JP4472782B2 - 被覆用油脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は被覆用油脂組成物、それを用いた食品に関する。特には、食品に塗布した際に乾燥が早く、剥がれにくい、被覆用油脂組成物に関する。
従来より、チョコレート等の油脂組成物を、ビスケット、パンやアイスクリーム等の冷菓にコーティングした食品が市販されている。このような、コーティング用チョコレート(被覆用チョコレート)に要求される特性としては、コーティング後にチョコレートが速やかに乾くこと、ナイフ等で切る場合にひび割れが発生しにくいこと、表面の艶が良好であること、食した時の口溶けが良好であること等が挙げられる。
上記の中でも、特に、常温における製造時間を短縮したり、食品を包装するためのフィルムにチョコレートが付着しないよう、「常温での乾燥が早いこと」、ナイフ等で切った時や食する時にボロボロと落ちないように「剥がれにくいこと」が要求されるが、従来、両者を満たすものはなかった。
通常のチョコレートを食品の被覆用に使用すると、すぐに剥がれてしまい、特に、ドーナツやスポンジケーキ等の柔らかいパンや菓子等に用いる場合には、応力が加わると、被覆したチョコレートの剥離現象が著しく発生し、最終製品の価値が損なわれるという問題がある。
このような問題を解決するため、従来は、チョコレートを剥がれにくくするため、液状油を通常のチョコレートに配合することが試されてきた。液状油を配合することにより、上記欠点はある程度改善されるが、液状油を配合することによりチョコレートの融点が低下し、乾燥が遅くなってしまう。また、チョコレートの表面に液状油がにじみ出す、いわゆる汗かきと呼ばれる現象を起こすという問題が発生する。
このような問題を解決するため、特許文献1には、ジ飽和モノ不飽和グリセリドを含む油脂とラウリン系油脂とを併用したコーティング用チョコレートの製造方法が開示されている。
先行技術文献
特開平6−133693号公報
しかしながら、常温時での乾きが早いことと、(食するときの)剥がれにくいことの両者を満足させるものはなかった。両者の物性は非常に相反する性質であり、両者を両立させることは非常に困難なことがわかった。
以上の課題に鑑み、本発明の目的は、常温時での乾きが早いことと、(食するときの)剥がれにくいことという非常に相反する性質を併せ持つ被覆用油脂組成物、及び該油脂組成物を用いた食品を提供することにある。
また、食品である以上、上記のような性質を満足し、かつ食したときの口どけ性や風味が良好であるものが好ましい。よって、本発明の目的は、上記の性質を備え、さらに口どけ性や風味が良好な被覆用油脂組成物、該油脂組成物を用いた食品を提供することにある。また、被覆用油脂組成物をチョコレートとして用いた場合、べとつきが少ない被覆用油脂組成物を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討し、特定のエステル交換油を含むと共に、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量が特定の範囲内である油脂組成物が上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、構成脂肪酸中に、炭素数が16個以上の脂肪酸を80質量%以上、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸を35〜60質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(A)、及び構成脂肪酸中に、炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸を40〜80質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(B)を含み、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量が10〜15質量%である、被覆用油脂組成物を提供するものである。
上記エステル交換油(A)の構成脂肪酸のオレイン酸含有量及びリノール酸含有量の合計量は、エステル交換油の構成脂肪酸の全質量に対し40質量%以上であることが好ましい。
上記エステル交換油(B)の原料油脂は、ラウリン系油脂又はその水添油(b1)と、パーム系油脂又はその水添油(b2)を含むことが好ましい。
上記エステル交換油Bのヨウ素価は20以下であることが好ましい。
本発明の被覆用油脂組成物は、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールの含有量が90質量%以上である油脂を更に含有してもよい。
本発明の被覆用油脂組成物は、更に液状油を含有してもよい。
油脂組成物中、最も含有量が多い油脂が、エステル交換油(A)であることが好ましい。
上記エステル交換油(B)の含有量は、全油脂組成物中、20質量%以下であることが好ましい。
上記エステル交換油(A)及びエステル交換油(B)の含有量の合計量は、全油脂組成物中、80質量%以上であることが好ましい。
上記エステル交換油(A)、エステル交換油(B)及び液状油の含有量の合計量は、全油脂組成物中、80質量%以上であることが好ましい。
また、本発明は、上記被覆用油脂組成物を含む、被覆用油性食品を提供する。
また、本発明は、上記被覆用油性食品で被覆された食品を提供する。
本発明によれば、常温における乾燥が早く、食するときの剥がれにくさという相反する性質を有する被覆用油脂組成物が得られる。また、本発明によれば、上記被覆用油脂組成物を含むチョコレートが得られ、更に、口溶け性や風味が良好な被覆用油脂組成物、及び該被覆用油脂組成物を含むチョコレートが得られる。更に、本発明の被覆用油脂組成物はべとつきが少なく、該被覆用油脂組成物を含む、べとつきが少ないチョコレートが得られる。
