JP3787598B2 - 扁平セルロース粒子の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木材や綿花由来の繊維状または粉末状のセルロース系物質を機械的に粉砕処理して得られる扁平セルロース粒子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木材や綿花の主要な化学成分はセルロースである。木材や綿から得られる天然セルロース繊維を原料として製造されるセルロース粒子あるいはセルロース微細繊維は、寸法安定性や耐衝撃性、電気絶縁性等の向上を目的として、樹脂や塗料への添加物として利用されている。
【0003】
化学物質としてのセルロースは、無味無臭で、毒性が全く無いため、増粘、保水性の向上、触感の改良等を目的として、食品添加物としても利用されている。また、化学的反応性が低く無毒性のため、医薬品の賦形剤としても利用されている。また、人間では消化できないため、飲料や食料品に添加し、増量剤や食物繊維としてのダイエット効果を賦与するためにも用いられている。
【0004】
しかしながら、従来のセルロース粒子は、天然セルロース繊維の叩解処理や酸による加水分解処理等により製造されていたため、得られる粒子は微細な繊維状であったり、歪な形状の不定型な粒子の凝集体であった。
【0005】
そのため、微細な繊維状あるいは歪なセルロース凝集体を、物性改質を目的として、溶融混練りやミキサー等の手段により樹脂や塗料に混合した場合、繊維が絡み合ったり、より大きなセルロース粒子凝集体になるなどして、均一に分散されにくいという問題があった。また、セルロース粒子凝集体を分散混合した樹脂や塗料等では、成形後あるいは塗装後にその凝集体の部分が優先的に崩壊して、製品や塗装膜の物性低下を引き起こす問題があった。
【0006】
また、セルロース分子は、理論的にも100GPa以上の高い結晶弾性率を有し、高分子として強度物性が優れているにも関わらず、微細な繊維状あるいは歪なセルロース粒子凝集体を樹脂や塗料等に混合した後、フィルム状あるいは板状に押出成形あるいは射出成形した場合や塗装した場合には、粒子が成形方向や延伸方向あるいは塗装面に対して配向しにくく、セルロース分子の特徴を活かして大きく物性を改良することが困難であった。
【0007】
セルロース粒子は、無味無臭で、且つ無毒性である。また、セルロース分子内に水酸基を多く有しているため、吸湿・保水性も高い。そのため、練り歯磨きに歯研磨剤として添加されたり、クリーム状の化粧品に添加されたりして用いられる。しかし、従来のセルロース粒子は、粒径が大きかったり、微粒子の凝集体であったりしたため、口内に含んだ場合には、その粒径から異物感が生じたり、化粧品を皮膚に塗った場合には、延びや密着性が低下したり、ぱさつき感が生じたりする問題があった。
【0008】
天然セルロース繊維は、植物により生合成される過程で、1本のセルロース分子は、ミクロフィブリルと呼ばれる数ナノメートルの微細なセルロース分子の束に規則的に寄り集まる。このミクロフィブリルは、更に規則的に寄り集まってより大きなフィブリルを形成し、そのフィブリルが更に規則的に寄り集まって数十ミクロンの繊維状となっている。その集合状態は、綿繊維では、フィブリルが繊維の中心から同心円状に発達し、木材でも仮道管方向に対して配向している。再生セルロース繊維では、溶解したセルロース分子を、延伸しながら繊維状に紡糸するため、セルロース分子は繊維軸方向に配向して、フィブリルを形成する。セロハンのような再生セルロースフィルムも、その延伸方向に分子が配向してフィブリルを形成する。単純に天然セルロース繊維や再生セルロース繊維あるいは再生セルロースフィルムを機械的に粉砕処理した場合、粉砕による圧力やせん断力がランダムに加わり、得られる粒子は切断された短繊維状であったり、歪な形状であったり、あるいはその凝集体であった。
【0009】
また、天然高分子に有機溶媒や合成高分子等を添加混合して、機械的に粉砕すると微粒子が得られることが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0010】
セルロース系物質である綿や木材パルプあるいはそれらを原料として製造されるレーヨン等の再生セルロース繊維やセロハン等の再生セルロースフィルムは、全て天然由来の化学物質であるセルロースから構成されている。そのため、セルロース系物質が本質的に有している高強度物性、吸湿放湿性あるいは生分解性に着目し、他の物質に添加することにより、セルロース系物質の特性を活用して物性改善や高機能化、高性能化する技術に関心が集まっている。
【0011】
他の物質にセルロース系物質を添加混合あるいは複合化する場合、粒子状あるいは短繊維状にしたセルロース系物質を利用する方法が一般的である。その場合、粒子や短繊維を配向させることにより、物性や機能が著しく向上することができる。そのため、形状が整った、特に扁平な形状の粒子の開発が強く求められている。
【0012】
【特許文献1】
特許第2560235号公報
【0013】
【特許文献2】
