JP5628366B2 - 油脂組成物及び当該油脂組成物を用いたベーカリー食品 - Google Patents

油脂組成物及び当該油脂組成物を用いたベーカリー食品 Download PDF

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Description

本発明は、軽いソフトな食感のベーカリー食品の製造に適した油脂組成物に関する。
クッキー、ビスケット等のベーカリー食品は、小麦粉等の穀粉にショートニング等の油脂組成物を練り込んだ生地を焼成することにより製造される。生地に練り込まれる油脂組成物は、油脂が生地のグルテンを包み込み、グルテン膜を弱めることにより焼き菓子に脆い食感(ショートネス性)を与える性質がある。一般にベーカリー食品はサクサクとした食感が好まれるため、サクサクした食感を強化する油脂組成物が開発されている。例えば、油相中にSL OSL (SL :パルミチン酸残基及び/又はステアリン酸残基、O:オレイン酸残基)で表わされるトリアシルグリセリンを35重量%以上含むことを特徴とする焼き菓子練り込み用油脂組成物(特許文献1)や、構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%であり炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂を含有し、SOS(S:炭素数16〜22である飽和脂肪酸、O:オレイン酸)で表わされるトリアシルグリセロール含量が20〜60質量%であり、融点が27〜40℃であることを特徴とする油脂組成物(特許文献2)などが提案されている。
一方で、軽いソフトな食感が好まれる近頃では、ソフトで歯脆くさっくりした食感のベーカリー食品に対するニーズが高まっている。しかしながら、食感をさっくりと軽くするために、例えば上記特許文献1、2のサクサクした食感に優れる油脂組成物を液体油リッチな配合としても、ショートネス性が不足するために、逆にザクザクとした硬い食感が強調されることになり、ソフトで歯脆くさっくりした食感は達成できない。
そこで、ソフトで歯脆くさっくりした食感のベーカリー食品の製造に適した油脂組成物の開発が望まれていた。
特開2001−292698号公報 特開2008−278833号公報
本発明の目的は、軽くソフトで歯脆くさっくりした食感のベーカリー食品の製造に適した油脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、油脂組成物中の油脂が特定のトリアシルグリセロールを特定量含む油脂組成物をベーカリー食品に用いると、ソフトで歯脆くさっくりした食感のベーカリー食品を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また意外にも、該油脂組成物を使用したベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた複合食品は、経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化と油性食品部分のブルームが抑制されることを見出した。
すなわち、本発明の態様の1つ[1]は、油脂組成物中の油脂が、以下の(a)、(b)、(c)(d)及び(g)の条件を満たす油脂組成物である。
(a)前記油脂組成物中の油脂のH2Xの含量が15〜45質量%であり、
(b)前記油脂組成物中の油脂のHX2の含量が30〜60質量%であり、
(c)前記油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(H2X/HX2)が0.3
〜1であり、
(d)前記油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(HO2/HX2)が0.6
3以下であり、かつ、
(g)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Xの、HXHとH2Xの質量比(HXH
/H2X)が0.4以上である。
ただし、上記の(a)、(b)、(c)(d)及び(g)の条件において、H、X、O、H2X、HX2HO2及びHXHはそれぞれ以下のものを示す。
H:炭素数16以上の飽和脂肪酸
X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
O:オレイン酸
H2X:Hが2分子、Xが1分子結合しているトリアシルグリセロール
HX2:Hが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール
HO2:Hが1分子、Oが2分子結合しているトリアシルグリセロール
HXH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にXが結合しているトリアシ
ルグリセロール

また、本発明の態様の1つ[2]は、油脂組成物中の油脂が、以下の(a)、(b)、(c)、(d)及び(j)の条件を満たす油脂組成物である。
(a)前記油脂組成物中の油脂のH2Xの含量が15〜45質量%であり、
(b)前記油脂組成物中の油脂のHX2の含量が30〜60質量%であり、
(c)前記油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(H2X/HX2)が0.3
〜1であり、
(d)前記油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(HO2/HX2)が0.6
3以下であり、かつ、
(j)前記油脂組成物中の油脂のC40〜46含量が2〜25質量%である。
ただし、上記の(a)、(b)、(c)、(d)及び(j)の条件において、H、X、O、H2X、HX2、HO2及びC40〜46はそれぞれ以下のものを示す。
H:炭素数16以上の飽和脂肪酸
X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
O:オレイン酸
H2X:Hが2分子、Xが1分子結合しているトリアシルグリセロール
HX2:Hが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール
HO2:Hが1分子、Oが2分子結合しているトリアシルグリセロール
C40〜46:トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の総炭素数が40〜46
であるトリアシルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[3]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(e)及び(f)を満たす[1]又は[2]の油脂組成物である。
(e)前記油脂組成物中の油脂のH3含量が1〜15質量%であり、かつ、
(f)前記油脂組成物中の油脂のX3含量が2〜40質量%である。
ただし、上記の(e)及び(f)の条件において、H3及びX3はそれぞれ以下のもの
を示す。
H3:Hが3分子結合しているトリアシルグリセロール
X3:Xが3分子結合しているトリアシルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[4]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(g)を満たす[2]の油脂組成物である。
(g)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Xの、HXHとH2Xの質量比(HXH
/H2X)が0.4以上である。
ただし、上記(g)の条件において、HXHは以下のものを示す。
HXH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にXが結合しているトリアシ
ルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[5]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(h)を満たす[1]〜[4]の何れか1つの油脂組成物である。
(h)前記油脂組成物中の油脂のH2LとH2Xの質量比(H2L/H2X)が0.4
以上である。
ただし、上記(h)の条件において、L及びH2Lは以下のものを示す。
L:リノール酸
H2L:Hが2分子、Lが1分子結合しているトリアシルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[6]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(i)を満たす[5]の油脂組成物である。
(i)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Lの、HLHとH2Lの質量比(HLH
/H2L)が0.4以上である。
ただし、上記(i)の条件において、HLHは以下のものを示す。
HLH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にLが結合しているトリアシ
ルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[7]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の油脂A、油脂B及び油脂Cから選ばれる1種以上からなる油脂を10〜70質量%含有する[1]〜[6]の何れか1つの油脂組成物である。
