WO2006006566A1 - 芳香族カーボネート類の工業的製造法 - Google Patents

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Abstract

 本発明が解決しようとする課題は、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応によって得られるアルキルアリールカーボネートを原料とし、連続多段蒸留塔を用いてこの原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、ジアリールカーボネートを主生成物とする芳香族カーボネート類を連続的に製造するにあたり、ジアリールカーボネートを1時間あたり1トン以上の工業的規模で、高選択率・高生産性で長期間安定的に製造できる具体的な方法を提供することにある。反応蒸留法による芳香族カーボネート類の製造方法に関する多くの提案があるが、これらは全て小規模、短期間の実験室的レベルのものであり、工業的規模の大量生産を可能とする具体的な方法や装置の開示は全くなかった。本発明では特定の連続多段蒸留塔が提供され、アルキルアリールカーボネートから、1時間あたり1トン以上の工業的規模で、高選択率・高生産性でジアリールカーボネートを長期間安定的に製造できる具体的な方法が提供される。  

Description

明 細 書
芳香族カーボネート類の工業的製造法
技術分野
[0001] 本発明は、芳香族カーボネート類の工業的製造法に関する。さらに詳しくは、ジァ ルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応によって得 られるアルキルァリールカーボネートを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多 段蒸留塔内でジァリールカーボネートを主生成物とする芳香族カーボネート類に変 換することによって、エステル交換法ポリカーボネートの原料として有用な芳香族力 ーボネートを工業的に大量に製造する方法に関する。
背景技術
[0002] 芳香族カーボネートは、最も需要の多いエンジニアリングプラスチックである芳香族 ポリカーボネートを、有毒なホスゲンを用いな 、で製造するための原料として重要で ある。芳香族カーボネートの製法として、芳香族モノヒドロキシィ匕合物とホスゲンとの 反応による方法が古くから知られており、最近も種々検討されている。しかしながら、 この方法はホスゲン使用の問題に加え、この方法によって製造された芳香族カーボ ネートには分離が困難な塩素系不純物が存在しており、そのままでは芳香族ポリ力 ーボネートの原料として用いることはできない。なぜならば、この塩素系不純物は極 微量の塩基性触媒の存在下で行うエステル交換法ポリカーボネートの重合反応を著 しく阻害し、たとえば、 lppmでもこのような塩素系不純物が存在すると殆ど重合を進 行させることができない。そのため、エステル交換法ポリカーボネートの原料とするに は、希アルカリ水溶液と温水による十分な洗浄と油水分離、蒸留などの多段階の面 倒な分離 ·精製工程が必要であり、さら〖こ、このような分離 ·精製工程での加水分解口 スゃ蒸留ロスのため収率が低下するなど、この方法を経済的に見合った工業的規模 で実施するには多くの課題がある。
[0003] 一方、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応 による芳香族カーボネートの製造方法も知られている。し力しながら、これらのエステ ル交換反応は全て平衡反応であって、しカゝもその平衡が原系に極端に偏って ヽるこ とに加えて反応速度が遅いことから、この方法によって芳香族カーボネート類を工業 的に大量に製造するのは多大な困難を伴っていた。これを改良するために、いくつ かの提案がなされているが、その大部分は、反応速度を高めるための触媒開発に関 するものである。このタイプのエステル交換反応用触媒として数多くの金属化合物が 提案されている。例えば、遷移金属ハライド等のルイス酸又はルイス酸を生成させる 化合物類 (特許文献 1 :特開昭 51— 105032号公報、特開昭 56— 123948号公報、 特開昭 56— 123949号公報(西独特許公開公報第 2528412号、英国特許第 149 9530号明細書、米国特許第 4182726号明細書)、特開昭 51— 75044号公報 (西 独特許公開公報第 2552907号、米国特許第 4045464号明細書)参照)、有機スズ アルコキシドゃ有機スズォキシド類等のスズィ匕合物(特許文献 2:特開昭 54— 48733 号公報 (西独特許公開公報第 2736062号)、特開昭 54— 63023号公報、特開昭 6 0— 169444号公報(米国特許第 4554110号明細書;)、特開昭 60— 169445号公 報 (米国特許第 4552704号明細書)、特開昭 62— 277345号公報、特開平 1 26 5063号公報参照)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩類及びアルコキシド類 ( 特許文献 3 :特開昭 57— 176932号公報参照)、鉛化合物類 (特許文献 4 :特開昭 5 7— 176932号公報、特開平 1— 93560号公報参照)、銅、鉄、ジルコニウム等の金 属の錯体類 (特許文献 5:特開昭 57— 183745号公報参照)、チタン酸エステル類 ( 特許文献 6:特開昭 58— 185536号公報 (米国特許第 4410464号明細書)、特開 平 1― 265062号公報参照)、ルイス酸とプロトン酸の混合物(特許文献 7:特開昭 60 173016号公報(米国特許第 4609501号明細書)参照)、 Sc、 Mo、 Mn、 Bi、 Te 等の化合物 (特許文献 8:特開平 1― 265064号公報参照)、酢酸第 2鉄 (特許文献 9 :特開昭 61— 172852号公報参照)等が提案されている。しかしながら、触媒開発だ けでは、不利な平衡の問題を解決できないので、大量生産を目的とする工業的製造 法にするためには、反応方式の検討を含め、非常に多くの検討課題がある。
また、反応方式を工夫することによって平衡をできるだけ生成系側にずらし、芳香 族カーボネート類の収率を向上させる試みもなされている。例えば、ジメチルカーボ ネートとフエノールの反応において、副生してくるメタノールを共沸形成剤とともに共 沸によって留去する方法 (特許文献 10 :特開昭 54— 48732号公報 (西独特許公開 公報第 736063号、米国特許第 4252737号明細書)参照)、副生してくるメタノール をモレキュラーシーブで吸着させて除去する方法 (特許文献 11:特開昭 58— 18553 6号公報 (米国特許第 410464号明細書)参照)が提案されている。また、反応器の 上部に蒸留塔を設けた装置によって、反応で副生してくるアルコール類を反応混合 物から分離させながら同時に蒸発してくる未反応原料との蒸留分離を行う方法も提 案されている(特許文献 12 :特開昭 56— 123948号公報 (米国特許第 4182726号 明細書)の実施例、特開昭 56— 25138号公報の実施例、特開昭 60— 169444号 公報 (米国特許第 4554110号明細書)の実施例、特開昭 60— 169445号公報 (米 国特許第 4552704号明細書)の実施例、特開昭 60— 173016号公報 (米国特許第 4609501号明細書)の実施例、特開昭 61— 172852号公報の実施例、特開昭 61 - 291545号公報の実施例、特開昭 62— 277345号公報の実施例参照)。
[0005] し力しながら、これらの反応方式は基本的にはバッチ方式力 切り替え方式である。
触媒開発による反応速度の改良もこれらのエステル交換反応に対しては限度があり 、反応速度が遅いことから、連続方式よりもバッチ方式の方が好ましいと考えられてい たからである。これらのなかには、連続方式として蒸留塔を反応器の上部に備えた連 続攪拌槽型反応器 (CSTR)方式も提案されて!ヽるが、反応速度が遅!ヽことや反応 器の気液界面が液容量に対して小さいことから反応率を高くできないなどの問題が ある。従って、これらの方法で芳香族カーボネートを連続的に大量に、長期間安定的 に製造するという目的を達成することは困難であり、経済的に見合う工業的実施にい たるには、なお多くの解決すべき課題が残されている。
[0006] 本発明者等は、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシィ匕合物を連続的に多段 蒸留塔に供給し、触媒を存在させた該塔内で連続的に反応させ、副生するアルコー ルを含む低沸点成分を蒸留によって連続的に抜き出すと共に、生成したアルキルァ リールカーボネートを含む成分を塔下部より抜き出す反応蒸留法 (特許文献 13 :特 開平 3— 291257号公報参照)、アルキルァリールカーボネートを連続的に多段蒸留 塔に供給し、触媒を存在させた該塔内で連続的に反応させ、副生するジアルキル力 ーボネートを含む低沸成分を蒸留によって連続的に抜き出すと共に、生成したジァリ ールカーボネートを含む成分を塔下部より抜き出す反応蒸留法 (特許文献 14:特開 平 4— 9358号公報参照)、これらの反応を 2基の連続多段蒸留塔を用いて行い、副 生するジアルキルカーボネートを効率的にリサイクルさせながらジァリールカーボネ ートを連続的に製造する反応蒸留法 (特許文献 15 :特開平 4— 211038号公報参照 )、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒドロキシィ匕合物等を連続的に多段蒸留塔に供 給し、塔内を流下する液を蒸留塔の途中段及び Z又は最下段に設けられたサイド抜 き出し口より抜き出し、蒸留塔の外部に設けられた反応器へ導入して反応させた後 に、該抜き出し口のある段よりも上部の段に設けられた循環用導入口へ導入すること によって、該反応器内と該蒸留塔内の両方で反応を行う反応蒸留法 (特許文献 16 : 特開平 4— 224547号公報、特開平 4— 230242号公報、特開平 4 235951号公 報参照) )等、これらのエステル交換反応を連続多段蒸留塔内で反応と蒸留分離とを 同時に行う反応蒸留法を開発し、これらのエステル交換反応に対して反応蒸留方式 が有用であることを世界で初めて開示した。
