JPWO2006067982A1 - 芳香族カーボネートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【化2】
【化3】
(式中、一般式(1)〜(2)のR1は炭素数4〜6の脂肪族基を表し、Ar1は炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
【化4】
(式中、一般式(3)のR2及びAr2は、それぞれ、出発物質及び反応物質に対応してR2はR1、Ar2はAr1である。)該塔下部より液状で連続的に抜き出して製造することを特徴とする芳香族カーボネートの製造方法を提供する。
Description
すなわち、本発明は、
〔1〕出発物質として下記一般式(1)で表される脂肪族カーボネートと、反応物質として下記一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物と金属含有触媒とを第1の多段蒸留塔の塔底部より上段に連続的に供給して反応させ、反応で副生するアルコール等の低沸点成分を反応系外にガス状で連続的に抜き出しながら、出発物質と反応物質とから得られる、下記一般式(3)で表される芳香族カーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出して製造することを特徴とする、芳香族カーボネートの製造方法、
〔2〕該芳香族カーボネートが、下記一般式(4)のジアリールカーボネートを含んでよいことを特徴とする、
〔3〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数4〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする前項〔1〕に記載の方法、
〔4〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数5〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔3〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔5〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1がアルキル基であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔4〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔6〕一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物がフェノールであることを特徴とする前項〔1〕ないし〔5〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔7〕該蒸留塔の塔底の温度が150〜250℃であることを特徴とする前項〔4〕に記載の方法、
〔8〕該多段蒸留塔に供給する出発物質に対する反応物質の量比が、出発物質/反応物質のモル比で表して、0.1〜5の範囲であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔7〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔9〕該金属含有触媒が、該反応の液相中に溶解するか、該反応中に液状で存在する金属含有触媒であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔8〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔10〕該反応の液相中に溶解するか、該反応中に液状で存在する金属含有触媒が有機チタネートであることを特徴とする前項〔9〕に記載の方法、
〔11〕該有機チタネートが、少なくとも1つのTi−O−Ti結合を有する有機チタネートを含有することを特徴とする前項〔10〕に記載の方法、
〔12〕第1の多段蒸留塔が、蒸留の理論段数が2段以上であって、少なくとも2段に触媒を存在させることを特徴とする前項〔1〕ないし〔11〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔13〕前項〔1〕の方法で塔下部から抜き出された反応液をそのまま、あるいは出発物質及び/又は反応物質を除去した後に、第2の多段蒸留塔に連続的に供給して不均化反応させて、反応で副生する脂肪族カーボネート等の低沸点成分を蒸留によってガス状で連続的に抜き出し、一般式(4)で表されるカーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出す工程を付加することを特徴とする前項〔1〕に記載の方法、
〔14〕前項〔13〕に記載の工程が脂肪族カーボネートを前項1記載の出発物質としてリサイクルするために付加することを特徴とする前項〔1〕または〔13〕に記載の方法、
を提供する。
本発明で用いられる脂肪族カーボネートは下記一般式(1)で表されるものである。
このようなR1としては、ブチル基(各異性体)、ペンチル基(各異性体)、ヘキシル基(各異性体)などが挙げられる。
このような芳香族基の例としては、例えば、フェニル、トリル(各異性体)、キシリル(各異性体)、トリメチルフェニル(各異性体)、テトラメチルフェニル(各異性体)、エチルフェニル(各異性体)、プロピルフェニル(各異性体)、ブチルフェニル(各異性体)、ジエチルフェニル(各異性体)、メチルエチルフェニル(各異性体)、ペンチルフェニル(各異性体)、ヘキシルフェニル(各異性体)、シクロヘキシルフェニル(各異性体)等の、フェニル基及び各種アルキルフェニル基類; メトキシフェニル(各異性体)、エトキシフェニル(各異性体)、ブトキシフェニル(各異性体)等の各種アルコキシフェニル基類;フルオロフェニル(各異性体)、クロロフェニル(各異性体)、ブロモフェニル(各異性体)、クロロ(メチル)フェニル(各異性体)、ジクロロフェニル(各異性体)等の各種ハロゲン化フェニル基類;下記一般式(5)で示される各種置換フェニル基類;
ナフチル(各異性体)、メチルナフチル(各異性体)、ジメチルナフチル(各異性体)、クロロナフチル(各異性体)、メトキシナフチル(各異性体)、シアノナフチル(各異性体)等のナフチル基及び各種置換ナフチル基類;ピリジン(各異性体)、クマリル(各異性体)、キノリル(各異性体)、メチルピリジル(各異性体)、クロルピリジル(各異性体)、メチルクマリル(各異性体)、メチルキノリル(各異性体)等の置換及び無置換 の各種ヘテロ芳香族基類等が挙げられる。好ましくは、フェノール、クレゾールなどがあげられ、最も好ましい芳香族モノヒドロキシ化合物はフェノールである。
[実施例]
装置:(株)島津製作所製GC−2010システム
(1)分析サンプル溶液の作成
反応溶液を、0.4g計り取り、脱水されたジメチルホルムアミド又はアセトニトリルを約0.5ml加える。さらに内部標準としてジフェニルエーテル又はトルエン約0.05gを加えて、ガスクロマトグラフィー分析サンプル溶液とする。
(2)ガスクロマトグラフィー分析条件
カラム:DB−1(J&W Scientific)
液相:100%ジメチルポリシロキサン
長さ:30m
内径:0.25mm
フィルム厚さ:1μm
カラム温度:50℃(10℃/minで昇温)200℃(5分ホールド後、10℃/minで昇温)300℃
インジェクション温度:300℃
検出器温度:300℃
検出法:FID
(3)定量分析法
各標準物質の標準サンプルについて分析を実施し作成した検量線を基に、分析サンプル溶液の定量分析を実施する。
反応器に供給した原料(炭酸ジアルキル)のモル数に対して、得られた炭酸アルキルアリール、炭酸ジアリールの生成モル%で求めた。濃度は全て重量濃度で表した。
液中の塩素の定量分析はイオンクロマトグラフを用いて分析した。
(1)酸素燃焼による前処理
装置: 三菱化学製 TOX−100
燃焼温度:800℃
分析対象を0.1g採取し、上記の装置による酸素燃焼を行う。
(2)イオンクロマトグラフ法による定量分析
装置: 日本ダイオネクス製 DX−300
検出法: 電気伝導度検出器
カラム: AG−4A+AS−4A
除去液: 12.5mmol/L H2SO4
溶離液: 10mmol/L Na2B4O7