油脂A:パーム系油脂と全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂と
を含む混合油脂をエステル交換することにより得られる油脂
油脂B:全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂と炭素数16以上
の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルとをエステル交換することにより
得られる油脂
油脂C:綿実油のステアリン部

また、本発明の好ましい態様の1つ[8]は、上記油脂組成物中の油脂が、ヨウ素価が62以上であって、
パーム系油脂、パーム系油脂を原料として含有するエステル交換油から選ばれる1種以上
からなる油脂を分別処理した低融点部、
StX2を50質量%以上含有する低融点部、
から選ばれる1種以上である油脂を10〜70質量%含有する[1]〜[7]の何れか1つの油脂組成物である。
ただし、St、X及びStX2は以下のものを示す。
St:ステアリン酸
X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
StX2:Stが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[9]は、上記油脂組成物中の油脂が、さらに以下の条件(j)を満たす[1]、[3]〜[8]の何れか1つの油脂組成物である。
(j)前記油脂組成物中の油脂のC40〜46含量が2〜25質量%である。
ただし、上記(j)の条件において、C40〜46は以下のものを示す。
C40〜46:トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の総炭素数が40〜46
であるトリアシルグリセロール

また、本発明の好ましい態様の1つ[10]は、上記油脂組成物中の油脂が、以下の油脂G、油脂Hから選ばれる1種以上からなる油脂を4〜40質量%含有する[2]又は[9]の油脂組成物である。
油脂G:全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を15質量%以下、炭素数12〜14の飽和脂
肪酸を20〜60質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、か
つ、エステル交換することにより得られる油脂
油脂H:全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を25〜45質量%、炭素数12〜14の飽和
脂肪酸を15〜35質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を25〜45質量%含有し、
かつ、エステル交換することにより得られる油脂

また、本発明の好ましい態様の1つ[11]は、上記油脂組成物が、ベーカリー生地への練り込み用または折り込み用である[1]〜[10]の何れか1つの油脂組成物である。

本発明のまた別の態様の1つ[12]は、[1]〜[11]の何れか1つの上記油脂組成物を用いて製造したベーカリー食品である。

本発明のまた別の態様の1つ[13]は、[12]の上記油脂組成物を用いて製造したベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた複合食品である。
本発明によると、ソフトで歯脆くさっくりした食感のベーカリー食品の製造に適した油脂組成物、及び該油脂組成物を使用したベーカリー食品を提供することができる。
また、本発明によると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた、経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化と油性食品部分のブルームが抑制された複合食品を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の油脂組成物は、油脂組成物中の油脂が、以下の(a)、(b)、(c)及び(d)の条件を満たすことを特徴とする。
(a)前記油脂組成物中の油脂のH2Xの含量が15〜45質量%であり、
(b)前記油脂組成物中の油脂のHX2の含量が30〜60質量%であり、
(c)前記油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(H2X/HX2)が0.3〜1であり、かつ、
(d)前記油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(HO2/HX2)が0.63以下である。
本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のH2X含量(条件(a))は、15〜45質量%であり、好ましくは15〜40質量%であり、より好ましくは20〜40質量%である。また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のHX2含量(条件(b))は、30〜60質量%であり、好ましくは35〜60質量%であり、より好ましくは35〜55質量%である。本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の合計含量は、好ましくは50〜90質量%であり、より好ましくは60〜85質量%である。
なお、本発明において、Hは炭素数16以上の飽和脂肪酸を意味し、Xは炭素数16以上の不飽和脂肪酸を意味する。よって、本発明において、H2Xとは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の2つが炭素数16以上の飽和脂肪酸残基、構成する脂肪酸残基の1つが炭素数16以上の不飽和脂肪酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。また、本発明において、HX2とは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の1つが炭素数16以上の飽和脂肪酸残基、構成する脂肪酸残基の2つが炭素数16以上の不飽和脂肪酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。
本発明の油脂組成物において、Hは炭素数16〜18の飽和脂肪酸であることが好ましく、Xは炭素数18の不飽和脂肪酸であることが好ましい。
以後、トリアシルグリセロールはTAGと記載することがある。
本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(条件(c))であるH2X/HX2は、0.3〜1であり、好ましくは0.4〜1であり、より好ましくは0.4〜0.9である。また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(条件(d))であるHO2/HX2は、0.63以下であり、好ましくは0.60以下であり、より好ましくは0.58以下である。下限は特に設定されないが、酸化安定性の維持とTAGの調整を容易とするためには、好ましくは0.1以上(より好ましくは0.2以上)である。
なお、本発明において、Hは炭素数16以上の飽和脂肪酸を意味し、Oはオレイン酸を意味する。よって、本発明において、HO2とは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の1つが炭素数16以上の飽和脂肪酸残基、構成する脂肪酸残基の2つがオレイン酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。
上記条件(a)、(b)、(c)及び(d)が、上記範囲内にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のH3含量(条件(e))は、1〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましく、2質量%以上5.5質量%未満であることがさらに好ましい。また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のX3含量(条件(f))は、2〜40質量%であることが好ましく、3〜30質量%であることがより好ましく、4〜20質量%であることがさらに好ましい。油脂組成物中の油脂のH3含量及びX3含量が上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
なお、本発明において、H3とは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の3つが炭素数16以上の飽和脂肪酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。また、本発明において、X3とは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の3つが炭素数16以上の不飽和脂肪酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。
