JPWO2010098057A1 - 魚肉練り製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに全脂大豆粉を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部である魚肉練り製品、及びその製造方法、並びに、全脂大豆粉、澱粉、カルシウム塩を含有する魚肉練り製品用製剤、及び前記魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品、及びその製造方法に関する。本発明によれば、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのようにゲル形成能が低い魚肉原料を使用した魚肉練り製品のゲル形成能を向上させ、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を製造することができる。また、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制し、得られる製品の物性の低下を抑えることができる。
Description
本発明は、特定のすり身、及び全脂大豆粉を使用した魚肉練り製品、並びにその製造方法に関するもので、水産練り製品の食感改良に関するものである。また、本発明は、全脂大豆粉を含有する水産練り製品用製剤、及びそれを使用した水産練り製品、並びにその製造方法に関するものである。
本願は、2009年2月25日に、日本に出願された特願2009−042110号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2009年2月25日に、日本に出願された特願2009−042110号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
水産練り製品は日本の伝統食品である。近年においては、アメリカ、ヨーロッパ、又はアジアで生産されるかに風味かまぼこに代表されるように、日本発のインターナショナルフードとして世界中に広まっている。日本の伝統食品であることから日本近海で漁獲した魚を使用して日本国内で消費していた食品であったが、1965年以降に冷凍すり身の製造技術が開発されたことで、水産練り製品の生産量が飛躍的に伸び、市場も大きな広がりを見せた。市場の拡大からすり身原料を日本国外に求め、水産練り製品の原料として使われている魚も多種多様になり、すり身生産国も世界各地に広まっている。日本国外でもかに風味かまぼこなどの水産練り製品が食べられるようになり、またヘルシーフードとしての魚が認知され、市場において漁業資源の奪い合いの現象が起きている。
これによって水産練り製品の原料となるすり身の市場価格も高騰し、世界中のすり身が市場で奪い合いになっている。
これによって水産練り製品の原料となるすり身の市場価格も高騰し、世界中のすり身が市場で奪い合いになっている。
魚肉練り製品を製造するうえで坐り、又は戻りという現象を抜きにして語れない。
古来から求める食感を実現するために、魚肉練り製品の製造工程において、坐りと戻りの温度、及び時間の調整を行っていた。具体的には、ちくわ、又はかまぼこ等の水産練り製品では、原料の魚から採取し調製した魚のすり身を塩擂り後、調味したものを所定の形に整形後、50℃以下の温度にしばらく置き、蒸し、及び焼き等の最終過熱によって80℃前後近くまで品温を上げて製品としてきた。
ここで、50℃以下の温度帯においてはゲルの構造形成が行われ、これを「坐り(Suwari)」といい、50℃以上の温度帯においてはゲルの崩壊が起こり、これを「戻り(Modori)」という。そして、魚肉練り製品のゲル形成能を高める方法としては、5〜20℃以下で一晩(12〜16時間)放置してゲル形成を高める低温坐りと、30〜45℃で5〜60分程度放置してゲル形成を高める高温坐りの二種類がある。この坐り段階でのゲル形成をしっかり行うことで、坐り処理の後に80℃程度まで加熱処理する工程において、通常、60℃近辺で生ずる戻りによる物性の低下を抑制することができる。
したがって、魚肉練り製品の食感と物性を向上させる重要なポイントは、坐りを強くすることで、戻り温度帯における前記の物性の低下を防止、すなわち戻りを抑制することにある。
古来から求める食感を実現するために、魚肉練り製品の製造工程において、坐りと戻りの温度、及び時間の調整を行っていた。具体的には、ちくわ、又はかまぼこ等の水産練り製品では、原料の魚から採取し調製した魚のすり身を塩擂り後、調味したものを所定の形に整形後、50℃以下の温度にしばらく置き、蒸し、及び焼き等の最終過熱によって80℃前後近くまで品温を上げて製品としてきた。
ここで、50℃以下の温度帯においてはゲルの構造形成が行われ、これを「坐り(Suwari)」といい、50℃以上の温度帯においてはゲルの崩壊が起こり、これを「戻り(Modori)」という。そして、魚肉練り製品のゲル形成能を高める方法としては、5〜20℃以下で一晩(12〜16時間)放置してゲル形成を高める低温坐りと、30〜45℃で5〜60分程度放置してゲル形成を高める高温坐りの二種類がある。この坐り段階でのゲル形成をしっかり行うことで、坐り処理の後に80℃程度まで加熱処理する工程において、通常、60℃近辺で生ずる戻りによる物性の低下を抑制することができる。
したがって、魚肉練り製品の食感と物性を向上させる重要なポイントは、坐りを強くすることで、戻り温度帯における前記の物性の低下を防止、すなわち戻りを抑制することにある。
全脂大豆粉、大豆ホエー、及び粉末状大豆蛋白等の大豆由来原料を使用したスケソウダラにおける食感と物性の向上効果について、特許文献1で報告がされている。しかしながら、スケソウダラに比べ、ゲル形成能が低いイワシ、ホッケ、及びイトヨリ(イトヨリダイともいう)を、原料として多く使用したすり身については、何ら検討されていない。また、近年、世界的な漁業資源の減少により、日本国内の水産練り製品市場においては、かつてよく使用されていたスケソウダラのすり身の他にホッケすり身、及び東南アジア産のイトヨリすり身が多く使われる傾向にある。特に、イトヨリについては、ここ20年の間非常に多く原料として使用されており、原料の安定性、価格、及び色の白さから、広く使用されている。
したがって、イワシ、ホッケ、及びイトヨリ等のスケソウダラに比べゲル形成能が低いすり身を原料として使用した魚肉練り製品の食感を向上させることは、原料事情の点から、水産練り製品業界でも最も解決が望まれている課題である。
したがって、イワシ、ホッケ、及びイトヨリ等のスケソウダラに比べゲル形成能が低いすり身を原料として使用した魚肉練り製品の食感を向上させることは、原料事情の点から、水産練り製品業界でも最も解決が望まれている課題である。
本発明は、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身を原料として使用した水産練製品の物性を向上させることを目的とする。具体的には、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身を原料として水産練り製品を製造する工程において、加熱による「戻り」を抑制することで、水産練り製品のゼリー強度を強め、ゲルの弾力性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのようにゲル形成能が低い特定の魚肉原料に対して、特定量の全脂大豆粉を添加することで、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに全脂大豆粉を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴とする魚肉練り製品である。
本発明の第2の発明は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を含有することを特徴とする第1の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第3の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする第1又は第2の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第4の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合していないことを特徴とする第1又は第2の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第5の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第1〜第4の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第6の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第1〜第5の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第2の発明は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を含有することを特徴とする第1の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第3の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする第1又は第2の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第4の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合していないことを特徴とする第1又は第2の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第5の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第1〜第4の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第6の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第1〜第5の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第7の発明は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉を3.5〜20質量部配合することを特徴とする魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第8の発明は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を配合することを特徴とする第7の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第9の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする第7又第8の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第10の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第7又第8の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第11の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第7〜第10のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第12の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第7〜第11のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第8の発明は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を配合することを特徴とする第7の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第9の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする第7又第8の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第10の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第7又第8の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第11の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第7〜第10のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第12の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第7〜第11のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第13の発明は、全脂大豆粉、澱粉、及びカルシウム塩を含有することを特徴とする魚肉練り製品用製剤である。
本発明の第14の発明は、前記全脂大豆粉の含量が20〜70質量%、前記澱粉の含量が10〜60質量%、及び前記カルシウム塩の含量が5〜30質量%であることを特徴とする第13の発明に記載の魚肉練り製品用製剤である。
本発明の第14の発明は、前記全脂大豆粉の含量が20〜70質量%、前記澱粉の含量が10〜60質量%、及び前記カルシウム塩の含量が5〜30質量%であることを特徴とする第13の発明に記載の魚肉練り製品用製剤である。
本発明の第15の発明は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに第13又は第14の発明に記載の魚肉練り製品用製剤を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴とする魚肉練り製品である。
本発明の第16の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする第15の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第17の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第15の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第18の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第15〜第17の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第19の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第15〜第18の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第16の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする第15の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第17の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第15の発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第18の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第15〜第17の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第19の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第15〜第18の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品である。
