JPWO2011089949A1 - 化合物半導体受光素子アレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の化合物半導体フォトダイオードアレイが有していたクロストークが大きい、表面リークが大きい、浮遊容量大きい、検出波長域が狭い、製造歩留まりが悪い等の問題を同時に解決するアレイ構造を提供する。【解決手段】 半導体基板上に少なくとも禁制帯幅が大きなバッファ層8、禁制帯幅の狭いI型(低濃度)感光層2及び禁制帯幅が大きなN型半導体窓層3を積層したフォトダイオードアレイにおいて、各素子の感光層2および窓層3の周辺をP型不純物でドープすることにより、各フォトダイオード素子を隣接素子から電気的に分離し、また感光層2上のN型窓層3を結晶成長により薄層化することにより検出波長域を拡大する。【選択図】図1

Description

本発明は、暗電流が小さく、波長範囲が広く、かつ素子間のクロストークが極めて少ない化合物半導体フォトダイオードアレイに関するものである。
化合物半導体光検出器はシリコン光検出器が受光できない波長域、特に赤外線領域で最も高感度な検出器として広く使われている。また化合物半導体フォトダイオードアレイは赤外分光器用センサ、波長多重光通信用モニター、赤外イメージセンサほか種々の工業計測などに重用されている。最も多方面で使われている化合物半導体アレイとしてはInP基板上にエピタキシャル成長法により形成したInGaAs層を受光部とするフォトダイオードアレイがあり、更に波長の長い近中赤外検出用としてはInSb系、InAs系、HgCdTeなどのフォトダイオードアレイが用いられている。
半導体光検出器の検出限界を決める暗電流は、半導体内部に起因するものと、半導体表面に起因するものがある。半導体内部に起因する暗電流を抑制するには、感光層である感光層以外の半導体層での熱励起によるキャリア生成を軽減することが有効である。また、熱励起によるキャリア生成速度は、概して真性キャリア濃度の2乗に比例するため、感光層を真性キャリア濃度が低い禁制帯幅の大きな半導体層で挟むことが暗電流を軽減する上で有効である。また、半導体表面に起因する暗電流を軽減するためには表面に露出するPN接合端部が禁制帯幅の大きな半導体層上に有る事が望ましい。
例えば、特許文献1に記載されたInGaAs/InP系プレーナ型フォトダイオード(PD)においては、結晶欠陥密度が高い素子表面が比較的禁制帯幅の大きいInP層で覆われており、感光層となる禁制帯幅の小さいInGaAs層のPN接合が表面に露出していない。このプレーナ型PDを製作するプロセスでは、表面から不純物を選択的に拡散することによりPN接合を形成した後、PDを1次元的もしくは2次元的に配列してアレイとしている。
この構造はプロセスが簡単であるがクロストークが大きいという欠点がある。このクロストークは感光層で発生したキャリアが拡散により容易に隣接する素子に流れて出力を発生するために生じる。そのため特許文献1にも示されているように素子間に遮光マスクを設けてクロストークを改善する方法が取られている。しかしこの方法は素子と素子との間隙で光励起電流の発生を防止する効果があるものの素子直下で発生するキャリアが隣接する素子に流れ込むことを完全には防止できないし、また基板側から光入射をするような使い方においては遮光マスクは無効である。また10数μm以下の狭ピッチのアレイに於いては遮光マスクを設けることは製造歩留まりに問題が生じやすい。
このようなプレーナ型PDアレイの欠点を改良するものとして特許文献2、3,4,5に示されているようにメサ型で素子を分離する方法が取られている。いずれもN型InP基板上にメサ分離されたInGaAs感光層とP型InPウインドウ層からなる構造となっている。この構造によりクロストークはプレーナ型に比べ大幅に改善でき、また必ずしも遮光マスクを必要としない利点がもたらされる。
しかし化合物半導体のメサ構造ではPN接合が側面の表面に露出するため大幅に表面リーク電流が発生し、これが雑音源となり最小受光感度を悪化させる。そのためシリコン窒化膜などの誘電体膜によりメサ表面を保護する方法が取られている。また、InGaAs感光層は零バイアスか低電圧バイアスで高い量子効率を得るため通常、キャリア濃度を1014cm−3台と低くしたI層とするため、表面誘電体膜と半導体界面の欠陥や汚染、誘電体膜に含まれるイオンや誘電体の分極などにより電子がメサ表面に誘起されるなどの現象によりI層のメサ表面領域が反転するなど電気的に不安定な現象を招き、経時変化を起こし易い。
また特許文献6ではPIN構造のメサ型PDアレイで裏面入射したときに高速応答を得る目的のためにP型InP層の上に形成したInGaAs感光層及びN型InPからなるPINダイオードが提案されている。特許文献6においては感光層のPN接合が半導体側面に形成された絶縁膜か、高抵抗埋め込み層により保護されているが、結晶表面あるいは再成長界面が空乏状態であるため、表面近傍における結晶欠陥に起因する表面リークの問題が残存している。
特許文献7および8に、狭い禁制帯幅によるPN接合を表面に露出させないでメサ構造を有するPDが記載されている。これらは、メサ構造端面に露出したPN接合の表面を、不純物拡散により高濃度ドープすることにより、表面付近の空乏層を消滅させ、暗電流を抑制することができる。但し、両者においては、PDをアレイ状に配置する場合、各素子の電気的な分離を確保するためには、感光層を取り除き、禁制帯幅の大きなバッファ層を露出させた後、底の部分で電流を遮断するためのPNP構造を形成する必要がある。また、不純物拡散層のフロントを、禁制帯幅の大きなバッファ層内部に留める必要があるなど、プロセスが煩雑でプロセス条件の許容範囲が狭かった。更に、特許文献7の場合は、不純物拡散により感光層のPN接合を形成するため、接合が比較的深い位置に形成され、短波長側の感度が低下する問題がある。
特開2002−100796号公報 特開平5−82829号公報 特開2001−144278号公報 特開平5−259497号公報 米国特許 US7439599B2号公報 特開2007−281266 米国特許 4999696号公報 PCT出願 JP2009/067689
InGaAs/InP系プレーナPDは、通常InPに格子整合したIn0.53Ga0.47Asを使用するが、その場合、カットオフ波長は1.6μm程度となる。更に波長範囲を拡大するための手段として例えば、従来のInGaAs/InP系近赤外PDの場合においては、In組成を0.53から0.77に増加することにより、波長範囲を1.6μmから2.4μmに拡張することができるが、約1.6%の格子ずれが発生する。この格子不整合によって生じる結晶欠陥は、傾斜組成や超格子バッファ層などにより、感光層内部においてはある程度抑制可能であるが、エピタキシャル層界面には結晶欠陥が高密度で残留するため、この欠陥で生じる暗電流が流入しショット雑音を増大させる。
また、広い禁制帯幅からなる窓層と狭い禁制帯幅からなる感光層との界面に、バンド構造の不一致、即ち、バンドオフセットが生じ、伝導帯あるいは価電子帯に電位バリアが発生する。感光層で光生成した電子を効率よく窓層に注入するためには、伝導帯側のバンドオフセットを小さく、正孔を窓層に注入する場合は、価電子帯のバンドオフセットを小さくするようにバンドアライメントを設計することが必要となる。界面におけるキャリアの停留は、PDの時間応答の劣化や、バイアス電圧が零ボルトの時に感度が低下する原因となるからである。
PDアレイは、通常シリコン読み出しIC(ROIC)と組み合わせて、光検出器モジュールとして使用するのが一般的である。ROICは、電源電圧3〜5Vで駆動されるため、PDへの印可バイアス電圧も零Vから電源電圧の範囲にあるのが望ましい。このような低電圧でPDを動作させるためには上述のバンドオフセットを適切に設計する必要がある。
従来の化合物半導体PDアレイが有していたクロストークが大きい、表面リークが大きい、浮遊容量大きい、検出波長域が狭い、製造歩留まりが悪い等の問題を同時に解決するアレイ構造を提供する。
本発明では、禁制帯幅が大きな化合物半導体からなるバリア層上に形成された禁制帯幅が小さな化合物半導体からなる感光層と該感光層上に形成された第1電導型で禁制帯幅の大きな化合物半導体からなる窓層が積層されており、隣接素子から電気的に分離するために少なくとも各素子の感光層および窓層の周辺が第2電導型不純物でドープされていることを特徴とする化合物半導体受光素子アレイを提供する。
