JP4742398B2 - 二軸配向ポリプロピレンフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装用や工業用等に好適な二軸配向ポリプロピレンフィルムに関する。さらに詳しくはコンデンサー用誘電体として好適な粗さ密度が高くかつ突起のそろった表面を持つ二軸配向ポリプロピレンフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸配向ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、電気特性等に優れるため、包装用途、テープ用途、ケーブルラッピングやコンデンサーをはじめとする電気用途等の様々な用途に用いられている。
【0003】
かかる二軸配向ポリプロピレンフィルムは、コンデンサー用誘電体として用いる際には、滑り性や油含浸性の向上が必要であり表面を適度に粗面化する必要がある。
【0004】
この粗面化方法には、これまでエンボス法やサンドブラスト法などの機械的方法、溶剤によるケミカルエッチング等の化学的方法、ポリエチレン等の異種ポリマーを混合したシートを延伸する方法、β晶を生成させたシートを延伸する方法(例えば特開昭51−63500号公報)等が提案されていた。
【0005】
しかし、機械的方法および化学的方法では粗さ密度が低く、またβ晶を生成させたシートを延伸する方法では粗大突起が生じやすく、突起の均一性という点で必ずしも十分とはいえない場合があった。また、これらの方法で粗面化したフィルムは、コンデンサー形成時にフィルム層間への油含浸が不十分となり部分的に未含浸部分を生じやすく、コンデンサー寿命が低下する場合があった。ポリエチレン等の異種ポリマーを配合したシートを延伸する方法では、コンデンサー形成時に気泡の残存は少ないが、該フィルムをリサイクルした場合に異種ポリマーが悪影響を及ぼす場合があり、リサイクル性に劣るという問題があった。
【0006】
また、いずれの方法も粗さ密度や突起の均一性という点で必ずしも十分とはいえない場合が多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、包装用、コンデンサー用等に好適な突起の均一性に優れ、粗さ密度も高い表面を持ち、かつリサイクル性にも優れた二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供すべく鋭意検討した結果、通常用いられるポリプロピレンに比べて特定関係式を満たすべく溶融張力をより高めたポリプロピレンからなる二軸配向ポリプロピレンフィルムがかかる目的を達成でき、さらには積層フィルムとすることで特性を低下させることなく製膜性を向上させることができることを見出し本発明を完成させるにいたった。
【0009】
すなわち、本発明に係る二軸配向ポリプロピレンフィルムは、厚み方向に2層以上積層してなる二軸配向ポリプロピレンフィルムであって、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンからなる層(A層)と、アイソタクチックインデックス(II)が90〜99.5%、かつ230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンからなる層(B層)を含み、前記B層の少なくとも一方の表面層として前記A層が設けられていることを特徴とするものからなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのA層に用いられるポリプロピレンは、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす必要がある。ここで、230℃で測定したときの溶融張力とは、JIS−K7210に示される溶融流動指数(MFR)測定用の装置に準じて測定されたものである。具体的には、東洋精機製メルトテンションテスターを用いて、ポリプロピレンを230℃に加熱し、溶融ポリプロピレンを押出速度15mm/分で吐出してストランドとし、このストランドを6.4m/分の速度で引き取る際の張力を測定し、溶融張力(単位cN)とした。また、230℃で測定したときの溶融流動指数(MFR)とは、JIS−K6758に準じて荷重21.18Nで測定されたもの(単位g/10分)である。
【0011】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに用いられる該A層のポリプロピレンの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の値には上式を満たす限り特に限定はないが、製膜性の観点から溶融流動指数(MFR)は1〜20g/10分の範囲が好ましく、1〜10g/10分の範囲がより好ましい。また溶融張力については、1〜30cNの範囲が好ましく、2〜20cNの範囲がより好ましい。溶融張力が小さいと突起の均一性に劣り、最大表面粗さRmaと中心線平均表面粗さRaの比Rma/Raが大きくなる。また粗さ密度も小さく(単位面積当たりの突起個数が少ない)なる。溶融張力が大きいほど突起の均一性が高くなりRma/Raは小さくなるが、溶融張力が大きすぎると製膜が困難になる。