発明を実施するための形態
以下、まず本発明の被覆用油脂組成物について説明する。
本発明の被覆用油脂組成物は、構成脂肪酸中に、炭素数が16個以上の脂肪酸を80質量%以上、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸を35〜60質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(A)、及び
構成脂肪酸中に、炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸を40〜80質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(B)を含む。
まず、上記エステル交換油(A)について説明する。エステル交換油(A)は、構成脂肪酸中に、炭素数が16個以上の脂肪酸を80質量%以上、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸を35〜60質量%含む、非選択的エステル交換処理したものである。
エステル交換油(A)は、その構成脂肪酸中に、炭素数が16個以上の脂肪酸を80質量%以上含有し、好ましくは90質量%以上含有し、更に好ましくは95質量%以上含有し、最も好ましくは98質量%以上含有する。また、エステル交換油(A)としては、その構成脂肪酸の全てが炭素数が16個以上の脂肪酸であってもよく、すなわち、炭素数が16個以上の脂肪酸の含有量が、100質量%であってもよい。
また、エステル交換油(A)は、その構成脂肪酸に、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸を35〜60質量%含有し、好ましくは40〜50質量%含有する。上記範囲であると、本発明の効果をより好適に発揮される。
また、エステル交換油(A)は、その構成脂肪酸中の、オレイン酸(C18:1)含有量及びリノール酸(C18:2)含有量の合計量が、エステル交換油の構成脂肪酸の全質量に対し40質量%以上であることが好ましい。上記範囲であると、本発明の効果をより好適に発揮される。
なお、エステル交換油(A)は、原料油脂を用いてエステル交換した油脂であるから、このエステル交換の前後において構成脂肪酸の組成は変化しない。従って、エステル交換油(A)を製造するための原料油脂の構成脂肪酸は、エステル交換油(A)と同じであり、炭素数が16個以上の脂肪酸含有量が80質量%以上であり、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸含有量が35〜60質量%である。
本発明においてはエステル交換油(A)を用いることを特徴としており、エステル交換を行っていない、植物油脂やその混合物は含まれない。エステル交換処理の方法については後述する。なお、本明細書においてエステル交換とは、非選択的エステル交換を意味する。非選択的エステル交換とは、得られるエステル交換油の構成脂肪酸の分布が均一な状態になっていることを意味する。
本発明の被覆用油脂組成物中の、エステル交換油(A)の含有量に特に制限はないが、被覆用油脂組成物中、最も含有量が多いことが好ましい。含有量は、好ましくは50質量%以上であり、更に好ましくは60〜99質量%又は60〜95質量%である。エステル交換油(A)の含有量が上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に発揮される。
エステル交換油Aの原料油脂としては、構成脂肪酸が上記範囲内であれば、特に制限なく用いることができる。具体的には、通常の植物油脂(分別油を含む)又はそれらの混合物を用いることができる。
更に具体的には、パーム油の分別油そのものが挙げられ、又はパーム油の分別油を含む油脂等が例示できる。更に具体的には、パーム分別軟質部(以下、エステル交換油(A−1とも言う)、パーム分別硬質部と液状油との混合油(以下、エステル交換油(A−2とも言う)、綿実油の分別硬質部と極度硬化油との混合油(以下、エステル交換油(A−3とも言う)等が例示できる。
エステル交換油(A−1)の原料油脂として用いられるパーム分別軟質部とは、パーム油を分別することによって得られる液状部(オレイン部)のことを意味する。また、パーム分別軟質部には、パーム油から分別されたパーム中融点部を分別して得られる液状部(オレイン部)も含まれる。より具体的には、パーム油を分別した液状部(パームオレイン、1段分別油)、パームオレインを分別した液状部(パームスーパーオレイン、2段分別油)、パームミッドフラクションを分別した液状部(2段分別油)、パームステアリンを分別した液状部(ソフトパーム、2段分別油)等が挙げられる。
エステル交換油(A−2)の原料油脂に含まれるパーム分別硬質部とは、パーム油を分別することによって得られる固形部(ステアリン部)のことを意味する。また、パーム油から分別されたパーム中融点部(パームミッドフラクション)を分別して得られる固形部(ステアリン部)も含まれる。より具体的には、パーム油を分別した固形部(パームステアリン、1段分別油)、パームステアリンを分別した固形部(ハードステアリン、2段分別油)パームミッドフラクションを分別した固形部(2段分別油)、パームオレインを分別した固形部(2段分別油)等が挙げられる。
なお、パーム油を分別する方法には特に制限はなく、溶剤分別、乾式分別、乳化分別の何れの方法を用いてもよい。
また、液状油とは、20℃で目視にて透明な油脂を意味する。具体的には、大豆油、菜種油、コーン油、サフラワー油、ひまわり油等が挙げられる。