更に、窓層と感光層の接合面の伝導帯および価電子帯のバンドオフセットをそれぞれΔEc23、ΔEv23としたとき、感光層および窓層がN型の場合にΔEc23がΔEv23より小さく、感光層および窓層がP型の場合にはΔEc23がΔEv23より大きいことを特徴とする化合物半導体受光素子アレイを提供する。
本発明の構造において感光層は横方向に形成されるPN接合による電位障壁により隣接する素子から完全に分離されるため、光励起キャリアが拡散して隣接する素子に流れ込む事を防ぐことができる。また感光層は窓層により表面から分離されるため誘電体表面保護膜の膜質に影響されることは無く、経時変化に対しても安定である。また、メサ構造や素子間に遮光マスクを設けることなく、クロストークが抑えられるため狭ピッチのアレイが製作容易となる。更にPDの感光領域を形成するPN接合は熱拡散法で形成するのではなく、エピタキシャル成長により形成するため特性が揃っており歩留まりも高い。この点は特に大規模なアレイを形成する上で、生産性の観点から重要である。
またエピタキシャル成長は数ナノメートル単位の膜厚が制御できるため、エピタキシャル成長で形成する窓層を0.2μm以下にすることにより、熱拡散法により形成するPN接合より薄く形成することがでる。その結果InPを窓層とするInP/InGaAsPDが検出できる短波長側波長は900nm位が限界であったが本発明によれば限界波長を500nm位まで伸ばすことができ、従来よりも幅広い波長域を受光できる光検出器を得ることができる。
また、本発明になるPDは、表面側のみに第1電導型および第2電導型に対応した電極を形成することも可能で基板及びエピタキシャル成長のバッファ層を電流通路として使わなくてもよい。この場合、基板とバッファ層間、若しくはバッファ層中に格子不整合による結晶欠陥があっても、それによる暗電流への影響を回避することができる。そのため、基板と格子定数が大きく異なる化合物半導体混晶を光吸収層とする事により、光吸収層の感光波長範囲を大幅に拡張することが可能となる。
更に、表面側窓層において、少数キャリアに対する電位障壁のみを選択的に大きくすることにより、光生成キャリアを停滞なく電極に導くことができる。
また、通常のプレーナ型PDでは、共通電極がN型、個別アレイ要素に対応する電極がP型となるため、共通電極を正電位にバイアスする必要がある。したがって、パッケージに対してPDの基板を絶縁する必要がある。
一方、本発明では信号取り出し電極、即ち正電位側電極を各PDのN型層上に設け、P型層を共通電極側とすることが出来る。ROICの仮想接地電圧は、通常バイアス電圧の1/2程度とするため、共通電極を零電位とし、各アレイ要素を、ROICの電流入力に接続するのみで、適正なバイアス電圧の印可が可能となる。
図1は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例1) 図2は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例2) 図3は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例3) 図4は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例4) 図5は従来方式による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。 図6は本発明による隣接した化合物半導体受光素子の横方向の伝導帯電位プロファイルと、素子分離性能を示した説明図である。 図7は従来構造における隣接した化合物半導体受光素子の横方向の伝導帯電位プロファイルと、素子分離性能を示した説明図である。 図8は本発明と従来構造の化合物半導体受光素子の分光感度特性を比較した図である。 図9は本発明による化合物半導体受光素子アレイにおいて個別アドレスを可能とする配線方法を示した説明図である。(実施例5) 図10は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InGaSb系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例6) 図11は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InGaAs系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例7) 図12は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、GaAs基板上にInGaAs/InP系PDを構成した場合の説明図である。(実施例8) 図13は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InAsSb系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例9)
図1は深い亜鉛拡散によって形成するプレーナ型PDアレイの実施例を示す。図1(A)は平面図、図1(B)は、B−B矢印の位置における素子断面図を示す。P型InP基板1のキャリア濃度はP側電極7を形成して容易にオーミック特性が得られる1018〜1019cm−3台の濃度とする。InGaAs感光層2はアンドープで形成するI型層とするかキャリア濃度1014〜1015cm−3台の低濃度N型としてもよい。InGaAs感光層2は光吸収層として用いるものであり、検出波長の選択性を持たせるために任意の組成からなるInGa1−xAs1−yとすることや検出波長を拡張するためにInAlAs系の組成にすることも可能である。感光層2の厚みは量子効率と応答速度を最適化する条件により決定されるもので、高速用には厚み1μm程度で、量子効率を優先する用途には2〜6μm程度となる。N型InP窓層3は通常1μm以下であるが可視光領域にも感度を持たせる用途においては0.2μm以下が望ましい。またN型InP窓層3のキャリア濃度は1017cm−3台かそれ以上とする。N型InP窓層3のキャリア濃度をこれより低くし、電極下部に高濃度N型InGaAsコンタクト層9を設けても良い。
誘電体膜5の開口部10から選択的に亜鉛をバッファ層8まで拡散することによってP型層4を形成し、素子間の分離を行う。この場合は感光層2を低濃度N型、窓層3をN型、バッファ層8をP型とする。バッファ層8はP型か、亜鉛拡散表面上にP側電極10を設ける場合はN型や半絶縁性であってもよい。但し、バッファ層8がN型の場合は、その周囲をP型に反転させることが望ましい。
実施例1においてP型層4は、感光層よりも禁制帯幅の大きい半導体、例えばInPの埋め込み成長によって形成しても良いが、再成長界面の結晶欠陥の影響を避けるため再成長層のP型ドープ濃度を高くして、固相拡散によりPN接合を感光層内部に形成するのが望ましい。図1に示した構造においては隣接PD素子はNPN接合によりそれぞれ電気的に分離されているので従来のプレーナPDアレイに比べて素子間のクロストークは大幅に低減出来る。
図2は、本発明をメサ分離型PDに応用した場合の実施例で、平面図(A)および矢印Bにおける断面図(B)を示す。P型InP基板1上に積層されたInGaAs感光層2及びN型InP窓層3からなるウエファを島状にメサエッチングを行い、メサ側面及びメサ底部のみを選択的に亜鉛拡散してP型層4を形成し、ついで上面及びメサ側面と底部にシリコン窒化膜からなる誘電体層5で皮膜し、N型窓層3表面の一部にN−InGaAsからなるコンタクト層9を島状に残し、その上にシリコン窒化膜の開口部を設けN側電極6を形成した。P型InPバリア層8はエピタキシャル結晶層の品質を良くするために基板と積層するエピタキシャル層間に形成されたバッファ層であり、メサエッチングの際にエッチング選択性を利用したエッチング阻止膜としても機能する。
