JP5959925B2 - 固体化粧料 - Google Patents

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本発明は、固体化粧料に関する。
固形化粧料としては、例えば特許文献1−3に記載されたものがある。
特許文献1には、多孔質粉体を含む特定の粉体と油分とを特定の配合量で含有し、加熱しても流動性を帯びない固形化粧料が記載されている。この固形化粧料によれば、肌上でののびが良好で、しかも毛穴や小じわ等を目立たなくすることができ、更に化粧持ちにも優れると特許文献1には記載されている。
特許文献2には、特定量の多孔質無機粉体を含む粉体成分と、特定量の保湿成分を含む比較的少量の油分とを組み合わせた固形粉末状化粧料が記載されている。この固形粉末化粧料によれば、かさつきやべたつきがなく、肌にしっとり感だけでなくサラサラ感も付与できると特許文献2には記載されている。
特許文献3には、粉体40〜75質量%と、1気圧、25℃の条件下で流動性を有する油性成分20〜50質量%とを含有する、実質的なファニキュラー領域の化粧料が記載されている。
特開平9−278627号公報 特開2001−158717号公報 特開2006−1883号公報
しかしながら、上記文献記載の技術には、肌に塗布したときに、カバー力に優れ、かつ、つや感とともにハリ感のある印象を与える仕上がりを得るという点で改善の余地があった。
本発明者らは、粒径の異なる複数種類の粉体と油分とを適度に配合させた化粧料を肌に塗布することにより、大域的には、平滑性が高く連続的な塗布膜が形成できるため適度なカバー力を実現でき、局所的には、肌表面に微細な凹凸構造を形成させて適度な光沢が得られ、ハリ感のある印象が与えられることを見出した。
すなわち、本発明は、
油分と、
第一の粉体に、前記第一の粉体よりも粒径の小さい複数の第二の粉体が付着してなる複合粉体と、
を含有し、
前記油分の含有量が、全組成中に25質量%以上40質量%以下であり、
前記複合粉体が凹凸表面を有し、
前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上4以下であり、
組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下である、固形化粧料を提供するものである。
本発明によれば、肌に塗布したときに、適度なつや感を得ることができ、かつ、適度なカバー力を付与して、ハリ感のある印象を与えることができる。
実施例に係る固形化粧料の塗膜状態を観察した図である。 比較例に係る化粧料の塗膜状態を観察した図である。 比較例に係る化粧料の塗膜状態を観察した図である。
<固形化粧料>
本発明の固形化粧料は、油分と、第一の粉体に複数の第二の粉体が付着してなる複合粉体を含有する。第二の粉体は、第一の粉体よりも粒径の小さいものを用いる。ここで、「付着」とは、第一の粉体と第二の粉体とが結合していることをいい、特に第二の粉体が油分を介して第一の粉体に付着していることが好ましい。これにより、第一の粉体の表面に第二の粉体による凹凸が形成され、凹凸表面を有する複合粉体が形成されることとなる。
固形化粧料中、第一の粉体上で、複数の第二の粉体が油分を介して連結していることが好ましい。特に、複合粉体は、第一の粉体及び第二の粉体が油分とともに液架橋していることが好ましい。こうすることにより、第一の粉体の表面が第二の粉体で被覆した複合粉体を形成させることができる。本発明の固形化粧料中の第二の粉体に対する第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)を1以上4以下とすることで、第二の粉体が凹凸表面を形成するように均一に付着する。第二の粉体が凹凸表面を形成するように付着していることで、油分と粉体が互いに連続相となってファニキュラー相が形成されると推察される。本発明の固形化粧料中の第二の粉体に対する第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上3以下であることが好ましい。この範囲であると、第一粉体の表面で、複数の第二の粉体が油分を介して連結するともに、第二粉体が相互に連なって均一に付着して、一見して第二の粉体と油分による凹凸が形成された状態ができる。このような状態では、油分と粉体が互いに連続相となるファニキュラー相が形成されているので、油分を介して粉体同士の付着が最も強くなると考えられる。この現象を利用して、第一の粉体と第二の粉体との割合を最適に配合することにより第一粉体の表面に第二の粉体を均一に付着させることが可能となる。
なお、固形化粧料中の複合粉体の構造は、本発明の固形化粧料の塗布膜をウレタン樹脂上に形成させて走査型電子顕微鏡(SEM)により観察することができ、例えば、エリオニクス社製ERA−8900FEを用いて観察することができる。
油分の含有量の下限は、固形化粧料全体に対して、25質量%以上であるが、肌に平滑性が高く連続的な塗布膜を形成させるという観点から、28質量%以上であることが好ましい。また、油分の含有量の上限は、固形化粧料全体に対して、40質量%以下であるが、凹凸表面を有する複合粉体を形成させるという観点から39質量%以下であることが好ましい。
