JPWO2009066797A1 - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

スパークプラグの接地電極側貴金属チップの先端の角部を第1の角部とし、中心電極側貴金属チップの先端の角部を第2の角部とし、中心電極の径が縮小される起点に形成される角部を第3の角部とし、接地電極の角部を第4の角部とし、接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、第1の角部と第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、第3の角部と第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、第3の角部と第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、スパークプラグは、L4/L1≧1.1の関係式を満たす。

Description

この発明は、スパークプラグに関するものである。
従来、プラグの径方向を放電方向とするスパークプラグ(以下では、「横放電型プラグ」とも呼ぶ。)としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
(特開2002−83662号公報,特許第3497015号公報等)。
従来のスパークプラグの一種として、火炎核の消炎作用を抑制するために、中心電極と接地電極の先端に貴金属チップが溶接されたものがある。電極の先端に貴金属チップを溶接する場合において、電極の径と貴金属チップの径との差が大きいと、バランスよく溶接をすることができず、溶接強度が低下する。そのため、中心電極の径を貴金属チップの径に近づけるために、中心電極の径は先端方向に近づくにしたがって縮小する構成となっていることが多い。しかし、中心電極の径が縮小する起点部分には角部が形成されるため、従来の横放電型プラグの場合、この中心電極の径が縮小する起点部分に形成された角部と、接地電極との間で放電が発生してしまう場合があるという問題があった。
本発明は、横放電型プラグにおいて、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明によるスパークプラグは、
前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
を備え、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
前記中心電極の径が縮小される起点に形成される角部のうち、前記接地電極に最も接近している角部を第3の角部とし、
前記接地電極の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第4の角部とし、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
前記いずれか2つの角部の間に規定される仮想飛火経路は、
一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
L4/L1≧1.1
の関係式を満たす。
このスパークプラグによれば、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することができる。また、正常な経路以外での飛火を抑制する対策として、中心電極側貴金属チップ及び接地電極側貴金属チップの長さを長くして、それぞれの角部間の直線距離を大きくすることが不要となる。したがって、中心電極側貴金属チップ及び接地電極側貴金属チップの長さを短くすることができ、スパークプラグの低コスト化を図ることができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記第1の角部の頂点を起点として前記第1の角部の外部側へ延び、かつ、前記第1の角部を二等分する第1の半直線と、前記第2の角部の頂点を起点として前記第2の角部の外部側へ延び、かつ、前記第2の角部を二等分する第2の半直線とが交差するように、前記第1の角部と前記第2の角部とが構成されており、
L2≦L3の場合には、前記第3の角部の頂点を起点として前記第3の角部の外部側へ延び、かつ、前記第3の角部を二等分する第3の半直線と、前記第4の角部の頂点を起点として前記第4の角部の外部側へ延び、かつ、前記第4の角部を二等分する第4の半直線とが交差しないように、前記第3の角部と前記第4の角部とが構成されており、
L3<L2の場合には、前記第3の半直線と、前記第5の角部の頂点を起点として前記第5の角部の外部側へ延び、かつ、前記第5の角部を二等分する第5の半直線とが交差しないように、前記第3の角部と前記第5の角部とが構成されているようにしてもよい。
このスパークプラグによれば、第1の角部と第2の角部との間で飛火が発生しやすくなり、正常な放電を発生しやすくすることができる。また、第3の角部と第4の角部との間及び第3の角部と第5の角部との間での飛火の発生を抑制することができる。
本発明による他のスパークプラグは、
前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
を備え、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
前記中心電極の径が縮小される起点に形成されるR形成部のうち、前記接地電極に最も接近しているR形成部を第1のR形成部とし、
前記第1のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第3の角部とし、
前記接地電極の端面と側面との間に形成されるR形成部のうち、前記第3の角部に最も接近しているR形成部を第2のR形成部とし、
前記第2のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第4の角部とし、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
前記いずれか2つの角部の間に規定される経路である仮想飛火経路は、
一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
L4/L1≧0.9
の関係式を満たし、かつ、
前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上である。
このスパークプラグによれば、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することができる。
本発明による他のスパークプラグは、
前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
を備え、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
前記中心電極の径が縮小される起点に形成されるR形成部のうち、前記接地電極に最も接近しているR形成部を第1のR形成部とし、
前記第1のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第3の角部とし、
前記接地電極の端面と側面との間に形成されるR形成部のうち、前記第3の角部に最も接近しているR形成部を第2のR形成部とし、