本発明者等が提案したこれらの反応蒸留法は、芳香族カーボネート類を効率よぐ かつ、連続的に製造することを可能とする初めてのものであり、その後これらの開示 をベースとする同様な反応蒸留方式が数多く提案されるようになった (特許文献 17〜 32参照;特許文献 17 :国際公開第 00Z18720号公報 (米国特許第 5362901号 明細書);特許文献 18 :イタリア特許第 01255746号公報;特許文献 19 :特開平 6— 9506号公報(欧州特許 0560159号明細書、米国特許第 5282965号明細書);特 許文献 20 :特開平 6— 41022号公報 (欧州特許 0572870号明細書、米国特許第 5 362901号明細書);特許文献 21 :特開平 6— 157424号公報(欧州特許 0582931 号明細書、米国特許第 5334742号明細書)、特開平 6— 184058号公報 (欧州特 許 0582930号明細書、米国特許第 5344954号明細書);特許文献 22 :特開平 7— 304713号公報;特許文献 23:特開平 9—40616号公報;特許文献 24:特開平 9 - 59225号公報;特許文献 25:特開平 9 - 110805号公報;特許文献 26:特開平 9 - 165357号公報;特許文献 27:特開平 9— 173819号公報;特許文献 28:特開平 9 — 176094号公報、特開 2000— 191596号公報、特開 2000— 191597号公報; 特許文献 29 :特開平 9— 194436号公報 (欧州特許 0785184号明細書、米国特許 第 5705673号明細書);特許文献 30 :国際公開第 00Z18720公報 (米国特許第 6 093842号明細書;);特許文献 31 :特開 2001— 64234号公報、特開 2001— 6423 5号公報;特許文献 32:国際公開第 02Z40439公報 (米国特許第 6596894号、米 国特許第 6596895号、米国特許第 6600061号明細書))。
[0008] また、本出願人は、反応蒸留方式にお!、て、多量の触媒を必要とせずに高純度芳 香族カーボネートを長時間、安定に製造できる方法として、触媒成分を含む高沸点 物質を作用物質と反応させた上で分離し、触媒成分をリサイクルする方法 (特許文献 31 :特開 2001— 64234号公報、特開 2001— 64235号公報参照)や、反応系内の 多価芳香族ヒドロキシ化合物を触媒金属に対して質量比で 2. 0以下に保ちながら行 う方法 (特許文献 32:国際公開第 02Z40439公報 (米国特許第 6596894号、米国 特許第 6596895号、米国特許第 6600061号明細書)参照)を提案した。さらに、本 発明者等は、重合工程で副生するフエノールの 70〜99質量%を原料として用いて、 反応蒸留法でジフエ-ルカーボネートを製造しこれを芳香族ポリカーボネートの重合 原料とする方法をも提案した (特許文献 33:国際公開第 97Z11049公報 (欧州特許 0855384号明細書、米国特許第 5872275号明細書)参照)。
[0009] し力しながら、これら反応蒸留法による芳香族カーボネート類の製造を提案する全 ての先行文献には、工業的規模の大量生産 (例えば、 1時間あたり 1トン以上)を可能 とする具体的な方法や装置の開示は全くなぐまたそれらを示唆する記述もない。例 えば、メチルフエ-ルカーボネート(MPC)からジフエ-ルカーボネート(DPC)を製 造するために開示された反応蒸留塔の高さ (H: cm)、直径 (D: cm)、段数 (n)と反 応原料液導入量 (Q :kgZhr)に関する記述は、次表のとおりである。
[0010] [表 1]
Figure imgf000007_0001
〔特許文献 34〕:特開平 11— 92429号公報 (欧州特許 1016648号明細書、米国特 許第 6262210号明細書)参照)
〔特許文献 35〕:特開平 9— 255772号公報 (欧州特許 0892001号明細書、米国特 許第 5747609号明細書参照)
[0011] すなわち、この反応を反応蒸留方式で実施するにあたり用いられた連続多段蒸留 塔の最大のものは、本出願人が特許文献 15、 33、 34において開示したものである。 このように、この反応用に開示されて 、る連続多段蒸留塔における各条件の最大値 は、 H = 600cm, D= 25cm、 n= 50 (特許文献 23)、 Q = 31kgZhrであり、ジフエ -ルカーボネートの生産量は、約 6. 7kgZhrに過ぎず、工業的規模の生産量では なかった。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0012] 本発明が解決しょうとする課題は、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ 化合物とのエステル交換反応によって得られるアルキルァリールカーボネートを原料 とし、連続多段蒸留塔を用いて、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連 続的に供給し、ジァリールカーボネートを主生成物とする芳香族カーボネート類を連 続的に製造するにあたり、ジァリールカーボネートを 1時間あたり 1トン以上の工業的 規模で、高選択率'高生産性で長期間安定的に製造できる具体的な方法を提供す ることにめる。
課題を解決するための手段
[0013] 本発明者らが連続多段蒸留塔を用いる芳香族カーボネート類の製造方法を開示し て以来、反応蒸留法による芳香族カーボネート類の製造方法に関する多くの提案が あるが、これらは全て小規模、短期間の実験室的レベルのものであり、工業的規模の 大量生産を可能とする具体的な方法や装置の開示は全くな力つた。そこで、本発明 者等は、 1時間あたり 1トン以上の工業的規模で、高選択率'高生産性でジァリール カーボネートを長期間安定的に製造できる具体的な方法を見出すべき検討を重ねた 結果、本発明に到達した。
[0014] すなわち、本発明の第一の態様では、
1.ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕合物とのエステル交換反応によ つて得られるアルキルァリールカーボネートを原料として、ジァリールカーボネートを 主生成物とする芳香族カーボネート類の製造方法であって、
(i)該原料を、触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給する工程と、
(ii)ジアルキルカーボネートとジァリールカーボネートを生成するように、該原料を 反応させる工程と、
(iii)生成するジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス 状で連続的に抜出し、ジァリールカーボネートを含む高沸点反応混合物を塔下部よ り液状で連続的に抜出す工程と、を含み、
該連続多段蒸留塔が、長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部の上下に鏡板部 を有し、内部に段数 nをもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部またはそれ に近い塔の上部に内径 d (cm)のガス抜出し口、塔底部またはそれに近い塔の下部 に内径 d (cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部および
2 Zま たは中間部に 1つ以上の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の下部に 1っ以 上の導入口を有するものであって、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、
1500 ≤ L ≤ 8000 式(1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、
100 ≤ D ≤ 2000 式(2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
2 ≤ L/D ≤ 40 式(3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、
10 ≤ n ≤ 80 式(4)
(5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(5)を満足するもの であり、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するもので
2
あり、
5 ≤ D/d ≤ 30 式(6) であることを特徴とする方法、
2.前記工程 (ii)にて、蒸留も同時に行われることを特徴とする前項 1に記載の方法、
3.ジァリールカーボネートを主生成物とする該芳香族カーボネート類が連続的に製 造され、該ジァリールカーボネートの生産量力 1時間あたり 1トン以上であることを特 徴とする前項 1または 2に記載の方法、
を提供する。
また、本発明に係る製造法の別の態様では、
4.ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応によ つて得られるアルキルァリールカーボネートを原料とし、この原料を触媒が存在する 連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成す るジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス状で連続的に 抜出し、ジァリールカーボネートを含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続 的に抜出す反応蒸留方式によって、ジァリールカーボネートを主生成物とする芳香 族カーボネート類を連続的に製造するにあたり、
該連続多段蒸留塔が、長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部の上下に鏡板部 を有し、内部に段数 nをもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部またはそれ に近い塔の上部に内径 d (cm)のガス抜出し口、塔底部またはそれに近い塔の下部 に内径 d (cm)
2 の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部および Zま たは中間部に 1つ以上の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の下部に 1っ以 上の導入口を有するものであって、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、
1500 ≤ L ≤ 8000 式 (1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、
100 ≤ D ≤ 2000 式 (2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
2 ≤ L/D ≤ 40 式 (3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、
10 ≤ n ≤ 80 式 (4) (5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 (cm)の比が、式(5)を満足するもの であり、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するもので
2
あり、
5 ≤ D/d ≤ 30 式(6)
2
