JPWO2005123657A1 - 芳香族カーボネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

下記の工程(I)及び(II)を含んでなることを特徴とする、芳香族カーボネートの製造方法。(I)ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質とを、触媒の存在下にエステル交換反応に付し、それにより、目的芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含有する高沸点反応混合物を得ると共に、低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を抜き出す工程。(II)該高沸点反応混合物から、該芳香族カーボネートエーテル(b)を分離する工程。

Description

本発明は、芳香族カーボネートの製造方法に関する。さらに詳しくは、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質とを触媒の存在下にエステル交換反応に付し、それにより、目的芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含有する高沸点反応混合物を得ると共に、低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を抜き出し、そして、該高沸点反応混合物から、該芳香族カーボネートエーテル(b)を分離することを含む芳香族カーボネートの製造方法に関する。本発明の方法によれば、純度が高く、且つエステル交換法ポリカーボネート用の原料として用いた際に高い反応性を示す芳香族カーボネートを製造することができる。
芳香族カーボネートは、近年エンジニアリングプラスチックとしてその有用性が高まりつつある芳香族ポリカーボネートを、有毒なホスゲンを用いないで製造するための原料等として有用である。芳香族カーボネートの製法については、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネートまたはそれらの混合物を出発物質とし、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカーボネートまたはそれらの混合物を反応物質とし、出発物質と反応物質のエステル交換反応を行わせて対応する芳香族カーボネートまたは芳香族カーボネート混合物を製造する方法が知られている。
しかしながら、これらのエステル交換反応は全て平衡反応であって、しかもその平衡が原系に偏っていることに加えて反応速度が遅いことから、この方法によって芳香族カーボネート類を工業的に製造するのは多大な困難を伴っていた。これを改良するためにいくつかの提案がなされているが、その大部分は、反応速度を高めるための触媒に関するものであり、数多くの金属含有触媒が知られている。ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物を反応させてアルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボネートまたはそれらの混合物を製造する方法では、このような触媒として、例えば、遷移金属ハライド等のルイス酸又はルイス酸を生成させる化合物類(例えば、特許文献1)、有機スズアルコキシドや有機スズオキシド類等のスズ化合物(例えば、特許文献2)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩類及びアルコキシド類、鉛化合物類(例えば、特許文献3)、銅、鉄、ジルコニウム等の金属の錯体類(例えば、特許文献4)、チタン酸エステル類(例えば、特許文献5)、ルイス酸とプロトン酸の混合物(例えば、特許文献6)、Sc、Mo、Mn、Bi、Te等の化合物(例えば、特許文献7)、酢酸第二鉄(例えば、特許文献8)等が提案されている。
また、アルキルアリールカーボネートの同一種分子間エステル交換反応によって不均化させてジアリールカーボネートを製造する方法では、このような触媒として、例えば、ルイス酸およびルイス酸を発生しうる遷移金属化合物(例えば、特許文献9)、ポリマー性スズ化合物(例えば、特許文献10)、式R−X(=O)OH(式中、XはSn及びTiから選択され、Rは1価炭化水素基から選択される。)で表される化合物(例えば、特許文献11)、ルイス酸とプロトン酸の混合物(例えば、特許文献12)、鉛触媒(例えば、特許文献13)、チタンやジルコニウム化合物(例えば、特許文献14)、スズ化合物(例えば、特許文献15)、Sc、Mo、Mn、Bi、Te等の化合物(例えば、特許文献7)等が提案されている。
一方、反応方式を工夫することによって平衡をできるだけ生成系側にずらし、芳香族カーボネート類の収率を向上させる試みもなされている。例えば、ジメチルカーボネートとフェノールの反応において、副生してくるメタノールを共沸形成剤とともに共沸によって留去する方法(例えば、特許文献16)、副生してくるメタノールをモレキュラーシーブで吸着させて除去する方法(例えば、特許文献17)が提案されている。
また、反応器の上部に蒸留塔を設けた装置によって、反応で副生してくるアルコール類を反応混合物から留去する方法も知られている(例えば、特許文献18)。
さらに好ましい方法として、本出願人はジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシ化合物を連続的に多段蒸留塔に供給し、該塔内で連続的に反応させ、副生するアルコールを含む低沸成分を蒸留によって連続的に抜き出すと共に、生成したアルキルアリールカーボネートを含む高沸成分を塔下部より抜き出す方法(例えば、特許文献19)、及びアルキルアリールカーボネートを連続的に多段蒸留塔に供給し、該塔内で連続的に反応させ、副生するジアルキルカーボネートを含む低沸成分を蒸留によって連続的に抜き出すと共に、生成したジアリールカーボネートを含む高沸成分を塔下部より抜き出す方法(例えば、特許文献20)等を提案した。これらの方法は、芳香族カーボネート類を効率よく、かつ連続的に製造する方法を初めて開示したものであり、その後本出願人の提案をベースとする同様な連続的製造方法として、カラム型反応器内で接触エステル交換させる方法(例えば、特許文献21)や、複数の反応槽を直列につなぐ方法(例えば、特許文献22)、気泡塔反応器を用いる方法(例えば、特許文献23)、縦長反応槽を用いる方法(例えば、特許文献24)等が出願されている。
これらの方法で製造される芳香族カーボネートに含まれる不純物および/または反応副生物を除去する方法も提案されている。例えば、芳香族カーボネートより沸点の高い不純物および/または反応副生物として、芳香族カーボネートをエステル交換反応で製造する際に高沸物質が副生することが知られており、例えば、特許文献8、特許文献25にはジメチルカーボネートをフェノールでエステル交換してジフェニルカーボネートを製造する際、ジフェニルカーボネートと同程度の沸点を持つ不純物を副生し、この不純物がジフェニルカーボネートに混入することにより、最終目的物、例えばポリカーボネートの着色を起こすことが記載されている。該公報には具体的に記載されていないが、ジアリールカーボネートと同程度の沸点を持つ不純物として、ジアリールカーボネートのフリース転移による異性体であるアリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンが挙げられる。例えばジアリールカーボネートがジフェニルカーボネートの場合には、アリーロキシカルボニル−(ヒドロキシ)−アレーンに対応する化合物としてサリチル酸フェニルが挙げられる。サリチル酸フェニルはジフェニルカーボネートより沸点が4〜5℃高い高沸物質である。
反応を長時間行うと、上記の高沸物質が次第に系内に蓄積するので、製品である芳香族カーボネートに混入する該高沸物質が増加して製品純度が低下し、また、高沸物質が増加するにしたがい反応液の沸点が上昇するので、高沸物質を分離するために系内の温度を上げることが必要になり、それによって高沸物質の副生がさらに加速されるなどの問題がある。そこで、長期間安定して製造するための方法として、系内から抜き出した高沸物質および金属含有触媒を含む液状物を特定の作用物質と反応させることで、該高沸物質に由来する成分と該金属含有触媒に由来する成分に分離することで該高沸物質を除去する方法(例えば、特許文献26)が提案されている。
また、芳香族カーボネートより低沸点の不純物および/または反応副生物も知られている。すなわち特許文献27はアルキル芳香族エーテル(アニソール類)を分離除去する方法を提案している。
しかしながら、純度が高く、且つエステル交換法ポリカーボネートの原料として用いた際に十分に高い反応性を示す芳香族カーボネートを効果的に製造する方法は従来知られておらず、その開発が望まれていた。
日本国特開昭51−105032号公報、日本国特開昭56−123948号公報、日本国特開昭56−123949号公報(西独特許公開公報第2528412号、英国特許第1499530号明細書、米国特許第4182726号明細書) 日本国特開昭54−48733号公報(西独特許公開公報第2736062号)、日本国特開昭54−63023号公報、日本国特開昭60−169444号公報(米国特許第4554110号明細書)、日本国特開昭60−169445号公報(米国特許第4552704号明細書)、日本国特開昭62−277345号公報、日本国特開平1−265063号公報 日本国特開昭57−176932号公報 日本国特開昭57−183745号公報 日本国特開昭58−185536号公報(米国特許第4410464号明細書) 日本国特開昭60−173016号公報(米国特許第4609501号明細書) 日本国特開平1−265064号公報 日本国特開昭61−172852号公報 日本国特開昭51−75044号公報(西独特許公開公報第2552907号、米国特許第4045464号明細書) 日本国特開昭60−169444号公報(米国特許第4554110号明細書) 日本国特開昭60−169445号公報(米国特許第4552704号明細書) 日本国特開昭60−173016号公報(米国特許第4609501号明細書) 日本国特開平1−93560号公報 日本国特開平1−265062号公報 日本国特開平1−265063号公報 日本国特開昭54−48732号公報(西独特許公開公報第2736063号、米国特許第4252737号明細書 日本国特開昭58−185536号公報(米国特許第4410464号明細書) 日本国特開昭56−123948号公報(米国特許第4182726号明細書)の実施例、日本国特開昭56−25138号公報の実施例、日本国特開昭60−169444号公報(米国特許第4554110号明細書)の実施例、日本国特開昭60−169445号公報(米国特許第4552704号明細書)の実施例、日本国特開昭60−173016号公報(米国特許第4609501号明細書)の実施例、日本国特開昭61−172852号公報の実施例、日本国特開昭61−291545号公報の実施例、日本国特開昭62−277345号公報の実施例 日本国特開平3−291257号公報 日本国特開平4−9358号公報 日本国特開平6−41022号公報、日本国特開平6−157424号公報、日本国特開平6−184058号公報 日本国特開平6−234707号公報、日本国特開平6−263694号公報 日本国特開平6−298700号公報 日本国特開平6−345697号公報 日本国特開昭61−172852号公報 日本国特開平11−92429号公報、欧州特許10166448B1号明細書 日本国特開平9−176094号公報
本発明は、純度が高く、且つエステル交換法ポリカーボネートの原料として用いた際に高い反応性を示す芳香族カーボネートを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる従来技術の問題を解決すべく鋭意検討した。その結果、ジアルキルカーボネート、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質とを触媒の存在下にエステル交換反応に付し、芳香族カーボネートを含む高沸点反応混合物を得るとともに、低沸点副生物を含む低沸点反応混合物を抜き出す際、特定の芳香族カーボネートエーテルが該芳香族カーボネートに不純物として存在することを見出した。また、エステル交換法芳香族ポリカーボネートの原料として該芳香族カーボネートを用いた場合、該芳香族カーボネートエーテルの含量が高くなると重合反応性が低下して得られる芳香族ポリカーボネートが着色すること、また、該芳香族カーボネートエーテルを系内から分離除去して該芳香族カーボネート中の芳香族カーボネートエーテル含量を低下させることにより、芳香族ポリカーボネートの原料として用いた際に高い重合性を示し、且つ透明度の高い芳香族カーボネートを製造することができることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明の上記及びその他の諸目的、諸特徴並びに諸利益は、添付の図面を参照しながら述べる次の詳細な説明及び請求の範囲から明らかになる。
本発明の製造方法を用いて、エステル交換反応により得られる芳香族カーボネートにおいては、従来知られていなかった不純物であって、芳香族カーボネートの反応性に悪影響を及ぼす特定の芳香族カーボネートエーテルの含有量が低減されている。本発明の製造方法により得られる芳香族カーボネートは、純度が高く、且つ反応性が高いので、エステル交換法芳香族ポリカーボネートの原料として好適に使用することができる。
実施例および比較例で用いた装置の模式図である。 実施例および比較例で用いた別の装置の模式図である。
符号の説明
1、101、201、301 連続多段蒸留塔
2、102、202、302 連続多段蒸留塔の塔頂部
3、5、7、9、10、12、13、15、15′、16、18、19、21、105、113、115、115′、116、118、119、121、125、127、128、129、130、132、205、224、225、227、228、229、230、232、233、235、305、313、325、327、328、329、330、332、333、335、229B、229C 導管
4 予熱器
6、106、206、306 連続多段蒸留塔の塔底
8 蒸発器
11、127、226、234、326、334 凝縮器
14、114 蒸発缶
17、117、231、331 リボイラー
229A ノズル
本発明によれば、下記の工程(I)及び(II)を含んでなることを特徴とする、芳香族カーボネートの製造方法が提供される。
(I)下記式(1):

