JPH04211038A - ジアリールカーボネートの連続的製造法 - Google Patents

ジアリールカーボネートの連続的製造法

Info

Publication number
JPH04211038A
JPH04211038A JP3024689A JP2468991A JPH04211038A JP H04211038 A JPH04211038 A JP H04211038A JP 3024689 A JP3024689 A JP 3024689A JP 2468991 A JP2468991 A JP 2468991A JP H04211038 A JPH04211038 A JP H04211038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distillation column
catalyst
continuous multi
carbonate
stage distillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3024689A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0768182B2 (ja
Inventor
Shinsuke Fukuoka
伸典 福岡
Masahiro Tojo
正弘 東條
Mamoru Kawamura
守 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26362245&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH04211038(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP3024689A priority Critical patent/JPH0768182B2/ja
Publication of JPH04211038A publication Critical patent/JPH04211038A/ja
Publication of JPH0768182B2 publication Critical patent/JPH0768182B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジアリールカーボネート
類の連続的製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物
とを原料として用いてジアリールカーボネートを連続的
に効率よく製造する方法に関するものである。 [0002]
【従来の技術】ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
キシ化合物からジアリールカーボネートを製造する方法
としては、異種分子間のエステル交換反応を用いて、ジ
アルキルカーボネートの2つのアルキル基を2つの芳香
族基で交換する方法や、あるいはこの反応の中間に生成
する1つのアルキル基が1つの芳香族基で交換されたア
ルキルアリールカーボネートを用いて、同一種分子間の
エステル交換反応を行わせることによってジアリールカ
ーボネートとジアルキルカーボネートに不均化させて製
造する方法が知られている。
【0003】しかしながら、これらのエステル交換反応
はすべて平衡反応であって、しかもその平衡が原糸に偏
っていることに加えて、反応速度が遅いことから、この
方法によってジアリールカーボネートを工業的に製造す
るのは多大の困難を伴っていた。これを改良するために
いくつかの提案がなされているが、その大部分は、反応
速度を高めるための触媒開発に関するものである。ジア
ルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物を反応さ
せてアルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボ
ネートまたはそれらの混合物を製造する方法では、この
ような触媒として、例えば、遷移金属ハライドなどのル
イス酸またはルイス酸を生成させる化合物類〔特開昭5
1−105032号公報、特開昭56−123948号
公報、特開昭56−123949号公報(西独特許公開
公報第2528412号、英国特許第1499530号
明細書、米国特許第4182726号明細書)〕、有機
スズアルコキシドや有機スズオキシド類などのスズ化合
物〔特開昭54−48733号公報(西独特許公開公報
第2736062号)、特開昭54−63023号公報
、特開昭60−169444号公報(米国特許第455
4110号明細書)、特開昭60−169445号公報
(米国特許第4552704号明細書)、特開昭622
77345号公報、特開平1−265063号公報〕、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩類およびアル
コキシド類(特開昭56−25138号公報)、鉛化合
物類(特開昭57−176932号公報)、銅、鉄、ジ
ルコニウム等の金属の錯体類(特開昭57−18374
5号公報)、チタン酸エステル類〔特開昭581855
36号公報(米国特許第410464号明細書)〕、ル
イス酸とプロトン酸の混合物〔特開昭60173016
号公報(米国特許第4609501号明細書) 〕、S
c、 Mo、 Mn、 B i、 Teなどの化合物類
(特開平1−265064号公報)、酢酸第2鉄(特開
昭61−172852号公報)などが提案されている。 [0004]また、アルキルアリールカーボネートの同
一種分子間エステル交換反応によってジアリールカーボ
ネートとジアルキルカーボネートに不均化させてジアリ
ールカーボネートを製造する方法では、このような触媒
として、例えば、ルイス酸およびルイス酸を発生しうる
遷移金属化合物〔特開昭51−75044号公報(西独
特許公開公報第2552907号、米国特許第4045
464号明細書)〕、ポリマー性スズ化合物〔特開昭6
0−169444号公報(米国特許第4554110号
明細書)〕、一般弐R−X (=O)OH(式中XはS
n及びTiから選択され、Rは1価炭化水素基から選択
される。)で表わされる化合物〔特開昭60−1694
45号公報(米国特許第4552704号明細書)〕、
ルイス酸とプロトン酸の混合物〔特開昭60−1730
16号公報(米国特許第4609501号明細書)〕、
鉛触媒(特開平1−93560号公報)、チタンやジル
コニウム化合物(特開平1−265062号公報)、ス
ズ化合物(特開平1−265063号公報)、Sc、M
o、 Mn、 B i、 Teなどの化合物(特開平1
−265064号公報)などが提案されている。 [0005]1.かじながら、これらの種々の触媒を使
う方法においても、反応速度を効果的に向上させること
はできず、短時間の反応で高選択率・高収率でジアリー
ルカーボネートを製造することはできなかった。これら
の反応における芳香族カーボネート類の収率を向上させ
るための他の試みは、平衡をできるだけ生成系側にずら
せるようにするものである。このような方法としては、
ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物から
アルキルアリールカーボネートやジアリールカーボネー
トなどの芳香族カーボネート類を製造する場合、例えば
、ジメチルカーボネートとフェノールとの反応において
、副生じてくるメタノールを共沸形成剤と共に共沸によ
って留去する方法〔特開昭54−48732号公報(西
独特許公開公報第2736063号)、特開昭61−2
91545号公報〕、副生じてくるメタノールをモレキ
ュラーシーブで吸着させて除去する方法〔特開昭58−
185536号公報(米国特許第410464号明細書
)〕が提案されている。
【0006】しかしながら、特開昭54−48732号
公報の方法では、共沸剤として大量に用いられたヘプタ
ンを共沸混合物から分離・回収しなければならないとい
う繁雑な操作が必要である。さらに加えて、この方法に
おいても、仕込んだフェノールに対して、45時間もの
長時間の反応後ですら、芳香族カーボネート類の収率は
、わずか3.5%である。 [0007]また、特開昭58−185536号公報の
方法では、副生じてくるメタノール1g当たり8〜10
gの大量のモレキュラーシーブが必要なことに加えて、
モレキュラーシーブに吸着させたメタノールを脱着させ
る繁雑な工程が必要である。従って、これらの方法工業
的に実施することは困難である。また、これまでに提案
されている上記の発明の中で好ましい反応方式として、
反応によって副生じてくるアルコール類を、原料あるい
は生成物あるいは共存させている溶媒類から分離して留
去するために、反応器の上部に蒸留や分留機能を有する
塔頂を付加した装置を用いることも知られている〔特開
昭56−123948号公報(米国特許第418272
6号明細書)、特開昭56−25138号公報、特開昭
60−169444号公報(米国特許第4554110
号明細書)、特開昭60−169445号公報(米国特
許第4552704号明細書)、特開昭60−1730
16号公報(米国特許第4609501号明細書)、特
開昭61−172852号公報、特開昭61−2915
45号公報、特開昭62−277345号公報〕。
【0008】しかしながら、これらの方法においては、
いずれの場合もその反応は触媒の存在する反応器中のみ
で進行している。そして反応器の上部に設けられた蒸留
塔部分は、反応器中で生成したアルコール類を、反応器
中に存在する他の成分と分離するためにのみ使用されて
いる。このことは、特開昭61−291545号公報に
詳述されていることから明らかであり、該公報には、例
えば「このような反応には通常、反応器に蒸留塔を付加
した反応蒸留を用い塔底部の反応器で反応を行ないなが
ら、塔頂部より生成する炭酸エステルより沸点の低いメ
タノールを留去する反応蒸留法が採用される」 (同公
報第1頁右欄第12行〜第17行)と記載されている。 すなわち、これらの従来の方法における反応蒸留は、反
応をさせる部分と蒸留をする部分とが別々に存在する装
置を用いて行なうものであり、蒸留塔部分では蒸留のみ
が行なわれ反応は全く行なわれていない。このようにこ
れらの従来の方法においては反応は反応器中の液相中で
行なわれるが、副生ずる低沸点アルコール類が気液界面
を経て液相から気相に抜き出されることによってはじめ
て反応の平衡が生成系側にずれ、反応は進行することに
なる。しかしながら、これらの方法で使用されている反
応器は槽室のものであり、気液界面積が反応器の断面積