本発明に用いられる油分としては、通常の化粧料に用いられる25℃で固型又は半固型の油脂、液状の油剤であり、例えば流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;ヒマシ油、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、タートル油、アーモンド油、サフラワー油、アボガド油、ラノリン等の動植物油;ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸等の脂肪酸;ミリスチン酸イソステアリル、ノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、メタクリル酸ステアリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル、オクチルドデシル)、パラメトキシ桂皮酸オクチル等のエステル油;セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール等の高級アルコール;固形パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類;アルキル変性シリコーンワックス、揮発性鎖状シリコーン油、揮発性環状シリコーン油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン系油剤;パーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーン等のフッ素系油剤等が挙げられ、更にはグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、油溶性植物抽出物、卵黄レシチン、大豆レシチン等のリン脂質、スフィンゴ脂質、セラミド、セラミド類似構造物質(特開昭62−228048号公報等)、コレステロール、コレステリルエステル、コレステリルイソステアレート等の細胞間脂質の他合成高分子、醗酵代謝物、生体抽出物、ステロイド化合物、蛋白質、コラーゲン、キチンなどの保湿剤が挙げられる。
これらの油分は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このような油分とは、凹凸表面を有する複合粉体を形成させ、つや感とともにハリ感を付与するとの点から、25℃で液状の油分を用いること、または組成物中の油分を混合した際に液状(25℃)であることが好ましい。特に、エステル油とシリコーン系油剤との組み合わせが好ましく、ジメチルポリシロキサンとエステル油との組み合わせがより好ましい。
第一の粉体の形状は特に制限されず、板状、球状、針状、紡錘状、不定形等のいずれでもよいが、より平滑な塗布膜を形成しつつ、第二の粉体を付着させて凹凸面を有する複合粉体を形成する観点から、板状が好ましい。また、第一の粉体として多孔質を含んでいてもよいし、含まなくても良い。
第一の粉体の体積平均粒径は、5μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上80μm以下であることがより好ましい。下限を5μm以上とすることで、第二の粉体を十分に付着させることができ、上限を100μm以下とすることで、平滑な塗布膜を形成させることができる。第一の粉体が板状である場合、厚さは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.8μm以下である。
なお、本発明において第一の粉体の体積平均粒径とは、測定粒子の体積相当球の径の平均値を示す。また、第一の粉体の体積平均粒径、及び、板状の第一の粉体の厚みは、レーザー回折法により、エタノールを分散媒として使用して求めた値である。
第一の粉体の含有量は、第二の粉体とともに複合粉体を形成し、より適度な光沢を得ることができるという観点から、固形化粧料全体に対して、30質量%以上が好ましく、35質量%以上がより好ましく、油分とともに平滑な塗布膜を形成し、より適度なカバー力を得ることができるという観点から、固形化粧料全体に対して、60質量%以下であることが好ましく、55質量%以下であることがより好ましい。
第一の粉体としては、マイカ、合成マイカ、タルク、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、セリサイト、及びシリカ等の無機粉体、及びポリメチルシルセスキオキサン、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、メタクリル酸メチルクロスポリマー、セルロースパウダー、アクリル酸アルキルコポリマー等の各種樹脂粉体等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、マイカ、タルク、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、及びシリカからなる群から選択されることがより好ましい。
