JPWO2004009711A1 - 改質炭酸カルシウム及びこれを含むポリマー組成物並びにそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、ポリマーの増量剤、補強剤などとして使用されてきた炭酸カルシウムは、弱塩基性であるため、ポリマーに配合する際、活性剤を添加する必要はない。また、湿式シリカと比較して、炭酸カルシウムは、永久伸びに優れたポリマーを与える。しかし、炭酸カルシウムをポリマー用補強充填剤として用いた場合には、湿式シリカを配合したポリマーに匹敵する引張応力、引張強さ、引裂強さ、耐摩耗性などの力学的物性を付与することはできなかった。
またメルカプタンやアミンなどの反応性官能基を有する物質で表面処理した炭酸カルシウムは、硬度、低伸長時の引張応力は大きいものの、湿式シリカと比較して、引張強さ、引裂強さ、耐摩耗性などの物性が劣るという問題があった。
このようなポリマー用補強充填剤に関する問題を解決する手段として、(i)充填剤粒子の異方性(高アスペクト比)化、(ii)微細充填剤粒子の使用、(iii)充填剤粒子表面への反応性官能基の導入、例えばシランカップリング剤による被覆、などが試みられてきた。
(i)の充填剤に異方性を付与する方法によれば、ポリマーの流動性が阻害される為に、高硬度、高モジュラスなどの力学的物性を付与される。(ii)の微細粒子を使用する方法によれば、充填剤−ポリマー間の相互作用、或いは、充填剤−充填剤間の相互作用が強くなるため、引張伸び、引張強さが改善される。また、(iii)の反応性官能基を導入する方法によれば、充填剤−ポリマー間に化学結合が導入されるため、永久伸び、耐磨耗性などが改善される。
しかし、炭酸カルシウムの場合、異方性、特に二軸配向性を付与することが困難な場合があるため、(i)の手段はあまり適用されず、(ii)の微細充填剤粒子の使用、又は(iii)の充填剤粒子表面への反応性官能基の導入という手段によって、ポリマーに配合した際の物性を改善することが試みられてきた。
このような例として、炭酸カルシウム表面をシリカヒドロゾルのようなOH基を有する物質で処理する方法(日本特許第910471号)、またはCOOH基とOH基の両方を有するポリマーで処理する方法(日本特許第2745033号)などが挙げられる。
しかし、サブミクロンオーダーの炭酸カルシウムをシリカヒドロゾルで処理する場合は、乾燥時にシリカヒドロゾルが炭酸カルシウムを強く凝集固化させて、粗大粒子が生じ、凝集粒子の分離が困難となった。また、COOH基とOH基の両方を有するポリマーで処理する場合は、骨格となるアルキル鎖がOH基を覆ってしまい、シランカップリング剤と十分に結合できない場合があった。
本発明者は、原料となる炭酸カルシウムの表面に、(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を付することにより、炭酸カルシウムを配合したポリマー製品の物性が顕著に改善されることを見出し、更に鋭意検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、次の改質炭酸カルシウム、該炭酸カルシウムを含有するポリマー組成物、これらの製造法、該ポリマー組成物を成形することにより得ることができる成形体に関する。
項1.炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を備えていることを特徴とする改質炭酸カルシウム。
項2.炭酸カルシウムのBET比表面積が、5〜120m2/gである項1に記載の改質炭酸カルシウム。
項3.改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が、4〜110m2/gである項1に記載の改質炭酸カルシウム。
項4.炭酸カルシウム100重量部に対して、シリカ層の付着量が0.5〜15重量部、有機酸層の付着量が0.5〜20重量部、及びシランカップリング剤層の付着量が0.05〜10重量部である項1に記載の改質炭酸カルシウム。
項5.(1)炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加することにより、炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層を形成する工程、
(2)このシリカ層を備えた炭酸カルシウムスラリーに、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して(ii)有機酸層を形成する工程、
(3)この(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を備えた炭酸カルシウムスラリーを脱水及び乾燥する工程、及び
(4)得られた(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を備えた炭酸カルシウム粒子をシランカップリング剤で表面処理することにより(iii)シランカップリング剤層を形成する工程
を包含する改質炭酸カルシウム、特に上記項1に記載の改質炭酸カルシウムの製造方法。
項6.(a)炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を備えている改質炭酸カルシウム、並びに
(b)ポリマー
を含有するポリマー組成物。
項7.炭酸カルシウムのBET比表面積が、5〜120m2/gである項6に記載のポリマー組成物。
項8.改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が、4〜110m2/gである項6に記載のポリマー組成物。
項9.炭酸カルシウム100重量部に対して、シリカ層の付着量が0.5〜15重量部、有機酸層の付着量が0.5〜20重量部、及びシランカップリング剤層の付着量が0.05〜10重量部である項6に記載のポリマー組成物。
項10.ポリマー100重量部に対し、改質炭酸カルシウムを5〜150重量部含有する項6に記載のポリマー組成物。
項11.炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加し、次いで混合する工程を有する、項6に記載のポリマー組成物の製造方法。
