JPWO2006025386A1 - 位置合わせ方法、処理システム、基板の投入再現性計測方法、位置計測方法、露光方法、基板処理装置、計測方法及び計測装置 - Google Patents
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Abstract
露光装置とは独立して動作するインライン計測器等によってウエハWの被計測面のエッジ及び各サーチアライメントマークSYM、SθMを検出し、その被計測面に略平行な2次元座標系であってウエハWのノッチの位置により規定されるX’Y’座標系でのサーチマークSYM、SθMの位置座標を計測する。そして、露光装置にウエハWを投入する際のプリアライメントにおいて、ウエハWのエッジを検出し、その検出結果からX’Y’座標系での前記物体の位置情報を計測する。さらに、プリアライメントの計測結果に基づいて露光装置へロードされるウエハWと、ウエハW上のサーチマークの位置を計測するアライメントの計測視野とのX’Y’座標系における相対位置を、インライン計測器等の計測結果に基づいて調整する。
Description
本発明は、位置合わせ方法、処理システム、基板の投入再現性計測方法、位置計測方法、露光方法、基板処理装置、計測方法及び計測装置に係り、さらに詳しくは、例えば、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程において、回路パターンを高精度、高スループットに形成するための位置合わせ方法及び処理システム、所定の基準位置に位置決めされる基板の投入再現性を計測する基板の投入再現性計測方法、当該基板の投入再現性計測方法を用いて基板の位置情報を計測する位置計測方法、当該位置計測方法により計測された位置情報を用いて基板の位置制御を行いつつ処理を行う露光方法及び基板処理装置、物体上のマークの位置情報を計測する計測方法及び計測装置に関する。
半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを、投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」と総称する)上に転写する露光装置、例えばステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の逐次移動型の投影露光装置(以下、「露光装置」と略述する)が主として用いられている。
半導体素子等を製造する場合には、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積み重ねて形成するが、各層間での重ね合わせ精度が悪いと、回路上の特性に不都合が生じることがある。このような場合、チップが所期の特性を満足せず、最悪の場合にはそのチップが不良品となり、歩留りを低下させてしまう。したがって、露光工程では、回路パターンが形成されたレチクルと、ウエハ上の各ショット領域に既に形成されたパターンとを正確に重ね合わせて転写することが重要となる。
このため、露光工程では、回路パターンが形成されたウエハ上の複数のショット領域の各々に予めアライメントマークを付設しておき、再度露光工程(重ね合わせ露光工程)を行う場合には、各アライメントマークを何らかの観察装置で観察し、そのアライメントマークの位置(ウエハが載置されるウエハステージのステージ座標系(該ウエハステージの移動を規定する座標系、通常はレーザ干渉計の測長軸によって規定される座標系)上の座標値)を、その観察結果に基づいて計測する。しかる後、この計測結果、すなわちマークの位置情報と既知のレチクルパターンの投影位置の位置情報(これは事前測定される)とに基づいて、ステージ座標系と、ウエハ上の複数のショット領域によって規定される配列座標系とのずれが求められ、そのずれを考慮して、各ショット領域とレチクルパターンの投影位置との位置関係を求める、いわゆるウエハアライメント(ファインアライメント)が行われる(例えば、特許文献1〜3等)。
なお、このようなアライメントマーク(以下、「ファインアライメントマーク」と呼ぶ)は、検出精度を高度化する観点から高倍率で観察されるため、ファインアライメントマークを観察する際の観察装置の観察視野は必然的に狭いものとなる。そこで、狭い観察視野でそのマークを確実に捉えるために、ファインアライメントマークの観察に先立って、ステージ座標系と配列座標系とのずれを以下のように検出している。
まず、少なくともノッチ(又はオリエンテーションフラット)を含むウエハの外縁部を検出することにより、ウエハステージ上におけるウエハの向きや中心位置のずれをラフに検出し、そのずれに応じてウエハ位置を調整する。この検出動作を、一般にプリアライメントという。すなわち、プリアライメントでは、ウエハの検出外形に基づいて、ウエハWの位置合わせを行う。
また、ウエハ上の少なくとも2箇所には、観察装置によって低倍率で観察可能なマーク、いわゆるサーチアライメントマークがショット領域、ファインアライメントマークに付随して設けられている。そこで、プリアライメントによって位置合わせされたウエハに対し、そのプリアライメントの結果を基準として、すなわちウエハの外形基準で、所定の観察装置によって各サーチアライメントマークを観察する。そして、その観察結果に基づいて、各サーチアライメントマークの位置を検出し、各サーチアライメントマークの位置に基づいて、ウエハの回転成分、オフセットを算出する。この検出動作を、一般にサーチアライメントという。そして、上記ファインアライメントでは、このサーチアライメントの結果を基準として、ファインアライメントマークの計測が行われる。
このように、従来より、露光装置では、高精度な重ね合わせ露光を実現するために、露光前にプリアライメント、サーチアライメント、及びファインアライメントという一連のアライメント処理が行われている。各アライメント処理は、先行するアライメント処理の結果を受けて行われるので、先行のアライメント処理が良好に行われていることが、そのアライメント処理を精度良く行うための必須条件となる。
ところで、複数台の露光装置を有する基板処理工場においては、そのプロセスのスケジューリングの都合上、重ね合わせ露光を、異なる露光装置間で行うことも多い。かかる場合には、以下に示す項目が、例えばサーチアライメントマークの位置の誤差の要因となる。すなわち、前層の露光を行った露光装置(以下、「前層露光装置」と呼ぶ)における
A.オフセット(例えば約40μm)
B.プリアライメント及び露光装置へのウエハ投入の再現性(例えば3σ=約15μm)
次層の露光を行う露光装置(以下、「次層露光装置」と呼ぶ)における
C.オフセット(例えば約40μm)
D.プリアライメント及びウエハ投入の再現性(例えば3σ=約15μm)
E.マーク計測を行う計測装置の製造誤差、マークを検出する光学系の倍率公差など(例えば約10μm)
である。このような点を考慮して、例えばサーチアライメントマークの計測を行う計測装置の計測範囲は、例えば以下のように設定される。
A+C+√(B2+D2)+E=133μm(±66.5μm)
A.オフセット(例えば約40μm)
B.プリアライメント及び露光装置へのウエハ投入の再現性(例えば3σ=約15μm)
次層の露光を行う露光装置(以下、「次層露光装置」と呼ぶ)における
C.オフセット(例えば約40μm)
D.プリアライメント及びウエハ投入の再現性(例えば3σ=約15μm)
E.マーク計測を行う計測装置の製造誤差、マークを検出する光学系の倍率公差など(例えば約10μm)
である。このような点を考慮して、例えばサーチアライメントマークの計測を行う計測装置の計測範囲は、例えば以下のように設定される。
A+C+√(B2+D2)+E=133μm(±66.5μm)
しかしながら、ウエハの外形がウエハの反りなどでウエハによって若干ばらつくこともあり、プリアライメントにおいてウエハの外形を検出し、外形基準でウエハを投入しても、ウエハ毎にサーチマークの位置がばらつくことがある。また、ウエハ投入時にウエハを露光装置内に投入する機構の調整不足又は経時変化などによってウエハ投入再現性が低下することもある。このようなことから、上記A.〜E.の変動要因の影響をなるべく少なくして、サーチアライメントマーク等を確実に計測装置の計測範囲内に収めるようにすることが求められている。
また、プリアライメントにより位置合わせされ、露光装置へ投入されたウエハの投入再現性の計測は、その露光装置におけるプロセスを一旦停止し、定期的なメンテナンスにおいて、プロセスのウエハではない装置調整用の基準ウエハをその露光装置に複数回(例えば60回)投入することにより行われていた(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、このような基準ウエハによる投入再現性の計測を行うために、プロセスを中断するのは、スループットの観点から見て必ずしも好ましいものではない。また、上記メンテナンス時にしかウエハ投入再現性の計測を行わない場合、その計測が行われるまでは、ウエハ投入再現性に異常が発生したことを認知することができないので、その間の歩留まりが低下してしまうおそれがある。
特開昭61−44429号公報
米国特許第4,780,617号明細書
特開昭62−84516号公報
特開平5−283315号公報
上記事情の下になされた本発明は、第1の観点からすると、物体に対して所定処理を行う処理装置に、少なくとも2つのマークがその被計測面に形成された物体を投入する前に、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部及び前記各マークを検出し、その検出結果に基づいて、前記被計測面に略平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系での前記各マークの位置座標の計測を行う事前計測工程と;前記処理装置への前記物体の投入時の前記物体の位置合わせを行うために、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部を検出し、その検出結果に基づいて前記外形基準座標系での前記物体の位置情報を計測する本計測工程と;前記本計測工程の計測結果に基づいて前記処理装置へ投入される前記物体の、前記処理装置内に設けられ前記物体上の前記各マークの位置を計測するマーク計測装置の計測視野に対する前記2次元座標系における相対位置関係を、前記事前計測工程における計測結果に基づいて調整する調整工程と;を含む位置合わせ方法である。
ここで、「外形基準座標系」とは、物体の外形を基準とする座標系である。例えば、物体の被計測面に略平行な2次元座標系であってその物体の被計測面の外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される座標系であれば、この外形基準座標系に含まれるものとする。
これによれば、処理装置への物体の投入時に、本計測工程において、物体の被計測面の外縁の少なくとも一部を検出し、その検出結果に基づいて、物体の被計測面に略平行な2次元座標系であって前記物体の外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系での物体の位置情報を計測し、その計測結果に基づいて物体の位置合わせを行うような場合に、本計測工程に先立って、事前計測工程において、物体の被計測面の外縁の少なくとも一部と、物体の被計測面上に形成された少なくとも2つのマークとを検出し、その検出結果に基づいて、外形基準座標系での各マークの位置座標の計測を事前に行う。さらに、調整工程において、本計測工程の計測結果に基づく位置合わせにより処理装置へ投入される物体と、物体上の前記各マークの位置を計測するマーク計測装置の計測視野との2次元座標系における相対位置関係を、事前計測工程における計測結果に基づいて調整する。
このようにすれば、前層処理装置における、A.オフセット及びB.プリアライメント及び処理装置へのウエハ投入の再現性などに起因する物体の外形ばらつきや外形基準座標系の相違などによるマーク位置のばらつきを事前に計測し、その計測結果に基づいて、マーク計測を調整することができる。この調整により、処理装置へ投入された物体上のマーク位置をマーク計測装置を用いて計測する際には、そのマーク計測装置の計測視野内にマークを必ず位置させることができるようになり、マーク位置を確実に計測することができるようになる。この結果、そのマーク位置の計測結果に基づいて高精度及び高スループットな処理を実現することができる。
また、本発明は、第2の観点からすると、物体に対して所定処理を行う処理装置と;前記処理装置に投入された前記物体上に形成された少なくとも2つのマークの位置計測を行うマーク計測装置と;前記処理装置に、少なくとも2つのマークがその被計測面に形成された物体を投入する前に、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部及び前記各マークを検出し、その検出結果に基づいて、前記被計測面に略平行な2次元座標系であって前記物体の外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系での前記各マークの位置座標の計測を行う事前計測装置と;前記処理装置への前記物体の投入時の前記物体の位置合わせを行うために、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部を検出し、その検出結果に基づいて前記外形基準座標系での前記物体の位置情報を計測する外縁計測装置と;前記外縁計測装置の計測結果に基づいて処理装置へ投入される前記物体の、前記マーク計測装置の計測視野に対する前記2次元座標系における相対位置関係を、前記事前計測装置の計測結果に基づいて調整する調整装置と;を備える処理システムである。
これによれば、物体が処理装置に投入される前に、事前計測装置によって、外形基準座標系での物体上のマークの位置座標を計測しておき、調整装置によって、その計測結果に基づいてマーク計測装置の計測視野の位置を調整するので、確実に、マークをその計測視野に収めることができる。
本発明は、第3の観点からすると、基板処理装置内に設けられた基準位置に投入される基板の投入位置の再現性を計測する基板の投入再現性計測方法であって、デバイスパターンが順次転写されるべき複数枚の前記基板を前記基準位置に順次位置決めする位置決め工程と;前記基準位置に投入された前記基板上に形成されているマークの位置情報を、前記基板処理装置内に設けられた計測器で順次計測する計測工程と;前記計測工程の計測結果に基づいて前記投入再現性を算出する算出工程と;を有することを特徴とする基板の投入再現性計測方法である。
これによれば、基板処理(例えば露光処理)中に通常行われる、基板(デバイスパターンが転写されるべき基板)に形成されたマークの位置情報の計測結果を用いて投入再現性を計測するようにしたので、従来技術のような専用の基準ウエハを用いる必要がないばかりか、処理を中断する必要もない。従って、処理効率を低下させることなく基板の投入再現性を計測することができるようになる。
本発明は、第4の観点からすると、所定の基準位置に位置決めされた基板の位置を示す位置情報を計測する位置計測方法において、本発明の基板の投入再現性計測方法を用いて前記基準位置に配置される前記基板の投入再現性を計測する工程と;前記投入再現性の傾向に応じて前記基板の位置を調整しつつ、前記基板に形成されたマークの位置情報を計測する工程と;を含むことを特徴とする位置計測方法である。かかる場合には、本発明の基板の投入再現性計測方法を用いて基板の投入再現性を計測することができるので、マーク計測の処理効率が向上する。
本発明は、第5の観点からすると、基板に所定のパターンを転写する露光方法であって、本発明の位置計測方法を用いて前記基板の位置を示す位置情報を求める基板計測工程と;前記基板計測工程において求められた前記基板の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記基板に前記パターンを転写する転写工程と;を含む露光方法である。かかる場合には、本発明の位置計測方法を用いて求められた基板の位置情報でその基板の位置制御を行いつつ転写を行うので、高スループットかつ高精度な露光を実現することができる。
本発明は、第6の観点からすると、複数の基板を順次処理する基板処理装置において、前記基板を所定の基準位置に順次位置決めする位置決め手段と;前記基準位置に位置決めされた前記基板に形成されているマークの位置情報を計測する計測手段と;前記計測手段の計測結果に基づいて、前記基板の投入再現性を算出する算出手段と;を有することを特徴とする基板処理装置である。これによれば、基板の投入再現性を、実際に位置決めされた基板に形成されたマークの位置情報の計測結果から実際に求めることができる。
本発明は、第7の観点からすると、その被計測面にマークが形成されている物体の、該被計測面の外縁の少なくとも一部を計測する第1工程と;前記マークを計測する第2工程と;前記第1、第2工程での計測結果に基づいて、前記被計測面に平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系における前記マークの位置情報を求める第3工程と;を含む計測方法である。
これによれば、物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の計測結果と、マークの計測結果とに基づいて、外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系におけるマークの位置情報を求めることができる。
本発明は、第8の観点からすると、物体に対して所定の処理を施す処理装置内に該物体が投入されるよりも前に、該物体の外縁の少なくとも一部を計測する第1工程と;前記第1工程の計測結果、及び/又は、該第1工程での計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果を、前記処理装置に送信する第2工程と;を含む計測方法である。
これによれば、物体を処理装置に投入する前に、その外縁の少なくとも位置を計測し、その計測結果等を、処理装置に送信しておく。このようにすれば、処理装置では、その計測結果を考慮して、物体が投入された後の処理を行うことができる。
本発明は、第9の観点からすると、その被計測面にマークが形成されている物体の、該被計測面の外縁の少なくとも一部を計測する第1計測センサと;前記マークを計測する第2計測センサと;前記第1、第2計測センサの計測結果に基づいて、前記被計測面に平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系における前記マークの位置情報を求める演算ユニットと;を備える計測装置である。
これによれば、第1計測センサにおける物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の計測結果と、第2計測センサにおけるマークの計測結果とに基づいて、外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系におけるマークの位置情報を求めることができる。
本発明は、第10の観点からすると、物体に対して所定の処理を施す処理装置の外部に配置され、該物体が該処理装置に投入されるよりも前に、該物体の外縁の少なくとも一部を計測するセンサと;前記センサの計測結果、及び/又は、該センサの計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果を、前記処理装置に送信する送信ユニットと;を備えることを特徴とする計測装置である。
これによれば、物体を処理装置に投入する前に、センサによってその外縁の少なくとも位置を計測し、その計測結果や評価結果等を、送信ユニットによって処理装置に送信しておく。このようにすれば、処理装置では、その計測結果を考慮して、物体が投入された後の処理を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図19に基づいて説明する。図1には、本発明に係る位置合わせ方法が実施される一実施形態の処理システム100の全体構成が概略的に示されている。
この処理システム100は、物体としての半導体ウエハやガラスプレート等の基板(以下、総称して「ウエハW」とする。)を処理して、マイクロデバイス等の装置を製造する「基板処理工場」に設置されている。図1に示されるように、処理システム100は、レーザ光源等の光源を備えた露光装置200、該露光装置200に隣接して配置された塗布現像装置(以下、「トラック」と呼ぶこととする)300を備えている。トラック300内には、インライン計測器400が設けられている。
この露光装置200及びトラック300の組合せについては、これを一体として基板処理装置とみなすことができる。基板処理装置では、ウエハ上にフォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布工程と、感光剤が塗布されたウエハ上に、マスク又はレチクルのパターンを転写する露光工程と、露光工程が終了したウエハを現像する現像工程等を行う。このうち、塗布工程及び現像工程は、トラック300により実施され、露光工程は、露光装置200により実施される。
基板処理装置において、露光装置200及びトラック300は、相互にインライン接続されている。ここでのインライン接続とは、装置間及び各装置内の処理ユニット間を、ロボットアームやスライダ等のウエハを自動搬送する搬送装置を介して接続することを意味する。
なお、図1では、紙面の都合上により、基板処理装置を1つだけしか図示していないが、実際には、処理システム100には、複数台の基板処理装置が設置されている。すなわち、処理システム100では、露光装置200とトラック300とが複数台設けられている。
さらに、処理システム100は、各露光装置200により実施される露光工程を集中的に管理する露光工程管理コントローラ500と、各種演算処理や解析処理を行う解析システム600と、基板処理工場内の各装置を全体的に管理する工場内生産管理ホストシステム700と、オフライン計測機800とを備えている。
この処理システム100を構成している各装置のうち、少なくとも各基板処理装置(200、300)及びオフライン計測機800は、温度及び湿度が管理されたクリーンルーム内に設置されている。また、各装置は、基板処理工場内に敷設されたLAN(Local Area Network)等のネットワーク又は専用回線(有線又は無線)を介して接続されており、これらの間で適宜にデータ通信を行うことができるようになっている。
インライン計測器400は、露光装置200とは独立して動作する装置であり、後に詳述するが、トラック300内に配置される複数の処理ユニットのうちの1つとして設けられており、露光装置200にウエハを投入する前に、予めウエハに関する各種の情報を計測する装置である。オフライン計測機800は、他の装置とは独立して設けられた計測装置であり、この処理システム100について単一又は複数設けられている。このオフライン計測機800も、インライン計測器400での計測結果を受け取れることができるように、上述のネットワーク又は専用回線を介して接続されている。なお、本図1では、ウエハに対してオフラインで所定処理を施す装置としてオフライン計測機800を挙げている。このオフライン計測機の一例として、露光装置で露光形成された重ね合わせマークを計測して重ね合わせ状態を計測する重ね合わせ計測器や、パターンの線幅を計測する線幅計測器などが挙げられるが、所定処理を施す装置としてはこれら計測装置に限られるものではない。例えば、このオフライン計測機800の代わりに、或いはこれに加えて、基板上を撮像して得られた画像データに基づいて基板上の欠陥の有無を検査する検査装置や、基板上に露光形成された回路パターンの電気的(動作的)な異常判別のために実際に通電試験をしてみる試験装置や、或いは基板上に露光形成された回路パターンをレーザを用いて修復処理するレーザリペア装置などを本リソグラフィシステムの一部として組み込むようにしてもよい。
[露光装置]
露光装置200は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(走査型露光装置)であるものとする。図2には、露光装置200の概略構成が模式的に示されている。図2に示されるように、この露光装置200は、照明系12、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、投入される略円形のウエハWが搭載されるステージとしてのウエハステージWST及びこれらの制御系等を備えている。
露光装置200は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(走査型露光装置)であるものとする。図2には、露光装置200の概略構成が模式的に示されている。図2に示されるように、この露光装置200は、照明系12、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、投入される略円形のウエハWが搭載されるステージとしてのウエハステージWST及びこれらの制御系等を備えている。
照明系12は、例えば、特開2001−313250号公報(対応する米国特許出願公開第2003/0025890号明細書)などに開示されるように、図1にも示されるレーザ光源と、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、内面反射型インテグレータ、あるいは回折光学素子など)等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)から成る照明光学系とを含んで構成されている。この照明系12では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状の照明領域IARを照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光などが用いられる。照明光ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)を用いることも可能である。なお、照明系12内の各駆動部、すなわち可変NDフィルタ、レチクルブラインド等は、主制御装置20によって制御される。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記レチクルステージRSTは、レチクルベース盤13上に配置され、その上面にはマスクとしてのレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えば、リニアモータ、ボイスコイルモータ等を含む不図示のレチクルステージ駆動部によって、照明系12の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直な平面内(XY平面内)で2次元的に(X軸方向、これに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微小駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。このレチクルステージRSTは、レチクルRの全面が少なくとも照明系12の光軸を横切ることができるだけのY軸方向の移動ストロークを有している。
レチクルステージRSTの側面には鏡面加工が施され、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16からの干渉計ビームを反射する反射面が形成されている。レチクル干渉計16では、その反射面からの戻り光と不図示のレファレンス部からの戻り光を干渉させてその干渉光の光電変換信号に基づき、レチクルステージRSTのステージ移動面(XY平面)内の位置(θz回転を含む)を、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出している。このレチクル干渉計16の測長軸は、実際には走査方向に少なくとも2軸、非走査方向に少なくとも1軸設けられている。
レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報は、ステージ制御装置19及びこれを介して主制御装置20に送られ、ステージ制御装置19では、主制御装置20からの指示に応じて、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステージRSTを駆動する。
投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AX(照明光学系の光軸に一致)の方向がZ軸方向とされている。この投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで、光軸AXの方向に沿って所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメントから成る屈折光学系が用いられている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/5(あるいは1/4)などである。
このため、照明系12からの照明光ILによってレチクルRの照明領域IARが照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介して照明領域IARのレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方に配置されたウエハベース盤17上に配置され、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ18が載置されている。このウエハホルダ18上にはウエハWが真空吸着保持されている。ウエハホルダ18は不図示の駆動部により、投影光学系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)に微動できるように構成されている。また、このウエハホルダ18はZ軸回りの回転動作も可能になっている。
ウエハステージWSTは走査方向(Y軸方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域(区画領域)をそれぞれ露光領域IAに対して相対移動して走査露光を行うことができるように、走査方向に直交する非走査方向(X軸方向)にも移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露光のための加速開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作を行う。このステップ・アンド・スキャン動作については後述する。
ウエハステージWSTは、ウエハ駆動装置15によりX軸及びY軸の2次元方向に駆動される。ウエハ駆動装置15は、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動するX軸リニアモータと、該X軸リニアモータの固定子であるX軸リニアガイドと一体的にウエハステージWSTをY軸方向に駆動する一対のY軸リニアモータとの合計3つのリニアモータを含んで構成されるが、図2においては、図示の便宜上からブロックにて示されている。
