JPH10204170A - 芳香族ポリカーボネート樹脂及びその製造方法 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート樹脂及びその製造方法Info
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Abstract
族ポリカーボネート樹脂およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 本発明は、芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとから溶融重縮合法で得られる芳香族ポ
リカーボネート樹脂であって、該樹脂の2mm厚成形板
を空気中150℃で10日間加熱処理した後の極限粘度
低下率が5%以下であり、かつ色差(ΔE)が10以下
であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂で
ある。
Description
性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂及びその製造方
法に関する。さらに詳しくは色相の良好な、かつ熱老化
試験系の色相劣化の小さく、また分子量低下の極めて小
さい耐熱老化性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂お
よびその製造方法に関する。
び耐衝撃性等の機械的特性に優れており、光ディスク、
ガラス代替の透明シート等の用途を有する特徴のある汎
用エンジニアリングプラスチックである。
ロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法、ある
いはジヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルとを加熱減圧
下エステル交換反応させる溶融法などが知られている。
これらのうち後者の溶融法は前者の界面法に比較して安
価にポリカーボネート樹脂を製造できる利点を有すると
ともにメチレンクロリド等の溶媒を用いないので環境上
好ましい。
造方法では通常触媒成分としてアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物などが用いられる。一般に上記触
媒を用いて得られるポリカーボネートの末端は芳香族ジ
ヒドロキシ化合物に由来するフェノール性残基が比較的
多量に存在するため得られるポリカーボネートは熱老化
分子量が低下したり、着色しやすいという問題があっ
た。
使用する炭酸ジエステルの割合をジヒドロキシ化合物に
対して高くする方法があるが、この方法は重合反応に極
めて長い時間を要するため、得られるポリマーが黄変し
やすいという問題点があった。
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを特定の触媒の
存在下に溶融重合し得られるポリカーボネートの水酸基
末端を特定の化合物を用いて封止し、耐熱性等にすぐれ
たポリカーボネートを製造する方法が記載されている。
しかしながら上記方法においても末端封止反応に極めて
長時間を要するため得られるポリマーが黄変しやすく、
また生産性の面からも好ましくないという問題点があっ
た。
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを特定の触媒と
ホウ酸(エステル)の存在下に溶融重合することより末
端水酸基濃度の低い、耐熱安定性に優れたポリカーボネ
ートを製造する方法が記載されている。しかしながら上
記方法においても重合反応に極めて長時間を要するため
生産性の面から好ましくないという問題点があった。ま
た、ルイス酸であるホウ酸(エステル)を比較的多量に
添加しているため、得られるポリマーは耐加水分解性に
劣り、光ディスク等の用途においては必ずしも好ましく
ないという問題点があった。
30日)は、通常のポリカーボネートの使用適用温度よ
り著しく高いものであり、ポリカーボネート樹脂の耐熱
性、評価方法としては必ずしも適切でない。また、記載
の評価温度(160℃)では、ポリマーが著しく軟化し
てしまうため、加熱処理後の色相が必ずしも正確に測定
できない等の問題点があった。
び耐熱老化性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂及び
その効率的な製造法を提供することにある。さらに詳し
くは色相の良好な、かつ熱老化試験後の色相劣化の小さ
く、また分子量低下の極めて小さい耐熱老化性に優れた
芳香族ポリカーボネート樹脂およびその製造法を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的および利点は以
下の説明から明らかになろう。
ートに特定の化合物を添加することにより末端封止を行
うことなく色相および耐熱老化性に優れた芳香族ポリカ
ーボネート樹脂を得ることを特徴とする。
合物と炭酸ジエステルとから溶融重縮合法で得られる芳
香族ポリカーボネート樹脂であって、該樹脂の2mm厚
成形板を空気中150℃で10日間加熱処理した後の極
限粘度低下率が5%以下であり、かつ色差(ΔE)が1
0以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート
樹脂である。
と炭酸ジエステルを、重縮合触媒として(a)芳香族ジ
ヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-7〜1×10
-5モルのアルカリ金属化合物および/または(b)芳香
族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-5〜1×
10-3モルの含窒素塩基性化合物の存在下で溶融重縮合
せしめ、次いで塩化メチレン中20℃で測定した極限粘
度[η]が少なくとも0.1に達した後、(i) 生成する
ポリカーボネートに対し1〜200ppmの割合の下記
式(I)
ポリカーボネートに対し50〜2000ppmの割合の
下記式(II)―aまたは(II)―bで表されるフェノー
ル系化合物
ネートに対し50〜2000ppmの割合の下記式(II
I )―aまたは(III )―bで表されるイオウ系化合物