項12.(i)シリカ層及び(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加し、次いでシランカップリング剤をポリマーに添加した後、混合する工程を有する、項6に記載のポリマー組成物の製造方法。
項13.シランカップリング剤をポリマーに添加し、次いで(i)シリカ層及び(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加した後、混合する工程を有する、項6に記載のポリマー組成物の製造方法。
14.項6に記載のポリマー組成物を成形することにより得ることができる成形体。
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明において、「層」とは、炭酸カルシウム又は処理された炭酸カルシウム(即ち、シリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の1種又は2種を有する改質炭酸カルシウム)の表面の全部又は一部を覆う構造のものであれば、特に限定されず、必ずしも、表面全てを連続的に覆う必要はない。
本発明の改質炭酸カルシウムにおいて、表面の層の構造は、(1)シリカ層、有機酸層、シランカップリング剤層の順に積層した部分、(2)シリカ層、シランカップリング剤層の順に積層した部分、及び(3)シリカ層、有機酸層の順に積層した部分、(4)シリカ層、有機酸層、シランカップリング剤層が個別に(単層で)存在する部分が混在した状態を含んでいると推定される。
層の厚みも特に限定されず、各層の厚みは、所望の物性を得ることを目的として適宜調整することができる。
原料炭酸カルシウム
本発明において、原料となる炭酸カルシウムの種類は、特に制限はなく、公知の重質炭酸カルシウム、合成(沈降性)炭酸カルシウムなどを用いることができる。
重質炭酸カルシウムは、天然に産出する炭酸カルシウム原石を、ローラーミル、高速回転ミル(衝撃剪断ミル)、ボールミル、タンブラー、遊星ボールミル、ジェットミルなどを用いる公知の乾式または湿式の粉砕方法で粉砕することにより、調製できる。
合成(沈降性)炭酸カルシウムは、石灰乳−炭酸ガス反応法、塩化カルシウム−ソーダ灰反応法、石灰乳−ソーダ灰反応法等の公知の方法により得ることができる。石灰乳−炭酸ガス反応法の一例を示すと、石灰石原石を、コークスあるいは石油系燃料(重油又は軽油)、天然ガス、LPG等で燃焼することによって生石灰とし、この生石灰を水和して水酸化カルシウムスラリーとし、これに燃焼時に副生成物として発生する炭酸ガスをバブリングして反応させることによって、炭酸カルシウムを生成することができる。炭酸ガス反応時の条件を設定することによって、所望のサブミクロンオーダーの微粒子を得ることができる。この他にも、加水分解により水酸化亜鉛となるような亜鉛塩を、水酸化カルシウムスラリーに添加し、これと同時に炭酸ガスをバブリングして反応させ、上記炭酸カルシウムよりもさらに微細な炭酸カルシウムを製造する方法も適用し得る(日本特許第401044号)。
本発明における原料炭酸カルシウムのBET比表面積は、特に限定されないが、通常、5〜120m2/g程度である。より好ましい範囲は、20〜110m2/g程度であり、さらに好ましい範囲は50〜100m2/g程度である。
ここで、BET比表面積は、気体吸着法に基づいて、炭酸カルシウムへの窒素ガスの吸着量を検出することにより算出することができる。
原料炭酸カルシウムのBET比表面積が大きすぎる場合には、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸の使用量を増す必要があり、コスト的な問題がある。脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルは軟化剤としての作用もあるので、ポリマーに対する補強効果が損なわれるおそれがある。
一方、原料となる炭酸カルシウムのBET比表面積が小さすぎる場合には、微細粒子により得られる効果が減少し、ポリマーに対する補強効果が低下するおそれがある。
原料炭酸カルシウムの粒径は、所望の効果が得られるように、適宜選択することができる。しかし、一般には、走査型電子顕微鏡で観察した場合、原料炭酸カルシウム粒子の一次泣子径は、0.01〜0.5μm程度であることが好ましく、0.02〜0.4μm程度であることがより好ましい。
シリカ層
本発明において、シリカ層とは、シリカヒドロゾルで処理することによって得られる層である。
本発明において使用されるシリカヒドロゾルは、公知の方法により製造されるものを用いることができる。例えば、酸分解法によるシリカヒドロゾルを用いることができる。また、ケイ酸ナトリウム溶液に、塩酸、硫酸などの無機酸、硫酸アルミニウム、或いは酢酸、アクリル酸などの有機酸、その他の炭酸ガス等の酸性物質などを加えることによって生成する非晶質シリカヒドロゾルを用いることができる。或いは、半透膜にケイ酸ナトリウムを通して生成せしめる透析法によって生成されるシリカヒドロゾルを用いることができる。また、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法によって生成されるシリカヒドロゾルを用いることもできる。
シリカヒドロゾルによる炭酸カルシウムの処理方法としては、例えば、炭酸カルシウムスラリーに適当濃度のケイ酸ナトリウム水溶液を加え、攪拌しながら無機酸または有機酸などの酸性物質を滴下し、生成する活性なシリカヒドロゾルによって、炭酸カルシウム表面を処理する手法が挙げられる。
予め調製したシリカヒドロゾルを用いる場合は、炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加し、強力に攪拌することにより、処理することができる。
炭酸カルシウムスラリーとしたは、固形分濃度0.5〜20%、好ましくは1〜15%程度のものが用いられる。ケイ酸ナトリウム水溶液の濃度としては、1〜40%程度のものが用いられる。炭酸カルシウムスラリーの固形分濃度に対するケイ酸ナトリウム濃度の割合は11.3%〜200%程度である。
シリカヒドロゾル中のシリカは、基本的にほぼ定量的に炭酸カルシウムに付着する。