なお、エステル交換油(A−2)の原料油脂中の、パーム分別硬質部と液状油との混合比率は、構成脂肪酸が上記範囲を満たせば、特に限定はない。組み合わせが異なることにより、構成脂肪酸が上記範囲を満たす比率も異なるため、一概に規定することはできない。
エステル交換油(A−3)に含まれる極度硬化油とは、不飽和脂肪酸がほとんど存在しなくなるまで、すなわちヨウ素価が実質的に0、通常は2〜3以下になるまで水素添加したものであり、硬度が高く、融点も高い固形油脂である。本発明で用いられる極度硬化油としては、菜種油、大豆油、コーン油、サフラワー油、ひまわり油、オリーブ油、米ぬか油、綿実油、パーム油、からし油、ラード、牛脂等を原料とした極度硬化油が挙げられる。
なお、エステル交換油(A−3)の原料油脂中の、綿実油の分別硬質部(綿実油ステアリン)と極度硬化油との混合比率は、構成脂肪酸が上記範囲を満たせば、特に限定はない。組み合わせが異なることにより、構成脂肪酸が上記範囲を満たす比率も異なるため、一概に規定することはできない。
エステル交換油(A)の原料油脂としては、構成脂肪酸が上記範囲内であれば、上述したもの以外の油脂及び脂肪酸を添加したものであってもよい。
次に、エステル交換油(B)について説明する。エステル交換油(B)は、その構成脂肪酸中に、炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸を40〜80質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油である。
エステル交換油(B)は、その構成脂肪酸中に、炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸を20〜60質量%、含有し、好ましくは28〜35質量%含有する。また、エステル交換油(B)は、その構成脂肪酸中に、炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸を40〜80質量%含有し、好ましくは46〜70質量%含有し、更に好ましくは52〜68質量%含有する。上記範囲であると、本発明の効果をより好適に発揮される。
本発明においてはエステル交換油(B)を用いることを特徴としており、エステル交換を行っていない、植物油脂やその混合物は含まれない。エステル交換処理の方法については後述する。
本発明で用いられるエステル交換油(B)は、後述するように、水素添加処理(水添処理)を行ったものを用いてもよい。なお、本明細書においては、水素添加処理した油脂を「水添油」とよぶ場合がある。上述した、構成脂肪酸中の炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸の含有量、及び炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸の含有量は、水素添加処理を行う場合は変動することがある。よって、エステル交換油の原料油脂としては、特に規定はできず、どのようなものでもよいが、最終的に得られるエステル交換油(B)の構成脂肪酸中の炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸の含有量、及び炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸の含有量が上記範囲となるようなものを選択して使用することができる。
エステル交換油(B)のヨウ素価としては、特に制限はないが、20以下であることが好ましく、10以下であることが更に好ましく、5以下であることが更に好ましく、2以下であることが更に好ましく、1以下であることが最も好ましい。エステル交換油(B)のヨウ素価を20以下とするには、例えば、ヨウ素価20以下の原料油脂を用いることにより達成することができる。ヨウ素価20以下の原料油脂として、分別油(固形部)、硬化油、極度硬化油等が例示できる。また、ヨウ素価20以上の油脂を用いた場合でも、ヨウ素価20以下の油脂と混合することにより、ヨウ素価20以下とすることができる。また、ヨウ素価20以上の油脂(又は2種以上の油脂を含む混合油脂)を用いた場合でも、エステル交換処理の前又は後に、水素添加することにより、ヨウ素価20以下とすることができる。なお、ヨウ素価は、「社団法人 日本油化学会 基準油脂分析試験法2.3.4.1−1996」の方法に準じて測定することができる。
本発明の被覆用油脂組成物中の、エステル交換油(B)の含有量に特に制限はないが、好ましくは20%以下であり、更に好ましくは15%未満であり、更に好ましくは2%以上15%未満であり、最も好ましくは2〜10%である。上記範囲にすることにより、本発明の効果をより好適に発揮する。エステル交換油(B)の含有量が20%を超えると、口どけ性が悪くなる場合がある。また、15%未満は、15%以上と比した場合、ひび割れ及び口どけ性がより優れる。
エステル交換油(B)としては、2種以上の原料油脂を含む混合油をエステル交換した油脂を例示できる。水素添加処理は、必要により行うことができる。水素添加処理は、原料油脂、2種類以上の原料油脂を含む混合油脂(エステル交換処理の前)、エステル交換処理後の油脂、のいずれかに対して行うことが可能である。水素添加した水添油とは、硬化油と極度硬化油をいう。水素添加処理は、当業者が適宜調整して行うことができる。
上記2種以上の原料油脂を含む混合油としては特に規定はないが、具体例としては、例えば、ラウリン系油脂(又はその水添油)と、炭素数16〜18の脂肪酸が豊富な植物油脂(又はその水添油)との混合油が挙げられる。炭素数16〜18の脂肪酸が豊富な植物油脂としては、例えば菜種油、大豆油、パーム油等が挙げられる。特に、ラウリン系油脂又はその水添油(b1)とパーム系油脂又はその水添油(b2)とを含む油脂(b1とb2の混合油を含む)等が挙げられる。
