JP7163803B2 - 半導体受光デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、半導体受光デバイスに関する。
非特許文献1は、エレクトロンバリア層及びホールバリア層を含むフォトダイオードを開示する。
N. Gautam, et. al., "Band engineered HOT mid wave infrared detectors based on type-II InAs/GaSb strained layer superlattices"、 Infrared Physics & Technology、ELSEVIER、2013.
光通信の光波長より長波の赤外線フォトダイオードの応用分野は、赤外線フォトダイオードが優れた応答特性を有することを求める。このフォトダイオードは、長波の赤外線を検知する小さいバンドギャップの半導体超格子を用いる。フォトダイオードは、この半導体超格子に起因する暗電流を低減するために、非特許文献1に開示されたフォトダイオードは、エレクトロンバリア層及びホールバリア層を含む。
非特許文献1のフォトダイオードは、光アブソーバー層とエレクトロンバリア層及びホールバリア層との間に2つのヘテロ界面を有する。発明者の検討によれば、このようなフォトダイオードの伝導帯は、光アブソーバー層とホールバリア層とのヘテロ界面において、光アブソーバー層内にノッチを有する。また、このノッチは深く、例えば0.3エレクトロンボルト程度の大きさを有する。
本発明の一側面は、良好な応答特性を有する半導体受光デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る半導体受光デバイスは、赤外線に感応する光アブソーバー層と、前記光アブソーバー層の価電子帯のエネルギーレベルに対して障壁を提供するタイプIIの第1超格子構造を含むホールバリア層と、前記光アブソーバー層と前記ホールバリア層との間に設けられ、前記光アブソーバー層のバンドギャップより小さいバンドギャップを有するタイプIIの第2超格子構造を含むセパレーター層と、を備える。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明の一側面によれば、良好な応答特性を有する半導体受光デバイスを提供できる。
図1の(a)部は、本実施形態に係る半導体受光デバイスの構造を示し、図1の(b)部は、図1の(a)部に示された構造のバンドダイアグラムを示す図面である。 図2は、実験例1に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。 図3は、実験例2に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。 図4は、実験例3に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。
具体例を説明する。
具体例に係る半導体受光デバイスは、(a)赤外線に感応する光アブソーバー層と、(b)前記光アブゾーバー層の価電子帯のエネルギーレベルに対して障壁を提供するタイプIIの第1超格子構造を含むホールバリア層と、(c)前記光アブソーバー層と前記ホールバリア層との間に設けられ、前記光アブゾーバー層のバンドギャップより小さいバンドギャップを有するタイプIIの第2超格子構造を含むセパレーター層と、を備える。
この半導体受光デバイスによれば、光アブソーバー層が、価電子帯にオフセットを有するホールバリア層ではなく、セパレーター層に接合を成す。光アブソーバー層において生成された電子正孔対のうちの電子は、セパレーター層を通って光アブソーバー層からホールバリア層への方向に伝搬する。セパレーター層の第2超格子構造が、光アブソーバー層のバンドギャップより小さいバンドギャップを有しており、この小さいバンドギャップは、大きいバンドギャップの光アブソーバー層の伝導帯のエネルギーレベルより低いエネルギーレベルをセパレーター層の伝導帯に与えることができる。光アブソーバー層はセパレーター層に接合を成して、ヘテロ界面を形成する。このヘテロ界面は、光アブソーバー層ではなくセパレーター層にノッチを形成する。光アブソーバー層において生成された電子は、伝導帯において、光アブソーバー層内のノッチからセパレーター層のエネルギーレベルへ障壁を登ることなく、光アブソーバー層からセパレーター層に流れる。
具体例に係る半導体受光デバイスでは、前記セパレーター層は、n型ドーパントを含む部分を有する。
この半導体受光デバイスによれば、セパレーター層へのドーパントの添加は、セパレーター層の第2超格子構造の伝導帯のエネルギーレベルをシフトさせる。
具体例に係る半導体受光デバイスでは、前記光アブソーバー層は、タイプIIの第3超格子構造を含むことができる。
光アブソーバー層の第3超格子構造は、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子層、InGaSbバルク層、及びInGaAs/GaAsSb超格子層の少なくとも一つを含む。
半導体受光デバイスによれば、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子層、及びInGaAs/GaAsSb超格子層は、赤外線に感応する。
具体例に係る半導体受光デバイスでは、前記光アブソーバー層は、InGaSbバルク層を含む。
この半導体受光デバイスによれば、InGaSb混晶は、赤外線に感応する。
