JP2003026794A - ポリカーボネートの製造方法およびポリカーボネート製造装置 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法およびポリカーボネート製造装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、末端封止率が高く、分子量が高いポ
リカーボネートを、効率よく製造する方法および該製造
方法で使用される装置を提供する。 【解決手段】少なくとも二基の反応器を直列に用いて、
芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭酸
ジエステルに由来する副生ヒドロキシ化合物を連続的に
留去させながら溶融重縮合反応を行い、芳香族ポリカー
ボネートを製造する方法において、ポリカーボネート生
成物の固有粘度が所望の値に達した反応器(A)と次の
反応器(B)をつなぐ配管(C)中に末端封止剤を導入
して、密封状態(760mmHg以上)でポリカーボネ
ート生成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)にお
いて高温、減圧下でポリカーボネートの末端フェノール
性水酸基を封止せしめることを特徴とするポリカーボネ
ートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネートの
製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリカーボネート
の末端フェノール水酸基の反応性を利用して末端停止し
たあるいは重合度の高められたポリカーボネートを製造
する方法に関する。また、本発明はこのような製造方法
で好適に使用される製造装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリカーボネートは、耐衝撃性な
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも
優れており、広く用いられている。このようなポリカー
ボネートの製造方法としては、ビスフェノールAなどの
芳香族ジオールにホスゲンを直接反応させる方法(界面
重合法)、あるいはビスフェノールなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどのジアリル
カーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶融
法)させる方法などが知られている。このような製造方
法のなかで、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリルカー
ボネートとのエステル交換反応(溶融法)させる方法
は、界面重合法による製造に比べて、有毒なホスゲンや
メチレンクロライド等のハロゲン化合物を溶媒として使
用する問題がなく、安価に製造できる利点を有してい
る。
【0003】このような溶融法によりポリカーボネート
の重合に際して、生成するポリカーボネートの色相、耐
熱性や耐加水分解性などのポリマーの品質を向上させる
べく末端封止剤を使用して、ポリカーボネートの末端を
封止することが検討されている。たとえば、特開昭63
―179301号公報には、サリチル酸メチルで末端停
止されたビスフェノールAポリカーボネートが開示され
ている。また、特開平2―175723号公報には、芳
香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭素数
10〜40のフェノール類の存在下に重縮合せしめて、
末端水酸基の割合が30%以下、極限粘度が0.3〜
1.0dl/g(20℃、塩化メチレン中)であるポリ
カーボネートを製造する方法が開示されている。炭素数
10〜40のフェノール類としては、ブチルフェノー
ル、クミルフェノール、フェニルフェノール等が開示さ
れている。
【0004】ところで、このように末端封止剤でポリカ
ーボネートを封止する際に、たとえば、重縮合が充分に
進んでいない状態のときに、末端封止剤を添加してもポ
リカーボネートの重合度は充分に高くならず、低分子量
のポリカーボネートや、分子量分布がブロードのポリカ
ーボネートが得られてしまい、また重縮合が進んだ時に
添加しても、末端封止効率が悪くなることがあり、末端
封止剤の添加時期および混合条件が重要な要因である。
【0005】このため、特開平10−36497号公報
には、芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネ
ートを溶融重縮合せしめて、芳香族ポリカーボネートを
製造する方法において、ポリカーボネートの固有粘度が
少なくとも0.3dl/gに達したのち、下記式(1)
【0006】
【化3】
【0007】[R1 は塩素原子、メトキシカルボニル基
またはエトキシカルボニル基であり、R2 は炭素数1〜
30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、
炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のア
リールオキシ基である。]で表わされる化合物を添加し
て、添加時の固有粘度を基準として固有粘度の変化が
0.1dl/g以内である末端封鎖ポリカーボネートを
生成させることが開示されている。
【0008】また、)国際公開番号WO98/47938号
公報では、上記式(1)で表される末端封止剤をポリカ
ーボネートのヒドロキシ末端に対し0.3〜4mol当
量の割合で、温度200〜350℃、圧力1013hPa
(760mmHg)以下の条件で時間0.1秒間以上添加
混練せしめた後、安定剤を温度200〜350℃、圧力
1.333×105hPa(105mmHg)以下で0.
1秒間以上混練する方法も提案されている。
【0009】また、特開平7-90074号公報には、
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとからエステル交
換法によってポリカーボネートを製造する際に、エステ
ル交換反応率が70%を超えた時点以降に、2価以上の
活性ジエステル、酸ハライド又は酸無水物を添加して高
められた重合度のポリカーボネートを製造する方法が開
示されている。
【0010】また、本出願人も、特開平6-15773
9号公報にて、直列に連結された少なくとも二基の反応
器中で、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルと
を溶融重縮合せしめて芳香族ポリカルボネートを製造す
る際に、反応器入口において、ポリマーの極限粘度が
0.20dl/gに達している少なくとも1つの反応器
に、末端封止剤を添加する方法を提案している。
【0011】これらの公報に開示されたように、ポリカ
ーボネートが特定の極限粘度に達した時点、または特定
の重合度に達した時点で末端封止剤を添加することが試
みられている。しかしながら、これらの方法では、所望
の分子量を有するポリカーボネートが得られないことが
あり、得られたポリカーボネートの分解が生じたり(末
端水酸基が多くなったり)、末端封止効率が不十分とな
るなどの問題点があった。
【0012】
【発明の目的】本発明は、末端封止率が高く、分子量が
高いポリカーボネートを、効率よく製造する方法および
該製造方法で使用される装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【発明の概要】このような状況のもと、本発明者らは、
従来技術に伴う問題点を解消すべく鋭意検討した結果、
一部の末端封止剤が、後段の反応器内で蒸発して、揮散
していることを見出した。そして、反応器につなぐ配管
中に密封状態で末端封止剤を導入するとともに、末端封
止剤とポリカーボネートが反応器へ流入するまでの配管
中での混合条件を調整することで、後段の反応器内で末
端封止剤が揮散してしまうことがなく、分子量が高く、
OH末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製造でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明は、少なくとも二基の反
応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸
ジエステルとを、炭酸ジエステルに由来する副生ヒドロ
キシ化合物を連続的に留去させながら溶融重縮合反応を
行い、芳香族ポリカーボネートを製造する方法におい
て、ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達
した反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管
(C)中に末端封止剤を導入して、ポリカーボネート生
成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)において高
温、減圧下でポリカーボネートの末端フェノール性水酸
基を封止せしめることを特徴としている。
【0015】本発明では、ポリマーの極限粘度が比較的
低い前重合段階においては、封止剤を添加せずして迅速
かつ十分に重縮合を促進せしめ、次いで、封止剤を密封
状態(760mmHg以上)にある配管内で添加したの
ち、ポリマーの極限粘度が比較的高い後重合段階を行
い、ポリカーボネートの末端を封止する。これにより、
前重合段階においてはポリマーの重合が迅速かつ充分に
行われ、かつ後重合段階においては、封止剤による従来
の効果を充分に付与せしめることができ、色相、耐熱
性、耐熱老化性、耐水性等の効果に加えて生成する芳香
族ポリカーボネートの重合度を著しく高めることができ
る。
【0016】本発明において末端封止剤が供給される配
管は、内部にスタティックミキサー(Static Mixer)を
具備しているものであるか、あるいは途中に、密封式の
混合ドラムを具備しているものが好ましい。このような
スタティックミキサー、混合ドラムを設けることによっ
て、ポリカーボネート反応物と末端封止剤との混合を均
一に行うことができるとともに、反応器へ流入するまで
の末端封止剤とポリカーボネートの混合時間を調整する
ことが容易となる。
