JP2006310683A - 調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オフアクシスの面位置計測装置のセンサ間オフセットを高精度に検出する。
【解決手段】ステップ205でウエハステージを初期位置に移動させた後、ステップ215における判断が肯定されるまで、ステップ207〜ステップ217が繰り返され、ウエハステージを移動させつつ、露光領域の外側に複数の計測点で、ウエハの面位置の計測を行い、その計測値から推定される近似平面を算出し、その近似平面を基準として、各計測点での計測値の偏差を算出する。そして、ステップ219で、計測点ごとに、偏差の平均値を算出し、その算出結果を、その計測点でのセンサ間オフセットとする。
【選択図】図5

Description

本発明は、調整方法に係り、更に詳しくは、複数の計測点において被計測物体の面位置の計測を行う計測装置を調整する調整方法に関する。
従来より、半導体素子(集積回路)、液晶表示素子等の電子デバイスを製造するリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)のパターンの像を、投影光学系を介して、レジスト(感光剤)が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の感光性の物体(以下、「物体」又は「ウエハ」と呼ぶ)上に転写する投影露光装置が使用されている。
この種の投影露光装置を用いて露光を行う際には、デフォーカスに起因する露光不良の発生を極力抑制するために、投影光学系の光軸方向に関する物体の面位置を、焦点位置検出系により検出し、その検出結果に基づいて、露光領域(パターンの像が投影される投影領域)に対応する物体の表面を投影光学系の最良結像面に焦点深度の範囲内に合わせる、いわゆるオートフォーカス・レベリング制御を行っている。通常、このような焦点位置検出系としては、露光領域内及び露光領域の近傍の領域に配置された複数の計測点での物体の面位置を計測する多点焦点位置検出系(以下、「多点AF系」と呼ぶ)が採用されている(例えば、特許文献1等参照)。このような多点AF系は、計測点毎に別々のセンサで物体の面位置を計測するような構成となるので、高精度に物体の面位置を計測するためには、センサ間の出力のばらつきを考慮する必要がある。そこで、例えば、実際の露光に先立って、各センサ間の0点ずれ、いわゆる「センサ間オフセット」を求めている。具体的には、平坦度が厳格に規定された(例えば、最大値と最小値との幅の許容値が10nm程度の)平面を有する平板を多点AFの複数の計測点に合わせ、このときの計測点間でのセンサ出力の差を「センサ間オフセット」として求めている。
ところで、投影露光装置においては、解像度を向上させるため、投影光学系の開口数(NA)が大きくなる方向にあり、この開口数の増大化に伴って、投影光学系とウエハとの間のワーキングディスタンスが短くなり、上記多点AF系の計測点を露光領域内に配置することが困難になってきている。このため、最近では、露光領域に計測点を配置しないオフアクシス方式の物体の面位置を計測する計測装置を備える投影露光装置も提案されている(例えば、特許文献2等参照)。この種の計測装置では、物体の面位置を計測する計測点が、露光領域の周囲に形成されており、物体上のある領域が露光領域に到達する前に、その領域が計測点を必ず通過するようになるので、その通過時にその領域での面位置を計測しておき、その領域に対する露光が行われる際には、面位置の計測結果を用いて、オートフォーカス・レベリング制御を精度良く行うことができるようになる。
しかしながら、このようなオフアクシス方式の計測装置では、複数の計測点が、従来よりも広い範囲(例えば、一辺の長さが100mm超である矩形の範囲)に配置されるようになり、それらのセンサ間オフセットを検出するためには、広い計測点配置領域全体をカバーする上記平板が必要となるが、そのような上記規準を満たすような大面積の平板を用意することは容易ではない。一方、上記平板等を用いることなく、多点AF系の複数の計測点でのセンサ間オフセットを求める方法も提案されているが(例えば、特許文献3等参照)、この方法は、上記オフアクシス方式のアライメント系を対象とした方法ではなく、広い計測点領域を有するオフアクシス方式のアライメント系を対象として、上記平板を用いずにセンサ間オフセットを求める方法を確立することが急務となってきている。
特開平6−283403号公報 特開平10−154659号公報 特開2004―138611号公報
本発明は、第1の観点からすると、投影光学系を介したパターンの像の投影領域の外側に配置され、かつ、前記投影光学系の光軸に関する被計測物体の面位置を計測する複数の計測点の所定基準に対する計測値の偏差の算出を、前記被計測物体上の複数の異なる位置に対して行う第1工程と;前記算出された前記各計測点での偏差に基づいて、その計測点の計測値のオフセット成分を算出する第2工程と;を含む調整方法である。
これによれば、投影光学系を介したパターンの像の投影領域の外側に配置され、かつ、前記投影光学系の光軸に関する被計測物体の面位置を計測する複数の計測点間のセンサ間オフセットを検出するために、平坦度が厳格に規定された平板ではなく、その計測装置の計測対象である被計測物体そのものを用いる。これにより、広い計測点配置領域を有する計測装置であっても、その範囲に適合した平板を設ける必要がなくなる。
また、被計測物体を用いたセンサ間オフセットを算出するために、本発明によれば、被計測物体上の複数の異なる位置で、被計測物体の面位置の計測と、少なくとも一部の計測点での計測値から推定される基準に対する前記各計測点の計測値の偏差の算出を行い、その偏差の平均値を、その計測点の計測値のオフセット成分とする。このようにすれば、統計的に見て妥当なセンサ間オフセットを検出することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図9に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る調整方法を適用可能な露光装置100の構成が概略的に示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(スキャニング・ステッパ(スキャナ)とも呼ばれる)である。
この露光装置100は、照明系10と、レチクルステージRSと、投影光学系PLと、被計測物体としてのウエハWが載置されるウエハステージWSと、これらの制御系(主制御装置20、ステージ制御装置19)等とを含んで構成されている。図1では、投影光学系PLの光軸AXの方向をZ軸方向とし、そのZ軸に直交する2つの軸として、紙面左右方向の軸をX軸とし、紙面に直交する方向の軸をY軸としている。また、図2には、露光装置100の制御系のブロック図が示されている。
前記照明系10は、マスクとしてのレチクルR上のスリット状の照明領域を照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。この照明系10としては、例えば、特開2001−313250号公報(対応する米国特許出願公開第2003/0025890号公報)などに開示されたものを適用することができるので、詳細な説明を省略する。照明光ILとしては、例えば、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
前記レチクルステージRS上には、レチクルRが例えば真空吸着(又は静電吸着)により保持されている。レチクルステージRSは、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動部12(図2参照)により、Y軸方向に指定された走査速度で駆動可能であるとともに、XY平面内で2次元的に(X軸方向、Y軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微小駆動可能である。レチクルステージRSのXY平面内の位置及びθzの回転量は、レーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。レチクル干渉計16の計測値は、ステージ制御装置19及びこれを介して主制御装置20に送られている。図2に示されるように、ステージ制御装置19は、主制御装置20からの指示に応じ、レチクル干渉計16の計測値に基づいてレチクルステージ駆動部12を介してレチクルステージRSを駆動制御する。