ウエハステージWSTの位置は、ウエハレーザ干渉計24によって計測されている。すなわち、ウエハステージWSTのX軸方向一側(−X側)の側面、及びY軸方向一側(+Y側)の側面には、それぞれ鏡面加工が施されて反射面が形成されている。これらの反射面に、ウエハレーザ干渉計24から干渉計ビームがそれぞれ照射され、それぞれの反射面からの戻り光と不図示のリファレンス部からの戻り光を干渉させてその干渉光の光電変換信号に基づき、ウエハステージWSTの位置が、ウエハレーザ干渉計24によって例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、ウエハレーザ干渉計24は、実際には、ウエハステージWSTのX軸方向一側(−X側)の側面に干渉計ビームを照射するX軸干渉計と、Y軸方向一側(+Y側)の側面に干渉計ビームを照射するY軸干渉計とが設けられている。これらのX軸干渉計、Y軸干渉計は、それぞれ複数の測長軸を有する多軸干渉計であり、ウエハステージWSTのX位置、Y位置の他、回転(θz回転(ヨーイング)、X軸回りの回転であるθx回転(ピッチング)、及びY軸回りの回転であるθy回転(ローリング)を含む)の計測も可能となっている。また、X軸方向の複数の測長軸の中には、投影光学系PLの光軸AXを通る測長軸と、後述するアライメント系ALGの検出中心を通る測長軸とが含まれ、Y軸方向の複数の測長軸の内の少なくとも一つは、投影光学系PLの光軸AXとアライメント系ALGの検出中心とを通る。これにより、本実施形態のウエハレーザ干渉計24では、露光時及びアライメント時のいずれのときにおいてもいわゆるアッベ誤差なく、ウエハステージWSTのX,Y位置を計測できるようになっている。
ウエハレーザ干渉計24の各測長軸における計測値は、図2のステージ制御装置19及びこれを介して主制御装置20に送られており、ステージ制御装置19では、主制御装置20からの指示に応じてウエハステージWSTの位置を制御する。なお、ウエハステージWSTの位置を計測する干渉計としては、上記の如く、複数の干渉計が設けられているが、図2ではこれらがウエハレーザ干渉計24として代表的に示されている。
前記ウエハステージWST上には、図2に示されるように、基準マーク板FMがその表面がウエハWの表面とほぼ同一高さとなるように固定されている。この基準マーク板FMの表面には、例えば後述するアライメント系ALGの検出中心の位置とレチクルパターンの投影像の位置との相対位置関係を計測するためのベースライン計測用基準マークその他の基準マークが形成されている。
さらに、本実施形態の露光装置200では、図2に示されるように、投影光学系PLの側面、より具体的には、投影光学系PLの−Y側の側面に、ウエハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検出するためのオフアクシス方式のアライメント系ALGが設けられている。アライメント系ALGとしては、例えば特開平2−54103号公報及び対応する米国特許第4,962,318号明細書に開示されているようなFIA(Field Image Alignment)系のアライメントセンサが用いられている。このアライメント系ALGは、ウエハW上に塗布されたフォトレジストを感光しない波長域内の光であり、所定の波長幅(例えば500〜800nm程度)を有する照明光(例えば白色光)を、光ファイバを介してウエハに照射し、ウエハW上のアライメントマークの像と、ウエハWと共役な面内に配置された指標板上の指標マークの像とを、対物レンズ等によって、撮像素子(CCDカメラ等)の受光面上に結像して検出するものである。すなわち、アライメント系ALGは、落射照明式の計測装置である。アライメント系ALGはアライメントマーク(又は基準マーク板FM上の基準マーク)の撮像結果を、主制御装置20へ向けて出力する。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、この露光装置200では、投影光学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成するための結像光束(検出ビームFB)を光軸AX方向に対して斜め方向より供給する照射光学系AF1と、その結像光束のウエハWの表面での各反射光束を、それぞれスリットを介して受光する受光光学系AF2とから成る斜入射方式の多点焦点位置検出系AFが、投影光学系PLを支える不図示の保持部材に固定されている。この多点焦点位置検出系AF(AF1、AF2)としては、例えば特開平6−283403号公報及び対応する米国特許第5,448,332号明細書などに開示されるものと同様の構成のものが用いられ、ウエハ表面の複数点の結像面に対するZ方向の位置偏差を検出し、ウエハWと投影光学系PLとが所定の間隔を保つようにウエハホルダ18をZ軸方向及び傾斜方向に駆動するために用いられる。多点焦点位置検出系AFからのウエハ位置情報は、主制御装置20を介してステージ制御装置19に送られる。ステージ制御装置19はこのウエハ位置情報に基づいてウエハホルダ18をZ方向及び傾斜方向に駆動する。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記ウエハステージWST上に載置されたウエハホルダ18の中心部近傍には、図3(A)〜図3(C)を総合すると分かるように、センタテーブル30が形成されている。センタテーブル30は、例えば不図示のリンク機構などに接続されており、そのリンク機構が例えば不図示のカムの回転によって駆動されることにより上下に移動し、ウエハホルダ18の上面に対して出没可能となっている。このカムの回転制御は、ステージ制御装置19を介して主制御装置20によって行われる。このようなセンタテーブル30が設けられているのは、ウエハWをウエハホルダ18から浮かせた状態で、ウエハWの受け渡しを行うためである。ウエハの受け渡しは、センタテーブル30が、Z軸方向に関して、前述のカム−リンク機構における上死点(アッパーリミット)から僅かに外れた位置であって、センタテーブル30の姿勢が最も安定した位置にあるときに行われる。この安定した位置(これを「ウエハ受け渡し位置」という)は、所定の計測装置によって調整可能な調整値であり、装置の立ち上げ時やメンテナンス時にその計測装置によって計測され、その位置がセンタテーブル30のウエハ受け渡し位置として装置に設定される。
センタテーブル30におけるウエハWと接触する部分の略中央部には、開口30aが設けられており、この開口30aは、不図示の給排気機構と連通している。また、図示していないが、センタテーブル30上部には、その外周に渡って周壁が設けられている。センタテーブル30上にウエハWを載置した状態で、給排気機構により排気を行うと、ウエハWとセンタテーブル30の上部と、その周壁によって囲まれている領域が減圧され、ウエハWが大気圧に押されてセンタテーブル30に真空吸着されるようになる。すなわち、ウエハWを支持してこの給排気機構により排気を行えば、センタテーブル30は、ウエハWを真空吸着保持することができる。
また、図示していないが、センタテーブル30のウエハWを支持する支持面には、多数のピンが所定間隔で離間して配置されており、ウエハWは、その多数のピンの先端部によって支持されることとなる。したがって、前述の給排気機構により排気が行われ、ウエハWが外部の気圧によってセンタテーブル30の方向に押し付けられたとしても、ウエハWは均一な力で支持され変形することはない。なお、このようなピンはウエハホルダ18上にも多数配置されており、ウエハホルダ18に載置されたときにウエハWはこれらのピンによって支持されるようになる。
図2に戻り、露光装置200は、更に、ウエハロード位置に配置されたウエハプリアライメント装置32を備えている。このウエハプリアライメント装置32は、プリアライメント装置本体34と、このプリアライメント装置本体34の下方に設けられ、ウエハ投入アーム(以下、「投入アーム」という)36を吊り下げ支持して上下動及び回転駆動可能な上下動・回転機構38と、投入アーム36の上方に配置された3つの計測ユニット40a,40b,40cとを備えている。このウエハプリアライメント装置32は、さらに、図4に示されるように、3つの計測ユニット40a,40b,40cに個別に対応して設けられた3つの反射部材としての背景板41a,41b,41cと、これらの背景板41a〜41cを個別に駆動する3つの背景板駆動機構43a,43b,43cとを備えている。
背景板駆動機構43a〜43cのそれぞれはモータを有し、支持部材45a,45b,45cをそれぞれ介して、露光装置200のボディ(図示省略)の一部に吊り下げ支持されている。前記背景板41a〜41cのそれぞれは、L字状の支持部材47a〜47cをそれぞれ介して、背景板駆動機構43a〜43cの駆動軸(回転軸)に取り付けられている。この場合、背景板駆動機構43a〜43cは、図4において背景板41bについて代表して示されるように、背景板41a〜41cを、計測ユニット40a,40b,40cから後述するようにして照射される検出用の光が照射される位置(実線で示される位置)と、計測ユニット40a〜40cからの検出用の光が照射されない位置(2点鎖線で示される位置)との間で、往復して回転駆動するようになっている。背景板駆動機構43a〜43cは、主制御装置20からの指示に基づきステージ制御装置19によって制御される。
前記計測ユニット40a〜40cは、図5において計測ユニット40bについて代表的に示されるように、光源51、コリメータレンズ52、拡散板53、ハーフミラー54、ミラー55、結像光学系56及び撮像素子57を含んで構成されている。ここで、計測ユニット40bの構成各部についてその作用とともに説明する。
光源51から射出された観察用照明光は、コリメータレンズ52を介することにより平行光化される。平行光は、拡散板53により、その照度が均一化される。なお、拡散板53は、光路上に退避/挿入可能となっているので用いないようにすることもできる。この平行光の一部は、ハーフミラー54によって下方に折り曲げられ、ウエハWの上面(パターン形成面)及び背景板41b(黒セラミックなどの低反射率などのものが用いられる)の上面(パターン形成面)に照射される。
かかる観察用照明光はウエハWの上面及び背景板41bの上面で反射される。その反射光の一部は、ハーフミラー54を透過し、ミラー55で反射された後、結像光学系56を介することにより、撮像素子57の受光面にウエハWの上面像及び背景板41bの上面像を形成する。撮像素子57は、こうしてその受光面に形成された像を撮像し、その撮像結果をプリアライメント装置本体34へ送る。
なお、結像光学系56には、物体側にテレセントリックな光学系が用いられている。これは、一般の結像系では物点が光軸方向に移動すると像高(光軸から像点までの距離)が変化するが、物体側にテレセントリックな光学系の場合には、観察面上の像はボケるが像高に変化はないからである。
ところで、主光線が傾くと、「(ウエハWと背景板41bとの距離)×(主光線の傾き分)」に応じてウエハWの外縁位置の検出結果がシフトする(例えば、ウエハWと背景板41bとの距離が2mmであり、主光線の傾きが2.5mradである場合、ウエハWの外縁位置の検出結果は約5μmだけシフトする)。このため、ウエハWの外縁位置検出に要求される検出精度に応じて結像光学系56のテレセントリック度の調整を行う必要がある。なお、背景板の傾きについても同様の考慮が必要である。なお、各可動子47a〜47cに、背景板41a〜41cを傾斜させるための傾斜駆動部を設けても良い。
また、結像光学系56の焦点深度は、ウエハWの表面と背景板41bの表面との間隔を含む程度に深い焦点深度となっている。また、焦点深度と要求される検出精度とに応じて、焦点位置、及びウエハWの上面と背景板41bとの間隔を任意に設定可能とすることが好ましい。通常、焦点位置はウエハWの上面に合わせられる。
前記プリアライメント装置本体34の内部には、計測ユニット40a、40b、40cから送られる信号を処理する信号処理系や上下動・回転機構38の制御系などを含む制御装置が内蔵されている。
ウエハプリアライメント装置32は、図1の主制御装置20からの指示に基づきステージ制御装置19によって制御され、3つの計測ユニット40a,40b,40cによって外縁の少なくとも一部としてのウエハWの1時半方向、6時方向、10時半方向の外縁(外形)を検出する(図6(A)の撮像視野VA、VB、VCに相当する外縁)。そして、3つの計測ユニット40a,40b,40cからの撮像信号がプリアライメント装置本体34に内蔵された制御装置によって処理され、この制御装置からの信号に基づきステージ制御装置19によってウエハWのX,Y,θz誤差が求められる。そして、ステージ制御装置19は、この内のθz誤差を補正すべく上下動・回転機構38を制御するようになっている。
また、図6(A)に示されるように、ウエハWのノッチの位置は計測ユニット40bの位置、従って、その方向はウエハWの中心からみて−Y方向(6時の方向)であるが、この状態から90°回転させた状態、すなわちウエハWの中心からみて+X方向(3時の方向)にノッチが来る状態でウエハWがウエハホルダ18上に載置される場合もある。かかる場合には、例えば特開平9−36202号公報及び対応する米国特許第6,225,012号明細書又は米国特許第6,400,445に記載されているように、3時の方向、6時の方向の両方向に対応した位置に計測ユニット(CCDカメラを内蔵する)を配置しても良く(領域VA〜VEをそれぞれ撮像する5つの計測ユニット)、あるいは計測ユニット40a,40b,40cを用いて外形を検出した後にウエハプリアライメント装置32の上下動・回転機構38を用いてウエハWを90°回転するようにしても良い。なお、3時方向の位置に対応した計測ユニットで計測する場合には、通常、図7に示されるテーブル61で事前にウエハを90°回転させておく。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、オリエンテーションフラット(以下、「OF」と略述する)が設けられているウエハについても、図6(B)に示されるように、−Y方向(6時の方向)又は+X方向(3時の方向)にOFが来る状態でウエハWがウエハホルダ18上に載置される場合があるため、3時の方向、6時の方向の両方向に対応した位置に計測ユニット(CCDカメラを内蔵する)を配置しても良い(領域VA〜VFをそれぞれ撮像する6つの計測ユニット)。なお、この処埋の方法及び光学配置は、例えば特開平9−36202号公報に開示されている方法とほぼ同様であるから、ここでは詳細な説明を省略する。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
なお、ウエハプリアライメント装置32によるウエハWの外形計測に基づいて求められたX,Y誤差は、ステージ制御装置19を介して主制御装置20に送られる。そして、ステージ制御装置19により、主制御装置20からの指示に基づき、例えば後述するウエハWのウエハホルダ18への投入時(ロード時)にそのX,Y誤差分だけウエハステージWSTを微小駆動することにより補正される。あるいは、そのX,Y誤差分だけのオフセットを後述のサーチアライメントの際のウエハステージWSTの移動量に加えることで補正することも可能である。なお、ウエハプリアライメント装置32によるウエハWの外形計測に基づいて求められた回転誤差については、投入アーム36の回転機構38によりウエハを回転駆動させることにより補正される。
投入アーム36は、上下動・回転機構38によって駆動される駆動軸の下端に水平に取り付けられた水平部材と、この水平部材の長手方向(X軸方向)の一側(+X側)に固定され長手方向に直交する方向(Y軸方向)に所定長さで延びる延設部と、この延設部の両端から下方に突設された一対のL字状のフック部と、水平部材の長手方向の他端部から下方に突設されたフック部とを有している。図4に示されるように、この投入アーム36には、ウエハ搬送アーム64によって−Y方向からウエハをこの空間部内に投入できるように構成されている。また、この投入アーム36は、上下動・回転機構38の駆動により、フック部の吸気孔を介してウエハWの裏面を吸着保持した状態で、ウエハWを上下に搬送できるようになっている。
図4に示されるように、ウエハ搬送アーム64には、ロードアーム64aとアンロードアーム64bとが個別に設けられており、それぞれアーム駆動機構60によってY軸方向に沿って所定ストロークで駆動されるようになっている。アーム駆動機構60は、Y軸方向に延びるリニアガイドと、このリニアガイドに沿ってY軸方向に往復移動するスライド機構とを備えている。ウエハ搬送アーム64のロードアーム64aからウエハWを投入アーム36に受け渡すときには、投入アーム36が上下動することによりウエハWの受け渡しが行われる。また、ウエハステージWST上の露光済みのウエハWを搬出する際には、ウエハステージWST上のセンタテーブル30の上下動により、センタテーブルから搬送アーム64のアンロードアーム64bへウエハWが受け渡されるようになっている。これらの駆動機構は、図2のステージ制御装置19によって制御される。
制御系は、図2中、主制御装置20及びこの配下にあるステージ制御装置19などによって主に構成される。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、露光装置200全体を統括して制御する。
主制御装置20には、例えば不図示のキーボード等の入力装置、及びCRTディスプレイ(又は液晶ディスプレイ)等の表示装置(いずれも図示省略が接続されている。また、主制御装置20には、後述するように装置パラメータ等を格納するための記憶装置21が接続されている。主制御装置20のCPUが実行するプログラム等は、記憶装置21にインストールされているものとする。
[塗布現像装置]
次に、各基板処理装置が備えるトラック300について、図7を参照して説明する。トラック300は、露光装置200を囲むチャンバ内に、露光装置200にインライン方式で接続可能となるように設置されている。トラック300には、その中央部を横切るようにウエハWを搬送する搬送ライン301が配置されている。この搬送ライン301の一端に未露光若しくは前工程の基板処理装置で処理がなされた多数のウエハWを収納するウエハキャリア302と、本基板処理装置で露光工程及び現像工程を終えた多数のウエハWを収納するウエハキャリア303とが配置されており、搬送ライン301の他端に露光装置200のチャンバ側面のシャッタ付きの搬送口(不図示)が設置されている。
次に、各基板処理装置が備えるトラック300について、図7を参照して説明する。トラック300は、露光装置200を囲むチャンバ内に、露光装置200にインライン方式で接続可能となるように設置されている。トラック300には、その中央部を横切るようにウエハWを搬送する搬送ライン301が配置されている。この搬送ライン301の一端に未露光若しくは前工程の基板処理装置で処理がなされた多数のウエハWを収納するウエハキャリア302と、本基板処理装置で露光工程及び現像工程を終えた多数のウエハWを収納するウエハキャリア303とが配置されており、搬送ライン301の他端に露光装置200のチャンバ側面のシャッタ付きの搬送口(不図示)が設置されている。
また、トラック300に設けられた搬送ライン301の一側に沿ってコータ部(塗布部)310が設けられており、他側に沿ってデベロッパ部(現像部)320が設けられている。コータ部310は、ウエハWにフォトレジストを塗布するレジストコータ311と、そのウエハW上のフォトレジストをプリベークするためのホットプレートからなるプリベーク装置312と、プリベークされたウエハWを冷却するためのクーリング装置313を含んで構成されている。
デベロッパ部320は、露光処理後のウエハW上のフォトレジストをベーキングする、いわゆるPEB(Post-Exeposure Bake)を行うためのポストベーク装置321、PEBが行われたウエハWを冷却するためのクーリング装置322及びウエハWのフォトレジストの現像を行うための現像装置323を備えて構成されている。
さらに、本実施形態では、ウエハWを露光装置200に搬送する前に、当該ウエハWに関する情報を事前計測するインライン計測器400がインライン設置されている。
また、トラック300においては、現像装置323で現像されたウエハWに形成されたフォトレジストのパターン(レジストパターン)の形状を測定する測定装置がインライン設置されていてもよい。この測定装置は、ウエハW上に形成されているレジストパターンの形状(例えばパターンの線幅、パターンの重ね合わせ誤差等)を測定するためのものである。ただし、本実施形態では、装置コスト低減の観点から、このようなパターン形状の誤差もインライン計測器400で計測するものとする。
なお、図7に示される、コータ部310を構成する各ユニット(レジストコータ311、プリベーク装置312、クーリング装置313)、デベロッパ部320を構成する各ユニット(ポストベーク装置321、クーリング装置322、現像装置323)、及びインライン計測器400の構成及び配置は、あくまで一例であって、実際にはさらに複数の他の処理ユニットやバッファユニット等が設けられるとともに、各ユニットは空間的に配置され、各ユニット間でウエハWを搬送するロボットアームや昇降機等も設けられている。また、処理の順番も常に同一というわけではなく、ウエハWが各ユニット間をどのような経路で通過して処理されるかは、処理ユニットの処理内容や全体としての処理時間の高速化等の観点から最適化され、変更される場合がある。
露光装置200が備える主制御装置20、コータ部310及びデベロッパ部320、インライン計測器400並びに解析システム600は、前述のように、有線又は無線で接続されており、各々の処理開始又は処理終了を示す信号が送受信される。また、インライン計測器400で検出された検出結果(生信号波形データ、後述する事前計測センサ410からの1次出力又はこれを信号処理したデータであって元の撮像データと同等の内容を有し若しくは元の画像を復元可能な情報を元々含むデータ)、これを所定のアルゴリズムにより処理した計測結果、あるいは、該計測結果に基づいて評価した評価結果が露光装置200の主制御装置20に直接的に、あるいは解析システム600を介して露光装置200の主制御装置20に送られる(通知される)。主制御装置20は、記憶装置21に、送られた情報を記憶する。
ここで、「生信号波形データ」とは、計測対象を計測する計測装置が備える例えばCCD等の検出センサから出力される計測信号、又は該計測信号に何らかの処理(例えば電気的なフィルタリング処理など)を施した信号であって該信号と実質的に同一な内容を有する信号をいう。
露光装置200内には、トラック300に設けられた搬送ライン301の中心軸の延長線にほぼ沿うようにテーブル61が配置され、さらにその+Y側に投入アーム36にウエハWを搬送するウエハ搬送アーム64等が配置されている。また、テーブル61の−X側には、その先端部にウエハWを保持して搬送可能な搬送ロボット70が設置されている。
また、露光装置200のチャンバ内部の温度、湿度、気圧、基板処理装置外部の温度、湿度、気圧を計測するためのセンサが設置されており、これらのセンサの検出信号は、主制御装置20に供給され、記憶装置21に一定期間記録される。
[インライン計測器]
次にインライン計測器400の構成について説明する。事前計測センサ410は、ウエハに関する情報の種類、即ち計測項目に対応して少なくとも1つが設けられる。例えばウエハ上に形成されたアライメントマークやその他のマーク、パターンの線幅・形状・欠陥を計測するセンサ、ウエハの表面形状(フラットネス)を計測するセンサ、フォーカスセンサ等が例示される。センサは計測項目、ウエハの状態、解像度、その他に応じて柔軟に対応するため、複数種類設けて、状況に応じて選択して使用できるようにすることが望ましい。なお、オフライン計測機800の計測センサについても、これと同様のものを用いることができるので、その説明については省略する。ただし、インライン計測器400とオフライン計測機800とは、その計測方式(計測原理も含めて)や計測項目が異なるものを採用しても勿論良い。
次にインライン計測器400の構成について説明する。事前計測センサ410は、ウエハに関する情報の種類、即ち計測項目に対応して少なくとも1つが設けられる。例えばウエハ上に形成されたアライメントマークやその他のマーク、パターンの線幅・形状・欠陥を計測するセンサ、ウエハの表面形状(フラットネス)を計測するセンサ、フォーカスセンサ等が例示される。センサは計測項目、ウエハの状態、解像度、その他に応じて柔軟に対応するため、複数種類設けて、状況に応じて選択して使用できるようにすることが望ましい。なお、オフライン計測機800の計測センサについても、これと同様のものを用いることができるので、その説明については省略する。ただし、インライン計測器400とオフライン計測機800とは、その計測方式(計測原理も含めて)や計測項目が異なるものを採用しても勿論良い。
以下、一例として、ウエハWのエッジ及びウエハW上に形成されたサーチアライメントマークの位置の計測を行う事前計測センサを用いたインライン計測器400について、説明する。
図8(A)、図8(B)には、インライン計測器400の概略的な構成の一例が示されている。図8(A)、図8(B)に示されるように、インライン計測器400は、XY平面内を移動可能なステージ装置ISTと、事前計測センサ410と、ステージ駆動装置415と、背景板420と、レーザ干渉計システム424と、事前計測制御装置450とを含んで構成されている。
ステージ装置ISTは、XYステージ、Zステージを含んで構成されており、図8(B)に示されるように、ステージ駆動装置415により、XY面内方向、Z軸方向、XY面に対する傾斜方向にその位置及び姿勢を調整可能である。さらに、図8(B)に示されるように、ステージ装置ISTの各方向に関する位置を計測するためのレーザ干渉計システム424が備えられている。このレーザ干渉計システム424は、露光装置200のウエハレーザ干渉計24と同様の構成を有しており、少なくともステージ装置ISTのXY面位置を計測可能となっている。ステージ装置ISTの中央部には、その回転軸を中心に回転可能なターンテーブルTTが設けられており、このターンテーブルTT上にウエハWを吸着保持することが可能となっている。すなわち、このターンテーブルTT上にウエハWを保持すると、ターンテーブルTTの軸回転により、ウエハWを回転させることができる。また、ステージ装置ISTの上面には、直径がウエハWよりも大きい円板状の背景板420が設置されている。ターンテーブルTTに載置されたウエハWを上方から見ると、そのウエハWのエッジ全体を背景板420がカバーするようになっている。なお、ステージ装置ISTの位置計測システムとしては、レーザ干渉計システム424の代わりに、リニアエンコーダシステムを用いても良い。
事前計測センサ410は、ウエハWのエッジの少なくとも一部及びウエハW上に形成されたアライメントマークの位置を両方検出可能なセンサであり、露光装置200が備えるアライメント系ALGなどと基本的に同じ構成のセンサを用いることができる。すなわち、事前計測センサ410は、落斜照明方式により、検出対象を照明し、その照明の反射光により検出対象を撮像する撮像式のセンサである。
なお、この事前計測センサ410は、光学変倍系を採用しており、ウエハWのエッジを検出する場合と、ウエハW上のマークを検出する場合とで、その検出対象に合わせて撮像倍率を変更することができるようになっている。
事前計測制御装置450は、事前計測におけるステージ装置IST及び事前計測センサ410の制御を統括的に行っている。また、事前計測制御装置450は、事前計測センサ410の検出結果と、その検出時のレーザ干渉計システム424によって検出されるステージ装置ISTの位置情報とを受信して、それらの検出結果に基づいて、ウエハの外形基準座標系でのウエハW上のマークの位置座標の計測を行う。なお、このようなステージ装置ISTの位置制御精度は、ウエハWの外形基準座標系を決定するための情報であるウエハWのエッジやマークの検出結果等の要求精度に対して十分に高いことが要求されることはいうまでもない。
インライン計測器400は、上述のような構成により、露光装置200に投入される前のウエハWに対する事前計測(露光装置200における計測条件の最適化に必要な計測を含む)を行う。インライン計測器400における事前計測結果は、露光装置200の主制御装置20へ直接送信されるか、または、解析システム600、又は工場内生産管理システム700、露光工程管理コントローラ500などを経由して露光装置200の主制御装置20に送信される。
なお、インライン計測器400による事前計測工程は、ウエハWの前層のマーク形成が完了した後であれば行うことができるが、ウエハWがトラック300に投入された後、望ましくはレジスト塗布後であって、かつ、露光装置200への投入前、すなわち露光装置200内でのプリアライメント処理前までに行われる。なお、インライン計測器400の設置場所としては、本実施形態のものに限られず、例えばトラック300内の他、露光装置200のチャンバ内でもよく、あるいはこれらの装置とは独立した計測専用の装置を設けて搬送装置で接続するようにしても良い。しかし、インライン計測器400をトラック300内に設置した場合には、露光レジストパターンの寸法形状をすぐに測定できるという利点がある。
[ウエハプロセス]
次に、図1に示される処理システム100において、1ロット(所定枚数のウエハのグループ(物体群))に含まれる1枚のウエハWに対する処理を行う場合の動作について図9のフローチャートを参照して説明する。まず、工場内生産管理ホストシステム700からLAN及び露光工程管理コントローラ500を介して露光装置200の主制御装置20に対しウエハWに対する処理開始命令が送られると、主制御装置20は、この処理開始命令に基づいて、露光装置200、コータ部310、デベロッパ部320及びインライン計測器400に対し、所定の手順でウエハWに対する処理を行わせるための各種の制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、ウエハキャリア302から取り出された1枚のウエハWは、搬送ライン301を経て、レジストコータ311に搬送されたフォトレジストが塗布され、搬送ライン301に沿ってプリベーク装置312及びクーリング装置313を経て、レジスト処理が行われた後(S10)、インライン計測器400のステージ装置に投入されて、ウエハWに対するインライン事前計測処理が行われる(S11)。ただし、ここでは、レジスト処理(S10)を行った後に、事前計測処理(S11)を行うものとしたが、この順番が逆であってもよい。しかしながら、レジスト塗布後に事前計測処理を行った方が、実際に露光装置に投入されるときの状態(すなわちレジストが塗布された状態)のウエハWに対する計測(レジストの影響を受けた計測)を行うことができるので、計測精度の点からは有利である。
次に、図1に示される処理システム100において、1ロット(所定枚数のウエハのグループ(物体群))に含まれる1枚のウエハWに対する処理を行う場合の動作について図9のフローチャートを参照して説明する。まず、工場内生産管理ホストシステム700からLAN及び露光工程管理コントローラ500を介して露光装置200の主制御装置20に対しウエハWに対する処理開始命令が送られると、主制御装置20は、この処理開始命令に基づいて、露光装置200、コータ部310、デベロッパ部320及びインライン計測器400に対し、所定の手順でウエハWに対する処理を行わせるための各種の制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、ウエハキャリア302から取り出された1枚のウエハWは、搬送ライン301を経て、レジストコータ311に搬送されたフォトレジストが塗布され、搬送ライン301に沿ってプリベーク装置312及びクーリング装置313を経て、レジスト処理が行われた後(S10)、インライン計測器400のステージ装置に投入されて、ウエハWに対するインライン事前計測処理が行われる(S11)。ただし、ここでは、レジスト処理(S10)を行った後に、事前計測処理(S11)を行うものとしたが、この順番が逆であってもよい。しかしながら、レジスト塗布後に事前計測処理を行った方が、実際に露光装置に投入されるときの状態(すなわちレジストが塗布された状態)のウエハWに対する計測(レジストの影響を受けた計測)を行うことができるので、計測精度の点からは有利である。
