JPWO2007094072A1 - 二軸配向ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Abstract

本発明は、80℃以上という高温雰囲気下でも優れた高耐電圧性と保安性を発揮する二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供せんとするものである。本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、プロピレンを主体とするポリプロピレン樹脂からなるポリプロピレンフィルムであって、該フィルム表面の少なくとも一方の面が梨地調の凹凸からなる基層を有し、該表面の10点平均粗さ(Rz)が0.5〜1.5μm、表面光沢度が90〜135%であることを特徴とするものである。

Description

本発明は、包装用や工業用等に好適な二軸配向ポリプロピレンフィルムに関する。さらに詳しくはコンデンサ用誘電体として好適な加工性と高温での耐電圧性に優れた二軸配向ポリプロピレンフィルムに関する。
二軸配向ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、電気特性等に優れるため、包装用途、テープ用途、ケーブルラッピングやコンデンサをはじめとする電気用途等の様々な用途に用いられている。
この中でもコンデンサ用途は、その優れた耐電圧特性、低損失特性から直流用途、交流用途に限らず高電圧コンデンサ用に特に好ましく用いられている。
かかる二軸配向ポリプロピレンフィルムは、表面を適度に粗面化する必要があるが、これはフィルムの滑り性や油含浸性の向上あるいは蒸着コンデンサにおいては保安性を付与するためである。ここで、保安性とは、該誘電体フィルム上に形成した金属蒸着膜を電極とする金属蒸着コンデンサにおいて、異常放電時に蒸着金属が放電エネルギーによって飛散することで絶縁性を回復させ、ショートを防止することでコンデンサの機能を維持する乃至は破壊を防止する機能であり、安全性からも極めて有用な機能である。
かかる粗面化方法としては、これまでエンボス法やサンドブラスト法などの機械的方法、溶剤によるケミカルエッチング等の化学的方法、ポリエチレン等の異種ポリマーを混合したシートを延伸する方法、β晶を生成させたシートを延伸する方法(例えば特許文献1、2参照)等が提案されていた。
しかし、機械的方法および化学的方法では粗さ密度が低く、またβ晶を生成させたシートを延伸する方法では粗大突起が生じやすく、突起の密度という点で必ずしも十分とはいえない場合があった。また、これらの方法で粗面化したフィルムは、コンデンサ形成時にフィルム層間への油含浸が不十分となり部分的に未含浸部分を生じやすく、コンデンサ寿命が低下する場合があった。ポリエチレン等の異種ポリマーを配合したシートを延伸する方法では、コンデンサ形成時に気泡の残存は少ないが、該フィルムをリサイクルした場合に異種ポリマーが悪影響を及ぼす場合があり、リサイクル性に劣るという問題があった。
また、いずれの方法による二軸配向ポリプロピレンフィルムも、コンデンサの使用条件として、80℃以上という高温で、かつ電位傾度が200V/μm以上の厳しい条件のもとでは、保安性が充分でなく、信頼性の面で問題を生じることがあった。ここで電位傾度とは誘電体フィルムに印加された電圧を該フィルム厚みで除したものであり、単位フィルム厚み当たりの印加電圧である。
また、粗さ密度や突起の均一性については、高溶融張力ポリプロピレンフィルム(例えば特許文献4参照)や、かかる高溶融張力ポリプロピレンフィルムと通常のポリプロピレンフィルムとを積層した(例えば特許文献3参照)ものなどが提案されているが、高溶融張力ポリプロピレン樹脂そのものをコンデンサ用途して使用する場合は樹脂の構造上充分な耐熱性を得ることができず高温での絶縁破壊電圧が著しく低下する問題があり、また、高溶融張力ポリプロピレン樹脂を積層する技術では特にフィルム厚みが5μm以下の薄膜フィルムでは均一な積層厚み構成を得ることが困難となり、均一性を損ねて実用上満足のいく誘電体フィルムとはならないのが実状である。
特開昭51−63500号公報 特開2001−324607号公報 特開2001−129944号公報 特開2001−72778号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、80℃以上の高温雰囲気においても優れた耐電圧性と信頼性を発揮する二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供せんとするものである。
かかる二軸配向ポリプロピレンフィルムとすることで、包装用、コンデンサ用等に好適な突起の均一性に優れ、粗さ密度も高い表面を持つ二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することができたものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、プロピレンを主体とするポリプロピレン樹脂からなる二軸配向ポリプロピレンフィルムであって、該フィルム表面の少なくとも一方の面が梨地調の凹凸からなる基層を有し、該表面の10点平均粗さ(Rz)が0.5〜1.5μm、表面光沢度が90〜135%であることを特徴とするものである。
また、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、以下の(1)〜(5)に示す特徴を好ましく具備するものである。
(1)該フイルム表面がクレータ状凹凸を含み、該クレータの長径が、150μm以下であること、
(2)少なくとも一方のフイルム表面の中心線平均粗さ(Ra)と10点平均粗さ(Rz)との比(Rz/Ra)が8以上であること、
(3)該ポリプロピレン樹脂が、直鎖状ポリプロピレンに、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす分岐鎖状ポリプロピレン(H)が混合されたものであること、
(4)該分岐鎖状ポリプロピレン(H)の含有量が、0.05〜3重量%であること。