前記投影光学系PLは、両側テレセントリックで所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。照明系10からの照明光ILによってレチクルRが照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチクルRに形成された回路パターン等の一部(照明領域に対応する部分)の縮小像が、ウエハW上に形成される。この縮小像が形成される領域を、以下では「露光領域」ともいう。露光領域は、前述の照明領域と共役である。
ウエハWは、その表面にレジスト(感光剤)が塗布された半径300mmの円板状の基板である。前記ウエハステージWS上には、ウエハホルダWHを介して真空吸着(又は静電吸着)によって固定されている。なお、図1では図示しないが、ウエハホルダWHの上面には、多数のピンが配置されており、ウエハWは、その多数のピンによって支持された状態で真空吸着されている。これにより、ウエハWの平坦度が良好となる。
ウエハステージWSは、リニアモータ等を含むXY駆動部31(図2参照)によってXY平面内で駆動されるXYステージ28と、該XYステージ28上にZ・チルト駆動部29(図2参照)を介して搭載され、該Z・チルト駆動部29によってZ軸方向、θx方向(X軸回りの回転方向)、θy方向(Y軸回りの回転方向)の3自由度方向に微小駆動されるウエハテーブルWTとを含んで構成されている。ウエハWを保持するウエハホルダWHは、ウエハテーブルWT上に固定されている。
ウエハテーブルWTのX軸、Y軸、Z軸、θx、θy、θz方向、すなわち6自由度方向の位置及び回転量は、例えば、0.5〜1nm程度の分解能を有する干渉計システム18の測定結果に基づいて常時検出されている。このウエハテーブルWTの位置及び回転量に関する情報は、ステージ制御装置19及びこれを介して主制御装置20に送られている。ステージ制御装置19は、主制御装置20からの指示に応じて、検出されたウエハステージWSの位置及び回転量に関する情報に基づいて、XY駆動部31を介して、XYステージ28をX軸、Y軸、θz方向に駆動制御することにより、これと同時に、Z・チルト駆動部29を介して、ウエハテーブルWTをZ軸、θx、θy方向に駆動制御することにより、ウエハテーブルWTの6自由度の位置制御を行う。これにより、結果的に、ウエハWの上記6自由度の位置及び姿勢制御が可能となる。すなわち、露光装置100では、ウエハテーブルWTの6自由度のフィードバック位置制御が可能である。
ウエハテーブルWTの位置制御においては、様々な制御モードが用意されている。例えば、ウエハテーブルWTの6自由度の位置及び姿勢を一定に保ち続けるような位置制御も可能であるし、ウエハテーブルWTのZ位置、θx、θy、θzの回転量を一定に保ちつつ、XYステージ28を所定のXY位置に位置決めするような位置制御も可能である。また、干渉計システム18の計測値に基づいて、ウエハテーブルWTのXY位置及びθz方向の姿勢制御だけを行うのと同時に、他の計測装置(例えば、後述する面位置計測装置60)の計測値に基づいて、ウエハテーブルWTのZ位置及びθx、θy方向の姿勢制御を行うことも可能である。いずれにしても、どのような制御モードでウエハテーブルWTの位置制御を行うかは、主制御装置20の指示により決定される。
投影光学系PLの−Y側には、オフアクシスのアライメント系ASが設けられている。このアライメント系ASとしては、例えば、ウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光束を検出対象及びその周辺の領域に照射し、その領域からの反射光により受光面に結像された対象マークの像と不図示の指標の像とを撮像素子(CCD)等を用いて撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のアライメントセンサが用いられている。このアライメント系ASの撮像結果は、主制御装置20に送られる。
本実施形態では、投影光学系PLを囲むようにして、面位置計測装置60が設けられている。この面位置計測装置60は、投影光学系PLの光軸AXの方向に関するウエハWの面位置(Z位置)を計測するための複数のセンサを有している。各センサは、投影光学系PLの−Z側にウエハステージWS上のウエハWが位置しているときに、ウエハW上の複数の異なるXY位置での面位置を検出するように設定されている。すなわち、この面位置計測装置60は、複数の計測点(例えば244点)を有している。図3(A)には、この複数の計測点の配置図が示されている。なお、これらの計測点の配置については、図3(A)に示されるように、X軸に平行で原点が光軸AXとの交点にあるX’軸と、Y軸に平行で原点が光軸AXとの交点にあるY’軸を想定し、X’Y’座標系の下で説明を行う。
図3(A)では、投影光学系PLの視野PLAが一点鎖線で示されている。その視野PLA内に、投影光学系PLの光軸AXを中心として、レチクルR上の回路パターン等の部分投影像が投影される露光領域IAが示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるので、露光領域IAは、スキャン方向であるY’(Y)軸方向の幅が短くなっており、いわゆるスリット状の領域となっている。
面位置計測装置60の計測点は、投影光学系PLの光軸AXを中心とし、その視野PLAの外側に、(+X1,+Y1)、(+X1,−Y1)、(−X1,+Y1)、(−X1,−Y1)を頂点とする矩形枠の辺上(すなわち矩形枠状の領域上)に、所定の間隔で配置されている。この枠状の領域(計測点領域)をMAとし、所定の間隔をDとする(図3(B)参照)。このDは、非常に短い間隔となっているため、この複数の計測点から成る計測点領域MAを連続的な領域とみなし、図3(A)では太線で示している。図3(B)では、位置座標(+X1,+Y1)付近の領域MAの一部が示されており、その一部に含まれる計測点が何点か示されている。本実施形態では、計測点領域MA内に形成された計測点をそれぞれSn(n=1〜N)とする。ウエハWの面位置を計測する面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNは、XY2次元面内で、露光領域IAの周囲を、XY平面内で実質的に囲むように配置されている。
この計測点の間隔Dは、任意の長さとすることができるが、投影光学系PLの焦点深度とウエハWの凹凸の高低差との関係とに基づいて設定するのが望ましい。面位置計測装置60における計測点でのウエハWの面位置の検出原理としては、任意のものを採用することができるが、斜入射光を用いた検出方法を採用する場合には、例えば特開平10−154659号公報に開示されているものを適用することができるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態では、この面位置計測装置60を用いて、上記計測点領域MAに配置された複数の計測点S1〜SNに一致するウエハWの面位置を計測する。
主制御装置20は、不図示のCPU(中央演算処理装置)、メインメモリ、記憶装置等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、このCPUによって所定のプログラムなどを実行することにより、図2に示されるように、ステージ制御装置19を介して、装置全体を統括して制御する。すなわち、この主制御装置20の指示の下、ステージ制御装置19を介したレチクルステージRS、ウエハステージWSの位置制御や、面位置計測装置60によるウエハWの面位置の計測や、ウエハアライメント、露光などの一連の露光プロセス等が実施される。
<面形状マップの作成>
次に、ウエハW上の面形状マップの作成方法について説明する。本実施形態では、干渉計システム18の計測値、面位置計測装置60の計測値に基づいて、ウエハWの面形状マップを作成する。