程度の小さいものであることから、反応が非常に遅いこ
とも知られており、例えば、特開昭61−291545
号公報の実施例や特開昭54−48732号公報及び特
開昭54−48733号公報の実施例においては、バッ
チ式反応で8〜45時間もの長時間をかけて反応してい
る。このような長時間をかけた方法では、原料や中間体
の副反応だけでなく、生成した芳香族カーボネート類の
副反応が起こりやすくなり、選択率の低下を招くことに
なる。その上、このような長時間をかける反応方法では
生産性が悪く、工業的に実施するには困難である。 [0009]さらに、反応を行なう部分と蒸留を行なう
部分とが別々に存在する装置を用いるこれまでの反応蒸
留といわれる方法では、特開昭61−291545号公
報(第3貞女下欄第4行〜第9行)にも記載されている
ように「反応蒸留操作は回分式でも連続式でも可能であ
るが、炭酸ジメチルをフェノールでエステル交換するよ
うな場合は、その反応速度が遅いため、連続式で行なう
と大きな設備を必要とするので回分式で行なう方が好ま
しい。」とされており、事実、これまでに提案されてい
る前述の種々の公報の実施例の全てにおいては、ジアル
キルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物の両反応試
剤をはじめから触媒と共に反応器に仕込んで反応させる
か、又はその一方の反応試剤だけ(通常は、高沸点化合
物である芳香族ヒドロキシ化合物)を触媒と共にはじめ
て反応器に仕込み他方の反応試剤を供給しながら反応さ
せる方法をとっており、いずれもバッチ方式である。従
って、両反応試剤を連続的に供給し、生成物を連続的に
抜き出し連続反応方式については、これまで全く開示さ
れていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下にあ
って、本発明者らは、これまでに提案されている上記の
種々の方法が有している欠点がなく、ジアルキルカーボ
ネートと芳香族ヒドロキシ化合物からジアリールカーボ
ネートを高い反応速度でかつ高選択率でもって連続的に
製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、驚くべきことに、2基の連続多段蒸留塔を用いて
、該蒸留塔内部において触媒の存在下に反応と蒸留を行
う反応蒸留塔方式が前記の目的を容易に達成できる優れ
た方法であることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。 [0012]すなわち、本発明は次のとおりである。 1、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物
からジアリールカーボネートを製造するに際して(A)
原料化合物であるジアルキルカーボネート及び芳香族ヒ
ドロキシ化合物を、第1連続多段蒸留塔内に連続的に供
給し、該第1連続多段蒸留塔内でアルキルアリールカー
ボネート化触媒と該原料化合物とを接触させることによ
って反応させながら、副生ずる脂肪族アルコールを含む
低沸点成分を蒸留によってガス状で連続的に抜き出し、
一方、生成したアルキルアリールカーボネート類を含む
高沸点成分を塔下部より液状で連続的に抜き出す第1工
程 (B)アルキルアリールカーボネート類を含有する第1
連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液を、第2連続多段蒸
留塔内に連続的に供給し、該第2連続多段蒸留塔内でア
ルキルアリールカーボネートとジアリールカーボネート
化触媒とを接触させることによって反応させながら、副
生ずるジアルキルカーボネートを含む低沸点成分を蒸留
によってガス状で連続的に抜き出し、その一部または全
部をガス状又は液状で第1連続多段蒸留塔に供給するこ
とによって循環させ、一方、生成したジアリールカーボ
ネートを含む高沸点成分を塔下部より液状で連続的に抜
き出す第2工程 を含むことを特徴とするジアリールカーボネートの製造
法。 2、アルキルアリールカーボネート化触媒が、反応条件
で反応液に溶解し得る触媒であって第1連続多段蒸留塔
に連続的に供給されることを特徴とする請求項1記載の
方法。 3、ジアリールカーボネート化触媒が、反応条件で反応
液に溶解し得る触媒であって第2連続多段蒸留塔に連続
的に供給されることを特徴とする請求項1記載の方法。 4、アルキルアリールカーボネート化触媒および/また
はジアリールカーボネート化触媒が、固体触媒であって
反応蒸留塔内部に配置されることを特徴とする請求項1
記載の方法。 5、第1連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液を第2連続
多段蒸留塔に供給するに際して、該抜き出し液を第1触
媒分離装置に導き、アルキルアリールカーボネートを含
む低沸点成分とアルキルアリールカーボネート化触媒を
含む高沸点成分とに分離した後、該低沸点成分の一部ま
たは全部を第2連続多段蒸留塔に供給することによって
循環させ、一方、該触媒を含有する高沸点成分の一部ま
たは全部を第1連続多段蒸留塔に供給することによって
循環させることを特徴とする請求項2記載の方法。 6、第2連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液を第2触媒
分離装置に導き、ジアリールカーボネートを含む低沸点
成分と、ジアリールカーボネート化触媒を含む高沸点成
分とに分離した後、該触媒を含む高沸点成分の一部また
は全部を第2連続多段蒸留塔に供給することによって循
環させることを特徴とする請求項3記載の方法。 7、第1連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液を第2連続
多段蒸留塔に供給するに際して、該抜き出し液を第1触
媒分離装置に導き、アルキルアリールカーボネートを含
む低沸点成分とアルキルアリールカーボネート化触媒を
含む高沸点成分とに分離した後、該低沸点成分の一部ま
たは全部を第2連続多段蒸留塔に供給することによって
循環させ、一方、該触媒を含有する高沸点成分の一部ま
たは全部を第1連続多段蒸留塔に供給することによって
循環させ、さらに第2連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し
液を第2触媒分離装置に導き、ジアリールカーボネート
を含む低沸点成分と、ジアリールカーボネート化触媒を
含む高沸点成分とに分離した後、該触媒を含む高沸点成
分の一部または全部を第2連続多段蒸留塔に供給するこ
とによって循環させることを特徴とする請求項2又は3
記載の方法。 [0013]本発明の方法は、第1連続多段蒸留塔内で
の芳香族ヒドロキシ化合物とジアルキルカーボネートの
エステル交換反応による、主としてアルキルアリールカ
ーボネートを得る第1反応工程と、第2連続多段蒸留塔
内でのアルキルアリールカーボネートの主として同一分
子種間のエステル交換反応である不均化反応によるジア
リールカーボネートを得る第2反応工程からなっている
。これらの反応はいずれも通常、液相中で進行している
。第1連続多段蒸留塔内での主反応は、例えば芳香族モ
ノヒドロキシ化合物と対称型ジアルキルカーボネートを
用いる場合化1で示されるような平衡反応であるが、そ
の平衡は極端に原糸に偏っている。 [0014]
【化1】 ・・・・・・(1) (Rはアルキル基、Arはアリール基を示す。)[00
15]また第2連続多段蒸留塔内での主反応は、例えば
1価の芳香族基Arからなるアルキルアリールカーボネ
ートを用いる場合、化2で示されるような平衡度]応で
あるが、その平衡も原糸に偏っている。 [0016]
【化2】 ・・・・・・(2) (Rはアルキル基、Arはアリール基を示す。)[00
17]本発明の方法は、これらの反応を触媒の存在下で
連続多段蒸留塔内において行なわせると同時に、反応に
よって生成してくる低沸点生成物を蒸留によって反応系
から分離させることを特徴としており、この方法によっ
て初めて高選択率・高収率で芳香族カーボネートを連続
的に製造できる。このような方法によって、平衡が極端
に原系に偏っている本発明の反応〔例えば、式(1)で
表わされる反応の平衡定数は10−3〜10−4のオー
ダーである〕を、高い反応速度で進行させ、芳香族カー
ボネートを連続的にしかも高選択率・高収率で製造でき
るとは全く予想外のことである。 [0018]本発明の方法が従来の方法と比べて反応速
度が高く、選択率及び収率(又は生産性)を飛躍的に向
上させることができるのは全く意外のことであり、その
正確な理由は明らかではないが、本発明の方法を実施し
た結果に基づいて、次のようなことが推定される。即ち
、前記式(1)、  (2)で代表される本発明の反応
は、いずれも平衡反応であって、しかもその平衡はいず
れも極端に原系に偏っている。従って、いずれの反応に
おいても、反応率を高めるためには、反応によって生成
する低沸点生成物である副生成物(通常、式(1)の反
応では脂肪族アルコール、式(2)の反応ではジアルキ
ルカーボネート)を反応系中の液相からできるだけ速く
除去する必要がある。
【0019】しかしながら、従来技術を示す上記種々の
公報に記載されているような、蒸留塔を上部に設置した
反応釜を用いる反応方式ではどうしても反応速度を上げ
ることができなかった。それは、反応の場が触媒の存在
する反応釜の部分にのみ限定されているだけでなく反応
によって生成した低沸点生成物を反応釜部の液中から気
相に蒸発させるための気液界面積が小さいためである。 [00201これに対して本発明の方法においては、第
1および第2連続多段蒸留塔内の広い範囲に触媒を存在
させており、この気液界面積の非常に大きい広い領域で
反応を進行させることができる。この領域内では、供給
した反応すべき液状物質は、下方から上昇してくる蒸気
と気液接触を繰り返し、蒸留を行ないつつ、反応しなが
ら流下していく。この時、低沸点生成物は液相から蒸気
相へ蒸発していく。その結果、連続多段蒸留塔内部での
各成分は濃度分布を有することになる。例えば第1連続
多段蒸留塔内において式(1)で表わされる反応を行な
う場合、通常高沸点生成物であるアルキルアリールカー
ボネートおよび/又はジアリールカーボネートの液中で
の濃度は、触媒が存在している最も高い段部から塔下部
にいくに従って、次第に増加する分布をもち、一方、通
常、低沸点生成物である脂肪族アルコールの液中での濃
度は塔上部から塔下部にいくに従って、次第に減少する
分布を持っており、塔下部付近ではその液中濃度を非常
に低くすることが可能である。また、蒸気相では塔下部