前記第2のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第4の角部とし、
前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
前記いずれか2つの角部の間に規定される経路である仮想飛火経路は、
一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
L4/L1≧1.0
の関係式を満たし、かつ、
前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.05mm以上である。
このスパークプラグによれば、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上であることとしてもよい。
このスパークプラグによれば、正常な放電経路以外で放電が発生するのをさらに抑制することができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記接地電極側貴金属チップの端面に平行な仮想平面であって、前記中心電極側貴金属チップと重なり、前記中心電極側貴金属チップのうち前記接地電極側貴金属チップの端面に最も接近している点からの距離が0.1mmである仮想平面を第1の仮想平面とし、
前記中心電極側貴金属チップのうち、前記第1の仮想平面に切り取られる部分であり、かつ、前記中心電極側貴金属チップを前記接地電極側貴金属チップの端面に投影した場合に、前記接地電極側貴金属チップの端面と重なる部分である放電寄与部分の体積をV1とし、
前記接地電極側貴金属チップの端面に平行な仮想平面であって、前記接地電極側貴金属チップと重なり、前記接地電極側貴金属チップの端面からの距離が0.1mmである仮想平面を第2の仮想平面とし、
前記接地電極側貴金属チップのうち、前記第2の仮想平面に切り取られる部分であり、かつ、前記放電寄与部分を前記接地電極側貴金属チップの端面に投影した場合に、前記放電寄与部分と重なる部分の体積をV2とした場合において、
V1+V2≧0.015mm
の関係式を満たすこととしてもよい。
このスパークプラグによれば、中心電極側貴金属チップと接地電極側貴金属チップの消耗を抑制することができる。そして、中心電極側貴金属チップと接地電極側貴金属チップの最短距離であるギャップの増加を抑えることができ、電極の耐久性を向上させることができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記第3の角部から前記スパークプラグの軸線方向に沿って延びた直線が前記接地電極側貴金属チップと交わらないように、前記第1の角部と前記第5の角部が構成されていることとしてもよい。
このスパークプラグによれば、中心電極の径が縮小する起点部分に形成された角部と、接地電極との間で燃料の付着による燃料ブリッジの発生を抑制し、電流がリークすることを抑制することができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記第3の角部は、前記中心電極の外周に設けられた略筒状の絶縁碍子の先端から露出していることとしてもよい。
このスパークプラグによれば、絶縁碍子先端面にカーボンが付着した状態における、中心電極及び絶縁碍子先端面に付着したカーボンと接地電極との間で燃料の付着による燃料ブリッジの発生を抑制し、電流がリークすることを抑制することができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記中心電極と前記中心電極側貴金属チップとの間には溶融部が形成されており、
前記中心電極と前記溶融部との境界に形成される角部のうち、前記接地電極に最も接近している角部を第6の角部とし、
前記第4の角部と前記第6の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL5とし、
前記第5の角部と前記第6の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL6とし、
L5とL6のうち、短い方の長さをL7とした場合において、
L7/L4≧0.5
の関係式を満たすこととしてもよい。
このスパークプラグによれば、正常な放電経路以外で放電が発生するのをさらに抑制することができる。
上記スパークプラグにおいて、
前記中心電極と前記中心電極側貴金属チップとの間には溶融部が形成されており、
前記中心電極側貴金属チップと前記溶融部との境界における角度をθ1とし、
前記溶融部と前記中心電極との境界における角度をθ2とした場合において、
θ1>θ2を満たし、かつ、θ1<180°を満たすこととしてもよい。
このスパークプラグによれば、中心電極側貴金属チップから中心電極への熱引きを向上することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、スパークプラグの製造方法および製造装置、製造システム等の形態で実現することができる。
図1は、本発明の一実施例としてのスパークプラグ100の部分断面図である。
図2は、スパークプラグ100の中心電極20の先端部22付近の拡大図である。
図3(A),(B)は、中心電極20の先端部22をさらに拡大して示す説明図である。
図4(A),(B)は、直線経路J1,J2についての説明図である。
図5は、第1仮想飛火経路VP1の定義についての説明図である。
図6は、第2仮想飛火経路VP2の定義についての説明図である。
図7は、第3仮想飛火経路VP3の定義についての説明図である。
図8(A),(B)は、スパークプラグ100の先端付近の他の例を示す説明図である。
図9は、角部a3,a4にR面取りを施した場合における第2仮想飛火経路VP2の定義についての説明図である。
図10は、中心電極チップ90と接地電極チップ95との関係を示す説明図である。
図11(A),(B)は、角部a3と、角部a1と、角部a5との位置関係を示す説明図である。
図12(A)は、実施例におけるスパークプラグ100の先端付近を示す説明図である。
図12(B)は、比較例におけるスパークプラグ100の先端付近を示す説明図である。
図13(A),(B)は、中心電極20の先端部22を拡大して示す説明図である。
図14は、飛火経路比率Lrと肩位置飛火割合Frとの関係を示すグラフである。
図15は、R形成部fr1,rf2の曲率半径と肩位置飛火割合Frとの関係を示すグラフである。
図16は、対向体積Vと試験後のギャップGの増加量との関係を示すグラフである。
図17は、変形例における接地電極30bの構成を示す説明図である。
図18は、変形例における中心電極20の先端部22付近を示す説明図である。
次に、本発明の一態様であるスパークプラグの実施の形態を、以下の順序で説明する。
A.スパークプラグの構造:
B.各部の形状及び寸法:
C.飛火経路比率Lrに関する実験例:
D.R形成部の曲率半径に関する実験例:
E.対向体積Vに関する実験例:
F.変形例:
A.スパークプラグの構造:
図1は、本発明の一実施例としてのスパークプラグ100の部分断面図である。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線方向ODを図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、主体金具50と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40とを備えている。中心電極20は、絶縁碍子10内に軸線方向ODに延びた状態で保持されている。絶縁碍子10は、絶縁体として機能しており、主体金具50は、この絶縁碍子10を保持している。端子金具40は、絶縁碍子10の後端部に設けられている。なお、中心電極20と接地電極30の構成については、図2において詳述する。