(5)該ポリプロピレン樹脂が、該分岐鎖状ポリプロピレン(H)を0.1〜0.9重量%含有するものであること。
本発明によれば、優れた表面特性を有することにより、薄いフイルムであっても加工適性に優れ、−40℃の低温から90℃を越える高温までの広範囲の雰囲気温度条件下でも高耐電圧性を発揮する二軸配向ポリプロピレンフィルム提供することができるので、包装用、コンデンサ用等に好適である。
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルム表面の微分干渉顕微鏡写真の一例を示す。 本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルム表面の3次元粗さチャートの一例を示す。 結晶変態により形成された二軸延伸ポリプロピレンフイルム表面の微分干渉顕微鏡写真を示す。 結晶変態により形成された二軸延伸ポリプロピレンフイルム表面の3次元粗さチャートを示す。 梨地調凹凸のみにより形成された二軸延伸ポリプロピレンフイルム表面の微分干渉顕微鏡写真を示す。 梨地調凹凸のみにより形成された二軸延伸ポリプロピレンフイルム表面の3次元粗さチャート示す。 本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルム表面の微分干渉顕微鏡写真の一例を示す。 本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルム表面の3次元粗さチャートの一例を示す。
本発明は、前記課題、つまり80℃以上という高温雰囲気温度条件下でも優れた耐電圧性と信頼性を発揮する二軸配向ポリプロピレンフィルムについて、鋭意検討した結果、特定な分岐鎖状ポリプロピレン(H)を直鎖状ポリプロピレンに混合してみたところ、溶融押出した樹脂シートの冷却工程で生成する球晶サイズを小さく制御でき、延伸工程で生成する絶縁欠陥の生成を小さく抑えることをできることを見出した。更に、分岐鎖状ポリプロピレン(H)は、α晶核剤的な作用を有しながら、少量添加の範囲であれば結晶変態による粗面形成も可能となり、前記の球晶サイズを小さくする効果と相まって、クレータサイズを小さく、緻密に形成することができ、突起の均一性に優れ、しかもその粗さ密度のバランスにも優れた特徴的な表面粗さを有する二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することに成功したものである。すなわち、かかる特定な分岐鎖状ポリプロピレン(H)を混合することにより、表面光沢度が90〜135%である特徴的な梨地調の凹凸を有する基層に10点平均粗さ(Rz)を0.5〜1.5μm付与せしめ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
以下、本発明の面形状について詳細に説明する。すなわち、本発明が提案する表面形態の内、梨地調の凹凸とは前記特許文献3,4で得られる粒状乃至はシワ状構造を含むものである。図5に本発明において梨地調凹凸として定義する典型的な粒状構乃至はシワ状構造を示す表面写真を、図6に該3次元粗さチャートを示すが、このような形状の凹凸は均一性に優れてはいるが、均一であるがために、フイルムロールやコンデンサ素子を形成した際にフィルム層間が滑りやすく、ロール形状が安定せずにシワ等の巻き乱れが生じ易いという問題、あるいは素子の形状が安定せずに結果的に電気特性に劣ったものになるという問題点を有していた。
本発明者らは、このような問題を解決するために、該梨地調の凹凸を基調として、該梨地調凹凸によりもたらされる表面突起よりも十分大きい突起を適度に設けることを試みた。
このような突起をフイルム表面に形成する方法としては、ポリプロピレンに相溶しない樹脂や無機及び/または有機粒子等を添加する方法があるが、電気的な不純物を添加せず絶縁破壊電圧等の電気特性を悪化する可能性が低い結晶変態により目的とする突起を得ることが可能である。ここで結晶変態により得られる表面形態について説明する。結晶変態による面形成法とは非特許文献(M.Fujiyama, Journal of Applied Polymer Science 36, P.985-1948(1988)等に記載のポリプロピレンが有する2つの結晶系を利用して表面形成を行うものであり、α晶(単斜晶系、結晶密度0.936g/cm)系の球晶とβ晶(六方晶系、結晶密度0.922g/cm)系の球晶を未延伸シートに生成させておき、延伸工程で、熱的に不安定なβ晶をα晶に結晶変態させることで、フイルム表面に凹凸を形成するものである。本手法により得られる表面凹凸の基本単位は球晶の変形に起因するものであることから該形状は円弧状に形成されたクレータ形状を有する。当該結晶変態により得られる典型的な表面形状を図3に示すが、楕円状に形成されたクレータ形状が多数存在することが確認できる。本表面を3次元の表面粗さチャートとして表現したものが図4であり、フイルム表面から突起した部分は円弧状に連なることでクレータ形状を有することが確認できる。更に、本技術によればβ晶系球晶が存在しないところでは凹凸が形成されず平坦になることが特徴である。該円弧状突起は2軸延伸する際の縦横の延伸倍率比に対応し変化するものであり、縦横比が1、すなわち等方的な延伸ではほぼ円状となり、縦横比が大きくなるに従い扁平化する。通常逐次2軸延伸法で得られる形状はフイルムの横方向(フイルムロールの幅方向)に長軸を有する。また、球晶のでき方によっては、形状の異なるクレータが複数重畳した形状を示すこともあり、また円弧が環状に閉じられること無く弓状乃至は半弧状の形状を呈することもある。
本発明においては、驚くべきことに分岐鎖状ポリプロピレン(H)の添加量と製膜条件を最適化することにより該円弧状クレータを梨地調凹凸を基調とした表面に生成せしめることが可能となることを見出したものである。
図1には本発明実施例1で得られた表面写真を、図2には該3次元粗さチャートを示すが、基調としてうねりを有する梨地調の凹凸が観察されると同時に円弧状のクレータ形状が多数観察される。クレータ形状は図3のものに比較して小さく、緻密に形成されているために図2の3次元粗さチャートでは明確なクレータ形状として現れていないが、目的としたうねりをもつ基調の粗さに比較して十分高い突起が形成されていることが確認できる。