また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂に含まれるH2Xの、HXHとH2Xの質量比(条件(g))であるHXH/H2Xは、0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることがさらに好ましい。上限は特に規定されないが、1にすることは実製造上困難であり、0.95が適切である。HXHとH2Xの質量比(HXH/H2X)が上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
なお、本発明においてHXHは、1位と3位とに炭素数16以上の飽和脂肪酸残基が結合し、2位に炭素数16以上の不飽和脂肪酸残基が結合しているトリアシルグリセロールを意味する。
また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂のH2LとH2Xの質量比(条件(h))であるH2L/H2Xは、0.4以上であることが好ましく、0.45以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。上限は特に規定されないが、1にすることは実製造上困難であり、酸化安定性等の保存性を考慮すると、0.8であること好ましく、0.7であることがよりこのましい。H2LとH2Xの質量比(H2L/H2X)が上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
なお、本発明において、Lはリノール酸を意味し、H2Lはトリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の2つが炭素数16以上の飽和脂肪酸残基、構成する脂肪酸残基の1つがリノール酸残基であるトリアシルグリセロールを意味する。
また、本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂に含まれるH2Lの、HLHとH2Lの質量比(条件(i))であるHLH/H2Lは、0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることがさらに好ましい。上限は特に規定されないが、1にすることは実製造上困難であり、0.95が適切である。HLHとH2Lの質量比(HLH/H2L)が上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
なお、本発明においてHLHは、1位と3位とに炭素数16以上の飽和脂肪酸残基が結合し、2位にリノール酸残基が結合しているトリアシルグリセロールを意味する。
本発明の油脂組成物の調製に使用する油脂は、上記(a)、(b)、(c)及び(d)の条件を満たせば、特に制限されることなく、通常の食用油脂(大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、胡麻油、綿実油、米油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、乳脂や、これらの油脂の混合油、これらの油脂又は混合油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)等)を用いることができる。
本発明の油脂組成物の調製に使用する油脂の好ましい例としては、H2L含有油脂と非ラウリン系油脂を分別処理した低融点部(以下、HX2含有油脂と略する場合がある)とを含む混合油脂が挙げられる。
上記H2L含有油脂は、油脂組成物の油脂中に10〜70質量%含有されることが好ましく、15〜60質量%含有されることがより好ましく、20〜50質量%含有されることがさらに好ましい。また、上記非ラウリン系油脂を分別処理した低融点部は、油脂組成物の油脂中に10〜70質量%含有されることが好ましく、20〜65質量%含有されることがより好ましく、30〜60質量%含有されることがさらに好ましい。
本発明の油脂組成物に使用する上記H2L含有油脂は、H2L含量が10質量%以上であり、HO2含量が25質量%未満である油脂であり、より具体的には、以下に説明する油脂A、油脂B及び油脂Cが挙げられる。H2L含有油脂は、油脂A、油脂B及び油脂Cから選ばれる1種以上であることが好ましい。
本発明の油脂組成物は油脂Aを含有することが好ましい。本発明において油脂Aとは、パーム系油脂と全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂とを含む混合油脂をエステル交換することにより得られる油脂のことである。
ここで、パーム系油脂とは、パーム油自体や、パーム油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)のことである。パーム系油脂の具体例としては、パーム油、パームオレイン、パームミッドフラクション(PMF)、パームステアリン等が挙げられ、特に、PMFが好ましい。また、全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂としては、より具体的には、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、コーン油、綿実油、米油等が挙げられ、特に、全構成脂肪酸中にリノール酸を60質量%以上含有するサフラワー油、ヒマワリ油から選ばれる1種以上であることが好ましい。
本発明で用いる油脂Aは、エステル交換の原料油として、パーム系油脂と全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂との混合油を90質量%以上含有することが好ましく、該混合油の混合比(質量比)は、好ましくは30:70〜70:30であり、より好ましくは40:60〜60:40である。
本発明で用いる油脂Aを調製するためのエステル交換反応としては、特に制限はなく、位置選択性の低いエステル交換反応である非選択的エステル交換(ランダムエステル交換)、位置選択性の高いエステル交換反応である選択的エステル交換(位置特異的エステル交換)のどちらでもよいが、1,3位選択性のあるエステル交換であることが好ましい。また、本発明で用いる油脂Aを調製するためのエステル交換の方法としては、特に制限はなく、化学的エステル交換、酵素的エステル交換のどちらの方法でもよいが、酵素的エステル交換であることが好ましい。
化学的エステル交換は、触媒としてナトリウムメチラート等の化学触媒を用いて行われるものであり、反応は位置選択性の低い非選択的エステル交換となる。化学的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、水洗にて触媒を洗い流した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換は、触媒としてリパーゼ製剤を用いて行われるものであり、リパーゼ製剤の選択により、1,3位選択性のあるエステル交換が可能である。酵素的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂にリパーゼ製剤を対油脂0.01〜5質量%添加した後、30〜70℃で、1〜40時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過によりリパーゼ製剤を除去した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
本発明の油脂組成物は油脂Bを含有することが好ましい。本発明において油脂Bとは、全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂と炭素数16以上の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルとをエステル交換することにより得られる油脂のことである。
ここで、全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂は、上記油脂Aの原料油脂と同様であり、特に、全構成脂肪酸中にリノール酸を60質量%以上含有するサフラワー油、ヒマワリ油から選ばれる1種以上であることが好ましい。炭素数16以上の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルは、より具体的には、パルミチン酸もしくはステアリン酸のエチルエステルであることが好ましい。
本発明で用いる油脂Bは、エステル交換の原料として、全構成脂肪酸中にリノール酸を40質量%以上含有する油脂と炭素数16以上の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルとの質量比で好ましくは30:70〜70:30、より好ましくは40:60〜60:40の混合物を使用することが好ましい。
本発明で用いる油脂Bを調製するためのエステル交換反応としては、特に制限はなく、油脂Aの調製と同様の方法を用いることができる。特に、リパーゼ製剤を使用した1,3位置選択性のある酵素的エステル交換であることが好ましい。酵素的エステル交換は、油脂Aの調製と同様に行うことができ、エステル交換反応終了後、ろ過によりリパーゼ製剤を除去した後、蒸留により未反応の炭素数16以上の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルを除去し、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
本発明で用いる油脂Bは、H2L含量が25質量%以上であることが好ましい。
本発明の油脂組成物は油脂Cを含有することが好ましい。本発明において油脂Cとは、綿実油のステアリン部のことである。
