JP2002328007A - ステージ位置計測方法、露光方法及びその装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

ステージ位置計測方法、露光方法及びその装置、並びにデバイス製造方法

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JP2002328007A
JP2002328007A JP2001134727A JP2001134727A JP2002328007A JP 2002328007 A JP2002328007 A JP 2002328007A JP 2001134727 A JP2001134727 A JP 2001134727A JP 2001134727 A JP2001134727 A JP 2001134727A JP 2002328007 A JP2002328007 A JP 2002328007A
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Shinichi Okita
晋一 沖田
Munetake Sugimoto
宗毅 杉本
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Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70775Position control, e.g. interferometers or encoders for determining the stage position

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射鏡の真直度誤差の変動に対応して、計測
不良の発生を抑制し、精度よくステージの位置情報を計
測するとともに、計測時間の短縮化を図ることができる
ステージ位置計測方法、及びスループットの向上や処理
能力の向上を図ることができる露光方法、露光装置、並
びにデバイス製造方法を提供する。 【解決手段】 反射鏡13,14の真直度誤差を干渉計
15a,15b,17a,17bを用いて計測する第1
工程と、反射鏡13,14の位置情報を干渉計15a,
15b,17a,17bを用いて計測し、その計測結果
と第1工程での真直度誤差の計測結果とに基づいてステ
ージ10の位置情報を計測する第2工程と、第1工程を
実行した時点からの真直度誤差の変動を検出し、その検
出結果に基づいて第1工程を再度実行するか否かを判定
する第3工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動自在に配設さ
れたステージの位置情報を繰り返し計測するステージ位
置計測方法に関し、特に、半導体素子、液晶表示素子、
撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド等の電子デバイ
スを製造するための露光方法及び露光装置に用いられる
ステージ位置計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等の電子デバ
イスの製造工程では、パターンが形成されたマスクある
いはレチクル(以下、レチクルと称する)のパターン像
を投影光学系を介して感光材(レジスト)が塗布された
基板上の各投影(ショット)領域に投影する投影露光装
置が使用されている。
【0003】近年、集積回路の高密度集積化、すなわ
ち、回路パターンの微細化が進んでおり、投影露光装置
で2層目以降の回路パターンを基板上に露光する際に、
回路素子のレイヤー(層)間の重ね合わせ精度をより高
める技術が要求されている。この重ね合わせ精度に最も
大きく影響する要因の一つは、ウエハ上の露光転写パタ
ーン(ショット領域)の配列精度である。
【0004】一般に、ウエハが載置されるステージの位
置情報は、そのステージ上に固設された反射鏡(移動
鏡)の位置情報を干渉計を用いて計測した結果に基づい
て計測される。この場合、反射鏡の真直度誤差が上述し
た配列精度に大きく影響することになる。
【0005】干渉計の計測分解能は例えば0.01μm
程度であり、この値を超えて反射鏡の反射面が全体的に
傾いていたり、部分的に曲がっていたり、あるいは局所
的に凹凸があったりすると、その形状が干渉計の計測値
として取り込まれることになる。
【0006】例えば、反射鏡に0.1μmの曲がりがあ
ると、ステージの位置が理想の状態から部分的に0.1
μmだけずれて計測されることになる。反射鏡は、通
常、0.02μm程度の凹凸を有しており、これ以上の
平面度を得ることはコスト面からも難しいとされてい
る。さらに、反射鏡をステージに固定する際にも、その
固定部分への応力集中等により反射鏡に歪みが生じるこ
とが多く、その後の経時変化等も合わせると、0.02
μm程度が反射鏡の平面度の限界とされている。
【0007】そこで、反射鏡の真直度誤差を予め計測し
ておき、現時点の反射鏡の位置情報を干渉計を用いて計
測した際、その計測結果を上記反射鏡の真直度誤差の計
測結果を用いて補正することにより、真直度誤差の影響
を除去したステージの位置情報を計測する技術が提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射鏡
の真直度誤差は、例えば電源遮断やリセット時などに生
じる振動など、通常動作に伴う振動によっても変動しや
すく、そうした変動が生じると、ステージの位置情報の
計測に不良が生じることになる。計測不良が生じると、
これに起因する露光時の重ね合わせずれにより、ロット
不良が発生する場合がある。こうした計測不良を防止す
るために、定期的なメンテナンス作業によって反射鏡の
真直度誤差を再計測して確認することは可能であるもの
の、真直度誤差の計測作業は高い再現性を必要とし、多
大な時間を消費することから、他の処理動作を長時間中
断しなければならないという問題があった。また、定期
的なメンテナンスでは、ロット不良を完全に防止するこ
とはできない。
【0009】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、反射鏡の真直度誤差の変動に対応して、計
測不良の発生を抑制し、精度よくステージの位置情報を
計測するとともに、計測時間の短縮化を図ることができ
るステージ位置計測方法、及びスループットの向上や処
理能力の向上を図ることができる露光方法、露光装置、
並びにデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のステージ位置計測方法は、移動自在に配設
されたステージ(10)の位置情報を繰り返し計測する
ステージ位置計測方法であって、前記ステージ(10)
には、該ステージ(10)の移動方向に延在して反射鏡
(13,14)が固設され、前記反射鏡(13,14)
の真直度誤差を干渉計(15a,15b,17a,17
b)を用いて計測する第1工程と、前記反射鏡(13,
14)の位置情報を前記干渉計(15a,15b,17
a,17b)を用いて計測し、該計測結果と前記第1工
程での前記真直度誤差の計測結果とに基づいて前記ステ
ージ(10)の位置情報を計測する第2工程と、前記第
1工程を実行した時点からの前記真直度誤差の変動を検
出し、該検出結果に基づいて前記第1工程を再度実行す
るか否かを判定する第3工程とを有することを特徴とす
る。このステージ位置計測方法では、反射鏡の真直度誤
差の変動を検出した結果に基づいて、真直度誤差の計測
を再度実行するか否かを判定する。そのため、反射鏡の
真直度誤差が大きく変動した場合には、真直度誤差の再
計測を適切に実行することにより、計測不良の発生を抑
制し、ステージの位置情報を精度よく計測することがで
きる。真直度誤差を再計測するか否かの判定は、真直度
誤差の変動を検出した結果に基づいて行うことから、定
期的なメンテナンス作業時において真直度誤差そのもの
を計測するのに比べて短時間で実施することが可能であ
る。つまり、この短時間の判定処理によって、反射鏡の
真直度誤差が大きく変動していない場合には真直度誤差
の不要な計測を避け、必要な場合にのみ真直度誤差を再
計測することにより、計測不良の発生を抑制しつつ、ス
テージの位置情報の計測に要する時間の短縮化を図るこ
とが可能となる。
【0011】この場合において、前記第3工程では、前
記第1工程よりも少ないサンプリング回数で、前記反射
鏡(13,14)の真直度誤差を前記干渉計(15a,
15b,17a,17b)を用いて計測し、該計測結果
に基づいて前記真直度誤差の変動を検出してもよい。こ
の場合、第3工程でのラフな計測によって真直度誤差の
変動を検出することにより、その検出結果に基づいて、
第1工程でのファインな真直度誤差の計測を再度実行す
るか否かを判定することができる。
【0012】この場合において、前記第3工程では、多
段階に閾値を設けるとともに、各段階ごとに前記サンプ
リング回数を増やしつつ、前期反射鏡(13,14)の
真直度誤差を繰り返し計測してもよい。この場合、真直
度誤差の変動を効率的かつ確実に検出することが可能と
なる。つまり、真直度誤差の変動を検出する際、サンプ
リング回数を少なくすると検出精度が低下する恐れがあ
り、逆にサンプリング回数を多くすると検出に要する時
間が増加することになる。そのため、真直度誤差の変動
を検出する際、まず少ないサンプリング回数でラフな計
測を実施することにより、真直度誤差に大きな変動があ
るか否かをより短時間で検出するとともに、例えば、そ
れが検出された場合にのみ次の段階でサンプリング回数
を増やして真直度誤差のラフな計測を再度実施すること
により、真直度誤差の変動の検出をより確実なものにす
ることができる。
【0013】また、前記第3工程では、図5に示す前記
干渉計とは異なる他の検出手段(RA,WA,11,1
9)を用いて前記真直度誤差の変動を検出してもよい。
この場合、他の検出手段を用いて真直度誤差の変動を検
出することにより、例えば干渉計を用いたプロセスを中
断することなく、真直度誤差を再計測するか否かを判定
することができる。また、他の検出手段を用いて真直度
誤差の変動を検出することにより、判定を行うタイミン
グの多様化を図ることができる。
【0014】また、前記第3工程では、前記干渉計(1
5a,15b,17a,17b)を用いて計測された前
記反射鏡(13,14)の真直度誤差に関する最新デー
タとそれ以前の履歴データとに基づいて前記真直度誤差
の変動を検出してもよい。この場合、最新データと履歴
データとから、真直度誤差の変動を検出し、現時点にお
いて第1工程での真直度誤差の計測を再度実行するか否
か、を判定することができる。
【0015】この場合において、前記第3工程では、前
記最新データとの相関が高いデータを前記履歴データの
中から検索し、該検索されたデータと最新データとを比
較して前記真直度誤差の変動を検出してもよい。すなわ
ち、例えば、その比較結果に基づいて、最新データの計
測時点からどのくらいの時間が経過すると真直度誤差の
変動が問題となるかを求めることで、現時点において第
1工程での真直度誤差の計測を再度実行するか否か、を
判定することができる。
【0016】また、本発明の露光方法は、マスク(R)
が載置されるマスクステージ(RST)と、基板(W)
が載置される基板ステージ(WST)とを相対的に移動
させながら、前記マスク(R)のパターンを前記基板
(W)に転写する露光方法であって、上記ステージ位置
計測方法を用いて前記マスクステージ(RST)及び前
記基板ステージ(WST)のうちの少なくとも一方のス
テージの位置情報を計測し、該計測結果に基づいて前記
マスク(R)と前記基板(W)とを相対的に位置決め
し、前記マスク(R)のパターンを前記基板(W)に転
写することを特徴とする。この露光方法では、上記ステ
