JP2005525807A - トリグリセリド脂肪 - Google Patents

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Abstract

液体油を構造化することができる食用のトリグリセリド脂肪の調製方法であり、−トリグリセリド脂肪A及びトリグリセリド脂肪Bを選択する工程、−80:20から20:80の選択される比率で脂肪A及び脂肪Bを含む混合物をエステル交換する工程を含む方法である。脂肪Aは、天然の脂肪であり、少なくとも35重量%のステアリン酸残基及び5重量%未満の多価不飽和脂肪酸残基を含む脂肪であり、脂肪Bは、12又は14の炭素原子鎖長を有する少なくとも40重量%の飽和脂肪酸残基を含む。脂肪Aがアランブラキア脂肪、ペンタデスマ脂肪、コクム脂肪及びソンチ脂肪からなる群から選択されることを特徴とする。得られた脂肪は、スプレッド製造での使用のための天然の脂肪相の調製を可能とする。

Description

本発明は、液体脂肪相の構造化に適したハードストック脂肪の調製方法に関する。
天然の植物性脂肪は、大部分は、室温で液体である。より固体状態にする必要がある場合(例えば、可塑性があるエマルジョンスプレッドの製造)は、ハードストック脂肪を前記油に加える。加工したW/Oエマルジョンスプレッドにおいては、油相は、ハードストック脂肪結晶の格子で構造化されている液体の油からなる。脂肪相を構造化することによって、スプレッドは望む可塑性とエマルジョンの安定性を得る。ハードストック脂肪の質と油構造化に必要な量は、正反対に関連している。
ハードストック機能性を有する天然の植物性脂肪はめったに存在しない。本明細書に記載の天然の脂肪は、遺伝子組み換えを行っていない生物、特に、特定の植物の種子又は果実に存在している脂肪である。ハードストック脂肪として用いるには、そのような非加工の植物性脂肪は、通常、少なくとも16の炭素原子を有する飽和脂肪酸が必要な高含量存在しない。シア脂肪、ココアバター及びパーム油は、飽和脂肪酸を豊富に含む脂肪の数少ない例である。
ココアバターは、比較的に豊富に飽和脂肪酸を含み、マーガリンに用いられている、唯一の非加工の脂肪である。しかしながら、スプレッドの調製のために、ハードストック脂肪としてココアバターを使用することは、重大な欠点を伴う。ココアバターは高含量のパルミチン酸を含む。更に、ココアバターを用いて調製した製品は、深刻な再結晶化の現象が生じる。チョコレートでは、脂肪ブルーミング(fat blooming)として現れる。粗粉は製品の硬さを損なうので、スプレッド調製物において懸念されている。
最後に、ココアバターは、一般的に、マーガリンで使用するハードストック脂肪として用いるには非常に高価である。
対照的に、パーム油は安価であるが、他の欠点を有する。ファーストクラスのハードストック脂肪としての使用に適するには、修飾が必要である。そのままの構造化機能性では、良い製品を製造するには不十分である。比較的に低いレベルの飽和脂肪酸(<50重量%)、構成トリグリセリドの好ましくない分布及び比較的高い含有量(>15重量%)の多価不飽和脂肪酸により、パーム油は油修飾工程に供する必要がある。その不完全な構造可能に加えて、パーム油は、また、最終的な脂肪スプレッドにおいて望ましくない脂肪粒子として後々に結晶化するPOP及びPPOタイプのトリグリセリドを豊富に有する。
そのため、パーム油は、飽和脂肪酸のレベルを増すために、水素化又は分別のいずれかを行わなければならない。いずれの方法によっても、非常にひどい口当たりをもたらす構造化脂肪が得られる。結果的に、得られた脂肪は、一般的に、他の主なハードストック脂肪の補助剤としてのみ又はエステル交換混合物の成分としてのみ使用される。このようなエステル交換混合物は、通常は、パームカーネル脂肪(palmkernel fat)又はココナッツ脂肪のような、更なる中鎖(C12又はC14)飽和脂肪酸が豊富な脂肪を含む。このようにして、構造化脂肪組成はほとんど製造される。これらは、一般的に、主要な構造化トリグリセリドとして、HHH、H2M、H2U、及びHM2[式中、Hは、15より多い炭素原子を有する飽和脂肪酸残基であり、Mは、12又は14の炭素原子を有する飽和脂肪酸残基(前記の中鎖飽和脂肪酸)であり、Uは、15より多い炭素原子を有する任意の不飽和脂肪酸残基である]のトリグリセリドの種類を含む。