1OCOOR1 (1)

で表されるジアルキルカーボネート、下記式(2):

2OCOOAr2 (2)

で表されるアルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、下記式(3):

Ar1OH (3)

で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、下記式(4):

3OCOOAr3 (4)

で表されるアルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質
(式中、R1、R2及びR3の各々は独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基または炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar1、Ar2、及びAr3の各々は独立に炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
とを、触媒の存在下にエステル交換反応に付し、それにより、目的芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含有する高沸点反応混合物を得、
但し、該目的芳香族カーボネート(a)は、出発物質と反応物質とに対応して、下記式(5):

ROCOOAr (5)

により表されるアルキルアリールカーボネートと、
下記式(6):

ArOCOOAr (6)

により表されるジアリールカーボネート
(式中、RおよびArは、それぞれ、上記R1、R2及びR3からなる群ならびに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基である。)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であって、
芳香族カーボネートエーテル(b)は、下記式(7)

ROR4OCOOAr (7)

(式中、RおよびArは前に定義した通り、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
で表される化合物であり、
上記の高沸点反応混合物を得ると共に、ROH及びROCOOR(Rは前に定義した通り)よりなる群から選ばれる少なくとも1つの式で表される、該出発物質及び該反応物質に対応する脂肪族アルコール、ジアルキルカーボネート又はそれらの混合物を含む低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を抜き出す工程。
(II)該高沸点反応混合物から、該芳香族カーボネートエーテル(b)を分離する工程。
次に、本発明の理解を容易にするために、本発明の基本的特徴及び好ましい諸態様を列挙する。
1.下記の工程(I)及び(II)を含んでなることを特徴とする、芳香族カーボネートの製造方法。
(I)下記式(1):

