JP2012216727A - 受光素子、その製造方法および検出装置 - Google Patents

受光素子、その製造方法および検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板裏面入射において、近赤外域の短波長側〜長波長側にわたって全体に高い受光感度を有する受光素子等を提供する。
【解決手段】 受光層が(InGaAs/GaSb)タイプ2のMQWであり、補助層4と、基板側から光を入射する構造とを備え、補助層4はp型不純物を含み、そのバンドギャップエネルギが、InP基板1のバンドギャップエネルギより小さく、厚みが受光層3の1/5以上あり、補助層内において、p型不純物の濃度が、1E18cm−3〜1E19cm−3から受光層側における5E16cm−3以下に低下しており、p型不純物の分布が、拡散によって形成されたものか、またはエピタキシャル成長にて形成されたものであることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受光素子、その製造方法および検出装置に関し、より具体的には、光通信用、撮像装置、センサー等に用いることができる、近赤外域に受光感度を有する受光素子、その製造方法および検出装置に関するものである。
InP基板を用いたIII−V族半導体は、バンドギャップエネルギが近赤外域に対応するため、通信用、生体検査用、夜間撮像用などを目的に、多くの研究が進行している。この中で特に注力されているのは、InP基板上に、バンドギャップエネルギがより小さいIII−V族半導体結晶層、およびこれら結晶層に受光単位となる画素が複数個配列された受光素子を、いかに結晶性のよい状態で形成し、広い波長範囲にわたって高い受光感度を得るかという研究である。
たとえば、III族中の、Gaの比率を下げてInの比率を上げてバンドギャップをより狭くした(格子定数をより大きくした)In0.82Ga0.18Asを受光層に用いることで受光感度域の長波長化をはかった受光素子の試作結果が発表された(非特許文献1)。In比率を上記のように高くするとInGaAsの格子定数は大きくなり、InP基板との格子不整合が拡大するという問題を、上記の受光素子では、InP基板と、高In比率InGaAs受光層との間に、(As/P)比率を受光層に向けて段階的に増やしたInAsPグレーディッド層を12〜20層設けることで、解決しようとした。格子不整合の拡大は、格子欠陥密度の増大を伴い、必然的に暗電流の増大を招くが、上記のグレーディッドバッファ層を介在させることによって、暗電流は20μA〜35μAになる。しかし、この電流値は、InGaAs受光層を備える光通信用のフォトダイオードの暗電流より3桁も高い値である。また、多数のグレーディッド層をエピタキシャル成長させることは容易ではなく、かつ製造コストも増大する。
また、InGaAs−GaAsSbのタイプ2量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造を用い、p型またはn型のエピタキシャル層によるpn接合の形成によってカットオフ波長2.39μmのフォトダイオードの作製結果の発表がなされた(非特許文献2)。このフォトダイオードは、メサ構造をもつ。エピタキシャル層表面入射の場合、近赤外域を中心に受光感度を有する。
また、InGaAs−GaAsSbのタイプ2量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造を用い、ノンドープのエピタキシャル層に表面からp型不純物を選択拡散することでpn接合を形成した構造が発表された(特許文献1)。InGaAs−GaAsSbのタイプ2MQWは、不純物濃度が高くなると結晶性が劣化するため、上記MQWの上面に接して選択拡散の濃度を調整する選択拡散調整層を配置している。これによって、近赤外域を中心に所定の受光感度を有する。
T.Murakami, H.Takahashi, M.Nakayama, Y.Miura, K.Takemoto, D.Hara,"InxGa1-xAs/InAsyP1-y detector for near infrared(1-2.6μm)", Conference Proceedings of Indium Phosphide and Related Materials 1995, May, Sapporo, pp.528-531 R.Sidhu,"A Long-Wavelength Photodiode on InP Using Lattice-Matched GaInAs-GaAsSb Type-II Quantum Wells, IEEE Photonics Technology Letters, Vol.17, No.12(2005), pp.2715-2717
特開2009−206499号公報
グレーディッドバッファ層を用いる受光素子は、性能的にもまた製造コスト的にも実用化には問題がある。また、タイプ2MQWを用いた受光素子はエピタキシャル層表面入射の場合は、近赤外域の短波長側〜長波長側(2.39μmまで)にわたって所定の受光感度が得られる。しかし、InP基板裏面入射の場合、波長1.7μmより短波長側になるに従って感度が低下する傾向が認められる。波長1.5μm以下の波長域には、水の吸収帯や、その他の重要な吸収帯が位置しているので、InP基板裏面入射において短波長側の感度を高めることは重要である。もちろん長波長側の感度についても高いことは重要である。