三つの関連する脂肪のタイプ(中鎖トリグリセリドを含む脂肪、高含量のパルミチン酸残基を有する脂肪、及び任意に菜種油又はヒマワリ油のような液体油)の適切な選択を通して、この業界の当業者によって、得られたエステル交換トリグリセリド混合物の特性を操作することができる。高パーム脂肪成分を用いて、前記操作を行うことによって、パルミチン酸残基が、主に、Hで定義される脂肪酸残基であり、残基Mが、主に、ラウリン酸残基であり、グループUの脂肪酸残基がモノ及び多価不飽和C17+脂肪酸残基の両方のかなりの部分を含む、トリグリセリドプロファイルが生じる。
中鎖トリグリセリドを含む脂肪を変更する選択の一つは、US 6238723に記載されている。菜種の遺伝子組み換えに基づくバイオテクノロジーの進展によりもたらされる、高ラウリン酸菜種油が使用される。高ラウリル酸油は、高含量のパルミチン酸のようなC16+の脂肪酸又はステアリン酸を有する脂肪とエステル交換される。水素化された脂肪のみが、又は、遺伝子組み換えにより得られた脂肪のみが、このようなエステル交換に適していることが知られている。
適切な修飾後のパーム油により、良好な構造化特性及び最終的なスプレッド製品の口当たりを確立するという観点から完全に満足させるハードストック脂肪を得ることができるが、ココアバターのような天然の脂肪は、不幸なことに、望まない高含量のパルミチン酸を含む。
高含量のパルミチン酸残基は、高いKeys valueに貢献することが証明されている。脂肪のKeys numberは、血中コレステロールレベルにおける脂肪摂取の栄養上の効果の尺度であり、心臓に影響を与えるリスクの指標である。高いKeys valueは、脂肪の消費が血中コレステロールのレベルに悪影響を及ぼしていることを意味する。
構造化脂肪には、必ず、高レベルの飽和脂肪酸を含む。しかしながら、パルミチン酸を避けるための唯一の選択はステアリン酸である。
現在、植物性脂肪中のステアリン酸残基の含量を増すことは、唯一、不飽和の植物性油の水素添加、特異的な植物性脂肪の分別、又は油の源となる植物の遺伝子組み換えによってのみ得ることができる。しかしながら、水素添加は、天然性の要求と相容れないので、脂肪加工のために現在は避けられている。同様に、遺伝子組み換えにより得られる油も、非天然とみなされる。パーム油の品質価値を高めるための本出願で前記した分別の使用も、このような分別は、本質的に、処分しなければならない第二の留出産物が生じてしまうので、望ましくない。その上、植物性のステアリン酸を含む、適切に機能化した脂肪を供給する唯一の脂肪は、前記シア脂肪であるが、非天然とみなされる湿式分別による精製であり、シア脂肪を一般的なスプレッド製造において使用するにはあまりにも高価にする湿式分別による精製を行わなければ、該当しない。
同時継続出願であり、公表されていない特許出願EP00204120.0及びEP01201916.2によれば、幾つかの天然の高ステアリン酸脂肪は、ハードストック脂肪として、食用のW/Oエマルジョンスプレッドの調製に適していると考えられる。そのような脂肪は昔から知られているが、食用のエマルジョンスプレッドの製造に使用されることが認識されておらず、特に油構造化能が認識されていない。
驚くべきことに、これらの脂肪は、精製した時に、如何なる修飾も無しに使用することができる。選択肢として、分別について述べており、天然の変異型、特に乾式分別が好ましい。
特許出願WO 97/28695は、唯一の脂肪として非水素添加の高ステアリン酸油を使用するエステル交換工程を開示している。そのステアリン酸残基の含量は、15-45%である。この工程により、(HHL+HLH)トリグリセリドに対する(HHO+HOH)トリグリセリドの比率が好ましい(<1.0)、特徴的な脂肪組成が得られる(Oはオレイン酸残基であり、Lは多価不飽和脂肪酸残基である。Hは前記に示した残基である)。高ステアリン酸開始油を選択した場合は、遺伝子組み換えによって得られた油のみが望ましい。特許出願EP00204120.0及びEP01201916.2に記載された、高ステアリン酸脂肪に対してこの方法を用いことによって、非常にひどい口当たりとなり、(HHL+HLH)トリグリセリドに対する(HHO+HOH)トリグリセリドの比率が>1.0であるハードストック脂肪を生じる。
US 6238723 EP00204120.0 EP01201916.2 WO 97/28695 K. A. Alexandersen, Margarine Processing Plants and Equipment (Vol.4, Bailey’s Industrial Oil and Fat Products, Wiley and Sons Inc., New York 1996)