ージ位置計測方法によりステージの位置情報が短時間で
計測されるので、スループットの向上を図ることができ
る。
【0017】また、本発明のデバイス製造方法は、上記
露光方法を用いて、前記マスク(R)上に形成されたデ
バイスパターンを前記基板(W)上に転写する工程を含
むことを特徴とする。このデバイス製造方法では、上記
露光方法により前記マスク上に形成されたデバイスパタ
ーンを前記基板上に転写することにより、処理能力の向
上を図ることができる。
【0018】上記本発明の露光方法は、マスク(R)が
載置されるマスクステージ(RST)と、基板(W)が
載置される基板ステージ(WST)とを相対的に移動さ
せながら、前記マスク(R)のパターンを前記基板
(W)に転写する露光装置(30)であって、前記マス
クステージ(RST)及び前記基板ステージ(WST)
のうちの少なくとも一方に、該ステージの移動方向に延
在して固設される反射鏡(13,14)と、前記反射鏡
(13,14)にビームを照射して前記反射鏡(13,
14)の位置情報と前記反射鏡(13,14)の真直度
誤差とを計測する干渉計(15a,15b,17a,1
7b)と、前記干渉計(15a,15b,17a,17
b)を用いて計測された前記真直度誤差と前記位置情報
とに基づいて前記マスクステージ(RST)及び前記基
板ステージ(WST)の少なくとも一方のステージの位
置情報を計測し、該計測結果に基づいて前記マスク
(R)と前記基板(W)とを相対的に位置決めする駆動
系(12)と、前記真直度誤差の変動を検出手段を用い
て検出し、該検出結果に基づいて、前記駆動系(12)
で使用される前記真直度誤差を再計測するか否かを判定
する制御系(11)とを備えることを特徴とする本発明
の露光装置(30)によって実施することができる。
【0019】この場合において、前記検出手段は、前記
干渉計(15a,15b,17a,17b)を含み、前
記駆動系(12)で使用される前記真直度誤差の計測時
よりも少ないサンプリング回数で、前記反射鏡(13,
14)の真直度誤差を前記干渉計(15a,15b,1
7a,17b)を用いて計測し、該計測結果に基づいて
前記真直度誤差の変動を検出してもよい。この場合、そ
の検出結果に基づいて、駆動系で使用される真直度誤差
を再計測するか否かを判定することができる。
【0020】また、前記検出手段は、前記マスク(R)
または前記マスクステージ(RST)上に形成されたマ
スクマーク(RM)と、前記基板(W)または前記基板
ステージ(WST)上に形成された基板マーク(WM,
FM)とを観察する第1観察系(RA,WA)を含み、
該第1観察系(RA,WA)を用いて前記マスクマーク
(RM)と前記基板マーク(WM,FM)との相対的な
位置関係を計測し、該計測結果に基づいて前記真直度誤
差の変動を検出してもよい。この場合、前記マスクマー
クと前記基板マークとの相対的な位置関係を計測すると
いう、一般的な露光処理に含まれるベースラインチェッ
ク処理プロセスを利用して、駆動系で使用される真直度
誤差を再計測するか否かを判定することができる。
【0021】また、前記検出手段は、所定の配列座標に
基づいて前記基板(W)上に配列された複数のショット
領域(ESi)を観察する第2観察系(WA)を有し、
該第2観察系(WA)を用いて前記複数のショット領域
のうちの所定数のショット領域(SA1〜SA9)の座
標位置を計測し、該計測結果と前記所定の配列座標とに
基づいて前記真直度誤差の変動を検出してもよい。ここ
で、ショットの配置はウエハ外側よりの正多角形の頂点
が適している。この場合も、所定の配列座標に基づいて
基板上に配列された複数のショット領域のうちの所定数
のショット領域の座標位置を計測するという、一般的な
露光処理に含まれるアライメント処理プロセスを利用し
て、駆動系で使用される真直度誤差を再計測するか否か
を判定することができる。
【0022】また、前記干渉計(15a,15b,17
a,17b)を用いて計測された前記反射鏡(13,1
4)の真直度誤差に関するデータを記憶する第1記憶部
(19)を有し、前記検出手段は、該第1記憶部(1
9)に記憶された前記真直度誤差に関する最新データと
それ以前の履歴データとに基づいて前記真直度誤差の変
動を検出してもよい。この場合、最新データと履歴デー
タとから、真直度誤差の変動を検出し、現時点において
駆動系で使用される真直度誤差を再計測するか否かを判
定することができる。
【0023】また、前記真直度誤差の変動に関するデー
タと、前記真直度誤差に変動が生じたときの前記マスク
(R)と前記基板(W)との相対的な位置関係に関する
データとを関連付けて記憶する第2記憶部(20)を有
し、前記制御系(11)は、前記検出手段を用いて検出
された前記真直度誤差の変動に関する最新データと、前
記第2記憶部(20)に記憶されているデータとに基づ
いて、前記駆動系(12)で使用される前記真直度誤差
を再計測するか否かを判定してもよい。この場合、第2
記憶部に記憶されているデータは、真直度誤差に変動が
生じたときのマスクと基板との相対的な位置関係に関す
るデータを含むことから、検出手段を用いて検出された
現時点の真直度誤差の変動によって、マスクと基板との
相対的な位置関係がどのように変化するかを推定するこ
とが可能となる。そのため、マスクと基板との相対的な
位置関係に対して要求される精度に応じて、駆動系で使
用される真直度誤差を再計測するか否かを判定すること
ができる。したがって、各処理プロセスごとに要求され
る精度に応じて、必要な場合のみ駆動系で使用される真
直度誤差を再計測することにより、ステージの位置情報
の計測に要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0024】この場合において、前記制御系(11)
は、前記駆動系(12)で使用される前記真直度誤差を
再計測するか否かの判定に加えて、前記転写処理を中断
するか否かを判定することにより、真直度誤差の変動に
よって生じたマスクと基板との相対的な位置関係のずれ
による露光不良を確実に防ぐことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図1は、本発明に係るステージ
位置計測方法に好ましく用いられるステージの形態例を
示しており、このステージ10には、例えば基板として
のウエハWが不図示のウエハホルダを介して載置され
る。図1において、ステージ10は、X方向、Y方向及
びZ方向等に移動自在に配設され、その移動は制御系1
1によりステージ駆動系12を介して制御される。な
お、実際には、ステージ10は、X方向に移動自在に配
設されるXステージ、Y方向に移動自在に配設されるY
ステージ、及びZ方向に移動自在に配設されるZステー
ジから構成されている。
【0026】ステージ10上の−X方向の端部及び+Y
方向の端部には、それぞれX軸及びY軸にほぼ垂直な反
射面を有する反射鏡としての角柱状の移動鏡(X移動鏡
13、及びY移動鏡14)がY方向またはX方向に延在
して固設されている。また、ステージ10の−X端部に
対向するように、且つX軸に平行な直線に対して対称に
2つのレーザ干渉計15a,15bが配置され、この2
つのレーザ干渉計15a,15bからX移動鏡13に対
して、X軸に平行にレーザビーム16a,16bが照射
されるようになっている。X移動鏡13からの反射ビー
ムをそれぞれレーザ干渉計15a,15bで検出するこ
とにより、X移動鏡13の2箇所におけるX方向の位置
がモニターされる。
【0027】同様に、ステージ10の+Y端部に対向す
るように、且つY軸に平行な直線に対して対称に2つの
レーザ干渉計17a,17bが配置され、この2つのレ
ーザ干渉計17a,17bからY移動鏡14に対して、
Y軸に平行にレーザビーム18a,18bが照射される
ようになっている。Y移動鏡14からの反射ビームをそ
れぞれレーザ干渉計17a,17bで検出することによ
り、Y移動鏡14の2箇所におけるY方向の位置がモニ
ターされる。
【0028】レーザ干渉計15a,15b、及びレーザ
干渉計17a,17bの計測結果は、制御系11にそれ
ぞれ供給される。制御系11は、レーザ干渉計15a,
15bの計測値の平均値に基づいて、ステージ10のX
方向の位置情報を算出するとともに、レーザ干渉計17
a,17bの計測値の平均値に基づいて、ステージ10
のY方向の位置情報を算出する。また、制御系11は、
レーザ干渉計15aの計測値とレーザ干渉計15bの計
測値との差分、及びレーザ干渉計17aの計測値とレー
ザ干渉計17bの計測値との差分の平均値に基づいて、
ステージ10のヨーイングを算出する。なお、制御系1
1には、種々のデータを記憶するための記憶部19,2
0、が設けられるとともに、オペレータからのコマンド
を入力するためのキーボード等の入力手段21が接続さ
れている。また、X移動鏡13、Y移動鏡14、レーザ
干渉計15a,15b,17a,17b、及び制御系1
1により、ステージ10の位置情報を計測するためのス
テージ位置計測系が構成される。
【0029】ステージ10の位置情報を計測するにあた
っては、移動鏡13,14の真直度誤差の影響を除去す
る必要があるため、予め、X移動鏡13及びY移動鏡1
4の真直度誤差をレーザ干渉計15a,15b,17
a,17bを用いて計測する。ここで、X移動鏡13、
及びY移動鏡14の真直度誤差(真直度マップ)の計測
方法の一例について説明する。
【0030】まず、図2に示すように、X移動鏡13の
−Y方向の端部にレーザ干渉計15bからのレーザビー
ム16bが照射されるようにステージ10の位置決めを
行い、レーザ干渉計15a,15b,17a,17bの
計測値をリセットする。続いて、ステージ10のX方向
の位置を一定位置に保った状態で、ステージ10を−Y
方向にレーザビーム16a,16bの間隔Haと同じ量
ずつ順次ステップ移動させる(実際には、ステージ10
中のXステージをロックした状態で、ステージ10中の
Yステージを−Y方向にステップ移動させる)。また、
ステップ移動ごとのX軸のレーザ干渉計15a,15b
のそれぞれの計測値Xai,Xbi(i=1,2,3,
…)、差分データαi(=Xai−Xbi)、及びY軸のレー
ザ干渉計17a,17bの計測値の差分データβi を記
録していく。このとき、Y軸のレーザ干渉計17a,1
7bの計測値の差分データβi はステージ10のヨーイ
ングを示すことから、このヨーイング成分で前記記録デ
ータを補正することにより、すなわち一例として差分デ
ータαi から差分データβi を差し引くことにより、X
移動鏡13の反射面の真直度誤差の差分を得ることがで
きる。そして、これを積算していくことにより、X移動
鏡13の真直度マップを得ることができる。Y移動鏡1
4についても、レーザビーム18a,18bの間隔Hb
(=間隔Haとする)ずつ順次ステージ10をX方向に
ステップ移動させて、同様の計測を行うことにより真直
度マップを得ることができる。
【0031】このようにして得られた真直度マップは、
X方向、及びY方向について所定間隔で計測したデータ
であることから、これにスプライン関数などのデータ補
間を施し、これをステージ10のX方向の座標位置x、
及びY方向の座標位置yに対応する真直度マップとして
記憶する。なお、X移動鏡13の真直度マップは座標位
置yの関数;ga(y)として表し、Y移動鏡14の真
直度マップは座標位置xの関数;gb(x)として表す
ものとする。
【0032】ステージ10の位置情報の計測では、上述
のように計測した真直度誤差(真直度マップ)に基づい
てステージ10の座標位置を補正する。すなわち、移動
鏡13,14の位置情報をレーザ干渉計15a,15
b,17a,17bを用いて計測し、その計測結果と上
述した真直度マップとに基づいてステージ10の実際の
座標位置を求める。
【0033】具体的には、ステージ10の並進方向の位