1OCOOR1 (1)

で表されるジアルキルカーボネート、下記式(2):

2OCOOAr2 (2)

で表されるアルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、下記式(3):

Ar1OH (3)

で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、下記式(4):

3OCOOAr3 (4)

で表されるアルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質
(式中、R1、R2及びR3の各々は独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基または炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar1、Ar2、及びAr3の各々は独立に炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
とを、触媒の存在下にエステル交換反応に付し、それにより、目的芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含有する高沸点反応混合物を得、
但し、該目的芳香族カーボネート(a)は、出発物質と反応物質とに対応して、下記式(5):

ROCOOAr (5)

により表されるアルキルアリールカーボネートと、
下記式(6):

ArOCOOAr (6)

により表されるジアリールカーボネート
(式中、RおよびArは、それぞれ、上記R1、R2及びR3からなる群ならびに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基である。)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であって、
芳香族カーボネートエーテル(b)は、下記式(7)

ROR4OCOOAr (7)

(式中、RおよびArは前に定義した通り、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
で表される化合物であり、
上記の高沸点反応混合物を得ると共に、ROH及びROCOOR(Rは前に定義した通り)よりなる群から選ばれる少なくとも1つの式で表される、該出発物質及び該反応物質に対応する脂肪族アルコール、ジアルキルカーボネート又はそれらの混合物を含む低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を抜き出す工程。
(II)該高沸点反応混合物から、該芳香族カーボネートエーテル(b)を分離する工程。
2.該工程(II)における、芳香族カーボネートエーテル(b)の分離を、蒸留によって行なうことを特徴とする、前項1に記載の製造方法。
3.該工程(I)を連続的に行なうか、または該工程(I)及び工程(II)をそれぞれ連続的に行なうことを特徴とする前項1又は2に記載の製造方法。
4.該出発物質と該反応物質とを連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該連続多段蒸留塔内において該触媒として金属含有触媒の存在下に液相または気−液相で両物質間のエステル交換反応を行うと同時に、該高沸点反応混合物を該蒸留塔の下部から液状で連続的に抜き出し、一方該低沸点反応混合物を蒸留によって該連続多段蒸留塔の上部からガス状で連続的に抜き出すことにより、芳香族カーボネートを連続的に製造することを可能にし、
但し、該芳香族カーボネートエーテル(b)を、該蒸留塔から抜き出した高沸点反応混合物から分離する、
ことを特徴とする前項3に記載の製造方法。
5.製造された芳香族カーボネートの該芳香族カーボネートエーテル(b)含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする前項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
6.下記式(1):

1OCOOR1 (1)

で表されるジアルキルカーボネート、下記式(2):

2OCOOAr2 (2)

で表されるアルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、下記式(3):

Ar1OH (3)

で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、下記式(4):

3OCOOAr3 (4)

で表されるアルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質
(式中、R1、R2及びR3の各々は独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基または炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar1、Ar2、及びAr3の各々は独立に炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
とから、前項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって得られる芳香族カーボネートであって、下記式(7)

ROR4OCOOAr (7)