具体例に係る半導体受光デバイスでは、前記セパレーター層の前記第2超格子構造は、GaSb/InAs/InSb超格子を含む。
この半導体受光デバイスによれば、セパレーター層の第2超格子構造にはGaSb/InAs/InSb超格子が提供される。
具体例に係る半導体受光デバイスでは、前記セパレーター層は、前記光アブソーバー層の厚さより小さい厚さを有する。
この半導体受光デバイスによれば、光アブソーバー層が入射光から電子正孔対を十分に生成することを可能にする。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら半導体受光デバイスに係る実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1の(a)部は、本実施形態に係る半導体受光デバイスの構造を示す図面である。図1の(b)部は、図1の(a)部に示された構造のバンドダイアグラム(価電子帯VB及び伝導帯CB)を示す図面である。
半導体受光デバイス11は、赤外線に感応する。半導体受光デバイス11は、光アブソーバー層13、ホールバリア層17及びセパレーター層19を備える。光アブソーバー層13は、例えば波長2~6マイクロメーターの赤外線に感応する。セパレーター層19は、光アブソーバー層13とホールバリア層17との間に設けられる。ホールバリア層17及びセパレーター層19は、それぞれ、タイプIIの第1超格子構造23及びタイプIIの第2超格子構造25を含む。セパレーター層19の第2超格子構造25は、光アブソーバー層13のバンドギャップより小さいバンドギャップを有する。ホールバリア層17の第1超格子構造23は、光アブソーバー層13の価電子帯のエネルギーレベル(価電子帯レベルVB13として参照される)にエネルギー障壁を提供する価電子帯レベルVB17を有する。
半導体受光デバイス11によれば、光アブソーバー層13が、価電子帯に大きな障壁を有するホールバリア層17ではなく、セパレーター層19にヘテロ接合H1Jを成す。セパレーター層19はホールバリア層17にヘテロ接合H2Jを成す。
ホールバリア層17の第1超格子構造23、セパレーター層19の第2超格子構造25及び光アブソーバー層13は、第1軸Ax1の方向に配列されて、光アブソーバー層13において生成された電子正孔対のうちの電子は、セパレーター層19を通って光アブソーバー層13からホールバリア層17への方向に伝搬する。
ホールバリア層17の第1超格子構造23、セパレーター層19の第2超格子構造25及び光アブソーバー層13は、それぞれ、第1バンドギャップEG1、第2バンドギャップEG2及び第3バンドギャップEG3を有する。セパレーター層19の第2バンドギャップEG2が、光アブソーバー層13の第3バンドギャップEG3より小さい。この小さい第2バンドギャップEG2は、大きい第3バンドギャップEG3の光アブソーバー層13の伝導帯のエネルギーレベル(以下、伝導帯レベルCB13として参照する)より低いエネルギーレベルをセパレーター層19の伝導帯(以下、伝導帯レベルCB19)に与えることができる。この大小関係は、光アブソーバー層13とセパレーター層19とのヘテロ接合H1Jにおいて、光アブソーバー層13ではなくセパレーター層19内にノッチを形成することを可能にする。このヘテロ接合H1Jは、光アブソーバー層13において生成された電子が、伝導帯において、光アブソーバー層13からセパレーター層19に伝搬することを可能にする。この伝搬に際して、電子が、光アブソーバー層13に隣接する層のエネルギー障壁を光アブソーバー層13内のノッチから上ることを避ける。
第1軸Ax1の方向に配列される光アブソーバー層13、セパレーター層19及びホールバリア層17を含む半導体受光デバイス11では、セパレーター層19の伝導帯レベルCB19は、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13及びホールバリア層17の伝導帯レベルCB17に比べて低くなって、セパレーター層19の伝導帯に第1井戸W1を形成する。また、セパレーター層19の価電子帯レベルVB19は、光アブソーバー層13の価電子帯レベル及びホールバリア層17の価電子帯レベルVB17に比べて低くなって、セパレーター層19の価電子帯に第2井戸W2を形成する。本実施例では、第1井戸W1は、第2井戸W2の深さより小さい深さを有する。光アブソーバー層13とセパレーター層19とのバンドギャップ差は、10~20 ミリエレクトロンボルトの範囲にあることができる。セパレーター層19とホールバリア層17とのバンドギャップ差は、200ミリエレクトロンボルト以上であることができる。
ホールバリア層17では、第1超格子構造23は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
ホールバリア層17では、第1超格子構造23は、第1セル18の配列を含み、第1セル18の配列は、第1バンドギャップEG1、ホールバリア層17の伝導帯レベルCB17及び価電子帯レベルVB17を生成する。ホールバリア層17の第1バンドギャップEG1は、セパレーター層19の第2バンドギャップEG2より大きい。ホールバリア層17は、光アブソーバー層13の価電子帯レベルVB13及びセパレーター層19の価電子帯レベルVB19より大きな価電子帯レベルVB17を有して、光アブソーバー層13からの正孔に対して障壁を提供する。