図4には、ウエハWを間隔Dで格子状に区切った時の様子が示されている。なお、図4では、格子を図示するために、所定の間隔Dを拡大して示しているが、この格子は、実際には、ウエハWのサイズに対してもっと細かく規定されている。本実施形態では、主制御装置20は、この格子を構成する各直線の交点に対応するウエハWの地点(この地点の位置座標を(xi,yi)(i=1,2,…)とし、以下では、地点(xi,yi)と呼ぶ)が、面位置計測装置60の計測点に一致したときのその計測点でのウエハWの面位置の計測結果を用いて、ウエハWの後述する面形状マップを作成する。この面形状マップにおいては、地点(xi,yi)のウエハWの面位置をHt(xi,yi)とする。tは、その面位置が得られたサンプリング番号であり、面位置Ht(xi,yi)は、あるt番目のサンプリングにおける面位置ということになる。
本実施形態では、主制御装置20が、ある面位置計測装置60のある計測点で、サンプリング時点tにおける所定の地点(xi,yi)で計測されたウエハWの面位置の計測値ht(xi,yi)に基づいて、その地点(xi,yi)での面位置Ht(xi,yi)を次式を用いて求める。
Figure 2006310683

ここで、ct(xi,yi)は、サンプリングtにおける計測値ht(xi,yi)の信頼性を示す。この信頼性は、計測値ht(xi,yi)が取得されるときのウエハステージWSの状態、例えば、ウエハステージWSが停止中であるか、移動中であるかなどの装置の状態に基づいて定めることができる(停止中の方が当然、信頼性が高くなる)。また、Ct(xi,yi)は、次式で示されるように、信頼性ct(xi,yi)の総和であり、Ct-1(xi,yi)は、1サンプリング前での信頼性ct(xi,yi)の総和である。また、Ht-1(xi,yi)は、1サンプリング前のウエハWの面位置である。
Figure 2006310683

すなわち、本実施形態では、ウエハW上のある地点(xi,yi)での面位置Ht(xi,yi)は、それまでの地点(xi,yi)での面位置計測装置60の計測値のその信頼性による重み付け平均として算出される。
ところで、面位置計測装置60は、複数の計測点で、計測点ごとに異なるセンサでウエハWの面位置を検出しているため、そのセンサ間の出力ずれ(センサ間オフセット)を調整する必要が生ずる。以下では、露光装置100における面位置計測装置60のセンサ間オフセットの検出処理の際の主制御装置20の処理アルゴリズムを示す図5のフローチャートを中心に、適宜、図6〜図9を参照して説明する。なお、この検出動作は、実際に露光装置100におけるウエハWの露光工程が開始される前、又は、露光装置100のメンテナンス時に行われるものである。
図5に示されるように、まず、ステップ201では、不図示のウエハローダにより、ウエハステージWS上(ウエハホルダWH)上に、ウエハWをロードする。このウエハWは、通常のプロセスで用いられるウエハであってもよいし、その平坦度が高く保証されたいわゆるスーパーフラットウエハであってもよい。
次のステップ203では、ウエハステージWSのZ位置、θx方向、θz方向、θz方向の位置及び姿勢制御を開始する。面位置計測装置60のすべての計測点S1〜SNでのオフセット成分を算出する際には、その計測対象となる面ができるだけ平坦であることが望ましい。そこで、本実施形態では、センサ間オフセットの算出のために面位置計測装置60によるウエハWの面位置を計測する間は、干渉計システム18の計測値に基づいて検出されるウエハステージWSのZ位置を、ウエハW上のすべての計測点S1〜SNの計測可能範囲に収まる位置とし、ウエハステージWSのθx、θy方向の回転量を0とするような状態に、Z・チルト駆動部29を介して、ウエハテーブルWTのZ位置、θx、θz方向の姿勢を制御し、同時に、XYステージ28のθz方向の回転量を0するような状態に、XY駆動部31を介して、XYステージ28の姿勢を制御する。
次のステップ205では、面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNとウエハWとのXY平面内の相対位置関係が、図6に示される位置関係となるように、ウエハステージWSを移動させる。図6においては、複数の計測点S1〜SNは、ウエハWの+Y端部に一致するようになっている。本実施形態では、このときのウエハステージWSのXY位置が、複数の計測点S1〜SNのオフセット成分の計測を開始するときの開始位置、すなわち初期位置となる。
次のステップ207では、ウエハステージWSの目標の位置及び姿勢に対する実際の位置及び姿勢の残留誤差成分がほぼ0に収束する程度の整定時間が経過するまで待つ。
整定時間経過後に実行されるステップ209では、面位置計測装置60の計測点S1〜SNでの投影光学系PLの光軸AXの方向に関するウエハWの面位置を計測する。図6の表で示されるように、計測点S1〜SNでの計測値をそれぞれa1,t1〜aN,t1とする。
次のステップ211では、計測点S1〜SNでの計測値a1,t1〜aN,t1に基づいて、計測点領域MAに対応するウエハWの近似平面を、最小二乗法を用いて推定する。図9には、計測点S1〜SNでの計測値a1,t1〜aN,t1から推定される近似平面の一例が模式的に示されている。図9では、Z=0の面F0がグレイ表示されており、計測点S1〜計測点SNのうち、幾つかの計測点での計測値が、代表的に太線の棒グラフで示されている。ここでは、計測値a1〜aNからの偏差の二乗和が最も少ない平面として近似平面F1が推定されるようになる。
次のステップ213では、推定平面F1に対する計測点S1〜SNでの計測値a1,t1〜aN,t1の偏差e1,t1〜eN,t1を求める。なお、ここで、偏差e1,t1〜eN,t1の絶対値の大きさが、所定閾値以上であるときは、その偏差での計測値を、後述する平均値の算出に用いないようにするため、リジェクトする。このような閾値としては、任意の値を設定することができる。偏差の絶対値が大きくなってしまった原因としては、例えば、ウエハW上のその地点に異物が付着したことや、ウエハホルダWHと、ウエハWの下面との間に異物が付着したことなどが考えられるため、この場合には、閾値として、異物が付着したものであると完全に判断できるような値を設定するのが望ましい。また、偏差e1,t1〜eN,t1の発生確率を示す正規分布が予め求められている場合には、その正規分布の標準偏差σの1倍(1σ)、3倍(3σ)、6倍(6σ)などの値を閾値として設定することができる。計測点S1〜SNの偏差a1,t1〜aN,t1のうち、絶対値が、この閾値を超えていないものについては、不図示の記憶装置に格納する。
ステップ215では、計測予定回数を終了したか否かを判断する。ここでは、まだ計測回数が1回であるので、判断は否定され、ステップ217に進む。ステップ217では、面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNと、ウエハWとが、図7で示されるような相対位置関係となるように、ウエハステージWSを+Y方向に、所定距離(例えば2mm程度)移動させる(これによりウエハWも+Y方向に所定距離移動する)。この結果、計測点領域MAは、ウエハWの−Y側に移動する。ステップ217終了後は、ステップ207に戻る。
以降、ステップ215における判断が肯定されるまで、ステップ207における整定時間の経過待ちと、ステップ209における複数の計測点S1〜SNでのウエハWの面位置の計測と、ステップ211における近似平面の推定と、ステップ213における各計測点での近似平面に対する計測値の偏差の算出と、ステップ215における計測予定回数の終了判断と、ステップ217におけるウエハステージWSの移動とがこの順で繰り返し行われ、3回目の面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNでの計測値a1,t3〜aN,t3での偏差e1,t3〜eN,t3から、図8に示される状態、すなわちm回目の面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNでの計測値a1,tm〜aN,tmでの偏差e1,tm〜eN,tmまでの算出が、ウエハW上のY軸方向に沿った複数の異なる位置で行われる。