置情報については、X方向はレーザ干渉計15a,15
bの計測値の平均値に基づいて算出され、Y方向はレー
ザ干渉計17a,17bの計測値の平均値に基づいて算
出されることから、それに応じた補正値のマップを上述
した真直度マップに基づいて算出し記憶する。ここで、
レーザ干渉計15a,15bの間隔を2dとすると、X
移動鏡13の真直度誤差に基づくレーザ干渉計15a,
15bのX方向に対応する補正関数;fa(y)は次の
ように表される。 fa(y)=(ga(y−d)+ga(y+d))/2 …(1) 同様に、レーザ干渉計17a,17bの間隔を2dとす
ると、Y移動鏡14の真直度誤差に基づくレーザ干渉計
17a,17bのY方向に対応する補正関数;fb
(x)は次のように表される。 fb(x)=(gb(x−d)+gb(x+d))/2 …(2) したがって、レーザ干渉計によって計測されるステージ
10の座標を(x,y)とすると、移動鏡の真直度誤差
の影響を除去したステージ10の座標は(x−fa
(y),y−fb(x))となる。
【0034】また、ステージ10の位置情報を計測する
にあたっては、移動鏡13,14の真直度誤差の影響の
除去に加え、ステージ10のヨーイングの補正を行うと
よい。この場合、ステージ10の座標位置が(x,y)
にあるときのレーザ干渉計15a,15bの組で測定さ
れた計測値の差分をΔx、レーザ干渉計17a,17b
の組で測定された計測値の差分をΔyとすると、移動鏡
13,14の真直度誤差を補正したステージ10のヨー
イングの角度θ(x,y)は、角度θ(x,y)が極め
て小さいものとすれば、次式により算出される。 θ(x,y)={(Δx−(ga(y−d)−ga(y+d)))+(Δy− (gb(x+d)−gb(x−d)))}/(2d) …(3) なお、上述した式(1)〜式(3)は、制御系11に内
臓された計算手段により計算される。
【0035】このように、予め、移動鏡13,14の真
直度誤差(真直度マップ)を計測しておき、現時点の移
動鏡13,14の位置情報をレーザ干渉計を用いて計測
し、これを式(1)〜式(3)に基づいて補正すること
により、真直度誤差の影響、及びステージ10のヨーイ
ングの影響が除去されたステージ10の位置情報を計測
することができる。
【0036】さて、こうしたステージ10の位置情報の
計測を、繰り返し実施するにあたり、本例では、移動鏡
13,14の真直度誤差(真直度マップ)を計測した前
回の時点からの真直度誤差の変動を検出し、その検出結
果に基づいて、真直度誤差の計測を再度実行するか否か
を判定する。
【0037】図3は、本例のステージ位置計測方法を示
すフローチャート図である。前述したように、本例で
は、予め、移動鏡の真直度誤差(真直度マップ)を計測
しておき(ステップ100)、この計測結果と現時点の
移動鏡の位置情報とを用いてステージ10の位置情報を
計測する(ステップ101)。また、上記真直度誤差の
計測よりもラフな計測により、真直度誤差の変動を検出
する(ステップ102、104)。
【0038】ここで、前述した真直度誤差の計測(ステ
ップ100)では、高い計測再現性(例えば5nm以
下)を必要とすることから、サンプリング回数、及び平
均化回数がともに多く(例えば、サンプリング回数20
0回、平均化回数10回)、トータルで約30分程度の
計測時間を要する。なおここで、サンプリング回数と
は、ステージの移動を停止(サーボ保持等)させた状態
で、レーザ干渉計による位置情報の計測を、移動鏡の一
つの箇所に対して繰り返してサンプリングする回数のこ
とである。また、平均化回数とは、ステップ移動しなが
ら移動鏡の位置情報を上記サンプリング回数ずつ移動鏡
全体に亙って計測するこの一連のシーケンスを、平均化
のために繰り返す回数のことである。なお、上述した計
測再現性は、ここでは平均+3σ(σ;標準偏差)を示
す。
【0039】これに対して、本例の真直度誤差の変動を
検出する工程(ステップ102、104)では、上述し
た真直度誤差の計測時に比べて少ないサンプリング回数
及び平均化回数で、真直度誤差の計測時と同じ手順で計
測動作を行う。すなわち、先の図2を用いて説明したよ
うに、移動鏡13,14の端部にレーザ干渉計15a,
15b、及び17a,17bからのレーザビーム16
a,16b、及び18a,18bが照射されるようにス
テージ10の位置決めを行った後、ステージ10を−Y
方向またはX方向各軸ごとに同量ずつステップ移動さ
せ、そのステップ移動の各停止時にレーザ干渉計を用い
て所定のサンプリング回数で移動鏡の位置情報を計測す
る。そして、この一連のシーケンスを所定の平均化回数
だけ繰り返してデータを取り、各箇所ごとのデータにス
プライン関数などのデータ補間を施して、これをステー
ジ10のX方向の座標位置x、及びY方向の座標位置y
に対応する真直度マップとして記憶する。なお、このと
きのサンプリング回数、及び平均化回数の一例について
は後述する。また、説明を明確にするため、必要に応じ
て、ステップ100における真直度誤差の計測を「ファ
イン計測」、ステップ102及び104における真直度
誤差の計測を「ラフ計測」と以後呼ぶこととする。
【0040】図4に、上述したサンプリング回数の少な
いラフ計測により得られる真直度マップを概念的に示
す。ラフ計測により新たに得られるX移動鏡の真直度マ
ップを座標位置yの関数;pa(y)とし、Y移動鏡の
真直度マップを座標位置xの関数;pb(x)として示
し、前述した真直度誤差のファインな計測時(ステップ
100)に得られた元の真直度マップをそれぞれga
(y),gb(x)として表す。この図4に示すよう
に、元の真直度マップga(y),gb(x)とラフ計
測による新たな真直度マップpa(y),pb(x)と
を、所定の各座標位置x,yごとに比較することによ
り、各座標位置における真直度誤差の変動分(pa
(y)−ga(y),pb(x)−gb(x))を求め
ることができる。本例では、主にこの変動分に関して閾
値を予め設定しておき、ファイン計測による元の真直度
マップga(y),gb(x)と、ラフ計測による新た
な真直度マップpa(y),pb(x)との比較結果
が、その閾値以上か否かによって、真直度誤差のファイ
ン計測を再度実行するか否かを判断する。
【0041】また、閾値としては、真直度誤差の変動分
の最大値や最小値、あるいは平均値や変動幅などの値を
用いることができる。ここで、真直度誤差の変動分の
「最大値」とは、元の真直度マップに対して新たな真直
度マップが+X方向、または+Y方向に最も大きく変動
している箇所の変動分の値であり(符号は+)、逆に、
真直度誤差の変動分の「最小値」とは、元の真直度マッ
プに対して新たな真直度マップが−X方向、または−Y
方向に最も大きく変動している箇所の変動分の値である
(符号は−)。また、真直度誤差の変動分の「平均値」
とは、変動分の絶対値の平均値であり、「変動幅」と
は、前記最大値−最小値である。
【0042】図3に戻り、本例の真直度誤差の変動を検
出する工程(ステップ102、104)では、2段階に
閾値を設定しているとともに、各段階ごとに異なるサン
プリング回数でラフ計測を実施する。具体的には、ラフ
計測の第1段階(ステップ102)に比べて第2段階
(ステップ104)のサンプリング回数のほうが多く、
例えば第1段階のサンプリング回数が10回に対して、
第2段階のサンプリング回数が50回である。また、サ
ンプリング回数の多い第2段階のほうが計測再現性の向
上を図れることから(例えば第1段階の計測再現性=1
5nm以下、第2段階の計測再現性=10nm以下)、
それに応じて第2段階の閾値を第1段階に比べて厳しく
設定している。なお、このラフ計測の第2段階のサンプ
リング回数は、第1段階に比べて多いものの、真直度誤
差の計測時(ステップ100)よりは少なく設定され
る。また、この真直度誤差の変動を検出する工程(ステ
ップ102、104)は、予め設定された任意のタイミ
ングで実施される。そのタイミングとしては、例えば、
ステージの位置情報の計測(ステップ101)を実施す
る直前に常に実施してもよく、あるいは、真直度誤差の
ファインな計測(ステップ100)を実行してから所定
時間経過した時点や、ステージの位置情報の計測(ステ
ップ101)を所定回数繰り返した時点、さらには他の
検出手段によって真直度誤差の変動を検出した時点など
としてもよい。
【0043】続いて、本例のステージ位置計測方法のフ
ローについて制御系11(図1参照)の動作を中心に話
を進める。ラフ計測の第1段階(ステップ102)を実
施したところ、続くステップ103において、真直度誤
差の変動が所定の閾値を下回る場合、制御系は、真直度
誤差のファイン計測(ステップ100)を実行する必要
はないと判断し、ステージの位置情報を計測する工程
(ステップ101)に進む。この場合、ステップ101
では、すでに記憶されている前回の真直度誤差の計測結
果を用いて、ステージの位置情報の計測を行うことにな
る。また、ラフ計測の第1段階(ステップ102)で
は、例えば、サンプリング回数が10回、平均化回数が
1回とされ、このとき計測に要する時間は30秒程度と
なる。すなわち、真直度誤差の変動を確認している上、
ステージの位置情報を計測するまでのトータルな時間
は、真直度誤差のファイン計測(計測時間が例えば30
分)を行う場合に比べて大幅に短縮される。
【0044】また、ラフ計測の第1段階(ステップ10
2)を実施したところ、続くステップ103において、
真直度誤差の変動が所定の閾値以上の場合、制御系は、
ラフ計測の第2段階(ステップ104)に進んで、真直
度誤差の変動を再度調べる。前述したように、ラフ計測
の第2段階では、ラフ計測の第1段階よりもサンプリン
グ回数が多く、より高い計測再現性で真直度誤差の変動
を調べる。そして、ステップ105において、真直度誤
差の変動が所定の閾値を下回る場合、制御系は、ラフ計
測の第1段階(ステップ102)と同様、真直度誤差の
ファイン計測(ステップ100)を実行する必要はない
と判断し、そのままステージの位置情報を計測する工程
(ステップ101)に進む。この場合も、ステージの位
置情報を計測する工程(ステップ101)では、すでに
記憶されている前回の真直度誤差の計測結果を用いて計
測が行われることになる。また、ラフ計測の第2段階
(ステップ104)では、例えば、上述したサンプリン
グ回数が50回、平均化回数が1回とされ、計測に要す
る時間は1分程度となる。そのため、ラフ計測の第1段
階と第2段階とをともに実施した場合にも、真直度誤差
のファイン計測を行う場合に比べて、ステージの位置情
報を計測するまでのトータルな時間が短縮される。
【0045】また、ラフ計測の第2段階(ステップ10
4)を実施したところ、ステップ105において、真直
度誤差の変動が所定の閾値以上の場合、制御系は、真直
度誤差をファインに再計測すべきと判断し、真直度誤差
をファイン計測する工程(ステップ100)に進む。前
述したように、このファイン計測の工程では、サンプリ
ング回数及び平均化回数がともに多く、長い計測時間
(例えば30分程度)を要するものの、高い計測再現性
でより正確に移動鏡の真直度誤差が計測される。ここ
で、真直度誤差の変動が所定の閾値以上の場合、現在進
行中の処理を中止するか、そのままロット処理を継続す
るか、現在進行中の処理を真直度マップを更新して続行
するか、を判断し、真直度マップ更新時は、そのときの
計測結果は真直度誤差(真直度マップ)の最新データと
して更新・記憶され、続くステージの位置情報の計測
(ステップ101)の際に用いられる。すなわち、この
場合、ステップ101において、制御系は、新たに計測
された真直度誤差の最新データと、レーザ干渉計を用い
て計測した現時点における移動鏡の位置情報とに基づい
てステージの実際の座標位置を求め、これにより、移動
鏡の真直度誤差の影響が正確に除去されたステージの位
置情報を計測することになる。