上記ラウリン系油脂(b1)とは、構成脂肪酸中にラウリン酸を30質量%以上含む油脂を意味する。具体的には、ヤシ油、パーム核油、又はそれらの分別油等を例示できる。これらのうち任意の1種を用いてもよく、また2種以上を任意に混合して用いてもよい。ラウリン酸とは、炭素数12の飽和脂肪酸(C12:0)をいい、ドデカン酸ともいう。
上記パーム系油脂(b2)とは、パーム油及びパーム油の分別油であれば何れでも制限なく用いることができる。具体的には、(1)1段分別油であるパームオレイン及びパームステアリン、(2)パームオレインを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)及びパームミッドフラクション、(3)パームステアリンを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(ソフトパーム)及びパームステアリン(ハードステアリン)、等が例示できる。
パーム油を分別する方法には特に制限はなく、溶剤分別、乾式分別、乳化分別の何れの方法を用いてもよい。パーム系油脂は、極度硬化して使用することが好ましい。ただし、炭素数16〜18の飽和脂肪酸含量の高いパームステアリンは、極度硬化せずに用いることが可能である。
エステル交換油(B)の原料油脂としては、構成脂肪酸が上記範囲であれば、上述したもの以外の油脂及び脂肪酸を添加したものであってもよい。
本発明の被覆用油脂組成物に含まれるエステル交換油Bの好ましい態様の1つとしては、例えば、パーム核油又はその分別油(上記b1に相当)とパーム系油脂(上記b2に相当)とを30:70〜70:30に混合したものをエステル交換し、その後、ヨウ素価が10以下となるまで水素添加したものが挙げられる。この場合、パーム核油又はその分別油とパーム系油脂とは、まず、それぞれ別々に水素添加を行い、その後ヨウ素価10以下となるように30:70〜70:30の混合比の中で混合し、最後にエステル交換してもよい。即ち、エステル交換油Bを製造するにあたって、エステル交換と水素添加とは、その何れを先に行ってもよい。エステル交換油Bのヨウ素価は、トランス脂肪酸の含有量を十分に低減させるという意味で、10以下であることが好ましく、5以下であることが更に好ましく、2以下であることが最も好ましい。水素添加の方法にも特に制限はなく、例えば、ニッケル触媒の下、水素圧0.02〜0.3Mpa、160〜200℃の条件にて行うことができる。
別の例としては、パーム核極度硬化油とパーム極度硬化油とを50:50に混合したものをエステル交換した油脂が挙げられる。
エステル交換油Bのまた別の好ましい態様の1つとしては、例えば、ヨウ素価が10以下のラウリン系油脂(上記b1に相当)と、ヨウ素価が20以下のパーム系油脂(上記b2に相当)とをエステル交換して得られた油脂が挙げられる。ヨウ素価が10以下のラウリン系油脂としては、例えば、パーム核油の分別ステアリン部が挙げられる。パーム核油の分別ステアリン部のヨウ素価は、10以下であることが好ましいが、7以下であることが更に好ましい。ヨウ素価が20以下のパーム系油脂としては、パーム油の分別ステアリン部が挙げられる。パーム油の分別ステアリン部としては、パーム油を1段分別したパームステアリンを更に分別した2段分別ステアリン(ハードステアリン)が好ましく、そのヨウ素価は20以下であることが好ましく、16以下であることが更に好ましく、14以下であることが最も好ましい。エステル交換油Bとしては、ヨウ素価が10以下のパーム核油分別ステアリンと、ヨウ素価が20以下のパームステアリンとを30:70〜70:30の混合比の中でヨウ素価が17以下となるように混合し、エステル交換したものが例示できる。
本発明の被覆用油脂組成物は、そのトリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量が10〜15質量%であり、好ましくは10〜13質量%である。トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールとは、グリセロールに3個の飽和脂肪酸が結合したものを意味するものであり、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸が3個結合したものが好ましい。本明細書に置いて、以下、「SSS」と略す場合がある。トリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量が上記範囲であれば、本発明の効果を好適に発揮する。上記範囲より少ない場合、乾き性及びべとつき性が悪くなる傾向にある。また、上記範囲より多い場合、ひび割れ性及び口どけ性が悪くなる傾向にある。
エステル交換油(A)中のSSS含有量とエステル交換油(B)のSSS含有量とは、特に規定されない。本発明の被覆用油脂組成物は、エステル交換油(B)の含有量よりもエステル交換油(A)の含有量が多いことが好ましいことから、エステル交換油(A)のSSS含有量よりもエステル交換油(B)のSSS含有量が多いことが好ましい。具体的には、エステル交換油AのSSS含有量は13質量%未満であり、エステル交換油BのSSS含有量は15%を越える量であるものが例示できる。エステル交換油BのSSS含有量は、更に20質量%以上、25質量%以上、30質量%以上のものが挙げられる。
本発明の別の態様として、「SSS含有量が異なるエステル交換油を調整して、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量を10〜15質量%とする油脂組成物の製造方法。」が挙げられる。「SSS含有量が異なるエステル交換油」としては、上記の関係にあるものが用いられる。