絶縁碍子10は、アルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線方向ODへ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線方向ODの略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には、後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径され、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間には段部15が形成されている。
主体金具50は、低炭素鋼材より形成された円筒状の金具であり、スパークプラグ100を内燃機関のエンジンヘッド200に固定する。そして、主体金具50は、絶縁碍子10を内部に保持しており、絶縁碍子10は、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を主体金具50によって取り囲まれている。
また、主体金具50は、工具係合部51と、取付ねじ部52とを備えている。工具係合部51は、スパークプラグレンチ(図示せず)が嵌合する部位である。主体金具50の取付ねじ部52は、ねじ山が形成された部位であり、内燃機関の上部に設けられたエンジンヘッド200の取付ねじ孔201に螺合する。
主体金具50の工具係合部51と取付ねじ部52との間には、鍔状のシール部54が形成されている。取付ねじ部52とシール部54との間のねじ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付ねじ孔201の開口周縁部205との間で押し潰されて変形する。このガスケット5の変形により、スパークプラグ100とエンジンヘッド200間が封止され、取付ねじ孔201を介したエンジン内の気密漏れが防止される。
主体金具50の工具係合部51より後端側には、薄肉の加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に、薄肉の座屈部58が設けられている。主体金具50の工具係合部51から加締部53にかけての内周面と、絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材6,7が介在されている。さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めると、絶縁碍子10は、リング部材6,7およびタルク9を介して主体金具50内の先端側に向け押圧される。これにより、絶縁碍子10の段部15は、主体金具50の内周に形成された段部56に支持され、主体金具50と絶縁碍子10とは、一体となる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は、絶縁碍子10の段部15と主体金具50の段部56との間に介在された環状の板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されており、タルク9の圧縮ストロークを稼いで主体金具50内の気密性を高めている。なお、主体金具50の段部56よりも先端側と絶縁碍子10との間には、所定寸法のクリアランスCLが設けられている。
図2は、スパークプラグ100の中心電極20の先端部22付近の拡大図である。中心電極20は、電極母材21の内部に芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。電極母材21は、インコネル(商標名)600または601等のニッケルまたはニッケルを主成分とする合金から形成されている。芯材25は、電極母材21よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金から形成されている。通常、中心電極20は、有底筒状に形成された電極母材21の内部に芯材25を詰め、底側から押出成形を行って引き延ばすことで作製される。芯材25は、胴部分においては略一定の外径をなすものの、先端側においては縮径部が形成される。また、中心電極20は、軸孔12内を後端側に向けて延設され、シール体4およびセラミック抵抗3(図1)を経由して、端子金具40(図1)に電気的に接続されている。端子金具40には、高圧ケーブル(図示せず)がプラグキャップ(図示せず)を介して接続され、高電圧が印加される。
中心電極20の先端部22は、絶縁碍子10の先端部11よりも突出している。中心電極20の先端部22の先端には、中心電極チップ90が、レーザ溶接により形成された溶融部91を介して中心電極20に接合されている。中心電極チップ90は、軸線方向ODに伸びた略円柱形状を有しており、耐火花消耗性を向上するため、高融点の貴金属によって形成されている。中心電極チップ90は、例えば、イリジウム(Ir)や、Irを主成分として、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、レニウム(Re)のうち、1種類あるいは2種類以上を添加したIr合金によって形成される。
接地電極30は、耐腐食性の高い金属から形成され、例えば、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金から形成されている。この接地電極30の基部32は、溶接によって、主体金具50の先端部57に接合されている。また、接地電極30は屈曲しており、接地電極30の端面33は、中心電極チップ90の側面部92と対向している。
さらに、接地電極30の端面33には、接地電極チップ95が接合されている。接地電極チップ95は、軸線方向ODに略垂直な略円柱形状を有しており、接地電極チップ95の端面96は、中心電極チップ90の側面部92と対向している。なお、接地電極チップ95は、中心電極チップ90と同様の材料で形成することができる。
B.各部の形状及び寸法:
図3(A)は、中心電極20の先端部22をさらに拡大して示す説明図である。図3(B)は、スパークプラグ100の先端付近を軸線方向から見た図である。なお、図3(B)では、中心電極20の先端部11は省略している。図3(A)には、3つの仮想飛火経路VP1,VP2,VP3が描かれている。ここで、仮想飛火経路とは、それぞれの角部の間で飛火が発生する場合において、その飛火が辿る経路となると考えられる仮想の経路である。第1仮想飛火経路VP1は、接地電極チップ95の角部a1と中心電極チップ90の角部a2との間で飛火が発生する場合における仮想の経路である。第2仮想飛火経路VP2は、中心電極20の角部a3と接地電極30の角部a4との間で飛火が発生する場合における仮想の経路である。第3仮想飛火経路VP3は、中心電極20の角部a3と接地電極チップ95の角部a5との間で飛火が発生する場合における仮想の経路である。これら3つの仮想飛火経路VP1,VP2,VP3の定義については、後述する。
なお、角部a1は、接地電極チップ95の先端の角部のうち、中心電極チップ90の最も先端方向(図3(A)では軸線方向OD)にある角部である。角部a2は、中心電極チップ90の先端の角部のうち、接地電極チップ95に最も接近している角部である。
