JP4606660B2 - ポリカーボネートの製造方法およびポリカーボネート製造装置 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法およびポリカーボネート製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリカーボネートの製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリカーボネートの末端フェノール水酸基の反応性を利用して末端停止したあるいは重合度の高められたポリカーボネートを製造する方法に関する。
また、本発明はこのような製造方法で好適に使用される製造装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れており、広く用いられている。このようなポリカーボネートの製造方法としては、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールにホスゲンを直接反応させる方法(界面重合法)、あるいはビスフェノールなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどのジアリルカーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶融法)させる方法などが知られている。このような製造方法のなかで、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボネートとのエステル交換反応(溶融法)させる方法は、界面重合法による製造に比べて、有毒なホスゲンやメチレンクロライド等のハロゲン化合物を溶媒として使用する問題がなく、安価に製造できる利点を有している。
【0003】
このような溶融法によりポリカーボネートの重合に際して、生成するポリカーボネートの色相、耐熱性や耐加水分解性などのポリマーの品質を向上させるべく末端封止剤を使用して、ポリカーボネートの末端を封止することが検討されている。
たとえば、特開昭63―179301号公報には、サリチル酸メチルで末端停止されたビスフェノールAポリカーボネートが開示されている。また、特開平2―175723号公報には、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭素数10〜40のフェノール類の存在下に重縮合せしめて、末端水酸基の割合が30%以下、極限粘度が0.3〜1.0dl/g(20℃、塩化メチレン中)であるポリカーボネートを製造する方法が開示されている。炭素数10〜40のフェノール類としては、ブチルフェノール、クミルフェノール、フェニルフェノール等が開示されている。
【0004】
ところで、このように末端封止剤でポリカーボネートを封止する際に、たとえば、重縮合が充分に進んでいない状態のときに、末端封止剤を添加してもポリカーボネートの重合度は充分に高くならず、低分子量のポリカーボネートや、分子量分布がブロードのポリカーボネートが得られてしまい、また重縮合が進んだ時に添加しても、末端封止効率が悪くなることがあり、末端封止剤の添加時期および混合条件が重要な要因である。
【0005】
このため、特開平10−36497号公報には、芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートを溶融重縮合せしめて、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、ポリカーボネートの固有粘度が少なくとも0.3dl/gに達したのち、下記式(1)
【0006】
【化3】
Figure 0004606660
【0007】
[R1 は塩素原子、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基であり、R2 は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。]で表わされる化合物を添加して、添加時の固有粘度を基準として固有粘度の変化が0.1dl/g以内である末端封鎖ポリカーボネートを生成させることが開示されている。
【0008】
また、)国際公開番号WO98/47938号公報では、上記式(1)で表される末端封止剤をポリカーボネートのヒドロキシ末端に対し0.3〜4mol当量の割合で、温度200〜350℃、圧力1013hPa(760mmHg)以下の条件で時間0.1秒間以上添加混練せしめた後、安定剤を温度200〜350℃、圧力1.333×105hPa(105mmHg)以下で0.1秒間以上混練する方法も提案されている。
【0009】
また、特開平7-90074号公報には、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとからエステル交換法によってポリカーボネートを製造する際に、エステル交換反応率が70%を超えた時点以降に、2価以上の活性ジエステル、酸ハライド又は酸無水物を添加して高められた重合度のポリカーボネートを製造する方法が開示されている。
【0010】
また、本出願人も、特開平6-157739号公報にて、直列に連結された少なくとも二基の反応器中で、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合せしめて芳香族ポリカルボネートを製造する際に、反応器入口において、ポリマーの極限粘度が0.20dl/gに達している少なくとも1つの反応器に、末端封止剤を添加する方法を提案している。
【0011】
これらの公報に開示されたように、ポリカーボネートが特定の極限粘度に達した時点、または特定の重合度に達した時点で末端封止剤を添加することが試みられている。
しかしながら、これらの方法では、所望の分子量を有するポリカーボネートが得られないことがあり、得られたポリカーボネートの分解が生じたり(末端水酸基が多くなったり)、末端封止効率が不十分となるなどの問題点があった。
【0012】
【発明の目的】
本発明は、末端封止率が高く、分子量が高いポリカーボネートを、効率よく製造する方法および該製造方法で使用される装置を提供することを目的とする。
【0013】
【発明の概要】
このような状況のもと、本発明者らは、従来技術に伴う問題点を解消すべく鋭意検討した結果、一部の末端封止剤が、後段の反応器内で蒸発して、揮散していることを見出した。そして、反応器につなぐ配管中に密封状態で末端封止剤を導入するとともに、末端封止剤とポリカーボネートが反応器へ流入するまでの配管中での混合条件を調整することで、後段の反応器内で末端封止剤が揮散してしまうことがなく、分子量が高く、OH末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、少なくとも二基の反応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭酸ジエステルに由来する副生ヒドロキシ化合物を連続的に留去させながら溶融重縮合反応を行い、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達した反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管(C)中に末端封止剤を導入して、ポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)において高温、減圧下でポリカーボネートの末端フェノール性水酸基を封止せしめることを特徴としている。
【0015】
本発明では、ポリマーの極限粘度が比較的低い前重合段階においては、封止剤を添加せずして迅速かつ十分に重縮合を促進せしめ、次いで、封止剤を密封状態(760mmHg以上)にある配管内で添加したのち、ポリマーの極限粘度が比較的高い後重合段階を行い、ポリカーボネートの末端を封止する。
これにより、前重合段階においてはポリマーの重合が迅速かつ充分に行われ、かつ後重合段階においては、封止剤による従来の効果を充分に付与せしめることができ、色相、耐熱性、耐熱老化性、耐水性等の効果に加えて生成する芳香族ポリカーボネートの重合度を著しく高めることができる。
【0016】
本発明において末端封止剤が供給される配管は、内部にスタティックミキサー(Static Mixer)を具備しているものであるか、あるいは途中に、密封式の混合ドラムを具備しているものが好ましい。このようなスタティックミキサー、混合ドラムを設けることによって、ポリカーボネート反応物と末端封止剤との混合を均一に行うことができるとともに、反応器へ流入するまでの末端封止剤とポリカーボネートの混合時間を調整することが容易となる。
【0017】
末端封止剤が、カーボネート化合物および/またはカルボン酸エステルであることが好ましい。このような末端封止剤が下記式(I)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中での混合時間を30秒以上10分以内にすることが望ましく、
【0018】
【化4】
Figure 0004606660
【0019】
[式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基からなる群から選ばれる電子吸引性基であり、そしてR2は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。nは1〜3の整数である。]