特許第2979135号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、他の材料に添加混合する際に、容易に配向して均一分散させることができる扁平セルロース粒子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、木材パルプや綿繊維等のセルロース系物質に特定の物質を所定量添加混合し、その混合物を機械的に粉砕することにより、ミクロフィブリルあるいはフィブリルが、ある大きさの集合単位で剥離しながら粉砕され、扁平なセルロース微粒子が生成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
すなわち、本発明は、下記に示すとおりの扁平セルロース粒子及びその製造方法を提供するものである。
項1. セルロース系物質を機械的に粉砕処理して得られる幅が1〜50μm、長さが1〜50μm、且つ厚さが0.1〜10μmの扁平セルロース粒子。
項2. セルロース系物質に対して合成高分子を0.1〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする項1に記載の扁平セルロース粒子の製造方法。
項3. セルロース系物質に対して脂肪酸類を0.1〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする項1に記載の扁平セルロース粒子の製造方法。
項4. セルロース系物質に対して水を10〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする項1に記載の扁平セルロース粒子の製造方法。
項5. セルロース系物質に対して有機溶剤を1〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする項1に記載の扁平セルロース粒子の製造方法。
項6. 合成高分子が、ポリアルコール、ポリエーテル、ポリオレフィン及びポリアミドからなる群より選択される少なくとも1種である項2に記載の製造方法。
項7. 脂肪酸類が、飽和脂肪酸、飽和脂肪酸の塩、飽和脂肪酸の誘導体、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の塩及び不飽和脂肪酸の誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である項3に記載の製造方法。
項8. 有機溶剤が、アルカン、アルコール、ケトン、エーテル及び芳香族炭化水素からなる群より選択される少なくとも1種である項5に記載の製造方法。
項9. セルロース系物質が、木材を起源とする繊維状または粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状または粉末状の木綿またはリンター繊維、それらを精製した繊維状または粉末状のセルロース系物質である項1に記載の扁平セルロース粒子。
項10. セルロース系物質が、木材を起源とする繊維状または粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状または粉末状の木綿またはリンター繊維、それらを精製した繊維状または粉末状のセルロース系物質である項2〜8のいずれかに記載の製造方法。
【0017】
木材あるいは綿花由来のセルロース系物質に、低分子あるいは流動性を示す合成高分子、脂肪酸、水あるいは有機溶剤を添加混合した場合には、セルロース系物質を構成するミクロフィブリルの集合が部分的に乱れた部分に浸透する。これを機械的に粉砕すると、浸透した添加物質がくさび様の作用をして、フィブリルを剥がす。
【0018】
また、固体状の合成高分子あるいは脂肪酸を添加混合して、その混合物を機械的に粉砕処理した場合、セルロース系物質の表面に付着して、引き剥がしたり、粉砕により生じたセルロース系物質あるいはフィブリルの切れ目やクラックに固体状の合成高分子あるいは脂肪酸が入り込み、くさび様の作用をして、フィブリルを剥がす。
【0019】
これらの作用により、剥がれたフィブリルの集合単位はそのまま扁平のセルロース粒子となったり、更に粉砕作用をうけて微細な扁平セルロース微粒子となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるセルロース系物質は、木材を起源とする繊維状または粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状または粉末状の木綿またはリンター繊維、それらを精製した繊維状または粉末状のセルロース系物質である。
【0021】
このように、本発明においては、木材あるいは綿花由来の天然、再生あるいは精製セルロース系物質を用いるが、これらの原料が大きな塊である場合には、扁平粒子の生成効率の面からは、予め数mm程度に粗粉砕や切断したものを利用することが好ましい。
【0022】