本発明で使用するシリカヒドロゾルの炭酸カルシウムに対する付着量は、特に限定されないが、炭酸カルシウムに付着するシリカヒドロゾルから得られるシリカの量は、原料炭酸カルシウム100重量部に対して、通常0.5〜15重量部程度であり、より好ましくは1〜12重量部程度であり、さらに好ましくは2〜10重量部程度である。
シリカヒドロゾルの付着量は、付着の対象となる炭酸カルシウムのBET比表面積などに応じて適宜調整される。
炭酸カルシウムに付着するシリカヒドロゾルから得られるシリカの付着量が少なすぎる場合には、シランカップリング剤を結合させるに足る反応面積が少なくなるため、所望のゴム物性を発現できないおそれがある。一方、付着量が多すぎる場合には、炭酸カルシウム表面に付着する以外に余剰のシリカヒドロゾルが溶液中に存住することになるので、乾燥時にシリカヒドロゾルが炭酸カルシウムを強く凝集固化させて、粉砕困難な粗大粒子が増大する。このような粗大粒子を含む炭酸カルシウム充填剤は、ポリマーの引裂強さ、耐屈曲亀裂性などを低下させるおそれがある。
有機酸層
本発明において、有機酸層とは、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる層である。
本発明において使用する脂肪酸とは、炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸が挙げられる。
炭素数が6〜24程度の飽和若しくは不飽和の脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸などを挙げることができる。特に、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン酸が好ましい。これらは2種以上混合して用いてもよい。
脂肪酸の塩としては、例えば、上記炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
また脂肪酸のエステルとしては、例えば、上記炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸と、炭素数が6〜18程度のアルコール、特に炭素数10〜18の飽和脂肪族アルコールとのエステルなどが挙げられる。
脂肪酸、脂肪酸塩及び/又は脂肪酸エステルによる処理方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
まず、脂肪酸をNaOH水溶液、KOH水溶液などのアルカり金属水溶液中で加熱しながら鹸化(Na塩、K塩等の金属塩にすること)し、溶液状にする。
アルカリ金属水溶液の量は、脂肪酸の鹸化に必要な量があれば特に制限されない。アルカリ金属水溶液の濃度は1〜40%程度、好ましくは、1〜20%程度である。
次いで、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムの水懸濁液を、予め30〜50℃に加熱しておき、この懸濁液に前述の溶液状の脂肪酸石鹸を添加し、攪拌させて、混合し、脂肪酸及び/又は脂肪酸塩を含む有機酸層を形成させる。炭酸カルシウムの水性懸濁液に対する脂肪酸石鹸の添加割合は10〜70%程度、好ましくは10〜50%程度である。
脂肪酸Naなどの石鹸をそのまま使用する場合については、予め加熱した水溶液を調製しておき、上記と同様の方法で処理を行う。
また、脂肪酸を鹸化せずに用いて処理を行うこともできる。例えば、シリカ層を形成した炭酸カルシウムを粉末状態のまま、脂肪酸の融点以上に加温しながら攪拌し、これに脂肪酸を添加し、攪拌させて、混合することにより、脂肪酸を含む有機酸層を形成させることができる。
本発明において使用する樹脂酸類としては、例えば、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸などのアビエチン酸類或いはその重合体、不均化ロジン、水添ロジン、重合ロジン、これらの塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩)又はエステル(例えばロジンのペンタエリスリトール・エステル、ロジンのグリセロールエステル、水添ロジンのメチルエステル、水添ロジンのトリエチレングリコール・エステル、水添ロジンのペンタエリスリトール・エステル)などが挙げられる。これらの中では、アビエチン酸及びデヒドロアビエチン酸が好ましい。
樹脂酸、樹脂酸塩及び/又は樹脂酸エステルによる処理方法としては、脂肪酸、脂肪酸塩及び/又は脂肪酸エステルと同様の手法をとることができる。具体的には、樹脂酸をNaOH水溶液、KOH水溶液などのアルカリ金属水溶赦中で加熱しながら鹸化(Na塩、K塩等の金属塩にすること)し、溶液状にする。
アルカリ金属水溶液の量は、樹脂酸の鹸化に必要な量があれば特に制限されない。アルカリ金属水溶液の濃度は1〜40%程度、好ましくは、1〜20%程度である。
次いで、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムの水懸濁液を、予め30〜50℃に加熱しておき、この懸濁液に前述の溶液状の樹脂酸石鹸を添加し、攪拌させて、混合し、樹脂酸及び/又は樹脂酸塩を含有する有機酸層を形成させる。炭酸カルシウムの水性懸濁液に対する樹脂酸石鹸の添加割合は10〜70%程度、好ましくは10〜50%程度である。
樹脂酸Naなどの石鹸をそのまま使用する場合については、予め加熱した樹脂酸石鹸の水溶液を調製しておき、上記と同様の方法で処理を行う。
また、樹脂酸を鹸化せずに用いて処理を行うこともできる。例えば、シリカ層を形成した炭酸カルシウムを粉末状態のまま樹脂酸の融点以上に加温しながら攪拌し、これに樹脂酸を添加し、攪拌させて、混合することにより、樹脂酸を含む有機酸層を形成させることができる。
有機酸層の量、即ち、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の付着量は、特に限定されるものではないが、原料となる炭酸カルシウム100重量部に対して、通常0.5〜20重量部程度である。より好ましくは1〜15重量部程度であり、さらに好ましくは2〜12重量部程度である。
シランカップリング剤層
