JPH11510396A - 食用植物性脂肪組成物 - Google Patents

食用植物性脂肪組成物

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Abstract

(57)【要約】 食用植物性脂肪組成物であって、水素添加された脂肪を含まず、15乃至45%のステアリン酸、少なくとも15%のパルミチン酸、及び45乃至85%の不飽和C18脂肪酸残基を、16以上の炭素原子を有する酸の合計量が少なくとも95%となるように含み、脂肪組成物のグリセリドの2位は5乃至45%の飽和脂肪酸残基及び95%乃至55%の不飽和脂肪酸残基を含む、食用植物性脂肪組成物を提供する。この組成物は、エステル交換を使用して製造され得る。脂肪組成物は、20乃至30℃において上昇された固体脂含量を有する。本発明の脂肪組成物は、例えば、マーガリン及びスプレッドのような可塑的な食用脂肪製品を製造するのに使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 食用植物性脂肪組成物 本発明は、例えばスプレッド製品に適する食用脂肪組成物に関する。 栄養上の観点から、植物性脂肪は動物性脂肪よりも好まれているが、これらの 植物性脂肪をさらに加工しない場合、高品質のスプレッドを製造するために十分 な固体ではない。水素添加は、植物油の融点を上昇させる典型的な方法である。 現代の栄養上の見識によると、化学的な処理、特に水素添加に付されていない食 用植物性脂肪組成物であって、適切なコンシステンシーを有するものが必要とさ れている。 本発明は、固体脂含量が増大され、しかも水素添加に付されていない食用植物 性脂肪組成物を扱う。 本発明は、又、このような脂肪組成物を調製する方法、及び少なくとも脂肪相 を含み、脂肪相が食用植物性脂肪組成物のような脂肪組成物を含む可塑的な食用 脂肪製品にも関する。 欧州特許第369,519号より、15乃至45%のステアリン酸残基含量、 15%未満のパルミチン酸脂肪含量、及び45乃至85%の不飽和C18酸残基 を有し、16以上の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸残基の総量が少なくとも95 %である脂肪組成物が公知である。明細書は、この種の脂肪組成物(例えば、高 ステアリン酸残基を含有する種類の大豆油中に見受けられる)が、そのままで、 修飾することなく、スプレッドの脂肪相を構成する脂肪として使用され得ること を開示している。このようなスプレッドの利点は、ほとんど加工していので、健 康上の観点からほとんど完璧であると考えられる脂肪酸分布を合わせ持つことで ある。多くの消費者は、より天然に近いと認識するため、このような製品を高く 評価する。 しかし、これらの脂肪組成物を研究したところ、固体脂含量が雰囲気温度にお いて比較的低く、そのため、多くの潜在的な用途にはあまり適さないことが問題 であると考えられた。 本願発明者らは、5乃至45%の飽和脂肪酸残基及び95乃至55%の不飽和 脂肪酸残基が、脂肪組成物のトリグリセリドの2位に位置する、上記の種類の脂 肪組成物を発見した。20乃至30℃の温度範囲における固体脂含量(N20−N30 )が、欧州特許第369,519号の脂肪に比べて増大していることを示すと いう効果がある。このような脂肪組成物で製造される、例えば、スプレッドのよ うな可塑性脂肪製品は、前記温度範囲の実質的大部分にわたって改良された固さ を示す。これらは、従来の方法を使用して容易に製造され得る。 従って、本発明は、水素添加された脂肪を含まない食用植物性脂肪組成物を提 供し、この組成物は、 −15乃至45%のステアリン酸残基含量、 −15%未満のパルミチン酸残基含量、及び −45乃至85%の不飽和C18脂肪酸残基含量を有し、 −16以上の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸残基の合計量は、少なくとも95 %より多く、 −(HOH+HHO)の(HLH+HHL)に対するトリグリセリドの比は、 1.0未満であり、 脂肪組成物のトリグリセリドの2位に結合している、5乃至45%の脂肪酸残 基は飽和しており、95乃至55%は飽和していないことを特徴としている。H は、C18、C20、C22、又はC24の飽和脂肪酸のいずれかを意味し、O はオレイン酸残基を意味し、及びLはリノール酸残基を意味する。 