【0046】このように、本例のステージ位置計測方法
では、ステージの位置情報の計測を、繰り返し実施する
にあたり、移動鏡の真直度誤差(真直度マップ)をファ
インに計測した前回の時点からの真直度誤差の変動を検
出し、その検出結果に基づいて、真直度誤差のファイン
な計測を再度実行するか否かを判定する。そのため、移
動鏡の真直度誤差が大きく変動した場合には、真直度誤
差のファインな計測(ステップ100)を再度適切に実
行することにより、真直度誤差の変動に伴う計測不良の
発生を抑制し、ステージの位置情報を精度よく計測する
ことができる。また、サンプリング回数の少ないラフな
計測により真直度誤差の変動を検出することから、真直
度誤差そのものをファインに計測するのに比べて短時間
で真直度誤差の変動を検出することができる。したがっ
て、こうした短時間の判定処理によって、反射鏡の真直
度誤差が大きく変動していない場合には真直度誤差の不
要な計測を避けるとともに、必要な場合のみ真直度誤差
のファインな計測を再度実行することにより、計測不良
の発生を抑制しつつ、ステージの位置情報の計測に要す
る時間の短縮化を図ることができる。
【0047】さらに、本例のステージ位置計測方法で
は、真直度誤差の変動を検出するためのラフ計測の工程
(ステップ102,104)が、個別に閾値が設けられ
た2段階からなり、各段階ごとにサンプリング回数が増
えることから、真直度誤差の変動を効率的かつ確実に検
出することができる。つまり、真直度誤差の変動を検出
する際、まず少ないサンプリング回数で真直度誤差のラ
フ計測(ステップ102)を実施することにより、真直
度誤差に大きな変動があるか否かを短時間で検出すると
ともに、それが検出された場合にのみ次の段階(ステッ
プ104)でサンプリング回数を増やして真直度誤差の
ラフ計測を実施することにより、真直度誤差の変動の検
出をより確実なものとして確かめることができる。ま
た、多段階のうちの初めのラフ計測の段階で真直度誤差
の変動が検出されない場合、その段階で真直度誤差を再
計測しないと判定することから、後の段階の工程を省く
ことができ、これにより効率化が図れる。なお、上述し
た例では、真直度誤差に大きな変動が検出された場合に
のみ、サンプリング回数を増やして次の段階に進むよう
にしているが、これとは逆に、真直度誤差に大きな変動
が検出されない場合にのみ、サンプリング回数を増やし
て次の段階に進み、真直度誤差の変動を再度確認するよ
うにしてもよい。また、上述した例では、真直度誤差の
変動を検出するためのラフ計測を2段階に設定している
が、これに限らず、3段階あるいはそれ以上の多段階
(例えば5段階)に設定してもよい。
【0048】次に、上述したステージ位置計測方法が好
ましく適用される本発明の露光方法装置及び露光装置の
実施例について説明する。図5は、本例に好ましく用い
られる半導体デバイス製造用の縮小投影型露光装置30
の構成を概略的に示している。この露光装置30は、マ
スクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを1
次元方向に同期移動させつつ、レチクルRに形成された
回路パターンを、ウエハW上の各ショット領域に転写す
る、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装
置、いわゆるスキャニング・ステッパである。まず、こ
の露光装置30の全体構成について以下説明する。
【0049】図1において、露光時には不図示の露光照
明系からの露光ビームILによりレチクルRのパターン
が照明され、レチクルRのパターンの像が投影光学系P
Lを介して所定の投影倍率γ(γは例えば1/4,1/
5等)で縮小されて、ウエハW上のショット領域に転写
される。
【0050】本例の露光装置30では、先の図1に示し
たステージ10とほぼ同様の構成のステージを、ウエハ
Wを載置するためのウエハステージWSTとして備えて
いる。すなわち、ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの投影面側に、前述したように、X方向、Y方向及
びZ方向等に移動自在に配設され、その移動は制御系1
1によりステージ駆動系12を介して制御される。ま
た、ウエハステージWST上にはX移動鏡13及びY移
動鏡14(図1参照)が配置され、さらにこの移動鏡1
3,14にレーザビームを照射して移動鏡の位置をモニ
ターするレーザ干渉計15a、15b,17a,17b
(図1参照)がそれぞれ配置されている。なお、図5で
は、移動鏡13,14及びレーザ干渉計15a、15
b,17a,17bはX方向及びY方向のものをまとめ
て概念的に示している。また、投影光学系PLの光軸A
Xに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面の直交座標系
をX軸及びY軸としている。
【0051】レチクルRは、レチクルステージRSTに
載置される。レチクルステージRSTは、X方向、Y方
向及び光軸AXの回りの回転方向に微少量だけ移動自在
に配設され、その移動は制御系11によりステージ駆動
系31を介して制御される。なお、実際には、レチクル
ステージRSTは、X方向に移動自在に配設されるXス
テージ、Y方向に移動自在に配設されるYステージ、及
びYステージ上で微小駆動する微小ステージから構成さ
れている。
【0052】また、レチクルステージRST上には移動
鏡(コーナーキューブ・プリズム)35が配置され、レ
ーザ干渉計37によって、常時レチクルステージRST
のX方向、Y方向及びθ方向の位置がモニターされてい
る。また、レーザ干渉計37により得られた位置情報は
制御系11に供給される。なお、実際には、レチクルス
テージRSTの移動鏡35及びレーザ干渉計37は、ウ
エハステージWSTにおける移動鏡及びレーザ干渉計と
同様に、それぞれX方向、Y方向に分けて配置されてい
る。
【0053】次に、この露光装置30の概略的な露光動
作を説明する。露光時において、制御系11は、ウエハ
ステージWSTを駆動して、投影光学系PLの光軸AX
に垂直なXY平面内でX方向及びY方向に所定量ずつウ
エハWをステッピング移動させ、ウエハW上に設定され
る各ショット領域のそれぞれにレチクルRの回路パター
ンの像を順次転写する。このとき、制御系11は、レチ
クルRのパターンの中心とウエハWの各ショット領域の
中心とを重ね合わせるアライメント動作を行う。このア
ライメント動作は、レチクルR及びウエハW上に形成さ
れたアライメント用のマークの位置情報に基づいて行わ
れる。このとき、レチクルRのマーク(レチクルマーク
RM)はレチクルアライメント系RAによって検出さ
れ、ウエハWのマーク(ウエハマークWM)はウエハア
ライメント系WAによって検出される。また、制御系1
1は、すべてのショット位置に対する露光が終了する
と、不図示のウエハ搬送系により、ウエハWを次のウエ
ハに交換する。
【0054】こうした露光動作において、ステッピング
移動時などにおけるウエハステージWSTの位置決め
は、先の図3を用いて説明したステージ位置計測方法に
よってウエハステージWSTの位置情報を計測した結果
に基づいて実施される。すなわち、制御系11は、上述
した露光動作に先立って、先ず、移動鏡13,14の真
直度誤差(真直度マップ)をレーザ干渉計15a,15
b,17a,17bを用いて計測し、その計測結果を記
憶しておく。そして、現時点の移動鏡13,14の位置
情報をレーザ干渉計15a,15b,17a,17bを
用いて計測し、この計測結果と予め記憶されている真直
度誤差(真直度マップ)とに基づいて、移動鏡13,1
4の真直度誤差の影響を除去したウエハステージWST
の実際の座標位置を求め、これに基づいてステージ駆動
系12を介してウエハステージWSTを位置決めする。
また、所定のタイミングで真直度誤差の変動を検出し、
この検出結果に基づいて、真直度誤差(真直度マップ)
を再計測するか否かを判定し、再計測すると判定した場
合は、再度移動鏡13,14の真直度誤差(真直度マッ
プ)をレーザ干渉計15a,15b,17a,17bを
用いて再計測し、この検出結果に基づいて、真直度マッ
プを更新するか否かを判定し、もし、更新する場合は、
その計測結果を、移動鏡13,14の真直度誤差の影響
を除去するための最新データとして更新・記憶する。そ
して、次のウエハステージWSTの位置決めにおいて、
この最新データを用いてウエハステージWSTの座標位
置を求める。
【0055】さて、この露光装置30では、真直度誤差
の変動を検出するために、先の図3を用いて説明した2
段階のラフ計測を実施する。本例では、このラフ計測を
実施するタイミングを決定する方法として、オペレータ
により指定する方法、及び自動的に決定する方法が採用
される。
【0056】ラフ計測のタイミングをオペレータによっ
て指定する方法では、制御系11に接続されているキー
ボード等の入力手段21を介して、ラフ計測を実施する
タイミングをオペレータが直接入力する。オペレータに
より指定されるタイミングとしては、例えば次の(1)
〜(6)ようなタイミングがある。 (1)ロット処理単位(指定されたロット回数処理ご
と) (2)ロット処理内での所定タイミング(ロット処理内
で指定された番号のウエハを処理する前) (3)ウエハ枚数単位(指定されたウエハ枚数処理ご
と) (4)ステージリセット後の最初のロット処理(エラー
等によりウエハステージを立ち上げ直したとき(イニシ
ャライズしたとき)の最初のロット処理) (5)指定されたインターバル時間経過後のロット処理
(所定の時間経過後の最初のロット処理) (6)指定されたインターバル時間経過後のウエハ処理
(所定の時間経過後の最初のウエハ処理)
【0057】オペレータは、これらのタイミングのうち
の一つもしくは複数を組み合わせて指定することができ
る。また、オペレータは、例えば、そのとき要求される
露光精度やそのときの装置の動作安定性などに応じてそ
れらのタイミング指定を行う。これにより、そのときの
ウエハの処理プロセス等に応じて、ラフ計測の実施のタ
イミングを柔軟に決定することができる。
【0058】一方、ラフ計測のタイミングを自動的に決
定する方法では、上述したレーザ干渉計とは異なる検出
手段によって真直度誤差の変動を検出し、その検出結果
に基づいて、ラフ計測を実施するタイミングを決定す
る。この概略的なフローを図6に示す。
【0059】すなわち、ラフ計測のタイミングを自動的
に決定する方法では、図6のフローチャートに示すよう
に、レーザ干渉計とは異なる検出手段により真直度誤差
の変動を検出し(ステップ200)、その結果、ステッ
プ201において、真直度誤差の変動が所定の閾値を下
回る場合には、制御系は、真直度誤差のラフ計測(ステ
ップ202、ステップ204)、及びファイン計測(ス
テップ206)をともに行うことなく、ステージの位置
情報を計測する工程(ステップ207)に進む。逆に、
レーザ干渉計とは異なる検出手段により真直度誤差の変
動を検出した結果(ステップ200)、ステップ201
において、真直度誤差の変動が所定の閾値以上の場合に
は、制御系は、レーザ干渉計を用いて真直度誤差をラフ
計測する工程(ステップ202,204)に進む。この
ように本例では、他の検出手段により、真直度誤差の変
動を検出する。前述したように、ラフ計測では、レーザ
干渉計を用いて移動鏡の位置情報を計測するため、その
実施にはステッピング移動などの露光動作を一旦中断し
なければならないものの、本例のようにレーザ干渉計と
は異なる検出手段を用いて真直度誤差の変動を検出する
ことが可能となれば、そうした中断を回避して、真直度
誤差を再計測するか否かを通常の露光動作中に判定する
ことができることになる。
【0060】本例では、上述した真直度誤差の変動を検
出するためのレーザ干渉計以外の検出手段として、先の