(式中、RおよびArは、上記R1、R2及びR3からなる群並びに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基であり、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
で表される芳香族カーボネートエーテル(b)の含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする芳香族カーボネート。
7.芳香族ジヒドロキシ化合物と前項1〜5のいずれかに記載の製造方法で製造された芳香族カーボネートをエステル交換反応に付すことによって製造された芳香族ポリカーボネート。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で出発物質として用いられているジアルキルカーボネートとは、下記式(1)で表されるものである。
1OCOOR1 (1)
ここで、R1は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基、炭素数6〜10のアラールキル基を表す。
このようなR1としては、例えばメチル、エチル、プロピル(各異性体)、アリル、ブチル(各異性体)、ブテニル(各異性体)、ペンチル(各異性体)、ヘキシル(各異性体)、ヘプチル(各異性体)、オクチル(各異性体)、ノニル(各異性体)、デシル(各異性体)、シクロヘキシルメチル等のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の脂環族基;ベンジル、フェネチル(各異性体)、フェニルプロピル(各異性体)、フェニルブチル(各異性体)、メチルベンジル(各異性体)等のアラールキル基が挙げられる。なお、これらのアルキル基、脂環族基、アラールキル基において、他の置換基、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン等で置換されていてもよいし、不飽和結合を有していてもよい。
このようなR1を有するジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート(各異性体)、ジアリルカーボネート、ジブテニルカーボネート(各異性体)、ジブチルカーボネート(各異性体)、ジペンチルカーボネート(各異性体)、ジヘキシルカーボネート(各異性体)、ジヘプチルカーボネート(各異性体)、ジオクチルカーボネート(各異性体)、ジノニルカーボネート(各異性体)、ジデシルカーボネート(各異性体)、ジシクロペンチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジシクロヘプチルカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジフェネチルカーボネート(各異性体)、ジ(フェニルプロピル)カーボネート(各異性体)、ジ(フェニルブチル)カーボネート(各異性体)ジ(クロロベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ(メトキシメチル)カーボネート、ジ(メトキシエチル)カーボネート(各異性体)、ジ(クロロエチル)カーボネート(各異性体)、ジ(シアノエチル)カーボネート(各異性体)等が挙げられる。
これらのジアルキルカーボネートの中で、本発明において好ましく用いられるのは、R1が炭素数4以下のアルキル基からなるジアルキルカーボネートであり、特に好ましいのはジメチルカーボネートである。
また、本発明で出発物質として用いられるアルキルアリールカーボネートとは、下記式(2)で表されるものである。
2OCOOAr2 (2)
(ここでR2はR1と同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基、炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar2は炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
このようなR2としては、前記のR1に例示したものと同様な基が挙げられる。またAr2としては、例えば、フェニル、トリル(各異性体)、キシリル(各異性体)、トリメチルフェニル(各異性体)、テトラメチルフェニル(各異性体)、エチルフェニル(各異性体)、プロピルフェニル(各異性体)、ブチルフェニル(各異性体)、ジエチルフェニル(各異性体)、メチルエチルフェニル(各異性体)、ペンチルフェニル(各異性体)、ヘキシルフェニル(各異性体)、シクロヘキシルフェニル(各異性体)等の、フェニル基及び各種アルキルフェニル基類;メトキシフェニル(各異性体)、エトキシフェニル(各異性体)、ブトキシフェニル(各異性体)等の各種アルコキシフェニル基類;フルオロフェニル(各異性体)、クロロフェニル(各異性体)、ブロモフェニル(各異性体)、クロロ(メチル)フェニル(各異性体)、ジクロロフェニル(各異性体)等の各種ハロゲン化フェニル基類;下記式:
Figure 2005123657
(ただし、Aは単結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−等の2価の基、下記式:
Figure 2005123657
(ここでR5、R6、R7、R8の各々は独立に水素原子、炭素数1〜10の低級アルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアラルキル基であって、場合により、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよい。)
で示されるアルキレン基もしくは置換アルキレン基、または下記式:
Figure 2005123657
(ここでkは3〜11の整数であって、水素原子は低級アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい)
で示されるシクロアルキレン基を表し、また、芳香環は低級アルキル基、低級アルコキシ基、エステル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン、シアノ基等の置換基によって置換されていてもよい。)で示される各種置換フェニル基類;ナフチル(各異性体)、メチルナフチル(各異性体)、ジメチルナフチル(各異性体)、クロロナフチル(各異性体)、メトキシナフチル(各異性体)、シアノナフチル(各異性体)等のナフチル基及び各種置換ナフチル基類;ピリジル(各異性体)、クマリル(各異性体)、キノリル(各異性体)、メチルピリジル(各異性体)、クロロピリジル(各異性体)、メチルクマリル(各異性体)、メチルキノリル(各異性体)等の置換及び無置換の各種ヘテロ芳香族基類等が挙げられる。
このようなR2およびAr2を有するアルキルアリールカーボネートとしては、例えば、メチルフェニルカーボネート、エチルフェニルカーボネート、プロピルフェニルカーボネート(各異性体)、アリルフェニルカーボネート、ブチルフェニルカーボネート(各異性体)、ペンチルフェニルカーボネート(各異性体)、ヘキシルフェニルカーボネート(各異性体)、ヘプチルフェニルカーボネート(各異性体)、オクチルトリルカーボネート(各異性体)、ノニル(エチルフェニル)カーボネート(各異性体)、デシル(ブチルフェニル)カーボネート(各異性体)、メチルトリルカーボネート(各異性体)、エチルトリルカーボネート(各異性体)、プロピルトリルカーボネート(各異性体)、ブチルトリルカーボネート(各異性体)、アリルトリルカーボネート(各異性体)、メチルキシリルカーボネート(各異性体)、メチル(トリメチルフェニル)カーボネート(各異性体)、メチル(クロロフェニル)カーボネート(各異性体)、メチル(ニトロフェニル)カーボネート(各異性体)、メチル(メトキシフェニル)カーボネート(各異性体)、メチルクミルカーボネート(各異性体)、メチル(ナフチル)カーボネート(各異性体)、メチル(ピリジル)カーボネート(各異性体)、エチルクミルカーボネート(各異性体)、メチル(ベンゾイルフェニル)カーボネート(各異性体)、エチルキシリルカーボネート(各異性体)、ベンジルキシリルカーボネート等が挙げられる。
これらのアルキルアリールカーボネートの中で、R2が炭素数1〜4のアルキル基であり、Ar2が炭素数6〜10の芳香族基であるものが好ましく用いられ、さらに好ましいのはメチルフェニルカーボネートである。本発明の出発物質は、上記式(1)で表されるジアルキルカーボネート、式(2)で表されるアルキルアリールカーボネート及びこれらの混合物よりなる群から選ばれる。
本発明で反応物質として用いられる芳香族モノヒドロキシ化合物とは、下記式(3)で表されるものであり、芳香族基に直接ヒドロキシル基が結合しているものであれば、どの様なものであってもよい。
Ar1OH (3)
(ここでAr1はAr2と同じでも異なっていてもよく、炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
このようなAr1としては上記のAr2に例示したものと同様なものが挙げられる。
このようなAr1を有する芳香族モノヒドロキシ化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール(各異性体)、キシレノール(各異性体)、トリメチルフェノール(各異性体)、テトラメチルフェノール(各異性体)、エチルフェノール(各異性体)、プロピルフェノール(各異性体)、ブチルフェノール(各異性体)、ジエチルフェノール(各異性体)、メチルエチルフェノール(各異性体)、メチルプロピルフェノール(各異性体)、ジプロピルフェノール(各異性体)、メチルブチルフェノール(各異性体)、ペンチルフェノール(各異性体)、ヘキシルフェノール(各異性体)、シクロヘキシルフェノール(各異性体)等のフェノール及び各種アルキルフェノール類;メトキシフェノール(各異性体)、エトキシフェノール(各異性体)等の各種アルコキシフェノール類;下記式:
Figure 2005123657
(ここで、Aは前記の通りの基である。)