このうち、シリカとして、体積平均粒径が5μm以上30μm以下、比表面積が200〜900m/gの多孔質シリカを含んでもよい。なお、本発明において比表面積は、BET法により測定して求めた値である。多孔質シリカの含有量は、本発明の固形化粧料全体に対して0.1質量%以上15質量%以下であることが、べたつきがなく、しっとり感とさらさら感が得られ、粉っぽくならず密着感にも優れた仕上がりを得る点で好ましい。
さらに、第一の粉体にパール顔料を含むことが、カバー力に優れ、かつ、つや感とともにハリ感のある印象を与える仕上がりを得るという点で好ましい。パール顔料としては、化粧料で一般的に使用される光輝性を有する顔料を用いることができる。パール顔料には、例えば、魚鱗箔、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、中空板状酸化チタン、板状酸化鉄(MIO)、アルミニウムフレーク、ステンレスフレーク、真珠殻、金箔、金蒸着樹脂フィルム、金属蒸着樹脂フィルム、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、酸化チタン被覆着色雲母、低次酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆合成雲母、酸化チタン被覆板状シリカ、酸化鉄被覆雲母、酸化チタン被覆板状アルミナ等が挙げられる。
パール顔料の含有量は、仕上がりのツヤに優れるという観点から、第一の粉体の全体に対して5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、また80質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。
本発明の固形化粧料に用いられるパール顔料としては、特定の光学特性を有し、外観色が白色のものがより好ましく用いられる。具体的には、L表色系で規定する色相角hが90°〜−90°である干渉パール顔料が特に好ましい。
ここで、上記で示す色相角hは、具体的には以下に方法で測定することができる。すなわち、まず、本発明の固形化粧料に用いられるパール顔料を、黒色の人工皮革上に、8mg/100cmとなるようにとり、スポンジを使用して、人工皮革上に軽くこするようにして均一に塗布する。これを、変角測色計、例えば、変角分光測定システム(村上色彩研究所製、GCMS−4)を用い、入射光角45°、受光角45°で測定する。このときの2つの反射光を、CIE1976L表色系で規定する色彩値、すなわち、色相角hを求めるものである。
また、このパール顔料の色相角hは、70°〜−70°の赤から紫色である場合に、効果的にハリ感を演出することもできるので好ましい。
パール顔料の体積平均粒径は、5μm以上50μm以下であるのが、仕上がりがバランスの取れたつやと感とハリ感のある印象を与えるので好ましい。
このような色相角を有する干渉パール顔料の市販品としては、Flamenco Summit Red(BASF社製、赤色干渉パール)やTimiron Splendid Violet(MERCK社製、紫色干渉パール)が使用できる。
本発明の固形化粧料の第一の粉体にこうした干渉パール顔料を加えることで、より効果的にハリ感を演出することができる。干渉パールの含有量は、上記パールの全量であっても、一部であってもよい。特に、つや感とハリ感のバランスから、第一の粉体の全体に対して5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上であり、また80質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。
第一の粉体は、その表面を疎水化処理して用いてもよい。疎水化処理法としては、例えば、粉体表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用し、エステル化やエーテル化を起こさせて顔料を親油的にする油脂処理法;脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用いた金属石鹸処理法;ジメチルポリシロキサン又はメチル水素ポリシロキサンを用いたシリコーン処理法;パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられる。
第二の粉体の形状も特に制限されず、板状、球状、楕円状、針状、紡錘状、不定形等のいずれでもよいが、第一の粉体の表面に適度に付着して凹凸面を有する複合粉体を形成する観点から、球状、楕円状又は針状が好ましい。
第二の粉体が球状又は楕円状である場合、油分を介して数珠状に連結していることが好ましい。この場合、第二の粉体による数珠状の連結体が第一の粉体を被覆して複合粉体が形成されていると、より好ましい。
また、第二の粉体が針状である場合、油分を介して糸状又は網目状に連結していることが好ましい。この場合、第二の粉体による糸状又は網目状の連結体が第一の粉体を被覆して複合粉体が形成されていると、より好ましい。
また、本発明の固形化粧料では、数珠状の第二の粉体及び糸状又は網目状の第二の粉体の両方が第一の粉体を被覆していてもよい。