原料となる木材や綿あるいは再生セルロース繊維等のセルロース系物質を数mm程度に粗粉砕や切断する場合、粉砕処理や切断を進めすぎると、セルロースのフィブリルはランダムに凝集して塊状となり、フィブリルを扁平に剥離することが困難になるため、元の繊維等の形態が残存する程度が好ましい。この粉砕には、例えば、ボールミル、振動ミル、カッターミル、ハンマーミル、ウイレーミル、ジェットミルが用いられる。
【0023】
原料となるセルロース系物質を精製を目的として酸で加水分解した場合、繊維状等の元の形態は保っているが、ミクロ的にはセルロースフィブリルの非晶質部分が溶解して結晶部分が残存することが知られている。この場合には、フィブリル構造中に部分的に微小な欠陥を生じ、くさびの効果を示す合成高分子、脂肪酸、水あるいは有機溶剤が浸透し易くなる。
【0024】
原料となるセルロース系物質は、水分を吸着または吸収し易いため、通常は3〜10重量%程度の吸着水分を有している。粉砕の際に添加混合する物質として、疎水性の合成高分子、脂肪酸あるいは有機溶剤を用いる場合、効果的に扁平セルロース粒子を生成させるためには、水分量が1重量%以下、好ましくは0.1重量%以下となるように予め乾燥することが好ましい。この乾燥は、例えば、熱風乾燥、真空乾燥、減圧乾燥により行うことができる。
【0025】
粉砕の際に添加混合する物質として、水溶性あるいは親水性物質を用いる場合、原料となるセルロース系物質を十分に乾燥する必要はない。しかしながら、水以外の物質を添加混合する場合において、天然セルロース繊維を構成するミクロフィブリルの部分的に集合の乱れた部分や天然セルロース繊維の切れ目やクラックへの添加混合物質の水分との置換および浸透を効率的にするために、吸着水分が多い場合には、予め5重量%以下に乾燥することが好ましい。
【0026】
粉砕の際に添加混合する合成高分子としては、ポリビニルアルコール等のポリアルコール、ポリエチレングリコール等のポリエーテル、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリアミド等が好ましい。合成高分子の添加量は、セルロース系物質に対して0.1〜100重量%であり、5〜30重量%が好ましい。
【0027】
粉砕の際に添加混合する脂肪酸類としては、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、これらの亜鉛塩等の塩、飽和脂肪酸の誘導体、オレイン酸等の不飽和脂肪酸、これらのナトリウム塩等の塩、不飽和脂肪酸の誘導体等が好ましい。脂肪酸類の添加量は、セルロース系物質に対して0.1〜100重量%であり、1〜20重量%が好ましい。
【0028】
粉砕の際に添加混合する水の添加量は、セルロース系物質に対して10〜100重量%であり、20〜50重量%が好ましい。
【0029】
粉砕の際に添加混合する有機溶剤としては、ヘキサン等のアルカン、エタノール等のアルコール、アセトン等のケトン、テトラヒドロフラン等のエーテル、トルエン等の芳香族炭化水素等が好ましい。有機溶剤の添加量は、セルロース系物質に対して1〜100重量%であり、20〜50重量%が好ましい。
【0030】
原料となるセルロース系物質に合成高分子、脂肪酸、水あるいは有機溶剤を添加混合した後、粉砕処理により扁平セルロース粒子を製造するが、その過程では粉砕による圧力やせん断力が一定時間連続して印可する必要があるため、粉砕装置としては、例えば、振動ボールミル、回転ボールミル、遊星型ボールミル、ロールミル、ディスクミル、高速回転羽根による高速ミキサー、ホモミキサー等を用いることができる。
【0031】
一方、ボールミル試料の切断機構を主とするカッターミル、ウイレーミルは、扁平セルロース粒子の製造には適していない。
【0032】
原料となるセルロース系物質に合成高分子、脂肪酸類、水あるいは有機溶剤を添加混合した後に直ちに粉砕処理を行う場合、粉砕装置により発生する圧力やせん断力が弱く、且つ短時間の粉砕処理では、添加混合物質が不均一に分散する場合があり、扁平セルロース粒子の生成効率が低下することがある。そのため、粉砕装置により発生する圧力やせん断力が弱い場合には、粉砕時間を適切に長くすることが好ましい。
【0033】
粉砕装置により発生する圧力やせん断力が強い場合には、短時間で扁平セルロース粒子の製造が可能である。しかしながら、粉砕時間が長時間に及ぶと、生成した扁平セルロース粒子の凝集が強く起こり、結果的に、より大きな凝集粒子となり、扁平セルロース粒子は得られにくい。
【0034】
粉砕処理を行う場合に印加する粉砕エネルギーは、3〜20G(重力加速度)であるのが好ましい。
【0035】
水や有機溶剤を添加する場合、原料となるセルロース系物質と水や有機溶剤を添加混合した後、密閉容器中で、所定の時間、所定の温度の条件で放置することにより、水や有機溶剤分子は、蒸気となり、セルロース繊維を構成するミクロフィブリルの部分的に集合の乱れた部分や天然セルロース繊維の切れ目やクラックへ浸透して、後の粉砕の際には不均一になることなく、効果的に作用する。
【0036】