ことを特徴とするジァリールカーボネートを主生成物とする芳香族カーボネート類の 工業的製造方法、
5.ジァリールカーボネートの生産量力 1時間あたり 1トン以上であることを特徴とす る前項 4に記載の方法、
6.該 dと該 dが式(7)を、
1 2
1 ≤ d /d ≤ 6 式(7)
1 2
満足することを特徴とする前項 1ないし 5のうち何れか一項に記載の方法、
7.該連続多段蒸留塔の L、 D、 LZD、 n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2000 ≤
1 2
L ≤ 6000、 150 ≤ D ≤ 1000、 3 ≤ L/D ≤ 30、 15 ≤ n ≤ 60、 2. 5 ≤ D/d ≤ 12, 7 ≤ D/d ≤ 25であることを特徴とする前
1 2
項 1ないし 6のうち何れか一項に記載の方法、
8.該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2500 ≤
1 2
L ≤ 5000、 200 ≤ D ≤ 800、 5 ≤ L/D ≤15、 20 ≤ n ≤50、 3 ≤ D/d ≤ 10, 9≤ D/d ≤ 20であることを特徴とする前項 1ないし 7
1 2
のうち何れか一項に記載の方法、
9.該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物およびトレィを有する蒸留塔 であることを特徴とする前項 1ないし 8のうち何れか一項に記載の方法、
10.該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレィを下部に有 する蒸留塔であることを特徴とする前項 9に記載の方法、
11.インターナルの該充填物が規則充填物であることを特徴とする前項 9または 10 に記載の方法、
12.インターナルの該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイである ことを特徴とする前項 9または 10に記載の方法、
13.インターナルの該充填物が 1基または 2基以上の規則充填物であり、該トレイが 多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする前項 9または 10に記載の方法、
14.該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ 一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種で あることを特徴とする前項 11または 13に記載の方法、
15.該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: LOOO個の孔を有するもの であることを特徴とする前項 12または 13に記載の方法、
16.該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする前 項 12、 13、 15のうち何れか一項に記載の方法、
17.該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ 一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種で あり、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の孔を有するも のであり、該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴と する前項 13に記載の方法、
を提供する。
[0016] さらに、本発明の第二の態様では、
18.前項 1〜17のいずれか一項に記載の方法で製造され、ハロゲン含有量が 0. lp pm以下である芳香族カーボネート類、
を提供する。
[0017] さらにまた、本発明の第三の態様では、
19.反応および蒸留を行うための連続多段蒸留塔であって、
長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部と、
該胴部の上下に配設される鏡板部と、
該胴部の内部に配設される段数 nを持つインターナルと、
塔頂部またはそれに近い塔の上部であって、該鏡板部に設けられた内径 d (cm) のガス抜出し口と、 塔底部またはそれに近い塔の下部であって、該鏡板部に設けられた内径 d (cm)
2 の液抜出し口と、
該ガス抜出し口より下部であって、該塔の上部および/または中間部に少なくとも 1 つの第一の導入口と、
該液抜出し口よりも上部であって塔の下部に少なくとも 1つの第二の導入口と、 を備え、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、
1500 ≤ L ≤ 8000 式(1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、
100 ≤ D ≤ 2000 式(2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
2 ≤ L/D ≤ 40 式(3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、
10 ≤ n ≤ 80 式(4)
(5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(5)を満足するもので あり、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するものであ
2
る、
5 ≤ D/d ≤ 30 式 (6)ことを特徴とする連続多段
2
蒸留塔、
20.該 dと該 dが式(7)を満足する、
1 2
1 ≤ d /d ≤ 6 式(7)
1 2
ことを特徴とする前項 19記載の連続多段蒸留塔、
21.該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2000 ≤
1 2
L ≤ 6000、 150≤ D ≤1000、 3≤ L/D ≤30、 15 ≤ n ≤ 60, 2. 5 ≤ D/d ≤1 2、 7≤ D/d ≤ 25であることを特徴とする前項 19また
1 2
は 20に記載の連続多段蒸留塔、 22.該連続多段蒸留塔の L、 D、 LZD、 n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2500 ≤
1 2
L ≤ 5000、 200 ≤ D ≤ 800、 5 ≤ L/D ≤ 15、 20 ≤ n ≤ 50、 3 ≤ D/d ≤ 10、 9 ≤ D/d ≤ 20であることを特徴とする前項 1
1 2
9ないし 21のいずれか一項に記載の連続多段蒸留塔、 23.該連続多段蒸留塔が、 該インターナルとして充填物およびトレィを有する蒸留塔であることを特徴とする前項 19ないし 22のうち何れか一項に記載の連続多段蒸留塔、
24.該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレィを下部に有 する蒸留塔であることを特徴とする前項 23に記載の連続多段蒸留塔、
25.インターナルの該充填物が規則充填物であることを特徴とする前項 23または 24 に記載の連続多段蒸留塔、
26.インターナルの該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイである ことを特徴とする前項 23または 24に記載の連続多段蒸留塔、
27.インターナルの該充填物が 1基または 2基以上の規則充填物であり、該トレイが 多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする前項 23また は 24に記載の連続多段蒸留塔、
28.該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ 一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種で あることを特徴とする前項 25または 27に記載の連続多段蒸留塔、
29.該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の孔を有するもの であることを特徴とする前項 26または 27に記載の連続多段蒸留塔、
30.該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする前 項 26、 27、 29のうち何れか一項に記載の連続多段蒸留塔、
31.該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ 一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種で あり、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の孔を有するも のであり、該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴と する前項 27に記載の連続多段蒸留塔、
を提供する。 発明の効果
[0018] 本発明を実施することによって、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕 合物と力 得られるアルキルァリールカーボネートを原料として、 95%以上、好ましく は 97%以上、さらに好ましくは 99%以上の高選択率で、ジァリールカーボネートを、 1時間あたり 1トン以上、好ましくは 1時間あたり 2トン以上、さらに好ましくは 1時間あた り 3トン以上の工業的規模で、 2000時間以上、好ましくは 3000時間以上、さらに好 ましくは 5000時間以上の長期間、安定的に製造できることが見出された。本発明で 得られるジァリールカーボネートを主成分とする芳香族カーボネート類を蒸留等によ つて分離'精製することによって得られたジァリールカーボネートは、高純度であり、 エステル交換法ポリカーボネートやポリエステルカーボネートなどの原料として、また 、非ホスゲン法イソシァネートやウレタンなどの原料として有用である。本発明では、 通常、ハロゲンを含まない原料と触媒を使用するので、得られるジァリールカーボネ ートのハロゲン含有量は、 0. lppm以下であり、好ましくは lOppb以下であり、さらに 好ましくは lppb以下である。
発明を実施するための最良の形態
[0019] 以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の原料であるアルキルァリールカーボネートを得るために用いられるジアルキ ルカーボネートとは、一般式(8)で表されるものである。
R'OCOOR1 (8)