本発明の第20の発明は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となるように、第13又は第14の発明に記載の魚肉練り製品用製剤を配合することを特徴とする魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第21の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする第20の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第22の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第20の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第23の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第20〜第22の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第24の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第20〜第23の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第21の発明は、さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする第20の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第22の発明は、前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする第20の発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第23の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする第20〜第22の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第24の発明は、前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする第20〜第23の発明のいずれか1つの発明に記載の魚肉練り製品の製造方法である。
本発明の第25の発明は、魚肉、及び全脂大豆粉を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする全脂大豆粉含有すり身である。
本発明の第26の発明は、魚肉、及び第13又は第14の発明に記載の魚肉練り製品用製剤を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする全脂大豆粉含有すり身である。
本発明の第26の発明は、魚肉、及び第13又は第14の発明に記載の魚肉練り製品用製剤を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする全脂大豆粉含有すり身である。
本発明によると、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身のようにゲル形成能が低いすり身を使用して魚肉練り製品を製造する場合であっても、ゲル形成能を向上させて、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
具体的には、本発明によると、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制することができるので、得られる製品の物性低下を抑えることができる。さらに、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、すなわち即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
これらの効果は、全脂大豆粉に粉末状大豆蛋白等の大豆由来成分を併用した場合でも得ることができるが、全脂大豆粉以外に大豆由来成分を配合しない場合であっても得ることができる。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、ゲル形成能に寄与する全脂大豆粉、カルシウム塩及び澱粉を、すり身全体に均一に混合することができる。
また、本発明において、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身においては、添加する全脂大豆粉のトリプシンインヒビターの値が40TIU/mg以下であれば、よりゲル形成能向上効果を発揮し、また、魚肉の戻りによるゼリー強度の低下をより少なくする効果を有する。
具体的には、本発明によると、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制することができるので、得られる製品の物性低下を抑えることができる。さらに、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、すなわち即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
これらの効果は、全脂大豆粉に粉末状大豆蛋白等の大豆由来成分を併用した場合でも得ることができるが、全脂大豆粉以外に大豆由来成分を配合しない場合であっても得ることができる。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、ゲル形成能に寄与する全脂大豆粉、カルシウム塩及び澱粉を、すり身全体に均一に混合することができる。
また、本発明において、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身においては、添加する全脂大豆粉のトリプシンインヒビターの値が40TIU/mg以下であれば、よりゲル形成能向上効果を発揮し、また、魚肉の戻りによるゼリー強度の低下をより少なくする効果を有する。
まず、本発明の魚肉練り製品について説明をする。
本発明の魚肉練り製品は、特定の魚種のすり身、及び特定量の全脂大豆粉を原料として使用した魚肉を主成分とするもので、通常、前記原料に、食塩及び水等を加え、これらを混合し、成型し、加熱処理によりゲル化させた食品である。具体的には、かまぼこ、風味かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、魚肉ソーセージ、はんぺん、及びがんもどき等を挙げることができる。
本発明の魚肉練り製品の原料として使用するすり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、好ましくは0〜35質量%、より好ましくは0質量%(すなわち、スケソウダラの魚肉を含有しないすり身)であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%、好ましくは65〜100質量%、より好ましくは100質量%である。
上記数値範囲は、すり身中の魚肉としてスケソウダラを使用しない場合、すなわちすり身中の魚肉の魚種割合としてスケソウダラが0質量%である場合も含む数値範囲であり、スケソウダラが0質量%であることが最も好ましいが、スケソウダラを使用する場合には、スケソウダラが0.1〜50質量%であることが好ましく、0.1〜35質量%であることがより好ましく、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜99.9質量%であることが好ましく、65〜99.9質量%であることがより好ましい。
なぜなら、スケソウダラの割合が50質量%より多いすり身の場合、スケソウダラはもともと高いゲル形成能を有するため、粉末状大豆蛋白を添加せずに全脂大豆粉を添加した場合には、その添加効果が十分に発揮されないからである。また、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身は、ゲル形成能が低いため、これらの魚の割合が50質量%以上のすり身の方が、全脂大豆粉の添加効果をより発揮することができるからである。ここで、イワシとしては、マイワシ、及びカタクチイワシ等が挙げられる。
本発明の魚肉練り製品は、特定の魚種のすり身、及び特定量の全脂大豆粉を原料として使用した魚肉を主成分とするもので、通常、前記原料に、食塩及び水等を加え、これらを混合し、成型し、加熱処理によりゲル化させた食品である。具体的には、かまぼこ、風味かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、魚肉ソーセージ、はんぺん、及びがんもどき等を挙げることができる。
本発明の魚肉練り製品の原料として使用するすり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、好ましくは0〜35質量%、より好ましくは0質量%(すなわち、スケソウダラの魚肉を含有しないすり身)であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%、好ましくは65〜100質量%、より好ましくは100質量%である。
上記数値範囲は、すり身中の魚肉としてスケソウダラを使用しない場合、すなわちすり身中の魚肉の魚種割合としてスケソウダラが0質量%である場合も含む数値範囲であり、スケソウダラが0質量%であることが最も好ましいが、スケソウダラを使用する場合には、スケソウダラが0.1〜50質量%であることが好ましく、0.1〜35質量%であることがより好ましく、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜99.9質量%であることが好ましく、65〜99.9質量%であることがより好ましい。
なぜなら、スケソウダラの割合が50質量%より多いすり身の場合、スケソウダラはもともと高いゲル形成能を有するため、粉末状大豆蛋白を添加せずに全脂大豆粉を添加した場合には、その添加効果が十分に発揮されないからである。また、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身は、ゲル形成能が低いため、これらの魚の割合が50質量%以上のすり身の方が、全脂大豆粉の添加効果をより発揮することができるからである。ここで、イワシとしては、マイワシ、及びカタクチイワシ等が挙げられる。
さらに、本発明の魚肉練り製品の原料すり身の魚肉には、スケソウダラ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリ以外の魚肉、例えば、キンメダイ、ヒメジ、アマダイ、グチ、エソ、アジ、タチウオ、ハモ、トビウオ、サメ、ミナミダラ、ホキ、メルルーサ、又はパシフィックホワイティング等の魚肉を使用することができ、すり身中の魚肉の魚種割合として、それらの合計量は50質量%以下であることが好ましく、0質量%〜50質量%であることがより好ましく、0〜35質量%であることが最も好ましい。
本発明に使用することができるすり身として、具体的には、すり身中の魚肉の魚種割合としてイワシが100質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてホッケが100質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてイトヨリが100質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてイワシが50質量%及びホッケが50質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてイワシが50質量%及びイトヨリが50質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてホッケが50質量%及びイトヨリが50質量%のすり身、すり身中の魚肉の魚種割合としてスケソウダラが33.3質量%、ホッケ及びイトヨリの合計が66.7質量%のすり身(例えば、スケソウダラ、ホッケ、イトヨリを1:1:1の質量割合で混合したもの)、すり身中の魚肉の魚種割合としてタチウオが33.3質量%、ホッケ及びイトヨリの合計が66.7質量%のすり身(例えば、タチウオ、ホッケ、イトヨリを1:1:1の質量割合で混合したもの)、等が挙げられる。
本発明に使用するすり身は、例えば、原料の魚から採肉、水晒し、脱水、砕肉、(所望により添加物混合)、成型、及び冷凍等の工程を経て製造して得ることもできるが、市販のすり身を使用することもできる。市販のすり身としては、冷凍すり身を使用することができ、また、ショ糖、糖アルコール、トレハロース、リン酸塩、卵白、及び牛血清アルブミン等の添加物が添加されたものを使用することができる。
本発明の魚肉練り製品の原料として使用する全脂大豆粉は、製造時における加熱状態によって、生全脂大豆粉から加熱脱臭全脂大豆粉等種々のものがあり、これらを利用することができる。
生全脂大豆粉は、図1の製造フローに示すように、乾燥大豆を脱皮処理後、乾燥し、粉砕処理することにより製造することができる。また、加熱脱臭全脂大豆粉は、図2の製造フローに示すように、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥し、粉砕処理することにより製造することができる。
市販の生全脂大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)製の商品ソーヤフラワーNSAが挙げられ、加熱脱臭全脂大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)製の商品アルファプラスHS−600が挙げられる。
全脂大豆粉の使用量は、すり身1000質量部に対して、3.5〜20質量部、好ましくは3.5〜10質量部、より好ましくは3.5〜6質量部、最も好ましくは4〜6質量部である。すり身1000質量部に対する使用量が3.5質量部未満であると、特に、全脂大豆粉以外の大豆由来成分、例えば、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等を配合しない場合、添加した全脂大豆粉の効果を十分に発揮することができず、また、すり身1000質量部に対する使用量を20質量部より多くしても、その添加した量に相当するだけの効果を期待することができないからである。
生全脂大豆粉は、図1の製造フローに示すように、乾燥大豆を脱皮処理後、乾燥し、粉砕処理することにより製造することができる。また、加熱脱臭全脂大豆粉は、図2の製造フローに示すように、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥し、粉砕処理することにより製造することができる。