【0012】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのA層に用いられるポリプロピレンとは主としてプロピレンの単独重合体を指すが、本発明の目的を損なわない範囲、すなわち通常共重合量で10mol%未満、ブレンド量で10重量%未満の範囲であれば他の不飽和炭化水素による共重合成分などを含有してもよいし、プロピレンが単独ではない重合体がブレンドされていてもよい。このような共重合成分やブレンド物を構成する単量体成分として例えばエチレン、プロピレン(共重合されたブレンド物の場合)、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチルペンテン−1、3−メチルブテンー1、1−ヘキセン、4−メチルペンテンー1、5−エチルヘキセン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。
【0013】
230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす該A層のポリプロピレンを得るには、高分子量成分を多く含むポリプロピレンをブレンドする方法、分岐構造を持つオリゴマーやポリマーをブレンドする方法、特開昭62−121704号公報に記載されているようにポリプロピレン分子中に長鎖分岐構造を導入する方法、あるいは特許第2869606号公報に記載されている様な方法等が好ましく用いられる。
【0014】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに用いられるポリプロピレンはその製法には特に制限はないが、ポリプロピレン分子中に長鎖分岐を導入して溶融張力を高めたようなポリプロピレンが特に好ましい。
【0015】
次に、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのB層に用いられるポリプロピレンは、アイソタクチックインデックス(II)が90〜99.5%、かつ230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンであることが必要である。
【0016】
ポリプロピレンのアイソタクチックインデックス(II)は90〜99.5%であることが必要である。ここでアイソタクチックインデックスとはフィルムを沸騰n−ヘプタンで抽出した場合の、抽出前フィルム重量に対する不溶分の重量の割合により定義される。アイソタクチックインデックスが99.5%よりも高すぎると、特開平6−236709号公報にあるように二軸配向したフィルムを製造する際、延伸性が悪く、製膜が著しく困難となる。またアイソタクチックインデックスが90%よりも小さすぎると寸法安定性および耐絶縁破壊特性の低下が大きくなる。より好ましいアイソタクチックインデックスは92〜99.5%であり、さらに好ましくは97〜99.3%である。このようなアイソタクチックインデックスを有するポリプロピレンフィルムとするには、原料であるポリプロピレン樹脂の沸騰n−ヘプタンに溶けやすい低分子量成分や、立体規則性の低い、いわゆるアタクチックの部分の割合が適度に低いものを選択するなどの方法を採用することができる。
【0017】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのB層に用いられるポリプロピレンの溶融流動指数(MFR)は上式を満たす限り特に限定はないが、製膜性の点から1〜10g/10分(230℃、21.18N荷重)の範囲のものが好ましく、2〜5g/10分のものがより好ましい。溶融流動指数(MFR)を上記の値とするためには、平均分子量や分子量分布を制御する方法などが採用される。
【0018】
また、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのB層に用いられるポリプロピレンは、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンであることが必要である。本関係式を満たさないと製膜安定性に劣り、二軸配向したフィルムを製造する際にフィルム中にボイドを形成する場合があり、寸法安定性および耐絶縁破壊特性の低下が大きくなる。
【0019】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムのB層に用いられるポリプロピレンは、主としてプロピレンの単独重合体からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の不飽和炭化水素による共重合成分などを含有してもよいし、プロピレンが単独ではない重合体がブレンドされていてもよい。このような共重合成分やブレンド物を構成する単量体成分として例えばエチレン、プロピレン(共重合されたブレンド物の場合)、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチルペンテン−1、3−メチルブテンー1、1−ヘキセン、4−メチルペンテンー1、5−エチルヘキセン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5ーメチル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。共重合量またはブレンド量は、耐絶縁破壊特性、寸法安定性の点から共重合量は1mol%未満、ブレンド量は10重量%未満が好ましい。
【0020】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに用いられるポリプロピレンには、本発明の目的を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、すべり剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止剤などを含有せしめることもできる。
【0021】