本発明は、さらに本発明の脂肪組成物を調製する方法を提供し、以下の工程、 すなわち、 A.少なくとも15%のステアリン酸残基含量、少なくとも15%のパルミチン 酸残基含量及び少なくとも30%の不飽和C18酸残基含量を有する水素添加さ れていない植物性脂肪を、グリセリドの3つの全ての位置を含むエステル交換に 付し、エステル交換された脂肪を得、及び、 B.任意に10乃至100%のエステル交換された脂肪を90%までの水素添加 及びエステル交換のいすれにも付されていない植物性脂肪とブレンドする、工程 を含む。 本明細書において、エステル交換(ester interchange)は、エステル交換(i nteresterification)としても記載される。 水素添加は、植物資源に由来する食用脂肪に由来する本発明の脂肪組成物を製 造する方法の一部ではない。 本発明の脂肪組成物の全体の脂肪酸残基分布は、 −15乃至40%のステアリン酸残基 −15%未満のパルミチン酸残基 −45乃至85%の不飽和C18酸残基 −少なくとも95%の、16以上の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸残基 −2位に5乃至45%の飽和脂肪酸残基及び95乃至55%の不飽和脂肪酸残基 を有し、 −(HOH+HHO)の(HLH+HHL)に対するトリグリセリドの比が1. 0未満である、 ことを含む。 本発明は、少なくとも脂肪相を含み、脂肪相が本発明の脂肪組成物を含む、可 塑性食用脂肪製品を提供する。脂肪組成物及びその製造方法の好ましい態様は、 請求の範囲に示す。 上記の欧州特許第369,519号に開示されている、高含量のステアリン酸 残基を含む種々の大豆油は、トリグリセリドの2位に飽和脂肪酸残基を2.4重 量%のみ有する。本願発明者らは、この含量が上昇する場合、20乃至30℃の 温度範囲において脂肪組成物の固体脂含量が上昇し、本発明の脂肪組成物で製造 した製品の固さが増大することを発見した。 本発明の好ましい態様によると、このような脂肪組成物は、適する全体の脂肪 酸分布を有する出発物質の一部又は全部を、トリグリセリドの3つの全ての位置 を含むエステル交換に付すことによって得られ得る。好ましくは、エステル交換 は、ランダムエステル交換であり、すなわち、3つのトリグリセリドの位置の全 てにわたって脂肪酸がランダムに分布する。このようなエステル交換は、化学的 又は酵素的エステル交換法によってなされる。好ましくは、酵素は、実質的にト リグリセリドの3つの全ての位置に等しい活性を有する。適する酵素は、カンジ ダ・ルゴサ(Candida rugosa)(Biochem.Biophys.Acta 231:15(1971)を参 照のこと)、コリネバクテリウム アクネス(Corynebacterium acnes)(Bioch em.Biophys.Acta 242:381(1971)を参照のこと)、スタフィロコッカス・ア ウレウス(Staphylococcus aureus)(Lipids 9:158(1974)を参照のこと)、 カンジダ リポリチカ(Candida lipolytica)及びプセウドモナス フルオレセ ンス(Pseudomonas fluorescens)に由来する酵素の群から選択される。 この方法において、全体の脂肪酸分布を変化させずに、得られる脂肪組成物の 雰囲気温度における硬度は、改良される。 エステル交換に付される脂肪組成物の割合が高いほど、20乃至30℃の温度 範囲における固体脂肪は増大する。2位の飽和脂肪酸残基の量が高くなると、特 に35%を越えると、その結果上記の温度より高い体温度において大量に固体が 融解し、その結果、組成物の感覚器特性は不利に影響される。通常、エステル交 換に付された脂肪は、脂肪組成物がグリセリドの2位に35%未満の飽和脂肪酸 残基を有するように、他の植物性非水素添加脂肪と混合される。 代わりに、すでに比較的大量の飽和脂肪酸残基を有する脂肪には、所望の溶融 挙動を得るために組成物の比較的小部分のみをエステル交換に付せば十分である 。従って、本発明の方法においては、10乃至100%、好ましくは15乃至9 0%、特に20乃至70%の、脂肪組成物を構成する脂肪がエステル交換に付さ れる。得られる脂肪組成物のグリセリドの2位の飽和脂肪酸残基の量は、5乃至 45%、好ましくは5乃至40%、より好ましくは7乃至35%、及び10乃至 30%が特に好ましい。