JPWO2010026928A1 - 油脂組成物及び可塑性油脂組成物 - Google Patents

油脂組成物及び可塑性油脂組成物 Download PDF

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Abstract

練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適し、トランス脂肪酸含量の低い可塑性油脂組成物及び該可塑性油脂組成物に用いる油脂組成物を提供することである。下記油脂A及び油脂Bを含有し、下記(a)及び(b)の条件を満たす油脂組成物である。油脂A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜70質量%含有する油脂油脂B:全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が20〜69.5質量%、ステアリン酸含量が0.5〜6質量%、オレイン酸含量が30〜60質量%である油脂(a)油脂組成物中のP2Oの含量が12〜45質量%(b)油脂組成物中のPPO/POPが0.15〜1.00【選択図】なし

Description

本発明は、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物及び該可塑性油脂組成物に用いる油脂組成物に関するものである。
また、本発明は、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物を用いた菓子、パン、コーティングクリーム、サンドクリーム等の食品に関するものである。
可塑性油脂組成物は、その性質として可塑性を有することから、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適している。
可塑性油脂組成物の種類としては、マーガリン、ファットスプレッド及びショートニングが挙げられる。
従来、可塑性油脂組成物には、加工適性がよいことから、種々の部分水素添加油が使用されていた。しかし、部分水素添加油には、トランス脂肪酸が含まれており、近年のトランス脂肪酸問題から、可塑性油脂組成物においても、トランス脂肪酸含量の低減化が求められていた。
練り込み用可塑性油脂組成物は、菓子、パンの生地の製造に用いられるものである。練り込み用可塑性油脂組成物は、菓子、パンの生地に配合、混合されることにより、生地中に練り込まれるものである。そのため、練り込み用可塑性油脂組成物には、作業性の面で生地への練り込み易さが必要とされる。
また、練り込み用可塑性油脂組成物は、ケーキの生地に練り込まれる場合、泡立てたものが小麦粉と混合される。そのため、練り込み用可塑性油脂組成物には、泡立ちのよさ(クリーミング性のよさ)が必要とされる。
更に、練り込み用可塑性油脂組成物は、使用時に冷蔵保存されているものを取り出して使用するものもあり、場合によっては、取り出した直後に使用することもある。そのため、練り込み用可塑性油脂組成物は、低温に保存しても硬くなり過ぎず、低温領域でも可塑性のよいことが好ましい。
スプレッド用可塑性油脂組成物は、主としてパン等に塗って食されるものであり、その代表例としては、テーブルマーガリンが挙げられる。
通常、スプレッド用可塑性油脂組成物は、使用時に冷蔵保存されているものを取り出して使用するものであり、場合によっては、取り出した直後に使用することもある。そのため、スプレッド用可塑性油脂組成物には、低温に保存しても硬くなり過ぎず、低温領域でも可塑性のよいことが必要とされる。
更に、スプレッド用可塑性油脂組成物は、スプレッド用可塑性油脂組成物自体が食されることから、口溶けが重要となる。そのため、スプレッド用可塑性油脂組成物には、口溶けのよさが必要とされる。
コーティングクリーム用可塑性油脂組成物は、配合成分を混合することにより、クリーム状にしたものを菓子等にコーティングして用いられるものである。そのため、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物には、作業性の面で固まり易さが必要とされる。しかしながら、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物において、固まり易くするために、比較的硬い油脂を使用すると、クリームが滑らかさを失い表面が荒れた状態の悪いものとなってしまう。従って、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物には、固まり易く、かつ、クリームの状態がよいことが必要とされる。
サンドクリーム用可塑性油脂組成物は、配合成分を混合することにより、クリーム状にしたものをビスケット等に挟んで用いられるものである。そのため、サンドクリーム用可塑性油脂組成物には、ビスケット等の挟むものとの結着性及び成形性のよさが必要とされる。
トランス脂肪酸含量の低減化した可塑性油脂組成物として、パーム油起源の油脂と炭素数22の飽和脂肪酸を含む油脂の混合油をエステル交換して得られる油脂を使用したマーガリンが提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、この可塑性油脂組成物は、テーブルマーガリン及び練り込み用途を対象としたものであり、コーティングクリーム及びサンドクリーム用途を対象としたものではなかった。
そこで、トランス脂肪酸含量が低く、かつ、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物が求められていた。
特開昭62−81497号公報
本発明の目的は、トランス脂肪酸含量が低く、かつ、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物及び該可塑性油脂組成物に用いる油脂組成物を提供することである。特に、練り込み用可塑性油脂組成物に関しては、生地への練り込みが容易で作業性に優れ、かつ、泡立ち及び低温領域での可塑性のよいものを提供することである。また、スプレッド用可塑性油脂組成物に関しては、低温領域での可塑性及び口溶けのよいものを提供することである。また、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物に関しては、固まり易く作業性に優れ、かつ、クリームの状態のよいものを提供することである。また、サンドクリーム用可塑性油脂組成物に関しては、ビスケット等の挟むものとの結着性及び成形性のよいものを提供することである。
また、本発明の目的は、トランス脂肪酸含量が低く、かつ、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物を用いた食品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記油脂A及び油脂Bを含有し、下記(a)及び(b)の条件を満たす油脂組成物を用いた可塑性油脂組成物が、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム用に適していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、下記油脂A及び油脂Bを含有する油脂組成物であり、下記(a)及び(b)の条件を満たす油脂組成物である。
油脂A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜70質量%含有する油脂
油脂B:全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が20〜69.5質量%、ステアリン酸含量が0.5〜6質量%、オレイン酸含量が30〜60質量%である油脂
(a)油脂組成物中のP2Oの含量が12〜45質量%(P2Oの含量:全トリアシルグリセロールに占めるPPO含量及びPOP含量の合計量、PPO:1位及び2位、又は2位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、3位又は1位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、POP:1位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、2位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、P:パルミチン酸、O:オレイン酸)
(b)油脂組成物中のPPO/POPが0.15〜1.00