本発明におけるシランカップリング剤層とは、シランカップリング剤で処理することによって得られる層である。
本発明において使用するシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−テトラサルファン(TESPT)、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−ジサルファンなどを挙げることができる。
特に、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−テトラサルファン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−ジサルファンを用いるのが好ましい。
本発明において、シランカップリング剤を用いて炭酸カルシウムを処理する方法は、特に限定されず、従来から知られている種々の表面処理方去を適用することができる。
シリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウムが、乾燥粉末である場合には、例えば、この炭酸カルシウム粉末をミキサー中で撹拌しながら、シランカップリング剤を滴下、或いはスプレーなどを用いて噴霧することによって、シランカップリング剤を炭酸カルシウムの表面に付与する方法などを適用することができる。この場合、必要に応じて表面処理後に加熱乾燥してもよい。
また、シリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウムが懸濁液の状態で得られる場合には、この懸濁液に水溶性シランカップリング剤を投入し、炭酸カルシウムの表面にシランカップリング剤を吸着させることにより表面処理を行い、次いで、処理物を濾別し、乾燥することにより、シランカップリング剤で処理した改質炭酸カルシウムを製造することができる。また、シリカ層及び有機酸層が表面に形成された炭酸カルシウム或いはこれにシランカップリング剤を処理した炭酸カルシウムが懸濁液である場合には、処理を均一に行わせるために、攪拌機、或いは、ビーズミル、サンドミルのような湿式磨砕機を使用してもよい。
シランカップリング剤層を構成するシランカップリング剤の付着量は、特に限定されないが、原料となる炭酸カルシウム100重量部に対して、通常、0.05〜10重量部程度であり、好ましくは0.07〜5重量部程度であり、さらに好ましくは0.1〜3重量部程度である。前記付着量は、シランカップリング剤の付着の対象となる炭酸カルシウムのBET比表面積などによって適宜調整される。
改質炭酸カルシウム
本発明の改質炭酸カルシウムは、原料となる炭酸カルシウムの表面に、(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を付したものである。
本発明における改質炭酸カルシウムは、具体的には、次のような方法で製造することができる。
例えば、(1)炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加することにより、炭酸カルシウムの表面にシリカ層を形成する工程、(2)このシリカ層を備えた炭酸カルシウムスラリーに、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して有機酸層を形成する工程、(3)このシリカ層及び有機酸層を形成した炭酸カルシウムスラリーを脱水及び乾燥する工程、(4)得られた炭酸カルシウム粒子を、シランカップリング剤で表面処理することにより、シランカップリング剤層を形成する工程を有する方法である。
該方法によって、原料となる炭酸カルシウム粒子の表面に、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有することを特徴とする、本発明の改質炭酸カルシウムが得られる。
本発明における改質された炭酸カルシウムのBET比表面積は、特に限定されないが、通常4〜110m2/g程度である。より好ましい範囲は15〜100m2/g程度であり、更に好ましい範囲は40〜90m2/g程度である。
BET比表面積は、気体吸着法に基づいて、炭酸カルシウムへの窒素ガスの吸着量を検出することにより算出することができる。
改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が大きすぎる場合には、ポリマーに対する補強効果が損なわれるおそれがある。一方、改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が小さすぎる場合には、微細粒子により得られる効果が減少し、ポリマーに配合した場合の補強効果が低下するおそれがある。
また本発明における改質炭酸カルシウムの粒径は、所望の効果を得ることを目的として適宜設定することができる。しかし、一般には、走査型電子顕微鏡で観察した場合、改質炭酸カルシウム粒子の一次粒子径の大きさが0.01〜0.6μm程度であることが好ましく、0.02〜0.5μm程度であることがより好ましい。
ポリマー組成物
本発明のポリマー組成物は、上記の本発明の改質炭酸カルシウムを、ゴム又はプラスチックなどのポリマーに配合することにより得られる。
ポリマー組成物中の改質炭酸カルシウムの配合量は、特に限定されるものではないが、ポリマー100重量部に対し、通常5〜150重量部程度であり、好ましくは、30〜120重量部程度、より好ましくは50〜110重量部程度である。
ポリマーに対する改質炭酸カルシウムの配合量が多すぎると、ポリマーの流動性が阻害されるため好ましくない。特にポリマーがゴムである場合、ゴムの流動性がなくなり、加工性が悪くなる。また硬度が高くなりすぎるという欠点もある。一方、配合量が少なすぎる場合には、ポリマーの曲げ弾性率や衝撃強度が改善されないため好ましくない。特にポリマーがゴムである場合には、ゴムと反応するシランカップリング剤の量が少なく、所望の物性を発現させることができない。
本発明のポリマー組成物におけるポリマーとしては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂、熱可塑性エラストマーなどを用いることができる。