ここで、 R1は炭素数 1〜10のアルキル基、炭素数 3〜10の脂環族基、炭素数 6〜1 0のアラールキル基を表す。このような R1としては、例えば、メチル、ェチル、プロピル (各異性体)、ァリル、ブチル (各異性体)、ブテニル (各異性体)、ペンチル (各異性 体)、へキシル (各異性体)、ヘプチル (各異性体)、ォクチル (各異性体)、ノニル (各 異性体)、デシル(各異性体)、シクロへキシルメチル等のアルキル基;シクロプロピル 、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロへプチル等の脂環族基;ベ ンジル、フ ネチル(各異性体)、フ ニルプロピル(各異性体)、フ ニルブチル(各 異性体)、メチルベンジル (各異性体)等のアラールキル基が挙げられる。なお、これ らのアルキル基、脂環族基、アラールキル基において、他の置換基、例えば低級ァ ルキル基、低級アルコキシ基、シァノ基、ハロゲン等で置換されていてもよいし、不飽 和結合を有していてもよい。
[0020] このような R1を有するジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネ ート、ジェチルカーボネート、ジプロピルカーボネート(各異性体)、ジァリルカーボネ ート、ジブテニルカーボネート(各異性体)、ジブチルカーボネート (各異性体)、ジぺ ンチルカーボネート(各異性体)、ジへキシルカーボネート(各異性体)、ジヘプチル カーボネート (各異性体)、ジォクチルカーボネート(各異性体)、ジノニルカーボネー ト(各異性体)、ジデシルカーボネート (各異性体)、ジシクロペンチルカーボネート、 ジシクロへキシノレカーボネート、ジシクロへプチノレカーボネート、ジベンジノレカーボネ ート、ジフエネチルカーボネート(各異性体)、ジ(フエ-ルプロピル)カーボネート(各 異性体)、ジ(フエ-ルブチル)カーボネート(各異性体)ジ(クロ口ベンジル)カーボネ ート(各異性体)、ジ (メトキシベンジル)カーボネート(各異性体)、ジ (メトキシメチル) カーボネート、ジ (メトキシェチル)カーボネート(各異性体)、ジ (クロロェチル)カーボ ネート (各異性体)、ジ (シァノエチル)カーボネート (各異性体)等が挙げられる。
[0021] これらの中で、本発明において好ましく用いられるのは、 R1がハロゲンを含まない炭 素数 4以下のアルキル基からなるジアルキルカーボネートであり、特に好まし!/、のは ジメチルカーボネートである。また、好ましいジアルキルカーボネートのなかで、さらに 好ま 、のは、ハロゲンを実質的に含まな!/、状態で製造されたジアルキルカーボネ ートであって、例えばハロゲンを実質的に含まないアルキレンカーボネートとハロゲン を実質的に含まないアルコール力も製造されたものである。
[0022] 本発明で用いられる芳香族モノヒドロキシィ匕合物とは、下記一般式 (9)で表されるも のであり、芳香族基に直接ヒドロキシル基が結合しているものであれば、どの様なもの であってもよい。
Ar'OH (9)
ここで Ar1は炭素数 5〜30の芳香族基を表す。このような Ar1を有する芳香族モノヒ ドロキシ化合物としては、例えば、フエノール;タレゾール(各異性体)、キシレノール( 各異性体)、トリメチルフ ノール (各異性体)、テトラメチルフ ノール (各異性体)、ェ チルフ ノール(各異性体)、プロピルフ ノール(各異性体)、ブチルフ ノール(各 異性体)、ジェチルフヱノール (各異性体)、メチルェチルフエノール (各異性体)、メ チルプロピルフエノール(各異性体)、ジプロピルフエノール(各異性体)、メチルブチ ルフ ノール(各異性体)、ペンチルフ ノール(各異性体)、へキシルフ ノール(各 異性体)、シクロへキシルフェノール (各異性体)等の各種アルキルフエノール類;メト キシフヱノール (各異性体)、エトキシフヱノール (各異性体)等の各種アルコキシフエ ノール類;フエ-ルプロピルフエノール(各異性体)等のァリールアルキルフエノール 類;ナフトール (各異性体)及び各種置換ナフトール類;ヒドロキシピリジン (各異性体) 、ヒドロキシクマリン (各異性体)、ヒドロキシキノリン (各異性体)等のへテロ芳香族モノ ヒドロキシィ匕合物類等が用いられる。
[0023] これらの芳香族モノヒドロキシィ匕合物の中で、本発明において好ましく用いられるの は、 Ar1が炭素数 6から 10の芳香族基力もなる芳香族モノヒドロキシィ匕合物であり、特 に好ましいのはフエノールである。また、これらの芳香族モノヒドロキシィ匕合物の中で 、本発明において好ましく用いられるのは、ハロゲンを実質的に含まないものである。
[0024] 本発明の原料であるアルキルァリールカーボネートを得るために用いられるジアル キルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物の量比は、ジアルキルカーボネートが 、芳香族モノヒドロキシ化合物に対して、モル比で、 0. 4〜4であることが必要である。 この範囲外では、 目的とするアルキルァリールカーボネートの必要量に対して、未反 応の残存量が多くなり、効率的でないし、またそれらを回収するために多くのェネル ギーを要する。この意味で、このモル比は、 0. 5〜3力 子ましく、 0. 8〜2. 5がより好 ましく、さらに好ましいのは、 1. 0〜2. 0である。
[0025] 本発明においては、 1時間あたり 1トン以上のジァリールカーボネートを連続的に製 造するのである力 そのために連続的に供給されるアルキルァリールカーボネートは 、製造すべきジァリールカーボネートの量(Pトン Zhr)に対して、通常 5Pトン Zhr、 好ましくは、 3Pトン Zhr、より好ましくは 2Pトン Zhrである。さらに好ましい場合は、 1. 8Pトン Zhrよりも少なくできる。
[0026] 本発明にお ヽて製造される芳香族カーボネート類とは、アルキルァリールカーボネ ートのエステル交換反応によって得られるジァリールカーボネートを主成分とする芳 香族カーボネートのことである。このエステル交換反応においては、アルキルァリー ルカーボネートのアルコキシ基が系中に存在する芳香族モノヒドロキシ化合物のァリ 一口キシ基と交換されアルコール類を離脱する反応と、アルキルァリールカーボネー ト 2分子間のエステル交換反応である不均化反応によってジァリールカーボネートと ジアルキルカーボネートに変換される反応が含まれている。本発明では、アルキルァ リールカーボネートの不均化反応が主として起こっている。また、本発明では、ハロゲ ンを全く含まない原料や触媒を用いることができ、その場合製造されるジァリール力 ーボネートを主成分とする芳香族カーボネートは、ハロゲンを全く含まないため、エス テル交換法でポリカーボネートを工業的に製造する時の原料として重要である。すな わち、本発明で得られるジァリールカーボネートを主成分とする芳香族カーボネート 類を蒸留等によって、分離 '精製されたジァリールカーボネートは高純度でハロゲン を全く含まな ヽので、芳香族ジヒドロキシィ匕合物とのエステル交換法による芳香族ポリ カーボネート製造用の原料として非常に有用である。
[0027] なお、本発明で原料として用いられるアルキルァリールカーボネートは、純度の高 いものであってもいいが、他の化合物を含むものであってもよぐ例えば、このアルキ ルァリールカーボネートを得るために用いられたジアルキルカーボネートおよび/また は芳香族モノヒドロキシィ匕合物を含んで 、てもよ 、し、この工程または/および他のェ 程で生成する化合物や反応性生物、例えばアルコール類、アルキルァリールエーテ ル類、ジァリールカーボネートを含むものであってもよい。ジアルキルカーボネートと 芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応混合物から未反応物質や触媒を 分離せずにそのまま本発明の原料とすることも好ましい方法である。なお、本発明の ように工業的に実施する場合、本発明の原料であるアルキルァリールカーボネートを 得るために用いられる、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕合物は、新 規に反応系に導入されるジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕合物にカロ え、この工程または/および他の工程から回収されたものをも使用することが好ましい
[0028] 本発明で使用される触媒としては、例えば下記の化合物から選択され、原料である アルキルァリールカーボネートを得るために用いられる触媒と同じものであってもよい 。好ましくは、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕合物との反応に用い た触媒を分離せずにそのまま使用することである。
く鉛化合物 >PbO、 PbO、 Pb O等の酸化鉛類; PbS、 Pb S等の硫化鉛類; Pb(0
2 3 4 2
H) 、 Pb O (OH)等の水酸化鉛類; Na PbO、 K PbO、 NaHPbO、 KHPbO等
2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 の亜ナマリ酸塩類; Na PbO、 Na H PbO、 K PbO、 K [Pb (OH) ]、 K PbO、 C
2 3 2 2 4 2 3 2 6 4 4 a PbO、 CaPbO等の鉛酸塩類; PbCO、 2PbCO -Pb(OH)等の鉛の炭酸塩及
2 4 3 3 3 2
びその塩基性塩類; Pb(OCOCH ) 、Pb(OCOCH)、Pb(OCOCH) -PbO-3H
3 2 3 4 3 2
O等の有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類; Bu Pb、 Ph Pb、 Bu PbCl、 P
2 4 4 3 h PbBr、 Ph Pb (又は Ph Pb )、 Bu PbOH、 Ph PbO等の有機鉛化合物類(Buは
3 3 6 2 3 3
ブチル基、 Phはフ -ル基を示す。); Pb(OCH )、 (CH 0)Pb(OPh)、 Pb(OPh
3 2 3
)等のアルコキシ鉛類、ァリールォキシ鉛類; Pb—Na、 Pb— Ca、 Pb— Ba、 Pb— Sn
2
、 Pb— Sb等の鉛の合金類;ホウェン鉱、センァェン鉱等の鉛鉱物類、及びこれらの 鉛化合物の水和物;
く銅族金属の化合物〉 CuCl、 CuCl、 CuBr、 CuBr、 Cul、 Cul、 Cu(OAc) 、 C
2 2 2 2 u(acac) 、ォレイン酸銅、 Bu Cu、 (CH O) Cu、 AgNO、 AgBr、ピクリン酸銀、 Ag
2 2 3 2 3
C H CIO、 [AuC≡C— C(CH ) ]n、 [Cu(C H )C1]等の銅族金属の塩及び錯体
6 6 4 3 3 7 8 4
(acacはァセチルアセトンキレート配位子を表す。);
くアルカリ金属の錯体〉 Li(acac)、 LiN(C H )等のアルカリ金属の錯体;
4 9 2
く亜鉛の錯体〉 Zn(acac)等の亜鉛の錯体;
2
くカドミウムの錯体〉 Cd(acac)等のカドミウムの錯体;
2
<鉄族金属の化合物〉 Fe(C H ) (CO)、Fe(CO)、Fe(CH)(CO)、Co (メシ