市販の生全脂大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)製の商品ソーヤフラワーNSAが挙げられ、加熱脱臭全脂大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)製の商品アルファプラスHS−600が挙げられる。
全脂大豆粉の使用量は、すり身1000質量部に対して、3.5〜20質量部、好ましくは3.5〜10質量部、より好ましくは3.5〜6質量部、最も好ましくは4〜6質量部である。すり身1000質量部に対する使用量が3.5質量部未満であると、特に、全脂大豆粉以外の大豆由来成分、例えば、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等を配合しない場合、添加した全脂大豆粉の効果を十分に発揮することができず、また、すり身1000質量部に対する使用量を20質量部より多くしても、その添加した量に相当するだけの効果を期待することができないからである。
そして、すり身として、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのようにゲル形成能が低いものを使用した場合であっても、上記の量の全脂大豆粉を使用すると、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、ゲル形成能を向上させ、ゼリー強度が強く食感が良好なものを得ることができる。すなわち、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制し、得られる製品の物性低下を抑えることができる。
また、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、いわゆる即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、上記の量の全脂大豆粉を使用すると、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
また、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、いわゆる即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、上記の量の全脂大豆粉を使用すると、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
本発明の魚肉練り製品の原料すり身としてイトヨリを使用する場合には、使用する全脂大豆粉のトリプシンインヒビター活性が40TIU/mg以下であることが好ましく、30〜40TIU/mgであることがより好ましく、35〜40TIU/mgであることが最も好ましい。この場合に使用するすり身は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であって、さらに、イトヨリが30〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらにより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。かかる範囲の場合、ゲル形成能が著しく向上し、また、魚肉の戻りによるゼリー強度の低下をより少なくすることができるからである。
なお、上記イトヨリが30〜100質量%の範囲において、イトヨリが30質量%以上50質量%未満である場合には、イワシ及び/又はホッケを使用して、イトヨリ、イワシ、及びホッケの魚の合計量が50〜100質量%となるようにする必要がある。
なお、上記イトヨリが30〜100質量%の範囲において、イトヨリが30質量%以上50質量%未満である場合には、イワシ及び/又はホッケを使用して、イトヨリ、イワシ、及びホッケの魚の合計量が50〜100質量%となるようにする必要がある。
ここで、「TIU」とは、トリプシンインヒビター活性の大きさを表わす単位として最も一般的に使用されているもので、Kakade et al.Cereal Chemistry 51.3.376〜(1974)に記載されている方法に準じて測定を行い、410nmにおける吸光度0.01阻害する活性を1TIUとして定義される。
また、「トリプシンインヒビター活性」とは、トリプシンの酵素反応によりベンゾイル−DL−アルギニンニトロアニリド塩酸(以下、DL−BAPA)から黄色を呈するパラニトロアニリンが生成される際の阻害程度を意味するもので、下記の方法で測定される。
a)200mlの三角フラスコにサンプル約1.00gをとり、0.005N NaOH溶液50mlを加える。
b)室温(25℃)で60分振とうし、均一に溶かす。
c)振とう後、3000rpm、10分遠心分離し、上清を濾紙(No.5B)で濾過する。
d)サンプル液を、予想されるTIUに応じた濃度に希釈する。
e)試験管にサンプル希釈液をそれぞれ0(ブランク2個),0.6,0.9,1.2,1.5,及び1.8mlとり、脱イオン水で2mlにする。
f)上記の各希釈液にトリプシン溶液2mlを加え、攪拌し、37℃恒温槽に10分間おく。
g)DL−BAPA溶液(37℃保存)5mlを加え、正確に10分後、30%酢酸溶液1mlでよく攪拌し反応を停止する。
h)試薬ブランクとして、脱イオン水2ml、トリプシン溶液2ml、30%酢酸溶液1ml、及びDL−BAPA溶液5mlの順に加えたものを用意する。
i)濾紙(5C)を用いて濾過し、試薬ブランクを対照として、410nmの波長における吸光度を10mmのガラスセルを用いて測定する。
j)得られた測定結果を用い、下記の計算式によりTIUの値を求める。なお、TIU値はサンプルブランクの示す吸光度(平均値)に対して、希釈液中の吸光度が40〜60%にあてはまるものを有意とする。また、40〜60%の範囲の当てはまるものが複数個ある場合には、50%により近いものを有効とする。
TIU/mg=(A−B)/0.01×サンプル量
A:サンプルブランクの吸光度の平均値、B:希釈サンプルの吸光度
a)200mlの三角フラスコにサンプル約1.00gをとり、0.005N NaOH溶液50mlを加える。
b)室温(25℃)で60分振とうし、均一に溶かす。
c)振とう後、3000rpm、10分遠心分離し、上清を濾紙(No.5B)で濾過する。
d)サンプル液を、予想されるTIUに応じた濃度に希釈する。
e)試験管にサンプル希釈液をそれぞれ0(ブランク2個),0.6,0.9,1.2,1.5,及び1.8mlとり、脱イオン水で2mlにする。
f)上記の各希釈液にトリプシン溶液2mlを加え、攪拌し、37℃恒温槽に10分間おく。
g)DL−BAPA溶液(37℃保存)5mlを加え、正確に10分後、30%酢酸溶液1mlでよく攪拌し反応を停止する。
h)試薬ブランクとして、脱イオン水2ml、トリプシン溶液2ml、30%酢酸溶液1ml、及びDL−BAPA溶液5mlの順に加えたものを用意する。
i)濾紙(5C)を用いて濾過し、試薬ブランクを対照として、410nmの波長における吸光度を10mmのガラスセルを用いて測定する。
j)得られた測定結果を用い、下記の計算式によりTIUの値を求める。なお、TIU値はサンプルブランクの示す吸光度(平均値)に対して、希釈液中の吸光度が40〜60%にあてはまるものを有意とする。また、40〜60%の範囲の当てはまるものが複数個ある場合には、50%により近いものを有効とする。
TIU/mg=(A−B)/0.01×サンプル量
A:サンプルブランクの吸光度の平均値、B:希釈サンプルの吸光度
本発明の魚肉練り製品には、カルシウム塩及び/又は澱粉を原料として使用することができる。
使用するカルシウム塩としては、食品添加物として定められたものであれば、どのようなものであっても使用することができ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、及び乳酸カルシウム等を挙げることができる。これらは市販品を使用することができる。
カルシウム塩を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、3〜10質量部であることがより好ましく、4〜6質量部であることが最も好ましい。
特に、原料すり身の魚肉割合としてイトヨリを100質量%使用した場合に、かかる範囲でカルシウム塩使用すると、ゲル形成能を著しく向上させ、ゼリー強度がより強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
使用するカルシウム塩としては、食品添加物として定められたものであれば、どのようなものであっても使用することができ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、及び乳酸カルシウム等を挙げることができる。これらは市販品を使用することができる。
カルシウム塩を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、3〜10質量部であることがより好ましく、4〜6質量部であることが最も好ましい。
特に、原料すり身の魚肉割合としてイトヨリを100質量%使用した場合に、かかる範囲でカルシウム塩使用すると、ゲル形成能を著しく向上させ、ゼリー強度がより強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
使用する澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、甘薯澱粉、及びこれら澱粉の加工澱粉等が挙げられ、加工澱粉としては、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、及びリン酸架橋澱粉等が挙げられる。これらは、市販品を使用することができる。
澱粉を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、20〜200質量部であることが好ましく、50〜150質量部であることがより好ましく、50〜120質量部であることがさらにより好ましく、80〜120質量部であることが最も好ましい。特に、魚肉の魚種割合としてホッケ、又はイワシが100質量%のすり身については、80〜120質量部であることが最も好ましい。
澱粉をすり身に添加すると、魚肉練り製品の離水を防止し、ゼリー強度を強くする効果がある。
特に、原料すり身の魚肉割合としてイトヨリを100質量%使用した場合に、澱粉及びカルシウム塩を併用して使用すると、ゲル形成能を著しく向上させ、ゼリー強度がより強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
澱粉を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、20〜200質量部であることが好ましく、50〜150質量部であることがより好ましく、50〜120質量部であることがさらにより好ましく、80〜120質量部であることが最も好ましい。特に、魚肉の魚種割合としてホッケ、又はイワシが100質量%のすり身については、80〜120質量部であることが最も好ましい。
澱粉をすり身に添加すると、魚肉練り製品の離水を防止し、ゼリー強度を強くする効果がある。
特に、原料すり身の魚肉割合としてイトヨリを100質量%使用した場合に、澱粉及びカルシウム塩を併用して使用すると、ゲル形成能を著しく向上させ、ゼリー強度がより強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
本発明の魚肉練り製品には、粉末状大豆蛋白を原料として使用することができる。
使用する粉末状大豆蛋白としては、例えば、粉末状分離大豆蛋白、粉末状濃縮大豆蛋白、粉末状抽出大豆蛋白、及び粉末状酵素分解大豆蛋白等が挙げられる。これら粉末状大豆蛋白は、市販品を使用することができ、例えば、日清オイリオグループ(株)製の粉末状分離大豆蛋白(商品名:ソルピー4000)、及び粉末状酵素分解大豆蛋白(商品名:ソルピー1500)等が挙げられる。
粉末状大豆蛋白を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることが最も好ましい。
使用する粉末状大豆蛋白としては、例えば、粉末状分離大豆蛋白、粉末状濃縮大豆蛋白、粉末状抽出大豆蛋白、及び粉末状酵素分解大豆蛋白等が挙げられる。これら粉末状大豆蛋白は、市販品を使用することができ、例えば、日清オイリオグループ(株)製の粉末状分離大豆蛋白(商品名:ソルピー4000)、及び粉末状酵素分解大豆蛋白(商品名:ソルピー1500)等が挙げられる。
粉末状大豆蛋白を使用する場合、その配合量は、すり身1000質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることが最も好ましい。
また、本発明の魚肉練製品には、さらに水を加えることができ、水を加える場合の配合量は、すり身の魚種や品質によっても異なってくるが、すり身1000質量部に対して50〜800質量部であることが好ましく、100〜600質量部であることがより好ましく、200〜500質量部であることが最も好ましい。
本発明の魚肉練り製品には、先に挙げた澱粉、カルシウム塩、粉末状大豆蛋白、及び水以外に、えだ豆、タコ、イカ、ごぼう、ねぎ、たまねぎ、にんじん、しいたけ、昆布、コーン、又はごま等の具材や、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を使用することができる。これらの添加物の配合量は、すり身1000質量部に対して0.1〜200質量部であることが好ましい。特に、食塩の配合量は、すり身1000質量部に対して5〜50質量部であることがより好ましく、10〜40質量部であることがさらにより好ましく、20〜40質量部であることが最も好ましい。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
本発明の魚肉練り製品の物性は、例えば、破断応力〔g〕、及び破断変形〔mm〕を、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型)等の物性測定装置を用いて測定し、それらの値の積をゼリー強度〔g・mm〕として算出し、その値によりゲルの強度を評価することができる。
次に、本発明の魚肉練り製品の製造方法について説明をする。
本発明の魚肉練り製品の製造方法は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉を3.5〜20質量部配合することを特徴とする。
本発明の魚肉練り製品を製造する際に使用する各種原料、及びその使用量については、先に説明した通りである。
本発明の魚肉練り製品は、上記の条件を満たすのであれば、例えば、すり身の荒擂り工程、塩擂り工程、本擂り工程、成型工程、加熱工程、及び冷却工程を経る製造方法で製造することができる。そして、加熱工程での加熱処理としては、蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等の処理が挙げられ、これらの処理を複数併用して加熱処理することもできる。例えば、前記加熱処理中の蒸し加熱処理としては、80〜130℃で30秒〜2時間蒸すことにより行うことができ、また、揚げ加熱処理としては、130℃〜190℃の油で1分〜10分間挙げることにより行うことができる。
本発明の魚肉練り製品の製造方法は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉を3.5〜20質量部配合することを特徴とする。
本発明の魚肉練り製品を製造する際に使用する各種原料、及びその使用量については、先に説明した通りである。