天然ゴムとは、天然植物から得られるゴム状高分子物質であり、化学構造的に、シス−1,4−ポリイソプレン構造を有するものであれば、形状、色調などは特に限定されない。
合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴムなどを例示することができる。
合成樹脂としては、熱可塑性樹脂と、熱硬化性樹脂の双方を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレンホモポリマー、エチレン−プロピレンゴム、ポリブテン、ブチルゴム、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、ポリスチレン(PS)、ABS、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、メチルメタクリレート(MMA)−スチレン共重合体、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド12、ポリアミド46等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、フッ素樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリジシクロペンタジエン、メチルペンテン樹脂、ポリアクリロニトリル繊維素樹脂等などを例示することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、アリルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂及びこれらのハロゲン化物等のエポキシ樹脂、ポリウレタン(注型品用)、フラン樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、尿素樹脂、アリル樹脂(DAP)、ポリイミド、ケイ素樹脂(含常温硬化)などを例示することができる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー、ポリジエン系熱可塑性エラストマー、塩素系熱可塑性エラストマー、エンジニアリングプラスチックス系エラストマーなどを例示することができる。
本発明の改質炭酸カルシウムを含むポリマー組成物は、例えば(1)(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する本発明の改質炭酸カルシウムを、上記ポリマーに配合することにより製造する方法、または、(2)シランカップリング剤で処理する前の部分改質炭酸カルシウム、即ち、(i)シリカ層及び(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する炭酸カルシウムと、シランカップリング剤とを、別個にポリマーに配合して製造する方法により得ることができる。
(2)の方法としては、具体的には、(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムをポリマーに添加し、さらにシランカップリング剤をポリマーに添加し、次いで混合することによって、製造する方法が挙げられる。または、シランカップリング剤をポリマーに添加し、次いで(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムをポリマーに添加した後、混合することによって、製造する方法が挙げられる。
上記のように、(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムとシランカップリング剤とを、別個にポリマーに添加した場合は、それぞれを添加した後混合することによって、(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムの表面に、シランカップリング剤が吸着し、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層の3層を有する改質炭酸カルシウムが形成され、該改質炭酸カルシウムを配合したポリマー組成物が製造されることとなる。
(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する改質炭酸カルシウムと、シランカップリング剤とを別個にポリマーに添加する場合に、(i)シリカ層、(ii)有機酸層及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを形成するためのシランカップリング剤の配合量は、原料炭酸カルシウム100重量部に対し、0.05〜10重量部程度、好ましくは0.07〜5重量部程度、更に好ましくは0.1〜3重量部程度である。
本発明のポリマー組成物には、必要に応じて、更に公知の配合剤を加えてもよい。例えば、シリカ、クレー、水酸化アルミニウムなど他の充填剤を適宜併用して用いることができる。更に、プロセスオイル、酸化防止剤、老化防止剤、活性剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、ワックスなどの添加剤、硫黄、加硫促進剤などの加硫剤等も、所望に応じて配合することができる。
本発明のポリマー組成物は、ポリマー、改質炭酸カルシウム及び必要に応じて前記配合剤を、混練り、熱入れ、押出、加硫などすることにより製造できる。
混練りの条件としては、特に制限はなく、混練り装置への投入体積、ローターの回転速度、ラム圧等、混練温度、混練り時間、混練り装置の種類等の諸条件は、目的に応じて適宜選択できる。前記混練り装置は特に制限されず、密閉式または開放式のいずれのものも用いることができ、例えば、公知の混練装置、具体的には、バンバリーミキサー(登録商標)、インターミックス(登録商標)、ニーダー、ロール等を用いることができる。
熱入れの条件としては、特に制限はなく、熱入れ温度、熱入れ時間、熱入れ装置等の諸条件について目的に応じて適宜選択できる。熱入れ装置としては、例えば、ロール機等が挙げられる。
押出しの条件としては、特に制限はなく、押出時間、押出速度、押出装置、押出温度等の諸条件について目的に応じて適宜選択できる。押出装置としては、例えば、タイヤ用ゴム組成物の押出しに用いる押出機等が挙げられる。