で表される各種置換フェノール類;ナフトール(各異性体)及び各種置換ナフトール類;ヒドロキシピリジン(各異性体)、ヒドロキシクマリン(各異性体)、ヒドロキシキノリン(各異性体)等のヘテロ芳香族モノヒドロキシ化合物類等が用いられる。
これらの芳香族モノヒドロキシ化合物の中で、本発明において好ましく用いられるのは、Ar1が炭素数6から10の芳香族基からなる芳香族モノヒドロキシ化合物であり、特に好ましいのはフェノールである。
また、本発明で反応物質として用いられるアルキルアリールカーボネートとは、下記式(4)で表されるものである。
3OCOOAr3 (4)
(ここでR3はR1、R2と同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基、炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar3はAr1、Ar2と同じでも異なっていてもよく、炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
このようなR3としては、前記のR1に例示したものと同様な基が挙げられ、またAr3としては、前記のAr2に例示したものと同様なものが挙げられる。
このようなR3およびAr3を有するアルキルアリールカーボネートとしては、前記の式(2)の場合に例示したものと同様なものが挙げられる。これらのアルキルアリールカーボネートの中で、R3が炭素数1〜4のアルキル基であり、Ar3が炭素数6〜10の芳香族基であるものが好ましく用いられ、さらに好ましいのはメチルフェニルカーボネートである。
本発明の反応物質は、上記式(3)で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、式(4)で表されるアルキルアリールカーボネート及びこれらの混合物よりなる群から選ばれる。本発明の、触媒の存在下、出発物質と反応物質とを反応させて、芳香族カーボネートを製造する方法に含包されるエステル交換反応は下記に示される反応式(E1)、(E2)、(E3)、(E4)で代表される。
Figure 2005123657
(ここで、R1、R2、R3およびAr1、Ar2、Ar3は上記に定義した通りであり、反応式(E4)においてR2=R3、Ar2=Ar3の場合、反応は同一種分子間エステル交換反応であって、通常不均化反応とも称される。)
本発明の方法により、反応式(E1)、(E2)、(E3)及び(E4)の各反応を行う場合、出発物質のジアルキルカーボネートおよびアルキルアリールカーボネートは、それぞれ1種でもよいし、2種以上混合して用いてもよい。また反応物質の芳香族モノヒドロキシ化合物およびアルキルアリールカーボネートも、それぞれ1種でもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
なお、反応式(E4)で表されるエステル交換反応においてR2=R3、Ar2=Ar3である場合は、1種類のアルキルアリールカーボネートの同一種分子間エステル交換反応によりジアリールカーボネートとジアルキルカーボネートが得られることになり、好ましい方法である。さらに、反応式(E1)および反応式(E4)において、R1=R2=R3、Ar1=Ar2=Ar3である場合は、反応式(E1)で表される反応と反応式(E4)で表される反応とを組み合わせることによって、下記式:
Figure 2005123657
に示される反応式(E5)及び反応式(E6)で表されるようにジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物から、アルキルアリールカーボネートを経由してジアリールカーボネートが得られることになり、本発明の特に好ましい実施態様といえる。
反応式(E6)で表される反応で副生してくるジアルキルカーボネートを反応式(E5)で表される反応の原料として再循環すれば、結果的には1モルのジアルキルカーボネートと2モルの芳香族モノヒドロキシ化合物から、1モルのジアリールカーボネートと2モルの脂肪族アルコールが得られることになる。上記反応式(E5)において、R=CH3、Ar=C65の場合、最も簡単なジアルキルカーボネートであるジメチルカーボネートとフェノールから、ポリカーボネートやポリイソシアネートの原料として重要なジフェニルカーボネートが得られるため、特に有用である。
本発明で用いる触媒は、本発明で行なうエステル交換反応に従来用いられているものを使用することができ、例えば、金属含有触媒を用いることができる。
本発明で使用される金属含有触媒とは、前記反応式(E1)〜反応式(E4)の反応を促進する金属含有触媒であり、例えば下記の化合物から選択される。
<鉛化合物>PbO、PbO2、Pb34等の酸化鉛類;PbS、Pb2S等の硫化鉛類;Pb(OH)2、Pb22(OH)2等の水酸化鉛類;Na2PbO2、K2PbO2、NaHPbO2、KHPbO2等の亜ナマリ酸塩類;Na2PbO3、Na22PbO4、K2PbO3、K2[Pb(OH)6]、K4PbO4、Ca2PbO4、CaPbO3等の鉛酸塩類;PbCO3、2PbCO3・Pb(OH)2等の鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;Pb(OCOCH32、Pb(OCOCH34、Pb(OCOCH32・PbO・3H2O等の有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類;Bu4Pb、Ph4Pb、Bu3PbCl、Ph3PbBr、Ph3Pb(又はPh6Pb2)、Bu3PbOH、Ph3PbO等の有機鉛化合物類(Buはブチル基、Phはフェニル基を示す。);Pb(OCH32、(CH3O)Pb(OPh)、Pb(OPh)2等のアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;Pb−Na、Pb−Ca、Pb−Ba、Pb−Sn、Pb−Sb等の鉛の合金類;ホウエン鉱、センアエン鉱等の鉛鉱物類、及びこれらの鉛化合物の水和物;<銅族金属の化合物>CuCl、CuCl2、CuBr、CuBr2、CuI、CuI2、Cu(OAc)2、Cu(acac)2、オレフイン酸銅、Bu2Cu、(CH3O)2Cu、AgNO3、AgBr、ピクリン酸銀、AgC66ClO4、[AuC≡C−C(CH33n、[Cu(C78)Cl]4等の銅族金属の塩及び錯体(acacはアセチルアセトンキレート配位子を表す。);<アルカリ金属の錯体>Li(acac)、LiN(C492等のアルカリ金属の錯体;<亜鉛の錯体>Zn(acac)2等の亜鉛の錯体;<カドミウムの錯体>Cd(acac)2等のカドミウムの錯体;<鉄族金属の化合物>Fe(C108)(CO)5、Fe(CO)5、Fe(C46)(CO)3、Co(メシチレン)2(PEt2Ph)2、CoC55(CO)7、Ni−π−C55NO、フェロセン等の鉄族金属の錯体;<ジルコニウム錯体>Zr(acac)4、ジルコノセン等のジルコニウムの錯体;<ルイス酸類化合物>AlX3、TiX3、TiX4、VOX3、VX5、ZnX2、FeX3、SnX4(ここでXはハロゲン、アセトキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。)等のルイス酸及びルイス酸を発生する遷移金属化合物;<有機スズ化合物>(CH33SnOCOCH3、(C253SnOCOC65、Bu3SnOCOCH3、Ph3SnOCOCH3、Bu2Sn(OCOCH32、Bu2Sn(OCOC11232、Ph3SnOCH3、(C253SnOPh、Bu2Sn(OCH32、Bu2Sn(OC252、Bu2Sn(OPh)2、Ph2Sn(OCH32、(C253SnOH、Ph3SnOH、Bu2SnO、(C8172SnO、Bu2SnCl2、BuSnO(OH)等の有機スズ化合物;等が用いられる。
もちろん、これらの触媒成分が反応系中に存在する有機化合物、例えば、脂肪族アルコール類、芳香族モノヒドロキシ化合物類、アルキルアリールカーボネート類、ジアリールカーボネート類、ジアルキルカーボネート類等と反応したものであっても良いし、反応に先立って原料や生成物で加熱処理されたものであってもよい。
これらの金属含有触媒は、反応条件において反応液への溶解度の高いものであることが好ましい。好ましい金属含有触媒としては、PbO、Pb(OH)2、Pb(OPh)2などのPb化合物;TiCl4、Ti(OPh)4などのTi化合物;SnCl4、Sn(OPh)4、Bu2SnO、Bu2Sn(OPh)2などのSn化合物;FeCl3、Fe(OH)3、Fe(OPh)3などのFe化合物、又はこれらをフェノール又は反応液等で処理したもの等が挙げられる。
本発明の方法で行なうエステル交換反応は平衡反応であるので、平衡を生成系側にずらすために、ROH及びROCOOR(Rは前に定義した通り)よりなる群から選ばれる少なくとも1つの式で表される、該出発物質及び該反応物質に対応する脂肪族アルコール、ジアルキルカーボネート又はそれらの混合物を含む低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を反応系から抜き出す。
本発明において、エステル交換反応の反応器の形式に特に制限はなく、攪拌槽方式、多段攪拌槽方式、多段蒸留塔を用いる方式、及びこれらを組み合わせた方式等、公知の種々の方法が用いられる。これらの反応器はバッチ式、連続式のいずれでも使用できる。平衡を生成系側に効率的にずらすという点で、多段蒸留塔を用いる方法が好ましく、多段蒸留塔を用いた連続法が特に好ましい。多段蒸留塔とは、蒸留の理論段数が2段以上の多段を有する蒸留塔であって、連続蒸留が可能なものであるならばどのようなものであってもよい。このような多段蒸留塔としては、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレイ等のトレイを使用した棚段塔方式のものや、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック、スルザーパッキング、メラパック等の各種充填物を充填した充填塔方式のものなど、通常多段蒸留塔として用いられるものならばどのようなものでも使用することができる。さらには、棚段部分と充填物の充填された部分とをあわせもつ棚段−充填混合塔方式のものも好ましく用いられる。