【0017】末端封止剤が、カーボネート化合物および
/またはカルボン酸エステルであることが好ましい。こ
のような末端封止剤が下記式(I)のカーボネート化合
物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器
(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中
での混合時間を30秒以上10分以内にすることが望ま
しく、
【0018】
【化4】
【0019】[式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ
基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基からなる
群から選ばれる電子吸引性基であり、そしてR2は炭素
数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシ
ル基、炭素数6〜30のアリール基または炭素数6〜3
0のアリールオキシ基である。nは1〜3の整数であ
る。] また、末端封止剤が、下記式(II)のカーボネート化合
物および/またはカルボン酸エステル化合物で、反応器
(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管(C)中
での混合時間を10分以上にすることが好ましい。
【0020】
【化5】
【0021】[式中、R3は炭素数1〜30のアルキル
基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30
のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基
である。R3が炭素数6〜30のアリールオキシ基であ
る場合は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボ
ニル基などの電子吸引性基を含まない] 式(II)で表される末端封止剤としては、ジフェニルカー
ボネートが好ましい。
【0022】本発明に係るポリカーボネート製造装置
は、少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に配置
してなるポリカーボネートを製造装置において、配管中
に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で投入
可能な投入口を有し、かつ配管内に末端封止剤とポリカ
ーボネート生成物とを混合しうるためのスタティックミ
キサー(Static Mixer)を具備してなることを特徴とし
ている。
【0023】また、本発明に係るポリカーボネート製造
装置は、少なくとも二基の反応器が配管を介して直列に
配置してなるポリカーボネートを製造装置において、配
管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)で
投入可能な投入口を有し、かつ配管の途中に、末端封止
剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるための密封
式の混合ドラムを具備してなることを特徴としている。
【0024】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。 [ポリカーボネートの製造方法]本発明に係るポリカー
ボネートの製造方法は、本発明は、少なくとも二基の反
応器を直列に用いて、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸
ジエステルとを、炭酸ジエステルに由来する副生ヒドロ
キシ化合物を連続的に留去させながら溶融重縮合反応を
行い、芳香族ポリカーボネートを製造する方法におい
て、ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達
した反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管
(C)中に末端封止剤を導入して、密封状態でポリカー
ボネート生成物と末端封止剤とを混合し、反応器(B)
において高温、減圧下でポリカーボネートの末端フェノ
ール性水酸基を封止せしめることを特徴としている。
【0025】このような本発明について、図1に基づい
て、さらに具体的に説明する。図1は本発明に係るポリ
カーボネートの製造方法の一態様例を示す概略工程図で
あり、図1中、符号1は原料撹拌槽、2a、2bは原料
ドラム、3a、3c、3c、6は配管、4a,4bは前
重合槽、5a,5b,5cはベント用導管、7は末端封
止剤用ドラム、8はスタティックミキサー、9は後重合
槽を示す。
【0026】原料混合 まず、原料撹拌槽1で、ポリカーボネート重縮合原料の
撹拌を行う。撹拌槽1は、垂直回転軸に取り付けた攪拌
翼を有し、これに芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジ
エステルがそれぞれ充填された原料ドラム2a,2bか
ら、芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルが夫
々配管3a,3bを通して連続供給される。撹拌槽1雰
囲気には酸素が実質上存在しないようになっていること
が望ましく、たとえば、窒素ガスで撹拌槽をパージして
もよい。均一溶液を形成するために複数の撹拌槽を直列
に設けることもできる。撹拌槽には別途、触媒が供給さ
れ、上記反応原料と混合されるが、触媒は原料ドラムに
添加されていてもよい。
【0027】芳香族ジヒドロキシ化合物として具体的に
は、下記式(2)で表されるビスフェノール化合物が例
示される。
【0028】
【化6】
【0029】このような式(2)で表される芳香族ジヒ
ドロキシ化合物として、具体的には、ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(いわゆるビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)オクタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニル
メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-メチルフェニル)
プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニ
ル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフ
ェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)ア
ルカン類;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
などのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロ
キシ-3,3'-ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキ
シアリールエーテル類;4,4'-ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニ
ルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド
類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドな
どのジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'-ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,
3'-ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジ
アリールスルホン類などを挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
【0030】これら芳香族ジヒドロキシ化合物のうち、
特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビス
フェノールA)が好ましく用いられる。また、上記式
(2)以外の芳香族ジヒドロキシ化合物として、下記式
(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物を使用する
こともできる。
【0031】
【化7】
【0032】(ここで、Rfはそれぞれ独立して、炭素
数1〜10個の炭化水素基、該炭化水素基の1以上がハ
ロゲン原子で置換されたハロゲン化炭化水素基、または
ハロゲン原子であり、pは0〜4の整数である) このような化合物としては、たとえばレゾルシン;およ
び3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、3-プロピ
ルレゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチルレゾ
ルシン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾルシン、
2,3,4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブ
ロモレゾルシンなどの置換レゾルシン;カテコール;ヒ
ドロキノン、および3-メチルヒドロキノン、3-エチルヒ
ドロキノン、3-プロピルヒドロキノン、3-ブチルヒドロ
キノン、3-t-ブチルヒドロキノン、3-フェニルヒドロ
キノン、3-クミルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラメチル
ヒドロキノン、2,3,5,6-テトラ−t−ブチルヒドロキノ
ン、2,3,5,6-テトラフルオロヒドロキノン、2,3,5,6-テ
トラブロモヒドロキノンなどの置換ヒドロキノンなどが
挙げられる。
【0033】また、上記式(2)以外の芳香族ジヒドロ
キシ化合物として、次式:
【0034】
【化8】
【0035】で表される2,2,2',2'-テトラヒドロ-3,3,
3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ−[1H−インデ