扁平セルロース粒子の製造の際に添加した物質が、水や有機溶剤の場合であって、添加量が原料セルロース系物質に対して50重量%程度以下の場合、添加物質は乾燥によって容易に除去することができ、乾燥粒子を得ることができる。乾燥方法としては、例えば、風乾、熱風乾燥、真空乾燥、減圧乾燥により行うことができる。
【0037】
扁平セルロース粒子の製造の際に、原料セルロース系物質に対して水を50重量%程度以上添加した場合、生成物を乾燥すると強く凝集が起こり易い。この場合には、添加した水をアセトン、アルコール等によって置換した後に乾燥するとよい。生成した扁平セルロース粒子を、水系で他の物質に混合・添加して用いる場合には、生成物を乾燥することなくそのまま用いることができる。
【0038】
有機溶媒を添加して製造した扁平セルロース粒子を塗料等に混合して用いる場合、有機溶媒による塗料等の特性への影響が少ない場合には、有機溶媒を除去することなく、生成物をそのまま用いることができる。
【0039】
扁平セルロース粒子の製造の際に、固体状や不揮発性の合成高分子あるいは脂肪酸を添加した場合、生成物はセルロースと添加物質の混合物となるが、添加物質を溶解できる溶剤で洗浄することにより、容易に除去することができ、化学成分としてセルロースのみからなる扁平粒子を得ることができる。
【0040】
扁平セルロース粒子と添加物質からなる生成物を、他の樹脂等の物質に添加混合して利用する場合、添加物質による樹脂等の特性への影響が少ない場合には、生成物をそのまま用いることができる。この場合、添加物質は扁平セルロース粒子の表面に付着して覆っているため、樹脂、塗料、ゴム、エラストマー、食品、医薬品、化粧品等への分散混合及び扁平セルロース粒子の配向は容易に達成できる。
【0041】
上記のようにして得られた扁平セルロース粒子は、幅が1〜50μm、長さが1〜50μm、且つ厚さが0.1〜10μmである。この扁平セルロース粒子の扁平度は、3〜20であるのが好ましい。ここで、扁平度とは、走査型電子顕微鏡を用いて粒子を直接に観察し、平均粒径と同等の大きさの粒子における厚さを測定し、扁平度=平均粒径÷厚さ、として求めた値である。
【0042】
【発明の効果】
本発明による、新規セルロース粒子は、扁平であり、粒子径(幅と長さ)が1〜50μmで厚さが0.1〜10μmの微細な粒子である。
【0043】
その製造方法においては、水、有機溶剤、合成高分子、脂肪酸類からなる液体あるいは固体物質を添加する。添加する物質を適切に選択することにより、添加物質と同種の物質あるいは影響の少ない物質からなる他の材料に、この扁平セルロース粒子を添加混合して、混練り処理やロール練り、ミキサー処理等を施すことにより、容易に配向させて均一分散させることができる。従って、セルロースの強度物性等の物理的特徴、親水性・吸湿保水性や生分解性等の化学的特徴、無味無臭、無毒性等の生理学的特徴を生かした材料や製品の開発に利用できる。
【0044】
添加物質は生成した扁平セルロース粒子の表面に物理的に付着あるいは浸透しているのみなので、乾燥や溶媒洗浄によって容易に除去することができ、乾燥した扁平セルロース粒子とすることも容易である。乾燥扁平セルロース粒子は、樹脂、塗料、ゴム、エラストマー、食品、医薬品、化粧品等の多種多様な物質に添加混合し、粒子配向させて機能発現をさせるためのフィラーとして用いることができる。
【0045】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0046】
実施例1
原料として天然セルロース繊維の精製物、添加する溶媒として水を用いた場合の例を示す。天然セルロース繊維の精製物としては綿花のリンター繊維由来のワットマン社製CF11を、水としては蒸留水を用いた。まず、40℃での減圧乾燥により吸着水分を0.1重量%以下まで十分に除去したCF11(25g)を、密閉可能なジルコニア製粉砕容器(容積500ml)に、ジルコニア製粉砕ボール(直径20mm)とともに投入し、蒸留水をCF11に対して30重量%になるように添加した。
【0047】
この粉砕容器は、添加した水分子が水蒸気となって飛散するのを防止するために密閉して、50℃のオーブン中で、24時間放置し、水分子をCF11全体に分散して吸着させた。この後、遊星型ボールミル(ドイツ・フリッチュ社P−5型)を用いて、回転数200rpmにて(約10G(重力加速度)の粉砕エネルギー)、10分間粉砕−10分間休止を1サイクルとし、連続して24サイクル繰り返して粉砕を行った。
【0048】
粉砕生成物はペースト状あるいはスラリー状になることなく、粉体として得られた。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(セイシン社製LMS−24型)を用いてフローセルにて、生成した扁平セルロース粒子の水中分散状態での平均粒径(幅と長さの装置上の平均値)を測定した。ここでの平均粒径として、積算体積50%の粒径値を用いた。また、生成した扁平セルロース粒子の扁平度は、走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−2450)を用いて粒子を直接に観察し、平均粒径と同等の大きさの粒子における厚さを測定し、扁平度=平均粒径÷厚さ、として求めた。