本発明の魚肉練り製品は、上記の条件を満たすのであれば、例えば、すり身の荒擂り工程、塩擂り工程、本擂り工程、成型工程、加熱工程、及び冷却工程を経る製造方法で製造することができる。そして、加熱工程での加熱処理としては、蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等の処理が挙げられ、これらの処理を複数併用して加熱処理することもできる。例えば、前記加熱処理中の蒸し加熱処理としては、80〜130℃で30秒〜2時間蒸すことにより行うことができ、また、揚げ加熱処理としては、130℃〜190℃の油で1分〜10分間挙げることにより行うことができる。
全脂大豆粉を添加するのは、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができ、また、水、澱粉、又はカルシウム塩等の添加と同時、又はそれらを添加した後であってもよい。そして、特に製造工程での低温下での戻りも抑制したい場合には、荒擂り工程で添加するのが好ましい。
また、澱粉、カルシウム塩、及び粉末状大豆蛋白は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
そして、えだ豆等の具材を配合する場合には、本擂り工程で得られる擂り上がり品に混合するのがよい。また、食塩は塩擂り工程で添加し、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
また、澱粉、カルシウム塩、及び粉末状大豆蛋白は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
そして、えだ豆等の具材を配合する場合には、本擂り工程で得られる擂り上がり品に混合するのがよい。また、食塩は塩擂り工程で添加し、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
本発明の魚肉練り製品の具体的な製造方法としては、例えば、いわゆる即蒸しによるかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び全脂大豆粉を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
また、低温坐り処理をしたかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び全脂大豆粉を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、5〜20℃以下で12〜16時間低温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、5〜20℃以下で12〜16時間低温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
また、高温坐り処理をしたかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び全脂大豆粉を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、30〜45℃で5〜60分間高温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、30〜45℃で5〜60分間高温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、本発明の魚肉練り製品用製剤について説明をする。
本発明の魚肉練り製品用製剤は、全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉を含有することを特徴とする。
全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉としては、先に魚肉練り製品で説明したものと同じものを使用することができる。
そして、魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉の含量は、10〜70質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが最も好ましい。
魚肉練り製品用製剤中のカルシウム塩の含量は、10〜40質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましく、20〜30質量%であることが最も好ましい。
魚肉練り製品用製剤中の澱粉の含量は、10〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、40〜60質量%であることが最も好ましい。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤には、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤(ビタミンE、及びカテキン等)、糖(ショ糖、ブドウ糖、キシロース、及びトレハロース等)、又は糖アルコール等をさらに配合することができる。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
本発明の魚肉練り製品用製剤中の乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、糖、又は糖アルコール等の配合量は、0.01〜20質量%であることが好ましい。
本発明の魚肉練り製品用製剤は、全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉を含有することを特徴とする。
全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉としては、先に魚肉練り製品で説明したものと同じものを使用することができる。
そして、魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉の含量は、10〜70質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが最も好ましい。
魚肉練り製品用製剤中のカルシウム塩の含量は、10〜40質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましく、20〜30質量%であることが最も好ましい。
魚肉練り製品用製剤中の澱粉の含量は、10〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、40〜60質量%であることが最も好ましい。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤には、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤(ビタミンE、及びカテキン等)、糖(ショ糖、ブドウ糖、キシロース、及びトレハロース等)、又は糖アルコール等をさらに配合することができる。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
本発明の魚肉練り製品用製剤中の乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、糖、又は糖アルコール等の配合量は、0.01〜20質量%であることが好ましい。
本発明の魚肉練り製品用製剤は、全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉をナウターミキサー、リボンブレンダー、V型混合機、又はマトコンブレンダー等の混合機で混合することにより製造することができる。そして、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、又は酸化防止剤等を配合する場合には、全脂大豆粉、カルシウム塩、及び澱粉の添加と同時、又はそれらの添加の前後で配合し、製造することができる。
次に、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品について説明をする。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに魚肉練り製品用製剤を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴する。
本発明の魚肉練り製品として、具体的には、かまぼこ、風味かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、魚肉ソーセージ、はんぺん、及びがんもどき等を挙げることができる。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに魚肉練り製品用製剤を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴する。
本発明の魚肉練り製品として、具体的には、かまぼこ、風味かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、魚肉ソーセージ、はんぺん、及びがんもどき等を挙げることができる。
本発明の魚肉練り製品における原料のすり身は、先に説明した本発明の魚肉練り製品と同じものを使用でき、すり身中の魚肉の魚種、及びその割合も先に説明をした魚肉練り製品と同じものを使用できる。
また、本発明の魚肉練り製品における原料の魚肉練り製品用製剤は、先に説明をした魚肉練り製品用製剤である。
本発明の魚肉練り製品用製剤は、すり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部、好ましくは3.5〜10質量部、より好ましくは4〜6質量部となる量を添加して使用することができる。
なぜなら、すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5質量部未満となる量の製剤を使用する場合、特に、全脂大豆粉以外の大豆由来成分、例えば、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等を併用しないと、添加した全脂大豆粉の効果を十分に発揮することができず、また、すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が20質量部より多くなる量の製剤を使用しても、その添加した量に相当するだけの効果を期待することができないからである。
例えば、全脂大豆粉含量が20質量%の魚肉練り製品用製剤を使用する場合、その添加量は、すり身1000質量部に対して、17.5〜100質量部、好ましくは17.5〜50質量部、より好ましくは20〜30質量部である。
また、本発明の魚肉練り製品における原料の魚肉練り製品用製剤は、先に説明をした魚肉練り製品用製剤である。
本発明の魚肉練り製品用製剤は、すり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部、好ましくは3.5〜10質量部、より好ましくは4〜6質量部となる量を添加して使用することができる。
なぜなら、すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5質量部未満となる量の製剤を使用する場合、特に、全脂大豆粉以外の大豆由来成分、例えば、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等を併用しないと、添加した全脂大豆粉の効果を十分に発揮することができず、また、すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が20質量部より多くなる量の製剤を使用しても、その添加した量に相当するだけの効果を期待することができないからである。
例えば、全脂大豆粉含量が20質量%の魚肉練り製品用製剤を使用する場合、その添加量は、すり身1000質量部に対して、17.5〜100質量部、好ましくは17.5〜50質量部、より好ましくは20〜30質量部である。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品には、粉末状大豆蛋白を原料として使用することができる。使用する粉末状大豆蛋白、及びその配合量は、先に説明をした魚肉練り製品の場合と同じである。
そして、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのようにゲル形成能が低いすり身を使用した場合であっても、上記の量の本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、ゲル形成能を向上させ、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。すなわち、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制し、得られる製品の物性低下を抑えることができる。
また、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、いわゆる即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、上記の量の本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
そして、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのようにゲル形成能が低いすり身を使用した場合であっても、上記の量の本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、ゲル形成能を向上させ、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。すなわち、粉末状大豆蛋白や大豆ホエー等の全脂大豆粉以外の大豆由来成分を使用しなくても、魚肉練り製品の製造時の戻り温度帯で生じる戻りを抑制し、得られる製品の物性低下を抑えることができる。
また、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法、いわゆる即蒸し処理による魚肉練り製品の製造の場合であっても、上記の量の本発明の魚肉練り製品用製剤を使用すると、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができる。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練製品には、さらに水を加えることができ、水を加える場合の配合量は、すり身の魚種や品質によっても異なってくるが、すり身1000質量部に対して50〜800質量部であることが好ましく、100〜600質量部であることがより好ましく、200〜500質量部であることが最も好ましい。
また、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品には、えだ豆、タコ、イカ、ごぼう、ねぎ、たまねぎ、にんじん、しいたけ、昆布、コーン、又はごま等の具材や、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を使用することができる。これらの添加物の配合量は、すり身1000質量部に対して0.1〜200質量部であることが好ましい。特に、食塩の配合量は、すり身1000質量部に対して5〜50質量部であることがより好ましく、10〜40質量部であることがさらにより好ましく、20〜40質量部であることが最も好ましい。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、及びレシチン等が挙げられる。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品の物性は、例えば、破断応力〔g〕、及び破断変形〔mm〕を、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型)等の物性測定装置を用いて測定し、それらの値の積をゼリー強度〔g・mm〕として算出し、その値によりゲルの強度を評価することができる。
