JPH0768179B2 - ジアリールカーボネート類の連続的製造方法 - Google Patents

ジアリールカーボネート類の連続的製造方法

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JPH0768179B2
JPH0768179B2 JP2408069A JP40806990A JPH0768179B2 JP H0768179 B2 JPH0768179 B2 JP H0768179B2 JP 2408069 A JP2408069 A JP 2408069A JP 40806990 A JP40806990 A JP 40806990A JP H0768179 B2 JPH0768179 B2 JP H0768179B2
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carbonate
reaction
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reactor
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伸典 福岡
正弘 東條
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアリールカーボネー
ト類の連続的製造方法に関するものである。さらに詳し
くは、アルキルアリールカーボネートからジアリールカ
ーボネートとジアルキルカーボネートを連続的に製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルキルアリールカーボネートからジア
リールカーボネートとジアルキルカーボネートを製造す
ることはよく知られている。例えば、アルキルアリール
カーボネートとして、RO(CO)OAr(Rはアルキ
ル基、Arはアリール基を表す。)で表される一種類の
アルキルアリールカーボネートを用いる場合、その反応
は化1で表されるような分子内エステル交換反応(不均
化反応)である。
【0003】
【化1】
【0004】もちろん2種類のアルキルアリールカーボ
ネートを用いれば不均化反応に加えてそれぞれ対応する
ジアリールカーボネートとジアルキルカーボネートが得
られる。ところが、この反応は、平衡反応であって、し
かもその平衡が原系に偏っていることに加えて、反応速
度が遅いことから、ジアリールカーボネート類をこの方
法で工業的に製造するのは多大の困難を伴っていた。
【0005】これを改良するためにいくつかの提案がな
されているが、その大部分は、反応速度を高めるための
触媒開発に関するものである。このような触媒として
は、例えば、ルイス酸及びルイス酸を発生しうる遷移金
属化合物の中から選ばれる触媒組成物[特開昭51−7
5044号公報(西独特許公開公報第2552907
号、米国特許第4045464号明細書)]、ポリマー
性スズ化合物[特開昭60−169444号公報(米国
特許第4554110号明細書)]、一般式R−X(=
O)OH(式中XはSn及びTiから選択され、Rは1
価炭化水素オキシ基から選択される。)で表される化合
物[特開昭60−169445号公報(米国特許第45
52704号明細書)]、ルイス酸とプロトン酸の混合
物[特開昭60−173016号公報(米国特許第46
09501号明細書)]、鉛(特開平1−93560号
公報)、チタンやジルコニウム化合物(特開平1−26
5062号公報)、スズ化合物(特開平1−26506
3号公報)、Sc、Mo、Mn、Bi、Te等の化合物
(特開平1−265064号公報)等が提案されてい
る。
【0006】また、これまでに提案されている上記の発
明の中で好ましい反応方式として、反応によって副生し
てくるジアルキルカーボネートを、原料あるいは生成物
あるいは共存させている溶媒類から、分離して留去する
ために、反応器の上部に蒸留や分留機能を有する塔類を
付加した装置を用いることも知られている[特開昭60
−169444号公報(米国特許第4554110号明
細書)の実施例、特開昭60−169445号公報(米
国特許第4552704号明細書)の実施例、特開昭6
0−173016号公報(米国特許第4609501号
明細書)の実施例、特開昭51−75044号公報]。
【0007】しかしながら、これらの方法においては、
いずれの場合も、その反応は触媒の存在する反応器中の
みで反応していることは明かである。そして反応器の上
部に設けられた蒸留塔部分は、反応器で生成したジアル
キルカーボネート類を、反応器中に存在する他の成分と
分離するために使用されていることも明かである。すな
わち、先行のこれらの方法における反応蒸留法とは反応