本発明は、基板裏面入射において、近赤外域の短波長側〜長波長側にわたって全体に高い受光感度を有する受光素子、その製造方法、および検出装置を提供することを目的とする。
本発明の受光素子は、III−V族半導体基板に形成され、pn接合を受光層に含むIII−V族半導体によって形成される。この受光素子は、III−V族半導体のMQWの受光層と、III−V族半導体基板と反対側の受光層面上に接して位置するIII−V族半導体の補助層と、III−V族半導体基板裏面側から光を入射する構造とを備え、補助層は第1導電型不純物を含み、かつその補助層のバンドギャップエネルギが、III−V族半導体基板のバンドギャップエネルギより小さく、その厚みが受光層の厚みの1/5以上である。そして、補助層内において、第1導電型不純物の濃度が、受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から受光層側における5E16cm−3以下に低下しており、受光層におけるpn接合、および補助層における不純物の分布が、拡散によって形成されたものか、またはエピタキシャル成長にて形成されたものであることを特徴とする
ここで、基板裏面側から光を入射する構造とは、(1)エピタキシャル層表面側における画素電極に設けた接合用バンプ(読み出し回路がエピタキシャル層表面側を覆うことになる)、(2)基板裏面側に設けた反射防止用の膜(AR膜)、(3)基板裏面入射とせざるを得ない、基本単位となる受光素子(画素)の二次元配列の態様、などをいう(その他の構造例については後で言及する)。
上記の構成によって、基板の裏面から入射された光のうち、近赤外域の波長の光はMQWによって吸収され、そのあと、MQW受光層で受光されなかった短波長側の光は補助層(単層の受光層とみることができる)によって吸収される。補助層の厚みは、波長1.7μmより短波長側の受光感度が波長1.7μmより長波長側の受光感度と同等以上となるようにするために、MQW全体の厚みの1/5以上の厚みとする。上記短波長側の光が補助層で吸収されたとき生成する正孔・電子対の一方は、画素電極に近い位置で発生するので、MQWの繰り返し障壁に妨げられることなく、画素電極で確実に捕捉され、感度に寄与することができる。この結果、逆バイアス電圧の電圧を低くしながら(大きくしなくても)、高い感度を、短波長側から長波長側まで全体にわたって確保することができる。
補助層は、上記の短波長側の感度向上だけでなく、補助層内の不純物濃度を低くしても、バンドギャップエネルギが小さいために電気抵抗がIII−V族半導体基板のバンドギャップエネルギをもつ材料を用いた場合よりも大きくならないようにできる。この結果、応答速度の低下を防ぐことができる。
なお、第1導電型と対をなす第2導電型は、グランド側の導電型を形成する。第1導電型は、p導電型でもn導電型でもよい。
また、補助層のバンドギャップエネルギの対応波長は、当然ながら、受光層MQWのカットオフ波長より、短いことを前提としている。
また、上記のpn接合は、次のように、広く解釈されるべきである。受光層内において、第1導電型不純物が導入される補助層側と反対の面側の領域の不純物濃度が、真性半導体とみなせるほど低い不純物領域(i領域と呼ばれる)であり、上記第1導電型不純物の領域と当該i領域との間に形成される接合をも含むものである。すなわち上記のpn接合は、pi接合(第1導電型=p型の場合)またはni接合(第1導電型=n型の場合)などであってもよく、さらに、これらpi接合またはni接合におけるp濃度またはn濃度が非常に低い場合も含むものである。
また、前記補助層内において、第1導電型不純物の濃度が、受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から受光層側における5E16cm−3以下に低下するようにする。これによって、補助層のバンドギャップエネルギがIII−V族半導体よりも小さいこと、および補助層の受光層側と反対側において第1導電型不純物の濃度を高くすること、の両方で、画素電極/グランド電極間の電気抵抗を低くすることができる。
また、不純物を拡散導入する場合、受光層側の第1導電型不純物の濃度を低めにすることで、受光層内の第1導電型不純物の濃度を低くすることができ、受光層MQWの結晶性を良好に保持することができる。
さらに受光層におけるpn接合、および補助層における不純物の分布を、エピタキシャル成長にて形成したものか、または受光層におけるpn接合、および補助層における不純物の分布を、拡散によって形成されたものとする。ここで、上記の拡散は非選択の拡散、いわゆる全面拡散またはベタ拡散をいう。
エピタキシャル成長にて形成する場合、拡散等によらずに第1導電型不純物をエピタキシャル成長の際に、第1導電型不純物をドープして所望の濃度分布にすることができる。この結果、拡散処理を行わないので工程省略が可能となる。