計測回数が予定回数mを超え、ステップ215における判断が肯定されると、ステップ219では、次式で示される、計測点S1〜SNそれぞれの偏差の平均を算出する。例えば、計測点S1については、偏差e1,t1、e1,t2、…e1,tmが求められているので、これらの平均値b1を算出する。同様に、計測点S2〜SNの偏差の平均値b2〜bNをそれぞれ算出する。
Figure 2006310683

この偏差の平均値bn(n=1〜N)が、その計測点Sn(n=1〜N)でのオフセット成分Offsetn(n=1〜N)として、不図示の記憶装置に格納される。ステップ219終了後は、処理を終了する。
<露光工程>
上述した面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNのセンサ間オフセットの計測を含む露光装置100の一連の調整が完了すると、実際の露光工程が開始される。以下では、その露光工程について説明する。なお、前提として、レチクルステージRS上にレチクルRがすでにロードされ、レチクルアライメント、ベースライン計測等の所定の準備作業が完了しているものとする。
このような露光装置100では、まず、ウエハステージWS上に露光対象となるウエハWをロードする。このウエハWは、いわゆるベアウエハである場合もあるし、すでに一層以上のショット領域が形成されたウエハである場合もあるが、ここでは、すでに一層以上のショット領域が形成されたウエハであるものとして説明を行う。このウエハWのロードの際には、ウエハステージWSが、ステージ制御装置19の制御により、XY駆動部31を介して、投影光学系PLよりも−Y側にあるウエハWのロード位置に移動し、そのロード位置で、ウエハWが不図示のウエハローダによりロードされる。
続いて、ステージ制御装置19は、主制御装置20の指示の下、ウエハWを吸着保持したウエハステージWSを、XY駆動部31を介してアライメント検出系ASの下方に移動させ、サーチアライメント及びウエハアライメントなどを行う。このサーチアライメントや、ウエハアライメントの処理は、例えば、特開昭61−44429号公報及びこれに対応する米国特許4,780,617号等に開示されている。このサーチアライメント及びウエハアライメントでは、アライメント系ASを用いて、ウエハW上に形成された各種アライメントマークのXY座標系における位置情報を検出するため、そのマークが付設された複数のショット領域(サンプルショット)を、アライメント系ASの下方に位置させるべく、ウエハステージWSを、順次移動させる。
本実施形態では、このサーチアライメント又はウエハアライメント中において、可能であれば、すなわち、面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNにウエハWが差し掛かっていれば、面位置計測装置60によりウエハWの面位置計測を行う。すなわち、面位置計測装置60は、サーチアライメント及びウエハアライメント中においても、複数の計測点S1〜SNのうちの少なくとも1つの計測点がウエハW上の地点(xi,yi)と一致している場合には、その計測点を有効計測点としてウエハWの面位置を計測する。本実施形態では、ウエハWがロードされてから露光が開始されるまでの間、ウエハステージWSがXY平面内を移動するので、ウエハW上の地点(xi,yi)での面位置が、面位置計測装置60の複数の異なる計測点で計測されることとなる。
なお、ウエハWの各地点(xi,yi)での計測点S1〜SNでそれぞれ計測される面位置の計測値ht(xi,yi)としては、各計測点ごとの計測値にその計測点Sn(n=1〜N)のセンサ間オフセットoffsetn(n=1〜N)を加算した値を用いるようにする。
本実施形態では、このように事前に、面位置計測装置60の計測点間のセンサ間オフセットに関するキャリブレーションを行った後、サーチアライメント、ウエハアライメントを行うと同時に、ウエハWの表面上の複数の地点(xi、yi)の面位置Ht(xi,yi)を算出し、ウエハWの面形状マップ(すなわち、計測済み地点(xi,yi)におけるH(xi,yi)の集合)を作成していく。そして、実際にスキャン露光を行う場合には、この面形状マップに基づいて、ウエハWの表面が投影光学系PLの最良結像面に焦点深度内に入るように、Z・チルト駆動部29を介してウエハステージWS(ウエハテーブルWT)を制御する。より具体的には、主制御装置20は、干渉計システム18の計測値(X,Y)から、露光領域IAに対応するウエハW表面上の地点での面形状を、面形状マップから抽出して、抽出された面形状に応じた指令値を作成する。ステージ制御装置19は、Z・チルト駆動部29を介して、その指令値に基づいてウエハテーブルWTを駆動制御し、ウエハW上の露光対象面を、投影光学系PLの最良結像面に焦点深度内で一致させる。なお、ウエハWの面位置制御を行う露光中においては、干渉計システム18によって計測されるZ位置を一定とし、干渉計システム18によって計測されるピッチング量θx、ローリング量θyを0にするステージ制御を行わないことは勿論である。
なお、この露光中においても、面位置計測装置60の複数の計測点S1〜SNにおいてウエハWの面位置の計測を行うことができることはいうまでもない。本実施形態では、事前計測されたウエハWの面形状マップHt(xi,yi)のみを用いて、ウエハWの面位置の制御を行ったが、露光中に、面位置計測装置60の一部の計測点によってウエハWの面位置を計測し、この計測値と、予め計測された面形状マップとのずれに基づいて、露光領域IAに対応するウエハWの面位置を推定し、その推定面位置を用いて、ウエハWの面位置を制御するようにしてもよい。また、この露光中の面位置計測装置60の計測値に対しても、その計測値の信頼性に応じた重み付けを行うようにしてもよい。
これまでの説明から明らかなように、本実施形態では、ステップ205〜ステップ217が、第1工程に対応し、ステップ219が第2工程に対応する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る調整方法によれば、投影光学系PLを介したレチクルR上のパターンの像の投影領域、すなわち露光領域IAの外側に配置された複数の計測点S1〜SNで、その投影光学系PLの光軸AXに関するウエハWの面位置を計測する面位置計測装置60での、計測点間のセンサ間オフセットを検出するために、平坦度が厳格に規定された平板ではなく、その面位置計測装置60の計測対象であるウエハWを用いる。これにより、広い計測点配置領域を有する面位置計測装置60であっても、その範囲に適合した平板を設けることなく、センサ間オフセットOffsetn(n=1〜N)を求めることが可能となる。
また、ウエハWを用いたセンサ間オフセットOffsetn(n=1〜N)を算出するために、本実施形態によれば、ウエハW上の複数の異なる位置で、ウエハWの面位置の計測と、少なくとも一部の計測点での計測値から最小二乗法を用いて推定される平面F1に対する各計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tk(k=1〜m)の算出を行い、各計測点Snでの偏差en,tk〜en,tk(k=1〜m)の平均値bn(n=1〜N)を、その計測点の計測値のオフセット成分Offsetn(n=1〜N)とする。
計測点での計測値から推定される平面F1は、そのときの計測点領域によって囲まれるウエハWの近似平面とみなすことができる。したがって、その近似平面F1を基準とした各計測点の計測値の偏差は、ウエハWの面位置に依存しないその計測点固有のセンサ出力の成分であるとみなすことができるので、ウエハWの異なる複数の位置で得られる、計測点の計測値の近似平面からの偏差の平均値を、その計測点でのセンサ間オフセットとすることは、統計的に見て妥当である。すなわち、本実施形態によれば、センサ間オフセットOffsetn(n=1〜N)を高精度に検出することができる。