ここで、綿実油のステアリン部とは、一般的には、綿実油より綿実サラダ油を製造するためのウインタリング工程において晶析する固体脂部分であるが、綿実油を分別して得られる固体脂部分(ステアリン部)であれば、特にその分別方法に制限はない。
本発明で用いる油脂Cは、H2L含量が25質量%以上であることが好ましい。
本発明の油脂組成物に使用する上記非ラウリン系油脂を分別処理した低融点部(HX2含有油脂)とは、HX2を40質量%以上含有する油脂であり、より具体的な態様としては、ヨウ素価が62以上であって、パーム系油脂、パーム系油脂を原料として含有するエステル交換油から選ばれる1種以上からなる油脂を分別処理した低融点部、別の態様としては、StX2を50質量%以上含有する低融点部であることが好ましい。また、上記非ラウリン系油脂を分別処理した低融点部は、以下の(α)から(δ)の条件を満たすことが好ましい。
(α)H3含量が5質量%以下
(β)H2X含量が10〜40質量%
(γ)HX2含量が45〜75質量%
(δ)X3含量が5〜20質量%
上記非ラウリン系油脂を分別処理した低融点部(HX2含有油脂)としては、より具体的には、次に説明する油脂D、油脂E、油脂Fが挙げられる。HX2含有油脂は、油脂D、油脂E及び油脂Fから選ばれる1種以上であることが好ましい。
なお、本発明において非ラウリン系油脂とは、全構成脂肪酸中に炭素数16以上の脂肪酸を90質量%以上含有する油脂のことである。
本発明の油脂組成物は油脂Dを含有することが好ましい。本発明において油脂Dとは、パーム油もしくはパーム分別油あるいはそれらの混合油を分別したヨウ素価が62以上である低融点部である。上記ヨウ素価が62以上である低融点部は、パーム油を2回以上分別した低融点部(パームスーパーオレイン)であることが好ましい。分別方法としては、通常パーム系油脂の分別に用いられる、乾式分別、乳化分別(湿式分別)、溶剤分別等を適宜用いることができる。
本発明の油脂組成物は油脂Eを含有することが好ましい。本発明において油脂Eとは、原料としてパーム系油脂を40質量%以上含む非ラウリン系油脂のエステル交換油脂を単独で分別したヨウ素価が62以上である低融点部、あるいは該エステル交換油脂40〜90質量%とパーム系油脂10〜60質量%との混合油を分別したヨウ素価が62以上である低融点部である。分別方法としては、上記と同様の方法を適宜用いることができる。
本発明の油脂組成物は油脂Fを含有することが好ましい。本発明において油脂Fとは、StX2を50質量%以上含有する油脂である。ここで、Stはステアリン酸を示し、Xは炭素数16以上の不飽和脂肪酸を示し、StX2はStが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロールを示す。油脂Fの具体例としては、カカオ代用脂の原料油脂である、サル脂、シア脂、モーラー脂、マンゴー核油、アランブラッキア脂、ペンタデスマ脂等のStOSt(1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセロール)を30質量%含有する油脂を分別した低融点部が挙げられる。また、StOStを30質量%含有する油脂としては、既知の方法に基づいて、ハイオレイックヒマワリ油とステアリン酸エチルエステルの混合物を、1,3位選択性リパーゼ製剤を用いてエステル交換反応を行い、脂肪酸エチルエステルを蒸留により除去した油脂であってもよい。分別方法としては、上記と同様の方法を適宜用いることができる。油脂Fはまた、ヨウ素価が62以上であることが好ましい。
本発明の油脂組成物において、油脂組成物中の油脂は、さらにC40〜46を2〜25質量%含有すること(条件(j))が好ましい。油脂組成物中の油脂のC40〜46含量は、より好ましくは2〜20質量%であり、さらに好ましくは3〜18質量%であり、最も好ましくは4〜16質量%である。油脂中のC40〜46含量が上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた複合食品は、経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化と油性食品部分のブルームがさらに効果的に抑制されるので好ましい。
なお、本発明において、C40〜46とは、トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の総炭素数が40〜46であるトリアシルグリセロールを意味する。脂肪酸残基の総炭素数が40であるトリアシルグリセロールとしては、例えば、脂肪酸残基がラウリン酸(炭素数12)、ラウリン酸(炭素数12)、パルミチン酸(炭素数16)から構成されるトリアシルグリセロール等が挙げられる。脂肪酸残基の総炭素数が42であるトリアシルグリセロールとしては、例えば、脂肪酸残基がラウリン酸(炭素数12)、ミリスチン酸(炭素数14)、パルミチン酸(炭素数16)から構成されるトリアシルグリセロール等が挙げられる。脂肪酸残基の総炭素数が44であるトリアシルグリセロールとしては、例えば、脂肪酸残基がラウリン酸(炭素数12)、パルミチン酸(炭素数16)、パルミチン酸(炭素数16)から構成されるトリアシルグリセロール等が挙げられる。また、脂肪酸残基の総炭素数が46であるトリアシルグリセロールとしては、例えば、脂肪酸残基がラウリン酸(炭素数12)、パルミチン酸(炭素数16)、ステアリン酸(炭素数18)から構成されるトリアシルグリセロール等が挙げられる。
本発明の油脂組成物における、上記C40〜C46のトリアシルグリセロールの供給源としては、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油であることが好ましい。上記ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油としては、より具体的には、次に説明する油脂G、油脂Hが挙げられる。尚、本発明においてラウリン系油脂とは、全構成脂肪酸中にラウリン酸を30質量%以上(好ましくは40質量%以上)含有する油脂のことである。ラウリン系油脂の具体例としては、パーム核油、ヤシ油や、これらの混合油、これらの油脂又は混合油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)が挙げられる。また、本発明において非ラウリン系油脂とは、すでに説明したとおり、全構成脂肪酸中に炭素数16以上の脂肪酸を90質量%以上含有する油脂のことである。非ラウリン系油脂の具体例としては、大豆油、菜種油、綿実油、ヒマワリ油、紅花油、コーン油、パーム油や、これらの混合油、これらの油脂又は混合油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)が挙げられる。
本発明の油脂組成物は油脂Gを含有することが好ましい。本発明において油脂Gとは、全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を15質量%以下、炭素数12〜14の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、かつ、エステル交換することにより得られる油脂のことである。
本発明の油脂組成物中の油脂において、油脂Gの含量は、好ましくは4〜40質量%であり、より好ましくは4〜28質量%であり、さらに好ましくは7〜18質量%であり、最も好ましくは7〜16質量%である。
本発明で用いる油脂Gにおいて、全構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸含量は、15質量%以下であり、好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、最も好ましくは0〜2質量%である。
また、本発明で用いる油脂Gにおいて、全構成脂肪酸中の炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量は、20〜60質量%であり、好ましくは25〜40質量%であり、さらに好ましくは28〜35質量%であり、最も好ましくは28〜33質量%である。
また、本発明で用いる油脂Gにおいて、全構成脂肪酸中の炭素数炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量は、40〜80質量%であり、好ましくは46〜70質量%であり、さらに好ましくは52〜68質量%であり、最も好ましくは61〜68質量%である。
本発明で用いる油脂Gの好ましい例としては、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂であるパーム系油脂との混合油をエステル交換し、その後、ヨウ素価10以下となるまで水素添加(ヨウ素価2以下であることが好ましい)することで得られる油脂を例示することができる。また、ラウリン系油脂とパーム系油脂をヨウ素価10以下となるようにそれぞれ別々に水素添加(ヨウ素価2以下であることが好ましい)を行い、その後、これらの混合油をエステル交換することで得られる油脂を例示することができる。また、ヨウ素価10以下のラウリン系油脂とヨウ素価20以下のパーム系油脂との混合油をエステル交換することで得られる油脂を例示できる。本発明においてパーム系油脂とは、すでに説明したとおり、パーム油自体や、パーム油の加工油脂(エステル交換油、分別油、水素添加油等)のことである。パーム系油脂の具体例としては、パーム油、パームオレイン、パームミッドフラクション、パームステアリン等が挙げられる。
本発明で用いる油脂Gの原料油脂であるラウリン系油脂とパーム系油脂との組み合わせとしては、パーム核とパーム油、パーム核オレインとパームステアリン、パーム核ステアリンとハードステアリンが好ましい。