成形体
本発明の成形体は、本発明の改質炭酸カルシウム含有するポリマー組成物を公知の種々の成形方法のいずれかによって成形することにより得ることができる。
本発明で用いられる成形方法としては、たとえばゴム製品であれば、カレンダー加工、押出加工、生造りなどが、樹脂製品であれば、射出成形、圧縮成形、トランスファ成形、押出成形、ブロー成形、カレンダー加工などがあげられる。
たとえば樹脂であれば本発明のポリマー組成物をカレンダー加工または押出成形することにより、フィルムないしシート状成形体を得ることができる。さらに該フィルムないしシート状成形体に、用いるポリマー絹成物に適した温度で熱成形を施すことによって、熱成形体を得ることができる。また、たとえば前記ポリマー組成物を溶融押出しペレット化してペレットを得、得られたペレットを射出成形またはブロー成形することによって、それぞれ射出成形体または中空成形体を得ることができる。
またゴムであれば上記成形をしたのち、金型成形加硫、板加硫、直接・間接蒸気加硫、高周波加熱連続加硫などの方式により加硫ゴム成形体をうることができる。加硫をおこなう装置、方式、条件等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
本発明の成形体は、本発明の改質炭酸カルシウムを含有しているために機械的性質、耐磨耗性、永久伸び等の諸特性に優れており、タイヤ原料、ロール、靴底、ホース、チューブなどとして有用に利用できる。
なお、以下の実施例及び比較例において、シリカヒドロゾルとしては、ケイ酸ナトリウム溶液(和光純薬製、193−08185)に酸性物質を加えて生成したものを用いた。
脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などを含有する脂肪酸混合物(和光純薬製、オレイン酸(159−00246)、ステアリン酸(199−10995)、パルミチン酸(165−00102))を用いた。
樹脂酸としては、アビエチン酸(和光純薬製、017−00011)を用いた。
また、シランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、S−330)を用いた。
また、下記の実施例及び比較例において、「%」は特に断らない限り「重量%」を示す。
次に、水酸化ナトリウムを添加して90℃で加温攪拌させて鹸化した脂肪酸混合物を、脂肪酸ナトリウムとして、5重量部添加した後、フィルタープレスにより脱水し、箱型乾燥機を用いて80℃の条件で乾燥し、得られた乾燥物をミクロンミル粉砕機(ホソカワミクロン社製、スーパーミクロンミル)を用いて粉砕し、シリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウム粉末を作成した。
この炭酸カルシウム粉末を、ミキサーで撹拌しながら、原料炭酸カルシウム100重量部に対して1.1重量部となる量の3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、S−330)を噴霧し、10分間攪拌した後、100℃×60分間で加熱乾燥させて、本発明の改質炭酸カルシウムを作成した。
得られた改質炭酸カルシウムにおけるシリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の、原料炭酸カルシウム100重量部当たりの付着量を表1に示す。
合成ゴム(スチレンブタジエンゴム(SBR)、1502)に上記の方法で得られた改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部の量で、8インチ二本ロールを用いて40〜50℃の条件下で配合し、本発明のポリマー組成物を作成した。
得られた改質炭酸カルシウムにおけるシリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の、原料炭酸カルシウム100重量部当たりの付着量を表1に示す。
合成ゴム(スチレンブタジエンゴム(SBR)、1502)100重量部に対して、上記で得られた改質炭酸カルシウム100重量部を実施例1と同様にして配合し、ポリマー組成物を作成した。
合成ゴム(SBR1502)に、上記の方法で得られたシリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して、実施例1に記載の方法と同様の方法で配合した。
次いで、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、S−330)を、原料炭酸カルシウム100重量部に対して1.1重量部となる量で、直接ポリマーに添加した後、混合して、本発明の改質炭酸カルシウムを含有する本発明のポリマー組成物を作成した。
得られた改質炭酸カルシウムにおけるシリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の、原料炭酸カルシウム100重量部当たりの付着量を表1に示す。
得られた改質炭酸カルシウムにおけるシリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の、原料炭酸カルシウム100重量部当たりの付着量を表1に示す。
比較例1
BET比表面積80m2/gの合成炭酸カルシウムスラリー(固形分濃度8%)に、該スラリー中の炭酸カルシウム100重量部に対して、脂肪酸混合物を5重量部添加し、これを実施例1と同様にして、脱水、乾燥、粉砕して、有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムを調製した。
実施例1と同様にして、合成ゴム(SBR1502)に、上記有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部配合して、ポリマー組成物を作成した。
比較例2
BET比表面積80m2/gの合成炭酸カルシウムスラリー(固形分濃度8%)を良く攪拌しながら40℃に加熱した。このスラリー中の合成炭酸カルシウム100重量部に対して、室温で、3%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカとして7重量部添加し、3.5%希塩酸溶液をケイ酸ナトリウムを中和するに必要な量で導入して、炭酸カルシウム表面にシリカ層を生成した。