多段蒸留塔を用いて連続法を実施する場合、出発物質と反応物質とを連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該蒸留塔内において金属含有触媒の存在下に液相または気−液相で両物質間のエステル交換反応を行わせると同時に、製造される芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含む高沸点反応混合物を該蒸留塔の下部から液状で連続的に抜き出し、一方生成する副生物を含む低沸点反応混合物を蒸留によって該蒸留塔の上部からガス状で連続的に抜き出すことにより芳香族カーボネートが製造される。この場合、蒸留塔から抜き出した高沸点反応混合物から芳香族カーボネートエーテル(b)を分離する。
本発明で用いる触媒の量は、使用する触媒の種類、原料の種類やその量比、反応温度並びに反応圧力などの反応条件の違いによっても異なるが、原料の合計質量に対する割合で表して、通常0.0001〜30質量%で使用される。
本発明で行われるエステル交換反応の反応時間(連続法の場合は滞留時間)に、特に制限はなく通常0.001〜50時間、好ましくは0.01〜10時間、より好ましくは0.05〜5時間である。
反応温度は、用いる原料化合物の種類によって異なるが、通常50〜350℃、好ましくは100〜280℃の範囲で行われる。また反応圧力は、用いる原料化合物の種類や反応温度などにより異なるが、減圧、常圧、加圧のいずれであってもよく、通常0.1〜2.0×107Paの範囲で行われる。
本発明においては、必ずしも反応溶媒を使用する必要はないが、反応操作を容易にする等の目的で適当な不活性溶媒、例えば、エーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類等を反応溶媒として用いることができる。
本発明では、下記式(7)で表される芳香族カーボネートエーテル(b)の分離工程を含むことを特徴としている。
ROR4OCOOAr (7)
(式中、RおよびArは、上記R1、R2及びR3からなる群並びに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基であり、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
従来の芳香族カーボネート製造方法において、上記の芳香族カーボネートエーテル(b)について言及されたことは無く、したがって、該芳香族カーボネートエーテル(b)が芳香族カーボネートの純度やエステル交換反応の反応性に及ぼす影響についても全く知られていなかった。
4の具体例として、−CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH(CH3)−、−CHPhCH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2CH2−、−CH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH2CH2CH2−等を挙げることができる。
上記の芳香族カーボネートエーテル(b)の具体例としては、CH3OCH2CH2OCOOPh、CH3CH2OCH2CH2OCOOPh、CH3OCH(CH3)CH2OCOOPh、CH3OCH2CH2CH2OCOOPh、CH3OCH2CH2CH2CH2OCOOPh等を挙げることができる。
芳香族カーボネートの製造法において上記芳香族カーボネートエーテル(b)が系内に存在するのは下記理由によるものと考えられる。
(A)エステル交換反応で芳香族カーボネートを製造する際の原料中に芳香族カーボネートエーテルが不純物として存在する。
(B)エステル交換反応で芳香族カーボネートを製造する際の原料中に芳香族カーボネートエーテルの前駆体が不純物として存在し、系中で芳香族カーボネートエーテルへ転化する。例えば、原料であるジアルキルカーボネートの不純物として下記式(8)
ROR4OCOOR (8)
(式中、RおよびR4は式(5)および(7)に記載のとおりである。)
で示される不純物を含有している場合、系中で芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールカーボネート、またはジアリールカーボネートと反応することにより上記の芳香族カーボネートエーテル(b)へ転化するものと推定される。
上記(B)の理由から、本発明の方法で用いるジアルキルカーボネート中の式(8)で表される芳香族カーボネートエーテルの前駆体の濃度は低いことが好ましく、具体的には0.1〜1,000質量ppmであることが好ましく、0.1〜300質量ppmであることが更に好ましい。
本発明で製造される芳香族カーボネートに不純物として含まれる、式(7)で表される芳香族カーボネートエーテル(b)の含量は通常30質量ppm以下、好ましくは10質量ppm以下、より好ましくは3質量ppm以下、さらに好ましくは1質量ppm以下である。
本発明において「系内」とは、製造装置を構成する、反応器、分離・精製機器、加熱器、冷却器、配管等の内部を示す。
本発明の方法において上記の芳香族カーボネートエーテル(b)の分離は、芳香族カーボネートエーテル(b)を系内から分離除去できる方法であれば、どのような方法でも用いることができる。例えば、気−液分離、気−固分離、気−固液混相分離等の気−凝集相分離;沈降分離、遠心分離、濾過分離等の固−液分離;蒸留分離;抽出分離;吸着分離などが挙げられ、好ましくは蒸留分離、吸着分離などが用いられ、さらに好ましくは蒸留分離が用いられる。
例えば、具体的には、ジアルキルカーボネートとしてジメチルカーボネート(DMC)及び芳香族モノヒドロキシ化合物としてフェノール(PhOH)から、上記の多段蒸留塔を2塔直列に連結して、第1塔においてメチルフェニルカーボネート(MPC)合成工程を行ない、第2塔においてジフェニルカーボネート(DPC)合成工程を行なう場合では、芳香族カーボネートエーテル(b)の分離は、下記(i)、(ii)又は(iii)の方法で行なうことができる。
(i)上記の芳香族カーボネートエーテル(b)は、DMCと沸点が近いため、DPC製造工程(MPC付均化反応によるDPCとDMCの合成工程)で発生し、MPC合成工程に戻すDMCの一部を系外に抜き出す方法。
(ii)上記方法(i)でMPC製造工程へ戻されるDMCを蒸留精製して芳香族カーボネートエーテル(b)を除去する方法。
(iii)MPC合成工程へ供給するDMC中のCH3OCH2CH2OCOOCH3を、蒸留で除去する方法。
また、上記の分離方法はそれぞれ単独で用いることもできるし、2種類以上の分離方法を組み合わせて同時にまたは逐次的に用いることもできる。
分離の際の温度、圧力条件に関しては、芳香族カーボネートエーテル(b)と他の成分(ジメチルカーボネートなど)の沸点などを考慮した上で、適宜決定することができる。
本発明の好ましい態様として、エステル交換法芳香族ポリカーボネートの製造に、本発明の方法で精製したジアリールカーボネートを利用することが挙げられる。エステル交換法で芳香族ポリカーボネートを製造するにあたり、本発明の方法で製造されたジアリールカーボネートを用いることにより、高い重合速度で重合することが可能となる。また、芳香族ジヒドロキシ化合物と本発明の方法で精製されたジアリールカーボネートから得られるエステル交換法芳香族ポリカーボネートは着色がなく高品質である。
本発明の方法を達成する装置の材質に特に制限はないが、通常ステンレススチールやグラスライニング等から選ばれる。
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
触媒濃度はICP(高周波誘導結合型プラズマ発光分析計)を用いて分析した。液中の有機成分濃度は、ガスクロマトグラフを用いて分析した。
芳香族ポリカーボネートの数平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて行い、測定条件は以下の通りである。テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレンゲルを使用し、標準単分散ポリスチレンの較正曲線から下式による換算分子量較正曲線を用いて求めた。
PC=0.3591MPS 1.0388
(MPCは芳香族ポリカーボネートの分子量であり、MPSはポリスチレンの分子量である。)
濃度は全て質量濃度で表した。
<触媒の調整>
フェノール(PhOH)40kgと一酸化鉛8kgを180℃で10時間加熱し、生成する水をフェノールと共に留去することにより触媒Aを調製した。
<芳香族カーボネートの製造>
触媒Aを用い、図1に示した装置を用いて、ジフェニルカーボネートを製造した。段数40のシーブトレーを装着した塔高12m塔径8インチの棚段塔からなる連続多段蒸留塔1の塔項2から0.5mの位置へジメチルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhの前駆体であるCH3OCH2CH2OCOOCH3を58質量ppm含有する)、フェノール、及びメチルフェニルカーボネートからなる混合物を導管3から予熱器4及び導管5を経て液状で連続的に31kg/hrで供給し、連続多段蒸留塔1内を流下させることによって反応を行った。上記混合物の各成分は、運転時の導管5における液(導管5の液は、蒸発器14から回収される導管19の液と、連続多段蒸留塔101から回収される導管129の液、導管3から導入する上記混合物が集合して形成される)の組成が、ジメチルカーボネート49.9質量%、フェノール44.7質量%、メチルフェニルカーボネート4.9質量%になるような量を用いた。連続多段蒸留塔1の塔底6には、導管7より蒸発器8に導入してガス状にしたジメチルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhの前駆体であるCH3OCH2CH2OCOOCH3を58質量ppm含有する)を導管9を経て55kg/hrで供給した。なお触媒Aは、導管13におけるPb濃度が0.042質量%になるような量を供給した〔上記Pb濃度は導管13上に設けたサンブリングノズル(図示しない)より抜き出した反応混合物を用いて測定することができる。〕。