ートを生成せしめることを特徴とする上記芳香族ポリカ
ーボネート樹脂の製造方法である。
合物は下記式(A)で示される化合物である。
異なり、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1から1
2の炭化水素基である。炭化水素基としてはアルキル基
等の炭素数1から12の脂肪族炭化水素基あるいはフェ
ニル基等の炭素数6から12の芳香族炭化水素基が好ま
しい。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素等が挙
げられる。
る。アルキレン基としては、ペンチレン基等が挙げられ
る。
ロゲン原子、または炭素数1から12の1価の炭化水素
基である。炭化水素基としては、アルキル基等の炭素数
1から12の脂肪族炭化水素基あるいはフェニル基等の
炭素数6から12の芳香族炭化水素基を挙げることがで
きる。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素等が挙
げられる。
は1から4の整数を表わす。
具体的には以下に示す化合物を挙げることができる。す
なわち、1,1―ビス(4―ヒドロキシ―t―ブチルフ
ェニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2―ビス(4―ヒドロキシブロモ
フェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)
アルカン類、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)
シクロペンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4,4′―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチ
ルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテ
ル類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド
類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキ
シド類、4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン類な
どが挙げられる。
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が
好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合
物は単独または組み合わせて用いることができる。
は、具体的にはジフェニルカーボネート、ジトリールカ
ーボネートなどのジアリールカーボネート類、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネートなどのジアルキル
カーボネート類、メチルフェニルカーボネート、エチル
フェニルカーボネートなどのアルキルアリールカーボネ
ート類などを挙げることができる。
トが好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ
ル化合物は単独または組み合わせて用いることができ
る。これら炭酸ジエステル化合物は芳香族ジヒドロキシ
化合物1モルに対して過剰量用い、好ましくは1.01
から1.20モル用いることが望ましい。
金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、炭化水
素化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、亜流酸
塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、ステアリン酸塩、水
素化ホウ素塩、安息香酸塩、リン酸水素化物、ビスフェ
ノール、フェノールの塩等が挙げられる。
カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリ
ウム、酢酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、
硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜
硝酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸リチウム、シアン酸ナトリウム、シアン酸カリウ
ム、シアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオ
シアン酸カリウム、チオシアン酸リチウム、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リ
チウム、水酸化ホウ素ナトリウム、水酸化ホウ素リチウ
ム、水酸化ホウ素カリウム、フェニル化ホウ素ナトリウ
ム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸
リチウム、リン酸水素ジナトリウム、リン酸水素ジカリ
ウム、リン酸水素ジリチウム、ビスフェノールAのジナ
トリウム塩、ジカリウム塩、ジリチウム塩、フェノール
のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げら
れる。
物1モルに対し10-7〜10-5モルの範囲で使用しう
る。上記使用範囲を逸脱すると、得られるポリカーボネ
ートの諸物性に悪影響を及ぼしたり、また、エステル交
換反応が充分に進行せず高分子量のポリカーボネートが
得られない等の問題があり好ましくない。
ルアンモニウムヒドロキシド(Me4 NOH)、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキド(Et4 NOH)、テト
ラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4 NOH)、
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(φ―C
H2 (Me)3 NOH)、ヘキサデシルトリメチルアン