10 8 5 5 4 6 3 チレン) (PEt Ph) 、 CoC F (CO)、 Ni— π— C H NO、フエ口セン等の鉄族金属
2 2 2 5 5 7 5 5
の錯体;
くジルコニウム錯体〉 Zr(acac) ,ジルコノセン等のジルコニウムの錯体;
4
くルイス酸類化合物〉 A1X、 TiX , TiX、 VOX、 VX、 ZnX、 FeX、 SnX (ここで
3 3 4 3 5 2 3 4
Xはハロゲン、ァセトキシ基、アルコキシ基、ァリールォキシ基である。)等のルイス酸 及びルイス酸を発生する遷移金属化合物;
く有機スズ化合物〉(CH ) SnOCOCH、(C H ) SnOCOC H、 Bu SnOCOC
3 3 3 2 5 3 6 5 3
H、 Ph SnOCOCH、 Bu Sn(OCOCH ) 、 Bu Sn(OCOC H ) 、 Ph SnOCH
3 3 3 2 3 2 2 11 23 2 3 3 、(C H ) SnOPh、 Bu Sn (OCH )、 Bu Sn (OC H ) , Bu Sn (OPh) 、 Ph Sn(
2 5 3 2 3 2 2 2 5 2 2 2 2
OCH )、(C H ) SnOH、 Ph SnOH、 Bu SnO、 (C H ) SnO、 Bu SnCl、 BuS
3 2 2 5 3 3 2 8 17 2 2 2 nO (OH)等の有機スズィ匕合物;
等の金属含有化合物が触媒として用いられる。これらの触媒は多段蒸留塔内に固定 された固体触媒であっても ヽし、反応系に溶解する可溶性触媒であってもよ 、。
[0029] もちろん、これらの触媒成分が反応系中に存在する有機化合物、例えば、脂肪族 アルコール類、芳香族モノヒドロキシ化合物類、アルキルァリールカーボネート類、ジ ァリールカーボネート類、ジアルキルカーボネート類等と反応したものであってもよ!/ヽ し、反応に先立って原料や生成物で加熱処理されたものであってもよい。
[0030] 本発明を反応系に溶解する可溶性触媒で実施する場合は、これらの触媒は、反応 条件にお 、て反応液への溶解度の高!、ものであることが好ま 、。この意味で好まし い触媒としては、例えば、 PbO、 Pb (OH)ゝ Pb (OPh) ; TiCl、 Ti(OMe) 、 (MeO
2 2 4 4
)Ti (OPh) 、 (MeO) Ti (OPh) 、 (MeO) Ti (OPh)、 Ti (OPh) ; SnCl、 Sn (OP
3 2 2 3 4 4 h) 、 Bu SnO、 Bu Sn (OPh) ; FeCl、 Fe (OH) 、 Fe (OPh)等、又はこれらをフエ
4 2 2 2 3 3 3
ノール又は反応液等で処理したもの等が挙げられる。
[0031] 図 1は、本発明に係る製造法を実施する連続多段蒸留塔の概略図である。ここで、 本発明において用いられる連続多段蒸留塔 10とは、長さ L (cm)、内径 D (cm)の円 筒形の胴部 7の上下に鏡板部 5を有し、内部に段数 nをもつインターナル 6 (6— 1 :充 填物、 6— 2 :トレイ)を有する構造をしており、塔頂部またはそれに近い塔の上部に 内径 d (cm)のガス抜出し口 1と、塔底部またはそれに近い塔の下部に内径 d (cm)
1 2 の液抜出し口 2と、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部および Zまたは中間部 に 1つ以上の導入口 3と、該液抜出し口より上部であって塔の下部に 1つ以上の導入 口 4と、を有するものである力 蒸留だけでなく反応も同時に行って、 1時間あたり 1ト ン以上のジァリールカーボネートを長期間安定的に製造できるものとするには種々の 条件を満足させることが必要である。なお、図 1は、本発明に係る連続多段蒸留塔の 一つの実施態様であるため、インターナル 6の配置は、図 1に示す構成に限定される ものではない。
[0032] 本発明に係る連続多段蒸留塔は、単なる蒸留機能力 の条件だけではなぐ安定 的に高選択率で反応を進行させるために必要とされる条件とが複合したものであり、
[0033] 具体的には、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであって、
1500 ≤ L ≤ 8000 式(1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであって、
100 ≤ D ≤ 2000 式(2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであって、
2 ≤ L/D ≤ 40 式(3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであって、
10 ≤ n ≤ 80 式(4)
(5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口 1の内径 d (cm)の比力 式(5)を満足するもの であって、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口 2の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するもので
2
あって、
5 ≤ D/d ≤ 30 式(6)
2
であることが必要である。
なお、本発明で用いる用語「塔頂部またはそれに近い塔の上部」とは、塔頂部から 下方に約 0. 25Lまでの部分を意味し、用語「塔底部またはそれに近い塔の下部」と は、塔底部から上方に約 0. 25Lまでの部分を意味する。また、「L」は、前述の定義と おりである。
[0034] 式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および (6)を同時に満足する連続多段蒸留塔を用い ることによって、アルキルァリールカーボネートからジァリールカーボネートを主成分と する芳香族カーボネート類を製造するにあたって、ジァリールカーボネートを 1時間あ たり 1トン以上の工業的規模で、高選択率'高生産性で、例えば 2000時間以上、好 ましくは 3000時間以上、さらに好ましくは 5000時間以上の長期間、安定的に製造 できることが見出されたのである。本発明の方法を実施することによって、このような 優れた効果を有する工業的規模での芳香族カーボネートの製造が可能になった理 由は明らかではないが、式(1)〜(6)の条件が組み合わさった時にもたらされる複合 効果のためであると推定される。なお、各々の要因の好ましい範囲は下記に示される
[0035] L (cm)が 1500より小さいと、反応率が低下するため目的とする生産量を達成でき ないし、目的の生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、 L を 8000以下にすることが必要である。より好ましい L (cm)の範囲は、 2000 ≤L ≤ 6000 であり、さらに好ましくは、 2500 ≤ L ≤5000 である。
[0036] D (cm)が 100よりも小さいと、目的とする生産量を達成できないし、目的の生産量 を達成しつつ設備費を低下させるには、 Dを 2000以下にすることが必要である。より 好ましい D (cm)の範囲は、 150 ≤ D ≤ 1000 であり、さらに好ましくは、 200 ≤ D ≤ 800 である。
[0037] LZDが 2より小さい時や 40より大きい時は安定運転が困難となり、特に 40より大き いと塔の上下における圧力差が大きくなりすぎるため、長期安定運転が困難となるだ けでなぐ塔下部での温度を高くしなければならないため、副反応が起こりやすくなり 選択率の低下をもたらす。より好ましい LZDの範囲は、 3 ≤ L/D ≤30 であり 、さらに好ましくは、 5 ≤ L/D ≤15 である。
[0038] nが 10より小さ 、と反応率が低下するため目的とする生産量を達成できな 、し、目 的の生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、 nを 80以下 にすることが必要である。さらに、 nが 80よりも大きいと塔の上下における圧力差が大 きくなりすぎるため、長期安定運転が困難となるだけでなぐ塔下部での温度を高くし なければならないため、副反応が起こりやすくなり選択率の低下をもたらす。より好ま しい nの範囲は、 15 ≤ n ≤60 であり、さらに好ましくは、 20 ≤ n ≤50 であ る。
[0039] D/d力^より小さいと設備費が高くなるだけでなく大量のガス成分が系外に出や すくなるため、安定運転が困難になり、 15よりも大きいとガス成分の抜出し量が相対 的に小さくなり、安定運転が困難になるだけでなぐ反応率の低下をもたらす。より好 ましい DZdの範囲は、 2. 5 ≤ D/d ≤12 であり、さらに好ましくは、 3 ≤ D /ά ≤ 10 である。 [0040] D/d力 より小さいと設備費が高くなるだけでなく液抜出し量が相対的に多くなり
2
、安定運転が困難になり、 30よりも大きいと液抜出し口や配管での流速が急激に速く なりエロージョンを起こしやすくなり装置の腐食をもたらす。より好ましい DZdの範囲
2 は、 7 ≤ D/d ≤ 25 であり、さらに好ましくは、 9 ≤ D/d ≤ 20 である
2 2
[0041] さらに本発明では該 dと該 dが式(7)を満足する場合、さらに好ましいことがわかつ
1 2
た。
1 ≤ d /d ≤ 6 式(7)
1 2
[0042] 本発明でいう長期安定運転とは、 1000時間以上、好ましくは 3000時間以上、さら に好ましくは 5000時間以上、配管のつまりやエロージョンがなぐ運転条件に基づい た定常状態で運転が継続でき、高選択率を維持しながら、所定量のジァリールカー ボネートが製造されて 、ることを意味する。
[0043] 本発明は、 1時間あたり 1トン以上の高生産性でジァリールカーボネートを高選択率 で長期間安定的に生産することを特徴としているが、好ましくは 1時間あたり 2トン以 上、さらに好ましくは 1時間あたり 3トン以上のジァリールカーボネートを生産すること にある。また、本発明は、該連続多段蒸留塔の L、 D、 LZD、 n、 D/d、 D/d 力 S
1 2 それぞれ、 2000 ≤ L ≤ 6000、 150 ≤ D ≤ 1000、 3 ≤ L/D ≤ 30、 15 ≤ n ≤ 60, 2. 5 ≤ D/d ≤12、 7 ≤ D/d ≤ 25の場
1 2
合は、 1時間あたり 2トン以上、好ましくは 1時間あたり 2. 5トン以上、さらに好ましくは 1時間あたり 3トン以上のジァリールカーボネートを製造することを特徴とするものであ る。さらに、本発明は、該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそ
1 2 れぞれ、 2500 ≤ L ≤ 5000、 200 ≤ D ≤ 800、 5 ≤ L/D ≤ 15 、 20 ≤ n ≤ 50, 3 ≤ D/d ≤ 10, 9 ≤ D/d ≤ 20の場合は、
1 2