第1セル18は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第1セル18は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜18aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜18bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜18cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜18aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜18bは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてヒ素とを含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜18cは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてアンチモンとを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜18a、III-V半導体薄膜18b及びIII-V半導体薄膜18cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
ホールバリア層17は、n型ドーパントを含む部分を有する。第1セル18は、第1超格子構造23に電子の多数キャリアを提供できるように、n型ドーパントを含む。
ホールバリア層17の第1セル18の例示。
III-V半導体薄膜18a:アンドープ又はnドープの複数のGaSb層。
III-V半導体薄膜18b:nドープの複数のInAs層。
III-V半導体薄膜18c:アンドープ又はnドープの単一のInSb層。
第1超格子構造23の厚さ:200~300ナノメートル、例えば200ナノメートル。
第1超格子構造23のキャリア濃度:1×1018~3×1018cm-3
第1超格子構造23は、GaSb/InAs/GaSb/InAs/InSb超格子を含む。具体的には、ホールバリア層17の第1超格子構造23にはGaSb/InAs/GaSb/InAs/InSb超格子が提供される。第1超格子構造23は、例えば25個の第1セル18を含む。
セパレーター層19では、第1超格子構造23は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
セパレーター層19では、第2超格子構造25は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
第2超格子構造25は、第2セル20の配列を含む。第2セル20の配列は、第2バンドギャップEG2、セパレーター層19の伝導帯レベルCB19及び価電子帯レベルVB19を生成する。セパレーター層19の第2バンドギャップEG2は、ホールバリア層17の第1バンドギャップEG1及び光アブソーバー層13の第3バンドギャップEG3より小さい。ホールバリア層17は、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13より低い伝導帯レベルCB17を有して、光アブソーバー層13からの電子に対して大きな障壁を生成しない。セパレーター層19の伝導帯レベルCB19は、ホールバリア層17の伝導帯レベルCB17より低く、光アブソーバー層13からセパレーター層19に流れる電子に対して大きな障壁を生成しない。
第2セル20は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第2セル20は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜20aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜20bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜20cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜20aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜20bは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてヒ素とを含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜20cは、III族構成元素としてインジウムを含むと共にV族構成元素としてアンチモンを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜20a、III-V半導体薄膜20b及びIII-V半導体薄膜20cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
セパレーター層19は、n型ドーパントを含む部分を有する。第2セル20は、第2超格子構造25に電子の多数キャリアを提供できるように、n型ドーパントを含む。
セパレーター層19へのドーパントの添加は、セパレーター層19の第2超格子構造25の伝導帯レベルCB19をシフトさせる。具体的には、セパレーター層19の一部及び全部にn型ドーパントを添加することにより、セパレーター層19のフェルミレベルEFが変化する。セパレーター層19のフェルミレベルEFの変化により、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13に対してセパレーター層19の伝導帯レベルCB19が変化する。