これらの中で、酸化防止剤の種類および添加量の選定は長期耐熱性にとって重要である。本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに添加される酸化防止剤は立体障害性を有するフェノール性のもので、そのうち少なくとも1種は分子量500以上の高分子量型のものが好ましい。この具体例としては種々のものが挙げられるが、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT:分子量220.4)とともに1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(例えばチバガイギー社製Irganox1330:分子量775.2)またはテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(例えばチバガイギー社製Irganox1010:分子量1177.7)等を併用することが好ましい。これら酸化防止剤の総含有量はポリプロピレン全量に対して0.03〜1重量%の範囲が好ましい。酸化防止剤が少なすぎると長期耐熱性に劣る場合がある。酸化防止剤が多すぎるとこれら酸化防止剤のブリードアウトによる高温下でのブロッキングにより、コンデンサー素子に悪影響を及ぼす場合がある。より好ましい含有量は0.1〜0.9重量%であり、さらに好ましくは0.2〜0.8重量%である。
【0022】
また結晶核剤の添加はフィルムの表面粗さや透明性に作用を及ぼす。結晶核剤の添加量が多くなると本発明の特定表面粗さを持つ二軸配向ポリプロピレンフィルムを得ることが難しくなり、また絶縁破壊強度が悪化する傾向があるので添加量として0.1重量%未満とするのが好ましく、さらに好ましくは実質的に添加されていないことが好ましい。
【0023】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、上述した特性を与えうる原料を用い、二軸配向されることによって得られる。二軸配向の方法としては、インフレーション同時二軸延伸法、ステンター同時二軸延伸法、ステンター逐次二軸延伸法のいずれによっても得られるが、その中でも、製膜安定性、厚み均一性、フィルムの表面形状を制御する点においてステンター逐次二軸延伸法により製膜されたものが好ましく用いられる。
【0024】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの積層方法には特に限定はなく、任意の公知の方法が用いられる。中でも、2台以上の押出機を用い一つの口金の中で合流させて溶融押出し積層シートを二軸配向せしめる方法や、未延伸のポリプロピレンシート(B層)の上にA層のポリプロピレンを溶融押出でラミネートを行いこれを二軸配向せしめる方法等が好ましい。
【0025】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、フィルムの少なくとも一方の面の中心線平均表面粗さRaが0.06〜0.30μmであることが好ましい。中心線平均粗さが大きすぎると、フィルムを積層した場合に層間に空気が入りコンデンサー素子の劣化につながり、またフィルムに金属層を形成したとき金属層に穴アキ等が発生し、高温時の絶縁破壊強度や素子ライフが低下したり電圧印加時に電荷が集中し、絶縁欠陥の原因となる。逆に小さすぎるとフィルムの滑りが悪くなり、ハンドリング性に劣ったり、コンデンサー素子に絶縁油を含浸する場合はフィルム層間に絶縁油が均一に浸透せず、連続使用時に容量変化が大きくなる。
【0026】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、フィルムの少なくとも一方の面の最大表面粗さRmaと中心線平均表面粗さRaの比Rma/Raが10.5〜12であることが好ましい。Rma/Raが大きすぎると粗大突起の割合が増えるため、フィルムを積層した場合に層間に空気が入りコンデンサー素子の劣化につながり、またフィルムに金属層を形成したとき金属層に穴アキ等が発生し、高温時の絶縁破壊強度や素子ライフが低下したり電圧印加時に電荷が集中し、絶縁欠陥の原因となる。逆にRma/Raが小さすぎるとハンドリング性に劣る場合がある。
【0027】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの表面形状は、表面粗さに関してフィルムの少なくとも一方の面の中心線平均表面粗さRaが0.06〜0.30μmであり、かつ最大表面粗さRmaと中心線平均表面粗さRaの比Rma/Raが10.5〜12であることが好ましいが、その形態はβ晶を生成させたシートを延伸する方法によって得られるいわゆるクレーター状網目構造とは異なり、独立した粒状あるいはしわ状の突起形状をとることがより好ましい。一般にポリエチレン等の異種ポリマーを配合したシートを延伸する方法によっても独立した粒状突起を形成できるが、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレン(A層)を積層してなる二軸配向ポリプロピレンフィルムは、ポリエチレン等の異種ポリマーを配合したシートを延伸する方法によって得られる二軸配向ポリプロピレンフィルムの表面よりもさらに微細で粗さ密度が高くかつ突起のそろった表面を容易に得ることができる。
【0028】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの厚みは、2〜50μmが好ましく、より好ましくは2.5〜30μm、さらに好ましくは3〜20μmである。フィルムの厚みが薄すぎると、機械的強度や絶縁破壊強度に劣る場合がある。フィルムの厚みが厚すぎると均一な厚みのフィルムを製膜することが困難になり、またコンデンサー用の誘電体として用いた場合、体積当たりの容量が小さくなるため好ましくない。