本発明は、水素添加又は遺伝子組み換えのいずれにもよらずに得られる油を供給する。構造化特性、高ステアリン酸脂肪の製造性及び加工性を改善及び改良するための方法であり、天然であると認められる方法を供給する。
我々は、請求項1で特定されるように、高含量のラウリン酸又はミリスチン酸残基を有する脂肪と、特異的な高ステアリン酸トリグリセリド脂肪をエステル交換することによって、価値ある製品及び製造上の利益をもたらすことを見出した。
本発明により、脂肪の水素添加又は遺伝子組み換えした生物種に由来する脂肪に頼ることなしに、特異的な天然の高ステアリン酸脂肪の構造化特性を改善及び改良することができる。
本発明で用いられる開始脂肪は、アランブラキア脂肪(Allanblackia fat)、ペンタデスマ脂肪(Pentadesma fat)、コクム脂肪(Koumu fat)及びソンチ脂肪(Sonchy fat)からなる群から選択される。それらのステアリン酸含有量は35重量%を超え、非常に少ない量の(<5重量%)の多価不飽和脂肪酸残基を含む。脂肪は、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%のステアリン酸残基を含むものから選ばれる。前記脂肪は、乾式分別工程により得られた画分を含む。
前記脂肪は天然を意味する。天然の脂肪とは、それらを供給する組織に、特に特定の植物の種又は果実に存在するようなものである。この植物は、伝統的な品種改良以外の遺伝子組み換え技術によって入手してはいけない。この脂肪の精製又は乾式分別(溶媒を使用することなしに)に供することによって、天然性という資格は変更されることはない。
本発明は、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも60重量%の12又は14の炭素原子鎖長を有する飽和脂肪酸残基を含む脂肪Bと、脂肪(A)の一つをエステル交換することを含む。好ましくは、脂肪Bは、パームカーネル脂肪、ココナッツ脂肪又はこれらの脂肪の画分のような天然の脂肪である。
エステル交換混合物においては、脂肪A及びBは、比率が好ましくは70:30から30:70、より好ましくは60:40から40:60で存在している。任意に、しかし前記比率を前提に、エステル交換混合物は、更に脂肪成分を含む。
エステル交換のための条件は従来どおりであり、この業界の当業者に良く知られている。好ましくは、エステル交換は、酵素を用いた工程により行う。このような工程は天然であると認められるので、酵素を用いたエステル交換によって得られる脂肪は、天然のハードストック脂肪であると定義することができる。
酵素のタイプに依存して、酵素を用いたエステル交換は、化学的なエステル交換の結果と異なって、脂肪酸残基の転移を生じることができる。それ故、同じ混合物から開始しても、両方の工程により得られるハードストック脂肪は異なる特性を有するであろう。
脂肪A及びBのエステル交換のため、脂肪A又は脂肪Bのいずれかを、これらの脂肪の画分により完全に又は部分的に置換することができる。
本発明により得られる脂肪は、室温及び上昇した温度での脂肪相の構造化機能性で知られているHHH、H2M、H2U及びHM2タイプのトリグリセリドを高含量で含む。好ましくは、その濃度は、少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも25重量%のエステル交換した脂肪の総トリグリセリド含量である。脂肪は、ろう状の口当たりの原因となるHHHトリグリセリドを、相対的に低い含量で含む。好ましくは、HHHトリグリセリドに対する前記構造化トリグリセリドの総量の比率は、少なくとも4、より好ましくは少なくとも5である。
脂肪スプレッドの製造に使用される場合、本発明により得られる脂肪は、目的とする優れた口当たり、優れた製品の構造化能及び良好な風味の安定性を示す。しかしながら、より一層重要なことは、低いKeys numberをサポートする、天然性及び健康のユニークな組み合わせを有することである。
本発明の方法により得られる高ステアリン酸脂肪の更なる利益は、相対的な低いカロリー値である。消化管において、ステアリン酸は、パルミチン酸の胆汁塩に比べて腸から吸収されにくい胆汁塩を形成する。
本発明の更なる実施態様は、脂肪相が、植物性油、及び、本発明による25-80重量%、好ましくは30-60重量%のハードストック脂肪からなる、油中水型エマルジョンタイプの食品製品の製造に適した脂肪相を含む。脂肪相は、好ましくは、標準的なパルスNMR手法によって求められた、35℃で4%より少なく、20℃で10%より多い固体の脂肪含量を有する。