以下、本発明フイルムの表面特性について詳述する。
該フイルム表面の10点平均粗さ(Rz)は0.5〜1.5μmとせしめることが必要であり、更に好ましくは0.7〜1.3μmであることが好ましい。Rzが小さすぎると空気抜け不良等によりフイルムの巻き取りがうまくいかず、ロール形状に乱れを生じたりコンデンサ素子形成がうまく行かなくなる恐れがある。一方、Rzが大きすぎると絶縁破壊電圧が低下する恐れがある。
また、該フイルム表面の光沢度としては90〜135%の範囲とするものであり、好ましくは95〜130%とするものである。すなわち、光沢度を低下せしめることはフィルム表面での光散乱の密度をアップすること、すなわちフイルム表面の凹凸を緻密にすることを意味するが、光沢度を低下せしめると液体の含浸性は良好となるが、フィルム層間が滑りやすく素子巻き性が悪化したり、フィルム巻き取り時の空気抜け性が悪化して、フィルムをロール状に巻き取ることが難しくなる。一方、光沢度が135%を超えるとフイルム層間が滑りにくく扁平状のコンデンサ素子に成形することが困難になったり、充分なクリアランスを維持できずに保安性が悪化する等の問題を生じる。
また、既述の通り、本発明フィルムの表面は、梨地調凹凸と共にクレータ状の凹凸を形成せしめたものであることが好ましい。
該クレータサイズは、大きいクレータほど凹凸高さが急峻となる傾向があり、絶縁破壊特性に影響を与えるので、クレータ径は小さくすることが好ましく、長径が150μm以下であることが好ましく、特に好ましくは5〜120μmである。クレータサイズ測定は、詳細については後述のようにフィルム表面にアルミ蒸着膜を形成し、微分干渉顕微鏡で実施する。
また、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、フィルムの少なくとも一方の面の中心線平均表面粗さRaが0.02〜0.10μmであることが好ましい。中心線平均粗さが大きすぎると、フィルムを積層した場合に層間に空気が入りコンデンサ素子の劣化につながり、またフィルムに金属層を形成したとき金属層に穴アキ等が発生し、高温時の絶縁破壊強度や素子ライフが低下したり電圧印加時に電荷が集中し、絶縁欠陥の原因となる。逆に小さすぎるとフィルムの滑りが悪くなり、ハンドリング性に劣ったり、コンデンサ素子に絶縁油を含浸する場合はフィルム層間に絶縁油が均一に浸透せず、連続使用時に容量変化が大きくなる。フィルムの少なくとも片面の中心線平均表面粗さのさらに好ましい範囲は0.03〜0.08μmであり、特に好ましくは0.04〜0.07μmである。
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、既述の通り基層の梨地調の凹凸に加えて大きな突起を有するものであるから、該中心線平均表面粗さ(Ra)に対しては十点平均粗さ(Rz)が十分大きくなることが好ましい。すなわち、少なくとも一方の面において両者の比(Rz/Ra)は8以上であることが好ましく、更に好ましくは10〜40、特に好ましくは15から35であることが好ましい。この比(Rz/Ra)が大きすぎると、粗大突起の割合が増えるため、フィルムを積層した場合に層間に空気が入りコンデンサ素子の劣化につながり、またフィルムに金属層を形成したとき金属層に穴アキ等が発生し、高温時の絶縁破壊強度や素子ライフが低下したり電圧印加時に電荷が集中し、絶縁欠陥の原因となる。逆に、この比(Rz/Ra)が小さすぎるとハンドリング性に劣る場合がある。
また、かかる突起の均一性に優れ、しかもその粗さ密度のバランスにも優れた特徴的な表面粗さを有する表面光沢度が90〜135%である二軸配向ポリプロピレンフィルムは、かかる特定なフィルムを用いてコンデンサにしたとき、たとえ絶縁破壊を起こしても、フィルム層間に適度のクリアランスを保持しているので、破壊することなくコンデンサ寿命を維持するという前記の保安性を安定的に発揮するという優れた機能を発揮するものである。
また、かかる二軸配向ポリプロピレンフィルムは、前記したように特定な分岐鎖状ポリプロピレン(H)を直鎖状ポリプロピレンに混合したものであるが、かかる特定な二軸配向ポリプロピレンフィルムは、通常のポリプロピレンの溶融結晶化温度が、せいぜい110℃付近であるのに対して、115℃以上に高めることができ、高温での保安性に寄与するものである。すなわち、自己回復のプロセスでは何らかの原因で誘電体フィルムが絶縁破壊を起こした際に発生する放電エネルギーによって放電部周辺の蒸着金属を飛散させるが部分的に高温になるためフィルムも部分融解するが再結晶化することで絶縁性を回復する。コンデンサの雰囲気温度が高温になると再結晶化し難くなり、絶縁性を回復しがたくなるが、本発明では溶融結晶化温度を高めることで高温下ので保安性を向上せしめることができる。
また、該二軸配向ポリプロピレンフィルムは、製膜性はもとより、強度などの物理的特性においても、直鎖状ポリプロピレンに比してさらに優れており、直鎖状ポリプロピレン4μmの厚さでの使用用途であれば、3μmの厚さで対応することができるという優れた物理的特性をも発揮するものである。
本発明は、通常用いられるポリプロピレンである直鎖状ポリプロピレンに、特定な分岐鎖状ポリプロピレン(H)を混合したもの、つまりα晶結晶核剤として用いるものであるが、かかる分岐鎖状ポリプロピレン(H)として、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす分岐鎖状ポリプロピレンを使用することが好ましい。
ここで、230℃で測定したときの溶融張力とは、JIS−K7210に示される溶融流動指数(MFR)測定用の装置に準じて測定されたものである。具体的には、東洋精機製メルトテンションテスターを用いて、ポリプロピレンを230℃に加熱し、溶融ポリプロピレンを押出速度15mm/分で吐出してストランドとし、このストランドを6.4m/分の速度で引き取る際の張力を測定し、溶融張力(単位cN)とした。また、230℃で測定したときの溶融流動指数(MFR)とは、JIS−K6758に準じて荷重21.18Nで測定されたもの(単位g/10分)である。
