JP4097306B2 - ジアリールカーボネートの精製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンを不純物として含有するジアリールカーボネートの精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジアリールカーボネートは、近年エンジニアリングプラスチックとしてその有用性が高まりつつある芳香族ポリカーボネートを、有毒なホスゲンを用いないで製造するための原料等として有用である。
ジアリールカーボネートを芳香族ポリカーボネート製造用のモノマーとして用いる場合、ジアリールカーボネート中の不純物が重合速度や製造された芳香族ポリカーボネートの品質等に悪影響を及ぼすことは良く知られている。
【0003】
例えば、特開昭61−172852号公報には、ジメチルカーボネートをフェノールでエステル交換してジフェニルカーボネートを製造する際、ジフェニルカーボネートと同程度の沸点を持つ不純物を副生し、この不純物がジフェニルカーボネートに混入することにより、最終目的物、例えばポリカーボネートの着色を起こすことが記載されている。該公報には具体的に記載されていないが、ジアリールカーボネートと同程度の沸点を持つ不純物として、ジアリールカーボネートのフリース転移による異性体であるアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンが挙げられる。例えばジアリールカーボネートがジフェニルカーボネートの場合には、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対応する化合物としてサリチル酸フェニルが挙げられる。サリチル酸フェニルとジフェニルカーボネートとの沸点差は4〜5℃と小さい。
【0004】
特開平6−179744号公報では、サリチル酸フェニル、o−フェノキシ安息香酸、及びo−フェノキシ安息香酸フェニルを実質的に含有しないジフェニルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物を溶融重縮合して芳香族ポリカーボネートを製造する方法が開示され、これらの不純物を含む場合には、芳香族ポリカーボネートの着色及び耐熱安定性に悪影響を及ぼすことが述べられている。同様に特開平7−62074号公報には、エステル誘導体が100ppm以下であるジアリールカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物を溶融重縮合して芳香族ポリカーボネートを製造する方法が記載されており、エステル誘導体としてはサリチル酸フェニル等が例示されている。
【0005】
一方、不純物を含まないジアリールカーボネートを得るための精製法についても種々の提案がなされている。代表的な精製法の例としては、塩基性物質と接触させることによって、ジフェニルカーボネート中の酸性不純物を除去する試みである。例えば、特公昭38−1373号公報では、ジフェニルカーボネートを溶融状態で熱水または熱弱塩基性水溶液と接触せしめて処理する方法、特公昭41−9180号公報では、ジフェニルカーボネートにアンモニアを通ずるか、あるいは炭酸アンモンで処理する方法、特公昭42−9820号公報では、ジフェニルカーボネートに尿素を加えて加熱溶融させる方法等が記載されている。これらの方法は、いずれもホスゲン法で製造したジフェニルカーボネートの精製法であり、フェニルクロロホーメイトを除去することを主目的としたものである。特開平8−198816号公報には、ジフェニルカーボネートを塩基性物質の存在下に蒸留することにより、酸性重合阻害物質を含有しなく、エステル交換法ポリカーボネート製造用のモノマーとして有用なジフェニルカーボネートを得ることができることが開示されている。該公報には、塩基性物質を加水分解性塩素等の酸性重合阻害物質に対し数倍モル量から数十倍モル量必要であることが記載されている。すなわち塩基性物質と接触させるこれらの方法は、塩基性物質が触媒的に作用するのではなく酸性重合阻害物質の中和剤として消費され、酸性重合阻害物質の量が多くなるほど必要となる塩基性物質の量も増えるという問題を有していた。また、サリチル酸フェニル等のジフェニルカーボネートと沸点の近い不純物を効果的に除去できるか否かについては明らかにされていない。
【0006】
アダクトの形成やを晶析操作等によって、ジフェニルカーボネートを精製する方法についても知られている。例えば、特開平6−172270号公報では、ジフェニルカーボネートとフェノールの液相混合物を冷却して結晶性アダクトを形成し、これを回収した後、加熱してフェノールを分離する方法が記載されている。この方法により、サリチル酸フェニル等の不純物はアダクト形成の際母液に残り精製できることが記載されているが、精製の程度が不十分である上に精製操作が煩雑であるという問題を有していた。特開平8−3119号公報には、分別溶融結晶化によってジフェニルカーボネートを精製する方法が記載されており、サリチル酸フェニルも除去できることが実施例に示されているが、分別結晶化の操作が煩雑であるという問題を有していた。特開平9−100257号公報でも同様に晶析による方法が提案されているが、やはり、煩雑な操作を必要としていた。
【0007】
アルミノシリケートを用いてジアリールカーボネートを精製する方法も知られている。例えば、特開平7−25830号公報には、ジフェニルカーボネートをアルミノシリケートの存在下で加熱減圧処理する方法、特開平8−325209号公報には、ジアリールカーボネートにアルミノシリケートを添加し、ついでアルミノシリケートを仕込んだ充填カラムを通してろ過及び又は蒸留することによりアルミノシリケートを分離する方法が記載されている。これらの方法は、不純物をアルミノシリケートに吸着させて除去するため、不純物を吸着したアルミノシリケートの交換または再生が必要となるという問題を有している。
【0008】
特開平7−138208号公報には、ジアリールカーボネートの溶融物を水で洗浄した後蒸留する方法が記載されている。この方法は、水洗により金属イオン、鉄化合物、及び有機及び無機塩化物を抽出するものであるが、ジフェニルカーボネートに沸点の近い化合物を除去する方法を提供するものではない。