から塔上部にいくに従って、脂肪族アルコールの濃度が
次第に増加する分布を持っている。 [0021]また、例えば第2連続多段蒸留塔内部にお
いて式(2)で表わされる反応を行う場合、通常高沸点
生成物であるジアリールカーボネートの液中での濃度は
、触媒が存在している最も高い段部から塔下部にいくに
従って、次第に増加する分布を持ち、一方、通常、低沸
点生成物であるジアルキルカーボネートの液中での濃度
は塔上部から塔下部にいくに従って次第に減少する分布
を持っており、塔下部付近ではその液中濃度を非常に低
くすることが可能である。また、蒸気相では塔下部から
塔上部にいくに従ってジアルキルカーボネートの濃度が
次第に増加する分布を持っている。 [0022]本発明の方法では、このように第1および
第2連続多段蒸留塔内において、これらの反応が進行し
ているが、この反応領域の任意の位置を考えると、反応
系中の液相は反応の結果、平衡組成に近づいた状態であ
り、蒸気相も液相に対して気液平衡状態に近づいた組成
であると考えられる。従って、液相がこの位置に留まる
場合には反応はこれ以上進行しないが、実際には、液相
は流下することにより、低沸点の反応生成物濃度のより
低い蒸気相と気液接触を行うことによりさらに反応を進
行させて、液相中の高沸点生成物であるアルキルアリー
ルカーボネートまたはジアリールカーボネートの濃度を
さらに高くすることができる。 [0023]蒸留塔を上部に設置した反応釜中で反応さ
せる従来の方法は、反応を反応釜中でのみ進行させるも
のであり、蒸留塔は単に反応釜中の気液界面から気相に
出てきた低沸点生成物蒸気と低沸点原料化合物蒸気とを
分離し、低沸点原料化合物を液状で流下させて反応釜に
戻すための役割を担っているに過ぎない。したがって、
本発明の方法が従来の方法に比較して優れた効果を有す
るのは、主として次の点に起因するものと考えられる。 ■ 反応釜を用いる反応形式と比べて、気液界面積を非
常に大きくすることができ、その結果、副生成物である
低沸点生成物の蒸気相への物質移動が容易である。■連
続多段蒸留塔内の反応系の液相は、下方から上昇してく
る蒸気と気液接触を繰り返しつつ、反応しながら流下し
ていく。したがって、連続式でありながら、原料化合物
の反応率を高くすることができる(反応釜を用いる従来
の反応方法で、目的とする芳香族カーボネート類を連続
的に抜き出す連続式では、原料化合物の反応率を上げる
ことは困難であり、事実これまでに連続的に実施する方
法は全く提案されていない。この従来の方法で反応率を
上げるために回分式で長時間反応させる必要がある)。 ■ 連続多段蒸留塔を上昇する蒸気は上昇するに伴って
、下降する液と気液接触を繰り返しながら上昇していく
。したがって、蒸気の持つ熱エネルギーが有効に活用さ
れる。 [00241本発明で原料化合物として用いられている
ジアルキルカーボネートとは、一般式化3で表わされる
ものである。 [0025]
【化3】 ・・・・・・(3) (0026]  (R1、R2はアルキル基、脂環族基
、アラールキル基を表わし、R1とR2はそれぞれ同じ
ものであってもよいし、異なってもよいし、R1とR2
は環を構成する成分であってもよい。)このような、R
1゜R2としては例えばメチル、エチル、プロピル(各
異性体)、アリル、ブチル(各異性体)、ブテニル(各
異性体)、ペンチル(各異性体)、ヘキシル(各異性体
)、ヘプチル(各異性体)、オクチル(各異性体)、ノ
ニル(各異性体)、デシル(各異性体)、シクロヘキシ
ルメチルなどのアルキル基;シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなどの脂環族基;ベンジル、フェネチル(各異性体)
、フェニルプロピル(各異性体)、フェニルブチル(各
異性体)、メチルベンジル(各異性体)などのアラール
キル基があげられる。 [0027]なお、これらのアルキル基、脂環族基、ア
ラールキル基において、他の置換基、例えば低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、シアノ基、ハロゲンで置換さ
れていてもよいし、不飽和結合を有していてもよい。こ
のようなR1、R2を有するジアルキルカーボネートと
しては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネート、ジプロピルカーボネート(各異性体)、ジア
リールカーボネート、ジブテニルカーボネート(各異性
体)、ブチルカーボネート(各異性体)、ジベンジルカ
ーボネート(各異性体)、ジアリールカーボネート(各
異性体)、ジベンジルカーボネート(各異性体)、ジオ
クチルカーボネート(各異性体)、ジノニルカーボネー
ト(各異性体)、ジデシルカーボネート(各異性体)、
ジシキロペンチルカーボネート、ジシクロへキシルカー
ボネート、ジシクロへブチルカーボネート、ジベンジル
カーボネート、ジエチルカーボネート(各異性体)、ジ
(フェニルプロピル)カーボネート(各異性体)、ジ(
フェニルブチル)カーボネート(各異性体)、ジ(クロ
ロベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシ
ベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシメ
チル)カーボネート、ジ(メトキシエチル)カーボネー
ト(各異性体)、ジ(クロロエチル)カーボネート(各
異性体)、ジ(シアノエチル)カーボネート(各異性体
)、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボ
ネート(各種異性体)、メチルブチルカーボネート(各
種異性体)エチルプロピルカーボネート(各種異性体)
、エチルブチルカーボネート(各種異性体)、ジベンジ
ルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネートなどが用いられる。 [0028] これらのジアルキルカーボネートの中で
、本発明において好ましく用いられるのは、R1、R2
がそれぞれ炭素数4以下のアルキル基からなるジアルキ
ルカーボネートであり、特に好ましいのはジメチルカー
ボネートである。本発明で用いられる原料化合物である
芳香族ヒドロキシ化合物とは、一般式 %式%(4) (Ar’ は芳香族基を表わす)で表わされるものであ
って、芳香族基に直接ヒドロキシ基が結合しているもの
であれば、どのようなものであってもよい。 [0029] このようなAr’ としては例えば、フ
ェニル、トリル(各異性体)、キシリル(各異性体)、
トリメチルフェニル(各異性体)、テトラメチルフェニ
ル(各異性体)、エチルフェニル(各異性体)、プロピ
ルフェニル(各異性体)、ブチルフェニル(各異性体)
、ジエチルフェニル(各異性体)、メチルエチルフェニ
ル(各異性体)、ペンチルフェニル(各異性体)、ヘキ
シルフェニル(各異性体)、シクロへキシフェニル(各
異性体)などの、フェニル基及び各種アルキルフェニル
基類。 [00301メトキシフエニル(各異性体)、エトキシ
フェニル(各異性体)、ブトキシフェニル(各異性体)
などの各種アルコキシフェニル基類。フルオロフェニル
(各異性体)、クロロフェニル(各異性体)、ブロモフ
ェニル(各異性体)、クロロ(メチルフェニル) (各
異性体)、ジクロロフェニル(各異性体)などの各種ハ
ロゲン化フェニル基類。 [0031]化4で示される各種置換フェニル基類。 [0032]
【化4】
【0033】 〔ただし、Aは単なる結合、または−〇
、−8−1C〇−1SO2−などの2価の基、または化
5で示されるアルキレン基または置換アルキレン基[0
034]
【化5】 [0035]  (ここで、R4、R5、R6、R7は
それぞれ水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基
、アリール基、アラルキル基であって、場合により、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基で置換されていてもよい)、
または化6で示されるシクロアルキレン基 [0036]
【化6】 [0037]  (こでkは3〜11の整数であって、
水素原子は低級アルキル基、アリール基、ハロゲン原子
等で置換されていてもよい)を表わし、また芳香環は低
級アルキル基、低級アルコキシ基、エステル基、ヒドロ
キシル基、ニトロ基、ハロゲン、シアノ基などの置換基
によって置換されていてもよい〕。ナフチル(各異性体
)、メチルナフチル(各異性体)、ジメチルナフチル(
各異性体)、クロロナフチル(各異性体)、メトキシナ
フチル(各異性体)、シアノナフチル(各異性体)など
のナフチル基および各種置換ナフチル基類。 [0038]ピリジル(各異性体)、クマリル(各異性
体)、キノリル(各異性体)、メチルピリジル(各異性
体)、クロルピリジル(各異性体)、メチルクマリン(
各異性体)、メチルキノリル(各異性体)などの置換及
び無置換の各種へテロ芳香族基類などがあげられる。 このようなAr’ を有する芳香族ヒドロキシ化合物と
しては、例えば、フェノール。 (0039]クレゾール(各異性体)、キシレノール(
各異性体)、トリメチルフェノール(各異性体)、テト
ラメチルフェノール(各異性体)、エチルフェノール(
各異性体)、プロピルフェノール(各異性体)、ブチル
フェノール(各異性体)、ジエチルフェノール(各異性
体)、メチルエチルフェノール(各異性体)、メチルプ
ロピルフェノール(各異性体)、ジプロピルフェノール
(各異性体)、メチルブチルフェノール(各異性体)、
ペンチルフェノール(各異性体)、ヘキシルフェノール
(各異性体)、シクロヘキシルフェノール(各異性体)
などの各種アルキルフェノール類;メトキシフェノール
(各異性体)、エトキシフェノール(各異性体)などの
各種アルコキシフェノール類。 [0040]化7で表わされる各種置換フェノール類。 [00411
【化7] [0042] (Aは前記の通り) ナフトール(各異性体)および各種置換ナフトール類。 ヒドロキシピリジン(各異性体)、ヒドロキシクマリン
(各異性体)、ヒドロキシキノリン(各異性体)などの
ヘテロ芳香族ヒドロキシ化合物類などが用いられる。 [0043]なお、ヒドロキシル基を2個有する芳香族
ジヒドロキシ化合物、例えばハイドロキノン、レゾルシ
ン、カテコール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキ
シアントラセンおよびそれらのアルキル置換のジヒドロ
キシ化合物類。化8で示される芳香族ジヒドロキシ化合