本発明の分岐鎖状ポリプロピレン(H)としては、上式を満たす限り、特に限定されるものではないが、製膜性の観点から溶融流動指数(MFR)は1〜20g/10分の範囲にあるものが好ましく、1〜10g/10分の範囲にあるものがより好ましい。また溶融張力については、1〜30cNの範囲にあるものが好ましく、2〜20cNの範囲にあるものがより好ましい。溶融張力が小さいと突起の均一性に劣り、10点平均粗さRzと中心線平均表面粗さRaの比(Rz/Ra)が大きくなる。また粗さ密度も小さく(単位面積当たりの突起個数が少ない)なる。溶融張力が大きいほど突起の均一性が高くなり、この比(Rz/Ra)は小さくなる傾向が出てくる。
分岐鎖状ポリプロピレン(H)を得るには、分岐構造を持つオリゴマーやポリマーをブレンドする方法、特開昭62−121704号公報に記載されているようにポリプロピレン分子中に長鎖分岐構造を導入する方法、あるいは特許第2869606号公報に記載されている様な方法等が好ましく用いられる。具体的にはBasell社製“Profax PF−814”、Borealis社製“Daploy HMS−PP”(WB130HMS、WB135HMS等)が例示されるが、この中でも電子線架橋法により得られる樹脂が該樹脂中のゲル成分が少ないために好ましく用いられる。こうしたHMS樹脂をPPに添加した際の特徴はPPの溶融結晶化温度が通常110℃付近にあるのに対して、115〜130℃の範囲に上昇することである。
本発明においては、このような分岐鎖状ポリプロピレン(H)を通常のポリプロピレン樹脂に添加する場合、該(H)の添加量は3重量%を上限としておくことが好ましく、更に好ましい添加量は0.02〜1重量%未満、特に好ましくは0.05〜0.7重量%であることが好ましい。かかる樹脂組成をとることで、該ポリプロピレン樹脂は少なくとも2つの2nd−Runで測定する際に観測される融解ピークとして、第一の融解ピーク温度が160〜172℃に加えて、ショルダーピークとして148〜157℃を持つことにより均一な表面形成ができるので好ましい。
かかる配合量で混合することにより、突起の均一性に優れ、しかもその粗さ密度のバランスにも優れた特徴的な梨地調の凹凸形状と、その表面の表面光沢度が90〜130%であるという粗面と、―40℃から90℃を越える広範囲の雰囲気温度条件下でも優れた加工性と高耐電圧性を発揮する特徴ある二軸配向ポリプロピレンフィルムを製造することができるものである。
次に、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに用いられる直鎖状ポリプロピレンは、通常、包装材やコンデンサ用に使用されるものであるが、好ましくは冷キシレン可溶部(以下CXS)が4%以下、かつ230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンであるのがよい。かかる関係式を満たさないと、製膜安定性に劣る場合があったり、二軸配向したフィルムを製造する際にフィルム中にボイドを形成する場合があり、寸法安定性および耐絶縁破壊特性の低下が大きくなる場合がある。
ここで冷キシレン可溶部(CXS)とはフィルムをキシレンで完全溶解した後に室温で析出させた後にキシレン中に溶解しているポリプロピレン成分であり、立体規則性の低い、分子量が低い等の理由で結晶化し難い成分に該当していると考えられる。このような成分が多く樹脂中に含まれているとフイルムの熱寸法安定性に劣ったり、高温での絶縁破壊電圧が低下する等の問題を生じることがある。従って、CXSは4%以下であることが好ましいが、更に好ましくは3%以下であり、特に好ましくは2%以下である。このようなCXSを有するポリプロピレンフィルムとするには、樹脂を得る際の触媒活性を高める方法、得られた樹脂を溶媒あるいはプロピレンモノマー自身で洗浄する方法等の公知の方法が使用できる。
同様な観点から該ポリプロピレン樹脂のメソペンタッド分率は0.95以上であることが好ましく、更に好ましくは0.97以上である。メソペンタッド分率は核磁気共鳴法(NMR法)で測定されるポリプロピレンの結晶相の立体規則性を示す指標であり、該数値が高いものほど結晶化度が高く、融点が高くなり、高温での絶縁破壊電圧が高くなるので好ましい。メソペンダット分率の上限については特に規定するものでは無い。このように立体規則性の高い樹脂を得るには上述の様にn−ヘプタン等の溶媒で得られた樹脂パウダーを洗浄する方法や、触媒および/または助触媒の選定、組成の選定を適宜行う方法が例示される。
かかる直鎖状ポリプロピレンとしては、より好ましくは溶融流動指数(MFR)が1〜10g/10分(230℃、21.18N荷重)、特に好ましくは2〜5g/10分(230℃、21.18N荷重)の範囲のものが、製膜性の点からよい。溶融流動指数(MFR)を上記の値とするためには、平均分子量や分子量分布を制御する方法などが採用される。
かかる直鎖状ポリプロピレンとしては、主としてプロピレンの単独重合体からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の不飽和炭化水素による共重合成分などを含有してもよいし、プロピレンが単独ではない重合体がブレンドされていてもよい。このような共重合成分やブレンド物を構成する単量体成分として例えばエチレン、プロピレン(共重合されたブレンド物の場合)、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチルペンテン−1、3−メチルブテンー1、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、5−エチルヘキセン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5ーメチル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。共重合量またはブレンド量は、耐絶縁破壊特性、寸法安定性の点から、共重合量では1mol%未満とし、ブレンド量では10重量%未満とするのが好ましい。