インライン計測器400における事前計測処理(S11)では、ウエハWのエッジの検出及びウエハW上に形成されたサーチアライメントマークの位置の計測が実施される。この計測について後述する。この事前計測処理における計測結果(例えば、ウエハWの中心位置及び回転量やマークの座標位置情報など)は、例えば、事前計測センサ410の撮像素子の出力である生波形信号データ(撮像データ)とともに、露光装置200の主制御装置20に、通信回線を介して、直接的あるいは解析システム600を介して通知される。主制御装置20は、これら通知されたデータに基づいて、露光装置200でアライメントを行う際のウエハWのエッジ又はマークを計測する際の計測条件を最適化する処理を行う(S12)。なお、主制御装置20の処理負担を軽減させるため、このような最適化処理の一部又は全部を解析システム600に実施させ、その解析結果を主制御装置20に送るようにしてもよい。
この処理(S12)の後あるいはこの処理と並行して、事前計測処理が終了したウエハWは、搬送ライン301上を、露光装置200近傍まで搬送されて、搬送ロボット70に受け渡される。搬送ロボット70は、受け取ったウエハWを、テーブル61上に受け渡し、テーブル61はウエハWを吸着保持する。この時点で、ウエハWは、不図示の位置合わせ装置により、そのX軸方向、Y軸方向の位置やノッチ(又はOF)の方向がラフに調整されているものとする。ウエハ搬送アーム64は、アーム駆動機構60の駆動により、ターンテーブル61の−Y側に回り込み、テーブル61上に保持されたウエハWを受け取る。そして、ウエハWを保持したウエハ搬送アーム64が、ウエハロード位置の上方に待機している投入アーム36の空間部内の所定位置(ウエハWを受け渡すことが可能な位置)まで駆動され、ウエハ搬送アーム64に保持されたウエハWは、前述の投入アーム36の空間部に投入される。
この状態で、ステージ制御装置19は、上下動・回転機構38を駆動することにより、投入アーム36を所定量上昇させ、投入アーム36が所定の位置に到達した時点で、ウエハ搬送アーム64によるウエハWの吸着を適切なタイミングで解除し、投入アーム36によるウエハWの真空吸引を適切なタイミングで開始させる(バキュームをオンにする)。ウエハWが投入アーム36によって完全に支持された状態となるまで投入アーム36が上昇すると、ステージ制御装置19は、ウエハ搬送アーム64を−Y側に退避させる。これにより、ウエハWのウエハ搬送アーム64から投入アーム36への受け渡しが完了する。
主制御装置20は、このウエハWの受け渡しの完了を、例えば投入アーム36に接続された真空吸引路内の圧力の変化を検知する不図示のセンサの出力に基づいて確認すると、ステージ制御装置19に対し、背景板41a〜41cをウエハWの下方に移動(挿入)させるよう指示する。
主制御装置20は、不図示のセンサの出力に基づいて、背景板41a〜41cのウエハ下方への挿入が完了したことを確認し、ステージ制御装置19に対してウエハWのプリアライメント計測を指示する。この指示に基づき、ステージ制御装置19は、プリアライメント装置32を構成する計測ユニット40a〜40cを用いた前述のウエハWの外形エッジ計測を開始する。すなわち、このようしてウエハプリアライメント装置32を用いたウエハWのプリアライメントが開始される(S13)。
このプリアライメントでは、計測ユニット40a〜40cによって、図6(A)に示されるウエハWの外縁近傍の3つの領域(VA,VB,VC)がそれぞれ撮像される。その撮像結果は、プリアライメント装置本体34に送られ、プリアライメント装置本体34は、その撮像データに基づいて、投入アーム36に保持されたウエハWの中心位置及び回転量を算出してステージ制御装置19を介して主制御装置20に送る。
ここで、プリアライメント装置本体34において行われるウエハWの中心位置及び回転量の算出方法について説明する。
図10には、この撮像の様子が模式的に示されている。図10では、投入アーム36に設計値どおりに保持されたウエハWが点線で示されており、投入アーム36に保持された実際のウエハWの位置が実線で示されている。計測ユニット40a,40b,40cでは、ウエハWが設計上の位置(点線の位置)にあるときの、1時半、6時、10時半のエッジを撮像するように設定されており、それぞれの撮像視野をVA、VB、VCとする。本実施形態では、撮像視野VA〜VCの撮像結果に基づいて、ウエハWのノッチの位置PNを求め、ノッチ基準で、他のウエハWのエッジの2点(エッジ点)P1(X1,Y1)、P2(X2,Y2)を決定し、それら3点からウエハWの中心位置PC及び回転量θを算出する。なお、前提として、点P1と点P2は、それらの距離(2d0とする)が、ウエハWの半径の設計値をR0(8インチウエハでは100mm)とすると、2d0=(√2)・R0となる点であるものとする。また、中心位置PCは、エッジP1とP2とから共に距離R0=(√2)・d0の点であるものとする。
図11には、ウエハWの中心位置オフセットPC及び回転量θの算出処理のフローチャートが示されている。図11に示されるように、まず、ステップ520において、ウエハWの回転量θを0に初期化し、後述するノッチ中心位置PNとPCとの距離の推定値Rをその設計値R0(=100mm)に初期化する。次のステップ522では、撮像結果VBに所定の画像処理を施して、ノッチ中心位置PN(XN,YN)を検出する。次のステップ524では、次式を用いて、エッジ点P1、P2の中点PM(XM,YM)の推定値P M (X M ,Y M )を求める。
ステップ542では、求められたウエハWの回転量θが0となるように、投入アーム36を−θだけ回転させる。次のステップ544では、ウエハWの仮想中心の最終的な位置(XC’,YC’)を、次式を用いて算出する。
以上述べたように、プリアライメント装置32によって行われるプリアライメントでは、計測ユニット40bによるウエハWの外縁の撮像結果に基づいて、ウエハWのノッチ位置PNをまず検出する。このノッチの位置PNが、物体の被計測面の外縁上の基準点となる。そして、このノッチ位置PNを基準として、上述した計算方法を用いて、他の計測ユニット40a,40cの計測結果に基づいて、ウエハWの他の外縁上の2つのエッジ点P1,P2を検出する。そして、ノッチ位置PNと、エッジ点P1,P2とに基づいて、ウエハWの中心位置及び回転量を算出している。このように、プリアライメントでは、ウエハの外形をまず検出し、外形を基準とする座標系(外形基準座標系)でのウエハWの中心位置及び回転量を算出する。図10では、X’軸及びY’軸で規定される座標系が、外形基準座標系となる。なお、ステップ524〜ステップ540のループは何回か繰り返してもよい。
このプリアライメント処理終了後、ステージ制御装置19は、上記プリアライメント装置本体34によって算出されたウエハWの中心位置、ノッチの位置、及び半径に関する情報を、主制御装置20に通知するとともに、主制御装置20からの指示に基づいて背景板41a〜41cを退避させる。
一方、主制御装置20は、ステージ制御装置19に対し、ウエハステージWSTのウエハロード位置への移動を指示する。これにより、ステージ制御装置19は、ウエハレーザ干渉計24の計測値をモニタしつつ、ウエハ駆動装置15を介してウエハステージWSTをウエハロード位置へ移動させる。以上の動作により、投入アーム36及びウエハステージWSTは、ウエハロード位置及びその上方で、上下方向に重なった状態となる。なお、このとき、ステージ制御装置19は、前述したウエハWのX、Y、θz誤差の情報のうち、X、Yの誤差の情報に基づいて、それらの誤差がキャンセルされるような位置にウエハステージWSTを位置決めしているものとしてもよい。なお、この時点でプリアライメントの結果(オフセット)を考慮せず、ウエハステージWSTの位置を設計値どおりとする場合には、後述するサーチアライメントマークの計測時のウエハステージWSTの位置を、上記X,Yの誤差の情報に基づいて調整するようにしてもよい。また、このとき、ここで、後述するように、インライン計測器400(又はオフライン計測機800)で計測された、ウエハWの外形基準座標系におけるサーチアライメントマークの位置ずれ量がキャンセルされるように、ウエハステージWSTの位置をさらに補正するようにしても良い。
ウエハステージWSTがウエハロード位置に到達すると、主制御装置20は、センタテーブル30を上昇させるとともに、センタテーブル30にウエハWが載置される位置まで、投入アーム36を下降させる。このとき、ステージ制御装置19は、投入アーム36が所定位置まで到達したときに、投入アーム36に対するウエハWに対する真空吸着を解除させ、その直後に適切なタイミングでセンタテーブル30によるウエハWに対する真空吸着を開始させる。
投入アーム36は、ウエハWがセンタテーブル30のみに支持されるようになるまで、すなわち、投入アーム36のフック部がウエハWから完全に離れるまで引き続き下降する。その後、ステージ制御装置19は、センタテーブル30の真空吸着力によりウエハWが完全に保持された状態となったときに、ウエハステージWSTを+Y方向に移動させる。
さらに、ステージ制御装置19は、センタテーブル30をウエハホルダ18内に没するようになるまで下降させ、ウエハホルダ18にウエハWを載置させる。このとき、ステージ制御装置19は、センタテーブル30が所定の位置に到達したときに、センタテーブル30の真空吸着を解除させ、適当なタイミングでウエハホルダ18による真空吸着を開始させることによって、ウエハホルダ18によりウエハWを吸着保持するようにする。なお、前述のように、プリアライメント装置32によって計測されたウエハWのX、Y、θzの誤差は、前述した投入アーム36の回転やウエハステージWSTの位置の補正によってキャンセルされるため、ウエハWは、ウエハステージWST上の所望の位置に保持されるようになる。一方、投入アーム36については、元の位置まで上昇させておく。
図12(A)には、投入アーム36の下降動作における速度分布が示されている。図12(A)では、横軸は、下降時の投入アーム36のZ軸方向に関する位置(これを「投入アーム下降Z位置」という)を示している。なお、横軸の右方向が−Z方向となっている。図12(A)に示されるように、投入アーム36の下降動作において、その下降動作の開始位置からのある区間、すなわち区間L1については、投入アーム36の下降速度を大きくするために投入アーム36を加減速させる。また、ウエハWをセンタテーブル30に受け渡す位置を含む区間、すなわち区間L2については、ウエハWを位置ずれさせることなく受け渡すために、投入アーム36を一定の低速度で下降させる。さらに、ウエハWが投入アーム36のフック部から十分に離れ、ウエハWをセンタテーブル30に完全に受け渡した後、ウエハWとの間に所定の間隙ができるまでの区間、すなわち区間L3については、再び投入アーム36を加減速させつつ下降させている。投入アーム36の下降動作をこのように細かく規定することによって、投入アーム36からセンタテーブル30へのウエハWの受け渡しを精度良く実行することができるとともに、その受け渡し時間を短くすることができる。
なお、上述した加減速を規定する加速度、速度等は、ウエハ投入パラメータとして調整可能となっている。図12(A)に示されるように、投入アーム36の下降動作を規定するウエハ投入パラメータとしては、区間L1における投入アーム36の加速度P1、最高速度P2、減速度P3と、区間L2における投入アーム36の下降速度P4と、区間L3における投入アーム36の加速度P5、最高速度P6、減速度P7と、投入アーム36の真空吸着を解除(VacをOFF)する投入アームの位置にその投入アーム下降Z位置のオフセットを足したもの(以下、「投入アームバキュームオフ位置+投入アームバキュームオフ位置オフセット」という)P8と、区間L1における減速が終了した位置から投入アームバキュームオフ位置までの距離P9と、投入アームバキュームオフ位置から区間L3において再び加速を開始する位置までの距離P10などがある。区間L1〜L3の長さは、パラメータP1〜P10の設定値によって決定されるようになる。以下の表1に、投入アーム36の下降動作についての装置パラメータを示す。なお、投入アーム36を下降させる上下動・回転機構38の実体はモータの回転により駆動する機構であるため、表1に示されるように、投入アーム36の下降動作における加速度、速度、減速度についてのパラメータの名称が、「〜モータ回転加速度」、「〜モータ回転速度」、「〜モータ回転減速度」となっている。また、投入アームバキュームオフ位置については、従来からその位置を計測するための計測ツールが提供されており、その計測ツールを使用することによって、最適な投入アームバキュームオフ位置を計測可能となっている。以下の表1において、パラメータP8のパラメータ名称を「投入アームバキュームオフ位置+投入アームバキュームオフ位置オフセット」としているのは、投入アーム36のバキュームオフ位置を、センタテーブル30のバキュームがオンとなった時(ウエハWがセンタテーブル30に吸着され、センタテーブル30のバキューム圧が所定の値以上になった時)の投入アーム36のZ位置に所定のオフセット値をのせた位置として管理しており、このオフセット値をパラメータとしているためである。
また、図12(B)には、ウエハWを受け取ってからウエハホルダ18にウエハWを受け渡すまでのセンタテーブル30の下降動作の速度分布が示されている。図12(B)では、横軸は下降時のセンタテーブル30のZ軸方向に関する位置(これを、「センタテーブル下降Z位置」という)を示しており、横軸の右方向が−Z方向となっている。図12(B)に示されるように、センタテーブル30の下降動作において、その動作の開始位置からある程度の区間、すなわち、区間L4については、センタテーブル30の下降速度を大きくするためセンタテーブル30を加減速させている。また、センタテーブル30からウエハホルダ18にウエハを受け渡す位置を含む区間、すなわち区間L5については、ウエハWの位置ずれを発生させることなく受け渡すため、一定の低速度でセンタテーブル30を下降させている。センタテーブル30の下降動作をこのように規定すれば、センタテーブル30からウエハホルダ18へのウエハWの受け渡しを精度良く実行することができるとともに、その受け渡し時間を短くすることができる。
また、センタテーブル30の下降動作を規定するパラメータとしては、図12(B)に示されるように、区間L4におけるセンタテーブル30の加速度P1、最高速度P2、減速度P3と、区間L5におけるセンタテーブル30の下降速度P4、減速度P5と、区間L4における減速が終了した位置からセンタテーブル30の真空保持を解除するセンタテーブル下降Z位置(以下、「センタテーブルバキュームオフ位置」とする)までの距離P6と、「センタテーブルバキュームオフ位置+センタテーブルバキュームオフ位置オフセット」P7とがある。区間L4,L5の長さは、パラメータP1〜P7の設定値によって決定されるものである。以下の表2に、センタテーブル30の下降動作についての装置パラメータを示す。なお、センタテーブル30を下降させる駆動機構の実体はモータの回転により駆動するカム機構及びリンク機構であるため、表2においては、センタテーブル30の加速度、速度、減速度についてのパラメータ名称は「〜モータ回転加速度」、「〜モータ回転速度」、「〜モータ回転減速度」というように表現されている。
なお、パラメータP7のパラメータ名称が「CTバキュームオフ位置+CTバキュームオフ位置オフセット」となっている理由は、投入アーム36のパラメータP8が「投入アームバキュームオフ位置+投入アームバキュームオフ位置オフセット」となっている上述した理由と同様であり、単に「投入アーム36」と「センタテーブル30」との関係が、「センタテーブル30」と「ウエハホルダ18」との関係に変わっただけである。
なお、上記ウエハ投入パラメータのうち、投入アーム36のパラメータP8「投入アームバキュームオフ位置+投入アームバキュームオフ位置オフセット」と、センタテーブル30のパラメータP7「CTバキュームオフ位置+CTバキュームオフ位置オフセット」とが、最も重要なパラメータである。したがって、この2つのパラメータだけを、装置毎に別々の値に設定するようにし、他のパラメータは、装置間共通の値を設定するようにしても良い。
以上により、ウエハロード(S14)が終了し、ステージ制御装置19から「露光準備終了コマンド」が主制御装置20に送られる。主制御装置20は、この「露光準備終了コマンド」を受け、上記のウエハ交換の終了を確認した時点で、ステージ制御装置19に対してウエハアライメント開始位置へのウエハステージWSTの移動を指示する。その後、処理はウエハWのアライメントシーケンスに移行する。
ステージ制御装置19は、上記の指示に基づき、ウエハレーザ干渉計24の計測値をモニタしつつ、ウエハ駆動装置15を介して、ウエハステージWSTを所定の経路に沿ってウエハアライメント開始位置へ移動させる。このとき、ウエハステージWSTは待機位置から所定距離だけ−X方向に、すなわちウエハロード位置への移動の際と同じ経路を逆向きに移動する。
上記のウエハアライメント開始位置へのウエハステージWSTの移動終了後、サーチアライメントが実施される(S15)。なお、ここで、ウエハWは、既に1層目の露光が終了しており、2層目以降の露光を行うものとして説明する。ウエハW上には、図13に示されるように、各ショット領域の回路パターンや、各ショット領域SA間のストリートライン上にショット領域SA毎に形成されたそのショット領域SAのXY位置情報を検出するための不図示のファインアライメントマークとしてのXマーク及びYマークの他に、ショット領域でない部分の所定位置に少なくとも2つのサーチアライメントマークSYM、SθMが形成されているものとする。サーチアライメントマークSYM、SθMは、X軸方向の間隔が長く、かつ、ウエハWの中心位置からのY軸方向の距離が長くなるような位置にそれぞれ形成されており、サーチアライメントマークSYM、SθMは、仮にその形成位置を求めることができれば、複数のショット領域SAの配列座標系をラフに把握できるようにウエハW上に形成されている。
主制御装置20は、まず、サーチアライメントマークSYMがアライメント系ALGの撮像視野内に収まるようにステージ制御装置19にウエハステージWSTの移動を指示する。この指示を受けたステージ制御装置19は、ウエハ駆動装置15を介して、ウエハステージWSTを移動させる。なお、ウエハWがロードされるときに、ウエハステージWSTの位置がプリアライメントの結果(X、Yの誤差の情報)に基づいて補正されていなかった場合には、この時点で、ウエハステージWSTの位置を補正するようにしても良い。また、ここで、後述するように、インライン計測器400(又はオフライン計測器800)で計測された、ウエハWの外形基準座標系におけるサーチマークの位置ずれ量がキャンセルされるように、ウエハステージWSTの位置をさらに補正するようにしても良い。
なお、ウエハステージWSTの移動終了後、主制御装置20は、アライメント系ALGに撮像を指示する。この指示により、アライメント系ALGは、サーチアライメントマークSYMを含む領域を撮像する。この撮像結果は、主制御装置20に送信され、主制御装置20は、この撮像結果に基づいたステージ座標系(XY座標系)上のサーチアライメントマークSYMの位置(X1,Y1)を求める。プリアライメントの結果やインライン計測器400の事前計測結果によるウエハステージWSTの位置補正(アライメント系ALGとウエハWとの相対位置調整)がまだ行われていない場合には、ここでその補正を行うことができる。なお、このサーチアライメントマークの位置は、統計的手法を用いた画像処理、例えばテンプレートマッチング等の相関アルゴリズム、あるいは波形を所定のスライスレベルでスライスしたり、波形を微分してエッジを抽出するなどの波形処理アルゴリズムに基づいて精度良く求められるようにするのが望ましい。
なお、このサーチアライメントにおいて、本実施形態では、サーチアライメントマークSYMの位置(X1,Y1)が予定された範囲外にある場合には、主制御装置20は、何らかの要因で、ウエハWが正常な状態でロードされずプリアライメント(ウエハ投入)異常が発生しウエハWに対する露光処理を正常を行える状態にないものと判断し、サーチ誤検出エラー表示をして、処理を中断(露光装置200の動作を停止)する(投入後判断工程)。この場合、オペレータは、そのエラー表示を参照して、露光装置200に対するメンテナンスを行い、エラーの原因を究明する。このとき、例えば、プリアライメント装置32における、背景板の傾き、結像光学系テレセントリック度などの調整、投入アーム36の位置調整などが行われるようにしても良い。
特に上記異常が検出されなかった場合には、主制御装置20は、まず、サーチアライメントマークSθMがアライメント系ALGの撮像視野内に収まるようにステージ制御装置19に指示する。この指示を受けたステージ制御装置19は、サーチアライメントマークSθMがアライメント系ALGの撮像視野内に収まる位置に、ウエハ駆動装置15を駆動して、ウエハステージWSTを移動させる。
次に、主制御装置20は、アライメント系ALGに撮像を指示する。この指示により、アライメント系ALGは、サーチアライメントマークSθMを含む領域を撮像する。ここでも、プリアライメントの結果や後述するインライン計測器400の事前計測結果によるウエハステージWSTの位置補正(アライメント系ALGとウエハWとの相対位置調整)を行うことができる。この撮像結果は主制御装置20に送られる。主制御装置20は、この撮像結果によってステージ座標系上のサーチアライメントマークSθMの位置(X2,Y2)をサーチアライメントマークSYMの位置を求めたときと同様に算出する。
ここでも、サーチアライメントマークSYMの検出のときと同様に、本実施形態では、サーチアライメントマークSθMの位置(X2,Y2)が予め設定される範囲外にある場合には、プリアライメント(ウエハ投入)異常が発生したものと判断し、不図示の表示装置にサーチ誤検出エラー等のエラー表示をして、処理を中断するようにしてもよい(投入後判断工程)。
主制御装置20は、求めたサーチアライメントマークSYMの位置(X1,Y1)及びサーチアライメントマークSθMの位置(X2,Y2)に基づいて、ステージ座標系に対するウエハWの中心位置の位置ずれ量(これを(ΔX,ΔY)とする)及び回転ずれ量(これをΔθとする)を算出する。例えば、設計上の両マーク間の距離やY軸方向の位置ずれ(Y1−Y2)からΔθが求められ、そのΔθがキャンセルされたときのウエハWの中心位置と、本来のウエハWの中心位置との位置ずれが位置ずれ量(ΔX,ΔY,Δθ)となる。
そして、主制御装置20は、ステージ制御装置19を介してウエハステージWSTを順次移動させ、ウエハW上の予め定められた特定のショット領域(サンプルショット)に付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)を、アライメント系ALGを用いて順次検出させ、この検出結果(各マークとアライメント系ALGの検出中心との相対位置)とそれぞれのマーク検出時のウエハレーザ干渉計24の計測値とを用いて、上記サンプルショットのウエハマーク(ファインアライメントマーク)の位置を求め、この求めたウエハマークの位置に基づいて、例えば特開昭61−44429号公報及びこれに対応する米国特許第4,780,617号明細書などに開示される統計演算により、ウエハ全体のローテーション、直交度、X,Y方向のスケーリング(倍率誤差)、X,Y方向のオフセットで代表される線形誤差を算出して図13に示される配列座標系αβを求め、この算出結果に基づきウエハW上のショット領域の配列座標を算出するEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント(ファインアライメント))を行う(S16:検出工程)。ここで、ウエハアライメントの際のウエハステージWSTのX位置及びY位置は、投影光学系PLの光軸AX及びアライメント系ALGの検出中心を通るY軸方向の測長軸における計測値と、アライメント系ALGの検出中心を通るX軸方向の測長軸における計測値とに基づいて管理される。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
なお、このとき、ファインアライメントマークの検出時のウエハステージの移動位置には、サーチアライメントの結果、すなわちウエハWの位置ずれ量(ΔX、ΔY)及び回転ずれ量Δθが加味されているので、ファインアライメントマークがアライメント系ALGの撮像視野内から外れることはない。
ここで、上述の如く、ウエハステージWSTのX位置、Y位置の計測に用いられるウエハレーザ干渉計24の測長軸は、アライメント系ALGに対し、アッベ誤差が生じない位置関係となっているので、ウエハステージWSTのヨーイング(θz回転)による誤差は発生しない。但し、ウエハWの表面の高さとウエハレーザ干渉計24の各測長軸の高さとは異なっているので、ステージ制御装置19では前述した如く複数の測長軸の計測値を用いてピッチング量、ローリング量を求め、これらに基づいてウエハホルダ18が傾斜した時に発生する上下方向のアッベ誤差を補正するようになっている。
上記のEGAの終了後、主制御装置20は、EGAで求められた位置からベースラインだけウエハステージWSTを移動させることにより、ウエハW上の各ショット領域を正確にレチクルパターンの投影位置に重ね合わせて露光を行う(S17)。但し、露光装置200では走査露光が行われるので、後述する実際の露光の際には、ウエハステージWSTの移動は、EGAで求められた位置からベースラインだけウエハステージWSTを移動したショット中心の位置から所定距離だけ走査方向にずれた各ショットの露光のための走査開始位置(加速開始位置)への移動となる。
露光終了後、ウエハWは不図示のウエハアンローダを用いてウエハステージWSTからアンロードされる(S18)。
上述したように、ウエハWは、露光装置200に投入される前に、インライン計測器400において事前計測がなされ、ウエハWの外形に基づく外形基準座標系(X’Y’座標系)でのサーチアライメントマークSYM,SθMの位置座標が求められる(S11)。そして、その際の検出結果等により、プリアライメント装置32におけるウエハWのエッジの計測条件及びアライメント系ALGにおけるサーチアライメントマークの計測条件の最適化がなされる(S12)。さらに、露光装置200では、主制御装置20の指示によるステージ制御装置19の制御の下、ウエハ搬送アーム64からプリアライメント装置34の投入アーム36に受け渡され、最適化された計測条件でウエハWのエッジが計測ユニット40a、40b、40cにより計測され、その計測結果に基づくウエハ外形基準座標系でのウエハWの中心位置及び回転量が算出される、いわゆるプリアライメントが行われる(S13)。そして、その算出結果に基づいて、ウエハステージWST及びそのセンタテーブル30等の協調動作により、ウエハステージWSTのウエハホルダ18上にウエハWがロードされる(S14)。さらに、最適化された計測条件でマーク計測を含むサーチアライメント処理(S15)、ファインアライメント処理(S16)などが実施された後、当該ウエハW上の各ショット領域に対して、レチクルのパターンが転写される(S17)。
なお、サーチアライメント処理では、サーチアライメントマークSYM,SYθが、アライメント系ALGの撮像視野内に収まるように、ウエハステージWSTとアライメント系ALGの相対位置の調整を行う必要がある。本実施形態では、このときのウエハステージWSTの目標位置を、プリアライメントにおいて、検出されたウエハWの中心位置及び回転量に基づく外形基準座標系を基準としたときのサーチアライメントマークの設計上の位置のみで決定するのではなく、後述するように、インライン計測器400において事前計測された、ウエハWの外形基準座標系におけるサーチアライメントマークの実測位置座標を考慮して決定することができる。
このようなウエハステージWSTとアライメント系ALGとの相対位置調整は、S14のウエハロード時に行っても良い。すなわち、アライメント系ALGは固定されているので、ウエハWをロードするときのウエハステージWSTの位置を、インライン計測器400において事前計測された、上記位置ずれ量だけずらしておけば良い。
ところで、ウエハステージWSTからアンロードされたウエハWは、不図示のウエハアンローダ、アンロードロボットにより、トラック300の搬送ライン301まで搬送された後、搬送ライン301に沿って順次ポストベーク装置321及びクーリング装置322を経て現像装置323に送られる。そして、現像装置323において、ウエハWの各ショット領域上に、レチクルのデバイスパターンに対応したレジストパターン像が現像される(S19)。現像が完了したウエハWは、必要に応じて形成されたパターンの線幅、重ね合わせ誤差等のインライン計測器400又は別途測定装置を設けた場合には該測定装置で検査され、搬送ライン301によってウエハキャリア303内に収納される。
この後、ウエハキャリア303に収納されたウエハWは、他の処理装置に搬送され、エッチング(S20、レジストで保護されていない部分を削り取る)、レジスト剥離(S21、不要となったレジストを取り除く)等が実行される。上述したS10〜S21の処理を繰り返し行うことにより、ウエハキャリア302に収納された例えば1ロットのウエハに対し、多重に回路パターンが形成される。
なお、上記説明では、ウエハWに対する事前計測をトラック300内に設けられたインライン計測器400で行うようにしたが、オフライン計測機800で行うようにしてもよい。しかしながら、トラック300内のインライン計測器400を事前計測に用いた方が、レジスト処理後すぐに事前計測することができるので、スループットの点から有利であるといえる。
上述したウエハプロセス処理は、各基板処理装置でそれぞれ行われており、各基板処理装置は、露光工程管理コントローラ500により統括的に制御・管理される。露光工程管理コントローラ500は、これに付属する記憶装置に、処理システム100で処理する各ロットあるいは各ウエハについてのプロセスを制御するための種々の情報、そのための種々のパラメータあるいは露光履歴データ等の種々の情報を蓄積する。そして、これらの情報に基づいて、各ロットに適切な処理が施されるように、各露光装置200を制御・管理する。また、露光工程管理コントローラ500は、各露光装置200におけるアライメント処理に用いられるアライメント条件(アライメント計測の際に使用される様々な条件(サンプルショット数と配置、ショット内多点方式か1点方式か、信号処理の際に使用されるアルゴリズムなど))を求め、これを各露光装置200に登録する。露光工程管理コントローラ500は、露光装置200で計測されたEGAログデータ等の各種データも蓄積しており、これらに基づいて、各露光装置200を適切に制御・管理する。