ン]-7,7'-ジオールを用いることもできる。これらの芳
香族ジヒドロキシ化合物は、単独で用いてもよく、ま
た、2種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒とし
て、たとえば本出願人が特開平4-175368号公報において
提案した化合物を使用される。
【0036】具体的に溶融重縮合触媒として、通常、
(a)アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物(以下(a) アルカリ(土類)金属化合物ともい
う)が使用される。(a) アルカリ(土類)金属化合物と
しては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の有機酸
塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはア
ルコラートなどが好ましく用いられる。
【0037】具体的には、アルカリ金属化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水
素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二
カリウム塩、二リチウム塩、フェノール類のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられ、アルカリ
土類金属化合物としては、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、
炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、
炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウ
ム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸ストロンチウムなどが挙げられる。これら化合
物を2種以上併用することもできる。
【0038】このようなアルカリ(土類)金属化合物
は、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8〜1
×10-3モル、好ましくは1×10-7〜2×10-6
ル、さらに好ましくは1×10-7〜8×10-7モルの量
で、溶融重縮合反応中に含まれていることが望ましい。
また、溶融重縮合反応の原料であるビスフェノール類中
に予めアルカリ(土類)金属化合物が含まれている場
合、溶融重縮合反応時に存在するアルカリ(土類)金属
化合物の量が、ビスフェノール類1モルに対して、前記
範囲となるように添加量を制御することが望ましい。
【0039】また、溶融重縮合触媒として、上記のよう
な(a)アルカリ(土類)金属化合物に加えて(b)塩基性化
合物を併用されていてもよい。このような(b)塩基性化
合物としては、たとえば高温で易分解性あるいは揮発性
の含窒素塩基性化合物が挙げられ、具体的には、以下の
ような化合物を挙げることができる。
【0040】テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
(Bu4NOH)、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキ
シド(φ-CH2(Me)3NOH、φはフェニル基)などのアルキ
ル、アリール、アルアリール基などを有するアンモニウ
ムヒドロオキシド類、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミンな
どの三級アミン類、R2NH(式中Rはメチル、エチル
などのアルキル基、フェニル、トリルなどのアリール基
などである)で示される二級アミン類、RNH2(式中
Rは上記と同じである)で示される一級アミン類、4-ジ
メチルアミノピリジン、4-ジエチルアミノピリジン、4-
ピロリジノピリジンなどのピリジン類、2-メチルイミダ
ゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール
類、あるいはアンモニア、テトラメチルアンモニウムボ
ロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウ
ムボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラブチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、テトラメ
チルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBPh4
などの塩基性塩。
【0041】これらのうち、テトラアルキルアンモニウ
ムヒドロキシド類が好ましく用いられる。上記のような
(b) 含窒素塩基性化合物は、ビスフェノール類1モルに
対して、1×10-6〜1×10-1モル好ましくは1×1
-5〜1×10-2モルの量で用いることができる。
【0042】さらにまた触媒として、(c)ホウ酸化合物
を用いることもできる。このような(c) ホウ酸化合物と
しては、ホウ酸およびホウ酸エステルなどを挙げること
ができる。ホウ酸エステルとしては、下記一般式で示さ
れるホウ酸エステルを挙げることができる。
【0043】B(OR)n(OH)3-n 式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニルな
どのアリールなどであり、nは1,2または3である。
このようなホウ酸エステルとしては、具体的には、ホウ
酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、
ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチル、ホウ酸トリ
フェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸トリナフチルなど
が挙げられる。
【0044】このような(c) ホウ酸またはホウ酸エステ
ルは、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8
1×10-1モル、好ましくは1×10-7〜1×10-2
ル、さらに好ましくは1×10-6〜1×10-4モルの量
で用いることができる。溶融重縮合触媒としては、たと
えば(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性
化合物とを組み合わせて、さらには(a)アルカリ(土
類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物と(c)ホウ酸ま
たはホウ酸エステルとの三者を組み合わせて用いること
が好ましい。
【0045】触媒として、上記のような量の(a)アルカ
リ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物とを組
み合わせて用いると、重縮合反応を十分な速度で進行さ
せることができるとともに、高分子量のポリカーボネー
トを高い重合活性で生成させることができるので好まし
い。なお、(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素
塩基性化合物とを併用する場合、あるいは(a)アルカリ
(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物と(c)ホウ
酸またはホウ酸エステルとを併用する場合、各触媒成分
を混合したものを、ビスフェノール類と炭酸ジエステル
との溶融混合物に添加してもよく、また、個別にビスフ
ェノール類と炭酸ジエステルとの溶融混合物に添加して
もよい。 前段溶融重縮合 混合された原料は、ポンプ(図示せず)により配管4を
通って前重合槽4a、4bに供給される。前重合槽に
は、垂直回転軸を有する攪拌翼が備えられている。上部
に備えられたベント用導管5a,5bにより槽内は減圧
に保たれる。該導管を介して吸引された副生フェノール
及び一部の未反応モノマーは夫々精留されて、フェノー
ルは系外に出され、未反応モノマーは重合槽に戻され
る。また、さらに触媒を供給することもできる。
【0046】前重合槽は、図1に示されるように2段以
上の多段にしてもよく、また1段でもよいが、好ましく
は2〜4段とすることが望ましい。第一前重合槽、すな
わち前重合槽4aにおける反応温度は、通常50〜27
0℃、好ましくは150〜260℃の範囲であり、また
圧力は常圧から6mmHg(8mbar)まで減圧すること
ができ、好ましくは400〜6mmHg(0.53〜8
mbar)、特に好ましくは300〜6mmHg(0.40
〜8mbar)の範囲に設定することができる。
【0047】第二前重合槽、すなわち前重合槽4bにお
ける反応温度は、通常180〜300℃、好ましくは2
00〜280℃の範囲であり、また圧力は1〜50mm
Hg、好ましくは1〜30mmHgの範囲である。な
お、2段以上の多段で行う場合、段数が増えるにつれ、
前記範囲内で減圧し、かつ加温すればよい。前重合では
反応生成物である芳香族ポリカーボネートは、たとえば
20℃塩化メチレン溶液中で測定した極限粘度[η]が
0.05〜0.5dl/g、好ましくは0.10〜0.
45dl/g、さらに好ましくは0.10〜0.4dl
/gであることが望ましい。
【0048】次に、該反応混合物をポンプにより配管6
を介して後重合槽9に供給する。末端封止剤の導入 本発明では、この配管6内に、末端封止剤がポンプ(図
示せず)により配管Aを通って導入され、該末端封止剤
とポリカーボネートとが混合される。末端封止剤とポリ
カーボネートとを混合するに際して、配管6内には、図
2に示されるように配管6内にスタティックミキサー
(Static Mixer)を設置して、後重合槽9が設置されて
いることが望ましい。スタティックミキサーは2つ以上
直列に配置してもよい。
【0049】スタティックミキサーは、たとえば、特開
平5−131126号公報、特表平9−506318号
公報などに記載されたものが使用される。本発明では、
図2に示されるようなスタティックミキサーが好適であ
る。図2は本発明で使用されるスタティックミキサーの