また、角部a3は、中心電極20の径が縮小される起点に形成される角部のうち、接地電極30に最も接近している角部である。中心電極20の径を縮小する理由は、中心電極20の先端部22の径と、中心電極チップ90の径との差を小さくすることで、中心電極20に中心電極チップ90をバランスよく溶接するためである。角部a4は、接地電極30の角部のうち、角部a3に最も接近している角部である。角部a5は、接地電極チップ95の先端の角部のうち、角部a3に最も接近している角部である。なお、図3(B)で示される角部a4は、実際には接地電極30の裏側に位置している。
横放電型のスパークプラグでは、接地電極チップ95と中心電極チップ90との間で、正常な放電が行なわれることが望まれる。すなわち、仮想飛火経路VP1に沿って、角部a1と角部a2の間で、放電が行なわれることが好ましい。しかし、第2仮想飛火経路VP2の長さL2が、第1仮想飛火経路VP1の長さL1よりも小さいと、第2仮想飛火経路VP2に沿って、角部a3と角部a4との間で放電が生じる場合がある。同様に、第3仮想飛火経路VP3の長さL3が、第1仮想飛火経路VP1の長さL1よりも小さいと、第3仮想飛火経路VP3に沿って、角部a3と角部a5との間で放電が生じる場合がある。したがって、仮想飛火経路VP1に沿って、角部a1と角部a2の間で、放電が行なわれるためには、第2仮想飛火経路VP2の長さL2及び第3仮想飛火経路VP3の長さL3は、第1仮想飛火経路VP1の長さL1よりも長いことが好ましい。
第2仮想飛火経路VP2の長さL2と、第3仮想飛火経路VP3の長さL3とを比較し、短い方の長さをL4と定義した場合において、スパークプラグは、以下の式(1)を満たすことが好ましい。
L4/L1≧1.1 …(1)
ここで、L4=min(L2,L3)である。
なお、以上のように規定する根拠については、後に詳述する。また、以下では、L4/L1を飛火経路比率Lrと定義する。
上記関係式(1)を満たすようにスパークプラグを構成すれば、第2仮想飛火経路VP2又は第3仮想飛火経路VP3に沿って飛火が発生することを抑制することができる。また、正常な経路以外での飛火を抑制する対策として、中心電極チップ90及び接地電極チップ95の長さを長くして、それぞれの角部間の直線距離を大きくすることが不要となる。したがって、中心電極チップ90及び接地電極チップ95の長さを短くすることができ、スパークプラグの低コスト化を図ることができる。
図4(A),(B)は、直線経路J1,J2についての説明図である。ここで、スパークプラグが上記関係式(1)を満たしていれば、図4(A)で示すように、角部a1と角部a2とを直線的に結んだ直線経路J1の長さP1と、角部a3と角部a4とを直線的に結んだ直線経路J2の長さP2との関係が、以下の式(2)のような関係となっていても、角部a3と角部a4との間での飛火の発生は抑制される。
P2/P1≦1.1 …(2)
すなわち、飛火の発生は、角部の間の直線距離ではなく、仮想飛火経路VP1〜VP3の長さに依存することが理解できる。
図5は、第1仮想飛火経路VP1の定義についての説明図である。ここでは、2つの角部a1,a2が同一の垂直断面で切断された状態が示されている。まず、角部a1の角度を二等分する直線上に存在し、角部a1から外部に延びる半直線b1を描く。同様に、角部a2の角度を二等分する直線上に存在し、角部a2から外部に延びる半直線b2を描く。次に、半直線b1に接し、かつ、角部a1の頂点と角部a2の頂点とを端点とする円弧c1を描く。同様に、半直線b2に接し、かつ、角部a1の頂点と角部a2の頂点とを端点とする円弧c2を描く。
そして、角部a1の頂点から円弧c1の中点m1までを結ぶ円弧c1に沿った経路を、経路ch1とする。また、円弧c1の中点m1から円弧c2の中点m2までを結ぶ直線状の経路を、経路d1とする。さらに、円弧c2の中点m2から角部a2の頂点までを結ぶ円弧c2に沿った経路を、経路ch2とする。ここで、経路ch1と、経路d1と、経路ch2とを結んだ経路が、第1仮想飛火経路VP1として定義される。
次に、第1仮想飛火経路VP1を以上のように定義する理由について説明する。スパークプラグにおいて発生する飛火は、電極チップのうち、電界が集中する角部から生じやすい。そして、飛火は、一方の角部を二等分する直線に沿って発射し、円弧を描いて、他方の角部に達すると考えられる。また、飛火は2つの角部の間で相互に発生するため、飛火の発生する角部によって、経路は2通り(円弧c1と円弧c2)であると考えられる。したがって、その2つの経路を考慮して設定した第1仮想飛火経路VP1は、現実の飛火の経路を最も良く代表しているものと考えることが可能である。以下で示す第2仮想飛火経路VP2及び第3仮想飛火経路VP3においても同様である。
なお、角部a1,a2の配置によっては、半直線b1,b2が空間中で交差しない可能性もある。しかし、半直線b1,b2が空間中で交差するように角部a1と角部a2とが構成されていることが好ましい。このような構成とすれば、角部a1と角部a2との間で、飛火が発生しやすくなり、正常な放電を発生しやすくすることができる。
図6は、第2仮想飛火経路VP2の定義についての説明図である。第2仮想飛火経路VP2は、第1仮想飛火経路VP1と同様に定義される。すなわち、まず、角部a3の角度を二等分する直線上に存在し、角部a3から外部に延びる半直線b3を描く。同様に、角部a4の角度を二等分する直線上に存在し、角部a4から外部に延びる半直線b4を描く。次に、半直線b3に接し、かつ、角部a3の頂点と角部a4の頂点とを端点とする円弧c3を描く。同様に、半直線b4に接し、かつ、角部a3の頂点と角部a4の頂点とを端点とする円弧c4を描く。そして、角部a3の頂点から円弧c3の中点m3までを結ぶ円弧c3に沿った経路を、経路ch3とする。また、円弧c3の中点m3から円弧c4の中点m4までを結ぶ直線状の経路を、経路d2とする。さらに、円弧c4の中点m4から角部a4の頂点までを結ぶ円弧c4に沿った経路を、経路ch4とする。ここで、経路ch3と、経路d2と、経路ch4とを結んだ経路が、第2仮想飛火経路VP2として定義される。
図7は、第3仮想飛火経路VP3の定義についての説明図である。第3仮想飛火経路VP3は、上述した第1仮想飛火経路VP1及び第2仮想飛火経路VP2と同様に定義される。すなわち、まず、角部a3の角度を二等分する直線上に存在し、角部a3から外部に延びる半直線b3を描く。同様に、角部a5の角度を二等分する直線上に存在し、角部a5から外部に延びる半直線b5を描く。次に、半直線b3に接し、かつ、角部a3の頂点と角部a5の頂点とを端点とする円弧c5を描く。同様に、半直線b5に接し、かつ、角部a3の頂点と角部a5の頂点とを端点とする円弧c6を描く。そして、角部a3の頂点から円弧c5の中点m5までを結ぶ円弧c5に沿った経路を、経路ch5とする。また、円弧c5の中点m5から円弧c6の中点m6までを結ぶ直線状の経路を、経路d3とする。さらに、円弧c6の中点m6から角部a5の頂点までを結ぶ円弧c6に沿った経路を、経路ch6とする。ここで、経路ch5と、経路d3と、経路ch6とを結んだ経路が、第3仮想飛火経路VP3として定義される。
なお、L2≦L3の場合には、半直線b3と、半直線b4とが交差しないように、角部a3と角部a4とが構成されていることが好ましい(図6参照)。こうすれば、第2仮想飛火経路VP2の経路を長くすることができるので、角部a3と、角部a4との間での飛火の発生を抑制することができる。