図5に示すレチクルアライメント系RA、ウエハアライ
メント系WA、制御系11、及び記憶部19を用いる。
【0061】ここで、レチクルアライメント系RA、ウ
エハアライメント系WA、及びそれらを用いたアライメ
ント方法について先の図5を参照して説明する。レチク
ルアライメント系RAとしては、本例では、レチクルR
上に形成されたレチクルマークRMと、ウエハステージ
WST上に設けられた基準マーク(ウエハフィデューシ
ャルマーク)FMとを同時に検出する、いわゆるTTR
方式(スルー・ザ・レチクル方式)の光学系が用いられ
る。この場合のレチクルアライメント系RAとしては、
例えば、照明光をレチクルR上に形成されたレチクルマ
ークRMに照射し、その光学像をCCD(Charge Coupl
ed Device)カメラ等の撮像手段で画像信号に変換し、
その画像信号に基づいてマークの位置情報を計測するV
RA(Visual Reticle Alignment)方式のものを用いる
ことができる。また、レチクルアライメント系RAによ
って計測されたレチクルマークRMの位置情報は、制御
系11に供給される。制御系11は、レチクルアライメ
ント系RAで計測されたレチクルマークRMの位置情報
(X座標、Y座標)に基づいて、レチクルRの中心が投
影光学系PLの光軸AXと合致するようにステージ駆動
系31を介してレチクルRを位置決めする。なお、レチ
クルマークRMとレチクルRの中心との距離は設計上予
め定まった値であり、この値を投影光学系PLの縮小倍
率に基づいて演算処理することにより、投影光学系PL
の像面側(ウエハ側)におけるレチクルマークRMの投
影点と投影光学系PLの中心との距離を算出することが
できる。この距離は、ウエハW上の各ショット領域を投
影光学系PLの視野内に配するときの補正値として用い
られる。
【0062】一方、ウエハアライメント系WAとして
は、本例では、投影光学系PLの光軸から離れた位置で
アライメント用のウエハマークWMを検出するオフ・ア
クシス方式の光学系であり、例えば、レーザ光をウエハ
上のマークに照射し、マークで回折または散乱された光
を用いてマークの位置情報を計測するLSA(Laser St
ep Alignment)方式、ハロゲンランプ等を光源とする波
長帯域幅の広い光で感光基板上のマークを照射し、その
光学像をCCDカメラ等の撮像手段で画像信号に変換
し、その画像信号に基づいてマークの位置情報を計測す
るFIA(Field Image Alignment)方式、ウエハ上の
マークに周波数をわずかに変えたレーザ光を2方向から
照射し、発生した2つの回折光を干渉させ、その位相か
らマークの位置情報を計測するLIA(Laser Interfer
ometric Alignment)方式などのものを用いることがで
きる。また、ウエハアライメント系WAの投影像面側
(ウエハ側)における光軸AXaは、投影光学系PLの
光軸AXと平行に配され、ウエハアライメント系WAの
光軸AXaと投影光学系PLの露光フィールド内の基準
位置である光軸AXとの間の距離、いわゆるベースライ
ン量が、ウエハW上の各ショット領域を投影光学系PL
の視野内に配するときの基準量となる。つまり、ウエハ
アライメント系WAによってアライメント用のウエハマ
ークWMのX座標及びY座標を計測するとともに、この
計測結果に先ほどのベースライン量を加算して得られる
値に基づいて、ウエハステージWSTを駆動し、ウエハ
WをX方向及びY方向にステッピング移動させることに
より、ウエハWの各ショット領域の中心を投影光学系P
Lの露光フィールド内の基準位置(光軸AX)に正確に
アライメントすることができる。
【0063】本例では、ウエハステージWST上に所定
のピッチで離間して配置された複数の基準マークFMの
それぞれを、レチクルアライメント系RAとウエハアラ
イメント系WAとで同時に観察することにより、上述し
たベースライン量、すなわちウエハアライメント系WA
の光軸AXaと投影光学系PLの露光フィールド内の基
準位置との間の距離を計測する、いわゆる同時ベースラ
イン計測を行う。図7に、基準マークFMの配置例を示
す。
【0064】図7において、ウエハステージWST上に
設けられた基準マーク板FMB上には、レチクルR上の
レチクルマークRMに対応するピッチで所定の方向(X
方向)に離間して配置された2ケのマークを有する6組
の基準マークFM(1)〜FM(6)と、これらの基準
マークFM(1)〜FM(6)から設計上のベースライ
ン量だけ所定の方向(ここでは−Y方向)に離れた位置
にそれぞれ配置されたウエハアライメント系WA用の6
ケの基準マークFM(7)〜FM(12)とが設けられ
ている。この場合、レチクルアライメント系RAで基準
マークFM(1)を検出してその位置情報(例えばレチ
クルマークRMと基準マークFM(1)との相対的な位
置関係)を計測すると同時に、ウエハアライメント系W
Aで基準マークFM(7)を検出してその位置情報(例
えばウエハアライメント系WAの光軸中心からの基準マ
ークFM(7)の位置ずれ量)を計測することにより、
それらの計測結果に基づいて、実際のベースライン量を
計測することができる。また、他の基準マークFM
(2)〜FM(6)、及びそれに対応する基準マークF
M(7)〜FM(12)に対しても同様に位置情報の計
測を行い、それらを用いて最小二乗法などの統計演算処
理することにより、レチクル座標系とウエハ座標系との
位置関係を求めることができる。
【0065】さて、上述したベースライン計測では、レ
チクルステージRSTとウエハステージWSTとをY方
向に6回ステッピング移動させて各基準マークFMの検
出を行う。そのため、Y方向に対して平行にウエハステ
ージWSTがステッピング移動していない場合、計測さ
れた基準マークFMの位置情報のうち、本来ほぼ同じで
あるはずのX座標値にばらつきが生じることになる。例
えば、X座標値のばらつきが大きい場合、ウエハステー
ジのX移動鏡13(図2参照)の真直度誤差に変動が生
じたことが考えられる。そのため、ベースライン計測時
における基準マークFMの位置情報の計測結果に基づい
て、X移動鏡13の真直度誤差の変動を検出することが
可能となる。そこで、本例では、上述したX座標のばら
つきに所定の閾値を予め設けておき、ベースライン計測
における基準マークFMの位置情報を計測した結果、X
座標のばらつきがその閾値を超えた場合は、先の図6の
フローチャートに示したラフ計測を実施するようになっ
ている。通常は、前記ベースライン計測結果から、基準
マークFMとウエハステージX移動鏡の平行度を求め、
この平行度が予め設定された平行度の基準値+閾値を超
えていた場合、ラフ計測を実施する。上述した基準マー
クFMの位置情報のうち、X座標値のばらつきから真直
度誤差の変動を検出する場合は、主としてウエハステー
ジのX移動鏡の平行度の変動を検出することになる。ま
た、ここでは6組の基準マークFMを検出してベースラ
インを計測する場合について説明したが、これに限ら
ず、2組の基準マークFMを検出してベースライン計測
を行う場合や、1組の基準マークFMを検出してベース
ライン計測を行う場合にも、その基準マークFMの位置
情報のばらつき等からウエハステージの移動鏡の真直度
誤差の変動を検出することが可能である。なお、本ベー
スライン計測結果に基づいてのX移動鏡真直度誤差変動
検出では、平行度変動のみで、弓形や局所的に変動した
場合などの検出はできない。
【0066】また、本例の露光装置30では、制御系1
1の制御のもとで、ウエハW上の複数ショット領域に付
設されたウエハマークWMの位置をウエハアライメント
系WAを用いて順次計測し、いわゆるEGA(エンハン
ストグローバルアライメント)の手法により、ウエハW
上の全てのショット配列データを求め、この配列データ
に従って、ウエハW上のショット領域を順次投影光学系
PLの露光フィールドの基準位置(露光位置)に順次位
置決めする。
【0067】図8に、ウエハWのXY座標系に沿って配
列された、レチクルRのパターン像を転写すべきショッ
ト領域ES1〜ESn(総じてショット領域ESiと称
する)を示す。この図8において、ショット領域ESi
に隣接するスクライブラインの所定位置には、X方向の
アライメント用のウエハマーク、及びY方向のアライメ
ント用のウエハマークを含むウエハマークWMが形成さ
れている。X方向のアライメント用のウエハマークは例
えばX方向に所定ピッチで配列された複数本のパターン
からなり、同様に、Y方向のアライメント用のウエハマ
ークは例えばY方向に所定ピッチで配列された複数本の
パターンからなる。また、各ウエハマークWMは、所定
のショット領域の中心に対して同じ位置関係になるよう
に、ここではX方向に伸びるスクライブライン内に配置
されている。
【0068】上記EGAにおいて、制御系11(図5参
照)では、全てのショット領域ESiのうち、アライメ
ントショット領域として選択される少なくとも3つのシ
ョット領域(ここでは9つのアライメントショット領域
SA1〜SA9)におけるウエハマークWMをウエハア
ライメント系WA(図5参照)によって検出し、その検
出結果に基づいて各アライメントショット領域SA1〜
SA9の座標位置を計測する。続いて、ウエハW上での
ショット領域ESiの配列を表すモデル関数に対して、
アライメントショット領域ごとにその求めた座標位置と
既知の座標位置(設計値など)とを代入し、最小二乗法
などの統計演算によってモデル関数のパラメータ(EG
Aファクタ)を決定する。そして、ウエハW上のショッ
ト領域ESiごとに既知の座標位置をモデル関数に代入
することにより、配列データとして全てのショット領域
ESiの座標位置(X座標、Y座標)を算出する。制御
系11では、この算出した配列データと前述したウエハ
アライメント系WAのベースライン量とによって決定さ
れる移動量に基づいて、ステージ駆動系12を介してウ
エハステージWST(図5参照)をX方向及びY方向に
駆動することにより、ウエハWの各ショット領域ESi
の中心を投影光学系PLの露光フィールド内の基準位置
(光軸AX)にアライメントする。なお、このEGA
は、レチクルのパターンを転写するすべてのウエハWに
対して行われる。
【0069】一般に、EGAでは、モデル関数のパラメ
ータ(EGAファクタ)として、ウエハオフセット、ウ
エハスケーリング、ウエハ直交度、ウエハローテーショ
ン、ショットスケーリング、ショット直交度、ショット
ローテーションなどが用いられる。ウエハステージの移
動鏡の真直度誤差に変動が生じると、上述した各パラメ
ータがそれまでとは大きく異なる値を示す場合が多い。
そのため、これらのパラメータの変動からウエハステー
ジの移動鏡の真直度誤差変動を検出することが可能とな
る。本例では、上述した各パラメータに所定の閾値を予
め設けておき、その閾値をいずれかのパラメータが超え
た場合、先の図6のフローチャートに示したラフ計測を
実施するようになっている。
【0070】また、この露光装置30では、先の図6に
示したステップ206においてレーザ干渉計を用いてフ
ァインに計測した移動鏡の真直度誤差に関するデータ
(真直度誤差の変動に関するデータ)は、制御系11に
設けられた記憶部19に、そのときの時間とともに毎回
記憶される。制御系11は、移動鏡の真直度誤差計測タ
イミングがきたら、一番最近に実行したデータとそれ以
前の履歴データとに基づいて、真直度誤差の変動が所定
の閾値以上となるまでの時間を検索・推定し、その後、
閾値を越えるまでの時間が既に経過している場合、制御
系11は、先の図6のフローチャートに示したラフ計測
(ステップ202,204)を実施する。最新データと
相関の高いデータを履歴データの中から検索するように
する場合、真直度誤差の変動に関するデータ個数をN、
最新データのデータ値をTj、履歴データのデータ値を
Sjとすると、相関値Cstは、次式(4)で表すこと