物。 [0044] 【化8】 [0045]  (ただし、Aは前記の通りで、芳香環
は低級アルキル基、低級アルコキシ基、エステル基、ニ
トロ基、シアノ基などの置換基によって置換されていて
もよい。)なども用いることができる。これらの芳香族
ヒドロキシ化合物の中で、本発明において好ましくは用
いられるのはAr’が炭素数6〜10の芳香族基からな
る芳香族モノヒドロキシ化合物であり、特に好ましいの
はフェノールである。 [0046]また、本発明で言うアルキルアリールカー
ボネートとは、前記式(1)で表わされるジアルキルカ
ーボネートの1つのアルキル基が、芳香族基に置換され
たもので、一般式化9で表わされるものである。 [0047]
【化9】 ・・・・・・(5) [0048]  (R3は、R1又はR2であり、R1
、R2、Ar1は前記の通り)また、前記式(4)で表
わされる芳香族ヒドロキシ化合物(Ar’ OH)がヒ
ドロキシル基を2個有する芳香族ジヒドロキシ化合物A
r”  (OH) 2           (6)の
場合には、一般式化10で表わされるものもアルキルj
]アリールカーボネートに含まれる。 [0049]
【化10】 ・・・・・・(7) [00501(R3は前記の通りで、Ar2はAr’ 
と同じ骨格を有する2価の芳香族基を表わす。また、m
は1または2を表わす。)このようなアルキルアリール
カーボネートとしては例えば、メチルフェニルカーボネ
ート、エチルフェニルカーボネート、プロピルフェニル
カーボネート(各異性体)、アリルフェニルカーボネー
ト、ブチルフェニルカーボネート(各異性体)、ペンチ
ルフェニルカーボネート(各異性体)、ヘキシルフェニ
ルカーボネート(各異性体)、ヘプチルフェニルカーボ
ネート(各異性体)、オクチルトリルカーボネート(各
異性体)、ノニル(エチルフェニル)カーボネート(各
異性体)、デシル(ブチルフェニル)カーボネート(各
異性体)、メチルトリルカーボネート(各異性体)、エ
チルトリルカーボネート(各異性体)、プロピルトリル
カーボネート(各異性体)、ブチルトリルカーボネート
(各異性体)、アリルトリルカーボネート(各異性体)
、メチルキシリルカーボネート(各異性体)、メチル(
トリメチルフェニル)カーボネート(各異性体)、メチ
ル(クロロフェニル)カーボネート(各異性体)、メチ
ルにトロフェニル)カーボネート(各異性体)、メチル
(メトキシフェニル)カーボネート(各異性体)、メチ
ルクミルカーボネート(各異性体)、メチル(ナフチル
)カーボネート(各異性体)、メチル(ピリジル)カー
ボネート(各異性体)、エチルクミルカーボネート(各
異性体)、メチル(ベンゾイルフェニル)カーボネート
(各異性体)、エチルキシリルカーボネート(各異性体
)、ベンジルキシリルカーボネート、メチル(ヒドロキ
シフェニル)カーボネート(各異性体)、エチル(ヒド
ロキシフェニル)カーボネート(各異性体)、メトキシ
カルボニルオキシビフェニル(各異性体)、メチル(ヒ
ドロキシフェニル)カーボネート(各異性体)、メチル
2−(ヒドロキシフェニル)プロピルフェニルカーボネ
ート(各異性体)、エチル2−(ヒドロキシフェニル)
プロピルフェニルカーボネート(各異性体)などが挙げ
られる。 [0051]また、本発明でいうジアリールカーボネー
トとは、ジアルキルカーボネートの2つのアルキル基が
芳香族基によって置換されたものであり、一般式化11
で表わされるものである。 [0052]
【化11】 ・・−・・・(8) 又は ・・・・・・(9) ・・・・・・(10) [0053]  (Ar’ 、Ar2は前記の通りで、
Ar3はAr’ で説明したのと同様の芳香族基を表わ
し、Ar4はAr2で説明したのと同様の2価の芳香族
基を表わす。)このようなジアリールカーボネートとし
ては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカー
ボネート(各種異性体)、フェニルトリルカーボネート
(各種異性体)、ジ(エチルフェニル)カーボネート(
各種異性体)、フェニル(エチルフェニル)カーボネー
ト(各種異性体)、ジナフチルカーボネート(各種異性
体)、ジ(ヒドロキシフェニル)カーボネート(各種異
性体)、ジ〔2−(ヒドロキシフェニルプロピル)フェ
ニル〕カーボネート(各種異性体)などが挙げられる。 [0054]本発明の第1工程においては生成する脂肪
族アルコールをガス状で抜き出し、生成するアルキルア
リールカーボネート類を液状で塔下部より抜き出す。し
たがって、本発明では、ジアルキルカーボネート及び芳
香族ヒドロキシ化合物は、生成する脂肪族アルコールの
沸点が生成物であるアルキルアリールカーボネート類の
沸点より低くなるような組み合わせで使用される。この
ような好ましい組合せとしては、式(3)で表わされる
ジアルキルカーボネートと式(4)又は式(6)で表わ
される芳香族ヒドロキシ化合物において、R1及びR2
が炭素数1〜4のアルキル基であり、Ar’又はAr2
が炭素数6〜10の芳香族基である場合があげられる。 特に好ましい組合せは、ジアルキルカーボネートがジメ
チルカーボネートであり、芳香族ヒドロキシ化合物がフ
ェノールの場合である。この場合、生成するアルキルア
リールカーボネートはメチルフェニルカーボネートであ
り、ジアリールカーボネートはジフェニルカーボネート
である。 [00551本発明の第1反応工程で使用される触媒は
、アルキルアリールカーボネート化触媒であり、ジアル
キルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物との反応に
よりアルキルアリールカーボネート類を製造し得るもの
であればいかなるものでも使用することができる。例え
ば(鉛化合物)PbO,PbO2,Pb3O4などの酸
化鉛類;PbS、Pb2Sなどの硫化鉛類;Pb(OH
) 2 、 Pb202  (OH) 2などの水酸化
鉛類;Na2 PbO,に2 PbO2,Na2PbO
3,KHPbO2などの亜鉛酸塩類;Na2PbO3,
Na2H2Pb04 、 R2PbO3,R2〔Pb 
(OH)s :]、 K4 Pbo4.Ca2PbO4
,CaPbO3などの鉛酸塩類; P b CO3,2
P b CO3・P b (OH) 2などの鉛の炭酸
塩およびその塩基性塩類;PbCL 、PbBr2、P
bI2,3PbBr2 ・2PbO2PbC12・P 
b (OH) 2など(7)AOゲン化鉛類;PbSO
4,PbO−Pb5O4,2PbO−PbSO4,3P
bO・PbSO4,4PbO−PbSO4、Pb  (
No2)2,2PbO−PbHPO3などの鉛の無機酸
塩類; Pb (OCOCH3) 2 、 Pb (O
COCHs ) 4 。 Pb (OCOCH3)2・pbo・3H20などの有
機酸の鉛塩およびその炭酸塩や塩基性塩類;Bu4Pb
。 Ph4 Pb、Bu3PbC1,Ph5PbBr、Ph
5pb(またはPh6P b2) 、 B u3P b
OH,Ph5phoなどの有機鉛化合物類(Buはブチ
ル基、phはフェニル基を示す)  :Pb (OCH
3) 2 、  (CH30)pb (Oph)、pb
 (Oph)2などノアルコキシ鉛類、アリールオキシ
鉛類;Pb−Na、 Pb−Ca、 Pb−Ba、Pb
−3n、Ph−3b、Pb−Teなどの鉛の合金類;ホ
ウエン鉱、センアニン鉱などの鉛鉱物類、およびこれら
の鉛化合物の水和物。 [0056] (銅化合物)CuC1,CuCL 、CuBr、CuB
r2.CuI、CuI2.Cu (OAc)2 、Cu
 (acac)2.オレイン酸銅、Bu2 Cu、  
(CH30)2  Cu、AgNO3,AgBr、  
ピクリン酸銀、AgC6Hs C104、Ag (プル
バレン) a NO3,(Auc=c−c (CH3)
 3)   (Cu (C7H8) CI〕4等の銅族
金属の塩および醋体(acacはアセチルアセトンキレ
ート配位子を表す)。 [0057] (アルカリ金属の錯体)Li  (acac)、LiN
 (C4H9) 2等のアルカリ金属の錯体。 (亜鉛の錯体)Zn (acac)2等の亜鉛の錯体。 (カドミウムの錯体)Cd (acac)2等のカドミ
ウムの錯体。 [0058] (鉄族金属の化合物) Fe (C+oHs )  (
Co) s 、 Fe  (Co)s 、Fe  (C
4H6)  (Co)3 、Co  (メシチレン)2
  (PEt2Ph) 2 、 CoCs  F6  
(C0) 7 、 Ni−π−Cs Hs NO、フェ
ロセン等の鉄族金属の錯体。 (ジルコニウムの錯体)zr (acac)4 、ジル
コノセンなどのジルコニウムの錯体。 [0059] (ルイス酸類化合物)AIX3 、TiX3.TiX4
゜VOX3 、 VXs 、 ZnX2. FeX3.
5nX4にこでXはハロゲン、アセトキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基である)等のルイス酸およびル
イス酸を発生する遷移金属化合物 (有機スズ化合物)  (CH3)3 5nOCOCH
3゜(C2Hs ) 3SnOCOC6Hs 、Bu3
SnOCOCH3,Ph35nOCOCH3,Bu2S
n (OCOCH3) 2 、 Bu2Sn (OCO
CH3) 2 、 Ph5SnOcHs 、  (C2
H5)3 5nOPh、BH35n(OCH3) 2 
、 Bu2Sn (OC2Hs) 2 、 Bu2Sn
 (oph) 2 、 Ph2Sn (OCH3) 2
 、  (C2Hs)3 5nOH,Ph35nOH,
BH3SnO。 (Cs HI3)2 SnO,Bu2SnC12,Bu
SnO(OH)等の有機スズ化合物。 [00601 (無機酸化物)シリカ、アルミナ、チタニア、シリカチ
タニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ガリウム、
ゼオライト、希土類の酸化物等の固体触媒;これらの固
体触媒の表面酸点をシリル化などの方法により修飾した
ものなどが用いられる。これらの触媒は、反応条件にお
いて反応液に溶解し得るものであっても、溶解し得ない
ものであってもよい。また、これらの触媒は、反応に不
活性な化合物や担体と混合したり、あるいはこれらに担
持させて使用することもできる。 [00611もちろん、これらの触媒成分が反応系中に
存在する有機化合物、例えば、脂肪族アルコール類、芳
香族ヒドロキシ化合物類、アルキルアリールカーボネー
ト類、ジアリールカーボネート類、ジアルキルカーボネ
ート類等と反応したものであっても良いし、反応に先立
って原料や生成物で加熱処理されたものであってもよい
。 [0062] これらの触媒の中で特に好ましく用いら