また、本実施形態によれば、面位置計測装置60の複数の計測点各々の計測値を入力して、ウエハWの面形状マップを作成する際には、上述のようにして求めたセンサ間オフセットにより各計測値を調整する。これにより、作成されるウエハWの面形状マップの精度が向上し、この高精度な面形状マップに従った露光中のウエハWのオートフォーカス・レベリング制御が実現され、露光精度が向上する。
また、本実施形態によれば、ステップ213では、ステップ209で計測された計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tkの絶対値のいずれかが所定の閾値を超えていた場合には、その計測値を、偏差の平均値bnの算出には用いないようにしている。この閾値としては、任意の値を設定することができるが、基本的には、計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tkとして、発生する確率が極めて低い値を除外するのに適当な値が設定される。このような値は、経験的に得られる値であってもよいし、露光装置100の装置シミュレーションなどから得られる値であってもよい。例えば、計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tkの発生確率が正規分布に従うものとすると、その正規分布の標準偏差σに基づいた統計的な値、例えば1σ、3σ、6σなどの値を設定することができる。このようにすれば、跳びが大きく、統計的に見て妥当でない計測値(異常値)を除外したうえで平均値の算出を行うことができるので、結果的に、センサ間オフセットOffsetn(n=1〜N)をさらに精度良く求めることができる。
なお、計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tkの発生確率が正規分布が未知である場合には、図5のフローチャートに示されるような、計測点のセンサ間オフセットの検出処理において、その正規分布を作成していく(すなわち標準偏差を求めていく)ようにしてもよい。この場合、正確な標準偏差σを求めるには、ある程度のデータ数を必要とするので、計測開始後の1回目から何回かは、リジェクトを行わないようにするか、設計上の適当な(標準偏差σの予想値よりも多少大きめの)値を閾値として設定しておけばよい。このようにすれば、実際の偏差の発生確率に応じた閾値を設定することができ、その号機の実測による適切なリジェクトを実現することができる。
また、上記実施形態では、ステップ213において、偏差の絶対値の大きさによる計測値のリジェクトを行ったが、ステップ219における偏差の平均値の算出の際に、計測値のリジェクトを行うようにしても良い。
なお、計測点S1〜SNの計測値の偏差e1,tk〜eN,tkの絶対値が所定の閾値を超えていた場合には、計測点ごとの偏差の平均値の算出の際に、その偏差の重みを軽くするようにしてもよい。例えば、所定の閾値を1σとした場合、絶対値が1σから3σの間にある偏差については、重みを半分とし、絶対値が3σから6σの間にある偏差については、重みを1/3とし、絶対値が6σ以上の偏差については、重みを0とするようにしてもよい。
計測値がリジェクトされる頻度が高い計測点Snについては、上記センサ間オフセットの検出を一旦中断し、その計測点Snでのセンサ出力についての機械的な調整(センサの検出中心のラフ調整)を行うようにしてもよい。また、ウエハW上の特定の地点(xi,yi)における計測値が、集中して、リジェクトの対象となっている場合には、その地点(xi,yi)を、センサ間オフセットの検出時の測定範囲から除外するようにしてもよい。
<ステージの移動について>
なお、上記実施形態では、計測点S1〜SNのセンサ間オフセットを計測する際に、ウエハステージWSを+Y方向に移動させたが、−Y方向に移動させた状態で計測してもよいし、X軸方向に移動させるようにしても良い。すなわち、この移動は、XY平面内の移動であれば良い。したがって、ウエハステージWSの軌跡は、直線に限らず、円形、楕円形、多角形でも良く、ランダムなものであってもよい。要は、ウエハW上の複数の異なる位置において計測が行わればよい。また、そのウエハWの面位置の計測の回数(すなわちm)は、各計測点Snの偏差の平均値の変動が十分に少なくなるような回数が選択されるのが望ましい。逆に言えば、計測回数mを所定の回数とせずに、繰り返し計測の終了条件を、各計測点Snの偏差の平均値の変動が許容値以内となることとしても良い。
なお、一般に、プロセスウエハは、ウエハホルダWHの吸着状態などにより、その面形状が変形する場合がある。例えば、ウエハWの外周部などでは、ウエハホルダWHの吸着力が多少弱まっている傾向があり、その場合には、ウエハWの外周部が反りあがるようになる。このように、面形状の変形が大きい思われる部分は、計測範囲からはずすようにすればよい。
なお、上記実施形態では、図5のステップ207に示されるように、ウエハステージWSが移動してから整定時間が経過した後に、ウエハWの面位置の計測を行ったが、これには限られない。干渉計システム18の計測値をモニタして、ウエハステージWSの目標位置に対する、実際の位置の偏差(位置偏差)が許容値以内に収束した場合に、ウエハWの面位置の計測を行うようにしても良い。また、ステップ207を行わずに(整定時間を設定することなく)、ウエハWの面位置の計測を行うようにしてもよい。
<ステージを静止させない計測方法>
例えば、図6に示される位置から、図8に示される位置までウエハステージWSを停止させることなく、一定の速度で移動させて、その間に、面位置計測装置60の計測点S1,S2、…、SNでのウエハWの面位置の計測を複数回(上記実施形態と計測回数を同じとするならばm回)行うようにしてもよい。このようにしても、ウエハW上の複数の異なる位置での計測点S1〜SNでの計測結果が得られるようになり、それらの計測結果から、上記式(3)を用いて偏差en,tk〜en,tkの平均値bn(n=1〜N)を、センサ間オフセットOffsetn(n=1〜N)として算出することができる。
図10には、ウエハステージWSを移動させたままでウエハWの面位置の計測を行う場合のセンサ間オフセットの検出の際の主制御装置20の処理アルゴリズムを示すフローチャートが示されている。図10に示されるように、ステップ301のウエハロード、ステップ303のZ、θx、θy、θzの制御開始、ステップ305のウエハステージWSの初期位置への移動は、上記実施形態の図5のフローチャートのステップ201〜ステップ205と同様に行われる。
次のステップ307では、ウエハステージWSを予め設定された速度で+Y方向への移動を開始させる。そして、ステップ309では、次のウエハWの面位置の計測を行うサンプリング時点となるまで待ち、サンプリング間隔が経過し、次のサンプリング時点となると、ステップ311に進んで、各計測点でのウエハWの面位置を計測する。このときの計測結果は、すべて不図示の計測装置に格納される。このような処理を、ステップ313において、予定計測回数だけウエハWの面位置の計測が終了して判断が肯定されるまで続ける。
ステップ313における判断が肯定された後は、ステップ315における各計測回における平面の推定と、ステップ317におけるそれぞれの計測点Snの計測値の偏差の算出と、ステップ319における、計測点Snの偏差の平均値の算出とが行われる。
このときの、ウエハステージWSの移動速度は、任意の速度を設定することができるが、ウエハW上の1点の面位置を厳格に計測するという計測精度の観点からすると、できるだけ低速度であるのが望ましい。しかしながら、上記実施形態におけるセンサ間オフセットを精度良く検出するという計測精度の観点からすると、ウエハステージWSの移動中に面位置計測装置60の各計測点で計測を行った場合、各計測点において、その移動に伴って平均化されたウエハWの面位置を計測値として得ることができるので、その平均化効果を期待することができるようになり、ウエハステージWS自体のZ位置及びθx,θy方向の姿勢制御が良好に行われていれば、計測値に対するウエハの面形状の影響を逆に低減することができるので、却って計測精度の向上につながることも考えられる。
