷却し、
ヘアパックを得た。
得られたヘアパックは乳化安定性に優れ、滑らかな使用感に優れたヘアパックであった。
実 施 例 50
W/O型日焼け止め料:
以下に示す組成の日焼け止め料を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5をローラーにて均一に分散する。
(2)(1)に成分6〜9を添加し、均一に混合する。
(3)(2)に成分10〜14を添加、乳化し、W/O型日焼け止め料を
得た。
得られたW/O型日焼け止め料は粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れた日焼け止め料であった。
実 施 例 51
マニキュア:
以下に示す組成のマニキュアを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜9を均一に混合し、マニキュアを得た。
得られたマニキュアは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、化粧持続効果に優れたマニキュアであった。
実 施 例 52
化粧下地:
以下に示す組成の化粧下地を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜4を80℃にて均一に溶解する。
(2)成分5〜12を80℃にて均一に溶解する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)に成分13〜14を添加混合、冷却し、化粧下地を得た。
得られた化粧下地は乳化安定性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れた下地であった。
実 施 例 53
白 粉 :
以下に示す組成の白粉を下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜5、成分8〜10を均一に混合する。
(2)(1)に成分6、7を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕し、白粉を得た。
得られた白粉は粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れた白粉であった。
実 施 例 54
固形粉末型ファンデーション:
以下に示す組成の固形粉末型ファンデーションを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜7、成分11〜13を均一に混合する。
(2)(1)に成分8〜10を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型ファンデーションを得た。
得られた固形粉末型ファンデーションは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたファンデーションであった。
実 施 例 55
固形粉末型チーク:
以下に示す組成の固形粉末型チークを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜4、成分7〜9を均一に混合する。
(2)(1)に成分5、6を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型チークを得た。
得られた固形粉末型チークは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、UV遮断能、化粧持続効果に優れたチークであった。
実 施 例 56
固形粉末型アイシャドウ:
以下に示す組成の固形粉末型アイシャドウを下記の方法により製造した。
( 製 法 )
(1)成分1〜6、成分10〜12を均一に混合する。
(2)(1)に成分7〜9を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型ファンデーションを得た。
得られた固形粉末型アイシャドウは粉体分散性に優れ、滑らかな使用感、化粧膜の均一性、発色性、化粧持続効果に優れたファンデーションであった。
本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、基材のセルロース自体が有機物であり、しかも扁平であるとともに、その表面が極めて微細な金属酸化物粒子で複合化されているため、従来の扁平な無機物であるタルクやセリサイトを金属酸化物で複合化した粉体と比べ、付着性が高く、優れた使用感があるとともに、金属酸化物によるUV遮断能や、発色力も優れたものである。
従って、本発明の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体は、多くの化粧料に利用できるが、特にその効果が発現しやすい化粧料としては、パウダーファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅、粉白粉等の粉体成分と油性成分とを含有する化粧料を挙げることができる。これらの化粧料の中でもプレス充填された化粧料が好ましく、特にパウダーファンデーションおよびアイシャドウが好ましい。本発明の化粧料をパウダーファンデーションおよびアイシャドウとした場合には、粉っぽさが無く、ウェット感、肌への付着力がよく、その結果、肌と自然に馴染み、ムラ、ヨレ、色のくすみ、浮きなどの無い、化粧持ちの良いものとなる。

Claims (20)

  1. セルロース系物質と、粉砕助剤と、金属酸化物とを機械的に粉砕処理することにより得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  2. 平均粒径が1〜50μm、平均厚さが0.1〜10μm、かつ扁平度が4〜200である請求項1記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  3. 全体中の金属酸化物の量が5〜50質量%である請求項1または2記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  4. 全体中の粉砕助剤の量が0.5〜5質量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  5. 機械的な粉砕処理を遊星型ボールミルで行う請求項1ないし4のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  6. セルロース系物質が、木材を起源とする繊維状もしくは粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状もしくは粉末状の木綿またはリンター繊維並びにそれらを精製した繊維状または粉末状のものからなる群から選ばれるセルロース系物質である請求項1ないし5のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  7. 粉砕助剤が、両親媒性物質、アミノ酸類および脂肪酸類よりなる群より選ばれるものである請求項1ないし6のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  8. 両親媒性物質が、リン脂質、セラミド、コレステロールもしくはその誘導体およびフィトステロールもしくはその誘導体からなる群から選ばれるものである請求項7記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  9. アミノ酸類が、N−アシルアミノ酸、テアニンからなる群から選ばれるものである請求項7記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  10. 脂肪酸類が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびその塩からなる群から選ばれるものである請求項7記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  11. 金属酸化物が、酸化鉄、酸化チタンおよび酸化亜鉛よりなる群から選ばれる化合物である請求項1ないし10のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  12. 複合化された金属酸化物の平均粒径が、10〜100nmである請求項1ないし11のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  13. 複合化された金属酸化物の平均粒径が、100nmを超え1000nm以下である請求項1ないし11のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体を含有する化粧料。
  15. 粉体化粧料である請求項14に記載の化粧料。
  16. ファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅、粉白粉、日焼け止め料または化粧下地である請求項14または15に記載の化粧料。
  17. セルロース系物質に、粉砕助剤および金属酸化物を添加して混合物とし、この混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造方法。
  18. 金属酸化物の添加量が、全体中5〜50質量%である請求項17記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造方法。
  19. 粉砕助剤の添加量が、全体中0.5〜5質量%である請求項17または18記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造方法。
  20. 機械的な粉砕処理を、遊星型ボールミルで行う請求項17ないし19のいずれかに記載の金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体の製造方法。
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