れるのは、PbO,PbO2,Pt)304などの酸化
鉛類; Pb (OH) 2 、 Pb202  (O
H) 2などの水酸化鉛類;PbCO3,2PbCO3
・P b (OH) 2などの鉛の炭酸塩およびその塩
基性塩類;Pb(OCH3) 2 、  (CH30)
 Pb (OPh) 、 Pb (OPh)2などのア
ルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類などの鉛化合物であ
り、さらにはこれらの鉛化合物が反応系中に存在する有
機化合物と反応したもの、あるいはこれらの鉛化合物が
反応に先立って原料や生成物で加熱処理されたものも好
ましく用いられる。 [0063]本発明の第2工程で使用される触媒はジア
リールカーボネート化触媒であり、アルキルアリールカ
ーボネートからジアリールカーボネート類を製造し得る
ものであればいかなるものでも使用することができる。 このような触媒としては、例えば本発明の第1工程で使
用される触媒が挙げられる。第2工程で用いられる触媒
は第1工程で用いられる触媒と同じものであってもよい
し異なっていてもよい。 [00641本発明の第1工程および第2工程で用いら
れる連続多段蒸留塔とは、蒸留の段数が2段以上の多段
を有する蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものである
ならばどのようなものであってもよい(本発明でいう蒸
留塔の段数とは、棚段塔の場合には、その棚段の数を表
わし、充填塔式その他の蒸留塔については理論段数を表
わす。)。 [0065] このような連続多段蒸留塔としては、例
えば泡鐘トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流ト
レイ等のトレイを使用した棚段塔式のものや、ラシヒリ
ング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル
、インタロックスサドル、デイクソンバッキング、マク
マホンバッキング、ヘリパック、スルザーパッキング、
メラパック等の各種充填物を充填した充填塔式のものな
ど、通常、連続式の多段蒸留塔として用いられるものな
らばどのようなものでも使用することができる。さらに
は、棚段部分と充填物の充填された部分とを合わせ持つ
棚段−充填混合塔方式の蒸留塔も好ましく用いられる。 また、固体触媒を用いる場合、この固体触媒を充填物の
一部又は全部とする充填塔式蒸留塔も好ましく用いられ
る。 本発明の第1工程では、第1連続多段蒸留塔に連
続的に触媒を供給することにより反応系に触媒を存在さ
せることもできるし、あるいは、第1連続多段蒸留塔内
に固体触媒を配置することにより反応系に触媒を存在さ
せることもできる。触媒を第1連続多段蒸留塔へ連続的
に供給する場合には、原料と同時に供給してもよいし、
原料とは異なる位置に供給してもよい。また、塔底以外
のどの位置に触媒を供給してもよい。しかし、第1連続
多段蒸留塔内で実際に反応が起こるのは触媒供給位置か
ら下の領域であることから、塔頂から原料供給位置まで
の間の領域に触媒を供給することが好ましい。また、固
体触媒を用いる場合、その触媒は第1連続多段蒸留塔内
の任意の位置に必要量充填することができる。第1連続
多段蒸留塔内で触媒が存在しない領域では反応副生物の
濃縮等の通常の蒸留塔としての機能のみを果たすことに
なる。 [0066]本発明では第1連続多段蒸留塔の任意の段
に任意の数の導入口から原料を供給することができる。 原料は液または蒸気または液と蒸気の混合物として第1
連続多段蒸留塔へ供給される。また、原料を液または蒸
気で第1連続多段蒸留塔へ供給する以外に、付加的に原
料蒸気を第1連続多段蒸留塔の下部へ供給することは、
第1連続多段蒸留塔内を上昇する蒸気相の脂肪族アルコ
ール濃度を実質的に降下させる効果があるため、好まし
い方法である。 [0067]本発明の第1工程では、副生ずる脂肪族ア
ルコールはガス状で抜き出される。ガス状抜き出し物は
、脂肪族アルコール単独でも良いし、原料であるジアル
キルカーボネートや芳香族ヒドロキシ化合物との混合物
であっても良いし、また、アルキルアリールカーボネー
ト類を少量含んでいても良い。第1連続多段蒸留塔にお
ける脂肪族アルコール等からなるガスの抜き出し口は、
塔底以外の任意の位置に設けることができるが、副生ず
る脂肪族アルコールの蒸気相中での濃度は、通常、塔の
上部はど高い。したがって、原料供給位置から塔頂の間
または塔頂部にガスの抜き出し口を設けることが好まし
く、塔頂部に設けることがさらに好ましい。 [0068]本発明の第1工程では、主生成物であるア
ルキルアリールカーボネート類は第1連続多段蒸留塔の
下部より液状で抜き出される。液状抜き出し物は、アル
キルアリールカーボネート単独であっても良いし、原料
であるジアルキルカーボネート類や芳香族ヒドロキシ化
合物との混合物であっても良いし、脂肪族アルコールを
少量含んでいても良いし、さらにはジアリールカーボネ
ートを少量含んでいてもよい。反応条件において反応液
に溶解し得る触媒を用いる場合には液状抜き出し物に触
媒が含まれる。また、第1連続多段蒸留塔におけるアル
キルアリールカーボネート類等からなる液の抜き出し口
は、塔下部に設けられ、特に好ましくは塔底部に設けら
れる。本発明において塔下部とは、原料供給位置から塔
底までの間の部分を指し、通常は塔底部近くの部分を指
す。 [0069]本発明の第1工程では、第1連続多段蒸留
塔に供給される原料中に反応生成物であるアルキルアリ
ールカーボネートまたはジアリールカーボネートが含有
されていても良いが、本反応は可逆反応であるため、ア
ルキルアリールカーボネートや、ジアリールカーボネー
トの濃度があまり高い場合には原料の反応率を低下させ
るため好ましくない。したがって、通常、原料中のアル
キルアリールカーボネートとジアリールカーボネートの
量は原料である芳香族ヒドロキシ化合物に対して20モ
ル%以下が好ましく、さらには10モル%以下が好まし
い。 [00701第1工程の反応原料である芳香族ヒドロキ
シ化合物とジアルキルカーボネートの最沈は反応条件に
よっても変わり得るが、通常、供給原料中のジアルキル
カーボネートに対する芳香族ヒドロキシ化合物のモル比
で表現して、0.001〜1000の範囲で使用される
。本発明の第1工程で用いる触媒の量は、使用する触媒
の活性によっても変わり得るが、触媒を連続的に反応系
に供給する場合には、通常、供給原料中のジアルキルカ
ーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物の合計重量に対す
る割合で表現して、0.0001〜50重量%で使用さ
れる。また、固体触媒を第1連続多段蒸留塔に設置して
使用する場合には、第1連続多段蒸留塔の空塔容積に対
して0.01〜75体積%の触媒量が用いられる。 [00711第1連続多段蒸留塔の塔下部からの抜き出
し液をそのまま第2工程へ供給することも出来る。この
時、反応条件において反応液に溶解し得る触媒を用いる
場合には第1工程で用いた触媒はそのまま第2工程の触
媒として用いることもできる。また、第1連続多段蒸留
塔の塔下部からの抜き出し液を第1触媒分離装置に導き
、アルキルアリールカーボネートを含む低沸点成分とア
ルキルアリールカーボネート化触媒を含む高沸点成分と
に分離した後、該低沸点成分の一部または全部を第2連
続多段蒸留塔に供給することよって循環させ、一方、該
触媒を含有する高沸点成分の一部または全部を第1連続
多段蒸留塔に供給することによって循環させることも好
ましい方法である。アルキルアリールカーボネート化触
媒分離装置としては蒸留塔あるいは蒸発缶が好ましく使
用される。 [00721本発明の第2工程で用いる第2連続多段蒸
留塔としては、前述の第1連続多段蒸留塔と同様のもの
を用いることが出来る。本発明の第2工程では、第2連
続多段蒸留塔に連続的に触媒を供給することにより反応
系に触媒を存在させることもできるし、あるいは、第2
連続多段蒸留塔内に固体触媒を配置することにより反応
系に触媒を存在させることもできる。 [0073]触媒を第2連続多段蒸留塔へ連続的に供給
する場合には、原料と同時に供給してもよいし、原料と
は異なる位置に供給してもよい。また、触媒は塔底以外
のどの位置に供給してもよい。しかし、第2連続多段蒸
留塔内で実際に反応が起こるのは触媒供給位置から下の
領域であることから、塔頂から原料供給位置までの間の
領域に触媒を供給することが好ましい。また、固体触媒
を用いる場合、その触媒は第2連続多段蒸留塔内の任意
の位置に必要量充填することができる。第1連続多段蒸
留塔内で触媒が存在しない領域では反応副生物の濃縮等
の通常の蒸留塔としての機能のみを果たすことになる。 [0074]本発明では第2連続多段蒸留塔の任意の段
に任意の数の導入口から原料を供給することができる。 原料は液または蒸気または液と蒸気の混合物として第2
連続多段蒸留塔へ供給される。また、原料を液または蒸
気で第2連続多段蒸留塔へ供給する以外に、付加的に原
料蒸気を第2連続多段蒸留塔の下部へ供給することは、
第2連続多段蒸留塔内を上昇する蒸気相のジアルキルカ
ーボネート濃度を実質的に降下させる効果があるため、
好ましい方法である。 [00751本発明の第2工程では、副生ずるジアルキ
ルカーボネートはガス状で抜き出され、第1連続多段蒸
留塔に再循環される。ガス状抜き出し物は、ジアルキル
カーボネート単独でも良いし、原料であるアルキルアリ
ールカーボネート類や、芳香族ヒドロキシ化合物類との
混合物であっても良いし、脂肪族アルコールを少量含ん
でいでもよいし、さらには、ジアリールカーボネート類
を少量含んでいても良い。 [0076]第2連続多段蒸留塔におけるジアルキルカ
ーボネート等からなるガスの抜き出し口は、塔底以外の
任意の位置に設けることができるが、副生ずるジアルキ
ルカーボネートの蒸気相中での濃度は、通常、塔の上部
はど高い。したがって、原料供給位置から塔頂の間また
は鎖部にガスの抜き出し口を設けることが好ましく、塔
頂部に設けることがさらに好ましい。 [0077]本発明の第2工程では、生成物のジアリー
ルカーボネート類は第2連続多段蒸留塔の下部より液状
で抜き出される。液状抜き出し物は、ジアリールカーボ
ネート類単独であっても良いし、原料であるアルキルア
リールカーボネート類との混合物であっても良い。ジア
ルキルカーボネートや芳香族ヒドロキシ化合物を少量含
んでいても良い。反応条件で反応液に溶解し得る触媒を
用いる場合には液状抜き出し物中に触媒成分が含まれる
。また、第2連続多段蒸留塔におけるジアリールカーボ
ネート類等からなる液の抜き出し口は、塔下部に設けら
れ、特に好ましくは塔底部に設けられる。また、第2工
程の塔下部からの抜き出し液を第2触媒分離装置に導き
、ジアリールカーボネートを含む低沸点成分と、ジアリ
ールカーボネート化触媒を含む高沸点成分とに分離した
後、該触媒を含む高沸点成分の一部または全部を第2連
続多段蒸留塔に供給することによって循環させることも
好ましい方法である。ジアリールカーボネート化触媒分
離装置としては蒸留塔あるいは蒸発缶が使用される。 [0078]本発明では、触媒分離装置を第1工程ある
いは第2工程のいずれかで使用することもできるし、さ
らには第1工程及び第2工程の両方で使用することもで
きる。本発明の第2工程では、第2連続多段蒸留塔に供
給される原料中に芳香族ヒドロキシ化合物が含有されて
いてもよいし、反応生成物であるジアリールカーボネー
トや、副生物であるジアルキルカーボネートが含有され
ていても良いが、本反応は可逆反応であるため、ジアル
キルカーボネートや、ジアリールカーボネートの濃度が
あまり高い場合には原料の反応率を低下させるため好ま
しくない。したがって、通常、原料中のジアルキルカー
ボネートとジアリールカーボネートの量は原料であるア
ルキルアリールカーボネートに対して20モル%以下が
好ましく、さらには10モル%以下が好ましい。 [0079]本発明の第2工程で用いる触媒の量は、使
用する触媒の活性によっても変わり得るが、触媒を連続
的に反応系に供給する場合には、通常、供給原料中のア
ルキルアリールカーボネートの重量に対する割合で表現
して、0.0001〜50重量%で使用される。また、
固体触媒を第2連続多段蒸留塔に設置して使用する場合
には、反応蒸留塔の空塔容積に対して0.01〜75体
積%の触媒量が用いられる。 [00801本発明の第1工程及び第2工程で反応蒸留
を行うに当たり、連続多段蒸留塔内の反応液下降速度及
び蒸気上昇速度は使用する連続多段蒸留塔の種類により
、また充填塔を使用する場合には充填物の種類により異
なるが、通常、フラッディングを起こさない範囲で実施
される。本発明の第1工程及び第2工程では、還流比を
増加させると反応副生物である脂肪族アルコールやジア
ルキルカーボネートの蒸気相への蒸留効率が高くなるた
め、抜き出す蒸気中の反応副生物の濃度を増加させるこ
とができる。しかしながら、あまりに還流比を増加させ
ると必要な熱エネルギーが大きくなるので好ましくない
。したがって、還流比は、通常0〜10が用いられ、好
ましくは、0〜5が用いられる。 [0081]本発明の第1工程及び第2工程では反応は
主として連続多段蒸留塔内で起こるため、生成する反応
生成物の量は、連続多段蒸留塔内のホールドアツプ液量
に依存する。つまり、同じ塔高、同じ塔径の連続多段蒸
留塔を用いる場合には液ホールドアツプの高い連続多段
蒸留塔が反応液の平均滞留時間即ち反応時間が長くなる
という点で好ましい。 [0082]Lかしながら、液ホールドアツプがあまり
に高い場合には、滞留時間が長くなるために副反応が進
行したり、フラッディングが起こりやすくなる。従って
、本発明に用いる蒸留塔のホールドアツプ液量は蒸留条
件や蒸留塔の種類によっても変わり得るが、連続多段蒸
留塔の空塔容積に対するホールドアツプ液量の容積比で
表現して、通常、0.005〜0.75で行われる。 [0083]本発明の第1工程及び第2工程を実施する
に当たり、反応温度は用いる原料の種類によって異なる
が、通常50〜350℃、好ましくは100〜280℃
の範囲で行われる。また反応圧力は、用いる原料の種類
及び反応温度により異なるが、通常、0.00001〜
200Kg/cm2−Gで行われる。本発明の第1工程
及び第2工程において、連続多段蒸留塔内の反応液の平
均滞留時間は反応条件や連続多段蒸留塔の種類や内部構
造(例えば棚段や充填物の種類)によっても異なるが、
通常0.001〜50時間、好ましくは0.01〜10
時間、より好ましくは0.05〜2時間である。 [0084]本発明の第1工程及び第2工程においては
、必ずしも溶媒を使用する必要はないが、反応操作を容
易にする等の目的で適当な不活性溶媒、例えば、エーテ
ル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン
化脂肪族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類等を
反応溶媒として用いることができる。本発明の第1工程
及び第2工程においては、反応に不活性な物質として窒
素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを反応系に共存
させてもよい。また、副生ずる脂肪族アルコール類やジ
アルキルカーボネート類の除去を加速する目的でそれぞ
れの反応蒸留塔の下部より不活性ガスや反応に不活性な
低沸点有機化合物をガス状で導入してもよい。 [0085]
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。 [0086]
【実施例1】 (触媒の調製)ジフェニルカーボネート20Kgと一酸
化鉛4Kgを180℃で5時間加熱し、炭酸ガスを発生
させた。その後10mmHgの圧力で残存するジフェニ
ルカーボネートの大部分を留去し、窒素雰囲気下で放冷
することにより触媒を調製した(触媒A)。 [0087] (ジフェニルカーボネートの製造)図1に示される2つ
の連続多段蒸留塔を含む装置を用いた。充填物としてス
テンレス製のデイクソンバッキング(直径約6mm)を
充填した、塔高4m、塔径3インチの充填塔からなる第
1連続多段蒸留塔(1)の塔頂(17)から1mの位置
へジメチルカーボネート、フェノールおよび触媒Aから
なる混合物を原料導入管(2)から、導管(4)、予熱
器(5)、および導管(6)を経て液状で連続的に供給
し、第1連続多段蒸留塔内を流下させることによって反
応を行なった。 [0088]反応および蒸留に必要な熱量は塔下部液を
導管(8)および(9)を経てリボイラー(10)で加
熱し、導管(11)を経て循環することにより供給した
。塔頂(17)から連続的に留出するガスは導管(12
)を経て凝縮器(13)で凝縮させた。凝縮液の一部を
導管(14)および(15)を経て第1連続多段蒸留塔
(1)に還流させ、残りを導管(16)から連続的に抜
き出した。この凝縮液から低沸点反応生成物であるメタ
ノールを含む低沸点成分が得られた。また触媒成分およ
びメチルフェニルカーボネートを含む高沸点成分は塔底
(18)から導管(8)および(19)を経て連続的に
抜き出された。 [0089]次に、充填物としてステンレス製のデイク
ソンバッキング(直径約6mm)を充填した、塔高4m
、塔径3インチの充填塔からなる第2連続多段蒸留塔(
20)の塔頂(26)から1mの位置へ第1反応蒸留塔
の塔底抜き出し液を導管(19)を経て液状で連続的に
供給し、第2連続多段蒸留塔内を流下させることによっ
て反応を行ない、蒸留に必要な熱量は、塔下部液を導管
(28)および(29)を経てリボイラー(30)で加
熱し、導管(31)を経て循環することにより供給した
。 [00901なおこの第2連続多段蒸留塔ではジアリー
ルカーボネート化触媒として第1連続多段蒸留塔でアル
キルアリールカーボネート化触媒として用いられたもの
が分離されずにそのまま用いられた。塔頂(26)から
連続的に留出するジメチルカーボネートを含むガスは導
管(21)を経て凝縮器(22)で凝縮された。凝縮液
の1部は導管(23)および(24)を経て第2連続多
段蒸留塔(20)に還流された。残りの凝縮液は導管(
23)および(25)より連続的に抜き出され、導管(
4)、予熱器(5)および導管(6)を経て第1連続多
段蒸留塔(1)に再循環された。また第2連続多段蒸留
塔(20)の塔底(27)から導管(28)および(3
2)を経て触媒およびジフェニルカーボネートを含む高
沸点成分が連続的に抜き出された。反応の条件および定
常状態後の結果を表1に示す。 [0091]
【実施例2】 (触媒の調製)フェノール20kgとジブチル錫オキシ
ド4kgを180℃で10時間加熱し、生成する水をフ
ェノールと共に留去した。その後常圧で残存するフェノ
ールの大部分を留去し窒素雰囲気下で放冷することによ
り触媒を調製した(触媒B)。 (ジフェニルカーボネ
ートの製造)実施例1で用いたのと同一の装置を使用し
、触媒Aの代わりに触媒Bを用いる以外は実施例1と同
様な操作を行なった。反応の条件および定常状態後の結
果を表1に示す。 [0092]
【実施例3】 (触媒の調製)メチルフェニルカーボネー)20kgと
第1酢酸鉛4kgを180℃で10時間加熱した。その
後100mmHgの圧力で残存するメチルフェニルカー
ボネート等の大部分を留去し、窒素雰囲気下で放冷する
ことにより触媒を調製した(触媒C)。 [0093] (ジフェニルカーボネートの製造)図2に示される装置
を用いた。充填物としてステンレス製のデイクソンバッ
キング(直径約6mm)を充填した、塔高4m、塔径3
インチの充填塔からなる第1連続多段蒸留塔(1)の塔
頂(17)から1mの位置へジメチルカーボネート、フ
ェノールおよび触媒Cからなる混合物を原料導入管(2
)から、導管(4)、予熱器(5)、および導管(6)
を経て液状で連続的に供給し、第1連続多段蒸留塔(1
)内を流下させることによって反応を行なった。 反応および蒸留に必要な熱量は、導入管(8′)から新
たに導入されたジメチルカーボネートと後記する第2連
続多段蒸留塔(20)から再循環されるジメチルカーボ
ネートを含む低沸点成分の一部とを導管(9′)を経て
蒸発器(10’)で加熱し、導管(11)を経て送るこ
とにより供給された。塔頂(17)から留出するガスは
導管(12)を経て凝縮器(13)で凝縮され導管(1
6)から連続的に抜き出された。この凝縮液から反応生
成物であるメタノールを含む低沸点反応混合物が得られ
た。またメチルフェニルカーボネートおよび触媒成分を
含む高沸点反応混合物は塔底(18)から導管(19)
を経て連続的に抜き出された。 [00941次に、充填物としてステンレス製のデイク
ソンバッキング(直径約6mm)を充填した、塔高4m
、塔径3インチの充填塔からなる第2連続多段蒸留塔(
20)の塔頂(26)から1mの位置へ第1連続多段蒸
留塔(1)の塔底抜き出し液を導管(19)を経て液状
で連続的に供給し、第2連続多段蒸留塔内(20)を流
下させることによって反応を行ない、蒸留に必要な熱量
は塔下部液を導管(28)および(29)を経てリボイ
ラー(30)で加熱し、導管(31)を経て循環するこ
とにより供給した。なお、この第2連続多段蒸留塔(2