2位の脂肪酸残基の残部は、不飽和脂肪酸残基からなる 。 米国特許第3,748,348号には、方向付けられたエステル交換が記載さ れており、温度は必ずしも全ての脂肪が十分に液状ではない程度に低い温度であ る。この米国特許第3,748,348号の実施例のほとんどにおいて、33. 3℃における固体脂係数(SFI)は、0℃におけるSFIの約半分の値のまま であり、これより高い場合でさえある。脂肪組成物は、非常に平坦なSFIライ ンを示し、従って、用途が制限される。このような低温においては、エステル交 換工程は非常に遅くなり、通常多くの日数がかかるため、時間がかかり、従って 非常に費用がかかる。本発明のエステル交換は、好ましくは脂肪が実質的に十分 に液状であ る温度において実施される。 特定の実施態様に従うと、エステル交換は、1,3−特異的酵素を使用して以 下の工程、すなわち、 A1 十分な水の存在の下、脂肪を酵素的なエステル交換に付して、部分的なグ リセリドを形成し、アシルの転位を生じ、 A2 部分的なグリセリドを再エステル化し、エステル交換された脂肪を得る、 という工程を含み、成し遂げられる。 工程A1においては、1,3−特異的酵素、特にリパーゼでの酵素的エステル 交換の間に存在する水の量は、比較的高い。結果として、部分的なグリセリド、 特に1,2−及び2,3−ジグリセリド及び2−モノグリセリドが形成される。 残部の脂肪酸残基は、グリセロール部分の全ての3つの位置にわたって分布して いる。例えば、十分な水の存在下において、UUS(S=飽和、U=不飽和)ト リグリセリドは2位にUを有し、末端部位に飽和脂肪酸を有するUSジグリセリ ドへ変換される。アシル転位は、このジグリセリドを変換し得、1,3−ジグリ セリド中間体(U−S)を経て2位にSを有するUS−ジグリセリドへ変換する 可能性もある。 工程A2は、好ましくは反応媒体である水の含量を減少することによって、部 分的なトリグリセリドを再エステル化することを含む。モノ−及びジグリセリド は、ジグリセリド、及び、主にトリグリセリドへ変換される。工程A1及びA2 において存在する水の適量は、反応媒体中の部分的なグリセリドの増加及びそれ に続く減少を、例えば、炭素数分析法によってモニタリングすることによって、 容易に測定することが可能である。適する1,3−特異的酵素は、リゾプス・デ レマール(Rhizopus delemar)、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)、アスペ ルギルス・ニガー(Aspergillus niger)及びムロール・ジャバニクス(Muror j avanicus)リパーゼに由来する群から選択され得る。 エステル交換に付される脂肪は、好ましくは本発明の脂肪組成物の規定された 特性にすでに合致する全体の脂肪酸残基分布を有し、より好ましくは、実際に、 本発明の脂肪組成物の好ましい特性を有することである。その場合最も好ましい 結果が得られる。 本発明の方法で得られる脂肪組成物は、主にトリグリセリドから成る。例えば 、ジグリセリドのような、少量の他のグリセリド、及び、例えばトコフェロール のようなグリセリドでない物質も又存在し得る。好ましくは、トリグリセリドは 、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の脂肪組成物を構成する。 本発明において脂肪分別の実施は、必要ではない。加工を最小限にするために 、水素添加は全く使用しないし、分別は好ましくは行わない。ステアリン酸又は その短鎖誘導体を含む反応は、受容されず、本発明の脂肪組成物を得るためには 必要でない。ステアリン酸部分は、水素添加だけでなく、加水分解を含む化学的 な加工を用いると必ず生じるため、遊離ステアリン酸又はステアリン酸及び短鎖 アルコールのエステルの使用は避けられる。ステアリン酸誘導体(短鎖エステル 又はエーテル)の製造は、さらなる化学的加工を含む。 脂肪組成物は、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは80乃至100 %、特に85乃至95%の、鎖中に18の炭素原子を有する脂肪酸残基を含む。 組成物は植物性であり、水素添加されていないため、これらのC18脂肪酸残基 は、本質的にステアリン酸、オレイン酸(シス−モノ不飽和)、リノール酸(全 てシスポリ不飽和)及びリノレン酸(全てシスポリ不飽和)からなる。