【0049】
粒度分布測定は、得られた生成物の50mgを蒸留水10mlに分散させた懸濁液を、粒度分布測定装置の水を媒体とする試料循環槽に滴下し、適切な濃度になった後に測定した。
【0050】
走査型電子顕微鏡による観察では、得られた生成物の極少量を走査型電子顕微鏡の試料台に載せ、減圧にて乾燥後、金あるいは白金等の金属を蒸着して検鏡試料とした。この検鏡試料を加速電圧20〜25kVで拡大率500〜10000倍にて観察して得た画像から、長さ、幅および厚さを求めて、扁平度を算出した。
【0051】
生成物の平均粒径および扁平度については、表1に示す。
【0052】
参考例2
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11に対して、トルエン(和光純薬(株)、特級)を30重量%添加した後に粉砕して得られた生成物の測定結果を、表1に示す。試料量、溶媒の吸着方法、粉砕操作、生成物の測定方法については、実施例1と同様にして行った。図1に、得られた生成物の走査型電子顕微鏡写真を示す。
【0053】
参考例3
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11に対して、エタノール(和光純薬(株)、特級)を50重量%添加した後に粉砕して得られた生成物の測定結果を、表1に示す。試料量、溶媒の吸着方法、粉砕操作、生成物の測定方法については、実施例1と同様にして行った。
【0054】
参考例4
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11に対して、アセトン(和光純薬(株)、特級)を50重量%添加した後に粉砕して得られた生成物の測定結果を、表1に示す。試料量、溶媒の吸着方法、粉砕操作、生成物の測定方法については、実施例1と同様にして行った。
【0055】
参考例5
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11および10重量%のポリエチレングリコール(平均分子量2万、和光純薬(株)、特級)を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。CF11の試料量、粉砕操作については、実施例1と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物から蒸留水により十分にポリエチレングリコールを洗浄除去した後に用いた。
【0056】
参考例6
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11および10重量%の低密度ポリエチレン微粉末(平均分子量1万、アメリカ・アルドリッチ社)を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。CF11の試料量、粉砕操作については、実施例1と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物からキシレンにより十分に低密度ポリエチレンを洗浄除去した後に用いた。
【0057】
実施例7
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11および3重量%のステアリン酸(和光純薬(株)、特級)を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。CF11の試料量、粉砕操作については、実施例1と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物からエタノールにより十分にステアリン酸を洗浄除去した後に用いた。
【0058】
参考例8
木材パルプ由来の精製セルロース系物質として日本製紙製W400Gおよび10重量%のポリエチレングリコール(平均分子量200万、和光純薬(株)、特級)を用いた。これらの物質を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。W400Gの試料量、乾燥操作、粉砕操作、生成物の測定方法については、参考例5と同様にして行った。
【0059】
実施例9
木材パルプ由来の精製セルロース系物質として日本製紙製W400Gおよび3重量%のステアリン酸亜鉛(和光純薬(株)、特級)を用いた。これらの物質を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。W400Gの試料量、乾燥操作、粉砕操作については、実施例7と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物からエタノールにより十分にステアリン酸亜鉛を洗浄除去した後に用いた。図2に、得られた扁平セルロース粒子の走査型電子顕微鏡写真を示す。
【0060】
参考例10