前処理から得た残渣物を水溶液に調製したのち、塩素の標準サンプルを用いて作成した検量線に基づいて、分析サンプル中の塩素の定量を行う。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約112g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約16g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約95g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約49.5wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約27wt%、ジフェニルカーボネート約2wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約39.7%、フェノール転化率約41%であった。
図2に示すような装置で不均化反応によるジアリールカーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを充填した内径2インチ塔長2mの連続多段蒸留塔15の中段に上記の方法で貯槽6に抜出された液を、予熱器14を経て移送ライン13から約100g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った(触媒は該液に含まれている触媒をそのまま使用した)。反応及び蒸留に必要な熱量は、塔下部液を導管16とリボイラー17を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔13の塔底部の液温度は約230℃、塔頂圧力は約27KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔15の塔頂から留出するガスを、導管19を経て、凝縮器20で凝縮して導管23より連続的に抜き出した。塔底からは導管16を経て貯槽18へ連続的に抜き出した。導管23から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノール、ジ(2−エチルブチル)カーボネートを含んでいた。貯槽18へ抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約45wt%、ジフェニルカーボネート約55wt%を含んでいた。
図3に示すような装置でジアリールカーボネートの精製を実施した。ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長2mの連続多段蒸留塔27の中段に貯槽24から連続的に液を導管25から予熱器26を経て約100g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管28とリボイラー29を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔27の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約1.5KPaであり、還流比は約1とした。連続多段蒸留塔27の塔頂から留出するガスを、導管31を経て、凝縮器32で凝縮して導管35より貯槽36へ連続的に抜き出した。塔底からは導管28を経て貯槽30へ連続的に抜き出した。導管35から抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート、2−エチルブチルフェニルカーボネート、ジフェニルカーボネートを含んでいた。次に、ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長4mの連続多段蒸留塔39の中段に貯槽36から連続的に液を導管37から余熱器38を経て約200g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管40とリボイラー41を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔39の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約3KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔39の塔頂から留出するガスを、導管43を経て、凝縮器44で凝縮して導管47より貯槽48に連続的に抜き出した。塔の途中からは導管49を経て貯槽50へ部分流を連続的に抜き出した。塔底からは導管40を経て貯槽42へ約1g/Hrで連続的に抜き出した。導管47から抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約83wt%、ジフェニルカーボネート約17wt%を含んでいた。導管49から抜き出された液の組成は、ジフェニルカーボネート約100wt%であった。導管49から抜出されたジフェニルカーボネートは室温で白色固体であり、塩素は検出されなかった。
攪拌装置、温度計、加熱冷却装置及び還流冷却器を備えた反応フラスコに、テトラ−n−ブトキシチタン3400g(10mol)及びn−ブタノール1700gを仕込み、よく混合しながら液温が0℃になるように冷却した。液温を0℃に保持しながら、水90g(5mol)とn−ブタノール2000gとの混合液を1時間かけて徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇温し、5時間加熱攪拌した。液温を室温(約20℃)までさげた後、ついで、真空コントローラーと真空ポンプ、加熱のためのオイルバスを備えたロータリーエバポレーターに該フラスコを接続した。液温を80℃に保ちながら約25KPaに減圧下、低沸点成分を留去した。留出物が殆どなくなったら、徐々に温度を230℃まで昇温し、更に1Paまで減圧しながら留出分がほとんどなくなるのを確認した後、窒素で常圧に戻し、液温を室温(約20℃)に戻し、淡黄色の粘稠な液体約2750gを得た(元素分析結果は、C:52.3%、H:9.9%、O:20.4、Ti:17.4%であり、BuO基由来酸素を控除すると、架橋酸素はTi原子2に対して1。即ちTi−O−Ti結合を1有する。)。ブチルチタネートダイマー[(BuO)3−Ti−O−Ti(OBu)3]を主成分とする混合物であると推定される。
該フラスコに再び攪拌装置、温度計、加熱冷却装置及び還流冷却器を備え、攪拌しながら液温が80℃となるように加熱攪拌した。液温を80℃に保持しながら、予め蒸留して脱水したフェノール4700g(50mol)を徐々に添加した。添加終了後、液温を180℃になるように加熱し、低沸点成分を留去した。留出分が殆どなくなったら、液温を徐々に昇温して230℃とし、留出する成分を留去した。真空コントローラーと真空ポンプを接続し、徐々に減圧しながら圧力を1Paとして、留出する成分を留去した。その後、フラスコをオイルバスからひきあげ、フラスコを室温(約20℃)まで冷却し、窒素でフラスコ内部を常圧に戻した。赤燈色の固体約4300gを得た。(これを触媒Cとした。)元素分析結果は、C:64.5%、H:4.5%、O:16.7、Ti:14.3%であり、フェニルチタネートダイマーのフェノール付加物[(PhO)3−Ti−O−Ti(OPh)3・2PhOH]を主成分とする混合物であると推定される。この赤燈色固体を触媒Aとした。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び上記触媒Aからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96)、Ti濃度が約2000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約120g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約180℃、塔頂圧力は13KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約30g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約90g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約57wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約31wt%、ジフェニルカーボネート約3wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約39%、フェノール転化率約41%であった。