をさせる部分と蒸留をする部分とが別々に存在する装置
を用いて、蒸留塔部分では蒸留のみを行い反応は全く行
わせないことを特徴とする方法である。このように、こ
れらの方法においては、反応は反応器中の液相中で行わ
れるが、副生する低沸点ジアルキルカーボネート類が気
液界面を経て液相から気相へ抜き出されることによって
初めて反応の平衡が生成系側へずれ、反応が進行するこ
とになる。しかしながら、これらの方法で使用されてい
る反応器は槽型のものであり、気液界面積が反応器の断
面席程度の小さいものであることから、反応が遅いこと
も知られている。例えば特開昭51−75044号公報
の実施例においては、バッチ式の反応で4時間かけて反
応させている。
【0008】しかるに、原料であるアルキルアリールカ
ーボネート類は脱炭酸反応によりアルキルアリールエー
テルを容易に生成することも知られている。実際、前記
の特開昭51−75044号公報の実施例では副生成物
としてフェニルエチルエーテルやアニソールが生成する
ことが記載されており、長時間の反応は生成物であるア
ルキルアリールカーボネートの副反応が起こることから
好ましくない。したがって、従来の反応方法は実質的に
反応速度が低いことと、生成物が副反応を起こすという
点が問題であった。
【0009】また、これまでに提案されている前述の特
許の実施例においては、原料であるアルキルアリールカ
ーボネートと触媒をはじめに反応器に仕込んだままで反
応させるバッチ方式である。したがって、アルキルアリ
ールカーボネートを連続的に反応器に供給し、生成物及
び触媒を連続的に抜き出す連続反応方式については、こ
れまで全く開示されていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このよう
な、これまでに提案されている方法が有している欠点が
なく、ジアリールカーボネート類を高い反応速度かつ高
選択率で連続的に製造する方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、触媒の存
在下でアルキルアリールカーボネートからジアリールカ
ーボネートとジアルキルカーボネートを製造するに当
り、外部に反応器を設けた連続多段蒸留塔を用いて反応
及び蒸留を行なう方式が前記の目的を容易に達成できる
優れた方法であることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、触媒の存在下にアル
キルアリールカーボネートからジアリールカーボネート
とジアルキルカーボネートを製造するに当り、原料化合
物である該アルキルアリールカーボネートを、連続多段
蒸留塔内に連続的に供給し、塔内を流下する液を蒸留塔
の途中段及び/又は最下段に設けられたサイド抜き出し
口より抜き出し、蒸留塔の外部に設けられた反応器へ導
入して反応させた後に、該抜き出し口のある段よりも上
部の段へ導入することによって該蒸留塔へ循環させて、
該反応器内、又は該反応器内と該蒸留塔内の両方で反応
させながら、副生するジアルキルカーボネートを蒸留に
よってガス状で連続的に抜き出し、生成した該ジアリー
ルカーボネートを塔下部より液状で連続的に抜き出すこ
とを特徴とするジアリールカーボネートの連続的製造法
である。
【0013】本発明において原料化合物として用いられ
るアルキルアリールカーボネートとは、化2で示される
ものである。
【0014】
【化2】
【0015】本発明においては副生するジアルキルカー
ボネートをガス状で抜き出し、生成物であるジアリール
カーボネート類を液状で塔下部より抜き出す。したがっ
て、本発明で用いるアルキルアリールカーボネート類
は、副生するジアルキルカーボネート類の沸点が生成物
であるジアリールカーボネート類の沸点より低くなるよ
うなものが使用される。
【0016】例えば、メチルフェニルカーボネート、エ
チルフェニルカーボネート、プロピルフェニルカーボネ
ート、(各種異性体)、メチルトリルカーボネート(各
種異性体)、エチルトリルカーボネート(各種異性
体)、プロピルフェニルカーボネート(各種異性体)、
プロピルトリルカーボネート(各種異性体)、ブチルフ
ェニルカーボネート(各種異性体)、メチルキシリルカ
ーボネート(各種異性体)、エチルキシリルカーボネー
ト(各種異性体)、ベンジルキシリルカーボネート、メ
チル(ヒドロキシフェニル)カーボネート(各種異性
体)、エチル(ヒドロキシフェニル)カーボネート(各
種異性体)、メトキシカルボニルオキシビフェニル(各
種異性体)、メチル(ヒドロキシビフェニル)カーボネ
ート(各種異性体)、メチル−2−(ヒドロキシフェニ
ル)プロピルフェニルカーボネート(各種異性体)、エ
チル−2−(ヒドロキシフェニル)プロピルフェニルカ
ーボネート(各種異性体)等が挙げられ、好ましくは、