セパレーター層19の第2セル20の例示。
III-V半導体薄膜20a:アンドープ又はnドープの単一のGaSb層。
III-V半導体薄膜20b:nドープの単一のInAs層。
III-V半導体薄膜20c:アンドープ又はnドープの単一のInSb層。
第2超格子構造25の厚さ:200~300ナノメートル、例えば300ナノメートル。
第2超格子構造25のキャリア濃度:5×1017~3×1018cm-3
第2超格子構造25のキャリア濃度は、第1超格子構造23のキャリア濃度より小さいか、または等しい。
第2超格子構造25は、GaSb/InAs/InSb超格子を含む。具体的には、セパレーター層19の第2超格子構造にはGaSb/InAs/InSb超格子が提供される。第2超格子構造25は、例えば50個の第2セル20を含む。
半導体受光デバイス11は、主要な光電流を生成するバンド構造を光アブソーバー層13に与える。このバンド構造は、既に説明された第3バンドギャップEG3を有する。第3バンドギャップEG3は、セパレーター層19の第2バンドギャップEG2より大きく、ホールバリア層17の第1バンドギャップEG1より小さい。具体的には、光アブソーバー層13は、タイプIIの超格子構造及びIII-V半導体バルク層の少なくともいずれか一方を含むことができる。光アブソーバー層13は、セパレーター層19の厚さより大きい厚さを有する。
光アブソーバー層13は、V族構成元素としてアンチモンを含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。必要な場合には、光アブソーバー層13は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
光アブソーバー層13へのドーパントの添加は、pn接合の位置及び光アブソーバー層13における空乏層の広がりを規定する。例えば、光アブソーバー層13は、p型ドーパントを含む部分を有することができる。具体的には、光アブソーバー層13の一部及び全部に、軽くp型ドーパントを添加することができる。
タイプIIの第3超格子構造21を含む光アブソーバー層13では、光アブソーバー層13は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。具体的には、第3超格子構造21は、第3セル22の配列を含み、第3セル22の配列は、第3バンドギャップEG3、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13及び価電子帯レベルVB13を生成する。光アブソーバー層13は、第3バンドギャップEG3のバンドギャップ波長をより短い波長の光に応答して、電子・正孔対を生成する。
第3セル22は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第3セル22は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜22aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜22bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜22cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜22aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜22bは、III族構成元素としてインジウムを含むことに加えてV族構成元素としてヒ素を含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜22cは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてアンチモンとを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜22a、III-V半導体薄膜22b及びIII-V半導体薄膜22cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
光アブソーバー層13の第3セル22の例示。
III-V半導体薄膜22a:アンドープの単一のGaSb層。
III-V半導体薄膜22b:アンドープ又はpドープの単一のInAs層。
III-V半導体薄膜22c:アンドープの単一のInSb層。
第3超格子構造21の厚さ:800~1200ナノメートル、例えば1000ナノメートル。
第3超格子構造21のキャリア濃度:1×1015~1×1016cm-3
第3超格子構造21は、例えば200個の第3セル22を含む。
具体的には、第3超格子構造21は、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子層、及びInGaAs/GaAsSb超格子層の少なくとも一つを含むことができる。
この半導体受光デバイス11によれば、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子層、InGaSbバルク層、及びInGaAs/GaAsSb超格子層は、赤外線に感応する。