連続多段蒸留塔1の塔底温度は203℃、塔項圧力は7.4×105Paであった。なお、連続多段蒸留塔1は、断熱材で保温されており、一部をヒーター(図示しない)で加熱した。塔項2より留出するガスを導管10を経て、凝縮器11で凝縮させて導管12より55kg/hrで連続的に抜き出した。塔底6から31kg/hrで連続的に抜き出した反応混合物は導管13を経て蒸発器14へ導入された。蒸発器14では触媒等を含む濃縮液が形成された。この濃縮液の一部を導管15及び導管16からリボイラー17及び導管18を経て蒸発器14に循環した。濃縮液の残りを、蒸発器14から導管15、導管19及び導管3を経て再び連続多段蒸留塔1へlkg/hrで供給した。一方、蒸発器14の蒸発物を導管21及び導管105を経て、段数20のシーブトレイを装着した塔高6m塔径10インチの棚段塔からなる連続多段蒸留塔101に、塔頂102から2.0mの位置に供給し、連続多段蒸留塔101内で反応を行った。導管105の混合物(導管105の混合物は、導管21の蒸発物と蒸発器114から回収される導管119の液が集合して形成される。)の組成は、DMC:43.1質量%、PhOH:24.5質量%、MPC:27.1質量%、DPC:4.5質量%であった。なお触媒は、導管113におけるPb濃度が0.16質量%になるような量を供給した。〔上記Pb濃度は導管113上に設けたサンプリングノズル(図示しない)より抜き出した反応混合物を用いて測定することができる。〕
連続多段蒸留塔101の塔底温度は198℃、塔頂圧力は3.7×104Paであった。塔項102より留出するガスを導管125を経て凝縮器126で凝縮させて、一部は導管128より塔頂102にリサイクルさせ、残りの凝縮液は導管127及び導管129より予熱器4、導管5を経て、連続多段蒸留塔1に再循環させた。導管129から、連続多段蒸留塔1へのリサイクルを開始させてからは、導管5の液組成が上述の組成になるように、導管3からフェノールを新たに供給した。
連続多段蒸留塔101の塔底106の反応混合物の一部を、導管130からリボイラー131及び導管132を経て塔底106に再循環させ、残りの反応混合物を導管113から8.8kg/hrで蒸発器114へ供給させた。蒸発器114では触媒、及び高沸物質を含む濃縮液が形成された。この濃縮液の一部を導管115及び導管116からリボイラー117及び導管118を経て蒸発器114に循環させた。濃縮液の残りを、蒸発器114から導管115、導管119及び導管105を経て再び連続多段蒸留塔101へ2kg/hrで供給させた。
蒸発器114の蒸発物を導管121を経て、段数20のシーブトレイを装着した塔項6m塔径6インチの棚段塔からなる連続多段蒸留塔201に、塔頂202から2.0mの位置に供給し、連続多段蒸留塔201でジフェニルカーボネートを分離した。連続多段蒸留塔201の塔底温度は184℃、塔頂圧力は2×103Paであった。塔項202より留出するガスを導管225を経て凝縮器226で凝縮させて、一部は導管228より塔頂202にリサイクルさせ、残りの凝縮液は導管227及び導管229より、連続多段蒸留塔101に再循環させ、その一部を導管229に設けられたノズル229Aより0.05kg/hrの量で抜き出した。塔頂202から4mの位置に設けられた導管233から抜き出されたガスを凝縮器234で凝縮させ、得られた液を導管235から6.7kg/hrで抜き出した。
定常状態になった時点で分析したところ、ノズル229Aの液は芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを9.2質量%含有していた。また、導管235の液組成は99.99質量%以上がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhの濃度は5質量ppmであった。
[比較例1]
ノズル229Aから抜き出しを行なわなかったことのほかは実施例1と同様の方法でジフェニルカーボネートを製造した。定常状態になった時点で分析したところ、導管235の液組成は99.90質量%以上99.99質量%未満がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhの濃度は68質量ppmであった。この結果は、実施例1において連続多段蒸留塔201の芳香族カーボネートエーテルを含む塔頂液の一部を抜き出すことにより、得られるジフェニルカーボネートの純度が向上したことを示す。
図2に示した装置を用い、下記に述べるほかは実施例1と同様の方法でジフェニルカーボネートを製造した。すなわち、導管229から抜き出される連続多段蒸留塔201の塔頂液を0.10kg/hrの流量で導管305を経て、ディクソン3mm充填物を充填した塔項2m塔径2インチの充填塔からなる連続多段蒸留塔301に、塔頂302から0.8mの位置に供給し、連続多段蒸留塔301で芳香族カーボネートエーテルを抜き出した。連続多段蒸留塔301の塔底温度は204℃、塔頂圧力は1.5×102Paであった。塔項302より留出するガスを導管325を経て凝縮器326で凝縮させて、一部は導管328より塔頂302にリサイクルさせ、残りの凝縮液は導管327及び導管329より、導管229Cを経て連続多段蒸留塔101に流量0.05kg/hrで再循環させた。塔頂302から1.2mの位置に設けられた導管333から抜き出されたガスを凝縮器334で凝縮させ、得られた液を導管335から0.029kg/hrで抜き出した。
連続多段蒸留塔301の塔底306の液の一部を、導管330からリボイラー331及び導管332を経て塔底306に再循環させ、残りの液を導管313から導管205を経て0.021kg/hrで連続多段蒸留塔201へ供給させた。
定常状態になった時点で分析したところ、導管335の液は芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを16質量%含有していた。また、導管235の液組成は99.99質量%以上がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhは検出されなかった。
[比較例2]
導管335から抜き出しを行なわなかったことのほかは実施例2と同様の方法でジフェニルカーボネートを製造した。定常状態になった時点で分析したところ、導管235の液組成は99.90質量%以上99.99質量%未満がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhの濃度は67質量ppmであった。この結果は、実施例2において連続多段蒸留塔301を用いて芳香族カーボネートエーテルを抜き出すことにより、得られるジフェニルカーボネートの純度が向上したことを示す。
導管335からの抜き出し量を0.02kg/hrとしたほかは実施例2と同様の方法でジフェニルカーボネートを製造した。定常状態になった時点で分析したところ、導管235の液組成は99.99%以上がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを1質量ppm含有していた。
導管335からの抜き出し量を0.015kg/hrとしたほかは実施例2と同様の方法でジフェニルカーボネートを製造した。定常状態になった時点で分析したところ、導管235の液組成は99.99%以上がジフェニルカーボネートであり、芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを2.5質量ppm含有していた。
実施例2で得たジフェニルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhは検出されない)235gとビスフェノールA228gを攪拌装置を備えた真空反応装置に入れ、窒素ガスで置換しながら180℃から220℃まで徐々に温度を上げながら攪拌した。ついで密閉し、100rpmで攪拌しながら8000Paで30分間、4000Paで90分間重合させた。その後、270℃まで昇温し、70Paで1時間重合させた。得られた芳香族ポリカーボネートのカラーは無色透明で良好であり、数平均分子量は11500であった。
[比較例3]
比較例2で得たジフェニルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを67質量ppm含有)を用いる他は実施例5と全く同様に芳香族ポリカーボネートを製造した。得られた芳香族ポリカーボネートは黄色着色しており、数平均分子量は7500であった。
実施例3で得たジフェニルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを1質量ppm含有)を用いる他は実施例5と全く同様に芳香族ポリカーボネートを製造した。得られた芳香族ポリカーボネートのカラーは無色透明で良好であり、数平均分子量は11000であった。
実施例4で得たジフェニルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを2.5質量ppm含有)を用いる他は実施例5と全く同様に芳香族ポリカーボネートを製造した。得られた芳香族ポリカーボネートのカラーは無色透明で良好であり、数平均分子量は10500であった。
実施例1で得たジフェニルカーボネート(芳香族カーボネートエーテルCH3OCH2CH2OCOOPhを5質量ppm含有)を用いる他は実施例5と全く同様に芳香族ポリカーボネートを製造した。得られた芳香族ポリカーボネートのカラーは無色透明で良好であり、数平均分子量は9500であった。
本発明の製造方法を用いて、エステル交換反応によって得られる芳香族カーボネートにおいては、従来知られていなかった不純物であって、芳香族カーボネートの反応性に悪影響を及ぼす特定の芳香族カーボネートエーテルの含有量が低減されている。そのために、本発明の製造方法により得られる芳香族カーボネートは、純度が高く、且つ反応性の高いので、エステル交換法ポリカーボネートの原料として好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. 下記の工程(I)及び(II)を含んでなることを特徴とする、芳香族カーボネートの製造方法。
    (I)下記式(1):