また、末端封止剤が、下記式(II)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中での混合時間を10分以上にすることが好ましい。
【0020】
【化5】
Figure 0004606660
【0021】
[式中、R3は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。R3が炭素数6〜30のアリールオキシ基である場合は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボニル基などの電子吸引性基を含まない]
式(II)で表される末端封止剤としては、ジフェニルカーボネートが好ましい。
【0022】
本発明に係るポリカーボネート製造装置は、
少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネートを製造装置において、
配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で投入可能な投入口を有し、かつ
配管内に末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるためのスタティックミキサー(Static Mixer)を具備してなることを特徴としている。
【0023】
また、本発明に係るポリカーボネート製造装置は、
少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネートを製造装置において、
配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で投入可能な投入口を有し、かつ
配管の途中に、末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるための密封式の混合ドラムを具備してなることを特徴としている。
【0024】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
[ポリカーボネートの製造方法]
本発明に係るポリカーボネートの製造方法は、本発明は、少なくとも二基の反応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭酸ジエステルに由来する副生ヒドロキシ化合物を連続的に留去させながら溶融重縮合反応を行い、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達した反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管(C)中に末端封止剤を導入して、密封状態でポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)において高温、減圧下でポリカーボネートの末端フェノール性水酸基を封止せしめることを特徴としている。
【0025】
このような本発明について、図1に基づいて、さらに具体的に説明する。
図1は本発明に係るポリカーボネートの製造方法の一態様例を示す概略工程図であり、図1中、符号1は原料撹拌槽、2a、2bは原料ドラム、3a、3c、3c、6は配管、4a,4bは前重合槽、5a,5b,5cはベント用導管、7は末端封止剤用ドラム、8はスタティックミキサー、9は後重合槽を示す。
【0026】
原料混合
まず、原料撹拌槽1で、ポリカーボネート重縮合原料の撹拌を行う。
撹拌槽1は、垂直回転軸に取り付けた攪拌翼を有し、これに芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルがそれぞれ充填された原料ドラム2a,2bから、芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルが夫々配管3a,3bを通して連続供給される。撹拌槽1雰囲気には酸素が実質上存在しないようになっていることが望ましく、たとえば、窒素ガスで撹拌槽をパージしてもよい。均一溶液を形成するために複数の撹拌槽を直列に設けることもできる。撹拌槽には別途、触媒が供給され、上記反応原料と混合されるが、触媒は原料ドラムに添加されていてもよい。
【0027】
芳香族ジヒドロキシ化合物として具体的には、下記式(2)で表されるビスフェノール化合物が例示される。
【0028】
【化6】
Figure 0004606660
【0029】
このような式(2)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物として、具体的には、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)プロパン、2,2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン類などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
これら芳香族ジヒドロキシ化合物のうち、特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が好ましく用いられる。
また、上記式(2)以外の芳香族ジヒドロキシ化合物として、下記式(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物を使用することもできる。
【0031】
【化7】
Figure 0004606660
【0032】
(ここで、Rfはそれぞれ独立して、炭素数1〜10個の炭化水素基、該炭化水素基の1以上がハロゲン原子で置換されたハロゲン化炭化水素基、またはハロゲン原子であり、pは0〜4の整数である)
このような化合物としては、たとえばレゾルシン;および3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、3-プロピルレゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチルレゾルシン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾルシン、2,3,4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブロモレゾルシンなどの置換レゾルシン;カテコール;ヒドロキノン、および3-メチルヒドロキノン、3-エチルヒドロキノン、3-プロピルヒドロキノン、3-ブチルヒドロキノン、3-t-ブチルヒドロキノン、3-フェニルヒドロキノン、3-クミルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラメチルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラ−t−ブチルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラフルオロヒドロキノン、2,3,5,6-テトラブロモヒドロキノンなどの置換ヒドロキノンなどが挙げられる。
【0033】
また、上記式(2)以外の芳香族ジヒドロキシ化合物として、次式:
【0034】
【化8】
Figure 0004606660
【0035】
で表される2,2,2',2'-テトラヒドロ-3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ−[1H−インデン]-7,7'-ジオールを用いることもできる。
これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
触媒として、たとえば本出願人が特開平4-175368号公報において提案した化合物を使用される。
【0036】
具体的に溶融重縮合触媒として、通常、(a)アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物(以下(a) アルカリ(土類)金属化合物ともいう)が使用される。
(a) アルカリ(土類)金属化合物としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどが好ましく用いられる。
【0037】
具体的には、アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二カリウム塩、二リチウム塩、フェノール類のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられ、
アルカリ土類金属化合物としては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなどが挙げられる。これら化合物を2種以上併用することもできる。
【0038】
このようなアルカリ(土類)金属化合物は、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8〜1×10-3モル、好ましくは1×10-7〜2×10-6モル、さらに好ましくは1×10-7〜8×10-7モルの量で、溶融重縮合反応中に含まれていることが望ましい。また、溶融重縮合反応の原料であるビスフェノール類中に予めアルカリ(土類)金属化合物が含まれている場合、溶融重縮合反応時に存在するアルカリ(土類)金属化合物の量が、ビスフェノール類1モルに対して、前記範囲となるように添加量を制御することが望ましい。
【0039】
また、溶融重縮合触媒として、上記のような(a)アルカリ(土類)金属化合物に加えて(b)塩基性化合物を併用されていてもよい。