0)ではジアリールカーボネート化触媒として第1連続
多段蒸留塔(1)でアルキルアリールカーボネート化触
媒として用いられたものが分離されずにそのまま用いら
れた。塔頂(26)から連続的に留出するジメチルカー
ボネートを含むガスは導管(21)を経て凝縮器(22
)で凝縮された。凝縮液の1部は導管(23)および(
24)を経て第2反応蒸留塔(20)に還流された。残
りの凝縮液は導管(23)および(25)から連続的に
抜き出され、導管(3)および(4)、予熱器(5)お
よび導管(6)を経て第1連続多段蒸留塔(1)に循環
された。なお導管(25)から抜き出された凝縮液の一
部は導管(7)および蒸発器(10′)を経て第1連続
多段蒸留塔(1)の下部より循環された。 また第2連続多段蒸留塔(20)の塔底(27)から導
管(28)および(32)を経て触媒およびジフェニル
カーボネートを含む高沸点反応混合物が連続的に抜き出
された。反応の条件および定常状態後の結果を表1に示
す。 [0095]
【実施例4】実施例3で用いたのと同一の装置を使用し
、フェノールの代わりにp−クレゾールを用いる以外は
実施例3と同様な操作を行なった。反応の条件および定
常状態後の結果を表2に示す。 [0096]
【実施例5】実施例3で用いたのと同一の装置を使用し
、ジメチルカーボネートの代わりにジエチルカーボネー
トを用いる以外は実施例3と同様な操作を行なった。 反応の条件および定常状態後の結果を表2に示す。 [0097]
【実施例6】 (触媒の調製)フェノール15kg、メチルフェニルカ
ーボネート5kgおよびジブチル錫オキシド4kgを1
80℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールとと
もに留去した。その後常圧で残存するフェノールやメチ
ルフェニルカーボネートの大部分を留去し、窒素雰囲気
下で放冷することにより触媒を調製した(触媒D)。 [0098] (ジフェニルカーボネートの製造)実施例3で用いたの
と同一の装置を使用し、触媒Cの代わりに触媒りを用い
る以外は実施例3と同様な操作を行なった。反応の条件
および定常状態後の結果を表2に示す。 [0099]
【実施例7】実施例3で用いたのと同一の装置を使用し
、触媒Cの代わりにテトラフェノキシチタンを用いる以
外は実施例3と同様な操作を行なった。反応の条件およ
び定常状態後の結果を表3に示す。
【0100】
【実施例8】 (触媒の調製)フェノール20kgと一酸化鉛4kgを
180℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールと
共に留去することにより触媒を調製した(触媒E)。 (ジフェニルカーボネートの製造)図3に示されるよう
な装置を用いた。段数20のシーブトレーを装着した塔
高6m、塔径10インチの棚段塔からなる第1連続多段
蒸留塔(1)の塔頂(17)から0.5mの位置へジメ
チルカーボネート、フェノールおよび触媒Eからなる混
合物を原料導入管(2)から、導管(4)および(39
)、予熱器(5)、および導管(6)を経て液状で連続
的に供給し、第1連続多段蒸留塔(1)内を流下させる
ことによって反応を行なった。反応および蒸留に必要な
熱量は、導入管(8′)および導管(9′)から新たに
導入されたジメチルカーボネートと後記する第2連続多
段蒸留塔(20)から導管(24)、 (25)および
(7)を経て循環されるジメチルカーボネートを含む低
沸点反応混合物の一部とを、蒸発器(10′)で加熱し
、導管(11)を経て送ることにより供給された。塔頂
(17)から留出するガスは導管(12)を経て凝縮器
(13)で凝縮され導管(16)から連続的に抜き出さ
れた。この凝縮液から低沸点反応生成物であるメタノー
ルを含む低沸点反応混合物が得られた。また塔底(18
)から連続的に抜き出された反応液は導管(19)を経
て第1蒸発缶(33)へ導入された。メチルフェニルカ
ーボネート化触媒を含む残留液は蒸発缶(33)の底部
から導管(34)、(38)、 (39) 、予熱器(
5)および導管(6)を経て第1連続多段蒸留塔(1)
へ再循環された。なお、再循環する触媒が所定濃度に達
した段階で導管(2)から導入される触媒Eの供給を停
止した。 (01011蒸発缶(33)から導管(34)を経て流
れる残留液の1部を導管(35)、リボイラー(36)
および導管(37)を経て蒸発缶(33)へ循環させる
ことによって、蒸発缶(33)から蒸発させたメチルフ
ェニルカーボネートを含む蒸発物は、導管(40)を経
て塔頂(26)から1.5mの位置に設けられた導管(
41)から、段数20のシーブトレーを装着した塔高6
m、塔径10インチの棚段塔からなる第2連続多段蒸留
塔(20)に連続的に供給された。ジアリールカーボネ
ート化触媒(触媒E)は、導管(51)を経て、塔頂か
ら1.5mの位置に設けられた導管(48)から第2連
続多段蒸留塔(20)に液状で連続的に供給された。 第2連続多段蒸留塔(20)に供給されたガス状のメチ
ルフェニルカーボネートの大部分は塔内で液状となり、
これが触媒と塔内を流下することによって、反応が行な
われる。 [0102]反応および蒸留に必要な熱量は、塔下部液
を導管(28)および(29)を経てリボイラー(30
)で加熱し、導管(31)を経て蒸留塔(20)へ送る
ことにより供給した。塔頂(26)から連続的に留出す
るジメチルカーボネートを含む低沸点反応混合物は導管
(21)を経て凝縮器(22)で凝縮された。凝縮液の
1部は導管(23)および(24)を経て第2連続多段
蒸留塔(20)に還流された。残りの凝縮液は導管(2
3)および(25)から連続的に抜き出され、導管(3
)、 (4)および(39)、予熱器(5)および導管
(6)を経て第1連続多段蒸留塔(1)に再循環された
。なお導管(25)から連続的に抜き出された凝縮液の
一部は導管(7)および(9′)、蒸発器(10′)お
よび導管(11)を経て第1連続多段蒸留塔(1)の下
部より再循環された。 (0103]また第2連続多段蒸留塔(20)の塔底(
27)から連続的に抜き出された触媒およびジフェニル
カーボネートを含む高沸点反応混合物は導管(28)お
よび(32)を経て第2蒸発缶(42)へ導入された。 蒸発缶(42)から導管(43)を経て流れる残留液の
1部を導管(44)、リボイラー(45)および導管(
46)を経て蒸発缶(42)へ循環させることによって
、蒸発缶(42)から蒸発させた蒸発物は導管(52)
および凝縮器(49)および導管(50)を経て液状で
連続的に抜き出された。この蒸発物はジフェニルカーボ
ネートを主成分とするものであった。 [0104]またジアリールカーボネート化触媒を含む
残留液は蒸発缶(42)の底部から導管(43)、 (
47)  (48)を経て第2連続多段蒸留塔(20)
へ再循環された。なお、循環する触媒が所定濃度に達し
た時点で導管(51)から導入される触媒Eの供給を停
止した。各部の流儀および組成を表4に示す。また、反
応の条件および定常状態後の結果を表5に示す。 [0105]
【実施例9】 (触媒の調製)γ−アルミナ5kgを石英ガラス製の円
筒(長さ100cm、直径10cm)に充填した後、円
筒を管状炉に設置した。窒素置換後、200℃で5時間
加熱し、γ−アルミナを乾燥した。次に200℃に加熱
された円筒内へ、テトラメトキシシランのベンゼン溶液
(20wt%)を50m1/hrの流速で10時間添加
することで、γ−アルミナを処理した。窒素雰囲気下に
放冷することにより触媒を調製した(触媒F)。 [0106] (ジフェニルカーボネートの製造)第1連続多段蒸留塔
および第2連続多段蒸留塔としていずれも直径1.5イ
ンチ、高さ2mの充填塔を用い、それらの充填物として
触媒Fを充填したものを用いること以外は実施例3と同
様な操作を行なった。反応の条件および定常状態後の結
果を表3に示す。 [0107]
【比較例1】図4に示される塔高1m、塔径1インチの
蒸留塔(63)  [ステンレス製のデイクソンバッキ
ング(直径的6mm)を充填したもの]と攪拌機(71
)を備えた、容量15リツトルのオートクレーブの反応
釜(62)へ、実施例2の導管(6)からの供給液組成
と同一組成の液12.8kgを導管(61)から仕込ん
だ。攪拌しながら反応釜(62)を電気炉(70)を用
いて加熱しなから液温か202℃で一定となるようにし
て反応を行なった。蒸留塔(63)の塔頂(69)から
留出するガスは導管(64)を経て凝縮器(65)で凝
縮された。凝縮液の一部を導管(67)を経て還流させ
、残りを導管(68)から1.0kg/hrの速度で連
続的に抜き出した。凝縮液が12.1kg抜き出された
時点で、反応釜(62)を冷却し、反応液を導管(72
)から抜き出したところ、その重量は0.7kgであっ
た。本比較例における仕込液最と谷部に残った液量の比
は、実施例2における導管(6)からの供給量と導管(
28)からの塔底液抜き出し量の比と同じである。 [01081分析の結果、反応液中にはジフェニルカー
ボネートが14.0重量%生成していた。1時間当り反
応液1kg当りのジフェニルカーボネートの生成量は1
2g/kg−hrであった。フェノール基準のジフェニ
ルカーボネートの選択率は83%であった。また、塔頂
凝縮液を分析したところ、アニソールがフェノール基準
の選択率8%で副生じていることがわかった。 [0109] この結果を実施例2の結果(ジフェニル
カーボネート生成量524g/kg−hr、選択率95
%)と比較すれば、本発明の方法がジフェニルカーボネ
ートを高い反応速度で、かつ高選択率・高収率で、しか
も連続的に製造できる優れた方法であることがわかる。
【0110】
【表1】 [01111
【表2】 [0112]
【表3】 [0113]
【表4】 [0114]
【表5】 [0115]
【発明の効果】本発明の方法により、ジアルキルカーボ
ネート類と芳香族ヒドロキシ化合物類を原料として、ジ
アリールカーボネート類を連続的に高収率、高選択率で
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図2】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図3】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図4】比較例1で用いた反応装置の概略図である。
【符号の説明】
1・・・第1連続多段蒸留塔 2.8′ ・・・原料導入管 3.4.6.7.8.9.9′、11.12.14.1
5.16.19.21.23.24.25.28.29
.31.32.34.35.37.38.39.40.