メサ表面に形成するP型層4は通常の熱拡散法で亜鉛をドープして得られ、深さは1μm程度かそれ以下でもよい。また熱拡散法以外にベリリウムなどのアクセプター型不純物をイオン注入して形成することも可能であり、この場合は素子に逆バイアスを印加したときにP型層4が空乏層化しない程度の低濃度として逆バイアスでトンネル電流が流れないようにP型層4のキャリア濃度を精度良く制御し易い利点が有る。しかし本受光素子アレイ通常は0バイアスか2V以下の低電圧の逆バイアスで機能するので通常の亜鉛拡散法で形成しても問題ない。本実施例では通常のプレーナ型InGaAs/InP系PDやアレイと異なりN側電極6が表面にあるためN電極に正電圧を印加し、基板を共通グラウンドにできるためマイナス電源を必要としない利点がある。また結晶性を良くする目的やヘテロバリアの段差を低くしてキャリアの流れをよくするために、感光層2と窓層3あるいはバッファ層8の境界に一層もしくは複数層の中間的な禁制帯幅を持つ半導体層を挿入することも有効である。
特許文献7はメサ端面にPN接合が露出するのを改善するためメサ上部、側面及びメサ底部に亜鉛拡散している。この構造では亜鉛拡散により形成されたPN接合がN型のメサ底部まで広がっている。一方、本発明の構造ではメサ底部を形成するバッファ層8はP型であるので、PN接合はメサ領域内に留まっている。このため特許文献7の構造に比べ本発明の構造では接合容量が小さく高速性に優れ、またPN接合面積の差だけ暗電流も小さくでき、より優れた最小受光感度が得られる。即ちこの差異は特許文献7の如く、基板或いは光吸収層の下の半導体層の導電型と異なる導電型でメサ表面をドープするか、本発明の如く同じ導電型でドープするかの違いに基づいている。また特許文献7の構造では0.2μm以下に制御が困難な亜鉛拡散でPN接合を形成するため、やや厚めの光透過窓となり検出波長域が狭くなり、また熱拡散法のため特性の均一性や歩留まりの点で不利である。また特許文献7の構造ではメサ底部に電極を形成するため微細な素子アレイを形成する上でも不利である。
本発明者が先に出願した特許文献8の図6で開示されているPN型フォトトランジスタ構造においては、ダブルへテロ型エピタキシャル層にメサ構造を形成し、その側面を亜鉛拡散することにより、プレーナ型フォトダイオードと同等の低リーク特性を達成している。狭い禁制帯幅を有する光吸収層のPN接合が結晶欠陥の多い結晶表面に露出することを防ぎ、表面電流による暗電流の増加を抑止している点は同じであるが、特許文献8においては、N型バッファ層中に亜鉛拡散フロントがあるため、PN接合がN型バッファ層中にも形成されているので浮遊容量が大きい。また、光素子アレイを形成する際に、N型バッファ層内に、N、P、N構造を形成する必要があり、素子分離構造が複雑であった。本発明ではPN接合面が光吸収層面のみに限定されるため接合容量が小さく高速化に有利な構造となっている。本実施例では隣接PD素子はメサ溝によって分離されると共にNPN接合により電気的にも分離されているので従来のプレーナPDアレイに比べて素子間のクロストークは大幅に低減出来る。
尚、Zn拡散により形成されるP型層4の先端は、バッファ層8内に留まっても、バッファ層8を貫通してP型基板1に到達しても良い。更に、P型電極を素子表面側からP型層4に取ることも可能で、その場合は、バッファ層8はN型でも良く、基板1は、半絶縁性でも良い。また、ドライプロセスを用いてメサエッチングを行い、エッチング端面から浅い不純物拡散を行うことにより、ドライプロセスによる加工損傷の影響を除去しながら、狭いピッチのPDアレイを実現することができる。
図3に1次元アレイや2次元アレイを形成し、基板側から光入射せしめる例を示す。この場合、P側表面電極11はP型拡散層面4に接して形成し、読み出し集積回路(ROIC)もしくは配線基板12に金属バンプ13を介して張り合わせて接続する。図1の如く段差のない平面構造のアレイはROICと一体化する場合、メサ型アレイに比べ素子製作プロセスが容易で歩留まりや信頼性の点で有利となる。
図4は図1の素子を多数マトリクス状に配置した例で、亜鉛拡散で形成したP型層4が格子状にバッファ層8まで達することにより、感光層2を各画素に分離している。
一方、図5は従来のプレーナ型PDをマトリクス状に配置した例で、各画素に対応して浅い亜鉛拡散で形成したP型層4が配置されている。
図6は、図4の本発明による10μmの間隙で配置したPDアレイに於いて、隣接するPDの境界をまたぐ、A−A’に沿った矢印方向の伝導帯の電位プロファイルと、矢印に沿って、幅1μmの光束を掃引したときの左右それぞれのPDに誘起された光励起電流の計算結果を示す。また、図7は、10μmの間隙で配置した図5の従来のプレーナ型PDに於いて、隣接するPDの境界をまたぐ、B−B’に沿った矢印方向の伝導帯の電位プロファイルと、矢印に沿った、光励起電流の計算結果を示す。InGaAs感光層2の厚さは2μmとし、その中心部における伝導帯の電位を表示している。光を照射していない場合の暗電流を0dBとした。
図6においては、深い亜鉛拡散により形成されたP型層により、隣接する素子に挟まれた領域において伝導帯の電位が約0.3eV程持ち上がっている。そのため、A点の左素子側で励起された電子は、亜鉛拡散層で囲まれた単一素子内から外へは移動不可能となり、約60dBにおよぶ素子間の信号分離が達成できている。一方図7においては、各素子の感光層が連続的に繋がっているため電位バリアが存在しない。このため、素子間の信号分離は20dB程度以下に留まる。この分離特性を改善するためには素子間距離を大きくとるか、メサ分離などの手段が必要となる。
2次元アレイを用いた赤外カメラの場合、VGAクラスで基板サイズを10mm以下にするためには、画素のサイズを20μm以下にする必要があるが、従来のプレーナ型PDに遮光マスクを組み合わせた構成では、キャリアの相互拡散により解像度が劣化する。また分離溝を設けると端面が露出するため、表面結晶欠陥による暗電流の増加が避けられない。本発明による、図1あるいは図2の構成により、初めて、暗電流が小さく、高い解像度を有する高密度なPDアレイが実現できる。また分光センサ用や波長多重通信用の1次元アレイに本実施例を適応した場合は、従来のPDアレイに比べ遥かに優れた波長分解能が得られる。
図8は、本発明によるInGaAs/InP系PDのシミュレーションした分光感度特性と従来型プレーナ構造のPDの典型値とを相対的に比較したものである。従来型では深さ1μm程度の亜鉛拡散層を通して感光層に入射するためInP窓層での光吸収損失が大きく900nm以下の短波長で急速に感度が低下する。一方、本発明ではN型InP窓層を結晶成長で形成し0.2μm以下の厚みにする事により短波長での感度を大幅に改善されている事が図8に示されている。窓層を更に薄く成長することにより、短波長側感度を更に改善することが可能である。
図9は半絶縁性基板を用いて図1に示した構造を形成後、2次元アレイのコラム分離のため、基板に到達する深さまで亜鉛拡散領域に溝14を掘り込み素子列を隣接素子列から電気的に分離した実施例を示す。また溝14はポリイミドのような絶縁物で埋め込み、その上に2次元アレイの配線パターンを形成することが出来る。
以上はInP/InGaAsヘテロ接合を利用した場合について実施例を示したが本発明の原理はIn、Al、Ga、As、Sbなどからなる化合物半導体材料で構成することや実施例に示したのとは逆の導電型にも適用できることは云うまでもない。また、図3に示したようにP側電極もN側電極と同一面に形成する場合は、基板は絶縁性基板やN型基板でもよい。
図10(A)は、2元化合物半導体とは格子整合しないInGaSb3元混晶を感光層2として用い、波長感度を2.4μmまで拡張した場合のバンドプロファイル、図10(B)は、その素子断面図を示す。本例では、格子定数6.19ÅのIn0.25Ga0.75Sb光吸収層2に格子整合したInAs0.68Sb0.32格子整合緩和層16をGaSb緩和層15上に形成した。GaSbおよびInAs0.68Sb0.32は限界応力が小さいのでGaAs基板1との格子不整合による残留歪みを効果的に緩和している。基板側バリア層8としては、アノードコンタクト層17に対して伝導帯側に大きなバンドオフセットを持つIn0.22Al0.23Ga0.55Sbと表面側窓層3としては、層9に対して価電子帯に大きなバンドオフセットを持つIn0.67Al0.33As0.41Sb0.59をそれぞれ電子バリアおよび正孔バリアとして用いて感光層への暗電流の流入を防止している。