栄養上の 観点から、これらは最も好ましい脂肪酸である。最善の栄養バランスから、組成 物は、45乃至85%、好ましくは50乃至85%、より好ましくは55乃至8 0%、及び特に60乃至75%の不飽和C18脂肪酸残基を含むべきである。好 ましくは、少なくとも15%、より好ましくは15乃至80%、特に20乃至5 0%のこれらの不飽和C18脂肪酸残基は、ポリ不飽和脂肪酸残基からなる。 脂肪組成物は、好ましくは、(HOH+HHO)の(HLH+HHL)トリグ リセリドに対する比が0.85より低い。 C18脂肪酸残基のほかに、組成物は飽和C16パルミチン酸残基を含み得る 。このような酸は、栄養上の観点からは望ましくないが、実際にはこれらが少量 存在することは容易には避けられない。しかし、少量のパルミチン酸は、脂肪組 成物のよりよい加工性に寄与し、得られる製品の特性にも寄与し得る。従って、 脂肪組成物は、好ましくは0乃至12%、より望ましくは0乃至10%、特に1 乃至8%のパルミチン酸残基を含む。 ステアリン酸残基含量は好ましくは15乃至35%、より好ましくは18乃至 30%である。好ましいステアリン酸残基は、脂肪組成物の飽和脂肪酸残基の少 なくとも50%、好ましくは75乃至100%を構成する。これらの酸とは別に 、少量の他の脂肪酸、例えば、パルミトール酸及びC20又はC22脂肪酸が存 在し得る。 パルミチン酸及びC18酸以外の脂肪酸残基の量は、好ましくは15%未満、 より好ましくは0乃至10%、特に0乃至5%である。特に、鎖中に14以下の 炭素原子を有する脂肪酸残基は実質的に存在せず、例えば、1%未満であること が望ましい。 特に、適する出発油は、大豆油、亜麻仁油、菜種油、ヒマワリ油、コーン油、 綿実油、米糠油、及びこれらの油の混合物のような、高ステアリン酸残基を含有 する種類である。従来のこのような油は、10℃付近及び5℃へ低下しても実質 的に液体であるが、現在では、高含量のステアリン酸残基を有するこれらの油の 種類が、入手可能になっている。後者の油は約20%のステアリン酸及び65乃 至70%の不飽和C18酸を含むものもある。これらは、トリグリセリドの2位 に1.5%のみ、又は1.0%の少量の不飽和酸しか含まない。 本発明は、前記新規な油の種類の有用性を増大するのに特に有利である。すで に30%のステアリン酸残基を含んでいるような油は、トリグリセリドの2位に 飽和脂肪酸残基を置換することによってさらに硬化され得る。用途によっては、 このような油は、例えば、通常の低エルカ酸菜種油のような、従来製品の液状の 油を十分量脂肪組成物へ組み込むことができるほどに、硬化され得る。 通常のパーム油は好ましくは本発明の組成物に使用しないが、高ステアリン酸 を含有する製品のパーム油は使用され得る。好ましくは脂肪組成物を構成する脂 肪は、高ステアリン酸残基を含む種々の植物性油及び二つ以上のこのような種々 の高ステアリン油の混合物に由来する。 他の好ましい実施態様に従うと、脂肪組成物を構成する脂肪は、一つの種類の 植物、例えば、大豆のみ、又はヒマワリのみ、又は菜種のみに由来する。本発明 の脂肪組成物は、このような「一つの油」に由来する脂肪の脂肪組成物を含み得 るが、しかし、好ましくはこのような種類の植物の従来の液状油を含まない。 与えられた温度での脂肪の固体含量は、Nt値によって示され、ここにおいて NはNMR測定(「総括」を参照のこと)によって測定された固体の百分率であ り、tは温度である。 本発明の脂肪組成物のN20は、好ましくは4乃至35、より好ましくは5乃至 30、及び10乃至25が特に好ましい。N35は好ましくは5未満であり、特に 0乃至3である。 本発明の脂肪組成物は、特に、スプレッド及びショートニングのような脂肪製 品を製造するのに適している。スプレッド及びショートニングのような脂肪製品 は可塑性であり、好ましくは連続する脂肪相を含む。このような脂肪相は、脂肪 の他に、例えば、乳化剤、着色剤、フレーバーなどのような他の物質をも含み得 る。脂肪相の脂肪は、本発明の脂肪組成物を含み、好ましくは少なくとも50% の量で、より好ましくは75乃至100%の量で存在する。最も好ましくは、脂 肪相の脂肪は本発明の脂肪組成物からなり、すなわち、本質的に本発明の脂肪組 成物以外の脂肪を含まない。 製品が水相を含む場合、それは好ましくは分散した水相である。