本発明の第2の発明は、前記油脂Aが、下記エステル交換油A及び全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂から選ばれる1種又は2種以上である第1の発明に記載の油脂組成物である。
エステル交換油A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、エステル交換することにより得られる油脂
本発明の第3の発明は、前記油脂Bが、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂、ヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション及びヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインからなる群から選ばれる1種又は2種以上である第1の発明又は第2の発明に記載の油脂組成物である。
本発明の第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれか1つの発明に記載の油脂組成物を用いた可塑性油脂組成物である。
本発明の第5の発明は、前記可塑性油脂組成物が、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム又はサンドクリームに用いられるものである第4の発明に記載の可塑性油脂組成物である。
本発明の第6の発明は、第4の発明又は第5の発明に記載の可塑性油脂組成物を用いた食品である。
本発明によると、トランス脂肪酸含量が低く、かつ、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物及び該可塑性油脂組成物に用いる油脂組成物を提供することができる。特に、練り込み用可塑性油脂組成物に関しては、生地への練り込みが容易で作業性に優れ、かつ、泡立ち及び低温領域での可塑性のよいものを提供することができる。また、スプレッド用可塑性油脂組成物に関しては、低温領域での可塑性及び口溶けのよいものを提供することができる。また、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物に関しては、固まり易く作業性に優れ、かつ、クリームの状態のよいものを提供することができる。また、サンドクリーム用可塑性油脂組成物に関しては、ビスケット等の挟むものとの結着性及び成形性のよいものを提供することができる。
また、本発明によると、トランス脂肪酸含量が低く、かつ、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム及びサンドクリーム等の用途に適した可塑性油脂組成物を用いた食品を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の油脂組成物について説明する。
本発明の油脂組成物は、下記油脂A及び油脂Bを含有し、下記(a)及び(b)の条件を満たすことを特徴とする。
油脂A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜70質量%含有する油脂
油脂B:全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が20〜69.5質量%、ステアリン酸含量が0.5〜6質量%、オレイン酸含量が30〜60質量%である油脂
(a)油脂組成物中のP2Oの含量が12〜45質量%(P2Oの含量:全トリアシルグリセロール中におけるPPO含量及びPOP含量の合計量、PPO:1位及び2位、又は2位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、3位、又は1位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、POP:1位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、2位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、P:パルミチン酸、O:オレイン酸)
(b)油脂組成物中のPPO/POPが0.15〜1.00
本発明で用いる油脂Aは、全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜70質量%、好ましくは25〜70質量%、更に好ましくは28〜68質量%含有する油脂である。
油脂Aの全構成脂肪酸中の脂肪酸含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物が口溶けの良いものとなる。
なお、油脂中の脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定することができる。
油脂Aとしては、下記エステル交換油Aや全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂を用いることができる。
エステル交換油Aは、全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜60質量%、好ましくは25〜40質量%、更に好ましくは28〜35質量%含有し、かつ、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%、好ましくは46〜70質量%、更に好ましくは52〜68質量%含有する油脂である。また、エステル交換油Aは、エステル交換することにより得られる油脂である。
エステル交換油Aの全構成脂肪酸中の脂肪酸含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物が口溶けの良いものとなる。また、エステル交換油Aを用いると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性(泡立ち)の良いものとなる。
エステル交換油Aは、例えば、ラウリン系油脂と、炭素数16〜18の脂肪酸が豊富な植物油脂とをエステル交換及び水素添加することにより得られる。
本発明におけるラウリン系油脂とは、全構成脂肪酸中におけるラウリン酸含量が30質量%以上である油脂を意味し、具体的には、ヤシ油、パーム核油及びこれらの分別油等を例示することができる。ラウリン系油脂の分別油の具体例としては、パーム核オレイン(パーム核油を分別して得られる軟質部)、パーム核ステアリン(パーム核油を分別して得られる硬質部)、ヤシステアリン(ヤシ油を分別して得られる硬質部)等が挙げられる。これらのラウリン系油脂は1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明における炭素数16〜18の脂肪酸が豊富な植物油脂とは、菜種油、大豆油、パーム系油脂等を例示することができ、特にパーム系油脂が好ましい。これらの炭素数16〜18の脂肪酸が豊富な植物油脂は1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明におけるパーム系油脂とは、パーム油及びパーム油の分別油のことを意味する。パーム油の分別油の具体例としては、パームオレイン(パーム油を分別して得られる軟質部)、パームステアリン(パーム油を分別して得られる硬質部)、パームスーパーオレイン(パームオレインをさらに分別して得られる軟質部であり、スーパーオレインと呼ばれることもある)、パームトップオレイン(パームスーパーオレインをさらに分別して得られる軟質部)、パームミッドフラクション(パームオレインをさらに分別して得られる硬質部であり、PMFと呼ばれることもある)、ソフトパーム(パームステアリンをさらに分別して得られる軟質部)、ハードステアリン(パームステアリンをさらに分別して得られる硬質部)等が挙げられる。これらのパーム系油脂は、1種又は2種以上を混合して用いることもできる。なお、パーム油を分別する方法は、特に制限はなく、溶剤分別、乾式分別、界面活性剤分別のいずれの方法を選択することもできる。
エステル交換油Aの調製において、水素添加は必須ではなく、元々ヨウ素価の低い原料油脂を用いた場合、エステル交換のみで調製することもできる。また、エステル交換油Aの調製において、エステル交換及び水素添加の両方を行う場合、その順番に制限はなく、エステル交換を行った後に水素添加を行うことも、水素添加を行った後にエステル交換を行うこともできる。
エステル交換油Aの調製において、水素添加を行わない場合、エステル交換油Aのヨウ素価は、17以下であることが好ましく、13以下であることがより好ましく、0〜10であることが更に好ましい。