第二の粉体の体積平均粒径は、第一の粉体の体積平均粒径よりも小さいものであれば特に限定されないが、第一の粉体の表面に凹凸を形成させることができるという観点から、0.001μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.002μm以上であり、平滑な塗布膜を形成させることができるという観点から、1μm以下が好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。
なお、本発明において第二の粉体の体積平均粒径とは、測定粒子の体積相当球の径の平均値を示し、レーザー散乱法により、エタノールを分散媒として使用して求めた値である。
具体的には、第二の粉体は、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ型等)、酸化アルミニウム、及び、酸化亜鉛からなる群から選択される無機顔料であることが好ましい。これらの粉体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の固形化粧料には、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、ベンガラ、酸化鉄(黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化鉄/酸化チタン焼結物)、カドミウムレッド、モリブデンレッド、酸化セリウム、ビスマスバナジウムイエロー、黄鉛、カドミウムイエロー等の着色顔料を第二の粉体として含むことができる。
第二の粉体もまた、その表面を疎水化処理して用いてもよい。疎水化処理法としては、第一の粉体と同様な疎水化処理を行うことができ、油脂処理法、金属石鹸処理法、シリコーン処理法、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられる。
第二の粉体の含有量は、第一の粉体とともに複合粉体を形成し、より適度な光沢を得ることができるという観点から、固形化粧料全体に対して、10質量%以上が好ましく、より好ましくは15質量%以上であり、第一の粉体及び油分とともに平滑な塗布膜を形成し、より適度なカバー力を得ることができるという観点から、固形化粧料全体に対して、35質量%以下が好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
本発明の粉体全量(第一の粉体及び第二の粉体の合計量)の吸油量は60mL/100g以上80mL/100g以下となるようにするのが良い。特に、第二の粉体が凹凸表面を形成するように均一に付着することで化粧料を肌に塗布したときに、つや感とカバー力をバランスよく付与することができるので、63mL/100g以上75mL/100g以下であるとより好ましい。なお、本明細書において、吸油量の測定には、標準油分として、ジメチルポリシロキサン(6cs)を用い、JIS K6217−4(ゴム用カーボンブラック−基本特性−オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む))に準じて測定することができる。
本発明の固形化粧料には、前述の必須成分以外に、紫外線防止剤、防腐剤、香料、植物抽出物、酸化防止剤等を配合することもできる。
本発明の固形化粧料の吸油量は、1.5mL/100g以上4mL/100g以下であるが、1.6mL/100g以上3.5ml/100g以下であることが好ましい。固形化粧料の吸油量をこの範囲とすることにより、油分(油剤)と粉体により連続相を形成するファニキュラー相を保つことができ、その結果、適度な光沢と適度なカバー力を付与することができる。固形化粧料の吸油量も、前述のように、標準油分としてジメチルポリシロキサン(6cs)を用い、JIS K6217−4(ゴム用カーボンブラック−基本特性−オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む))に準じて測定することができる。
また、本発明の固形化粧料中の油分の含有量は、粉体成分の吸油量の35質量%以上80質量%以下であることが好ましく、40質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
なお、ここでいう粉体成分とは、上記第一の粉体及び第二の粉体のほか、任意成分として含まれる他の粉体も含むものである。粉体成分の吸油量は、個々の粉体について測定してもよいし、すべての粉体を混合した粉体混合物について測定してもよい。測定条件は、前述した吸油量の測定条件と同じである。
本発明の固形化粧料は、粉体相及び油性相がいずれも連続相となるファニキュラー領域の化粧料であり、具体的な性状はゲル状粉体である。ファニキュラー領域の化粧料は、特許文献3にも記載されるとおり、製造が困難であり、粉体相と油性相との組成比のわずかなずれにより、ペンデュラー領域(粉体相が連続相であり油相が不連続相である)やスラリー領域(粉体相が不連続相となり油相が連続相である)に移相することが課題となる。