【0029】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの厚み方向の構成は、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンからなる層(A層)が、B層の少なくとも一方の表面層として設けられる。この際、両面の表面層がA層からなっても一方の面のみA層からなってもいずれでもかまわず、A層/B層の2層構成、A層/B層/A層の3層構成、さらに4層以上の構成(この際中間層にA層を含んでいてもいなくてもいずれでもかまわない)が好ましく用いられる。全厚みに対する表面層A層の割合は製膜性や表面形状を制御する点から1%〜50%であることが好ましく5〜30%がより好ましい。A層の割合が大きすぎると製膜時に押出機の吐出圧力が高くなりすぎ製膜性が低下する場合がある。A層の割合が小さすぎると中心線平均表面粗さRaおよび最大表面粗さRmaが小さくなる。
【0030】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの灰分は50ppm以下であることが好ましく、より好ましくは30ppm以下であり、さらに好ましくは20ppm以下である。灰分が多すぎると、該フィルムの耐絶縁破壊特性が低下し、コンデンサーとした場合に絶縁破壊強度が低下する場合がある。灰分をこの範囲とするためには、触媒残磋の少ない原料を用いることが重要であるが、製膜時の押出系からの汚染も極力低減するなどの方法、例えばブリード時間を1時間以上かけるなどの方法を採用することができる。
【0031】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに金属層を形成して用いる場合、金属層を形成する面に、接着力を高めるためコロナ放電処理あるいはプラズマ処理を行うことが好ましい。コロナ放電処理は処理をする際に雰囲気ガスとして空気、炭酸ガス、窒素ガスおよびこれらの混合ガス中での処理が好ましい。またプラズマ処理は、種々の気体をプラズマ状態におき、フィルム表面を化学変成させる方法、例えば特開昭59−98140号公報に記載されている方法などが挙げられる。
【0032】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに金属層を形成する方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビーム法等が挙げられるが、特に限定されない。また、用いる金属にも特に限定はなく、アルミニウム、亜鉛、銅、錫、銀、ニッケル等が好ましく用いられる。 本発明において、金属化フィルムの膜抵抗値は1〜40Ω/□の範囲が好ましく用いられる。より好ましくは1.2〜30Ω/□である。膜抵抗値が小さすぎると、蒸着膜の厚みが厚く蒸着時に熱負けが生じアバタ状の表面欠点や4μm前後の薄いフィルムでは穴アキ等が発生することがある。膜抵抗値が大きすぎると課電時に蒸着膜のクリアリングが生じた時、膜の消失が生じやすく、容量変化が大きくなることがある。
【0033】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムに金属層を形成する時に設けられるマージン(電気絶縁目的などにより金属層を形成する面に設けられる金属層のない部分)の仕様は、通常タイプ以外にヒューズ機構を設けた種々のものなど目的に応じて採用でき、特に限定されない。
【0034】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムを誘電体として用いた場合のコンデンサーの形式は、乾式や油含浸式等が挙げられるが、本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、油含浸時に気泡の残存が少ないため油含浸式が特に好ましい。油含浸型コンデンサーに用いる絶縁油としては、電気絶縁性のあるものであれば任意のものを使用することができる。例えば多塩化ビフェニール類、パラフィン類、ナフテン類、あるいは芳香族系炭化水素よりなる鉱油類、ポリブテン、菜種油、あるいはシリコーン油等を挙げることができる。これらは単独で、あるいは混合して使用することができ、またこれらの油の中に公知の添加剤を添加することができる。好ましい絶縁油としては粘性の小さなガス吸収性の優れた、フェニルキシリルエタン、モノイソプロピルビフェニールである。
【0035】
次に本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムの製造方法および本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムからなるコンデンサーの製造方法を以下に説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0036】
2種類のポリプロピレン原料を別々の押出機に供給し、加熱溶融し、濾過フィルターを通した後、220〜280℃の温度で1台のスリット状口金から共押出し、30〜85℃の温度に保たれたキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめ、未延伸積層フィルムを作る。このときキャスティングドラム温度が高すぎるとフィルムの結晶化が進行しすぎ後の工程での延伸が困難になったり、フィルム内にボイドができ耐絶縁破壊特性が低下する場合がある。キャスティングドラムへの密着方法としては静電印加法、水の表面張力を利用した密着方法、エアーナイフ法、プレスロール法、水中キャスト法などのうちいずれの手法を用いてもよいが、平面性が良好でかつ表面粗さの制御が可能なエアーナイフ法が好ましい。
【0037】