また、L3<L2の場合には、半直線b3と、半直線b5とが交差しないように、角部a3と角部a5とが構成されていることが好ましい(図7参照)。こうすれば、第3仮想飛火経路VP3の経路を長くすることができるので、角部a3と、角部a5との間での飛火の発生を抑制することができる。
図8(A)は、スパークプラグ100の先端付近の他の例を示す説明図である。図8(B)は、スパークプラグ100の先端付近を軸線方向から見た図である。なお、図8(B)では、中心電極20の先端部11は省略している。図3で示したスパークプラグ100の先端付近との違いは、角部a3と角部a4に、いわゆるR面取りが施されている点である。角部a3に施されたR形成部rf1は、中心電極の径が縮小される起点に環状に形成されるR形成部(図8(B)における斜線部分)のうち、接地電極に最も接近しているR形成部である。この場合、角部a3は、R形成部rf1を挟む2つの直線の交点と、この2つの直線とで構成される仮想の角部となる。角部a4に施されたR形成部rf2は、接地電極の端面33と側面34との間に形成されるR形成部のうち、角部a3に最も接近しているR形成部である。この場合、角部a4は、R形成部rf2を挟む2つの直線の交点と、この2つの直線とで構成される仮想の角部となる。なお、図8(B)で示される角部a4とR形成部rf2は、実際には接地電極30の裏側に位置している。
図9は、角部a3,a4にR面取りを施した場合における第2仮想飛火経路VP2の定義についての説明図である。この図9で示すように、角部a3,a4にR面取りを施した場合であっても、仮想的に描いた角部a3から、仮想的に描いた角部a4に向かって、図6の場合と同様に、第2仮想飛火経路VP2を定義する。そして、上述したように、この第2仮想飛火経路VP2の長さL2と、第3仮想飛火経路VP3の長さL3(図8)とを比較し、短い方の長さをL4とする。
このように、角部a3,a4にR面取りを施すと、R形成部rf1,rf2には電界が集中しにくくなるため、R形成部rf1とR形成部rf2との間で放電が生じるための放電電圧は高くなる。すなわち、第2仮想飛火経路VP2の長さL2を、角部にR面取りを施していないスパークプラグ(図3)に比べて短くしたとしても、R形成部rf1とR形成部rf2との間で飛火が発生しにくくなる。
そこで、図8で示す構成のスパークプラグにおいて、角部a1と角部a2との間以外で飛火が発生することを抑制するためには、スパークプラグは、以下の関係式(3)を満たし、かつ、R形成部rf1とR形成部rf2の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上であることが好ましい。
L4/L1≧0.9 …(3)
ここで、L4=min(L2,L3)である。以下においても同様である。
または、スパークプラグは、以下の関係式(4)を満たし、かつ、R形成部rf1とR形成部rf2の曲率半径がそれぞれ0.05mm以上であることが好ましい。
L4/L1≧1.0 …(4)
さらに、スパークプラグは、以下の関係式(5)を満たし、かつ、R形成部rf1とR形成部rf2の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上であることが特に好ましい。
L4/L1≧1.0 …(5)
なお、以上のように規定する根拠については、後に詳述する。
スパークプラグを以上のような構成とすれば、第2仮想飛火経路VP2又は第3仮想飛火経路VP3に沿って飛火が発生することを抑制することができる。そして、中心電極チップ90及び接地電極チップ95の長さを短くすることができ、スパークプラグの低コスト化を図ることができる。
図10は、中心電極チップ90と、接地電極チップ95との間の好ましい投影関係を示す説明図である。この図10には、仮想平面X1と、仮想平面X2とが描かれている。仮想平面X1は、接地電極チップ95の端面96に平行な仮想平面であって、中心電極チップ90と重なり、中心電極チップ90のうち接地電極チップ95の端面96に最も接近している点からの距離が0.1mmである仮想平面である。また、仮想平面X2は、接地電極チップ95の端面96に平行な仮想平面であって、接地電極チップ95と重なり、接地電極チップ96の端面96からの距離が0.1mmである仮想平面である。
ここで、中心電極チップ90のうち、仮想平面X1に切り取られる部分であり、かつ、中心電極チップ90を接地電極チップ95の端面96に投影した場合に、接地電極チップ95の端面96と重なる部分である放電寄与部分94の体積をV1とする。そして、接地電極チップ95のうち、仮想平面X2に切り取られる部分であり、かつ、中心電極チップ90の放電寄与部分94を接地電極チップ95の端面96に投影した場合に、中心電極チップ90の放電寄与部分94と重なる部分の体積をV2とする。ここで、V1とV2を足し合わせた体積を、対向体積Vと定義する。なお、この図10には、接地電極チップ95と中心電極チップ90との間を最短距離で結ぶギャップGが描かれている。
対向体積Vが小さい場合には、中心電極チップ90の側面部92において放電による消耗が早く進行し、ギャップGの増加も早く進行する。ギャップGの増加は、放電電圧の上昇を招く。したがって、放電電圧の上昇を抑制するために、対向体積Vは、なるべく大きい方が好ましい。具体的には、対向体積Vは、以下の関係式(6)を満たすように規定することが好ましい。
V≧0.015mm …(6)
なお、このように規定する根拠については後に詳述する。
上記関係式(6)を満たすようにスパークプラグを構成すれば、ギャップGの増加を抑制することができる。
図11(A)は、角部a3と、角部a1と、角部a5との位置関係を示す説明図である。図11(B)は、スパークプラグ100の先端付近を軸線方向から見た図である。この図11(A)には、角部a3からスパークプラグの軸線方向ODに沿って延びた直線OZが描かれている。角部a1及び角部a5は、この直線OZが接地電極チップ95と交わらないように構成されていることが好ましい。
スパークプラグをこのような構成とすれば、中心電極の径が縮小する起点部分に形成された角部のスパークプラグの軸線方向に沿って延びた直線上に接地電極チップがないため、中心電極表面に燃料が付着した場合でも、中心電極の径が縮小する起点部分に形成された角部と、接地電極との間で燃料ブリッジの発生を抑制することができる。これにより、燃料ブリッジにより電流がリークしてしまい、火花放電ギャップに火花放電を生じなくなってしまうことを抑制することができる。
図12(A)は、実施例におけるスパークプラグ100の先端付近を示す説明図である。図12(B)は、比較例におけるスパークプラグ100の先端付近を示す説明図である。実施例における角部a3は、絶縁碍子10の先端部11から露出している。一方、比較例における角部a3は、絶縁碍子10の先端部11から露出していない。角部a3は、図12(A)で示すように、絶縁碍子10の先端面から露出していることが好ましい。
スパークプラグをこのような構成とすれば、絶縁碍子の表面上に、混合気の燃焼によって発生したカーボンが付着して絶縁碍子表面の絶縁性が低下し、中心電極と絶縁碍子表面上のカーボンが導通した状態においても、絶縁碍子先端面に付着したカーボンと接地電極との間で燃料の付着による燃料ブリッジの発生を抑制し、電流がリークすることを抑制することができる。