上述したように、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンのような、ジアリールカーボネートと沸点の近い不純物を蒸留のような簡便な操作でで分離してジアリールカーボネートを精製する方法については、従来全く知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物からジアリールカーボネートを精製する方法として、上記の欠点がなく、蒸留のような簡便な操作によって高純度のジアリールカーボネートを得る方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートとの反応生成物であるアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの濃度が、蒸留精製によって高純度のジアリールカーボネートを得る上で重要であるという事実の発見に基づき、前記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、(1) アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物からジアリールカーボネートを精製するにあたり、該混合物を鉛化合物、銅族金属の化合物、亜鉛の錯体、鉄族金属の化合物、ジルコニウム錯体、ルイス酸類化合物、有機スズ化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル交換触媒(但し、アルミノシリケートを除く)の存在下に140〜300℃の範囲で加熱し、該混合物中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合を重量比で0.1以上として、蒸留精製することを特徴とするジアリールカーボネートの精製法、(2) アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が、該アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物を5重量%を超えて含有しないことを特徴とする上記(1)のジアリールカーボネートの精製法、(3) アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する際に用いる反応器の抜き出し液であることを特徴とする上記(1)又は(2)のジアリールカーボネートの精製法、(4) ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する際に用いる反応器が、連続多段蒸留塔であることを特徴とする上記(3)のジアリールカーボネートの精製法、(5) 上記(1)、(2)、(3)又は(4)のジアリールカーボネートの精製法で精製したジアリールカーボネートを用い、エステル交換法で芳香族ポリカーボネート製造することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法、を提供するものである。
【0012】
本発明は、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物を、鉛化合物、銅族金属の化合物、亜鉛の錯体、鉄族金属の化合物、ジルコニウム錯体、ルイス酸類化合物、有機スズ化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル交換触媒の存在下で加熱することによってアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンに転化でき、かつアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合が特定値以上の場合には、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンはアリールカーボネートと蒸留分離しやすい、という驚くべき事実の発見に基づいている。この理由については明らかではないが、アリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンは沸点が高いので、容易にジアリールカーボネートと蒸留分離することができると共に、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンもエステル交換触媒との相互作用により見かけ上高沸点化し、高純度のジアリールカーボネートを製造することが可能となったものと考えられる。このように、ジアリールカーボネートと沸点の近い不純物を反応により更に高沸点化させて高純度のジアリールカーボネートを得る方法は、従来全く知られていない新しい概念である。
【0013】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物からジアリールカーボネートを精製する。混合物中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンの量に特に制限はないが、通常、1重量ppm〜30重量%の範囲であり、好ましくは1重量ppm〜5重量%の範囲であり、さらに好ましくは1重量ppm〜1重量%の範囲である。
【0014】
本発明のジアリールカーボネートは、下記化1で示されるものである。
【0015】
【化1】
Figure 0004097306
【0016】
(式中、Ar1 、Ar2 はそれぞれ1価の芳香族基を表す。)
Ar1 及びAr2 は、1価の炭素環式又は複素環式芳香族基を表すが、このAr1 、Ar2 において、1つ以上の水素原子が、他の置換基、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基などによって置換されたものであっても良い。Ar1 、Ar2 は同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0017】
1価の芳香族基Ar1 及びAr2 の代表例としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ピリジル基を挙げる事ができる。これらは、上述の1種以上の置換基で置換されたものでも良い。
Ar1 及びAr2 の具体例としては、それぞれ例えば、下記化2に示されるものなどが挙げられる。
【0018】
【化2】