次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめる。まず未延伸フィルムを120〜150℃に保たれたロールに通して予熱し、引き続き該シートを130℃〜150℃の温度に保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に2〜6倍に延伸した後、室温に冷却する。引き続き該延伸フィルムをステンターに導いて、150〜170℃の温度で幅方向に5〜15倍に延伸し、次いで幅方向に2〜20%の弛緩を与えつつ、140〜170℃の温度で熱固定して巻き取る。その後、蒸着を施す面に蒸着金属の接着性を良くするために、空気中、窒素中、炭酸ガス中あるいはこれらの混合気体中でコロナ放電処理を行いワインダーで巻き取る。
【0038】
得られたフィルムを真空蒸着装置にセットし、目的に応じた絶縁溝部を形成するためグラビアコーターを用いてオイルをフィルムに塗布し、その後、目的に応じた金属を所定の膜抵抗に蒸着する。この蒸着フィルムをスリットし、コンデンサー素子を作るための2リール一対の蒸着リールとする。この後、素子状に巻回し熱プレスして扁平状に成形し、端部の金属溶射(メタリコン工程)、リード取り出し、必要に応じて絶縁油を含浸し、外装を経てコンデンサーとする。
【0039】
本発明における特性値の測定方法、並びに効果の評価方法は次のとおりである。
(1)溶融流動指数(MFR)
JIS−K6758に示されるポリプロピレン試験方法(230℃、21.18N)に準じて測定した。
【0040】
(2)溶融張力(MS)
JIS−K7210に示されるMFR測定用の装置に準じて測定した。東洋精機製メルトテンションテスターを用いて、ポリプロピレンを230℃に加熱し、溶融ポリプロピレンを押出速度15mm/分で吐出しストランドとし、このストランドをを6.5m/分の速度で引き取る際の張力を測定し、溶融張力とした。
【0041】
(3)中心線平均表面粗さRa、最大表面粗さRma
JIS−B0601に従って、触針式表面粗さ計を用いて測定した。なお、小坂研究所(株)製、高精度薄膜段差測定器(型式:ET−30K)を使用し、触針径円錐型0.5μmR、荷重16mg、カットオフは0.08mmとした。
【0042】
(4)フィルム絶縁破壊強度(BDV)
JIS−C2110に準じて測定した。陰極に厚み100μm、10cm角のアルミ箔電極、陰極に真鍮性8mmφの電極を用い、この間にフィルムをはさみ、春日電気(株)製直流高圧安定化電源を用いて、100V/秒の速度で昇圧しながら電圧を印加し、電流が10mA以上流れた場合を絶縁破壊したものとした。その時の電圧を測定点のフィルム厚みで割った値を絶縁破壊強度とし、30点測定した平均値で示した。
【0043】
(5)コンデンサー素子ライフテスト
フィルム厚み当たり60V/μmの交流電圧(周波数60Hz)をコンデンサー素子に印加し、105℃の雰囲気で素子が破壊するまでの時間を測定した。
【0044】
(6)リサイクル性
一度製膜したフィルムを再ペレット化し、B層の未使用原料に50重量%ドライブレンドし、再度製膜した。これを3回繰り返し得られたフィルムのフィルム絶縁破壊強度を測定した。フィルム絶縁破壊強度の値が20%以上低下したものを×、0〜20%のものを○とした。
【0045】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。
実施例1
本発明のA層樹脂として、溶融流動指数(MFR)が2.5g/10分、溶融張力(MS)が25cNのポリプロピレン原料に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.3重量%、テロラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバガイギー社製Irganox1010)0.3重量%を添加したものと、B層樹脂として、アイソタクチックインデックス(II)が98.5%、溶融流動指数(MFR)が3g/10分、溶融張力(MS)が2.5cNのポリプロピレン原料に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.3重量%、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(チバガイギー社製Irganox1330:分子量775.2)0.3重量%を添加したものとを別々の押出機に供給して240℃の温度で溶融し、200メッシュの濾過フィルターを通した後、T型口金からシート状に押出成形し、70℃の温度のキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。次いで、該シートを135℃で予熱し、引き続き145℃の温度に保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5倍に延伸した。引き続き該フィルムをテンターに導き、165℃の温度で幅方向に9倍延伸し、次いで幅方向に5%の弛緩を与えながら150℃で熱処理を行ない、厚み構成がA層/B層=1μm/9μmの2層積層二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。さらに該A層表面に25W・min/m2の処理強度で大気中でコロナ放電処理を行った。また該2層積層二軸配向ポリプロピレンフィルムのリサイクル性評価として、得られたフィルムを240℃で再ペレタイズし、該B層原料の未使用原料に50重量%ブレンドし、再度製膜した。これを3回繰り返し得られた再ペレタイズチップの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たした。