ができる。
【0071】
【数1】
【0072】すなわち、この式(4)を用いて最新デー
タに最も相関の高いデータを履歴データの中から検索
し、そのデータを基に、そのデータを計測した時点から
真直度誤差の変動が所定の閾値以上となるまでの経過時
間やウエハステージの移動回数等を履歴データの中から
検索して求める。制御系は、その後、そうした経過時間
やウエハステージの移動回数等のカウントを開始し、そ
れが達成した時点で上述したラフ計測を実施する。な
お、X移動鏡、Y移動鏡のうちのいずれか一方について
のみ上記カウントを実施してもよいし、両方の移動鏡に
ついて上記カウントを実施してもよい。
【0073】このように、本例では、先の図5に示すレ
チクルアライメント系RA、ウエハアライメント系W
A、制御系11、及び記憶部19を用いて、移動鏡の真
直度誤差の変動を検出または推定し、その結果に基づい
て、先の図6に示したラフ計測を実施するタイミングを
自動的に決定する。つまり、ベースライン計測やEGA
といった、露光動作中におけるレチクルRとウエハWと
のアライメント動作に含まれる工程を利用したり、時間
や処理回数のカウントをしたりして、ウエハステージの
移動鏡の真直度誤差の変動を検出または推定する。した
がって、通常の露光動作中に処理動作を中断することな
く、真直度誤差を再計測するか否かを判定することがで
きる。
【0074】次に、これまで説明した本発明の露光方法
について、より具体的なフローチャートの一例を図9に
示す。この図9において、説明を明確にするため、上述
したレーザ干渉計を用いた真直度誤差のラフ計測及びフ
ァイン計測をまとめて「真直度誤差計測」と称し、上述
したレーザ干渉計とは異なる検出手段を用いた真直度誤
差の検出を「真直度誤差チェック」と称する。
【0075】まず、ステップ300において、制御系
は、真直度誤差チェックが自動実行指定されているか否
かを判断し、指定されていない場合は、ステップ301
に進み、現時点においてオペレータにより予め指定され
た真直度誤差チェックを実行するタイミングか否かを判
断する。このステップ301において、真直度誤差チェ
ックを実行するタイミングである場合は、ステップ30
2に進み、そうでない場合は、ステップ317に進み、
ロット処理を続行する。この場合、制御系は、すでに記
憶されている前回の真直度誤差データを用いてステージ
の位置情報の計測を行う。
【0076】ステップ302において、制御系は、ベー
スライン計測を利用した真直度誤差チェックの実行が指
定されている場合は、ステップ303でそれを実行し、
ステップ304においてその結果が閾値以上であるか否
かを判断する。また、ステップ302において、ベース
ライン計測を利用した真直度誤差チェックの実行が指定
されていない場合は、ステップ305に進む。ステップ
305において、EGAを利用した真直度誤差チェック
の実行が指定されている場合は、ステップ306でそれ
を実行し、ステップ304においてその結果が閾値以上
であるか否かを判断する。また、ステップ305におい
て、EGAを利用した真直度誤差チェックの実行が指定
されていない場合は、ステップ307に進み、最新デー
タと履歴データとによる真直度誤差チェックを実行す
る。この場合、続くステップ308において、所定のカ
ウント時間を経過している場合は、ステップ309〜ス
テップ316における真直度誤差計測を実行し、経過し
ていない場合は、ステップ317に進み、ロット処理を
続行する。また、ステップ304において、真直度誤差
チェックの結果が所定の閾値以上の場合も、ステップ3
09〜ステップ316における真直度誤差計測を実行
し、閾値を下回る場合は、ステップ317に進み、ロッ
ト処理を続行する。
【0077】ステップ309〜ステップ316における
真直度誤差計測では、制御系は、ステップ309におい
てまず最も少なく設定されているサンプリング回数で移
動鏡の真直度誤差をラフ計測する。続く、ステップ31
0において、真直度誤差の変動が所定の閾値以上の場合
は、ステップ311に進み、そうでない場合は、ステッ
プ317に進み、ロット処理を続行する。ステップ31
1において、真直度誤差計測が所定の繰り返し回数に達
していない場合、ステップ312でサンプリング回数な
どの実行パラメータを変更し、ステップ309に戻って
真直度誤差を再計測する。また、ステップ311におい
て、真直度誤差計測が所定の繰り返し回数に達している
場合は、ステップ313に進む。このステップ313に
おいて、ロット処理を中止しないと判断した場合、ステ
ップ314に進み、ロット処理を中止すると判断した場
合、ステップ315に進み、ロット処理を中止して終了
する。ステップ314において、真直度誤差データを更
新しないと判断した場合、ステップ317に進み、ロッ
ト処理を続行する。また、ステップ314において、真
直度誤差データを更新すると判断した場合、ステップ3
16に進み、真直度誤差データを更新して、ロット処理
を続行する。この場合、制御系は、新たに更新された真
直度誤差データを用いてステージの位置情報の計測を行
う。
【0078】ここで、これまで説明した本発明のステー
ジ位置計測方法では、真直度誤差を再計測するか否かの
判定処理を行うための閾値(図9に示すフローチャート
におけるステップ310で使用される閾値)として、真
直度誤差の変動分の最大値や最小値、あるいは平均値や
変動幅など、真直度誤差の変動分そのものの値を用いて
いる。しかしながら、その判定処理のための閾値として
は、これに限らず、例えば、真直度誤差の変動に関連付
けられたレジストレーション評価データを用いるように
してもよい。
【0079】図10に、レジストレーション評価データ
を用いて判定処理を行う場合のフローの一例を示す。本
例では、ステップ309〜ステップ316における真直
度誤差計測において、ステップ309の真直度誤差計測
を実行する工程と、ステップ310の真直度誤差の変動
に基づいて所定の閾値以上か否かを判定処理する工程と
の間に、上述したレジストレーション評価データをデー
タベースから検索する工程(ステップ320)を有す
る。
【0080】ここで、先の図5を参照して、レジストレ
ーション評価データを用いて上記判定処理を行う方法の
一例について具体的に説明する。まず、露光処理に先立
って、移動鏡13,14の真直度誤差の変動に関するデ
ータと、その真直度誤差に変動が生じたときのアライメ
ント後のレチクルRとウエハWとの相対的な位置関係に
関するデータ(レジストレーション評価データ=露光パ
ターンの重ね合わせずれ評価データ)とを関連付けて制
御系11の記憶部20に記憶してデータベース化してお
く。このとき、データベース化に際しては、真直度誤差
の変動が評価したい分布となるように、真直度誤差デー
タを入力手段21を介して入力設定し、そのデータを用
いてウエハステージWSTを位置決めし、そのときのレ
ジストレーション評価データを計測しこれを記憶する、
といったこの一連の作業を繰り返してデータを蓄積する
とよい。そして、露光処理中において、制御系11によ
り、レーザ干渉計15a,15b,17a,17bを用
いて真直度誤差の変動を計測した際、その変動によって
レチクルRとウエハWとの相対的な位置関係、すなわち
重ね合わせ精度(レジストレーション)がどのように変
化するかをデータベースを検索することによって推定す
る。この推定は、現時点の真直度誤差の変動分と相関の
高い真直度誤差に関するデータを検索し、さらにそのデ
ータに関連付けられたレジストレーション評価データを
検索することにより行うとよい。そして、その結果に基
づいて、真直度誤差を再計測するか否か、あるいはロッ
ト処理を中止するか否かといった判定処理を行う。一般
に、重ね合わせに要求される精度は、そのとき露光処理
する対象のレイヤーがクリティカルなものかラフなもの
かなど、処理プロセスごとに異なるので、制御系11
は、その処理プロセスに応じた重ね合わせ精度を満足す
るように、重ね合わせ精度に関する閾値を定め、それに
基づいて上述した判定処理を行う。これにより、各処理
プロセスごとに要求される精度に応じて、必要な場合に
のみ真直度誤差をファインに再計測するといったことが
行うことができ、ウエハステージWSTの位置情報の計
測に要する時間の短縮化及び効率化を図ることができ
る。また、このときの判定処理は、最終的なデバイス評
価に直結するレジストレーション評価データを用いて行
うことから、より適切なものとなる。
【0081】レジストレーション評価データを用いた判
定処理方法の一例について、さらに具体的に説明する。
上記データベース化は、真直度誤差の変動分をX,Y軸
ごとに2次元の分布データとして保持・解析し、それを
レジストレーション評価データと関連付けるとよい。な
お、データベースは、各露光装置ごとに管理してもよい
し、別のホストコンピュータで一括管理してもよい。
【0082】また、真直度誤差の変動分に係わる閾値と
しては、以下の[A]の項目に記述する曲り閾値(1)
〜(6)を設定可能とする。この場合、ロット処理にて
計測された真直度誤差の変動分に基づいて、該当する
「曲り閾値(1)〜(6)」を算出し、閾値判定処理を
行うとよい。
【0083】また、レジストレーション評価データに係
わる閾値としては、以下の項目[B」、[C]、「D]
に記述する「重ね閾値(1)〜(12)」を設定可能と
する。この場合、ロット処理にて計測された真直度誤差
の変動分に基づいて、上述した「曲り閾値(1)〜
(6)」を算出し、データベースから最も相関の高い真
直度誤差の変動に関するデータを検索する。
【0084】さらに、最も最近に計測した真直度誤差の
変動に関する最新データと、データベースに記憶されて
いる真直度誤差の変動に関するデータとの相関値をX・
Y軸ごとに算出し、最も相関の高いデータをデータベー
スから検索してもよい(この場合、前述した相関値Cs
tに関する式(4)を参照のこと)。そして、そのデー
タに関連するレジストレーション評価データをデータベ
ースから検索し、それに該当する「重ね閾値(1)〜
(12)」について閾値判定処理を行う。
【0085】ここで、計測対象領域個数をM(i=1
〜)、曲り閾値設定個数をN(j=1〜6)、データ選
択用の係数をTj(各曲り閾値データに対して、現在値
と検索対象値の差が設定許容値内であれば「1」、それ
以外は「0」)、重み係数をWj(重要度に応じて設定
される)とすると、相関値Cmは、次式(5)で表すこ
とができる。なお、通常は露光工程ごとに必要とされる
重ね合わせ精度を考慮した上で、「重ね閾値(1)+3
×重ね閾値(2)」(平均+3σ)を閾値として設定す
る。
【0086】
【数2】
【0087】またここで、重ね合わせ精度とは、露光装
置がプロセスのマーク位置を検出するアライメント精度
や露光装置のステージ、及びシステム精度、レチクル絶
対位置精度、重ね合わせずれマーク測定精度のすべてを
含む。露光装置起因の重ね合わせ誤差は、ベースライン
変動、ステージ位置精度、アライメントセンサのプロセ
ス誤差に分類される。また、移動鏡の曲がり(真直度)
が変化した場合は、ベースライン変動、及びステージ位
置精度の変動により、重ね合わせ精度が悪化する。
【0088】[A]真直度誤差の変動分に関する分析
値;真直度誤差の変動分に対して、ウエハサイズ、ショ
ットサイズ、または任意のサイズを指定(複数指定可)
して、指定領域ごとに以下(1)〜(6)までの項目を
X・Y軸ごとに算出する。 曲り閾値(1) ;指定領域での変動分 最大値 曲り閾値(2) ;指定領域での変動分 最小値 曲り閾値(3) ;指定領域での変動分 レンジ(最大
値−最小値) 曲り閾値(4) ;指定領域での変動分 標準偏差 曲り閾値(5) ;指定領域での変動分 変曲点の数 曲り閾値(6) ;指定領域での変動分 平均変化率
(Y軸のときΔy/Δx、X軸のときΔx/Δy)