また、解析システム600は、露光装置200、トラック300、露光装置200の光源、インライン計測器400、オフライン計測機800等とは独立して動作する装置であり、それら各種装置からネットワークを経由して各種データを収集し、解析を行う。
[パイプライン処理]
上述したインライン計測器400によるインライン事前計測工程を追加したことにより、ウエハプロセス処理に遅延が生じることは否めないが、以下のようなパイプライン処理を適用することにより、遅延を抑制することが可能である。これを図14を参照して説明する。
上述したインライン計測器400によるインライン事前計測工程を追加したことにより、ウエハプロセス処理に遅延が生じることは否めないが、以下のようなパイプライン処理を適用することにより、遅延を抑制することが可能である。これを図14を参照して説明する。
インライン事前計測工程を追加したことにより、ウエハプロセス処理は、レジスト膜を形成するレジスト処理工程A、インライン計測器400による事前計測工程B、アライメント及び露光を行う露光工程C、露光後の熱処理や現像を行う現像工程D、レジストパターンの測定を行う場合にはパターン寸法計測工程Eの5つの工程で構成されることになる。これらの5つの工程で、数枚のウエハW(同じ図では3枚)について、並行的に処理するパイプライン処理を行う。具体的には、また、ウエハWの事前計測工程Bを先行するウエハの露光工程Cとを並行して行うことにより、全体のスループットに与える影響を極めて小さく抑えることができる。
また、現像工程Dの実施後にレジスト寸法測定工程Eを実施する場合には、事前計測工程Bとレジスト寸法測定工程Eを互いに重ならないようなタイミングで、これらをインライン計測器400でパイプライン的に計測することにより、レジスト寸法測定装置を別途設ける必要がないので装置コストを削減することができるうえ、且つスループットにもそれほど悪影響を与えることはない。
なお、図14に示されるパイプライン処理はあくまでも一例であり、先行するウエハに対する露光を行っている間にウエハWのプリアライメントを行うように工程をスケージューリングしてもよいことは勿論である。
[インライン事前計測処理及び最適化処理]
次に、上記ウエハプロセス処理において、ウエハWが露光装置200に投入される前に実施される、インライン計測器400における事前計測処理(S11)と、そのインライン事前計測によるアライメント最適化処理(S12)を含む、一連の処理についてさらに詳細に説明する。図15(A)、図15(B)及び図16には、この一連の動作を示すフローチャートが示されている。まず、図15(A)に示されるように、ステップ620において、不図示の搬送ロボットにより、ステージ装置ISTのターンテーブルTT上にウエハWをロードする。そして、次のステップ622において、インライン計測器400は、露光装置200、解析システム600又は工場内生産管理ホストシステム700との通信により、露光対象であるウエハWのウエハサイズ(12インチ/8インチ/6インチ)、ウエハタイプ(ノッチ/OF)、ウエハローディング方向(6時/3時)などのウエハ外形計測パラメータと、露光装置200内(アライメント系ALG)で計測を行うべきサーチアライメントマークの設計位置情報と、マーク検出パラメータ(マークを計測するためのアルゴリズム種別や、選択された信号波形の処理アルゴリズムに関するパラメータであって、例えばスライスレベルなど)とを取得する。次いで、ステップ624において、インライン計測器400の事前計測制御装置450は、取得したウエハ外形計測パラメータに基づいて、ターンテーブルTT上に保持されたウエハWの外形エッジ(通常、ノッチ/OF部を含む3箇所)の計測を行う。例えば、ウエハ外形計測パラメータの設定が、8インチ/ノッチ/6時のウエハWであった場合には、図17(A)、図17(B)、図17(C)に示されるように、ステージ駆動装置415を介してステージ装置ISTを移動させて、ウエハWの10時半、6時、1時半のエッジを事前計測センサ410の計測視野に順次位置決めしつつ、ウエハWのエッジ付近の撮像を行う。これにより、図6(A)に示される撮像領域VA〜VCに対応する撮像データ(これを撮像データVA〜VCとする)が得られる(Nはノッチ位置)。
次に、上記ウエハプロセス処理において、ウエハWが露光装置200に投入される前に実施される、インライン計測器400における事前計測処理(S11)と、そのインライン事前計測によるアライメント最適化処理(S12)を含む、一連の処理についてさらに詳細に説明する。図15(A)、図15(B)及び図16には、この一連の動作を示すフローチャートが示されている。まず、図15(A)に示されるように、ステップ620において、不図示の搬送ロボットにより、ステージ装置ISTのターンテーブルTT上にウエハWをロードする。そして、次のステップ622において、インライン計測器400は、露光装置200、解析システム600又は工場内生産管理ホストシステム700との通信により、露光対象であるウエハWのウエハサイズ(12インチ/8インチ/6インチ)、ウエハタイプ(ノッチ/OF)、ウエハローディング方向(6時/3時)などのウエハ外形計測パラメータと、露光装置200内(アライメント系ALG)で計測を行うべきサーチアライメントマークの設計位置情報と、マーク検出パラメータ(マークを計測するためのアルゴリズム種別や、選択された信号波形の処理アルゴリズムに関するパラメータであって、例えばスライスレベルなど)とを取得する。次いで、ステップ624において、インライン計測器400の事前計測制御装置450は、取得したウエハ外形計測パラメータに基づいて、ターンテーブルTT上に保持されたウエハWの外形エッジ(通常、ノッチ/OF部を含む3箇所)の計測を行う。例えば、ウエハ外形計測パラメータの設定が、8インチ/ノッチ/6時のウエハWであった場合には、図17(A)、図17(B)、図17(C)に示されるように、ステージ駆動装置415を介してステージ装置ISTを移動させて、ウエハWの10時半、6時、1時半のエッジを事前計測センサ410の計測視野に順次位置決めしつつ、ウエハWのエッジ付近の撮像を行う。これにより、図6(A)に示される撮像領域VA〜VCに対応する撮像データ(これを撮像データVA〜VCとする)が得られる(Nはノッチ位置)。
次のステップ626では、事前計測制御装置450は、撮像結果としての撮像データVA、VB、VC若しくはこれを信号処理したデータに基づいて、ウエハWの中心位置と回転量とを算出する。この算出方法は、図10のフローチャートで示されるプリアライメント装置32でのウエハWの中心位置と回転量の算出方法と同様であるので、説明を省略する。ここで、求められたウエハWの中心位置と回転量に基づいて、ウエハWの外形基準座標系が決定される。
次のステップ628において、インライン計測器400の事前計測制御装置450は、ウエハWの一部のエッジの検出結果、すなわち撮像データVA、VB、VC若しくはこれを信号処理したデータを、所定の評価基準にしたがって評価する。ここでは、その評価を得点形式で行う。すなわちその評価のレベルを示す検出結果の得点(以下、「エッジ検出結果スコア」という)を算出し、その得点で検出結果を評価する(評価工程)。なお、このエッジ検出結果スコアの説明については後述する。
次のステップ630では、インライン計測器400の事前計測制御装置450は、ウエハ外形エッジ検出結果(OK/NG)とエッジ検出結果スコアなどを、露光装置200の主制御装置20又は解析システム600に送信する。すなわち、ここでは、エッジ検出結果スコアが、予め決められた閾値よりも良好である場合には、そのエッジが露光装置200で計測するマークとして適正であることを示す情報(OK)を露光装置200(又は解析システム600)に送信し、エッジ検出結果スコアが予め決められた閾値より不良である場合には、そのエッジが露光装置200で計測するエッジとして不適であることを示す情報(NG)を、露光装置200(又は解析システム600)に送信する。
なお、不良と判断された場合には、当該スコア及びNGの情報とともに、NGとなった生信号波形データ(撮像データ)を露光装置200(又は解析システム600)送信するようにしてもよい。なお、原則的には、インライン計測器400で計測した全てのエッジの撮像データを露光装置200に送信するのが望ましいが、撮像データを全エッジについて送信するとなると、通信時間が長くなってスループットの低下を招く虞があり、また、撮像データの受信側としても記憶の大きな記憶媒体を準備しておかなければならないという負担が生じる。このため、本実施形態では、不適と判断されたエッジに関してのみ、撮像データを送信するのが望ましい。
次いで、上記ステップ630での情報送信を受け、図16のステップ640において、上記ステップ630において送信された情報を受信した露光装置200の主制御装置20においては、エッジ検出エラー(NG)となったウエハWのエッジがあるか否かを判断する。これにより、インライン計測器400等において、エッジ検出結果スコアに基づいて、正常にウエハWのエッジの検出が行われたか否か判断することができる。このステップ640は、すくなくともプリアライメント前に行われる必要がある。この判断が肯定されれば、ステップ642に進み、ウエハWのエッジの検出結果(生信号波形データ)が送られている場合には当該データ、送られてきていない場合にはインライン計測器400から送られた、評価結果としてのエッジ検出スコアとの少なくとも一方に基づいて、ウエハ外形計測パラメータの最適化処理を実行する。なお、エッジの生信号波形データが送られてきていない場合には、インライン計測器400から改めて当該データを取得し、そのデータに基づいて最適化処理を実行するようにしてもよい。
この最適化処理では、プリアライメント装置32におけるプリアライメント計測での計測再現性(ウエハ中心XYの3σ、ウエハの回転量θの3σ)を評価尺度として、例えば、取得したウエハWのエッジの検出結果と、これまでに記憶装置21にロギングされたウエハWのエッジの検出結果とを照らし合わせて、ウエハ外形計測パラメータ、すなわちウエハ外形の計測条件(事前計測センサ410の照明条件(例えば、光源としてのLED電圧調整値(照明強度)、事前計測センサ410で用いる計測用照明光の照明波長、入射角度(照明角度)、暗視野、明視野など)、同一エッジの繰り返し計測画面数、事前計測センサ410の撮像倍率、エッジの計測アルゴリズムなど)の最適値を導きだすことにより行えばよい。
なお、ウエハ外形計測パラメータの最適化処理は、インライン計測器400の事前計測制御装置450で行うようにしてもよい。ステップ640における判断が否定された場合、すなわち、エッジ検出エラーが無い場合にはステップ632(図15(B))に進む。
ステップ642におけるウエハ外形計測パラメータの最適化処理を実行後、再度エッジ検出を行った結果、ステップ644において、エッジ検出エラーが有るか否かを判断し、判断が否定されれば、ステップ632(図15(B))に進む。このステップ644は、最適化の結果、ウエハのエッジの検出結果を再度評価し、その評価結果に基づいて、ウエハに対する露光を正常に行うことができるか否かを判断する工程であるといえる(最適化後判断工程)。
一方、ステップ644における判断が肯定されると、ステップ646において、ノッチ(又はOF)位置を除いて、他のウエハ外形エッジ位置を探索するか否かを、設定された優先順位に従って判断する。
ステップ646において、ウエハWの他のエッジを探索すると判断した場合には、ステップ648において、主制御装置20は、追加して計測すべき他のエッジの位置とウエハ外形計測パラメータを指定して、インライン計測器400に通知し、図15(A)のステップ624に戻り、ウエハエッジ計測を再び行う。
一方、他のエッジを探すことなく、ステップ646における判断が否定された場合には、ステップ650に進み、そのウエハWを露光装置200内へ搬送することなく、該当ウエハWをリジェクト(処理工程から排除)する。なお、ステップ650において、リジェクトされたウエハWの枚数が予め設定された枚数(所定数)を超過した場合には、当該ウエハWを含むロットの全てのウエハWをリジェクトする。
一方、ステップ640又はステップ644で判断が否定されると図15(B)のステップ632に進む。ステップ632では、インライン計測器400(事前計測制御装置450)は、そのステージ駆動装置415を介してステージ装置ISTを移動させて、上記ステップ626で求めたウエハの外形から求められたウエハWの中心位置及び回転量により規定される座標系と、サーチアライメントマークSYM,SθMの設計上の位置座標とから、サーチアライメントマークの概略位置を推定し、ウエハWのサーチアライメントマークが事前計測センサ410の検出視野内に入るように、ステージ装置ISTを順次位置決めしつつ、該サーチアライメントマークSYM,SθMを検出し、ステップ634において、その検出結果から、上記外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置座標を計測し、その計測結果から、上記外形基準座標系でのサーチアライメントマーク設計上の位置座標からの位置ずれ量を算出する。なお、サーチアライメントマークSYM,SθMの位置を正確に計測するには、検出結果として高倍率での撮像データが必要となるので、サーチアライメントマークSYM,SθMの検出に先立って、事前計測制御装置450は、事前計測センサ410に備えられた変倍光学系を調整し、エッジ検出の時よりも撮像倍率を高く調整しておく必要がある。
次のステップ636では、インライン計測器400の事前計測制御装置450は、事前計測センサ410から出力されるサーチアライメントマークSYM,SθMの撮像データ若しくはこれを信号処理したデータに基づいて、当該マークが露光装置200で検出するマークとしての適性を所定の評価基準に従って評価し、その評価のレベルを得点形式で示すスコア(以下、「マーク検出スコア」と呼ぶ)を算出する。本実施形態では、この評価及びスコアの算出を事前計測制御装置450で行うものとするが、事前計測結果を全て解析システム600や露光装置200(主制御装置20)に送信するようにした場合には、受信側(主制御装置20又は解析システム600)にてこれら評価及びスコア算出を行うようにしてもよい。なお、このマーク検出スコアについては後述する。
次のステップ638では、インライン計測器400は、サーチアライメントマークSYM,SθMの位置ずれ量、サーチアライメントマークSYM,SθMの検出結果(OK/NG)と、マーク検出結果スコアを露光装置200又は解析システム600に送信する。すなわち、当該マーク検出結果スコアが予め決められた閾値よりも良好である場合には、当該スコア及び当該マークが露光装置200で計測するマークとして適正であることを示す情報(OK)を送信し、当該スコアが予め決められた閾値より不良である場合には、当該スコア及び当該マークが露光装置200で計測するマークとして不適であることを示す情報(NG)を送信する。なお、不良と判断された場合には、当該スコア及びNGの情報とともに、マーク信号の生信号波形データ(撮像データ)を送信するようにしてもよい。本実施形態では、不適と判断されたマークまたは計測不能と判断されたマーク(計測エラーマーク)に関してのみ、計測したマーク生波形信号データを送信するようにしている。
なお、本実施形態では、上記情報を送信するか否かを判断する制御動作も事前計測制御装置450で行うように構成されていてもよい。これらの情報及び後述するインライン計測器400から露光装置200に通知される情報は、解析システム600を介して露光装置200に通知するようにしてもよいが、説明を簡略にするため、以下では、単に、露光装置200に直接通知するものとして説明する。なお、解析システム600を介して露光装置200に情報を送る場合には、露光装置200で行う処理の一部又は全部を解析システム600に行わせて、その結果を露光装置200に送るようにしてもよい。
また、解析システム600の情報は、工場内生産管理ホストシステム700、露光工程管理コントローラ500を介して露光装置200に送るように構成しておいてもよい。
次に、ステップ660では、上記ステップ638での情報送信を受けて、これら情報を受信した露光装置200の主制御装置20においては、マーク検出エラー(NG)が設定許容数以上であるか否かを判断し、マーク検出エラーが設定許容数以上である場合であって、マークの生信号波形データが送られている場合には当該データに基づいて、送られていない場合には、ステップ662において、インライン計測器400から該当する全て又は一部についてのマークの撮像データ(生信号波形データ)を取得し、マーク検出パラメータの最適化処理を実行する。なお、マーク検出パラメータの最適化処理は、インライン計測器400の事前計測制御装置450で行うようにしても良い。ステップ660において、マーク検出エラーが設定許容数に達しておらず、判断が否定された場合には、ステップ652のウエハ処理に進む。
ステップ662において、マーク検出パラメータの最適化処理を実行後、ステップ664において、再度マークを検出した結果、マーク検出エラーが設定許容数に達しておらず、判断が否定された場合は、ステップ652のウエハ処理に進み、判断が肯定された場合は、マーク検出パラメータの最適化実行後に行われるステップ666に進み、予め登録された情報に従って、他のマークを探索するか否かを、予め指定された探索領域内の他のマークの設計上の座標位置に予め設定された優先順位に従って判断する。なお、本実施形態では、サーチアライメントマークがSYM,SθMの2つだけとなっているが、実際には、サーチアライメントマークの候補となるマークがウエハW上に多数形成されており、ここでは、その候補の中から他のマークを選択する。
ステップ666で他のマーク位置を探すと判断した場合には、ステップ668において、露光装置200は、追加して計測すべき他のアライメントマーク位置とマーク検出パラメータを指定して、インライン計測器400に通知し、図15(B)のステップ632に戻り、マークの事前計測処理を繰り返す。
一方、ステップ666において、予め設定された領域内のマーク(計測対象の候補となっていたマーク)を全て計測したにもかかわらず、予め設定された許容値以上のマーク検出エラーがある場合は、ステップ650に進み、そのウエハWを露光装置200内に搬送することなく、該当ウエハWをリジェクト(処理工程から排除)する。またステップ650において、リジェクトされたウエハWの枚数が予め設定された枚数を超過した場合には、当該ウエハWを含むロットの全てのウエハWをリジェクトする。
なお、このウエハWのリジェクト処理が行われる条件は、上述したものに限られるものではない。インライン計測器400等で行われる全ての事前計測の結果(ウエハWのエッジ、ウエハW上のマークの位置情報のみならず、フォーカス誤差や、パターン線幅や、パターン欠陥や、装置内の温度差に基づく予測ウエハ変形量など)に基づいて、これ以上そのウエハに対するパターン露光処理を進めることが好ましくない(良好なデバイスを得られない)と判断された場合には、本実施形態と同様にウエハのリジェクト処理が行われるようにしてもよい。
ステップ660又はステップ664における判断が否定された後に行われるステップ652に進むと、図9におけるS11(インライン事前計測)及びS12(最適条件の導出)とが終了したことになる。このステップ652のウエハ処理は、図9におけるウエハプロセスのステップS13(プリアライメント)〜S17(露光)の処理に相当する。
このステップ652においては、まず、露光装置内にウエハをロードしてプリアライメント(S13)を行い、上述したように、ウエハWのエッジを検出し、その検出結果に基づいてウエハWの中心位置及び回転量を算出する。そして、ウエハロード(S14)又はサーチアライメント(S15)において、インライン計測器400において事前計測されたそのウエハWの外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置ずれ量分だけ、ウエハステージWSTの位置を調整する。このようにすれば、その位置ずれ量分だけウエハステージWSTとアライメント系ALGとの相対位置が調整されるので、前層露光装置におけるA.オフセットやB.プリアライメントによる投入再現性等による外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置ずれに起因するサーチ計測エラーなどが発生するのを回避することができる。図18(A)には、前層露光装置での露光により形成され、その露光装置のオフセットやプリアライメント投入位置のずれにより、ウエハWの外形基準座標系に対して形成位置が設計値からずれたサーチアライメントマークの一例が示されている。図18(A)では、設計上のサーチアライメントマークの設計上の位置が点線で示され、実際の位置が実線で示されている。図18(A)では、インライン計測器200の事前計測により計測されたサーチアライメントマークの位置ずれ量が矢印で示されている。
図18(B)には、サーチアライメントマークSθM付近の拡大図が示されている。図18(B)においては、上述のようにしてサーチアライメントマークの位置ずれ量分だけウエハステージWSTの位置が調整されたときのアライメント系ALGの計測視野MAが示されている。図18(B)に示されるように、上記位置ずれ量分だけ、ウエハステージWSTの位置が調整されているので、計測視野MAが矢印V1だけ移動し、アライメント系ALGの計測視野内に、サーチアライメントマークSθMが収まるようになる。なお、このようにサーチアライメントマークを確実に計測視野内に捉える確実性が高まるのであれば、アライメント系ALGの撮像倍率をさらに高く設定することもできる。このようにすれば、サーチアライメントマークの検出精度をさらに高めることができる。
[センサ間差補正]
ところで、インライン計測器400における事前計測は、あくまで、露光装置200で行われる各種アライメントにおける計測対象を、事前に計測しようとするものである。したがって、例えば、露光装置200においては問題なく計測できるウエハWであっても、インライン計測器400では正常に計測することができないというような状態は避けなければならない。そこで、インライン計測器400における事前計測と、露光装置200での本計測との整合性をとる必要がある。本実施形態では、インライン計測器400による事前計測工程における事前計測センサ410による検出結果に対する評価結果としての各種検出スコアと、露光装置200における計測工程におけるウエハWのエッジの検出結果に対する評価結果としての各種検出スコアとを比較して、同一のウエハ(例えば基準ウエハであってもよい)に対する両スコアを整合させる(整合工程)。
ところで、インライン計測器400における事前計測は、あくまで、露光装置200で行われる各種アライメントにおける計測対象を、事前に計測しようとするものである。したがって、例えば、露光装置200においては問題なく計測できるウエハWであっても、インライン計測器400では正常に計測することができないというような状態は避けなければならない。そこで、インライン計測器400における事前計測と、露光装置200での本計測との整合性をとる必要がある。本実施形態では、インライン計測器400による事前計測工程における事前計測センサ410による検出結果に対する評価結果としての各種検出スコアと、露光装置200における計測工程におけるウエハWのエッジの検出結果に対する評価結果としての各種検出スコアとを比較して、同一のウエハ(例えば基準ウエハであってもよい)に対する両スコアを整合させる(整合工程)。
まず、ウエハWのエッジを検出するインライン計測器400と露光装置200のプリアライメント装置32間でのセンサ間差(事前計測センサ410と計測ユニット40a〜40cとの間の特性差であって、信号処理アルゴリズムの相違を含む)を補正する。まず、露光装置200の主制御装置20では、S13のプリアライメントにおいて、エッジ検出エラーが発生したウエハ外形エッジ(ノッチ/OF含む)についての撮像データを記憶装置21にロギングしておく。そして、この撮像データとウエハ外形計測パラメータと検出エラー情報とを解析システム100又はインライン計測器400へ送信し、インライン計測器400で計測されたエッジの撮像データ(生信号波形データ)と露光装置200のプリアライメント装置32(計測ユニット40a〜40c)による同一エッジに対するエッジ生信号波形データとを照合し、インライン計測器400の計測結果に基づくスコアと一致するようにスコア補正値を最適化する。このようにすれば、同一のウエハWに対する、事前計測工程におけるウエハのエッジの少なくとも一部の撮像データに対するスコアと、プリアライメントにおける同一のエッジの撮像データに対するスコアとをほぼ一致させることができ、有効な事前計測が可能となる。
また、インライン計測器400と露光装置200のアライメント系ALG間でのセンサ間差(事前計測センサ410とアライメント系ALGとの間の特性差であって、信号処理アルゴリズムの相違を含む)を補正する。インライン計測器400から送られたマーク生信号波形データと露光装置200(アライメント系ALG)による同一マークに対する検出結果(マーク生信号波形データ)とを照合し、インライン計測器400の計測結果に基づくスコアが一致するようにスコア補正値を最適化する。なお、通常、露光装置200の主制御装置20は、アライメント処理において、少なくとも検出エラーが発生したマークについての検出結果(マーク生信号波形データ)を記憶装置21にロギングしているので、このマーク生信号波形データと検出パラメータと検出エラー情報とを解析システム600又はインライン計測器400へ送信し、インライン計測器400で計測されたマーク生信号波形データと照合して、同一マークに対する検出スコアが一致するようにスコア補正値を最適化してもよい。
なお、上述したセンサ間の特性差の補正処理については、インライン計測器400と露光装置200の間での場合について説明したが、オフライン計測機800と露光装置200との間のセンサ間の特性差についても同様に行うことができる。
[エッジ検出結果スコア]
次に上述したエッジ検出結果スコアについて説明する。このエッジ検出結果スコアは、上記ステップ628(図15(A)参照)において、前述のように所定の評価基準により求められたものである。本実施形態では、ウエハWのエッジの撮像データにおけるウエハWのエッジ(ノッチ部含む)の検出状態に関する複数の特徴量を所定の評価基準とする。この特徴量とは、ウエハのエッジの特徴を、正確に検出することできたか否かの尺度となる量のことである。ウエハのエッジに関する特徴量としては、例えば検出結果(撮像データ)から得られるウエハエッジパターンの強度(すなわちエッジ付近の明部と暗部のコントラスト)、ウエハエッジパターンの強度のばらつき、撮像データから得られるウエハのエッジの曲率、ウエハのエッジ部を近似することによって得られる近似曲線(近似直線も可)と複数のエッジ位置とのばらつき等が挙げられる。本実施形態では、これらの複数の特徴量を求めた後、各特徴量に最適化された重み付けを行い和をとって求めたトータル値を、エッジ検出結果スコアとして定義して評価結果として算出し、予め設定された閾値と比較してウエハWのエッジの撮像データの“適(OK)/不適(NG)”を判定する。ここで、「エッジ撮像データの適・不適」を正しく判定するためには、複数の特徴量それぞれの重みを露光プロセスやロット毎に最適化することが望ましい。
次に上述したエッジ検出結果スコアについて説明する。このエッジ検出結果スコアは、上記ステップ628(図15(A)参照)において、前述のように所定の評価基準により求められたものである。本実施形態では、ウエハWのエッジの撮像データにおけるウエハWのエッジ(ノッチ部含む)の検出状態に関する複数の特徴量を所定の評価基準とする。この特徴量とは、ウエハのエッジの特徴を、正確に検出することできたか否かの尺度となる量のことである。ウエハのエッジに関する特徴量としては、例えば検出結果(撮像データ)から得られるウエハエッジパターンの強度(すなわちエッジ付近の明部と暗部のコントラスト)、ウエハエッジパターンの強度のばらつき、撮像データから得られるウエハのエッジの曲率、ウエハのエッジ部を近似することによって得られる近似曲線(近似直線も可)と複数のエッジ位置とのばらつき等が挙げられる。本実施形態では、これらの複数の特徴量を求めた後、各特徴量に最適化された重み付けを行い和をとって求めたトータル値を、エッジ検出結果スコアとして定義して評価結果として算出し、予め設定された閾値と比較してウエハWのエッジの撮像データの“適(OK)/不適(NG)”を判定する。ここで、「エッジ撮像データの適・不適」を正しく判定するためには、複数の特徴量それぞれの重みを露光プロセスやロット毎に最適化することが望ましい。
[マーク検出結果スコア]
次に、上述したマーク検出結果スコアについて説明する。このマーク検出結果も、所定の評価基準により求められたものである。マーク信号パターンにおける特徴量であるマークパターン幅誤差、マークパターンエッジ間隔誤差、マークパターンエッジ強度、マークパターンエッジ強度のばらつき等の複数の特徴量をパターン毎に求めた後、各特徴量に最適化された重み付けを行い和をとって求めたトータル値をマーク検出結果スコアとして定義し、予め設定された閾値と比較してマークの有無(あり/なし)を判定する。ここで、「マーク生信号波形データの適・不適」を正しく判定するためには、エッジ検出スコアの場合と同様に、複数の特徴量それぞれの重み付けを露光プロセスやロット、マーク構造毎に最適化することが望ましい。
次に、上述したマーク検出結果スコアについて説明する。このマーク検出結果も、所定の評価基準により求められたものである。マーク信号パターンにおける特徴量であるマークパターン幅誤差、マークパターンエッジ間隔誤差、マークパターンエッジ強度、マークパターンエッジ強度のばらつき等の複数の特徴量をパターン毎に求めた後、各特徴量に最適化された重み付けを行い和をとって求めたトータル値をマーク検出結果スコアとして定義し、予め設定された閾値と比較してマークの有無(あり/なし)を判定する。ここで、「マーク生信号波形データの適・不適」を正しく判定するためには、エッジ検出スコアの場合と同様に、複数の特徴量それぞれの重み付けを露光プロセスやロット、マーク構造毎に最適化することが望ましい。
なお、より具体的なマークの特徴量としては、マークの検出結果(生信号波形データ)のエッジ部を検出した場合に、そのエッジ部の検出結果(エッジ位置)に基づいて、マークのパターン幅の規則性(例えば、マークの特徴の1つである均一性)やパターン間隔の規則性(例えば、マークの特徴の1つである規則性)を特徴量として求める。ここでの「エッジ部」とは、ウエハWの被計測面の外縁のことではなく、例えばライン・アンド・スペースマークにおけるライン部とスペース部との境界のように、マークを形成するパターン部と非パターン部との境界をいう。このとき、信号に含まれるノイズなどを除去する処理を行うようにしても良い。
なお、ラインパターン幅とラインパターン間隔は、設計値とのばらつきが小さいほどよく、エッジ形状均一性も、ばらつきが小さいほど「マークの波形信号の適正度」が高いと判定する。この場合、スコアは低いほど良い。逆に、マークの検出に検出波形と参照波形とのテンプレートマッチングを行うような、いわゆる相関アルゴリズムを使用する場合は、この相関値をスコアとすることも可能である。この場合、スコアは高ければ高いほど良い。
[ウエハ投入再現性計測]