本発明は、また、その調製のために本発明によって調製された脂肪を用いる食品組成物を含む。
このような食品組成物は、好ましくは、マーガリン及び対応する30-80重量%の脂肪含量を有する低脂肪スプレッドのような、脂肪連続エマルジョンスプレッドである。
スプレッド製造方法は、
−30‐80重量%の脂肪相で、20‐70重量%の水相をエマルジョン化する工程、及び
−スプレッド状のエマルジョンを得るために、エマルジョンの冷却及びワーキング工程を含む。その際、脂肪相は、本発明により得られるハードストック脂肪を用いて調製される。
脂肪相の液体油部分は、菜種油、ヒマワリ油、大豆油及びこれらの油の混合物のようなスプレッドの製造で一般的に用いられている任意の汎用の油とすることができる。
本発明のスプレッドは、好ましくは植物性の脂肪相により調製されるが、本発明は、また、脂肪相の一部が乳脂肪によって置き換わったスプレッドも含む。
水相には、スプレッド製造において一般的であり、水、一以上の乳化剤、ゲル化剤及び/又は増粘剤、塩、着色剤、香料、保存剤及び乳タンパク質のような通常のスプレッドの成分を含む、任意の組成物を有することができる。
水相は、また、分散した脂肪相も含むことができ、結果として、本発明のスプレッドの下位分類であるO/W/O-エマルジョンが得られる。
スプレッドの調製のために、一般的なスプレッド製造技術が使用される:
適切に、水相及び脂肪相を、それぞれの成分を混合することによって調製する。その後、両方の相をエマルジョン化する。未完成のエマルジョン(crude pre-emulsion)を、かき取り式熱交換器(scraped surface heat exchanger)及びピン攪拌機(pin stirrer)を使用して、通常の冷却及びワーキング処理に供して、結果として、可塑性のあるスプレッド製品が得られる。
このような工程は、この業界における当業者に良く知られている確立した手法を使用する。詳細は、K. A. Alexandersen, Margarine Processing Plants and Equipment (Vol.4, Bailey’s Industrial Oil and Fat Products, Wiley and Sons Inc., New York 1996)のような、様々なテキストにおいて見出すことができる。
好ましくは、本発明のスプレッドは、天然の成分のみにより調製される。
以下に示す実施例により、本発明を説明する。
(実施例1)
本発明による脂肪組成の製造に、高ステアリン酸アランブラキア脂肪を使用する。アランブラキア脂肪の脂肪酸組成を表1に示す。
Figure 2005525807
60重量部のアランブラキア脂肪を、40部の一般的なパームカーネル脂肪とブレンドする。この業界の当業者に良く知られた化学的エステル交換のための標準的な方法を用いて、混合物をエステル交換する。
表2は、得られたエステル交換脂肪の脂肪酸組成を示す。
Figure 2005525807
標準的なシルバーフェーズ液体クロマトグラフィー(silverphase liquid chromatography)、並びに、炭素数及び脂肪酸分析の更なる組み合わせにによって求めたトリグリセリド組成を、表3に示す。
Figure 2005525807
前記表で説明したエステル交換した脂肪組成は、スプレッド製品の製造に完全に適しているものとして、この業界の当業者によって認識される。その良好な特性は、特に脂肪の急勾配の融点カーブ(表5)及び良好な結晶化の挙動が原因であり、これらの特性は、(HHH+H2M+H2U+HM2)トリグリセリドに対するHHHの極めて低い比率に基づいており、そして、かなりの割合のH2Mトリグリセリドが存在していることに基づく。このようなトリグリセリド組成により、スプレッド製品の良好な製造性が保証される。
(実施例2)
実施例1で記載したハードストック脂肪の関連する特性を、二つの天然の脂肪(パーム油及びパームカーネル脂肪)から一般的な方法で調製したハードストック脂肪と比較する。比較のハードストック脂肪は、52℃の融点を有する、乾式分別したパーム油ステアリンを40重量部、及び、実施例1で使用したのと同じパームカーネル脂肪を40重量部含むエステル交換混合物である。その混合物は、付加的に、20重量部の菜種油を含む。
本発明による脂肪組成及び前記比較サンプルの脂肪組成の両方について、50重量の菜種油と、50重量部のハードストック脂肪をブレンドすることによって、脂肪相を調製する。