図2に示すような装置で不均化反応によるジアリールカーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを充填した内径2インチ塔長2mの連続多段蒸留塔15の中段に上記の方法で貯槽6に抜出された液を、予熱器14を経て移送ライン13から約100g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った(触媒は該液に含まれている触媒をそのまま使用した)。反応及び蒸留に必要な熱量は、塔下部液を導管16とリボイラー17を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔13の塔底部の液温度は約230℃、塔頂圧力は約27KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔15の塔頂から留出するガスを、導管19を経て、凝縮器20で凝縮して導管23より連続的に抜き出した。塔底からは導管16を経て貯槽18へ連続的に抜き出した。導管23から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノール、ジ(2−エチルブチル)カーボネートを含んでいた。貯槽18へ抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約45wt%、ジフェニルカーボネート約55wt%を含んでいた。
図3に示すような装置でジアリールカーボネートの精製を実施した。ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長2mの連続多段蒸留塔27の中段に貯槽24から連続的に液を導管25から予熱器26を経て約100g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管28とリボイラー29を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔27の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約1.5KPaであり、還流比は約1とした。連続多段蒸留塔27の塔頂から留出するガスを、導管31を経て、凝縮器32で凝縮して導管35より貯槽36へ連続的に抜き出した。塔底からは導管28を経て貯槽30へ連続的に抜き出した。導管35から抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート、2−エチルブチルフェニルカーボネート、ジフェニルカーボネートを含んでいた。次に、ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長4mの連続多段蒸留塔39の中段に貯槽36から連続的に液を導管37から余熱器38を経て約200g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管40とリボイラー41を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔39の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約3KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔39の塔頂から留出するガスを導管43を経て、凝縮器44で凝縮して導管47より貯槽48に連続的に抜き出した。塔の途中からは導管49を経て貯槽50へ部分流を連続的に抜き出した。塔底からは導管40を経て貯槽42へ約1g/Hrで連続的に抜き出した。導管47から抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約83wt%、ジフェニルカーボネート約17wt%を含んでいた。導管49から抜き出された液の組成はジフェニルカーボネート約100wt%であった。導管49から抜出されたジフェニルカーボネートは室温で白色固体であり、塩素は検出されなかった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で0.75)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約53g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約44g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約42wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約27wt%、ジフェニルカーボネート約2wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約41%、フェノール転化率約44%であった。
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒として実施例1貯槽42に貯められた液(Tiを含む赤褐色固体であった)、2−エチルブチルフェニルカーボネート200ppmからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が71/29(モル比で1)、Ti濃度が約1000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約100g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は50KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約14g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約86g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約47wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約32wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約42%、フェノール転化率約42%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が55/45(モル比で0.5)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約78g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約69g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールを含んでいた。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約37wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約22wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約38%、フェノール転化率約40%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が83/17(モル比で2)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約86g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約10g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約76g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約62wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約29wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約34%、フェノール転化率約34%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ペンチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ペンチル)カーボネート/フェノールの重量比が68/32(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約92g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約230℃、塔頂圧力は60KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約12g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約80g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ペンタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ペンチル)カーボネート約45wt%、n−ペンチルフェニルカーボネート約33wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ペンチル)カーボネートの転化率約42%、フェノール転化率約42%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約110g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は110KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約17g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約93g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノール、ジ(n−ブチル)カーボネート、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約52wt%、ブチルフェニルカーボネート約22wt%、ジフェニルカーボネート約0.5wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ブチル)カーボネートの転化率約29%、フェノール転化率約31%であった。
攪拌装置、温度計、加熱冷却装置及び還流冷却器を備えた反応フラスコに、テトラ−n−ブトキシチタン3400g(10mol)及びn−ブタノール1700gを仕込み、よく混合しながら液温が0℃になるように冷却した。液温を0℃に保持しながら、水90g(5mol)とn−ブタノール2000gとの混合液を1時間かけて徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇温し、5時間加熱攪拌した。液温を室温(約20℃)までさげた後、ついで、真空コントローラーと真空ポンプ、加熱のためのオイルバスを備えたロータリーエバポレーターに該フラスコを接続した。液温を80℃に保ちながら約25KPaに減圧下、低沸点成分を留去した。留出物が殆どなくなったら、徐々に温度を230℃まで昇温し、更に1Paまで減圧しながら留出分がほとんどなくなるのを確認した後、窒素で常圧に戻し、液温を室温(約20℃)に戻し、淡黄色の粘稠な液体約2750gを得た(元素分析結果は、C:52.3%、H:9.9%、O:20.4、Ti:17.4%であり、BuO基由来酸素を控除すると、架橋酸素はTi原子2に対して1。即ちTi−O−Ti結合を1有する。)。ブチルチタネートダイマー[(BuO)3−Ti−O−Ti(OBu)3]を主成分とする混合物であると推定される。この液体を触媒Bとした。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒Bからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約83g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約220℃、塔頂圧力は120KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約5g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約77g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約54wt%、ブチルフェニルカーボネート約15wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ブチル)カーボネートの転化率約21%、フェノール転化率約22%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が54.5/45.5(モル比で0.49)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約77g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約69g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約38wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約21wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したところ、シーブトレイに薄く固形物が付着していた。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約37%、フェノール転化率約41%であった。
実施例1と同様に不均化反応までおこなった後、導管21から抜き出され、貯槽24に貯められた液を蒸留分離し、ジ(2−エチルブチル)カーボネートを回収した。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段に上記で回収したジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約112g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約16g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約95g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約49.5wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約27wt%、ジフェニルカーボネート約2wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約39.7%、フェノール転化率約41%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が38/62(モル比で0.33)、Ti濃度が約10000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約110g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約220℃、塔頂圧力は300KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約1g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約109g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約30wt%、ブチルフェニルカーボネート約5wt%、ジフェニルカーボネート約0.1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したところ、シーブトレイに薄く固形物が付着していた。