モニウムヒドロキシドなどのアルキル、アリール、アル
アリール基などを有するアンモニウムヒドロオキシド
類、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベ
ンジルアミン、ヘキサデシルジメチルアミンなどの3級
アミン類、あるいはテトラメチルアンモニウムボロハイ
ドライド(Me4 NBH4 )、テトラブチルアンモニウ
ムボロハイドライド(Bu4 NBH4 )、テトラブチル
アンモニウムテトラフェニルボレート(Bu4 NBPh
4 )、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレー
ト(Me4 NBPh4 )などの塩基性塩などを挙げるこ
とができる。
化合物中のアンモニウム窒素原子が芳香族ジヒドロキシ
化合物1モル当り1×10-5〜1×10-3モル用いるの
が好ましい。より好ましい割合は同じ基準に対し2×1
0-5〜7×10-4モルである。特に好ましい割合は基準
に対し5×10-5〜5×10-4モルである。
記式(I)で示される化合物である。
デシル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル
基が挙げられる。R12〜R15のアルキル基としては、ブ
チル基、オクチル基等が挙げられる。
チルホスホニウム塩、ヘキシルスルホン酸テトラエチル
ホスホニウム塩、ヘキシルスルホン酸テトラブチルホス
ホニウム塩、ヘキシルスルホン酸テトラヘキシルホスホ
ニウム塩、ヘキシルスルホン酸テトラオクチルホスホニ
ウム塩、オクチルスルホン酸テトラメチルホスホニウム
塩、オクチルスルホン酸テトラエチルホスホニウム塩、
オクチルスルホン酸テトラブチルホニウム塩、オクチル
スホン酸テトラヘキシルホスホニウム塩、オクチルスル
ホン酸テトラオクチルホスホニウム塩、デシルスルホン
酸テトラメチルホスホニウム塩、デシルスルホン酸テト
ラエチルホスホニウム塩、デシルスルホン酸テトラブチ
ルホスホニウム塩、デシルスルホン酸テトラヘキシルホ
スホニウム塩、デシルスルホン酸テトラオクチルホスホ
ニシウム塩、ドデシルスルホン酸テトラメチルホスホニ
ウム塩、ドデシルスルホン酸テトラエチルホスホニウム
塩、ドデシルスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、
ドデシルスルホン酸テトラヘキシルホスホニウム塩、ド
デシルスルホン酸テトラオクチルホスホニウム塩、ヘキ
サデシルスルホン酸テトラメチルホスホニウム塩、ヘキ
サデシルスルホン酸テトラエチルホスホニウム塩、ヘキ
サデシルスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、ヘキ
サデシルスルホン酸テトラヘキシルホスホニウム塩、ヘ
キサデシルスルホン酸テトラオクチルホスホニウム塩、
ベンゼンスルホン酸テトラメチルホスホニウム塩、ベン
ゼンスルホン酸テトラエチルホスホニウム塩、ベンゼン
スルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、ベンゼンスル
ホン酸テトラヘキシルホスホニウム塩、ベンゼンスルホ
ン酸テトラオクチルホスホニウム塩、トルエンスルホン
酸テトラメチルホスホニウム塩、トルエンスルホン酸テ
トラエチルホスホニウム塩、トルエンスルホン酸テトラ
ブチルホスホニウム塩、トルエンスルホン酸テトラヘキ
シルホスホニウム塩、トルエンスルホン酸テトラオクチ
ルホスホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラ
メチルホスホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸テ
トラエチルホスホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン
酸テトラブチルホスホニウム塩、ドデシルベンゼンスル
ホン酸テトラヘキシルホスホニウム塩、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸テトラオクチルホスホニウム塩等が挙げら
れる。
ーボネートに対し1〜200ppm、好ましくは5〜1
50ppmの量で添加する。上記リン化合物を添加する
ことにより熱老化によるポリマーの分解、すなわち、分
子量の低下を著しく低減させることができる。
i)は、下記式(II)―aまたは(II)―bで示される化
合物である。
は、下記式(III )―aまたは(III )―bで示される
化合物である。
はイオウ系化合物(iii) の使用量は、ポリカーボネート
に対し50〜2000ppm、好ましくは100〜15
00ppmの量で添加する。上記フェノール系化合物(i
i)および/またはイオウ系化合物(iii) を使用すること
により、熱老化によるポリマーの色相劣化を低減するこ
とができる。また、上記範囲を逸脱すると、剤の十分な
効果が発揮されず、熱老化によるポリマーの色相劣化を
低減できない。もしくはポリマー色相、および機械的物
性が低下する等の問題があり好ましくない。
はリン系化合物(i) およびフェノール系(ii)化合物およ
び/またはイオウ系化合物(iii) を所定量、得られるポ
リカーボネートに添加することが必要である。
よび/またはイオウ系化合物をポリマーに添加する方法
は特に限定されない。例えば、反応生成物であるポリカ
ーボネートが溶融状態にある間にこれらを添加してもよ
いし、一旦ポリカーボネートをペレタイズした後再溶融
して添加してもよいが、好ましくは溶融状態にある間に
添加するのがよい。
ポリカーボネートが溶融状態にある反応器内または押出
機内の反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態に
ある間に、これらを添加してポリカーボネートを形成し
た後、押出機を通してペレタイズしてもよいし、また、
重合反応で得られたポリカーボネートが反応器から押出
機を通ってペレタイズされる間に添加混練することによ
って目的とする芳香族ポリカーボネート樹脂を得ること
ができる。またリン化合物およびフェノール系化合物お
よび/またはイオン系化合物を添加する順序は問わな
い。
ポリカーボネートに本発明の目的を損なわない範囲で通