次に、ウエハ投入再現性計測について説明する。本実施形態では、ロット処理中に露光装置200へのウエハWの投入再現性計測を行う。すなわち、本実施形態では、図9のフローチャートに従って、1枚のウエハWが露光装置200に投入される度に、そのウエハWの投入位置を計測することにより、露光装置200の投入再現性計測を行うのである。
次に、ウエハ投入再現性計測について説明する。本実施形態では、ロット処理中に露光装置200へのウエハWの投入再現性計測を行う。すなわち、本実施形態では、図9のフローチャートに従って、1枚のウエハWが露光装置200に投入される度に、そのウエハWの投入位置を計測することにより、露光装置200の投入再現性計測を行うのである。
この投入再現性の計測は、投入後のウエハW上のマーク位置を計測することによって行われる(すなわち、S14のウエハWのロードからS18のウエハWのアンロードの間に計測が行われる)。しかしながら、同一ロット内のウエハWであっても、ウエハの外形やウエハW上のマーク状態(形成されているマークの出来、不出来具合(崩れ具合)や、ウエハ変形等によるマーク位置の変動具合等)はさまざまであり、基準ウエハを複数回投入して投入再現性を計測するときに比べて、露光装置200の投入再現性以外の要因が、ウエハW上のマーク位置の計測結果に影響を与えることになる。本実施形態では、マーク位置の計測結果から、露光装置200の投入再現性以外の要因による成分を取り除くことにより、すなわち計測されたマーク位置のいわゆる規格化を行うことにより、ロット処理中での露光装置200の投入再現性の計測を実現する。
露光装置200の投入再現性以外の要因は様々であり、そのすべての要因を排除するのは困難であるが、影響が大きい幾つか要因による成分を取り除けば、精度的には十分であるといえる。しかしながら、これらの成分は、処理システム100内の各露光装置200によっても様々であり、どの要因による成分を取り除くかは、各露光装置200によってそれぞれ設定できるようにするのが望ましい。また、投入再現性の計測に必要なウエハ枚数なども露光装置によって異なる場合もある。そこで、計測の有無も含めて、露光装置の号機毎に、投入再現性の計測条件を露光装置200の内部パラメータとして設定できるようにしておくのが望ましい。そこで、まず、この計測条件の設定について説明する。
図19には、ロット処理中のウエハ投入再現性計測の条件設定シーケンスの一例を示すフローチャートが示されている。図19に示されるように、まず、ステップ820において、ウエハ投入再現性計測動作モードを設定する。具体的には、ウエハ投入再現性計測を行うか否か(すなわち計測の有無)、投入再現性計測を実行する場合にはその計測実行の終了条件の有無、実行終了条件が有るときはウエハ投入再現性の算出に用いるウエハのロット数やウエハ枚数の設定をここで行う。ウエハ枚数を指定した時は、ロットをまたいでも引き続き計測を行うか否かの指定も行う。同一プロセスを経たウエハであれば、ロット処理をまたいでも、ウエハWの特性はほぼ同じであると考えることができるので、ウエハ投入再現性計測も可能である場合が多い。
次のステップ822において、ウエハ投入再現性の算出に用いるウエハ枚数の設定を行う。ここでは、ウエハ投入再現性を算出する際のウエハ枚数を設定する。通常は、投入再現性の3σの安定性の面から10枚以上、1ロット分の25枚以下がウエハ枚数として設定される。なお、露光装置200における、ウエハWの処理枚数が、この枚数を超えた場合は、一番古いウエハの投入再現性計測データが破棄され、順次新しいウエハの計測データを取り込み投入再現性を算出していけば、常に最新の投入再現性を得ることが可能となる。
次のステップ824では、ウエハ投入再現性計測におけるマーク計測結果の規格化の際に適用されるマーク位置のウエハ間差の補正条件の設定を行う。以下、2つの補正条件について説明する。
<補正条件その1:ウエハ外形差>
まず、露光装置の投入再現性以外のウエハW上のマーク位置をずらす大きな要因の1つとしてウエハの外形差が考えられる。前述のように露光装置200では、プリアライメント装置32において、ウエハWの外形が検出され、その外形からウエハWの中心位置及び回転量が算出され、その算出結果に基づいてウエハステージWST上にロードされる。これは前層露光装置においても同じであり、特に、1層目の露光では、ウエハの外形のみを基準としてサーチアライメントマークが形成されるため、ウエハの外形がウエハ間で異なれば、ウエハ間でサーチアライメントマークの形成位置が異なるようになる。そこで、このようなウエハ外形差に対し、マーク位置を規格化する必要がある。
まず、露光装置の投入再現性以外のウエハW上のマーク位置をずらす大きな要因の1つとしてウエハの外形差が考えられる。前述のように露光装置200では、プリアライメント装置32において、ウエハWの外形が検出され、その外形からウエハWの中心位置及び回転量が算出され、その算出結果に基づいてウエハステージWST上にロードされる。これは前層露光装置においても同じであり、特に、1層目の露光では、ウエハの外形のみを基準としてサーチアライメントマークが形成されるため、ウエハの外形がウエハ間で異なれば、ウエハ間でサーチアライメントマークの形成位置が異なるようになる。そこで、このようなウエハ外形差に対し、マーク位置を規格化する必要がある。
このウエハ外形差の影響を取り除くには、インライン計測器400の事前計測により求められたウエハの外形基準座標系でのサーチアライメントマークSYM,SθMの位置ずれ量を用いればよい。前述のように、サーチアライメントマークSYM,SθMは、ウエハの外形基準で形成されたものであり、図9のステップS15のサーチアライメントでのサーチアライメントマークSYM,SθMの位置計測結果から、図18(A)に示されるようなウエハ外形基準でのサーチアライメントマークSYM,SθMの形成位置の設計座標との位置ずれ量を差し引けば、異なるウエハ間でのウエハ外形差に起因するサーチアライメントマークの位置ずれ成分を取り除くことができる。
なお、上記位置ずれ量は、前述のように、前層露光装置におけるオフセット及び投入再現性をも反映したものとなるため、それらに起因する成分もキャンセルされることとなる。
<補正条件その2:ウエハ変形成分・マーク変形成分>
ところで、サーチアライメントマークの位置ずれは、上述したウエハ外形差によるものに限られない。サーチアライメントマークの形成位置は、前層露光装置での各ウエハの露光状態にも大きく影響を受ける。この影響によるサーチアライメントマークの位置ずれ成分をウエハ変形成分と呼ぶ。また、サーチアライメントマーク自体も、当然、ウエハ間で異なったものとなる。これをマーク変形成分と呼ぶ。本実施形態では、ウエハ間でのウエハ変形成分とマーク変形成分を取り除くように設定することも可能である。
ところで、サーチアライメントマークの位置ずれは、上述したウエハ外形差によるものに限られない。サーチアライメントマークの形成位置は、前層露光装置での各ウエハの露光状態にも大きく影響を受ける。この影響によるサーチアライメントマークの位置ずれ成分をウエハ変形成分と呼ぶ。また、サーチアライメントマーク自体も、当然、ウエハ間で異なったものとなる。これをマーク変形成分と呼ぶ。本実施形態では、ウエハ間でのウエハ変形成分とマーク変形成分を取り除くように設定することも可能である。
サーチアライメントマークは、前層露光装置の露光によりショット領域の配列が形成されるのに付随して形成されるものであり、ウエハW上に形成されたショット領域の配列状態を計測すれば、上記ウエハ変形成分及びマーク変形成分に対し、サーチアライメントマークの計測位置を規格化することができる。
図9のステップS16のウエハアライメントでは、前層露光装置で形成されたウエハW上のショット領域の配列座標系αβ(図13参照)を求めている。ウエハWの外形基準座標系X’Y’に対するこの配列座標系αβの違い(スケーリング成分、直交度等の成分)が、上記ウエハ変形成分及びマーク形成成分に対応する(オフセット成分については、補正条件その1でキャンセルされている)。本実施形態では、図9のステップS15におけるサーチアライメントでのサーチアライメントマークの位置計測結果を、このウエハアライメントで算出されたアライメント補正量(スケーリング成分、直交度成分)に基づいて変換することにより、サーチマーク計測結果からウエハ変形成分とマーク変形成分をキャンセルすることができる。
なお、ウエハW上に形成されたショット領域の配列は、スケーリング等の線形成分だけでなく、高次の成分も有しており、その成分が無視できない場合もある。ここでは、それらの成分をランダム成分と呼ぶこととする。このランダム成分によってもサーチアライメントマークの形成位置が変化するため、図9のステップS15におけるサーチアライメントにおいてそれらのランダム成分が算出されている場合には、その成分をマーク位置から差し引くようにしても良い。
なお、ランダム成分が予め設定された閾値を超過したウエハについては、異常ウエハとしてウエハ投入再現性データから除外するようにしてもよい。通常、ランダム成分については、ウエハ投入再現性計測の要求精度に比べて十分に小さい場合が多いので、ランダム成分によるマーク位置の規格化は省略しても精度への影響は少なく、ウエハ投入再現性計測に使用する際の計測データ異常判定のみに使用した方が望ましい。
次のステップ826では、ウエハ投入再現性評価ファクタの設定を行う。ここでは、ウエハ投入再現性を算出し、監視する評価ファクタを指定する。ウエハ投入再現性の評価ファクタとしては、以下の表3に示されるようなものが挙げられる。
ここでは、ウエハ投入再現性計測ファクタ[1]〜[8]のうち、計測に用いるものを選択する。例えば、上記表1に示されるウエハ投入再現性計測ファクタ[1]〜[8]のうち、[1]、[2]、[3]、[4]、[7]、[8]を指定する。また、本実施形態では、ロット処理中の投入再現性計測処理において、指定された評価ファクタの値が閾値を超えた場合には、正常に露光処理を行えないものと判断することもできる。したがって、ここでは、指定した評価ファクタに対する異常判定閾値も設定する。通常、閾値は、サーチアライメント領域、サーチマークの大きさ、前層の露光に用いられた処理システム100における露光装置と、露光装置200との装置間オフセットに基づき規定され、Y、θ、Xの3σの閾値は、例えば15[μm]程度、Y、θ、Xの(Max−Min)の閾値は、例えば30[μm]程度が設定される。
次のステップ828では、ウエハ投入再現性の評価ファクタについて計測結果が閾値を超えた場合の動作を設定する。すなわち、上記ステップ820で指定したウエハ投入再現性評価ファクタのいずれか1つが閾値を超過した場合に、露光装置200の不図示の表示装置においてエラーメッセージを表示するか、いずれの評価ファクタにおいて異常が発生したか、その異常値が幾つであるかなど、具体的な情報が記録された詳細レポートを例えば露光工程管理コントローラ500に通知するか否か、異常が発生した場合でもそのままロット処理継続するか否か、メンテナンスモードに切り替えるか否かなどの動作を指定できるようにする。
次のステップ830では、サーチ計測位置自動調整機能の設定では、ウエハ投入再現性の3σ、Max−Min、平均の値に応じて、サーチアライメントマークの計測位置を自動で調整するか否かを指定する。
次のステップ832では、サーチアライメントマークの検出エラー(サーチ誤検出エラー)が発生した場合の動作を設定する。ここでは、例えば、サーチ誤検出エラー発生時に不図示の表示装置にエラーメッセージを表示するか否か、ウエハWの中心位置及び回転量などの詳細情報を具体的に記録した詳細レポートを露光工程管理コントローラ500に通知するか否か、サーチ誤検出エラーが発生した場合でもそのままロット処理継続するか否か、メンテナンスモードに切り替えるか否か、ウエハWのプリアライメント及びロードを自動的にリトライするか否か、サーチアライメントマークの計測位置の自動調整を行なっていなかった場合にはリトライ時にこれを行うか否か、サーチアライメントマークの計測位置の自動調整をすでに行っていた場合には、サーチアライメントマークの計測位置の自動調整を規定する各種パラメータの自動修正を行うか否かなどの各種動作を指定する。
ここで、サーチアライメントマークの計測位置の自動調整について説明する。ある程度の枚数のウエハWに対し、ウエハ投入再現性の計測を行った場合には、それら評価ファクタと、サーチアライメントマークの位置とにある種の因果関係を見出すことができる場合には、ウエハ投入再現性の計測結果から、サーチアライメントマークの位置をある程度まで予測することができる。これにより、サーチアライメントマークを計測する際のサーチ計測位置や範囲を自動修正することができる。例えば、これまでに投入されたウエハWでのウエハ投入再現性計測結果である平均値、3σ、最大値−最小値などと、サーチアライメントマークの位置との関係から、最小二乗法などの所定の統計的手法を用いて、今回投入されたウエハWでの各マークのサーチ計測位置の変動を予測するための変動予測式を作成し、その変動予測式から、今回のウエハWでの各サーチアライメントマークの位置を予測し、その位置を考慮して、サーチマークの計測範囲を決定するようにしてもよい。このサーチアライメントマークの自動調整は、次層露光装置(すなわち本実施形態では、露光装置200)のC.オフセット、D.投入再現性等を低減することにほかならない。
以上の設計シーケンスの完了後、上記ステップ820において投入再現性計測を行うように設定されていた場合には、実際にウエハプロセスにおいて、露光装置200にウエハが投入される度に、上記補正条件その1、その2に基づいて、サーチアライメントマークの位置計測結果を規格化し(規格化工程)、規格化された位置計測結果に基づいて、露光装置200に投入されたウエハの投入再現性を計測する(再現性計測工程)。これらの処理は、サーチアライメントが行われた後又はファインアライメントの結果を用いてマーク位置の規格化を行う場合には、ファインアライメントが行われた後に実行される。
また、この投入再現性計測処理において、指定された評価ファクタが閾値を超え、ウエハ投入再現性の異常を検知した場合には、上記条件設定シーケンスでの設定に基づいた処理を行う。例えば、ロット処理の停止、メンテナンスの実行が設定されていた場合には、プロセスを停止し、装置のメンテナンスを行う。このメンテナンスでは、投入アーム36及びセンタテーブル30の安定性、投入アーム36とセンタテーブル30の平行度、センタテーブル30とウエハホルダ18との平行度、プリアライメント画像計測装置の調整(プリアライメントの光学系の調整含む)、背景板の傾斜調整、ウエハのたわみなどの検査を行う。これらの検査で異常が見つからなかった場合には、上記表1及び表2に示されるウエハ投入パラメータの調整(例えば、センタテーブル30と投入アーム36のバキューム状態の変動調整)を行うようにしてもよい。
なお、ウエハ方向が6時の場合と、3時の場合とでは、ウエハWの投入再現性に違いがあるのが一般的なので、それぞれの場合での投入再現性を別々に評価するのが望ましい。
これまでの説明からも明らかなように、ステップ624、ステップ626、ステップ632、ステップ634(図15)が、事前計測工程に対応し、ステップS13(図9参照)が、本計測工程に対応し、ステップS14のウエハロード又はステップS15のサーチアライメント(図9参照)において行われる、事前計測されたサーチアライメントマークの位置ずれ量に応じたウエハステージWSTの位置の調整が、調整工程に対応する。また、ステップS15のサーチアライメント(図9参照)がマーク計測工程及び投入後判断工程に対応する。また、ステップ628,630,636,638(図15)が評価工程に対応し、ステップ642(図16参照)が最適化工程に対応し、ステップ640(図16参照)が最適化前判断工程に対応し、ステップ644(図16参照)が最適化後判断工程に対応し、ステップ650(図16参照)が除外工程に対応する。
また、本実施形態では、図1の解析システム600が解析装置に対応し、図2のアライメント系ALGがマーク計測装置に対応し、図1のインライン計測器400又はオフライン計測機800が事前計測装置、評価装置に対応し、図2のプリアライメント装置32が外縁計測装置に対応し、図2の主制御装置20が調整装置、規格化装置、再現性計測装置、導出装置等に対応する。
以上詳細に述べたように、本実施形態によれば、露光装置200へのウエハWの投入時に、プリアライメント装置32におけるプリアライメント計測工程において、ウエハWの被計測面の外縁(エッジ)の少なくとも一部を検出する。そして、その検出結果に基づいて、ウエハWの被計測面(例えば、ショット領域が形成されるウエハWの表面)に略平行な2次元座標系であってウエハWのエッジ上の少なくとも1つの基準点(例えばノッチ中心位置)により規定される外形基準座標系(X’Y’座標系)でのウエハWの位置情報を計測する。そして、その計測結果に基づいてウエハWのプリアライメントを行うような場合に、ウエハWを露光装置200に投入する前に、プリアライメントに先立って、インライン計測器400又はオフライン計測機800における事前計測工程において、露光装置200とは独立して、ウエハWのエッジの少なくとも一部とウエハWの被計測面上に形成された少なくとも2つのサーチアライメントマークSYM、SYθとを検出し、その検出結果に基づいて、外形基準座標系(X’Y’座標系)での各サーチアライメントマークSYM,SYθの位置座標の計測を事前に行う。
さらに、プリアライメントにより露光装置200へ投入されるウエハWと、ウエハW上の各サーチアライメントマークSYM,SθMの位置を計測するアライメント系ALGの計測視野とのXY座標系における相対位置を、インライン計測器400等の事前計測結果に基づいて調整する。このようにすれば、露光装置200へ投入されたウエハW上のサーチアライメントマークを、アライメント系ALGの計測視野内に必ず位置させることができるようになるので、サーチアライメントマークの位置を確実に計測することができるようになり、そのマーク位置の計測結果に基づいて高精度な露光を実現することができる。
なお、本実施形態では、露光装置200におけるプリアライメント装置32では、前記物体のエッジ上の外形的特徴部(本実施形態ではノッチ)に対応する少なくとも1つの特定点を基準点としたときに得られるウエハWの中心位置及び回転量により規定されるX’Y’座標系を外形基準座標系として、ウエハWのプリアライメントを行ったが、本実施形態のような処理システム100において設置されているすべての露光装置が、プリアライメントの際の基準となる外形基準座標系として、ノッチ基準の座標系を採用しているとは限らない。例えば、露光装置の中には、プリアライメントの際に、ウエハWのエッジ上の少なくとも4つの点(3つの撮像視野VA〜VCの中から得られるものであり、そのうち、少なくとも3つの点は、各視野VA〜VCからそれぞれ得られる点)を検出し、各検出点を基準点として統計的手法により求められるウエハの中心位置及び回転量により規定される座標系を、外形基準座標系とする装置も存在することもある。このように、処理システム100内に、外形基準座標系の規定が異なる露光装置を含む場合には、同一のウエハであっても、各層によって外形基準座標系そのものが異なったものとなり、ウエハW上に形成されるサーチアライメントマークの位置もずれるようになる。したがって、前層露光装置と、次層露光装置とで、ウエハの外形の検出方法が異なり、外形基準座標系が異なったものとなる場合には、それだけサーチ誤検出エラーを発生させる可能性が高くなる。例えば前層露光装置と次層露光装置との一方が、本実施形態で説明したようなプリアライメント系によるウエハ外形の検出方式であり、他方が例えば特開昭60−218853号公報及び対応する米国特許第4,907,035号明細書に開示されているような、ウエハエッジに対向して設けられたラインセンサを用いてウエハを回転させながら該ラインセンサでウエハ外形を検出する方式であったような場合である。本実施形態のようなインライン計測器400等による外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置座標の事前計測は、このような場合に特に有効である。なお、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
すなわち、インライン計測器100では、前層の外形基準座標系の下で形成されたサーチアライメントマークに対し、今回の層を露光する露光装置で適用される外形基準座標系でのそのマークの設計上の位置からの位置ずれ量を計測することになる。したがって、今回の層を露光する露光装置では、そのずれ量に基づいてアライメント系ALGの撮像視野を補正すればよい。ただし、この場合、インライン計測器400では、次層露光装置で適用される外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置座標の計測を行う必要がある。例えば、その露光装置が、少なくとも4点以上ウエハWのエッジの検出点を基準点として統計的手法により求められるウエハの中心位置及び回転量により規定される座標系を外形基準座標系として採用している場合には、上記実施形態とは異なる方法により、(すなわち、これからウエハWを露光する露光装置での外形基準座標系での)マークのずれ量の計測を行わなければならない。なお、上述の本実施形態では、プリアライメントの際に、ウエハWのエッジ上の少なくとも4つの点を検出するものとして説明したが、本発明はこれに限られず、少なくとも3つの点を検出してウエハの中心位置、回転量を求めるようにしてもよい。
インライン計測器400では、この場合の計測のためにターンテーブルTTを備えている。すなわち、インライン計測400では、図8(A)に示される状態から、ステージ装置ISTは停止させたままで、ターンテーブルTTを所定ピッチで回転させ、その都度、事前計測センサ410により、ウエハWのエッジを検出する。すなわち、各回転量での検出結果からウエハWの円周方向に沿って各回転量に対応するエッジ位置を計測し、それをXY座標系に展開すると、XY座標系におけるウエハWの円周に沿った多数のエッジ点が求まる。そこで、この最小二乗法などの所定の統計的手法を用いて円形であるウエハWの外形を決定し、決定されたウエハWの外形(ノッチ位置を含む)から、ウエハWの中心位置及び回転量を算出し、その算出結果に基づいて外形基準座標系を決定すればよい。
なお、このように、露光装置間の外形基準座標系の規定の違いによるサーチアライメントマークの位置ずれのみに着目する場合には、その位置ずれ量は、ロット内でほぼ同じであるとみなすことができるので、ロット内の全てのウエハWでなくロット先頭のウエハWだけインライン計測器400による事前計測を行うようにしても良い。このようにすれば、事前計測に時間的な制限がある場合にはスループットの観点から特に有効である。
また、本実施形態では、サーチアライメントにおいて、露光装置200に投入されたウエハW上の各サーチアライメントマークの位置計測を行った後、そのサーチアライメントマーク位置の計測位置が、所定範囲を外れている場合には、ウエハ投入異常とした。このように、事前計測により外形基準座標系でのサーチアライメントマークの設計位置からの位置ずれ量を考慮してサーチアライメントマーク計測を行っても、なおかつサーチマークの位置が大きくずれていた場合には、ウエハ投入異常が発生したものとみなすことができる蓋然性が高くなる。
また、本実施形態では、露光装置でのプリアライメントに先立って、事前にインライン計測器400又はオフライン計測機800を用いて、ウエハWのエッジの計測を行って、そのウエハWのエッジの最適な計測条件を求めている。このようにすれば、露光装置において、常に最適な計測条件の下でプリアライメント計測を行うことができるので、エッジ検出エラーの発生の低減及びアライメント精度の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、ウエハWの外形基準座標系でのサーチアライメントマークの設計位置からの位置ずれ量を、サーチアライメントマーク計測結果から差し引くことにより、通常のロット処理中に異なるウエハ間でのウエハ投入再現性計測を可能としている。
また、そのウエハWの投入再現性とサーチアライメントマークの位置の計測結果とを記憶装置21にロギングすることにより、その投入再現性の評価ファクタと、サーチアライメントマークの位置との間に因果関係が認められる場合には、その関係に基づいたサーチアライメントマークの位置の変動予測式を所定の統計的手法を用いるなどして作成し、作成された変動予測式を用いて、次に投入されるウエハW上のサーチアライメントマークの位置を予測することにより、ロット処理中のサーチアライメントマークの計測位置の自動調整などを行うことができる。そのため、サーチ誤検出エラーの発生の低減及びアライメント精度の向上を実現することができる。また、上記変動予測式は、サーチアライメントマークの計測位置の調整だけでなく、ウエハWの搬送系(上記実施形態では、投入アーム36やセンタテーブル30)の調整時期の最適化に用いることも可能である。
また、処理システム100に設けられている露光装置によっては、ウエハWを投入した後にサーチアライメントを行わず、そのままウエハアライメント処理を行う場合もある。このような露光装置を用いてウエハWの露光を行う場合、インライン計測器400における事前計測処理では、サーチアライメントマークSYM、SYθではなく、ファインアライメントマークの位置座標を計測しておき、ウエハWをその露光装置に投入した後は、ファインアライメントにおいてファインアライメントマークを計測する際に、アライメント系ALGの計測視野をインライン計測器400の事前計測結果に基づいて補正するようにしても良い。
[インライン計測器等の撮像方式]
また、上記実施形態では、インライン計測器400やプリアライメント装置32においては、落射照明方式を採用したが、これには限られない。例えば、図20に示されるような、受光系と照明系をウエハWをはさんで反対の方向に配置する透過照明方式を採用しても構わない(照明系はミラー54’を備える)。この透過照明方式を採用すれば、撮像結果へのウエハWの端面の形状の影響を低減することが可能となる。しかしながら、配置スペースの都合や、ウエハWのエッジを検出する光学系と、サーチアライメントマークを検出する光学系の共通化などの観点からすれば、上記実施形態のような落射照明方式の方が望ましい。
また、上記実施形態では、インライン計測器400やプリアライメント装置32においては、落射照明方式を採用したが、これには限られない。例えば、図20に示されるような、受光系と照明系をウエハWをはさんで反対の方向に配置する透過照明方式を採用しても構わない(照明系はミラー54’を備える)。この透過照明方式を採用すれば、撮像結果へのウエハWの端面の形状の影響を低減することが可能となる。しかしながら、配置スペースの都合や、ウエハWのエッジを検出する光学系と、サーチアライメントマークを検出する光学系の共通化などの観点からすれば、上記実施形態のような落射照明方式の方が望ましい。
また、上記実施形態では、インライン計測器400では、光学変倍系を備えた1つの事前計測センサと、XY平面内を移動可能なステージ装置ISTとの構成により、ウエハWの3箇所のエッジと、ウエハW上のサーチアライメントマークを1つのセンサで計測する計測器であったが、これには限られない。例えば、プリアライメント装置32と同等な構成を有する計測装置と、アライメント系ALGと同等な構成を有する計測装置とを備え、ウエハWのエッジ3箇所を同時に計測する計測装置であっても良いし、ウエハWのエッジと、ウエハW上のサーチアライメントマークとは別々のセンサで計測する計測装置であっても構わない。この場合、それぞれのセンサに、光学変倍系を備える必要はない。要は、露光装置が採用する外形基準座標系でのサーチアライメントマークの位置を計測可能な計測装置であればよい。また、プリアライメント装置32に代えて、前述したような特開昭60−218853号公報及び対応する米国特許第4,907,035号明細書に開示されているような構成のプリアライメント装置(ウエハを回転させながら1次元ラインセンサでウエハエッジを計測するタイプの装置)をウエハエッジ計測装置として使用するようにしてもよい。また、ウエハWのエッジを計測する際には該ウエハエッジの2次元画像データを用い、ウエハW上のサーチアライメントマークを計測する際にはX/Y各軸1次元の波形データを用いるものに限られるものではなく、ウエハエッジ計測、サーチアライメントマーク計測(ウエハ内のマーク計測)のいずれも、2次元データ、1次元データのどちらを使って計測してもよい。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、ウエハWのエッジを検出する光学系と、サーチアライメントマークを検出する光学系とを共通化しない場合には、マークの位置を計測するセンサは、画像処理方式に基づくものには限られない。例えば、LSA(Laser Step Alignment)系、LIA(Laser Interferometric Alignment)系のセンサであってもよい。ここで、LSA系は、レーザ光をマークに照射して、回折・散乱された光を利用してマーク位置を計測する最も汎用性のあるセンサであり、従来から幅広いプロセスウエハに使用される。また、LIA系は、回折格子状のマークに周波数をわずかに変えたレーザ光を2方向から照射し、発生した2つの回折光を干渉させて、その位相からマークの位置情報を検出するセンサであり、低段差や表面荒れウエハに有効に使用される。インライン計測器400は、露光装置200の場合と同様に、これらの3つの方式のセンサのうち、2つ以上のセンサを設けてそれぞれの特徴及び状況に応じて使い分けできるようにすることが望ましい。また、特開2003−224057号公報及び対応する米国特許第6,762,111号明細書又は米国特許6,833,309号明細書に示されている、被計測マークの非対称性を測定するようなセンサを備えるようにしておいても良い。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報及び対応する米国特許出願公開明細書又は米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、上記実施形態では、サーチアライメントマークの計測結果を用いて露光装置でのウエハの投入再現性の計測を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ウエハアライメントを行うためにショット領域に付設されたファインアライメントマークの計測結果を用いて、ウエハの投入再現性の計測を行ってもよい。
また、上記実施形態では、本発明を、ウエハのプリアライメント及びサーチアライメント、すなわちウエハのアライメントに適用する場合について述べたが、レチクルの搬送動作あるいはアライメント動作についても本発明を適用することができることはいうまでもない。
なお、ウエハのプリアライメント装置は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の形態のものを用いることができる。例えば、特開平9−36202号公報の如く、ウエハステージWST上に照明系を搭載し、ウエハステージWSTが投入アーム36の下に来てから、ウエハステージWST上に搭載した照明系を用いてプリアライメントを行うような構成にしても良い。また、センタテーブル30上、ウエハホルダ18上又は投入アーム36以外の搬送系に保持されたウエハWに対し、プリアライメント計測が行えるようになっていても良い。このように、プリアライメント検出としては種々の手法を採ることができるが、いずれにしても露光動作が終了し、ウエハ交換のためウエハステージWSTをウエハロード位置に移動させ、アンロード作業を行うのと並行してプリアライメント計測が行える。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