一方、拡散によって不純物を導入する場合、上記の補助層は、第1導電型不純物の拡散における濃度分布を調整する層の役割を兼ねることになる。このため、両電極間の電気抵抗の増大を防ぎながら、受光層MQW内の第1導電型不純物の濃度を5E16cm−3以下に容易にすることができる。また、繰り返しになるが、波長1.7μm以下の短波長側の受光感度を確保することができる。
補助層と受光層との界面に不純物のパイルアップがあり、そのピークにおける受光層側で傾斜している濃度部(深くなるにつれて減少する濃度勾配の裾部)にpn接合が位置することができる。
pn接合に逆バイアス電圧を印加したとき、低濃度の不純物側に大きく空乏層が張り出す。上記の構成によって、空乏層を受光層内に広く張り出すことで受光感度を高めることができる。
上記のパイルアップのピーク濃度は、1E17cm−3以下にできる。このため、界面でのパイルアップがあったとしても、受光層の結晶性を害するほど大規模かつ高濃度のパイルアップではない。このため、パイルアップがあっても低い暗電流の受光素子とすることができる。
受光素子における単位となる画素が、複数、配列され、隣り合う画素どうしメサ分離溝で隔てられるのがよい。
これによって、受光素子の受光可能な平面サイズが、選択拡散による構造に比べて大きくでき、すなわちメサ分離溝で隔てられたIII−V族半導体を目一杯に受光部とすることができる。この結果、波長域によらず波長域全体の受光感度を高めることができる。
上記の多重量子井戸構造をタイプ2の量子井戸構造とすることができる。これにより、近赤外域の長波長側に受光感度を持つ受光素子を、適切な2つのIII−V族半導体材料を選ぶことによって、実現することができる。
III−V族半導体基板はInP基板であり、受光層がInGaAs/GaAsSb多重量子井戸構造、またはGaInNAs/GaAsSb多重量子井戸構造、とするのがよい。
これにより、これまで蓄積した材料および技術を用いて、容易に、結晶性に優れ、暗電流の低い受光素子を得ることができる。なお、InPのバンドギャップエネルギは、1.35eVである。
補助層をInGaAsから形成するのがよい。
これにより、電気抵抗の不純物濃度依存性が小さく、不純物濃度が低くても電気抵抗はそれほど高くならない材料で、補助層を形成することができる。このため量子井戸構造を有する受光層内に、高い不純物濃度の領域を形成しないようにするために、補助層内で、拡散導入側の上側で高い濃度の不純物を、受光層側の下側で低い濃度としながら、その下側での電気抵抗を高めないようにできる。この結果、応答速度を低下させずに、結晶性の良好な量子井戸構造の受光素子を得ることができる。なお、InGaAsのバンドギャップエネルギは0.75eVである。
補助層上に接して、III−V族半導体基板と同じバンドギャップエネルギを有する窓層を備えることができる。
狭いバンドギャップエネルギの受光層および補助層を広いバンドギャップエネルギの層で挟むことによって、暗電流の増大を防止することができる。たとえばInP窓層を用いることができる。また、受光層を形成するInGaAs/GaAsSb等のMQWからのSbの脱漏を防止して、結晶性の良好な受光層を得ることができる。さらに、Sb富化層に起因する予期せぬトラブルを排除することができる。
本発明の検出装置は、上記のいずれかの受光素子と、読み出し回路とを備えることを特徴とする。
これによって、近赤外域の全波長域にわたって、とくに波長1.7μm以下の短波長側にまで良好な感度を有する、基板裏面入射型の受光素子を得ることができる。
本発明の受光素子の製造方法は、III−V族半導体基板に形成され、pn接合を受光層に含むIII−V族半導体による受光素子を製造する。この製造方法は、III−V族半導体基板の上に、III−V族半導体の多重量子井戸構造の受光層を形成する工程と、受光層の上に、そのバンドギャップエネルギが、III−V族半導体基板のバンドギャップエネルギより小さいIII−V族半導体の補助層を前記受光層の厚みの1/5以上の厚みに形成する工程と、前記III−V族半導体基板裏面側から光を入射するための構造を形成する工程とを備える。そして、補助層における第1導電型不純物を、受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から受光層側における5E16cm−3以下に低下するように分布させ、かつ受光層にpn接合を形成するのに、(M1)受光層および補助層のエピタキシャル成長の際に、ドーピングにて形成する、か、または(M2)拡散によって形成する、ことを特徴とする。
上記の方法によって、両電極間への逆バイアス電圧を大きくしなくても、波長1.7μm以下において感度が大きく低下しない受光素子を、再現性よく簡単に製造することができる。
上記の(M2)の製造方法において、表面からの拡散によって不純物を導入するとき、補助層と受光層との界面に該不純物のパイルアップを生じ、そのパイルアップのピークにおける受光層側で傾斜している濃度部(深くなるにつれて減少する濃度勾配の裾部)にpn接合を位置させることができる。