また、エステル交換油Aの調製において、水素添加を行う場合、エステル交換油Aのヨウ素価は、トランス脂肪酸の含有量を十分に低減させるという意味で、10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましく、0〜2であることが更に好ましく、0であることが最も好ましい。
なお、油脂のヨウ素価は、「社団法人 日本油化学会 基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」の方法に準じて測定することができる。
エステル交換油Aを調製するためのエステル交換の方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができ、合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。
化学的エステル交換は、ナトリウムメトキシド等の化学触媒を触媒として用いてエステル交換反応が行われる。化学的エステル交換によるエステル交換反応は、位置特異性の乏しいエステル交換反応となる(ランダムエステル交換とも言われる)。
化学的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、水洗にて触媒を洗い流した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換は、リパーゼを触媒として用いてエステル交換反応が行われる。
リパーゼは、リパーゼ粉末やリパーゼ粉末をセライト、イオン交換樹脂等の担体に固定化した固定化リパーゼを使用することができる。酵素的エステル交換によるエステル交換反応は、リパーゼの種類によって、位置特異性の乏しいエステル交換反応、1,3位特異性の高いエステル交換反応のどちらで行うこともできる。
位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
1,3位特異性の高いエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、リゾムコールミーハイ由来の固定化リパーゼ(ノボザイムズ社製のリポザイムRMIM等)や、サーモマイセスランギノーザ由来の固定化リパーゼ(ノボザイムズ社製のリポザイムTLIM等)等が挙げられる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過等によりリパーゼ粉末又は固定化リパーゼを除去後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
エステル交換油Aの調製において、水素添加を行う場合の水素添加の方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができる。水素添加は、例えば、ニッケル触媒の下、水素圧0.02〜0.3Mpa、160〜200℃の条件にて行うことができる。
エステル交換油Aの好ましい態様としては、ラウリン系油脂と、パーム系油脂との混合油をエステル交換し、その後、ヨウ素価10以下となるまで水素添加することで得られる油脂を例示することができる。また、ラウリン系油脂と、パーム系油脂を、ヨウ素価10以下となるようにそれぞれ別々に水素添加を行い、その後、これらの混合油をエステル交換することで得られる油脂も例示することができる。ここで、ラウリン系油脂と、パーム系油脂との配合比は、ラウリン系油脂:パーム系油脂の質量比で、30:70〜70:30であることが好ましい。
水素添加は、完全水素添加(ヨウ素価0〜2となるまで水素添加する)であることが好ましい。
ラウリン系油脂としては、パーム核油又はパーム核オレインが好ましい例として挙げられる。また、パーム系油脂としては、パーム油又はパームステアリンが好ましい例として挙げられる。
エステル交換油Aが上記の組み合わせで調製されたものであると、得られる可塑性油脂組成物がコーティングクリームとして使用する場合に固まり易いものとなる。
また、エステル交換油Aの好ましい態様としては、ヨウ素価10以下のラウリン系油脂と、ヨウ素価20以下のパーム系油脂との混合油をエステル交換することで得られる油脂を例示できる。ここで、ヨウ素価10以下のラウリン系油脂と、ヨウ素価20以下のパーム系油脂との配合比は、ラウリン系油脂:パーム系油脂の質量比で、30:70〜70:30であることが好ましい。ヨウ素価10以下のラウリン系油脂としては、例えば、パーム核ステアリン、ヤシステアリンが挙げられる。パーム核ステアリンのヨウ素価は、10以下であることが好ましいが、7以下であることが更に好ましい。ヨウ素価20以下のパーム系油脂としては、ハードステアリンが挙げられる。ハードステアリンのヨウ素価は20以下が好ましく、16以下が更に好ましく、13以下が最も好ましい。
エステル交換油Aが上記の組み合わせで調製されたものであると、得られる可塑性油脂組成物がコーティングクリームとして使用する場合に固まり易いものとなる。
炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂は、炭素数12〜14の飽和脂肪酸が60〜70質量%であることが好ましく、63〜68質量%であることがより好ましい。
炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂を使用すると、得られる可塑性油脂組成物が口溶けの良いものとなる。
炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂としては、例えば、ヤシ油、パーム核油等のラウリン系油脂が挙げられる。また、炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂としては、ヤシ油、パーム核油を加工処理して得られる完全水素添加油、分別油、エステル交換油を用いることもできる。
油脂Aとしては、エステル交換油A、炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂の1種又は2種以上の混合油を使用することができる。
本発明の油脂組成物中における油脂Aの含量は、0.1〜60質量%であり、0.5〜50質量%であることが好ましく1〜30質量%であることがより好ましく、1〜25質量%であることが更に好ましい。
油脂組成物中における油脂Aの含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物が口溶けの良いものとなる。
本発明で用いる油脂Bは、全構成脂肪酸中にパルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸を含有するものである。
油脂Bの全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量は、20〜69.5質量%であり、好ましくは25〜55質量%であり、更に好ましくは30〜50質量%である。また、油脂Bの全構成脂肪酸中のステアリン酸含量は、0.5〜6質量%であり、好ましくは3〜6質量%であり、更に好ましくは3〜5質量%である。また、油脂Bの全構成脂肪酸中のオレイン酸含量は、30〜60質量%であり、好ましくは35〜55質量%であり、更に好ましくは37〜50質量%である。
油脂Bの全構成脂肪酸中の脂肪酸含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性の良いものとなる。
油脂Bとしては、例えば、パーム油や、パームオレイン、パームスーパーオレイン、パームトップオレイン、パームミッドフラクション等のパーム油の分別油を原料油脂として用いることができる。パームオレインは、ヨウ素価50〜65であることが好ましく、ヨウ素価54〜60であることがより好ましい。パームスーパーオレインは、ヨウ素価55〜70であることが好ましく、ヨウ素価58〜70であることがより好ましい。パームトップオレインは、ヨウ素価60〜75であることが好ましく、ヨウ素価65〜75であることがより好ましい。パームミッドフラクションは、ヨウ素価43〜48であることが好ましい。
また、油脂Bとしては、例えば、パームオレイン、パームスーパーオレイン又はパームトップオレインをエステル交換して得られる油脂を原料油脂として用いることもできる。エステル交換させるパームオレインは、ヨウ素価50〜65であることが好ましく、ヨウ素価54〜60であることがより好ましい。エステル交換させるパームスーパーオレインは、ヨウ素価55〜70であることが好ましく、ヨウ素価58〜70であることがより好ましい。エステル交換させるパームトップオレインは、ヨウ素価60〜75であることが好ましく、ヨウ素価65〜75であることがより好ましい。