次に、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品の製造方法について説明をする。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品の製造方法は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となるように、魚肉練り製品用製剤を配合することを特徴とする。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品を製造する際に使用するすり身等の各種原料、及びその使用量については、先に説明した通りである。また、使用する魚肉練り製品用製剤は、先に説明をした魚肉練り製品用製剤である。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品は、上記の条件を満たすのであれば、例えば、すり身の荒擂り工程、塩擂り工程、本擂り工程、成型工程、加熱工程、及び冷却工程を経る製造方法で製造することができる。そして、加熱工程での加熱処理としては、蒸し加熱処理、焼き加熱処理、及び揚げ加熱処理等の処理が挙げられる。前記加熱処理における加熱温度及び加熱時間については、先に説明をした魚肉練り製品の場合と同じである。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品の製造方法は、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となるように、魚肉練り製品用製剤を配合することを特徴とする。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品を製造する際に使用するすり身等の各種原料、及びその使用量については、先に説明した通りである。また、使用する魚肉練り製品用製剤は、先に説明をした魚肉練り製品用製剤である。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品は、上記の条件を満たすのであれば、例えば、すり身の荒擂り工程、塩擂り工程、本擂り工程、成型工程、加熱工程、及び冷却工程を経る製造方法で製造することができる。そして、加熱工程での加熱処理としては、蒸し加熱処理、焼き加熱処理、及び揚げ加熱処理等の処理が挙げられる。前記加熱処理における加熱温度及び加熱時間については、先に説明をした魚肉練り製品の場合と同じである。
魚肉練り製品用製剤を添加するのは、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができ、また、水、澱粉、及びカルシウム塩等の添加と同時、又はそれらを添加した後であってもよい。そして、特に製造工程での低温下での戻りも抑制したい場合には、荒擂り工程で添加するのが好ましい。
また、澱粉、カルシウム塩、及び粉末状大豆蛋白は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
そして、えだ豆等の具材を配合する場合には、本擂り工程で得られる擂り上がり品に混合するのがよい。また、食塩は塩擂り工程で添加し、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
また、澱粉、カルシウム塩、及び粉末状大豆蛋白は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
そして、えだ豆等の具材を配合する場合には、本擂り工程で得られる擂り上がり品に混合するのがよい。また、食塩は塩擂り工程で添加し、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物は、加熱工程前に添加するのであればいつでもよく、具体的には、荒擂り工程、塩擂り工程、及び本擂り工程のどの工程でも添加することができる。
本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した魚肉練り製品の具体的な製造方法として、例えば、いわゆる即蒸しによるかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び魚肉練り製品用製剤を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
また、低温坐り処理をしたかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び魚肉練り製品用製剤を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、5〜20℃以下で12〜16時間低温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、5〜20℃以下で12〜16時間低温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
また、高温坐り処理をしたかまぼこの製造の場合、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッターへ投入する。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で水、及び魚肉練り製品用製剤を添加し、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで擂潰する(荒擂り工程)。次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで減圧下で擂潰し、その後、水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまでの減圧下で擂潰する(塩擂り工程)。次に、さらに水を添加し、必要に応じて、澱粉、カルシウム塩、大豆ホエー、乳化剤、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、酸化防止剤、トランスグルタミナーゼ、グルテン、卵白、食塩、糖類、糖アルコール、調味料、香辛料、着色料、又は保存料等の添加物を添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで減圧下で擂潰し(本擂り工程)、擂り上がり品を得る。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、30〜45℃で5〜60分間高温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、得られた擂り上がり品を成型し、30〜45℃で5〜60分間高温坐り処理をした後、75〜130℃で30秒〜2時間加熱処理(蒸し加熱処理、焼き加熱処理、揚げ加熱処理、及び湯通し処理等)後、冷却することでかまぼこを製造する。
次に、全脂大豆粉含有すり身及びその製造方法について説明をする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身は、魚肉、及び全脂大豆粉を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、好ましくは0〜35質量%、より好ましくは0質量%(すなわち、スケソウダラの魚肉を含有しないすり身)であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%、好ましくは65〜100質量%、より好ましくは100質量%である。
上記数値範囲は、すり身中の魚肉としてスケソウダラを使用しない場合、すなわちすり身中の魚肉の魚種割合としてスケソウダラが0質量%である場合も含む数値範囲であり、スケソウダラが0質量%であることが最も好ましいが、スケソウダラを使用する場合には、スケソウダラが0.1〜50質量%であることが好ましく、0.1〜35質量%であることがより好ましく、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜99.9質量%であることが好ましく、65〜99.9質量%であることがより好ましい。
なぜなら、スケソウダラの割合が50質量%より多いすり身の場合、スケソウダラはもともと高いゲル形成能を有するため、粉末状大豆蛋白を添加せずに全脂大豆粉を添加した場合には、その添加効果が十分に発揮されないからである。また、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身は、ゲル形成能が低いため、これらの魚の割合が50質量%以上のすり身の方が、全脂大豆粉の添加効果をより発揮することができるからである。ここで、イワシとしては、マイワシ、及びカタクチイワシ等が挙げられる。
本発明の全脂大豆粉含有すり身は、魚肉、及び全脂大豆粉を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、好ましくは0〜35質量%、より好ましくは0質量%(すなわち、スケソウダラの魚肉を含有しないすり身)であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%、好ましくは65〜100質量%、より好ましくは100質量%である。
上記数値範囲は、すり身中の魚肉としてスケソウダラを使用しない場合、すなわちすり身中の魚肉の魚種割合としてスケソウダラが0質量%である場合も含む数値範囲であり、スケソウダラが0質量%であることが最も好ましいが、スケソウダラを使用する場合には、スケソウダラが0.1〜50質量%であることが好ましく、0.1〜35質量%であることがより好ましく、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜99.9質量%であることが好ましく、65〜99.9質量%であることがより好ましい。
なぜなら、スケソウダラの割合が50質量%より多いすり身の場合、スケソウダラはもともと高いゲル形成能を有するため、粉末状大豆蛋白を添加せずに全脂大豆粉を添加した場合には、その添加効果が十分に発揮されないからである。また、イワシ、ホッケ、及びイトヨリのすり身は、ゲル形成能が低いため、これらの魚の割合が50質量%以上のすり身の方が、全脂大豆粉の添加効果をより発揮することができるからである。ここで、イワシとしては、マイワシ、及びカタクチイワシ等が挙げられる。
さらに、本発明の全脂大豆粉含有すり身中の魚肉には、スケソウダラ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリ以外の魚肉、例えば、キンメダイ、ヒメジ、アマダイ、グチ、エソ、アジ、タチウオ、ハモ、トビウオ、サメ、ミナミダラ、ホキ、メルルーサ、又はパシフィックホワイティング等の魚肉を使用することができ、すり身中の魚肉の魚種割合として、それらの合計量は50質量%以下であることが好ましく、0質量%〜50質量%であることがより好ましく、0〜35質量%であることが最も好ましい。
魚肉は、魚から採肉することにより得ることができる。得られた魚肉を、水晒し、脱水、砕肉、(所望により添加物混合)、成型、及び冷凍等の処理をすることによりすり身を製造することができる。全脂大豆粉は、どの処理工程で添加をしてもよいが、砕肉処理より前に添加をすると、全脂大豆粉中のトリプシンインヒビターの流出が生じることがあるため、砕肉処理後に添加するのがより好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する全脂大豆粉としては、先に説明した魚肉練り製品に使用する全脂大豆粉を使用することができる。
全脂大豆粉の含量は、魚肉1000質量部に対して3.5〜20質量部であり、3.5〜10質量部であることが好ましく、3.5〜6質量部であることがより好ましく、4〜6質量部が最も好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身には、冷凍変性を防止し、また、得られる魚肉練り製品のゲル形成能を向上させるために、すり身製造工程において、ショ糖、糖アルコール、トレハロース、リン酸塩、卵白、又は牛血清アルブミン等の添加物を添加してもよい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する全脂大豆粉としては、先に説明した魚肉練り製品に使用する全脂大豆粉を使用することができる。
全脂大豆粉の含量は、魚肉1000質量部に対して3.5〜20質量部であり、3.5〜10質量部であることが好ましく、3.5〜6質量部であることがより好ましく、4〜6質量部が最も好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身には、冷凍変性を防止し、また、得られる魚肉練り製品のゲル形成能を向上させるために、すり身製造工程において、ショ糖、糖アルコール、トレハロース、リン酸塩、卵白、又は牛血清アルブミン等の添加物を添加してもよい。
次に、本発明の魚肉練り製品用製剤を使用した全脂大豆粉含有すり身及びその製造方法について説明をする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身は、魚肉、及び魚肉練り製品用製剤を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉には、先に説明をした全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉を使用することができる。
魚肉は、魚から採肉することにより得ることができる。得られた魚肉を、水晒し、脱水、砕肉、(所望により添加物混合)、成型、及び冷凍等の処理をすることによりすり身を製造することができる。魚肉練り製品用製剤は、どの処理工程で添加をしてもよいが、砕肉処理より前に添加をすると、全脂大豆粉中のトリプシンインヒビターの流出が生じることがあるため、砕肉処理後に添加するのがより好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉練り製品用製剤としては、先に説明した魚肉練り製品用製剤を使用することができる。
魚肉練り製品用製剤は、魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となる量を添加することが好ましく、3.5〜10質量部となる量を添加することがより好ましく、4〜6質量部となる量を添加することが最も好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身には、冷凍変性を防止し、また、得られる魚肉練り製品のゲル形成能を向上させるために、すり身製造工程において、ショ糖、糖アルコール、トレハロース、リン酸塩、卵白、又は牛血清アルブミン等の添加物を添加してもよい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身は、魚肉、及び魚肉練り製品用製剤を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉には、先に説明をした全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉を使用することができる。