本発明の被覆用油脂組成物は、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールの含有量が90質量%以上である油脂を更に含有してもよい。トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールが90質量%以上である油脂としては、特に制限はないが、植物油脂の極度硬化油が例示できる。更に具体的には、ハイエルシン酸菜種極度硬化油、大豆極度硬化油、菜種極度硬化油、パーム極度硬化油、等が挙げられる。ハイエルシン酸菜種極度硬化油は当業者が適宜調整して製造することができるが、市販品を用いることもできる。ヨウ素価に特に規定はないが、極度硬化油の場合、10以下であることが好ましく、2以下であることが更に好ましい。SSS含有量は95%以上のものを用いることが好ましい。また、トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールの含有量が90%以上である油脂の含有量は特に規定はないが、油脂組成物中のSSS含量が上記範囲であり、かつ、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。通常は、0.1%以上5%未満を含むことができ、0.1〜3質量%含むことが好ましい。
本発明の被覆用油脂組成物は、更に液状油を含有してもよい。液状油の定義及び、具体例は上記の通りである。液状油の含有量に特に規定はないが、被覆用油脂組成物の全質量に対し、好ましくは40質量%以下であり、更に好ましくは30質量%以下である。液状油の含有量を上記範囲とすることにより、本発明の効果が好適に発揮される。上記範囲を超えると、べとつき感が残る場合がある。
本発明の被覆用油脂組成物においては、上記エステル交換油(A)及びエステル交換油(B)の含有量の合計量は、全油脂組成物中、好ましくは80質量%以上であり、更に好ましくは90〜100質量%であり、最も好ましくは95〜100質量%である。上記エステル交換油(A)及びエステル交換油(B)の含有量の合計量が上記範囲であれば、本発明の効果が好適に発揮される。
また、本発明の被覆用油脂組成物が、他の液状油を含む場合、上記エステル交換油(A)、エステル交換油(B)及び液状油の含有量の合計量は、全油脂組成物中、好ましくは80質量%以上であり、更に好ましくは90〜100質量%であり、最も好ましくは95〜100質量%である。上記エステル交換油(A)、エステル交換油(B)及び液状油の含有量の合計量が上記範囲であれば、本発明の効果が好適に発揮される。
本発明の被覆用油脂組成物においては、本発明の効果を阻害しない程度であれば、他の油脂を含有させてもい。
本発明の被覆用油脂組成物においては、本発明の効果を阻害しない程度に、他の添加剤を含有することができる。そのような添加剤としては、例えば、油性食品(例えば、チョコレート)に対して通常用いられる乳化剤、等が挙げられる。
上記の他の油脂、添加剤の含有量に特に制限はないが、通常は、合計量として、油脂組成物の全質量に対し、20質量%未満であり、好ましくは10質量%未満であり、特に好ましくは5質量%未満である。
本発明の被覆用油脂組成物の構成脂肪酸の分析は、当業者が公知の方法によって実施することができ、例えば、AOCS Celf−96に準じて実施することができる。
また、本発明の被覆用油脂組成物中のトリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量の分析は、例えばガスクロマトグラフィーで分析することができる。詳細は、後述する実施例に記載の通りである。
次に、本発明の被覆用油脂組成物に含まれる、エステル交換油(A)及びエステル交換油(B)の製造に用いられるエステル交換反応(非選択的エステル交換反応)について説明する。非選択的エステル交換反応は、常法により行うことができ、その条件は当業者が適宜調整して行うことができる。エステル交換の方法は特に制限はなく、合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換の何れの方法でも行うことができる。
化学的エステル交換は、ナトリウムメトキシド等の化学触媒を触媒として用いてエステル交換反応が行われる。化学的エステル交換によるエステル交換反応は、位置特異性の乏しいエステル交換反応となる(非選択的エステル交換反応、ランダムエステル交換とも言われる)。
化学的エステル交換は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、水洗にて触媒を洗い流した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換は、リパーゼを触媒として用いてエステル交換反応が行われる。リパーゼは、リパーゼ粉末やリパーゼ粉末をセライト、イオン交換樹脂等の担体に固定化した固定化リパーゼを使用することができる。位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、アルカリゲネス属(Ascaligenes sp.)由来のリパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属酵母(Candida sp.)由来のリパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過等によりリパーゼ粉末又は固定化リパーゼを除去後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