1時間あたり 3トン以上、好ましくは 1時間あたり 3. 5トン以上、さらに好ましくは 1時間 あたり 4トン以上のジァリールカーボネートを製造することを特徴とするものである。
[0044] 本発明でいうジァリールカーボネートの選択率とは、反応したアルキルァリールカー ボネートに対するものであって、本発明では通常 95%以上の高選択率であり、好まし くは 97%以上、さらに好ましくは 99%以上の高選択率を達成することができる。 [0045] 本発明で用いられる連続多段蒸留塔は、インターナルとしてトレイおよび Zまたは 充填物を有する蒸留塔であることが好ましい。本発明でいうインターナルとは、蒸留 塔において実際に気液の接触を行わせる部分のことを意味する。このようなトレイとし ては、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレイ、スーパーフラックト レイ、マックスフラックトレイ等が好ましぐ充填物としては、ラシヒリング、レッシングリン グ、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマ ホンパッキング、ヘリパック等の不規則充填物やメラパック、ジェムパック、テクノバック 、フレキシパック、スルザ一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド等の 規則充填物が好まし 、。トレイ部と充填物の充填された部分とを合わせ持つ多段蒸 留塔も用いることができる。なお、本発明でいう用語「インターナルの段数 n」とは、トレ ィの場合は、トレイの数を意味し、充填物の場合は、理論段数を意味する。したがつ て、トレイ部と充填物の充填された部分とを合わせ持つ多段蒸留塔の場合、 nはトレ ィの数と理論段数の合計である。
[0046] 本発明のアルキルァリールカーボネートと、系中に存在する芳香族モノヒドロキシ化 合物との反応は、平衡定数が極端に小さぐしかも反応速度が遅いし、主たる反応で あるアルキルァリールカーボネートの不均化反応も平衡反応であって、平衡定数が 小さく反応速度も遅い。このような本発明の反応を行う反応蒸留用の連続多段蒸留 塔としては、該インターナルが充填物およびトレイの両方を有する多段蒸留塔が好ま しいことが見出された。そして、この蒸留塔において、充填物の充填された部分が上 部に設置されており、トレイ部が下部に設置されているものがさらに好ましい。また、 本発明においては、該充填物は規則充填物であることが好ましぐさらに該規則充填 物が 1基または 2基以上用いられることが好ましい。そして、該規則充填物は、メラパ ック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スノレザーパッキング、グッドロールパ ッキング、グリッチグリッドから選ばれた少なくとも一種であることが好ま 、。
[0047] さらに本発明の連続多段蒸留塔としては、該インターナルの該トレイが多孔板部と ダウンカマー部を有する多孔板トレイが機能と設備費との関係で特に優れていること が見出された。そして、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: LOOO 個の孔を有して 、ることが好ま 、ことも見出された。より好まし ヽ孔数は該面積 lm2 あたり 120〜900個であり、さらに好ましくは、 150〜800個である。また、該多孔板ト レイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることが好ましいことも見出された。よ り好ましい孔 1個あたりの断面積は、 0. 7〜4cm2であり、さらに好ましくは 0. 9〜3cm 2である。さらには、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の 孔を有しており、且つ、孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2である場合、特に好まし いことが見出された。さらに、該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック 、フレキシパック、スルザ一パッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッドから選 ばれた少なくとも一種であり、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜1 000個の孔を有するものであり、該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5c m2である連続多段蒸留塔の場合、特に好ましいことも見出した。連続多段蒸留塔に 上記の条件を付加することによって、本発明の課題が、より容易に達成されることが 判明したのである。
[0048] 本発明を実施する場合、アルキルァリールカーボネートを含む原料を触媒が存在 する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生 成するジアルキルカーボネートやアルコール類を含む低沸点反応混合物を塔上部よ りガス状で連続的に抜出し、ジァリールカーボネートを反応主生成物とする芳香族力 ーボネート類を含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続的に抜出すことによ り、ジァリールカーボネートが連続的に製造される。この低沸点反応混合物中には、 系中に存在する芳香族モノヒドロキシィ匕合物やアルキルァリールエーテル類および や未反応のアルキルァリールカーボネートなどを含んで 、てもよ 、。またこの高沸点 反応混合物中には、芳香族モノヒドロキシィ匕合物や未反応のアルキルァリールカー ボネートなどを含んでいてもよい。なお、この原料中には、アルキルァリールカーボネ ート以外に反応生成物であるジアルキルカーボネートやアルコール類、芳香族モノヒ ドロキシ化合物、ジァリールカーボネートやアルキルァリールエーテル、高沸点反応 副生物などが含まれて 、ても 、 、ことは前述のとおりである。他の工程での分離'精 製にカゝかる設備、費用のことを考慮すれば、実際に工業的に実施する本発明の場合 は、これらの化合物を少量含んで 、ることが好まし 、。
[0049] また、本発明において反応蒸留塔の塔頂ガス抜き出し成分を凝縮した後、その一 部を蒸留塔上部にもどす還流操作を実施することも好ましい方法である。この場合、 還流比は 0. 01〜10、好ましくは 0. 08〜5、さらに好ましくは、 0. 1〜2の範囲である 。本発明において、アルキルァリールカーボネートを含む原料を連続多段蒸留塔内 に連続的に供給するには、蒸留塔の上部のガス抜出し口よりも下部であるが塔の上 部または中間部に設置された 1箇所または数箇所の導入口から、液状および Zまた はガス状で供給することが好ましい。また、本発明の好ましい実施態様である上部に 充填物部、下部にトレィ部を有する蒸留塔を用いる場合、導入口の少なくとも 1箇所 は充填物部とトレィ部との間に設置されることが好ましい。また、充填物が 2基以上の 複数の規則充填物カゝらなっている場合は、これらの複数の規則充填物を構成する間 隔に導入口を設置することも好まし 、方法である。
[0050] 本発明にお 、て、連続多段蒸留塔内に触媒を存在させる方法はどのようなもので あってもよいが、触媒が反応液に不溶解性の固体状の場合は、連続多段蒸留塔内 の段に設置する、充填物状にして設置するなどによって塔内に固定させる方法など がある。また、原料や反応液に溶解する触媒の場合は、蒸留塔の中間部より上部の 位置力 蒸留塔内に供給することが好ましい。この場合、原料または反応液に溶解さ せた触媒液を原料と一緒に導入してもよ ヽし、原料とは別の導入口カゝらこの触媒液を 導入してもよい。本発明で用いる触媒の量は、使用する触媒の種類、原料の種類や その量比、反応温度並びに反応圧力などの反応条件の違いによっても異なるが、原 料の合計質量に対する割合で表して、通常 0. 0001〜30質量%、好ましくは 0. 00 5〜10質量%、より好ましくは 0. 001〜1質量%で使用される。
[0051] 本発明で行われるエステル交換反応の反応時間は連続多段蒸留塔内での反応液 の平均滞留時間に相当すると考えられるが、これは蒸留塔のインターナルの形状や 段数、原料供給量、触媒の種類や量、反応条件などによって異なるが、通常 0. 01 〜10時間、好ましくは 0. 05〜5時間、より好ましくは 0. 1〜3時間である。
[0052] 反応温度は、用いる原料ィ匕合物の種類や触媒の種類や量によって異なるが、通常 100〜350°Cである。反応速度を高めるためには反応温度を高くすることが好ま 、 力 反応温度が高いと副反応も起こりやすくなり、例えばアルキルァリールエーテル ゃジァリールカーボネートのフリース転移生成物やそのエステル化合物などの副生 が増えるので好ましくない。このような意味で、好ましい反応温度は 130〜280°C、よ り好ましくは 150〜260°C、さらに好ましくは、 180〜240°Cの範囲である。また反応 圧力は、用いる原料化合物の種類や組成、反応温度などにより異なるが、減圧、常 圧、加圧のいずれであってもよぐ通常塔頂圧力が 0. 1〜2 X 107Pa、好ましくは、 1 03〜106Pa、より好ましくは 5 X 103〜105Paの範囲で行われる。
[0053] 本発明で用いられる連続多段蒸留塔を構成する材料は、主に炭素鋼、ステンレス スチールなどの金属材料である力 製造するジァリールカーボネートの品質の面から は、ステンレススチールが好ましい。
[0054] 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例 に限定されるものではない。
実施例
[0055] ハロゲン含有量は、イオンクロマトグラフィー法で測定した。
[実施例 1]
<連続多段蒸留塔 >
図 1に示されるような L = 3100cm、 D = 500cm, L/D=6. 2、 n= 30、 D/d = 3. 85、 D/d = 11. 1 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、ィ
2
ンターナルとして、上部にメラパック 2基 (合計理論段数 11段)を設置し、下部に孔 1 個あたりの断面積 =約 1. 3cm2,孔数 =約 250個 Zm2 を有する多孔板トレィを用 いた。
[0056] <反応蒸留 >
ジメチルカーボネート/フエノール = 1. 3 (質量比)カゝらなる混合物をエステル交換 反応させることによって得られた、メチルフエ二ルカーボネートを 18質量%含む混合 物を原料として用いた。この原料中には、ジメチルカーボネート 26質量%、マ二,、一 ル 6質量0 /0、フエノール 48質量0 /0、ジフエ-ルカーボネート 1質量%が含まれており、 さらに触媒が Pb (OPh) として約 lOOppm含まれていた。この原料にはハロゲンは実
2