魚肉は、魚から採肉することにより得ることができる。得られた魚肉を、水晒し、脱水、砕肉、(所望により添加物混合)、成型、及び冷凍等の処理をすることによりすり身を製造することができる。魚肉練り製品用製剤は、どの処理工程で添加をしてもよいが、砕肉処理より前に添加をすると、全脂大豆粉中のトリプシンインヒビターの流出が生じることがあるため、砕肉処理後に添加するのがより好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身に使用する魚肉練り製品用製剤としては、先に説明した魚肉練り製品用製剤を使用することができる。
魚肉練り製品用製剤は、魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となる量を添加することが好ましく、3.5〜10質量部となる量を添加することがより好ましく、4〜6質量部となる量を添加することが最も好ましい。
本発明の全脂大豆粉含有すり身には、冷凍変性を防止し、また、得られる魚肉練り製品のゲル形成能を向上させるために、すり身製造工程において、ショ糖、糖アルコール、トレハロース、リン酸塩、卵白、又は牛血清アルブミン等の添加物を添加してもよい。
また、本発明の全脂大豆粉含有すり身は、−60〜−30℃で冷凍処理をすることができ、これにより全脂大豆粉含有冷凍すり身を製造することができる。
本発明の別の側面(1)は、すり身由来の魚肉成分及び全脂大豆粉由来の大豆由来成分を含んでなる魚肉練り製品であって、ここで、前記すり身由来の魚肉成分において、スケソウダラの魚肉由来成分が0〜50質量%であり、かつ
イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の魚肉由来成分の合計量が50〜100質量%であり、そして前記すり身由来の魚肉成分1000質量部に対する前記全脂大豆粉由来の大豆由来成分の含量が3.5〜20質量部である前記魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(2)は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉由来成分を含有する上記側面(1)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(3)は、さらに、粉末状大豆蛋白由来成分を含有する上記側面(1)又は(2)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(4)は、前記全脂大豆粉由来成分以外に、大豆由来成分を含有しない上記側面(1)又は(2)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のさらにまた別の側面(5)は、前記すり身由来の魚肉成分において、スケソウダラの魚肉由来成分が0質量%であり、かつイワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の魚肉由来成分の合計量が50〜100質量%である上記側面(1)〜(4)に記載の魚肉練り製品に関する。
上記魚肉練り製品は、いずれも既に述べた魚肉練り製品の製造方法によって製造することができる。
本発明の別の側面(1)は、すり身由来の魚肉成分及び全脂大豆粉由来の大豆由来成分を含んでなる魚肉練り製品であって、ここで、前記すり身由来の魚肉成分において、スケソウダラの魚肉由来成分が0〜50質量%であり、かつ
イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の魚肉由来成分の合計量が50〜100質量%であり、そして前記すり身由来の魚肉成分1000質量部に対する前記全脂大豆粉由来の大豆由来成分の含量が3.5〜20質量部である前記魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(2)は、さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉由来成分を含有する上記側面(1)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(3)は、さらに、粉末状大豆蛋白由来成分を含有する上記側面(1)又は(2)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のまた別の側面(4)は、前記全脂大豆粉由来成分以外に、大豆由来成分を含有しない上記側面(1)又は(2)に記載の魚肉練り製品に関する。
本発明のさらにまた別の側面(5)は、前記すり身由来の魚肉成分において、スケソウダラの魚肉由来成分が0質量%であり、かつイワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の魚肉由来成分の合計量が50〜100質量%である上記側面(1)〜(4)に記載の魚肉練り製品に関する。
上記魚肉練り製品は、いずれも既に述べた魚肉練り製品の製造方法によって製造することができる。
(1)ケーシングかまぼこ試験区1〜6
すり身としてスケソウダラすり身KA(American Seafoods社製、KAgrade、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用し、表1(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表3(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す配合で、後述する製造方法1〜4の方法(それぞれ、図1〜4に具体的な工程図を示す)によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこについて、後に記載する方法で物性評価を行った。
配合中の全脂大豆粉Aは、生全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:ソーヤフラワーNSA、トリプシンインヒビター活性:41.7TIU/mg)である。全脂大豆粉Bは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)試作品、トリプシンインヒビター活性:38.2TIU/mg)である。試作品である全脂大豆粉B(加熱脱臭全脂大豆粉)は、図2の製造フローに示すように、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥し、粉砕処理することで製造した。
なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Aには「(未加熱品)」、全脂大豆粉Bには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身としてスケソウダラすり身KA(American Seafoods社製、KAgrade、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用し、表1(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表3(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す配合で、後述する製造方法1〜4の方法(それぞれ、図1〜4に具体的な工程図を示す)によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこについて、後に記載する方法で物性評価を行った。
配合中の全脂大豆粉Aは、生全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:ソーヤフラワーNSA、トリプシンインヒビター活性:41.7TIU/mg)である。全脂大豆粉Bは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)試作品、トリプシンインヒビター活性:38.2TIU/mg)である。試作品である全脂大豆粉B(加熱脱臭全脂大豆粉)は、図2の製造フローに示すように、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥し、粉砕処理することで製造した。
なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Aには「(未加熱品)」、全脂大豆粉Bには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
加熱処理条件、及び坐り処理条件を変化させたときの物性変化を確認するために、以下に説明をする製造方法1〜4の4つの方法でケーシングかまぼこの製造を行った。
製造方法1は、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法で、いわゆる「即蒸し」といわれ、広く一般に実施されている製造方法である。
製造方法2は、即蒸しによる魚肉練り製品の製造時の戻りによるゲル強度の低下を確認するために、擂り上がり品を加熱処理する前に、戻り加熱処理をして強制的に戻りの生じる条件下に置くことでケーシングかまぼこを製造する方法である。
製造方法1及び2の結果を比較することで、擂り上がり品をすぐに加熱処理する製造時、いわゆる即蒸し製造時における戻り加熱によるゲル強度の低下の程度を知ることができる。
製造方法1は、擂り上がり品をすぐに加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法で、いわゆる「即蒸し」といわれ、広く一般に実施されている製造方法である。
製造方法2は、即蒸しによる魚肉練り製品の製造時の戻りによるゲル強度の低下を確認するために、擂り上がり品を加熱処理する前に、戻り加熱処理をして強制的に戻りの生じる条件下に置くことでケーシングかまぼこを製造する方法である。
製造方法1及び2の結果を比較することで、擂り上がり品をすぐに加熱処理する製造時、いわゆる即蒸し製造時における戻り加熱によるゲル強度の低下の程度を知ることができる。
製造方法3は、擂り上がり品を低温坐り処理した後に、加熱処理して魚肉練り製品を製造する方法で、広く一般に実施されている製造方法である。
製造方法4は、低温坐り処理をする魚肉練り製品の製造時の戻りによるゲル強度の低下を確認するために、擂り上がり品を低温坐り処理した後に、戻り加熱処理をして強制的に戻りの生じる条件下に置くことでケーシングかまぼこを製造する方法である。
製造方法3及び4の結果を比較することで、低温坐り処理をする魚肉練り製品の製造時における戻り加熱によるゲル強度の低下の程度を知ることができる。
製造方法4は、低温坐り処理をする魚肉練り製品の製造時の戻りによるゲル強度の低下を確認するために、擂り上がり品を低温坐り処理した後に、戻り加熱処理をして強制的に戻りの生じる条件下に置くことでケーシングかまぼこを製造する方法である。
製造方法3及び4の結果を比較することで、低温坐り処理をする魚肉練り製品の製造時における戻り加熱によるゲル強度の低下の程度を知ることができる。
〔製造方法1(加熱処理)〕
図3は、かまぼこの製造方法1(加熱処理)のフローを示す図である。製造方法1による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
図3は、かまぼこの製造方法1(加熱処理)のフローを示す図である。製造方法1による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
〔製造方法2(戻り加熱処理→加熱処理)〕
図4は、かまぼこの製造方法2(戻り加熱処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法2による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、60℃で、40分間戻り加熱処理をした後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
図4は、かまぼこの製造方法2(戻り加熱処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法2による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、60℃で、40分間戻り加熱処理をした後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
〔製造方法3(低温坐り処理→加熱処理)〕
図5は、かまぼこの製造方法3(低温坐り処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法3による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、20℃で、16時間低温坐り処理をした後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
図5は、かまぼこの製造方法3(低温坐り処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法3による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、20℃で、16時間低温坐り処理をした後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
〔製造方法4(低温坐り処理→戻り加熱処理→加熱処理)〕
図6は、かまぼこの製造方法4(低温坐り処理→戻り加熱処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法4による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、20℃、16時間低温坐り処理をした後、60℃、40分間戻り加熱処理をした。その後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
図6は、かまぼこの製造方法4(低温坐り処理→戻り加熱処理→加熱処理)のフローを示す図である。製造方法4による本発明の魚肉練り製品(ケーシングかまぼこ)の製造について以下に具体的に説明をする。
まず、冷凍すり身を室温で半解凍し、真空カッター(Stephan社製、Stephan Universal Machine UM−5)へ投入した。真空カッターで、すり身を荒擂りし、この段階で、全加水量の1/3量の水を添加し、全脂大豆粉を添加するものについては、全脂大豆粉A、全脂大豆粉B、又は全脂大豆粉Cを添加した。擂潰は、擂り上がり後のすり身の温度が1〜3℃になるまで行った(荒擂り工程、約5分間)。
次に、食塩を添加し、すり身温度が3〜8℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰し、その後、全加水量の1/3量の水を添加し、すり身温度が8〜10℃になるまで、減圧下で約1分間擂潰した(塩擂り工程、約2分間)。
次に、残りの1/3量の水を添加し、澱粉、又は炭酸カルシウムを添加するものはこの段階で添加し、すり身温度が10〜13℃になるまで、減圧下で擂潰し(本擂り工程、約1分間)、擂り上がり品を得た。
次に、得られた擂り上がり品を、ケーシング(株式会社クレハ製、クレハロンシームA08、55mm×300mm No.4)に詰めて結束後、20℃、16時間低温坐り処理をした後、60℃、40分間戻り加熱処理をした。その後、92℃で40分間加熱処理を行った。その後、流水で冷却し、ケーシングかまぼこを得た。