また、かかる直鎖状ポリプロピレンには、本発明の目的を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、すべり剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止剤などを含有せしめることもできる。
これらの中で、酸化防止剤の種類および添加量の選定は長期耐熱性にとって好ましい場合がある。すなわち、かかる酸化防止剤としては立体障害性を有するフェノール系のもので、そのうち少なくとも1種は分子量500以上の高分子量型のものが好ましい。その具体例としては種々のものが挙げられるが、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT:分子量220.4)とともに1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(例えばチバガイギー社製Irganox(登録商標)1330:分子量775.2)またはテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(例えばチバガイギー社製Irganox1010:分子量1177.7)等を併用することが好ましい。これら酸化防止剤の総含有量はポリプロピレン全量に対して0.03〜1重量%の範囲が好ましい。酸化防止剤が少なすぎると長期耐熱性に劣る場合がある。酸化防止剤が多すぎるとこれら酸化防止剤のブリードアウトによる高温下でのブロッキングにより、コンデンサ素子に悪影響を及ぼす場合がある。より好ましい含有量は0.1〜0.9重量%であり、特に好ましくは0.2〜0.8重量%である。
本発明においては、本発明の目的に反しない範囲で、結晶核剤を添加することができる。既述の通り、分岐鎖状ポリプロピレン樹脂は既にそれ自身でα晶結晶核剤効果を有するものであるが、別種のα晶核剤(ジベンジリデンソルビトール類、安息香酸ナトリウム等)、β晶核剤(1,2−ヒドロキシステアリン酸カリウム、安息香酸マグネシウム、N,N’-ジシクロヘキシルー2,6−ナフタレンジカルボキサミド等のアミド系化合物、キナナクリドン系化合物等)等が例示される。
但し、本発明ではこれらの結晶核剤を添加することにより、目的とする表面粗さが得難くなったり、高温での体積固有抵抗の低下等電気特性にも悪影響を与える可能性があり、添加量としては、0.1重量%未満とするのが好ましく、さらに好ましくは実質的に添加されていないことが好ましい。
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、上述した特性を与えうる原料を用い、二軸配向されることによって得られる。二軸配向の方法としては、インフレーション同時二軸延伸法、ステンター同時二軸延伸法、ステンター逐次二軸延伸法のいずれによっても得られるが、その中でも、製膜安定性、厚み均一性、フィルムの表面形状を制御する点においてステンター逐次二軸延伸法により製膜されたものが好ましく用いられる。本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの厚みは、1.5〜50μmが好ましく、より好ましくは2.0〜30μm、特に好ましくは2.5〜20μmである。フィルムの厚みが薄すぎると、機械的強度や絶縁破壊強度に劣る場合がある。フィルムの厚みが厚すぎると均一な厚みのフィルムを製膜することが困難になり、またコンデンサ用の誘電体として用いた場合、体積当たりの容量が小さくなるため好ましくない。
また、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの灰分は50ppm以下であることが好ましく、より好ましくは30ppm以下であり、特に好ましくは20ppm以下である。かかる灰分が多すぎると、該フィルムの耐絶縁破壊特性が低下し、コンデンサとした場合に絶縁破壊強度が低下する場合がある。灰分をこの範囲とするためには、触媒残磋の少ない原料を用いることが重要であるが、製膜時の押出系からの汚染も極力低減するなどの方法、例えばブリード時間を1時間以上かけるなどの方法を採用することができる。
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、コンデンサ用誘電体フィルムとして好ましく用いられるものであるが、コンデンサのタイプに限定されるものでは無い。具体的には電極構成からは箔巻きコンデンサ、金属蒸着膜コンデンサのいずれであっても良いし、絶縁油を含浸させた油浸タイプのコンデンサから絶縁油を全く使用しない乾式コンデンサにも好ましく用いられる。また、形状からも捲巻式であっても積層式であっても構わない。しかしながら本発フィルムの特性から特に金属蒸着膜コンデンサとして好ましく使用される。ポリプロピレンフィルムは表面エネルギー低く、金属蒸着を安定的に施すことは困難であるために、金属付着力を良好とするために、事前に表面処理を行うことが好ましい。
表面処理とは具体的にコロナ放電処理、プラズマ処理、グロー処理、火炎処理等が例示される。通常ポリプロピレンフィルムの表面濡れ張力は30mN/m程度であるが、これらの表面処理によって、濡れ張力を37〜50mN/m、好ましくは39〜48mN/m程度とすることで、金属膜との接着性に優れ、保安性も良好となるので好ましい。
次に本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの製造方法を以下に説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