ジ(n−ブチル)カーボネートの転化率約14%、フェノール転化率約14%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノールからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96))を、予熱器2を経て移送ライン1から約112g/Hrで、液状で連続的にフィードし、触媒としてチタンフェノキシドを全フィード量に対してTi濃度600ppmとなるように塔底にフィードし、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約1g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約110g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約60wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約4wt%、ジフェニルカーボネート約0.1wt%を含んでいた。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約7%、フェノール転化率約6%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジメチルカーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジメチルカーボネート/フェノールの重量比が73/27(モル比で2.8)、Ti濃度が約1000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約126g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約203℃、塔頂圧力は約0.9MPaであり、還流比は約0.8とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約42g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約84g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、ジメチルカーボネートとメタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、メチルフェニルカーボネート約3.4wt%、ジフェニルカーボネート約0.1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したところ、シーブトレイに薄く固形物が付着していた。ジメチルカーボネートの転化率約2.3%、フェノール転化率約6.6%であった。
図1に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジヘプチルカーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジヘプチルカーボネート/フェノールの重量比が73/27(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約101g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約27KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約5g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約96g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、ヘプタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ペンチルフェニルカーボネート約7.1wt%、ジフェニルカーボネート約0.1wt%を含んでいた。ジペンチルカーボネートの転化率約10%、フェノール転化率約10%であった。
2、14、26、38:予熱器
3、15、27、39:連続多段蒸留塔
8、20、32、44:凝縮器
9、21、33、45:気液分離器
5、17、29、41:リボイラー
6、12、18、24、30、36、42、48、50:貯槽
10、22、34、46 :圧力コントロール弁
使用しなくとも、高い収率で芳香族カーボネートを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0014]
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂肪族カーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物を反応させ、副生アルコール類を反応系外に除去しながら芳香族カーボネート類を製造するに際して、特定の脂肪族カーボネートと特定の芳香族モノヒドロキシ化合物を反応させることで、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。本発明により、過剰の未反応原料を使用することなく、過剰なエネルギーを使用することなく、公知の芳香族カーボネートの製造方法よりも高い収率で芳香族カーボネートを製造することができる。
すなわち、本発明は、
〔1〕出発物質として下記一般式(1)で表される脂肪族カーボネートと、反応物質として下記一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物と金属含有触媒とを第1の多段蒸留塔の塔底部より上段に連続的に供給して反応させ、反応で副生するアルコール等の低沸点成分を反応系外にガス状で連続的に抜き出しながら、出発物質と反応物質とから得られる、下記一般式(3)で表される芳香族カーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出して製造する芳香族カーボネートの製造方法であって、
該金属含有触媒が、該反応の液相中に溶解するか、該反応中に液状で存在しており、少なくとも1つのTi−O−Ti結合を有する有機チタネートであることを特徴とする、
【化2】
【化3】
(式中、一般式(1)〜(2)のR1は炭素数4〜6の脂肪族基を表し、Ar1は炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
【化4】
(式中、一般式(3)のR2及びAr2は、それぞれ、出発物質及び反応物質に対応してR2はR1、Ar2はAr1である。)芳香族カーボネートの製造方法、
〔2〕該芳香族カーボネートが、下記一般式(4)のジアリールカーボネートを含んでよいことを特徴とする、
【化5】
(式中、一般式(4)のR2及びAr2は、それぞれ、出発物質及び反応物質に対応してR2はR1、Ar2はAr1である。)、前項〔1〕に記載の方法、
〔3〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数4〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする前項〔1〕に記載の方法、
〔4〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数5〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔3〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔5〕一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1がアルキル基であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔4〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔6〕一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物がフェノールであることを特徴とする前項〔1〕ないし〔5〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔7〕該蒸留塔の塔底の温度が150〜250℃であることを特徴とする前項〔4〕に記載の方法、
〔8〕該多段蒸留塔に供給する出発物質に対する反応物質の量比が、出発物質/反応物質のモル比で表して、0.1〜5の範囲であることを特徴とする前項〔1〕ないし〔7〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔9〕第1の多段蒸留塔が、蒸留の理論段数が2段以上であって、少なくとも2段に触媒を存在させることを特徴とする前項〔1〕ないし〔8〕のうち何れか一項に記載の方法、