また、本例では、窓層3がN型であり、感光層2との接合面において、伝導帯のバンドオフセットΔEc23が0.10eV、価電子帯のバンドオフセットΔEv23が0.26eVであり、伝導帯のバンドオフセットのほうが価電子帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。そのため、微弱光や低バイアス条件においてもキャリアが停留することなく排出される。なお、In0.25Ga0.75Sb感光層2の禁制帯幅は、0.51eV、In0.22Al0.23Ga0.55Sb基板側バリア層8および、In0.67Al0.33As0.41Sb0.59表面側窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.87eVである。
GaAs基板1上に形成されたInAs0.68Sb0.32格子整合緩和層16の価電子帯とGaSb緩和層15の価電子帯間には大きな電位障壁があり、正孔を基板側に取り出すことは困難であるが、本発明の構成に従った図10(B)においては、P型にドープされたアノードコンタクト層17と高濃度Zn拡散層4を通じて、P側表面電極11から正孔電流を取り出すことができる。また、表面入射の場合はN型にドープされたカソードコンタクト層9はN側電極6の下部にのみ残し、感光層上の部分を除去する事により窓層3が表面に露出させる事が高い量子効率を得る上で有効である。
図11(A)は、InGaAs感光層2のIn組成比を増加させ、吸収端波長を2.4μmまで拡張した場合のバンドプロファイルで、図11(B)は、素子断面図を示す。格子定数5.87ÅのIn0.77Ga0.23As感光層2に格子整合させたIn0.76Al0.24As電子バリア層8およびInAs0.50.5窓層3は、それぞれアノードコンタクト層17及びカソードコンタクト層9間に生じるバンドオフセットのバリアにより感光層2以外で発生する電子および正孔の感光層への流入を防止し、かつ、感光層2で生成された正孔および電子を選択的に外部に出力する事が出来る。In0.77Ga0.23As感光層2に格子整合したGaAs0.31Sb0.69が格子整合緩和層16としてGaSb層上に形成され、GaAs基板1との格子不整合による残留歪みを緩和している。GaAsSb緩和層16の価電子帯とIn0.76Al0.24As電子バリア層8の価電子帯間には大きな電位障壁があり、界面にミスフィット転位などの結晶欠陥が密集するため、正孔を基板側に取り出すことは困難であるが、本発明の構成に従った図11(B)においては、P型にドープされたアノードコンタクト層17と高濃度Zn拡散層4を通じて、P側表面電極11から正孔電流を取り出すことができる。また、表面入射の場合はN型にドープされたカソードコンタクト層9はN側電極6の下部にのみ残し、感光層上の部分を除去する事により窓層3が表面に露出させる事が高い量子効率を得る上で有効である。
なお、In0.77Ga0.23As感光層2の禁制帯幅は、0.51eV、In0.76Al0.24As基板側バリア層8および、InAs0.50.5窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.86eVおよび0.83eVである。また、本例では、窓層3がN型であり、感光層2との接合面において、伝導帯のバンドオフセットΔEc23が0.07eV、価電子帯のバンドオフセットΔEv23が0.24eVで伝導帯のバンドオフセットのほうが価電子帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。
図10は、Sb系材料を用いることにより、禁制帯幅やバンドオフセットの設計が容易となり、より広い波長範囲に応用可能である。一方図11は、プロセスおよび性能が確立したInGaAsを感光層として使用できる利点がある。
図12は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、GaAs基板1上にInGaAs/InP系PDを構成した場合の説明図である。GaAs基板1上にGaSb緩和層15を成長した後、InPに格子整合するGaAs0.5Sb0.5格子整合緩和層16を成長し、その上にInPバリア層8、In0.53Ga0.47As感光層2、InP窓層3、In0.53Ga0.47Asカソードコンタクト層9を順次成長している。InP窓層3は、電子に対してバリアが低いため、低濃度のヘテロ界面においても、電子伝導を阻害しない。一方同層は、正孔に対しては障壁となるが、図12(B)に示すように、表面から感光層2を貫通してP型バリア層8に到達するよう高濃度亜鉛拡散がほどこされているため、低抵抗でアノード側への正孔の移送ができる。
図13(A)は、検出波長2〜10μmの赤外光検出器のバンドプロファイル、図13(B)はその断面図を示す。GaAs基板1上に、GaSb緩和層15を成長した後、InSb緩和層16、InAs0.15Sb0.85カソードコンタクト層9、N−In0.82Al0.18Sbバリア層8、InAs0.15Sb0.85感光層2、N−In0.82Al0.18Sb窓層3を順次成長させた。
In0.82Al0.18Sbバリア層8は格子定数6.42ÅのInAs0.15Sb0.85感光層2に格子整合しているため、格子歪みによる結晶欠陥発生の原因にはならない。In0.82Al0.18Sbバリア層8およびIn0.82Al0.18Sb窓層3は、InAs0.15Sb0.85感光層2に対して伝導帯のみバリアになる。従って、P型層から正孔を引き出す時、InAsSb/InAlSbヘテロ界面は電流障壁にはならない。そこで、図13においては、感光層2と窓層3をP型とし、N型不純物となるSnを選択拡散している。この構造により、窓層3がP型であり、感光層2との接合面において、ΔEc23が0.38eV、ΔEv23がほぼ零eVとなり、価電子帯のバンドオフセットのほうが伝導帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。そのため、比較的ドープ濃度の低いP型エピタキシャル層からなるInAsSb感光層2とInAlSb窓層3の界面において、光誘起された正孔を電位障壁なしにアノードコンタクト層17,P側表面電極11を経由して回収することができる。また、N型に高濃度ドープされたN型層41部分のInAsSb感光層2とInAlSb窓層3の界面においては、電子は、トンネル効果により移動可能である。なお、InAs0.15Sb0.85感光層2の禁制帯幅は、0.12eV、In0.82Al0.18Sb基板側バリア層8および、In0.82Al0.18Sb表面側窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.49eVである。
GaAs基板は、InP基板に比べて安価で大面積のウェファが得られることから、図10〜13に示した構造により、安価なPDが提供できる。また、GaAsは、燐酸や硫酸と過酸化水素の混合溶液でウェットエッチングされる一方InPは上記エッチ液に対してエッチストップ層として働く。従って、本組成を用いると、赤外カメラに必要となる薄片化が容易となる。
基板1をGaAsより安価で機械強度が強いSiにすることも可能である。この場合、いったん機械強度の弱いInSb層を緩衝層として形成することにより、結晶成長前後の熱歪みの影響を避けることができる。更に、InSb量子ドットをInAlSbバッファ層上に形成することにより、格子不整合に伴う貫通転位を有効に終端することも可能である。
1 基板
2 感光層
3 N型窓層
4 P型層
5 誘電体膜
6 N側電極
7 P側電極
8 バリア層
9 カソードコンタクト層
10 開口部
11 表面側P側電極
12 集積回路もしくプリント基板
13 バンプ
14 素子分離溝
15 緩和層
16 格子整合緩和層
17 アノードコンタクト層
41 N型層
本発明は、暗電流が小さく、波長範囲が広く、かつ素子間のクロストークが極めて少ない化合物半導体フォトダイオードアレイに関するものである。
化合物半導体光検出器はシリコン光検出器が受光できない波長域、特に赤外線領域で最も高感度な検出器として広く使われている。また化合物半導体フォトダイオードアレイは赤外分光器用センサ、波長多重光通信用モニター、赤外イメージセンサほか種々の工業計測などに重用されている。最も多方面で使われている化合物半導体アレイとしてはInP基板上にエピタキシャル成長法により形成したInGaAs層を受光部とするフォトダイオードアレイがあり、更に波長の長い近中赤外検出用としてはInSb系、InAs系、HgCdTeなどのフォトダイオードアレイが用いられている。