直鎖状のポリプロピレン樹脂に高溶融張力ポリプロピレン樹脂とをブレンドして溶融押出し、濾過フィルターを通した後、220〜280℃の温度でスリット状口金から押出し、冷却ドラム上で固化させ未延伸シートを得る。ここで、本発明フィルムを得るためにはβ晶を適正に生成せしめるために冷却ドラムの温度制御を適切に行うことが好ましい。ここで、β晶を効率的に生成せしめるためには、β晶の生成効率が最大となる樹脂温度に所定時間維持することが好ましく、該温度は通常は115〜135℃と言われている。また保持時間としては1秒以上は保持することが好ましい。これらの条件を実現するためには樹脂温度や押出量、引き取り速度等に応じて適宜プロセスを決定することができるが、生産性の観点からは、冷却ドラムの径が保持時間に大きく影響するために、該ドラムの直径は少なくとも1m以上であることが好ましい。更に、選定すべき冷却ドラム温度としては上述の様に他の要素が影響するためにある程度の任意性を含むものの、70〜120℃であることが好ましく、更に好ましくは80〜110℃、特に好ましくは85〜100℃の範囲である。キャスティングドラム温度が高すぎるとフィルムの結晶化が進行しすぎ後の工程での延伸が困難になったり、フィルム内にボイドができ耐絶縁破壊特性が低下する場合がある。キャスティングドラムへの密着方法としては静電印加法、水の表面張力を利用した密着方法、エアーナイフ法、プレスロール法、水中キャスト法などのうちいずれの手法を用いてもよいが、平面性が良好でかつ表面粗さの制御が可能なエアーナイフ法が好ましい。
次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめる。まず未延伸フィルムを120〜150℃に保たれたロールに通して予熱し、引き続き該シートを130℃〜150℃の温度に保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に2〜6倍に延伸した後、室温に冷却する。引き続き該延伸フィルムをステンターに導いて、150〜170℃の温度で幅方向に5〜15倍に延伸し、次いで幅方向に2〜20%の弛緩を与えつつ、140〜170℃の温度で熱固定して巻き取る。その後、蒸着を施す面に蒸着金属の接着性を良くするために、空気中、窒素中、炭酸ガス中あるいはこれらの混合気体中でコロナ放電処理を行いワインダーで巻き取る。
得られたフィルムを真空蒸着装置にセットし、目的に応じた絶縁溝部を形成するためグラビアコーターを用いてオイルをフィルムに塗布し、その後、目的に応じた金属を所定の膜抵抗に蒸着する。この蒸着フィルムをスリットし、コンデンサ素子を作るための2リール一対の蒸着リールとする。この後、素子状に巻回し熱プレスして扁平状に成形し、端部の金属溶射(メタリコン工程)、リード取り出し、必要に応じて絶縁油を含浸し、外装を経てコンデンサとする。
本発明における特性値の測定方法、並びに効果の評価方法は次のとおりである。
・ フイルム厚み(μm)
JIS C−2330(2001)の7.4.1.1によりマイクロメータ法厚さを測定した。
・ グロス(光沢度)
JIS K 7105に準じ、スガ試験機株式会社製 デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いて入射角60°受光角60°の条件で測定した5点のデータの平均値を光沢度とする。
(3)極限粘度([η])
試料0.1mgを135℃のテトラリン100mlに溶解させ、この溶液を135℃の
恒温槽中で粘度計を用いて測定し、比粘度Sにより次式にしたがって極限粘度[η]をも
とめた(単位:dl/g)。
[η]=(S/0.1)×(1+0.22×S)
(4)溶融流動指数(MFR)
JIS−K6758に示されるポリプロピレン試験方法(230℃、21.18N)に準じて測定した。
(5)溶融張力(MS)
JIS−K7210に示されるMFR測定用の装置に準じて測定した。東洋精機製メルトテンションテスターを用いて、ポリプロピレンを230℃に加熱し、溶融ポリプロピレンを押出速度15mm/分で吐出しストランドとし、このストランドをを6.5m/分の速度で引き取る際の張力を測定し、溶融張力とした。
(6)表面形状の観察、クレータサイズ
クレータサイズ測定は、フィルム表面にアルミ蒸着膜を形成し微分干渉顕微鏡(NIKON製OPTIPHOT)で実施する。
観察数は片側表面について各5視野(各視野の観察面積は0.73mm×0.95mm)とし、おのおのについて写真を撮影して、目視にて表面の形状を確認する。クレータは「円形ないし楕円形」(以下まとめて「楕円」と表現する)の縁を有する表面形態である。典型的な形状は図3に示す楕円形状の表面形態であるが楕円形状の縁部分は表面粗さチャート上では比較的シャープな連続した突起状(山脈状)の形状として観察される。通常その殆どは閉じられた楕円形状であるが、一部該楕円形状が閉じられず円弧状のものとして観察される場合があるが、その場合でも該円弧の長さが該円弧から外挿される楕円の円周長さの70%以上の場合は該形状をもってクレータと定義する。クレーターサイズは以上の様観察された各クレーターを楕円形状と見なした際の長径で定義し、各視野内で観察される最大のものから5個までの平均値求め更に5視野の平均値をクレーターサイズとした。
(7)融点、溶融結晶化温度(℃)
セイコー社製RDC220示差走査熱量計を用いて、下記以下の条件で測定を行った。
<試料の調整:>
検体5mgを測定用のアルミパンに封入する。尚、フィルムに金属蒸着等が施されている場合は適宜除去する。
<測定>
以下の(a)→(b)→(c)のステップでフィルムを溶融・再結晶・再溶融させる。樹脂の融点は2nd Runで観測される融解ピークの内で最も高い融解ピーク温度を融点とした。n=3の平均値を求めた。
(a)1st Run 30℃→280℃(昇温速度20℃/分)
(b)Tmc 280℃で5分保持後に20℃/分で 30℃まで冷却
(c)2nd Run 30℃→280℃(昇温速度20℃/分)
(8)メソペンタッド分率(mmmm)
試料を溶媒に溶解し、13C−NMRを用いて、以下の条件にてメソペンタッド分率(mmmm)を求める(参考文献:新版 高分子分析ハンドブック 社団法人日本分析化学会・高分子分析研究懇談会 編 1995年 P609〜611)。
A.測定条件
装置:Bruker社製、DRX−500
測定核:13C核(共鳴周波数:125.8MHz)
測定濃度:10wt%
溶媒:ベンゼン/重オルトジクロロベンゼン=1:3混合溶液
測定温度:130℃
スピン回転数:12Hz
NMR試料管:5mm管
パルス幅:45°(4.5μs)
パルス繰り返し時間:10秒
データポイント:64K
換算回数:10000回
測定モード:complete decoupling