なお、このときの計測のタイミング、すなわちサンプリング時点tk(k=1〜m)のタイミングとしては、時間的に等間隔としてもよいし、ウエハW上の計測位置を等間隔とし、サンプリング間隔は等間隔でなくてもよい。ウエハW上の計測位置を等間隔とする場合には、干渉計システム18の位置に基づいてウエハWのXY位置が、計測位置となったか否かの判断に用いられることはいうまでもない。
ここで、上記実施形態と異なり、近似平面の推定と偏差の算出を、計測終了後に行うようにしたのは、ウエハステージWSを移動させたままでのウエハWの面位置の計測の計測間隔が、上記実施形態にくらべ、非常に短くなることを考慮したものである。計測間隔に比べ、これらの処理に要する時間が十分に短い場合には、上記実施形態と同様に、ウエハWの面位置の計測を行う度に、近似平面の推定と偏差の算出とを行うようにしてもよい。
一方、上記実施形態においても、近似平面の推定と偏差の算出を、計測後に行うようにすることができる。すなわち、ステップ215における判断が肯定された後、かつ、ステップ219が行われる前に、図5のステップ211(平面推定)と、ステップ213(偏差算出)とを行うようにすることができる。
また、上記実施形態では、ステップ203において、センサ間オフセットの検出中、干渉計システム18により計測されるウエハテーブルWTのZ位置、θx、θy、θz方向の回転量を一定に制御しつつ、面位置計測装置60によりウエハWの面位置を計測した。これにより、ウエハテーブルWTのZ位置、θx、θy、θz方向の回転量は一定に保たれ、ウエハテーブルWTの位置及び姿勢の変化の、面位置計測装置60の計測値への影響を低減することができるようになる。この結果、高精度なウエハWの面位置の高精度な計測を実現することができる。
しかしながら、ウエハWの面位置の高精度な計測を実現する方法は、これには限られない。例えば、面位置計測装置60の計測点S1〜SNのうち、同一直線上にない少なくとも3つの計測点を選択しておき、その少なくとも3つの計測点において計測されるウエハWの面位置から計測されるウエハWのZ位置、θx、θy方向の回転量が一定となるようにウエハテーブルWTを制御しつつ、他の計測点での計測値から、センサ間オフセットを求めるようにしても良い。このようにすれば、同一直線上にない少なくとも3つの計測点におけるウエハWの面位置の計測値から、計測点領域MAに対応する領域のウエハWの面のZ位置及び回転量を一定とすることができる。この結果、ウエハテーブルWTの位置及び姿勢制御でなく、面位置計測装置60の直接の計測対象であるウエハWの位置及び姿勢制御を行った状態で、面位置の計測を行うことができる。
ウエハテーブルWTの位置制御に用いる計測点を3つとした場合には、その3つの計測点からウエハWの面のZ位置、θx、θyの回転量は、一義的に求まるが、計測点が4つ以上だった場合には、例えば、最小二乗法を用いて、ウエハWの近似平面を求める必要がある。これらの計測点は、全体的に広く、かつ、均等に配置するのが望ましい。例えば、計測点領域MAの矩形枠の4つの角に位置する計測点などを制御に用いる計測点として採用しても良い。すなわち、ウエハテーブルWTの位置制御に用いる計測点によって形成される領域は広い方が望ましい。
なお、この場合、ウエハステージWSの位置制御に用いる計測点(例えば、4つの角に位置する計測点)のみ、センサ間オフセットの調整を予め行っておくようにしてもよい。例えば、ウエハステージWSのZ位置及びθx、θyの姿勢制御を行った状態で、それらの計測点において、ウエハテーブルWT上に設けられた基準板の同一地点の面位置の計測を行えば、そのときのセンサ出力差が、それらの計測点間のセンサ間オフセットとなる。
また、上記実施形態では、偏差を求めるための基準を平面F1としたが、これには限られず、例えば2次、3次又はそれ以上の高次の曲面としても良い。これらの曲面の次数は、ウエハWの面形状に応じて定められるのが望ましい。例えば、ウエハWの面形状を最適にフィッティングできる曲面が3次曲面であることが経験的にわかっている場合には、3次曲面を選択するようにすればよい。また、複数の計測点でウエハWの面位置の計測を行った場合に、平面、2次曲面、3次曲面の中で、最もフィッティング偏差が小さかったものを、偏差を算出する基準として選択するようにしてもよい。
ただ、基準として、高次の近似曲面を選択した場合には、オーバーフィッティングとなって、計測点Snの計測値の偏差が小さくなりすぎないようにする必要がある。
また、上記実施形態では、面位置計測装置60のすべての計測点S1〜SNの計測値から推定される平面F1を基準として、計測点の偏差を算出したが、これには限られない。計測点S1〜SNのうち、一部の計測点から平面を推定するようにしてもよい。例えば、矩形枠状の計測点領域MAの4辺のうちのいずれの3辺にある計測点群の計測値のみ、対向する2辺又は直交する2辺の計測点群の計測値のみで、平面を推定するようにしても良い。また、計測点領域MAの角に位置する4つの計測点の計測値だけを平面F1の算出に用いるようにしても良い。このような基準を推定するために適用される計測点の選択は自由であるが、選択された計測点で形成される領域の大きさは広くする方が、精度の観点から有利であることは前述した通りである。
また、例えば、計測点領域MAの少なくとも一辺だけを取り出し、その辺に位置する計測点だけでセンサ間オフセットを行っていく場合も考えられる。以下では、その方法について図11、図12に基づいて説明する。
図11では、矩形枠状の計測点領域MAのうち、Y’=+Y1の部分が、破線で囲まれている。ここでは、この破線で囲まれる領域にある計測点だけで、センサ間オフセットの算出を行う。
ここでのセンサ間オフセットの検出は、上記実施形態におけるセンサ間オフセットの検出、すなわち図5のフローチャートの処理と同様に行われる。図5のステップ211の近似平面推定の処理、ステップ213の偏差算出、ステップ219の偏差の平均値の算出の処理だけが若干異なる他は、残りのステップ201、203、205、207、209、215、217と同じとすることができる。
ここでは、Y’=+Y1の直線上に配置された計測点のみをセンサ間オフセットの検出の対象としているので、それぞれの計測点の偏差を算出するための基準は直線となる。図11には、Y’=+Y1の直線上に配置された計測点でのウエハWの面位置の計測値がプロットされており、それらの計測値から最小二乗法を用いて推定される、基準としての直線との一例が示されている。ここでは、図5のステップ211と同等の処理では図12で示されるような直線を推定し、ステップ213と同等の処理では、図12で示されるような推定直線に対する計測点の計測値の偏差を求めればよい。図12では、各計測点の偏差が太線で示されている。
ここでは、Y’=+Y1の直線上に配置された計測点群でのセンサ間オフセットの算出方法と同様にして、Y’=−Y1、X’=+X1、X’=−X1の直線上に配置された計測点群について別々のセンサ間オフセットを算出するようにすれば良い。
なお、このように基準を近似直線とする場合、ウエハWの位置及び姿勢の制御を、面位置計測装置60の計測値に基づいて行うときには、少なくとも2つの計測点の計測値だけをその制御に用いればよい。
なお、基準としては、直線に限らず、2次曲線、3次曲線でもあってもよいことは勿論である。
<計測点の配置>
なお、上記実施形態では、面位置計測装置60の計測点S1〜SNを、投影光学系PLの光軸AXを中心とする矩形枠の計測点領域MAに沿って均等に配置したが、本発明はこれには限られない。
例えば、図13(A)に黒く塗りつぶして示されるように、計測点領域MAの4辺のうち、3辺のみに計測点を配置するようにしてもよい。図13(A)では、露光領域IAの−X側の辺に、計測点を配置したが、露光領域IAの+X側の辺に計測点を配置してもよいことは勿論である。
また、図13(B)に示されるように、計測点領域MAの4辺のうち、対向する2辺のみに計測点を配置するようにしてもよい。図13(B)では、露光領域IAの+Y側及び−Y側の辺に、計測点を配置したが、露光領域IAの+X側及び−X側の辺に計測点を配置してもよいことは勿論である。