これは、用途 によって、他の通常の成分、例えば、牛乳に由来する乳成分、保存剤、例えばゼ ラチン又は澱粉のような、水相を構造化又は増粘化するためのヒドロコロイドな どを含み得る。本発明の脂肪製品の脂肪相は、好ましくは脂肪製品の10乃至1 00%、より好ましくは30乃至85%、特に65乃至85%を構成し、もし残 部があるとすれば、好ましくは分散する水相からなる。 本明細書において、他に記載のない限り全ての部及び百分率は重量によるもの である。脂肪酸残基については、量は脂肪酸残基の総重量に関して表わされてい る。可塑的な脂肪製品は、例えば、Hoffmann著、The Chemistry and Technology of Edible Oils and Fats and their high Fat Products,Academic Press(ロ ンドン)(1989)に記載されているような標準的な方法で製造され得る。 本発明は、以下の実施例によって説明される。 総括 脂肪中の特定の種類のトリグリセリドの含量は、従来の方法、例えば、使用す る脂肪のトリグリセリド構造が比較的単純な場合は、脂肪に関する一般的知識を 用いて、炭素数分析と組み合わせるか、及び/又は、トリグリセリドの1,3位 に部分的な加水分解及び1,3ランダム分布仮定を使用する2位分析と組み合わ せて脂肪酸分析のためのGLCを使用して評価され得る。 適する方法は、例えば、欧州特許第78568号(FAME及び炭素数分析) 、JAOCS,68(5)(1991)、289頁乃至293頁(銀層HPLC )、F.D.Gunstoneら、The Lipid Handbook、第2版、(1994)、Chapman 及びHall、ロンドン、338頁乃至340頁(硝酸銀TLC)、及びA.O.C.S .Official Method、3乃至91章、1乃至4(2位分析)に記載されている。 N値は、Fette、Seifen Anstrichmittel,80、(1978)180頁乃至1 86頁に記載されているように、NMRによる方法で簡便に測定され得る。適す る方法は、脂肪を60℃へ加熱し、完全に融解させ、0℃において16時間保持 し、測定温度t、例えば20℃において30分間保持する。t℃において測定さ れた固体脂含量はNtによって示される。 炭素数分析は、欧州特許第78568号に記載されているように実施される。 脂肪の脂肪酸残基分布もまた、欧州特許第78568号に記載されているように 測定され得る。グリセリドの2位の脂肪酸残基の分析は、ColemanのJAOCS38 (1961)685頁乃至8頁に記載されているように行われる。 実施例1 以下の脂肪酸分布を有する高ステアリン酸大豆油を使用した。 パルミチン酸残基 8.2% ステアリン酸残基 21.6% オレイン酸残基 19.2% リノール酸残基 41.9% リノレン酸 5.0% その他 4.1% トリグリセリドの2位の脂肪酸の1.5%は飽和脂肪酸残基からなり、98.5 %が不飽和脂肪酸残基からなる。 油は、従来の条件下でエステル交換触媒としてナトリウムメチラートを使用し てランダムエステル交換に付した。得られた脂肪酸組成物の全体の脂肪酸分布は 、出発物質と同様であったが、交換後は、トリグリセリドの2位の脂肪酸の32 .9%が飽和脂肪酸であり、67.1%は不飽和脂肪酸である。得られる(HOH +HHO)の(HLH+HHL)に対するトリグリセリドの比は、0.46であ る。 得られた脂肪酸組成物及び出発物質の温度を関数とする固体脂含量(NT)を 、第I表に示す。 脂肪製品の脂肪相は、脂肪組成物及び(比較のために)出発物質の両方を0. 1%のモノグリセリド及び0.2%の大豆レシチンの両方とともに混合すること によって製造された。これらの脂肪相から、AAC配列を有する実験室規模のボ ーテーターラインを通過させることによって、ショートニングが製造された。製 品は、タブに充填され、5℃において3日間貯蔵された。3日後、出発物質から 製造された比較例の製品は、良好な歯触りを有さなかった。本発明の脂肪組成物 から調製された製品は、よいよい歯触りを有した。製品は、23℃において5時 間放置された。この時間に、比較例の製品は融解したが、本発明の製品は融解し なかった。 実施例2及び3 出発油は、実施例1の高ステアリン酸大豆油及び高ステアリン酸菜種油を含む 。後者の油は、以下の脂肪酸分布を有する。 