これによって、拡散に伴う自然現象を利用して、空乏層を受光層内に広く張り出すことで受光感度を高めた受光素子を簡単に製造することができる。
受光素子における単位となる画素がメサ構造を有するように、エッチングするのがよい。
これによって、画素または受光部の平面サイズを大きくして受光感度を高めた受光素子を簡単に形成することができる。
本発明によれば、基板裏面入射において、近赤外域の短波長側〜長波長側にわたって全体に高い受光感度を有する受光素子等を得ることができる。
本発明の実施の形態における受光素子を示し、(a)は画素が二次元配列された受光素子、(b)は単一画素の受光素子、を示す図である。 pn接合が、受光層バックグラウンド(n型キャリア濃度)と、Zn濃度プロファイルとの交点で決まることを説明するための図である。 図1の受光素子と、シリコン(Si)に形成された読み出し回路とを接続したハイブリッド検出装置を示す図である。 図1の受光素子の製造方法を示すフローチャートである。 Znの深さ方向濃度分布(補助層と受光層との界面におけるZnのパイルアップを含む)をSIMS分析によって結果を示す図である。 本発明の実施の形態2の受光素子10の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態3における受光素子を示し、(a)は画素が二次元配列された受光素子、(b)は単一画素の受光素子、を示す図である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における受光素子10を示す図であり、(a)は画素が二次元配列された受光素子、(b)は単一画素の受光素子、を示す図である。どちらも本発明の受光素子であるが、二次元配列された画素をもつ受光素子の説明は、単一画素の受光素子の説明を包含するので、以下では、二次元配列された画素をもつ受光素子について説明する。
図1(a)によれば、受光素子10は次のIII−V族半導体積層体(以下、「半導体積層体」と記す)を備える。
<InP基板1/InAlAsまたはInPまたはInGaAsバッファ層2/タイプ2(InAs/GaSb)MQW3/InGaAs補助層4/InP窓層5>
各画素Pは、メサ構造を有しており、溝Gで囲まれている。III−V族半導体積層体はSiON等の保護膜43で被覆されている。溝Gで囲まれた半導体積層体は、平面的にみて全体に、かつ均等に、p型不純物である亜鉛(Zn)が拡散導入されて、p型領域6が形成されている。拡散導入されたZnは受光層MQW3にまで届いており、pn接合15を形成している。
InP窓層5および補助層4は、InP窓層表面5aからの拡散によってp型領域になっている。InP窓層5にはAuZnによるp部電極(画素電極)11が、またn型バッファ層2にはAuGeNiのn部電極12が、それぞれオーミック接触するように設けられている。n部電極12は、n型不純物が高濃度にドープされたInP基板1にオーミック接触させてもよい。n部電極12は、画素電極11に対して共通のグランド電極である。
光は、InP基板1の裏面から入射される。入射光の反射を防止するためにSiON等によるAR(Anti-reflection)膜35がInP基板1の裏面を被覆する。このInP基板1の裏面に配置されたAR膜35は、基板側から入射するための構造といってよい。さらに画素電極(p部電極)11を、半導体積層体の頂面の端ではなく中央寄りまたは中央付近に配置することは、半導体積層体の頂面から光を入射させないことを意味しており、半導体基板の裏面側から光を入射するための構造ということができる。さらに、このあと説明するように、読み出し回路の読み出し電極と接合するための接合バンプを画素電極に配置した構造も、半導体基板の裏面入射のための構造ということができる。読み出し回路が、画素側全体を覆うことになるからである。グランド電極と画素電極の両方を、エピタキシャル層表面側に延在させる構造も、間違いなく、基板裏面入射のための構造である。これら例示した構造に限らず、基板裏面入射とされた受光素子では、半導体基板の裏面入射のための構造は、必ず存在する。
また画素Pの二次元配列自体、読み出し回路との接続に用いられるフリップチップ接合方式のため、基板裏面入射は必然であり、上記の基板裏面から入射するための構造である。
MQW受光層3には、上記のp型不純物の先端に対応する位置にpn接合15が形成される。上記のp部電極11およびn部電極12間に逆バイアス電圧を印加することにより、n型不純物濃度が低い側(n型不純物バックグラウンド)により広く空乏層を生じる。MQW受光層3におけるバックグラウンドは、n型不純物濃度(キャリア濃度)で5E15cm−3程度またはそれ以下である。そして、pn接合の位置15は、MQW受光層3のバックグラウンド(n型キャリア濃度)と、p型不純物のZnの濃度プロファイルとの交点で決まる。すなわち図2に示す位置となる。
あとで説明するが(図5参照)、補助層4と受光層3との界面にZnのパイルアップが生じる場合、pn接合15が、そのパイルアップ部の受光層3側の裾部(深さ方向に減少する濃度勾配の部分の裾部に)に形成されやすい。すなわち界面近く(受光層の上面近く)にpn接合15が形成され、しかもp型領域の不純物濃度は高濃度である。この結果、逆バイアス電圧下、受光層の上面から下方の受光層全体に大きく空乏層を広げることができ、受光感度を高めることができる。また、見方を変えると、低い絶対値の逆バイアス電圧でも、実用レベルの空乏層を形成することができる。