このように、ウエハのプリアライメント装置などによって構成されるプリアライメント機構には、様々な形態のものが考えられる。例えば図3(C)などに示されるようにウエハホルダ18に対して出没可能なセンタテーブル30を設けずに、ウエハステージWSTやウエハホルダ18に、投入アーム36におけるフック部が通過可能な一対の凹溝及び切欠き部を形成し、投入アーム36と、ウエハステージWSTの協調動作で、投入アーム36とウエハステージWSTとを干渉させることなく、ウエハの受け渡しを行うようにしても良い。
なお、本明細書において、「アーム」とは、物体(上記実施形態ではウエハ)の搬送時にその保持に用いられる部材を含む広い概念である。また、上記実施形態では、ウエハWのショット領域が形成される側の面、すなわち露光面が、「物体の被計測面」であったが、これはウエハWの裏面であっても構わない。また、本明細書において「エッジ」とはウエハWの外縁の少なくとも一部を意味する。
また、インライン計測器400又はオフライン計測機800においても、ウエハ外形エッジの計測を行う際のウエハWの保持方法は、上記実施形態のものには限られない。例えば、ステージ装置ISTの構成は、適宜設計変更が可能であり、ステージ装置IST上にターンテーブルTTは無くてもよく、ウエハステージWSTと同様の構成であってもよく、センタテーブル又はウエハホルダ上に保持されたウエハWに対しそのエッジを計測するような構成であってもよい。また、ステージ装置ISTにウエハWをロードする搬送系にウエハWが保持された状態でそのウエハのエッジを計測するようにしても構わない。
ところで、通常装置運用中(プロセスウエハの露光処理シーケンス中)におけるウエハの投入再現性計測の手法としては、前述したようなインライン計測器400の事前計測工程で得られた情報を使用する手法以外にも、インライン計測器を使用しないで(露光装置単体で)行う手法も考えられる。この手法について以下に詳述する。
図21には、露光装置単体でウエハの投入再現性計測を行うのに好適な露光装置の概略構成が示されている。ここでは、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明する。なお、以下の説明においては、図21中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がウエハステージに対して平行となるように設定され、Z軸がウエハステージに対して直交する方向(投影光学系PLの光軸AXに平行な方向)に設定されている。図中のXYZ直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
図21において、照明光学系1は、水銀ランプやエキシマレーザ等からなる光源、フライアイレンズ、及びコンデンサレンズ等を備えて構成されている。照明光学系1から射出される照明光ILは、マスクとしてのレチクルRに照射され、レチクルRに形成されているパターンが投影光学系PLを介して例えば1/4又は1/5に縮小されて、フォトレジストが塗布されたウエハWの各ショット領域(区画領域)に投影露光される。照明光ILとしては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)が用いられる。また、投影光学系PLは複数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の硝材としては照明光ILの波長に応じて石英、蛍石等の光学材料から選択され、その残存収差が照明光ILの波長で極力小さくなるように設計されている。
レチクルRは、レチクル架台2上に載置されたレチクルステージ3上に保持されている。レチクルステージ3は、図示しないレチクル駆動系によりXY平面内での並進移動及びθ方向(回転方向)への回転ができるように構成されている。レチクルステージ3の上端部にはX方向、Y方向ともに移動鏡4が設置されており、移動鏡4とレチクル架台2上に固定されたレーザ干渉計5とによってレチクルステージ3のX方向及びY方向の位置が所定の分解能で常時検出され、同時にレチクルステージ3のXY面内における回転角も検出されている。レーザ干渉計5の測定値はステージ制御装置19に送られ、ステージ制御装置19はその情報に基づいてレチクル架台2上の不図示のレチクル駆動系を制御する。また、ステージ制御装置19から主制御装置20にレーザ干渉計5の測定値の情報が供給されており、主制御装置20はその情報に基づいてステージ制御装置19を制御する構成となっている。
ウエハWは、Xステージ6上の試料台7に設けられたウエハホルダ8上に真空吸着により保持される。試料台7はウエハWの、投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)の位置及びチルト(傾き)を補正するZチルト駆動部9に支持され、Zチルト駆動部9はXステージ6上に固定されている。Zチルト駆動部9は、3個のそれぞれZ方向に変位するアクチュエータにより構成されている。また、Xステージ6はYステージ10上に載置され、Yステージ10はウエハベース11上に載置され、それぞれ図示しないウエハステージ駆動系を介してX方向及びY方向に移動できるようになっている。なお、図示は省略されているが、試料台7をZ軸を中心として回転するための回転テーブルも設けられている。但し、回転テーブルは、ウエハステージ全体としての構成の簡略化、低重量化等により、ウエハWの移動の高速化、高精度化等を図るために省略される場合がある。
また、試料台7の上端部にはL字型の移動鏡12’が固定され、この移動鏡12’と移動鏡12’に対向して配置されたレーザ干渉計13’とにより試料台7のX方向及びY方向の座標及び回転角が検出される。なお、図21においては図示を簡略化しているが、移動鏡12’はX軸に垂直な鏡面を有する平面鏡及びY軸に垂直な鏡面を有する平面鏡から構成されている。また、レーザ干渉計13’は、X軸に沿って移動鏡12’にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡12’にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計から構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、試料台7のX方向及びY方向の座標が計測され、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、試料台7のXY平面内における回転角が計測される。
レーザ干渉計13’の測定値はステージ制御装置19に送られ、ステージ制御装置19はその情報に基づいて不図示のウエハステージ駆動系を制御する。また、ステージ制御装置19から主制御装置20にレーザ干渉計13’の測定値の情報が供給されており、主制御装置20はその情報に基づいてステージ制御装置19を制御する構成となっている。ウエハステージの近傍にはウエハWの大まかな位置調整を行う第1プリアライメント装置30’、ウエハ搬送装置31’、及び第2プリアライメント装置32’が配置されている(図22参照)。
また、この露光装置は、レチクルRとウエハWとの位置合わせを行うためのアライメントセンサを備えている。このアライメントセンサとして、例えばTTL(スルー・ザ・レ
ンズ)方式のアライメントセンサ14’、オフアクシス方式のアライメントセンサ15’’等が備えられている。アライメント時には、これらのアライメントセンサ14,15’の何れかによりウエハW上に形成された位置計測用のマーク(アライメントマーク)の位置又は所定のパターンの位置を計測し、その計測結果に基づいて主制御装置20がステージ制御装置19を制御して、前工程で形成されているパターンとレチクルRのパターンとを正確に位置合わせする。
ンズ)方式のアライメントセンサ14’、オフアクシス方式のアライメントセンサ15’’等が備えられている。アライメント時には、これらのアライメントセンサ14,15’の何れかによりウエハW上に形成された位置計測用のマーク(アライメントマーク)の位置又は所定のパターンの位置を計測し、その計測結果に基づいて主制御装置20がステージ制御装置19を制御して、前工程で形成されているパターンとレチクルRのパターンとを正確に位置合わせする。
なお、ウエハW上にはウエハWの大まかな位置情報を計測するために用いられるアライメントマーク(サーチアライメントマーク)とウエハWの正確な位置情報を計測するために用いられるアライメントマーク(ファインアライメントマーク)とが形成されており、アライメントセンサ15’による位置計測時には、サーチアライメントマークの位置情報を計測するサーチ計測を終えた後、ファインアライメントマークの位置情報を計測するファイン計測が行われる。
これらのアライメントセンサ14’又は15’からの計測結果は、主制御装置20により制御されるアライメント制御系22によって処理される。アライメント制御系22は、アライメントセンサ14’又は15’から出力される計測結果を用いてEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)演算を行い、ウエハW上のショット領域の配列を求める。ここで、EGA演算とは、ウエハW上に設定された代表的な数個(3〜9個)のショット領域の各々に付随して形成されたアライメントマークをアライメントセンサ14’又は15’で計測して得られた計測結果を用いて統計演算を行ってウエハW上に設定された全てのショット領域の配列を高精度に求めるものである。
また、試料台7上にはウエハWの表面と同じ高さの表面を有する基準マーク部材16’が固定され、基準マーク部材16’の表面にはアライメントの基準となるマーク(フィデューシャルマーク)が形成されている。以上のように、この露光装置は、ステージ制御装置19及びアライメント制御系22が主制御装置20により制御され、主制御装置20が露光装置の各部を統括的に制御して、所定のシーケンスで露光動作を行う構成となっている。
また、投影光学系PLのウエハW側の端部付近には、5個のオフ・アクシス方式の2次元の画像処理装置17a〜17eが配置されている。これらの画像処理装置17a〜17eは、それぞれウエハWが後述のようにウエハホルダ8の上方のローディングポジションに搬送されるときに、ウエハWの外周部分のエッジ部及びウエハWの表面の特徴部分を撮像するものである。画像処理装置17a〜17eのうち、ウエハWの外周部分のエッジ部を撮像するのは画像処理装置17a〜17cであり、ウエハWの表面の特徴部分を撮像するのは画像処理装置17d,17eである。
ここで、ウエハWの表面の特徴部分とは、例えばウエハWの表面に形成されたパターン又はマークの内の他のパターン又はマークと区別することができるものをいう。従って、例えば画像処理装置17d,17eの計測視野内に特徴的な形状を有するショット領域内の一部のパターンが配置されており、他のショット領域内に形成されたそのパターンが画像処理装置17d,17eの計測視野内に配置される可能性が低い場合には、そのパターンは特徴部分になり得る。また、特徴部分は、ショット領域間に設けられるスクライブライン(ストリートライン)に形成されたパターンであっても良い。画像処理装置17d,17eでウエハW上の異なる2箇所の特徴部分を撮像するのは、ウエハWに対するパターンの回転を求めるためである。なお、ウエハW上には2箇所以上の特徴部分を設けてもよい。
画像処理装置17a〜17eからの撮像信号はアライメント制御系22に供給される。
アライメント制御系22では、供給された撮像信号から、その受け渡し位置にあるウエハWの位置誤差及び回転誤差、並びにウエハWに形成されたパターンの形成誤差を算出する。これらの算出結果は第2プリアライメント装置32’でのウエハWの調整に用いられるとともに、主制御装置20に出力されてウエハホルダ8上へのウエハWの位置決め再現性を計測する際に用いられる。
アライメント制御系22では、供給された撮像信号から、その受け渡し位置にあるウエハWの位置誤差及び回転誤差、並びにウエハWに形成されたパターンの形成誤差を算出する。これらの算出結果は第2プリアライメント装置32’でのウエハWの調整に用いられるとともに、主制御装置20に出力されてウエハホルダ8上へのウエハWの位置決め再現性を計測する際に用いられる。
次に、ウエハ搬送系及びウエハステージ上のウエハ受け渡し機構について、図22を参照して説明する。図22は、ウエハ受け渡し機構の構成の概略を示す斜視図である。ここで、ウエハステージとは、図21に示されるウエハホルダ8、試料台7、Zチルト駆動部9、Xステージ6、Yステージ10、及びウエハベース11を総称するものである。図22に示されるように、ウエハステージのY方向の上方には、ウエハWの大まかな位置調整を行うための第1プリアライメント装置30’、ウエハWの搬送及び受け渡しを行うためのウエハ搬送装置31’、及びウエハ搬送装置31’によって搬送されたウエハWをウエハホルダ8上に載置する際に位置調整を行うための第2プリアライメント装置32’が設けられている。不図示のウエハ搬送装置から搬送されたウエハWは、まず第1プリアライメント装置30’に搬送されて大まかな位置調整が行われ、次にウエハ搬送装置31’によって搬送されて第2プリアライメント装置32’に受け渡され、次いで第2プリアライメント装置32’によって位置調整が行われてウエハホルダ8上に載置される。
図23(A)は第1プリアライメント装置30’の概略構成を示す側面図であり、図23(B)は第1プリアライメント装置30’で検出される検出信号の一例を示す図である。図23(A)に示されるように、第1プリアライメント装置30’は、ターンテーブル35及び偏心・方位センサ36’を含んで構成される。偏心・方位センサ36’はターンテーブル35の近傍に設けられており、スリット状の光ビームLB1をウエハWの外周部に照射する投光部36aと、ウエハWの外周部を通過した光ビームLB1を受光して光電変換する受光部36bとを備えている。この受光部36bで検出された検出信号S1は主制御装置20に供給される。
主制御装置20は、この検出信号S1の変化量に基づいてターンテーブル35上のウエハWの回転量(方位)及び偏心量を求める。すなわち、ターンテーブル35がウエハWを吸着保持した状態で回転すると、ウエハWの偏心及び基板の外形的な特徴部位としての切欠部(オリフラ又はノッチ)の存在によって偏心センサ36’内を通過するウエハWの幅が変化し、受光部36bで受光される光ビームLB1の光量が図23(B)のように変化する。
検出信号S1は、ターンテーブル35の回転角φに対して、正弦波状で、切欠部に対応する部分(図23(B)において符号P1を付した部分)で高レベルとなるように変化する。主制御装置20は、この検出信号S1の振幅の変化量Δからターンテーブル35上におけるウエハWの偏心量を求めるとともに、ターンテーブル35の回転角φより偏心センサ36’の中心に切欠部が位置しているときの回転角φ0を求める。そして、切欠部が所定の方向になるように回転させてターンテーブル35を静止させる。また、主制御装置20は、その偏心量の情報に基づいて、ウエハ搬送装置31’に受け渡すときの位置を調整する。
図22に戻り、ウエハ搬送装置31’は、ロードアーム37’、アンロードアーム38’、スライダ39’、並びにロードアーム37’及びアンロードアーム38’を駆動する不図示のアーム駆動系から構成されている。ロードアーム37’及びアンロードアーム38’は、略U字型の平板部を有し、それらの上表面にウエハWが載置されるようになっている。ロードアーム37’は第1プリアライメント装置30’により位置調整されたウエハWをスライダ39’に沿って第2プリアライメント装置32’まで搬送するアームであり、アンロードアーム38’は露光済みのウエハWをスライダ39’に沿って第1プリアライメント装置30’まで搬出するアームである。
第2プリアライメント装置32’は、調整アーム40と前述した画像処理装置17a〜17eとを含んで構成される。調整アーム40は、上下方向(Z方向)に移動可能に構成されるとともに、Z軸に平行な軸の周りで回転可能に構成されている。調整アーム40は真空吸着用の吸着孔(不図示)が形成された腕部40a’,40b’を備えており、ロードアーム37’によって搬送されてきたウエハWを腕部40a’,40b’上に吸着保持する。画像処理装置17a〜17eは、調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されるウエハWに対して所定の位置関係となるように配置されている。図21に示されるアライメント制御系22は、画像処理装置17a〜17cから出力される撮像信号から調整アーム40に保持されたウエハWの検出対象のエッジ位置を求めて所定の演算処理を行って調整アーム40上におけるウエハWの回転角及びXY面内の位置を計算し、調整アーム40を制御してウエハWの位置及び回転を調整する。
ウエハホルダ8の中央部にはセンタテーブル41が設けられており、調整アーム40によりXY面内の位置及び回転が調整されたウエハWは調整アーム40が下方向(−Z方向)に移動することによりセンタテーブル41上に受け渡される。なお、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40からセンタテーブル41にウエハWが受け渡されるときには、主制御装置20は予め不図示のウエハステージ駆動系を制御して、センタテーブル41が調整アーム40の下方に配置されるようにウエハステージを移動させておく。
センタテーブル41は、Xステージ6上に設けられた不図示の伸縮機構に支持され、試料台7及びウエハホルダ8の中央部に形成された貫通穴に遊嵌する円柱状又は円筒状の部材であり、伸縮機構の上下方向(Z方向)への移動によりウエハWの受け渡しを行う。センタテーブル41の先端には真空吸着用の吸着孔又は吸着溝が設けられており、その先端はウエハWの受け渡し時には調整アーム40との間で受け渡しのできる高さまで移動し、ウエハをウエハホルダ8上に載置する際にはウエハホルダ8の表面より低い位置まで移動する。また、センタテーブル41の先端を真空吸引することにより、センタテーブル41を上下させるときにウエハがずれないようになっている。
次に、画像処理装置17a〜17eの配置について説明する。図24(A)には、第2プリアライメント装置32’が備える画像処理装置17a〜17eの配置が示されている。前述した通り、ウエハWは第1プリアライメント装置30’でXY面内における位置及び回転が求められてウエハ搬送装置31’に受け渡すときに位置調整が行われるため、調整アーム40に受け渡されたときの位置ずれは僅か(例えば、位置ずれ量は数十μmのオーダ、回転のずれ量は数百μradのオーダ)である。このため、ウエハWと画像処理装置17a〜17eとの位置関係はほぼ図24(A)に示されるような関係となる。なお、図24(A)に示した画像処理装置17a〜17eの配置は、外周の一部にノッチNが形成されたウエハWに対するものである。
図24(A)に示されるように、ノッチNが−Y方向を向くようにウエハWが調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持される場合には、画像処理装置17aはウエハWのほぼ中心を通ってY軸に平行な線上のノッチNが配置される位置の上方(+Z方向)に配置され、画像処理装置17b,17cはウエハWの外周(周辺部)の互いに異なる位置(例えば、ウエハWの中心に関して画像処理装置17aとほぼ120°の角度をなす位置)の上方に配置されている。また、画像処理装置17d,17eは、ウエハWの表面に形成されたパターンの形状に応じて任意の位置の上方に配置される。なお、図24(A)に示されるウエハWに対する画像処理装置17d,17eの位置はあくまでも一例である。画像処理装置17a〜17eに設けられる受光部(図25参照)の焦点は、調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されたウエハW上に設定されている。
なお、図24(B)に示されるように、ノッチNが+X方向を向くようにウエハWが調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持される場合には、画像処理装置17aはウエハWのほぼ中心を通ってX軸に平行な線上のノッチNが配置される位置の上方に配置され、画像処理装置17b,17cはウエハWの外周(周辺部)の互いに異なる位置(例えば、ウエハWの中心に関して画像処理装置17aとほぼ120°の角度をなす位置)の上方に配置されている。図24(B)の例に場合においても、画像処理装置17d,17eは、ウエハWの表面に形成されたパターンの形状に応じて任意の位置の上方に配置される。また、図24(B)に示す例において、画像処理装置17a〜17eに設けられる受光部の焦点も、調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されたウエハW上に設定される。
次に、画像処理装置17a〜17eの構成及び動作について説明する。図25には、画像処理装置17a〜17cの概略構成を示す側面図が示されている。なお、画像処理装置17a〜17cの基本的な構成はほぼ同一であるため、ここでは画像処理装置17aを例に挙げて説明する。図25に示されるように、画像処理装置17aは、照明系50’、受光系51’及び拡散反射板52’を含んで構成される。照明系50’は、光源53’及びコリメートレンズ54’を含んで構成され、受光系51’は、反射ミラー55’、集光レンズ56’及び撮像装置57’を含んで構成される。
光源53’は、ランプ又は発光ダイオード等により構成され、ウエハWに塗布されているフォトレジストに対する感光性の弱い波長帯の照明光を射出する。コリメートレンズ54’は、光源53’から射出される照明光を平行光に変換する。拡散反射板52’は、表面に凹凸が形成されており、入射する光を拡散反射させて照度を均一化するものである。この拡散反射板52’は、不図示の駆動機構により移動可能に構成されており、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40の腕部40a’,40b’上にウエハWが保持された場合にはウエハWとウエハホルダ8との間に介挿配置される。なお、画像処理装置17a〜17eによる撮像を終えると、拡散反射板52’は調整アーム40からセンタテーブル41へ受け渡されたウエハWをウエハホルダ8上に載置する際の動作を妨げない位置に退避される。
光源53’及びコリメートレンズ54’は、光源53’からの照明光がウエハWの端部に照射されず、且つウエハWとウエハホルダ8との間に介挿配置された拡散反射板52’の表面に照明光を斜め方向から照射可能な位置に配置されている。照明系50’は、不図示の駆動系によって姿勢(X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転)の調整が可能に構成されている。照明系50’の姿勢を調整することにより、拡散反射板52’に対する照明光の照射位置を変えることができる。光源53’から射出されてコリメートレンズ54’を介した照明光が拡散反射板52’に照射されると、その拡散反射光によってウエハWの外周の一部が下方(−Z方向)から均一な照度で照明される。
反射ミラー55’は、ウエハWとウエハホルダ8との間に介挿配置された拡散反射板52’及びウエハWの端部の上方(+Z方向)に配置されており、拡散反射板52’で拡散反射されてウエハWの端部付近を通過した光を反射する。集光レンズ56’は反射ミラー55’で反射した光を集光し、撮像装置57’の撮像面に結像させる。また、集光レンズ56’は、撮像装置57’の撮像面と調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されたウエハWの端部とを光学的に共役関係にしている。撮像装置57’は、撮像面に形成される光学像(ウエハWの外周部の一部の光学像)を撮像し、その撮像信号をアライメント制御系22に出力する。ウエハWの端部には均一の照度を有する照明光が照射されるため、ウエハWの周辺部が鮮明に撮像される。
図26は、画像処理装置17d,17eの概略構成を示す側面図である。なお、画像処理装置17d,17eの基本的な構成はほぼ同一であるため、ここでは画像処理装置17dを例に挙げて説明する。図26に示されるように、画像処理装置17dは、照明系60’及び受光系61’を含んで構成される。照明系60’は光源63’、コンデンサレンズ64’、及びハーフミラー65’を含んで構成され、受光系61’は反射ミラー66’、集光レンズ67’、及び撮像装置68’を含んで構成される。照明系60’に設けられる光源63’は、図25に示される光源53’と同様のものでり、コンデンサレンズ64’は光源63’から射出された照明光を平行光束にするものである。
ハーフミラー65’は、光源63’から射出されてコンデンサレンズ64’で平行光束にされた照明光を下方(−Z方向)に反射してウエハWの表面を落射照明する。反射ミラー66’、集光レンズ67’、及び撮像装置68’は、図25に示される反射ミラー55’、集光レンズ56’及び撮像装置57’とそれぞれ同様のものである。図25ではウエハWの端部を拡散反射板52’を用いて透過照明しているが、図26ではウエハWの内部をコンデンサレンズ64’を用いて落射照明している。
次に、主制御装置20で行われるウエハWの投入再現性計測方法について説明する。ここでは、投影光学系PLの側方に設けられたオフアクシス方式のアライメントセンサ15’を用いて、第2プリアライメント装置32’からセンタテーブル41を介してウエハホルダ8上の所定の位置(所定の基準位置)に位置決めされたウエハWに形成されているマーク(サーチアライメントマーク)の位置情報を計測することにより、ウエハWの投入再現性の計測を行っている。
アライメントセンサ15’によるサーチアライメントマークの位置計測は、ウエハホルダ8上に載置されたウエハWに対して露光処理の一つの処理として通常行われる処理であり、しかもウエハWの各々に対して必ず行われる処理である。また、ウエハWの位置決め再現性の計測は、複数枚のウエハWをウエハホルダ8上に順次配置してその位置情報を計測する必要があるが、通常の露光処理は複数枚のウエハWからなるロットを単位として行われる。このため、本実施形態では露光処理を中断することなく、且つスループット(単位時間に露光処理することができるウエハWの枚数)を低下させることなくウエハWの位置決め再現性を計測することができる。
しかしながら、従来のような基準ウエハを用いずに、実際にデバイスパターンが転写されるウエハ(プロセスウエハ)を用いてウエハの位置決め再現性を計測する場合には、同一ロット内のウエハであってもウエハの外形形状、ウエハの変形状態、ウエハ上に形成されたマーク(パターン)の崩れ具合等は、均一とは限らず、ウエハ間で異なることが多い。従って、ウエハの位置決め再現性の計測結果にはこれらの要因よる誤差成分が必然的に含まれ、これらの誤差成分により位置決め再現性計測結果にばらつきを生じることになるので、これらを取り除く必要がある。そこで、この実施形態では、主要なものとして以下の2種類の誤差要因について以下のような規格化を行う。
(A)ウエハ外形とウエハ上に形成されたパターンの位置との関係におけるウエハ間差の規格化
プロセスウエハの外形形状は各ウエハW毎に誤差を持っているため、各ウエハW間の外形差はウエハの位置決め再現性計測における誤差要因となる。これを取り除くため、本実施形態では、画像処理装置17a〜17eからの撮像信号を用いる。まず、外形基準座標系を規定する。「外形基準座標系」とは、ウエハ(基板)の外形を基準とする座標系であり、例えば、ウエハWの表面に略平行な2次元座標系であって、ウエハの外縁(輪郭)上の少なくとも1つの基準点(例えば、ノッチ)により規定される座標系である。具体的には、調整アーム40の腕部40a’,40b’上にウエハWが保持されているときの画像処理装置17a〜17cによる撮像信号に基づいて求められた、ウエハWの中心(XY面内の位置)と回転角により規定される座標系である。
プロセスウエハの外形形状は各ウエハW毎に誤差を持っているため、各ウエハW間の外形差はウエハの位置決め再現性計測における誤差要因となる。これを取り除くため、本実施形態では、画像処理装置17a〜17eからの撮像信号を用いる。まず、外形基準座標系を規定する。「外形基準座標系」とは、ウエハ(基板)の外形を基準とする座標系であり、例えば、ウエハWの表面に略平行な2次元座標系であって、ウエハの外縁(輪郭)上の少なくとも1つの基準点(例えば、ノッチ)により規定される座標系である。具体的には、調整アーム40の腕部40a’,40b’上にウエハWが保持されているときの画像処理装置17a〜17cによる撮像信号に基づいて求められた、ウエハWの中心(XY面内の位置)と回転角により規定される座標系である。
次に、画像処理装置17d,17eによる撮像信号に基づいて、ウエハW上に形成されている露光パターンの特徴部分を撮像した結果からウエハW上における当該特徴部分の位置を求め、これに基づき当該外形基準座標系における露光パターンの位置と傾きを算出する。次いで、アライメントセンサ15’によるサーチマークの計測結果(Y,θ,X)をウエハW毎の露光パターンの位置と傾きの差で補正することにより、ウエハW間でのウエハ外形差による位置決め再現性の計測結果のばらつきを規格化することができる。
この補正は、より具体的には、ロット処理先頭のウエハ(以下、先頭ウエハということがある)についての露光パターンの位置と傾きを基準とした、ロット処理2枚目以降の各ウエハについての露光パターンの位置と傾きの差分を、サーチマークの計測結果におけるずれ量に換算して、各ウエハについてのサーチマークの計測結果から差し引くことにより、なされる。なお、画像処理装置17d,17eにより撮像される露光パターンの特徴部分は、第1軸方向(例えば、Y方向)の座標が同じで、該第1軸方向に直交する第2軸方向(例えば、X方向)にある程度離れた2か所であることが望ましい。通常は、スクライブライン上、又は露光ショットマップの周辺から選定され、画像処理装置17d,17eの計測視野内でユニークなパターンを使用する。
(B)ウエハの変形成分、及びサーチ計測に使用するマークの変形成分によるウエハ間差の規格化
プロセスウエハに形成された露光パターンやマークは、同一ロット内のウエハであっても、各ウエハの露光時の吸着状態や露光状態等の各種の要因により線形、非線形に変形することがある。このため、サーチマークの位置やその形状が各ウエハW間で異なることがあり、各ウエハW間のこのような変形成分の相違はウエハの位置決め再現性計測における誤差要因となるため、これを取り除く必要がある。これらの変形成分は、前述した外形基準座標系に対する、アライメント処理(図27のS16’,S17’参照)で求められるウエハW上に配列形成されている複数のショット領域の配列座標系の各ウエハ間での相違に対応する。従って、サーチ計測(図27のS15’参照)において計測されたサーチアライメントマークの位置情報を、このアライメント処理で算出されたアライメント補正量で補正することにより、ウエハW間でのこれらの変形成分による位置決め再現性の計測結果のばらつきを規格化することができる。
(B)ウエハの変形成分、及びサーチ計測に使用するマークの変形成分によるウエハ間差の規格化