半導体光検出器の検出限界を決める暗電流は、半導体内部に起因するものと、半導体表面に起因するものがある。半導体内部に起因する暗電流を抑制するには、感光層である感光層以外の半導体層での熱励起によるキャリア生成を軽減することが有効である。また、熱励起によるキャリア生成速度は、概して真性キャリア濃度の2乗に比例するため、感光層を真性キャリア濃度が低い禁制帯幅の大きな半導体層で挟むことが暗電流を軽減する上で有効である。また、半導体表面に起因する暗電流を軽減するためには表面に露出するPN接合端部が禁制帯幅の大きな半導体層上に有る事が望ましい。
例えば、特許文献1に記載されたInGaAs/InP系プレーナ型フォトダイオード(PD)においては、結晶欠陥密度が高い素子表面が比較的禁制帯幅の大きいInP層で覆われており、感光層となる禁制帯幅の小さいInGaAs層のPN接合が表面に露出していない。このプレーナ型PDを製作するプロセスでは、表面から不純物を選択的に拡散することによりPN接合を形成した後、PDを1次元的もしくは2次元的に配列してアレイとしている。
この構造はプロセスが簡単であるがクロストークが大きいという欠点がある。このクロストークは感光層で発生したキャリアが拡散により容易に隣接する素子に流れて出力を発生するために生じる。そのため特許文献1にも示されているように素子間に遮光マスクを設けてクロストークを改善する方法が取られている。しかしこの方法は素子と素子との間隙で光励起電流の発生を防止する効果があるものの素子直下で発生するキャリアが隣接する素子に流れ込むことを完全には防止できないし、また基板側から光入射をするような使い方においては遮光マスクは無効である。また10数μm以下の狭ピッチのアレイに於いては遮光マスクを設けることは製造歩留まりに問題が生じやすい。
このようなプレーナ型PDアレイの欠点を改良するものとして特許文献2、3,4,5に示されているようにメサ型で素子を分離する方法が取られている。いずれもN型InP基板上にメサ分離されたInGaAs感光層とP型InPウインドウ層からなる構造となっている。この構造によりクロストークはプレーナ型に比べ大幅に改善でき、また必ずしも遮光マスクを必要としない利点がもたらされる。
しかし化合物半導体のメサ構造ではPN接合が側面の表面に露出するため大幅に表面リーク電流が発生し、これが雑音源となり最小受光感度を悪化させる。そのためシリコン窒化膜などの誘電体膜によりメサ表面を保護する方法が取られている。また、InGaAs感光層は零バイアスか低電圧バイアスで高い量子効率を得るため通常、キャリア濃度を1014cm−3台と低くしたI層とするため、表面誘電体膜と半導体界面の欠陥や汚染、誘電体膜に含まれるイオンや誘電体の分極などにより電子がメサ表面に誘起されるなどの現象によりI層のメサ表面領域が反転するなど電気的に不安定な現象を招き、経時変化を起こし易い。
また特許文献6ではPIN構造のメサ型PDアレイで裏面入射したときに高速応答を得る目的のためにP型InP層の上に形成したInGaAs感光層及びN型InPからなるPINダイオードが提案されている。特許文献6においては感光層のPN接合が半導体側面に形成された絶縁膜か、高抵抗埋め込み層により保護されているが、結晶表面あるいは再成長界面が空乏状態であるため、表面近傍における結晶欠陥に起因する表面リークの問題が残存している。
特許文献7および8に、狭い禁制帯幅によるPN接合を表面に露出させないでメサ構造を有するPDが記載されている。これらは、メサ構造端面に露出したPN接合の表面を、不純物拡散により高濃度ドープすることにより、表面付近の空乏層を消滅させ、暗電流を抑制することができる。但し、両者においては、PDをアレイ状に配置する場合、各素子の電気的な分離を確保するためには、感光層を取り除き、禁制帯幅の大きなバッファ層を露出させた後、底の部分で電流を遮断するためのPNP構造を形成する必要がある。また、不純物拡散層のフロントを、禁制帯幅の大きなバッファ層内部に留める必要があるなど、プロセスが煩雑でプロセス条件の許容範囲が狭かった。更に、特許文献7の場合は、不純物拡散により感光層のPN接合を形成するため、接合が比較的深い位置に形成され、短波長側の感度が低下する問題がある。
特開2002−100796号公報 特開平5−82829号公報 特開2001−144278号公報 特開平5−259497号公報 米国特許 US7439599B2号公報 特開2007−281266 米国特許 4999696号公報 PCT出願 JP2009/067689
InGaAs/InP系プレーナPDは、通常InPに格子整合したIn0.53Ga0.47Asを使用するが、その場合、カットオフ波長は1.6μm程度となる。更に波長範囲を拡大するための手段として例えば、従来のInGaAs/InP系近赤外PDの場合においては、In組成を0.53から0.77に増加することにより、波長範囲を1.6μmから2.4μmに拡張することができるが、約1.6%の格子ずれが発生する。この格子不整合によって生じる結晶欠陥は、傾斜組成や超格子バッファ層などにより、感光層内部においてはある程度抑制可能であるが、エピタキシャル層界面には結晶欠陥が高密度で残留するため、この欠陥で生じる暗電流が流入しショット雑音を増大させる。
また、広い禁制帯幅からなる窓層と狭い禁制帯幅からなる感光層との界面に、バンド構造の不一致、即ち、バンドオフセットが生じ、伝導帯あるいは価電子帯に電位バリアが発生する。感光層で光生成した電子を効率よく窓層に注入するためには、伝導帯側のバンドオフセットを小さく、正孔を窓層に注入する場合は、価電子帯のバンドオフセットを小さくするようにバンドアライメントを設計することが必要となる。界面におけるキャリアの停留は、PDの時間応答の劣化や、バイアス電圧が零ボルトの時に感度が低下する原因となるからである。
PDアレイは、通常シリコン読み出しIC(ROIC)と組み合わせて、光検出器モジュールとして使用するのが一般的である。ROICは、電源電圧3〜5Vで駆動されるため、PDへの印可バイアス電圧も零Vから電源電圧の範囲にあるのが望ましい。このような低電圧でPDを動作させるためには上述のバンドオフセットを適切に設計する必要がある。
従来の化合物半導体PDアレイが有していたクロストークが大きい、表面リークが大きい、浮遊容量大きい、検出波長域が狭い、製造歩留まりが悪い等の問題を同時に解決するアレイ構造を提供する。
本発明では、禁制帯幅が大きな化合物半導体からなるバリア層上に形成された禁制帯幅が小さな化合物半導体からなる感光層と該感光層上に形成された第1電導型で禁制帯幅の大きな化合物半導体からなる窓層が積層されており、隣接素子から電気的に分離するために少なくとも各素子の感光層および窓層の周辺が第2電導型不純物でドープされ、第2電導型不純物がバリア層に到達していることを特徴とする化合物半導体受光素子アレイを提供する。その結果、隣接PD素子はメサ溝の有無にかかわらずNPNあるいはPNP接合により電気的にも分離されている。
更に、窓層と感光層の接合面の伝導帯および価電子帯のバンドオフセットをそれぞれΔEc23、ΔEv23としたとき、感光層および窓層がN型の場合にΔEc23がΔEv23より小さく、感光層および窓層がP型の場合にはΔEc23がΔEv23より大きいことを特徴とする化合物半導体受光素子アレイを提供する。また、感度波長帯域の拡大や安価な基板を利用するために、基板とは格子定数が一致しない感光層を用いることが有利となる。この場合、不整合によって生じる格子歪みに起因する結晶欠陥を抑制するために、基板とは格子定数が異なり、その限界応力がその上に形成される格子整合緩和層あるいはバリア層より小さい緩和層の形成を提案する。これにより、高品質かつ広い波長範囲に対応した感光層を実現することができる。
本発明の構造において感光層は横方向に形成されるPN接合による電位障壁により隣接する素子から完全に分離されるため、光励起キャリアが拡散して隣接する素子に流れ込む事を防ぐことができる。また感光層は窓層により表面から分離されるため誘電体表面保護膜の膜質に影響されることは無く、経時変化に対しても安定である。また、メサ構造や素子間に遮光マスクを設けることなく、クロストークが抑えられるため狭ピッチのアレイが製作容易となる。更にPDの感光領域を形成するPN接合は熱拡散法で形成するのではなく、エピタキシャル成長により形成するため特性が揃っており歩留まりも高い。この点は特に大規模なアレイを形成する上で、生産性の観点から重要である。