図13(A)は、中心電極20の先端部22を拡大して示す説明図である。図13(B)は、スパークプラグ100の先端付近を軸線方向から見た図である。この図13(A)には、2つの仮想飛火経路VP5,VP6が描かれている。第5仮想飛火経路VP5は、接地電極チップ95の角部a5と溶融部91の角部a6との間で飛火が発生する場合における仮想の経路である。第6仮想飛火経路VP6は、中心電極20の角部a4と溶融部91の角部a6との間で飛火が発生する場合における仮想の経路である。ここで、角部a6は、中心電極20と溶融部91との境界に形成される角部のうち、接地電極30に最も接近している角部である。なお、本明細書において角部とは、突出はしていないが、2つの面が交わることによって形成されている凹んだ部分を含む意味で用いられている。なお、第5仮想飛火経路VP5と、第6仮想飛火経路VP6の描き方は、図5ないし図6で示した仮想飛火経路VP1〜VP3と同様である。
第5仮想飛火経路VP5の長さL5と、第6仮想飛火経路VP6の長さL6とを比較し、短い方の長さをL7と定義した場合において、スパークプラグは、以下の関係式(7)を満たすことが好ましい。
L7/L4≧0.5 …(7)
ここで、L7=min(L5,L6)である。
上記関係式(7)を満たすようにスパークプラグを構成すれば、溶融部と接地電極または接地電極側貴金属チップ間における放電も抑制できるので正常な放電経路以外で放電が発生するのをさらに抑制することができる。
また、中心電極チップ90と溶融部91との境界における角度をθ1とする。そして、溶融部91と中心電極20との境界における角度をθ2とする。この場合において、スパークプラグは、以下の関係式(8)及び関係式(9)を満たすことが好ましい。
θ1>θ2 …(8)
θ1<180° …(9)
上記関係式(8)及び関係式(9)を満たすようにスパークプラグを構成すれば、中心電極チップの熱が中心電極チップから溶融部を通じさらに中心電極への熱引きが効果的に行われる。
C.飛火経路比率Lrに関する実験例:
図3で示した構成のスパークプラグにおいて、肩位置飛火割合(%)と、飛火経路比率Lrとの関係を調べるために、飛火経路比率Lrの異なるサンプルを用いて実験を行なった。ここで、「肩位置飛火割合」とは、正常な放電経路(例えば、第1仮想飛火経路VP1に沿った経路)以外の経路(第2仮想飛火経路VP2及び第3仮想飛火経路に沿った経路)で放電が発生する割合である。また、参考として、ギャップGの異なるサンプルを用いた実験も行なった。
図14は、飛火経路比率Lrと肩位置飛火割合Frとの関係を示すグラフである。図14の縦軸は、肩位置飛火割合Frを示しており、縦軸は、飛火経路比率Lrを示している。この図14によれば、飛火経路比率Lrが大きくなるほど、肩位置飛火割合Frが小さくなることが理解できる。
さらに、この図14によれば、飛火経路比率Lrが1.0以上の場合には、肩位置飛火割合Frを10%以下にすることができることがわかる。したがって、飛火経路比率Lrは1.0以上であることが好ましい。そして、飛火経路比率Lrが1.1以上の場合には、肩位置飛火割合Frをほぼ0%にすることができることがわかる。したがって、飛火経路比率Lrは、1.1以上であることが特に好ましい。なお、肩位置飛火割合Frは、ギャップGの大きさによる影響はあまり受けず、飛火経路比率Lrに大きく依存していることが理解できる。
以上のように、飛火経路比率Lrが上記関係式(1)を満たすように、スパークプラグを構成すれば、肩位置飛火割合Frをほぼ0%にすることができ、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することが可能となる。
D.R形成部rf1,rf2の曲率半径に関する実験例:
図8で示した構成のスパークプラグにおいて、R形成部fr1,rf2の曲率半径と、肩位置飛火割合Frとの関係を調べるために、R形成部fr1,rf2の曲率半径の異なるサンプルを用いて実験を行なった。なお、飛火経路比率Lrとしては、3つの値(Lr=0.8、0.9、1.0)を用意して実験を行なった。
図15は、R形成部fr1,rf2の曲率半径と、肩位置飛火割合Frとの関係を示すグラフである。この図15の縦軸は、肩位置飛火割合Fr(%)を示しており、横軸は、R形成部fr1,rf2の曲率半径(mm)を示している。この図15によれば、R形成部fr1,rf2の曲率半径が大きくなるほど、肩位置飛火割合Frが小さくなることが理解できる。また、R形成部fr1,rf2の曲率半径が同じであっても、飛火経路比率Lrが大きいほど、肩位置飛火割合Frは小さくなることが理解できる。
そして、この図15によれば、飛火経路比率Lrが0.9以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上の場合では、肩位置飛火割合Frが10%未満になることが理解できる。したがって、飛火経路比率Lrは0.9以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径は、それぞれ0.1mm以上であることが好ましい。
また、この図15によれば、飛火経路比率Lrが1.0以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径がそれぞれ0.05mm以上の場合では、肩位置飛火割合Frが10%未満になることが理解できる。したがって、飛火経路比率Lrは1.0以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径は、それぞれ0.05mm以上であることが好ましい。
さらに、飛火経路比率Lrが1.0以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上の場合では、肩位置飛火割合Frが0%になることが理解できる。したがって、飛火経路比率Lrは1.0以上であり、かつ、R形成部fr1,rf2の曲率半径は、それぞれ0.1mm以上であることが特に好ましい。
以上のように飛火経路比率LrとR形成部fr1,rf2の曲率半径とを規定すれば、正常な経路以外での放電を抑制することが可能となる。
E.対向体積Vに関する実験例:
対向体積Vと机上火花試験後のギャップGの増加量との関係を調べるため、対向体積Vの異なる7つのサンプルを用いて、机上火花試験を行なった。ここで、「机上火花試験」とは、スパークプラグ100を試験機にかけ、長時間に渡って放電を繰り返すことによって、スパークプラグ100の性能や電極の損耗の状態を評価する試験である。本実験例では、圧力0.4MPaの大気雰囲気中において、周波数100Hzで放電を繰り返した。
図16は、対向体積Vと試験後のギャップGの増加量との関係を示すグラフである。図16の横軸は、対向体積V(mm)を示しており、縦軸は、机上火花試験を250hr行なった後のギャップGの増加量(mm)を示している。この図16によれば、対向体積Vが大きくなるほど、試験後のギャップGの増加が小さいことがわかる。さらに、この図16によれば、対向体積Vは、試験後のギャップGの増加量が0.2mm以下となる0.015mm以上であることが好ましいことが理解できる。
以上のように、対向体積Vが上記関係式(6)を満足するようにスパークプラグを構成すれば、中心電極チップ90と接地電極チップ95との最短距離であるギャップGの増加を抑えることができ、電極の耐久性を向上させることが可能となる。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