プロセスウエハに形成された露光パターンやマークは、同一ロット内のウエハであっても、各ウエハの露光時の吸着状態や露光状態等の各種の要因により線形、非線形に変形することがある。このため、サーチマークの位置やその形状が各ウエハW間で異なることがあり、各ウエハW間のこのような変形成分の相違はウエハの位置決め再現性計測における誤差要因となるため、これを取り除く必要がある。これらの変形成分は、前述した外形基準座標系に対する、アライメント処理(図27のS16’,S17’参照)で求められるウエハW上に配列形成されている複数のショット領域の配列座標系の各ウエハ間での相違に対応する。従って、サーチ計測(図27のS15’参照)において計測されたサーチアライメントマークの位置情報を、このアライメント処理で算出されたアライメント補正量で補正することにより、ウエハW間でのこれらの変形成分による位置決め再現性の計測結果のばらつきを規格化することができる。
アライメント処理において、EGA演算として6パラメータ(ショット配列についての回転Θ、オフセットOx,Oy、直交度Ω、倍率Γx,Γy)のものを用いることを前提にすると、この(B)の規格化に用いるアライメント補正量としては、上記(A)の規格化を実施している場合には、オフセット成分及び回転成分については実質的に補正されているので、これらは用いず、倍率成分及び直交度成分の少なくとも一方を用いる。また、EGA演算として10パラメータ(上記の6パラメータに加えて、ショット領域についての回転θ、直交度ω、倍率γx,γy)のものを用いる場合には、ショットに関する補正量をも用いてもよく、ショットに関する補正量を用いるか否かは選択指定できるようにするとよい。さらに、上述の線形成分だけでなく、非線形成分(ランダム成分)をも考慮して高次のEGA演算を実施する場合には、これらをその選択に応じて用いるようにしてもよい。ここでは、アライメント補正量として、倍率成分、直交度成分、及びランダム成分を用いるものとする。
この補正は、より具体的には、ロット処理先頭のウエハ(以下、先頭ウエハということがある)についてのサーチマークの位置におけるアライメント補正量(倍率成分、直交度成分、及びランダム成分)を基準とした、ロット処理2枚目以降の各ウエハについてのアライメント補正量(倍率成分、直交度成分、及びランダム成分)の差分を、サーチマークの位置におけるずれ量に換算して、各ウエハについてのサーチマークの計測結果から差し引くことにより、なされる。なお、ランダム成分については、ウエハの位置決め再現性の精度と比較して無視できる程小さい場合が多いので、この場合には省略してもよい。但し、このランダム成分は、当該ウエハの位置決め再現性の計測に使用する際の計測データとしての適否の判断に用いるとよい。例えば、予め閾値を設定してランダム成分が該閾値を越えた場合には、これを異常ウエハとし、異常ウエハに係る計測データは、ウエハの位置決め再現性の計測には使用しないようにするとよい。
ここで、ウエハの位置決め再現性の評価ファクターについて説明する。主制御装置20は、計測されたウエハWの位置決め再現性の評価を以下の12個の評価値を用いて行う。
( 1)Y(3σ) [μm]
( 2)Y(Max-Min) [μm]
( 3)Y(平均) [μm]
( 4)θ(3σ) [μm]
( 5)θ(Max-Min) [μm]
( 6)θ(平均) [μm]
( 7)Y−θ(3σ) [μm]
( 8)Y−θ(Max-Min)[μm]
( 9)Y−θ(平均) [μm]
(10)X(3σ) [μm]
(11)X(Max-Min) [μm]
(12)X(平均) [μm]
( 1)Y(3σ) [μm]
( 2)Y(Max-Min) [μm]
( 3)Y(平均) [μm]
( 4)θ(3σ) [μm]
( 5)θ(Max-Min) [μm]
( 6)θ(平均) [μm]
( 7)Y−θ(3σ) [μm]
( 8)Y−θ(Max-Min)[μm]
( 9)Y−θ(平均) [μm]
(10)X(3σ) [μm]
(11)X(Max-Min) [μm]
(12)X(平均) [μm]
上記(1)〜(3)はサーチyマークにおけるウエハWの位置のばらつきを評価する評価値であり、(4)〜(6)はサーチθマークにおけるウエハWの位置のばらつきを評価する評価値であり、(7)〜(9)は前記サーチyマークとサーチθマークのy方向の検出位置の差のばらつきを評価する評価値であり、(10)〜(12)はサーチxマークにおけるウエハWの位置のばらつきを評価する評価値である。ここで、サーチyマークとサーチθマークのy方向の設計座標は同じである。サーチ計測では、x方向に所定距離はなれたサーチyマークとサーチθマークの検出y座標から、ウエハの回転量とウエハ中心y位置を求め、サーチxマークの検出x座標からウエハ中心x位置を求めている。各々のばらつきについては、3σ(σは標準偏差)、最大値(Max)と最小値(Min)との差、及び平均値を用いて評価される。
次に、この露光装置により行われる一連の露光処理について、図27に示されるフローチャートを参照して説明する。露光処理が開始されると、まずウエハWの位置決め再現性計測に関する条件設定が行われる(ステップS11’)。この処理では、主制御装置20が不図示の表示操作パネル又はコンピュータの画面に設定項目を表示し、オペレータが必要な設定項目を選択又は入力する作業が行われる。図28は、ウエハWの位置決め再現性計測に関する条件設定処理のフローチャートである。
処理が開始されると、最初にウエハWの位置決め再現性計測動作モードの設定処理が行われる(ステップS21’)。この処理では、オペレータによってウエハWの位置決め再現性計測実行の有無、実行終了条件の有無、及びウエハWの位置決め再現性計測を行うロット数又はウエハWの枚数の設定が行われる。なお、実行終了条件の有無はウエハWの位置決め再現性計測実行が有りと設定された場合にのみ設定され、ウエハWの位置決め再現性計測を行うロット数若しくはウエハWの枚数は、実行終了条件が有りと設定された場合のみ設定される。ウエハWの枚数設定においては、異なるロットに跨っても良いか否かの設定も行われる。ここでは、上述したようにウエハW間のばらつきを規格化しているため、同一プロセス処理が施されたウエハWであれば異なるロットに跨っていても位置決め再現性の計測が可能である。
次に、位置決め再現性計測回数の設定処理が行われる(ステップS22’)。この処理では、オペレータによって位置決め再現性計測に用いるウエハWの枚数の設定が行われる。3σの値を安定させるために、通常は10枚以上であって1ロットに含まれるウエハWの枚数(例えば、25枚)以下を設定する。なお、位置決め再現性計測時に、実際に計測されたウエハWの枚数が設定されたウエハWの枚数を超えた場合には、時間的に古い計測結果が破棄されて順次新たな計測結果を用いて位置決め再現性の計測が行われる。
次いで、位置決め再現性計測基準ウエハの設定処理が行われる(ステップS23’)。ここで、基準ウエハとは、ウエハW間のパターンの形成誤差のばらつきを規格化する際に基準とするウエハであり、従来技術で用いている基準ウエハとは全く異なるものである。通常は、ロット先頭のウエハWが基準ウエハに設定されるが、本実施形態ではロット単位のみならずウエハの枚数を指定して位置決め再現性計測を行うことができるため、基準ウエハを設定する処理が設けられている。但し、基準ウエハを更新した場合には、位置決め再現性計測回数はリセットされる。
次に、位置決め再現性評価値の設定が行われる(ステップS24’)。この処理では、オペレータによって計測されたウエハWの位置決め再現性を評価するための評価値の設定が行われる。前述した12個の評価値のうち、(1),(2),(4),(5),(10),(11)を指定するものとする。また、ここでは、指定した各評価値に対する異常判定閾値も設定する。通常、閾値はサーチ計測で用いる計測視野の大きさ、サーチマークの大きさ等に基づいて規定され、例えば3σに対しては15[μm]程度が設定され、最大値(Max)と最小値(Min)との差に対しては30[μm]程度が設定される。
次いで、位置決め再現性閾値超過時の設定が行われる(ステップS25’)。この処理では、オペレータによって上記のステップS24’で設定された評価値が同ステップで設定された閾値を超過したときに、露光装置に行わせるべき動作の設定が行われる。例えば、エラーメッセージの表示の有無、エラーレポート通知の有無、ロットに対する露光処理の継続実行の有無、メンテナンスモードへの切り換え実行の有無等を設定する。
次に、サーチ計測自動調整機能の設定が行われる(ステップS26’)。この処理では、計測されたウエハWの位置決め再現性の評価結果に応じて、サーチ計測位置を自動で調整するか否かの設定がオペレータによって行われる。すなわち、ウエハWが所定の再現性をもって位置決めされなければウエハWに形成されたサーチマークの位置情報を計測する際にサーチマークがアライメントセンサの計測視野外に配置されてしまい計測エラーが生じてしまう。このため、ウエハWの位置決め再現性の傾向に応じて予めウエハWの位置を調整することにより計測エラーの発生を防止するものである。
最後に、サーチ計測位置エラー発生時の設定が行われる(ステップS27’)。この処理では、オペレータによってサーチ計測位置エラー発生時に露光装置に行わせるべき動作の設定が行われる。例えば、エラーメッセージの表示の有無、エラーレポート通知の有無、ロットに対する露光処理の継続実行の有無、メンテナンスモードへの切り換え実行の有無、自動リトライ機能の実行の有無、ステップS26’で設定されたサーチ計測自動調整機能がオフである場合にはオンへの自動切替実行の有無、サーチ計測自動調整機能がオンである場合にはサーチ計測自動調整パラメータの自動修正の有無等を設定する。
ここで、サーチ計測自動調整パラメータの自動修正とは、位置決め再現性の計測結果からサーチ計測位置又はサーチ計測範囲を自動的に修正することをいう。この自動修正では、直前に計測したウエハWの位置決め再現性の平均値又は各計測結果から最小二乗法に基づいて、これからサーチ計測を行うサーチマークのサーチ計測位置を予測し、その予測値を用いてサーチ計測位置を修正する。また、直前に計測したウエハWの位置決め再現性計
測結果から、これからサーチ計測を行うサーチマークのサーチ計測範囲を予測し、その予測値を用いてサーチ計測位置を修正する。以上でウエハWの位置決め再現性計測に関する条件設定は終了する。なお、本実施形態ではサーチ計測自動調整機能がオンに設定されているものとする。
測結果から、これからサーチ計測を行うサーチマークのサーチ計測範囲を予測し、その予測値を用いてサーチ計測位置を修正する。以上でウエハWの位置決め再現性計測に関する条件設定は終了する。なお、本実施形態ではサーチ計測自動調整機能がオンに設定されているものとする。
条件設定処理が終了すると、例えば1ロット分のウエハを収容する不図示のウエハカセットから例えばロット先頭のウエハWが取り出され、このウエハが不図示のウエハ搬送装置により第1プリアライメント装置30’に搬送される。第1プリアライメント装置30’は、ターンテーブル35を回転させつつ偏心センサ36’から出力される検出信号S1(図23(B)参照)を主制御装置20に出力する。主制御装置20は検出信号S1の変化量に基づいて、ウエハWの偏心量及び回転量を求める。そして、求めた偏心量及び回転量に基づいて、ウエハWに形成されているノッチNが所定の方向になるようにターンテーブル35を回転させることにより、ウエハWの回転量をターンテーブル35上で補正する。
以上の処理を終えたウエハWは、第1プリアライメント装置30’からウエハ搬送装置31’のロードアーム37に受け渡される。このとき、主制御装置20は上記の処理によって得られた偏心量の情報に基づいてウエハWの位置調整を行った上でウエハWをウエハ搬送装置31’のロードアーム37に受け渡す。ロードアーム37’がスライダ39’に沿って移動することによりウエハWは第2プリアライメント装置32’まで搬送される。
第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40は所定の高さ位置に位置決めされており、ロードアーム37はウエハWが調整アーム40に設けられた腕部40a’,40b’の上方の所定位置に配置されるまでウエハWを搬送する。ロードアーム37’による搬送が終了した時点で調整アーム40が上方(+Z方向)に移動すると、ウエハWが調整アーム40の腕部40a’,40b’上に吸着保持されるとともにロードアーム37’から離間し、これによりウエハWが調整アーム40に受け渡される。
調整アーム40上にウエハWが受け渡されると、画像処理装置17a〜17cにより図24(A)又は図24(B)に示されるウエハWの外周(周辺部)の互いに異なる3箇所が撮像されてその画像信号がアライメント制御系22に出力される。アライメント制御系22はこれらの画像信号から調整アーム40に保持されたウエハWの検出対象のエッジ位置を求めて所定の演算処理を行って調整アーム40上におけるウエハWの回転角及びXY面内の位置を計算する。ウエハWの回転角はアライメント制御系22が調整アーム40をZ軸周りで回転させることにより調整される。
ウエハWのXY面内の位置を示す位置情報はアライメント制御系22から主制御装置20に出力され、主制御装置20がウエハステージのXY面内の位置を調整することによりウエハWに対するセンタテーブル41の相対位置関係が微調整される。これにより、調整アーム40上でウエハWのXY面における位置ずれが生じていても、ウエハWをセンタテーブル41に受け渡すことにより、調整アーム40上でのウエハWのXY面における位置ずれが解消されることになる。また、画像処理装置17d,17eによりウエハW表面の特徴部分が撮像されてその画像信号がアライメント制御系22に出力され、ウエハW上における特徴部分の位置が求められる。この特徴部分の位置を示す位置情報は主制御装置20に出力される。以上の処理によりウエハWのプリアライメントが完了する(ステップS12’)。
ウエハWのプリアライメントが終了すると、調整アーム40からセンタテーブル41に受け渡されたウエハWをウエハホルダ8上に位置決めする処理が行われる(ステップS13’)。ここで、調整アーム40からセンタテーブル41にウエハWを受け渡す動作、及びセンタテーブル41上のウエハWをウエハホルダ8上に位置決めする動作について詳細に説明する。
図29は、調整アーム40からセンタテーブル41にウエハWを受け渡す際の調整アーム40の下降動作の一例を示す図である。なお、図29に示されるグラフでは縦軸に調整アーム40の下降速度をとり、横軸に調整アーム40の下降Z位置をとっている。ここで、下降Z位置とは調整アーム40を下降させたときのZ方向の位置をいい、横軸を右側に行くに従って調整アーム40は下降していることを意味する。
調整アーム40からセンタテーブル41にウエハWを受け渡す際には、予めセンタテーブル41を上方向(+Z方向)へ移動させて上死点(センタテーブル41が最も上方向に移動できる位置)に配置しておく。センタテーブル41を上死点に配置するのは安定性の面を考慮したためである。図29において、位置Z1が調整アーム40からセンタテーブル41へのウエハWの受け渡し位置である。図29に示されるように、ウエハWの受け渡し前においては、下降速度を上昇させて高速で調整アーム40を下降させている。
調整アーム40の下降Z位置が受け渡し位置Z1に近づくと、下降速度を低下させて低速で調整アーム40を下降させる。調整アーム40が受け渡し位置Z1に達すると、センタテーブル41による吸着を開始するとともに調整アーム40の吸着保持を解除することにより、調整アーム40からセンタテーブル41にウエハWが受け渡される。その後、極力受け渡しに要する時間を短縮するために、再度調整アーム40の下降速度を上昇させている。
図30は、センタテーブル41からウエハホルダ8にウエハWを受け渡す際のセンタテーブル41の下降動作の一例を示す図である。なお、図30に示されるグラフでは縦軸にセンタテーブル41の下降速度をとり、横軸にセンタテーブル41の下降Z位置をとっている。なお、図30において、位置Z0はウエハホルダ8の高さ位置である。センタテーブル41からウエハホルダ8にウエハWを受け渡す際には、図30に示されるように、下降速度を上昇させて高速でセンタテーブル41を下降させている。
センタテーブル41の下降Z位置がウエハホルダ8の高さ位置Z0に近づくと下降速度を低下させて低速でセンタテーブル41を下降させ、センタテーブル41がウエハホルダ8の高さ位置Z1に達すると、ウエハホルダ8による吸着を開始するとともにセンタテーブル41の吸着保持を解除することにより、センタテーブル41からウエハホルダ8にウエハWが受け渡される。ウエハWの受け渡しが終了するとウエハテーブル41を減速して下降を停止させる。以上の動作によってウエハWがウエハテーブルに位置決めされる。
図27に戻り、ウエハホルダ8上におけるウエハWの位置決めを終えると、位置決め再現性計測結果に基づいてウエハWの位置を調整する処理が行われる(ステップS14’)。ここでは、まだ位置決め再現性計測が行われていないため、この処理は省略されてサーチ計測が行われる(ステップS15’)。サーチ計測ではウエハW上に形成されたサーチマークの位置情報をアライメントセンサ15’で計測する。この計測結果は、主制御装置20に出力されてウエハホルダ8上に位置決めされたウエハWの大まかな位置を求めるために用いられるとともに、ウエハホルダ8上に位置決めされたウエハWの位置決め再現性計測に用いられる。
サーチ計測が終了すると、次にファイン計測が行われる(ステップS16’)。このファイン計測では、アライメントセンサ15’を用いて、ウエハW上に設定された複数のショット領域のうちの所定数(3〜9個)のショット領域に付随して形成されたアライメントマーク(ファインアライメントマーク)が計測され、その計測結果がアライメント制御系22に出力される。次いで、アライメント制御系22がファイン計測の計測結果を用いてEGA演算することにより、ウエハWに設定されたショット領域の配列を正確に求める。このショット領域の配列を示す情報及びEGA演算時に得られたショット領域の配列誤差等を示す情報は主制御装置20に出力される(ステップS17’)。
次いで、主制御装置20はウエハホルダ8上に位置決めされるウエハWの位置決め再現性の算出を行う(ステップS18’)。この処理では、ステップS15’で行われたサーチ計測による計測結果を用いてウエハWの位置決め再現性を算出する。ここで、前述した通り、各ウエハ間差を規格化するため、主制御装置20はこのサーチ計測結果から、前述した(A)及び(B)の規格化処理を行う。
以上の処理を終えると、ステップS17’で行われたEGA演算の結果に基づいて、ウエハW上に設定された各ショット領域の1つを露光位置(レチクルRのパターンが投影される位置)に位置決めし、投影光学系PLを介してレチクルRのパターンをウエハW上に転写する。1つのショット領域にパターンを転写すると、次に露光すべきショット領域を露光位置に配置してパターンを転写する。以下同様にして、ウエハW上に設定されたショット領域の全てを順次露光する。
ウエハW上の全てのショット領域に対する露光処理が終了したならば、ウエハホルダ8によるウエハWの吸着保持を解除してセンタテーブル41を上昇させて、処理済みのウエハWをアンロードアーム38’に受け渡して搬出する。主制御装置20は次に露光処理すべきウエハWが有るか否かを判断し(ステップS20’)、有ると判断した場合(判断結果が「YES」の場合)にはステップS12’以降の処理を繰り返す。なお、図27においては、便宜的に露光処理を終えた後に次に露光処理すべきウエハのプリアライメントが行われるように図示しているが、実際には前のウエハに対する露光処理を行っている最中に次のウエハのプリアライメントが行われる。
新たなウエハWのプリアライメントが行われ(ステップS12’)、ウエハホルダ8上に位置決めされると(ステップS13’)、位置決め再現性計測結果に基づいてウエハWの位置を調整する処理が行われる(ステップS14’)。この処理では、位置決め再現性計測から得られるウエハWの位置決め再現性の傾向に応じてウエハWの位置を調整している。かかる調整を行うと、アライメントセンサ15’を用いた計測エラーの発生を低減させることができる。
以上の処理が終了すると、サーチ計測(ステップS15’)、ファイン計測(ステップS16’)、及びEGA演算(ステップS17’)が順次行われた後で、ウエハの位置決め再現性の算出が行われる(ステップS18’)。ここで、ウエハホルダ8上に位置決めされているウエハWは、ロット先頭のウエハWではないため、ロット先頭のウエハWを基準として規格化が行われる、以上の処理を順次繰り返して次に露光すべきウエハWが無くなってステップS20の判断結果が「NO」になると、一連の露光処理は終了する。
以上説明した通り、本実施形態によれば、露光処理中に通常行われるサーチ計測の計測結果を用いてウエハWの位置決め再現性を計測しているため、ウエハの位置決め再現性チェックを露光処理を停止して別途行う必要がなく、露光処理効率を低下させることなくウエハWの位置決め再現性を計測することができる。また、各ウエハW間における外形や変形のばらつきにより生じる誤差を除外するようにしたので、精度良くウエハWの位置決め再現性を計測することができる。さらに、露光装置の運転中に常時、ウエハの位置決め再現性の計測を行うようにできるので、位置決め再現性が低下(悪化)してきた場合には、ウエハWの搬送系などのメンテナンスの時期を予測することができ、再現性の悪化による装置の突然の停止を回避することができる。加えて、ウエハの位置決め再現性の傾向に応じて、サーチ計測におけるサーチアライメントマークの計測位置を自動調整することもできるので、計測エラーの発生を抑制することができる。このような自動調整を実施する場合において、ウエハWの位置決め再現性を十分に良好に維持できる場合には、サーチアライメントを省略して、ファインアライメントを実施するようにすることも可能である。
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。図31(A)、図31(B)は、第2プリアライメント装置32’が備える画像処理装置17a〜17eの他の配置を示す図である。図31(A)に示す配置は、ウエハWにオリエンテーションフラットOFが形成されている場合の配置である。図31(A)に示されるように、オリエンテーションフラットOFが−Y方向を向くようにウエハWが調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持される場合には、画像処理装置17a,17bはウエハWに対して−Y方向に配置されたオリエンテーションフラットOFの両端部を撮像する位置に配置され、画像処理装置17cはオリエンテーションフラットOF以外のウエハWのエッジ部(図31(A)に示される例では、ウエハWの+X方向におけるエッジ部)を撮像する位置に配置される。
また、画像処理装置17d,17eは、ウエハWの表面に形成されたパターンの形状に応じて任意の位置の上方に配置される。なお、図31(A)に示されるウエハWに対する画像処理装置17d,17eの位置はあくまでも一例である。画像処理装置17a〜17eに設けられる受光部(図25参照)の焦点は、調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されたウエハW上に設定されている。
図31(B)に示されるように、オリエンテーションフラットOFが+X方向を向くようにウエハWが調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持される場合には、画像処理装置17a,17bはウエハWに対して+X方向に配置されたオリエンテーションフラットOFの両端部を撮像する位置に配置され、画像処理装置17cはオリエンテーションフラットOF以外のウエハWのエッジ部(図31(B)に示す例では、ウエハWの−Y方向におけるエッジ部)を撮像する位置に配置される。図31(B)に示す例の場合においても、画像処理装置17d,17eは、ウエハWの表面に形成されたパターンの形状に応じて任意の位置の上方に配置される。また、図31(B)に示す例において、画像処理装置17a〜17eに設けられる受光部の焦点も、調整アーム40の腕部40a’,40b’上に保持されたウエハW上に設定される。
なお、図26に示した構成を有する画像処理装置17dは図32のように変形して、ウエハWの外周部を撮像する画像処理装置17a〜17cとして用いることもできる。図32は、画像処理装置17a〜17cの他の概略構成を示す側面図である。なお、画像処理装置17a〜17cの基本的な構成はほぼ同一であるため、ここでは画像処理装置17aを例に挙げて説明する。図32に示されるように、画像処理装置17aは、受光系61’に関しては、図6に示される画像処理装置17dと同一構成である。但し、図32に示される画像処理装置17aは、ウエハWの端部からの反射光を撮像するため、照明系60’の拡散板64’と駆動式ミラー65’の構成、及び背景板62’を備える点が異なる。
背景板62’は、黒セラミックス等の反射率が低い部材により形成されており、図25に示される拡散反射板52’と同様に不図示の駆動機構により移動可能に構成されて、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40の腕部40a’,40b’上にウエハWが保持された場合にはウエハWとウエハホルダ8との間に介挿配置される。この背景板62’は、画像処理装置17a〜17eによる撮像を終えると、調整アーム40からセンタテーブル41へ受け渡されたウエハWをウエハホルダ8上に載置する際の動作を妨げない位置に退避される。図32に示される画像処理装置17aは、拡散板64’により光源63’からの照明光を拡散させ、更に照明光の入射角を駆動式ミラー65’により調整可能とすることで、ウエハWの端部の広い領域に亘って照明光を照射することができる。また、反射率の低い背景板62’を設けることで、ウエハWの端部のコントラストを向上させることができる。
図33は、画像処理装置17a〜17cの他の概略構成を示す側面図である。なお、画像処理装置17a〜17cの基本的な構成はほぼ同一であるため、ここでは画像処理装置17aを例に挙げて説明する。図33に示されるように、画像処理装置17aは、照明系70’、受光系71’、及び背景板72’を含んで構成される。照明系70’は光源73’及び拡散板74’を含んで構成され、受光系71’は反射ミラー75’、集光レンズ76’、及び撮像装置77’を含んで構成される。照明系70’に設けられる光源73’は、図25に示される光源53’と同様のものであり、拡散板74’は光源73’から射出された照明光を拡散するものである。この拡散板74’はウエハW上における均一な照明領域を拡げるために設けられる。
背景板72’は、図32に示される背景板62’と同様に、黒セラミックス等の反射率が低い部材により形成されており、図25に示される拡散反射板52’と同様に不図示の駆動機構により移動可能に構成されて、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40の腕部40a’,40b’上にウエハWが保持された場合にはウエハWとウエハホルダ8との間に介挿配置される。なお、図32に示される背景板62’と同様に、背景板72’は画像処理装置17a〜17eによる撮像を終えると、調整アーム40からセンタテーブル41へ受け渡されたウエハWをウエハホルダ8上に載置する際の動作を妨げない位置に退避される。
光源73’及び拡散板74’は、光源73’からの照明光がウエハWの端部を斜め方向から照射される位置に配置されている。照明系70’は、不図示の駆動系によって姿勢(X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転)の調整が可能に構成されている。照明系70’の姿勢を調整することにより、ウエハWの端部に対する照明光の照射位置を変えることができる。反射ミラー75’、集光レンズ76’及び撮像装置77’は、図25に示される反射ミラー55’、集光レンズ56’及び撮像装置57’とそれぞれ同様のものである。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上記実施形態では、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40上でウエハWの端部及び特徴部分を撮像するようにしているが、調整アーム40を省いた構成として、センタテーブル41上に保持されたウエハWの端部及びウエハW表面の特徴部分を撮像するようにしてもよい。この構成の場合には、ウエハW表面の特徴部分を撮像する画像処理装置を1つだけとして、ウエハステージをXY面内で移動させることにより異なる2箇所の特徴部分を撮像するようにしても良い。
また、上記実施形態では、第2プリアライメント装置32’に設けられた調整アーム40上でウエハWの端部及び特徴部分を撮像するようにしているが、ウエハホルダ8上に載置されたウエハWの端部及び特徴部分を撮像するようにしてもよい。この場合には、ウエハWの外周を撮像する画像処理装置を1つだけとして、ウエハステージをXY面内で移動させることにより異なる3箇所の外周部を撮像するようにしても良い。また、ウエハW表面の特徴部分を撮像する画像処理装置も1つだけとして、ウエハステージをXY面内で移動させることにより異なる2箇所の特徴部分を撮像するようにしてもよい。さらに、同様にウエハの外周部3箇所の撮像と、特徴部分2箇所の撮像を単一の画像処理装置で行うようにしてもよい。ウエハステージは干渉計13によって高精度に位置制御されているため、かかる計測が可能である。
上記実施形態では、投影光学系PLの側方に設けられたアライメントセンサ15’を用いてウエハWに形成されたサーチアライメントマーク及びファインアライメントマークの位置情報を計測していたが、アライメントセンサ14を用いて投影光学系PLを介してこれらのマークの位置情報を計測しても良い。
また、上記実施形態では、露光用照明光としてKrFエキシマレーザ光(248nm)、ArFエキシマレーザ光(193nm)、g線(436nm)、i線(365nm)、F2レーザ光(157nm)などを用いる場合について説明したが、これに限らず、Ar2エキシマレーザ(126nm)、銅蒸気レーザ、YAGレーザ、半導体レーザなどの高調波等を露光用照明光として用いることができる。また、照明光として、例えば国際公開WO99/46835号に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態の露光装置において、投影光学系は縮小系、等倍あるいは拡大系のいずれを用いても良いし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれであっても良い。なお、複数のレンズから構成される投影光学系を露光装置本体に組み込む。その後、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記各実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置について説明したが、本発明は、これらの投影露光装置の他、プロキシミティ方式の露光装置など他の露光装置にも適用できることはいうまでもない。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも本発明を好適に適用することができる。また、例えば国際公開WO98/24115号、WO98/40791号に開示されるような、ウエハステージを2基備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。また、例えば国際公開WO99/49504号に開示される液浸法を用いる露光装置にも本発明を適用することができるのは勿論である。