Figure 0004097306
【0019】
ジアリールカーボネートの代表的な例は、下記化3で示される。
【0020】
【化3】
Figure 0004097306
【0021】
(式中、R1 及びR2 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜10を有するアルキル基、炭素数1〜10を有するアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシクロアルキル基又はフェニル基を示し、p及びqは1〜5の整数で、pが2以上の場合には、各R1 はそれぞれ異なるものであっても良いし、qが2以上の場合には、各R2は、それぞれ異なるものであっても良い。)
芳香族ポリカーボネートのモノマーとして使用されるジアリールカーボネートとしては、これらのジアリールカーボネート類の中でも、非置換のジフェニルカーボネートや、ジトリルカーボネート、ジ−t−ブチルフェニルカーボネートのような低級アルキル置換ジフェニルカーボネートなどの対称型ジアリールカーボネートが好ましいが、特にもっとも簡単な構造のジアリールカーボネートであるジフェニルカーボネートが好適である。
【0022】
本発明のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンは、下記化4で示される化合物である。
【0023】
【化4】
Figure 0004097306
【0024】
(式中、Ar1 、Ar2 は前記と同じである。)
アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンの代表的な例は、下記化5、化6で示される。
【0025】
【化5】
Figure 0004097306
【0026】
【化6】
Figure 0004097306
【0027】
(式中、R1 、R2 、p、qは前記と同じである。)
これらのアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンの中でも、サリチル酸フェニルが最も代表的である。
本発明のアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンは、下記化7で示される化合物である。
【0028】
【化7】
Figure 0004097306
【0029】
(式中、Ar1 、Ar2 は、前記と同じである。Ar3 は、Ar1 と同じである。)
アリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの代表的な例は、下記化8、化9で示される。
【0030】
【化8】
Figure 0004097306
【0031】
【化9】
Figure 0004097306
【0032】
(式中、R1 、R2 、p、qは前記と同じである。R3 はR1 と同じである。rはpと同じである。rが2以上の場合には、各R3 はそれぞれ異なるものであっても良い。)
これらのアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの中でも、サリチル酸フェニルがジフェニルカーボネートと反応して生成する、1−フェノキシカルボニル−2−フェノキシカルボキシル−フェニレンが最も代表的である。
【0033】
本発明のジアリールカーボネートの精製法においては、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物を触媒の存在下で加熱し、該混合物中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合を重量比で0.1以上として蒸留精製することが必要である。
【0034】
本発明のジアリールカーボネートの精製法において用いる触媒としては、一般的なエステル交換触媒を使用することが可能であり、例えば下記の化合物から選択される。
(鉛化合物)
PbO、PbO2 、Pb3 4 等の酸化鉛類;PbS、Pb2 S等の硫化鉛類;Pb(OH)2 、Pb2 2 (OH)2 等の水酸化鉛類;Na2 PbO2 、K2 PbO2 、NaHPbO2 、KHPbO2 等の亜ナマリ酸塩類;Na2 PbO3 、Na2 2 PbO4 、K2 PbO3 、K2 [Pb(OH)6 ]、K4 PbO4 、Ca2 PbO4 、CaPbO3 等の鉛酸塩類;PbCO3 、2PbCO3 ・Pb(OH)2 等の鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;Pb(OCOCH3 2 、Pb(OCOCH3 4 、Pb(OCOCH3 2 ・PbO・3H2 O等の有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類;Bu4 Pb、Ph4 Pb、Bu3 PbCl、Ph3 PbBr、Ph3 Pb(又はPh6 Pb2 )、Bu3 PbOH、Ph3 PbO等の有機鉛化合物類(Buはブチル基、Phはフェニル基を示す);Pb(OCH3 2 、(CH3 O)Pb(OPh)、Pb(OPh)2 等のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;Pb−Na、Pb−Ca、Pb−Ba、Pb−Sn、Pb−Sb等の鉛の合金類;ホウエン鉱、センアエン鉱等の鉛鉱物類、及びこれらの鉛化合物の水和物;
(銅族金属の化合物)
CuCl、CuCl2 、CuBr、CuBr2 、CuI、CuI2 、Cu(OAc)2 、Cu(acac)2 、オレフイン酸銅、Bu2 Cu、(CH3 O)2 Cu、AgNO3 、AgBr、ピクリン酸銀、AgC6 6 ClO4 Ag(ブルバレン)3 NO3 、[AuC≡C−C(CH3 3 n [Cu(C7 8 )Cl]4 等の銅族金属の塩及び錯体(acacはアセチルアセトンキレート配位子を表す。);
(亜鉛の錯体)
Zn(acac)2 等の亜鉛の錯体;
(カドミウムの錯体)
Cd(acac)2 等のカドミウムの錯体;
(鉄族金属の化合物)
Fe(C108 )(CO)5 、Fe(CO)5 、Fe(C4 6 )(CO)3 、Co(メシチレン)2 (PEt2 Ph)2 、CoC5 6 (CO)7 、Ni−π−C5 5 NO、フェロセン等の鉄族金属の錯体;
(ジルコニウム錯体)
