JPH04163042A - 電気物品用ポリプロピレンフィルム - Google Patents

電気物品用ポリプロピレンフィルム

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JPH04163042A
JPH04163042A JP2286807A JP28680790A JPH04163042A JP H04163042 A JPH04163042 A JP H04163042A JP 2286807 A JP2286807 A JP 2286807A JP 28680790 A JP28680790 A JP 28680790A JP H04163042 A JPH04163042 A JP H04163042A
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capacitor
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勝洋 土屋
Megumi Tanaka
恵 田中
Yoshinori Kotani
小谷 義則
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優れた絶縁油含浸性と電気絶縁耐力を有する電
気物品用ポリプロピレンフィルムに関する。さらに詳し
くは油含浸型コンデンサ用フィルムに関する。
〔従来の技術〕
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは誘電正接が小さく、
絶縁耐力か高いことから電気物品用フィルム、特に油含
浸型コンデンサとして広く用いられている。これに関し
ては例えば、特開昭48−83361号公報、特開昭5
1−63500号公報、特開昭62−71211号公報
などが知られている。
〔発明か解決しようとする課題〕
従来の方法によって得られるフィルム、すなわち特開昭
48−83361号公報に開示された0゜2〜2.5重
量%のエチレンを含むプロピレン−エチレンランダム共
重合体フィルムでは、表面粗さが少なく、例えばポリプ
ロピレンフィルムと電極用金属箔を重ね巻きして作った
コンデンサ素子に絶縁油を含浸させても、その含浸性が
悪く、未含浸部分ができ、その部分で早期絶縁破壊が生
じる。また金属箔を重ね巻きしてコンデンサ素子とした
ときに、滑りか悪いため皺を巻き込み十分な素子を得る
ことができず(素子巻き加工性不良)、コンデンサの寿
命を大幅に低下させることが多い。
特開昭51−6・3500号公報に記載された溶融シー
トの冷却工程で生成させたβ晶球晶による網目状構造を
有する粗面フィルムは、誘電特性は優れているか、フィ
ルム表面の凹凸密度が小さく、絶縁油の浸透が不十分で
ある。
さらにかかる網目状構造を有したフィルムは結晶化度が
低いためにフィルムの非結晶部分に絶縁油が拡散し、次
いてこの拡散した油によってフィルムが部分的に厚さ方
向に膨潤変形を起こし、フィルム層間が密着して油の補
給路を遮断し、素子中にボイドを発生しやすく、このた
めにコロナ放電開始電圧が低下し短時間で破壊する傾向
が見られる。
また特開昭62−71211号公報に記載された粗面フ
ィルム(片面のみ積層された複合フィルム)では、絶縁
油の含浸性が優れるものの、コンデンサの素子巻加工性
に劣り十分な素子を得ることができない。また両面に積
層された複合フィルムでは十分な油含浸性、素子巻加工
性が得られても大きな凹凸がフィルム両面に有るため実
質上厚みが減少し絶縁破壊電圧が低いという欠点がある
9本発明はかかる課題を解決し、優れた絶縁油含浸性を
有し、素子巻加工性に優れ、絶縁耐力を向上させたコン
デンサ寿命の優れた電気物品用ポリプロピレンフィルム
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はベース層と該ベース層の両面に積層された複合
層とからなる二軸延伸ポリプロピレンフィルムであって
、複合層表面は独立した粒状突起が形成された粗面を備
えており、該フィルムの一方の面(B面)の表面粗さR
aが0.15〜0゜7μm、反対面(A面)の表面粗さ
Raが0.05〜0.13μmであり、かつA面とB面
の摩擦係数が0.70以下であり、前記ポリプロピレン
フィルムのベース層の結晶サイズが14nm以下である
ことを特徴とするものである。
本発明におけるポリプロピレンフィルムとは、二軸延伸
されたポリプロピレンフィルムをベース層とし、このベ
ース層の両面に積層された複合層とからなる。ベース層
は、必ずしもプロピレンホモポリマーである必要はなく
、本発明の目的が達成される範囲内であれは他種オレフ
ィンが共重合されまたは他種ポリオレフィンが混合され
ていても良い。さらに公知の各種添加剤類、例えば安定
剤、充填剤、酸化防止剤、耐電圧向上剤などを添加する
こともできる。
複合層はベース層の表面形状を改善する機能を有してい
る。
本発明における複合層(B面)は、表面粗さRaが0.