パルミチン酸残基 3.4% ステアリン酸残基 29.7% オレイン酸残基 30.9% リノール酸残基 22.0% リノレン酸残基 4.0% アラキドン酸残基 6.1% ベヘン酸残基 1.8% その他 2.1% 菜種油の2位のトリグリセリドは、1.1%の飽和脂肪酸残基を含み、98.9 %の不飽和脂肪酸残基を含んだ。 高ステアリン(HS)菜種油は、実施例1に記載されたようにランダムエステ ル交換に付された。高ステアリン大豆油及び高ステアリン菜種油をブレンドした 。比較のために、このブレンドをエステル交換に付されていない高ステアリン( HS)菜種油を使用して製造した。ブレンドの割合を第II表に示す。 第III表は、三つの脂肪ブレンドの特性を示す。 上記の実施例2及び3の脂肪組成物は、減少された脂肪含量のタブ包装された マーガリン又はスプレッドを調製するのに適している。このような製品は数時間 25℃において貯蔵されても耐え得る。これに対し、比較例の脂肪ブレンドで調 製された製品は、25℃において急速に融解し得る。 実施例4 出発物質は、以下の脂肪酸分布を有する高ステアリン菜種油及び高ステアリン 大豆油である。 脂肪組成物は、高ステアリン酸大豆油50%を高ステアリン酸菜種油50%と ブレンドすることによって調製されたが、高ステアリン酸菜種油は予め実施例1 に記載された化学的なエステル交換に付された。比較例の脂肪ブレンドは、同様 に調製されるが、組み込まれた画分は、いずれもエステル交換に付されていない 。 両方のブレンドの全体の脂肪酸分布は不変のままであるのに対し、2位の脂肪 酸分布はかなり異なった。第一のブレンドは22.3%の、そして比較例のブレ ンドは2.0%のみの飽和脂肪酸残基を2位に含有するが、合計100%になる 残部は不飽和脂肪酸残基であった。 エステル交換された油を組み込んだ脂肪ブレンドのトリグリセリド(HOH+ HHO)及び(HLH+HHL)のトリグリセリドの比は、0.91に等しかっ た。 第IV表は、両方の脂肪相の固体脂肪量(NT)を示す。 第IV表から、エステル交換された高ステアリン菜種油を含むブレンドは、包装 マーガリン又はスプレッドのような製品を製造するのに非常に適していることが わかる。これは、比較例の脂肪ブレンドには当てはまらない。この脂肪ブレンド は、製品がより高い温度で十分に安定でなく、低温では非常に固い製品を生産し 得る。従って、このブレンドはマーガリン又はスプレッドの製造には適してない 。 実施例5 実施例4に記載のエステル交換された高ステアリン菜種油を30部、菜種油を 20部、及び高ステアリン大豆油を50部含む脂肪ブレンドを製造した。 後の2つの油は、以下の脂肪酸分布を有する。 ブレンドは、5.7%のパルミチン酸、23.5%のステアリン酸、及び70. 5%の不飽和C18脂肪酸を含んだ。比較例のブレンドは、同一の比で製造され たが、エステル交換されていない高ステアリン菜種油を使用した。第一の ブレンドは9.8%の、そして比較例のブレンドは1.7%のみの飽和脂肪酸を2 位に有し、合計100%とする残部は不飽和脂肪酸であった。 第一のブレンドの(HOH+HHO)の(HLH+HHL)に対する比は、0 .79に等しかった。第V表は固体脂量(NT)を示す。 第V表のデータから、比較例の脂肪ブレンドは、雰囲気温度で急速に融解して しまうため、マーガリン又はスプレッドの製造には適していないことがわかる。 30%のエステル交換された高ステアリン菜種油を含む脂肪相を使用して、以下 の組成を有する70%の脂肪スプレッドを製造する。 69.7部 エステル交換された高ステアリン菜種油を有する脂肪相 0.075部 モノグリセリド 0.075部 レシチン 0.15部 β−カロテン色素 28.9部 水 0.7部 ホエーパウダー 0.3部 塩 0.1部 保存剤 適量(p.m.) 乳酸でpH4.8に合わせる 加工する前に、全ての成分のプレミックスを50℃において保持し、次に従来 の実験室ボーテーターライン(A−C−C配列)において加工した。分散する水 相を有する脂肪の連続するスプレッドを得て、タブに充填した。さらなる加工条 件は、 4.5kg/時 処理量 9.0℃ タップ(tap)における温度 A1及びA2 600rpm C 100rpm 比較例の脂肪相についてこの方法を繰り返した。両方のスプレッドについて、 スティーブンス(Stevens)テクスチャー分析器を使用してスティーブンス値を 決定した。