図2において、補助層4内では、InP窓層5の表面5aから拡散されたp型不純物(Zn)の濃度が、InP窓層側における高濃度領域から受光層側にかけて急峻に低下している。このため、受光層3内では、Zn濃度は5E16cm−3以下の不純物濃度を容易に実現することができる。図2では、受光層3内のZn濃度は、より低い1E16cm−3程度以下が実現されている。
本発明が対象とする受光素子10は、波長1μm程度から近赤外域の長波長側にわたって受光感度を有することを追求するので、窓層には、MQW受光層3のバンドギャップエネルギより大きいバンドギャップエネルギの材料を用いるのが好ましい。このため、窓層には、通常、受光層よりもバンドギャップエネルギが大きく、格子整合の良い材料であるInPが用いられる。InPとほぼ同じバンドギャップエネルギを有するInAlAsを用いてもよい。
(実施の形態におけるポイント)
本実施の形態における特徴は、次の(ポイント1)〜(ポイント4)にある。
(ポイント1):補助層4を配置する。補助層4のバンドギャップエネルギは、InP基板1よりも小さく、かつMQW受光層3よりも大きい。すなわち補助層4は、MQW受光層3のカットオフ波長よりも短いバンドギャップ波長(大きなバンドギャップ)をもつ。その位置は、MQW受光層3の上面側すなわち画素電極11に近い側である。また、補助層4の厚みはMQW受光層3の総厚みの1/5以上とする。基板裏面から入射した光は、近赤外域の長波長側の光をMQW受光層で受光された後、補助層4において、波長1.7μm以下とくに1.5μm以下の範囲の光を受光される。この補助層4での受光によって生成する正孔・電子対のうち、正孔は、有効質量が大きく、移動度が小さいが、補助層4およびInP窓層5を経て画素電極11から読み出される。この経路では、正孔は、たとえばMQWの周期的な妨害を受けることなく、ほとんどが画素電極11から読み出される。一方、電子は、有効質量が小さく、移動度が正孔よりも格段に大きいので、MQWの周期的な妨害的なポテンシャルがあっても簡単にグランド電極12に到達して受光感度に寄与することができる。
ここで、波長1.7μm以下とくに1.5μm以下の光が、MQW受光層3よりもInP基板に近い位置で受光されないことが重要である。MQW受光層3よりもInP基板に近い位置で受光が実現しても、生成した正孔・電子対のうちの正孔がMQW受光層3を経て画素電極11にいたる間に、その多くの割合が消滅してしまう。この結果、観測にかからず感度に寄与することができない。
繰り返しになるが、本実施の形態では、補助層4をつぎのように構成する。
(1)バンドギャップエネルギ:InP基板1より小さく、MQW受光層3より大きくして、波長1.7μm以下とくに1.5μm以下の光を受光できるようにする。受光感度は、単層の補助層4なので、比較的高いが、MQW受光層3の総厚みの1/5以上の厚みを持たせることで、十分高い受光感度を得ることができる。
(2)p型不純物(Zn)の濃度を補助層4内で、Znの濃度が、MQW受光層3と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜9.9E18cm−3からMQW受光層3側における5E16cm−3以下に低下する。Znの濃度は、狭い深さの間で大きく変化する。最も急峻に変化する部分では、0.03μm深くなる間に3E18cm−3から2E16cm−3にまで低下している。このような、不純物濃度の分布は、次の2点で貢献する。
(i)MQW受光層3における良好な結晶性
(InGaAs/GaAsSb)MQWや(GaInNAs/GaAsSb)MQWでは、不純物濃度が高くなると、結晶性が劣化する。上記のような不純物の濃度分布によれば、MQW受光層3内の不純物濃度は5E16cm−3以下に抑えられる。この結果、MQW受光層3における欠陥密度は低く保たれ、その結果、暗電流を低くすることができる。
(ii)補助層4は、もともとInP基板1よりもバンドギャップエネルギが小さいので、電気抵抗は抑制されている。その上で、不純物濃度が、上記の分布を持つことで、電気抵抗はさらに低く抑えられる。この結果、逆バイアス電圧の電圧を大きくしなくても応答速度の低下を防ぐことができる。
(ポイント2):上記(ポイント1)の補助層4において説明済みであるが、受光素子10は半導体基板1の裏面入射である。基板裏面入射のための構造または基板裏面入射に付随する構造については、上述のとおりである。
(ポイント3):受光素子はメサ構造を持つ。このメサ構造は、複数の画素が配列される場合に受光感度に大きな影響を持つ。従来、画素間の独立性を確保するために選択拡散によってpn接合を形成していた。このとき、選択拡散マスクパターンの開口径は15μm程度であり、画素ピッチはせいぜい30μmが下限である。この場合、受光可能な平面領域の画素Pにおける平面占有率は、20%程度である。換言すれば、平行光線またはほぼ平行な光線がInP基板に到達したあと、反射する分はゼロとして、約20%程度が受光する可能性を持つにすぎない。