15〜0.7μmで独立した粒状突起が形成されていな
ければならない。表面粗さRaが0.15μm未満であ
ると、絶縁油の含浸性が劣り、コンデンサの寿命が低下
する。一方、0.7μmをこえると面粗度が大きくなり
過ぎてフィルムの実質的な厚み低下によってコンデンサ
の寿命が低下する。
また本発明における複合層(B面)の表面突起数は、高
さ0.08μm以上の突起が10個/mm〜30個/ 
m m存在すると、絶縁油の含浸性及び層間への油層確
保が改良されるのでとくに好ましい。
本発明において複合層(B面)のポリマーとしては、エ
チレン含有量1.2〜2.5重量%、好ましくは1.5
〜2.0重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合
体75〜85重量%と、エチレン15〜25重量%を重
合させて得られたアイソタクチック度90%以上のエチ
レン・プロピレンブロック共重合体から形成されている
のが好ましい。この複合層がベース層の延伸の結果、エ
チレン部とエチレン・プロピレンランダム共重合体部の
溶融粘度差およびそれぞれのエチレン量によって生じた
粗面を有する。
ここでエチレン・プロピレンランダム共重合体における
エチレン含有量が1.2重量%よりも少な(なると複合
層表面における高さ0,08μm以上の粒状突起10個
/ m m以上を得ることが困難になり、すなわち十分
な粗面形状が得られにくくなるので好ましくない。また
ランダム共重合体のエチレン含有量か2.5重量%をこ
えるとエチレン・プロピレンブロック共重合体のアイソ
タクチック成分の絶縁油への溶出か犬となり、コンデン
サ寿命低下の原因となりやすく好ましくない。
またエチレン・プロピレンブロック共重合体のエチレン
量か25重量%を越えると、大きな突起比率が増加し、
粗れの程度が大きくなり、フィルム自体に耐電圧特性を
低下させることきなるので好゛ましくない。
エチレン・プロピレンブロック共重合体におけるアイソ
タクチック度が90%に満たないと、アイソタクチック
成分の溶出か大きくなり、寿命低下の原因となるので好
ましくない。
本発明における複合層(A面)は表面粗さRaが0.0
5〜0.13μmの独立した粒状突起か形成されていな
ければならない、表面粗さRaが0.05μm未満であ
るとコンデンサ素子巻加工性が悪く、皺が発生したりコ
ンデンサの寿命を大幅に低下させる。また表面粗さRa
が0.13μmを越えると絶縁破壊電圧が低下する。
複合層(A面)のポリマーとしては、B面側のポリマー
そのものを使用できるか、さらにB面側ポリマーよりも
、エチレン・プロピレンランダム共重合体のエチレン含
有量を減少させたもの、エチレン・プロピレンブロック
共重合体のエチレン量を減少したものは表面粗度を減少
てきるのて好ましい。なお上記複合ポリマーを用いて積
層厚みを変更すること、あるいは延伸温度を変更するこ
とによっても表面粗さを適宜コントロールできる。
また本発明における複合層(A面)の表面突起数は、高
さ0.025μm以上の突起か10個〜30個/ m 
m存在すると、素子巻加工性か改良されるのでとくに好
ましい。
なお本発明における複合層の表面は独立した粒状突起で
形成されていなければならない。従来のβ晶球晶による
網目状構造とはことなる形状である。表面か独立した粒
状突起てないと絶縁油の含浸性及び、素子巻加工性に劣
ったものとなる。
さらに本発明フィルムは、A面/B面の摩擦係数か0.