図17は、変形例における接地電極30bの構成を示す説明図である。この図17における接地電極30bには、R形成部の代わりに、テーパ部31が設けられている。テーパ部31の両端には角部a4−1および角部a4−2が形成されている。このような構成として、正常な放電経路以外の仮想飛火経路の長さを長くし、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することも可能である。なお、この場合は、角部a4−1および角部a4−2のうち、角部a3(図3)に接近している方を図3における角部a4に置き換えて、第2仮想飛火経路VP2を描いても良い。また、角部a4−1および角部a4−2から角部a3(図3)に向けて仮想飛火経路を描き、経路の長さが短い方を第2仮想飛火経路VP2と定義することとしてもよい。
図18は、変形例における中心電極20の先端部22付近を示す説明図である。この図18では、角部a3の角度を大きくしている。このようにして、正常な放電経路以外の仮想飛火経路の長さを長くし、正常な放電経路以外で放電が発生するのを抑制することも可能である。

Claims (10)

  1. スパークプラグであって、
    前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
    前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
    前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
    前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
    を備え、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
    前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
    前記中心電極の径が縮小される起点に形成される角部のうち、前記接地電極に最も接近している角部を第3の角部とし、
    前記接地電極の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第4の角部とし、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
    前記いずれか2つの角部の間に規定される仮想飛火経路は、
    一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
    他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
    前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
    前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
    前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
    前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
    前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
    前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
    L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
    L4/L1≧1.1
    の関係式を満たす、スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記第1の角部の頂点を起点として前記第1の角部の外部側へ延び、かつ、前記第1の角部を二等分する第1の半直線と、前記第2の角部の頂点を起点として前記第2の角部の外部側へ延び、かつ、前記第2の角部を二等分する第2の半直線とが交差するように、前記第1の角部と前記第2の角部とが構成されており、
    L2≦L3の場合には、前記第3の角部の頂点を起点として前記第3の角部の外部側へ延び、かつ、前記第3の角部を二等分する第3の半直線と、前記第4の角部の頂点を起点として前記第4の角部の外部側へ延び、かつ、前記第4の角部を二等分する第4の半直線とが交差しないように、前記第3の角部と前記第4の角部とが構成されており、
    L3<L2の場合には、前記第3の半直線と、前記第5の角部の頂点を起点として前記第5の角部の外部側へ延び、かつ、前記第5の角部を二等分する第5の半直線とが交差しないように、前記第3の角部と前記第5の角部とが構成されている、スパークプラグ。
  3. スパークプラグであって、
    前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
    前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
    前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
    前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
    を備え、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
    前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
    前記中心電極の径が縮小される起点に形成されるR形成部のうち、前記接地電極に最も接近しているR形成部を第1のR形成部とし、
    前記第1のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第3の角部とし、
    前記接地電極の端面と側面との間に形成されるR形成部のうち、前記第3の角部に最も接近しているR形成部を第2のR形成部とし、
    前記第2のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第4の角部とし、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
    前記いずれか2つの角部の間に規定される経路である仮想飛火経路は、
    一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
    他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
    前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
    前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
    前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
    前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