油脂Bの原料油脂として用いられるパーム油の分別油の調製方法は、特に制限はなく、溶剤分別、乾式分別、界面活性剤分別のいずれの方法を選択することもできる。
油脂Bの調製において、エステル交換を行う場合のエステル交換は、エステル交換油Aを調製するためのエステル交換と同様の方法、条件で行うことができる。
油脂Bは、前記した原料油脂を1種又は2種以上を混合して調製することもできる。
油脂Bの好ましい態様としては、例えば、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価50〜65のパームオレインとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションとヨウ素価50〜65のパーオレインとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油等を例示することができる。
油脂Bが上記の組み合わせで調製されたものであると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性の良いものとなる。
油脂Bがヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油である場合の配合比は、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂:ヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの質量比=1:0.1〜1:5であることが好ましく、1:1〜1:4であることがより好ましい。
油脂Bがヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油である場合の配合比は、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂:ヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション:ヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの質量比=1:0.1:0.1〜1:5:5であることが好ましく、1:0.3:0.3〜1:3:3であることがより好ましい。
油脂Bがヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価50〜65のパームオレインとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油である場合の配合比は、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂:ヨウ素価50〜65のパームオレイン:ヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの質量比=1:0.035:0.065〜1:1.75:3.25であることが好ましく、1:0.35:0.65〜1:1.4:2.6であることがより好ましい。
油脂Bがヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂とヨウ素価43〜48のパームミッドフラクションとヨウ素価50〜65のパーオレインとヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの混合油である場合の配合比は、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂:ヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション:ヨウ素価50〜65のパーオレイン:ヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインの質量比=1:0.1:0.018:0.033〜1:5:1.75:3.25であることが好ましく、1:0.3:0.035:0.065〜1:3:1.05:1.95であることがより好ましい。
油脂Bが上記の組み合わせで調製されたものであると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性の良いものとなる。
本発明の油脂組成物中における油脂Bの含量は、5〜95質量%であり、20〜95質量%であることが好ましく、40〜95質量%であることがより好ましく、50〜95質量%であることが更に好ましい。
油脂組成物中における油脂Bの含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性の良いものとなる。
本発明において、油脂Bは、主に後述するP2Oの含量及びPPO/POPの調整のために用いられるものである。
本発明の油脂組成物中における油脂Aの含量に対する油脂Bの含量の比(油脂B/油脂A)は、0.5〜30であることが好ましく、1〜30であることがより好ましく、1.5〜25であることが更に好ましく、2〜20であることが最も好ましい。
油脂Aの含量に対する油脂Bの含量の比が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物がクリーミング性及び低温での可塑性の良いものとなる。
本発明の油脂組成物中におけるP2Oの含量(条件(a))は、12〜45質量%であり、好ましくは12〜40質量%であり、より好ましくは12〜30質量%である。本発明においてP2Oの含量とは、油脂組成物中に存在する全トリアシルグリセロールに占めるPPO含量及びPOP含量の合計量のことを意味する。
なお、本発明においてPはパルミチン酸、Oはオレイン酸を意味し、更に、PPOは1位及び2位、又は2位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、3位、又は1位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロールを意味する。また、POPは1位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、2位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロールを意味する。
油脂組成物中のP2Oの含量が上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物がサンドクリームとして使用する場合に結着性の良いものとなる。
本発明の油脂組成物中のPPO/POP(条件(b))は、0.15〜1.00であり、好ましくは0.20〜0.80であり、より好ましくは0.30〜0.70、更に好ましくは0.40〜0.65である。本発明においてPPO/POPは、油脂組成物中に存在する全トリアシルグリセロールに占めるPOP含量に対する油脂組成物中に存在する全トリアシルグリセロールに占めるPPO含量の比のことを意味する。
なお、本発明におけるP、O、PPO及びPOPは前記した通りである。
油脂組成物中のPPO/POPが上記範囲にあると、得られる可塑性油脂組成物が低温での可塑性の良いものとなる。
油脂組成物中に存在する全トリアシルグリセロールに占めるPPO含量及びPOP含量は、JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)を参考にしたガスクロマトグラフィー法によるPOP含量とPPO含量の合計量の分析、及びJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)を参考にした銀イオンカラム−高速液体クロマトグラフィーによるPOP含量とPPO含量の組成比分析を組み合わせることにより測定することができる。
本発明の油脂組成物は、トランス脂肪酸を実質的に含有しないことが好ましい。本発明においてトランス脂肪酸を実質的に含有しないとは、油脂組成物を構成する全構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が、好ましくは10質量%未満、より好ましくは5質量%未満、更に好ましくは2質量%未満であることを意味する。
なお、油脂中のトランス脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定することができる。