70以下、好ましくは0.65以下である必要がある。
摩擦係数が0,70好ましくは0゜65を越えるとコン
デンサでの素子巻性に劣り、コンデンサの寿命が低下す
る。なお摩擦係数の下限は特に限定されないか、おおよ
そ0.40程度が限界である。
さらに本発明ポリプロピレンフィルムのベース層の結晶
サイズとしては14nm以下好ましくは13.5層m以
下である。14nmを越えるとフィルム内の非晶部のセ
グメント密度の低下や分子長さが短くなり、絶縁耐力の
低下につながり寿命が短くなる。なお結晶サイズの下限
は特に限定されないがおおよそ7層m程度である。
また本発明フィルムは、フィルムの灰分が70ppm以
下、好ましくは50ppm以下で、かつボイドレスであ
ると絶縁耐力の低下が少ないのでとくに好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムの製造方法について説
明するが、これに限定されるものではない。3台の押出
機を用意し、−台の押出機からベース層(0層)のポリ
プロピレンを220〜280℃の温度で押出、三層複合
口金へ導き、他の二つの押出機から複合層用のブロック
共重合体を200〜280℃で押出(A面側、B面側)
、三層複合口金へ導き、口金内で(A/C/B構成)積
層したのち表面温度30〜97℃のキャスティングドラ
ムで冷却し未延伸シートを得る。次にこの未延伸シート
を長さ方向に4〜6倍に128〜151℃の温度で延伸
を行った後、幅方向に159〜169℃の温度で7.5
〜11.0倍延伸を行い、次いで熱処理を施して二軸延
伸フィルムとする。
なお複合方法として、A面側、B面側の複合層ポリマー
を同じとして2台の押出機を用いて三層複合構成とする
こともできる。他の方法としては、未延伸ポリプロピレ
ンシート(ベース層)の上に、複合層樹脂を溶融押出ラ
ミネートして、これを二軸延伸しても良い。さらに他の
方法としては、−軸延伸されたベース層の上に複合層を
溶融押出ラミネートし、これを前記−軸方向と直角に延
伸することもできる。
いずれの場合でもポリプロピレンのへ−ス層と複合層は
特別な処理なして十分接合するか、もし必要とあれば、
コロナ放電処理などの表面活性化処理、あるいは適当な
アンカーコート剤を塗布したのち、積層させても良い。
なお複合層の厚みは、延伸温度とともに表面粗さを決定
する意味で重要であり、本発明の場合二軸延伸後0. 
5〜3μmにすることが特に好ましい。
本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の
通りである。
(1)表面粗さRa、突起の数、突起の高さJIS B
 0601に準じて測定した。
小板研究所■製の解析装置付三次元万能表面形状測定機
Model 5E−3FKSを用いて測定した。
測定長・・・・1mm 縦倍率・・・・5000倍 横倍率・・・・200倍 送り速度・・・0.1mm/SeC フィルター・・0.25mm 測定間隔・・・10μm 測定数・・・・20個 上記条件によって得られた山数より、高さ0゜08μm
以上の突起の数または高さ0.025μm以上の突起の
数を求める。ここでの高さとは、表面凹凸の中心線より
の高さをいう。
(2)フィルムシートの絶縁破壊電圧 J I S−2230に準じ、春日電機■製直流耐圧試
験機を用い、レンジ20kVにセットし、100V/s
eeの電圧上昇でフィルムに印加を行い、破壊電圧を測
定し、10枚重ねのマイクロメーター厚みを1枚当たり
に換算し、次式で算出した。
絶縁破壊電圧(V/μm)  =  破壊電圧(V)/
マイクコメーターフィルム厚さ(μm)そして、520
V/μm以上を    ◎500V/μm以上 520V/μm未満を    0 480V/μm以上 500V/μm未満を    △ 480V/μm未満を    × で表した。
(3)コンデンサ寿命 10μmのフィルムを3枚重ねて誘電体層とし電極とし
て6μm厚みのAI箔を用いて0. 2μFのコンデン