1 が炭素数1〜4のアルキル基であり、Ar1 が炭素
数6〜10の1又は2価の芳香族基であるものが用いら
れ、さらに好ましくはメチルフェニルカーボネートが用
いられる。これらのアルキルアリールカーボネートはそ
れぞれ単独で使用することもできるし、混合物として使
用することもできる。混合物を原料として使用する場合
には交差反応生成物も生成し得る。
【0017】本発明で言うジアリールカーボネートと
は、アルキルアリールカーボネートの1つのアルキル基
が芳香族基に置換されたものであり、化3で示されるも
のである。
【0018】
【化3】
【0019】例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリ
ルカーボネート(各種異性体)、フェニルトリルカーボ
ネート(各種異性体)、ジ(エチルフェニル)カーボネ
ート(各種異性体)、フェニル(エチルフェニル)カー
ボネート(各種異性体)、ジナフチルカーボネート(各
種異性体)、ジ(ヒドロキシフェニル)カーボネート
(各種異性体)、ジ[2−(ヒドロキシフェニルプロピ
ル)フェニル]カーボネート(各種異性体)等が挙げら
れる。
【0020】本発明で言うジアルキルカーボネートと
は、化4で表される。
【0021】
【化4】
【0022】例えば、ジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネート、ジプロピルカーボネート(各種異性
体)、ジブチルカーボネート(各種異性体)、ジヘキシ
ルカーボネート(各種異性体)、ジヘプチルカーボネー
ト(各種異性体)、ジシクロペンチルカーボネート、ジ
シクロヘキシルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト、メチルプロピルカーボネート(各種異性体)、メチ
ルブチルカーボネート(各種異性体)、エチルプロピル
カーボネート(各種異性体)エチルブチルカーボネート
(各種異性体)、ジベンジルカーボネート等が挙げられ
る。
【0023】本発明で使用される触媒は、アルキルアリ
ールカーボネート類からジアリールカーボネート類とジ
アルキルカーボネート類を製造し得るものであればいか
なるものでも使用することができる。例えば、(鉛化合
物)PbO,PbO2 ,Pb3 4 等の酸化鉛類;Pb
S,Pb2 S等の硫化鉛類;Pb(OH)2 ,Pb2
2 (OH)2 等の水酸化鉛類;Na2 PbO2 ,K2Pb
2 ,NaHPbO2 ,KHPbO2 等の亜ナマリ酸塩
類;Na2 PbO3,Na2 H2PbO4 ,K2 PbO3
2 〔Pb(OH)6 〕,K4 PbO4 ,Ca2 PbO
4 ,CaPbO3 ,等の鉛酸塩類;PbCO3 ,2Pb
CO3 ・Pb(OH)2 等の鉛の炭酸塩及びその塩基性
塩類;Bu4 Pb,Ph4 Pb,Bu 3 PbCl,Ph
3 PbBr,Ph3 Pb(又はPh6 Pb2 ),Bu3
PbOH,Ph3 PbO等の有機鉛化合物類(Buはブ
チル基、Phはフェニル基を示す);Pb(OCH3
2 ,(CH3 O)Pb(OPh),Pb(OPh)2
のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;Pb−Na,
Pb−Ca,Pb−Ba,Pb−Sn,Pb−Sb等の
鉛の合金類;ホウエン鉱、センアエン鉱等の鉛鉱物類,
及びこれらの鉛化合物の水和物; (銅化合物) CuCl,CuCl2 ,CuBr,CuBr2 ,CuI
2 ,Cu(OAc)2,Cu(acac)2 ,オレイン酸
銅,Bu2 Cu,(CH3 O)2 Cu,AgNO3 ,A
gBr,ピクリン酸銀,AgC6 6ClO4 ,Ag
(ブルバレン)3 NO3 ,〔AuC≡C−C(CH3
3 〕n〔Cu〔C7 8 )Cl〕4 等の銅族金属の塩及
び錯体(acacはアセチルアセトンキレート配位子を
表す); (アルカリ金属の錯体)Li(acac),LiN(C
4 9 2 等のアルカリ金属の錯体; (亜鉛の錯体)Zn(acac)2 等の亜鉛の錯体; (カドミウムの錯体)Cd(acac)2 等のカドミウ
ムの錯体; (鉄族金属の化合物)Fe(C108 )(CO)5 ,F
e(CO)5 ,Fe(C4 6 )(CO)3,Co(メシ
チレン)2 (PEt2 Ph)2 ,CoC5 6 (CO)
7 ,Ni−π−C5 5 NO,フェロセン等の鉄族金属
の錯体; (ジルコニウムの錯体)Zr(acac)4 ,ジルコノ
セン等のジルコニウムの錯体; (ルイス酸類化合物)AlX3 ,TiX3 ,TiX4
VOX3 ,VX5 ,ZnX2 ,FeX3 ,SnX4
(ここでXはハロゲン、アセトキシ基、アルコキシ基、
アリールオキシ基である)等のルイス酸及びルイス酸を