また、図13(C)に示されるように、計測点領域MAの4辺のうち、直交する2辺のみに計測点を配置するようにしてもよい。図13(C)では、露光領域IAの+Y’側及び−X’側の辺に計測点を配置したが、+Y’側及び+X’側の辺、−Y’側及び−X’側の辺、−Y’側及び+X’側の辺に計測点を配置してもよいことは勿論である。
図13(A)〜図13(C)に示されるような計測点配置であった場合にも、上記実施形態又は上述したその変形例と同様にして、近似平面に対する偏差を基準として、センサ間オフセットを検出することができることはいうまでもない。この場合、上記実施形態と同様に、計測中に、干渉計システム18の計測値を用いたウエハステージWSの位置及び姿勢制御を行っても良いし、面位置計測装置60の同一直線上にない少なくとも3つの計測点の計測値に基づくウエハWの位置及び姿勢制御を行っても良い。また、上述したように、幾つかの直線上に配置された計測点ごとに、センサ間オフセットを求めるようにしてもよい。この場合、面位置計測装置60の少なくとも2つの計測点の計測値に基づいてウエハWの位置及び姿勢制御を行う場合には、その制御は、少なくとも2つの計測点の計測値に基づいたものとなる。
また、上記実施形態では、計測点領域MAに一列に計測点を配置したが、計測点を2列以上に配置するようにしてもよい。すなわち、この場合には、複数の計測点が、露光領域IAの周りに対して少なくとも二重に配置されるようになる。
また、計測点領域MAの矩形枠の大きさ及び計測点の間隔などは、上記実施形態のものに限られない。また、計測点S1〜SNの配置によって形成される枠は、矩形枠状でなく、円形枠、5角形以上の枠など、どのような形状の枠であってもよい。また、枠の一部が突出しているようなものであってもよい。いずれにしても、計測点S1〜SNは、露光領域IAの外部に配置されていればよい。
上記実施形態では、干渉計システム18におけるウエハステージWSのZ位置の検出方法は、任意の方式のものを採用することができる。例えば、反射面のXY面内の位置が、Z位置に応じて変化するミラーに対して、ウエハステージWSからレーザを照射し、レーザの光路長の変動によって、ウエハステージWSのZ位置の変位を検出するような方式を採用することができる。
また、上記実施形態では、ウエハステージWSが、XY平面内で移動するXYステージ31と、Z・チルト駆動部29を介して搭載されたZ、θx、θy方向に移動可能なウエハテーブルWTとを含んで構成される場合について説明したが、これに限らず、6自由度方向に移動可能な単一のステージであってもよい。
また、上記実施形態では、ウエハWの半径300mmとしたが、これには限られず、ウエハWの半径は、200mmや、500mmなどであってもよい。この場合には(特にウエハWの半径が短い場合には)、ウエハWの面位置を高精度に計測することができるように、面位置計測装置の計測点領域の一辺の長さを、適宜調整する必要が生じることもある。
また、上記実施形態では、ウエハWの面位置を計測する面位置計測装置に、本発明を適用する場合について説明したが、レチクルRの面位置を計測する複数の計測点を有する面位置計測装置が露光装置に備えられている場合には、その面位置計測装置における複数の計測点のセンサ間オフセットの検出に、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、本発明の調整方法が、スキャナに適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明の適用範囲がこれに限定されないのは勿論である。すなわち、ステップ・アンド・リピート方式、ステップ・アンド・スティッチ方式、ミラープロジェクション・アライナー、及びフォトリピータなどにも好適に適用することができる。
この他、例えば国際公開WO99/49504号などに開示される、投影光学系PLとウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。また、上記実施形態では、ウエハステージを1つのみ有するシングルステージタイプの露光装置に限らず、ウエハステージを2つ有するツインステージタイプの露光装置、更にはウエハステージを多数有するマルチステージタイプの露光装置に本発明の計測方法及び露光方法を適用することとしても良い。
また、上記実施形態の露光装置における投影光学系の倍率は縮小系のみならず、等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記実施形態では、露光用照明光としてKrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)等を用いる場合について説明したが、これに限らず、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、Ar2レーザ光(波長126nm)、銅蒸気レーザ、YAGレーザの高調波等を露光用照明光として用いることができる。また、例えば、真空紫外光として、DFB半導体レーザ又はファイバレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長のレーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
上記実施形態の露光装置100を製造する際には、複数のレンズから構成される照明系10、投影光学系PLを露光装置100に組み込み光学調整をするとともに、多数の部品からなるレチクルステージRS及びウエハステージWS等を露光装置100のボディに取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をする。なお、露光装置100の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(または位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク、あるいは光反射性の基板上に所定の反射パターンを形成した光反射型マスクを用いたが、これらのマスクに代えて、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターンまたは反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。このような電子マスクは、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されている。ここではこの米国特許第6,778,257号公報を参照して援用する。
なお、上述の電子マスクとは、非発光型画像表示素子と自発光型画像表示素子との双方を含む概念である。ここで、非発光型画像表示素子は、空間光変調器(Spatial Light Modulator)とも呼ばれ、光の振幅、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器と反射型空間光変調器とに分けられる。透過型空間光変調器には、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystral Display)、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が含まれる。また、反射型空間光変調器には、DMD(Digital Mirror DeviceまたはDigital Micro-mirror Device)、反射ミラーアレイ、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:ElectroPhoretic Display)、電子ペーパ(又は電子インク)、光回折ライトバルブ(Grating Light Value)等が含まれる。