本発明の油脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、上記油脂A、油脂B以外のその他の油脂を含有させることもできる。その他の油脂の含量は、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましく、39質量%以下であることが更に一層好ましく、0質量%(油脂A及び油脂Bのみからなる)であることが最も好ましい。その他の油脂としては、例えば、液状油、乳脂等が挙げられる。本発明における液状油とは、20℃で流動性を有する油脂のことをいう(好ましくは5℃で流動性を有する油脂、より好ましくは5℃で流動性及び透明性を有する油脂である)。液状油としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油等の液状植物油や、中鎖脂肪酸を構成脂肪酸とするトリアシルグリセロール含有油脂等が挙げられる。
本発明の油脂組成物は、上記油脂A、油脂Bを、必要に応じて加熱溶解させた後、均一に混合することで製造することができる。なお、例えば、油脂Aが2種類(油脂A1、油脂A2とする)、油脂Bが2種類(油脂B1、油脂B2とする)から構成される油脂組成物の場合は、油脂A1、油脂A2、油脂B1、油脂B2を一度にまとめて混合することで製造することもできる。
本発明の油脂組成物は、練り込み用、スプレッド用、コーティングクリーム用、サンドクリーム用等の可塑性油脂組成物に好適に使用することができる。
次に、本発明の可塑性油脂組成物について説明する。
本発明の可塑性油脂組成物は、本発明の油脂組成物を用いることを特徴とする。なお、本発明の油脂組成物を用いた本発明の可塑性油脂組成物とは、本発明の油脂組成物を油相に配合して調製した可塑性油脂組成物以外に、本発明の油脂組成物を構成する上記油脂A及び油脂Bを、上記条件(a)及び(b)を満たすように、別々に油相に配合して調製した可塑性油脂組成物も含むものである。
本発明の可塑性油脂組成物は、油相中には、油脂成分として本発明の油脂組成物を含有するものである。可塑性油脂組成物の油相に含まれる全油脂成分中における本発明の油脂組成物の含量は、上記油脂A及び油脂Bの合計含量で規定することができ、30〜100質量%であることが好ましく、35〜100質量%であることがより好ましく、50〜100質量%であることが更に好ましく、61〜100質量%であることが更に一層好ましく、100質量%(油相中の油脂成分が油脂A及び油脂Bのみからなる)であることが最も好ましい。
また、本発明の可塑性油脂組成物は、水相を有するものと、水相を有さないものとに大別される。
水相を有する可塑性油脂組成物の形態としては、油中水型乳化物、水中油型乳化物、二重乳化型乳化物が挙げられるが、油中水型乳化物であること好ましい。油中水型乳化物タイプの可塑性油脂組成物としては、マーガリン、ファットスプレッドが挙げられる。
可塑性油脂組成物が油中水型乳化物、水中油型乳化物、二重乳化型乳化物である場合、油相の含量は、48〜98質量%であることが好ましく、60〜98質量%であることが好ましい、水相の含量は、2〜52質量%であることが好ましく、2〜40質量%であることがより好ましい。
油相には、油脂成分(上記油脂A及び油脂Bを含有する本発明の油脂組成物)、バター、乳化剤、香料等が配合される。水相には、水、食塩、脱脂粉乳、呈味成分等が配合される。
可塑性油脂組成物の油相、水相の含量が上記範囲であると、得られる可塑性油脂組成物が低温での可塑性の良いものとなる。
水相を有さない可塑性油脂組成物の形態としては、ショートニングが挙げられる。可塑性油脂組成物がショートニングである場合、油相の含量は100質量%となる。ショートニングには、油脂成分(上記油脂A及び油脂Bを含有する本発明の油脂組成物)、乳化剤等が配合される。
可塑性油脂組成物の油相には、本発明の効果を損なわない範囲において、油脂成分として本発明の油脂組成物を構成する上記油脂A、油脂B以外のその他の油脂を含有させることもできる。可塑性油脂組成物の油相に含まれる全油脂成分中におけるその他の油脂の含量は、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましく、39質量%以下であることが更に一層好ましく、0質量%(油相中の油脂成分が油脂A及び油脂Bのみからなる)であることが最も好ましい。その他の油脂としては、例えば、乳脂、液状油等が挙げられる。本発明における液状油とは、前記した通りである。
可塑性油脂組成物には、乳化剤を配合することができる。乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、縮合リシノレイン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の合成乳化剤でない乳化剤が挙げられる。可塑性油脂組成物中における乳化剤の配合量は、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜2質量%であることがより好ましく、0.1〜1質量%であることが更に好ましい。
可塑性油脂組成物は、その他の成分として、通常、可塑性油脂組成物に配合される成分を配合することができる。その他の成分としては、増粘安定剤、食塩、塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β‐カロテン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物(カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、香料、全脂粉乳、脱脂粉乳、乳清蛋白等の乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、ココアマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
上記増粘安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉等が挙げられる。
本発明の可塑性油脂組成物において、上記その他の成分の含量は、好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
本発明の可塑性油脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法により製造することができる。
具体的には、先ず、本発明の油脂組成物を含む油相を溶解し、必要により水相を混合乳化した後、冷却し、結晶化させることで製造することができる。冷却、結晶化は、冷却可塑化させることが好ましい。
冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、更に好ましくは−5℃/分以上である。この際、徐冷却より急冷却の方が好ましい。
冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられる。また、冷却する機器としては、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組合せも挙げられる。
また、油相の溶解後又は混合乳化後は、殺菌処理することが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
なお、本発明の可塑性油脂組成物は、本発明の油脂組成物を構成する上記油脂A及び油脂Bを、上記条件(a)及び(b)を満たすように、別々に油相に配合することもできる。
本発明の可塑性油脂組成物は、トランス脂肪酸を実質的に含有しないことが好ましい。本発明においてトランス脂肪酸を実質的に含有しないとは、可塑性油脂組成物における全構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が、好ましくは10質量%未満、より好ましくは5質量%未満、更に好ましくは2質量%未満であることを意味する。
本発明の可塑性油脂組成物は、練り込み用可塑性油脂組成物、スプレッド用可塑性油脂組成物、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物、サンドクリーム用可塑性油脂組成物等として用いることができる。
本発明の練り込み用可塑性油脂組成物は、菓子やパンの製造に好適に用いることができる。本発明の練り込み用可塑性油脂組成物は、生地への練り込みが容易で、泡立ち(クリーミング性)及び可塑性がよいものである。