発生する遷移金属化合物; (有機スズ化合物)(CH3 3 SnOCOCH3
(C2 5 3 SnOCOC6 5 ,Bu3 SnOCO
CH3 ,Ph3 SnOCOCH3 ,Bu2 Sn(OCO
CH32 ,Bu2 Sn(OCOC11232 ,Ph3
SnOCH3 ,(C2 5 3 SnOPh,Bu2 Sn(O
CH3 2 ,Bu2 Sn(OC2 5 2 ,Bu2 Sn
(OPh)2 ,Ph2 Sn(OCH3 2 ,(C
2 5 3 SnOH,Ph3 SnOH,Bu2 SnO,
(C8 172 SnO,Bu2 SnCl2 ,BuSnO
(OH)等の有機スズ化合物; (固体触媒)シリカ、アルミナ、チタニア、シリカチタ
ニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ガリウム、ゼ
オライト、希土類の酸化物等の固体触媒;これらの固体
触媒の表面酸点をシリル化などの方法により修飾したも
の;等が用いられる。
【0024】これらの触媒は、反応条件において反応液
に溶解し得るものであっても、溶解し得ないものでもよ
い。また、これらの触媒は、反応に不活性な化合物や担
体と混合したり、あるいはこれらに担持させて使用する
こともできる。もちろん、これらの触媒成分が反応系中
に存在する有機化合物、例えば、アルキルアリールカー
ボネート類、ジアリールカーボネート類、ジアルキルカ
ーボネート類等と反応したものであっても良いし、反応
に先立って原料や生成物で加熱処理されたものであって
もよい。
【0025】好ましくは、PbO,PbO2 ,Pb3
4 等の酸化鉛類;Pb(OH)2 ,Pb2 2 (OH)
2 等の水酸化鉛類;PbCO3 ,2PbCO3 ・Pb
(OH)2 等の鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;Pb
(OCH3 2 ,(CH3 O)Pb(OPh),Pb
(OPh)2 等のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類
等の鉛化合物であり、さらにはこれらの鉛化合物が反応
系中に存在する有機化合物と反応したもの、あるいはこ
れらの鉛化合物が反応に先立って原料や生成物で加熱処
理されたものも好ましく用いられる。
【0026】本発明で用いられる連続多段蒸留塔とは、
蒸留の段数が2段以上の多段を有する蒸留塔であって、
連続蒸留が可能なものであるならばどのようなものであ
ってもよい(本発明でいう蒸留塔の段数とは、棚段塔の
場合には、その棚段の数を表わし、充填塔式その他の蒸
留塔については理論段数を表わす。)。このような連続
多段蒸留塔としては、例えば泡鐘トレイ、多孔板トレ
イ、バルブトレイ、向流トレイ等のトレイを使用した棚
段塔式のものや、ラシヒリング、レッシングリング、ポ
ールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、デ
ィクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパッ
ク、スルザーパッキング、メラパック等の各種充填物を
充填した充填塔式のものなど、通常、連続式の多段蒸留
塔として用いられるものならばどのようなものでも使用
することができる。さらには、棚段部分と充填物の充填
された部分とを合わせ持つ蒸留塔も好ましく用いられ
る。また、固体触媒を用いる場合、この固体触媒を充填
物の一部又は全部とする充填塔式蒸留塔も好ましく用い
られる。
【0027】本発明の方法は、触媒の存在下にアルキル
アリールカーボネートを反応させて対応するジアリール
カーボネート類を製造するに際し、該アルキルアリール
カーボネートを連続多段蒸留塔内へ連続的に供給し、塔
内を流下する液の一部又は大部分を該蒸留塔の途中段及
び/又は最下段に設けられたサイド抜き出し口より抜き
出し、該蒸留塔の外部に設けられた反応器へ導入して反
応させた後に、該抜き出し口のある段よりも上部の段に
設けられた循環用導入口へ導入することによって該蒸留
塔へ循環させて、該反応器内、又は該反応器内と該蒸留
塔内の両方で反応させながら、反応によって生成するジ
アルキルカーボネートを蒸留によってガス状で該蒸留塔
から連続的に抜き出し、生成するジアリールカーボネー
ト類を塔下部より液状で連続的に抜き出すことによって
ジアリールカーボネート類を連続的に製造することを特
徴としているが、連続多段蒸留塔のサイドに設けられる
サイド抜き出し口は、該蒸留塔の途中段及び/又は最下
段までの間に任意の数だけ設けることができる。また、
循環用導入口は、対応するサイド抜き出し口より上部に
あれば良く、任意の数だけ設けることができる。サイド
抜き出し口を複数設ける場合は、異なる2カ所以上のサ