本発明で用いる油脂Gにおいて、ラウリン系油脂とパーム系油脂の混合比は、ラウリン系油脂:パーム系油脂の質量比で、好ましくは30:70〜70:30であり、より好ましくは40:60〜60:40である。
本発明で用いる油脂Gを調製するためのエステル交換反応としては、特に制限はなく、位置選択性の低いエステル交換反応である非選択的エステル交換(ランダムエステル交換)、位置選択性の高いエステル交換反応である選択的エステル交換(位置特異的エステル交換)のどちらでもよいが、非選択的エステル交換であることが好ましい。また、本発明で用いる油脂Gを調製するためのエステル交換の方法としては、特に制限はなく、化学的エステル交換、酵素的エステル交換のどちらの方法でもよいが、化学的エステル交換であることが好ましい。エステル交換の具体的方法は、すでに説明したとおりである。
また、本発明で用いる油脂Gを調製するための水素添加の方法としては、特に制限はなく、通常の方法により行うことができる。水素添加は、例えば、ニッケル触媒の下、水素圧0.02〜0.3Mpa、160〜200℃の条件にて行うことができる。
本発明の油脂組成物は油脂Hを含有することが好ましい。本発明において油脂Hとは、全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を25〜45質量%、炭素数12〜14の飽和脂肪酸を15〜35質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を25〜45質量%含有し、かつ、エステル交換することにより得られる油脂のことである。
本発明の油脂組成物中の油脂において、油脂Hの含量は、好ましくは0〜40質量%であり、より好ましくは5〜40質量%であり、更に好ましくは10〜30質量%であり、最も好ましくは15〜25質量%である。
本発明で用いる油脂Hにおいて、全構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸含量は、25〜45質量%であり、好ましくは28〜42質量%であり、更に好ましくは30〜40質量%であり、最も好ましくは32〜38質量%である。
また、本発明で用いる油脂Hにおいて、全構成脂肪酸中の炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量は、15〜35質量%であり、好ましくは18〜32質量%であり、更に好ましくは20〜30質量%であり、最も好ましくは22〜28質量%である。
また、本発明で用いる油脂Hにおいて、全構成脂肪酸中の炭素数炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量は、25〜45質量%であり、好ましくは28〜42質量%であり、更に好ましくは30〜40質量%であり、最も好ましくは32〜38質量%である。
本発明で用いる油脂Hの好ましい例としては、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油が挙げられる。本発明で用いる油脂Hの原料油脂であるラウリン系油脂とパーム系油脂との組み合わせとしては、パーム核油とパーム油、パーム核オレインとパーム油、パーム核オレインとパームステアリンが好ましい。
本発明で用いるラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油において、ラウリン系油脂とパーム系油脂の混合比は、ラウリン系油脂:パーム系油脂の質量比で、好ましくは30:70〜60:40であり、より好ましくは35:65〜50:50であり、最も好ましくは35:65〜45:55である。
本発明で用いる油脂Hを調製するためのエステル交換反応としては、特に制限はなく、非選択的エステル交換、選択的エステル交換のどちらでもよいが、非選択的エステル交換であることが好ましい。また、本発明で用いる油脂Hを調製するためのエステル交換の方法としては、特に制限はなく、化学的エステル交換、酵素的エステル交換のどちらの方法でもよいが、化学的エステル交換であることが好ましい。エステル交換の具体的方法は、すでに説明したとおりである。
本発明の油脂組成物は、油脂組成物中の油脂のSFC(固体脂含量)を10℃で15〜35%(より好ましくは20〜30%)、25℃で3〜18%(より好ましくは5〜15%)、40℃で0〜5%(より好ましくは0〜3%)に調整することが好ましい。油脂組成物中の油脂のSFCが上記範囲にあると、本発明の油脂組成物を使用したベーカリー食品は、ソフトで歯脆くさっくりした食感となり、好ましい。
本発明の油脂組成物は、トランス脂肪酸を実質的に含有しないことが好ましい。本発明の油脂組成物において、トランス脂肪酸含量は、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下であり、最も好ましくは1質量%以下である。本発明の油脂組成物は、トランス脂肪酸を多量含む部分水素添加油を使用せずとも製造することが可能であるため、トランス脂肪酸を実質的に含有しないものとすることができる。
なお、油脂中の各トリアシルグリセロール含量は、ガスクロマトグラフィー法により測定することができる(例えば、AOCS Ce5−86に準じて測定することができる)。トリアシルグリセロールの対称性は、例えばHXH/HHX比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準じた方法で測定し、この値とH2X含量を基に算出することができる。また、油脂中の各脂肪酸含量は、ガスクロマトグラフィー法により測定することができる(例えば、AOCS Ce1f−96に準じて測定することができる。)。また、油脂のSFCは、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)」に準じて測定することができる。また、油脂のヨウ素価は、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定することができる。
また、本発明において、全構成脂肪酸中の含量とは、油脂組成物に含まれる油脂を構成する脂肪酸全量に対する割合のことである。また、本発明において、SFCとは、油脂組成物に含まれる油脂のSFCのことである。
本発明の油脂組成物には、油脂以外の成分として、乳化剤を配合することができる。本発明の油脂組成物に用いる乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、レシチン(大豆レシチン、卵黄レシチン等)、リゾレシチン(大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン等)、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜等の合成乳化剤でない乳化剤が挙げられ、これらの2種以上を併用して用いることもできる。本発明の油脂組成物に用いる乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチンの1種又は2種以上を用いることが好ましい。特に、飽和脂肪酸が結合したジエステル型のソルビタン脂肪酸エステルを使用することが好ましい。本発明の油脂組成物において、乳化剤の含量は、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜3質量%であり、最も好ましくは0.1〜2質量%である。乳化剤を上記範囲配合すると、複合食品において経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化、油性食品部分のブルームをより効果的に抑制することができる。
本発明の油脂組成物には、油脂以外のその他の成分として、上記乳化剤の他に、通常ベーカリー食品に用いる油脂組成物に配合される成分を配合することができる。その他の成分としては、水、増粘安定剤、食塩、塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類、糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β−カロテン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物(カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤、小麦蛋白、大豆蛋白等の植物蛋白、卵、卵加工品、香料、全脂粉乳、脱脂粉乳、乳清蛋白等の乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
本発明の油脂組成物は可塑性を付与した可塑性油脂組成物であることが好ましい。本発明の可塑性を付与した油脂組成物としては、水相を有するマーガリン(油中水型乳化物)、ファットスプレッド(油中水型乳化物)や水相を有さないショートニングが挙げられるが、ショートニングであることが好ましい。油中水型乳化物とする場合は水分を、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは5〜15質量%とするのが適当である。
本発明の油脂組成物は、油脂を40質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがより好ましく、80質量%以上含有することが更に好ましく、90〜100質量%含有することが最も好ましい。