このような(b)塩基性化合物としては、たとえば高温で易分解性あるいは揮発性の含窒素塩基性化合物が挙げられ、具体的には、以下のような化合物を挙げることができる。
【0040】
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4NOH)、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド(φ-CH2(Me)3NOH、φはフェニル基)などのアルキル、アリール、アルアリール基などを有するアンモニウムヒドロオキシド類、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミンなどの三級アミン類、
2NH(式中Rはメチル、エチルなどのアルキル基、フェニル、トリルなどのアリール基などである)で示される二級アミン類、
RNH2(式中Rは上記と同じである)で示される一級アミン類、
4-ジメチルアミノピリジン、4-ジエチルアミノピリジン、4-ピロリジノピリジンなどのピリジン類、
2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類、
あるいはアンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBPh4)などの塩基性塩。
【0041】
これらのうち、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類が好ましく用いられる。
上記のような(b) 含窒素塩基性化合物は、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-6〜1×10-1モル好ましくは1×10-5〜1×10-2モルの量で用いることができる。
【0042】
さらにまた触媒として、(c)ホウ酸化合物を用いることもできる。
このような(c) ホウ酸化合物としては、ホウ酸およびホウ酸エステルなどを挙げることができる。
ホウ酸エステルとしては、下記一般式で示されるホウ酸エステルを挙げることができる。
【0043】
B(OR)n(OH)3-n
式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニルなどのアリールなどであり、nは1,2または3である。
このようなホウ酸エステルとしては、具体的には、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸トリナフチルなどが挙げられる。
【0044】
このような(c) ホウ酸またはホウ酸エステルは、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8〜1×10-1モル、好ましくは1×10-7〜1×10-2モル、さらに好ましくは1×10-6〜1×10-4モルの量で用いることができる。
溶融重縮合触媒としては、たとえば(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物とを組み合わせて、さらには(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物と(c)ホウ酸またはホウ酸エステルとの三者を組み合わせて用いることが好ましい。
【0045】
触媒として、上記のような量の(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物とを組み合わせて用いると、重縮合反応を十分な速度で進行させることができるとともに、高分子量のポリカーボネートを高い重合活性で生成させることができるので好ましい。
なお、(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物とを併用する場合、あるいは(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物と(c)ホウ酸またはホウ酸エステルとを併用する場合、各触媒成分を混合したものを、ビスフェノール類と炭酸ジエステルとの溶融混合物に添加してもよく、また、個別にビスフェノール類と炭酸ジエステルとの溶融混合物に添加してもよい。
前段溶融重縮合
混合された原料は、ポンプ(図示せず)により配管4を通って前重合槽4a、4bに供給される。前重合槽には、垂直回転軸を有する攪拌翼が備えられている。上部に備えられたベント用導管5a,5bにより槽内は減圧に保たれる。該導管を介して吸引された副生フェノール及び一部の未反応モノマーは夫々精留されて、フェノールは系外に出され、未反応モノマーは重合槽に戻される。また、さらに触媒を供給することもできる。
【0046】
前重合槽は、図1に示されるように2段以上の多段にしてもよく、また1段でもよいが、好ましくは2〜4段とすることが望ましい。
第一前重合槽、すなわち前重合槽4aにおける反応温度は、通常50〜270℃、好ましくは150〜260℃の範囲であり、また圧力は常圧から6mmHg(8mbar)まで減圧することができ、好ましくは400〜6mmHg(0.53〜8mbar)、特に好ましくは300〜6mmHg(0.40〜8mbar)の範囲に設定することができる。
【0047】
第二前重合槽、すなわち前重合槽4bにおける反応温度は、通常180〜300℃、好ましくは200〜280℃の範囲であり、また圧力は1〜50mmHg、好ましくは1〜30mmHgの範囲である。なお、2段以上の多段で行う場合、段数が増えるにつれ、前記範囲内で減圧し、かつ加温すればよい。
前重合では反応生成物である芳香族ポリカーボネートは、たとえば20℃塩化メチレン溶液中で測定した極限粘度[η]が0.05〜0.5dl/g、好ましくは0.10〜0.45dl/g、さらに好ましくは0.10〜0.4dl/gであることが望ましい。
【0048】
次に、該反応混合物をポンプにより配管6を介して後重合槽9に供給する。
末端封止剤の導入
本発明では、この配管6内に、末端封止剤がポンプ(図示せず)により配管Aを通って導入され、該末端封止剤とポリカーボネートとが混合される。
末端封止剤とポリカーボネートとを混合するに際して、配管6内には、図2に示されるように配管6内にスタティックミキサー(Static Mixer)を設置して、後重合槽9が設置されていることが望ましい。スタティックミキサーは2つ以上直列に配置してもよい。
【0049】
スタティックミキサーは、たとえば、特開平5−131126号公報、特表平9−506318号公報などに記載されたものが使用される。
本発明では、図2に示されるようなスタティックミキサーが好適である。図2は本発明で使用されるスタティックミキサーの斜視図を示すもので、このミキサー10は、第1の案内板群11と第2の案内板群12とから構成されている。
【0050】
このスタティックミキサーは、具体的には前記流体の流れ方向上流側にあって前記管の内壁に固定された底辺側からその下流側にあって前記管の中心軸付近で結合された頂点に向かって夫々傾斜し、かつ周方向に間隔をおいて配置された少なくとも2つ以上の三角形の第1案内板を有する第1の案内板群と、前記第1案内板の内側にあって前記中心軸付近で結合された頂点からその下流側にあって前記内壁に固定された底辺側に向かって夫々傾斜し、かつ前記第1案内板間に位置するべく周方向に間隔をおいて配置された前記第1案内板と同数の三角形の第2案内板を有する第2の案内板群とから成るものである。
【0051】
そして、管内を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤とがミキサーを通過する際に、管の内壁部付近を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤の周辺部は、傾斜した各第1案内板により案内されることにより周辺側から中心軸側へと方向を変える一方、管の中心部を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤の中心部は、傾斜した各第2案内板により案内されることにより中心軸側から周辺側へと方向を変える。すなわち、管内を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤は、その周辺部と中心部とが入れ替わるように混合される。
【0052】
また、スタティックミキサーは上記した図2に限られず、たとえば、図3に示されるようなスタティックミキサーであってもよい。図3に示されるスタティックミキサーは、ポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合する2種類の混合素子21,22とから構成されている(なお、符号6は配管)。混合素子21は、矩形の板材を180°捻ったもので、流体を2分割するとともに右に捻る(管の中心軸を中心に右回転させる)右回転用混合素子である。混合素子22は、混合素子21とは逆方向に180°捻ったもので、流体を2分割するとともに左に捻る(管20の中心軸を中心に左回転させる)左回転用混合素子である。この右回転用混合素子21と左回転用混合素子22とが交互にかつ互いに90°回転させて配置されている。このミキサーでは、ポリカーボネート生成物と末端封止剤とは、右回転用混合素子21により2分割されかつ右に捻られ、次の左回転用混合素子22によりさらに2分割されかつ左に捻られる。これらの分割及び捻り作用が繰り返されることにより、流体が混合される。
【0053】
ポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合する際には、前記したスタティックミキサーの他に、配管6の途中に、密封式の混合ドラムを設けていてもよい。
このように、本発明では密封状態でポリカーボネート生成物と末端封止剤が混合されるので、末端封止剤が蒸発して揮散することを抑制できるので、末端封止剤の使用効率を高めることができる。そして、分子量が高く、OH末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製造できる。
【0054】
末端封止剤としては、カーボネート化合物および/またはカルボン酸エステルであることが好ましい。
このような末端封止剤としては、カーボネート化合物、カルボン酸エステル、エポキシ化合物などが好適に使用され、これらは2種以上混合して使用してもよい。
【0055】
本発明では、カーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物を使用することが好ましい。
このような末端封止剤として、下記式(I)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物が使用される。
【0056】
【化9】
Figure 0004606660
【0057】
[式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基からなる群から選ばれる電子吸引性基である。R1はベンゼン環のいずれに位置に結合していてもよいが、好ましくはo-位に結合していることが好ましい。R2は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。nは1〜3の整数である。]
このような式(I)で表される末端封止剤としては、たとえば2-クロロフェニル―フェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-メチルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-エチルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-n-ブチルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-t-ブチルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-ノニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-クミルカーボネート、2-クロロフェニル-ナフチルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-メトキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-エトキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-n-ブトキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-t-ブトキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-ノニルオキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-t-プロピルオキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-エトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-エトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネートなどの2-クロロフェニル-アリールカーボネート類;2-クロロフェニルメチルカーボネート、2-クロロフェニル-エチルカーボネート、2-クロロフェニル-n-ブチルカーボネート、2-クロロフェニル-オクチルカーボネート、2-クロロフェニル-i-プロピルカーボネート、2-クロロフェニル-2-メトキシカルボニルエチルカーボネート、2-クロロフェニル-2-エトキシカルボニルエチルカーボネート、2-クロロフェニル-2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネートなどの2-クロロフェニル-アルキルカーボネート類;2-メトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-メチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-エチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-プロピルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-n-ブチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-t-ブチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ヘキシルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ノニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ドデシルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ヘキサデシルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ジn-ブチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ジt-ブチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ジノニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-シクロヘキシルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ナフチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ビフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-クミルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-メトキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-エトキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-n-ブトキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-t-ブトキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-ノニルオキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-クミルオキシフェニルカーボネート、ジ(2-メトキシカルボニルフェニル)カーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-エトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-エトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネートなどの2-メトキシカルボニルフェニルアリ-ルカーボネート類;2-メトキシカルボニルフェニル-メチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-エチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-n-ブチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-オクチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ノニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-セチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ラウリルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-メトキシカルボニルエチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-エトキシカルボニルエチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネートなどの2-メトキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類;2-エトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-メチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-エチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-プロピルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-n-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-t-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ヘキシルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ノニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ドデシルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ヘキサデシルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ジn-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ジt-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ジt-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ジノニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-シクロヘキシルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ナフチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ビフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-クミルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-メトキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-エトキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-n-ブトキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-t-ブトキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-ノニルオキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-クミルオキシフェニルカーボネート、ジ(2-エトキシカルボニルフェニル)カーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-エトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2'-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2‘-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネートなどの2-エトキシカルボニルフェニル-アリ-ルカーボネート類;2-エトキシカルボニルフェニル-メチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-エチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-n-ブチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-オクチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2-メトキシカルボニルエチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2-エトキシカルボニルエチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル2-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネートなどの2-エトキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類や2-プロポキシカルボニルフェニル-アリールカーボネート類、2-プロポキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類、2-ブトキシカルボニルフェニル-アリールカーボネート類、2-ブトキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類、2-フェノキシカルボニルフェニル-アリールカーボネート類、2-フェノキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類を挙げることができる。
【0058】
また、式(I)で表される末端封止剤として、安息香酸2-クロロフェニル、4-メチル安息香酸2-クロロフェニル、4-エチル安息香酸2-クロロフェニル、4-n-ブチル安息香酸2-クロロフェニル、4-t-ブチル安息香酸-2-クロロフェニル、4-ノニル安息香酸2-クロロフェニル、4-クミル安息香酸2-クロロフェニル、ナフトエ酸2-クロロフェニル、4-メトキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-エトキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-n-ブトキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-t-ブトキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-ノニルオキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-クミルオキシ安息香酸2-クロロフェニル、2-メトキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、4-メトキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、2-エトキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、4-エトキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、2-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニルなどの芳香族カルボン酸2-クロロフェニルエステル;酢酸2-クロロフェニル、プロピオン酸2-クロロフェニル、2-クロロフェニルバレレ-ト、2-クロロフェニルペラルゴレ-ト、2-クロロフェニル-1-メチルプロピオネ-ト、2-クロロフェニル-2-メトキシカルボニルプロピオネ-ト、2-クロロフェニル-2-エトキシカルボニルブチレ-ト、2-クロロフェニル4'-(2-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルブチレ-ト、2-クロロフェニル4'-(2-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルブチレ-ト等の脂肪族カルボン酸-2-クロロフェニルエステル、(2-メトキシカルボニルフェニル)ベンゾエ-ト、4-メチルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エチルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブチルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-t-ブチルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、ナフトエ酸-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-ノニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-クミル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-メトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-t-ブトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-クミルオキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、2-メトキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-メトキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エトキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