イド抜き出し口より抜き出された液を合流させて反応器
へ導入することもできるし、反応器を複数用いる場合に
は、異なる2以上の反応器から取り出した反応液を合流
させた後に循環用導入口へ導びくこともできる。また、
これらを組み合わせることもできる。
【0028】好ましくは、連続多段蒸留塔の外部に設け
られた反応器が2基以上であり、かつ、該反応器につな
がる該蒸留塔からの液抜き出し口の設けられた段が、そ
れぞれ異なる場合であり、さらに好ましくは、連続多段
蒸留塔の外部に設けられた反応器が2基以上で、該反応
器につながる該蒸留塔からの液抜き出し口の設けられた
段がそれぞれ異なり、かつ、該反応器から該蒸留塔へ循
環するために該蒸留塔に設けられた循環用導入口の段
が、それぞれ異なる段である場合である。
【0029】本発明においては、連続多段蒸留塔のサイ
ド抜き出し口と該蒸留塔への循環用導入口との間に反応
器を設けるが、この反応器は流通式のものであればどの
ようなものであってもよく、例えば管型反応器、攪拌槽
型流通反応器などが用いられる。本発明の方法において
は、少なくともこれらの反応器中に触媒を存在させるこ
とが必要であり、さらに加えて、連続多段蒸留塔内部に
も触媒を存在させることも好ましい。
【0030】このような反応器内又は、反応器内と連続
多段蒸留塔内からなる反応系に触媒を存在させる方法は
どのような方法であってもよいが、例えば、反応条件下
で反応液に溶解するような均一系触媒の場合、該反応器
及び/又は該蒸留塔に連続的に触媒を供給することによ
り、反応系に触媒を存在させることもできるし、あるい
は反応条件下で反応液に溶解しないような不均一系触媒
の場合、該反応器内又は該反応器内と該蒸留塔内の両方
に固体触媒を配置することにより、反応系に触媒を存在
させることもできるし、これらを併用した方法、例えば
該反応器内及び/又は該蒸留塔内に固体触媒を配置した
上で、さらに均一系触媒を使用する方法であってもよ
い。
【0031】本発明の方法では、アルキルアリールカー
ボネートから成る原料化合物を連続多段蒸留塔内へ連続
的に供給するが、この場合、該蒸留塔内へ直接導入して
もよいし、反応器に原料化合物を導入し、その反応液と
して該蒸留塔内に導入してもよい。また、原料化合物
は、任意の数の導入口から、該蒸留塔の任意の段及び/
又は任意の反応器に導入することができる。原料化合物
は液状、ガス状又は液とガスとの気液混合物として供給
される。
【0032】このように原料化合物と連続多段蒸留塔内
及び/又は反応器内に連続的に供給する以外に、付加的
にガス状の原料化合物を該蒸留塔の下部から断続的又は
連続的に供給することも好ましい方法である。これらの
供給原料中に、生成物であるジアルキルカーボネート又
はジアリールカーボネートが含まれていてもよいが、本
反応は可逆反応であるため、これらの生成物の濃度があ
まり高い場合には原料の反応率を低下させるため好まし
くない。
【0033】本発明の方法が従来の技術と比較して短い
反応時間で高い収率と高い選択率を示す理由は定かでは
ないが、次のようなことが推定される。すなわち、本発
明の反応は、化1で表わされるような平衡反応である
が、その平衡が極端に原系に偏っている。したがって、
原料の反応率を高めるためには、通常、反応の結果生成
するジアルキルカーボネート(化5)を反応液中から気
相へと蒸発させることにより、反応液中のジアルキルカ
ーボネートの濃度を平衡濃度よりできるだけ低くするこ
とが必要である。
【0034】
【化5】
【0035】しかしながら、先行技術に記載されてい
る、蒸留塔を設置した反応釜を用いる反応方式では、ど
うしても反応速度を上げることができなかった。この理
由は、反応の場が触媒の存在する反応釜の部分にのみ限
定されているだけでなく反応によって生成したジアルキ
ルカーボネートを反応釜部の液中から気相に蒸発させる
ための気液界面積が小さいためである。
【0036】これに対して本発明の方法においては、連
続多段蒸留塔内を連続的に流下する、反応させるべき液
の一部又は大部分を該蒸留塔の途中段及び/又は最下段
に設けられたサイド抜き出し口より抜き出し、蒸留塔の
外部に設けられた反応器へ導入して反応させた後に、該
抜き出し口のある段よりも上部の段へ導入することによ
って該蒸留塔へ循環させる方式であるので、反応器を出
た、生成物濃度の高められた反応混合物は気液界面積の
大きい蒸留塔内に導入され、蒸留塔内を下方から上昇し
てくる蒸気と気液接触を繰り返し、反応液中の低沸点生
成物を効率的に蒸気相へ蒸発させることができ、蒸留塔
内を流下していく液状混合物中の低沸点反応生成物濃度
を短時間のうちに効率的に低下させることができ、その
結果、ジアリールカーボネート類を短時間で高い収率で
得ることができる。