サを作製し、フェニルキシリルエタンを絶縁油に用いて
真空下80°Cで24時間含浸を行い、誘電体層のフィ
ルムに絶縁油を含浸させた油含浸型コンデンサとした。
ここでフィルム厚さ(μm)は10枚重ね時のマイクロ
メーター厚みを1枚当たりに換算して求めた。
(a)短期寿命 上記コンデンサを用いて室温で2.4kV−ACを課電
し破壊に至るまでのコンデンサの寿命比較を行った。
そして、1200秒以上を    0 720秒以上 1200秒未満を    0 720秒未満を     △ で表した。
(b)長期耐圧寿命 上記コンデンサを用いて80℃で1.6kV・ACを課
電し破壊にいたるまでのコンデンサ寿命比較を行った。
1000hr以上を       ◎ 600hr以上 1000hr未満を       0 600h r未満を        △で表した。
(4)素子巻加工性 10μmのフィルムを3枚重ねて誘電体層とし、電極と
して6μm厚みのA1箔を用いて0. 2μFコンデン
サを作成した。コンデンサ作成時の速度は350m/分
で実施し、コンデンサを抜き取り平板状にプレス後下記
基準により評価を行った。
○ コンデンサのずれがなく (端面ずれ1. 0mm
以下)、A1箔の巻き込み折れ皺がない。
× コンデンサ端面のずれを生じるもの(5)摩擦係数 23°C150%RH雰囲気下に24h r放置したフ
ィルムをASTM D 1894に準じて測定し、動摩
擦係数(A層とB層の間についての摩擦係数)で示した
(6)結晶サイズ X線広角法を用い、110格子面のサイズで結晶サイズ
を代替させ、下記の式より求めることかできる。
D=(K・λ)/(β・CO8θ) D:結晶サイズ にニジエラー常数(ここではに=1) λ:入射X線の波長(0,15418nm)β:半値幅 θ:ピーク角度(入射角) 〔実施例〕 本発明を実施例に基づいて説明する。
但し1本発明は以下の実施例に限定されるものではない
実施例1 3台の押出機を用意し、1台の押出機からベース層(0
層)の樹脂としてアイソタクチック度98.2%のポリ
プロピレンを260℃で押し出し、他の2つの押出機か
らA層及びB層の樹脂としてエチレン含有量1.5重量
%のエチレン・プロピレンランダム共重合体83重量%
と高密度ポリエチレン17重量%の配合割合で重合して
得られたアイソタクチック度93.5%のエチレン・プ
ロピレンブロック共重合体を押出し温度250°Cで溶
融し、三層複合口金に導いて三層積層シートとしたのち
、30℃のキャスティングドラムで冷却固化させた後に
、145℃の温度で長さ方向に4゜8倍の延伸を行い、
次いで幅方向に168℃の温度で9.0倍延伸し、その
後150℃で弛緩処理を行い巻取った。得られたフィル
ムの厚みはA層1.0μmXB層1.14m、総厚み1
0μmであった。そのフィルム特性を第1表に示した。
またこのフィルムを用いて3枚重ねによるコンデンサを
作成し、80℃で24時間乾燥し、80℃で24時間フ
ェニルキシリルエタンを含浸させた。
このコンデンサを10個作成して短期及び長期耐圧寿命
を測定した。結果を第1表に示した。
実施例2 キャスティングドラムの温度を40°C,A層厚み0.
8μm、B層厚み1.5μmとした以外は実施例1とま
ったく同様にしてフィルムを作成し評価した。結果を第
1表に示した。
実施例3 3台の押出機を用意し、1台の押出機からベース層(0
層)の樹脂としてとしてアイソタクチック度9863%
のポリプロピレンを260℃で押出し、他の押出機から
A層の樹脂として、エチレン含有量1.2重量%のエチ
レン・プロピレンランダム共重合体83重量%と高密度
ポリエチレン17重量%の配合割合で重合して得られた
アイソタクチック度94%のエチレン・プロピレンブロ
ック共重合体を250℃の押出し温度で溶融し、また他
の押出機からB層の樹脂として実施例1で用いた複合樹
脂を250℃で押出し、三層複合口金に導いて三層積層
シートとしたのち、45°Cのキャスティングドラムで
冷却固化させた後に、146℃の温度で長さ方向に4.