これらのブレンドは、表IVに示すような脂肪酸特性を有する。
Figure 2005525807
二つの組成の栄養価はよく似ているが、そのKeys numberは有意に異なっている。比較ブレンドの望ましくない高い値である19.7が、本発明によるブレンドでは、実質的な健康上の利益がある9.3に減少した。
表5は、製品の構造化の観点から、二つのブレンドの機能性を示す、脂肪融点カーブの要点を示す。
Figure 2005525807
両方の脂肪において、天然性の状態、トリグリセリドのタイプ及び飽和脂肪酸のレベルは実質的に異ならないにもかかわらず、前記に提示したデータにより、栄養価及び構造化機能性を考慮すると、本発明の方法によって得られたエステル交換した脂肪は、比較脂肪と比較した場合に優れていることが明確に示されている。

Claims (15)

  1. −トリグリセリド脂肪A及びトリグリセリド脂肪Bを選択する工程、
    −80:20から20:80の範囲で選択される比率で、脂肪A及び脂肪Bを含む混合物をエステル交換する工程、
    を含む、トリグリセリド脂肪を調製する方法であって、
    脂肪Aが、天然の脂肪であり、ステアリン酸残基を少なくとも35重量%及び多価不飽和脂肪酸残基を5重量%未満含む脂肪であり、脂肪Bが、12又は14の炭素原子鎖長を有する飽和脂肪酸残基を少なくとも40重量%含み、
    脂肪Aが、アランブラキア脂肪、ペンタデスマ脂肪、コクム脂肪及びソンチ脂肪からなる群から選択されることを特徴とする方法。
  2. 前記脂肪Aがアランブラキア脂肪であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記脂肪Aがペンタデスマ脂肪であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記脂肪Aがコクム脂肪であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記脂肪Aがソンチ脂肪であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 前記脂肪Bが、パームカーネル脂肪、ココナッツ脂肪及びこれらの脂肪の画分からなる群から選択される天然の脂肪であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 液体植物性油及びパーム油及びパーム油画分を含む、少なくとも一つの他の天然の脂肪が、前記エステル交換混合物の一部である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記脂肪Aが、少なくとも40重量%、好ましくは50重量%のステアリン酸残基を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記脂肪A及び脂肪Bが、70:30から30:70の範囲、より好ましくは60:40から40:60の範囲から選択される比率で、前記混合物中に存在することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記脂肪Bが、12又は14の炭素原子鎖長を有する飽和脂肪酸残基を少なくとも60重量%含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記エステル交換方法が、脂肪A又は脂肪B又は両方のいずれかの画分を用いて実施することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法により得られるトリグリセリド脂肪を含む食品製品。
  13. 脂肪相が、液体植物性油、及び、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法により得られる構造化脂肪を25-80重量%、好ましくは30-60重量%含むことを特徴とする、W/Oエマルジョンスプレッドの調製に適した脂肪相。
  14. 標準パルスNMR手法によって求めた固体脂肪含量が、35℃で4%未満及び20℃で10%より多いことを特徴とする、請求項13に記載の脂肪相。
  15. 前記脂肪相が、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法により得られる構造化脂肪を含むことを特徴とする、30-80重量%の脂肪相を含むW/Oエマルジョンスプレッド。

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