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11に対して、ヘキサン(和光純薬(株)、特級)を50重量%添加した後に粉砕して得られた生成物の測定結果を、表1に示す。試料量、溶媒の吸着方法、粉砕操作、生成物の測定方法については、実施例1と同様にして行った。
【0061】
参考例11
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11および20重量%のポリビニルアルコール(平均重合度3500、部分けん化型、和光純薬(株)、一級)を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。CF11の試料量、粉砕操作、生成物の測定方法については、参考例5と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物から蒸留水により十分にポリビニルアルコールを洗浄除去した後に用いた。
【0062】
参考例12
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11および10重量%のポリアミド微粉末(薄層クロマト用、和光純薬(株))を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して生成物を得た。CF11の試料量、粉砕操作については、参考例5と同様にして行った。セルロース分子に影響の少ないポリアミドの良溶媒が少ないため、生成物からのポリアミドの洗浄除去は行わず、直接に走査型電子顕微鏡により観察を行い、50個の粒子についての平均粒径および扁平度を求めた。その測定結果を表1に示す。
【0063】
実施例13
木材パルプ由来の精製セルロース系物質として日本製紙製W400Gおよび3重量%のオレイン酸ナトリウム(和光純薬(株)、特級)を用いた。これらの物質を粉砕容器に投入した後、直ちに粉砕して得られた生成物の測定結果を表1に示す。W400Gの試料量、乾燥操作、粉砕操作については、実施例7と同様にして行った。レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置による平均粒径および走査型電子顕微鏡による扁平度の測定では、得られた生成物から蒸留水により十分にオレイン酸ナトリウムを洗浄除去した後に用いた。
【0064】
参考例14
実施例1と同様にして吸着水分を除去したワットマン社製CF11に対して、テトラヒドロフラン(和光純薬(株)、特級)を30重量%添加した後に粉砕して得られた生成物の測定結果を、表1に示す。試料量、溶媒の吸着方法、粉砕操作、生成物の測定方法については、実施例1と同様にして行った。
【0065】
【表1】
Figure 0003787598

【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例2で得られた扁平セルロース粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】 実施例9で得られた扁平セルロース粒子の走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (7)

  1. セルロース系物質に対して脂肪酸類を0.1〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする扁平セルロース粒子の製造方法。
  2. 脂肪酸類が、飽和脂肪酸、飽和脂肪酸の塩、飽和脂肪酸の誘導体、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の塩及び不飽和脂肪酸の誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項に記載の製造方法。
  3. セルロース系物質が、木材を起源とする繊維状または粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状または粉末状の木綿またはリンター繊維、それらを精製した繊維状または粉末状のセルロース系物質である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 扁平セルロース粒子の幅が1〜50μmで、長さが1〜50μmで、且つ厚さが0.1〜10μmである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. セルロース系物質に対して水を10〜100重量%混合した混合物を機械的に粉砕処理することを特徴とする扁平セルロース粒子の製造方法。
  6. セルロース系物質が、木材を起源とする繊維状または粉末状の木粉または木材パルプ、綿花を起源とする繊維状または粉末状の木綿またはリンター繊維、それらを精製した繊維状または粉末状のセルロース系物質である請求項に記載の製造方法。
  7. 扁平セルロース粒子の幅が1〜50μmで、長さが1〜50μmで、且つ厚さが0.1〜10μmである請求項5または6に記載の製造方法。
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