斜視図を示すもので、このミキサー10は、第1の案内
板群11と第2の案内板群12とから構成されている。
【0050】このスタティックミキサーは、具体的には
前記流体の流れ方向上流側にあって前記管の内壁に固定
された底辺側からその下流側にあって前記管の中心軸付
近で結合された頂点に向かって夫々傾斜し、かつ周方向
に間隔をおいて配置された少なくとも2つ以上の三角形
の第1案内板を有する第1の案内板群と、前記第1案内
板の内側にあって前記中心軸付近で結合された頂点から
その下流側にあって前記内壁に固定された底辺側に向か
って夫々傾斜し、かつ前記第1案内板間に位置するべく
周方向に間隔をおいて配置された前記第1案内板と同数
の三角形の第2案内板を有する第2の案内板群とから成
るものである。
【0051】そして、管内を流れるポリカーボネート生
成物と末端封止剤とがミキサーを通過する際に、管の内
壁部付近を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤
の周辺部は、傾斜した各第1案内板により案内されるこ
とにより周辺側から中心軸側へと方向を変える一方、管
の中心部を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤
の中心部は、傾斜した各第2案内板により案内されるこ
とにより中心軸側から周辺側へと方向を変える。すなわ
ち、管内を流れるポリカーボネート生成物と末端封止剤
は、その周辺部と中心部とが入れ替わるように混合され
る。
【0052】また、スタティックミキサーは上記した図
2に限られず、たとえば、図3に示されるようなスタテ
ィックミキサーであってもよい。図3に示されるスタテ
ィックミキサーは、ポリカーボネート生成物と末端封止
剤とを混合する2種類の混合素子21,22とから構成
されている(なお、符号6は配管)。混合素子21は、
矩形の板材を180°捻ったもので、流体を2分割する
とともに右に捻る(管の中心軸を中心に右回転させる)
右回転用混合素子である。混合素子22は、混合素子2
1とは逆方向に180°捻ったもので、流体を2分割す
るとともに左に捻る(管20の中心軸を中心に左回転さ
せる)左回転用混合素子である。この右回転用混合素子
21と左回転用混合素子22とが交互にかつ互いに90
°回転させて配置されている。このミキサーでは、ポリ
カーボネート生成物と末端封止剤とは、右回転用混合素
子21により2分割されかつ右に捻られ、次の左回転用
混合素子22によりさらに2分割されかつ左に捻られ
る。これらの分割及び捻り作用が繰り返されることによ
り、流体が混合される。
【0053】ポリカーボネート生成物と末端封止剤とを
混合する際には、前記したスタティックミキサーの他
に、配管6の途中に、密封式の混合ドラムを設けていて
もよい。このように、本発明では密封状態でポリカーボ
ネート生成物と末端封止剤が混合されるので、末端封止
剤が蒸発して揮散することを抑制できるので、末端封止
剤の使用効率を高めることができる。そして、分子量が
高く、OH末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製
造できる。
【0054】末端封止剤としては、カーボネート化合物
および/またはカルボン酸エステルであることが好まし
い。このような末端封止剤としては、カーボネート化合
物、カルボン酸エステル、エポキシ化合物などが好適に
使用され、これらは2種以上混合して使用してもよい。
【0055】本発明では、カーボネート化合物および/
またはカルボン酸エステル化合物を使用することが好ま
しい。このような末端封止剤として、下記式(I)のカ
ーボネート化合物および/またはカルボン酸エステル化
合物が使用される。
【0056】
【化9】
【0057】[式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ
基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基からなる
群から選ばれる電子吸引性基である。R1はベンゼン環
のいずれに位置に結合していてもよいが、好ましくはo-
位に結合していることが好ましい。R2は炭素数1〜3
0のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭
素数6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリ
ールオキシ基である。nは1〜3の整数である。] このような式(I)で表される末端封止剤としては、た
とえば2-クロロフェニル―フェニルカーボネート、2-ク
ロロフェニル-4'-メチルフェニルカーボネート、2-クロ
ロフェニル-4'-エチルフェニルカーボネート、2-クロロ
フェニル-4'-n-ブチルフェニルカーボネート、2-クロロ
フェニル-4'-t-ブチルフェニルカーボネート、2-クロロ
フェニル-4'-ノニルフェニルカーボネート、2-クロロフ
ェニル-4'-クミルカーボネート、2-クロロフェニル-ナ
フチルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-メトキシフ
ェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-エトキシフ
ェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-n-ブトキシ
フェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-t-ブトキ
シフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-ノニル
オキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-t-
プロピルオキシフェニルカーボネート、2-クロロフェニ
ル-2'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-ク
ロロフェニル-4'-メトキシカルボニルフェニルカーボネ
ート、2-クロロフェニル-2'-エトキシカルボニルフェニ
ルカーボネート、2-クロロフェニル-4'-エトキシカルボ
ニルフェニルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-(o-
メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニ
ルカーボネート、2-クロロフェニル-2'-(o-エトキシカ
ルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネ
ートなどの2-クロロフェニル-アリールカーボネート
類;2-クロロフェニルメチルカーボネート、2-クロロフ
ェニル-エチルカーボネート、2-クロロフェニル-n-ブチ
ルカーボネート、2-クロロフェニル-オクチルカーボネ
ート、2-クロロフェニル-i-プロピルカーボネート、2-
クロロフェニル-2-メトキシカルボニルエチルカーボネ
ート、2-クロロフェニル-2-エトキシカルボニルエチル
カーボネート、2-クロロフェニル-2-(o-エトキシカル
ボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカーボネート
などの2-クロロフェニル-アルキルカーボネート類;2-
メトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート、2
-メトキシカルボニルフェニル-メチルフェニルカーボネ
ート、2-メトキシカルボニルフェニル-エチルフェニル
カーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-プロピ
ルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニ
ル-n-ブチルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボ
ニルフェニル-t-ブチルフェニルカーボネート、2-メト
キシカルボニルフェニル-ヘキシルフェニルカーボネー
ト、2-メトキシカルボニルフェニル-ノニルフェニルカ
ーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ドデシル
フェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル
-ヘキサデシルフェニルカーボネート、2-メトキシカル
ボニルフェニル-ジn-ブチルフェニルカーボネート、2-
メトキシカルボニルフェニル-ジt-ブチルフェニルカー
ボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ジノニルフ
ェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-
シクロヘキシルフェニルカーボネート、2-メトキシカル
ボニルフェニル-ナフチルフェニルカーボネート、2-メ
トキシカルボニルフェニル-ビフェニルカーボネート、2
-メトキシカルボニルフェニル-クミルフェニルカーボネ
ート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-メトキシフェ
ニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-
エトキシフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニル
フェニル-4'-n-ブトキシフェニルカーボネート、2-メト
キシカルボニルフェニル-4'-t-ブトキシフェニルカーボ
ネート、2-メトキシカルボニルフェニル-4'-ノニルオキ
シフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニ
ル-4'-クミルオキシフェニルカーボネート、ジ(2-メト
キシカルボニルフェニル)カーボネート、2-メトキシカ
ルボニルフェニル-4'-メトキシカルボニルフェニルカー
ボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-エトキシ
カルボニルフェニルカーボネート、2-メトキシカルボニ