【0089】[B]重ね合わせずれ計測値;重ね合わせ
マーク(通常、バーニア)計測結果から求められたアラ
イメント残留誤差X,Yについて、ウエハごと(複数枚
指定可)の平均と標準偏差を算出する。 重ね閾値(1) ;平均 重ね閾値(2) ;標準偏差
【0090】[C]重ね合わせずれ補正値;アライメン
ト残留誤差に基づいて多点EGA(ショット内3点以上
の多点計測によるEGA)計算により、EGAファクタ
としてウエハファクタ(※1)とショットファクタ(※
2)とを最小二乗法にて算出する。または、アライメン
ト残留誤差に基づいて通常EGA計算により、EGAフ
ァクタとしてウエハ・ファクタ(※1)を最小二乗法に
て算出する。 重ね閾値(3) ;ウエハオフセットX,Y [μm] …(※1) 重ね閾値(4) ;ウエハスケーリングX,Y [ppm] …(※1) 重ね閾値(5) ;ウエハ直交度 [μrad] …(※1) 重ね閾値(6) ;ウエハローテーション [μrad] …(※1) 重ね閾値(7) ;ショットスケーリングX,Y [ppm] …(※2) 重ね閾値(8) ;ショット直交度 [μrad] …(※2) 重ね閾値(9) ;ショットローテーション [μrad] …(※2) なお、一般的に、移動鏡の曲がり(真直度)が全体的に
傾いたり、弓形に変動した場合、ウエハ内の重ね合わせ
マーク位置ごとにX・Yのずれ量が異なるため、ウエハ
オフセット、ウエハスケーリング、ウエハ直交度、ウエ
ハローテーションが悪化する。ショットサイズ以下の局
所的な凹凸が生じた場合、ショットスケーリング、ショ
ット直交度、ショットローテーションが悪化する。
【0091】[D]重ね合わせずれショット分析;ショ
ットごとのアライメント残留誤差から求められた、ショ
ットごとのスケーリング、直交度、ローテーションの、
ウエハごとの平均と標準偏差を算出する(各ショット内
で3点以上の計測を要する)。 重ね閾値(10);ショットスケーリングX,Y [ppm] 重ね閾値(11);ショット直交度 [μrad] 重ね閾値(12) ;ショットローテーション [μrad] なお、一般的にショットサイズ以下の局所的な凹凸が生
じた場合、ウエハ内同一ショット位置についてウエハ間
のショットスケーリング、ショット直交度、ショットロ
ーテーションの各平均値は悪化する。また、ウエハ内同
一ショット位置について同一ロット内ウエハ間で上記
「重ね閾値(10)〜(12)の標準偏差が大きい場合
は、ロット処理中に移動鏡の曲がり(真直度)が急に変
動したか(可能性小)、もしくは移動鏡曲がり(真直
度)の変動以外の要因で重ね合わせが悪化したと考えら
れる。
【0092】[E]重ね合わせずれ補正結果;重ね合わ
せマーク(通常、バーニア)計測結果から求められたア
ライメント残留誤差X,Yについて、各EGAファクタ
を除去したウエハごとの平均と標準偏差を算出する。各
ウエハごと(複数枚指定可)のEGAファクタで、各ウ
エハを補正する。または、全ウエハのアライメント誤差
から求められる1組のEGAファクタで、全ウエハを補
正する。なお、このデータは、移動鏡の真直度誤差の変
動分に応じて、露光されたウエハが不良となるか否か、
該当露光装置で処理続行可能か否かの参考データとす
る。
【0093】なお、上述した実施例において示した動作
手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一
例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において
プロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能であ
る。本発明は、以下のような変更をも含むものとする。
【0094】上述した例では、移動鏡として、別々の角
柱状のミラーを設置する構成をとっているが、一体型の
L字型のミラーや、ウエハステージのトップテーブルの
側面を鏡面加工してミラーとして用いる構成でもよい。
【0095】また、上述した例では、ファインな真直度
誤差の計測よりもサンプリング回数を少なくして行われ
る真直度誤差のラフ計測を必ず実施しているが、これに
限定されない。すなわち、例えば、レーザ干渉計とは異
なる検出手段によって真直度誤差の変動がある程度適切
に計測できる場合には、その計測結果に基づいて、ファ
インな真直度誤差の計測を再度実行するか否かを直接判
定するようにしてもよい。
【0096】また、真直度誤差の変動を検出するための
検出手段及び方法としては、上述した例のみならず、他
の手段もしくは方法を用いてもよい。
【0097】また、本発明に係るステージ位置計測方法
は、ウエハステージの位置情報を計測するものに限ら
ず、レチクルステージの位置情報を計測するものなど、
他のステージの位置情報の計測に対しても適用可能であ
る。
【0098】また、物体(ウエハやレチクルなど)に形
成されるマークの数や配置位置、及び形状は任意に定め
てよい。特にウエハマークは各ショット領域に少なくと
も1つ設ければよいし、あるいはショット領域毎にウエ
ハマークを設けずにウエハ上の複数点にそれぞれウエハ
マークを形成しておくだけでもよい。また、基板上のマ
ークは1次元マーク及び2次元マークのいずれでもよ
い。
【0099】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光に対してマスク(レチクル)と基板(ウエ
ハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、
ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるもの
ではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマス
クのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えば
ステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さら
に、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれ
ぞれパターンを転写するつぎ露光を行う液晶露光装置な
どに対しても本発明を適用することができる。また、投
影光学系PLは縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれで
もよいし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれで
もよい。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキ
シミティ方式の露光装置などに対しても本発明を適用で
きる。
【0100】また、本発明が適用される露光装置は、露
光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ
光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、及びAr
2 レーザ光などの紫外光だけでなく、例えばEUV光、
X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線
などを用いてもよい。さらに、露光用光源は水銀ランプ
やエキシマレーザだけでなく、YAGレーザ又は半導体
レーザなどの高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ
光源、電子銃などでもよい。
【0101】また、本発明が適用される露光装置は、半
導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示
素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子
(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップな
どのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装
置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などで
もよい。
【0102】また、本発明は露光装置だけでなく、デバ
イス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置など
を含む)に対しても適用することができる。
【0103】また、上述したウエハステージやレチクル
ステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリン
グを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアク
タンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。
また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでも
いいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる
場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのい
ずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子
ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設け
ればよい。
【0104】また、ウエハステージの移動により発生す
る反力は、特開平8−166475号公報に記載されて
いるように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)
に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた
露光装置においても適用可能である。
【0105】また、レチクルステージの移動により発生
する反力は、特開平8−330224号公報に記載され
ているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大
地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備
えた露光装置においても適用可能である。
【0106】また、本発明が適用される露光装置は、本
願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サ
ブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的
精度を保つように、組み立てることで製造される。これ
ら各種精度を確保するために、この組み立ての前後に
は、各種光学系については光学的精度を達成するための
調整、各種機械系については機械的精度を達成するため
の調整、各種電気系については電気的精度を達成するた
めの調整が行われる。各種サブシステムから露光装置へ
の組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接
続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含ま
れる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て
工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程がある
ことはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置へ