、3-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルエステル)エステル、3-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステルなどの、芳香族カルボン酸-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル類、ステアリン酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステルなどの脂肪族カルボン酸-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル類、(2-エトキシカルボニルフェニル)ベンゾエ-ト、4-メチルベンゾイル-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エチルベンゾイル-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブチルベンゾイル(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-t-ブチルベンゾイル-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、ナフトエ酸-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-ノニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-クミル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-メトキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エトキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブトキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-t-ブトキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-ノニルオキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-クミルオキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、2-メトキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エトキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、3-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、3-o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステルなどの芳香族カルボン酸-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル類、ステアリン酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステルなどの脂肪族カルボン酸-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル類や、芳香族カルボン酸-(2'-プロポキシカルボニルフェニル)エステル類、脂肪族カルボン酸-(2'-プロポキシカルボニルフェニル)エステル類、芳香族カルボン酸-(2'-ブトキシカルボニルフェニル)エステル類、脂肪族カルボン酸-(2'-ブトポキシカルボニルフェニル)エステル類、芳香族カルボン酸-(2'-フェノキシカルボニルフェニル)エステル類、脂肪族カルボン酸-(2'-フェノキシカルボニルフェニル)エステル類、を使用することもできる。
【0059】
また、末端封止剤として、下記式(II)で表されるカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物を使用することもできる。
【0060】
【化10】
Figure 0004606660
【0061】
[式中、R3は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。R3が炭素数6〜30のアリールオキシ基である場合は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボニル基などの電子吸引性基を含まない]
このような式(I)で表される末端封止剤としては、たとえばジフェニルカーボネート、フェニル-4'-メチルフェニルカーボネート、フェニル-4'-エチルフェニルカーボネート、フェニル-4'-n-ブチルフェニルカーボネート、フェニル-4'-t-ブチルフェニルカーボネート、フェニル-4'-ノニルフェニルカーボネート、フェニル-4'-クミルカーボネート、フェニル-ナフチルカーボネート、フェニル-4'-メトキシフェニルカーボネート、フェニル-4'-エトキシフェニルカーボネート、フェニル4'-n-ブトキシフェニルカーボネート、フェニル4'-t-ブトキシフェニルカーボネート、フェニル4'-ノニルオキシフェニルカーボネート、フェニル4'-t-プロピルオキシフェニルカーボネート、などのフェニルアリールカーボネート類;フェニルメチルカーボネート、フェニルエチルカーボネート、フェニルn-ブチルカーボネート、フェニルオクチルカーボネート、フェニルi-プロピルカーボネートなどのフェニルアルキルカーボネート類を挙げることができる。
【0062】
また、式(II)で表される末端封止剤として、安息香酸フェニル、4-メチル安息香酸フェニル、4-エチル安息香酸フェニル、4-n-ブチル安息香酸フェニル、4-t-ブチル安息香酸-フェニル、4-ノニル安息香酸フェニル、4-クミル安息香酸フェニル、ナフトエ酸フェニル4-メトキシ安息香酸フェニル、4-エトキシ安息香酸フェニル、4-n-ブトキシ安息香酸フェニル、4-t-ブトキシ安息香酸フェニル、4-ノニルオキシ安息香酸フェニル、4-クミルオキシ安息香酸フェニルなどの芳香族カルボン酸フェニルエステル;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、フェニルバレレ-ト、フェニルペラルゴレ-ト、フェニル1-メチルプロピオネ-ト、フェニルステアレート等の脂肪族カルボン酸-フェニルエステルを使用することもできる。
【0063】
これらの末端封止剤は、通常原料ドラム7内で(120〜200℃)の温度で予備加熱され、配管3cを通して、配管6へ導入される。
本発明では、末端封止剤の反応性と物性に合わせて、末端封止剤とポリカーボネート生成物とが後重合槽9に流入するまでの混合時間を調整することが望ましい。具体的には、末端封止剤が式(I)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、後述する後重合槽9内で沸騰する化合物の場合、配管6中での混合時間を30秒以上10分以内、好ましくは1分〜7分の範囲にすることが望ましい。このようにすると、ポリカーボネートの水酸基末端と比較的速やかに反応しやすい式(I)の末端封止剤を使用する際に、反応の過度の進行(エステル交換)によるポリカーボネートの分子量低下が抑制され、適度に樹脂と均一に混合されて、高温、高真空条件下の後重合槽で添加末端封止剤のロスが少なく、スムーズに末端封止反応が進行する。このような化合物として、具体的には、240℃以上、20mmHg以下で沸騰するような2-メトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネートが挙げられる。
【0064】
また、末端封止剤が、式(II)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、後重合槽9内で沸騰する化合物の場合、特にジフェニルカーボネートの場合、配管6中での混合時間を10分以上、好ましくは15分〜60分の範囲にすることが好ましい。このようにすると、電子吸引性基を持たない式(I)の末端封止剤とポリカーボネートとの水酸基末端との反応は、式(II)の末端封止剤に比較して、遅いので、充分な滞留時間を与えられて、ポリカーボネートと均一に混合され、大幅な分子量低下もなく適度に水酸基末端基と反応し、高温、高真空条件下の後重合槽で添加末端封止剤のロスが少なく、スムーズに末端封止反応が進行する。このような化合物として、具体的にはジフェニルカーボネート、フェニルp−クミルフェニルカーボネートなどである。
【0065】
以上のような末端封止剤は、ポリカーボネートの末端水酸基1当量当り、好ましくは0.5〜2モル、より好ましくは0.7〜1.5モル、特に好ましくは0.8〜1.2モルの割合で用いられる。
後段重縮合
末端封止剤を導入した後、混合物を後重合槽9に供給する。後重合槽9は通常横型攪拌重合槽であり、1本または2本以上の水平な回転軸を有し、この水平回転軸に円盤型、車輪型、櫂型、棒型、窓枠型などの攪拌翼を1種または2種以上組み合わせて、回転軸当たり少なくとも2段以上設置されており、この攪拌翼により反応溶液をかき上げまたは押し広げて反応溶液の表面更新を行う横型高粘度液処理装置である。上部に備えられたベント用導管8により槽内は減圧に保たれる。後重合槽9における反応温度は、通常240〜320℃、好ましくは250〜310℃の範囲であり、また圧力は20mmHg以下、好ましくは10mmHg以下である。