プローブヘッド(probe head)は直径4.4mmを有した。 5℃において一週間貯蔵した後、与えられた温度において得られたスティーブ ンス値(ST)は、S5=408、及びS20=67であり、3週間後ではS5=4 19、及びS20=68であった。 比較例の製品の低温におけるスティーブンス値は、同じ範囲であるにもかかわ らずより低いことがわかったが、より高い温度においても、比較例の製品に関し ては、著しく低いスティーブンス値が測定されており、比較例の製品は、雰囲気 温度における十分な安定性に欠けている。 両方の製品を25℃において一日さらした場合、違いがより明らかとなった。 本発明の製品はその構造(S25=51)を保持し、より低い温度で再度貯蔵した 後にテクスチャーを回復した(S10=275)。 これに対し、比較例の製品は、25℃において一日貯蔵する間に完全に融解し た。 本発明の製品の口腔感覚及び塗布性は、十分に要求を満たした。 実施例6 40部の高ステアリン菜種油を60部の高ステアリン大豆油と混合することに よって脂肪ブレンドを調製した。油は以下の脂肪酸特性を有した。 高ステアリン大豆油は、実施例1に記載されたように化学的に触媒されたエス テル交換に付された。 同様の方法で比較例のブレンドを調製したが、エステル交換されない高ステア リン大豆油を使用した。第一のブレンドは20.4%、比較例のブレンドは1.4 %のみの飽和脂肪酸残基を2位に有し、合計100%とする残部は不飽和脂肪酸 残基であった。 エステル交換された油を含む脂肪ブレンド中のトリグリセリド(HOH+HH O)と(HLH+HHL)のトリグリセリドの比は、0.71に等しかった。 第VI表は、二つの脂肪ブレンドの固体脂含量(NT)を示す。 表は、比較例の脂肪組成物が、十分なコンシステンシーを有するマーガリン又 はスプレッドの製造に適しないことを示す。実施例5の記載と同様の方法で、以 下の成分を使用してマーガリンが調製された。 79.75部 エステル交換された高ステアリン大豆油を有する脂肪相 0.05部 モノグリセリド 0.05部 レシチン 0.15部 β−カロテン色素 18.9部 水 0.7部 ホエーパウダー 0.3部 塩 0.1部 保存料 適量(p.m.) 乳酸でpH4.8に合わせる 成分を一緒にしてプレミックスにし、加工する前に、50℃において保持した 。加工のために、従来の実験室ボーテーターライン(A−C−C配列)を使用し 、分散する水相を有する脂肪の連続するマーガリンを得て、タブに充填した。さ らなる加工条件は次のようにした。 4.5kg/時 処理量 8.8℃ タップにおける温度 A1及びA2 600rpm C 100rpm 比較例の脂肪相についてもこの方法を繰り返した。両方の製品について、ステ ィーブンステクスチャー分析器を使用してスティーブンス値を決定した。プロー ブヘッド(probe head)は直径4.4mmを有した。 5℃において一週間貯蔵した後、与えられた温度において得られたスティーブ ンス値(ST)は、S5=356、及びS20=33であり、3週間後ではS5=3 60、及びS20=33であった。 比較例の製品の低温におけるスティーブンス値は、より低いことがわかったが 、より高い温度においても、比較例の製品に関しては、著しく低いスティーブン ス値が測定されており、比較例の製品は、雰囲気温度において十分な安定性に欠 けている。 両方の製品を25℃において一日さらした場合、違いがより明らかとなった。 本発明の製品はその構造(S25=33)を保持し、より低い温度で再度貯蔵した 後にテクスチャーを回復した(S10=170)。 これに対し、比較例の製品は、25℃において一日貯蔵する間に完全に融解し た。 本発明の製品の口腔感覚及び塗布性は、十分に要求を満たした。
【手続補正書】 【提出日】1998年11月2日 【補正内容】 1.明細書第1頁下から12行「C18酸残基」を「C18酸残基含量」と訂正 する。 2.同第1頁下から7行「加工していので」を「加工していないので」と訂正す る。 3.同13頁1行乃至9行を以下のように訂正する。 4.同14頁下から12行乃至下から4行を以下のように訂正する。 5.