タイプIIの超格子構造ではなくバルク半導体層を含む光アブソーバー層13では、光アブソーバー層13のバルク半導体層が、第3バンドギャップEG3、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13及び価電子帯レベルVB13を生成する。光アブソーバー層13は、第3バンドギャップEG3のバンドギャップ波長をより短い波長の光に応答して、電子・正孔対を生成する。
バルク半導体層は、III族構成元素としてインジウムを含むと共にV族構成元素としてアンチモンを含む三元又は四元のIII-V半導体からなる。III-V半導体は、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
具体的には、光アブソーバー層13は、InGaSbバルク層といったアンチモン化合物からなる。
半導体受光デバイス11は、光アブソーバー層13にInGaSbバルク層を与え、InGaSbバルク層は、赤外線に感応する。
半導体受光デバイス11は、エレクトロンバリア層27を更に含むことができる。エレクトロンバリア層27は、タイプIIの第4超格子構造29を含む。第4超格子構造29は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
エレクトロンバリア層27の第4超格子構造29は、第4バンドギャップEG4を有する。第4バンドギャップEG4は、光アブソーバー層13の第3バンドギャップEG3及びセパレーター層19の第2バンドギャップEG2より大きい。エレクトロンバリア層27は、光アブソーバー層13の伝導帯レベルCB13より大きな伝導帯レベルCB27を有して、光アブソーバー層13からの電子に対して障壁を提供する。
本実施例では、エレクトロンバリア層27は、光アブソーバー層13にヘテロ接合H3Jを成す。このヘテロ接合H3Jは、価電子帯において、光アブソーバー層13及びエレクトロンバリア層27に、それぞれ、小さいスパイク及び小さいノッチを生成する。ヘテロ接合H3Jは、光アブソーバー層13において生成された正孔が、価電子帯において光アブソーバー層13内のスパイク及びエレクトロンバリア層27内のノッチを通過して、光アブソーバー層13からエレクトロンバリア層27に流れることを可能にする。
エレクトロンバリア層27では、第4超格子構造29は、第4セル28の配列を含み、第4セル28の配列は、第4バンドギャップEG4、エレクトロンバリア層27の伝導帯レベルCB27及び価電子帯レベルVB27を生成する。
第4セル28は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第4セル28は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜28aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜28bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜28cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜28aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜28bは、III族構成元素としてインジウムを含むことに加えてV族構成元素としてヒ素を含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜28cは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてアンチモンとを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜28a、III-V半導体薄膜28b及びIII-V半導体薄膜28cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
エレクトロンバリア層27は、p型ドーパントを含む部分を有する。第4セル28は、第4超格子構造29に正孔の多数キャリアを提供できるように、p型ドーパントを含む。
エレクトロンバリア層27の第4セル28の例示。
III-V半導体薄膜28a:アンドープの複数のGaSb層。
III-V半導体薄膜28b:アンドープの複数のInAs層。
III-V半導体薄膜28c:アンドープの単一のInSb層。
第4超格子構造29の厚さ:150~200ナノメートル、例えば200ナノメートル。
第4超格子構造29のキャリア濃度:0.1×1016~1×1016cm-3
第2超格子構造25のn型のキャリア濃度は第4超格子構造29の自然にp型化した背景キャリア濃度より大きい。
第4超格子構造29は、例えば20個の第4セル28を含む。
エレクトロンバリア層27は、例えばp型導電性を示し、GaSb/InAs/GaSb/InAs/InSb構造を含む。
セパレーター層19は、光アブソーバー層13の厚さより小さい厚さを有する。光アブソーバー層13が入射光から電子正孔対を十分に生成することを可能にする。
セパレーター層19は、ホールバリア層17の厚さより大きい厚さを有する。ヘテロ接合H1J(光アブソーバー層13とセパレーター層19との接合界面)において、ノッチがセパレーター層19内に形成される。厚いセパレーター層19は、ノッチによるバンドの曲がりをホールバリア層17及びヘテロ接合H2J(ホールバリア層17とセパレーター層19との接合界面)から離すことができる。また、セパレーター層19は、エレクトロンバリア層27の厚さより大きい厚さを有する。