8倍の延伸を行い、次いで幅方向に169℃の温度で9
.0倍延伸し、その後152℃で弛緩処理を行い巻き取
った。得られたフィルムの厚みは、A層0.8μm、B
層1.8μm1総厚み10μmであった。このフィルム
の特性を第1表に示した。またこのフィルムを用いて3
枚重ねによるコンデンサを作成し800Cて24時間で
乾燥、80℃で24時間フェニルキシリルエタンを含浸
させた。このコンデンサを10個作成して短期及び長期
耐圧寿命を測定した。
結果を第1表に示した。
比較例I B層の樹脂として、エチレン含有量1.7重量%のエチ
レン・プロピレンランダム共重合体82重量%と高密度
ポリエチレン18重量%の配合割合で重合して得られた
アイソタクチック度93%のエチレン・プロピレンブロ
ック共重合体とした以外は実施例3とまったく同様にし
てフィルムを作成し評価した。結果を第1表に示した。
比較例2 実施例1のA層の樹脂として、エチレン含有量1.2重
量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体85重量
%と高密度ポリエチレン17重量%の配合で重合して得
られたアイソタクチック度94%のエチレン・プロピレ
ンブロック共重合体とし、厚み構成をA層0. 6μm
、B層1.1μm、総厚み10μmとした以外は実施例
1とまったく同じにしてフィルムを作成し評価した。結
果を第1表に示した。
比較例3 実施例1のA層の樹脂として、エチレン含有量1.0重
量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体85重量
%と高密度ポリエチレン15重量%の配合割合で重合し
て得られたアイソタクチック度94%のエチレン・プロ
ピレンブロック共重合体とし、幅方向に延伸温度165
°Cとし、A層厚み0.7μm、B層厚み1.1μm、
総厚み10μmとした以外は実施例1とまった(同様に
してフィルム特性及びコンデンサ特性を評価した。
結果を第1表に示した。
比較例4 冷却固化するキャスティグドラム温度を95℃とした以
外は実施例1とまったく同様にしてフィルムを作成し評
価した。結果を第1表に示した。
比較例5 B層の樹脂として、アイソタクチック度97゜3%のポ
リプロピレンを260℃で押出し、キャスティングドラ
ムの温度を75℃とした以外は実施例1とまったく同様
にしてフィルムを作成し評価した。結果を第1表に示し
た。
比較例6 A層の樹脂として、アイソタクチック度97゜3%のポ
リプロピレンを260℃で押出し、キャスティングドラ
ムの温度を80℃とした以外は実施例1とまったく同様
ににてフィルムを作成し評価した。結果を第1表に示し
た。
比較例7 A層、B層の樹脂として、アイソタクチック度97.3
%のポリプロピレンを260℃で押出し、キャスティン
グドラムの温度を80℃とした以外は実施例1とまった
く同様にしてフィルムを作成し評価した。結果を第1表
に示した。
比較例8.9 比較例8は、A層の厚みを0. 8μm、B層の厚みを
0.7μmとし、比較例9ではA層の厚み1.5μm、
B層の厚みを1.1μmとした以外は実施例1とまった
く同様にしてフィルムを作成し評価した。結果を第1表
に示した。
第1表から明らかなように、ポリプロピレンベース層の
片面に粒状でRaか0.15〜0.7μmであり、他面
は粒状てRaが0.05〜0.13μmであり、かつA
面とB面の摩擦係数が067以下、結晶サイズが14n
m以下であるもの、すなわち実施例1、実施例2及び実
施例3は、素子巻加工性が良く、絶縁破壊電圧も高くコ
ンデンサ特性(寿命)に優れていることが分かる。
一方比較例1てはB面の表面粗さRaが大きすぎると絶
縁破壊電圧、コンデンサ寿命に劣る。また表面粗さRa
が小さすぎたり(比較例2)、突起密度が少なくて摩擦
係数の高いもの(比較例3)は素子巻加工性劣ることか
分かる。
比較例4のように結晶サイズが大きくなると、絶縁破壊
電圧とコンデンサの長期寿命に劣る。
また表面にβ晶球晶による網目状構造を有する粗面フィ
ルム(比較例5.6.7)では、絶縁油の浸透が不十分
であり、コンデンサの短期寿命に劣り、またフィルム表
面の凹凸密度が小さいため素子巻加工性にも劣る。
比較例8ではB面の表面粗さRaが小さすぎるため、コ
ンデンサの短期寿命に劣るとともに素子巻加工性も悪い
、また比較例9ではA面の表面粗さか大きすぎるため絶
縁破壊電圧が低下する。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明のフィルムはベース層ポリプロ
ピレンの両表面に特定粗さの粒状突起か形成され、フィ
ルムの滑りと結晶サイズを限定したことにより素子巻加
工性に優れ、絶縁油の含浸が十分であり、短期及び長期
寿命が向上し、絶縁破壊電圧に優れたコンデンサを得る
ことができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ベース層と該ベース層の両面に積層された複合層
    とからなる二軸延伸ポリプロピレンフィルムであって、
    複合層表面は独立した粒状突起が形成された粗面を備え
    ており、該フィルムの一方の面(B面)の表面粗さRa
    が0.15〜0.7μm、反対面(A面)の表面粗さR
    aが0.05〜0.13μmであり、かつA面とB面の
    摩擦係数が0.70以下であり、前記ポリプロピレンフ
    ィルムのベース層の結晶サイズが14nm以下であるこ
    とを特徴とする電気物品用ポリプロピレンフィルム。
JP2286807A 1990-10-24 1990-10-24 電気物品用ポリプロピレンフィルム Expired - Lifetime JPH07102657B2 (ja)

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