本発明の油脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知のベーカリー食品用油脂組成物の製造条件及び製造方法により製造することができる。
具体的には、配合する油溶成分を混合溶解することで製造することができる。また、可塑性を付与する場合は、配合する油溶成分を混合溶解したものを油相とし、必要により調製した水相を混合乳化した後、冷却し、結晶化させることで製造することができる。冷却、結晶化は、冷却可塑化させることが好ましい。冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、更に好ましくは−5℃/分以上である。この際、徐冷却より急冷却の方が好ましい。また、油相の調製後又は混合乳化後は、殺菌処理することが望ましい。殺菌方法としては、タンクでのバッチ式や、プレート型熱交換機、掻き取り式熱交換機を用いた連続式が挙げられる。
冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられる。また、冷却する機器としては、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組み合わせも挙げられる。
本発明の油脂組成物は、ベーカリー食品用、特にベーカリー食品の練り込み用または折り込み用として使用することができる。また、本発明の油脂組成物は、複合食品に用いるベーカリー食品用、特に油性食品との複合食品に用いるベーカリー食品の練り込み用または折り込み用として好適に使用することができる。
本発明の油脂組成物は、ベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた複合食品において、経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化、油性食品部分のブルーム及び軟化を抑制することができる。
本発明のベーカリー食品は、本発明の油脂組成物を用いて製造したことを特徴とする。例えば、本発明のベーカリー食品は、本発明の油脂組成物を含有するベーカリー生地を焼成することで得られる。ここでベーカリー生地は穀粉を主成分とし、本発明の油脂組成物を練り込んだものや、折り込んだものである。また、本発明のベーカリー食品は、ベーカリー焼成品に対して本発明の油脂組成物をコーティングすることでも得られる。
本発明において、穀粉とは、穀物を挽いて粉状にしたものであり、通常、ベーカリー生地に配合されるものであれば、特に制限なく使用することができる。穀粉の具体例としては、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉等)、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉等が挙げられる。
本発明のベーカリー食品において、本発明の油脂組成物の使用量はベーカリー食品の種類によって異なるため、特に制限されるものではないが、例えば、ベーカリー生地への練り込み用である場合、ベーカリー生地に配合される穀粉100質量部に対して、好ましくは0.5〜200質量部であり、より好ましくは2〜150質量部であり、最も好ましくは5〜100質量部である。また、ベーカリー焼成品へのコーティング用である場合、ベーカリー焼成品に対して、好ましくは0.5〜50質量部であり、より好ましくは1〜30質量%であり、最も好ましくは2〜20質量%である。
本発明のベーカリー食品には、本発明の油脂組成物、穀粉以外に、通常、ベーカリー食品に配合されるものであれば、特に制限なく配合することができる。また、これらの配合量も、通常、ベーカリー食品に配合される範囲で特に制限なく配合することができる。具体的には、水、糖、糖アルコール、卵、卵加工品、澱粉、食塩、可塑性油脂、乳化剤、乳化起泡剤(乳化油脂)、チーズ、生クリーム、合成クリーム、ヨーグルト、全脂粉乳、脱脂粉乳、牛乳、濃縮乳、合成乳、イースト、イーストフード、カカオマス、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、紅茶、抹茶、野菜類、果物類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、肉類、魚介類、豆類、きな粉、豆腐、豆乳、大豆粉、大豆蛋白、膨張剤、甘味料、調味料、香辛料、着色料、香料等が挙げられる。
本発明のベーカリー食品は、本発明の油脂組成物を用いること以外は、公知の製造条件及び製造方法により製造することができる。
本発明のベーカリー食品の具体例としては、ビスケット、クッキー、クラッカー、乾パン、プレッツェル、カットパン、ウェハース、サブレ、ラングドシャ、マカロン等の焼き菓子、バターケーキ類(パウンドケーキ、フルーツケーキ、マドレーヌ、バウムクーヘン、カステラ等)、スポンジケーキ類(ショートケーキ、ロールケーキ、トルテ、デコレーションケーキ、シフォンケーキ等)、シュー菓子、発酵菓子、パイ、ワッフル等の洋生菓子、菓子パン、フランスパン、シュトーレン、パネトーネ、ブリオッシュ、ドーナツ、デニッシュ、クロワッサン等のパンが挙げられる。本発明のベーカリー食品は、焼き菓子であることが好ましい。
本発明のベーカリー食品は、複合食品用のベーカリー食品として好適に使用することができる。
本発明のベーカリー食品は、油性食品と組み合わせた複合食品において、経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化、油性食品部分のブルームを抑制することができる。また、本発明のベーカリー食品は、食感が軽くソフトで良好なものである。
本発明の複合食品は、本発明のベーカリー食品と油性食品とを組み合わせたことを特徴とする。
本発明の複合食品は、本発明のベーカリー食品と油性食品とを接触させたものであれば、組み合わせ方法は特に制限されないが、組み合わせ方法としては、接着、被覆、挟む、注入、埋没、トッピング等が挙げられる。
本発明において油性食品とは、油脂が連続相をなす食品のことである。
本発明で用いる油性食品としては、チョコレート、グレーズ、クリーム(ホイップクリーム、サンドクリーム、バタークリーム等)、フィリング、ナッツ類等が挙げられる。本発明で用いる油性食品において、油脂の含量は、好ましくは20〜65質量%であり、より好ましくは20〜60質量%であり、最も好ましくは30〜45質量%である。本発明で用いる油性食品としては、チョコレートであることが好ましい。なお、本発明においてチョコレートとは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)のチョコレートに限定されるものではなく、カカオマス、ココアパウダー、ココアバター、食用油脂、糖類を主原料とし、必要により乳製品、香料等を加え、チョコレート製造の工程を経て製造されたもののことである(カカオマス、ココアパウダーを使用しないホワイトチョコレート、カラーチョコレートも包含する)。
本発明の複合食品としては、焼き菓子とチョコレートとを組み合わせた複合菓子であることが好ましい。
本発明の複合食品は、本発明のベーカリー食品を用いること以外は、公知の製造条件及び製造方法により製造することができる。
本発明の複合食品は、複合食品において経時的に発生するベーカリー食品部分の白色化、油性食品部分のブルームを抑制することができる。
次に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は、これらの実施例になんら制限されるものではない。
<測定方法>
以下に示す油脂組成物中の油脂の各脂肪酸含量、SFC、各トリアシルグリセロール含量、ヨウ素価の測定は以下の方法により測定した。
各脂肪酸含量は、ガスクロマトグラフィー法により測定した。
SFCは、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)」に準じて測定した。
各トリアシルグリセロール含量は、ガスクロマトグラフィー法により測定した。トリアシルグリセロールの対称性は、銀イオンカラムクロマトグラフィー法により測定した。
ヨウ素価は、社団法人日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
<油脂A−1の調製>
パームミッドフラクション(日清オイリオグループ株式会社製造品)60質量部とハイリノールサフラワー油(リノール酸含量74質量%、日清オイリオグループ株式会社製造品)40質量部とを混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を原料油脂に対して0.1質量部添加して、50℃で30時間攪拌、エステル交換反応させた。反応終了後、リパーゼ製剤をろ過することによって除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して油脂A−1(H3含量2.7質量%、H2X含量29.3質量%、H2L含量12.1質量%、HX2含量44.8質量%、HO2含量10.9質量%、X3含量20.1質量%)を得た。
<油脂A−2の調製>
パームミッドフラクション(日清オイリオグループ株式会社製造品)60質量部と米油(リノール酸含量40質量%、日清オイリオグループ株式会社製造品)40質量部とを混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を原料油脂に対して0.1質量部添加して、50℃で30時間攪拌、エステル交換反応させた。反応終了後、リパーゼ製剤をろ過することによって除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して油脂A−2(H3含量3.9質量%、H2X含量34.7質量%、H2L含量10.2質量%、HX2含量43.3質量%、HO2含量20.7質量%、X3含量15.3質量%)を得た。