Zr(acac)4 、ジルコノセン等のジルコニウムの錯体;
(ルイス酸類化合物)
AlX3 、TiX3 、TiX4 、VOX3 、VX5 、ZnX2 、FeX3 、SnX4 (ここでXはハロゲン、アセトキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。)等のルイス酸及びルイス酸を発生する遷移金属化合物;
(有機スズ化合物)
(CH3 3 SnOCOCH3 、(C2 5 3 SnOCOC6 5 、Bu3 SnOCOCH3 、Ph3 SnOCOCH3 、Bu2 Sn(OCOCH3 2 、Bu2 Sn(OCOC11232 、Ph3 SnOCH3 、(C2 5 3 SnOPh、Bu2 Sn(OCH3 2 、Bu2 Sn(OC2 5 2 、Bu2 Sn(OPh)2 、Ph2 Sn(OCH3 2 、(C2 5 3 SnOH、Ph3 SnOH、Bu2 SnO、(C8 172 SnO、Bu2 SnCl2 、BuSnO(OH)等の有機スズ化合物;
(無機酸化物)
チタニア、シリカチタニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ガリウム、希土類酸化物等の固体触媒、これらの固体触媒の表面酸点をシリル化等の方法で修飾したもの;
等が用いられる。
【0035】
これらの触媒は、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物を加熱する際、該混合液に溶解し得るものであっても溶解しないものであってもよい。また、これらの触媒は、不活性な化合物や担体と混合したり、あるいはこれらに担持させて用いることもできる。もちろん、これらの触媒成分が該混合物中に存在する有機化合物、例えば、ジアリールカーボネートや、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンと反応したものであっても良い。
【0036】
これらの触媒の中で特に好ましく用いられるのは、
PbO、PbO2 、Pb3 4 等の酸化鉛類;Pb(OH)2 、Pb2 2 (OH)2 等の水酸化鉛類;PbCO3 、2PbCO3 ・Pb(OH)2 等の鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;Pb(OCH3 2 、(CH3 O)Pb(OPh)、Pb(OPh)2 等のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類等;TiCl4 、Ti(OPh)4 ;SnCl4 、Sn(OPh)4 、Bu2 SnO、Bu2 Sn(OPh)2 ;FeCl3 、Fe(OH)3 、Fe(OPh)3 等であり、さらにはこれらの鉛化合物が該混合物中に存在する有機化合物と反応したものも好ましく用いられる。該混合物中の触媒の濃度に特に制限はないが、通常、0.0001〜30重量%の範囲であり、好ましくは、0.001〜10重量%の範囲であり、更に好ましくは0.01〜5重量%の範囲である。
【0037】
本発明において該混合物を加熱する温度は、通常、80〜300℃、好ましくは100〜250℃、更に好ましくは140〜230℃の範囲である。加熱する時間に特に制限はないが、通常1分〜100時間の範囲であり、より一般的には5分〜30時間の範囲である。
本発明では、該混合物を触媒の存在下で加熱し、該混合物中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合を重量比で0.1以上として蒸留精製する。アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合は、好ましくは重量比で0.2以上であり、更に好ましくは0.5以上である。アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合が重量比で0.1より小さい場合には、蒸留の際、ジアリールカーボネートとアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンを分離することが困難となる。
【0038】
本発明の蒸留精製の方法に特に制限はなく、単蒸留、多段蒸留のいずれでも構わない。また、バッチ式、連続式のいずれの蒸留でも可能である。
該混合物中には、ジアリールカーボネートとアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の成分、例えばジアルキルカーボネートやアルキルアリールカーボネート、芳香族モノヒドロキシ化合物等が含まれていてもかまわない。ただし、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物が含まれている場合には、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合が高くなりにくいことが明らかとなった。従って、該混合物中に含まれるアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物の濃度は5重量%以下が好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることが更に好ましい。ここで、芳香族モノヒドロキシ化合物は下記化10で表される。
【0039】
【化10】
Figure 0004097306
【0040】
(式中、Ar1 は前記の通りである。)
該混合物中に含まれるアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物は、5重量%を超えて含まなければ2種以上含まれていても良く、代表的な芳香族モノヒドロキシ化合物としては、フェノールが挙げられる。
【0041】
本発明において、該混合物を加熱する装置に特に制限はないが、攪拌槽や蒸留塔の塔底部等で加熱することが好ましい。特に好ましいのは、蒸留塔の塔底部で触媒の存在下、芳香族モノヒドロキシ化合物を留去しながら加熱する方法である。
本発明の好ましい態様として、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が、ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する際に用いる反応器の抜き出し液である方法が挙げられる。ここで、ジアルキルカーボネートは、下記化11で表わされる。