B.解析条件
LB(ラインブロードニングファクター)を1.0としてフーリエ変換を行い、mmmmピークを21.86ppmとした。WINFITソフト(Bruker社製)を用いて、ピーク分割を行う。その際に、高磁場側のピークから以下の様にピーク分割を行い、更にソフトの自動フィッテイングを行い、ピーク分割の最適化を行った上で、mmmmとss(mmmmのスピニングサイドバンドピーク)のピーク分率の合計をメソペンタッド分率(mmmm)とする。
尚、測定はn=5で行い、その平均値を求める。
ピーク
(a)mrrm
(b)(c)rrrm(2つのピークとして分割)
(d)rrrr
(e)mrmm+rmrr
(f)mmrr
(g)mmmr
(h)ss(mmmmのスピニングサイドバンドピーク)
(i)mmmm
(j)rmmr
(9)数平均分子量と重量平均分子量の比(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて単分散ポリスチレン基準により求めた。
数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)はぞれぞれ、分子量校正曲線を介して得られたGPC曲線の各溶出位置の分子量(Mi)の分子数(Ni)により次式で定義される。
数平均分子量: Mn=Σ(Ni・Mi)/ΣNi
重量平均分子量:Mw=Σ(Ni・Mi2)/Σ(Ni・Mi)
分子量分布: Mw/Mn
なお、測定条件は次の様にした(( )内はメーカーを示す)
装置: ゲル浸透クロマトグラフ GPC−150C (Waters)
検出器:示差屈折率検出器 RI 感度 32×、20% (Waters)
カラム:Shodex HT−806M(2)(昭和電工)
溶媒: 1,2,4−トリクロロベンゼン(BHT 0.1w/v%添加)(Ardrich)
流速: 1.0ml/min
温度: 135℃
試料: 溶解条件 165±5℃×10分(攪拌)
濃度 0.20w/v%
濾過 メンブレンフィルター孔径0.45μm(昭和電工)
注入量:200μl
分子量校正:単分散ポリスチレン(東ソー)を検体と同一条件で測定して得られた分子量と保持時間との関係を用い、ポリプロピレンの分子量とした。ポリスチレン基準の相対値である
データ処理:(株)東レリサーチセンター製GPCデータ処理システムによった。
(10)冷キシレン可溶部(CXS)
ポリプロピレンフイルム試料0.5gを沸騰キシレン100mlに溶解して放冷後、20℃の恒温水槽で1時間再結晶化させた後にろ過液に溶解しているポリプロピレン系成分を液体クロマトグラフ法にて定量する(X(g))。試料0.5gの精量値(X0(g))を用いて以下の式で求める。
CXS(重量%)=X/X0×100
(11)中心線平均粗さ(Ra)及び十点平均粗さ(Rz)
JIS B-0601(1982)により、株式会社小坂研究所製「非接触三次元微細形状測定器(ET-30HK)」及び「三次元粗さ分析装置(MODEL SPA-11)」を用いて測定した。測定数は3とし、その平均値を用いた。詳細条件は次の通り。
測定面処理:測定面にアルミニウムを真空蒸着し、非接触法とした。
測定長:1mm
横倍率:200倍
縦倍率:20000倍
カットオフ:0.25mm
幅方向送り速度:0.1mm/秒
長さ方向送りピッチ:10μm
長さ方向送り数:20回
測定方向:フィルムの幅方向
(12)絶縁破壊電圧(V/μm)
JIS C2330(2001年版)7.4.11.2 B法(平板電極法)に準じて、平均値(Xav)と最小値(Xmin)を求め、測定したサンプルのフイルム厚み(μm)で除し、V/μmで表記した。
尚、仮にXavが大きく良好でもXminが小さいとばらつきが大きいことを示し、問題を生じる可能性があるため、XminはXavの60%以上であることが望ましい。
(13)蒸着コンデンサ特性の評価
後述する各実施例および比較例で得られたフィルムに、ULVAC製真空蒸着機でアルミニウムを膜抵抗が5Ω/sqで長手方向に垂直な方向にマージン部を設けた所謂T型マージンパターンを有する蒸着パターンを施し、幅50mmの蒸着リールを得た。
次いで、このリールを用いて皆藤製作所製素子巻き機にてコンデンサ素子を巻き取り、メタリコンを施した後、真空中において120℃の温度で16時間の熱処理を施し、リード線を取り付けた後、エポキシ樹脂にてポッティングしてコンデンサ素子を仕上げた。このときのコンデンサ素子の静電容量は10μFであった。
こうして得られたコンデンサ素子5個を用いて、常温下でコンデンサ素子に500VDCの電圧印可し、該電圧で10分間経過後にステップ状に50VDCずつ印可電圧を上昇させることを繰り返す所謂ステップアップ試験を行なった。この際の静電容量変化を測定しグラフ上にプロットして、該容量が初期値の80%になった電圧をフィルム厚みで割り返して耐電圧とした。また、静電容量が初期値に対して5%以下に減少するまで電圧を上昇させた後に、コンデンサ素子を解体し破壊の状態を調べて、保安性を以下のランクで評価した。
状態 :ランク
素子形状の変化は無く貫通状の破壊は観察されない :4
素子形状の変化は無くフィルム10層以内の貫通状破壊が観察される:3
素子形状に変化が認められるもしくは10層を超える貫通状破壊が観察される:2
素子が破壊する :1
ランク4は問題なく使用できるが、ランク3では条件次第で使用可能である。ランク2以下では実用上の問題を生じる。
以下、実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。
尚、表1に実施例に用いた樹脂特性をまとめて示す。
Tm:融点
Tmc:溶融結晶化温度
mmmm:メソペンタッド分率
CXS:冷キシレン可溶部
Mw/Mn:数平均分子量と重量平均分子量の比
実施例1〜5
表1のプライムポリマー(株)製ポリプロピレン樹脂(直鎖状PP:PP−A樹脂)にBasell社製高溶融張力PP(Profax PF−814、以下HMSという)を添加し、全樹脂中のHMS添加量が0.1重量%(実施例1),0.3重量%(実施例2)、0.5重量%(実施例3)、1.0重量%(実施例4)、1.5重量%(実施例5)となるように調整した。