質的に含まれていな力つた (イオンクロマトグラフィーでの検出限界外で lppb以下)。
[0057] メラパックと多孔板トレイとの間に設置されている原料導入口から、この原料を 66ト ン Zhrの流量で上記の連続多段蒸留塔に導入した。塔底部の温度が 210°Cで、塔 頂部の圧力が 3 X 104Pa、還流比が 0. 3の条件下で連続的に反応蒸留が行われた 。 24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔底部から連続的に抜出された 液には、メチルフエ-ルカーボネートが 38. 4質量%、ジフエ-ルカーボネートが 55. 6質量0 /0含まれて!/、た。メチルフエ-ルカーボネートからのジフエ-ルカーボネートの 生産量は 1時間あたり 5. 13トンであることがわかった。反応したメチルフエ-ルカ一 ボネートに対して、ジフエ-ルカーボネートの選択率は 99 %であった。
[0058] この条件で長期間の連続運転を行った。 500時間後、 2000時間後、 4000時間後 、 5000時間後、 6000時間後のジフエ-ルカーボネートの生産量 (原料中に含まれ るジフエ-ルカーボネートを除く)は、 1時間あたり 5. 13トン、 5. 13トン、 5. 14トン、 5 . 14卜ン、 5. 13卜ンであり、選択率は 99%、 99%、 99%、 99%、 99%、であり、非常 に安定していた。また、製造された芳香族カーボネートには、ハロゲンは実質的に含 まれて 、なかった(lppb以下)。
[0059] [実施例 2]
実施例 1と同じ連続多段蒸留塔を用いて、下記の条件で反応蒸留を行った。
<反応蒸留 >
ジメチルカーボネート/フエノール = 1. 9 (質量比)カゝらなる混合物をエステル交換 反応させることによって得られた、メチルフエ二ルカーボネートを 21質量%含む混合 物を原料として用いた。この原料中には、ジメチルカーボネート 32質量%、マ二,、一 ル 5質量0 /0、フエノール 41質量0 /0、ジフエ-ルカーボネート 1質量%が含まれており、 さらに触媒力 SPb (OPh) として約 250ppm含まれていた。この原料にはハロゲンは実
2
質的に含まれていな力つた (イオンクロマトグラフィーでの検出限界外で lppb以下)。
[0060] メラパックと多孔板トレイとの間に設置されている原料導入口から、この原料を 80ト ン Zhrの流量で上記の連続多段蒸留塔に導入した。塔底部の温度が 205°Cで、塔 頂部の圧力が 2 X 104Pa、還流比が 0. 5の条件下で連続的に反応蒸留が行われた 。 24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔底部から連続的に抜出された 液には、メチルフエ-ルカーボネートが 36. 2質量%、ジフエ-ルカーボネートが 60. 8質量0 /0含まれて!/、た。メチルフエ-ルカーボネートからのジフエ-ルカーボネートの 生産量は 1時間あたり 8. 06トンであることがわかった。反応したメチルフエ-ルカ一 ボネートに対して、ジフエ-ルカーボネートの選択率は 99 %であった。
[0061] この条件で長期間の連続運転を行った。 500時間後、 1000時間後、 1500時間後 、 2000時間後、 2500時間後のジフエ-ルカーボネートの生産量 (原料中に含まれ るジフエ-ルカーボネートを除く)は、 1時間あたり 8. 06トン、 8. 07トン、 8. 07トン、 8 . 06トン、 8. 07トンであり、選択率は 99%、 99%、 99%、 99%、 99%、であり、非常 に安定していた。また、製造された芳香族カーボネートには、ハロゲンは実質的に含 まれて 、なかった(lppb以下)。
[0062] [実施例 3]
多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積 =約 1. 8cm2とする以外は実施例 1と同じ連 続多段蒸留塔を用いて、下記の条件で反応蒸留を行った。
<反応蒸留 >
ジメチルカーボネート/フエノール = 1. 4 (質量比)カゝらなる混合物をエステル交換 反応させることによって得られた、メチルフエ二ルカーボネートを 16質量%含む混合 物を原料として用いた。この原料中には、ジメチルカーボネート 27質量%、マ二,、一 ル 7質量0 /0、フエノール 49質量0 /0、ジフエ-ルカーボネート 0. 5質量0 /0が含まれてお り、さらに触媒力 SPb (OPh) として約 200ppm含まれていた。この原料にはハロゲン
2
は実質的に含まれていな力つた (イオンクロマトグラフィーでの検出限界外で lppb以 下)。
[0063] メラパックと多孔板トレイとの間に設置されている原料導入口から、この原料を 94ト ン Zhrの流量で上記の連続多段蒸留塔に導入した。塔底部の温度が 215°Cで、塔 頂部の圧力が 2. 5 X 104Pa、還流比が 0. 4の条件下で連続的に反応蒸留が行われ た。 24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔底部から連続的に抜出され た液には、メチルフエ-ルカーボネートが 35. 5質量%、ジフエ-ルカーボネートが 5 9. 5質量%含まれていた。メチルフエ-ルカーボネートからのジフエ-ルカーボネー トの生産量は 1時間あたり 7. 28トンであることがわかった。反応したメチルフエ-ルカ ーボネートに対して、ジフエ-ルカーボネートの選択率は 99%であった。
[0064] この条件で長期間の連続運転を行った。 500時間後、 1000時間後、 1500時間後 、 2000時間後、 2500時間後のジフエ-ルカーボネートの生産量 (原料中に含まれ るジフエ-ルカーボネートを除く)は、 1時間あたり 7. 28トン、 7. 28トン、 7. 29トン、 7 . 29卜ン、 7. 28卜ンであり、選択率は 99%、 99%、 99%、 99%、 99%、であり、非常 に安定していた。また、製造された芳香族カーボネートには、ハロゲンは実質的に含 まれて 、なかった(lppb以下)。
産業上の利用可能性
[0065] ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応によつ て得られるアルキルァリールカーボネートを原料とし、連続多段蒸留塔を用いてこの 原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、ジァリールカーボネ 一トを主生成物とする芳香族カーボネート類を連続的に製造するにあたり、ジァリー ルカーボネートを 1時間あたり 1トン以上の工業的規模で、高選択率'高生産性で長 期間安定的に製造できる具体的な方法として好適である。
図面の簡単な説明
[0066] [図 1]本発明を実施する連続多段蒸留塔の概略図である。胴部内部にはインターナ ル 6が設置されている。なお、図 1にて使用した符号の説明は、以下のとおりである; 1 :ガス抜出し口、 2 :液抜出し口、 3 :導入口、 4 :導入口、 5 :鏡板部、 6— 1 :インターナ ル (充填物)、 6— 2 :インターナル (トレイ )、 7 :胴体部分、 10 :連続多段蒸留塔、 L : 胴部長さ(cm)、D:胴部内径 (cm)、d:ガス抜出し口内径 (cm)、 d:液抜出し口内
1 2
径(cm)。

Claims

請求の範囲 ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物とのエステル交換反応によつ て得られるアルキルァリールカーボネートを原料として、ジァリールカーボネートを主 生成物とする芳香族カーボネート類の製造方法であって、 (i)該原料を、触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給する工程と、(ii)ジアルキルカーボネートとジァリールカーボネートを生成するように、該原料を 反応させる工程と、 (iii)生成するジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス 状で連続的に抜出し、ジァリールカーボネートを含む高沸点反応混合物を塔下部よ り液状で連続的に抜出す工程と、を含み、 該連続多段蒸留塔が、長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部の上下に鏡板部 を有し、内部に段数 nをもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部またはそれ に近い塔の上部に内径 d (cm)のガス抜出し口、塔底部またはそれに近い塔の下部 に内径 d (cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部および2 Zま たは中間部に 1つ以上の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の下部に 1っ以 上の導入口を有するものであって、 (1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、 1500 ≤ L ≤ 8000 式(1) (2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、 100 ≤ D ≤ 2000 式(2) (3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、 2 ≤ L/D ≤ 40 式(3) (4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、 10 ≤ n ≤ 80 式(4) (5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(5)を満足するもの であり、 2 ≤ D/d ≤ 15 式(5) (6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するもので ある、 5 ≤ D/d ≤ 30 式(6) 2 ことを特徴とする方法。 [2] 前記工程 (ii)にて、蒸留も同時に行われることを特徴とする請求項 1に記載の方法 [3] ジァリールカーボネートを主生成物とする該芳香族カーボネート類が連続的に製造 され、該ジァリールカーボネートの生産量力 1時間あたり 1トン以上であることを特徴 とする請求項 1または 2に記載の方法。 [4] ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシィ匕合物とのエステル交換反応によつ て得られるアルキルァリールカーボネートを原料とし、この原料を触媒が存在する連 続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成する ジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス状で連続的に抜 出し、ジァリールカーボネートを含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続的 に抜出す反応蒸留方式によって、ジァリールカーボネートを主生成物とする芳香族 カーボネート類を連続的に製造するにあたり、 該連続多段蒸留塔が、長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部の上下に鏡板部 を有し、内部に段数 nをもつインターナルを有する構造をしており、塔頂部またはそれ に近い塔の上部に内径 d (cm)のガス抜出し口、塔底部またはそれに近い塔の下部 に内径 d (cm) 2 の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部および Zま たは中間部に 1つ以上の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の下部に 1っ以 上の導入口を有するものであって、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、