またエピタキシャル成長は数ナノメートル単位の膜厚が制御できるため、エピタキシャル成長で形成する窓層を0.2μm以下にすることにより、熱拡散法により形成するPN接合より薄く形成することがでる。その結果InPを窓層とするInP/InGaAsPDが検出できる短波長側波長は900nm位が限界であったが本発明によれば限界波長を500nm位まで伸ばすことができ、従来よりも幅広い波長域を受光できる光検出器を得ることができる。
また、本発明になるPDは、表面側のみに第1電導型および第2電導型に対応した電極を形成することも可能で基板及びエピタキシャル成長のバッファ層を電流通路として使わなくてもよい。この場合、基板とバッファ層間、若しくはバッファ層中に格子不整合による結晶欠陥があっても、それによる暗電流への影響を回避することができる。そのため、基板と格子定数が大きく異なる化合物半導体混晶を光吸収層とする事により、光吸収層の感光波長範囲を大幅に拡張することが可能となる。
更に、表面側窓層において、少数キャリアに対する電位障壁のみを選択的に大きくすることにより、光生成キャリアを停滞なく電極に導くことができる。
また、通常のプレーナ型PDでは、共通電極がN型、個別アレイ要素に対応する電極がP型となるため、共通電極を正電位にバイアスする必要がある。したがって、パッケージに対してPDの基板を絶縁する必要がある。
一方、本発明では信号取り出し電極、即ち正電位側電極を各PDのN型層上に設け、P型層を共通電極側とすることが出来る。ROICの仮想接地電圧は、通常バイアス電圧の1/2程度とするため、共通電極を零電位とし、各アレイ要素を、ROICの電流入力に接続するのみで、適正なバイアス電圧の印可が可能となる。
図1は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例1) 図2は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例2) 図3は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例3) 図4は本発明による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。(実施例4) 図5は従来方式による化合物半導体受光素子アレイの実施方法を示した説明図である。 図6は本発明による隣接した化合物半導体受光素子の横方向の伝導帯電位プロファイルと、素子分離性能を示した説明図である。 図7は従来構造における隣接した化合物半導体受光素子の横方向の伝導帯電位プロファイルと、素子分離性能を示した説明図である。 図8は本発明と従来構造の化合物半導体受光素子の分光感度特性を比較した図である。 図9は本発明による化合物半導体受光素子アレイにおいて個別アドレスを可能とする配線方法を示した説明図である。(実施例5) 図10は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InGaSb系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例6) 図11は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InGaAs系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例7) 図12は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、GaAs基板上にInGaAs/InP系PDを構成した場合の説明図である。(実施例8) 図13は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、InAsSb系光吸収層を用いて、波長範囲を拡大した場合の説明図である。(実施例9)
図1は深い亜鉛拡散によって形成するプレーナ型PDアレイの実施例を示す。図1(A)は平面図、図1(B)は、B−B矢印の位置における素子断面図を示す。P型InP基板1のキャリア濃度はP側電極7を形成して容易にオーミック特性が得られる1018〜1019cm−3台の濃度とする。InGaAs感光層2はアンドープで形成するI型層とするかキャリア濃度1014〜1015cm−3台の低濃度N型としてもよい。InGaAs感光層2は光吸収層として用いるものであり、検出波長の選択性を持たせるために任意の組成からなるInGa1−xAs1−yとすることや検出波長を拡張するためにInAlAs系の組成にすることも可能である。感光層2の厚みは量子効率と応答速度を最適化する条件により決定されるもので、高速用には厚み1μm程度で、量子効率を優先する用途には2〜6μm程度となる。N型InP窓層3は通常1μm以下であるが可視光領域にも感度を持たせる用途においては0.2μm以下が望ましい。またN型InP窓層3のキャリア濃度は1017cm−3台かそれ以上とする。N型InP窓層3のキャリア濃度をこれより低くし、電極下部に高濃度N型InGaAsコンタクト層9を設けても良い。P型InPバリア層8はエピタキシャル結晶層の品質を良くするために基板と積層するエピタキシャル層間に形成されたバッファ層であり、InGaAs感光層よりもバンドギャップが大きいことから、暗電流の発生を抑制するバリア層としても機能する。
誘電体膜5の開口部10から選択的に亜鉛をバッファ層(バリア層)8まで拡散することによってP型層4を形成し、素子間の分離を行う。この場合は感光層2を低濃度N型、窓層3をN型、バッファ層(バリア層)8をP型とする。バッファ層8はP型か、亜鉛拡散表面上にP側電極10を設ける場合はN型や半絶縁性であってもよい。但し、バッファ層(バリア層)8がN型の場合は、その周囲をP型に反転させることが望ましい。
実施例1においてP型層4は、感光層よりも禁制帯幅の大きい半導体、例えばInPの埋め込み成長によって形成しても良いが、再成長界面の結晶欠陥の影響を避けるため再成長層のP型ドープ濃度を高くして、固相拡散によりPN接合を感光層内部に形成するのが望ましい。図1に示した構造においては隣接PD素子はNPN接合によりそれぞれ電気的に分離されているので従来のプレーナPDアレイに比べて素子間のクロストークは大幅に低減出来る。
図2は、本発明をメサ分離型PDに応用した場合の実施例で、平面図(A)および矢印Bにおける断面図(B)を示す。P型InP基板1上に積層されたInGaAs感光層2及びN型InP窓層3からなるウエファを島状にメサエッチングを行い、メサ側面及びメサ底部のみを選択的に亜鉛拡散してP型層4を形成し、ついで上面及びメサ側面と底部にシリコン窒化膜からなる誘電体層5で皮膜し、N型窓層3表面の一部にN−InGaAsからなるコンタクト層9を島状に残し、その上にシリコン窒化膜の開口部を設けN側電極6を形成した。P型InPバリア層8はエピタキシャル結晶層の品質を良くするために基板と積層するエピタキシャル層間に形成されたバッファ層であり、メサエッチングの際にエッチング選択性を利用したエッチング阻止膜としても機能する。
メサ表面に形成するP型層4は通常の熱拡散法で亜鉛をドープして得られ、深さは1μm程度かそれ以下でもよい。また熱拡散法以外にベリリウムなどのアクセプター型不純物をイオン注入して形成することも可能であり、この場合は素子に逆バイアスを印加したときにP型層4が空乏層化しない程度の低濃度として逆バイアスでトンネル電流が流れないようにP型層4のキャリア濃度を精度良く制御し易い利点が有る。しかし本受光素子アレイ通常は0バイアスか2V以下の低電圧の逆バイアスで機能するので通常の亜鉛拡散法で形成しても問題ない。本実施例では通常のプレーナ型InGaAs/InP系PDやアレイと異なりN側電極6が表面にあるためN電極に正電圧を印加し、基板を共通グラウンドにできるためマイナス電源を必要としない利点がある。また結晶性を良くする目的やヘテロバリアの段差を低くしてキャリアの流れをよくするために、感光層2と窓層3あるいはバッファ層(バリア層)8の境界に一層もしくは複数層の中間的な禁制帯幅を持つ半導体層を挿入することも有効である。