また、自発光型画像表示素子には、CRT(Cathod Ray Tube)、無機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)や、複数の発光点を有する固体光源チップ、チップを複数個アレイ状に配列した固体光源チップアレイ、または複数の発光点を1枚の基板に作り込んだ固体光源アレイ(例えばLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、LD(Laser Diode)ディスプレイ等)等が含まれる。なお、周知のプラズマディスプレイ(PDP)の各画素に設けられている蛍光物質を取り除くと、紫外域の光を発光する自発光型画像表示素子となる。
半導体デバイスは、デバイスの製造、性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハWを製作するステップ、上記実施形態の露光装置100によりレチクルのパターンをウエハWに転写するステップ、メモリリペアステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
また、上記実施形態では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、本発明はこれには限られない。例えば、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用することができる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では、一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
また、本発明は、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造に用いられるデバイスパターンをガラスプレート上に転写する露光装置、及び撮像素子(CCDなど)、有機EL、マイクロマシン、DNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも適用することができる。
また、本発明は、上記各露光装置に限らず、被計測物体の面形状を複数の計測点で同時に計測する装置であれば、適用が可能である。例えば、顕微鏡装置でのオートフォーカス・レベリング制御機構などにも適用することが可能である。
以上説明したように、本発明の調整方法は、被計測物体の面位置を複数の計測点で計測する計測装置を調整するのに適している。
本発明の一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 図1の露光装置の制御系のブロック図である。 図3(A)は、図1の露光装置を構成する面位置計測装置60の複数の計測点の配置図であり、図3(B)は、その配置領域の一部の拡大図である。 ウエハを所定の間隔で格子状に区切った時の様子を示す図である。 本発明の一実施形態における面位置計測装置のセンサ間オフセットの検出処理における主制御装置20の処理アルゴリズムを示すフローチャートである。 ウエハWの面位置の計測を開始した時の様子及びその計測結果を示す図である。 2回目のウエハWの面位置の計測を行っている時の様子及びその計測結果を示す図である。 m回目のウエハWの面位置の計測を行っている時の様子及びその計測結果を示す図である。 複数の計測点での計測値から推定される近似平面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態における面位置計測装置のセンサ間オフセットの検出処理における主制御装置20の処理アルゴリズムの変形例を示すフローチャートである。 センサ間オフセットの検出対象となる計測点を示す図である。 複数の計測点での計測値から推定される近似平面及び各計測点における偏差の一例を示す図である。 図13(A)は、複数の計測点の配置例(その1)を示す図であり、図13(B)は、複数の計測点の配置例(その2)を示す図であり、図13(C)は、複数の計測点の配置例(その3)を示す図である。
符号の説明
10…照明系、12…レチクルステージ駆動部、16…レチクル干渉計、18…干渉計システム、19…ステージ制御装置、20…主制御装置、28…XYステージ、29…Z・チルト駆動部、31…XY駆動部、60…面位置計測装置、100…露光装置、AX…光軸、AS…アライメント系、IA…露光領域、IL…照明光、MA…計測点領域、PL…投影光学系、PLA…視野、R…レチクル、RS…レチクルステージ、W…ウエハ(被計測物体)、WH…ウエハホルダ、WS…ウエハステージ(移動体)、WT…ウエハテーブル。

Claims (12)

  1. 投影光学系を介したパターンの像の投影領域の外側に配置され、かつ、前記投影光学系の光軸に関する被計測物体の面位置を計測する複数の計測点の所定基準に対する計測値の偏差の算出を、前記被計測物体上の複数の異なる位置に対して行う第1工程と;
    前記算出された前記各計測点での偏差に基づいて、その計測点の計測値のオフセット成分を算出する第2工程と;を含む調整方法。
  2. 前記第2工程は、前記第1工程で算出された前記各計測点での偏差の平均値を前記オフセット成分とすることを特徴とする請求項1に記載の調整方法。
  3. 前記第1工程で計測された前記各計測点の計測値の偏差の絶対値が所定の閾値を超えていた場合には、その計測値を、前記第2工程における偏差の平均値の算出には用いないようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の調整方法。
  4. 前記複数の計測点は、前記投影領域を囲む矩形枠の少なくとも一部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の調整方法。
  5. 前記複数の計測点は、前記矩形枠の4辺のうちの3辺、対向する2辺、直交する2辺のいずれかに配置されていることを特徴とする請求項4に記載の調整方法。
  6. 前記複数の計測点は、前記投影領域を、少なくとも二重に囲むように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の調整方法。
  7. 前記第1工程では、
    前記被計測物体を保持する移動体の位置及び姿勢を制御しつつ、前記複数の計測点各々での前記被計測物体の面位置の計測を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の調整方法。
  8. 前記所定基準は、前記被計測物体上の複数の異なる位置毎に、前記複数の計測点のうち、少なくとも一部の計測点での計測値から推定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の調整方法。
  9. 前記所定基準は、前記少なくとも一部の計測点での計測値に基づいて最小二乗法を用いて推定される近似平面又は近似直線であることを特徴とする請求項7又は8に記載の調整方法。
  10. 前記第1工程では、
    前記複数の計測点のうち、少なくとも2つの計測点の面位置の計測値に基づいて前記被計測物体の位置及び姿勢を制御しつつ、前記複数の計測点各々での前記被計測物体の面位置の計測を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の調整方法。
  11. 前記所定基準は、前記少なくとも一部の計測点での計測値に基づいて最小二乗法を用いて推定された近似平面又は近似直線であり、
    前記第1工程では、
    前記所定基準が、前記近似平面である場合には、前記複数の計測点のうち、同一直線上にない少なくとも3つの計測点の面位置の計測値に基づいて前記被計測物体の位置及び姿勢を制御し、
    前記所定基準が、前記近似直線である場合には、前記複数の計測点のうち、その近似直線に沿った少なくとも2つの計測点の面位置の計測値に基づいて前記被計測物体の位置及び姿勢を制御することを特徴とする請求項8に記載の調整方法。
  12. 前記第1工程では、
    前記被計測物体を保持する移動体を、前記投影光学系の光軸に直交する2次元面内で動かしたままで、前記被計測物体の面位置の計測を行うことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の調整方法。
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