    1OCOOR1 (1)

    で表されるジアルキルカーボネート、下記式(2):

    2OCOOAr2 (2)

    で表されるアルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、下記式(3):

    Ar1OH (3)

    で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、下記式(4):

    3OCOOAr3 (4)

    で表されるアルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質
    (式中、R1、R2及びR3の各々は独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基または炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar1、Ar2、及びAr3の各々は独立に炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
    とを、触媒の存在下にエステル交換反応に付し、それにより、目的芳香族カーボネート(a)及び芳香族カーボネートエーテル(b)を含有する高沸点反応混合物を得、
    但し、該目的芳香族カーボネート(a)は、出発物質と反応物質とに対応して、下記式(5):

    ROCOOAr (5)

    により表されるアルキルアリールカーボネートと、
    下記式(6):

    ArOCOOAr (6)

    により表されるジアリールカーボネート
    (式中、RおよびArは、それぞれ、上記R1、R2及びR3からなる群ならびに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基である。)
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であって、
    芳香族カーボネートエーテル(b)は、下記式(7)

    ROR4OCOOAr (7)

    (式中、RおよびArは前に定義した通り、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
    で表される化合物であり、
    上記の高沸点反応混合物を得ると共に、ROH及びROCOOR(Rは前に定義した通り)よりなる群から選ばれる少なくとも1つの式で表される、該出発物質及び該反応物質に対応する脂肪族アルコール、ジアルキルカーボネート又はそれらの混合物を含む低沸点副生物を含有する低沸点反応混合物を抜き出す工程。
    (II)該高沸点反応混合物から、該芳香族カーボネートエーテル(b)を分離する工程。
  2. 該工程(II)における、芳香族カーボネートエーテル(b)の分離を、蒸留によって行なうことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 該工程(I)を連続的に行なうか、または該工程(I)及び工程(II)をそれぞれ連続的に行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 該出発物質と該反応物質とを連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該連続多段蒸留塔内において該触媒として金属含有触媒の存在下に液相または気−液相で両物質間のエステル交換反応を行うと同時に、該高沸点反応混合物を該蒸留塔の下部から液状で連続的に抜き出し、一方該低沸点反応混合物を蒸留によって該連続多段蒸留塔の上部からガス状で連続的に抜き出すことにより、芳香族カーボネートを連続的に製造することを可能にし、
    但し、該芳香族カーボネートエーテル(b)を、該蒸留塔から抜き出した高沸点反応混合物から分離する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 製造された芳香族カーボネートの該芳香族カーボネートエーテル(b)含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 下記式(1):

    1OCOOR1 (1)

    で表されるジアルキルカーボネート、下記式(2):

    2OCOOAr2 (2)

    で表されるアルキルアリールカーボネート、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる出発物質と、下記式(3):

    Ar1OH (3)

    で表される芳香族モノヒドロキシ化合物、下記式(4):

    3OCOOAr3 (4)

    で表されるアルキルアリールカーボネート及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる反応物質
    (式中、R1、R2及びR3の各々は独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10の脂環族基または炭素数6〜10のアラールキル基を表し、Ar1、Ar2、及びAr3の各々は独立に炭素数5〜30の芳香族基を表す。)
    とから、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって得られる芳香族カーボネートであって、下記式(7)

    ROR4OCOOAr (7)

    (式中、RおよびArは、上記R1、R2及びR3からなる群並びに上記Ar1、Ar2及びAr3よりなる群から、出発物質と反応物質に対応して選ばれる基であり、R4は置換されていないかまたは炭素数1〜10のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基によって置換されている2価の基−(CH2)m−(mは2〜4の整数)を表す。)
    で表される芳香族カーボネートエーテル(b)の含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする芳香族カーボネート。
  7. 芳香族ジヒドロキシ化合物と請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法で製造された芳香族カーボネートをエステル交換反応に付すことによって製造された芳香族ポリカーボネート。
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