<油脂a−1の調製>
パーム油(日清オイリオグループ株式会社製造品)65質量部と菜種油(リノール酸含量19質量%、日清オイリオグループ株式会社製造品)35質量部とを混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を原料油脂に対して0.1質量部添加して、50℃で30時間攪拌、エステル交換反応させた。反応終了後、リパーゼ製剤をろ過することによって除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して、油脂a−1(H3含量4.3質量%、H2X含量28.6質量%、H2L含量5.9質量%、HX2含量41.1質量%、HO2含量24.0質量%、X3含量20.7質量%)を得た。
<油脂B−1の調製>
ハイリノールサフラワー油(リノール酸含量74質量%、日清オイリオグループ株式会社製造品)40質量部に、ステアリン酸エチル60質量部を混合し、1,3位選択性リパーゼ製剤を0.3質量部添加して、50℃で18時間攪拌反応させた。ろ過処理によりリパーゼ製剤を除去し、得られた反応物を薄膜蒸留にかけ、反応物から脂肪酸エチルを除去して蒸留残渣(StLSt含量37.1質量%)を得た。得られた蒸留残渣を常法により脱色、脱臭処理して、油脂B−1(H3含量1.1質量%、H2X含量49.8質量%、H2L含量41.8質量%、HX2含量40.2質量%、HO2含量0.8質量%、X3含量8.8質量%)を得た。
<油脂C−1の調製>
綿実ステアリン(綿実油のステアリン部、日清オイリオグループ株式会社製造品、H3含量1.4質量%、H2X含量44.5質量%、H2L含量33.4質量%、HX2含量30.5質量%、HO2含量1.8質量%、X3含量23.3質量%)を油脂C−1とした。
<油脂D−1の調製>
パームスーパーオレイン(日清オイリオグループ株式会社製造品、ヨウ素価65.2、H3含量0.1質量%、H2X含量29.9質量%、H2L含量11.8質量%、HX2含量57.0質量%、HO2含量38.9質量%、X3含量8.4質量%)を油脂D−1とした。
<油脂G−1の調製>
パームステアリン(日清オイリオグループ株式会社製造品)50質量部とパーム核オレイン(日清オイリオグループ株式会社製造品)50質量部とを混合した混合油を、減圧下120℃に加熱することにより十分に乾燥させた後、対油0.1質量%のナトリウムメチラートを添加し、減圧下、110℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、ナトリウムメチラートを水洗除去し、脱色した後、ニッケル触媒を用いて160〜200℃にて水素添加を行い、ヨウ素価を2以下に調整した。ヨウ素価が2以下になったのを確認した後、温度を100℃以下に下げ、ニッケル触媒をろ過により除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭して、油脂G−1(炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量31.0質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量64.7質量%、不飽和脂肪酸含量1.4質量%、ヨウ素価0.1)を得た。
<油脂H−1の調製>
パーム核油(日清オイリオグループ株式会社製造品)40質量部とパーム油(日清オイリオグループ株式会社製造品)60質量部とを混合した混合油を、減圧下120℃に加熱することにより十分に乾燥させた後、対油0.2質量%のナトリウムメチラートを添加し、減圧下、110℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、ナトリウムメチラートを水洗除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して、油脂H−1(炭素数12〜14の飽和脂肪酸含量26.0質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量33.6質量%、不飽和脂肪酸含量37.6質量%、ヨウ素価39.0)を得た。
<その他の油脂>
(エステル交換油Iの調製)
パームオレイン(ヨウ素価56、日清オイリオグループ株式会社製造品)を、減圧下120℃に加熱することにより十分に乾燥させた後、対油0.1質量%のナトリウムメチラートを添加し、減圧下、110℃で0.5時間攪拌しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、ナトリウムメチラートを水洗除去し、常法の精製方法に従って、脱色、脱臭処理して、エステル交換油I(ヨウ素価56)を得た。
(パーム油)
パーム油(ヨウ素価52、日清オイリオグループ株式会社製造品)を使用した。
(パームミッドフラクション:PMF)
パームミッドフラクション(ヨウ素価45、日清オイリオグループ株式会社製造品)を使用した。
(菜種油)
菜種白絞油(日清オイリオグループ株式会社製造品)を使用した。
(パーム極度硬化油)
パーム極度硬化油(ヨウ素価2以下、横関油脂工業株式会社製造品)を使用した。
<クッキーの評価>
油脂として表1〜2に記載の実施例1〜4と比較例1〜4の各油脂配合を用いて、各油脂99.4質量部に対して以下の乳化剤1〜3の混合物を0.6質量部添加し、溶解混合した後、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、実施例1〜4と比較例1〜4の各油脂組成物(ショートニング)を得た。
(乳化剤)
乳化剤1:レシチン(商品名:レシチンDX、日清オイリオグループ株式会社製)
乳化剤2:グリセリン脂肪酸エステル(商品名:エマルジーP−100、理研ビタミン株式会社製)
乳化剤3:ソルビタン脂肪酸エステル(商品名:ポエムS−320YN、理研ビタミン株式会社製)
上記実施例1〜4と比較例1〜4の各油脂組成物を用いて表3の配合のクッキーを作製した。すなわち、軟らかくした油脂組成物(実施例1〜4と比較例1〜4の各油脂組成物)に、上白糖を加えて、すり合わせた。すり合わせたものに、全卵を数回に分けて加え、分離しないように混ぜ合わせた。混ぜ合わせたものに、篩った薄力粉を加えて混ぜ合わせることで、生地を調製した。生地を休ませた後、ローラーで厚さ3mmにのばして直径3cmの円型で型抜きし、オーブンにて、上火180℃、下火160℃で8分間焼成することで、各クッキーを得た。
得られた実施例1〜4と比較例1〜4の各油脂組成物を使用したクッキーについて、パネラー5名により、以下の基準に従って食感を総合的に評価した。食感の評価は、◎又は○の場合を良好であるとした。評価結果を表1〜2に示した。
<食感の評価基準>
◎ :さっくりと軽くソフトであり崩壊感に優れている
○ :さっくりと軽くソフトである。
△ :サクサク感はあるがソフト感に乏しい
× :サクサク感はあるが硬い
Figure 0005628366
Figure 0005628366
*;測定不能
Figure 0005628366
<複合菓子の評価>
油脂として表4〜5に記載の実施例5〜7と比較例5〜7の各油脂配合を用いて、各油脂99.4質量部に対して以下の乳化剤1〜3の混合物を0.6質量部添加し、溶解混合した後、オンレーターを用いて急冷可塑化することで、実施例5〜7と比較例5〜7の各油脂組成物(ショートニング)を得た。
(乳化剤)
乳化剤1:レシチン(商品名:レシチンDX、日清オイリオグループ株式会社製)
乳化剤2:グリセリン脂肪酸エステル(商品名:エマルジーP−100、理研ビタミン株式会社製)
乳化剤3:ソルビタン脂肪酸エステル(商品名:ポエムS−320YN、理研ビタミン株式会社製)
上記実施例5〜7と比較例5〜7の各油脂組成物を用いて表6の配合のビスケットを作製した。すなわち、小麦粉、上白糖、全脂粉乳、食塩を混合し、さらに各油脂組成物を加えてすり合わせた。すり合わせたものに、重曹、炭酸アンモニウムを溶かした水を加え、粉気がなくなるまで混ぜ合わせることで生地を調製した。生地を休ませた後、ローラーで厚さ3mmにのばして直径3cmの円型で型抜きし、オーブンにて、上火170℃、下火150℃で15分間焼成することで、実施例5〜7と比較例5〜7の各油脂組成物を使用したビスケットを得た。実施例5〜7のビスケットは、さっくりと軽くソフトであり、崩壊感に優れた食感であった。
得られた各ビスケットを板状に成形したチョコレートの上に置き、ビスケットの底面とチョコレートとを接着させることで、実施例5〜7と比較例5〜7の複合菓子を得た。得られた複合菓子は、18℃8時間と32℃4時間を1サイクルとしたサイクル保存試験を40サイクル行った。保存終了後の複合菓子におけるビスケットの白色化及びチョコレートのブルームを、目視にて以下の基準により評価した。白色化及びブルームの評価は、◎又は○の場合を良好であるとした。評価結果を表4〜5に示した。
また、チョコレートは油脂含量38.3質量%のミルクチョコレート(配合:カカオマス14.8質量%、ココアバター24.13質量%、砂糖39.24質量%、全脂粉乳21.24質量%、レシチン0.5質量%、バニラ(粉体)0.1質量% 形状:縦36.5mm、横38mm、厚さ3mmに成形したもの)を使用した。
<白色化の評価基準>
◎ :白色化なし
○ :白色化はないが表面にやや色ムラあり