【0042】
【化11】
Figure 0004097306
【0043】
(R3 、R4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基、炭素数6〜10のアラールキル基を表し、R3 とR4 はそれぞれ同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。R3 とR4 は互いに結合して環を形成していてもよい。)
このようなR3 、R4 としては、例えばメチル、エチル、プロピル(各異性体)、アリル、ブチル(各異性体)、ブテニル(各異性体)、ペンチル(各異性体)、ヘキシル(各異性体)、ヘプチル(各異性体)、オクチル(各異性体)、ノニル(各異性体)、デシル(各異性体)、シクロヘキシルメチル等のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の脂環族基;ベンジル、フェネチル(各異性体)、フェニルプロピル(各異性体)、フェニルブチル(各異性体)、メチルベンジル(各異性体)等のアラールキル基が挙げられる。なお、これらのアルキル基、脂環族基、アラールキル基において、他の置換基、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン等で置換されていてもよいし、不飽和結合を有していてもよい。
【0044】
このようなR3 、R4 を有するジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート(各異性体)、ジアリルカーボネート、ジブテニルカーボネート(各異性体)、ジブチルカーボネート(各異性体)、ジペンチルカーボネート(各異性体)、ジヘキシルカーボネート(各異性体)、ジヘキシルカーボネート(各異性体)、ジヘプチルカーボネート(各異性体)、ジオクチルカーボネート(各異性体)、ジノニルカーボネート(各異性体)、ジデシルカーボネート(各異性体)、ジシクロペンチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジシクロヘプチルカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジフェネチルカーボネート(各異性体)、ジ(フェニルプロピル)カーボネート(各異性体)、ジ(フェニルブチル)カーボネート(各異性体)ジ(クロロベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシメチル)カーボネート、ジ(メトキシエチル)カーボネート(各異性体)、ジ(クロロエチル)カーボネート(各異性体)、ジ(シアノエチル)カーボネート(各異性体)、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート(各異性体)、メチルブチルカーボネート(各異性体)、エチルプロピルカーボネート(各異性体)、エチルブチルカーボネート(各異性体)、ジベンジルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が用いられる。これらのジアルキルカーボネートの中で、好ましく用いられるのは、R3 、R4 がそれぞれ炭素数4以下のアルキル基からなるジアルキルカーボネートであり、特に好ましいのはジメチルカーボネートである。
【0045】
ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する反応方法としては、▲1▼ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物から脂肪族アルコールを抜きながら反応させて直接ジアリールカーボネートを得る方法、▲2▼まずジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物から脂肪族アルコールを抜きながら反応させてアルキルアリールカーボネートを得、このアルキルアリールカーボネートの不均化によってジアルキルカーボネートを抜きながらジアリールカーボネートを得る方法、▲3▼ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物からアルキルアリールカーボネートとジアリールカーボネートの混合物を得、このうち、アルキルフェニルカーボネートの不均化によって更にジフェニルカーボネートを製造する方法のいずれの反応様式でも構わない(米国特許第4,948,871号明細書を参照)。
【0046】
本発明の好ましい態様は、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が上記▲1▼〜▲3▼の反応を行う反応器の抜き出し液であることである。特に好ましい態様は、該混合物が、上記▲3▼においてアルキルアリールカーボネートの不均化を行う反応器の抜き出し液である場合である。
【0047】
通常、該反応器の抜き出し液中には、ジアリールカーボネートの他にアルキルアリールカーボネートや芳香族モノヒドロキシ化合物及びジアリールカーボネートのフリース転移による異性体であるアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン等が含まれている。この抜き出し液を、本発明の方法によって触媒の存在下で加熱し、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合を重量比で0.1以上として、蒸留精製することにより、高純度のジアリールカーボネートを容易に得ることができるのである。この際、アリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンを生成させる上で、抜き出し液中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物の濃度が5重量%を超えないことが好ましい。
【0048】
ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物を反応させてジアリールカーボネートを製造する反応器の形式に特に制限はなく、攪拌槽方式、多段攪拌槽方式、多段蒸留塔を用いる方式、及びこれらを組み合わせた方式等、公知の種々の方法が用いられる。これらの反応器はバッチ式、連続式のいずれでも使用できる。平衡を生成系側に効率的にずらすという点で、多段蒸留塔を用いる方法が好ましく、多段蒸留塔を用いた連続法が特に好ましい。すなわち、ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する方法が、反応器として1基または2基以上の連続多段蒸留塔を用いる方法であることは、本発明の特に好ましい態様である。連続多段蒸留塔とは、蒸留の理論段数が2段以上の多段を有する蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものであるならばどのようなものであってもよい。このような多段蒸留塔としては、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレイ等のトレイを使用した棚段塔方式のものや、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック、スルザーパッキング、メラパック等の各種充填物を充填した充填塔方式のものなど、通常多段蒸留塔として用いられるものならばどのようなものでも使用することができる。さらには、棚段部分と充填物の充填された部分とをあわせもつ棚段−充填混合塔方式のものも好ましく用いられる。
【0049】
多段蒸留塔を用いて連続法を実施する場合、反応原料、すなわち上記▲1▼の反応様式の場合は、ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物、上記▲2▼又は▲3▼の反応様式の場合は、ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物、又はアルキルアリールカーボネートを連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該蒸留塔内において金属含有触媒の存在下に液相または気−液相で両物質間のエステル交換反応を行わせると同時に、製造されるアルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボネート、またはこれらの混合物を含む高沸点反応混合物を該蒸留塔の下部から液状で抜き出し、一方、生成する副生物を含む低沸点反応混合物を蒸留によって該蒸留塔の上部からガス状で連続的に抜き出すことにより反応が進行する。また、反応器の数は1基でも構わないが2基以上組み合わせて用いても構わない。好ましい反応器の組み合わせの具体例としては、まずジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物を多段蒸留塔を用いて反応させて、蒸留塔上部から脂肪族アルコールを抜きながら、蒸留塔下部からアルキルアリールカーボネートを含む反応液を得、該反応液を次の多段蒸留塔に供給して、蒸留塔上部からジアルキルカーボネートを抜きながら反応させて、蒸留塔下部からジアリールカーボネートを含む反応液を抜き出す方法等が挙げられる。
【0050】
ジアルキルカーボネートと該芳香族モノヒドロキシ化合物を反応させてジアリールカーボネートを製造する際の触媒としては、前記した触媒を全く同様に使用することができる。ジアリールカーボネート製造用に用いた触媒と、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物を加熱するときに用いる触媒が同種類であることも、本発明の好ましい態様である。
【0051】
本発明の好ましい態様として、エステル交換法芳香族ポリカーボネートに、本発明の方法で精製したジアリールカーボネートを利用することが挙げられる。エステル交換法で芳香族ポリカーボネートを製造するにあたり、本発明の方法で精製されたジアリールカーボネートを用いることにより、高い重合速度で重合することが可能となる。また、芳香族ジヒドロキシ化合物と本発明の方法で精製されたジアリールカーボネートから得られるエステル交換法芳香族ポリカーボネートは着色がなく高品質である。
【0052】
本発明の方法を達成する装置の材質に特に制限はないが、通常ステンレススチールやグラスライニング等から選ばれる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、触媒濃度はICP(高周波誘導結合型プラズマ発光分析計;セイコー電子工業(株)製JY38PII))を用いて分析した。
液中の有機成分濃度は、ガスクロマトグラフ(島津製作所GC−14A)を用い、検出器;FID、キャリアーガス;ヘリウム、カラム;J&W Scientific DB−1(30m)、インジェクション温度250℃の条件で測定した。
【0054】
芳香族ポリカーボネートの数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
【0055】
【実施例1】
<触媒の調製>
フェノール20kgと一酸化鉛4kgを180℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールと共に留去することにより鉛触媒を調製した。
<ジフェニルカーボネートの精製>
図1に示されるようなSUS304製の蒸留塔101を用いて、ジフェニルカーボネートの精製を行った。蒸留塔101の塔底部102は、加熱のためのコイル103が設けられている。塔底部の上部の充填層部104にはスルーザーパッキンが充填され、塔頂部105には凝縮器106、気液分離器107、及び真空ポンプ110が設けられている。
【0056】
サリチル酸フェニル(100重量ppm)とジフェニルカーボネートの混合物2kgに上記鉛触媒を鉛ベースで7000重量ppm添加し、液供給口111より塔底部102に仕込んだ後、塔頂圧力200Pa、塔底温度175℃の条件で、同じ組成の混合物をさらに液供給口111より2kg/hrで200時間連続的に供給し、塔頂部105では、導管108から5kg/hrで還流しながら、液抜き出し口109より塔底部の液ホールド量が10リットルで一定となるように塔頂留出液を連続的に抜き出した。50時間後、100時間後、及び200時間後に、液抜き出し口109より抜き出される塔頂留出液はサリチル酸フェニル1重量ppm未満のジフェニルカーボネートであった。結果をまとめて表1に示す。
【0057】