本発明のスプレッド用可塑性油脂組成物は、スプレッドやフィリング材として用いることができる。本発明のスプレッド用可塑性油脂組成物は、可塑性、口溶けのよいものである。
本発明のコーティングクリーム用可塑性油脂組成物は、パン、菓子、ケーキ等を被覆する用途のコーティングクリームとして用いることができる。本発明のコーティングクリーム用可塑性油脂組成物は、固まり易く作業性に優れ、かつ、クリームの状態のよいものである。
本発明のサンドクリーム用可塑性油脂組成物は、パン、菓子、ケーキ等に挟む用途のサンドクリームとして用いることができる。本発明のサンドクリーム用可塑性油脂組成物は、ビスケット等の挟むものとの結着性及び成形性のよいものである。
次に、本発明の食品について説明する。
本発明の食品は、本発明の可塑性油脂組成物を用いることを特徴とする。
本発明の食品としては、菓子、パン、スプレッド、フィリング材、コーティングクリーム、サンドクリーム等が挙げられる。
なお、本発明の食品への本発明の可塑性油脂組成物の配合量は、使用される食品の種類によって異なるため、特に制限されるものではない。
また、本発明の食品の製造方法は、特に制限されるものではなく、本発明の可塑性油脂組成物を用いること以外は、公知の原料を使用し、公知の配合、公知の方法により、製造することができる。
菓子、パンには、本発明の練り込み用可塑性油脂組成物を好適に用いることができる。
菓子やパンは、例えば、練り込み用可塑性油脂組成物を生地中に通常の方法で練り込んだ後、生地を焼成することにより製造することができる。本発明の練り込み用可塑性油脂組成物は、生地への練り込みが容易で、泡立ち(クリーミング性)及び可塑性がよいものであることから、本発明の練り込み用可塑性油脂組成物を用いて菓子、パンを製造すると、製造時の作業性がよいものとなる。
本発明の練り込み用可塑性油脂組成物を用いて製造される菓子やパンとしては、生地中にマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングが配合されるものであれば特に制限はされない。菓子の具体例としては、クッキー、ビスケット、ケーキ等が挙げられる。
スプレッド、フィリング材には、本発明のスプレッド用可塑性油脂組成物を好適に用いることができる。
スプレッド及びフィリング材は、スプレッド用可塑性油脂組成物をそのままスプレッドやフィリング材として用いることもできる。また、スプレッド及びフィリング材は、スプレッド用可塑性油脂組成物とピーナツ、チョコレート等を混合して調製することもできる。スプレッドは、パンや菓子等に塗って使用されるものである。本発明の食品は、スプレッドを塗ったパンや菓子等も含むものである。フィリング材は、パンや菓子等に挟んで使用されるものである。また、本発明の食品は、フィリング材を挟んだパンや菓子等も含むものである。
本発明のスプレッド及びフィリング材は、可塑性及び口溶けのよいものとなる。
コーティングクリームには、本発明のコーティングクリーム用可塑性油脂組成物を好適に用いることができる。
コーティングクリームとは、パン、菓子、ケーキ等を被覆する用途として使用されるものであり、具体的には、チーズおかき等において使用されるクリームが挙げられる。本発明の食品は、コーティングクリームで被覆したパン、菓子、ケーキ等も含むものである。
コーティングクリームは、コーティングクリーム用可塑性油脂組成物をそのままコーティングクリームとして用いることもできる。また、コーティングクリームは、糖類等を混合して調製することもできる。コーティングクリームは、泡立てて調製したものを使用することもできる。
本発明のコーティングクリームは、固まり易く作業性に優れ、かつ、クリームの状態のよいものとなる。
サンドクリームには、本発明のサンドクリーム用可塑性油脂組成物を好適に用いることができる。
サンドクリームとは、パン、菓子、ケーキ等に挟む用途として使用されるものであり、具体的には、ビスケット、クッキー、サブレ等が挙げられる。本発明の食品は、サンドクリームで挟んだビスケット、クッキー、サブレ等も含むものである。
サンドクリームは、サンドクリーム用可塑性油脂組成物をそのままサンドクリームとして用いることもできる。また、サンドクリームは、糖類等を配合して調製することもできる。サンドクリームは、泡立てて調製したものを使用することもできる。
本発明のサンドクリームは、ビスケット等の挟むものとの結着性及び成形性のよいものであることから、本発明のサンドクリームを用いると、ビスケット、クッキー、サブレ等を製造する際の作業性がよくなり、得られるビスケット、クッキー、サブレ等も剥がれにくいものとなる。
次に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例になんら制限されるものではない。
〔測定方法〕
以下に示す油脂中の脂肪酸含量、油脂のヨウ素価、油脂中のトランス脂肪酸含量、油脂中のPPOとPOP含量の測定は以下の方法により測定した。
油脂中の脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定した。
油脂のヨウ素価は、「社団法人 日本油化学会 基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」の方法に準じて測定した。
油脂中のトランス脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定した。
油脂中に存在する全トリアシルグリセロールに占めるPOP含量及びPPO含量は、JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)を参考にしたガスクロマトグラフィー法によるPOP含量とPPO含量の合計量の分析、及びJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)を参考にした銀イオンカラム−高速液体クロマトグラフィーによるPOP含量とPPO含量の組成比の分析を組み合わせることにより測定した。
〔油脂A1の調製〕
パームステアリン(ヨウ素価33、日清オイリオグループ株式会社社内製)10kgとパーム核オレイン(ヨウ素価25、ラウリン酸含量41質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)10kgとを混合して減圧下115〜120℃で加熱乾燥した後、触媒としてナトリウムメトキシド20gを添加し、30分間減圧下で攪拌しながらエステル交換反応を進行させた。エステル交換反応終了後、水洗、脱色した後、ニッケル触媒を用いて160〜200℃にて水素添加を行い、ヨウ素価を2以下に調整した。ヨウ素価が2以下になったのを確認した後、温度を100℃以下に下げ、ニッケル触媒をろ過により除去し、脱色、脱臭を行うことで、油脂A1(ヨウ素価0.1、炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量31.0質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量64.7質量%)を得た。
〔油脂A2の調製〕
ヤシ油(商品名:精製ヤシ油、ヨウ素価8.6、日清オイリオグループ株式会社製)10kgを、ニッケル触媒を用いて160〜200℃にて水素添加を行い、ヨウ素価を2以下に調整した。ヨウ素価が2以下になったのを確認した後、温度を100℃以下に下げ、ニッケル触媒をろ過により除去し、脱色、脱臭を行って油脂A2(ヨウ素価0.7、炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量65.2質量%)を得た。
〔油脂A3〕
ヤシ油(商品名:精製ヤシ油、ヨウ素価8.6、日清オイリオグループ株式会社製、炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量65.2質量%)を油脂A3とした。
〔油脂B1の調製〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名;精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別することで得られた軟質部(パームオレイン、ヨウ素価56)20kgを、115−120℃で減圧乾燥し、ナトリウムメトキシド20gを添加し、30分間減圧下で攪拌し、エステル交換反応を進行させた。エステル交換反応終了後、水洗、脱色、脱臭を行うことで油脂B1(ヨウ素価56、パルミチン酸含量39.8質量%、ステアリン酸含量4.4質量%、オレイン酸含量42.6質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得た。