【0046】
次に、このリサイクル前後のフィルムを真空蒸着機にセットし、コロナ処理面にアルミニウムを膜抵抗が4.0Ω/□になるように蒸着した。このフィルムをスリットし、全幅38mm、マージン幅1mmの金属化フィルムを得た。得られたフィルム一対2リールを用いて素子巻し、素子の端面に金属溶射し、ここからリード線を取り出し、絶縁油としてモノイソプロピルビフェニールを含浸してコンデンサー素子を作製した。表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。
【0047】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、突起の揃った表面を持ちかつ粗さ密度も高く、またコンデンサー用として優れた絶縁破壊強度、素子ライフ、リサイクル性が得られた。
【0048】
実施例2
A層樹脂として、溶融流動指数(MFR)が5.6g/10分、溶融張力(MS)が9.0cNのポリプロピレン原料を用いた以外は実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムを実施例1と同様に再ペレタイズし、溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たした。また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。
【0049】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、突起の揃った表面を持ちかつ粗さ密度も高く、またコンデンサー用として優れた絶縁破壊強度、素子ライフ、リサイクル性が得られた。
【0050】
実施例3
A層樹脂として、溶融流動指数(MFR)が9.5g/10分、溶融張力(MS)が6.5cNのポリプロピレン原料を用い、B層樹脂として、アイソタクチックインデックス(II)が99.2%、溶融流動指数(MFR)が4g/10分、溶融張力(MS)が2.1cNのポリプロピレン原料に以外は実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムを実施例1と同様に再ペレタイズし、溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たした。また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。
【0051】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、突起の揃った表面を持ちかつ粗さ密度も高く、またコンデンサー用として優れた絶縁破壊強度、素子ライフ、リサイクル性が得られた。
【0052】
実施例4
実施例1のA層樹脂とB層樹脂を用いて2種3層口金でA層/B層/A層の3層積層とした以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムを実施例1と同様に再ペレタイズし、溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たした。また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。
【0053】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは、突起の揃った表面を持ちかつ粗さ密度も高く、またコンデンサー用として優れた絶縁破壊強度、素子ライフ、リサイクル性が得られた。
【0054】
比較例1
A層樹脂として、MFRが3.2g/10分、溶融張力が1.3cNのポリプロピレン原料を用いた以外は実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。該A層原料は溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74を満たしていない。得られたフィルムを実施例1と同様に再ペレタイズし、溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74の関係式は満たさなかった。また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。本フィルムは、表面粗さが小さく、コンデンサー用として用いたときに絶縁油の含浸性が悪く素子ライフ性に劣っていた。
【0055】
比較例2
実施例1のB層樹脂単体を押出機に供給して240℃の温度で溶融し、T型口金からシート状に押出成形し、90℃の温度のキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化した。次いで、該シートを135℃で予熱し、引き続き140℃の温度に保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5倍に延伸した。引き続き該フィルムをテンターに導き、160℃の温度で幅方向に10倍延伸し、次いで幅方向に8%の弛緩を与えながら150℃で熱処理を行ない、厚み10μmの二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。さらに30W・min/m2の処理強度で大気中でコロナ放電処理を行った。得られたフィルム240℃で再ペレタイズし、該B層原料の未使用原料に50重量%ブレンドし再度製膜した。これを3回繰り返し得られた再ペレタイズチップの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たしていた。