半導体受光デバイス11は、更に、n型超格子層41及びp型超格子層43を備えることができる。
n型超格子層41は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
n型超格子層41は、第5バンドギャップEG5を有する。第5バンドギャップEG5は、光アブソーバー層13の第3バンドギャップEG3及びセパレーター層19の第2バンドギャップEG2より大きく、ホールバリア層17の第1バンドギャップEG1より小さい。ホールバリア層17は、セパレーター層19とn型超格子層41との間に設けられ、本実施例では、n型超格子層41にヘテロ接合H4Jを成す。n型超格子層41は、ホールバリア層17の伝導帯レベルCB17と実質的に同じ伝導帯レベルCB41を有して、光アブソーバー層13からの電子は、ホールバリア層17を介してn型超格子層41の伝導帯レベルCB41に流れる。
n型超格子層41は、タイプIIの超格子を提供する第5セル40の配列を含み、第5セル40の配列は、第5バンドギャップEG5、n型超格子層41の伝導帯レベルCB41及び価電子帯レベルVB41を生成する。
第5セル40は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第5セル40は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜40aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜40bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜40cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜40aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜40bは、III族構成元素としてインジウムを含むことに加えてV族構成元素としてヒ素を含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜40cは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてアンチモンとを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜40a、III-V半導体薄膜40b及びIII-V半導体薄膜40cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
n型超格子層41は、n型ドーパントを含む部分を有する。第5セル40は、n型超格子層41に電子の多数キャリアを提供できるように、n型ドーパントを含む。
n型超格子層41の第5セル40の例示。
III-V半導体薄膜40a:アンドープ又はnドープの複数のGaSb層。
III-V半導体薄膜40b:nドープの複数のInAs層。
III-V半導体薄膜40c:アンドープ又はnドープの単一のInSb層。
n型超格子層41の厚さ:例えば285ナノメートル。
n型超格子層41のキャリア濃度:1×1018~3×1018cm-3
n型超格子層41は、例えば50個の第5セル40を含む。
n型超格子層41は、例えばn型導電性を示し、GaSb/InAs/InSb構造を含む。
p型超格子層43は、V族構成元素としてアンチモン及びヒ素を含むと共にIII族構成元素としてインジウム及びガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
p型超格子層43は、第6バンドギャップEG6を有する。第6バンドギャップEG6は、光アブソーバー層13の第3バンドギャップEG3及びセパレーター層19の第2バンドギャップEG2より大きく、エレクトロンバリア層27の第4バンドギャップEG4より小さい。エレクトロンバリア層27は、光アブソーバー層13とp型超格子層43との間に設けられ、本実施例では、p型超格子層43にヘテロ接合H5Jを成す。p型超格子層43は、エレクトロンバリア層27の価電子帯レベルVB27と実質的に同じ価電子帯レベルVB43を有して、光アブソーバー層13からの正孔は、ホールバリア層17を介してp型超格子層43の価電子帯レベルVB43に流れる。
p型超格子層43は、タイプIIの超格子を提供する第6セル42の配列を含み、第6セル42の配列は、第6バンドギャップEG6、p型超格子層43の伝導帯レベルCB43及び価電子帯レベルVB43を生成する。
第6セル42は、複数の半導体薄膜を含み、これら半導体薄膜は、互いに異なるIII-V化合物半導体からなる。第6セル42は、V族構成元素としてアンチモンを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜42aと、III族構成元素としてインジウムを含む一又は複数のIII-V半導体薄膜42bとを含み、更に、III族構成元素としてインジウムを含むと共にアンチモンと異なるV族構成元素を含む一又は複数のIII-V半導体薄膜42cを含むことができる。
具体的には、III-V半導体薄膜42aは、V族構成元素としてアンチモンを含むことに加えてIII族構成元素としてガリウムを含む二元又は三元の化合物であることができ、III-V半導体薄膜42bは、III族構成元素としてインジウムを含むことに加えてV族構成元素としてヒ素を含む二元又は三元の化合物であることができる。III-V半導体薄膜42cは、III族構成元素としてインジウムとV族構成元素としてアンチモンとを含む二元又は三元の化合物であることができる。必要な場合には、III-V半導体薄膜42a、III-V半導体薄膜42b及びIII-V半導体薄膜42cは、四元を超える構成元素を含む化合物であることができる。