【0066】
横型攪拌重合槽9は、1段であっても、また2段以上あってもよく、通常は2〜4段とすることが望ましい。2段以上行う場合、段数が多くなるにつれて、前記した範囲内で、温度を上げ、圧力を低くすることが望ましい
後重合槽9では、芳香族ポリカーボネートの末端OHと末端封止剤とが反応してポリカーボネート末端を封鎖する。末端封鎖を速かにかつ高収率で実施するためには、図1に示すように、後重合槽9に備えられたベント用導管5cにより、生成したフェノール類・副生物を留去しつつ行うことが好ましい。
【0067】
このような末端封止剤とポリカーボネートとは、下記(III)式で表される反応が進行し、ポリカーボネート末端のOH基が末端封止剤で封止されている。
【0068】
【化11】
Figure 0004606660
【0069】
R1は水素原子または前記式(I)と同じであり、R2およびnは式(I)と同じ。
反応後、後重合槽9の底部からギアポンプ10により粘稠なポリマーが取り出される。得られるポリカーボネートは、20℃の塩化メチレン溶液中で測定した極限粘度[η]が0.20〜1.0dl/g、好ましくは0.25〜0.9dl/g、さらに好ましくは0.30〜0.8dl/gの範囲にある。
【0070】
得られたポリカーボネートは、通常、押し出され、ペレタイズされる。
なお、必要に応じて、(B)亜リン酸、(C)pKa値が3以下であるイオウ含有酸性化合物またはその誘導体、(D)エステル基含有アルコール化合物、(E)水を添加し、混練してもよい。
(B)亜リン酸は、たとえばナトリウム塩、カリウム塩などの塩であってもよい。このような(B)亜リン酸の配合量は、(A)ポリカーボネート組成物に対して、0.1〜10ppm、好ましくは0.2〜5ppmの量であることが好ましい。
【0071】
また(C)pKaが3以下であるイオウ含有酸性化合物またはその誘導体(以後、酸性化合物(C)という)としては、亜硫酸、硫酸、スルフィン酸系化合物、スルホン酸系化合物およびこれらの誘導体を挙げることができる。
(D)エステル基含有アルコール化合物としては、炭素数10〜22の1価の脂肪酸と多価アルコールとから誘導される部分エステルであり、たとえばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、硫化魚油などの炭素数10〜22の一価脂肪酸と、たとえばエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールから誘導される部分エステルの単独または混合物などが使用される。
【0072】
本発明では、上記のようにして(A)ポリカーボネートが溶融状態にある間に、上記(B)〜(E)の添加剤を、添加・混練し、ペレタイズすることが望ましい。
(A)ポリカーボネートと、(B)〜(E)の添加剤との混練は、一軸押出機、二軸押出機、スタティックミキサーなどの通常の混練機により行われ、これらの混練機はベント付きでもベントなしでも有効に使用される。
【0073】
また本発明では、上記(B)〜(E)成分に加えて、(F)亜リン酸エステルまたはリン酸トリメチルから選ばれる少なくとも1種の化合物を添加してもよい。このような(F)成分の添加量は、(A)ポリカーボネートに対して、10〜1000ppm、好ましくは10〜500ppmの量であることが好ましい。
上記の反応装置及び反応条件は単に例であり、これに限定されない。
【0074】
以上のような本発明に係る方法で得られたポリカーボネートは、ポリマーの極限粘度が比較的低い前重合段階においては、封止剤を添加せずして迅速かつ十分に重縮合を促進せしめた後、封止剤を密封状態にある配管内で添加したのち、ポリマーの極限粘度が比較的高い後重合段階を行い、ポリカーボネートの末端が封止されているので、前重合段階においてはポリマーの重合が迅速かつ十分に行われ、かつ後重合段階においては、封止剤による効果を充分に付与せしめることができ、すなわち末端封止剤の有効利用率を高めることができるとともに、色相、耐熱性、耐熱老化性、耐水性等の効果に加えて生成する芳香族ポリカーボネートの重合度を著しく高めることができる。
【0075】
[ポリカーボネート製造装置]
本発明に係るポリカーボネート製造装置は、
少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネートを製造装置において、
配管中に末端封止剤を密封状態で投入可能な投入口を有し、かつ
配管内に末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるためのスタティックミキサー(Static Mixer)を具備してなることを特徴としている。
【0076】
このような本発明に係る製造装置の概略図を図1に示す。
図1中、符号1は撹拌槽、2a、2bは原料ドラム、3a、3c、3c、6は配管、4a,4bは前重合槽、5a,5b,5cはベント用導管、7は末端封止剤用ドラム、8はスタティックミキサー、9は後重合槽を示す。
本発明に係る製造装置は、2a、2bは原料ドラムを備えた原料撹拌槽1、ベント用導管を備えた前重合槽4a、4b、スタティックミキサー8を具備した配管6およびベント用導管を備えた後重合槽9からなる。
【0077】
本発明に係る製造装置では、芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルがそれぞれ充填された原料ドラム2a,2bから、芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルが夫々配管3a,3bを通して原料撹拌槽1に連続供給されるようになっている。なお原料撹拌槽1には、垂直回転軸に取り付けた攪拌翼を有し、原料を撹拌混合できるようになっている。
【0078】
混合された原料は、ポンプ(図示せず)により配管4を通って前重合槽4a、4bに供給される、溶融重縮合される。この前重合槽には、垂直回転軸を有する攪拌翼が備え、上部に備えられたベント用導管5a,5bにより槽内は減圧に保たれる。前重合槽は、図1に示されるように2段以上の多段にしてもよく、また1段でもよいが、好ましくは2〜4段とすることが望ましい。
【0079】
該反応混合物は、ポンプにより配管6を介して後重合槽9に供給される。
本発明に係る製造装置では、配管6内に図2および図3で示されるスタティックミキサー(Static Mixer)を設置され、後重合槽9へポリカーボネート生成物および末端封止剤とを混合できるようになっている。
また、スタティックミキサーの代わりに、配管の途中に、末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるための密封式の混合ドラムを装備されていてもよい。
【0080】
末端封止剤を導入した後、混合物は後重合槽9に供給される。後重合槽9は通常横型攪拌重合槽であり、1本または2本以上の水平な回転軸を有し、この水平回転軸に円盤型、車輪型、櫂型、棒型、窓枠型などの攪拌翼を1種または2種以上組み合わせて、回転軸当たり少なくとも2段以上設置されており、この攪拌翼により反応溶液をかき上げまたは押し広げて反応溶液の表面更新を行う横型高粘度液処理装置である。上部に備えられたベント用導管5cにより槽内は減圧に保たれる。
【0081】
このような本発明に係るポリカーボネート製造装置によれば、前重合段階においてはポリマーの重合が迅速かつ十分に行われ、かつ後重合段階においては、封止剤による従来の効果を充分に付与せしめることができ、生成するポリマーの重合度を損なうことなく、色相、耐熱性、耐熱老化性、耐水性等の向上した芳香族ポリカーボネートを得ることができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、反応器につなぐ配管中に末端封止剤を導入するとともに、末端封止剤とポリカーボネートが反応器へ流入するまでの配管中での混合条件を調整することで、後段の反応器内で末端封止剤が揮散してしまうことがなく、分子量を損なうことなく、OH末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製造できる。
【0083】
また、本発明に係るポリカーボネート製造装置は、このようなポリカーボネートの製造に好適である。
【0084】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例において生成したポリカーボネートの物性は、以下のようにして評価した。
【0085】
(i)数平均分子量:Mn
数平均分子量は、GPCにより測定した。
(ii)末端水酸基濃度
得られたポリカーボネート0.4グラムを3ミリリットルのクロロホルムに溶解し、40℃で13C‐NMR(日本電子株式会社製、GX−270)を用いて、末端水酸基及び末端封止基の量を定量した。
【0086】
(iii)末端封止率
13C−NMRで測定した全末端基数と末端封止基数より、下記の式により末端封止率を計算した。
末端封止率(%)=(末端封止基数/全末端基数)×100
【0087】
【参考例1】
予備試験(末端封止剤を添加せず)
ポリカーボネートの重合装置として、原料のミキシング用の攪拌槽を一基、前重合槽を二基、横形重合槽を二基、備え付けられたものを使用した。各々重合槽における反応条件は、下記の通りである。
【0088】
【表1】
Figure 0004606660