また、本発明は、半導体製造用の露光装置に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、及び撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、有機EL、DNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも適用することができる。また、EUV光(発振スペクトルが5〜15nm(軟X線領域))、X線、あるいは、電子銃として熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いた電子線及びイオンビームなどの荷電粒子線を露光ビームとして用いる露光装置に本発明を適用しても良い。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
さらに、上記実施形態では、本発明を処理システムに適用した場合について説明したが、本発明は、搬送装置、計測装置、検査装置、試験装置、その他の物体の位置合わせを行う装置全般について適用が可能である。例えば、既述したような、計測装置(オフライン計測機800)や、検査装置、試験装置、レーザリペア装置などは、それら装置(以下では、処理装置と称す)内に投入されたウエハ(露光装置で露光処理がなされてパターン形成されたウエハ、露光済みウエハ)を、該各処理装置内に設けられている位置合わせ装置で位置合わせしながら、各種の処理(計測処理、検査処理、試験処理、リペア処理)を行うものである。
これらの処理装置では、通常は、ウエハを外形計測した結果に基づいて、処理装置内に投入される際のウエハの向き(回転)及び投入位置を制御するようになっている。そして処理装置側では、処理装置内に投入されたウエハを、設計値(ウエハ上でのマーク配置やパターン配置などの設計上の位置情報)に基づいて移動することにより、処理装置内の所定の処理位置(装置内において上記処理を施す場所)にウエハ上の所望の位置を位置決めするようにしている。そこでこれら処理装置においてウエハ位置決めを行う場合に、上記実施形態上で説明したような処理を行えば、処理装置内の所定の処理位置にウエハ上の所望の位置を位置決めする際の位置決め精度を向上させることができる。
具体的には、露光装置に投入される前に事前計測器400で計測した事前計測結果(ウエハ上で形成されているマークにおける、設計上のマーク位置と、ウエハ外形情報を鑑みた実際のマーク位置との間のオフセット情報など)を、上記各処理装置(オフライン計測機800など)にも伝達してやり、処理装置側では上記設計値にこの伝達されたオフセット情報を加味した上で位置決め処理をしてやれば、より正確で高速な位置決めを行うことを可能とすることができる。この場合には、処理装置用のために新たな事前計測器を設けるのではなく、上述した事前計測器400における事前計測結果を再利用(露光装置で利用した後で、他の処理装置でも利用)することになるので、コスト的にもスループット的にも効率的なシステムとして実現することができる。
またこれら処理装置においても、上述の実施例で述べたのと同様な手法で、投入再現性計測を行うように構成すれば、経時変化等に伴うウエハ投入再現性の低下の影響を受けない処理装置(処理システム)を実現することができる。
なお上述の事前計測結果の再利用として、次のような再利用方法も考えられる。上記実施例で説明した処理システムを例として説明する。
第Nレイヤを露光するためのレジストが塗布されたウエハを事前計測機400で事前計測した事前計測情報を、その事前計測されたウエハ(以下、事前計測済みウエハと称す)のID(識別)情報とともに記憶装置(例えば露光装置200や解析システム600の内部に設けられた不図示のメモリなど)に記憶しておく。事前計測済みウエハは、その後、露光装置で第Nレイヤに対する露光処理を経た後に、露光装置から搬出されて、各種処理装置(C/D装置や、オフライン計測器など)での処理を施される。通常、1枚のウエハに対して複数のレイヤを重ね合わせることにより(C/D処理→露光処理→C/D処理→露光処理→…が繰り返されることにより)デバイス形成がなされるため、この事前計測済みウエハも第N+1レイヤのためのレジストが塗布された後に再度露光装置での露光処理に供されることになる。この第N+1レイヤを露光するために露光装置に事前計測済みウエハを投入する際には、上述の事前計測機400により事前計測動作は行わずに(パスして)、その代わりに、第Nレイヤの露光の際に事前計測され上述の記憶装置に記憶されている事前計測情報(第Nレイヤにおける事前計測情報)の読み出しを行う。そしてこの読み出した情報を用いてウエハの位置決めを行いながら、第N+1レイヤを露光する。
より具体的に説明すると、第1レイヤの露光の際に、第1レイヤ上に形成されているサーチアライメントマークのウエハ外形基準での位置情報(外形基準座標系での、サーチアライメントマークの位置座標)を事前計測しておき、上記記憶装置に記憶しておく。そして次に再度そのウエハが第2レイヤの露光のために露光装置に投入されることがレシピなどの情報から判断された場合には、第2レイヤに形成されているサーチアライメントマークの事前計測は行わずに、第1レイヤのサーチアライメントマークの事前計測結果(上記記憶装置に記憶されているもの)を用いて、事前計測済みのウエハの投入位置を決定する(計測装置の計測視野内に、第2レイヤのサーチアライメントマークを位置決めせしめる)ようにする。このように事前計測情報を再利用することで、事前計測に要する時間を短縮することができ、デバイス製造工程全体としてのスループットを向上させることができる。なお、この方式を実際に行う際には、第N+1レイヤのファインアライメントマークと第Nレイヤのサーチアライメントマークとの間の位置ずれ誤差が、精度上要求される許容誤差範囲内であることが前提となる。このようなレイヤ(工程)間の位置ずれ誤差が許容範囲内であるか否かの情報は、予め実験(実測)やシミュレーション等で、各レイヤ(工程)間における位置ずれ誤差を求めておいてデータテーブルとして具備しておくことが望ましい。そしてデータテーブル上で許容範囲内の誤差であるレイヤである場合のみ、上記のような事前計測情報の再利用方法を採用すればよい。
複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージや基板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより本実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
本発明の位置合わせ方法、処理システム、位置決め再現性計測方法、位置計測方法、露光方法、基板処理装置、計測方法及び計測装置は、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程に適している。
Claims (52)
- 物体に対して所定処理を行う処理装置に、少なくとも2つのマークがその被計測面に形成された物体を投入する前に、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部及び前記各マークを検出し、その検出結果に基づいて、前記被計測面に略平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系での前記各マークの位置座標の計測を行う事前計測工程と;
前記処理装置への前記物体の投入時の前記物体の位置合わせを行うために、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部を検出し、その検出結果に基づいて前記外形基準座標系での前記物体の位置情報を計測する本計測工程と;
前記本計測工程の計測結果に基づいて前記処理装置へ投入される前記物体の、前記処理装置内に設けられ前記物体上の前記各マークの位置を計測するマーク計測装置の計測視野に対する前記2次元座標系における相対位置関係を、前記事前計測工程における計測結果に基づいて調整する調整工程と;を含む位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
前記物体の被計測面の外縁の形状は略円形であり、
前記外形基準座標系は、前記物体の外縁上の外形的特徴部に対応する少なくとも1つの特定点を基準点としたときに得られる前記物体の中心位置及び回転量により規定される座標系と、前記物体の外縁上の少なくとも3つの点を基準点として求められる前記物体の中心位置及び回転量により規定される座標系とのいずれか一方であり、
前記事前計測工程では、
前記本計測工程で適用される前記外形基準座標系での前記各マークの位置座標の計測を行うことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
前記処理装置に投入された前記物体上の各マークの位置計測を行うマーク計測工程と;
前記マーク計測工程の計測結果に基づいて、前記物体に対する所定処理を正常に行うことができるか否かを判断する投入後判断工程と;をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
前記本計測工程に先立って、前記事前計測工程における前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果を評価する評価工程と;
前記事前計測工程における前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果と、前記評価工程における評価結果との少なくとも一方に基づいて、前記本計測工程における計測条件を最適化する最適化工程と;をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項4に記載の位置合わせ方法において、
前記評価工程では、
前記所定の評価基準に従って、得点形式で前記検出結果を評価することを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項5に記載の位置合わせ方法において、
前記評価工程では、
前記検出結果における前記物体の外縁の検出状態に関する複数の特徴量を前記所定の評価基準とし、前記複数の特徴量の重み付け和を評価結果として算出することを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項6に記載の位置合わせ方法において、
前記複数の特徴量には、前記検出結果から得られる前記物体の被計測面の外縁付近の明部と暗部のコントラストと、該コントラストのばらつきと、前記検出結果から得られる前記物体の外縁の曲率と、前記検出結果から得られる前記外縁と該外縁の近似曲線とのばらつきとの少なくとも1つが含まれることを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項4に記載の位置合わせ方法において、
前記本計測工程に先立って、前記検出結果の得点に基づいて正常に前記物体の外縁の検出が行われたか否かを判断する最適化前判断工程をさらに含み、
前記最適化工程では、
前記判断が否定された場合には、前記事前計測工程における前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果に基づいて、前記計測条件の最適化を行うことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項8に記載の位置合わせ方法において、
前記最適化工程を行った後、
前記処理装置に投入される前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果を再度評価し、その評価結果に基づいて、前記物体に対する所定処理を正常に行うことができるか否かを判断する最適化後判断工程と;をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項9に記載の位置合わせ方法において、
複数の物体から成る物体群に含まれる各物体に対して順次前記各工程を行い、
前記最適化後判断工程において正常に所定処理を行うことができないと判断された物体の数が所定数を超えた場合には、前記物体群に含まれる物体をすべて除外する除外工程をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項4に記載の位置合わせ方法において、
同一の前記物体に対する、前記事前計測工程における前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果に対する評価結果と、前記本計測工程における前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果に対する評価結果とを整合させる整合工程をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項4に記載の位置合わせ方法において、
前記処理装置及び前記処理装置とは独立して動作する解析装置の少なくとも一方で前記最適化工程を行うことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項4に記載の位置合わせ方法において、
前記計測条件には、計測時の照明条件、計測繰り返し数、計測に用いられる撮像装置における撮像倍率及び位置計測アルゴリズムの少なくとも1つを含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
複数の異なる物体それぞれに対して順次前記各工程を行い、
前記事前計測工程における前記外形基準座標系での前記各マークの位置座標に基づいて、前記マーク計測工程の位置計測結果を規格化する規格化工程と;
前記規格化された位置計測結果に基づいて、前記処理装置へ投入された前記物体の、前記マーク計測装置の計測視野に対する相対的な位置関係の再現性を計測する再現性計測工程と;をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項14に記載の位置合わせ方法において、
前記物体上には、マトリクス状に形成された複数の区画領域と、各区画領域に付設されたファインアライメントマークと、該ファインアライメントマークを探索するためのサーチアライメントマークとが形成されており、
前記事前計測工程により計測される各マークをサーチアライメントマークとし、
前記処理装置に投入された前記物体上に形成された同一直線上にない少なくとも3つのファインアライメントマークの位置計測結果に基づいて、所定の統計的手法を用いて、前記物体上の前記複数の区画領域の配列により規定される配列座標系を検出する検出工程をさらに含み、
前記規格化工程では、
前記外形基準座標系に対する前記配列座標系の倍率成分または直交成分のいずれか一方、または両方に基づいて、前記マーク計測工程の計測結果をさらに規格化することを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項15に記載の位置合わせ方法において、
前記検出工程では、
前記配列座標系に対する前記各サーチアライメントマークの位置計測結果のランダム成分を求め、
前記規格化工程では、
前記ランダム成分に基づいて、前記マーク計測工程の計測結果をさらに規格化することを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項16に記載の位置合わせ方法において、
前記ランダム成分の大きさに基づいて、前記各マークの位置計測結果を再現性計測に用いるか否かを判断する再現性計測判断工程とをさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項14に記載の位置合わせ方法において、
前記規格化された前記マーク計測工程の位置計測結果のばらつきに基づいて前記物体の中心位置及び回転量の変動を予測するための変動予測式を導出する導出工程をさらに含み、
前記調整工程では、
前記変動予測式の計算結果に基づいて、前記処理装置へ投入される前記物体と、前記物体上の各マークの位置を計測するマーク計測装置の計測視野との相対位置関係を調整することを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項14に記載の位置合わせ方法において、
前記再現性計測工程では、
その再現性の評価ファクタとして、投入後の前記物体の中心位置及び回転量の標準偏差、範囲及び平均に関する情報を用いることを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項19に記載の位置合わせ方法において、
前記評価ファクタの値に基づいて、その物体に対する所定処理が正常に行えるか否かを判断する工程をさらに含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
前記物体に感光剤を塗布した後に、前記事前計測工程を行うことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項21に記載の位置合わせ方法において、
前記事前計測工程を行うタイミングを、所定処理及び現像が完了した前記物体上のパターンの計測を行うタイミングとずらすことを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項1に記載の位置合わせ方法において、
前記処理装置は、前記物体としての感光基板を露光する露光装置であり、
前記事前計測工程を行う計測装置は、前記露光装置とインライン接続されていることを特徴とする位置合わせ方法。 - 請求項23に記載の位置合わせ方法において、
前記処理装置は更に、前記露光装置での露光処理を経た後の露光済み感光基板に対して計測処理を行う計測装置、該露光済み基板を撮像して画像上で検査処理を行う検査装置、該露光済み感光基板に対して試験処理を行う試験装置、及び該露光済み感光基板に対して修復処理を行うレーザリペア装置のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする位置合わせ方法。 - 物体に対して所定処理を行う処理装置と;
前記処理装置に投入された前記物体上に形成された少なくとも2つのマークの位置計測を行うマーク計測装置と;
前記処理装置に、少なくとも2つのマークがその被計測面に形成された物体を投入する前に、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部及び前記各マークを検出し、その検出結果に基づいて、前記被計測面に略平行な2次元座標系であって前記物体の外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系での前記各マークの位置座標の計測を行う事前計測装置と;
前記処理装置への前記物体の投入時の前記物体の位置合わせを行うために、前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部を検出し、その検出結果に基づいて前記外形基準座標系での前記物体の位置情報を計測する外縁計測装置と;
前記外縁計測装置の計測結果に基づいて処理装置へ投入される前記物体の、前記マーク計測装置の計測視野に対する前記2次元座標系における相対位置関係を、前記事前計測装置の計測結果に基づいて調整する調整装置と;を備える処理システム。 - 請求項25に記載の処理システムにおいて、
前記事前計測装置による前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果を評価する評価装置と;
前記事前計測装置による前記物体の被計測面の外縁の少なくとも一部の検出結果と、前記評価装置び評価結果との少なくとも一方に基づいて、前記外縁計測装置での計測条件を最適化する最適化装置と;をさらに備えることを特徴とする処理システム。 - 請求項26に記載の処理システムにおいて、
前記事前計測装置における前記外形基準座標系での前記各マークの位置座標に基づいて、前記マーク計測装置の位置計測結果を規格化する規格化装置と;
前記規格化された位置計測結果に基づいて、前記処理装置へ投入された前記物体の位置合わせの再現性を計測する再現性計測装置と;をさらに備えることを特徴とする処理システム。 - 請求項25に記載の処理システムにおいて、
前記規格化された前記マーク計測装置の位置計測結果のばらつきに基づいて前記物体の中心位置及び回転量の変動を予測するための変動予測式を導出する導出装置をさらに備え、
前記調整装置は、
前記変動予測式の計算結果に基づいて、前記処理装置へ投入される前記物体の、前記物体上の各マークの位置を計測する計測装置の計測視野に対する相対位置関係を、調整することを特徴とする処理システム。 - 請求項25に記載の処理システムにおいて、
前記処理装置は前記物体としての感光基板を露光する露光装置であり、
前記事前計測装置は、前記露光装置とインライン接続されていることを特徴とする処理システム。 - 請求項29に記載の処理システムにおいて、
前記処理装置は更に、前記露光装置での露光処理を経た後の露光済み感光基板に対して計測処理を行う計測装置、該露光済み基板を撮像して画像上で検査処理を行う検査装置、該露光済み感光基板に対して試験処理を行う試験装置、及び該露光済み感光基板に対して修復処理を行うレーザリペア装置のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする処理システム。 - 基板処理装置内に設けられた基準位置に投入される基板の投入位置の再現性を計測する基板の投入再現性計測方法であって、
デバイスパターンが順次転写されるべき複数枚の前記基板を前記基準位置に順次位置決めする位置決め工程と;
前記基準位置に投入された前記基板上に形成されているマークの位置情報を、前記基板処理装置内に設けられた計測器で順次計測する計測工程と;
前記計測工程の計測結果に基づいて前記投入再現性を算出する算出工程と;を有することを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 請求項31に記載の基板の投入再現性計測方法において、
前記複数の基板間における各基板の外形形状の相違に基づく前記計測工程の計測結果のばらつきを規格化する規格化工程を更に有し、
前記規格化工程での規格化結果に基づいて、前記投入再現性を算出することを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 請求項32に記載の基板の投入再現性計測方法において、
前記基板上には前記マークが複数設けられており、
前記規格化工程は、
前記基板の輪郭を計測し、該計測結果に基づいて、前記基板表面にほぼ平行な二次元座標系であって、前記輪郭上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系を規定する工程と、
前記外形基準座標系における前記複数のマークの位置情報の計測を行う工程と、
を含み、
前記規格化工程では、前記外形基準座標系での前記各マークの位置情報に基づいて、前記各マークの計測結果のばらつきを規格化し、
前記算出工程では、前記規格化された位置情報に基づいて、前記投入再現性を算出する、ことを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 請求項31に記載の基板の投入再現性計測方法において、
前記複数の基板間における各基板自身の変形成分の相違に基づく前記計測工程の計測結果のばらつきを規格化する規格化工程を更に有し、
前記規格化工程での規格化結果に基づいて、前記投入再現性を算出することを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 請求項34に記載の基板の投入再現性計測方法において、
前記基板上には、マトリクス状に形成された複数の区画領域と、各区画領域に付設されたファインアライメントマークと、該ファインアライメントマークを探索するためのサーチアライメントマークとが形成されており、
前記基板処理装置に投入された前記基板上に形成されている異なる2点以上、あるいは同一直線上にない少なくとも3点以上のファインアライメントマークの位置計測結果に基づいて、所定の統計的手法を用いて、前記基板上の前記複数の区画領域の配列により規定される配列座標系を検出する検出工程を更に有し、
前記規格化工程は、
前記基板の輪郭を計測し、該計測結果に基づいて、前記基板表面にほぼ平行な二次元座標系であって、前記輪郭上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系を規定する工程と、
前記外形基準座標系における前記複数のサーチアライメントマークの位置情報の計測を行う工程と、
を含み、
前記規格化工程では、前記外形基準座標系に対する前記配列座標系の倍率成分又は直交成分の少なくとも一方に基づいて、前記計測工程の計測結果のばらつきを更に規格化する、ことを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 請求項35に記載の基板の投入再現性計測方法において、
前記検出工程では、前記配列座標系に対する前記各マークの位置計測結果のランダム成分を求め、
前記規格化工程では、
前記ランダム成分の大きさに基づいて、前記計測工程の計測結果を更に規格化することを特徴とする基板の投入再現性計測方法。 - 所定の基準位置に位置決めされた基板の位置を示す位置情報を計測する位置計測方法において、
請求項31〜36の何れか一項に記載の基板の投入再現性計測方法を用いて前記基準位置に配置される前記基板の投入再現性を計測する工程と;
前記投入再現性の傾向に応じて前記基板の位置を調整しつつ、前記基板に形成されたマークの位置情報を計測する工程と;を含むことを特徴とする位置計測方法。 - 基板に所定のパターンを転写する露光方法であって、
請求項37に記載の位置計測方法を用いて前記基板の位置を示す位置情報を求める基板計測工程と;
前記基板計測工程において求められた前記基板の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記基板に前記パターンを転写する転写工程と;を含む露光方法。 - 複数の基板を順次処理する基板処理装置において、
前記基板を所定の基準位置に順次位置決めする位置決め手段と;
前記基準位置に位置決めされた前記基板に形成されているマークの位置情報を計測する計測手段と;
前記計測手段の計測結果に基づいて、前記基板の投入再現性を算出する算出手段と;を有することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項39に記載の基板処理装置において、
前記複数の基板間における各基板の外形形状又は各基板自身の変形成分の相違に基づく前記計測工程の計測結果のばらつきを規格化する規格化手段を更に有し、
前記規格化手段での規格化結果に基づいて、前記投入再現性を算出することを特徴とする基板処理装置。 - その被計測面にマークが形成されている物体の、該被計測面の外縁の少なくとも一部を計測する第1工程と;
前記マークを計測する第2工程と;
前記第1、第2工程での計測結果に基づいて、前記被計測面に平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系における前記マークの位置情報を求める第3工程と;を含む計測方法。 - 請求項41に記載の計測方法において、
前記物体に対して所定の処理を施す処理装置内に前記物体が投入されるよりも前に、少なくとも前記第1工程及び前記第2工程を行うことを特徴とする計測方法。 - 請求項42に記載の計測方法において、
前記第3工程で算出された前記マークの位置情報、前記第1工程の計測結果、及び該第1工程での計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果のうちの少なくとも1つの情報を、前記処理装置に送信することを特徴とする計測方法。 - 請求項41〜43のいずれか一項に記載の計測方法において、
前記第1工程と前記第2工程とはほぼ同時に行われることを特徴とする計測方法。 - 物体に対して所定の処理を施す処理装置内に該物体が投入されるよりも前に、該物体の外縁の少なくとも一部を計測する第1工程と;
前記第1工程の計測結果、及び/又は、該第1工程での計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果を、前記処理装置に送信する第2工程と;を含む計測方法。 - その被計測面にマークが形成されている物体の、該被計測面の外縁の少なくとも一部を計測する第1計測センサと;
前記マークを計測する第2計測センサと;
前記第1、第2計測センサの計測結果に基づいて、前記被計測面に平行な2次元座標系であって前記外縁上の少なくとも1つの基準点により規定される外形基準座標系における前記マークの位置情報を求める演算ユニットと;を備える計測装置。 - 請求項46に記載の計測装置において、
前記計測装置は、前記物体に対して所定の処理を施す処理装置の外部に設けられており、該計測装置は、前記マークの位置情報、前記第1計測センサの計測結果、該第1計測センサでの計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果のうちの少なくとも1つを、前記処理装置に送信する送信ユニットをさらに備えることを特徴とする計測装置。 - 物体に対して所定の処理を施す処理装置の外部に配置され、該物体が該処理装置に投入されるよりも前に、該物体の外縁の少なくとも一部を計測するセンサと;
前記センサの計測結果、及び/又は、該センサの計測結果を所定の評価方法で評価した評価結果を、前記処理装置に送信する送信ユニットと;を備えることを特徴とする計測装置。 - 請求項45に記載の計測方法において、
前記処理装置は前記物体としての感光基板を露光する露光装置を含むことを特徴とする計測方法。 - 請求項49に記載の計測方法において、
前記処理装置は更に、前記露光装置での露光処理を経た後の露光済み感光基板に対して計測処理を行う計測装置、該露光済み基板を撮像して画像上で検査処理を行う検査装置、該露光済み感光基板に対して試験処理を行う試験装置、及び該露光済み感光基板に対して修復処理を行うレーザリペア装置のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする計測方法。 - 請求項47に記載の計測装置において、
前記処理装置は前記物体としての感光基板を露光する露光装置を含むことを特徴とする計測装置。 - 請求項51に記載の計測方法において、
前記処理装置は更に、前記露光装置での露光処理を経た後の露光済み感光基板に対して計測処理を行う計測装置、該露光済み基板を撮像して画像上で検査処理を行う検査装置、該露光済み感光基板に対して試験処理を行う試験装置、及び該露光済み感光基板に対して修復処理を行うレーザリペア装置のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする計測装置。
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