一般に、選択拡散による受光可能領域または画素Pの形成は、隣り合う画素P間でクロストークなどの干渉が生じないように、十分な間隔をとる必要がある。また、選択拡散では、深さ方向だけでなく、開口部から導入された不純物が、わずかであるが横方向に拡散することも考慮する必要がある。このため、平面的に見て、受光可能領域の直径と同程度の間隔(受光可能領域の間の選択拡散されていない領域の最小幅)をあけているのが実情である。この結果、受光可能領域は、上記のように20%程度の平面占有率となる。
これに対して、本実施の形態のように、メサ構造によって画素間の独立性を確保する構成では、平面占有率を80%以上にまで向上することができる。
(ポイント4):InP窓層表面5aから全面に拡散によって、p型不純物のZnを導入している。理由は不明であるが、拡散によって不純物を導入して、その後、画素間の独立性を確保するためにメサ構造を採用することで、基板裏面入射の受光素子の感度を高めることができる。詳しい解析は今後の課題であるが、エピタキシャル成長中に不純物をドープした場合、基板裏面入射の場合、波長1.7μm以下で受光感度がやや低くなる傾向が認められる。
上記(ポイント1〜4)が本実施の形態の受光素子の特徴である。
図3は、図1の受光素子10と、シリコン(Si)に形成された読み出し回路70とを接続したハイブリッド検出装置を示す図である。読み出し回路はCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)である。画素電極11と読み出し電極71とは、それぞれのバンプ9,79を介在させて導電接続されている。またグランド電極12は、配線電極12eを保護膜43に沿って伝わらせて画素電極11の高さに揃えて、CMOSのグランド電極72と、バンプを介在させて導電接続させている。
上記のようなバンプを介在させたフリップチップ接合方式の接続によれば、画素ピッチを小さくして高密度の画素としても、コンパクトな小型化した検出装置を得ることができる。また、画素(受光素子)P間をメサ構造の溝Gで区切っているので、各画素Pの平面サイズを目一杯(溝に接するまで)大きくでき、画素サイズ要因からも感度を高めることができる。
図4は、図1の受光素子の製造方法を示すフローチャートである。InP基板1を準備して、バッファ層2を成膜する。バッファ層2は、2μm厚みのInPもしくはInAlAsもしくはInGaAsとするのがよい。InPバッファ層2もしくはInAlAsバッファ層2もしくはInGaAsバッファ層2は、ノンドープでもよいし、Siなどn型ドーパントを1E17cm−3程度ドーピングしてもよい。
次いで、(InGaAs/GaAsSb)または(GaInNAs/GaAsSb)のMQW受光層3を形成する。単位量子井戸構造を形成するGaInNAs層またはGaAsSb層の厚みは5nmであり、ペア数(単位量子井戸の繰り返し数)は100以上、通常は300程度である。従ってMQW受光層3の総厚みは1μm〜3μmである。
次いで、MQW受光層3の上に、補助層4として、厚み1μm程度のInGaAs層をエピタキシャル成長する。MQW受光層3の総厚みの1/3あるいはそれ以上である。次いで、最後に厚み1μmのInP窓層5をエピタキシャル成長する。上記のMQW受光層3、補助層4およびInP窓層5は、ともにMBE(Molecular
Beam Epitaxy)法、またはMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法によって、エピタキシャル成長することができる。
MQW受光層3、InGaAs補助層4は、ノンドープが望ましいが、Siなどn型ドーパントを極微量(たとえば2E15cm−3程度)ドーピングしてもよい。InP窓層5はノンドープではp型化し易いため、Siなどn型ドーパントを微量(例えば2E16cm−3程度)ドーピングして確実にn型になるようにする。また、InP窓層とInGaAs補助層の界面もp型化し易いため、確実にn型になるようにするためにはn型ドーパントを界面でパイルアップさせるのがよい。
また、InP基板1とバッファ層2との間に、n型ドーパントを1E18cm−3程度ドープしたn側電極を形成するための高濃度のn側電極形成層を挿入してもよい。高濃度のn型電極形成層がバッファ層を兼ねる場合もある。また、InP基板1は、Feドープの半絶縁性InP基板であってもよい。この場合は、その半絶縁性InP基板1とバッファ層2との間に、n型ドーパントを1E18cm−3程度ドープしたn側電極形成層を挿入する。この時も、高濃度のn型電極形成層がバッファ層を兼ねる場合がある。
次いで、InP窓層5の表面5aから全面に、Znを拡散導入する。このZnの全面への拡散導入によって、(i)MQW受光層3の上部にpn接合またはpi接合15を形成することができる。さらに(ii)補助層4内に、Znの濃度が、MQW受光層3と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜9.9E18cm−3からMQW受光層3側における5E16cm−3以下に低下する、濃度分布を形成することができる。これによって、MQW受光層3内のZn濃度を5E16cm−3以下にすることができ、さらにpn接合15の近傍におけるZn濃度分布は、傾斜型接合を示すような分布になっている。