〔10〕前項〔1〕の方法で塔下部から抜き出された反応液をそのまま、あるいは出発物質及び/又は反応物質を除去した後に、第2の多段蒸留塔に連続的に供給して不均化反応させて、反応で副生する脂肪族カーボネート等の低彿点成分を蒸留によってガス状で連続的に抜き出し、一般式(4)で表されるカーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出す工程を付加することを特徴とする前項〔1〕に記載の方法、
〔11〕前項〔10〕に記載の工程で得られた脂肪族カーボネートを前項1記載の出発物質としてリサイクルすることを特徴とする前項〔10〕に記載の方法、
を提供する。
【発明の効果】
[0015]
本発明によれば、特定の脂肪族カーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物を触媒の存在下反応蒸留法によって反応させ、芳香族カーボネート類を高い収率で連続的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
[0016]
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明で用いられる脂肪族カーボネートは、下記一般式(1)で表されるものである。
反応器に供給した原料(炭酸ジアルキル)のモル数に対して、得られた炭酸アルキルアリール、炭酸ジアリールの生成モル%で求めた。濃度は全て重量濃度で表した。
[0049]
3)塩素の定量分析法
液中の塩素の定量分析はイオンクロマトグラフを用いて分析した。
(1)酸素燃焼による前処理
装置: 三菱化学製 TOX−100
燃焼温度:800℃
分析対象を0.1g採取し、上記の装置による酸素燃焼を行う。
(2)イオンクロマトグラフ法による定量分析
装置: 日本ダイオネクス製 DX−300
検出法: 電気伝導度検出器
カラム: AG−4A+AS−4A
除去液: 12.5mmol/L H2SO4
溶離液: 10mmol/L Na2B4O7
前処理から得た残渣物を水溶液に調製したのち、塩素の標準サンプルを用いて作成した検量線に基づいて、分析サンプル中の塩素の定量を行う。
[0050]
本発明を実施例に基づいて説明する。圧力は記載のない限りゲージ圧ではなく絶対圧を示している。
参考例1
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約112g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸
して、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管28とリボイラー29を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔27の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約1.5KPaであり、還流比は約1とした。連続多段蒸留塔27の塔頂から留出するガスを、導管31を経て、凝縮器32で凝縮して導管35より貯槽36へ連続的に抜き出した。塔底からは導管28を経て貯槽30へ連続的に抜き出した。導管35から抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート、2−エチルブチルフェニルカーボネート、ジフェニルカーボネートを含んでいた。次に、ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長4mの連続多段蒸留塔39の中段に貯槽36から連続的に液を導管37から余熱器38を経て約200g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管40とリボイラー41を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔39の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約3KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔39の塔頂から留出するガスを、導管43を経て、凝縮器44で凝縮して導管47より貯槽48に連続的に抜き出した。塔の途中からは導管49を経て貯槽50へ部分流を連続的に抜き出した。塔底からは導管40を経て貯槽42へ約1g/Hrで連続的に抜き出した。導管47から抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約83wt%、ジフェニルカーボネート約17wt%を含んでいた。導管49から抜き出された液の組成は、ジフェニルカーボネート約100wt%であった。導管49から抜出されたジフェニルカーボネートは室温で白色固体であり、塩素は検出されなかった。
【実施例1】
[0054]
(触媒の調整)
攪拌装置、温度計、加熱冷却装置及び還流冷却器を備えた反応フラスコに、テトラ−n−ブトキシチタン3400g(10mol)及びn−ブタノール1700gを仕込み、よく混合しながら液温が0℃になるように冷却した。液温を0℃に保持しながら、水90g(5mol)とn−ブタノール2000gとの混合液を1時間かけて徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇温し、5時間加熱攪拌した。液温を室温(約20℃)までさげた後、ついで、真空コントローラーと真空ポンプ、加熱のためのオイルバスを備えたロータリーエバポレーターに該フラスコを接続した。液温を80℃に保ちながら約25KPaに減圧下、低沸
10℃、塔頂圧力は約1.5KPaであり、還流比は約1とした。連続多段蒸留塔27の塔頂から留出するガスを、導管31を経て、凝縮器32で凝縮して導管35より貯槽36へ連続的に抜き出した。塔底からは導管28を経て貯槽30へ連続的に抜き出した。導管35から抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート、2−エチルブチルフェニルカーボネート、ジフェニルカーボネートを含んでいた。次に、ディクソンパッキング(6mmφ)を充填した内径2インチ塔長4mの連続多段蒸留塔39の中段に貯槽36から連続的に液を導管37から余熱器38を経て約200g/Hrで連続的にフィードして、蒸留分離を行った。蒸留分離に必要な熱量は塔下部液を導管40とリボイラー41を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔39の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は約3KPaであり、還流比は約2とした。連続多段蒸留塔39の塔頂から留出するガスを導管43を経て、凝縮器44で凝縮して導管47より貯槽48に連続的に抜き出した。塔の途中からは導管49を経て貯槽50へ部分流を連続的に抜き出した。塔底からは導管40を経て貯槽42へ約1g/Hrで連続的に抜き出した。導管47から抜き出された液の組成は、2−エチルブチルフェニルカーボネート約83wt%、ジフェニルカーボネート約17wt%を含んでいた。導管49から抜き出された液の組成はジフェニルカーボネート約100wt%であった。導管49から抜出されたジフェニルカーボネートは室温で白色固体であり、塩素は検出されなかった。
参考例2
[0058]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で0.75)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約53g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還
流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約44g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約42wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約27wt%、ジフェニルカーボネート約2wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約41%、フェノール転化率約44%であった。
参考例3