ルフェニル-4'-エトキシカルボニルフェニルカーボネー
ト、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-(o-メトキシカ
ルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボネ
ート、2-メトキシカルボニルフェニル-2'-(o-エトキシ
カルボニルフェニル)オキシカルボニルフェニルカーボ
ネートなどの2-メトキシカルボニルフェニルアリ-ルカ
ーボネート類;2-メトキシカルボニルフェニル-メチル
カーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-エチル
カーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-n-ブチ
ルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-オク
チルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ノ
ニルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-セ
チルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-ラ
ウリルカーボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2
-メトキシカルボニルエチルカーボネート、2-メトキシ
カルボニルフェニル-2-エトキシカルボニルエチルカー
ボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-(o-メト
キシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカー
ボネート、2-メトキシカルボニルフェニル-2-(o-エト
キシカルボニルフェニル)オキシカルボニルエチルカー
ボネートなどの2-メトキシカルボニルフェニル-アルキ
ルカーボネート類;2-エトキシカルボニルフェニル-フ
ェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-
メチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフ
ェニル-エチルフェニルカーボネート、2-エトキシカル
ボニルフェニル-プロピルフェニルカーボネート、2-エ
トキシカルボニルフェニル-n-ブチルフェニルカーボネ
ート、2-エトキシカルボニルフェニル-t-ブチルフェニ
ルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ヘキ
シルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェ
ニル-ノニルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボ
ニルフェニル-ドデシルフェニルカーボネート、2-エト
キシカルボニルフェニル-ヘキサデシルフェニルカーボ
ネート、2-エトキシカルボニルフェニル-ジn-ブチルフ
ェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-
ジt-ブチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニ
ルフェニル-ジt-ブチルフェニルカーボネート、2-エト
キシカルボニルフェニル-ジノニルフェニルカーボネー
ト、2-エトキシカルボニルフェニル-シクロヘキシルフ
ェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-
ナフチルフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニル
フェニル-ビフェニルカーボネート、2-エトキシカルボ
ニルフェニル-クミルフェニルカーボネート、2-エトキ
シカルボニルフェニル-4'-メトキシフェニルカーボネー
ト、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-エトキシフェニ
ルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-n-
ブトキシフェニルカーボネート、2-エトキシカルボニル
フェニル-4'-t-ブトキシフェニルカーボネート、2-エト
キシカルボニルフェニル-4'-ノニルオキシフェニルカー
ボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-4'-クミルオ
キシフェニルカーボネート、ジ(2-エトキシカルボニル
フェニル)カーボネート、2-エトキシカルボニルフェニ
ル-4'-メトキシカルボニルフェニルカーボネート、2-エ
トキシカルボニルフェニル-4'-エトキシカルボニルフェ
ニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2'-
(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルフ
ェニルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル-2
‘-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニ
ルフェニルカーボネートなどの2-エトキシカルボニルフ
ェニル-アリ-ルカーボネート類;2-エトキシカルボニル
フェニル-メチルカーボネート、2-エトキシカルボニル
フェニル-エチルカーボネート、2-エトキシカルボニル
フェニル-n-ブチルカーボネート、2-エトキシカルボニ
ルフェニル-オクチルカーボネート、2-エトキシカルボ
ニルフェニル-2-メトキシカルボニルエチルカーボネー
ト、2-エトキシカルボニルフェニル-2-エトキシカルボ
ニルエチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニ
ル2-(o-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニ
ルエチルカーボネート、2-エトキシカルボニルフェニル
-2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニ
ルエチルカーボネートなどの2-エトキシカルボニルフェ
ニル-アルキルカーボネート類や2-プロポキシカルボニ
ルフェニル-アリールカーボネート類、2-プロポキシカ
ルボニルフェニル-アルキルカーボネート類、2-ブトキ
シカルボニルフェニル-アリールカーボネート類、2-ブ
トキシカルボニルフェニル-アルキルカーボネート類、2
-フェノキシカルボニルフェニル-アリールカーボネート
類、2-フェノキシカルボニルフェニル-アルキルカーボ
ネート類を挙げることができる。
【0058】また、式(I)で表される末端封止剤とし
て、安息香酸2-クロロフェニル、4-メチル安息香酸2-ク
ロロフェニル、4-エチル安息香酸2-クロロフェニル、4-
n-ブチル安息香酸2-クロロフェニル、4-t-ブチル安息香
酸-2-クロロフェニル、4-ノニル安息香酸2-クロロフェ
ニル、4-クミル安息香酸2-クロロフェニル、ナフトエ酸
2-クロロフェニル、4-メトキシ安息香酸2-クロロフェニ
ル、4-エトキシ安息香酸2-クロロフェニル、4-n-ブトキ
シ安息香酸2-クロロフェニル、4-t-ブトキシ安息香酸2-
クロロフェニル、4-ノニルオキシ安息香酸2-クロロフェ
ニル、4-クミルオキシ安息香酸2-クロロフェニル、2-メ
トキシカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、4-メトキ
シカルボニル安息香酸2-クロロフェニル、2-エトキシカ
ルボニル安息香酸2-クロロフェニル、4-エトキシカルボ
ニル安息香酸2-クロロフェニル、2-(o-メトキシカルボ
ニルフェニル)オキシカルボニル安息香酸2-クロロフェ
ニル、2-(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカル
ボニル安息香酸2-クロロフェニルなどの芳香族カルボン
酸2-クロロフェニルエステル;酢酸2-クロロフェニル、
プロピオン酸2-クロロフェニル、2-クロロフェニルバレ
レ-ト、2-クロロフェニルペラルゴレ-ト、2-クロロフェ
ニル-1-メチルプロピオネ-ト、2-クロロフェニル-2-メ
トキシカルボニルプロピオネ-ト、2-クロロフェニル-2-
エトキシカルボニルブチレ-ト、2-クロロフェニル4'-
(2-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニルブ
チレ-ト、2-クロロフェニル4'-(2-メトキシカルボニ
ルフェニル)オキシカルボニルブチレ-ト等の脂肪族カ
ルボン酸-2-クロロフェニルエステル、(2-メトキシカ
ルボニルフェニル)ベンゾエ-ト、4-メチルベンゾイル-
(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-エチ
ルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニルフェニル)エス
テル、4-n-ブチルベンゾイル-(2'-メトキシカルボニル
フェニル)エステル、4-t-ブチルベンゾイル-(2'-メト
キシカルボニルフェニル)エステル、ナフトエ酸-(2'-
メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-ノニル安息
香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-
クミル安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エ
ステル、4-メトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニル
フェニル)エステル、4-エトキシ安息香酸(2'-メトキ
シカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブトキシ安息香
酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-t-
ブトキシ安息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)
エステル、4-クミルオキシ安息香酸(2'-メトキシカル
ボニルフェニル)エステル、2-メトキシカルボニル安息
香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-
メトキシカルボニル安息香酸(2'-メトキシカルボニル
フェニル)エステル、4-エトキシカルボニル安息香酸
(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、3-(o-
メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香
酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステル、4-(o
-メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息
香酸(2'-メトキシカルボニルエステル)エステル、3-
(o-エトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安
息香酸(2'-メトキシカルボニルフェニル)エステルな
どの、芳香族カルボン酸-(2'-メトキシカルボニルフェ
ニル)エステル類、ステアリン酸(2'-メトキシカルボ
ニルフェニル)エステルなどの脂肪族カルボン酸-(2'-
メトキシカルボニルフェニル)エステル類、(2-エトキ
シカルボニルフェニル)ベンゾエ-ト、4-メチルベンゾ
イル-(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-
エチルベンゾイル-(2'-エトキシカルボニルフェニル)
エステル、4-n-ブチルベンゾイル(2'-エトキシカルボ
ニルフェニル)エステル、4-t-ブチルベンゾイル-(2'-
エトキシカルボニルフェニル)エステル、ナフトエ酸-
(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-ノニ
ル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステ
ル、4-クミル安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニ
ル)エステル、4-メトキシ安息香酸(2'-エトキシカル
ボニルフェニル)エステル、4-エトキシ安息香酸(2'-
エトキシカルボニルフェニル)エステル、4-n-ブトキシ
安息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステ
ル、4-t-ブトキシ安息香酸(2'-エトキシカルボニルフ
ェニル)エステル、4-ノニルオキシ安息香酸(2'-エト
キシカルボニルフェニル)エステル、4-クミルオキシ安
息香酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、2
-メトキシカルボニル安息香酸(2'-エトキシカルボニル
フェニル)エステル、4-エトキシカルボニル安息香酸
(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、3-(o-
メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香
酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、4(o-
メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香
酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステル、3-o-
メトキシカルボニルフェニル)オキシカルボニル安息香
酸(2'-エトキシカルボニルフェニル)エステルなどの
芳香族カルボン酸-(2'-エトキシカルボニルフェニル)
エステル類、ステアリン酸(2'-エトキシカルボニルフ
ェニル)エステルなどの脂肪族カルボン酸-(2'-エトキ
シカルボニルフェニル)エステル類や、芳香族カルボン
酸-(2'-プロポキシカルボニルフェニル)エステル類、
脂肪族カルボン酸-(2'-プロポキシカルボニルフェニ
ル)エステル類、芳香族カルボン酸-(2'-ブトキシカル
ボニルフェニル)エステル類、脂肪族カルボン酸-(2'-
ブトポキシカルボニルフェニル)エステル類、芳香族カ
ルボン酸-(2'-フェノキシカルボニルフェニル)エステ
ル類、脂肪族カルボン酸-(2'-フェノキシカルボニルフ
ェニル)エステル類、を使用することもできる。
【0059】また、末端封止剤として、下記式(II)で表
されるカーボネート化合物および/またはカルボン酸エ
ステル化合物を使用することもできる。
【0060】
【化10】
【0061】[式中、R3は炭素数1〜30のアルキル
基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30
のアリール基または炭素数6〜30のアリールオキシ基
である。R3が炭素数6〜30のアリールオキシ基であ
る場合は、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボ
ニル基などの電子吸引性基を含まない] このような式(I)で表される末端封止剤としては、た
とえばジフェニルカーボネート、フェニル-4'-メチルフ
ェニルカーボネート、フェニル-4'-エチルフェニルカー
ボネート、フェニル-4'-n-ブチルフェニルカーボネー
ト、フェニル-4'-t-ブチルフェニルカーボネート、フェ
ニル-4'-ノニルフェニルカーボネート、フェニル-4'-ク
ミルカーボネート、フェニル-ナフチルカーボネート、
フェニル-4'-メトキシフェニルカーボネート、フェニル
-4'-エトキシフェニルカーボネート、フェニル4'-n-ブ
トキシフェニルカーボネート、フェニル4'-t-ブトキシ
フェニルカーボネート、フェニル4'-ノニルオキシフェ
ニルカーボネート、フェニル4'-t-プロピルオキシフェ
ニルカーボネート、などのフェニルアリールカーボネー
ト類;フェニルメチルカーボネート、フェニルエチルカ
ーボネート、フェニルn-ブチルカーボネート、フェニル
オクチルカーボネート、フェニルi-プロピルカーボネー
トなどのフェニルアルキルカーボネート類を挙げること
ができる。
【0062】また、式(II)で表される末端封止剤とし
て、安息香酸フェニル、4-メチル安息香酸フェニル、4-
エチル安息香酸フェニル、4-n-ブチル安息香酸フェニ
ル、4-t-ブチル安息香酸-フェニル、4-ノニル安息香酸
フェニル、4-クミル安息香酸フェニル、ナフトエ酸フェ
ニル4-メトキシ安息香酸フェニル、4-エトキシ安息香酸
フェニル、4-n-ブトキシ安息香酸フェニル、4-t-ブトキ
シ安息香酸フェニル、4-ノニルオキシ安息香酸フェニ
ル、4-クミルオキシ安息香酸フェニルなどの芳香族カル
ボン酸フェニルエステル;酢酸フェニル、プロピオン酸
フェニル、フェニルバレレ-ト、フェニルペラルゴレ-
ト、フェニル1-メチルプロピオネ-ト、フェニルステア
レート等の脂肪族カルボン酸-フェニルエステルを使用
することもできる。
【0063】これらの末端封止剤は、通常原料ドラム7
内で(120〜200℃)の温度で予備加熱され、配管
3cを通して、配管6へ導入される。本発明では、末端
封止剤の反応性と物性に合わせて、末端封止剤とポリカ
ーボネート生成物とが後重合槽9に流入するまでの混合
時間を調整することが望ましい。具体的には、末端封止
剤が式(I)のカーボネート化合物および/またはカル
ボン酸エステル化合物で、後述する後重合槽9内で沸騰
する化合物の場合、配管6中での混合時間を30秒以上
10分以内、好ましくは1分〜7分の範囲にすることが望
ましい。このようにすると、ポリカーボネートの水酸基
末端と比較的速やかに反応しやすい式(I)の末端封止
剤を使用する際に、反応の過度の進行(エステル交換)
によるポリカーボネートの分子量低下が抑制され、適度
に樹脂と均一に混合されて、高温、高真空条件下の後重
合槽で添加末端封止剤のロスが少なく、スムーズに末端
封止反応が進行する。このような化合物として、具体的
には、240℃以上、20mmHg以下で沸騰するような2
-メトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート、
2-エトキシカルボニルフェニル-フェニルカーボネート
が挙げられる。
【0064】また、末端封止剤が、式(II)のカーボネ
ート化合物および/またはカルボン酸エステル化合物
で、後重合槽9内で沸騰する化合物の場合、特にジフェ
ニルカーボネートの場合、配管6中での混合時間を10
分以上、好ましくは15分〜60分の範囲にすることが
好ましい。このようにすると、電子吸引性基を持たない
式(I)の末端封止剤とポリカーボネートとの水酸基末
端との反応は、式(II)の末端封止剤に比較して、遅
いので、充分な滞留時間を与えられて、ポリカーボネー
トと均一に混合され、大幅な分子量低下もなく適度に水
酸基末端基と反応し、高温、高真空条件下の後重合槽で
添加末端封止剤のロスが少なく、スムーズに末端封止反
応が進行する。このような化合物として、具体的にはジ
フェニルカーボネート、フェニルp−クミルフェニルカ
ーボネートなどである。
【0065】以上のような末端封止剤は、ポリカーボネ
ートの末端水酸基1当量当り、好ましくは0.5〜2モ
ル、より好ましくは0.7〜1.5モル、特に好ましく
は0.8〜1.2モルの割合で用いられる。 後段重縮合 末端封止剤を導入した後、混合物を後重合槽9に供給す
る。後重合槽9は通常横型攪拌重合槽であり、1本また
は2本以上の水平な回転軸を有し、この水平回転軸に円
盤型、車輪型、櫂型、棒型、窓枠型などの攪拌翼を1種
または2種以上組み合わせて、回転軸当たり少なくとも
2段以上設置されており、この攪拌翼により反応溶液を
かき上げまたは押し広げて反応溶液の表面更新を行う横
型高粘度液処理装置である。上部に備えられたベント用
導管8により槽内は減圧に保たれる。後重合槽9におけ
る反応温度は、通常240〜320℃、好ましくは25