【0037】また、上部に蒸留塔を設置した反応釜を用
いる反応方式では、反応速度が上げられないため、反応
釜部での滞留時間が長く、そのため副反応が進行して選
択率を高くすることができなかったのであるが、本発明
の方法によれば、短い滞留時間で生成物を得ることがで
き、そのため選択率が高くなるものと考えられる。本発
明においては、副生するジアルキルカーボネートはガス
状で抜き出される。ガス状抜き出し物は、ジアルキルカ
ーボネート単独でも良いし、原料であるアルキルアリー
ルカーボネートとの混合物であっても良い。ジアリール
カーボネート類を少量含んでいても良い。連続多段蒸留
塔におけるジアルキルカーボネート等からなるガスの抜
き出し口は、塔底以外の任意の位置に設けることができ
るが、蒸気相中の副生するジアルキルカーボネートの濃
度は、通常、塔の上部ほど高い。したがって、原料供給
位置から塔頂の間又は塔頂部にガスの抜き出し口を設け
ることが好ましく、塔頂部に設けることがさらに好まし
い。
【0038】本発明において、生成物のジアリールカー
ボネート類は連続多段蒸留塔の下部より液状で抜き出さ
れる。液状抜き出し物は、芳香族カーボネート類単独で
あっても良いし、原料であるアルキルアリールカーボネ
ート類との混合物であっても良い。ジアルキルカーボネ
ートを少量含んでいても良い。触媒として均一系触媒を
用いる場合には液状抜き出し物に触媒が含まれる。
【0039】また、蒸留塔におけるジアリールカーボネ
ート類等からなる液の抜き出し口は、塔下部に設けられ
る。本発明において塔下部とは通常、原料供給位置から
塔底の間又は塔底部であり、好ましくは塔底部である。
本発明において、蒸留塔内の流下液速度及び上昇蒸気速
度は使用する蒸留塔の種類により、また充填塔を使用す
る場合には充填物の種類により異なるが、通常、フラッ
ディングを起こさない範囲で実施される。
【0040】本発明において、途中段及び/又は最下段
に設けられたサイド抜き出し口からは、蒸留塔内の該サ
イド抜き出し口が設けられた段を流下する液の一部又は
大部分が抜き出され、反応器へ導入される。反応器での
滞留時間は通常0.001〜100時間、好ましくは
0.003〜50時間さらに好ましくは0.01〜10
時間で行なわれる。
【0041】本発明では反応器内での反応に加えて必要
に応じて連続多段蒸留塔内でも反応させることができ、
好ましい方法である。この場合、生成するジアリールカ
ーボネートの量は、蒸留塔内のホールドアップ液量にも
依存する。つまり、同じ塔高、同じ塔径の蒸留塔を用い
る場合には液ホールドアップの高い蒸留塔が反応液の蒸
留塔内部での平均滞留時間即ち蒸留塔内部での反応時間
が長くなるという点で好ましい。
【0042】しかしながら液ホールドアップがあまりに
高い場合には、滞留時間が長くなるために副反応が進行
したり、フラッディングが起こりやすくなる。従って、
本発明に用いる蒸留塔のホールドアップ液量は蒸留条件
や蒸留塔の種類によっても変わり得るが、蒸留塔の空塔
容積に対するホールドアップ液量の容積比で表現して、
通常、0.005〜0.75で行われる。本発明におい
て、蒸留塔内の反応液の滞留時間は反応条件によっても
変わり得るが、通常0.001〜50時間、好ましくは
0.01〜10時間で行われる。
【0043】本発明において、還流比を増加させるとジ
アルキルカーボネートの蒸気相への蒸留効率が高くなる
ため、抜き出す蒸気中のジアルキルカーボネートの濃度
を増加させることができる。しかしながら、あまりに還
流比を増加させると必要な熱エネルギーが過大となり好
ましくない。また、ジアルキルカーボネートの濃縮は蒸
留塔からの抜き出し後に行えば良いので、必ずしも還流
を行なう必要はない。したがって、還流比は、通常0〜
20が用いられ、好ましくは、0〜10が用いられる。
【0044】本発明を実施するに当たり、反応温度は用
いる原料の種類によって異なるが、通常50〜350
℃、好ましくは100〜250℃の範囲で行なわれる。
また、反応器内と蒸留塔内の両方で反応を行なわせる場
合には、それぞれ異なった反応温度及び反応圧力で反応
を行なうことができる。また反応圧力は、用いる原料の
種類及び反応温度によっても異なるが、減圧、常圧、加
圧いずれでもよく通常1mmHg〜200kg/cm2
で行なわれる。
【0045】このように、本発明の方法では、反応器を
連続多段蒸留塔の外部に設けているので、蒸留条件(温
度、圧力)と異なる温度・圧力の反応条件を採用できる
し、2基以上の反応器を設ける場合には、それぞれが異
なる反応条件を採用することができるという特徴をもっ
ている。本発明においては、必ずしも溶媒を使用する必
要はないが、反応操作を容易にする等の目的で適当な不
活性溶媒、例えば、エーテル類、脂肪族炭化水素類、芳