1500 ≤ L ≤ 8000 式(1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、
100 ≤ D ≤ 2000 式(2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
2 ≤ L/D ≤ 40 式(3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、 10 ≤ n ≤ 80 式(4)
(5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 (cm)の比が、式(5)を満足するもの であり、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するもので
2
ある、
5 ≤ D/d ≤ 30 式(6)
2
ことを特徴とするジァリールカーボネートを主生成物とする芳香族カーボネート類の 工業的製造方法。
[5] ジァリールカーボネートの生産量力 1時間あたり 1トン以上であることを特徴とする 請求項 4に記載の方法。
[6] 該 dと該 dが式(7)を、
1 2
1 ≤ d /d ≤ 6 式(7)
1 2
満足することを特徴とする請求項 1ないし 5のうち何れか一項に記載の方法。
[7] 該連続多段蒸留塔の L、 D、 LZD、 n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2000≤ L
1 2
≤ 6000、 150 ≤ D ≤ 1000、 3 ≤ L/D ≤ 30、
15 ≤ n ≤60、 2. 5 ≤ D/d ≤ 12, 7 ≤ D/d ≤ 25 であること
1 2
を特徴とする請求項 1ないし 6のうち何れか一項に記載の方法。
[8] 該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2500≤ L
1 2
≤ 5000、 200 ≤ D ≤ 800、 5 ≤ L/D ≤ 15、 20 ≤ n ≤ 50、 3 ≤ D/d ≤ 10、 9 ≤ D/d ≤ 20であることを特徴とする請求項 1な
1 2
いし 7のうち何れか一項に記載の方法。
[9] 該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物およびトレィを有する蒸留塔で あることを特徴とする請求項 1ないし 8のうち何れか一項に記載の方法。
[10] 該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレィを下部に有す る蒸留塔であることを特徴とする請求項 9に記載の方法。
[11] インターナルの該充填物が規則充填物であることを特徴とする請求項 9または 10に 記載の方法。
[12] インターナルの該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであるこ とを特徴とする請求項 9または 10に記載の方法。
[13] インターナルの該充填物が 1基または 2基以上の規則充填物であり、該トレイが多 孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする請求項 9または
10に記載の方法。
[14] 該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ一 ノ ッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種であ ることを特徴とする請求項 11または 13に記載の方法。
[15] 該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: LOOO個の孔を有するもので あることを特徴とする請求項 12または 13に記載の方法。
[16] 該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする請求 項 12、 13、 15のうち何れか一項に記載の方法。
[17] 該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ一 ノ ッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種であ り、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の孔を有するもの であり、該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする 請求項 13に記載の方法。
[18] 請求項 1〜17のいずれかに記載の方法で製造され、ハロゲン含有量が 0. lppm 以下である芳香族カーボネート類。
[19] 反応および蒸留を行うための連続多段蒸留塔であって、
長さ L (cm)、内径 D (cm)の円筒形の胴部と、
該胴部の上下に配設される鏡板部と、
該胴部の内部に配設される段数 nを持つインターナルと、
塔頂部またはそれに近い塔の上部であって、該鏡板部に設けられた内径 d (cm) のガス抜出し口と、
塔底部またはそれに近い塔の下部であって、該鏡板部に設けられた内径 d (cm)
2 の液抜出し口と、
該ガス抜出し口より下部であって、該塔の上部および/または中間部に少なくとも 1 つの第一の導入口と、
該液抜出し口よりも上部であって塔の下部に少なくとも 1つの第二の導入口と、 を備え、
(1)長さ L (cm)が式(1)を満足するものであり、
1500 ≤ L ≤ 8000 式(1)
(2)塔の内径 D (cm)が式(2)を満足するものであり、
100 ≤ D ≤ 2000 式(2)
(3)長さ L (cm)と塔の内径 D (cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
2 ≤ L/D ≤ 40 式(3)
(4)段数 nが式 (4)を満足するものであり、
10 ≤ n ≤ 80 式(4)
(5)塔の内径 D (cm)とガス抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(5)を満足するもので あり、
2 ≤ D/d ≤ 15 式(5)
(6)塔の内径 D (cm)と液抜出し口の内径 d (cm)の比力 式(6)を満足するものであ
2
る、
5 ≤ D/d ≤ 30 式(6)
2
ことを特徴とする連続多段蒸留塔。
[20] 該 dと該 dが式 (7)を満足する、
1 2
1 ≤ d /d ≤ 6 式(7)
1 2
ことを特徴とする請求項 19記載の連続多段蒸留塔。
[21] 該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2000≤ L
1 2
≤ 6000、 150 ≤ D ≤ 1000、 3≤ L/D ≤ 30、 15 ≤ n ≤60、 2. 5 ≤ D/d ≤ 12, 7 ≤ D/d ≤ 25であることを特徴とする請求項 19
1 2
または 20に記載の連続多段蒸留塔。
[22] 該連続多段蒸留塔の L、 D、 L/D, n、 D/d、 D/d がそれぞれ、 2500≤ L
1 2
≤ 5000、 200 ≤ D ≤ 800、 5≤ L/D ≤ 15、 20 ≤ n ≤ 50、 3≤ D/d ≤ 10、 9 ≤D/d ≤ 20であることを特徴とする請求項 19ないし 21のいずれか一項に記載の連続多段蒸留塔。
[23] 該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物およびトレィを有する蒸留塔で あることを特徴とする請求項 19ないし 22のうち何れか一項に記載の連続多段蒸留塔
[24] 該連続多段蒸留塔が、該インターナルとして充填物を上部に、トレィを下部に有す る蒸留塔であることを特徴とする請求項 23に記載の連続多段蒸留塔。
[25] インターナルの該充填物が規則充填物であることを特徴とする請求項 23または 24 に記載の連続多段蒸留塔。
[26] インターナルの該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであるこ とを特徴とする請求項 23または 24に記載の連続多段蒸留塔。
[27] インターナルの該充填物が 1基または 2基以上の規則充填物であり、該トレイが多 孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする請求項 23また は 24に記載の連続多段蒸留塔。
[28] 該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ一 ノ ッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種であ ることを特徴とする請求項 25または 27に記載の連続多段蒸留塔。
[29] 該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: LOOO個の孔を有するもので あることを特徴とする請求項 26または 27に記載の連続多段蒸留塔。
[30] 該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする請求 項 26、 27、 29のうち何れか一項に記載の連続多段蒸留塔。
[31] 該規則充填物が、メラパック、ジェムパック、テクノバック、フレキシパック、スルザ一 ノ ッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド力も選ばれた少なくとも一種であ り、該多孔板トレイが該多孔板部の面積 lm2あたり 100〜: L000個の孔を有するもの であり、該多孔板トレイの孔 1個あたりの断面積が 0. 5〜5cm2であることを特徴とする 請求項 27に記載の連続多段蒸留塔。
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