[0059]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒として実施例1貯槽42に貯められた液(Tiを含む赤褐色固体であった)、2−エチルブチルフェニルカーボネート200ppmからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が71/29(モル比で1)、Ti濃度が約1000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約100g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約210℃、塔頂圧力は50KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約14g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約86g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約47wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約32wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約42%、フェノール転化率約42%であっ
た。
参考例4
[0061]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が55/45(モル比で0.5)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約78g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約69g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールを含んでいた。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約37wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約22wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約38%、フェノール転化率約40%であった。
参考例5
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が83/17(モル比で2)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1
から約86g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約10g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約76g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約62wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約29wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約34%、フェノール転化率約34%であった。
参考例6
[0062]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ペンチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ペンチル)カーボネート/フェノールの重量比が68/32(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約92g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約230℃、塔頂圧力は60KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約12g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約80g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ペンタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ペンチル)カーボネート約45wt%、n−ペンチルフェニルカーボネート約33wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが
、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ペンチル)カーボネートの転化率約42%、フェノール転化率約42%であった。
参考例7
[0063]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約110g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は110KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約17g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約93g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノール、ジ(n−ブチル)カーボネート、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約52wt%、ブチルフェニルカーボネート約22wt%、ジフェニルカーボネート約0.5wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ブチル)カーボネートの転化率約29%、フェノール転化率約31%であった。
【実施例2】
(触媒の調整)
攪拌装置、温度計、加熱冷却装置及び還流冷却器を備えた反応フラスコに、テトラ−n−ブトキシチタン3400g(10mol)及びn−ブタノール1700gを仕込み、よく混合しながら液温が0℃になるように冷却した。液温を0℃に保持しながら、水90g(5mol)とn−ブタノール2000gとの混合液を1時間かけて徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇温し、5時間加熱攪拌した。液温を室温(約20℃)までさげた後、ついで、真
空コントローラーと真空ポンプ、加熱のためのオイルバスを備えたロータリーエバポレーターに該フラスコを接続した。液温を80℃に保ちながら約25KPaに減圧下、低彿点成分を留去した。留出物が殆どなくなったら、徐々に温度を230℃まで昇温し、更に1Paまで減圧しながら留出分がほとんどなくなるのを確認した後、窒素で常圧に戻し、液温を室温(約20℃)に戻し、淡黄色の粘稠な液体約2750gを得た(元素分析結果は、C:52.3%、H:9.9%、O:20.4、Ti:17.4%であり、BuO基由来酸素を控除すると、架橋酸素はTi原子2に対して1。即ちTi−O−Ti結合を1有する。)。ブチルチタネートダイマー[(BuO)3−Ti−O−Ti(OBu)3]を主成分とする混合物であると推定される。この液体を触媒Bとした。
[0065]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒Bからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が65/35(モル比で1)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約83g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約220℃、塔頂圧力は120KPaであり、還流比は約4とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約5g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約77g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約54wt%、ブチルフェニルカーボネート約15wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(n−ブチル)カーボネートの転化率約21%、フェノール転化率約22%であった。