の組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光
装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装
置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリー
ンルームで行うことが望ましい。
【0107】また、半導体デバイスは、デバイスの機能
・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマ
スク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウ
エハを製造する工程、前述した露光装置によりレチクル
のパターンをウエハに露光するウエハ処理工程、デバイ
ス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、
パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て製造され
る。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のステージ
位置計測方法によれば、反射鏡の真直度誤差の変動を検
出した結果に基づいて、真直度誤差の計測を再度実行す
るか否かを判定することにより、反射鏡の真直度誤差が
大きく変動していない場合には真直度誤差の不要な計測
を避け、必要な場合にのみ真直度誤差を再計測すること
により、計測不良の発生を抑制し、精度よくステージの
位置情報を計測するとともに、計測時間の短縮化を図る
ことができる。また、本発明の露光方法及び露光装置、
並びにデバイス製造方法によれば、短時間で精度よくス
テージの位置情報を計測できることから、スループット
の向上や処理能力の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るステージ位置計測方法に好まし
く用いられるステージの形態例を示す斜視図である。
【図2】 移動鏡の真直度誤差を計測する方法を説明す
るためのステージの平面図である。
【図3】 本発明に係るステージ位置計測方法の一例を
示すフローチャート図である。
【図4】 サンプリング回数の少ないラフ計測により得
られる真直度マップを概念的に示す図である。
【図5】 本発明に係る露光装置の全体構成の一例を示
す図である。
【図6】 本発明に係る露光方法の一例を示すフローチ
ャート図である。
【図7】 ウエハステージ上に設けれた基準マークの配
置例を示す平面図である。
【図8】 ショット領域の配列の一例を示す図である。
【図9】 本発明に係る露光方法についての例を示すフ
ローチャート図である。
【図10】 本発明に係る露光方法についての例を示す
フローチャート図である。
【符号の説明】
W ウエハ(基板) R レチクル(マスク) ESi ショット領域 RM レチクルマーク(マスクマーク) WM ウエハマーク(基板マーク) FM 基準マーク(基板マーク) RA レチクルアライメント系(観察系) WA ウエハアライメント系(観察系) RST レチクルステージ(マスクステージ) 10,WST ウエハステージ(ステージ、基板ステー
ジ) 11 制御系 12 ステージ駆動系 13,14 ウエハステージ移動鏡(反射鏡) 15a,15b,17a,17b レーザ干渉計 19 第1記憶部 20 第2記憶部 30 露光装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/68 H01L 21/30 503A 516B Fターム(参考) 2F065 AA03 AA06 AA35 AA47 BB25 DD06 FF51 GG04 HH13 LL12 MM03 PP12 QQ25 RR06 SS03 UU07 5F031 CA02 CA05 CA07 HA53 JA02 JA04 JA06 JA14 JA17 JA21 JA22 JA27 JA28 JA32 JA38 JA51 KA06 KA07 KA08 KA11 MA27 5F046 CC03 CC13 CC16 DB05 DB10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動自在に配設されたステージの位置情
    報を繰り返し計測するステージ位置計測方法であって、 前記ステージには、該ステージの移動方向に延在して反
    射鏡が固設され、 前記反射鏡の真直度誤差を干渉計を用いて計測する第1
    工程と、 前記反射鏡の位置情報を前記干渉計を用いて計測し、該
    計測結果と前記第1工程での前記真直度誤差の計測結果
    とに基づいて前記ステージの位置情報を計測する第2工
    程と、 前記第1工程を実行した時点からの前記真直度誤差の変
    動を検出し、該検出結果に基づいて前記第1工程を再度
    実行するか否かを判定する第3工程とを有することを特
    徴とするステージ位置計測方法。
  2. 【請求項2】 前記第3工程では、前記第1工程よりも
    少ないサンプリング回数で、前記反射鏡の真直度誤差を
    前記干渉計を用いて計測し、該計測結果に基づいて前記
    真直度誤差の変動を検出することを特徴とする請求項1
    に記載のステージ位置計測方法。
  3. 【請求項3】 前記第3工程では、多段階に閾値を設け
    るとともに、各段階ごとに前記サンプリング回数を増や
    しつつ、前期反射鏡の真直度誤差を繰り返し計測するこ
    とを特徴とする請求項2に記載のステージ位置計測方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第3工程では、前記干渉計とは異な
    る他の検出手段を用いて前記真直度誤差の変動を検出す
    ることを特徴とする請求項1に記載のステージ位置計測
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程では、前記干渉計を用いて
    計測された前記反射鏡の真直度誤差に関する最新データ
    とそれ以前の履歴データとに基づいて前記真直度誤差の
    変動を検出することを特徴とする請求項1から請求項3
    のうちのいずれか一項に記載のステージ位置計測方法。
  6. 【請求項6】 前記第3工程では、前記最新データとの
    相関が高いデータを前記履歴データの中から検索し、該
    検索されたデータと最新データとを比較して前記真直度
    誤差の変動を検出することを特徴とする請求項5に記載
    のステージ位置計測方法。
  7. 【請求項7】 マスクが載置されるマスクステージと、
    基板が載置される基板ステージとを相対的に移動させな
    がら、前記マスクのパターンを前記基板に転写する露光
    方法であって、 請求項1から請求項6のうちのいずれか一項に記載のス
    テージ位置計測方法を用いて前記マスクステージ及び前
    記基板ステージのうちの少なくとも一方のステージの位
    置情報を計測し、該計測結果に基づいて前記マスクと前
    記基板とを相対的に位置決めし、前記マスクのパターン
    を前記基板に転写することを特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の露光方法を用いて、前
    記マスク上に形成されたデバイスパターンを前記基板上
    に転写する工程を含むことを特徴とするデバイス製造方
    法。
  9. 【請求項9】 マスクが載置されるマスクステージと、
    基板が載置される基板ステージとを相対的に移動させな
    がら、前記マスクのパターンを前記基板に転写する露光
    装置であって、 前記マスクステージ及び前記基板ステージのうちの少な
    くとも一方に、該ステージの移動方向に延在して固設さ
    れる反射鏡と、 前記反射鏡にビームを照射して前記反射鏡の位置情報と
    前記反射鏡の真直度誤差とを計測する干渉計と、 前記干渉計を用いて計測された前記真直度誤差と前記位
    置情報とに基づいて前記マスクステージ及び前記基板ス
    テージの少なくとも一方のステージの位置情報を計測
    し、該計測結果に基づいて前記マスクと前記基板とを相
    対的に位置決めする駆動系と、 前記真直度誤差の変動を検出手段を用いて検出し、該検
    出結果に基づいて、前記駆動系で使用される前記真直度
    誤差を再計測するか否かを判定する制御系とを備えるこ
    とを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段は、前記干渉計を含み、
    前記駆動系で使用される前記真直度誤差の計測時よりも
    少ないサンプリング回数で、前記反射鏡の真直度誤差を
    前記干渉計を用いて計測し、該計測結果に基づいて前記
    真直度誤差の変動を検出することを特徴とする請求項9
    に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記検出手段は、前記マスクまたは前
    記マスクステージ上に形成されたマスクマークと、前記
    基板または前記基板ステージ上に形成された基板マーク
    とを観察する第1観察系を含み、該第1観察系を用いて
    前記マスクマークと前記基板マークとの相対的な位置関
    係を計測し、該計測結果に基づいて前記真直度誤差の変
    動を検出することを特徴とする請求項9または請求項1
    0に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記検出手段は、所定の配列座標に基
    づいて前記基板上に配列された複数のショット領域を観
    察する第2観察系を有し、該第2観察系を用いて前記複
    数のショット領域のうちの所定数のショット領域の座標
    位置を計測し、該計測結果と前記所定の配列座標とに基
    づいて前記真直度誤差の変動を検出することを特徴とす
    る請求項9から請求項11のうちのいずれか一項に記載
    の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記干渉計を用いて計測された前記反
    射鏡の真直度誤差に関するデータを記憶する第1記憶部
    を有し、 前記検出手段は、該第1記憶部に記憶された前記真直度
    誤差に関する最新データとそれ以前の履歴データとに基
    づいて前記真直度誤差の変動を検出することを特徴とす
    る請求項9から請求項12のうちのいずれか一項に記載
    の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記真直度誤差の変動に関するデータ
    と、前記真直度誤差に変動が生じたときの前記マスクと
    前記基板との相対的な位置関係に関するデータとを関連
    付けて記憶する第2記憶部を有し、 前記制御系は、前記検出手段を用いて検出された前記真
    直度誤差の変動に関する最新データと、前記第2記憶部
    に記憶されているデータとに基づいて、前記駆動系で使
    用される前記真直度誤差を再計測するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項9から請求項13のうちのいず
    れか一項に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記制御系は、前記駆動系で使用され
    る前記真直度誤差を再計測するか否かの判定に加えて、
    前記転写処理を中断するか否かを判定することを特徴と
    する請求項14に記載の露光装置。
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