次に、本発明の被覆用油性食品について説明する。
本発明の被覆用油性食品は、上述した本発明の被覆用油脂組成物を含む。
本発明の被覆用油性食品は、本発明の被覆用油脂組成物を、被覆用油性食品を構成する油脂組成物の全質量に対し、好ましくは50質量%以上含み、更に好ましくは60質量%以上含み、更に好ましくは70質量%以上含み、具体的には70〜100質量%含むものが挙げられる。被覆用油性食品がチョコレートの場合、一般に、市販のチョコレートは、チョコレートの全質量に対し、30〜50質量%の油分を含むものが多いことより、チョコレートの全質量に対し、本発明の被覆用油脂組成物は、通常15〜50質量%含まれる。
被覆用油性食品には、チョコレート及びこれに類するもの(油脂加工食品)が含まれる。
本発明にいうチョコレートは、規約(チョコレート業の表示に関する公正競争規約)又は法規上の規定に限定させるものではなく、カカオ豆由来の成分を用いたチョコレート類をいう。さらに、この中には、チョコレート業の表示に関する公正競争規約(全国チョコレート業公正取引協議会)にいうチョコレート及び準チョコレートが含まる。ダークチョコレート、ホワイトチョコレート、更にホワイトチョコレートをベースに所望の色をつけたカラーチョコレートとすることができる。
なお、被覆用チョコレートは常法により製造することができる。具体的には、チョコレートに含まれる通常の成分(例えば、カカオマス、砂糖、カカオ脂、カカオ代用脂等)を用いて、ロール掛け、コンチングにより製造することができる。
また、本発明にいう油脂加工食品は、カカオ豆由来の成分は含まれないが、上記チョコレート類と性状が似ている食品を意味する。一般消費者から見れば、チョコレート類と同じように扱われるものである。例えば、砂糖、油脂(例えばカカオ代用脂)、乳糖、全脂粉乳、レシチンを含む、チョコレート類と性状が似ているものが挙げられる。油脂加工食品は、常法により製造することができ、具体的に、上記被覆用チョコレートと同様の方法により製造することができる。
本発明の被覆用油性食品は、種々の食品、例えば、菓子(焼き菓子類)、パン類に被覆することができる。すなわち、本発明は、本発明の被覆用油性食品で被覆された食品を提供する。特に、食品がデニッシュ・ペーストリーやスポンジケージ、シューエクレア等のように軟らかいものにも用いることができる。
本発明の被覆用油性食品を食品に被覆する方法について、チョコレートの場合を例示して説明する。チョコレート以外の油脂加工食品についても、同様の方法で、食品に被覆することができる。
上記被覆用チョコレートを所定の温度まで加熱し撹拌して均一な状態にする(具体例として下記実施例参照)。
次に、菓子等の食品に上部から目的の箇所にチョコレートを垂らすか、または菓子等の食品を被覆用チョコレート中に全部(又はその一部)を入れて引き上げることにより、チョコレートで被覆された食品を得る。本発明において提供される被覆用チョコレートは、常温でも短時間に乾くが、必要に応じて人工的に(冷蔵庫や冷風等で)冷却することもできる。
また、別の方法として、例えば、コンベアーで食品を流し、その食品の上部から、加熱した液状のチョコレートを垂らして(エンローバー)、チョコレートで被覆した食品を製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。なお、以下の実施例において、部および%は、特に断りのない限り質量部又は質量%を表す。
以下の実施例においては、パームオレイン(ヨウ価56)は日清オイリオグループ(株)製「パームオレイン」、パーム核極度硬化油は日清オイリオグループ(株)社内製、菜種油は日清オイリオグループ(株)製「日清キャノーラ油」、パーム油は日清オイリオグループ(株)製「精製パーム油」、綿実油ステアリン部は日清オイリオグループ(株)社内製(ヨウ素価96、ウインターリング条件5℃、35時間)、パーム核オレインは日清オイリオグループ(株)社内製、パーム極度硬化油は横関油脂工業(株)製の「パーム極度硬化油」、ハイエルシン菜種極度硬化油は横関油脂工業(株)製の「ハイエルシン菜種極度硬化油」、パームステアリン(ヨウ素価32)は日清オイリオグループ(株)社内製、用いた。
チョコレートの製造においては、砂糖は株式会社徳倉製「粉糖」、ココアパウダーは大東カカオ製「ココアパウダーJA」、全脂粉乳はタカナシ乳業製「全粉乳」、乳糖はLEPRINO FOODS製「LACTOSE」、ココアバターは大東カカオ製「ココアバター」、レシチンは日清オイリオグループ(株)製「レシチンDX」を用いた。
エステル交換油の製造方法
製造例1
エステル交換油(A−1)の製造方法
パームオレイン(ヨウ素価56)1.6kgを80℃で攪拌しながら、パームオレインに対して0.1質量%のナトリウムメチラートを触媒として添加した。さらに、80℃で30分間撹拌することにより、エステル交換反応を行った。
エステル交換反応終了後、水洗いにて脱触媒を行った。得られた油脂を、常法に従い脱色、脱臭の精製処理を行い、エステル交換油(A−1)を得た。
製造例2
エステル交換油(A−2)の製造方法
パームステアリン(ヨウ素価32)65部及び菜種油35部を混合し、80℃に加温しながら攪拌し、均一の混合油1.6kgを得た。この混合油を80℃で攪拌しながら、混合油に対して0.1質量%のナトリウムメチラートを触媒として添加した。さらに、80℃で30分間撹拌することにより、エステル交換反応を行った。
エステル交換反応終了後、水洗いにて脱触媒を行った。得られた油脂を、常法に従い脱色、脱臭の精製処理を行い、エステル交換油(A−2)を得た。
製造例3
エステル交換油(A−3)の製造方法