〔ケーシングかまぼこの物性評価〕
製造したケーシングかまぼこについて、破断応力〔g〕、及び破断変形〔mm〕を、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型、直径8mm球状プランジャー)を用いて測定し、それらの値の積をゼリー強度〔g・mm〕として算出し、ゲルの強度を評価した。
この方法により評価した物性評価結果を、表2(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表4(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す。
製造したケーシングかまぼこについて、破断応力〔g〕、及び破断変形〔mm〕を、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型、直径8mm球状プランジャー)を用いて測定し、それらの値の積をゼリー強度〔g・mm〕として算出し、ゲルの強度を評価した。
この方法により評価した物性評価結果を、表2(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表4(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す。
表2からわかるように、すり身としてスケソウダラすり身KA(魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉無添加のものであっても、ケーシングかまぼこのゼリー強度は比較的強く、また、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しても、全脂大豆粉無添加の場合とゼリー強度に大きな変化はなく、むしろ、生全脂大豆粉を添加したものについては、ゼリー強度が弱くなったものがあった。
このことから、もともとゲル形成能が高いスケソウダラすり身については、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しただけではゲル強度が向上しないことがわかった。また、表4からわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)だけでなく澱粉も添加した場合であっても同様の結果となった。
このことから、もともとゲル形成能が高いスケソウダラすり身については、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しただけではゲル強度が向上しないことがわかった。また、表4からわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)だけでなく澱粉も添加した場合であっても同様の結果となった。
(2)ケーシングかまぼこ試験区7〜12
すり身としてスケソウダラすり身陸上2級(笹谷冷凍(株)製、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用し、表5(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表7(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表6(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表8(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身としてスケソウダラすり身陸上2級(笹谷冷凍(株)製、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用し、表5(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表7(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表6(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、及び表8(澱粉添加、カルシウム塩無添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
表6からわかるように、すり身としてスケソウダラすり身2級(魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しても、全脂大豆粉無添加の場合とゼリー強度に大きな変化はなく、むしろ、生全脂大豆粉を添加したものについては、ゼリー強度が弱くなったものがあった。
このことから、スケソウダラすり身2級についても、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しただけではゲル強度が向上しないことがわかった。また、表8からわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)だけでなく澱粉も添加した場合であっても同様の結果となった。
このことから、スケソウダラすり身2級についても、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加しただけではゲル強度が向上しないことがわかった。また、表8からわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)だけでなく澱粉も添加した場合であっても同様の結果となった。
(3)ケーシングかまぼこ試験区13〜22
すり身としてホッケすり身(陸上、(株)高野冷凍社製、魚肉中の魚種割合はホッケ100質量%)を使用し、表9(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表11(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)、及び表13(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表10(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表12(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)、及び表14(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じもので、全脂大豆粉Cは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:アルファプラスHS−600、トリプシンインヒビター活性:35.6TIU/mg)である。なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Cには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身としてホッケすり身(陸上、(株)高野冷凍社製、魚肉中の魚種割合はホッケ100質量%)を使用し、表9(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表11(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)、及び表13(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表10(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表12(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)、及び表14(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じもので、全脂大豆粉Cは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:アルファプラスHS−600、トリプシンインヒビター活性:35.6TIU/mg)である。なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Cには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
表10、及び表12からわかるように、すり身としてホッケすり身(魚肉中の魚種割合はホッケ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、ゼリー強度が強くなった。
また、表10、及び表12の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
同じように、表10、及び表12の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
また、表10と表12の結果を比較するとわかるように、澱粉の配合量を増やした方が、ゼリー強度がより強くなった。
そして、表14からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
また、表10、及び表12の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
同じように、表10、及び表12の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
また、表10と表12の結果を比較するとわかるように、澱粉の配合量を増やした方が、ゼリー強度がより強くなった。
そして、表14からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
(4)ケーシングかまぼこ試験区23〜28
すり身としてイワシすり身((株)太洋食品社製、アメリカ産、魚肉中の魚種割合はイワシ100質量%)を使用し、表15(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表17(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価をしたが、表15の澱粉の配合量が少ないものは、上記測定方法では破断変形、破断応力が測定できない程小さい値であった。したがって、別の評価方法で、かたさ〔g〕を測定し、物性評価を行った。具体的には、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型、直径15mm円柱状プランジャー)を用いて、かたさ〔g〕を測定し、その物性を評価した。物性評価結果を表16(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表18(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身としてイワシすり身((株)太洋食品社製、アメリカ産、魚肉中の魚種割合はイワシ100質量%)を使用し、表15(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表17(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価をしたが、表15の澱粉の配合量が少ないものは、上記測定方法では破断変形、破断応力が測定できない程小さい値であった。したがって、別の評価方法で、かたさ〔g〕を測定し、物性評価を行った。具体的には、Stable Micro Systems社製のテクスチャーアナライザー(TA).XTplus(XTPL15型、直径15mm円柱状プランジャー)を用いて、かたさ〔g〕を測定し、その物性を評価した。物性評価結果を表16(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表18(澱粉添加(増量)、カルシウム塩無添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
表16からわかるように、すり身としてイワシすり身(魚肉中の魚種割合はイワシ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、かたさの値が大きくなった。
また、表16の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるかたさの値の低下が著しく抑制された。
同じように、表16の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるかたさの値の低下が著しく抑制された。
表18からわかるように、すり身としてイワシすり身(魚肉中の魚種割合はイワシ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、ゼリー強度が強くなった。
また、表18の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
同じように、表18の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
また、表16の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるかたさの値の低下が著しく抑制された。
同じように、表16の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるかたさの値の低下が著しく抑制された。
表18からわかるように、すり身としてイワシすり身(魚肉中の魚種割合はイワシ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、ゼリー強度が強くなった。
また、表18の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
同じように、表18の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
(5)ケーシングかまぼこ試験区29〜39
すり身としてイトヨリすり身KA(インド産、魚肉中の魚種割合はイトヨリ100質量%)を使用し、表19(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、表21(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表23(澱粉添加、カルシウム塩無添加、水減量)、表25(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表20(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、表22(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表24(澱粉添加、カルシウム塩無添加、水減量)及び表26(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