特許文献7はメサ端面にPN接合が露出するのを改善するためメサ上部、側面及びメサ底部に亜鉛拡散している。この構造では亜鉛拡散により形成されたPN接合がN型のメサ底部まで広がっている。一方、本発明の構造ではメサ底部を形成するバッファ層(バリア層)8はP型であるので、PN接合はメサ領域内に留まっている。このため特許文献7の構造に比べ本発明の構造では接合容量が小さく高速性に優れ、またPN接合面積の差だけ暗電流も小さくでき、より優れた最小受光感度が得られる。即ちこの差異は特許文献7の如く、基板或いは光吸収層の下の半導体層の導電型と異なる導電型でメサ表面をドープするか、本発明の如く同じ導電型でドープするかの違いに基づいている。また特許文献7の構造では0.2μm以下に制御が困難な亜鉛拡散でPN接合を形成するため、やや厚めの光透過窓となり検出波長域が狭くなり、また熱拡散法のため特性の均一性や歩留まりの点で不利である。また特許文献7の構造ではメサ底部に電極を形成するため微細な素子アレイを形成する上でも不利である。
本発明者が先に出願した特許文献8の図6で開示されているPN型フォトトランジスタ構造においては、ダブルへテロ型エピタキシャル層にメサ構造を形成し、その側面を亜鉛拡散することにより、プレーナ型フォトダイオードと同等の低リーク特性を達成している。狭い禁制帯幅を有する光吸収層のPN接合が結晶欠陥の多い結晶表面に露出することを防ぎ、表面電流による暗電流の増加を抑止している点は同じであるが、特許文献8においては、N型バッファ層中に亜鉛拡散フロントがあるため、PN接合がN型バッファ層中にも形成されているので浮遊容量が大きい。また、光素子アレイを形成する際に、N型バッファ層内に、N、P、N構造を形成する必要があり、素子分離構造が複雑であった。本発明ではPN接合面が光吸収層面のみに限定されるため接合容量が小さく高速化に有利な構造となっている。本実施例では隣接PD素子はメサ溝によって分離されると共にNPN接合により電気的にも分離されているので従来のプレーナPDアレイに比べて素子間のクロストークは大幅に低減出来る。
尚、Zn拡散により形成されるP型層4の先端は、バッファ層(バリア層)8内に留まっても、バッファ層(バリア層)8を貫通してP型基板1に到達しても良い。更に、P型電極を素子表面側からP型層4に取ることも可能で、その場合は、バッファ層(バリア層)はN型でも良く、基板1は、半絶縁性でも良い。また、ドライプロセスを用いてメサエッチングを行い、エッチング端面から浅い不純物拡散を行うことにより、ドライプロセスによる加工損傷の影響を除去しながら、狭いピッチのPDアレイを実現することができる。
図3に1次元アレイや2次元アレイを形成し、基板側から光入射せしめる例を示す。この場合、P側表面電極11はP型拡散層面4に接して形成し、読み出し集積回路(ROIC)もしくは配線基板12に金属バンプ13を介して張り合わせて接続する。図1の如く段差のない平面構造のアレイはROICと一体化する場合、メサ型アレイに比べ素子製作プロセスが容易で歩留まりや信頼性の点で有利となる。
図4は図1の素子を多数マトリクス状に配置した例で、亜鉛拡散で形成したP型層4が格子状にバッファ層(バリア層)8まで達することにより、感光層2を各画素に分離している。
一方、図5は従来のプレーナ型PDをマトリクス状に配置した例で、各画素に対応して浅い亜鉛拡散で形成したP型層4が配置されている。
図6は、図4の本発明による10μmの間隙で配置したPDアレイに於いて、隣接するPDの境界をまたぐ、A−A’に沿った矢印方向の伝導帯の電位プロファイルと、矢印に沿って、幅1μmの光束を掃引したときの左右それぞれのPDに誘起された光励起電流の計算結果を示す。また、図7は、10μmの間隙で配置した図5の従来のプレーナ型PDに於いて、隣接するPDの境界をまたぐ、B−B’に沿った矢印方向の伝導帯の電位プロファイルと、矢印に沿った、光励起電流の計算結果を示す。InGaAs感光層2の厚さは2μmとし、その中心部における伝導帯の電位を表示している。光を照射していない場合の暗電流を0dBとした。
図6においては、深い亜鉛拡散により形成されたP型層により、隣接する素子に挟まれた領域において伝導帯の電位が約0.3eV程持ち上がっている。そのため、A点の左素子側で励起された電子は、亜鉛拡散層で囲まれた単一素子内から外へは移動不可能となり、約60dBにおよぶ素子間の信号分離が達成できている。一方図7においては、各素子の感光層が連続的に繋がっているため電位バリアが存在しない。このため、素子間の信号分離は20dB程度以下に留まる。この分離特性を改善するためには素子間距離を大きくとるか、メサ分離などの手段が必要となる。
2次元アレイを用いた赤外カメラの場合、VGAクラスで基板サイズを10mm以下にするためには、画素のサイズを20μm以下にする必要があるが、従来のプレーナ型PDに遮光マスクを組み合わせた構成では、キャリアの相互拡散により解像度が劣化する。また分離溝を設けると端面が露出するため、表面結晶欠陥による暗電流の増加が避けられない。本発明による、図1あるいは図2の構成により、初めて、暗電流が小さく、高い解像度を有する高密度なPDアレイが実現できる。また分光センサ用や波長多重通信用の1次元アレイに本実施例を適応した場合は、従来のPDアレイに比べ遥かに優れた波長分解能が得られる。
図8は、本発明によるInGaAs/InP系PDのシミュレーションした分光感度特性と従来型プレーナ構造のPDの典型値とを相対的に比較したものである。従来型では深さ1μm程度の亜鉛拡散層を通して感光層に入射するためInP窓層での光吸収損失が大きく900nm以下の短波長で急速に感度が低下する。一方、本発明ではN型InP窓層を結晶成長で形成し0.2μm以下の厚みにする事により短波長での感度を大幅に改善されている事が図8に示されている。窓層を更に薄く成長することにより、短波長側感度を更に改善することが可能である。
図9は半絶縁性基板を用いて図1に示した構造を形成後、2次元アレイのコラム分離のため、基板に到達する深さまで亜鉛拡散領域に溝14を掘り込み素子列を隣接素子列から電気的に分離した実施例を示す。また溝14はポリイミドのような絶縁物で埋め込み、その上に2次元アレイの配線パターンを形成することが出来る。
以上はInP/InGaAsヘテロ接合を利用した場合について実施例を示したが本発明の原理はIn、Al、Ga、As、Sbなどからなる化合物半導体材料で構成することや実施例に示したのとは逆の導電型にも適用できることは云うまでもない。また、図3に示したようにP側電極もN側電極と同一面に形成する場合は、基板は絶縁性基板やN型基板でもよい。
図10(A)は、2元化合物半導体とは格子整合しないInGaSb3元混晶を感光層2として用い、波長感度を2.4μmまで拡張した場合のバンドプロファイル、図10(B)は、その素子断面図を示す。本例では、格子定数6.19ÅのIn0.25Ga0.75Sb光吸収層2に格子整合したInAs0.68Sb0.32格子整合緩和層16をGaSb緩和層15上に形成した。GaSbおよびInAs0.68Sb0.32は限界応力が小さいのでGaAs基板1との格子不整合による残留歪みを効果的に緩和している。基板側バリア層8としては、アノードコンタクト層17に対して伝導帯側に大きなバンドオフセットを持つIn0.22Al0.23Ga0.55Sbと表面側窓層3としては、層9に対して価電子帯に大きなバンドオフセットを持つIn0.67Al0.33As0.41Sb0.59をそれぞれ電子バリアおよび正孔バリアとして用いて感光層への暗電流の流入を防止している。
また、本例では、窓層3がN型であり、感光層2との接合面において、伝導帯のバンドオフセットΔEc23が0.10eV、価電子帯のバンドオフセットΔEv23が0.26eVであり、伝導帯のバンドオフセットのほうが価電子帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。そのため、微弱光や低バイアス条件においてもキャリアが停留することなく排出される。なお、In0.25Ga0.75Sb感光層2の禁制帯幅は、0.51eV、In0.22Al0.23Ga0.55Sb基板側バリア層8および、In0.67Al0.33As0.41Sb0.59表面側窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.87eVである。
GaAs基板1上に形成されたInAs0.68Sb0.32格子整合緩和層16の価電子帯とGaSb緩和層15の価電子帯間には大きな電位障壁があり、正孔を基板側に取り出すことは困難であるが、本発明の構成に従った図10(B)においては、P型にドープされたアノードコンタクト層17と高濃度Zn拡散層4を通じて、P側表面電極11から正孔電流を取り出すことができる。また、表面入射の場合はN型にドープされたカソードコンタクト層9はN側電極6の下部にのみ残し、感光層上の部分を除去する事により窓層3が表面に露出させる事が高い量子効率を得る上で有効である。