41.43.44.46.47.48.50.51.5
2・ ・・導管 5・・・予熱器 10.30.36.45・・・リボイラー10′ ・・
・蒸発器 13.22.49・・・凝縮器 17.26・・・塔頂 18.27・・・塔底 20・・・第2連続多段蒸留塔 33.42・・・蒸発缶 61.64.66.67.68.72・・・導管62・
・・反応釜 63・・・蒸留塔 65・・・凝縮器 69・・・塔頂 70・・・電気炉 71・・・攪拌機
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロ
    キシ化合物からジアリールカーボネートを製造するに際
    して (A)原料化合物であるジアルキルカーボネート及び芳
    香族ヒドロキシ化合物を、第1連続多段蒸留塔内に連続
    的に供給し、該第1連続多段蒸留塔内でアルキルアリー
    ルカーボネート化触媒と該原料化合物とを接触させるこ
    とによって反応させながら、副生ずる脂肪族アルコール
    を含む低沸点成分を蒸留によってガス状で連続的に抜き
    出し、一方、生成したアルキルアリールカーボネート類
    を含む高沸点成分を塔下部より液状で連続的に抜き出す
    第1工程 (B)アルキルアリールカーボネート類を含有する第1
    連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液を、第2連続多段蒸
    留塔内に連続的に供給し、該第2連続多段蒸留塔内でア
    ルキルアリールカーボネートとジアリールカーボネート
    化触媒とを接触させることによって反応させながら、副
    生ずるジアルキルカーボネートを含む低沸点成分を蒸留
    によってガス状で連続的に抜き出し、その一部または全
    部をガス状又は液状で第1連続多段蒸留塔に供給するこ
    とによって循環させ、一方、生成したジアリールカーボ
    ネートを含む高沸点成分を塔下部より液状で連続的に抜
    き出す第2工程 を含むことを特徴とするジアリールカーボネートの製造
    法。
  2. 【請求項2】 アルキルアリールカーボネート化触媒が
    、反応条件で反応液に溶解し得る触媒であって第1連続
    多段蒸留塔に連続的に供給されることを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ジアリールカーボネート化触媒が、反応
    条件で反応液に溶解し得る触媒であって第2連続多段蒸
    留塔に連続的に供給されることを特徴とする請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 アルキルアリールカーボネート化触媒お
    よび/またはジアリールカーボネート化触媒が、固体触
    媒であって連続多段蒸留塔内部に配置されることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液
    を第2連続多段蒸留塔に供給するに際して、該抜き出し
    液を第1触媒分離装置に導き、アルキルアリールカーボ
    ネートを含む低沸点成分とアルキルアリールカーボネー
    ト化触媒を含む高沸点成分とに分離した後、該低沸点成
    分の一部または全部を第2連続多段蒸留塔に供給するこ
    とによって循環させ、一方、該触媒を含有する高沸点成
    分の一部または全部を第1連続多段蒸留塔に供給するこ
    とによって循環させることを特徴とする請求項2記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 第2連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液
    を第2触媒分離装置に導き、ジアリールカーボネートを
    含む低沸点成分と、ジアリールカーボネート化触媒を含
    む高沸点成分とに分離した後、該触媒を含む高沸点成分
    の一部または全部を第2連続多段蒸留塔に供給すること
    によって循環させることを特徴とする請求項3記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 第1連続多段蒸留塔の塔下部抜き出し液
    を第2連続多段蒸留塔に供給するに際して、該抜き出し
    液を第1触媒分離装置に導き、アルキルアリールカーボ
    ネートを含む低沸点成分とアルキルアリールカーボネー
    ト化触媒を含む高沸点成分とに分離した後、該低沸点成
    分の一部または全部を第2連続多段蒸留塔に供給するこ
    とによって循環させ、一方、該触媒を含有する高沸点成
    分の一部または全部を第1連続多段蒸留塔に供給するこ
    とによって循環させ、さらに第2連続多段蒸留塔の塔下
    部抜き出し液を第2触媒分離装置に導き、ジアリールカ
    ーボネートを含む低沸点成分と、ジアリールカーボネー
    ト化触媒を含む高沸点成分とに分離した後、該触媒を含
    む高沸点成分の一部または全部を第2連続多段蒸留塔に
    供給することによって循環させることを特徴とする請求
    項2又は3記載の方法。
JP3024689A 1990-02-21 1991-02-19 ジアリールカーボネートの連続的製造法 Expired - Lifetime JPH0768182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3024689A JPH0768182B2 (ja) 1990-02-21 1991-02-19 ジアリールカーボネートの連続的製造法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-38436 1990-02-21
JP3843690 1990-02-21
JP3024689A JPH0768182B2 (ja) 1990-02-21 1991-02-19 ジアリールカーボネートの連続的製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04211038A true JPH04211038A (ja) 1992-08-03
JPH0768182B2 JPH0768182B2 (ja) 1995-07-26

Family

ID=26362245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3024689A Expired - Lifetime JPH0768182B2 (ja) 1990-02-21 1991-02-19 ジアリールカーボネートの連続的製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0768182B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5731453A (en) * 1996-03-12 1998-03-24 Ube Industries, Ltd. Process for producing a diaryl carbonate
US5834615A (en) * 1996-09-27 1998-11-10 Ube Industries, Ltd. Process for producing diaryl carbonate
WO1999014183A1 (fr) * 1997-09-16 1999-03-25 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Procede de preparation de carbonates aromatiques
US5922827A (en) * 1996-09-27 1999-07-13 Ube Industries, Ltd. Process for producing a polycarbonate
JP2001064235A (ja) * 1999-08-27 2001-03-13 Chiyoda Corp ジアリールカーボネートの製造方法
JP2004526672A (ja) * 2000-11-15 2004-09-02 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 芳香族カーボネートの連続製造方法
JPWO2005123657A1 (ja) * 2004-06-17 2008-04-10 旭化成ケミカルズ株式会社 芳香族カーボネートの製造方法
JP2008231053A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Mitsubishi Chemicals Corp 蒸留方法及び炭酸ジエステルの製造方法
US7622601B2 (en) 2004-10-14 2009-11-24 Asahi Kasei Chemicals Corporation Process for production of high-purity diaryl carbonate
US7777067B2 (en) 2004-07-13 2010-08-17 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for production of an aromatic carbonate
US7812189B2 (en) 2004-08-25 2010-10-12 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for production of high-purity diphenyl carbonate
US7884251B2 (en) 2004-09-17 2011-02-08 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for separating out by-produced alcohols
JP2015007099A (ja) * 2010-02-23 2015-01-15 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法
JP2015091897A (ja) * 2015-02-13 2015-05-14 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法
JP2016505591A (ja) * 2012-12-21 2016-02-25 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 難燃剤含有ポリカーボネート組成物のアルコール分解によるジヒドロキシ芳香族化合物の製造
JP2017537780A (ja) * 2014-12-04 2017-12-21 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー 芳香族カーボネート生成触媒を調製するためのプロセス

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2829153A (en) * 1957-03-04 1958-04-01 Du Pont Continuous ester interchange process
JPS61291545A (ja) * 1985-06-18 1986-12-22 Daicel Chem Ind Ltd 炭酸エステルの製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2829153A (en) * 1957-03-04 1958-04-01 Du Pont Continuous ester interchange process
JPS61291545A (ja) * 1985-06-18 1986-12-22 Daicel Chem Ind Ltd 炭酸エステルの製造方法

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5731453A (en) * 1996-03-12 1998-03-24 Ube Industries, Ltd. Process for producing a diaryl carbonate
US5834615A (en) * 1996-09-27 1998-11-10 Ube Industries, Ltd. Process for producing diaryl carbonate
US5922827A (en) * 1996-09-27 1999-07-13 Ube Industries, Ltd. Process for producing a polycarbonate
WO1999014183A1 (fr) * 1997-09-16 1999-03-25 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Procede de preparation de carbonates aromatiques
US6262210B1 (en) 1997-09-16 2001-07-17 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Process for producing aromatic carbonates
JP2001064235A (ja) * 1999-08-27 2001-03-13 Chiyoda Corp ジアリールカーボネートの製造方法
JP2004526672A (ja) * 2000-11-15 2004-09-02 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 芳香族カーボネートの連続製造方法
JPWO2005123657A1 (ja) * 2004-06-17 2008-04-10 旭化成ケミカルズ株式会社 芳香族カーボネートの製造方法
JP5014787B2 (ja) * 2004-06-17 2012-08-29 旭化成ケミカルズ株式会社 芳香族カーボネートの製造方法
US7777067B2 (en) 2004-07-13 2010-08-17 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for production of an aromatic carbonate
US7812189B2 (en) 2004-08-25 2010-10-12 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for production of high-purity diphenyl carbonate
US7884251B2 (en) 2004-09-17 2011-02-08 Asahi Kasei Chemicals Corporation Industrial process for separating out by-produced alcohols
US7622601B2 (en) 2004-10-14 2009-11-24 Asahi Kasei Chemicals Corporation Process for production of high-purity diaryl carbonate
JP2008231053A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Mitsubishi Chemicals Corp 蒸留方法及び炭酸ジエステルの製造方法
JP2015007099A (ja) * 2010-02-23 2015-01-15 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法
US9079170B2 (en) 2010-02-23 2015-07-14 Asahi Kasei Chemicals Corporation Method for producing diaryl carbonate
JP2016505591A (ja) * 2012-12-21 2016-02-25 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 難燃剤含有ポリカーボネート組成物のアルコール分解によるジヒドロキシ芳香族化合物の製造
US9428627B2 (en) 2012-12-21 2016-08-30 Sabic Global Technologies B.V. Manufacture of dihydroxy aromatic compounds by alcoholysis of flame retardant-containing polycarbonate compositions
JP2017537780A (ja) * 2014-12-04 2017-12-21 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー 芳香族カーボネート生成触媒を調製するためのプロセス
JP2015091897A (ja) * 2015-02-13 2015-05-14 旭化成ケミカルズ株式会社 ジアリールカーボネートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0768182B2 (ja) 1995-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0461274B1 (en) Process for continuously producing aromatic carbonate
JPH0791236B2 (ja) 芳香族カーボネート類の連続的製造法
JP3204983B2 (ja) 芳香族カーボネートの製造方法
JP3846926B2 (ja) 芳香族カーボネートの連続的製造方法
JPH04211038A (ja) ジアリールカーボネートの連続的製造法
JPH04224547A (ja) 芳香族カーボネートの連続的製造法
JP4195717B2 (ja) 芳香族カーボネートの製造方法
JPWO2006006585A1 (ja) 芳香族カーボネート類を工業的に製造する方法
JPH0791235B2 (ja) ジアリールカーボネートの連続的製造方法
EP0591923B1 (en) Continuous production of aromatic carbonates
JPH04235951A (ja) ジアリールカーボネートの連続的製造方法
JP5014787B2 (ja) 芳香族カーボネートの製造方法
JP2001064235A (ja) ジアリールカーボネートの製造方法
JP4097306B2 (ja) ジアリールカーボネートの精製法
JPH0768179B2 (ja) ジアリールカーボネート類の連続的製造方法
JPH06157410A (ja) 芳香族カ−ボネ−ト類の連続的製造方法
KR101978568B1 (ko) 디아릴카르보네이트의 제조 방법
JPH0959225A (ja) ジアリールカーボネートの連続的製造方法
JP2001064234A (ja) 芳香族カーボネートの製造方法
JPH06116210A (ja) ジアリ−ルカ−ボネ−トの連続的製造方法
JP2005015431A (ja) 炭酸エステル
JP2007254360A (ja) 新規炭酸エステル

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980127