いずれの樹脂も押出機より溶融混練し、樹脂温度265℃でT型スリットダイよりシート状に押出した。該溶融シートを90℃に保持された直径1mの冷却ドラム上で冷却固化した。115〜135℃の保持時間は放射温度計の測定の結果、1.3秒であった。
次いで、該シートを135℃で予熱し、引き続き145℃の温度に保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5倍に延伸した。引き続き該フィルムをテンターに導き、158℃の温度で幅方向に9倍延伸し、次いで幅方向に5%の弛緩を与えながら162℃で熱処理を行ない、フィルム厚みが2.9μmの2層積層二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。さらに該A層表面に25W・min/m2の処理強度で大気中でコロナ放電処理を行った。こうして得られた2軸延伸フィルムの特性は表2に示す通りである。また、図1、図2に実施例3の冷却ドラム面側表面の微分干渉顕微鏡で撮影した表面写真と表面粗さチャートを示すが、梨地調凹凸とクレータ状凹凸が観察することができる。梨地調凹凸は粗さチャートでは大きい突起以外の基層のうねりとして観察することができる。
これら実施例のいずれも、耐電圧に優れ、コンデンサ特性として優れるものであった。但し、HMSの添加量が1.5重量%以上の場合はやや耐電圧が低下する傾向があった。
実施例6
実施例3と同一樹脂組成として、製膜条件の内、縦延伸の予熱、延伸温度をそれぞれ4℃アップし、139℃で予熱し、引き続き149℃で延伸した以外は同様にしてフイルムを得た。こうして得られたフイルムの冷却ドラム面側表面の微分干渉顕微鏡写真を図7、粗さチャートを図8に示すが、縦延伸温度をアップすることで基層のあれが強調され、表2に示す通り、Raがやや大きくなり、Rz/Raが小さめとなり粗さが均質化していることが確認された。
本フイルムの耐電圧は実施例3に比較するとやや低下し、このフイルムを用いてコンデンサ素子を作成する際にややまよい気味の傾向が見られたので条件を最適化することで素子巻き性は良好とすることができた。また、表2に示すごとく、絶縁破壊電圧特性、コンデンサ特性は良好であった。
比較例1
実施例1においてHMSを添加せずに樹脂PP−Aのみで同様にしてフィルムを得た。
こうして得られたフイルムの冷却ドラム面側表面の微分干渉顕微鏡写真を図3に、3次元表面粗さチャートを図4に示す。図3からわかるように大きなクレータ状突起と平坦な表面からなることが観察され、これは図4の粗さチャートからも確認ができる。また、表2に示すごとく本フイルムの絶縁破壊電圧特性、コンデンサ特性共に劣ったものとなった。
比較例2〜3
実施例1〜2において、冷却ドラム温度を50℃とした以外は同様にして製膜を行った。放射温度計の測定では115〜135℃で保持できている時間は0.5秒以下となった。こうして得られたフィルムは梨地調の凹凸は観察されるもののクレータ状の凹凸は観察されなかった。シート状の耐電圧は著しく高い特性をしめしたものの保安性に劣り、コンデンサの実用特性に問題を生じた。
比較例4
HMS添加量を3重量%として、実施例1と同様に製膜評価を行った。
こうして得られた2軸延伸フィルムの冷却ドラム面側表面形状を図5、図6に示すが、クレータ状凹凸を全く有さない均質な梨地調凹凸となり、製膜機の巻き取り工程でフィルムが横方向に巻きズレを発生させた。更に、該フィルムを小幅にスリットする際にも同様の問題を生じた。シート状の耐電圧も低いものとなった。
実施例6,7
ポリプロピレン樹脂としてPP−B、PP−Cを用いて、実施例2と同様にフィルムを得たがいずれも電気特性に優れたものであった。
実施・比較例の表
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、包装用や工業用等に好適に用いられる。さらに本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、加工性と高温での耐電圧性に優れるので特にコンデンサ用誘電体として好適である。

Claims (7)

  1. プロピレンを主体とするポリプロピレン樹脂からなるポリプロピレンフィルムであって、該フィルム表面の少なくとも一方の面が梨地調の凹凸からなる基層を有し、該表面の10点平均粗さ(Rz)が0.5〜1.5μm、表面光沢度が90〜135%であることを特徴とする二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  2. 該フイルム表面がクレータ状凹凸を含み、該クレータの長径が150μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  3. 少なくとも一方のフイルム表面の中心線平均粗さ(Ra)と10点平均粗さ(Rz)との比(Rz/Ra)が8以上であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフイルム。
  4. 該ポリプロピレン樹脂が、直鎖状ポリプロピレンに、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす分岐鎖状ポリプロピレン(H)が混合されたものである請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  5. 該ポリプロピレン樹脂が、該分岐鎖状ポリプロピレン(H)を0.05〜3重量%含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  6. 該分岐鎖状ポリプロピレン(H)の含有量が、0.1〜0.9重量%である請求項5に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  7. 該二軸配向ポリプロピレンフィルムのフィルム厚みが1〜5μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の該二軸配向ポリプロピレンフィルム。

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