一方、本発明者らの知見によれば、ファニキュラー領域の化粧料は、スラリー領域にある油性化粧料と同様な高い光沢が得ることができ、かつ、ペンデュラー領域にある粉体化粧料やスラリー領域の油性化粧料よりもすぐれたカバー力が得られる。
本発明では、粒径の異なる複数種類の粉体と油分とを適度に配合させるため、ファニキュラー領域を取り得る領域を広くすることができる。したがって、製造工程において粉体相と油性相との組成比がわずかにずれた場合でも、ファニキュラー領域を維持できる固形化粧料とすることができる。そのため、本発明によれば、適度な光沢と適度なカバー力とを両立して実現することができ、ハリ感のある印象を与える固形化粧料が実現可能となる。
<製造方法>
本発明の固形化粧料は、溶解、粉体分散、混合等通常の製法に従って製造することができるが、例えば、以下の手順で製造することができる。
まず、第一の粉体と第二の粉体とを混合する。このとき、攪拌しながら混合することが好ましく、ハンマーミルなどの粉砕器で粉砕するとより好ましい。
第一の粉体及び第二の粉体を粉砕混合して得られた粉体相は、つや感とカバー力をバランスよく付与するために、吸油量が60mL/100g以上80mL/100g以下であると好ましく、63mL/100g以上75mL/100g以下であるとより好ましい。粉体相の吸油量の測定は、前述した吸油量の測定条件と同じである。
ついで、第一の粉体と前記第二の粉体との混合物に油分を添加し、混合する。このとき、ダブルプラネタリーミキサーやヘンシェルミキサーなどを用いると好ましい。添加する油分は、液状状態として添加することが好ましく、70℃以上90℃以下に加熱されるとより好ましい。二種以上の油分を用いるときは、あらかじめ混合しておくことが好ましい。油分は、徐々に添加しながら粉体相と混練することが好ましく、加熱混練することがより好ましい。例えば、全油分の60質量%以上85質量%以下、より好ましくは70質量%以上80質量%以下を徐々に添加しながら混練し、その後、組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下になるように調整しながら油分の残部を徐々に添加する方法をとることもできる。粉体相と油分とを混練する際の温度は、例えば、50〜70℃にすることが好ましい。こうすることで、第一の粉体に、複数の第二の粉体が付着した凹凸表面を有する複合粉体を含有する粘土状組成物を形成することができる。
その後、得られた粘土状組成物を圧縮成形して、固形化粧料を得る。例えば、ファンデーション、コンシーラー、化粧下地、ハイライト等のメイクアップ化粧料に成形することができる。圧縮成型時の温度は、粉体と油分を混練する温度より低いことが好ましく、特に20℃以上50℃以下、更に30℃以上40℃以下とすると、化粧料中の油分が分離せずに、油性感がなく、しっとり感が得られるので好ましい。
<化粧方法>
本発明の化粧方法は、このようにして得られた固形化粧料を肌に塗布することにより、肌にハリ感を付与するものである。固形化粧料中の第一の粉体は、L表色系で規定する色相角hが90°〜−90°のパール顔料を含有することが好ましく、このパール顔料の含有量は、好ましくは、第一の粉体全体に対して10質量%以上65質量%以下であることが好ましい。こうした固形化粧料を肌に塗布することで、自然老化や光老化の進んだ肌や疲労した肌に対してハリ感を与えて、若々しく健康的な化粧効果を発揮させることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の組成物、製造方法、或いは用途を開示する。
<1>油分と、第一の粉体に、前記第一の粉体よりも粒径の小さい複数の第二の粉体が付着してなる複合粉体と、を含有し、前記油分の含有量が、全組成中に25質量%以上40質量%以下であり、前記複合粉体が凹凸表面を有し、前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上4以下であり、組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下である、固形化粧料である。
<2>複数の前記第二の粉体が、前記油分を介して連結しており、連結した前記第二の粉体が、前記第一の粉体の表面を被覆して前記複合粉体をなす、前記<1>に記載の固形化粧料。
<3>前記複合粉体は、体積平均粒径が5μm以上、100μm以下であって、好ましくは80μm以下の前記第一の粉体と、体積平均粒径が0.001μm以上であって、好ましくは0.002μm以上、1μm以下であって、好ましくは0.8μm以下の前記第二の粉体と、から形成されている、<1>又は<2>に記載の固形化粧料。
<4>前記第一の粉体の含有量は、全組成中に30質量%以上であって、好ましくは35質量%以上であり、60質量%以下であって、好ましくは55質量%以下であり、前記第二の粉体の含有量は、全組成中に10質量%以上であって、好ましくは15質量%以上であり、35質量%以下であって、好ましくは30質量%以下である前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の固形化粧料。