図5は、Znの深さ方向濃度分布のSIMS分析による結果を示す図である。図5によれば、InGaAs補助層4と受光層3との界面において、Znのパイルアップのピーク値は5E16cm−3以下に抑制されている。このため、受光層3のn型キャリア濃度のバックグラウンドと、Zn濃度との交差位置(図中○印)に形成されるpn接合において、Zn濃度は確実に低くすることができ、結晶性等の劣化を防止することができる。非常に重要なことであるが、pn接合またはpi接合が、Znのパイルアップのピークにおける受光層3側へと傾斜している濃度部の裾に位置することである。これによって、Znの補助層4/MQW受光層3との界面でのパイルアップという自然現象を利用して、逆バイアス電圧を大きくすることなく、空乏層をMQW受光層3内に大きく張り出させて、受光可能位置を拡大することができる。この結果、受光感度を高めることができる。
次いで、画素の独立性を得るために、エッチングによって、画素Pの間にトレンチを入れたメサ構造を形成する。エッチングはウエットエッチングでもドライエッチングでもよいが、溝を垂直に設ける上では、ドライエッチングのほうが優れており、画素または受光部の平面サイズを大きくして感度を向上させるにはドライエッチングを用いるのがよい。これによって、各画素Pは周りの画素から独立して、クロストークなどを防ぐことができる。
次いで、図1に示すように、メサ構造の表面を保護するパッシベーション膜43によって表面を被覆する。パッシベーション膜43には、SiON膜などを用いるのがよい。
このあと、フォトリソグラフィによって画素電極11およびグランド電極12を形成する。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2の受光素子10の製造方法のフローチャートである。受光素子10そのものは、実施の形態1の図1に示すものと不純物の分布形態を除いて同じである。本実施の形態では、不純物をエピタキシャル成長中のドーピングによって導入する点で、全面拡散で導入する実施の形態1の受光素子と相違する。
まず、InP基板1上に、InAlAs層またはInPバッファ層2またはInGaAsバッファ層2を成長する。1E18cm−3程度のZnをドープする。次いで、MQW受光層3を成長する。MQW受光層3の下層〜上層途中まではノンドープとする。ただ、このとき不可避的に微量のn型不純物が含まれてもよい。MQW受光層3の上層途中から5E16cm−3以下のZnをドープする。このとき、上層ほど高濃度になるように緩やかな傾斜勾配を付けるのがよい。
緩やかな上昇濃度勾配を保ちながら、InGaAs補助層4を途中まで成長する。InGaAs補助層4の中層から上層に入る厚み位置において、Zn濃度を1E18cm−3〜1E19cm−3程度になるようにドープする。これによって、InGaAs補助層4内において、Zn濃度が、MQW受光層3と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から受光層側における5E16cm−3以下に低下する濃度分布を得ることができる。この高濃度ドープの状態を維持してInP窓層5を成長する。
このあとの製造工程は、実施の形態1と同じである。
拡散による不純物の導入と、エピタキシャル成長中のドーピングによる不純物の導入とでは、微妙な点で異なる。まず、不純物の深さ方向への濃度勾配は、拡散によれば自然に付けることができる。また、亜鉛のパイルアップ等はエピタキシャル成長中のドーピングでは生じない。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3における受光素子10を示す図であり、(a)は画素が二次元配列された受光素子、(b)は単一画素の受光素子、を示す図である。図1等に示した受光素子10と、不純物の導電型が異なるだけでその他の点では同じである。すなわちn型不純物が全面拡散されてn型領域7が形成されている。または、n型領域7はエピタキシャル成長にて形成されてもよい。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明によれば、基板裏面入射において、近赤外域の短波長側〜長波長側にわたって全体に高い受光感度を有する受光素子等を得ることができる。
1 InP基板、2 バッファ層、3 MQW受光層、4 補助層、5 InP窓層、5a 窓層の表面、6 p型領域、7 n型領域、9 接合バンプ、10 受光素子、11 p部電極(画素電極)、12 n部電極(グランド電極)、12e 配線電極、15 pn接合、35 反射防止膜、43 保護膜、70 読み出し回路(ROIC)、71 読み出し電極、72 グランド電極、79 接合バンプ、G メサ構造(溝)、P 画素。

Claims (12)

  1. III−V族半導体基板に形成され、pn接合を受光層に含むIII−V族半導体による受光素子であって、