実施例1と同様にして、合成ゴム(SBR1502)に、上記シリカ層を有する部分改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部の割合で配合し、ポリマー組成物を作成した。
比較例3
比較例1で作成した脂肪酸処理炭酸カルシウムをミキサーで攪拌しながら、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、S−330)を、原料炭酸カルシウム100重量部に対して1.1重量部となる量で添加し、10分間攪拌した後、100℃×60分間で加熱乾燥させて、有機酸層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを調製した。
実施例1と同様にして、合成ゴム(SBR1502)に、上記脂肪酸層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部の割合で配合し、ポリマー組成物を作成した。
比較例4
比較例2で作成したシリカ層を有する炭酸カルシウムに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、S−330)を、原料炭酸カルシウム100重量部に対して1.1重量部となる量で添加し、10分間攪拌した後、100℃×60分間で加熱乾燥させて、シリカ層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを作成した。
実施例1と同様にして、合成ゴム(SBR1502)に、上記シリカ層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部配合し、ポリマー組成物を作成した。
比較例5
BET比表面積4m2/gの合成炭酸カルシウムスラリーに、合成炭酸カルシウム100重量部に対して、3%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカとして2重量部加える以外は、比較例2と同様の操作で炭酸カルシウムの表面にシリカ層を作成した。この炭酸カルシウムをミキサーで撹拌させながら、原料に用いた炭酸カルシウム100重量部に対して0.3重量部の3−アミノプロピルトリエトキシシランを添加し、10分間攪拌した後、100℃×60分間で加熱乾燥させて、シリカ層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを作成した。
実施例1と同様にして、合成ゴム(SBR1502)に、上記シリカ層及びシランカップリング剤層を有する部分改質炭酸カルシウムを、ゴム100重量部に対して100重量部配合し、ポリマー組成物を作成した。
比較例6
充填剤として、BET比表面積175m2/gの湿式シリカ(日本シリカ工業製、ニップシールVN3)を無処理で使用した。
上記湿式シリカを、ゴム(SBR1502)100重量部に対して40重量部配合して、ポリマー組成物を作成した。ポリマー組成物において、炭酸カルシウムを母体とする充填剤の配合部と湿式シリカの配合部を変えたのは、加硫ゴムの硬度を合わせるためである。
実施例及び比較例で作成したポリマー組成物に、さらに、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重量部、加硫促進剤DM(ジベンゾチアゾールジスルフィド(Dibenzothiazyldisulfide))1.2重量部、加硫促進剤TS(テトラメチルチウラムモノスルフィド(tetramethylthiuram monosulfide))0.2重量部、硫黄2重量部を、二本ロールで混練して、配合(未加硫)ゴムを得た。比較例6の湿式シリカのみは、これらのほかにジエチレングリコールを5重量部添加した。
得られた未加硫ゴムをオシレーティング・ディスク・レオメーターにかけて最適加硫時間tc(90)を算出し、この時間でプレス架橋をおこない、プレス加硫シートを得た。
各ポリマー組成物及びプレスシートの物性について、以下の方法により評価した。
<評価方法>
1.引張試験
JIS K 6251に規定された方法に従って、ショッパー抗張力試験機を用いて23℃における下記の試験項目の測定をおこなった。
300%モジュラス M300:300%伸長時の引張強さ
500%モジュラス M500:500%伸長時の引張強さ
引張強さ TB:切断時の荷重を試験片の断面積で除した値
伸び EB:切断時の伸び
2.硬さ試験
JIS K 6253に規定された方法に従って、23℃における硬度Hs(Type A)を測定した。
3.引裂強さ
JIS K 6252に規定された方法に従って、ショッパー抗張力試験機を用い、23℃で測定を行った。試験片はクレセント型(切込み有り)を用いた。
4.耐摩耗性
JIS K 6264に規定された方法に従い、島津製作所製のアクロン摩耗試験機を用い、荷重61b、角度15°の条件下で、予備擦り200回、本擦り1000回で摩耗容積を調べた。
5.耐屈曲亀裂性
JIS K 6260に規定された方法に従い、上島製作所製デマチャ屈曲試験機を用いて、屈曲時の亀裂長さが2mmから10mmになるまでの屈曲回数(サイクル)を測定した。用いた試験片の厚みは6.3mmで、屈曲往復運動は毎分300回である。試験片つかみ具の運動距離は57mm、つかみ具間の最大距離は75mmである。
6.反発弾性
JIS K 6255に規定された方法に従って、リュプケ式反発弾性試験装置を用いて23℃における値を測定した。試験片の厚みは12.5mm、直径29mmの円柱状のものを使用した。
7.永久伸び
ダンベル状1号形を使用し、標線は40mmとした。上記1.の引張試験における切断時の伸びの50%分を伸長し、30分間この状態で保持した。30分経過後、外力を除き、さらに30分間静置し、この時の残留伸びを測定した。結果は、原長(40mm)に対する残留伸びを百分率で標記した。
8.ロール加工性