<5>前記第一の粉体が、マイカ、タルク、窒化ホウ素、酸化アルミニウム及びシリカからなる群から選択される粉体である、<1>〜<4>いずれか1に記載の固形化粧料。
<6>前記第一の粉体として、パール顔料を含み、前記パール顔料は、L表色系で規定する色相角hが90°〜−90°である、<1>〜<5>いずれか1に記載の固形化粧料。
<7>前記油分の含有量が、全組成中に28質量%以上39質量%以下である、<1>〜<6>いずれか1に記載の固形化粧料。
<8>前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上3以下である、<1>〜<7>いずれか1に記載の固形化粧料。
<9>組成全体の吸油量が1.6mL/100g以上、3.5mL/100g以下である、<1>〜<8>いずれか1に記載の固形化粧料。
<10>前記第一の粉体が板状であり、前記第一の粉体の厚さが0.01μm以上であって、好ましくは0.05μm以上であり、1μm以下であって、好ましくは0.8μm以下である、<1>〜<9>いずれか1に記載の固形化粧料。
<11>第一の粉体として多孔質粉体を含まない、<1>〜<10>いずれか1に記載の固形化粧料。
<12>第一の粉体として多孔質シリカを含み、多孔質シリカの含有量は、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上15質量%以下である、<1>〜<10>いずれか1に記載の固形化粧料。
<13>第一の粉体として干渉パール顔料を含み、前記干渉パール顔料の含有量は、第一の粉体全体に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは65質量%以下である、<1>〜<12>いずれか1に記載の固形化粧料。
<14>第二の粉体が球状、楕円状又は針状である、<1>〜<13>いずれか1に記載の固形化粧料。
<15>前記<1>〜<14>のいずれか1記載の固形化粧料の製造方法。
<16>前記<1>〜<14>のいずれか1記載の固形化粧料を肌に塗布することにより、肌にハリ感を付与する化粧方法。
実施例1〜8、比較例1〜4
表1に示す組成の固形ファンデーションを製造し、肌に塗布して専門パネラー10名による評価を行った。成分(1)〜(11)には下記のものを使用した。
(1)体積平均粒径10μm。サンスフェアH−122K−C1(AGCエスアイテック社製)、比表面積413m/g。
(2)体積平均粒径25μm。マイカ FA−450(ヤマグチマイカ社製)をメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−99、信越化学工業社製)にて被覆したもの(被覆率3%)。
(3)体積平均粒径5〜20μm。マツモトマイクロスフェアーM−305(松本油脂製薬社製)。
(4)体積平均粒径10μm。Timiron Supersheen MP−1001(MERCK社製)、板状雲母チタン。
(5)体積平均粒径22μm。赤干渉パール(h=25°)Flamenco Summit Red(BASF社製)。
(6)体積平均粒径0.25μm。酸化チタンCR−50(石原産業社製)をメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−99、信越化学工業社製)にて被覆したもの(被覆率5%)。
(7)体積平均粒径0.7μm。マイクロマリモ(テイカ(株)社製)、アナタース形の微粒子酸化チタンの集合体。
(8)体積平均粒径0.40μm。ベンガラ七宝(森下弁柄工業社製)をメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−99、信越化学工業社製)にて被覆したもの(被覆率5%)。
(9)体積平均粒径0.50μm。黄酸化鉄LLXLO(チタン工業社製)をメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−99、信越化学工業社製)にて被覆したもの(被覆率5%)。
(10)体積平均粒径0.50μm。黒酸化鉄BL−100(チタン工業社製)をメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−99、信越化学工業社製)にて被覆したもの(被覆率5%)。
(11)シリコーンKF−96(6cs)、信越化学工業社製。
<製法>
成分(1)〜(10)を混合、ハンマーミルで粉砕した後に、得られた粉体相成分をヘンシェルミキサーに移した。別途約80℃で加熱混合した成分(11)〜(14)を、粉体相に徐々に添加して約60℃で混練した。得られた粘土状の組成物を金属製中皿(厚さ0.7mm、深さ5mm、外径5.3cm)に圧縮成形(温度35℃、圧力12.5kg/cm)して固形ファンデーションを得た。
<処方全体の吸油量>
標準油分としてジメチルポリシロキサン(6cs)(シリコーンKF−96、信越化学工業)を用い、JIS K6217−4(ゴム用カーボンブラック−基本特性−オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む))に準じて測定した。
<粉体相全体の吸油量>