【実施例2〜4】
混合物中のサリチル酸フェニルの濃度、供給量、塔底液の触媒濃度を種々変化させる他は、実施例1と全く同様にジフェニルカーボネートを精製した。結果をまとめて表1に示す。
【0058】
【実施例5〜6】
混合物中にフェノールが含まれている他は、実施例1と全く同様にジフェニルカーボネートを精製した。結果をまとめて表1に示す。
【0059】
【比較例1】
塔底液に鉛触媒を添加しない他は、実施例1と全く同様にジフェニルカーボネートを精製した。結果をまとめて表1に示す。
【0060】
【比較例2】
混合物中のフェノール濃度が異なる他は、実施例5と全く同様にジフェニルカーボネートを精製した。結果をまとめて表1に示す。
【0061】
【実施例7】
<触媒の調整>
フェノール30kg、メチルフェニルカーボネート10kg、及びジブチル錫オキシド8kgを180℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールと共に留去した。その後常圧で残存するフェノールやメチルフェニルカーボネートの大部分を留去し、窒素雰囲気下で放冷することにより錫触媒を調製した。
<ジフェニルカーボネートの精製>
鉛触媒の替わりに上記のように調製した錫触媒を錫ベースで7000重量ppm混合液に添加して塔底に仕込む他は、実施例1と全く同様にジフェニルカーボネートを精製した。50時間後、100時間後、及び200時間後に、液抜き出し口109より抜き出される塔頂留出液は、サリチル酸フェニル1重量ppm未満のジフェニルカーボネートであった。200時間後の蒸留塔101の塔底液中には、サリチル酸フェニルが2900重量ppm、1−フェノキシカルボニル−2−フェノキシカルボキシル−フェニレン(PPP)が4100重量ppm含まれていた。サリチル酸フェニルに対するPPPの割合は、重量比で1.41である。
【0062】
【実施例8】
図2に示されるような装置で、ジメチルカーボネートとフェノールからジフェニルカーボネートを製造する反応を行い、反応液を精製してジフェニルカーボネートを得た。図2は、(i)ジメチルカーボネートとフェノールからジフェニルカーボネートを製造するための第1及び第2反応蒸留(それぞれ連続多段蒸留塔1及び18を用いて行う。)、(ii)第2反応蒸留の塔底抜き出し液を精製する第1精製塔32及び第2精製塔45からなっている。
【0063】
運転の初期段階において、フェノール、ジメチルカーボネート及び実施例1で製造した鉛触媒を含む液状混合物を導管4に設けられた導入口(図示しない)から供給し、流量28.8kg/hrにて導管4から、段数20のシーブトレーを装着した塔高6mの棚段塔からなる連続多段蒸留塔1の塔頂2から0.5m下の位置へ供給し、連続多段蒸留塔1内を流下させることによって反応を行った。運転の初期段階において導管4から供給された混合物の重量組成は、ジメチルカーボネート:54.6%、フェノール:44.6%であり、鉛触媒はPbの濃度として0.43%だった。さらに、新たなジメチルカーボネートを、導管8から42.2kg/hrの流量で連続多段蒸留塔1の塔底3に供給した。導管16及び導管25からそれぞれリサイクルされてくる液状混合物が導管4に導入され始めた時点で、導管4に設けられた導入口からの液状混合物の供給を停止した。同時に新たなフェノールを1.8kg/hrの流量で導管26へ供給した。
【0064】
連続多段蒸留塔1の反応条件は、塔底温度は210℃、塔頂圧力は1.1mPa、還流比は0であった。連続多段蒸留塔1の塔頂2から留出するガスは導管5を経て凝縮器6で凝縮され、導管7から反応の副生物であるメタノールを含む低沸点反応混合物を42.0kg/hrの流量で連続的に抜き出した。連続多段蒸留塔1の塔底3から連続的に抜き出した反応混合物は導管11、13,リボイラー14、導管15を経て23.6kg/hrで蒸発缶12へ導入された。蒸発によって濃縮した鉛触媒を含む残留液は蒸発缶12の底部から導管16、4を経て第1連続多段蒸留塔1へ再循環された。蒸発缶12からの残留液の一部は導管13、リボイラー14及び導管15を経て蒸発缶12へ循環させた。
【0065】
蒸発缶12からメチルフェニルカーボネートを含む蒸発物を、27.7kg/hrの流量で導管17より抜き出し、段数20のシーブトレーを装着した棚段塔からなる塔高6mの連続多段蒸留塔18に、塔頂19から1.5m下の位置に連続的に供給した。連続多段蒸留塔に供給されたメチルフェニルカーボネートの大部分は塔内で液状となり、これが実施例1で製造した鉛触媒と塔内を流下することによって、反応が行われる。上記の鉛触媒は、導管39に設けられたノズル(図示しない)より導管57を経て連続多段蒸留塔に供給される。尚、鉛触媒は、導管57中の混合物における鉛濃度が、0.5重量%に維持されるような量用いた。
【0066】
連続多段蒸留塔18の反応条件は、塔底温度198℃、塔頂圧力37000Pa、還流比1.5の条件であった。
連続多段蒸留塔18の塔頂19から留出するジメチルカーボネートを含む低沸点反応混合物は導管21を経て凝縮器22で凝縮された。凝縮液の1部は導管23及び24を経て連続多段蒸留塔18に還流された。残りの凝縮液は導管23及び25から連続的に抜き出され、導管4を経て連続多段蒸留塔1に再循環された。連続多段蒸留塔18の塔底20はリボイラー29で加熱されており、塔底20から連続的に抜き出された触媒及びジフェニルカーボネートを含む高沸点反応混合物は導管27、31、36、37、リボイラー35、導管38を経て第1精製塔32の塔底34へ導入された。
【0067】
第1精製塔32の運転条件は、塔底温度175℃、塔頂圧力200Pa、還流比1.5であった。第1精製塔32の塔底34はリボイラー35で加熱されており、塔底34の液の一部は導管39、57を経て連続多段蒸留塔18へ循環した。一方、第1精製塔32の塔頂33から留出するメチルフェニルカーボネートとジフェニルカーボネートを含む低沸点混合物は導管40を経て凝縮器41で凝縮された。凝縮液の1部は導管42及び43を経て第1精製塔32に還流された。残りの凝縮液は導管44から連続的に抜き出され、第2精製塔45に導入された。第2精製塔の塔底47はリボイラー55で加熱されている。一方、第2精製塔45の塔頂46から留出するメチルフェニルカーボネートを含む留分は導管48を経て凝縮器49で凝縮された。凝縮液の1部は導管50及び51を経て第2精製塔45に還流された。残りの凝縮液は導管52及び57から連続的に抜き出され、第1精製塔32に循環された。第2精製塔の中段からは、導管53より精製されたジフェニルカーボネートが2kg/hrで抜き出された。