綿実油ステアリン部(ヨウ素価96)85部及びパーム極度硬化油15部を混合し、80℃に加温しながら攪拌し、均一の混合油1.6kgを得た。この混合油を80℃で攪拌しながら、混合油に対して0.1質量%のナトリウムメチラートを触媒として添加した。さらに、80℃で30分間攪拌することにより、エステル交換反応を行った。
エステル交換反応終了後、水洗いにて脱触媒を行った。得られた油脂を、常法に従い脱色、脱臭の精製処理を行い、エステル交換油(A−3)を得た。
製造例4
エステル交換油(B)の製造方法
パーム核極度硬化油50部及びパーム極度硬化油50部を混合し、80℃に加温しながら攪拌し、均一の混合油1.6kgを得た。この混合油を80℃で攪拌しながら、混合油に対して0.1質量%のナトリウムメチラートを触媒として添加した。さらに、80℃で30分間撹拌することにより、エステル交換反応を行った。
エステル交換反応終了後、水洗いにて脱触媒を行った。得られた油脂を、常法に従い脱色、脱臭の精製処理を行い、エステル交換油(B)を得た。
得られたエステル交換油(B)のヨウ素価は0.7であった。
比較製造例1
エステル交換油(C)の製造方法
パーム油30部、パームステアリン(ヨウ素価32)35部及びパーム核オレイン35部を混合し、60℃に加温しながら攪拌し、均一の混合油1.6kgを得た。Alcaligenes属由来のリパーゼ粉末(名糖産業(株)製Lipase PL)を混合油に対して0.1重量%添加した。さらに、60℃で16時間撹拌することにより、エステル交換反応を行った。
エステル交換反応終了後、濾過にてリパーゼを除去した。得られた油脂を、常法に従い脱色、脱臭の精製処理を行い、エステル交換油(C)を得た。
本実施例では、以下の方法により、被覆用油脂組成物の評価を行った。
(1)脂肪酸組成、SSS型トリアシルグリセロール(TAG)含量の測定
エステル交換油A−1〜3、B、C及びハイエルシン種極度硬化油について、下記の方法により脂肪酸組成、SSS型TAG含量を測定した。結果を表1に示す。表1中、「−」と示すのは検出限界以下であったことを示す。
(2)脂肪酸組成の測定方法
キャピラリーガスクロマトグラフィー(HP6890型ガスクロマトグラフィー(日本ヒューレットパッカード(株)製)を用いて、基準油脂分析試験法(2.4.1.1,2−1996、2.4.2.1,2−1996)に準拠して測定した。
(3)SSS型トリアシルグリセロール(TAG)含量
エステル交換油A−1〜3、Bは、化学触媒を使用した非選択的エステル交換反応により得られたものであるので、これらのSSS型TAG含量は脂肪酸組成から計算した。
ハイエルシン菜種極度硬化油のC16以上の飽和脂肪酸含量は99.6%であることから、ほぼ全量がSSS型TAGであると推測される。ここでは、ハイエルシン菜種極度硬化油のSSS型TAG含量を99.5%とした。
エステル交換油Cのトリアシルグリセロール(TAG)組成はGLC(島津製作所製GC−2010)にて分析を行い、SSS型TAG含量を計算した。GLC分析条件は以下の通りである。
カラム ;Rtx−65TG(Restek社製)15m×0.1μm×0.25mm
検出器;FID
キャリアガス;He
スプリット比;60:1
カラム温度 ;350℃(1min)→(1℃/min)→365℃(4min)
注入口温度;365℃
検出器温度;365℃
Figure 0004472782
Figure 0004472782
実施例1
油脂組成物の調製
表2及び3に示した配合で油脂を混合し、必要により加熱しながら撹拌し、油脂組成物1〜13を調製した。表2及び表3における数字は質量%を表す。
Figure 0004472782
Figure 0004472782
実施例2
被覆チョコレートの製造
油脂組成物1〜13を使用して、表4の配合に従って、被覆チョコレート1kgを製造した(試験例1〜13)。製造は、チョコレート製造の常法により、ロール掛け、コンチングして調製した。
Figure 0004472782
上記被覆チョコレートについて、下記の4種方法(乾き性、ひび割れ性、べとつき性、口どけ性)により評価を行った。評価結果を表5及び6に示す。
(1)乾き性の評価
乾き性の評価は、常温時における乾く速さを評価する。具体的な方法を下記に示す。
被覆用チョコレートを55℃の温度で融解し、次いで、40℃まで予備冷却した。次いで、予め25℃に調温されたイーストドーナッツの片面を、40℃に調温した被覆チョコレートに浸した。次いで、イーストドーナツを持ち上げて、余分な被覆チョコレートを落とした後、23℃の温度で静置した。その後、コーティングの全面を指で触れたときに、全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間を計測した。乾き性を、以下の判断基準に従って評価した。
◎:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が10分以下であった。
〇:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が10分を超え、15分以下であった。
×:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が15分を超えた。
(2)ひび割れ性の評価
ひび割れ性の評価は、被覆用油脂組成物が乾いた後に応力を加えた場合における、ひび割れの度合い、及び剥がれ具合を評価する。具体的な方法を下記に示す。
乾き性の評価と同様にして、チョコレートでコーティングされたイーストドーナッツを製造した。23℃の温度に静置して固化させた後、20℃の温度に24時間静置することにより、チョコレートの結晶を安定化させた。その後、指で強く押した際のコーティングの割れ具合を、目視により、以下の判断基準に従って評価した。
◎:ひび割れが生じるが、ドーナッツからの剥がれ落ちが少ない。