〔油脂B2の調製〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名;精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別することで得られた軟質部のパームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社社内製)を、さらに分別することで硬質部のパームミッドフラクション(ヨウ素価45、パルミチン酸含量48.0質量%、ステアリン酸含量4.9質量%、オレイン酸含量37.7質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得て、これを油脂B2とした。
〔油脂B3〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名:精製パーム油、パルミチン酸含量43.8質量%、ステアリン酸含量4.4質量%、オレイン酸含量39.7質量%、日清オイリオグループ株式会社製)を油脂B3とした。
〔油脂B4の調製〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名:精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別することで軟質部のパームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得た。パーム油(ヨウ素価52、商品名;精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別することで得られた軟質部のパームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社社内製)を、さらに分別することで軟質部のパームスーパーオレイン(ヨウ素価65、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得た。得られたパームオレインとパームスーパーオレインを35:65の質量比で混合し、油脂B4(ヨウ素価60、パルミチン酸含量36.7質量%、ステアリン酸含量4.0質量%、オレイン酸含量45.5質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得た。
〔油脂B5の調製〕
パーム油(ヨウ素価52、商品名;精製パーム油、日清オイリオグループ株式会社製)を分別することで得られた軟質部のパームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社社内製)を、さらに分別することで軟質部のパームスーパーオレイン(ヨウ素価65、パルミチン酸含量33.0質量%、ステアリン酸含量3.6質量%、オレイン酸含量47.6質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を得て、これを油脂B5とした。
〔その他の油脂〕
その他の油脂として、パーム油の極度硬化油(商品名:パーム極度硬化油、横関油脂株式会社製)を油脂C1、菜種油(商品名:菜種白絞油、0℃5時間清澄、日清オイリオグループ株式会社製)を油脂C2として用いた。
(油脂組成物の配合)
油脂組成物1〜15の配合は、以下の表1(実施例)及び表2(比較例)に示す配合とした。また、油脂組成物1〜15におけるP2O含量、PPO/POPの測定結果を表1(実施例)及び表2(比較例)に示した。
Figure 2010026928
Figure 2010026928
(練り込み用マーガリンの調製)
以下の表3及び表4に示す配合で、油脂(油脂組成物に配合された油脂)と乳化剤を混合することで油相を調製した。次に、表3及び表4に示す配合で水相を調製し、調製した油相と水相を表3及び表4に示す配合比で混合して予備乳化を行った。得られた予備乳化物を、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、実施例1〜4及び比較例1〜6の練り込み用マーガリンを得た。
なお、実施例1〜4及び比較例1〜6の練り込み用マーガリン中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例1〜4及び比較例1〜6の練り込み用マーガリンを用いて、練り込み時間、クリーミング性及び低温使用性を下記試験方法により比較評価した。なお、低温使用性の評価結果は、10名のパネラーにおける比較評価結果の総合評価とした。結果を表3及び表4に示した。
<練り込み時間試験方法>
強力粉(70質量部)、生イースト(2.6質量部)及び水(40質量部)を、ミキサー(TYPE SK−20、エスケーミキサー株式会社製)を用いて、低速2分間、中速2分間のミキシングを行うことで(捏上温度25℃)、生地を調製した。この生地を、28℃、湿度75%にて2時間発酵させた。発酵後の生地に、強力粉(30質量部)、上白糖(6質量部)、食塩(1.7質量部)、脱脂粉乳(3質量部)、及び水(27質量部)を投入し、低速2分間、中速5分間のミキシングを行ったあと、各練り込み用マーガリン(6質量部)を投入し、ミキシングを行い、練り込まれるまでの時間を測定し、下記評価基準により評価した。
<練り込み時間の評価基準>
◎ :2分以内
○ :2分1秒〜2分14秒
△ :2分15秒〜2分29秒
× :2分30秒以上
<クリーミング性試験方法>
各練り込み用マーガリン(500g)を20℃の恒温水槽中に3時間以上静置して調温した。調温した練り込み用マーガリンをボールに入れ、ホバートミキサー(N―50、ホバート・ジャパン社製)で15分間ミキシングした。ミキシングした練り込み用マーガリンを気泡が入らないようにカップに詰めて、カップの上をパレットナイフで平らにした後、質量を測定し、下記計算式で得られる値をC.Vとした。算出したC.Vを用いて下記評価基準により評価した。
C.V(mL/g)
=カップの容積(mL)/カップ内の練り込み用マーガリンの質量(g)
<クリーミング性の評価基準>
◎ :2.9以上
○ :2.7以上2.9未満
△ :2.4以上2.7未満
× :2.4未満
<低温使用性試験方法>
冷蔵庫で保管された各練り込み用マーガリンを取り出した直後の練り込み用マーガリンのヘラでのすくい易さを試験し、下記評価基準により評価した。
<低温使用性の評価基準>
◎ :非常にすくい易く、作業性が良い
○ :すくい易く、作業性が良い
△ :ややすくい難い
× :非常にすくい難い
Figure 2010026928
Figure 2010026928
表3から分かるように、実施例の練り込み用マーガリンは、練り込み時間が短く、生地に練り込み易いことから、作業性に優れるものであった。また、実施例の練り込み用マーガリンは、クリーミング性及び低温使用性に優れており、泡立ち、可塑性がよいものであった。
一方、表4から分かるように、比較例の練り込み用マーガリンの場合、全ての評価項目が満足いくものはなかった。
(スプレッドの調製)
以下の表5及び表6に示す配合で、油脂(油脂組成物に配合された油脂)、乳化剤を混合することで油相を調製した。次に、表5及び表6に示す配合で水相を調製し、調製した油相と水相を表5及び表6に示す配合比で混合して予備乳化を行った。得られた予備乳化物を、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、実施例5〜7及び比較例7〜12のスプレッドを得た。
なお、実施例5〜7及び比較例7〜12のスプレッド中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例5〜7及び比較例7〜12のスプレッドを用いて、食した時の口溶けを下記評価基準により比較評価した。また、低温使用性を下記試験方法により比較評価した。なお、口溶け及び低温使用性の評価結果は、10名のパネラーにおける比較評価結果の総合評価とした。結果を表5及び表6に示した。
<口溶けの評価基準>
◎ :口中でほとんど抵抗なく短時間で溶け、良好
○ :口中で短時間で溶け、良好
△ :口中で溶けるのにやや時間がかかり、やや不良
× :口中で溶け残りやべたつきがあり、不良
<低温使用性試験方法>
冷蔵庫で保管された各スプレッドを取り出し、取り出した直後のスプレッドのバタースプーンでのすくい易さを試験し、下記評価基準により評価した。
<低温使用性の評価基準>
◎ :非常にすくい易く、作業性が良い