粉体相全体の吸油量については、標準油分としてジメチルポリシロキサン(6cs)(シリコーンKF−96、信越化学工業)を用い、粉体成分(1)〜(10)を混合し、JIS K6217−4(ゴム用カーボンブラック−基本特性−オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む))に準じて測定した。
<評価方法>
(1)ハリ感
専門パネラー10名による目視評価により、ハリ感があると評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:ハリ感があると評価したパネラーが8名以上
○:ハリ感があると評価したパネラーが6〜7名
△:ハリ感があると評価したパネラーが4〜5名
×:ハリ感があると評価したパネラーが3名以下
(2)つや感の有無
専門パネラー10名による目視評価により、つや感があると評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:つや感があると評価したがパネラーが8名以上
○:つや感があると評価したパネラーが6〜7名
△:つや感があると評価したパネラーが4〜5名
×:つや感があると評価したパネラーが3名以下
(3)つや感の好み
専門パネラー10名による目視評価により、つや感が好ましいと評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:好ましいつや感であると評価したパネラーが8名以上
○:好ましいつや感であると評価したパネラーが6〜7名
△:好ましいつや感であると評価したパネラーが4〜5名
×:好ましいつや感あると評価したパネラーが3名以下
(4)毛穴の目立ちやすさ
専門パネラー10名による目視評価により、目穴が目立ちやすいと評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:目穴が目立ちにくいと評価したパネラーが8名以上
○:目穴が目立ちにくいと評価したパネラーが6〜7名
△:目穴が目立ちにくいと評価したパネラーが4〜5名い
×:目穴が目立ちにくいと評価したパネラーが3名以下
(5)色むらのなさ
専門パネラー10名による目視評価により、色むらがないと評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:色むらがないと評価したパネラーが8名以上
○:色むらがないと評価したパネラーが6〜7名
△:色むらがないと評価したパネラーが4〜5名
×:色むらがないと評価したパネラーが3名以下
(6)しっとり感
専門パネラー10名により、各固形ファンデーションを使用したときにしっとり感があると評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:しっとり感があると評価したパネラーが8名以上
○:しっとり感があると評価したパネラーが6〜7名
△:しっとり感があると評価したパネラーが4〜5名
×:しっとり感があると評価したパネラーが3名以下
(7)仕上がりの自然さ
専門パネラー10名による目視評価により、自然な仕上がりであると評価したパネラーの数により、以下の基準で評価した。
◎:自然な仕上がりであると評価したパネラーが8名以上
○:自然な仕上がりであると評価したパネラーが6〜7名
△:自然な仕上がりであると評価したパネラーが4〜5名
×:自然な仕上がりであると評価したパネラーが3名以下
(8)SEM観察
各実施例、及び、各比較例の固形化粧料の塗布膜をウレタン樹脂上に形成させて、走査型電子顕微鏡(SEM、エリオニクス社製、ERA−8900FE)により観察し、下記の基準で評価した。結果は、表1中、「凹凸基準」で示した。
A:第一の粉体に、油分を介して連結した第二の粉体が均一に付着し、はっきりと凹凸表面が形成されている。
B:第一の粉体に第二の粉体が付着しており凹凸表面も観察できるが、油分量が多く平坦面もある、あるいは、第二の粉体が凝集して第一の粉体に付着しており、第一の粉体の表面が露出している。
C:第一の粉体が第二の粉体あるいは油分に被覆されており、凹凸表面がほとんど確認できない。
図1〜3は、実施例1、2及び比較例1〜4の固形化粧料のSEM観察の結果を示す。図1(a)、(b)が実施例1であり、図1(c)、(d)が実施例2であり、図2(a)、(b)が比較例1であり、図2(c)、(d)が比較例2であり、図3(a)、(b)が比較例3であり、図3(c)、(d)が比較例4である。図1(a)、(c)、図2(a)、(c)、図3(a)、(c)、が1000倍で観察したものであり、図1(b)、(d)、図2(b)、(d)、図3(b)、(d)が3000倍で観察したものである。
実施例1、2では、第一の粉体のほぼ全面に、第二の粉体が数珠状又は網目状に連結して付着しており、はっきりとした凹凸表面が均一に形成されていた。
一方、油分の多い比較例1では、第一の粉体に第二の粉体が付着しているもの、大量の油分の付着によりほぼ平滑な面になっていた。油分の少ない比較例2では、第一の粉体に第二の粉体が部分的に凝集して付着しており、均一な凹凸表面が形成されていなかった。比較例4では、第二の粉体量が少ないため、第一の粉体の表面全面が油分で被覆された状態になり、第二の粉体の形状が判別しにくく、見かけ上で第二の粉体の付着はほとんど認められなかった。比較例3では、第一の表面の全面が凝集した第二の粉体により覆われる状態となり、凹凸表面はほとんど形成されていなかった。