    III−V族半導体の多重量子井戸構造の受光層と、
    前記III−V族半導体基板と反対側の前記受光層面上に接して位置するIII−V族半導体の補助層と、
    前記III−V族半導体基板裏面側から光を入射するための構造とを備え、
    前記補助層は第1導電型不純物を含み、かつその補助層のバンドギャップエネルギが、前記III−V族半導体基板のバンドギャップエネルギより小さく、その厚みが前記受光層の厚みの1/5以上であり、
    前記補助層内において、前記第1導電型不純物の濃度が、前記受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から前記受光層側における5E16cm−3以下に低下しており、
    前記受光層におけるpn接合、および前記補助層における不純物の分布が、拡散によって形成されたものか、またはエピタキシャル成長にて形成されたものであることを特徴とする、受光素子。
  2. 前記補助層と前記受光層との界面に前記不純物のパイルアップがあり、そのパイルアップのピークにおける前記受光層側で傾斜している濃度部に前記pn接合が位置することを特徴とする、請求項1に記載の受光素子。
  3. 前記受光素子における単位となる画素が、複数、配列され、隣り合う画素どうしメサ分離溝で隔てられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の受光素子。
  4. 前記多重量子井戸構造がタイプ2の量子井戸構造であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の受光素子。
  5. 前記III−V族半導体基板はInP基板であり、前記受光層がInGaAs/GaAsSb多重量子井戸構造、またはGaInNAs/GaAsSb多重量子井戸構造であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の受光素子。
  6. 前記補助層がInGaAsから形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の受光素子。
  7. 前記補助層上に接して、前記III−V族半導体基板と同じバンドギャップエネルギを有する窓層を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の受光素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の受光素子と、読み出し回路とを備えることを特徴とする検出装置。
  9. III−V族半導体基板に形成され、pn接合を受光層に含むIII−V族半導体による受光素子の製造方法であって、
    前記III−V族半導体基板の上に、III−V族半導体の多重量子井戸構造の受光層を形成する工程と、
    前記受光層の上に、そのバンドギャップエネルギが、前記III−V族半導体基板のバンドギャップエネルギより小さいIII−V族半導体の補助層を形成する工程と、
    前記III−V族半導体基板裏面側から光を入射する構造を形成する工程とを備え、
    前記補助層における前記第1導電型不純物を、前記受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から前記受光層側における5E16cm−3以下に低下するように分布させ、かつ前記受光層にpn接合を形成するのに、前記受光層および補助層のエピタキシャル成長の際に、ドーピングにて形成することを特徴とする、受光素子の製造方法。
  10. III−V族半導体基板に形成され、pn接合を受光層に含むIII−V族半導体による受光素子の製造方法であって、
    前記III−V族半導体基板の上に、III−V族半導体の多重量子井戸構造の受光層を形成する工程と、
    前記受光層の上に、そのバンドギャップエネルギが、前記III−V族半導体基板のバンドギャップエネルギより小さいIII−V族半導体の補助層を形成する工程と、
    前記III−V族半導体基板裏面側から光を入射する構造を形成する工程とを備え、
    前記補助層における前記第1導電型不純物を、前記受光層と接する面と反対の面側における1E18cm−3〜1E19cm−3から前記受光層側における5E16cm−3以下に低下するように分布させ、かつ前記受光層にpn接合を形成するのに、表面からの拡散によって形成する、ことを特徴とする、受光素子の製造方法。
  11. 前記表面からの拡散によって不純物を導入するとき、前記補助層と前記受光層との界面に該不純物のパイルアップを生じ、そのパイルアップのピークにおける前記受光層側で傾斜している濃度部に前記pn接合を位置させることを特徴とする、請求項10に記載の受光素子の製造方法。
  12. 前記受光素子における単位となる画素がメサ構造を有するように、エッチングすることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の受光素子の製造方法。
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