参考例8
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が54.5/45.5(モル比で0.49)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約77g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約9g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約69g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約38wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約21wt%、ジフェニルカーボネート約1wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したところ、シーブトレイに薄く固形物が付着していた。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約37%、フェノール転化率約41%であった。
参考例9
[0067]
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
実施例1と同様に不均化反応までおこなった後、導管21から抜き出され、貯槽24に貯められた液を蒸留分離し、ジ(2−エチルブチル)カーボネートを回収した。
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数20のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長4mの連続多段蒸留塔3の中段に上記で回収したジ(2−エチルブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(2−エチルブチル)カーボネート/フェノールの重量比が70/30(モル比で0.96)、Ti濃度が約600ppmとなるように調整した)を、予熱器
2を経て移送ライン1から約112g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約200℃、塔頂圧力は27KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約16g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約95g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、2−エチル−1−ブタノール、フェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(2−エチルブチル)カーボネート約49.5wt%、2−エチルブチルフェニルカーボネート約27wt%、ジフェニルカーボネート約2wt%を含んでいた。運転後、蒸留塔内部を観察したが、閉塞や付着物等は見られなかった。ジ(2−エチルブチル)カーボネートの転化率約39.7%、フェノール転化率約41%であった。
参考例10
[エステル交換反応による芳香族カーボネートの製造]
図(1)に示すような装置でエステル交換反応による芳香族カーボネートの製造を実施した。段数10のシーブトレイを塔下部に、ディクソンパッキング(6mmφ)を塔上部に充填した内径2インチ、塔長2mの連続多段蒸留塔3の中段にジ(n−ブチル)カーボネート、フェノール及び触媒としてチタンテトラフェノキシドからなる混合液(混合液中のジ(n−ブチル)カーボネート/フェノールの重量比が38/62(モル比で0.33)、Ti濃度が約10000ppmとなるように調整した)を、予熱器2を経て移送ライン1から約110g/Hrで、液状で連続的にフィードして、反応を行った。反応及び蒸留に必要な熱量は塔下部液を導管4とリボイラー5を経て循環させることにより供給した。連続多段蒸留塔1の塔底部の液温度は約220℃、塔頂圧力は300KPaであり、還流比は約5とした。連続多段蒸留塔3の塔頂から留出するガスを、導管7を経て、凝縮器8で凝縮して導管11より約1g/Hrで連続的に抜き出した。塔底からは導管4を経て貯槽6へ約109g/Hrで連続的に抜き出した。導管11から抜き出された液の組成は、n−ブタノールとフェノールが主成分であった。貯槽6へ抜き出された液の組成は、ジ(n−ブチル)カーボネート約30wt%、ブチルフェニルカーボネート約5wt%、ジフェニ
Claims (14)
- 出発物質として下記一般式(1)で表される脂肪族カーボネートと、反応物質として下記一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物と金属含有触媒とを第1の多段蒸留塔の塔底部より上段に連続的に供給して反応させ、反応で副生するアルコール等の低沸点成分を反応系外にガス状で連続的に抜き出しながら、出発物質と反応物質とから得られる、下記一般式(3)で表される芳香族カーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出して製造することを特徴とする、
芳香族カーボネートの製造方法。 - 該芳香族カーボネートが、下記一般式(4)のジアリールカーボネートを含んでよいことを特徴とする、
請求項1記載の方法。 - 一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数4〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1が炭素数5〜6の飽和脂肪族基であることを特徴とする請求項1ないし3のうち何れか一項に記載の方法。
- 一般式(1)で表される該脂肪族カーボネートのR1がアルキル基であることを特徴とする請求項1ないし4のうち何れか一項に記載の方法。
- 一般式(2)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物がフェノールであることを特徴とする請求項1ないし5のうち何れか一項に記載の方法。
- 該蒸留塔の塔底の温度が150〜250℃であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 該多段蒸留塔に供給する出発物質に対する反応物質の量比が、出発物質/反応物質のモル比で表して、0.1〜5の範囲であることを特徴とする請求項1ないし7のうち何れか一項に記載の方法。
- 該金属含有触媒が、該反応の液相中に溶解するか、該反応中に液状で存在する金属含有触媒であることを特徴とする請求項1ないし8のうち何れか一項に記載の方法。
- 該反応の液相中に溶解するか、該反応中に液状で存在する金属含有触媒が有機チタネートであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 該有機チタネートが、少なくとも1つのTi−O−Ti結合を有する有機チタネートを含有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
- 第1の多段蒸留塔が、蒸留の理論段数が2段以上であって、少なくとも2段に触媒を存在させることを特徴とする請求項1ないし11のうち何れか一項に記載の方法。
- 請求項1の方法で塔下部から抜き出された反応液をそのまま、あるいは出発物質及び/又は反応物質を除去した後に、第2の多段蒸留塔に連続的に供給して不均化反応させて、反応で副生する脂肪族カーボネート等の低沸点成分を蒸留によってガス状で連続的に抜き出し、一般式(4)で表されるカーボネート類を該塔下部より液状で連続的に抜き出す工程を付加することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 請求項13に記載の工程が、脂肪族カーボネートを請求項1記載の出発物質としてリサイクルするために付加することを特徴とする請求項1または13に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
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