0〜310℃の範囲であり、また圧力は20mmHg以
下、好ましくは10mmHg以下である。
【0066】横型攪拌重合槽9は、1段であっても、ま
た2段以上あってもよく、通常は2〜4段とすることが
望ましい。2段以上行う場合、段数が多くなるにつれ
て、前記した範囲内で、温度を上げ、圧力を低くするこ
とが望ましい 後重合槽9では、芳香族ポリカーボネートの末端OHと
末端封止剤とが反応してポリカーボネート末端を封鎖す
る。末端封鎖を速かにかつ高収率で実施するためには、
図1に示すように、後重合槽9に備えられたベント用導
管5cにより、生成したフェノール類・副生物を留去し
つつ行うことが好ましい。
【0067】このような末端封止剤とポリカーボネート
とは、下記(III)式で表される反応が進行し、ポリカー
ボネート末端のOH基が末端封止剤で封止されている。
【0068】
【化11】
【0069】R1は水素原子または前記式(I)と同じであ
り、R2およびnは式(I)と同じ。反応後、後重合槽9の
底部からギアポンプ10により粘稠なポリマーが取り出
される。得られるポリカーボネートは、20℃の塩化メ
チレン溶液中で測定した極限粘度[η]が0.20〜
1.0dl/g、好ましくは0.25〜0.9dl/
g、さらに好ましくは0.30〜0.8dl/gの範囲
にある。
【0070】得られたポリカーボネートは、通常、押し
出され、ペレタイズされる。なお、必要に応じて、
(B)亜リン酸、(C)pKa値が3以下であるイオウ
含有酸性化合物またはその誘導体、(D)エステル基含
有アルコール化合物、(E)水を添加し、混練してもよ
い。(B)亜リン酸は、たとえばナトリウム塩、カリウ
ム塩などの塩であってもよい。このような(B)亜リン
酸の配合量は、(A)ポリカーボネート組成物に対し
て、0.1〜10ppm、好ましくは0.2〜5ppmの量で
あることが好ましい。
【0071】また(C)pKaが3以下であるイオウ含
有酸性化合物またはその誘導体(以後、酸性化合物
(C)という)としては、亜硫酸、硫酸、スルフィン酸
系化合物、スルホン酸系化合物およびこれらの誘導体を
挙げることができる。(D)エステル基含有アルコール
化合物としては、炭素数10〜22の1価の脂肪酸と多
価アルコールとから誘導される部分エステルであり、た
とえばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、ベヘン酸、硫化魚油などの炭素数10〜22
の一価脂肪酸と、たとえばエチレングリコール、グリセ
リン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールから
誘導される部分エステルの単独または混合物などが使用
される。
【0072】本発明では、上記のようにして(A)ポリ
カーボネートが溶融状態にある間に、上記(B)〜
(E)の添加剤を、添加・混練し、ペレタイズすること
が望ましい。(A)ポリカーボネートと、(B)〜
(E)の添加剤との混練は、一軸押出機、二軸押出機、
スタティックミキサーなどの通常の混練機により行わ
れ、これらの混練機はベント付きでもベントなしでも有
効に使用される。
【0073】また本発明では、上記(B)〜(E)成分
に加えて、(F)亜リン酸エステルまたはリン酸トリメ
チルから選ばれる少なくとも1種の化合物を添加しても
よい。このような(F)成分の添加量は、(A)ポリカ
ーボネートに対して、10〜1000ppm、好ましくは
10〜500ppmの量であることが好ましい。上記の反
応装置及び反応条件は単に例であり、これに限定されな
い。
【0074】以上のような本発明に係る方法で得られた
ポリカーボネートは、ポリマーの極限粘度が比較的低い
前重合段階においては、封止剤を添加せずして迅速かつ
十分に重縮合を促進せしめた後、封止剤を密封状態にあ
る配管内で添加したのち、ポリマーの極限粘度が比較的
高い後重合段階を行い、ポリカーボネートの末端が封止
されているので、前重合段階においてはポリマーの重合
が迅速かつ十分に行われ、かつ後重合段階においては、
封止剤による効果を充分に付与せしめることができ、す
なわち末端封止剤の有効利用率を高めることができると
ともに、色相、耐熱性、耐熱老化性、耐水性等の効果に
加えて生成する芳香族ポリカーボネートの重合度を著し
く高めることができる。
【0075】[ポリカーボネート製造装置]本発明に係
るポリカーボネート製造装置は、少なくとも二基の反応
器が配管を介して直列に配置してなるポリカーボネート
を製造装置において、配管中に末端封止剤を密封状態で
投入可能な投入口を有し、かつ配管内に末端封止剤とポ
リカーボネート生成物とを混合しうるためのスタティッ
クミキサー(Static Mixer)を具備してなることを特徴
としている。
【0076】このような本発明に係る製造装置の概略図
を図1に示す。図1中、符号1は撹拌槽、2a、2bは
原料ドラム、3a、3c、3c、6は配管、4a,4b
は前重合槽、5a,5b,5cはベント用導管、7は末
端封止剤用ドラム、8はスタティックミキサー、9は後
重合槽を示す。本発明に係る製造装置は、2a、2bは
原料ドラムを備えた原料撹拌槽1、ベント用導管を備え
た前重合槽4a、4b、スタティックミキサー8を具備
した配管6およびベント用導管を備えた後重合槽9から
なる。
【0077】本発明に係る製造装置では、芳香族ジヒド
ロキシ化合物及び炭酸ジエステルがそれぞれ充填された
原料ドラム2a,2bから、芳香族ジヒドロキシ化合物
及び炭酸ジエステルが夫々配管3a,3bを通して原料
撹拌槽1に連続供給されるようになっている。なお原料
撹拌槽1には、垂直回転軸に取り付けた攪拌翼を有し、
原料を撹拌混合できるようになっている。
【0078】混合された原料は、ポンプ(図示せず)に
より配管4を通って前重合槽4a、4bに供給される、
溶融重縮合される。この前重合槽には、垂直回転軸を有
する攪拌翼が備え、上部に備えられたベント用導管5
a,5bにより槽内は減圧に保たれる。前重合槽は、図
1に示されるように2段以上の多段にしてもよく、また
1段でもよいが、好ましくは2〜4段とすることが望ま
しい。
【0079】該反応混合物は、ポンプにより配管6を介
して後重合槽9に供給される。本発明に係る製造装置で
は、配管6内に図2および図3で示されるスタティック
ミキサー(Static Mixer)を設置され、後重合槽9へポ
リカーボネート生成物および末端封止剤とを混合できる
ようになっている。また、スタティックミキサーの代わ
りに、配管の途中に、末端封止剤とポリカーボネート生
成物とを混合しうるための密封式の混合ドラムを装備さ
れていてもよい。
【0080】末端封止剤を導入した後、混合物は後重合
槽9に供給される。後重合槽9は通常横型攪拌重合槽で
あり、1本または2本以上の水平な回転軸を有し、この
水平回転軸に円盤型、車輪型、櫂型、棒型、窓枠型など
の攪拌翼を1種または2種以上組み合わせて、回転軸当
たり少なくとも2段以上設置されており、この攪拌翼に
より反応溶液をかき上げまたは押し広げて反応溶液の表
面更新を行う横型高粘度液処理装置である。上部に備え
られたベント用導管5cにより槽内は減圧に保たれる。
【0081】このような本発明に係るポリカーボネート
製造装置によれば、前重合段階においてはポリマーの重
合が迅速かつ十分に行われ、かつ後重合段階において
は、封止剤による従来の効果を充分に付与せしめること
ができ、生成するポリマーの重合度を損なうことなく、
色相、耐熱性、耐熱老化性、耐水性等の向上した芳香族
ポリカーボネートを得ることができる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、反応器につなぐ配管中
に末端封止剤を導入するとともに、末端封止剤とポリカ
ーボネートが反応器へ流入するまでの配管中での混合条
件を調整することで、後段の反応器内で末端封止剤が揮
散してしまうことがなく、分子量を損なうことなく、OH
末端の少ないポリカーボネートを、効率よく製造でき
る。
【0083】また、本発明に係るポリカーボネート製造
装置は、このようなポリカーボネートの製造に好適であ
る。
【0084】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。実施例及び比較例において生成したポリカーボ
ネートの物性は、以下のようにして評価した。
【0085】(i)数平均分子量:Mn 数平均分子量は、GPCにより測定した。 (ii)末端水酸基濃度 得られたポリカーボネート0.4グラムを3ミリリット
ルのクロロホルムに溶解し、40℃で13C‐NMR(日
本電子株式会社製、GX−270)を用いて、末端水酸
基及び末端封止基の量を定量した。
【0086】(iii)末端封止率13 C−NMRで測定した全末端基数と末端封止基数より、下
記の式により末端封止率を計算した。 末端封止率(%)=(末端封止基数/全末端基数)×1
00
【0087】
【参考例1】予備試験(末端封止剤を添加せず) ポリカーボネートの重合装置として、原料のミキシング
用の攪拌槽を一基、前重合槽を二基、横形重合槽を二
基、備え付けられたものを使用した。各々重合槽におけ
る反応条件は、下記の通りである。
【0088】
【表1】
【0089】ビスフェノールA製造装置より直接配管に
て送液されてきた溶融状態のビスフェノールA(供給速
度36.0kg/hr)、蒸留後に直接配管にて送液さ
れてきた溶融状態のジフェニルカーボネート(DPC:供給
速度35.5kg/hr)、ビスフェノールA:1モルに
対して、2.5×10-4モルのテトラアンモニウムヒド
ロキシド(TMAH)と1×10-6モルの水酸化ナトリウム
(NaOH)を上記の温度に保った攪拌槽に連続して供給
し、ビスフェノールA換算で36.0kg/hrの供給
速度で前重合槽I、前重合槽II、横型撹拌重合槽(後重
合槽)I、横型撹拌重合槽IIに順次供給し、上記反応条
件下で重合を行い、blankポリカーボネートを製造し
た。
【0090】得られたblankポリカーボネートの物性を
表2に示す。
【0091】
【実施例1および2】密封混合ドラムの効果 上記のようにして得られたBlankポリカーボネート12
7gを、攪拌装置、減圧装置を備えた500mlの縦型
の重合器にとり、300℃にて25分間で完全に溶融さ
せたのち、ジフェニルカーボネート(DPC、末端封止