【0056】
次にこのリサイクル前後のフィルムを実施例1と同様に真空蒸着機にセットして蒸着し、金属化フィルムを得た。次に実施例1と同様にコンデンサー素子を作製した。表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。本フィルムは、粗大突起があり、突起も不均一であり、コンデンサーの素子ライフ性に劣っていた。
【0057】
比較例3
A層樹脂として、MFRが2.5g/10分、溶融張力が2.0cNのポリプロピレン原料80重量部、MFRが3g/10分の高密度ポリエチレン20重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.3重量部、およびテロラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバガイギー社製Irganox1010)0.4重量部を添加したものを用いた以外は、実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。該A層原料は溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74を満たしていない。また、得られたフィルムを再ペレタイズし、MFRおよび溶融張力を測定したところ、該B層原料の未使用原料に50重量%ブレンドし、再度製膜した。これを3回繰り返し得られた再ペレタイズチップの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たした。
【0058】
また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。本フィルムは、表面粗さは均一であるが、Rma/Raが大きく、コンデンサー用として用いたときに絶縁破壊電圧が低く、素子ライフ性、リサイクル性にも劣っていた。
【0059】
比較例4
B層樹脂として、アイソタクチックインデックス(II)が85%、MFRが2g/10分、溶融張力が7cNのポリプロピレン原料を用いた以外は、実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムを実施例1ど同様に再ペレタイズしMFRおよび溶融張力を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74を満たさなかった。
【0060】
また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。本フィルムは、表面粗さは均一であるが、B層のアイソタクチックインデックス(II)が低いためにコンデンサー用として用いたときに絶縁破壊電圧が低く、素子ライフ性、リサイクル性にも劣っていた。
【0061】
比較例5
B層樹脂として、アイソタクチックインデックス(II)が99.8%、MFRが4g/10分、溶融張力が1.5cNのポリプロピレン原料を用いた以外は、実施例1と同様の方法で二軸配向ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムを実施例1と同様に再ペレタイズしMFRおよび溶融張力を測定したところ、該B層原料の溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)の関係式0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74の関係式は満たした。また実施例1と同様に、表1にリサイクル前の原料特性と、得られた二軸配向ポリプロピレンフィルムとコンデンサー素子についての評価結果をまとめた。本フィルムは、B層のアイソタクチックインデックス(II)が高いために粗大突起があり、表面粗さも不均一となり、コンデンサー用として用いたときに絶縁破壊電圧が低く、素子ライフ性に劣っていた。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】
本発明の二軸配向ポリプロピレンフィルムは粗さ密度が高くかつ突起のそろった表面を持つため、包装用や工業用等に適しており、特にコンデンサー用フィルムとして好適であり、優れた絶縁破壊強度、素子ライフ、リサイクル性が得られる。
Claims (3)
- 厚み方向に2層以上積層してなる二軸配向ポリプロピレンフィルムであって、230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、1.4≧log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンからなる層(A層)と、アイソタクチックインデックス(II)が90〜99.5%、かつ230℃で測定したときの溶融張力(MS)と溶融流動指数(MFR)が、0.32≦log(MS)<−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たすポリプロピレンからなる層(B層)を含み、前記B層の少なくとも一方の表面層として前記A層が設けられていることを特徴とする二軸配向ポリプロピレンフィルム。
- フィルムの少なくとも一方の面の中心線平均表面粗さRaが0.06〜0.30μmであり、最大表面粗さRmaと中心線平均表面粗さRaの比Rma/Raが10.5〜12の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
- コンデンサー用であることを特徴とする、請求項1または2に記載の二軸配向ポリプロピレンフィルム。
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