p型超格子層43は、p型ドーパントを含む部分を有する。第6セル42は、p型超格子層43に正孔の多数キャリアを提供できるように、p型ドーパントを含む。
p型超格子層43の第6セル42の例示。
III-V半導体薄膜42a:pドープの複数のGaSb層。
III-V半導体薄膜42b:pドープの複数のInAs層。
III-V半導体薄膜42c:pドープの単一のInSb層。
p型超格子層43の厚さ:例えば235ナノメートル。
p型超格子層43のキャリア濃度:1×1017~3×1017cm-3
p型超格子層43は、例えば60個の第6セル42を含む。
p型超格子層43は、例えばp型導電性を示し、GaSb/InAs/InSb構造を含む。
半導体受光デバイス11は、更に、n型バルク半導体層45及びp型バルク半導体層47を備えることができる。
n型バルク半導体層45は、V族構成元素としてアンチモンを含むと共にIII族構成元素としてガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。n型超格子層41は、n型バルク半導体層45とホールバリア層17との間に設けられ、本実施例では、n型バルク半導体層45はn型超格子層41にヘテロ接合H6Jを成す。
n型バルク半導体層45:n型GaSb、2500nm厚。
n型バルク半導体層45は、伝導帯レベルCB45及び価電子帯レベルVB45を有する。伝導帯レベルCB45は、伝導帯レベルCB41に実質的に同じである。
p型バルク半導体層47は、V族構成元素としてアンチモンを含むと共にIII族構成元素としてガリウムを含むIII-V化合物半導体からなる。
p型超格子層43は、p型バルク半導体層47とエレクトロンバリア層27との間に設けられ、本実施例では、p型バルク半導体層47はp型超格子層43にヘテロ接合H7Jを成す。
p型バルク半導体層47:p型GaSb、200nm厚。
p型バルク半導体層47は、伝導帯レベルCB47及び価電子帯レベルVB47を有する。価電子帯レベルVB47は、価電子帯レベルVB43に実質的に同じである。
本実施例では、n型バルク半導体層45、n型超格子層41、ホールバリア層17、セパレーター層19、光アブソーバー層13、エレクトロンバリア層27、p型超格子層43、及びp型バルク半導体層47が、第1軸Ax1に沿って並ぶことができる。
半導体受光デバイス11は、更に、n型バルク半導体層45に接続される第1電極49a、及びp型バルク半導体層47に接続される第2電極49bを備えることができる。
半導体受光デバイス11は、更に、支持体51及び半導体積層53を備える。半導体積層53は支持体51上に設けられる。半導体積層53は、n型バルク半導体層45、n型超格子層41、ホールバリア層17、セパレーター層19、光アブソーバー層13、エレクトロンバリア層27、p型超格子層43、及びp型バルク半導体層47を含む。
図1の(a)部を参照すると、半導体積層53は、メサ構造55を有する。本実施例では、メサ構造55は、p型バルク半導体層47、p型超格子層43、エレクトロンバリア層27、光アブソーバー層13、セパレーター層19、ホールバリア層17、n型超格子層41、及びn型バルク半導体層45の上部45aを含む。n型バルク半導体層45は、メサ構造55の外側に設けられる下部45bを有する。メサ構造55は、シリコン系無機絶縁体といったパッシベーション膜57で覆われている。第1電極49aは、パッシベーション膜57の第1開口57aを介してn型バルク半導体層45の下部45bに接触を成し、第2電極49bは、パッシベーション膜57の第2開口57bを介してp型バルク半導体層47に接触を成す。パッシベーション膜57のシリコン系無機絶縁体は、例えばシリコン酸化物であることができる。支持体51は、例えばn型GaSbを含む。
図2は、実験例1に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。図3は、実験例2に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。図4は、実験例3に係る半導体受光デバイスのバンドダイアグラムを示す図面である。実験例2及び実験例3に係る半導体受光デバイスは、実験例1に係る半導体受光デバイスのセパレーター層19に替えて、中間層16を有する。中間層16は、光アブソーバー層13のバンドギャップとホールバリア層17のバンドギャップとの間のバンドギャップを有する。セパレーター層19のバンドギャップは、光アブソーバー層13のバンドギャップ及びホールバリア層17のバンドギャップより小さい。
実験例1に係る半導体受光デバイス。
光アブソーバー層13:BeドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(21)。
光アブソーバー層13のBeドーパント濃度:1×1016cm-3
光アブソーバー層13のバンドギャップ:0.23エレクトロンボルト。
セパレーター層19:SiドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(25)
セパレーター層19のドーパント濃度:1×1018cm-3
セパレーター層19のバンドギャップ(EG2):0.21エレクトロンボルト。