○ :すくい易く、作業性が良い
△ :ややすくい難い
× :非常にすくい難い
Figure 2010026928
Figure 2010026928
表5から分かるように、実施例のスプレッドは、口溶けのよいものであった。また、実施例のスプレッドは、低温使用性に優れており、可塑性がよいものであった。
一方、表6から分かるように、比較例のスプレッドの場合、両方の評価項目が満足いくものはなかった。
(コーティングクリームの調製)
以下の表7及び表8に示す配合で、完全に溶解させた油脂(油脂組成物に配合された油脂)、粉糖、チーズパウダー(商品名:QBBチーズパウダーSA、六甲バター株式会社製)をミキサーボールに充填し、ホバートミキサー(N―50、ホバート・ジャパン社製)で3分間混合することで、実施例8〜11及び比較例13〜18のコーティングクリームを得た。
なお、実施例8〜11及び比較例13〜18のコーティングクリーム中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例8〜11及び比較例13〜18のコーティングクリームを用いて、固化時間を下記試験方法により比較評価した。また、クリームの状態を観察し、下記評価基準により比較評価した。なお、クリームの状態の評価結果は、10名のパネラーにおける比較評価結果の総合評価とした。結果を表7及び表8に示した。
<固化時間の試験方法>
各コーティングクリームを直径85mmのシャーレに15g分注した後、20℃に静置してからクリームが固まって指に付かなくなるまでの時間(固化時間)を測定し、下記評価基準により評価した。
<固化時間の評価基準>
◎ :14分未満
○ :14分以上30分未満
△ :30分以上45分未満
× :45分以上
<クリームの状態の評価基準>
○ :なめらかで良好
△ :やや硬くてぱさつきがある、又は粘度が低い
× :硬くて非常にぱさついている、又は粘度が低く成形が困難
Figure 2010026928
Figure 2010026928
表7から分かるように、実施例のコーティングクリームは、固化時間が短いことから、作業性に優れるものであった。また、実施例のコーティングクリームは、クリームの状態がよいものであった。
一方、表8から分かるように、比較例のコーティングクリームの場合、両方の評価項目が満足いくものはなかった。
(サンドクリームの調製)
以下の表9及び表10に示す配合で、完全に溶解させた油脂(油脂組成物に配合された油脂)、粉糖をミキサーボールに充填し、ホバートミキサー(N―50、ホバート・ジャパン社製)を用い、低速(70rpm)で30秒間混合した。低速での混合後、中速(130rpm)で比重が0.80になるまでミキシングを行うことで、実施例12〜15及び比較例19〜24のサンドクリームを得た。
なお、実施例12〜15及び比較例19〜24のサンドクリーム中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例12〜15及び比較例19〜24のサンドクリームを用いて、結着性及び成形性を下記試験方法により比較評価した。なお、結着性及び成形性の評価結果は、10名のパネラーにおける比較評価結果の総合評価とした。結果を表9及び表10に示した。
<結着性の試験方法>
5gのサンドクリームを直径45mmのビスケットに挟み、室温に静置した後、ビスケットの剥がれ難さと、ビスケットへのサンドクリームの付着状態を下記評価基準により評価した。
<結着性の評価基準>
◎ :適度な剥がれ難さを持ち、ビスケットへのクリームの付着が無く良好
○ :適度な剥がれ難さを持ち、ビスケットへのクリームの付着が少ない
△ :やや剥がれ難い、又はやや剥がれ易く、ビスケットへのクリームの付着がやや多い
× :非常に剥がれ難い、又は非常に剥がれ易く、ビスケットへのクリームの付着が多く不良
<成形性の試験方法>
5gのサンド用クリームを直径45mmのビスケットに挟み、室温に5分静置した後、ビスケットを指で押した時におけるクリームの形のくずれ難さを下記評価基準により評価した。
<成形性の評価基準>
◎ :非常にくずれ難い
○ :ややくずれ難い
△ :ややくずれ易い
× :非常にくずれ易い
Figure 2010026928
Figure 2010026928
表9から分かるように、実施例のサンドクリームは、結着性及び成形性に優れたものであった。
一方、表10から分かるように、比較例のサンドクリームの場合、両方の評価項目が満足いくものはなかった。
(スプレッドの調製及び評価)
以下の表11に示す配合で、前述の実施例5〜7と同様の方法により、実施例16〜17のスプレッドを得た。なお、実施例16〜17のスプレッド中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例16〜17のスプレッドを用いて、前述の実施例5〜7と同様の方法により、食した時の口溶け及び低温使用性を評価した。結果を表11に示した。
Figure 2010026928
表11から分かるように、実施例16〜17のスプレッドは、口溶けのよいものであった。また、実施例16〜17のスプレッドは、低温使用性に優れており、可塑性がよいものであった。
(コーティングクリームの調製及び評価)
以下の表12に示す配合で、前述の実施例8〜11と同様の方法により、実施例18のコーティングクリームを得た。なお、実施例18のコーティングクリーム中のトランス酸含量は、全て1質量%未満であった。
実施例18のコーティングクリームを用いて、前述の実施例8〜11と同様の方法により、固化時間及びクリームの状態を評価した。結果を表12に示した。
Figure 2010026928
表12から分かるように、実施例18のコーティングクリームは、固化時間が短いことから、作業性に優れるものであった。また、実施例18のコーティングクリームは、クリームの状態がよいものであった。

Claims (6)

  1. 下記油脂A及び油脂Bを含有する油脂組成物であり、下記(a)及び(b)の条件を満たす油脂組成物。
    油脂A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜70質量%含有する油脂
    油脂B:全構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が20〜69.5質量%、ステアリン酸含量が0.5〜6質量%、オレイン酸含量が30〜60質量%である油脂
    (a)油脂組成物中のP2Oの含量が12〜45質量%(P2Oの含量:全トリアシルグリセロールに占めるPPO含量及びPOP含量の合計量、PPO:1位及び2位、又は2位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、3位、又は1位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、POP:1位及び3位の脂肪酸がパルミチン酸であり、2位の脂肪酸がオレイン酸であるトリアシルグリセロール、P:パルミチン酸、O:オレイン酸)
    (b)油脂組成物中のPPO/POPが0.15〜1.00
  2. 前記油脂Aが、下記エステル交換油A及び全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を50〜70質量%含有する油脂から選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載の油脂組成物。
    エステル交換油A:全構成脂肪酸中に炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、エステル交換することにより得られる油脂
  3. 前記油脂Bが、ヨウ素価50〜65のパームオレインをエステル交換して得られる油脂、ヨウ素価43〜48のパームミッドフラクション及びヨウ素価55〜70のパームスーパーオレインからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の油脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の油脂組成物を用いた可塑性油脂組成物。
  5. 前記可塑性油脂組成物が、練り込み、スプレッド、コーティングクリーム又はサンドクリームに用いられるものである請求項4に記載の可塑性油脂組成物。
  6. 請求項4又は5に記載の可塑性油脂組成物を用いた食品。
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