〇:複数のひび割れが生じるが、ドーナッツからの剥がれ落ちが比較的に少ない。
×:複数のひび割れが細かく生じて、ドーナツからの剥がれ落ちが多い。
(3)べとつき性の評価
乾き性の評価と同様にして、チョコレートでコーティングされたイーストドーナッツを製造した。23℃の温度に静置して固化させた後、20℃の温度に24時間静置することにより、チョコレートの結晶を安定化させた。その後、指で触れた際のべとつきを、目視により、以下の判断基準に従って評価した。
◎:チョコレートの表面がべとつかず、指に付着物がない
〇:チョコレートの表面は僅かにべとつくが、指に付着物がない
×:チョコレートの表面がべとつき、指に付着物がある
(4)口どけ性
上記(2)のひび割れ性の評価の後、コーティングしたチョコレート部分のみを食して、口どけ性を官能的評価し、以下の判断基準に従って評価した。
◎:口どけがよく、後残りが感じられない
〇:口どけがよく、後残りがほとんど感じられない
×:口どけがわるく、後残りがかなり感じられる。
Figure 0004472782
Figure 0004472782
表5及び6に示すとおり、油脂組成物1〜8を用いた試験例1〜8は、乾き性、ひび割れ性、べとつき性、口どけ性について良好であった。
これに対し、エステル交換油(A)を用いずにエステル交換油(C)を用いた油脂組成物11を用いた試験例11は、試験例1〜8に比べ、乾き性及びべとつき性が劣るものであった。また、エステル交換油(B)を用いない油脂組成物12を用いた試験例12は、乾き性及びべとつき性が試験例1〜8に比べ劣るものであった。また、SSS含有量が相対的に高い油脂組成物13を用いた試験例13は、試験例1〜8に比べ、ひびわれ性及び口どけ性が劣るものであった。
試験例1〜8、11及び12の結果から、エステル交換油(A)及び(B)を組み合わせると共に、SSS含有量が一定量の範囲であれば、室温での乾きが速く、応力を加えたときのひび割れが少なく、表面のべとつきが少ないため、包材に付着することなく、かつ口どけが良好な被覆用チョコレートが得られることがわかった。
また、液状油を加えた試験例9及び10は、試験例1〜8と同様の効果を示した。
実施例3
油脂組成物2を用いて、実施例2とは異なるタイプのチョコレートについて評価を行った。
油脂組成物2を使用して、表7の配合に従って、ミルク風味の被覆チョコレート1kgを製造した(試験例14)。チョコレートの製造は、チョコレート製造の常法により、ロール掛け、コンチングして調製した。
Figure 0004472782
得られた被覆用チョコレートにつき、実施例1と同様の方法により評価を行った。その結果を表8に示す。
Figure 0004472782
表8に示すとおり、試験例14(ミルク風味のチョコレート)は、実施例1(ホワイトチョコレート)と同様に、乾き性、ひび割れ性、べとつき性、口どけ性について良好であった。

Claims (12)

  1. 構成脂肪酸中に、炭素数が16個以上の脂肪酸を80質量%以上、炭素数が16個以上の飽和脂肪酸を35〜60質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(A)、及び
    構成脂肪酸中に、炭素数が12〜14個の飽和脂肪酸を20〜60質量%、炭素数が16〜18個の飽和脂肪酸を40〜80質量%含む、非選択的エステル交換処理したエステル交換油(B)を含み、
    トリ飽和脂肪酸アシルグリセロール含有量が10〜15質量%である、被覆用油脂組成物。
  2. 上記エステル交換油(A)の構成脂肪酸のオレイン酸含有量及びリノール酸含有量の合計量が、エステル交換油(A)の構成脂肪酸の全質量に対し40質量%以上である、請求項1記載の被覆用油脂組成物。
  3. 上記エステル交換油(B)の原料油脂が、ラウリン系油脂又はその水添油(b1)と、パーム系油脂又はその水添油(b2)を含む、請求項1又は2記載の被覆用油脂組成物。
  4. 上記エステル交換油Bのヨウ素価が20以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  5. トリ飽和脂肪酸アシルグリセロールの含有量が90質量%以上である油脂を更に含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  6. 更に液状油を含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  7. 油脂組成物中、最も含有量が多い油脂が、エステル交換油(A)である、請求項1〜6のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  8. 上記エステル交換油(B)の含有量が、全油脂組成物中、20質量%以下である、請求項1〜7のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  9. 上記エステル交換油(A)及びエステル交換油(B)の含有量の合計量が、全油脂組成物中、80質量%以上である、請求項1〜8のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  10. 上記エステル交換油(A)、エステル交換油(B)及び液状油の含有量の合計量が、全油脂組成物中、80質量%以上である、請求項6〜8のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の被覆用油脂組成物を含む、被覆用油性食品。
  12. 請求項11記載の被覆用油性食品で被覆された食品。
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