香族炭化水素類,ハロゲン化脂肪族炭化水素類、ハロゲ
ン化芳香族炭化水素類等を反応溶媒として用いることが
できる。
【0046】本発明では、反応に不活性な物質として窒
素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを反応系に共存
させてもよい。また副生する脂肪族アルコールの除去を
加速する目的で反応器や蒸留塔に不活性ガスや反応に不
活性な低沸点有機化合物をガス状で供給してもよい。本
発明では、原料中に反応生成物であるジアルキルカーボ
ネートや、ジアリールカーボネートが含有されていても
良いが、本反応は可逆反応であるため、ジアルキルカー
ボネートや、ジアリールカーボネートの濃度があまり高
い場合には原料の反応率を低下させるため好ましくな
い。したがって、通常、原料中のジアルキルカーボネー
トとジアリールカーボネートの量は原料であるアルキル
アリールカーボネートに対して20モル%以下が好まし
く、さらには10モル%以下が好ましい。
【0047】本発明で用いる触媒の量は、使用する触媒
の活性によっても変わり得るが、触媒を連続的に反応系
に供給する場合には、通常、供給原料中のアルキルアリ
ールカーボネートの重量に対する割合で表現して、0.
0001〜50重量%で使用される。また、固体触媒を
用いる場合には、反応器の内容積に対して通常10〜1
00%、好ましくは50〜100体積%充填される。ま
た、蒸留塔内部に固体触媒を設置する場合には、蒸留塔
の空塔容積に対して0.01〜75体積%の触媒量が用
いられる。
【0048】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に述べ
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。触媒濃度はICP〔高周波誘導結合型プラズマで発
光分析計(セイコウ電子社製)〕を用いて分析した。
【0049】
【実施例1】フェノール20kgと一酸化鉛4kgを1
80℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールと共
に留去することにより触媒(触媒A)を調製した。ジア
リールカーボネートの製造は図1に示されるような装置
を用いた。反応器の数は4基である。反応器A、B、
C、D、はいずれも内容積0.5リットルであり、それ
ぞれに充填物としてステンレス製のディクソンパッチン
グ(6mmφ)を充填した。反応器の充填物と同一の充
填物を充填した、塔高4m、塔径3インチの充填塔から
なる連続多段蒸留塔の塔頂(17)から1mの位置へメ
チルフェニルカーボネート(MPC)及び触媒Aからな
る混合物を原料導入管(2)から、予熱器5及び原料導
入管(6)を経て液状で連続的に供給した。
【0050】蒸留塔内を流下する液は、蒸留塔の途中段
に設けられたサイド抜き出し口から抜き出された後、各
反応器へ導入された。反応器で反応が進行し、ジアリー
ルカーボネート濃度及びジアルキルカーボネート濃度が
高められた反応液は、循環用導入口から蒸留塔へ循環さ
れた。蒸留塔内を流下する液は、蒸留塔の塔底より塔頂
に向かって上昇してくる蒸気と気液接触するに従い、ジ
アルキルカーボネートの濃度が低下した。蒸留に必要な
熱量は塔下部液をリボイラー(10)で加熱することに
より供給した。塔頂(17)から留出するガスはガス抜
き出し導管(12)を経て凝縮器(13)で凝縮され
た。凝縮液の一部を導入管(15)を経て蒸留塔(1)
に還流させ、残りをガス抜き出し導管(16)から抜き
出した。この凝縮液から低沸点反応生成物であるジメチ
ルカーボネートを含む低沸点成分が得られた。
【0051】また触媒成分及びジフェニルカーボネート
(DPC)を含む高沸点成分は、塔底(18)から導管
(8)及び(19)を経て抜き出された。反応の条件及
び定常状態後の結果を表1及び2に示す。なお、表中で
ジアリールカーボネートの生成量は1時間当り、塔底液
1kg当りのg数で表す。ジアリールカーボネートの選
択率は原料のアルキルアリールカーボネート基準で表
す。Wt%は重量%を表す。
【0052】
【実施例2】図2に示されるような装置を用いた。反応
器の数が6器であり、リボイラーを用いる代りに蒸発器
(9)を経て導入管(3)及び(7)からメチルフェニ
ルカーボネート(MPC)を導入することで蒸留に必要
な熱量を供給したことの他は、実施例1と同様の条件で
反応及び蒸留を行なった。反応の条件及び定常状態後の
結果を表1及び表2に示す。
【0053】
【実施例3】γ−アルミナ(日揮社製、品番N611
N)5kgを石英ガラス製の円筒(長さ100cm、直
径10cm)に充填した後、円筒を管状炉に設置した。