なお、表20(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)の製造方法2、及び4で得られたケーシングかまぼこ、及び表22(澱粉添加、カルシウム塩無添加)の製造方法2で得られたケーシングかまぼこは、非常にやわらかいものであったため、破断応力、及び破断変形のピーク値を得ることができず、ゼリー強度を算出することができなかった。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じもので、全脂大豆粉Cは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:アルファプラスHS−600、トリプシンインヒビター活性:35.6TIU/mg)である。なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Cには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身としてイトヨリすり身KA(インド産、魚肉中の魚種割合はイトヨリ100質量%)を使用し、表19(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、表21(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表23(澱粉添加、カルシウム塩無添加、水減量)、表25(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表20(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)、表22(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、表24(澱粉添加、カルシウム塩無添加、水減量)及び表26(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
なお、表20(澱粉無添加、カルシウム塩無添加)の製造方法2、及び4で得られたケーシングかまぼこ、及び表22(澱粉添加、カルシウム塩無添加)の製造方法2で得られたケーシングかまぼこは、非常にやわらかいものであったため、破断応力、及び破断変形のピーク値を得ることができず、ゼリー強度を算出することができなかった。
配合中の全脂大豆粉A、及び全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じもので、全脂大豆粉Cは、加熱脱臭全脂大豆粉(日清オイリオグループ(株)製、商品名:アルファプラスHS−600、トリプシンインヒビター活性:35.6TIU/mg)である。なお、わかりやすくするために、配合表中、全脂大豆粉Cには「(加熱品)」と付記しておく。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
比較例において測定不能で値のない部分もあるが、表20、表22、表24、及び表26から、すり身としてイトヨリすり身(魚肉中の魚種割合はイトヨリ100質量%)を使用した場合、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、ゼリー強度が強くなることがわかった。特に、表20と表22の結果を比較するとわかるように、トリプシンインヒビター活性が41.7(TIU/mg)である全脂大豆粉A(生全脂大豆粉)を使用した場合よりも、トリプシンインヒビター活性が38.2(TIU/mg)である全脂大豆粉B(加熱脱臭全脂大豆粉)を使用した場合の方が、ゼリー強度が著しく強くなることがわかった。
また、表22の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
また、表24の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
同じように、表24の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
そして、表26からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
また、表22の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
また、表24の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
同じように、表24の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
そして、表26からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(生全脂大豆粉、又は加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
(6)ケーシングかまぼこ試験区40〜43
すり身として、スケソウダラすり身(笹谷冷凍(株)製、陸上2級、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)、ホッケすり身((株)高野冷凍社製、陸上、魚肉中の魚種割合はホッケ100質量%)、イトヨリすり身KA(インド産、魚肉中の魚種割合はイトヨリ100質量%)を1:1:1の質量比で混合したすり身(魚肉中の魚種割合はスケソウダラ33.3質量%、イワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量66.7質量%)を使用し、表27(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表29(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表28(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表30(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
すり身として、スケソウダラすり身(笹谷冷凍(株)製、陸上2級、魚肉中の魚種割合はスケソウダラ100質量%)、ホッケすり身((株)高野冷凍社製、陸上、魚肉中の魚種割合はホッケ100質量%)、イトヨリすり身KA(インド産、魚肉中の魚種割合はイトヨリ100質量%)を1:1:1の質量比で混合したすり身(魚肉中の魚種割合はスケソウダラ33.3質量%、イワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量66.7質量%)を使用し、表27(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表29(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す配合で、先に説明をした製造方法1〜4の方法によりケーシングかまぼこを作った。得られたケーシングかまぼこの物性について、先に説明をした物性評価方法で評価した。物性評価結果を、表28(澱粉添加、カルシウム塩無添加)、及び表30(澱粉添加、カルシウム塩添加)に示す。
配合中の全脂大豆粉Bは、試験区1〜6で使用したものと同じものである。
また、表中の含有量(1)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるスケソウダラの割合〔質量%〕を示し、含有量(2)は、使用したすり身中の魚肉の魚種割合におけるイワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量の割合〔質量%〕を示す。
表28、及び表30からわかるように、すり身として、スケソウダラすり身、ホッケすり身、及びイトヨリすり身KAを混合したすり身(魚肉中の魚種割合はスケソウダラ33.3質量%、イワシ、ホッケ、及びイトヨリの合計量66.7質量%)を使用し、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、無添加の場合と比較し、ゼリー強度が著しく強くなった。
また、表28の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
同じように、表28の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
また、表30からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が著しく強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、すり身の魚肉としてスケソウダラを使用する場合であっても、その割合が50質量%以下であれば、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
また、表28の製造方法1と製造方法2のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が抑制された。
同じように、表28の製造方法3と製造方法4のゼリー強度の値を比較するとわかるように、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加して戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
また、表30からわかるように、炭酸カルシウムを添加した場合も同様に、全脂大豆粉(加熱脱臭全脂大豆粉)を添加すると、全脂大豆粉無添加に比べ、ゼリー強度が著しく強くなり、戻り加熱処理(強制劣化処理)をした場合、全脂大豆粉無添加に比べ、戻りによるゼリー強度の低下が著しく抑制された。
以上のことから、すり身の魚肉としてスケソウダラを使用する場合であっても、その割合が50質量%以下であれば、全脂大豆粉を添加することで、ゲル形成能が向上し、ゼリー強度が強く食感が良好な魚肉練り製品を得ることができることがわかった。
(7)魚肉練り製品用製剤の製造
全脂大豆粉B(加熱脱臭全脂大豆粉、日清オイリオグループ(株)試作品、トリプシンインヒビター活性:38.2TIU/mg)を80g(22.2質量%)、炭酸カルシウムを100g(27.8質量%)、及び馬鈴薯澱粉を180g(50質量%)を混合することで魚肉練り製品用製剤360gを製造した。
全脂大豆粉B(加熱脱臭全脂大豆粉、日清オイリオグループ(株)試作品、トリプシンインヒビター活性:38.2TIU/mg)を80g(22.2質量%)、炭酸カルシウムを100g(27.8質量%)、及び馬鈴薯澱粉を180g(50質量%)を混合することで魚肉練り製品用製剤360gを製造した。
本発明の魚肉練り製品は、水産加工品、魚肉ソーセージ等の食品分野に使用することができ、また、本発明の魚肉練り製品用製剤は、魚肉練り製品の食感を向上するために、魚肉練り製品の原料として使用することができる。
Claims (26)
- すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに全脂大豆粉を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴とする魚肉練り製品。
- さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を含有することを特徴とする請求項1に記載の魚肉練り製品。
- さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の魚肉練り製品。
- 前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の魚肉練り製品。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の魚肉練り製品。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の魚肉練り製品。
- すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉を3.5〜20質量部配合することを特徴とする魚肉練り製品の製造方法。
- さらに、カルシウム塩及び/又は澱粉を配合することを特徴とする請求項7に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする請求項7又8に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする請求項7又は8に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 全脂大豆粉、澱粉、及びカルシウム塩を含有することを特徴とする魚肉練り製品用製剤。
- 前記全脂大豆粉の含量が20〜70質量%、前記澱粉の含量が10〜60質量%、及び前記カルシウム塩の含量が5〜30質量%であることを特徴とする請求項13に記載の魚肉練り製品用製剤。
- すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身、並びに請求項13又は14に記載の魚肉練り製品用製剤を原料として含み、前記すり身1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であることを特徴とする魚肉練り製品。
- さらに、粉末状大豆蛋白を含有することを特徴とする請求項15に記載の魚肉練り製品。
- 前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする請求項15に記載の魚肉練り製品。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の魚肉練り製品。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載の魚肉練り製品。
- すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身1000質量部に対して、全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部となるように、請求項13又は14に記載の魚肉練り製品用製剤を配合することを特徴とする魚肉練り製品の製造方法。
- さらに、粉末状大豆蛋白を配合することを特徴とする請求項20に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記全脂大豆粉以外に、大豆由来成分を配合しないことを特徴とする請求項20に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であるすり身であることを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 前記すり身が、すり身中の魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%であり、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%で、さらに、イトヨリが30〜100質量%のすり身であり、前記魚肉練り製品用製剤中の全脂大豆粉が、40TIU/mg以下のトリプシンインヒビター活性を有することを特徴とする請求項20〜23のいずれか1項に記載の魚肉練り製品の製造方法。
- 魚肉、及び全脂大豆粉を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する前記全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする全脂大豆粉含有すり身。
- 魚肉、及び請求項13又は14に記載の魚肉練り製品用製剤を含有するすり身であって、前記魚肉1000質量部に対する全脂大豆粉の含量が3.5〜20質量部であり、前記魚肉の魚種割合として、スケソウダラが0〜50質量%、かつ、イワシ、ホッケ、及びイトヨリから選ばれる1種又は2種以上の魚の合計量が50〜100質量%であることを特徴とする全脂大豆粉含有すり身。
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