    前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
    前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
    L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
    L4/L1≧0.9
    の関係式を満たし、かつ、
    前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上である、スパークプラグ。
  4. スパークプラグであって、
    前記スパークプラグの軸線方向に延在する中心電極と、
    前記中心電極の先端部に接合された中心電極側貴金属チップと、
    前記中心電極側貴金属チップの側面と対向する接地電極と、
    前記接地電極の端面に接合された接地電極側貴金属チップと、
    を備え、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記中心電極側貴金属チップの最も先端方向にある角部を第1の角部とし、
    前記中心電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記接地電極側貴金属チップに最も接近している角部を第2の角部とし、
    前記中心電極の径が縮小される起点に形成されるR形成部のうち、前記接地電極に最も接近しているR形成部を第1のR形成部とし、
    前記第1のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第3の角部とし、
    前記接地電極の端面と側面との間に形成されるR形成部のうち、前記第3の角部に最も接近しているR形成部を第2のR形成部とし、
    前記第2のR形成部を挟む2つの直線の交点と、該2つの直線とで構成される仮想の角部を第4の角部とし、
    前記接地電極側貴金属チップの先端の角部のうち、前記第3の角部に最も接近している角部を第5の角部とし、
    前記いずれか2つの角部の間に規定される経路である仮想飛火経路は、
    一方の角部の頂点を通過し、かつ、前記一方の角部を二等分する直線を第1の直線とし、
    他方の角部の頂点を通過し、かつ、前記他方の角部を二等分する直線を第2の直線とし、
    前記第1の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第1の円弧とし、
    前記第2の直線に接し、かつ、前記一方の角部の頂点と前記他方の角部の頂点とを端点とする円弧を第2の円弧とした場合において、
    前記一方の角部の頂点から前記第1の円弧の中点までを結ぶ前記第1の円弧に沿った経路と、前記第1の円弧の中点から前記第2の円弧の中点までを結ぶ直線状の経路と、前記第2の円弧の中点から前記他方の角部の頂点までを結ぶ前記第2の円弧に沿った経路と、を合わせた経路として定義され、
    前記第1の角部と前記第2の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL1とし、
    前記第3の角部と前記第4の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL2とし、
    前記第3の角部と前記第5の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL3とし、
    L2とL3のうち、短い方の長さをL4とした場合において、
    L4/L1≧1.0
    の関係式を満たし、かつ、
    前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.05mm以上である、スパークプラグ。
  5. 請求項4に記載のスパークプラグであって、
    前記第1のR形成部と前記第2のR形成部の曲率半径がそれぞれ0.1mm以上である、スパークプラグ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のスパークプラグであって、
    前記接地電極側貴金属チップの端面に平行な仮想平面であって、前記中心電極側貴金属チップと重なり、前記中心電極側貴金属チップのうち前記接地電極側貴金属チップの端面に最も接近している点からの距離が0.1mmである仮想平面を第1の仮想平面とし、
    前記中心電極側貴金属チップのうち、前記第1の仮想平面に切り取られる部分であり、かつ、前記中心電極側貴金属チップを前記接地電極側貴金属チップの端面に投影した場合に、前記接地電極側貴金属チップの端面と重なる部分である放電寄与部分の体積をV1とし、
    前記接地電極側貴金属チップの端面に平行な仮想平面であって、前記接地電極側貴金属チップと重なり、前記接地電極側貴金属チップの端面からの距離が0.1mmである仮想平面を第2の仮想平面とし、
    前記接地電極側貴金属チップのうち、前記第2の仮想平面に切り取られる部分であり、かつ、前記放電寄与部分を前記接地電極側貴金属チップの端面に投影した場合に、前記放電寄与部分と重なる部分の体積をV2とした場合において、
    V1+V2≧0.015mm
    の関係式を満たす、スパークプラグ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のスパークプラグであって、
    前記第3の角部から前記スパークプラグの軸線方向に沿って延びた直線が前記接地電極側貴金属チップと交わらないように、前記第1の角部と前記第5の角部が構成されている、スパークプラグ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のスパークプラグであって、
    前記第3の角部は、前記中心電極の外周に設けられた略筒状の絶縁碍子の先端から露出している、スパークプラグ。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のスパークプラグであって、
    前記中心電極と前記中心電極側貴金属チップとの間には溶融部が形成されており、
    前記中心電極と前記溶融部との境界に形成される角部のうち、前記接地電極に最も接近している角部を第6の角部とし、
    前記第4の角部と前記第6の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL5とし、
    前記第5の角部と前記第6の角部との間に規定される仮想飛火経路の長さをL6とし、
    L5とL6のうち、短い方の長さをL7とした場合において、
    L7/L4≧0.5
    の関係式を満たす、スパークプラグ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のスパークプラグであって、
    前記中心電極と前記中心電極側貴金属チップとの間には溶融部が形成されており、
    前記中心電極側貴金属チップと前記溶融部との境界における角度をθ1とし、
    前記溶融部と前記中心電極との境界における角度をθ2とした場合において、
    θ1>θ2を満たし、かつ、θ1<180°を満たす、スパークプラグ。
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