窒素置換後、200℃で5時間加熱し、γ−アルミナを
乾燥した。次に200℃に加熱された円筒内へ、テトラ
メトキシシランのベンゼン溶液(20wt%)を50m
l/hrの流速で10時間添加することで、γ−アルミ
ナを処理した。窒素雰囲気下に放冷することにより触媒
(触媒B)を調製した。
【0054】ジアリールカーボネートの製造は、反応器
A、B、C、D及び蒸留塔1の充填物として触媒Bを用
いた他は実施例1と同様の方法で反応及び蒸留を行なっ
た。反応の条件及び定常状態後の結果を表1及び表2に
示す。
【0055】
【比較例1】図3に示される塔高1m、塔径1インチの
蒸留塔(63)[ステンレス製のディクソンパッキング
(6mmφ)を充填したもの]と攪拌器(71)を備え
た、容量15リットルのオートクレーブの反応釜(6
2)へ、実施例1で用いたのと同一組成の液12.6k
gを導入管(61)から仕込んだ。攪拌しながら反応釜
(62)を電機炉(70)を用いて加熱しながら液温が
195℃で一定となるようにして反応を行なった。蒸留
塔(63)の塔頂(69)から留去するガスは導管(6
4)を経て凝縮器(65)で凝縮された。凝縮液の一部
を導入管(67)を経て還流させ、残りを導管(68)
から1.0kg/hrの速度で連続的に抜き出した。還
流比は2.1であった。抜き出し開始後に反応を3時間
行ない、凝縮液を3.0kg抜きだした。反応釜(6
2)を冷却後、反応液を導管(72)から抜きだしたと
ころ、重量は9.6kgであった。本比較例における凝
縮液抜き出し量と反応釜より抜き出した液量の比は、実
施例1における凝縮液抜き出し量と塔底液抜き出し量の
比と同じである。また、留出速度も同じである。
【0056】分析の結果、反応液中にはジフェニルカー
ボネート(DPC)が66.8重量%生成していた。1
時間当り反応液1kg当りのジフェニルカーボネート
(DPC)の生成量は219g/kg・hrであった。
メチルフェニルカーボネート基準のジフェニルカーボネ
ート(DPC)の選択率は95%であった。また、凝縮
液を分析したところ反応副生物であるアニソールが検出
された。メチルフェニルカーボネート基準のアニソール
選択率は5%であった。この結果を実施例1と比較する
と本発明の方法によるとジアリールカーボネート(DP
C)が高い収率及び高い選択率で得られることを示して
いる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明の方法により、アルキルアリール
カーボネートを原料として、ジアリールカーボネート類
を連続的に高収率、高選択率で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図2】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図3】比較例1で用いた反応装置の概略図である。
【符号の説明】
1 連続多段蒸
留塔 2、3、6、7 原料導入管 5 予熱器 8、19 塔底液抜き
出し導管 9 蒸留塔 10 リボイラー 11 塔底液導入
管 12、14、16 ガス抜き出
し導管 13 凝縮器 15 凝縮液導入
管 17 塔頂 18 塔底 A、B、C、D、E、F 反応器 20、22、24、26、28、30 サイド抜き
出し口 21、23、25、27、29、31 循環用導入
口 61 原料導入管 62 反応釜 63 蒸留塔 64、66、68 留出ガス抜
き出し導管 65 凝縮器 67 凝縮液導入
管 69 塔頂 70 電気炉 71 攪拌器 72 反応液抜き
出し導管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下にアルキルアリールカーボ
    ネートからジアリールカーボネートとジアルキルカーボ
    ネートを製造するに当り、該アルキルアリールカーボネ
    ートを、連続多段蒸留塔内へ連続的に供給し、塔内を流
    下する液を蒸留塔の途中段及び/又は最下段に設けられ
    たサイド抜き出し口より抜き出し、蒸留塔の外部に設け
    られた反応器へ導入して反応させた後に、該抜き出し口
    のある段よりも上部の段に設けられた循環用導入口へ導
    入することによって該蒸留塔へ循環させて、該反応器
    内、又は該反応器内と該蒸留塔内の両方で反応させなが
    ら、反応によって生成するジアルキルカーボネートを蒸
    留によってガス状で該蒸留塔から連続的に抜き出し、生
    成するジアリールカーボネートを塔下部より液状で連続
    的に抜き出すことを特徴とするジアリールカーボネート
    類の連続的製造方法。
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