【0089】
ビスフェノールA製造装置より直接配管にて送液されてきた溶融状態のビスフェノールA(供給速度36.0kg/hr)、蒸留後に直接配管にて送液されてきた溶融状態のジフェニルカーボネート(DPC:供給速度35.5kg/hr)、ビスフェノールA:1モルに対して、2.5×10-4モルのテトラアンモニウムヒドロキシド(TMAH)と1×10-6モルの水酸化ナトリウム(NaOH)を上記の温度に保った攪拌槽に連続して供給し、ビスフェノールA換算で36.0kg/hrの供給速度で前重合槽I、前重合槽II、横型撹拌重合槽(後重合槽)I、横型撹拌重合槽IIに順次供給し、上記反応条件下で重合を行い、blankポリカーボネートを製造した。
【0090】
得られたblankポリカーボネートの物性を表2に示す。
【0091】
【実施例1および2】
密封混合ドラムの効果
上記のようにして得られたBlankポリカーボネート127gを、攪拌装置、減圧装置を備えた500mlの縦型の重合器にとり、300℃にて25分間で完全に溶融させたのち、ジフェニルカーボネート(DPC、末端封止剤)を、表2に記載の量添加し、密封状態で表2に記載の時間、250rpmで攪拌し前混合した。
【0092】
次いで、1torrで、反応生成物を留去させながら20分、反応させ、ポリカーボネートを得た。
結果を表2に示す。
【0093】
【比較例1】
実施例1において、密封状態で前混合することなしに、実施例1と同様の操作で、ポリマーを得た。末端封止剤の有効利用率が、非常に悪くなることが認められた。
【0094】
【比較例2】
末端封止剤を添加して、開放状態(窒素雰囲気下、常圧)で前混合を行った以外は、実施例1と同様の操作で、ポリマーを得た。分子量が20%以上下がることがわかった。
結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
Figure 0004606660
【0096】
比較例1のように混合することなく反応させたものは、末端封止剤の有効利用率は非常に低く、また、比較例2のように開放系で混合した場合、末端封止剤とポリマーの反応(エステル交換)が過度に進行し、分子量が低下してしまう。
【0097】
【参考例2】
予備試験(末端封止剤を添加せず)
ポリカーボネートの重合装置として、図1に示された、スタティックミキサー8が2個並列に配管6に備え付けられた重合装置を用いて、ポリカーボネートの溶融重縮合を行った。ない、スタティックミキサーの形状としては、図2に示されるスタティックミキサーを使用した。
【0098】
重縮合は、原料のDPCとビスフェノールAを、1.08:1のモル比で、あわせて、3kg/hとなるように、また、触媒として、ビスフェノールAに1モルに対して、2.5×10-4モルのテトラアンモニウムヒドロキシド(TMAH)と1×10-6モルの水酸化ナトリウム(NaOH)となるようにモノマー混合槽1に、連続フィードし、モノマー混合槽から、3kg/hで混合反応物を1段縦型反応器4a、2段縦型反応器4b、3段横型反応器9に連続して供給し、各反応器で副生するフェノールを連続的に抜き出しながら、連続溶融重合を行って、ポリカーボネートを得た。
【0099】
結果を表3に示す。
【0100】
【実施例3〜9】
末端封止剤として、表3に示すものを、表3に示す量で使用し、かつ配管6内での混合時間を表3のようにした以外は参考例2と同様にしてポリカーボネートの製造を行った。
結果を表3に示す。
【0101】
【比較例3】
実施例3において、スタティックミキサーを設けずに、末端封止剤を添加した以外は、実施例3と同様な操作で、ポリカーボネートの製造を行った。
結果を表3に示す。
【0102】
【表3】
Figure 0004606660

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリカーボネートの製造方法の一態様例を示す概略工程図を示す。
【図2】スタティックミキサーの斜視図を示す。
【図3】別のスタティックミキサーの概略図を示す。
【符号の説明】
1 ・・・原料撹拌槽
2a、2b ・・・原料ドラム
3a、3c、3c、6・・・配管
4a、4b ・・・前重合槽
5a、5b、5c ・・・ベント用導管
7 ・・・末端封止剤用ドラム
8 ・・・スタティックミキサー
9 ・・・後重合槽
10 ・・・スタティックミキサー
11 ・・・第1の案内板群
12 ・・・第2の案内板群
21、22 ・・・混合素子

Claims (8)

  1. 少なくとも二基の反応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭酸ジエステルに由来する副生ヒドロキシ化合物を連続的に留去させながら溶融重縮合反応を行い、芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、
    ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達した反応器(A)と、次の撹拌翼を備えてなり、最終重合槽である反応器(B)とをつなぐ配管(C)中に末端封止剤を導入するに際し、スタティックミキサー(Static Mixer)を備えた配管(C)を用いることおよび/または反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管(C)の途中に、密封式の混合ドラムを設けることによって、反応器(B)へ流入するまでの末端封止剤とポリカーボネートの混合時間を調整して、密封状態(760mmHg以上)でポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)において、ポリカーボネートの末端フェノール性水酸基を封止せしめることを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
  2. 反応器(B)において240〜320℃、20mmHg以下の減圧下でポリカーボネートの末端フェノール性水酸基を封止せしめることを特徴とする請求項1のポリカーボネートの製造方法。
  3. 末端封止剤が、カーボネート化合物および/またはカルボン酸エステルであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネートの製造方法。
  4. 末端封止剤が、下記式(I)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中での混合時間を30秒以上10分以内にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
    Figure 0004606660
    [式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1から30のアルコキシカルボニル基からなる群から選ばれる電子吸引性基であり、そしてR2は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。nは1〜3の整数である。]
  5. 末端封止剤が、下記式(II)のカーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中での混合時間を10分以上にすることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネートの製造方法。
    Figure 0004606660
    [式中、R3は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。R3が炭素数6〜30のアリールオキシ基である場合は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボニル基などの電子吸引性基を含まない]
  6. 末端封止剤が、ジフェニルカーボネートであることを特徴とする請求項5に記載のポリカーボネートの製造方法。
  7. 少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネートの製造装置において、
    少なくとも二基の反応器が、前重合槽と後重合槽とからなり、最終重合槽である後重合槽が攪拌翼を備えてなり、
    配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で投入可能な投入口を有し、かつ配管内に末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるためのスタティックミキサー(Static Mixer)を具備してなるポリカーボネート製造装置。
  8. 少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネートの製造装置において、
    少なくとも二基の反応器が、前重合槽と後重合槽とからなり、最終重合槽である後重合槽が攪拌翼を備えてなり、
    配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で投入可能な投入口を有し、かつ配管の途中に、末端封止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるための密封式の混合ドラムを具備してなるポリカーボネート製造装置。
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