△ :一部白色化
× :白色化あり
<ブルームの評価基準>
◎ :ブルームなし
○ :ブルームはないがやや艶がない
△ :一部ブルームあり
× :ブルームあり
Figure 0005628366
Figure 0005628366
Figure 0005628366

Claims (13)

  1. 油脂組成物中の油脂が、以下の(a)、(b)、(c)(d)及び(g)の条件を満たす油脂組成物。
    (a)前記油脂組成物中の油脂のH2Xの含量が15〜45質量%であり、
    (b)前記油脂組成物中の油脂のHX2の含量が30〜60質量%であり、
    (c)前記油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(H2X/HX2)が0.3
    〜1であり、
    (d)前記油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(HO2/HX2)が0.6
    3以下であり、かつ、
    (g)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Xの、HXHとH2Xの質量比(HXH
    /H2X)が0.4以上である。
    ただし、上記の(a)、(b)、(c)(d)及び(g)の条件において、H、X、O、H2X、HX2HO2及びHXHはそれぞれ以下のものを示す。
    H:炭素数16以上の飽和脂肪酸
    X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
    O:オレイン酸
    H2X:Hが2分子、Xが1分子結合しているトリアシルグリセロール
    HX2:Hが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール
    HO2:Hが1分子、Oが2分子結合しているトリアシルグリセロール
    HXH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にXが結合しているトリアシ
    ルグリセロール
  2. 油脂組成物中の油脂が、以下の(a)、(b)、(c)(d)及び(j)の条件を満たす油脂組成物。
    (a)前記油脂組成物中の油脂のH2Xの含量が15〜45質量%であり、
    (b)前記油脂組成物中の油脂のHX2の含量が30〜60質量%であり、
    (c)前記油脂組成物中の油脂のH2XとHX2の質量比(H2X/HX2)が0.3
    〜1であり、
    (d)前記油脂組成物中の油脂のHO2とHX2の質量比(HO2/HX2)が0.6
    3以下であり、かつ、
    (j)前記油脂組成物中の油脂のC40〜46含量が2〜25質量%である。
    ただし、上記の(a)、(b)、(c)(d)及び(j)の条件において、H、X、O、H2X、HX2HO2及びC40〜46はそれぞれ以下のものを示す。
    H:炭素数16以上の飽和脂肪酸
    X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
    O:オレイン酸
    H2X:Hが2分子、Xが1分子結合しているトリアシルグリセロール
    HX2:Hが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール
    HO2:Hが1分子、Oが2分子結合しているトリアシルグリセロール
    C40〜46:トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の総炭素数が40〜46
    であるトリアシルグリセロール
  3. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(e)及び(f)を満たす請求項1又は2に記載の油脂組成物。
    (e)前記油脂組成物中の油脂のH3含量が1〜15質量%であり、かつ、
    (f)前記油脂組成物中の油脂のX3含量が2〜40質量%である。
    ただし、上記の(e)及び(f)の条件において、H3及びX3はそれぞれ以下のもの
    を示す。
    H3:Hが3分子結合しているトリアシルグリセロール
    X3:Xが3分子結合しているトリアシルグリセロール
  4. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(g)を満たす請求項に記載の油脂組成物。
    (g)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Xの、HXHとH2Xの質量比(HXH
    /H2X)が0.4以上である。
    ただし、上記(g)の条件において、HXHは以下のものを示す。
    HXH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にXが結合しているトリアシ
    ルグリセロール
  5. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(h)を満たす請求項1〜の何れか1項に記
    載の油脂組成物。
    (h)前記油脂組成物中の油脂のH2LとH2Xの質量比(H2L/H2X)が0.4
    以上である。
    ただし、上記(h)の条件において、L及びH2Lは以下のものを示す。
    L:リノール酸
    H2L:Hが2分子、Lが1分子結合しているトリアシルグリセロール
  6. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の条件(i)を満たす請求項に記載の油脂組成物。
    (i)前記油脂組成物中の油脂に含まれるH2Lの、HLHとH2Lの質量比(HLH
    /H2L)が0.4以上である。
    ただし、上記(i)の条件において、HLHは以下のものを示す。
    HLH:グリセロールの1位と3位とにHが結合し、2位にLが結合しているトリアシ
    ルグリセロール
  7. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の油脂A、油脂B及び油脂Cから選ばれる1種以上か
    らなる油脂を10〜70質量%含有する請求項1〜の何れか1項に記載の油脂組成物。
    油脂A:パーム系油脂と全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂と
    を含む混合油脂をエステル交換することにより得られる油脂
    油脂B:全構成脂肪酸中にリノール酸を35質量%以上含有する油脂と炭素数16以上
    の飽和脂肪酸(H)もしくはその低級アルキルエステルとをエステル交換することにより
    得られる油脂
    油脂C:綿実油のステアリン部
  8. 前記油脂組成物中の油脂が、ヨウ素価が62以上であって、
    パーム系油脂、パーム系油脂を原料として含有するエステル交換油から選ばれる1種以上
    からなる油脂を分別処理した低融点部、
    StX2を50質量%以上含有する低融点部、
    から選ばれる1種以上である油脂を10〜70質量%含有する請求項1〜の何れか1項
    に記載の油脂組成物。
    ただし、St、X及びStX2は以下のものを示す。
    St:ステアリン酸
    X:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
    StX2:Stが1分子、Xが2分子結合しているトリアシルグリセロール
  9. 前記油脂組成物中の油脂が、さらに以下の条件(j)を満たす請求項1、3〜8の何れか1項に記載の油脂組成物。
    (j)前記油脂組成物中の油脂のC40〜46含量が2〜25質量%である。
    ただし、上記(j)の条件において、C40〜46は以下のものを示す。
    C40〜46:トリアシルグリセロールを構成する脂肪酸残基の総炭素数が40〜46
    であるトリアシルグリセロール
  10. 前記油脂組成物中の油脂が、以下の油脂G、油脂Hから選ばれる1種以上からなる油脂
    を4〜40質量%含有する請求項2又は9に記載の油脂組成物。
    油脂G:全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を15質量%以下、炭素数12〜14の飽和脂
    肪酸を20〜60質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、か
    つ、エステル交換することにより得られる油脂
    油脂H:全構成脂肪酸中に不飽和脂肪酸を25〜45質量%、炭素数12〜14の飽和
    脂肪酸を15〜35質量%、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を25〜45質量%含有し、
    かつ、エステル交換することにより得られる油脂
  11. ベーカリー生地への練り込み用または折り込み用である請求項1〜10の何れか1項に記載の油脂組成物。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の油脂組成物を用いて製造したベーカリー食品。
  13. 請求項12に記載のベーカリー食品と油性食品とを組み合わせた複合食品。
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