表1で示すように、凹凸表面を有する複合粉体を含有する実施例1〜8の固形化粧料では、適度なつや感、適度なカバー力及びハリ感がバランス良く得られた。特に干渉パール顔料を含む実施例1,2では適度なつや感に加えハリ感も良好であった。一方、凹凸表面が形成された複合粉体を含まない比較例1〜4の化粧料では、つや感、カバー力及びハリ感の効果をバランス良く得られるものではなかった。具体的には、比較例1の化粧料は、つや感のみが高すぎてべたついた印象である(好みではない)ことに加え、カバー力及びハリ感に劣るものであった。また、比較例2の化粧料は、カバー力が認められるものの、つや感及びハリ感に劣るものであった。また、比較例3の化粧料は、ハリ感及びカバー力は得られるが、つや感の劣るものであった。また、比較例4の化粧料は、ハリ感が、つや感が高すぎて、べたついた印象を与えるものであり、カバー力も劣っていた。

Claims (7)

  1. 油分と、
    体積平均粒径が5μm以上100μm以下の第一の粉体に、体積平均粒径が0.001μm以上1μm以下の複数の第二の粉体が付着してなる複合粉体と、
    を含有し、
    前記油分の含有量が、全組成中に25〜40質量%であり、
    前記複合粉体が凹凸表面を有し、
    複数の前記第二の粉体が、前記油分を介して連結しており、連結した前記第二の粉体が、前記第一の粉体の表面を被覆して前記複合粉体をなし、
    前記第一の粉体の含有量は、全組成中に30質量%以上60質量%以下であり、
    前記第二の粉体の含有量は、全組成中に10質量%以上35質量%以下であり、
    前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上4以下であり、
    組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下である、固形化粧料。
  2. 前記第一の粉体が、マイカ、タルク、窒化ホウ素、酸化アルミニウム及びシリカからなる群から選択される粉体である、請求項1に記載の固形化粧料。
  3. 前記第一の粉体として、パール顔料を含み、
    前記パール顔料は、L表色系で規定する色相角hが90°〜−90°である、請求項1または2に記載の固形化粧料。
  4. 体積平均粒径が5μm以上100μm以下の第一の粉体と、体積平均粒径が0.001μm以上1μm以下の第二の粉体とを混合する工程と、
    前記第一の粉体と前記第二の粉体との混合物に油分を添加して、組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下である固形化粧料を得る工程と、
    を含み、
    固形化粧料を得る前記工程において、
    前記第一の粉体に、複数の前記第二の粉体が付着し
    前記第一の粉体の含有量は、全組成中に30質量%以上60質量%以下であり、
    前記第二の粉体の含有量は、全組成中に10質量%以上35質量%以下であり、
    前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上4以下であり、
    複数の前記第二の粉体が、前記油分を介して連結しており、連結した前記第二の粉体が、前記第一の粉体の表面を被覆した複合粉体を形成し、
    前記複合粉体と、全組成中に25質量%以上40質量%以下の前記油分とを含有する固形化粧料を得る、固形化粧料の製造方法。
  5. 固形化粧料を肌に塗布することにより、肌にハリ感を付与する化粧方法であって、
    前記固形化粧料は、
    油分と、
    体積平均粒径が5μm以上100μm以下の第一の粉体に、体積平均粒径が0.001μm以上1μm以下の第二の粉体が付着してなる複合粉体と、
    を含有し、
    前記油分の含有量が、全組成中に25質量%以上40質量%以下であり、
    複数の前記第二の粉体が、前記油分を介して連結しており、
    連結した前記第二の粉体が、前記第一の粉体の表面を被覆して前記複合粉体をなし、
    前記第一の粉体の含有量は、全組成中に30質量%以上60質量%以下であり、
    前記第二の粉体の含有量は、全組成中に10質量%以上35質量%以下であり、
    前記第二の粉体に対する前記第一の粉体の質量比(第一粉体/第二粉体)は、1以上4以下であり、
    組成全体の吸油量が1.5mL/100g以上4mL/100g以下である、化粧方法。
  6. 前記固形化粧料中の前記第一の粉体は、L表色系で規定する色相角hが90°〜−90°であるパール顔料を含む、請求項に記載の化粧方法。
  7. 前記固形化粧料中の前記パール顔料の含有量が、前記第一の粉体全体に対して10質量%以上65質量%以下である、請求項に記載の化粧方法。
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