図11(A)は、InGaAs感光層2のIn組成比を増加させ、吸収端波長を2.4μmまで拡張した場合のバンドプロファイルで、図11(B)は、素子断面図を示す。格子定数5.87ÅのIn0.77Ga0.23As感光層2に格子整合させたIn0.76Al0.24As電子バリア層8およびInAs0.50.5窓層3は、それぞれアノードコンタクト層17及びカソードコンタクト層9間に生じるバンドオフセットのバリアにより感光層2以外で発生する電子および正孔の感光層への流入を防止し、かつ、感光層2で生成された正孔および電子を選択的に外部に出力する事が出来る。In0.77Ga0.23As感光層2に格子整合したGaAs0.31Sb0.69が格子整合緩和層16としてGaSb層上に形成され、GaAs基板1との格子不整合による残留歪みを緩和している。GaAsSb緩和層16の価電子帯とIn0.76Al0.24As電子バリア層8の価電子帯間には大きな電位障壁があり、界面にミスフィット転位などの結晶欠陥が密集するため、正孔を基板側に取り出すことは困難であるが、本発明の構成に従った図11(B)においては、P型にドープされたアノードコンタクト層17と高濃度Zn拡散層4を通じて、P側表面電極11から正孔電流を取り出すことができる。また、表面入射の場合はN型にドープされたカソードコンタクト層9はN側電極6の下部にのみ残し、感光層上の部分を除去する事により窓層3が表面に露出させる事が高い量子効率を得る上で有効である。
なお、In0.77Ga0.23As感光層2の禁制帯幅は、0.51eV、In0.76Al0.24As基板側バリア層8および、InAs0.50.5窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.86eVおよび0.83eVである。また、本例では、窓層3がN型であり、感光層2との接合面において、伝導帯のバンドオフセットΔEc23が0.07eV、価電子帯のバンドオフセットΔEv23が0.24eVで伝導帯のバンドオフセットのほうが価電子帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。
図10は、Sb系材料を用いることにより、禁制帯幅やバンドオフセットの設計が容易となり、より広い波長範囲に応用可能である。一方図11は、プロセスおよび性能が確立したInGaAsを感光層として使用できる利点がある。
図12は化合物半導体受光素子アレイの実施方法において、GaAs基板1上にInGaAs/InP系PDを構成した場合の説明図である。GaAs基板1上にGaSb緩和層15を成長した後、InPに格子整合するGaAs0.5Sb0.5格子整合緩和層16を成長し、その上にInPバリア層8、In0.53Ga0.47As感光層2、InP窓層3、In0.53Ga0.47Asカソードコンタクト層9を順次成長している。InP窓層3は、電子に対してバリアが低いため、低濃度のヘテロ界面においても、電子伝導を阻害しない。一方同層は、正孔に対しては障壁となるが、図12(B)に示すように、表面から感光層2を貫通してP型バリア層8に到達するよう高濃度亜鉛拡散がほどこされているため、低抵抗でアノード側への正孔の移送ができる。
図13(A)は、検出波長2〜10μmの赤外光検出器のバンドプロファイル、図13(B)はその断面図を示す。GaAs基板1上に、GaSb緩和層15を成長した後、InSb緩和層16、InAs0.15Sb0.85カソードコンタクト層9、N−In0.82Al0.18Sbバリア層8、InAs0.15Sb0.85感光層2、N−In0.82Al0.18Sb窓層3を順次成長させた。
In0.82Al0.18Sbバリア層8は格子定数6.42ÅのInAs0.15Sb0.85感光層2に格子整合しているため、格子歪みによる結晶欠陥発生の原因にはならない。In0.82Al0.18Sbバリア層8およびIn0.82Al0.18Sb窓層3は、InAs0.15Sb0.85感光層2に対して伝導帯のみバリアになる。従って、P型層から正孔を引き出す時、InAsSb/InAlSbヘテロ界面は電流障壁にはならない。そこで、図13においては、感光層2と窓層3をP型とし、N型不純物となるSnを選択拡散している。この構造により、窓層3がP型であり、感光層2との接合面において、ΔEc23が0.38eV、ΔEv23がほぼ零eVとなり、価電子帯のバンドオフセットのほうが伝導帯のバンドオフセットよりも小さくなっている。そのため、比較的ドープ濃度の低いP型エピタキシャル層からなるInAsSb感光層2とInAlSb窓層3の界面において、光誘起された正孔を電位障壁なしにアノードコンタクト層17,P側表面電極11を経由して回収することができる。また、N型に高濃度ドープされたN型層41部分のInAsSb感光層2とInAlSb窓層3の界面においては、電子は、トンネル効果により移動可能である。なお、InAs0.15Sb0.85感光層2の禁制帯幅は、0.12eV、In0.82Al0.18Sb基板側バリア層8および、In0.82Al0.18Sb表面側窓層3の禁制帯幅は、それぞれ、0.49eVである。
GaAs基板は、InP基板に比べて安価で大面積のウェファが得られることから、図10〜13に示した構造により、安価なPDが提供できる。また、GaAsは、燐酸や硫酸と過酸化水素の混合溶液でウェットエッチングされる一方InPは上記エッチ液に対してエッチストップ層として働く。従って、本組成を用いると、赤外カメラに必要となる薄片化が容易となる。
基板1をGaAsより安価で機械強度が強いSiにすることも可能である。この場合、いったん機械強度の弱いInSb層を緩衝層として形成することにより、結晶成長前後の熱歪みの影響を避けることができる。更に、InSb量子ドットをInAlSbバッファ層(バリア層)上に形成することにより、格子不整合に伴う貫通転位を有効に終端することも可能である。
1 基板
2 感光層
3 N型窓層
4 P型層
5 誘電体膜
6 N側電極
7 P側電極
8 バリア層
9 カソードコンタクト層
10 開口部
11 表面側P側電極
12 集積回路もしくプリント基板
13 バンプ
14 素子分離溝
15 緩和層
16 格子整合緩和層
17 アノードコンタクト層
41 N型層

Claims (6)

  1. 禁制帯幅が大きな化合物半導体からなるバリア層上に形成された禁制帯幅が小さな化合物半導体からなる感光層と該感光層上に形成された禁制帯幅が大きな化合物半導体からなる第1電導型の窓層が積層されており、隣接素子から電気的に分離するために少なくとも各素子の感光層の周辺、および窓層の周辺が第2電導型不純物でドープされていることを特徴とする化合物半導体受光素子アレイ。
  2. 上記感光層の周辺および窓層の周辺がメサ構造によって分離されており、メサ側面及びメサ底部の表面層が第2電導型不純物でドープされている請求項1に記載の化合物半導体受光素子アレイ。
  3. 上記窓層と感光層の接合面の伝導帯および価電子帯のバンドオフセットをそれぞれΔEc23、ΔEv23したとき、該窓層がN型の場合にΔEc23がΔEv23より小さく、該窓層がP型の場合にはΔEc23がΔEv23より大きいことを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体受光素子アレイ。
  4. N側及びP側電極が基板とは反対の面に形成されており、基板側から光入射せしめることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体受光素子アレイ。
  5. 第2電導型不純物がドープされた領域に設けられた溝により、素子単体もしくは素子列を隣接素子もしくは隣接素子列から電気的に分離されていることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体受光素子アレイ。
  6. 基板とは格子定数が異なる緩和層を介して感光層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体受光素子アレイ。
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