ロール加工性は、ゴム混練時における、ポリマー組成物のロールへの巻付きやすさから評価した。使用した二本ロールへの巻付きが良いものほど混練、あるいは添加薬品を混入しやすい。評価は充填剤混入時におけるポリマー組成物の巻付き度合いを重視し、巻付きやすいものから順に次の評価基準に従い、5段階で評価した。
A:非常に良好
B:良好
C:やや良い
D:悪い
E:非常に悪い
評価結果を表1に示す。
表1の結果に示されるように、実施例1〜4に示される本願発明の改質炭酸カルシウムを配合したポリマー組成物は、引張強さ、硬度などの物性について、ホワイトカーボンに匹敵する力学的物性を有していた。また、ホワイトカーボンの欠点である永久伸び及びロール加工性の点においても優れていた。
これに対し、比較例1に示される、脂肪酸層のみを有する炭酸カルシウムを含むポリマー組成物は、モジュラス、硬度、引張強さなどの点において、十分な物性が得られなかった。
比較例2に示される、シリカ層のみを有する炭酸カルシウムを含むポリマー組成物では、モジュラス、硬度、引張強さなどの力学的物性において、十分な結果が得られなかった。また、ロールへの巻付き具合も悪かった。
比較例3に示される、脂肪酸層及びシランカップリング剤層のみを有する炭酸カルシウムを含むポリマー組成物では、モジュラス、硬度、引張強さなどの力学的物性において、十分な結果が得られなかった。
比較例4に示される、シリカ層及びシランカップリング剤層のみを有する炭酸カルシウムを含むポリマー組成物では、永久伸びなどの力学的物性に関して十分な物性が得られなかった。また、ロールへの巻付きが悪く、ロール加工性の点でも劣っていた。
比較例5に示される、BET比表面積が小さく、シリカ層及びシランカップリング剤層のみを有する炭酸カルシウムを含むポリマー組成物では、引張強さ、耐屈曲亀裂性、耐摩耗性などの力学的物性において十分な物性が得られなかった。
また、比較例6に示される、無処理のホワイトカーボンを含むポリマー組成物は、モジュラス、永久伸びなどの力学的物性の点において、十分な物性が得られなかった。また、ロール加工性も十分ではなかった。
このため、本発明の改質炭酸カルシウムを配合したポリマーは、ホワイトカーボンを配合したポリマーに匹敵する力学的物性を示すとともに、永久伸び及びロール加工性にも優れている。また、炭酸カルシウムの乾燥時の凝集が抑制されるので、粉砕困難な粗粒子が少ない。
このように優れた特性を有する本発明の改質炭酸カルシウム及びこれを含有するポリマー組成物は、タイヤ、靴底などの用途に有用に利用し得る。
Claims (14)
- 炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を備えていることを特徴とする改質炭酸カルシウム。
- 炭酸カルシウムのBET比表面積が、5〜120m2/gである請求項1に記載の改質炭酸カルシウム。
- 改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が、4〜110m2/gである請求項1に記載の改質炭酸カルシウム。
- 炭酸カルシウム100重量部に対して、シリカ層の付着量が0.5〜15重量部、有機酸層の付着量が0.5〜20重量部、及びシランカップリング剤層の付着量が0.05〜10重量部である請求項1に記載の改質炭酸カルシウム。
- (1)炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加することにより、炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層を形成する工程、
(2)この(i)シリカ層を備えた炭酸カルシウムスラリーに、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して(ii)有機酸層を形成する工程、
(3)この(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を備えた炭酸カルシウムスラリーを脱水及び乾燥する工程、及び
(4)得られた(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を備えた炭酸カルシウム粒子をシランカップリング剤で表面処理することにより(iii)シランカップリング剤層を形成する工程
を包含する改質炭酸カルシウムの製造方法。 - (a)炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を備えている改質炭酸カルシウム、並びに
(b)ポリマー
を含有するポリマー組成物。 - 炭酸カルシウムのBET比表面積、5〜120m2/gである請求項6に記載のポリマー組成物。
- 改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が、4〜110m2/gである請求項6に記載のポリマー組成物。
- 炭酸カルシウム100重量部に対して、シリカ層の付着量が0.5〜15重量部、有機酸層の付着量が0.5〜20重量部、及びシランカップリング剤層の付着量が0.05〜10重量部である請求項6に記載のポリマー組成物。
- ポリマー100重量部に対し、改質炭酸カルシウムを5〜150重量部含有する請求項6に記載のポリマー組成物。
- 原料となる炭酸カルシウムの表面に(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加し、次いで混合する工程を有する、請求項6に記載のポリマー組成物の製造方法。
- (i)シリカ層及び(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加し、次いでシランカップリング剤をポリマーに添加した後、混合する工程を有する、請求頃6に記載のポリマー組成物の製造方法。
- シランカップリング剤をポリマーに添加し、次いで(i)シリカ層及び(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムをポリマーに添加した後、混合する工程を有する、請求項6に記載のポリマー組成物の製造方法。
- 請求項6に記載のポリマー組成物を成形することにより得ることができる成形体。
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