剤)を、表2に記載の量添加し、密封状態で表2に記載
の時間、250rpmで攪拌し前混合した。
【0092】次いで、1torrで、反応生成物を留去
させながら20分、反応させ、ポリカーボネートを得
た。結果を表2に示す。
【0093】
【比較例1】実施例1において、密封状態で前混合する
ことなしに、実施例1と同様の操作で、ポリマーを得
た。末端封止剤の有効利用率が、非常に悪くなることが
認められた。
【0094】
【比較例2】末端封止剤を添加して、開放状態(窒素雰
囲気下、常圧)で前混合を行った以外は、実施例1と同
様の操作で、ポリマーを得た。分子量が20%以上下が
ることがわかった。結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】比較例1のように混合することなく反応さ
せたものは、末端封止剤の有効利用率は非常に低く、ま
た、比較例2のように開放系で混合した場合、末端封止
剤とポリマーの反応(エステル交換)が過度に進行し、
分子量が低下してしまう。
【0097】
【参考例2】予備試験(末端封止剤を添加せず) ポリカーボネートの重合装置として、図1に示された、
スタティックミキサー8が2個並列に配管6に備え付け
られた重合装置を用いて、ポリカーボネートの溶融重縮
合を行った。ない、スタティックミキサーの形状として
は、図2に示されるスタティックミキサーを使用した。
【0098】重縮合は、原料のDPCとビスフェノールA
を、1.08:1のモル比で、あわせて、3kg/hと
なるように、また、触媒として、ビスフェノールAに1モ
ルに対して、2.5×10-4モルのテトラアンモニウム
ヒドロキシド(TMAH)と1×10-6モルの水酸化ナトリ
ウム(NaOH)となるようにモノマー混合槽1に、連続フ
ィードし、モノマー混合槽から、3kg/hで混合反応
物を1段縦型反応器4a、2段縦型反応器4b、3段横
型反応器9に連続して供給し、各反応器で副生するフェ
ノールを連続的に抜き出しながら、連続溶融重合を行っ
て、ポリカーボネートを得た。
【0099】結果を表3に示す。
【0100】
【実施例3〜9】末端封止剤として、表3に示すもの
を、表3に示す量で使用し、かつ配管6内での混合時間
を表3のようにした以外は参考例2と同様にしてポリカ
ーボネートの製造を行った。結果を表3に示す。
【0101】
【比較例3】実施例3において、スタティックミキサー
を設けずに、末端封止剤を添加した以外は、実施例3と
同様な操作で、ポリカーボネートの製造を行った。結果
を表3に示す。
【0102】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリカーボネートの製造方法の一
態様例を示す概略工程図を示す。
【図2】スタティックミキサーの斜視図を示す。
【図3】別のスタティックミキサーの概略図を示す。
【符号の説明】
1 ・・・原料撹拌槽 2a、2b ・・・原料ドラム 3a、3c、3c、6・・・配管 4a、4b ・・・前重合槽 5a、5b、5c ・・・ベント用導管 7 ・・・末端封止剤用ドラム 8 ・・・スタティックミキサー 9 ・・・後重合槽 10 ・・・スタティックミキサー 11 ・・・第1の案内板群 12 ・・・第2の案内板群 21、22 ・・・混合素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木 村 隆 人 千葉県市原市千種海岸3番地 日本ジーイ ープラスチックス株式会社千葉事業所内 (72)発明者 玉 田 健 千葉県市原市千種海岸3番地 日本ジーイ ープラスチックス株式会社千葉事業所内 (72)発明者 ハンス ピーター ブラック オランダ国 ベルゲン オプ ツーム ピ ーオーボックス 117 プラスチックラー ン 1 (72)発明者 デニス カルリク オランダ国 ベルゲン オプ ツーム ピ ーオーボックス 117 プラスチックラー ン 1 (72)発明者 リナ プラダ スペイン国 アルハマ デ ムルシア ア プド コレオス 569 カルレテラ カル タヘナ (72)発明者 ヘニー チルクッチー オランダ国 ベルゲン オプ ツーム ピ ーオーボックス 117 プラスチックラー ン 1 (72)発明者 ジェームス セラ 米国 ニューヨーク ピーオーボックス 8 スケネクタディー Fターム(参考) 4J029 AA10 AB02 AB04 AC02 BB04A BB04B BB05A BB05B BB12A BB12C BB13A BB13B BD09A BD10 BF14A BF14B BG05X BG08X BH02 DB07 DB11 DB13 FB01 FB06 HA01 HB04A HC03 HC05A JA091 JA121 JA261 JA301 JB171 JB182 JB201 JC031 JC051 JC091 JC231 JC261 JC731 JF021 JF031 JF041 JF131 JF141 JF151 JF161 KB22 KC02 KE05 KH01 LA04 LB04 LB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも二基の反応器を直列に用いて、
    芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、炭酸
    ジエステルに由来する副生ヒドロキシ化合物を連続的に
    留去させながら溶融重縮合反応を行い、芳香族ポリカー
    ボネートを製造する方法において、 ポリカーボネート生成物の固有粘度が所望の値に達した
    反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ配管(C)中
    に末端封止剤を導入して、密封状態(760mmHg以
    上)でポリカーボネート生成物と末端封止剤とを混合
    し、反応器(B)において高温、減圧下でポリカーボネ
    ートの末端フェノール性水酸基を封止せしめることを特
    徴とするポリカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】スタティックミキサー(Static Mixer)を
    備えた配管(C)を用いることによって、反応器(B)
    へ流入するまでの末端封止剤とポリカーボネートの混合
    時間を調整することを特徴とする請求項1に記載のポリ
    カーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】反応器(A)と次の反応器(B)をつなぐ
    配管(C)の途中に、密封式の混合ドラムを設けること
    によって、反応器(B)へ流入するまでの末端封止剤と
    ポリカーボネートの混合時間を調整することを特徴とす
    る請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
  4. 【請求項4】末端封止剤が、カーボネート化合物および
    /またはカルボン酸エステルであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネートの製造
    方法。
  5. 【請求項5】末端封止剤が、下記式(I)のカーボネー
    ト化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、
    反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管
    (C)中での混合時間を30秒以上10分以内にするこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリカ
    ーボネートの製造方法。 【化1】 [式中、R1は、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1か
    ら30のアルコキシカルボニル基からなる群から選ばれ
    る電子吸引性基であり、そしてR2は炭素数1〜30の
    アルキル基、炭素数1〜30のアルコキシル基、炭素数
    6〜30のアリール基または炭素数6〜30のアリール
    オキシ基である。nは1〜3の整数である。]
  6. 【請求項6】末端封止剤が、下記式(II)のカーボネー
    ト化合物および/またはカルボン酸エステル化合物で、
    反応器(B)内の条件で沸騰する化合物の場合、配管
    (C)中での混合時間を10分以上にすることを特徴と
    する請求項1または2に記載のポリカーボネートの製造
    方法。 【化2】 [式中、R3は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1
    〜30のアルコキシル基、炭素数6〜30のアリール基
    または炭素数6〜30のアリールオキシ基である。R3
    が炭素数6〜30のアリールオキシ基である場合は、ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、アルコキシカルボニル基などの
    電子吸引性基を含まない]
  7. 【請求項7】末端封止剤が、ジフェニルカーボネートで
    あることを特徴とする請求項6に記載のポリカーボネー
    トの製造方法。
  8. 【請求項8】少なくとも二基の反応器が配管を介して直
    列に配置してなるポリカーボネートの製造装置におい
    て、 配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)
    で投入可能な投入口を有し、かつ配管内に末端封止剤と
    ポリカーボネート生成物とを混合しうるためのスタティ
    ックミキサー(Static Mixer)を具備してなるポリカー
    ボネート製造装置。 【実施例9】少なくとも二基の反応器が配管を介して直
    列に配置してなるポリカーボネートの製造装置におい
    て、 配管中に末端封止剤を密封状態(760mmHg以上)
    で投入可能な投入口を有し、かつ配管の途中に、末端封
    止剤とポリカーボネート生成物とを混合しうるための密
    封式の混合ドラムを具備してなるポリカーボネート製造
    装置。
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