【0068】
ここで、連続多段蒸留塔18の塔底20から抜き出される触媒及びジフェニルカーボネートを含む高沸点混合物の抜き出し流量は4kg/hrであり、高沸点混合物中のサリチル酸フェニル濃度は3000重量ppm、フェノール濃度は0.5%であった。第1精製塔32の塔底液中には、鉛触媒が鉛ベースで10000ppm含まれており、サリチル酸フェニル2400重量ppm、PPP2800重量ppmであった。サリチル酸フェニルに対するPPPの割合は、重量比で1.17である。導管53から抜き出されたジフェニルカーボネート中のサリチル酸フェニルは1重量ppm未満であり、ジフェニルカーボネートの純度は、99.999%であった。
【0069】
【比較例3】
連続多段蒸留塔18の塔底20から抜き出される触媒及びジフェニルカーボネートを含む高沸点混合物の抜き出し流量を5kg/hrとする他は、実施例8と全く同様にジメチルカーボネートとフェノールからジフェニルカーボネートを製造する反応を行い、反応液を精製してジフェニルカーボネートを得た。高沸点混合物中のサリチル酸フェニル濃度は650重量ppm、フェノール濃度は6.0%であった。第1精製塔32の塔底液中には、鉛触媒が鉛ベースで10000ppm含まれており、サリチル酸フェニル2400重量ppm、PPP200重量ppmであった。サリチル酸フェニルに対するPPPの割合は、重量比で0.08である。導管53から抜き出されたジフェニルカーボネート中のサリチル酸フェニルは400重量ppmであった。
【0070】
【実施例9】
実施例8で得たジフェニルカーボネート235gとビスフェノールA228gを攪拌装置を備えた真空反応装置に入れ、窒素ガスで置換しながら180℃から220℃まで徐々に温度を上げながら攪拌した。ついで密閉し、100rpmで攪拌しながら8000Paで30分、4000Paで90分重合させた。その後、270℃まで昇温し、70Paで1時間重合させた。得られた芳香族ポリカーボネートのカラーは無色透明で良好であり、数平均分子量は10200であった。
【0071】
【比較例4】
比較例3で得たジフェニルカーボネートを用いる他は実施例9と全く同様に芳香族ポリカーボネートを製造した。得られた芳香族ポリカーボネートは黄色着色しており、数平均分子量は8800であった。
【0072】
【表1】
Figure 0004097306
【0073】
【発明の効果】
本発明の方法により、高純度のジアリールカーボネートを、塩基性物質を中和剤として用いることなく、不純物を吸着した充填剤の交換や再生操作もなく、蒸留のような簡単な操作によって得ることが可能となり、該ジアリールカーボネートはエステル交換法芳香族ポリカーボネートに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すプロセス図である。
【図2】本発明の一実施例を示すプロセス図である。
【符号の説明】
1、18 連続多段蒸留塔
2、19 連続多段蒸留塔の塔頂部
3、20 連続多段蒸留塔の塔底
4、5、7,8、10、11、13、15、16、17、21,23、24、2
5、26、27、28、30、31、36、37、38、39、40、42、4
3、44、48、50、51、52、53、54、56、108 導管
6、22、41、49、106 凝縮器
9 予熱器
12 蒸発缶
14、29、35、55 リボイラー
32 第1精製塔
33 第1精製塔の塔頂
34 第1精製塔の塔底
45 第2精製塔
46 第2精製塔の塔頂
47 第2精製塔の塔底
101 蒸留塔
102 塔底部
103 コイル
104 充填層部
105 塔頂部
107 気液分離器
109 液抜き出し口
110 真空ポンプ
111 液供給口

Claims (5)

  1. アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物からジアリールカーボネートを精製するにあたり、該混合物を鉛化合物、銅族金属の化合物、亜鉛の錯体、鉄族金属の化合物、ジルコニウム錯体、ルイス酸類化合物、有機スズ化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル交換触媒(但し、アルミノシリケートを除く)の存在下に140〜300℃の範囲で加熱し、該混合物中のアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対するアリーロキシカルボニル−(アリーロキシカルボキシル)−アレーンの割合を重量比で0.1以上として、蒸留精製することを特徴とするジアリールカーボネートの精製法。
  2. アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が、該アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーン以外の芳香族モノヒドロキシ化合物を5重量%を超えて含有しないことを特徴とする請求項1記載のジアリールカーボネートの精製法。
  3. アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンとジアリールカーボネートを含有する混合物が、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する際に用いる反応器の抜き出し液であることを特徴とする請求項1又は2記載のジアリールカーボネートの精製法。
  4. ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する際に用いる反応器が、連続多段蒸留塔であることを特徴とする請求項3記載のジアリールカーボネートの精製法。
  5. 請求項1、2、3又は4記載のジアリールカーボネートの精製法で精製したジアリールカーボネートを用い、エステル交換法で芳香族ポリカーボネート製造することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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