常の耐熱安定性、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電
防止剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有
機系充填剤、無機系充填剤などを添加してもよい。
ルとのエステル交換反応によるプレポリマーの製造は、
従来知られている通常の方法と同様な条件下で行うこと
ができる。
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0.5〜5時間、好ましく
は1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時間、減圧
下、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカーボネート
とを反応させる。次いで反応系の真空系を高めながら反
応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリル
カーボネートとの反応を行い、最終的には5Torr以
下、好ましくは1Torr以下の減圧下で、240〜〜
320℃で、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカー
ボネートとのエステル交換反応を行う。上記のようなエ
ステル交換反応は、連続式で行ってもよく、バッチ式で
行ってもよい。また上記の反応を行うに際して用いられ
る反応装置は槽型であっても管型であっても塔型であっ
てもよい。
るプレポリマーは、通常、極限粘度が0.1〜1.0、
より好ましくは0.2〜0.8のものである。
合物と炭酸ジエステルとを特定の触媒存在下溶融重縮合
して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するに際して、
上記式(I)〜(III )の化合物を用いることにより色
相及び耐熱老化性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂
を製造することができる。
本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
なお、実施例においてポリカーボネートの極限粘度
[η]、末端水酸基濃度b値、熱老化試験および前後の
色差(ΔE)は以下の方法により評価した。
0℃でウベローテ粘度計で測定した。
gを0.4mlのクロロホルムに溶解し、20℃で1H
―NMR(日本電子社製EX―270)を用いて末端水
酸基および末端フェニル基を測定し、下記の式により末
端水酸基濃度を測定した。 末端水酸基濃度(%)=(末端水酸基濃度/全末端数)
×100
工業株式会社 Z―300Aを用いて反射法で測定し
た。
ンで10日間加熱処理を行った。 (i) ΔE:熱老化試験後の色相を日本電色工業株式会社
Z―300Aを用いて測定し、試験前後の色差(Δ
E)を下記式より求めた。
た。
ノールA228部、ジフェニルカーボネート225部お
よび表1〜3に示す種類、量の触媒を攪拌装置、蒸留器
および減圧装置を備えた反応槽に仕込み窒素置換をした
後、140℃で溶解した。30分間撹拌後、内温を18
0℃に昇温し、100mmHgで30分間反応させ、生
成するフェノールを留去した。さらに200℃に昇温し
つつ徐々に減圧し50mmHgで30分間フェノールを
留去しつつ反応させた。
昇温、減圧し、同温同圧で30分間、さらに240℃、
10mmHg、260℃、1mmHg、270℃、0.
5mmHgにまで上記と同じ手順で昇温、減圧を繰り返
し、最終的に同温・同圧で1時間重合を行った。
アポンプで二軸押出機(L/D=40、バレル温度28
0℃)に移送し、表1〜3に記載の種類、量の化合物を
添加混練し、目的とするポリマーを得た。
(成形機:機名M―50B、シリンダー温度:320
℃、金型温度:80℃)2mm厚の成形板を得た。
末端率を測定した。また熱老化試験を行い、試験後の極
限粘度低下率、および試験前後の色差(ΔE)を測定し
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルとから溶融重縮合法で得られる芳香族ポリカーボネ
ート樹脂であって、該樹脂の2mm厚成形板を空気中1
50℃で10日間加熱処理した後の極限粘度低下率が5
%以下であり、かつ色差(ΔE)が10以下であること
を特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂。 - 【請求項2】 芳香族ジヒドメキシ化合物と炭酸ジエス
テルを、重縮合触媒として (a)芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×1
0-7〜1×10-5モルのアルカリ金属化合物および/ま
たは (b)芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×1
0-5〜1×10-3モルの含窒素塩基性化合物の存在下で
溶融重縮合せしめ、次いで塩化メチレン中20℃で測定
した極限粘度[η]が少なくとも0.1に達した後、
(i) 生成するポリカーボネートに対し1〜200ppm
の割合の下記式(I) 【化1】 で表されるリン化合物、および(ii)生成するポリカーボ
ネートに対し50〜2000ppmの割合の下記式(I
I)―aまたは(II)―bで表されるフェノール系化合
物 【化2】 および/または(iii) 生成するポリカーボネートに対し
50〜2000ppmの割合の下記式(III )―aまた
は(III )―bで表されるイオウ系化合物 【化3】 を添加して所望の極限粘度のポリカーボネートを生成せ
しめることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポリカー
ボネート樹脂の製造方法。
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JP01238497A JP3390621B2 (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 芳香族ポリカーボネート樹脂及びその製造方法 |
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