同第17頁1行乃至9行を以下のように訂正する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水素添加された脂肪を含まない食用可能な植物性脂肪組成物であって、 −15乃至45%のステアリン酸残基含量、 −15%未満のパルミチン酸残基含量、及び −45乃至85%の不飽和C18脂肪酸残基含量を有し、 −16以上の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸残基の合計量は、少なくとも9 5%より多く、 −(HOH+HHO)の(HLH+HHL)トリグリセリドに対する比は、 1.0未満であり、 脂肪組成物のトリグリセリドの2位に結合している、5乃至45%の脂肪酸 残基は飽和しており、95乃至55%は飽和していないことを特徴とする、食用 植物性脂肪組成物。 2.分別された脂肪を含まない、請求項1の脂肪組成物。 3.脂肪組成物を構成する脂肪の少なくとも一部が、トリグリセリドの3つの全 ての位置を含むエステル交換に付されている、請求項1又は2の脂肪組成物。 4.10乃至100%、好ましくは15乃至90%、特に20乃至70%の、脂 肪組成物を構成する脂肪がエステル交換に付されている、請求項3の脂肪組成物 。 5.脂肪組成物を構成する脂肪が、大豆油、亜麻仁油、菜種油、ヒマワリ油、コ ーン油、綿実油、米糠油、及びこれらの2つ以上の油の混合物のような、高ステ アリン酸残基を含有する種類に由来する、請求項1乃至4のいずれか1請求項の 脂肪組成物。 6.脂肪組成物を構成する脂肪が、一つの種類の植物に由来する、請求項1乃至 5のいずれか1請求項の脂肪組成物。 7.脂肪組成物のグリセリドの2位が、5乃至40%、好ましくは7乃至35% 、より好ましくは10乃至30%の飽和脂肪酸残基を含む、請求項1乃至6のい ずれか1請求項の脂肪組成物。 8.0乃至12%、好ましくは0乃至10%、より好ましくは1乃至8%のパル ミチン酸残基含量を有する、請求項1乃至7のいずれか1請求項の脂肪組成物。 9.15乃至35%、好ましくは18乃至30%のステアリン酸含量を有する、 請求項1乃至8の脂肪組成物。 10.50乃至85%、好ましくは55乃至80%、より好ましくは60乃至75 %の不飽和C18酸残基含量を有する、請求項1乃至9の脂肪組成物。 11.少なくとも15%、好ましくは15乃至80%、より好ましくは20乃至5 0%の不飽和C18酸残基が多不飽和脂肪酸残基である、請求項1乃至10のい ずれか1請求項の脂肪組成物。 12.(HOH+HHO)の(HLH+HHL)に対するトリグリセリドの比が、 0.85未満である、請求項1乃至11のいずれか1請求項の脂肪組成物。 13.水素添加された脂肪を含まない、請求項1乃至12のいずれか1請求項の食 用植物性脂肪組成物を製造する方法であって、以下の工程、すなわち、 A.少なくとも15%のステアリン酸残基含量、少なくとも15%のパルミチ ン酸残基含量、及び少なくとも30%の不飽和C18酸残基含量を有する水素添 加されていない植物性脂肪を、グリセリドの3つの全ての位置を含むエステル交 換に付し、エステル交換された脂肪を得、及び、 B.任意に10乃至100%のエステル交換された脂肪を90%までの水素添 加に付されていない植物性脂肪とブレンドする、 工程を含み、得られる脂肪組成物は、 −15乃至45%のステアリン酸残基含量、 −15%未満のパルミチン酸残基含量、及び −45乃至85%の不飽和C18脂肪酸残基含量を有し、 −16以上の炭素原子の鎖長を有する脂肪酸残基の合計量は、少なくとも9 5%であり、 −(HOH+HHO)の(HLH+HHL)に対するトリグリセリドの比は 、1.0未満であり、 −トリグリセリドの2位に、5乃至45%の飽和脂肪酸残基、及び95乃至 55%の不飽和脂肪酸残基を有する、 食用植物性脂肪組成物の製造方法。 14.エステル交換が、脂肪が実質的に十分に液状である温度において実施される 、請求項13の方法。 15.エステル交換が、ランダムエステル交換である、請求項13又は14の方法 。 16.エステル交換が、1,3−特異的酵素を使用し、以下の工程、すなわち、 A1 十分な水の存在の下、脂肪を酵素的なエステル交換に付して、部分的な グリセリドを形成し、アシルの転位を生じ、 A2 部分的なグリセリドを再エステル化し、エステル交換された脂肪を得る 、 という工程を含み、成し遂げられる、請求項13又は14の方法。 17.請求項1乃至12のいずれか1請求項の脂肪組成物を有する脂肪相を含む、 可塑的な食用脂肪製品。
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