実験例2に係る半導体受光デバイス。
光アブソーバー層13:BeドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(21)。
光アブソーバー層13のBeドーパント濃度:1×1018cm-3
光アブソーバー層13のバンドギャップ:0.23エレクトロンボルト。
中間層16:SiドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(25)
中間層16のドーパント濃度:1×1018cm-3
中間層16のバンドギャップ(EGM):0.307エレクトロンボルト。
実験例3に係る半導体受光デバイス。
光アブソーバー層13:BeドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(21)。
光アブソーバー層13のBeドーパント濃度:1×1018cm-3
光アブソーバー層13のバンドギャップ:0.23エレクトロンボルト。
中間層16:SiドープGaSb/InAs/InSb超格子構造(25)
中間層16のドーパント濃度:1×1018cm-3
中間層16のバンドギャップ(EGM):0.410エレクトロンボルト。
実験例1に係る半導体受光デバイスは、伝導帯においてセパレーター層19にノッチN19を形成する。しかし、実験例2及び実験例3に係る半導体受光デバイスは、中間層16ではなく光アブソーバー層13にノッチN13を形成する。このノッチは、光アブソーバー層13において生成された電子に対して障壁として働く。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
以上説明したように、本実施形態によれば、良好な応答特性を有する半導体受光デバイスを提供でき、また、光入射のない動作中に検知される暗電流を低減できる半導体受光デバイスを提供できる。
11…半導体受光デバイス、13…光アブソーバー層、17…ホールバリア層、19…セパレーター層、21…第3超格子構造、23…第1超格子構造、25…第2超格子構造、Ax1…第1軸、EG1…第1バンドギャップ、EG2…第2バンドギャップ、EG3…第3バンドギャップ。

Claims (11)

  1. 半導体受光デバイスであって、
    赤外線に感応する光アブソーバー層と、
    前記光アブソーバー層の価電子帯のエネルギーレベルに対して障壁を提供するタイプIIの第1超格子構造を含むホールバリア層と、
    前記光アブソーバー層と前記ホールバリア層との間に設けられ、前記光アブソーバー層のバンドギャップより小さいバンドギャップを有するタイプIIの第2超格子構造を含むセパレーター層と、
    を備え
    前記光アブソーバー層は、前記セパレーター層に接合を成す、半導体受光デバイス。
  2. 前記セパレーター層は、n型ドーパントを含む部分を有する、請求項1に記載された半導体受光デバイス。
  3. 前記光アブソーバー層は、タイプIIの第3超格子構造を含み、
    前記光アブソーバー層の前記第3超格子構造は、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子、及びInGaAs/GaAsSb超格子の少なくとも一つを含む、請求項1又は請求項2に記載された半導体受光デバイス。
  4. 前記光アブソーバー層は、InGaSb混晶を含む、請求項1又は請求項2に記載された半導体受光デバイス。
  5. 前記セパレーター層の前記第2超格子構造は、GaSb/InAs/InSb超格子を含む、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された半導体受光デバイス。
  6. 前記セパレーター層は、前記光アブソーバー層の厚さより小さい厚さを有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された半導体受光デバイス。
  7. 半導体受光デバイスであって、
    赤外線に感応する光アブソーバー層と、
    前記光アブソーバー層の価電子帯のエネルギーレベルに対して障壁を提供するタイプIIの第1超格子構造を含むホールバリア層と、
    前記光アブソーバー層と前記ホールバリア層との間に設けられ、前記光アブソーバー層のバンドギャップより小さいバンドギャップを有するタイプIIの第2超格子構造を含むセパレーター層と、
    を備え、
    前記セパレーター層は、n型ドーパントを含む部分を有する、半導体受光デバイス。
  8. 前記光アブソーバー層は、タイプIIの第3超格子構造を含み、
    前記光アブソーバー層の前記第3超格子構造は、GaSb/InAs超格子、GaSb/InAs/InSb超格子、及びInGaAs/GaAsSb超格子の少なくとも一つを含む、請求項7に記載された半導体受光デバイス。
  9. 前記光アブソーバー層は、InGaSb混晶を含む、請求項7に記載された半導体受光デバイス。
  10. 前記セパレーター層の前記第2超格子構造は、GaSb/InAs/InSb超格子を含む、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載された半導体受光デバイス。
  11. 前記セパレーター層は、前記光アブソーバー層の厚さより小さい厚さを有する、請求項7から請求項10のいずれか一項に記載された半導体受光デバイス。
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